JP5412746B2 - 溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板 - Google Patents
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Description
このように延性、穴拡げ性、スポット溶接性の両立は、極めて難しい。
日産技報,No57,(2005-9),p4 CAMP-ISIJ,vol.13,(2000),p411 CAMP-ISIJ,vol.13,(2000),p391
即ち、スポット溶接性、延性及び穴拡げ性を具備する鋼板であり、その要旨は以下の通りである。
(2) さらに、質量%で、Cr:0.01〜2.0%、Ni:0.01〜2.0%、Cu:0.01〜1.0%の1種または2種以上を含有することを特徴とする(1)に記載の溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。
(3) さらに、質量%で、Ca、Ceの1種または2種を合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。
(4) (1)〜(3)のいずれか1項に記載の高強度鋼板の表面に亜鉛系めっきを有することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。
(6) (1)〜(3)に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後1200℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、400〜620℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、連続溶融亜鉛めっきラインを通板するに際して、最高加熱温度を(Ac1+Ac3)/2℃以上Ac3℃以下で焼鈍した後、760〜680℃間で21〜30秒の保持を行い、680℃〜550℃間を平均冷却速度1℃/秒以上で(亜鉛めっき浴温度−40)℃〜(亜鉛めっき浴温度+50)℃まで冷却した後、亜鉛めっき浴に浸漬し、室温まで冷却することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(7) (1)〜(3)に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後1200℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、400〜620℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、連続溶融亜鉛めっきラインを通板するに際して、最高加熱温度を(Ac1+Ac3)/2℃以上Ac3℃以下で焼鈍した後、760〜680℃間で21〜30秒の保持を行い、680℃〜550℃間を平均冷却速度1℃/秒以上で(亜鉛めっき浴温度−40)℃〜(亜鉛めっき浴温度+50)℃まで冷却した後、めっき浴に浸漬し、460〜580℃の温度で合金化処理を施し、室温まで冷却することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
(8) (5)に記載の製造方法で冷延鋼板を製造したのち、亜鉛系の電気めっきを施すことを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度電気亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者等は、様々な成分を有する鋼を種々の製造条件にて試作し、特性調査を行ったところ、主相をフェライトとし、硬質組織をC含有量0.25%以下のベイナイト及びマルテンサイト組織とすることで、スポット溶接をはじめとする溶接性、780MPa以上の強度、並びに、優れた伸びフランジ性が具備できることを見出した。特に、本発明において、硬質組織であるマルテンサイト及びベイナイト組織中に含まれるC含有量を0.25%以下に抑えることが最も重要である。ここで言うマルテンサイト及びベイナイト組織とは、ラス状あるいは、塊状の形態をした組織であり、内部に高密度の転位やセメンタイトを含有する場合がる。加えて、マルテンサイトは、C拡散伴わないような低温にて変態することから、内部にCを過飽和に含むため、特に硬い。
マルテンサイト及びベイナイト組織中のC含有量を0.25%以下としたのは、主相であるフェライトとの硬度差を低減し、優れた伸びフランジ性を発揮させるためである。同時に、マルテンサイト及びベイナイト組織中へのC濃化を抑制することで、引張最大強度780MPa以上の強度が確保に必要な量の硬質組織体積率を確保することが可能となった。この結果、優れたスポット溶接性を兼備することができる。C含有量が0.25%超となると、硬質組織と軟質組織の硬度差が大きくなりすぎてしまい、優れた伸びフランジ性が発揮されない。また、鋼板へのC添加量を0.1%以下とした場合、780MPa以上の強度が困難となる。そこで、0.25%以下とする必要がある。一方で、硬質組織中のC含有量を0.1%未満とすると、硬質組織が柔らかくなりすぎてしまい、780MPa以上の強度確保を考えた場合、組織の大部分がマルテンサイトやベイナイト組織となるため、穴拡げ性は向上するものの、延性が大幅劣化することから好ましくない。このことから、マルテンサイト中のC量として望ましい範囲は、0.1〜0.25%である。
また、フェライトの結晶粒径については特に限定しないが、強度伸びバランスの観点から公称粒径で7μm以下であることが望ましい。ただし、本発明の鋼板では、Tiを添加していることから、フェライト、マルテンサイト、ベイナイトの結晶粒径は極めて小さく、公称粒径で4μm以下となる傾向が強い。
本発明では、2000倍の操作型電子顕微鏡観察を用い、各20視野を測定し、ポイントカウント法にて体積率を測定した。
(C:0.03%〜0.10%)
Cは、ベイナイトやマルテンサイトを用いた組織強化を行う場合、必須の元素である。Cが0.03%未満では、780MPa以上の強度確保が難しいことから、下限値を0.03%とした。一方、Cの含有量を0.10%以下とする理由は、Cが0.10%を超えると、せん断引張試験と十字引張試験の継ぎ手強度の比で表される延性比の低下が顕著となるためである。このことからC含有量は、0.03〜0.10%のする必要がある。
Siは強化元素であるのに加え、セメンタイトに固溶しない事から、粒界での粗大セメンタイトの形成を抑制する。0.3%未満の添加では、固溶強化による強化が期待できない、あるいは、粒界への粗大セメンタイトの形成が抑制できないことから0.3%以上添加する必要がある。一方で、1.5%を越える添加は、残留オーステナイトを過度に増加せしめ、打ち抜きや切断後の穴拡げ性や伸びフランジ性を劣化させる。このことから上限は1.5%とする必要がある。加えて、Siの酸化物は、溶融亜鉛めっきとの濡れ性が悪いことから、不メッキの原因となる。そこで、溶融亜鉛めっき鋼板の製造にあたっては、炉内の酸素ポテンシャルを制御し、鋼板表面へのSi酸化物形成を抑制するなどが必要となる。
Mnは、固溶強化元素であるのと同時に、オーステナイト安定化元素であることから、オーステナイトがフェライトへと変態するのを抑制することから極めて重要な元素である。特に、760〜680℃で付加的な熱処理を行うことで、焼鈍中のオーステナイトとフェライト界面へと濃化させ、その後のフェライト変態を抑制可能であることから添加する必要がある。1.7%未満ではフェライト変態の速度が速すぎてしまい十分な量のマルテンサイトやベイナイト組織を確保できず、780MPa以上のTSが確保出来ない。また、これら硬質組織中に多量のCが濃化するため、C含有量を0.25%以下とすることが出来ず、穴拡げ性に劣る。このことから、下限値を1.7%以上とする。一方、Mnを多量に添加すると、P、Sとの共偏析を助長し、加工性の著しい劣化を招くことから、その上限を2.6%とした。
Bは、焼鈍後のフェライト変態を抑制することから、特に、重要な元素である。添加量が、0.0003%以上の添加でその効果が顕著になることから、0.0003%以上添加する必要がある。その添加量が0.010%を超えると、その効果が飽和するばかりでなく、熱延時の製造製を低下させることから、その上限を0.010%とした。
Tiは、強化元素であることに加え、Bと複合で添加することで、Bのフェライト変態遅延効果を引き出すことから、極めて重要な元素である。Tiは、Bに比較し、より強い窒化物形成元素であることから、窒化物を形成し、BNの形成を抑制し、Bのフェライト変態遅延効果を強化することから添加する必要がある。また、析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化および再結晶の抑制を通じた転位強化にて、鋼板の強度上昇に寄与することから重要である。添加量が0.001%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.001%とした。0.14%超含有すると、炭窒化物の析出が多くなり成形性が劣化するため、上限値を0.14%とした。
Pは鋼板の板厚中央部に偏析する傾向があり、溶接部を脆化させる。0.03%を超えると溶接部の脆化が顕著になるため、その適正範囲を0.03%以下に限定した。Pの下限値は特に定めないが、0.001%未満とすることは、経済的に不利であることからこの値を下限値とすることが好ましい。
Sは、溶接性ならびに鋳造時および熱延時の製造性に悪影響を及ぼす。このことから、その上限値を0.01%以下とした。Sの下限値は特に定めないが、0.0001%未満とすることは、経済的に不利であることからこの値を下限値とすることが好ましい。また、SはMnと結びついて粗大なMnSを形成することから、穴拡げ性を低下させる。このことから、穴拡げ性向上のためには、出来るだけ少なくする必要がある。
Alは、フェライト形成を促進し、延性を向上させるので添加しても良い。また、脱酸材としても活用可能である。しかしながら、過剰な添加はAl系の粗大介在物の個数を増大させ、穴拡げ性の劣化や表面傷の原因になる。このことから、Al添加の上限を0.1%とした。下限は、特に限定しないが、0.0005%以下とするのは困難であるのでこれが実質的な下限である。
Nは、粗大な窒化物を形成し、曲げ性や穴拡げ性を劣化させることから、添加量を抑える必要がある。これは、Nが0.01%を超えると、この傾向が顕著となることから、N含有量の範囲を0.01%以下とした。加えて、溶接時のブローホール発生の原因になることから少ない方が良い。下限は、特に定めることなく本発明の効果は発揮されるが、N含有量を0.0005%未満とすることは、製造コストの大幅な増加を招くことから、これが実質的な下限である。
Oは、酸化物を形成し、曲げ性や穴拡げ性を劣化させることから、添加量を抑える必要がある。特に、酸化物は介在物として存在する場合が多く、打抜き端面、あるいは、切断面に存在すると、端面に切り欠き状の傷や粗大なディンプルを形成することから、穴拡げ時や強加工時に、応力集中を招き、亀裂形成の起点となり大幅な穴拡げ性あるいは曲げ性の劣化をもたらす。これは、Oが0.007%を超えると、この傾向が顕著となることから、O含有量の上限を0.007%以下とした。0.0005%と未満とすることは、過度のコスト高を招き経済的に好ましくないことから、これを下限とした。ただし、Oを0.0005%未満としたとしても、本発明の効果は発揮される。
Crは、強化元素であるとともに付加的な熱処理を行うことで、オーステナイトとフェライト界面へと濃化し、引き続いて行われる冷却過程でのフェライト変態を遅延することから、添加しても良い。しかし、0.01%未満ではこれらの効果が得られないため下限値を0.01%とした。2%超含有すると大幅なコスト高を招くことから上限を2%とした。より好ましい上限は1%以下である。
Niは、強化元素であるとともに付加的な熱処理を行うことで、オーステナイトとフェライト界面へと濃化し、引き続いて行われる冷却過程でのフェライト変態を遅延することから、添加しても良い。しかし、0.01%未満ではこれらの効果が得られないため下限値を0.01%とした。2%超含有すると大幅なコスト高を招くことから上限を2%とした。より好ましい上限は1%以下である。
Cuは、強化元素であるとともに付加的な熱処理を行うことで、オーステナイトとフェライト界面へと濃化し、引き続いて行われる冷却過程でのフェライト変態を遅延することから、添加しても良い。しかし、0.01%未満ではこれらの効果が得られないため下限値を0.01%とした。逆に、1%超含有すると製造時および熱延時の製造性に悪影響を及ぼすため、上限値を1%とした。
Moは、強化元素であるとともに付加的な熱処理を行うことで、オーステナイトとフェライト界面へと濃化し、引き続いて行われる冷却過程でのフェライト変態を遅延することから、添加しても良い。しかし、0.01%未満ではこれらの効果が得られないため下限値を0.01%とした。1%超含有すると大幅なコスト高を招くことから上限を1%とした。
Nbは、強化元素である。析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化および再結晶の抑制を通じた転位強化にて、鋼板の強度上昇に寄与する。Nbの添加量がVとの合計で0.001%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.001%とした。Nbの添加量がVとの合計で0.14%超含有すると、炭窒化物の析出が多くなり成形性が劣化するため、上限値を0.14%とした。
Vは、強化元素である。析出物強化、フェライト結晶粒の成長抑制による細粒強化および再結晶の抑制を通じた転位強化にて、鋼板の強度上昇に寄与する。Vの添加量がNbとの合計で0.001%未満ではこれらの効果が得られないため、下限値を0.001%とした。Vの添加量がNbとの合計で0.14%超含有すると、炭窒化物の析出が多くなり成形性が劣化するため、上限値を0.14%とした。
マルテンサイトやベイナイトは、オーステナイトから変態することから、これら硬質組織内部に含まれるC含有量を0.25%以下に制御するためには、変態前のオーステナイト中のC含有量を0.25%以下に制御する必要がある。一方、フェライトは、Cをあまり含まないことから、フェライトを主相とする複相組織鋼板において、オーステナイト中のC含有量を制御するためには、フェライト体積率を制御する必要がある。特に、オーステナイト中のC含有量を0.25%以下と極めて低く抑える必要があることから、フェライト体積率を大幅に低下させねばならない。
フェライト変態は、核生成と成長という2つの機構を経て進行することから、この両方を制御する必要がある。
熱間圧延のようなオーステナイト単相域から冷却する場合、Mnをはじめとするオーステナイト安定化元素を添加すると、フェライトの核生成も成長も抑制可能であることから、フェライト体積率の制御が行い易い。一方、連続焼鈍設備や溶融亜鉛めっき設備での製造を考えた場合、焼鈍温度がフェライト及びオーステナイトよりなる二相域になる場合が多く、既に、フェライトが形成しており、新たな核生成を行わなくとも、フェライト体積率の増加が可能である。この結果、二相域焼鈍を行いながら、フェライト変態を抑制する場合、成長を抑制せねばならず、多量の合金元素の添加や、大幅な冷却速度の増加が必須であった。
熱間圧延に供するスラブは、上記の化学成分を含有するものであれば特に限定するものではない。すなわち、連続鋳造スラブや薄スラブキャスターなどで製造したものであればよい。また、鋳造後に直ちに熱間圧延を行う連続鋳造−直接圧延(CC−DR)のようなプロセスにも適合する。
なお、Ar3変態温度は次の式により計算する。但し、下記式におけるC、Si、Mn、Ni、Cr、Cu、Moは、鋼板中の各元素の含有率(質量%)である。
その後、連続焼鈍設備と同様の理由から、680〜760℃で10秒以上の保持を行う必要がある。
保持後の冷却に関しても、連続焼鈍設備を通板する場合と同様の理由により、680〜550℃間を1℃/秒以上で冷却する必要がある。
表1に示す成分を有するスラブを、1250℃に加熱し、仕上げ熱延温度900℃にて熱間圧延を行い、水冷帯にて水冷の後、表2に示す温度で巻き取り処理を行った。熱延板を酸洗した後、厚み3mmの熱延板を1.2mmまで冷間圧延を行い(圧下率60%)、冷延板とした。なお、表2以降において、例えば鋼No.A−1〜A−17は、表1に示す組成の鋼Aを用いた例である。以下、他の鋼B〜Mについても同様である。
炉内雰囲気は、COとH2を複合した気体を燃焼させ発生したH2O、CO2を導入する装置を取り付け、露点を−40℃としたH2を10体積%含むN2ガスを導入し、表2で示す条件で焼鈍を行った。
焼鈍条件並びに炉内雰囲気は、めっき性を確保するため、COとH2を複合した気体を燃焼させ発生したH2O、CO2を導入する装置を取り付け、露点を−10℃としたH2を10体積%含むN2ガスを導入し、表2で示す条件で焼鈍を行った。Siを多く含む鋼番号B、C、D、E、G、J、Kにおいて、上記、炉内雰囲気制御を行わないと、不めっきや合金化の遅延を生じ易いことから、Si含有量が高い鋼に溶融めっき、及び、合金化処理を行う場合、雰囲気(酸素ポテンシャル)制御を行う必要がある。その後、一部の鋼板については、480〜620℃の温度範囲にて合金化処理を行った。めっき鋼板の溶融亜鉛めっきの目付け量としては、両面とも約50g/m2とした。最後に、得られた鋼板について0.4%の圧下率でスキンパス圧延を行った。
○:延性比0.5以上0.6未満、
△:延性比0.4以上0.5未満、
×:延性比0.4未満。
更に、K−1では、B及びTiが添加されていないため、硬質組織中のC濃度が0.25%超となった。
更にまた、L−1及びL−2では、Siが少なく、またB及びTiが添加されていないため、組織中に硬質組織が生成されなかった。
また、M−1では、Mn量が過剰となり、TS・Elの値が十分な値を示さなかった。
Claims (8)
- 質量%で、
C :0.03%〜0.10%、
Si:0.3〜0.80%未満、
Mn:1.7〜2.6%、
B:0.0003〜0.01%未満、
Ti:0.001〜0.14%、
P :0.001〜0.03%、
S :0.0001〜0.01%、
Al:0.10%未満、
N :0.0005〜0.010%、
O :0.0005〜0.007%、
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼であり、鋼板組織が体積率40%以上のフェライトと、C含有量がそれぞれ0.224%以下のベイナイト及びマルテンサイト組織からなり、引張最大強度780MPa以上を有し、スポット溶接性の特性評価指標であるせん断引張強度(TSS)と十字引張強度(CTS)の比である延性比が0.5以上となる溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。 - さらに、質量%で、
Cr:0.01〜2.0%、
Ni:0.01〜2.0%、
Cu:0.01〜1.0%
の1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。 - さらに、質量%で、Ca、Ceの1種または2種を合計で0.0001〜0.5%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の高強度鋼板の表面に亜鉛系めっきを有することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板。
- 請求項1〜3に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後1200℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、400〜620℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、連続焼鈍ラインを通板するに際して、最高加熱温度を(Ac1+Ac3)/2℃以上Ac3℃以下で焼鈍した後、760〜680℃間で21〜30秒の保持を行い、680℃〜550℃間を平均冷却速度1℃/秒以上で冷却することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度鋼板の製造方法。
- 請求項1〜3に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後1200℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、400〜620℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、連続溶融亜鉛めっきラインを通板するに際して、最高加熱温度を(Ac1+Ac3)/2℃以上Ac3℃以下で焼鈍した後、760〜680℃間で21〜30秒の保持を行い、680℃〜550℃間を平均冷却速度1℃/秒以上で(亜鉛めっき浴温度−40)℃〜(亜鉛めっき浴温度+50)℃まで冷却した後、亜鉛めっき浴に浸漬し、室温まで冷却することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
- 請求項1〜3に記載の化学成分を有する鋳造スラブを直接又は一旦冷却した後1200℃以上に加熱し、Ar3変態点以上で熱間圧延を完了し、400〜620℃の温度域にて巻き取り、酸洗後、圧下率40〜70%の冷延を施し、連続溶融亜鉛めっきラインを通板するに際して、最高加熱温度を(Ac1+Ac3)/2℃以上Ac3℃以下で焼鈍した後、760〜680℃間で21〜30秒の保持を行い、680℃〜550℃間を平均冷却速度1℃/秒以上で(亜鉛めっき浴温度−40)℃〜(亜鉛めっき浴温度+50)℃まで冷却した後、めっき浴に浸漬し、460〜580℃の温度で合金化処理を施し、室温まで冷却することを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
- 請求項5に記載の製造方法で冷延鋼板を製造したのち、亜鉛系の電気めっきを施すことを特徴とする溶接性と伸びフランジ性の良好な高強度電気亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
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