JP4643837B2 - 発振制御回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発振制御回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発振制御回路として、例えば、特許2585417号公報に開示されている従来技術が知られている。以下、この従来技術を図15乃至図17を用いて説明する。図15は当該従来技術の1例を示す電気回路図、図16は図15におけるCMOSインバータの入出力特性(伝達特性)を示す特性図、図17は図15の動作を示すタイムチャートである。
【0003】
CMOSインバータIV150は、図16(A)に示すような入出力特性(伝達特性)を有しており、その反転電位(論理しきい電圧)は例えば2.5ボルトに設定されてある。ここでいう反転電位とは、入出力特性における立ち下がり開始入力電圧と立ち下がり終了入力電圧との中点の入力電圧であり、通常は出力電圧が電源電圧(例えば5.0ボルト)の半分(2.5ボルト)のときの入力電圧である。CMOSインバータIV150の入出力間には、水晶振動子QZ、帰還抵抗R151が並列接続され、入力端子、出力端子はそれぞれキャパシタC151、C152を介して接地される。以上のCMOSインバータIV150、水晶振動子QZ、帰還抵抗R151、キャパシタC151、C152により発振回路が構成される。
【0004】
CMOSインバータIV151は、図16(B)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位は例えば2.0ボルトに設定されている。CMOSインバータIV151の入力端子はCMOSインバータIV150の出力端子に接続され、出力端子はNチャンネルMOSトランジスタT156のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT156のソースは接地され、ドレインは抵抗R152の一端、キャパシタC153の一端およびCMOSインバータIV152の入力端子に接続され、抵抗R152の他端、キャパシタC153の他端は電源端子VDD(5.0ボルト)に接続される。なお、抵抗R152の抵抗値はMOSトランジスタT156のオン抵抗値よりも十分大きなものである。以上のCMOSインバータIV151、IV152、MOSトランジスタT156、抵抗R152およびキャパシタC153により、作動制御回路OPCが構成される。
【0005】
NチャンネルMOSトランジスタT151のゲートはCMOSインバータIV152の出力端子に接続され、PチャンネルMOSトランジスタT154のゲートはCMOSインバータIV153を介してCMOSインバータIV152の出力端子に接続される。NチャンネルMOSトランジスタT152、PチャンネルMOSトランジスタT153のゲートの接続点はCMOSインバータIV150の出力端子に接続され、ドレインの接続点は後段回路LAに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT152のソースはNチャンネルMOSトランジスタT151のソース、ドレインを介して接地される。PチャンネルMOSトランジスタT153のソースはPチャンネルMOSトランジスタT154のソース、ドレインを介して電源端子VDDに接続される。以上のCMOSインバータIV153、NチャンネルMOSトランジスタT151、T152、PチャンネルMOSトランジスタT153、T154によりCMOSクロックドインバータが構成される。このCMOSクロックドインバータの出力端子には後段回路LAが接続されている。
【0006】
PチャンネルMOSトランジスタT155は、CMOSインバータIV152の論理出力値が“0”のときに、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータの出力を短絡するものである。
【0007】
次に、図15の電気回路の動作を図17に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図17の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)は、図15の“a”、“b”、“c”、“d”および“e”点にそれぞれ対応したものである。
【0008】
図17(A)に示すように、電源投入によりCMOSインバータIV150からは微小振幅の発振信号が生じる。この発振信号の振幅は次第に増大するが、その発振電位がCMOSインバータIV151の反転電位(2.0ボルト)よりも低くなるまでは、CMOSインバータIV151の論理出力値は“0”である(図17(B))。したがって、MOSトランジスタT156はオフ状態となり、CMOSインバータIV152の論理出力値は“0”となる(図17(D))。その結果、MOSトランジスタT151およびT154はオフ状態となり、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータは非作動状態となる。このとき、MOSトランジスタT155はオン状態であるため、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータの出力は、MOSトランジスタT155を通して短絡される。このように、発振信号の発振電位がCMOSインバータIV151の反転電位(2.0ボルト)を越えるまで、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される。
【0009】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV151の反転電位(2.0ボルト)を越えると、CMOSインバータIV151の論理出力値は“1”となり(図17(B))、MOSトランジスタT156はオン状態となる。その結果、図17(C)に示すようにキャパシタC153はMOSトランジスタT156を通して放電され、CMOSインバータIV152の入力電圧は急激に低下する。MOSトランジスタT156がオフ状態になると、キャパシタC153の電荷は抵抗R152を通して充電され、CMOSインバータIV152の入力電圧は緩やかに上昇する。そして、CMOSインバータIV152の入力電圧がその反転電位よりも低くなると、CMOSインバータIV152の論理出力値は“0”から“1”に反転する。その結果、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータは初めて作動状態となり、同時にMOSトランジスタT155はオフ状態となる。抵抗R152の抵抗値をMOSトランジスタT156のオン抵抗値よりも十分大きくすることにより、CMOSインバータIV152の論理出力値は、図17(D)に示すように“1”を保持し続けることになる。そして、CMOSインバータIV150から生じる発振信号は、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータによって反転され、図17(E)に示すように、デューティ50%のクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0010】
このように、発振信号の振幅が一定の大きさになってから後段回路が動作を開始するので、後段回路で生じるノイズの影響で発振動作が不安定となり、微小振幅の発振動作から定常振幅の発振動作への移行が妨げられるという問題を解決できる。
【0011】
また、低消費電力を実現した発振回路として、例えば、特開平11−150420号公報に開示されている技術が知られている。特に図示しないが、これは、CMOSインバータと、このCMOSインバータの入力端子と出力端子との間にそれぞれ接続された圧電振動子および帰還抵抗と、上記CMOSインバータの入力端子と一方の電源電位との間に接続した第1のキャパシタと、上記CMOSインバータの入力端子と他方の電源電位との間に接続した第2のキャパシタと、上記CMOSインバータの出力端子と上記一方の電源電位との間に接続したキャパシタと、上記CMOSインバータの出力端子と上記他方の電源電位との間に接続した第4のキャパシタとを有し、上記第1、第3のキャパシタおよび上記CMOSインバータの一方の電源側のMOSトランジスタは第1の電流制限素子を介して上記一方の電源電圧と接続し、上記第2、第4のキャパシタおよび上記CMOSインバータの他方の電源側のMOSトランジスタは第2の電流制限素子を介して上記他方の電源電圧と接続してなる発振回路である。これは発振回路への電流を第1、第2の電流制限素子により制限することによって、低消費電力を実現しつつ発振に同期した電源電圧の変動を低減できるというものである。電流制限は、上記のごとき発振検出部によって発振出力が初期状態を脱したことが検出されると、発振回路への電流値を抑えるようになされる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、発振回路の高周波数化および低消費電力化が要求され、そのための水晶振動子の小型化および低電源電圧化に伴い、発振信号の定常振幅をより小さく抑えることが要求されている。ここで、上記の従来例において、発振信号の定常振幅を小さくした場合の図15の電気回路の動作を示す図18のタイムチャートを参照して説明する。なお、図18の(A)、(B)、(C)、(D)および(E)は、図15の“a”、“b”、“c”、“d”および“e”点にそれぞれ対応したものである。
【0013】
発振信号の定常振幅が小さいので、図18(A)に示すように、発振信号の発振電位がCMOSインバータIV151の反転電位(2.0ボルト)を越える時間が短くなる。したがって、図18(B)に示すように、CMOSインバータIV151の論理出力値が“1”となる時間が短くなり、“0”となる時間が長くなるので、CMOSインバータIV152の入力電圧は、急激に低下する時間が短く、緩やかに上昇する時間が長くなる。その結果、図18(C)に示すように、CMOSインバータIV152の入力電圧がその反転電位(2.5ボルト)の近傍で変動する。よって、図18(D)に示すように、CMOSインバータIV152の論理出力値は、一度“0”から“1”に反転した直後に“1”から“0”に反転するというような不安定な状態になる。そして、CMOSインバータIV150から生じる発振信号は、MOSトランジスタT152およびT153で構成されるCMOSインバータによって反転され、図18(E)に示すように、不安定なクロック信号を出力することになる。
【0014】
このように、発振信号の定常振幅が小さい場合において、図15の従来技術では、かえって後段回路に出力するクロック信号が不安定となる問題が生じる。
【0015】
なお、キャパシタC153の充放電時定数の設定によりこれを解消することは可能であるが、動作速度に影響を及ぼし、また精度面から高周波数化、低電圧化が進むにつれて困難となる問題がなお存在する。
【0016】
また、特開平11−150420号公報の発振回路においても、同様に発振検出部の動作不安定のため、供給される電流値が不安定化し、後段への発振出力も不安定化する。
【0017】
そこで本発明は、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能とし、高周波数および低電源電圧動作の発振回路の起動性を向上可能な発振制御回路を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の発振制御回路は、1対の電源ラインと、第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する検出回路と、上記第3のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする直列回路とを有する。
【0019】
また、1対の電源ラインと、第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、上記第1の反転電位とは異なる第3の反転電位であり、上記発振信号を入力とする第4のCMOSインバータと、上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する検出回路と、上記第4のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする直列回路とを有し、上記第1の反転電位と上記第2の反転電位との電位差は、上記第1の反転電位と上記第3の反転電位との電位差以下であっても良い。
【0020】
また、上記検出回路は、上記1対の電源ライン間で抵抗と直列に接続された第3のMOSトランジスタと、当該第3のMOSトランジスタのドレインと上記抵抗との接続点に一方の端子を接続するとともに上記初期状態において充電または放電された第1の状態とされるキャパシタと、当該キャパシタの上記一方の端子に接続された出力端子とを有し、上記第3のCMOSインバータの出力に応答してオンとなった上記第3のMOSトランジスタを介して上記キャパシタを充電または放電して上記初期状態とは充電または放電の状態において逆の第2の状態とするものであり、上記第1の状態から第2の状態への遷移が上記発振信号の周期より短くなるとともに、上記第3のMOSトランジスタがオフとなったときの上記第2の状態から上記第1の状態への遷移が上記発振信号の周期に比べて十分長くなるように充電または放電の時定数を定めてあっても良い。
【0021】
また、上記遅延回路は少なくとも1つのインバータであることが好ましい。
【0022】
また、1対の電源ラインと、第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とする第3のCMOSインバータと、第1の導電型の第1のMOSトランジスタと上記第1の導電型とは異なる第2の導電型の第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点からの出力によって上記制御用MOSトランジスタをオンとする第1の直列回路と、上記第3のCMOSインバータの出力端子にゲートを接続し、ドレインを上記第1のMOSトランジスタのゲートに接続した上記第1の導電型の第3のMOSトランジスタと抵抗とを上記1対の電源ライン間に接続してなる第2の直列回路と、上記第3のMOSトランジスタのドレインと上記第1のMOSトランジスタのゲートとの接続点と上記1対の電源ラインのいずれか一方との間に接続されたキャパシタと、上記第3のCMOSインバータの出力端子に入力端子を接続され、出力端子を上記第2のMOSトランジスタのゲートに接続したインバータとを有し、上記抵抗は、当該抵抗を介して上記キャパシタに流入または当該キャパシタから流出する電流による上記キャパシタの充電または放電の完了に要する期間が上記発振信号の周期に比べて十分長くなる抵抗値を有しても良い。
【0023】
また、1対の電源ラインと、第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とする第3のCMOSインバータと、上記第1の反転電位とは異なる第3の反転電位であり、上記発振信号を入力とする第4のCMOSインバータと、第1の導電型の第1のMOSトランジスタと上記第1の導電型とは異なる第2の導電型の第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続し、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点からの出力によって上記制御用MOSトランジスタをオンとする第1の直列回路と、上記第3のCMOSインバータの出力端子にゲートを接続し、ドレインを上記第1のMOSトランジスタのゲートに接続した上記第1の導電型の第3のMOSトランジスタと抵抗とを上記1対の電源ライン間に接続してなる第2の直列回路と、上記第3のMOSトランジスタのドレインと上記第1のMOSトランジスタのゲートとの接続点と上記1対の電源ラインのいずれか一方との間に接続されたキャパシタと、上記第4のCMOSインバータの出力端子に入力端子を接続され、出力端子を上記第2のMOSトランジスタのゲートに接続したインバータとを有し、上記第1の反転電位と上記第2の反転電位との電位差は、上記第1の反転電位と上記第3の反転電位との電位差以下であり、上記抵抗は、当該抵抗を介して上記キャパシタに流入または当該キャパシタから流出する電流による上記キャパシタの充電または放電の完了に要する期間が上記発振信号の周期に比べて十分長くなる抵抗値を有しても良い。
【0024】
また、上記直列回路の出力に応答して上記制御用MOSトランジスタがオフ状態のときに、上記第2のCMOSインバータの出力を上記電源ラインのいずれか一方に短絡する制御回路を有しても良い。
【0025】
また、上記圧電振動子を除いて1チップに集積化され、上記キャパシタは寄生容量であっても良い。
【0026】
また、上記発振回路は、上記第1のCMOSインバータの入力端子と出力端子との間に接続された帰還抵抗と、上記第1のCMOSインバータの入力端子と一方の電源電位との間に接続した第1のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの入力端子と他方の電源電位との間に接続した第2のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記一方の電源電位との間に接続した第3のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記他方の電源電位との間に接続した第4のキャパシタとを有し、上記第1、第3のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの一方の電源側のMOSトランジスタは第1の電流制限素子を介して上記一方の電源電圧と接続し、上記第2、第4のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの他方の電源側のMOSトランジスタは第2の電流制限素子を介して上記他方の電源電圧と接続しても良い。
【0027】
また、上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点の論理値を入力とし、当該論理値の反転に応答して当該論理値を保持し、上記制御用MOSトランジスタを制御するラッチ回路を有しても良い。
【0028】
また、一対の電源ラインと、第1のCMOSインバータと、上記第1のCMOSインバータの入力端子と出力端子との間にそれぞれ接続された圧電振動子および帰還抵抗と、上記第1のCMOSインバータの入力端子と一方の電源電位との間に接続した第1のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの入力端子と他方の電源電位との間に接続した第2のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記一方の電源電位との間に接続した第3のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記他方の電源電位との間に接続した第4のキャパシタとを有し、上記第1、第3のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの一方の電源側のMOSトランジスタは第1の電流制限素子を介して上記一方の電源電圧と接続し、上記第2、第4のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの他方の電源側のMOSトランジスタは第2の電流制限素子を介して上記他方の電源電圧と接続してなる発振回路と、上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する検出回路と、上記第3のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする直列回路と、上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点の論理値を入力とし、当該論理値を保持し、上記制御用MOSトランジスタを制御するラッチ回路とを有し、上記制御用MOSトランジスタがオンとなった後に上記第1の電流制限素子および上記第2の電流制限素子により上記発振回路に供給する電流値を減じても良い。
【0029】
また、上記ラッチ回路は、上記第1および第2のMOSトランジスタのドレイン同士の接続点に入力端子を接続し、上記制御用MOSトランジスタへの出力を発生する第5のCMOSインバータと、入力端子を上記第5のCMOSインバータの入力端子に接続する第6のCMOSインバータとからなり、上記第6のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタは上記第1および第2のMOSトランジスタよりサイズが小さいことが好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に示す実施例に基づき具体的に説明する。
【0031】
図1は、第1の実施例の発振制御回路の電気回路図、図2は、図1におけるCMOSインバータの入出力特性(伝達特性)を示す特性図である。
【0032】
本例においては、高周波数化のため3mm×5mm角の小型パッケージのオーバートーン発振用の水晶振動子を用い、低消費電力化のため電源電圧を3.0ボルトとしてある。なお、圧電振動子としては水晶振動子の他、弾性表面波(SAW)振動子等であっても良い。
【0033】
CMOSインバータIV10は、図2(A)に示すような入出力特性(伝達特性)を有しており、その反転電位(論理しきい電圧)はこの実施例では1.5ボルトである。ここでいう反転電位とは、入出力特性における立ち下がり開始入力電圧と立ち下がり終了入力電圧との中点の入力電圧であり、通常は出力電圧が電源電圧(3.0ボルト)の半分(1.5ボルト)のときの入力電圧である。CMOSインバータIV10の入出力間には、水晶振動子QZ、帰還抵抗R11が並列接続され、入力端子、出力端子にはそれぞれキャパシタC11、C12を介して接地される。以上のCMOSインバータIV10、水晶振動子QZ、帰還抵抗R11、キャパシタC11、C12により発振回路が構成される。
【0034】
CMOSインバータIV11は、図2(B)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.2ボルトである。以下、このようなCMOSインバータには、インバータ記号に“L1”を付す。CMOSインバータIV12は、図2(A)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。以下、インバータ記号に特に何も付してないものは、特に断らない限り、CMOSインバータIV0と同様に、図2(A)に示すような入出力特性を有し、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。また、NチャンネルMOSトランジスタT16のしきい値電圧は1.2ボルトである。
【0035】
なお、各CMOSインバータの反転電位やMOSトランジスタのしきい値電圧は、上記に限らず、適宜変更可能であり、以降に述べる各実施例においても同様である。
【0036】
CMOSインバータIV11の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に接続され、出力端子はNチャンネルMOSトランジスタT16のゲートと、CMOSインバータIV12を介してPチャンネルMOSトランジスタT18のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT16のソースは接地され、ドレインは抵抗R12の一端、キャパシタC13の一端およびNチャンネルMOSトランジスタT17のゲートに接続される。抵抗R12の他端は電源端子VDD(3.0ボルト)に接続され、キャパシタC13の他端は接地される。PチャンネルMOSトランジスタT18のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインはNチャンネルMOSトランジスタT17のドレインに接続され、NチャンネルMOSトランジスタT17のソースは接地される。なお、抵抗R12の抵抗値はMOSトランジスタT16のオン抵抗値よりも十分大きなものである。以上のCMOSインバータIV11、IV12、抵抗R12、キャパシタC13、MOSトランジスタT16、T17、T18により、作動制御回路OPC1が構成される。
【0037】
NチャンネルMOSトランジスタT17のドレインとPチャンネルMOSトランジスタT18のソースの接続点は、NチャンネルMOSトランジスタT11のゲートと、CMOSインバータIV13を介してPチャンネルMOSトランジスタT14のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT12、PチャンネルMOSトランジスタT13のゲートの接続点はCMOSインバータIV10の出力端子に接続され、ドレインの接続点は後段回路LAに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT12のソースはNチャンネルMOSトランジスタT11のソース、ドレインを介して接地される。PチャンネルMOSトランジスタT13のソースはPチャンネルMOSトランジスタT14のソース、ドレインを介して電源端子VDDに接続される。以上のCMOSインバータIV13、NチャンネルMOSトランジスタT11、T12、PチャンネルMOSトランジスタT13、T14によりCMOSクロックドインバータが構成される。このCMOSクロックドインバータの出力には後段回路LAが接続されている。
【0038】
PチャンネルMOSトランジスタT15は、NチャンネルMOSトランジスタT17とPチャンネルMOSトランジスタT18のドレインの接続点の論理出力値が“0”のときに、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力端子を電源端子VDDに短絡するものである。
【0039】
なお、図1に示すインバータ等のゲート回路、MOSトランジスタ、後段回路LAは、同一のICチップ内に集積化されており、以降に述べる各実施例でも同様である。
【0040】
次に、図1の電気回路の動作を図3に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図3の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)は、図1の“a”、“b”、“c”、“d”、“e”および“f”点にそれぞれ対応したものである。
【0041】
図3(A)に示すように、電源投入によりCMOSインバータIV10からは微小振幅の発振信号が生じる。この発振信号の振幅は次第に増大するが、その発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)よりも低くなるまでは、CMOSインバータIV11の論理出力値は“0”である(図3(B))。したがって、MOSトランジスタT16はオフ状態となり、キャパシタC13の端子cは充電されており、キャパシタC13の端子cの論理出力値は“1”(図3(C))、すなわちMOSトランジスタT17はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV12の論理出力値は“1”となり(図3(D))、MOSトランジスタT18はオフ状態となる。したがって、NチャンネルMOSトランジスタT17とPチャンネルMOSトランジスタT18のドレインの接続点eの論理値は“0”となる。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオフ状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態となる。このとき、MOSトランジスタT15はオン状態であるため、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力端子は、MOSトランジスタT15を通して電源端子VDDに短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT17がオフ状態、かつT18がオン状態になるまで、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される(図3(F))。
【0042】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)を越えると、端子bの電位は徐々に増加し(図3(B))、MOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を越えると、MOSトランジスタT16はオン状態となる。その結果、キャパシタC13はMOSトランジスタT16を通して放電され、キャパシタC13の両端間の充電電圧は下降し、図3(C)に示すようにキャパシタC13の端子cの電位、すなわちMOSトランジスタT17の入力電圧は急激に低下し、MOSトランジスタT17はオフ状態となる。このとき、発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)を下回っている間に、端子cの電位が0ボルトまで下がるように、キャパシタC13の放電時定数を適当に定めてある。再び端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を下回り、MOSトランジスタT16がオフ状態になると、キャパシタC13の電荷は抵抗R12を通して充電され、MOSトランジスタT17の入力電圧は緩やかに上昇する。このとき、端子cの電位がキャパシタC13の放電時と比較してゆっくりと時間をかけて上がるように、キャパシタC13の充電時定数を適当に定めてあるので、一度0ボルトまで下がったcの電位は、キャパシタC13が充電状態になっても0ボルトに近い電位を維持する。したがって、一度オフ状態になったMOSトランジスタT17はオフ状態を維持する。また、このときMOSトランジスタT18はオフ状態なので、端子eの理論値は“0”を維持している。
【0043】
このように、端子bの電位が上昇、下降を繰り返して、CMOSインバータIV12の反転電位(1.5ボルト)よりも高くなると(図3(B))、CMOSインバータIV12の論理出力値は“1”から“0”に反転する。その結果、MOSトランジスタT18がオン状態となる。このときMOSトランジスタT17はオフ状態であるので、端子eの論理値は“1”となる。なお、図3(E)の破線はMOSトランジスタT17、T18がともにオフ状態を示す。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオン状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは動作状態となり、同時にMOSトランジスタT15はオフ状態となる。一度“1”となった端子eの論理値は、MOSトランジスタT18がオフ状態となっても、端子eの寄生容量により保持され、MOSトランジスタT17がオン状態になるまで反転しない。これにより、端子eの論理値は“1”を保持し続けることになる。そして、CMOSインバータIV10から生じる発振信号は、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータによって反転され、図3(F)に示すように、デューティ50%のクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0044】
さて、本例のように高周波数発振用の小型の圧電振動子(例えば、水晶振動子)を用い、低電源電圧で動作する発振回路にあっては、定常振幅が小さくなる。しかし、キャパシタC13の充放電時定数を適当に選定することにより、MOSトランジスタT17がオン状態からオフ状態に短い時間で移行し、一度オフ状態となったMOSトランジスタT17をオフ状態に保持する。また、CMOSインバータIV12を遅延回路として用いることにより、MOSトランジスタT17が完全にオフ状態となった後に、MOSトランジスタT18をオン状態として端子eの論理値を“1”とする。MOSトランジスタT18はオン、オフ状態を繰り返すが、そのオフ状態にあっても、端子eの寄生容量によってその論理値“1”は保持される。したがって、端子eの電位、すなわちMOSトランジスタT11、T14の入力電位は安定して論理値“1”を保持し続ける。したがって、上述のような小さな定常振幅の発振回路であっても、微小振幅から定常振幅に移行する際に、後段回路へのクロック信号が不安定になることを極力抑えることができ、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となる。
【0045】
以上のように、本実施例では、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となる。このため、従来適用できなかった高周波数および低電源電圧動作の発振回路においても、発振初期の微小振幅から定常振幅へ移行するまで後段回路の動作を停止させて、発振部への後段回路からのノイズ等の影響で発振動作が妨げられることを防止する構成を適用することができる。
【0046】
なお、本実施例では、MOSトランジスタT15をPチャンネルMOSトランジスタで構成したが、端子eの論理値を反転してゲートの入力として用いることにより、NチャンネルMOSトランジスタで構成しても良い。
【0047】
また、本実施例では、キャパシタC13の一端を接地する構成としたが、キャパシタC13の一端に電源端子VDDを接続する構成としても良い。その場合は、上述の充電、放電の関係を逆として、上記動作説明を理解されたい。
【0048】
また、キャパシタC13を寄生容量として構成しても良い。以降に述べる各キャパシタについても同様である。
【0049】
次に、本発明の第2の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図4に示すように図1に示す実施例におけるCMOSクロックドインバータ(CMOSインバータIV13、NチャンネルMOSトランジスタT11、T12、PチャンネルMOSトランジスタT13、T14)および短絡用のMOSトランジスタT15が有する機能を他の機能で置き換えたものである。
【0050】
NチャンネルMOSトランジスタT21およびPチャンネルMOSトランジスタT24のゲートはNチャンネルMOSトランジスタT17とPチャンネルMOSトランジスタT18のドレインの接続点に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT24のソースは電源端子VDDに、ドレインは後段回路LAに接続される。PチャンネルMOSトランジスタT23のゲートはCMOSインバータIV10の出力端子に、ソースは電源端子VDDに、ドレインは後段回路LAに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT22のゲートはCMOSインバータIV10の出力端子に、ドレインは後段回路LAに接続され、ソースはNチャンネルMOSトランジスタT21のソース、ドレインを介して接地される。以上のNチャンネルMOSトランジスタT21、T22、PチャンネルMOSトランジスタT23、T24によりCMOSNANDゲートが構成される。このCMOSNANDゲートの機能が第1の実施例におけるCMOSクロックドインバータおよび短絡用のMOSトランジスタが有する機能に置き換わる。
【0051】
図4において、CMOSNANDゲート(NチャンネルMOSトランジスタT21、T22、PチャンネルMOSトランジスタT23、T24)以外の回路は図1と同様であり、第1の実施例に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。各インバータの入出力特性も上記の実施例と同様に図2に示すものである。また、タイムチャートに関しても図3を援用できる。すなわち、図3の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)は、図4の“a”、“b”、“c”、“d”、“e”および“f”点にそれぞれ対応している。
【0052】
次に、本実施例の動作を図3を用いて説明する。
【0053】
CMOSインバータIV10から出力される発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)よりも低くなるまでは、CMOSインバータIV11の論理出力値は“0”である。したがって、MOSトランジスタT16はオフ状態となり、キャパシタC13の端子cの論理出力値は“1”、すなわちMOSトランジスタT17はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV12の論理出力値は“1”となり、MOSトランジスタT18はオフ状態であり、端子eの論理値は“0”となる。その結果、MOSトランジスタT22およびT23で構成されるCMOSインバータの出力はMOSトランジスタT24を通して電源端子VDDに短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT17がオフ状態、かつT18がオン状態になるまで、MOSトランジスタT22およびT23で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される。
【0054】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)を越え、端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を越えると、MOSトランジスタT16はオン状態となる。その結果、キャパシタC13はMOSトランジスタT16を通して放電され、MOSトランジスタT17の入力電圧は急激に低下し、MOSトランジスタT17はオフ状態となる。再び端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を下回り、MOSトランジスタT16がオフ状態になると、キャパシタC13の電荷は抵抗R12を通して充電され、上述の通り、一度オフ状態になったMOSトランジスタT17はオフ状態を維持する。端子bの電位がCMOSインバータIV12の反転電位(1.5ボルト)よりも高くなると、CMOSインバータIV12の論理出力値は“1”から“0”に反転し、MOSトランジスタT18がオン状態となる。このときMOSトランジスタT17はオフ状態であるので、端子eの論理値は“1”となる。その結果、MOSトランジスタT21はオン状態、T24はオフ状態となり、MOSトランジスタT22およびT23で構成されるCMOSインバータは動作状態となる。以後の動作については図1に示す第1の実施例で説明した動作と基本的に同様であり、説明を省略する。
【0055】
次に、本発明の第3の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図5に示すように、図1に示す第1の実施例におけるCMOSクロックドインバータ(CMOSインバータIV4、NチャンネルMOSトランジスタT11、T12、PチャンネルMOSトランジスタT13、T14)および短絡用のMOSトランジスタT15が有する機能を他の機能で置き換えたものである。
【0056】
NチャンネルMOSトランジスタT31およびPチャンネルMOSトランジスタT34のゲートはCMOSインバータIV33を介してNチャンネルMOSトランジスタT17とPチャンネルMOSトランジスタT18のドレインの接続点に接続される。NチャンネルMOSトランジスタT31のソースは接地され、ドレインは後段回路LAに接続される。PチャンネルMOSトランジスタT33のゲートはCMOSインバータIV10の出力端子に、ドレインは後段回路LAに、ソースはPチャンネルMOSトランジスタT34のソース、ドレインを介して電源端子VDDに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT32のゲートはCMOSインバータIV10の出力端子に、ドレインは後段回路LAに接続され、ソースは接地される。以上のNチャンネルMOSトランジスタT31、T32、PチャンネルMOSトランジスタT33、T34によりCMOSNORゲートが構成される。このCMOSNORゲートの機能が第1の実施例におけるCMOSクロックドインバータおよび短絡用のMOSトランジスタが有する機能に置き換わる。
【0057】
図5において、CMOSNORゲート(NチャンネルMOSトランジスタT31、T32、PチャンネルMOSトランジスタT33、T34)以外の回路は図1と同様であり、第1の実施例に示す構成要素と同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。各インバータの入出力特性も上記の実施例と同様に図2に示すものである。
【0058】
次に、本実施例の動作を図6に示すタイムチャートを参照して説明する。ここで、図6の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)および(F)は、図5の“a”、“b”、“c”、“d”、“e”および“f”点にそれぞれ対応している。
【0059】
CMOSインバータIV10から出力される発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)よりも低くなるまでは、CMOSインバータIV11の論理出力値は“0”である(図6(B))。したがって、MOSトランジスタT16はオフ状態となり、キャパシタC13の端子cの論理出力値は“1”(図6(C))、すなわちMOSトランジスタT17はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV12の論理出力値は“1”となり(図6(D))、MOSトランジスタT18はオフ状態となり、端子eの論理値は“0”となる(図6(E))。その結果、MOSトランジスタT31はオン状態、T34はオフ状態となり、MOSトランジスタT32およびT33で構成されるCMOSインバータの出力はMOSトランジスタT31を通して接地される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT17がオフ状態、かつT18がオン状態になるまで、MOSトランジスタT32およびT33で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“0”に保持される(図6(F))。
【0060】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)を越え(図6(A))、端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を越えると(図6(B))、MOSトランジスタT16はオン状態となる。その結果、キャパシタC13はMOSトランジスタT16を通して放電され、MOSトランジスタT17の入力電圧は急激に低下し、MOSトランジスタT17はオフ状態となる(図6(C))。再び端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を下回り、MOSトランジスタT16がオフ状態になると、キャパシタC13の電荷は抵抗R12を通して充電、上述の通り、一度オフ状態になったMOSトランジスタT17はオフ状態を維持する。端子bの電位がCMOSインバータIV12の反転電位(1.5ボルト)よりも高くなると、CMOSインバータIV12の論理出力値は“1”から“0”に反転し(図6(D))、MOSトランジスタT18がオン状態となる。このときMOSトランジスタT17はオフ状態であるので、端子eの論理値は“1”となる(図6(E))。その結果、MOSトランジスタT31はオフ状態、T34はオン状態となり、MOSトランジスタT32およびT33で構成されるCMOSインバータは動作状態となる。そして、CMOSインバータIV10から生じる発振信号は、MOSトランジスタT32およびT33で構成されるCMOSインバータによって反転され、図6(F)に示すように、安定したクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0061】
このように、本例においても上記第1の実施例と同様の作用により、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となるという同様の効果を奏する。
【0062】
次に、本発明の第4の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図7に示すように、図1に示す第1の実施例における作動制御回路OPC1(CMOSインバータIV11、IV12、抵抗R12、キャパシタC13、MOSトランジスタT16、T17、T18)を別の構成に置換したものである。
【0063】
図7において、CMOSインバータIV41は、図2(B)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.2ボルトであり、インバータ記号に“L1”を付す。CMOSインバータIV43は、図2(C)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では0.9ボルトである。以下、このようなCMOSインバータには、インバータ記号に“L2”を付す。CMOSインバータIV42は、図2(A)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。以下、インバータ記号に特に何も付してないものは、特に断らない限り、CMOSインバータIV42と同様に、図2(A)に示すような入出力特性を有し、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。
【0064】
CMOSインバータIV41の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に、出力端子はCMOSインバータIV42を介してPチャンネルMOSトランジスタT46のゲートに接続される。PチャンネルMOSトランジスタT46のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインは抵抗R42の一端、キャパシタC43の一端およびPチャンネルMOSトランジスタT47のゲートに接続される。抵抗R42の他端は接地され、キャパシタC43の他端は電源端子VDD(3.0ボルト)に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT47のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインはNチャンネルMOSトランジスタT48のドレインに接続される。CMOSインバータIV43の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に、出力端子はCMOSインバータIV44およびCMOSインバータIV45を介してNチャンネルMOSトランジスタT48のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT48のソースは接地される。CMOSインバータIV46の入力端子は、PチャンネルMOSトランジスタT47とNチャンネルMOSトランジスタT48のドレインの接続点に、出力端子はPチャンネルMOSトランジスタT15のゲート、NチャンネルMOSトランジスタT11のゲートおよびCMOSインバータIV13の入力端子に接続される。以上のCMOSインバータIV41、IV42、IV43、IV44、IV45、抵抗R42、キャパシタC43、MOSトランジスタT46、T47、T48により、作動制御回路OPC2が構成される。この作動制御回路OPC2が第1の実施例における作動制御回路OPC1に置き換わる。
【0065】
図7において、作動制御回路OPC2(CMOSインバータIV41、IV42、IV43、IV44、IV45、抵抗R42、キャパシタC43、MOSトランジスタT46、T47、T48)以外の回路は図1と同様であり、その説明を省略する。
【0066】
次に、本実施例の動作を図8に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図8の(A)および(F)は、図1の “a”および“f”点に、図8の(B)、(C)、(D)および(E)は、図7の“b”、“c”、“d”および“e”点にそれぞれ対応したものである。
【0067】
図8(A)に示すように、電源投入によりCMOSインバータIV10からは微小振幅の発振信号が生じる。この発振信号の振幅は次第に増大するが、その発振電位がCMOSインバータIV41の反転電位(1.2ボルト)より低くなるまでは、CMOSインバータIV41の論理出力値は“0”である。したがって、CMOSインバータIV42の論理出力値は“1”となり(図8(B))、MOSトランジスタT46はオフ状態となり、キャパシタC43の端子cは放電されており、キャパシタC43の端子cの論理値は“0”(図8(C))、すなわちMOSトランジスタT47はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV43の論理出力値も“0”なので、CMOSインバータIV45の論理出力値は“0”となり(図8(D))、MOSトランジスタT48はオフ状態となる。したがって、MOSトランジスタT47、T48のドレインの接続点、すなわち端子eの論理値は“1”となる(図8(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオフ状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態となる。このとき、MOSトランジスタT15はオン状態であるため、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力は、MOSトランジスタT15を通して短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT47がオフ状態、かつT48がオン状態になるまで、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される(図8(F))。
【0068】
発振信号の振り幅が増大して、発振電位がCMOSインバータIV41の反転電位(1.2ボルト)より低くなると、CMOSインバータIV42の論理出力値は“0”となり(図8(B))、MOSトランジスタT46はオン状態となる。その結果、キャパシタC43の端子cは充電され、図8(C)に示すようにキャパシタC43の端子cの電位、すなわちMOSトランジスタT47の入力電圧は急激に上昇し、MOSトランジスタT47はオフ状態となる。このとき、発振電位がCMOSインバータIV41の反転電位(1.2ボルト)を下回っている間に、端子cの電位が3.0ボルトまで上がるように、キャパシタC43の充電時定数を適当に定めてある。再び発振電位がCMOSインバータIV41の反転電位(1.2ボルト)を上回り、MOSトランジスタT46がオフ状態になると、キャパシタC43の電荷は抵抗R42を通して放電され、MOSトランジスタT47の入力電圧は緩やかに下降する。このとき、端子cの電位がキャパシタC43の充電時と比較してゆっくりと時間をかけて下がるように、キャパシタC43の放電時定数を適当に定めてあるので、一度3.0ボルトまで上がったcの電位は、キャパシタC43が放電状態になっても3.0ボルトに近い電位を維持する。したがって、一度オフ状態になったMOSトランジスタT47はオフ状態を維持する。また、このとき発振電位はCMOSインバータIV43の反転電位(0.9ボルト)より低くないので、CMOSインバータIV45の論理出力値は“0”(図8(D))、MOSトランジスタT48はオフ状態を維持している。
したがって、端子eの理論値は“1”を維持している。
【0069】
このように、発振電位が上昇、下降を繰り返して、CMOSインバータIV43の反転電位(0.9ボルト)よりも低くなると(図8(A))、CMOSインバータIV43の論理出力値は“0”から“1”に反転する。その結果、CMOSインバータIV45の論理出力値は“1”となり(図8(D))、MOSトランジスタT48はオン状態となる。このときMOSトランジスタT47はオフ状態であるので、端子eの論理値は“0”となる(図8(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオン状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは動作状態となり、同時にMOSトランジスタT15はオフ状態となる。一度“0”となった端子eの論理値は、MOSトランジスタT47がオン状態、かつT48がオフ状態になるまで反転しない。これにより、端子eの論理値は“0”を保持し続けることになる。そして、CMOSインバータIV10から生じる発振信号は、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータによって反転され、図8(F)に示すように、デューティ50%のクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0070】
以上のように、本例においても上記第1の実施例と同様の作用により、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となるという同様の効果を奏する。
【0071】
なお、本実施例では、発振回路からの発振信号を後段回路LAに伝えるためにCMOSクロックドインバータおよび短絡用のMOSトランジスタT15を用いたが、第2または第3の実施例で示したCMOSNANDゲートまたはCMOSNORゲートを用いても良い。
【0072】
また、本実施例でも、MOSトランジスタT15をPチャンネルMOSトランジスタで構成したが、端子eの論理値を反転して用いることにより、NチャンネルMOSトランジスタで構成しても良い。
【0073】
また、本実施例でも、キャパシタC43の一端を電源端子VDDに接続する構成としたが、キャパシタC43の一端を接地する構成としても良い。
【0074】
また、キャパシタC43を寄生容量として構成しても良い。
【0075】
次に、本発明の第5の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図9に示すように、図1に示す第1の実施例における作動制御回路OPC1(CMOSインバータIV11、IV12、抵抗R12、キャパシタC13、MOSトランジスタT16、T17、T18)を別の構成に置換したものである。
【0076】
図9において、CMOSインバータIV51は、図2(D)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.8ボルトである。以下、このようなCMOSインバータには、インバータ記号に“H”を付す。CMOSインバータIV52は、図2(A)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。また、PチャンネルMOSトランジスタT56のしきい値電圧は1.8ボルトである。
【0077】
CMOSインバータIV51の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に、出力端子はPチャンネルMOSトランジスタT56のゲートおよびCMOSインバータIV52の入力端子に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT56のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインは抵抗R52の一端、キャパシタC53の一端およびPチャンネルMOSトランジスタT57のゲートに接続される。抵抗R52の他端は接地され、キャパシタC53の他端は電源端子VDD(3.0ボルト)に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT57のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインはNチャンネルMOSトランジスタT58のドレインに接続される。CMOSインバータIV52の出力端子はNチャンネルMOSトランジスタT58のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT58のソースは接地される。CMOSインバータIV53の入力端子は、PチャンネルMOSトランジスタT57とNチャンネルMOSトランジスタT58のドレインの接続点に、出力端子はPチャンネルMOSトランジスタT15のゲート、NチャンネルMOSトランジスタT11のゲートおよびCMOSインバータIV13の入力端子に接続される。以上のCMOSインバータIV51、IV52、抵抗R52、キャパシタC53、MOSトランジスタT56、T57、T58により、作動制御回路OPC3が構成される。この作動制御回路OPC3が第1の実施例における作動制御回路OPC1に置き換わる。
【0078】
図9において、作動制御回路OPC3(CMOSインバータIV51、IV52、IV53、抵抗R52、キャパシタC53、MOSトランジスタT56、T57、T58)以外の回路は図1と同様であり、その説明を省略する。各インバータの入出力特性も上記の実施例と同様に図2に示すものである。
【0079】
次に、本実施例の動作を図10に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図10の(A)および(F)は、図1の “a”および“f”点に、(B)、(C)、(D)および(E)は、図9の“b”、“c”、“d”および“e”点にそれぞれ対応したものである。
【0080】
図10(A)に示すように、電源投入によりCMOSインバータIV10からは微小振幅の発振信号が生じる。この発振信号の振幅は次第に増大するが、その発振電位がCMOSインバータIV51の反転電位(1.8ボルト)より高くなるまでは、CMOSインバータIV51の論理出力値は“1”である(図10(B))。したがって、MOSトランジスタT56はオフ状態となり、キャパシタC53の端子cは放電されており、キャパシタC53の端子cの論理出力値は“0”(図10(C))、すなわちMOSトランジスタT57はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV52の論理出力値は“0”なので(図10(D))、MOSトランジスタT58はオフ状態となる。したがって、MOSトランジスタT57のソースとMOSトランジスタT58のドレインの接続点、すなわち端子eの論理値は“1”となる(図10(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオフ状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態となる。このとき、MOSトランジスタT15はオン状態であるため、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力は、MOSトランジスタT15を通して短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT57がオフ状態、かつT58がオン状態になるまで、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される(図10(F))。
【0081】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV51の反転電位(1.8ボルト)より上回ると、端子bの電位が減少し(図10(B))、MOSトランジスタT56のしきい値電圧(1.8ボルト)を越えると、MOSトランジスタT56はオン状態となる。その結果、キャパシタC53の端子cは充電され、キャパシタC53の両端間の充電電圧は上昇し、図10(C)に示すようにキャパシタC53の端子cの電位、すなわちMOSトランジスタT57の入力電圧は急激に上昇し、MOSトランジスタT57はオフ状態となる。このとき、発振電位がCMOSインバータIV51の反転電位(1.8ボルト)を上回っている間に、端子cの電位が3.0ボルトまで上がるように、キャパシタC53の充電時定数を適当に定めてある。再び発振電位がCMOSインバータIV51の反転電位(1.8ボルト)を下回り、MOSトランジスタT56がオフ状態になると、キャパシタC53の電荷は抵抗R52を通して放電され、MOSトランジスタT57の入力電圧は緩やかに下降する。このとき、端子cの電位がキャパシタC53の充電時と比較してゆっくりと時間をかけて下がるように、キャパシタC53の放電時定数を適当に定めてあるので、一度3.0ボルトまで上がったcの電位は、キャパシタC53が放電状態になっても3.0ボルトに近い電位を維持する。したがって、一度オフ状態になったMOSトランジスタT57はオフ状態を維持する。また、このとき端子bの電位はCMOSインバータIV52の反転電位(1.5ボルト)より低くないので、CMOSインバータIV52の論理出力値は“0”(図10(D))、MOSトランジスタT58はオフ状態を維持している。したがって、端子eの理論値は“1”を維持している。
【0082】
このように、端子bの電位が上昇、下降を繰り返して、CMOSインバータIV52の反転電位(1.5ボルト)よりも低くなると(図10(B))、CMOSインバータIV52の論理出力値は“0”から“1”に反転する(図10(D))。その結果、MOSトランジスタT58はオン状態となる。このときMOSトランジスタT57はオフ状態であるので、端子eの論理値は“0”となる(図10(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオン状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは動作状態となり、同時にMOSトランジスタT15はオフ状態となる。一度“0”となった端子eの論理値は、MOSトランジスタT57がオン状態、かつT58がオフ状態になるまで反転しない。これにより、端子eの論理値は“0”を保持し続けることになる。そして、CMOSインバータIV10から生じる発振信号は、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータによって反転され、図10(F)に示すように、安定したクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0083】
以上のように、本例においても上記第1の実施例と同様の作用により、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となるという同様の効果を奏する。
【0084】
なお、本実施例では、発振回路からの発振信号を後段回路LAに伝えるためにCMOSクロックドインバータおよび短絡用のMOSトランジスタT15を用いたが、第2または第3の実施例で示したCMOSNANDゲートまたはCMOSNORゲートを用いても良い。
【0085】
また、本実施例では、MOSトランジスタT15をPチャンネルMOSトランジスタで構成したが、端子eの論理値をそのままゲート入力として用いることにより、NチャンネルMOSトランジスタで構成しても良い。
【0086】
次に、本発明の第6の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図11に示すように、図1に示す第1の実施例における作動制御回路OPC1(CMOSインバータIV11、IV12、抵抗R12、キャパシタC13、MOSトランジスタT16、T17、T18)を異なる構成にしたものである。
【0087】
図11において、CMOSインバータIV61は、図2(B)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.2ボルトであり、インバータ記号に“L1”を付す。CMOSインバータIV63は、図2(D)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.8ボルトであり、インバータ記号に“H”を付す。CMOSインバータIV62は、図2(A)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。
【0088】
CMOSインバータIV61の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に、出力端子はCMOSインバータIV62を介してPチャンネルMOSトランジスタT66のゲートに接続される。PチャンネルMOSトランジスタT66のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインは抵抗R62の一端、キャパシタC63の一端およびPチャンネルMOSトランジスタT67のゲートに接続される。抵抗R62の他端は接地され、キャパシタC63の他端は電源端子VDD(3.0ボルト)に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT67のソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインはNチャンネルMOSトランジスタT68のドレインに接続される。CMOSインバータIV63の入力端子はCMOSインバータIV10の出力端子に、出力端子はCMOSインバータIV64を介してNチャンネルMOSトランジスタT68のゲートに接続される。NチャンネルMOSトランジスタT68のソースは接地される。CMOSインバータIV65の入力端子は、PチャンネルMOSトランジスタT67とNチャンネルMOSトランジスタT68のドレインの接続点に、出力端子はPチャンネルMOSトランジスタT15のゲート、NチャンネルMOSトランジスタT11のゲートおよびCMOSインバータIV13の入力端子に接続される。以上のCMOSインバータIV61、IV62、IV63、IV64、抵抗R62、キャパシタC63、MOSトランジスタT66、T67、T68により、作動制御回路OPC4が構成される。この作動制御回路OPC4が第1の実施例における作動制御回路OPC1に置き換わる。
【0089】
図7において、作動制御回路OPC4(CMOSインバータIV61、IV62、IV63、IV64、抵抗R62、キャパシタC63、MOSトランジスタT66、T67、T68)以外の回路は図1と同様であり、その説明を省略する。
【0090】
次に、本実施例の動作を図12に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図12の(A)および(F)は、図1の “a”および“f”点に、(B)、(C)、(D)および(E)は、図11の“b”、“c”、“d”および“e”点にそれぞれ対応したものである。
【0091】
図12(A)に示すように、電源投入によりCMOSインバータIV10からは微小振幅の発振信号が生じる。この発振信号の振幅は次第に増大するが、その発振電位がCMOSインバータIV61の反転電位(1.2ボルト)より低くなるまでは、CMOSインバータIV61の論理出力値は“0”である。したがって、CMOSインバータIV62の論理出力値は“1”となり(図12(B))、MOSトランジスタT66はオフ状態となり、キャパシタC63の端子cは放電されており、キャパシタC63の端子cの論理値は“0”(図12(C))、すなわちMOSトランジスタT67はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV63の論理出力値は“1”なので、CMOSインバータIV64の論理出力値は“0”となり(図12(D))、MOSトランジスタT68はオフ状態となる。したがって、MOSトランジスタT67とMOSトランジスタT68のドレインの接続点、すなわち端子eの論理値は“1”となる(図12(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオフ状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態となる。このとき、MOSトランジスタT15はオン状態であるため、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力は、MOSトランジスタT15を通して短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT67がオフ状態、かつT68がオン状態になるまで、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される(図12(F))。
【0092】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV61の反転電位(1.2ボルト)より下回ると、CMOSインバータIV62の論理出力値は“0”となり(図12(B))、MOSトランジスタT66はオン状態となる。その結果、キャパシタC63の端子cは充電され、キャパシタC63の両端間の充電電圧は増加し、図12(C)に示すようにキャパシタC63の端子cの電位、すなわちMOSトランジスタT67の入力電圧は急激に上昇し、MOSトランジスタT67はオフ状態となる。このとき、発振電位がCMOSインバータIV61の反転電位(1.2ボルト)を下回っている間に、端子cの電位が3.0ボルトまで上がるように、キャパシタC63の充電時定数を適当に定めてある。再び発振電位がCMOSインバータIV61の反転電位(1.2ボルト)を上回り、MOSトランジスタT66がオフ状態になると、キャパシタC63の電荷は抵抗R62を通して放電され、MOSトランジスタT67の入力電圧は緩やかに下降する。このとき、端子cの電位がキャパシタC63の充電時と比較してゆっくりと時間をかけて下がるように、キャパシタC63の放電時定数を適当に定めてあるので、一度3.0ボルトまで上がったcの電位は、キャパシタC63が放電状態になっても3.0ボルトに近い電位を維持する。したがって、一度オフ状態になったMOSトランジスタT67はオフ状態を維持する。また、このとき発振電位はCMOSインバータIV63の反転電位(1.8ボルト)よりも高くないので、CMOSインバータIV64の論理出力値は“0”(図12(D))、MOSトランジスタT68はオフ状態を維持している。したがって、端子eの理論値は“1”を維持している。
【0093】
発振電位がCMOSインバータIV63の反転電位(1.8ボルト)よりも高くなると(図12(A))、CMOSインバータIV63の論理出力値は“1”から“0”に反転する。その結果、CMOSインバータIV64の論理出力値は“1”となり(図12(D))、MOSトランジスタT68はオン状態となる。このときMOSトランジスタT67はオフ状態であるので、端子eの論理値は“0”となる(図12(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオン状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは動作状態となり、同時にMOSトランジスタT15はオフ状態となる。一度“0”となった端子eの論理値は、MOSトランジスタT67がオン状態、かつT68がオフ状態になるまで反転しない。これにより、端子eの論理値は“0”を保持し続けることになる。そして、CMOSインバータIV10から生じる発振信号は、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータによって反転され、図12(F)に示すように、安定したクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0094】
以上のように、本例においても上記第1の実施例と同様の作用により、発振信号の定常振幅が小さい場合でも、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となるという同様の効果を奏する。
【0095】
なお、本実施例では、発振回路からの発振信号を後段回路LAに伝えるためにCMOSクロックドインバータおよび短絡用のMOSトランジスタT15を用いたが、第2または第3の実施例で示したCMOSNANDゲートまたはCMOSNORゲートを用いても良い。
【0096】
また、本実施例では、MOSトランジスタT15をPチャンネルMOSトランジスタで構成したが、端子eの論理値をそのままゲートへの入力として用いることにより、NチャンネルMOSトランジスタで構成しても良い。
【0097】
次に、本発明の第7の実施例の発振制御回路について説明する。本例は、図13に示すように、上述の特開平11−150420号公報に開示されているような低消費電力型の発振回路において安定したクロック信号を後段回路に出力可能とするものである。
【0098】
図13において、CMOSインバータIV70は、図2(A)に示すような入出力特性を有しており、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。以下、インバータ記号に特に何も付してないものは、特に断らない限り、CMOSインバータIV0と同様に、図2(A)に示すような入出力特性を有し、その反転電位はこの実施例では1.5ボルトである。
【0099】
CMOSインバータIV70の入出力間には、水晶振動子QZ、帰還抵抗R71が並列接続されている。CMOSインバータIV70の入力端子はキャパシタC71、C73の一端に接続され、CMOSインバータIV70の出力端子はキャパシタC72、C74の一端に接続される。キャパシタC71、C72の他端およびCMOSインバータIV70の一方の電源端子はPチャンネルMOSトランジスタT71、T72を介して電源端子VDD(3.0ボルト)に接続される。PチャンネルMOSトランジスタT71のゲートは接地される。キャパシタC73、C74の他端およびCMOSインバータIV70の他方の電源端子はNチャンネルMOSトランジスタT73、T74を介して接地される。NチャンネルMOSトランジスタT73のゲートは電源端子VDD(3.0ボルト)に接続される。以上のCMOSインバータIV70、水晶振動子QZ、帰還抵抗R71、キャパシタC71乃至C74、MOSトランジスタT71乃至T74により発振回路が構成される。
【0100】
作動制御回路OPC1のCMOSインバータIV11の入力端子は、CMOSインバータIV70の出力端子に接続される。作動制御回路OPC1の回路構成は、図1に示した第1の実施例と同様であり、その説明を省略する。
【0101】
CMOSインバータIV71の入力端子は、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点に接続され、出力端子はCMOSインバータIV72の入力端子とCMOSインバータIV73の入力端子に接続される。CMOSインバータIV72の出力端子はCMOSインバータIV71の入力端子に接続される。以上のCMOSインバータIV71、IV72によりラッチ回路が構成される。なお、CMOSインバータIV72を構成するMOSトランジスタ(図示しない)のサイズは、MOSトランジスタT17、T18のサイズよりも十分に小さいものとする。すなわち、CMOSインバータIV72を構成するMOSトランジスタのオン抵抗は、MOSトランジスタT17、T18のオン抵抗よりも十分に大きいものとする。このため、MOSトランジスタT17、T18のオン動作の際には、これらのオン電流が支配的となり、これらに応じてラッチ回路の論理出力が定まる。
【0102】
CMOSクロックドインバータCIVは、第1の実施例と同様にMOSトランジスタT11乃至T14より構成される。CMOSインバータIV73の出力端子は、CMOSクロックドインバータCIVのMOSトランジスタT11、CMOSクロックドインバータCIVのCMOSインバータIV13を介してMOSトランジスタT14、短絡用MOSトランジスタT15のゲート、MOSトランジスタT72のゲートおよびCMOSインバータIV74を介してMOSトランジスタT74のゲートに接続される。短絡用MOSトランジスタのソースは電源端子VDD(3.0ボルト)に、ドレインは後段回路LAに接続される。
【0103】
次に、本実施例の動作を図14に示すタイムチャートを参照して説明する。なお、図14の(A)および(E)は、図13の“a”および“e”点に、(B)、(C)、(D)および(F)は、図1の“b”、“c”、“d”および“f”点にそれぞれ対応したものである。
【0104】
CMOSインバータIV70から出力される発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)よりも低くなるまでは、CMOSインバータIV11の論理出力値は“0”である(図14(B))。したがって、MOSトランジスタT16はオフ状態となり、キャパシタC13の端子cの論理出力値は“1”(図14(C))、すなわちMOSトランジスタT17はオン状態となる。また、このときCMOSインバータIV12の論理出力値は“1”となり(図14(D))、MOSトランジスタT18はオフ状態であるので、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点の論理値は“0”となる。そして、CMOSインバータIV71の出力端子の論理出力値は“1”、CMOSインバータIV72の出力端子の論理出力値は“0”、CMOSインバータIV71、IV72で構成されるラッチ回路の論理出力値は“1”となり、端子eの論理値は“0”となる(図14(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオフ状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータの出力端子は、MOSトランジスタT15を通して電源端子VDD(3.0ボルト)に短絡される。このように、発振初期では、MOSトランジスタT17がオフ状態、かつT18がオン状態になるまで、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは非作動状態に保持され、その論理出力値は“1”に保持される(図14(F))。
【0105】
発振信号の発振電位がCMOSインバータIV11の反転電位(1.2ボルト)を越え、端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を越えると(図14(B))、MOSトランジスタT16はオン状態となる。その結果、キャパシタC13はMOSトランジスタT16を通して放電され、MOSトランジスタT17の入力電圧は急激に低下し、MOSトランジスタT17はオフ状態となる(図14(C))。このとき、MOSトランジスタT18もオフ状態のため、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点はハイインピーダンス状態となる。しかし、一度“1”となったCMOSインバータIV71、IV72で構成されるラッチ回路の論理出力値は、MOSトランジスタT18がオン状態になるまで反転せずに“1”を保持し続ける。したがって、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点はハイインピーダンス状態においても、他の回路の動作が不安定になることはない。再び端子bの電位がMOSトランジスタT16のしきい値電圧(1.2ボルト)を下回り、MOSトランジスタT16がオフ状態になると、キャパシタC13の電荷は抵抗R12を通して充電され、上述の通り、一度オフ状態になったMOSトランジスタT17はオフ状態を維持する。
【0106】
端子bの電位がCMOSインバータIV12の反転電位(1.5ボルト)よりも高くなると(図14(B))、CMOSインバータIV12の論理出力値は“1”から“0”に反転し(図14(D))、MOSトランジスタT18がオン状態となる。このとき、MOSトランジスタT17がオフ状態、CMOSインバータIV72を構成するNチャンネルMOSトランジスタがオン状態となっているが、CMOSインバータIV72を構成するMOSトランジスタのオン抵抗が、MOSトランジスタT17、T18のオン抵抗よりも十分に大きいので、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点の論理値は“0”から“1”に反転する。つまり、CMOSインバータIV72を構成するNチャンネルMOSトランジスタよりMOSトランジスタT18に流れる電流が大きいので、CMOSインバータIV71の入力端子の論理値は“0”から“1”に近づく。また、MOSトランジスタT18がオフ状態となり、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点がハイインピーダンス状態となっても、一度“1”となったCMOSインバータIV72の論理出力値は、再びMOSトランジスタT17がオン状態になるまで反転せずに“1”を保持し続ける。そして、CMOSインバータIV71の出力端子の論理出力値は“0”、CMOSインバータIV72の出力端子の論理出力値は“1”、CMOSインバータIV71、IV72で構成されるラッチ回路の論理出力値は“0”となり、端子eの論理値は“1”となる(図14(E))。その結果、MOSトランジスタT11およびT14はオン状態となり、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータは動作状態となり、同時にMOSトランジスタT15はオフ状態となる。そして、CMOSインバータIV70から生じる発振信号は、MOSトランジスタT12およびT13で構成されるCMOSインバータによって反転される。
【0107】
また、CMOSインバータIV71、IV72で構成されるラッチ回路の論理出力値が“0”となり、端子eの論理値が“1”となると(図14(E))、MOSトランジスタT72、T74が共にオフ状態となり、CMOSインバータIV70にMOSトランジスタT72、T74を介して電流が流れなくなる。したがって、CMOSインバータIV70に供給される電流が減少し、発振回路の消費電力が減少可能となる。この消費電力の減少に伴い、図14(A)のように、発振電位も低下する。
【0108】
発振電位の低下以降、端子bの電位がCMOSインバータIV12の反転電位(1.5ボルト)よりも高くなくなり(図14(B))、CMOSインバータIV12の論理出力値は“1”となり(図14(C))、MOSトランジスタT18はオフ状態となる。このとき、MOSトランジスタT17もオフ状態のため、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点はハイインピーダンス状態となる。しかし、一度“0”となったCMOSインバータIV71、IV72で構成されるラッチ回路の論理出力値は、MOSトランジスタT17がオン状態になるまで反転せずに“0”を保持し続ける。したがって、MOSトランジスタT17とMOSトランジスタT18のドレインの接続点がハイインピーダンス状態においても、他の回路の動作は不安定になることはなく、図14(F)に示すように、デューティ50%のクロック信号を出力することが可能となる。この反転出力(クロック信号)により後段回路LAが動作状態となる。
【0109】
以上のように、本例のような低消費電力型の発振回路においても、上記実施例と同様の作用により、安定したクロック信号を後段回路に出力可能となるという同様の効果を奏する。
【0110】
なお、本実施例では、作動制御回路OPC1を用いたが、上記第4乃至第6の実施例で示したOPC2乃至OPC4を用いても良い。
【0111】
また、本実施例では、発振回路からの発振信号を後段回路LAに伝えるためにCMOSクロックドインバータCIVおよび短絡用のMOSトランジスタT15を用いたが、第2または第3の実施例で示したCMOSNANDゲートまたはCMOSNORゲートを用いても良い。
【0112】
また、本実施例では、MOSトランジスタT15をPチャンネルMOSトランジスタで構成したが、端子eの論理値の反対の論理値をゲートへの入力として用いることにより、NチャンネルMOSトランジスタで構成しても良い。
【0113】
また、本実施例では、ラッチ回路としてCMOSインバータIV71、IV72を用いたが、ラッチ回路はこれに限らず、適宜変更可能である。
【0114】
また、本実施例で用いたラッチ回路を上述の第1乃至第6の実施例のいずれかに用いても、本実施例と同様の効果を奏する。すなわち、定常状態において電源電圧の変動等により、発振振幅が低下してトランジスタT17、T18のドレインの接続点におけるハイインピーダンス状態が所定期間より長期化しても、ラッチ回路により一度定まった出力を維持できる。
【0115】
【発明の効果】
本発明に係る発振制御回路によれば、1対の電源ラインと、第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、発振信号を入力とし、発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、第3のCMOSインバータの第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する検出回路と、第3のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、1対の電源ラインの間に接続され、第1のMOSトランジスタのゲートに検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに遅延回路の出力を受け、発振回路の発振の初期状態にあっては第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする直列回路とを有する。
【0116】
これにより、一旦発振信号が第2の反転電位を越えると、第1のMOSトランジスタのオン、オフ状態が反転して保持され、その後の第2のMOSトランジスタのオン、オフ状態の反転により、第3の論理値が確定して保持され、第2のCMOSインバータが動作可能となる。このため、発振信号の振幅が特定電位に長く滞留するような場合でも、一旦作動を始めた第2のCMOSインバータの動作は停止することがない。
【0117】
したがって、高周波数および低電源電圧動作の発振回路においても、発振初期の微小振幅から定常振幅へ移行するまで後段回路の動作を停止させて、発振部への後段回路からのノイズ等の影響で発振動作が妨げられることを防止でき、そのため起動性を向上させることが可能となる。
【0118】
また、発振回路への電流供給を制限するようなタイプの発振回路では、発振振幅が比較的小さく、本発明の発振制御回路を適用することにより、後段回路への出力を安定させるのに効果的である。また、上記第1、第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点にラッチ回路を設け、その論理値をラッチすることにより、より安定した動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図2】図1、図4、図5、図7、図9および図11におけるCMOSインバータの入出力特性(伝達特性)を示す特性図。
【図3】図1、図4の動作説明のためのタイムチャート。
【図4】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図5】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図6】図5の動作説明のためのタイムチャート。
【図7】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図8】図7の動作説明のためのタイムチャート。
【図9】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図10】図9の動作説明のためのタイムチャート。
【図11】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図12】図11の動作説明のためのタイムチャート。
【図13】本発明の他の実施の一形態を示す発振制御回路の電気回路図。
【図14】図13の動作説明のためのタイムチャート。
【図15】従来例を示す発振制御回路の電気回路図。
【図16】図15におけるCMOSインバータの入出力特性(伝達特性)を示す特性図。
【図17】図15の動作説明のためのタイムチャート。
【図18】図15の動作説明のためのタイムチャート。
【符号の説明】
IV10 第1のCMOSインバータ
QZ 圧電振動子(水晶振動子)
T12、T13 第2のCMOSインバータ
T22、T23 第2のCMOSインバータ
T32、T33 第2のCMOSインバータ
T11、T14 制御用MOSトランジスタ
T24 制御用MOSトランジスタ
T31 制御用MOSトランジスタ
IV11 第3のCMOSインバータ
IV41 第3のCMOSインバータ
IV51 第3のCMOSインバータ
IV61 第3のCMOSインバータ
T17 第1のMOSトランジスタ
T47 第1のMOSトランジスタ
T57 第1のMOSトランジスタ
T67 第1のMOSトランジスタ
T18 第2のMOSトランジスタ
T48 第2のMOSトランジスタ
T58 第2のMOSトランジスタ
T68 第2のMOSトランジスタ
IV43 第4のCMOSインバータ
IV63 第4のCMOSインバータ
R12 抵抗
R42 抵抗
R52 抵抗
R62 抵抗
T16 第3のMOSトランジスタ
T46 第3のMOSトランジスタ
T56 第3のMOSトランジスタ
T66 第3のMOSトランジスタ
C13 キャパシタ
C43 キャパシタ
C53 キャパシタ
C63 キャパシタ
T15 制御回路
T24 制御回路
T31 制御回路
R71 帰還抵抗
C71 第1のキャパシタ
C72 第2のキャパシタ
C73 第3のキャパシタ
C74 第4のキャパシタ
T71 第1の電流制限素子
T72 第1の電流制限素子
T73 第2の電流制限素子
T74 第2の電流制限素子
IV71、IV72 ラッチ回路
IV71 第5のCMOSインバータ
IV71 第6のCMOSインバータ

Claims (4)

  1. 1対の電源ラインと、
    第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、
    上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、
    上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、
    上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、
    上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する回路であって、上記1対の電源ライン間で抵抗と直列に接続された第3のMOSトランジスタと、当該第3のMOSトランジスタのドレインと上記抵抗との接続点に一方の端子を接続するとともに上記初期状態において充電または放電された第1の状態とされるキャパシタと、当該キャパシタの上記一方の端子に接続された出力端子とを有し、上記第3のCMOSインバータの出力に応答してオンとなった上記第3のMOSトランジスタを介して上記キャパシタを充電または放電して上記初期状態とは充電または放電の状態において逆の第2の状態とするものであり、上記第1の状態から第2の状態への遷移が上記発振信号の周期より短くなるとともに、上記第3のMOSトランジスタがオフとなったときの上記第2の状態から上記第1の状態への遷移が上記発振信号の周期に比べて十分長くなるように充電または放電の時定数を定めてある検出回路と、
    上記第3のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、
    互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする回路であって、上記第3の理論値となった後は、上記接続点のもつ容量によって上記遅延回路の出力の変化に係わらず上記接続点の上記第3の理論値が保持される直列回路とを有することを特徴とする発振制御回路。
  2. 1対の電源ラインと、
    第1の反転電位の第1のCMOSインバータを有し、当該第1のCMOSインバータの出力端子と入力端子との間に圧電振動子が接続される発振回路と、
    上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、
    上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、
    上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、
    上記第1の反転電位とは異なる第3の反転電位であり、上記発振信号を入力とする第4のCMOSインバータと、
    上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する回路であって、上記1対の電源ライン間で抵抗と直列に接続された第3のMOSトランジスタと、当該第3のMOSトランジスタのドレインと上記抵抗との接続点に一方の端子を接続するとともに上記初期状態において充電または放電された第1の状態とされるキャパシタと、当該キャパシタの上記一方の端子に接続された出力端子とを有し、上記第3のCMOSインバータの出力に応答してオンとなった上記第3のMOSトランジスタを介して上記キャパシタを充電または放電して上記初期状態とは充電または放電の状態において逆の第2の状態とするものであり、上記第1の状態から第2の状態への遷移が上記発振信号の周期より短くなるとともに、上記第3のMOSトランジスタがオフとなったときの上記第2の状態から上記第1の状態への遷移が上記発振信号の周期に比べて十分長くなるように充電または放電の時定数を定めてある検出回路と、
    上記第4のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、
    互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする回路であって、上記第3の理論値となった後は、上記接続点のもつ容量によって上記遅延回路の出力の変化に係わらず上記接続点の上記第3の理論値が保持される直列回路とを有し、
    上記第1の反転電位と上記第2の反転電位との電位差は、上記第1の反転電位と上記第3の反転電位との電位差以下であることを特徴とする発振制御回路。
  3. 一対の電源ラインと、
    第1のCMOSインバータと、上記第1のCMOSインバータの入力端子と出力端子との間にそれぞれ接続された圧電振動子および帰還抵抗と、上記第1のCMOSインバータの入力端子と一方の電源電位との間に接続した第1のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの入力端子と他方の電源電位との間に接続した第2のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記一方の電源電位との間に接続した第3のキャパシタと、上記第1のCMOSインバータの出力端子と上記他方の電源電位との間に接続した第4のキャパシタとを有し、上記第1、第3のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの一方の電源側のMOSトランジスタは第1の電流制限素子を介して上記一方の電源電圧と接続し、上記第2、第4のキャパシタおよび上記第1のCMOSインバータの他方の電源側のMOSトランジスタは第2の電流制限素子を介して上記他方の電源電圧と接続してなる発振回路と、
    上記第1のCMOSインバータから出力される発振信号を入力とする第2のCMOSインバータと、
    上記第2のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタの少なくとも一方のMOSトランジスタのソースと少なくとも一方の上記電源ラインとの間に接続された制御用MOSトランジスタと、
    上記第1の反転電位とは異なる第2の反転電位であり、上記発振信号を入力とし、上記発振回路の発振の初期状態にあっては出力が第1の論理値となる第3のCMOSインバータと、
    上記第3のCMOSインバータの上記第1の論理値からの変位を検出して出力の論理値を反転して保持する回路であって、上記1対の電源ライン間で抵抗と直列に接続された第3のMOSトランジスタと、当該第3のMOSトランジスタのドレインと上記抵抗との接続点に一方の端子を接続するとともに上記初期状態において充電または放電された第1の状態とされるキャパシタと、当該キャパシタの上記一方の端子に接続された出力端子とを有し、上記第3のCMOSインバータの出力に応答してオンとなった上記第3のMOSトランジスタを介して上記キャパシタを充電または放電して上記初期状態とは充電または放電の状態において逆の第2の状態とするものであり、上記第1の状態から第2の状態への遷移が上記発振信号の周期より短くなるとともに、上記第3のMOSトランジスタがオフとなったときの上記第2の状態から上記第1の状態への遷移が上記発振信号の周期に比べて十分長くなるように充電または放電の時定数を定めてある検出回路と、
    上記第3のCMOSインバータの出力を遅延する遅延回路と、
    互いに異なる導電型の第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士を接続してなり、上記1対の電源ラインの間に接続され、上記第1のMOSトランジスタのゲートに上記検出回路の出力を受け、かつ上記第2のMOSトランジスタのゲートに上記遅延回路の出力を受け、上記発振回路の発振の初期状態にあっては上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点を第2の論理値とし、当該接続点が上記第2の論理値とは異なる所定の第3の論理値となることによって上記制御用MOSトランジスタをオンとする回路であって、上記第3の理論値となった後は、上記接続点のもつ容量によって上記遅延回路の出力の変化に係わらず上記接続点の上記第3の理論値が保持される直列回路と、
    上記第1および第2のMOSトランジスタの互いのドレイン同士の接続点の論理値を入力とし、当該論理値の反転に応答して当該論理値を保持し、上記制御用MOSトランジスタを制御するラッチ回路とを有し、
    上記制御用MOSトランジスタがオンとなった後に上記第1の電流制限素子および上記第2の電流制限素子により上記発振回路に供給する電流値を減じることを特徴とする発振制御回路。
  4. 上記ラッチ回路は、上記第1および第2のMOSトランジスタのドレイン同士の接続点に入力端子を接続し、上記制御用MOSトランジスタへの出力を発生する第5のCMOSインバータと、入力端子を上記第5のCMOSインバータの入力端子に接続する第6のCMOSインバータとからなり、上記第6のCMOSインバータを構成するMOSトランジスタは上記第1および第2のMOSトランジスタよりサイズが小さいことを特徴とする請求項3に記載の発振制御回路。
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