JP4643554B2 - スペクトラム拡散クロックジェネレータ - Google Patents

スペクトラム拡散クロックジェネレータ Download PDF

Info

Publication number
JP4643554B2
JP4643554B2 JP2006347109A JP2006347109A JP4643554B2 JP 4643554 B2 JP4643554 B2 JP 4643554B2 JP 2006347109 A JP2006347109 A JP 2006347109A JP 2006347109 A JP2006347109 A JP 2006347109A JP 4643554 B2 JP4643554 B2 JP 4643554B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clock
input
circuit
adjustment
input clock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2006347109A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008158829A (ja
Inventor
泰生 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Microelectronics Inc
Original Assignee
Kawasaki Microelectronics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Microelectronics Inc filed Critical Kawasaki Microelectronics Inc
Priority to JP2006347109A priority Critical patent/JP4643554B2/ja
Publication of JP2008158829A publication Critical patent/JP2008158829A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4643554B2 publication Critical patent/JP4643554B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pulse Circuits (AREA)

Description

本発明は、入力クロック(被変調クロック)から発生される出力クロック(変調クロック)のデューティ比を制御する機能を備えるスペクトラム拡散クロックジェネレータ(以下、SSCG(Spread Spectrum Clock Generator)とも表現する)に関するものである。
SSCGは、入力クロックの周波数を経時的に変動(変化)させて、これを変調クロックとして出力することにより、電子機器内で使用されるクロックをスペクトラム拡散するものである。SSCGを使用することによって、電子機器から放出される電磁波のエネルギーを低減し、電磁波がその周囲に与える影響(EMI(Electro Magnetic Interference):電磁妨害)を抑える効果が得られる。
SSCGを実現する方式、すなわち、入力クロックの周波数を経時的に変動させる方式として、PLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ)を用いるアナログ方式と、可変遅延回路(可変ディレイライン)を用いるディジタル方式とが知られている。以下、ディジタル方式のSSCGについて説明する。ディジタル方式のSSCGの場合、例えば図7に示すような可変遅延回路が用いられる。
図7に示す可変遅延回路16は、16個の単位遅延素子38a〜38pと、出力最終段のNANDゲート40とを直列に接続して構成されている。16個の単位遅延素子38a〜38pの内の1,2,4,7,11,14,16段目の単位遅延素子38a、38b、38d、38g、38k、38n、38pおよび出力最終段のNANDゲート40に、遅延時間を選択するためのNANDゲートN7〜N0の出力信号が入力される。
可変遅延回路16では、下記表1に示すように、CLKの0サイクル目から、1サイクル毎に、選択信号S0〜S7,S7〜S0が順次選択され、以後、16サイクルを単位として同じ動作が繰り返される。
Figure 0004643554
ここで、表1は、左側から順に、サイクル、選択信号Sn(nは0〜7の整数)、変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間、変調CLKの周期、変調CLKのH(ハイレベル)幅、変調CLKのL(ローレベル)幅、変調CLKのデューティ比の崩れを示す。また、表1において、Tは入力CLKの周期、dtは1個の単位遅延素子(直列に接続された2個のNANDゲート42a、42b)による単位遅延時間をそれぞれ表す。
各サイクルにおける変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間および周期は、表1および図8に示すように、経時的に、かつ、周期的に(この例では、16サイクル周期で)変化する。
例えば、サイクル0では、選択信号S0がHとなり、CLKの入口としてNANDゲートN0が選択される。この場合、変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間は0、変調CLKの周期は、T+dtとなる。続くサイクル1では、入口としてNANDゲートN1が選択される。この場合、相対遅延時間はdt、変調CLKの周期は、T+2dtとなる。以下、同様である。
上記可変遅延回路16を用いる従来方式のSSCGでは、CLKの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとが、常に同一の入口(NANDゲートN0〜N7のうちの1つ)から可変遅延回路16に入力される。このため、変調CLKの周期の変化分は、H期間の幅(H幅)は一定で、L期間の幅(L幅)だけが変化し、変調CLKのデューティ比の崩れが大きくなる。この崩れは、周期の変化量が大きい部分(表1では、サイクル3,11付近)で顕著になる。
また、回路によっては、変調CLKの立ち上がりエッジを使用する場合だけでなく、変調CLKの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジの両方のエッジを使用して動作するものもある。この場合、変調CLKのH期間とL期間とを別々の回路が動作する時間として使用している。従って、H期間が固定で、L期間だけが著しく増減することは、回路の正常な動作を妨げる恐れがある。
この問題の解決策の1つとして、例えば、可変遅延回路16にCLKを入力する際、CLKの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとを別々の入口から入力することが考えられる。これにより、CLKのH期間(すなわち、CLKの立ち上がりエッジから次の立ち下がりエッジまでの時間)とL期間(すなわち、CLKの立ち下がりエッジから次の立ち上がりエッジまでの時間)とを別々に変化させることができるため、L期間の幅だけが著しく増減することを防止できるようになる。
ところが、CLKの立ち上がりエッジと立ち下がりエッジとを別々の入口から入力することには多くの困難を伴う。
通常、図9に示すように、選択信号Sn(図9では、S1,S2のみを例示している)は、CLKのL期間に変化させるように制御される。これにより、選択信号Snが変化するタイミングでは、可変遅延回路16の入口のNANDゲートN0〜N7により選択信号Snの変化が遮断され、可変遅延回路16、ひいては変調CLKに伝播することを防止できる。すなわち、選択信号Snの変化によるノイズが変調CLKに混じる恐れがない。
ここで、CLKの立ち上がりと立ち下がりとを別々の入口から入力しようとすれば、図10に示すように、CLKのH期間とL期間の両方で選択信号Sn(図10では、S1R,S1FおよびS2RS2Fのみを例示している。Rは立ち上がり、Fは立ち下がりに対応する選択信号であることを表す)が変化することが避けられなくなる。すなわち、CLKのH期間に変化する選択信号Snのタイミング(図10中の破線楕円を付した部分)によっては、可変遅延回路16、ひいては変調CLKにノイズが混じる恐れがある。
なお、ディジタル方式の可変遅延回路を用いるSSCGとしては、簡単な制御による提案として、例えば特許文献1などが知られている。
同文献には、例えば、クロック信号の伝達経路に直列に間挿され、クロック信号を段階的に遅延せしめる第1から第nの遅延回路と、クロック信号自体を第0の遅延回路の出力信号と仮称するとき、第0から第nの遅延回路それぞれの内の所定の出力信号を入力し、それら複数の出力信号のいずれかを選択して出力する選択回路と、選択回路における選択動作を制御する制御回路とを備え、制御回路が、選択回路によって選択され出力された信号の内の所定の変化点を契機とし、選択回路によって出力している信号とは異なる信号が選択されるよう制御するクロック制御回路が提案されている。
しかし、同文献では、周期の変化が連続的ではなく、2つの周期のクロックに集約される。このため、EMIを低減する効果が十分かどうかは疑問である。なお、同文献の段落番号0046には、さらに周期を変化させる方法が言及されている。
基本的に、単一周期のクロックを複数の周期のクロックに変換することによってEMIを低減することがSSCGの原理である。従って、表1に示すように、周期が短いところから長いところまで広く分布することは避けられない。
特開2006−39853号公報
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、可変遅延回路で生じるクロックのデューティ比の崩れを低減することができるスペクトラム拡散クロックジェネレータを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、入力クロックの周波数を経時的に変動させて、これを変調クロックとして出力するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
第1の入力クロックを所定の単位遅延時間だけ遅延させ、第1の制御信号の状態に応じて、前記第1の入力クロックの立ち下がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に前にずらした第1の調整クロックを出力する第1のクロック調整回路と、
第2の制御信号の状態に応じて、第2の入力クロックの立ち下がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に後ろにずらした第2の調整クロックを出力する第2のクロック調整回路と、
選択信号の状態に応じて、第3の入力クロックを経時的に可変に遅延し、そのハイレベルの幅が固定で、ローレベルの幅だけが経時的に可変に増減する前記変調クロックを出力する可変遅延回路と、
前記第3の入力クロックに同期して動作し、前記第3の入力クロックのサイクルと前記第3の入力クロックの補正値との真理値表に基づいて前記第1および第2の制御信号を生成し、前記第3の入力クロックのサイクルに応じて前記選択信号を生成する制御回路とを備え、
前記第1および第2のクロック調整回路が直列に接続され、前記入力クロックが、前段に接続された前記第1または第2のクロック調整回路に前記第1または第2の入力クロックとして入力され、後段に接続された前記第2または第1のクロック調整回路から出力される前記第2または第1の調整クロックが、前記第3の入力クロックとして前記可変遅延回路および前記制御回路に入力されることを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータを提供するものである。
また、本発明は、入力クロックの周波数を経時的に変動させて、これを変調クロックとして出力するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
第1の入力クロックを所定の単位遅延時間だけ遅延させ、第1の制御信号の状態に応じて、前記第1の入力クロックの立ち上がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に前にずらした第1の調整クロックを出力する第1のクロック調整回路と、
第2の制御信号の状態に応じて、第2の入力クロックの立ち上がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に後ろにずらした第2の調整クロックを出力する第2のクロック調整回路と、
選択信号の状態に応じて、第3の入力クロックを経時的に可変に遅延し、そのローレベルの幅が固定で、ハイレベルの幅だけが経時的に可変に増減する前記変調クロックを出力する可変遅延回路と、
前記第3の入力クロックに同期して動作し、前記第3の入力クロックのサイクルと前記第3の入力クロックの補正値との真理値表に基づいて前記第1および第2の制御信号を生成し、前記第3の入力クロックのサイクルに応じて前記選択信号を生成する制御回路とを備え、
前記第1および第2のクロック調整回路が直列に接続され、前記入力クロックが、前段に接続された前記第1または第2のクロック調整回路に前記第1または第2の入力クロックとして入力され、後段に接続された前記第2または第1のクロック調整回路から出力される前記第2または第1の調整クロックが、前記第3の入力クロックとして前記可変遅延回路および前記制御回路に入力されることを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータを提供する。
ここで、前記制御回路は、所定数のサイクルを単位として、前記第1および第2の制御信号、ならびに、前記選択信号を、同一パターンで繰り返し生成することが好ましい。
本発明のスペクトラム拡散クロックジェネレータにおいて、制御回路は、選択信号を生成するのであるから、可変遅延回路において、入力クロックの遅延時間がどのように変化するかを理解している。言い換えると、制御回路は、入力クロックをどのように補正すれば、可変遅延回路から出力される変調クロックのデューティ比の崩れを最小にできるかを理解している。
このように、制御回路によって、可変遅延回路から出力される変調クロックのデューティ比の崩れを最小にできるように、第1および第2の制御信号を生成し、第1および第2のクロック調整回路により可変遅延回路に入力されるクロックを補正することによって、より簡単な回路で、より正確に変調クロックのデューティ比の崩れを最小限に抑えることができる。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明のスペクトラム拡散クロックジェネレータを詳細に説明する。
図1は、本発明のSSCGの構成を表す一実施形態のブロック図である。同図に示すSSCG10は、第1および第2のクロック調整回路12a、12bと、制御回路14と、可変遅延回路16とによって構成されている。
第1のクロック調整回路12aは、CLKを2dt(dtは単位遅延時間)だけ遅延させ、制御信号S00,S01,S02の状態に応じて、CLKの立ち下がりエッジだけを、dtを単位として、0〜2dt(CLKの遅延時間)の範囲で時間的に前にずらす回路である。第1のクロック調整回路12aには、SSCG10の外部からCLKが入力端子CKINに入力され、制御回路14から制御信号S00,S01,S02がそれぞれ入力端子S00,S01,S02に入力される。第1のクロック調整回路12aからは、第1の調整クロックが出力端子CKOUTから出力される。
第2のクロック調整回路12bは、制御信号S10,S11,S12の状態に応じて、第1の調整クロックの立ち下がりエッジだけを、dtを単位として、0〜2dt(CLKの遅延時間)の範囲で時間的に後ろにずらす回路である。第2のクロック調整回路12bには、第1のクロック調整回路12aから第1の調整クロックが入力端子CKINに入力され、制御回路14から制御信号S10,S11,S12がそれぞれ入力端子S00,S11,S12に入力される。第2のクロック調整回路12bからは、第2の調整クロックが出力端子CKOUTから出力される。
制御回路14は、第2の調整クロックに同期して動作し、第2の調整クロックのサイクルと可変遅延回路入力(第2の調整クロック)の補正値とによって決定される真理値表から、第1のクロック調整回路12aの動作を制御する制御信号S00,S01,S02、および、第2のクロック調整回路12bの動作を制御する制御信号S10,S11,S12を生成し、第2の調整クロックのサイクルに応じて、可変遅延回路16の動作を制御する選択信号S0〜S7を生成する回路である。制御回路14には、第2のクロック調整回路12bから第2の調整クロックが入力端子CLKに入力され、制御回路14からは、選択信号S0〜S7が出力端子S0〜S7から、制御信号S00,S01,S02が出力端子S00,S01,S02から、制御信号S10,S11,S12が出力端子S10,S11,S12から、それぞれ出力される。
可変遅延回路16は、選択信号S0〜S7の状態に応じて、第2の調整クロックを経時的(サイクル毎)に可変に遅延し、そのH幅が固定で、L幅だけが経時的に可変に増減する変調CLKを出力する回路である(連続するサイクルで遅延時間が同じである場合も含む)。可変遅延回路16には、第2のクロック調整回路12bから第2の調整クロックが入力端子CLKに入力され、制御回路14から選択信号S0〜S7が入力端子S0〜S7に入力される。可変遅延回路16からは、変調CLKが出力端子変調CLKからSSCG10の外部へ出力される。
次に、本実施形態のSSCG10の各構成要素について、一例を挙げて具体的に説明する。
まず、第1のクロック調整回路12aについて説明する。
第1のクロック調整回路12aは、図2に示すように、NANDゲート18a、18b、18c、18dと、NANDゲート20a、20bと、NANDゲート22a、22bと、単位遅延素子24a、24bと、単位遅延素子26a、26bとによって構成されている。ここで、出力最終段のNANDゲート22a、22bは、AND論理(ANDゲート)を構成する。
NANDゲート18a、18b、18c、18dの一方の入力端子にはCKINが入力される。また、NANDゲート18a、18b、18cの他方の入力端子には、それぞれ制御信号S00,S01,S02が入力され、NANDゲート18dの他方の端子は電源に接続されている。
NANDゲート18aの出力信号は、NANDゲート20aの一方の入力端子に入力される。続いて、NANDゲート20aの出力信号AND_Vは、NANDゲート22aの一方の入力端子に入力され、NANDゲート22aの出力信号は、NANDゲート22bの一方の入力端子に入力される。NANDゲート22bの他方の入力端子は電源に接続され、NANDゲート22bからはCKOUT(第1の調整クロック)が出力される。
以下順に、NANDゲート18bの出力信号は、単位遅延素子24bの前段のNANDゲート30aの一方の入力端子に入力される。前段のNANDゲート30aの出力信号は、その後段のNANDゲート30bの一方の入力端子に入力される。後段のNANDゲート30bの他方の入力端子は電源に接続され、その出力信号は、NANDゲート20aの他方の入力端子に入力される。
NANDゲート18cの出力信号は、単位遅延素子24aの前段のNANDゲート28aの一方の入力端子に入力される。前段のNANDゲート28aの出力信号は、その後段のNANDゲート28bの一方の入力端子に入力される。NANDゲート28a、28bの他方の入力端子は電源に接続されている。後段のNANDゲート28bの出力信号は、単位遅延素子24bの前段のNANDゲート30aの他方の入力端子に入力される。
NANDゲート18dの出力信号は、単位遅延素子26aの前段のNANDゲート32aの一方の入力端子に入力される。前段のNANDゲート32aの出力信号は、その後段のNANDゲート32bの一方の入力端子に入力される。後段のNANDゲート32bの出力信号は、単位遅延素子26bの前段のNANDゲート34aの一方の入力端子に入力される。前段のNANDゲート34aの出力信号は、その後段のNANDゲート34bの一方の入力端子に入力され、後段のNANDゲート34bの出力信号は、NANDゲート20bの一方の入力端子に入力される。単位遅延素子26aの前段および後段のNANDゲート32a、32bの他方の入力端子、単位遅延素子26bの前段および後段のNANDゲート34a、34bの他方の入力端子およびNANDゲート20bの他方の入力端子は電源に接続されている。NANDゲート20bの出力信号AND_FはNANDゲート22aの他方の入力端子に入力される。
ここで、単位遅延素子24a、24b、および、単位遅延素子26a、26bによる単位遅延時間は、いずれもdtであるとする。
続いて、図3のタイミングチャートを参照して、第1のクロック調整回路12aの動作を説明する。
第1のクロック調整回路12aでは、1サイクル毎に、3本の制御信号S00,S01、S02のうち、常に1つの制御信号だけがH状態とされ、残りの2つの制御信号はL状態とされる。
第1のクロック調整回路12aにおいて、制御信号S00がH状態の場合(S00選択時)、NANDゲート18aの出力信号はCKINの反転信号となり、NANDゲート18b、18cの出力信号および単位遅延素子24a、24bの出力信号はH状態となる。従って、NANDゲート20aの出力信号AND_Vは、CKINが、NANDゲート18a、20aによる遅延時間だけ遅延された信号となる。
以下順に、制御信号S01がH状態の場合(S01選択時)、NANDゲート18bの出力信号がCKINの反転信号となり、NANDゲート18a、18cおよび単位遅延素子24aの出力信号はH状態となる。従って、AND_Vは、CKINが、単位遅延素子24bによる単位遅延時間dtと、NANDゲート18b、20aによる遅延時間とを加えた時間だけ遅延された信号となる。
制御信号S02がH状態の場合(S02選択時)、NANDゲート18cの出力信号がCKINの反転信号となり、NANDゲート18a、18bの出力信号はH状態となる。従って、AND_Vは、CKINが、単位遅延素子24a、24bによる遅延時間2dtと、NANDゲート18c、20aによる遅延時間とを加えた時間だけ遅延された信号となる。
NANDゲート18dの出力信号は、制御信号S00,S01,S02の状態に関係なく、常にCKINの反転信号となり、さらに単位遅延素子26a、26bにより遅延され、NANDゲート20bにより反転される。従って、NANDゲート20bの出力信号AND_Fは、CKINが、単位遅延素子26a、26bによる遅延時間2dtと、NANDゲート18d、20bによる遅延時間とを加えた時間だけ遅延された信号となる。
その結果、CKOUTの立ち上がりエッジは、AND_Fの立ち上がりエッジから、NANDゲート22a、22bによる遅延時間だけ遅延される。また、CKOUTの立ち下がりエッジは、AND_Vから、NANDゲート22a、22bによる遅延時間だけ遅延される。
すなわち、CKOUTの立ち上がりエッジは、制御信号S00,S01,S02の状態に関係なく、CKINの立ち上がりエッジから、単位遅延素子26a、26bによる遅延時間2dtに、NANDゲート18d、20b、22a、22bによる遅延時間だけ遅延される。
また、CKOUTの立ち下がりエッジは、制御信号S00がH状態の場合、CKINの立ち下がりエッジから、NANDゲート18a、20a、22a、22bによる遅延時間だけ遅延される。制御信号S01がH状態の場合、制御信号S00がH状態の場合よりも、さらにdtだけ遅延される。制御信号S02がH状態の場合、制御信号S00がH状態の場合よりも、さらに2dtだけ遅延される。
言い換えると、第1のクロック調整回路12aでは、CKIN(その立ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジの両方)が、常に、2dtだけ遅延される。そして、2dtだけ遅延されたCKINの立ち下がりエッジを基準として、制御信号S00がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジが2dtだけ前にずらされ、制御信号S01がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジが1dtだけ前にずらされる。一方、制御信号S02がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジは前にずらされない。
続いて、第2のクロック調整回路12bについて説明する。
第2のクロック調整回路12bは、図4に示すように、NANDゲート18a、18b、18c、18dと、NANDゲート20a、20bと、NANDゲート36a、36b、36cと、単位遅延素子24a、24bとによって構成されている。ここで、出力最終段のNANDゲート36a、36b、36cは、OR論理(ORゲート)を構成する。
第1および第2のクロック調整回路12a、12bの構成の違いは、NANDゲート20aの出力信号がOR_Vである点と、NANDゲート18dの出力信号が、2個の単位遅延素子26a、26bを通過することなくNANDゲート20bの一方の入力端子に入力される点と、NANDゲート20bの出力信号がOR_Fである点と、出力最終段の2個のNANDゲート22a、22bの代わりに、3個のNANDゲート36a、36b、36cが用いられている点だけである。
以下、両者の同一構成要素に同一符号を付けて、その部分の第2のクロック調整回路12bの説明を省略し、第2のクロック調整回路12bの出力最終段の3個のNANDゲートの部分について説明する。
NANDゲート36a、36bの一方の入力端子には、それぞれNANDゲート20a、20bの出力信号OR_V,OR_Fが入力され、その他方の入力端子は電源に接続されている。NANDゲート36a、36bの出力信号は、NANDゲート36cの入力端子に入力され、NANDゲート36cからはCKOUT(第2の調整クロック)が出力される。
同様に、単位遅延素子24a、24bによる遅延時間は、いずれも単位遅延時間dtであるとする。
続いて、図5のタイミングチャートを参照して、第2のクロック調整回路12bの動作を説明する。
第2のクロック調整回路12bにおいても、1サイクル毎に、3本の制御信号S10,S11、S12のうち、常に1つの制御信号だけがH状態とされ、残りの2つの制御信号はL状態とされる。
第2のクロック調整回路12bにおいて、制御信号S10がH状態の場合、制御信号S11がH状態の場合、制御信号S12がH状態の場合の動作は、AND_VがOR_Vである点を除いて、第1のクロック調整回路12aと同様である。
一方、NANDゲート18dの出力信号は、制御信号S10,S11,S12の状態に関係なく、常にCKINの反転信号となり、さらにNANDゲート20bにより反転される。従って、NANDゲート20bの出力信号OR_Fは、CKINが、NANDゲート18d、20bによる遅延時間だけ遅延された信号となる。
その結果、第2のクロック調整回路12bの出力信号CKOUTの立ち上がりエッジは、NANDゲート20bの出力信号OR_Fの立ち上がりエッジから、NANDゲート36b、36cによる遅延時間だけ遅延される。また、CKOUTの立ち下がりエッジは、NANDゲート20aの出力信号OR_Vの立ち下がりエッジから、NANDゲート36a、36cによる遅延時間だけ遅延される。
すなわち、CKOUTの立ち上がりエッジは、制御信号S10,S11,S12の状態に関係なく、CKINの立ち上がりエッジから、NANDゲート18d、20b、36b、36cによる遅延時間だけ遅延される。
また、CKOUTの立ち下がりエッジは、制御信号S10がH状態の場合、CKINの立ち下がりエッジから、NANDゲート18a、20a、36a、36cによる遅延時間だけ遅延される。制御信号S11がH状態の場合、制御信号S10がH状態の場合よりも、さらにdtだけ遅延される。制御信号S12がH状態の場合、制御信号S10がH状態の場合よりも、さらに2dtだけ遅延される。
つまり、第2のクロック調整回路12bでは、第1のクロック調整回路12aのようにCKINの立ち上がりエッジが2dtだけ遅延されない。そして、制御信号S10がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジは後ろにずらされない。一方、制御信号S10がH状態の場合のCKINの立ち下がりエッジを基準として、制御信号S11がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジが1dtだけ後ろにずらされ、制御信号S12がH状態の場合には、CKINの立ち下がりエッジが2dtだけ後ろにずらされる。
続いて、制御回路14について説明する。
本実施形態において、制御回路14は、第2の調整クロックに同期して動作し、後述する表2のサイクル0〜15からなる16サイクルを単位として、選択信号S0〜S7、制御信号S00,S01,S02、制御信号S10,S11,S12を、同一パターンで繰り返し生成する回路である。制御回路14の具体的な回路構成は省略するが、制御回路14は、表2に示すサイクルと可変遅延回路入力の補正値との真理値表から、例えば論理合成ツール等によって自動生成される。
詳しく説明すると、選択信号Sn(nは0〜7の整数)は、サイクル0〜15に応じて設定される。すなわち、サイクル0〜7にはS0〜S7、サイクル8〜15にはS7〜S0がそれぞれ割り当てられる。
また、制御信号S0i(iは0,1,2)は、サイクルと可変遅延回路入力の補正値との真理値表に基づいて設定される。S00がH状態となるのは、可変遅延回路入力の補正値が−2dtとなるサイクル11、S01がH状態となるのは、同補正値が−dtとなるサイクル9,10,12,13、S02がH状態となるのは、同補正値が0となるサイクル0〜8,14〜16である。
同様に、制御信号S1j(jは0,1,2)も、サイクルと可変遅延回路入力の補正値との真理値表に基づいて設定される。S10がH状態となるのは、可変遅延回路入力の補正値が0となるサイクル0,6〜15、S11がH状態となるのは、同補正値が+dtとなるサイクル1,2,4,5、S12がH状態となるのは、同補正値が+2dtとなるサイクル3である。
サイクル16以降の各サイクルも同様にして、16サイクルを単位として、選択信号Sn、制御信号S0i、制御信号S1jの設定が、同一パターンで繰り返し生成される。
最後に、可変遅延回路16について説明する。
可変遅延回路16は、図7に示すように、CLKが入力されてから、変調CLKが出力されるまでの遅延時間を選択するための8個のNANDゲートN0〜N7と、16個の単位遅延素子38a〜38pと、出力最終段のNANDゲート40とによって構成されている。可変遅延回路16は、背景技術において説明したように、公知の回路である。以下、詳しく説明する。
16個の単位遅延素子38a〜38pは、それぞれ前段のNANDゲート42aと後段のNANDゲート42bとによって構成されている。各々の単位遅延素子の単位遅延時間はdtであるとする。なお、図7では、図面の煩雑さを防ぐために、1段目の単位遅延素子38aの前段および後段のNANDゲート42a、42bにのみ符号を付しているが、その他の単位遅延素子38b〜38pも同様に、前段のNANDゲート42aと後段のNANDゲート42bとによって構成されている。
全ての遅延素子38a〜38pの前段のNANDゲート42aの出力信号は、それぞれの後段のNANDゲート42bの一方の入力端子に入力される。また、1〜16段目の単位遅延素子38a〜38pの後段のNANDゲート42bの出力信号は、それぞれ2〜16段目の単位遅延素子38b〜38pの前段のNANDゲート42aの一方の入力端子および出力最終段のNANDゲート40の一方の入力端子に入力される。
8個のNANDゲートN0〜N7の一方の入力端子には、制御回路14から、それぞれ選択信号S0〜S7が入力され、その他方の入力端子には、第2のクロック調整回路12bから、CLK(第2の調整クロック)が入力される。NANDゲートN7〜N0の出力信号は、それぞれ1,2,4,7,11,14,16段目の単位遅延素子38a、38b、38d、38g、38k、38n、38pの前段のNANDゲート42aおよび出力最終段のNANDゲート40の他方の入力端子に入力される。
出力最終段のNANDゲート40からは変調CLKが出力される。
また、1段目の単位遅延素子38aの前段のNANDゲート42aの一方の入力端子、3,5,6,8〜10,12,13,15段目の単位遅延素子38c、38e、38f、38h〜38j、38l、38m、38oの前段のNANDゲート42aの他方の入力端子、全ての単位遅延素子38a〜38pの後段のNANDゲート42bの他方の入力端子は電源に接続されている。
続いて、前出の表1を参照して、可変遅延回路16の動作を説明する。
可変遅延回路16では、表1に示すように、サイクル0から開始して、1サイクル毎に、選択信号S0〜S7のうち、1つの選択信号だけがH状態とされ、残りの7つの選択信号はL状態とされる。表1では、サイクル0から開始して、1サイクル毎に、選択信号S0〜S7、S7〜S0の順に順次H状態とされ、以後、この16サイクルを単位として、同じ動作が繰り返される。
選択信号S0がH状態の場合、NANDゲートN7〜N1の出力信号はH状態であり、全ての単位遅延素子38a〜38pの出力信号もH状態である。NANDゲートN0の出力信号は、CLKの反転信号となり、さらに出力最終段のNANDゲート40により反転され、変調CLKとして出力される。つまり、変調CLKは、CLKが、NANDゲートN0,40による遅延時間だけ遅延された信号となる。
続いて、選択信号S1がH状態の場合、NANDゲートN0、および、NANDゲートN2〜N7の出力信号はH状態であり、単位遅延素子38a〜38oの出力信号はH状態となる。NANDゲートN1の出力信号は、CLKの反転信号となり、さらに単位遅延素子38pにより遅延され、NANDゲート40により反転される。つまり、変調CLKは、CLKが、単位遅延素子38pの単位遅延時間dtと、NANDゲートN1,40による遅延時間とを加えた時間だけ遅延された信号となる。
ここで、表1には、選択信号S0がH状態の場合の変調CLKの遅延時間を基準として、選択信号S1〜S7がH状態の場合の変調CLKの遅延時間が相対的に示されている(変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間)。つまり、選択信号S1がH状態の場合、NANDゲートN0からの相対遅延時間は、両者の差分である、単位遅延素子38pによる単位遅延時間dtとなる。
以下順に、NANDゲートN0からの相対遅延時間は、選択信号S2がH状態の場合、単位遅延素子38n〜38pによる遅延時間3dt、選択信号S3がH状態の場合、単位遅延素子38k〜38pによる遅延時間6dt、選択信号S4がH状態の場合、単位遅延素子38g〜38pによる遅延時間10dt、選択信号S5がH状態の場合、単位遅延素子38d〜38pによる遅延時間13dt、選択信号S6がH状態の場合、単位遅延素子38b〜38pによる遅延時間15dt、選択信号S7がH状態の場合、単位遅延素子38a〜38pによる遅延時間16dtとなる。
図8は、サイクル0〜16までの期間において、可変遅延回路の動作を表すタイミングチャートである。つまり、図8は、SSCGとして可変遅延回路16を使用する、従来のSSCGの動作を表す。図中、上から順に、サイクル、CLK、変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間、変調CLK、変調CLKの周期である。既に述べた通り、また、表1にも示す通り、可変遅延回路16だけでは、変調CLKのH幅は固定で、L幅だけが崩れることが分かる。
次に、下記表2を参照して、図1に示すSSCG10の動作を説明する。
Figure 0004643554
ここで、表2は、左側から順に、サイクル、選択信号Sn(nは0〜7の整数)、変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間、CLKの補正値、制御信号S0i(iは0,1,2)、制御信号S1j(jは0,1,2)、変調CLKの周期、変調CLKのH幅、変調CLKのL幅、変調CLKのデューティ比の崩れを示す。表2においても、Tは入力CLKの周期、dtは1個の単位遅延素子(直列に接続された2個のNANDゲート42a、42b)による単位遅延時間をそれぞれ表す。
本実施形態のSSCG10では、図1に示すように、CLKが第1のクロック調整回路12aに入力され、第1のクロック調整回路12aからは第1の調整クロックが出力される。第1の調整クロックは第2のクロック調整回路12bに入力され、第2のクロック調整回路12bからは第2の調整クロックが出力される。そして、第2の調整クロックは、制御回路14および可変遅延回路16に入力される。
制御回路14では、第2の調整クロックに同期して、選択信号S0〜S7、制御信号S00,S01,S02、制御信号S10,S11,S12が生成される。これらの信号がどのようにして生成されるかは既に述べた通りである。
そして、制御信号S00,S01,S02によって第1のクロック調整回路12aの動作が制御され、制御信号S10,S11,S12によって第2のクロック調整回路12bの動作が制御される。両者の動作も既に述べた通りである。
ここで、制御回路14は、選択信号S0〜S7を生成するのであるから、可変遅延回路16において、その入力クロック(第2の調整クロック)の遅延時間がどのように変化するかを理解している。言い換えると、制御回路14は、可変遅延回路16への入力クロックをどのように補正すれば、可変遅延回路16から出力される変調CLKのデューティ比の崩れを最小限に抑えることができるかを理解している(表2のCLKの補正値(可変遅延回路16への入力クロックの補正値))。
そして、CLKの補正値は、0〜15サイクルの16サイクルからなる単位で同じ値が繰り返される。従って、制御回路14は、サイクルとCLKの補正値との真理値表に基づいて、可変遅延回路16から出力される変調CLKのデューティ比の崩れを最小限に抑えることができるように、制御信号S00,S01,S02および制御信号S10,S11,S12を生成する。
前述の第1および第2のクロック調整回路12a、12bは、それぞれ制御信号S00,01,02および制御信号S10,S11,S12によってその動作が制御され、変調CLKのデューティ比の崩れが最小限に抑えられるように、可変遅延回路16に入力されるクロック(第2の調整クロック)を補正する。この補正されたクロックが可変遅延回路16によって経時的に、かつ、周期的に(この例では、16サイクル周期で)、可変に遅延され、変調CLKが出力される。
可変遅延回路16の動作も既に述べた通りである。表1と表2を比べると分かるように、SSCG10から出力される変調CLKの周期は、従来のSSCGすなわち可変遅延回路16単体から出力される変調CLKの周期と同じである。一方、SSCG10では、入力クロックとして、CLKの補正値のように補正されたクロック(第2の調整クロック)が入力されるため、本実施形態のSSCG10と従来のSSCGとでは、変調CLKのH幅およびL幅が異なっている。
表1と表2を比べると、従来のSSCGの変調CLKのH幅はT/2固定であるが、本実施形態のSSCG10の変調CLKのH幅は、T/2−2dt〜T/2+2dtの狭い範囲で変化する。また、従来の変調CLKのL幅はT/2−4dt〜T/2+4dtの広い範囲で変化するが、本実施形態のSSCG10の変調CLKのL幅は、T/2−2dt〜T/2+2dtの狭い範囲で変化する。
その結果、変調CLKのデューティ比の崩れは、図8に示すように、従来のSSCGが−4dt〜+4dtの広い範囲で変化するのに対して、本実施形態のSSCG10では、図6に示すように、−dt〜+dtの狭い範囲で変化する。
図6は、図8と同様に、サイクル0〜16までの期間において、可変遅延回路の動作を表すタイミングチャートである。つまり、図6は、図1に示す本実施形態のSSCG10の動作を表す。図中、上から順に、サイクル、CLK、変調CLKのNANDゲートN0からの相対遅延時間、変調CLK、変調CLKの周期である。上記の通り、また、表2にも示す通り、SSCG10では、変調CLKのH幅もL幅も崩れるが、その崩れ幅は最小限に抑えられていることが分かる。
なお、図6に実線で示すCLKは、図1の第1のクロック調整回路12aに入力されるCLKであり、点線で示す波形は、第2のクロック調整回路12bから出力される第2の調整クロックを表す。また、図6に実線で示す変調CLK出力は、図1の可変遅延回路16から出力される変調CLKであり、点線で示す波形は、本発明と従来技術との比較を容易にする目的から、図7に示す可変遅延回路16から出力される変調CLKを表す。
このように、制御回路14によって、可変遅延回路16から出力される変調CLKのデューティ比の崩れを最小限に抑えることができるように、制御信号S00,S01,S02および制御信号S10,S11,S12を生成し、第1および第2のクロック調整回路12a、12bにより可変遅延回路16に入力されるクロックを補正することによって、より簡単な回路で、より正確に変調CLKのデューティ比の崩れを最小限に抑えることができる。
なお、第1および第2のクロック調整回路12a、12b、ならびに、可変遅延回路16の具体的な回路構成は何ら限定されず、同様の機能を果たすことができる各種構成の回路を使用することができる。また、制御回路14は、その具体的な回路構成の例示は省略しているが、これも具体的な回路構成は何ら限定されず、同様の機能を果たすことができる各種の回路を使用できる。
一例であるが、第1および第2のクロック調整回路12a、12b、ならびに、可変遅延回路16は、NOR型のものも使用できる。この場合、具体的な回路の例示は省略するが、NANDゲートをNORゲートに置き換える、電源をグランドに置き換える、制御信号S0i、S1jの極性を逆にするなどの変更を行うことによって、容易に実現可能である。
また、上記実施形態において、第1および第2のクロック調整回路12a、12bを直列に接続する順序は入れ替えても同様に機能する。すなわち、CLK入力を第2のクロック調整回路12bに入力し、第2のクロック調整回路12bから出力される第2の調整クロックを第1のクロック調整回路12aに入力し、第1のクロック調整回路12aから出力される第1の調整クロックを制御回路14および可変遅延回路16に入力する構成としても良い。
また、第1および第2のクロック調整回路12a、12bは、可変遅延回路16の後段に配置しても同様に機能する。例えば、可変遅延回路16の出力信号を第1のクロック調整回路12aに入力し、その出力信号を第2のクロック調整回路12bに入力し、第2のクロック調整回路12bの出力信号を変調CLKとしても良い。この場合も、第1および第2のクロック調整回路12aの順序を逆にしても良い。
さらに、第1および第2のクロック調整回路12a、12bを並列に配置し、マルチプレクサ等を用いて、両者の出力信号を選択的に出力しても同様に機能する。この場合、両者の出力信号のタイミングを合わせるために、第2のクロック調整回路12bの出力信号を2dtだけ遅延させる必要がある。また、マルチプレクサ等の切り替えは、サイクルに基づいて行う。この場合も、可変遅延回路16の後段に配置しても同様に機能する。
第1および第2のクロック調整回路12a、12bを並列に配置すると、上記のように、第2のクロック調整回路12bの出力信号を2dtだけ遅延させる回路やマルチプレクサ等が必要となる。また、第2のクロック調整回路12bを正確に2dtだけ遅延させないと、ノイズが発生する可能性もある。その一方で、両者を並列に配置すると、直列に配置した場合よりも処理時間を多少短縮できるというメリットがある。従って、必要に応じて、直列接続と並列接続とを使い分けることが好ましい。
また、第1および第2のクロック調整回路12a、12bを可変遅延回路16の後段に配置すると、可変遅延回路16によって、そのディーティ比が大きく崩れたクロックが、第1および第2のクロック調整回路12a、12bに入力されることになる。従って、第1および第2のクロック調整回路12a、12bは、可変遅延回路16の後段に配置するよりも、上記実施形態のように、前段に配置する方が好ましい。
さらに、上記実施形態では、第1のクロック調整回路12aにおいて、入力クロックを0〜2dtの範囲で単位遅延時間dtを単位として遅延させているが、これも限定されず、0〜1dtの範囲でも良いし、0〜3dt以上の範囲で遅延させても良い。また、可変遅延回路16は、16dtの範囲で遅延時間を可変とするものに限定されず、16dt未満でも、17dt以上の範囲で遅延時間を可変できるものを使用しても良い。これらの場合、必要に応じて、選択信号や制御信号の本数を適宜増減させる必要がある。
また、上記実施形態では、第1および第2のクロック調整回路12a、12bにおいて、第1および第2の調整クロックの立ち下がりエッジだけを時間的に前後にずらしているが、これも限定されない。すなわち、可変遅延回路16において、変調CLKの周期の変化分が、L幅は一定で、H幅のみが変化する場合、逆に、第1および第2の調整クロックの立ち上がりエッジだけを時間的に前後にずらす必要がある。
また、制御回路14が、選択信号Sn、制御信号S0i、制御信号S1jを、同一パターンで繰り返し生成することが好ましいが、それは必須ではない。例えば、所定数のサイクルの単位で、それぞれ異なる繰り返しパターンを生成し、その複数の単位を第2の単位として、第2の単位のパターンを繰り返す、ランダムなパターンを生成するなど、適宜変更しても良い。
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明のスペクトラム拡散クロックジェネレータについて詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明のスペクトラム拡散クロックジェネレータの構成を表す一実施形態のブロック図である。 図1に示す第1のクロック調整回路の構成を表す回路図である。 図2に示す第1のクロック調整回路の動作を表すタイミングチャートである。 図1に示す第2のクロック調整回路の構成を表す回路図である。 図4に示す第2のクロック調整回路の動作を表すタイミングチャートである。 図1に示すスペクトラム拡散クロックジェネレータの動作を表すタイミングチャートである。 可変遅延回路の構成を表す一例の回路図である。 図7に示す可変遅延回路の動作を表すタイミングチャートである。 図7に示す可変遅延回路において、クロック信号CLKと選択信号Snとの関係を表す一例のタイミングチャートである。 図7に示す可変遅延回路において、クロック信号CLKと選択信号Snとの関係を表す別の例のタイミングチャートである。
符号の説明
10 スペクトラム拡散クロックジェネレータ(SSCG)
12a、12b クロック調整回路
14 制御回路
16 可変遅延回路
18a〜18d、20a、20b、22a、22b、28a、28b、30a、30b、36a〜36d、42a、42b、N7〜N0 NANDゲート
24a、24b、26a、26b、38a〜38p、40 単位遅延素子
S0〜S7 選択信号
S00,S01,S02,S10,S11,S12 制御信号

Claims (3)

  1. 入力クロックの周波数を経時的に変動させて、これを変調クロックとして出力するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
    第1の入力クロックを所定の単位遅延時間だけ遅延させ、第1の制御信号の状態に応じて、前記第1の入力クロックの立ち下がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に前にずらした第1の調整クロックを出力する第1のクロック調整回路と、
    第2の制御信号の状態に応じて、第2の入力クロックの立ち下がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に後ろにずらした第2の調整クロックを出力する第2のクロック調整回路と、
    選択信号の状態に応じて、第3の入力クロックを経時的に可変に遅延し、そのハイレベルの幅が固定で、ローレベルの幅だけが経時的に可変に増減する前記変調クロックを出力する可変遅延回路と、
    前記第3の入力クロックに同期して動作し、前記第3の入力クロックのサイクルと前記第3の入力クロックの補正値との真理値表に基づいて前記第1および第2の制御信号を生成し、前記第3の入力クロックのサイクルに応じて前記選択信号を生成する制御回路とを備え、
    前記第1および第2のクロック調整回路が直列に接続され、前記入力クロックが、前段に接続された前記第1または第2のクロック調整回路に前記第1または第2の入力クロックとして入力され、後段に接続された前記第2または第1のクロック調整回路から出力される前記第2または第1の調整クロックが、前記第3の入力クロックとして前記可変遅延回路および前記制御回路に入力されることを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
  2. 入力クロックの周波数を経時的に変動させて、これを変調クロックとして出力するスペクトラム拡散クロックジェネレータであって、
    第1の入力クロックを所定の単位遅延時間だけ遅延させ、第1の制御信号の状態に応じて、前記第1の入力クロックの立ち上がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に前にずらした第1の調整クロックを出力する第1のクロック調整回路と、
    第2の制御信号の状態に応じて、第2の入力クロックの立ち上がりエッジだけを、前記単位遅延時間を単位として、0〜前記所定の単位遅延時間の範囲で時間的に後ろにずらした第2の調整クロックを出力する第2のクロック調整回路と、
    選択信号の状態に応じて、第3の入力クロックを経時的に可変に遅延し、そのローレベルの幅が固定で、ハイレベルの幅だけが経時的に可変に増減する前記変調クロックを出力する可変遅延回路と、
    前記第3の入力クロックに同期して動作し、前記第3の入力クロックのサイクルと前記第3の入力クロックの補正値との真理値表に基づいて前記第1および第2の制御信号を生成し、前記第3の入力クロックのサイクルに応じて前記選択信号を生成する制御回路とを備え、
    前記第1および第2のクロック調整回路が直列に接続され、前記入力クロックが、前段に接続された前記第1または第2のクロック調整回路に前記第1または第2の入力クロックとして入力され、後段に接続された前記第2または第1のクロック調整回路から出力される前記第2または第1の調整クロックが、前記第3の入力クロックとして前記可変遅延回路および前記制御回路に入力されることを特徴とするスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
  3. 前記制御回路は、所定数のサイクルを単位として、前記第1および第2の制御信号、ならびに、前記選択信号を、同一パターンで繰り返し生成する請求項1または2に記載のスペクトラム拡散クロックジェネレータ。
JP2006347109A 2006-12-25 2006-12-25 スペクトラム拡散クロックジェネレータ Active JP4643554B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006347109A JP4643554B2 (ja) 2006-12-25 2006-12-25 スペクトラム拡散クロックジェネレータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006347109A JP4643554B2 (ja) 2006-12-25 2006-12-25 スペクトラム拡散クロックジェネレータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008158829A JP2008158829A (ja) 2008-07-10
JP4643554B2 true JP4643554B2 (ja) 2011-03-02

Family

ID=39659661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006347109A Active JP4643554B2 (ja) 2006-12-25 2006-12-25 スペクトラム拡散クロックジェネレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4643554B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005053158A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Advantest Corporation 高周波遅延回路、及び試験装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5812832A (en) * 1993-01-29 1998-09-22 Advanced Micro Devices, Inc. Digital clock waveform generator and method for generating a clock signal

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005053158A1 (ja) * 2003-11-28 2005-06-09 Advantest Corporation 高周波遅延回路、及び試験装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008158829A (ja) 2008-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100490655B1 (ko) 듀티 사이클 보정 회로 및 그를 구비한 지연고정루프
US6775342B1 (en) Digital phase shifter
US5422835A (en) Digital clock signal multiplier circuit
US6285226B1 (en) Duty cycle correction circuit and method
US6658043B2 (en) Method and apparatus for providing multiple spread spectrum clock generator circuits with overlapping output frequencies
US7675332B1 (en) Fractional delay-locked loops
US10965280B2 (en) Delay circuit, clock control circuit and control method
KR101016555B1 (ko) 듀티 사이클 및 위상 에러 보정 회로장치와 그 방법
JP4025627B2 (ja) 遅延生成方法及びそれに基づく遅延調整方法、並びにそれらを適用した遅延生成回路,遅延調整回路
JP4111932B2 (ja) クロック分周器とそのトリガ信号発生回路
US9312868B2 (en) Clock phase adjusting circuit and semiconductor device including the same
US6967512B2 (en) Multiphase-clock processing circuit and clock multiplying circuit
JP4021710B2 (ja) クロック変調回路
US8867696B2 (en) Fractional frequency divider
JP4643554B2 (ja) スペクトラム拡散クロックジェネレータ
US7764096B2 (en) DLL circuit and method of controlling the same
US20120161823A1 (en) Frequency division of an input clock signal
EP1323234B1 (en) Digital phase shifter
JP6317550B2 (ja) Emi対策回路
JP5723325B2 (ja) クロック変調回路
EP2528230B1 (en) Signal processing
US7599458B2 (en) System and method to reduce jitter
CN115189692A (zh) 脉宽小数调节运算器
JP2006067414A (ja) パルス幅補正回路
CN116491071A (zh) 具有任意频率获取的低抖动时钟倍频器电路和方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090126

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101130

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4643554

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250