JP4642275B2

JP4642275B2 - Interior materials for vehicles

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Publication number: JP4642275B2
Application number: JP2001170730A
Authority: JP
Inventors: 幸仁谷口
Original assignee: Asahi Kasei Fibers Corp
Current assignee: Asahi Kasei Fibers Corp
Priority date: 2001-06-06
Filing date: 2001-06-06
Publication date: 2011-03-02
Anticipated expiration: 2021-06-06
Also published as: JP2002363844A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、車輌用内装材として使用するのに適した立体編物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、表裏二層の編地と二層の編地を連結する連結糸とから構成された立体編物は、座席シート材、ドアトリム等の車輌用内装材用途に利用されている。特に車輌用座席シート材として用いた場合、圧縮回復力を利用したクッション性や優れた通気性を持つことから、ポリウレタンフォームに表皮材を接着させたシート材と比較してムレ感が解消され、良好なシート材となっている。
【０００３】
これらの車輌用座席シート材や内装材として用いる立体編物の素材としては、耐光性向上の面からポリエチレンテレフタレート繊維が主流となっている。
しかしながら、これまでの立体編物は連結糸に比較的太いモノフィラメントが用いられているため、モノフィラメントが編地表面に突出し易く、表面にざらつき感や凹凸感が残ることから、風合いや座り心地が充分満足できるものではなかった。
【０００４】
【発明が解決するための課題】
本発明は、車輌用内装材としてのクッション性を損なわず、表面の風合いがソフトでざらつきがなく、座り心地の良い車輌内装材用立体編物を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明は、表裏二層の編地と、二層の編地を連結するモノフィラメントからなる連結糸とで構成された立体編物であって、表裏二層の内の少なくとも一方の編地及び／又は連結糸がポリトリメチレンテレフタレート繊維で構成され、表裏二層の内の少なくとも一方の編地を構成する繊維の繊度Ｄ（デシテックス）と、連結糸の繊度ｄ（デシテックス）の関係がＤ≧０．９ｄであることを特徴とする車輌内装材用立体編物である。
【０００６】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、表裏二層の内の少なくとも一方の編地及び／又は連結糸に用いられるポリトリメチレンテレフタレート繊維は、トリメチレンテレフタレート単位を主たる繰り返し単位とするポリエステル繊維であり、分子中にトリメチレンテレフタレート単位を５０モル％以上、好ましくは７０モル％以上、より好ましくは９０モル％以上、最も好ましくは９５モル％以上含有する。したがって、第三成分として、他の酸成分及び／又はグリコール成分の合計量が５０モル％以下、好ましくは３０モル％以下、より好ましくは１０モル％以下、最も好ましくは５モル％以下の範囲で含有されたポリトリメチレンテレフタレートを包含する。
【０００７】
ポリトリメチレンテレフタレートは、テレフタル酸又はその機能的誘導体と、トリメチレングリコール又はその機能的誘導体とを、触媒の存在下で、適当な反応条件下に結合せしめることにより合成される。この合成過程において、適当な一種又は二種以上の第三成分を添加して共重合ポリエステルとしてもよいし、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリトリメチレンテレフタレート以外のポリエステルあるいはナイロンと、ポリトリメチレンテレフタレートとをブレンドしたり、複合紡糸（鞘芯型、サイドバイサイド型等）してもよい。
【０００８】
複合紡糸に関しては、特公昭４３−１９１０８号公報、特開平１１−１８９９２３号公報、特開２０００−２３９９２７号公報、特開２０００−２５６９１８号公報等に例示されるような、第一成分にポリトリメチレンテレフタレートを用い、第二成分に第一成分と粘度や成分などの異なるポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステルあるいはナイロンを用い、第一成分と第二成分を並列に配置したサイドバイサイド型又は偏芯した鞘芯構造になるように配置させた偏芯鞘芯型に複合紡糸したものがある。特にポリトリメチレンテレフタレートと共重合ポリトリメチレンテレフタレートの組み合わせや、極限粘度の異なる二種類のポリトリメチレンテレフタレートの組み合わせが好ましい。中でも、特開２０００−２３９９２７号公報に例示されるような、極限粘度の異なる二種類のポリトリメチレンテレフタレートを用い、低粘度側が高粘度側を包み込むように接合面形状が湾曲しているサイドバイサイド型に複合紡糸したものを、表裏二層の編地又は一方の編地に用いると、高度のストレッチ性と連結糸の被覆効果を兼備した立体編地が得られるので好ましい。
【０００９】
ポリトリメチレンテレフタレートに添加することのできる第三成分としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸（シュウ酸、アジピン酸等）、脂環族ジカルボン酸（シクロヘキサンジカルボン酸等）、芳香族ジカルボン酸（イソフタル酸、ソジウムスルホイソフタル酸等）、脂肪族グリコール（エチレングリコール、１，２−プロピレングリコール、テトラメチレングリコール等）、脂環族グリコール（シクロヘキサンジメタノール等）、芳香族を含む脂肪族グリコール（１，４−ビス（β−ヒドロキシエトキシ）ベンゼン等）、ポリエーテルグリコール（ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等）、脂肪族オキシカルボン酸（ω−オキシカプロン酸等）、芳香族オキシカルボン酸（Ｐ−オキシ安息香酸等）等が挙げられる。また１個又は３個以上のエステル形成性官能基を有する化合物（安息香酸等又はグリセリン等）も重合体が実質的に線状である範囲内で使用できる。
【００１０】
さらに二酸化チタン等の艶消剤、リン酸等の安定剤、ヒドロキシベンゾフェノン誘導体等の紫外線吸収剤、タルク等の結晶化核剤、アエロジル等の易滑剤、ヒンダードフェノール誘導体等の抗酸化剤、難燃剤、制電剤、顔料、蛍光増白剤、赤外線吸収剤、消泡剤等がポリトリメチレンテレフタレートに含有されていてもよい。
本発明の表裏二層の編地又は一方の編地に用いられるポリトリメチレンテレフタレート繊維は、例えば、特願２０００−５２２３０４号に記載された方法によって製造することができる。すなわち、ポリトリメチレンテレフタレートを溶融紡糸法により、１５００ｍ／分程度の巻取り速度で紡糸して未延伸糸を得た後、２〜３．５倍程度で延撚する方法、紡糸−延撚工程を直結した直延法（スピンドロー法）、巻取り速度５０００ｍ／分以上の高速紡糸法（スピンテイクアップ法）等の何れの方法を採用してもよい。
【００１１】
繊維の形態は、長繊維でも短繊維でもよく、長さ方向に均一なものや太細のあるものでもよく、断面形状は制限がなく、丸型、三角型、Ｌ型、Ｔ型、Ｙ型、Ｗ型、八葉型、偏平型、ドッグボーン型等の多角形型、多葉型、中空型、その他、不定形であってもよい。
糸条の形態としては、リング紡績糸、オープンエンド紡績糸等の紡績糸、単糸デシテックスが０．１〜６デシテックス程度のマルチフィラメント糸（極細糸を含む）、甘撚糸〜強撚糸、混繊糸、仮撚糸（ＰＯＹの延伸仮撚糸を含む）、空気噴射加工糸等がある。
【００１２】
本発明の連結糸に用いられるポリトリメチレンテレフタレート繊維は、溶融紡糸法により製造することができる。例えば、ポリトリメチレンテレフタレート溶融体をモノフィラメント用の紡糸口金より紡出し、冷却水浴中で冷却しつつ、一定速度で回転中の第１ロール群によって引っ張り、所定の繊度まで細化された未延伸モノフィラメントを製造する。未延伸モノフィラメントは第１ロール群を経た後、所定の温度の温水浴中で一定速度の第２ロール群によって引っ張り、第１段の延伸を施す。その後、モノフィラメントに、所定の温度のスチーム浴中で定長又は弛緩熱処理を与え、第３ロール群を経た後、巻き取り機で巻き取り、本発明で使用するモノフィラメントを得ることができる。ポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントの沸水収縮率を調整するために、さらに熱処理工程を設けてもよい。
【００１３】
本発明の立体編物は、表裏の両層の編地、表裏のどちらか一方の編地、連結糸、又は前記の内の二種以上にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用いることが必要である。好ましくは表層に、より好ましくは表裏二層に、最も好ましくは表裏二層と連結糸にポリトリメチレンテレフタレート繊維を使用することにより、ポリトリメチレンテレフタレート繊維のもつ高弾性回復率による編地の形態安定性が向上し、耐久性の高いソフトな風合いと優れたクッション効果が得られる。
【００１４】
ポリトリメチレンテレフタレート繊維を表裏二層の内の少なくとも一方の編地に用いた立体編物を、車輌用内装材の表面に設置すると、内装材表面の風合いがソフトでざらつきがなく、搭乗者に快適感をあたえる。したがって、表裏二層の内、一層のみにポリトリメチレンテレフタレート繊維が用いられている場合、この層が車輌内装材の表側になるようして使用することが好ましい。
ポリトリメチレンテレフタレート繊維を立体編物の表裏二層の内の少なくとも一方の編地に使用する場合、ポリトリメチレンテレフタレート繊維単独で用いてもよいが、他の繊維との混紡糸（サイロスパンやサイロフィル等による）、他の繊維との交絡混繊糸（高収縮糸との異収縮混繊糸等）、交撚糸、複合仮撚糸（伸度差仮撚等）、２フィード空気噴射加工糸を用いてもよい。その場合、ポリトリメチレンテレフタレート繊維のもつ高弾性回復率を損なわないために、他の繊維の含有率を３０質量％以下にする必要がある。
【００１５】
立体編物の表裏編地にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用いる場合、未加工糸、スパン糸、捲縮糸など何れの形態であってもよいが、スパン糸や捲縮糸のようなバルキーな形状の方がより好ましい。ポリトリメチレンテレフタレート繊維は、通常１８〜２０００デシテックス、好ましくは２８０〜１５００デシテックス、単糸繊度は好ましくは１〜６デシテックスである。単繊維の断面形状は丸、中空、四角、三角、扁平、Ｗ、Ｙ、Ｖ、Ｃ、Ｌ断面等、任意に選定できる。
【００１６】
立体編物の表裏編地にポリトリメチレンテレフタレート繊維以外の繊維を用いる場合、綿、キュプラレーヨン、ビスコースレーヨン、精製セルロース繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維など、何れの繊維であってもよい。これらはフィラメントでもステープルでもよく、未加工糸、混繊糸、混紡糸、仮撚糸など何れの形態であってもよい。単糸断面の形状も任意に選定できる。
本発明の立体編物の連結糸にポリトリメチレンテレフタレート繊維を用いる場合、良好なクッション性を与える上から、好ましくはトータル繊度が２０〜１０００デシテックス、より好ましくは２５０〜１０００デシテックスのモノフィラメントが用いられる。繊維の断面形状も丸、中空、四角、三角、扁平、Ｗ、Ｙ、Ｖ、Ｃ、Ｌ断面等、任意に選定できる。
【００１７】
ポリトリメチレンテレフタレート繊維以外の繊維を連結糸に用いる場合、エステル系繊維、ポリアミド系繊維など、モノフィラメントであれば何れの繊維であってもよい。単糸断面の形状も任意に選定できる。
本発明の立体編物は、表裏二層の内の少なくとも一方の編地及び／又は連結糸がポリトリメチレンテレフタレート繊維で構成され、表裏二層の内の少なくとも一方の編地を構成する繊維の繊度Ｄ（デシテックス）と、連結糸の繊度ｄ（デシテックス）の関係がＤ≧０．９ｄであることが必要であり、Ｄ＝１．１５ｄ〜１．５ｄがより好ましい。
【００１８】
本発明において、ポリトリメチレンテレフタレート繊維が表裏二層の編地の一方に使用されており、この編地に使用されているポリトリメチレンテレフタレート繊維の繊度Ｄ（デシテックス）と、連結糸の繊度ｄ（デシテックス）の関係がＤ≧０．９ｄである立体編物がより好ましい。
本発明の立体編地を車両用内装材に使用する場合、Ｄ≧０．９ｄを満たす編地側を、内装材の表面に位置するように設置することが好ましい。その結果、Ｄ≧０．９ｄの関係を満たす繊度Ｄの繊維からなる立体編地の表面層が連結糸を覆い隠すことができ、立体編地の風合いが良好になる。特に、連結糸のモノフィラメントがループ状の編目を形成する場合には、連結糸による覆い隠しの効果が大きい。Ｄ＜０．９ｄの場合は、連結糸を被覆する効果が不充分なために、連結糸の一部が立体編地の表面に飛び出した構造となり、風合いが硬くてざらつき感が残る。
【００１９】
Ｄ≧０．９ｄの関係を充足する編地が、繊度の異なる繊維で構成されている場合は、質量平均繊度をＤとする。
繊度Ｄ及びｄ（デシテックス）は次の方法により求める。
繊維の形態に応じてＪＩＳーＬー１０１３、ＪＩＳ−Ｌ−１０１５、ＪＩＳ−Ｌ−１０９０、ＪＩＳ−Ｌ−１０９５に記載された初荷重を繊維にかけて、デニールカッターを用いて２０ｍｍに切断した試料５０本をまとめて天秤で質量Ｗ（小数点以下4桁まで）を測定する。
【００２０】
下記の式で繊度を計算し、小数点以下を四捨五入して整数位にまとめる。
サンプリングを５回繰り返し、平均値をその繊維のデシテックスとする。
Ｄ（又はｄ）＝Ｗ×１００００
Ｄ、ｄ：求める繊度（ｄｔｅｘ）
Ｗ：繊維（２０ｍｍ×５０本分）の質量（ｇ）」
【００２１】
本発明の立体編物は２列の針列を有するダブルラッシェル機、ダブル丸編機等で編成できる。
表裏編地は１イン×１アウト、２イン×２アウトなどで編成するメッシュ構造編地でもよいが、編地表面の凹凸感を極力取り除くためには編み組織の繰り返し単位を１０コースリピート以内にすることが好ましく、オールインで編成する編地開口度の低いフラットな表面構造編地にするのがより好ましい。表裏編地は同じ編み組織であってもよく、異なる編み組織であってもよい。
連結糸は、表裏編地中にループ状の編み目を形成してもよく、表裏編地に挿入組織状に引っかけた構造でもよい。要は表裏編地を結び付けておればよく、必要に応じて連結糸を傾斜して配置したり、Ｘ状に交叉して配置してもよい。
【００２２】
立体編物の厚さや目付は必要に応じて適宜選定すればよく、例えば、厚みは２〜２５ｍｍ、好ましくは３〜１０ｍｍ、目付は８０〜１５００ｇ／ｍ²、好ましくは５００〜１２００ｇ／ｍ²である。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例で具体的に説明するが、本発明は実施例のみに限定されるものではない。
本発明に用いた評価方法を以下に示す。
（１）極限粘度（ηｓｐ／ｃ）
ポリマーを９０℃で純度９８％以上のｏ−クロロフェノールに１ｇ／デシリットルの濃度で溶解し、その後、得られた溶液をオストワルド粘度管に移し３５℃で測定し、下記式により算出する。
ηｓｐ／ｃ＝（Ｔ／Ｔ₀−１）／Ｃ
Ｔ：試料溶液の落下時間（秒）
Ｔ₀：溶剤の落下時間（秒）
Ｃ：溶液濃度（ｇ／デシリットル）
【００２４】
（２）立体編地特性
立体編物を自動車（カローラ（登録商標）、トヨタ（株）社製）の運転座席の座部と背もたれ部の形状に合わせてカット（カット面はポリエステル１００％平織物で縫製処理したもの）後、置き敷きシートタイプとして、自動車から取り外した運転座席上に重ね合わせて貼り付け、５名のパネラーにより、（イ）〜（ハ）の官能検査を行う。
【００２５】
（イ）クッション性
着座と起立を繰り返した時の臀部や背中への反発性を、下記により評価する。
非常に良好：４点
良好：３点
やや悪い：２点
悪い：１点
パネラー５名の合計点が１８〜２０点を◎、１５〜１７点を○、１２〜１４点を△、１１点以下を×とする。
【００２６】
（ロ）手触り風合い
シート表面を指先又は手のひらで前後左右に何度か擦った時の手触りを、書きにより評価する。
ざらつかずソフト：４点
ややざらつく：３点
ざらつく：２点
非常にざらついて痛い：１点
パネラー５名の合計点が１８〜２０点を◎、１５〜１７点を○、１２〜１４点を△、１１点以下を×とする。
【００２７】
（ハ）総合評価
座り心地などを総合的にみて、下記により評価する。
非常に良好：４点
良好：３点
やや悪い：２点
悪い：１点
パネラー５名の合計点が１８〜２０点を◎、１５〜１７点を○、１２〜１４点を△、１１点以下を×とする。
【００２８】
【参考例１】
ポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの製造
ηｓｐ／ｃ＝０．８のポリトリメチレンテレフタレートを紡糸温度２６５℃、紡糸速度１２００ｍ／分で紡糸して未延伸糸を得、次いで、ホットロール温度６０℃、ホットプレート温度１４０℃、延伸倍率３倍、延伸速度８００ｍ／分で延撚して、１６７ｄｔｅｘ／４８ｆ、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆ等の延伸糸を得た。
例えば、１６７ｄｔｅｘ／４８ｆ延伸糸の強伸度、弾性率及び１０％伸長時の弾性回復率は、各々２．８ｃＮ／ｄｔｅｘ、４６％、２７ｃＮ／ｄｔｅｘ及び９８％、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆ延伸糸の強伸度、弾性率及び１０％伸長時の弾性回復率は、各々２．８ｃＮ／ｄｔｅｘ、４８％、２６ｃＮ／ｄｔｅｘ及び９８％であった。
【００２９】
１０％伸長時の弾性回復率は以下の方法で求めた。
マルチフィラメントをチャック間距離１０ｃｍで引っ張り試験機に取り付け、伸長率１０％まで引っ張り速度２０ｃｍ／ｍｉｎで伸長し、１分間放置した。その後、再び同じ速度で収縮させ、応力−歪み曲線を求めた。収縮中及び応力がゼロになった時の伸度を残留伸度（Ａ）とする。弾性回復率は以下の式にしたがって求めた。
１０％伸長時の弾性回復率＝（１０−Ａ）／１０×１００（％）
【００３０】
【参考例２】
ポリトリメチレンテレフタレート繊維のモノフィラメントの製造
ηｓｐ／ｃ＝０．９２のポリトリメチレンテレフタレートを紡糸温度２６５℃で紡口から吐出し、４０℃の冷却浴水中で急冷しつつ、１６．５ｍ／分の第１ロールで引っ張り、続いて５５℃の温水浴中で８２．５ｍ／分の第２ロールで５倍に延伸させた後、１２０℃のスチーム浴中でリラックス処理して、７５ｍ／分の第３ロールを経ながら、同速の巻き取り機で巻き取り、２８０ｄｔｅｘの延伸モノフィラメントを得た。
延伸糸の強伸度、弾性率及び１０％伸長時の弾性回復率は、各々２．６ｃＮ／ｄｔｅｘ、４８％、２５ｃＮ／ｄｔｅｘ及び９８％であった。
１０％伸長時の弾性回復率を参考例１と同様の方法で求めた。
【００３１】
【実施例１】
６枚筬を装備できる１８ゲージ、釜間９．６ｍｍのダブルラッシェル機を用い、中間に位置する筬（Ｌ３）から連結糸として２８０ｄｔｅｘのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントを供給し、編機前面に位置する筬（Ｌ１）から表編地用糸として、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を、編機背面に位置する筬（Ｌ５）から裏編地用糸として、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリトリメチレンテレフタレート繊維マルチフィラメントの加工糸を、いずれもガイドにオールインの配列で供給した。打ち込み１６コース／２．５４ｃｍとし、下記に示す編み組織にて表面がフラット調の立体編物を得た。本立体編物をプレセット（１７０℃乾熱）後、精練（９０℃）、幅出しファイナルセット（１６０℃乾熱）で仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
【００３２】
（編組織）：数字によるラッセル編表示
Ｌ１：２４２２／２０２２／／
Ｌ３：２４２４／２０２０／／
Ｌ５：２２２４／２２２０／／
得られた立体編物は、クッション性が非常に良好で、表面がソフトなタッチでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３３】
【実施例２】
６枚筬を装備できる１８ゲージ、釜間９．６ｍｍのダブルラッシェル機を用い、中間に位置する二枚の筬（Ｌ３、Ｌ４）から連結糸として２８０ｄｔｅｘのポリトリメチレンテレフタレートモノフィラメントを供給し、編機前面に位置する二枚の筬（Ｌ１、Ｌ２）から表編地用糸として、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を、編機背面に位置する二枚の筬（Ｌ５、Ｌ６）から裏編地用糸として、３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を、いずれもガイドに１イン×１アウトの配列で供給して、打ち込み１６コース／２．５４ｃｍに設定して、下記に示す編み組織にて表面がメッシュ調の立体編物を得た。得られた立体編物をプレセット（１７０℃乾熱）後、精練（９０℃）、幅出しファイナルセット（１６０℃乾熱）して仕上げ、評価した結果を表１に示す。
【００３４】
（編組織）：数字によるラッセル編表示
Ｌ１：２４２２／２０２２／２４４４／４６４４／４２２２／２０２２／／
Ｌ２：４２４４／４６４４／４２２２／２０２２／２４４４／４６４４／／
Ｌ３：２４２０／２４２０／２４４２／４６４２／４６４２／２４２０／／
Ｌ４：４２４６／４２４６／４２２４／２０２４／２０２４／４２４６／／
Ｌ５：２２２４／２２２０／２２２４／４４４６／４４４２／２２２０／／
Ｌ６：４４４２／４４４６／４４４２／２２２０／２２２４／４４４６／／
得られた立体編物は、クッション性が非常に良好で、表面が比較的ソフトでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３５】
【実施例３】
実施例１において、裏編地用糸として３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例１と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物はクッション性が非常に良好で、表面がソフトなタッチでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３６】
【実施例４】
実施例１において、連結糸として２８０ｄｔｅｘのポリエチレンテレフタレートモノフィラメントを用いた以外は、実施例１と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物はクッション性が良好で、表面がソフトなタッチでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３７】
【実施例５】
実施例１において、裏編地用糸として３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸と連結糸に２８０ｄｔｅｘのポリエチレンテレフタレートモノフィラメントを用いた以外は、実施例１と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物はクッション性が良好で、表面がソフトなタッチでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３８】
【実施例６】
実施例１において、表裏編地用糸として３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例１と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物はクッション性が非常に良好で、表面が比較的ソフトでざらつかず、総合的な座り心地も良好なものであった。
【００３９】
【比較例１】
実施例１において、表裏編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例１と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが若干表面に出ることからざらつき感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４０】
【比較例２】
実施例２において、表裏編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例２と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが若干表面に出ることからざらつきとした凹凸感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４１】
【比較例３】
実施例３において、表編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸と裏表編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例３と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが若干表面に出ることからざらつき感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４２】
【比較例４】
実施例４において、表裏編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例４と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが表面に突出して非常にざらつきと凹凸感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４３】
【比較例５】
実施例５において、表編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリトリメチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸と裏編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例５と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが表面に突出して非常にざらつきとした凹凸感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４４】
【比較例６】
実施例６において、表裏編地用糸として１６７ｄｔｅｘ／４８ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸を用いた以外は、実施例６と同様に製編し、仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、連結糸のモノフィラメントが表面に突出して非常にざらつきとした凹凸感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４５】
【比較例７】
実施例１において、表裏編地用糸として３３４ｄｔｅｘ／９６ｆのポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの加工糸と連結糸に２８０ｄｔｅｘのポリエチレンテレフタレートモノフィラメントを用いた以外は、実施例１と同様に製編し、プレセット（１８０℃乾熱）後、精練（９０℃）、ファイナルセット（１７０℃）で仕上げた立体編物の評価結果を表１に示す。
得られた立体編物は、クッション性が良好なものの、手触り時の硬さとざらつき感が残り、総合的な座り心地が劣るものであった。
【００４６】
【表１】

【００４７】
【発明の効果】
本発明の立体編物は、クッション性が良好であり、表面の風合いはソフトでざらつきがなく、座り心地がよく、車輌内層材用の素材として極めて優れたものである。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a three-dimensional knitted fabric suitable for use as an interior material for a vehicle.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a three-dimensional knitted fabric composed of two layers of front and back knitted fabrics and connecting yarns connecting the two layers of knitted fabrics has been used for vehicle interior materials such as seat seat materials and door trims. Especially when used as a seat material for a vehicle, because it has a cushioning property using compression recovery force and excellent breathability, the feeling of stuffiness is eliminated compared to a seat material in which a skin material is bonded to polyurethane foam, It is a good sheet material.
[0003]
Polyethylene terephthalate fibers are the mainstream of the three-dimensional knitted materials used as vehicle seat sheets and interior materials from the viewpoint of improving light resistance.
However, since conventional monofilaments use relatively thick monofilaments as connecting yarns, the monofilaments tend to protrude from the surface of the knitted fabric, and the surface feels rough and uneven, so the texture and sitting comfort are fully satisfactory. It wasn't possible.
[0004]
[Problem to be Solved by the Invention]
An object of the present invention is to provide a three-dimensional knitted fabric for a vehicle interior material that does not impair the cushioning properties of the vehicle interior material, has a soft surface texture, and is comfortable to sit on.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a three-dimensional knitted fabric composed of two layers of front and back knitted fabrics and a connecting yarn made of monofilaments connecting the two layers of knitted fabric, and at least one of the knitted fabrics of the front and back two layers and / or The connection yarn is made of polytrimethylene terephthalate fiber, and the relationship between the fineness D (decitex) of the fiber constituting at least one of the two layers of the front and back layers and the fineness d (decitex) of the connection yarn is D ≧ 0. It is a three-dimensional knitted fabric for vehicle interior materials characterized by being 9d.
[0006]
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
In the present invention, the polytrimethylene terephthalate fiber used for at least one of the two layers of the front and back layers and / or the connecting yarn is a polyester fiber having a trimethylene terephthalate unit as a main repeating unit, and trimethylene in the molecule. The terephthalate unit is contained in an amount of 50 mol% or more, preferably 70 mol% or more, more preferably 90 mol% or more, and most preferably 95 mol% or more. Accordingly, as the third component, the total amount of other acid components and / or glycol components is 50 mol% or less, preferably 30 mol% or less, more preferably 10 mol% or less, and most preferably 5 mol% or less. Includes included polytrimethylene terephthalate.
[0007]
Polytrimethylene terephthalate is synthesized by combining terephthalic acid or a functional derivative thereof with trimethylene glycol or a functional derivative thereof in the presence of a catalyst under appropriate reaction conditions. In this synthesis process, an appropriate one or two or more third components may be added to form a copolyester, or polyester or nylon other than polytrimethylene terephthalate such as polyethylene terephthalate or polybutylene terephthalate, and polytrimethylene. It may be blended with terephthalate or composite spinning (sheath core type, side-by-side type, etc.).
[0008]
With respect to composite spinning, polytrimethyl is added to the first component as exemplified in JP-B No. 43-19108, JP-A No. 11-189923, JP-A No. 2000-239927, JP-A No. 2000-256918, and the like. Using methylene terephthalate, polyester or nylon such as polytrimethylene terephthalate, polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, etc. differing in viscosity and component from the first component in the second component, the first component and the second component were arranged in parallel There are some which are compound-spun into a side-by-side type or an eccentric sheath core type arranged so as to have an eccentric sheath core structure. In particular, a combination of polytrimethylene terephthalate and copolymerized polytrimethylene terephthalate, or a combination of two types of polytrimethylene terephthalate having different intrinsic viscosities is preferable. Among them, as shown in JP 2000-239927 A, a side-by-side type in which two types of polytrimethylene terephthalate having different intrinsic viscosities are used and the shape of the joining surface is curved so that the low viscosity side wraps the high viscosity side. It is preferable to use the composite spun yarn for the two-layer knitted fabric or one of the knitted fabrics because a three-dimensional knitted fabric having both high stretchability and a covering effect of the connecting yarn can be obtained.
[0009]
Examples of the third component that can be added to polytrimethylene terephthalate include aliphatic dicarboxylic acids (such as oxalic acid and adipic acid), alicyclic dicarboxylic acids (such as cyclohexanedicarboxylic acid), and aromatic dicarboxylic acids (such as isophthalic acid). , Sodium sulfoisophthalic acid, etc.), aliphatic glycols (ethylene glycol, 1,2-propylene glycol, tetramethylene glycol etc.), alicyclic glycols (cyclohexanedimethanol etc.), aliphatic glycols containing aromatics (1, 4-bis (β-hydroxyethoxy) benzene), polyether glycol (polyethylene glycol, polypropylene glycol, etc.), aliphatic oxycarboxylic acid (ω-oxycaproic acid, etc.), aromatic oxycarboxylic acid (P-oxybenzoic acid, etc.) Etc.). In addition, a compound having one or three or more ester-forming functional groups (benzoic acid or the like or glycerin or the like) can also be used within the range where the polymer is substantially linear.
[0010]
In addition, matting agents such as titanium dioxide, stabilizers such as phosphoric acid, ultraviolet absorbers such as hydroxybenzophenone derivatives, crystallization nucleating agents such as talc, easy lubricants such as aerosil, antioxidants such as hindered phenol derivatives, difficulty A flame retardant, antistatic agent, pigment, fluorescent whitening agent, infrared absorber, antifoaming agent and the like may be contained in the polytrimethylene terephthalate.
The polytrimethylene terephthalate fiber used for the two-layer knitted fabric or one knitted fabric of the present invention can be produced by, for example, the method described in Japanese Patent Application No. 2000-522304. That is, after a polytrimethylene terephthalate is spun at a winding speed of about 1500 m / min by a melt spinning method to obtain an undrawn yarn, a method of spinning about 2 to 3.5 times, a spinning-drawing step Any method such as a straight-rolling method (spin draw method) in which the two are directly connected and a high-speed spinning method (spin take-up method) with a winding speed of 5000 m / min or more may be employed.
[0011]
The fiber may be long or short, and may be uniform or thick in the length direction. The cross-sectional shape is not limited, and is round, triangular, L-shaped, T-shaped, or Y-shaped. , W-type, Yaba-type, flat-type, dog-bone-type and other polygonal types, multi-leaf type, hollow type, and other irregular types.
The yarn forms include ring spun yarn, open-end spun yarn, etc., multifilament yarn (including ultrafine yarn) with a single yarn decitex of 0.1 to 6 dtex, sweet twisted yarn to strong twisted yarn, mixed fiber Yarn, false twisted yarn (including POY drawn false twisted yarn), air-jet processed yarn, and the like.
[0012]
The polytrimethylene terephthalate fiber used for the connecting yarn of the present invention can be produced by a melt spinning method. For example, an unstretched monofilament in which a polytrimethylene terephthalate melt is spun from a spinneret for monofilaments, cooled in a cooling water bath, pulled by a first roll group rotating at a constant speed, and reduced to a predetermined fineness. Manufacturing. After passing through the first roll group, the unstretched monofilament is pulled by the second roll group at a constant speed in a warm water bath at a predetermined temperature to perform first-stage stretching. Thereafter, the monofilament is subjected to a constant length or relaxation heat treatment in a steam bath at a predetermined temperature, and after passing through the third roll group, the monofilament can be wound with a winder to obtain the monofilament used in the present invention. In order to adjust the boiling water shrinkage of the polytrimethylene terephthalate monofilament, a heat treatment step may be further provided.
[0013]
In the three-dimensional knitted fabric of the present invention, it is necessary to use polytrimethylene terephthalate fibers for the knitted fabrics of both the front and back layers, the knitted fabric of either one of the front and back surfaces, the connecting yarn, or two or more of the above. By using polytrimethylene terephthalate fibers in the front layer, more preferably in the front and back two layers, and most preferably in the front and back two layers and the connecting yarn, the form of the knitted fabric due to the high elastic recovery rate of the polytrimethylene terephthalate fibers Stability is improved, and a highly durable soft texture and an excellent cushioning effect are obtained.
[0014]
When a three-dimensional knitted fabric using polytrimethylene terephthalate fiber in at least one of the front and back knitted fabrics is installed on the surface of a vehicle interior material, the texture of the interior material surface is soft and smooth, making it comfortable for passengers Give a feeling. Therefore, when polytrimethylene terephthalate fiber is used for only one of the two layers, it is preferable to use the layer so that this layer is the front side of the vehicle interior material.
When polytrimethylene terephthalate fiber is used for at least one of the two layers of the three-dimensional knitted fabric, polytrimethylene terephthalate fiber may be used alone, but blended yarn with other fibers (silospan or silofil) Etc.), entangled mixed yarn with other fibers (different shrinkage mixed yarn with high shrinkage yarn, etc.), twisted yarn, composite false twisted yarn (elongation difference false twist, etc.), using 2-feed air injection processed yarn May be. In that case, in order not to impair the high elastic recovery rate of the polytrimethylene terephthalate fiber, the content of other fibers needs to be 30% by mass or less.
[0015]
When polytrimethylene terephthalate fiber is used for the front and back knitted fabric of a three-dimensional knitted fabric, it may be in any form such as unprocessed yarn, span yarn, crimped yarn, etc., but it has a bulky shape such as span yarn or crimped yarn. Is more preferable. The polytrimethylene terephthalate fiber is usually 18 to 2000 dtex, preferably 280 to 1500 dtex, and the single yarn fineness is preferably 1 to 6 dtex. The cross-sectional shape of the single fiber can be arbitrarily selected from round, hollow, square, triangular, flat, W, Y, V, C, and L cross sections.
[0016]
When a fiber other than polytrimethylene terephthalate fiber is used for the front and back knitted fabric of the three-dimensional knitted fabric, any fiber such as cotton, cupra rayon, viscose rayon, purified cellulose fiber, polyester fiber, and polyamide fiber may be used. These may be filaments or staples, and may be in any form such as unprocessed yarn, blended yarn, blended yarn, false twisted yarn. The shape of the single yarn cross section can also be selected arbitrarily.
When polytrimethylene terephthalate fiber is used for the connecting yarn of the three-dimensional knitted fabric of the present invention, a monofilament having a total fineness of 20 to 1000 dtex, more preferably 250 to 1000 dtex is preferably used from the viewpoint of providing good cushioning properties. The cross-sectional shape of the fiber can be arbitrarily selected from round, hollow, square, triangular, flat, W, Y, V, C, and L cross sections.
[0017]
When fibers other than polytrimethylene terephthalate fibers are used for the connecting yarn, any fibers may be used as long as they are monofilaments such as ester fibers and polyamide fibers. The shape of the single yarn cross section can also be selected arbitrarily.
In the three-dimensional knitted fabric of the present invention, at least one knitted fabric and / or connecting yarn in the front and back two layers is composed of polytrimethylene terephthalate fiber, and the fineness of the fibers constituting at least one knitted fabric in the front and back two layers The relationship between D (decitex) and the fineness d (decitex) of the connecting yarn needs to be D ≧ 0.9d, and D = 1.15d to 1.5d is more preferable.
[0018]
In the present invention, polytrimethylene terephthalate fiber is used in one of the two layers of the front and back layers, and the fineness D (decitex) of the polytrimethylene terephthalate fiber used in this knitted fabric and the fineness d of the connecting yarn A three-dimensional knitted fabric having a (decitex) relationship of D ≧ 0.9d is more preferable.
When the three-dimensional knitted fabric of the present invention is used for an interior material for a vehicle, it is preferable to install the knitted fabric side satisfying D ≧ 0.9d so as to be positioned on the surface of the interior material. As a result, the surface layer of the three-dimensional knitted fabric made of fibers having a fineness D satisfying the relationship of D ≧ 0.9d can cover the connecting yarn, and the texture of the three-dimensional knitted fabric is improved. In particular, when the monofilament of the connecting yarn forms a loop-like stitch, the effect of covering with the connecting yarn is great. In the case of D <0.9d, since the effect of covering the connecting yarn is insufficient, a part of the connecting yarn protrudes onto the surface of the three-dimensional knitted fabric, and the texture is hard and rough.
[0019]
When the knitted fabric satisfying the relationship of D ≧ 0.9d is composed of fibers having different finenesses, the mass average fineness is defined as D.
Fineness D and d (decitex) are determined by the following method.
Sample 50 cut to 20 mm using a denier cutter with the initial load described in JIS-L-1013, JIS-L-1015, JIS-L-1090, JIS-L-1095 applied to the fiber according to the form of the fiber Collect the books and measure the mass W (up to 4 digits after the decimal point) with a balance.
[0020]
Calculate the fineness with the following formula, round off the decimal point and round it up to the whole number.
Sampling is repeated 5 times and the average value is taken as the decitex of the fiber.
D (or d) = W × 10000
D, d: desired fineness (dtex)
W: Mass (g) of fiber (20 mm × 50 pieces) ”
[0021]
The three-dimensional knitted fabric of the present invention can be knitted by a double raschel machine, a double circular knitting machine or the like having two rows of needles.
The front and back knitted fabric may be a mesh structure knitted fabric knitted with 1 in × 1 out, 2 in × 2 out, etc. However, in order to remove the unevenness of the surface of the knitted fabric as much as possible, the repeating unit of the knitted structure should be within 10 course repeat It is preferable to use a flat surface structure knitted fabric with a low knitted fabric opening degree that is knitted all in. The front and back knitted fabrics may have the same knitting structure or different knitting structures.
The connecting yarn may form loop stitches in the front and back knitted fabrics, or may have a structure that is hooked on the front and back knitted fabrics in an inserted structure. In short, it is sufficient that the front and back knitted fabrics are tied together, and the connecting yarns may be disposed in an inclined manner or crossed in an X shape as necessary.
[0022]
The thickness and basis weight of the three-dimensional knitted fabric may be appropriately selected as necessary. For example, the thickness is 2 to 25 mm, preferably 3 to 10 mm, and the basis weight is 80 to 1500 g / m. ² , Preferably 500 to 1200 g / m ² It is.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited only to an Example.
The evaluation method used in the present invention is shown below.
(1) Intrinsic viscosity (ηsp / c)
The polymer is dissolved in o-chlorophenol having a purity of 98% or more at 90 ° C. at a concentration of 1 g / deciliter, and then the obtained solution is transferred to an Ostwald viscosity tube, measured at 35 ° C., and calculated by the following formula.
ηsp / c = (T / T ₀ -1) / C
T: Sample solution drop time (seconds)
T ₀ : Solvent drop time (seconds)
C: Solution concentration (g / deciliter)
[0024]
(2) Solid knitted fabric characteristics
After cutting the three-dimensional knitted fabric according to the shape of the seat and backrest of the driver's seat of the car (Corolla (registered trademark), manufactured by Toyota Co., Ltd.) (the cut surface is sewn with 100% polyester plain fabric), As a laying seat type, it is pasted on a driver's seat removed from an automobile and pasted, and sensory inspections (a) to (c) are performed by five panelists.
[0025]
(I) Cushioning
The resilience to the buttocks and back after repeated sitting and standing is evaluated as follows.
Very good: 4 points
Good: 3 points
Slightly bad: 2 points
Bad: 1 point
The total score of 5 panelists is 18 to 20 points, ５〜, 15 to 17 points are ◯, 12 to 14 points are Δ, and 11 points or less are ×.
[0026]
(B) Hand feeling
The feel when the sheet surface is rubbed several times back and forth and left and right with a fingertip or palm is evaluated by writing.
No rough software: 4 points
Slightly rough: 3 points
Rough: 2 points
Very rough and painful: 1 point
The total score of 5 panelists is 18 to 20 points, ５〜, 15 to 17 points are ◯, 12 to 14 points are Δ, and 11 points or less are ×.
[0027]
(C) Comprehensive evaluation
The overall evaluation of sitting comfort is evaluated as follows.
Very good: 4 points
Good: 3 points
Slightly bad: 2 points
Bad: 1 point
The total score of 5 panelists is 18 to 20 points, ５〜, 15 to 17 points are ◯, 12 to 14 points are Δ, and 11 points or less are ×.
[0028]
[Reference Example 1]
Production of polytrimethylene terephthalate multifilament
Polytrimethylene terephthalate with ηsp / c = 0.8 was spun at a spinning temperature of 265 ° C. and a spinning speed of 1200 m / min to obtain an undrawn yarn, then a hot roll temperature of 60 ° C., a hot plate temperature of 140 ° C., a draw ratio of 3 Twisting was performed at a drawing speed of 800 m / min to obtain drawn yarns of 167 dtex / 48f, 334 dtex / 96f, and the like.
For example, the tensile strength, elastic modulus, and elastic recovery at 10% elongation of the 167 dtex / 48f drawn yarn are 2.8 cN / dtex, 46%, 27 cN / dtex and 98%, respectively. The degree of elasticity, elastic modulus, and elastic recovery at 10% elongation were 2.8 cN / dtex, 48%, 26 cN / dtex and 98%, respectively.
[0029]
The elastic recovery rate at 10% elongation was determined by the following method.
The multifilament was attached to a tensile tester with a distance between chucks of 10 cm, stretched to a stretch rate of 10% at a stretch rate of 20 cm / min, and left for 1 minute. Then, it was made to shrink | contract again at the same speed and the stress-strain curve was calculated | required. The elongation at the time of shrinkage and when the stress becomes zero is defined as the residual elongation (A). The elastic recovery rate was determined according to the following formula.
Elastic recovery rate at 10% elongation = (10−A) / 10 × 100 (%)
[0030]
[Reference Example 2]
Production of monofilament of polytrimethylene terephthalate fiber
A polytrimethylene terephthalate of ηsp / c = 0.92 was discharged from the spinning nozzle at a spinning temperature of 265 ° C., and rapidly pulled in a cooling bath water at 40 ° C., and then pulled by a first roll of 16.5 m / min. After stretching 5 times with a second roll of 82.5 m / min in a warm water bath at ℃, relaxed in a steam bath at 120 ° C., passing through a third roll of 75 m / min, and at the same speed Winding with a winder, a drawn monofilament of 280 dtex was obtained.
The tensile strength, elastic modulus, and elastic recovery rate at 10% elongation of the drawn yarn were 2.6 cN / dtex, 48%, 25 cN / dtex, and 98%, respectively.
The elastic recovery rate at 10% elongation was determined in the same manner as in Reference Example 1.
[0031]
[Example 1]
A double raschel machine with a 9.6 mm gap between the 18 gauge and 6 kettles can be equipped, and 280 dtex polytrimethylene terephthalate monofilament is supplied as a connecting thread from the middle heel (L3) and located on the front of the knitting machine. 334 dtex / 96 f polytrimethylene terephthalate multifilament processed yarn from 筬 (L1) as front knitted fabric yarn, 334 dtex / 96 f poly from 筬 (L5) located on the back of the knitting machine as back knitted fabric yarn All processed yarns of trimethylene terephthalate fiber multifilament were supplied to the guide in an all-in arrangement. A solid knitted fabric having a surface of a flat tone was obtained with a knitting structure shown below with an implantation of 16 courses / 2.54 cm. Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric that was pre-set (170 ° C. dry heat), finished with scouring (90 ° C.) and tentering final set (160 ° C. dry heat).
[0032]
(Knitting organization): Russell display with numbers
L1: 2422/2022 //
L3: 2424/2020 //
L5: 2224/2220 //
The obtained three-dimensional knitted fabric had very good cushioning properties, the surface was not rough with a soft touch, and the overall sitting comfort was also good.
[0033]
[Example 2]
Using a 18-gauge double raschel machine with a 9.6 mm gap between 6 hooks, 280 dtex polytrimethylene terephthalate monofilament is supplied as a connecting thread from the two hooks (L3, L4) located in the middle. From two folds (L1, L2) located on the front side of the machine, processed yarn of polytrimethylene terephthalate multifilament of 334 dtex / 96f is used as a surface knitted fabric yarn, and two folds (L5, From L6), 334dtex / 96f polytrimethylene terephthalate multifilament processed yarn is supplied to the guide in a 1-in x 1-out arrangement and set to 16 courses / 2.54cm. Thus, a three-dimensional knitted fabric having a mesh-like surface was obtained with the following knitting structure. The obtained three-dimensional knitted fabric was pre-set (170 ° C. dry heat), then scoured (90 ° C.), widened final set (160 ° C. dry heat), finished and evaluated.
[0034]
(Knitting organization): Russell display with numbers
L1: 2422/2202/2444/4644/4422/2022 //
L2: 4244/4644/4222/2202/2444/4644 //
L3: 2420/2420/2442/4642/4642/2420 //
L4: 4246/4246/4224/2024/2024/4246 //
L5: 2224/2220/2224/4446/4442/2220 //
L6: 4442/4446/4442/2220/2224/2446 //
The obtained three-dimensional knitted fabric had very good cushioning properties, had a relatively soft surface and was not rough, and had a good overall sitting comfort.
[0035]
[Example 3]
Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric knitted and finished in the same manner as in Example 1 except that a processed yarn of polyethylene terephthalate multifilament of 334 dtex / 96f was used as the back knitted fabric yarn in Example 1. .
The obtained three-dimensional knitted fabric had very good cushioning properties, the surface was not rough with a soft touch, and the overall sitting comfort was also good.
[0036]
[Example 4]
Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric knitted and finished in the same manner as in Example 1 except that 280 dtex polyethylene terephthalate monofilament was used as the connecting yarn in Example 1.
The obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the surface was not rough with a soft touch, and the overall sitting comfort was also good.
[0037]
[Example 5]
In Example 1, knitted and finished in the same manner as in Example 1 except that 334 dtex / 96 f polyethylene terephthalate multifilament processed yarn and 280 dtex polyethylene terephthalate monofilament were used as the connecting yarn in Example 1. The evaluation results of the knitted fabric are shown in Table 1.
The obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the surface was not rough with a soft touch, and the overall sitting comfort was also good.
[0038]
[Example 6]
Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric that was knitted and finished in the same manner as in Example 1 except that a processed yarn of polyethylene terephthalate multifilament of 334 dtex / 96f was used as the front and back knitted fabric yarns in Example 1. .
The obtained three-dimensional knitted fabric had very good cushioning properties, had a relatively soft surface and was not rough, and had a good overall sitting comfort.
[0039]
[Comparative Example 1]
In Example 1, except that a 167 dtex / 48 f polytrimethylene terephthalate multifilament processed yarn was used as the front and back knitted fabric yarn, the evaluation results of the finished three-dimensional knitted fabric were knitted and finished in the same manner as in Example 1. Shown in
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn slightly appeared on the surface, so that the feeling of roughness remained and the overall sitting comfort was poor.
[0040]
[Comparative Example 2]
In Example 2, except that a 167 dtex / 48 f polytrimethylene terephthalate multifilament processed yarn was used as the front and back knitted fabric yarn, the evaluation results of the finished three-dimensional knitted fabric were knitted and finished in the same manner as in Example 2. Shown in
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn slightly appeared on the surface, so that a rough texture remained and the overall sitting comfort was inferior.
[0041]
[Comparative Example 3]
In Example 3, a processed yarn of 167 dtex / 48f polytrimethylene terephthalate multifilament was used as the yarn for the front knitted fabric and a processed yarn of 167 dtex / 48f polyethylene terephthalate multifilament was used as the yarn for the back and front knitted fabric. Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric knitted and finished in the same manner as in No. 3.
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn slightly appeared on the surface, so that the feeling of roughness remained and the overall sitting comfort was poor.
[0042]
[Comparative Example 4]
In Example 4, except for using 167 dtex / 48f polytrimethylene terephthalate multifilament processed yarn as the front and back knitted fabric yarn, the evaluation results of the finished three-dimensional knitted fabric are knitted and finished in the same manner as in Example 4. Shown in
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn protruded on the surface, so that it was very rough and uneven, and the overall sitting comfort was poor.
[0043]
[Comparative Example 5]
In Example 5, a processed yarn of 167 dtex / 48f polytrimethylene terephthalate multifilament was used as the yarn for the front knitted fabric and a processed yarn of polyethylene terephthalate multifilament of 167 dtex / 48f was used as the yarn for the back knitted fabric. Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric knitted and finished in the same manner as in No. 5.
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn protruded from the surface and remained very rough, resulting in poor overall sitting comfort.
[0044]
[Comparative Example 6]
Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric that was knitted and finished in the same manner as in Example 6 except that a processed yarn of polyethylene terephthalate multifilament of 167 dtex / 48f was used as the front and back knitted fabric yarns in Example 6. .
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the monofilament of the connecting yarn protruded from the surface and remained very rough, resulting in poor overall sitting comfort.
[0045]
[Comparative Example 7]
In Example 1, except that 334 dtex / 96 f polyethylene terephthalate multifilament processed yarn as front and back knitted fabric yarn and 280 dtex polyethylene terephthalate monofilament as connecting yarn were used, knitting and presetting ( Table 1 shows the evaluation results of the three-dimensional knitted fabric finished by scouring (90 ° C.) and final setting (170 ° C.) after 180 ° C. dry heat).
Although the obtained three-dimensional knitted fabric had good cushioning properties, the hardness and rough feeling at the time of touch remained, and the overall sitting comfort was inferior.
[0046]
[Table 1]

[0047]
【The invention's effect】
The three-dimensional knitted fabric of the present invention has a good cushioning property, the surface texture is soft and does not have a rough texture, and is comfortable to sit on, and is extremely excellent as a material for a vehicle inner layer material.

Claims

A three-dimensional knitted fabric composed of two layers of front and back knitted fabrics and a connecting yarn made of monofilaments connecting the two layers of knitted fabric. The relationship between the fineness D (decitex) of the fiber that is composed of trimethylene terephthalate fiber and forms at least one of the two layers of the front and back layers and the fineness d (decitex) of the connecting yarn is D ≧ 0.9d A three-dimensional knitted fabric for vehicle interior materials.

Polytrimethylene terephthalate fiber is used for one of the two layers of the knitted fabric. The fineness D (decitex) of the polytrimethylene terephthalate fiber used in this knitted fabric and the fineness d (decitex) of the connecting yarn. 3. The three-dimensional knitted fabric for vehicle interior material according to claim 1, wherein the relationship is D ≧ 0.9d.