JP4641763B2 - 粒子分離回収方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無機粒子と有機粒子を懸濁した液体からこれら粒子を分離して回収する方法に関するものである。特に、ポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子を懸濁した研磨用の液体からこれら粒子を分離して回収する方法に関するものである。
半導体ウエハなどの表面の平坦化に、ポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子とを懸濁した液体が使用されている(例えば、特許文献1参照)。酸化セリウム粒子は、砥粒として機能し、クッション性を有するポリスチレン粒子の表面に付着して被研磨面に弾力的に作用するので、被研磨面を高精度に平坦化できるという利点があり、このため、このような液体が使用されるようになってきた。
特開2001−300843号公報
近年、コスト削減のため、使用したものを再利用する傾向にあり、また、環境保護上、無機物と有機物とを分別して回収し、廃棄することが求められている。そして、上記の液体においても、ポリスチレン粒子(有機粒子)と酸化セリウム粒子(無機粒子)とを分別して回収することが求められている。
しかし、液体中でポリスチレン粒子の表面に酸化セリウム粒子が付着して凝集体を形成しているため、この凝集体を分解してこれら粒子をバラバラの状態で液体中に分散させることが容易でないため、これら粒子を分離して回収することが困難である。
このため、これら粒子を分別できず、使用後に、無機粒子と有機粒子が混ざり合ったままの状態で廃棄しているのが現状である。
したがって、本発明の目的は、ポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子とを懸濁した液体からこれら粒子を分離して回収する方法を提供することである。
本発明は、平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子と、ポリスチレン粒子の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子とを懸濁した液体中から、これら粒子を分離して回収する方法である。
上記目的を達成する本発明の方法は、まず、上記の液体を容器内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、攪拌して、液体中でポリスチレン粒子に吸着している酸化セリウム粒子をポリスチレン粒子から剥離する。ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量は、液体の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある。
本発明に従った第一の態様では、次に、この液体を静置する。これにより、液体中の酸化セリウム粒子が沈降して、酸化セリウム粒子の層が容器の底部上に形成される。
酸化セリウム粒子の層を容器の底部上に形成した後、この液体をさらに静置すると、酸化セリウム粒子よりも沈降速度の遅いポリスチレン粒子が沈降して、ポリスチレン粒子の層が、酸化セリウム粒子の層の上に形成される。
そして、酸化セリウム粒子の層の上に、ポリスチレン粒子が沈降してポリスチレン粒子の層が形成されているときに、ポリスチレン粒子を含んでいる液体の上澄みを容器から除去し、この除去した上澄みを乾燥させる。これにより、ポリスチレン粒子が回収される。一方、酸化セリウム粒子は、容器の底部に沈降した酸化セリウム粒子の層を容器の内部、又は容器から取り出して乾燥させることによって回収できる。
本発明に従った第二の態様では、上記のようにポリスチレン粒子に吸着している酸化セリウム粒子をポリスチレン粒子から剥離した後に、上記の第一の態様と同様に、この液体を静置する。これにより、液体中の酸化セリウム粒子が沈降して、酸化セリウム粒子の層が容器の底部上に形成される。
この第二の態様では、このように酸化セリウム粒子の層を容器の底部上に形成した後、この液体をさらに静置する。これにより、酸化セリウム粒子よりも沈降速度の遅いポリスチレン粒子が沈降して、ポリスチレン粒子の層が、酸化セリウム粒子の層の上に形成される。そして、酸化セリウム粒子の層の上に、ポリスチレン粒子の層を形成した後(すなわち、これら粒子を完全に沈降させた後)に、液体の上澄みを容器から除去し、ポリスチレン粒子の層と、酸化セリウム粒子の層とを乾燥させる。乾燥後、酸化セリウム粒子の層の上層のポリスチレン粒子を容器から取り出すことによって、ポリスチレン粒子を回収できる。そして、容器内部に残った粒子を取り出すことによって、酸化セリウム粒子を回収できる。
本発明に従った第三の態様では、上記のようにポリスチレン粒子に吸着している酸化セリウム粒子をポリスチレン粒子から剥離した後に、容器の下方から液体中に空気を送り込み、液体を攪拌しながらこの空気をちぎって気泡を発生させる。これにより、気泡にポリスチレン粒子が付着して気泡が白色化し、この白色の気泡(ポリスチレン粒子を付着した気泡)が浮上する。この工程は、白色の気泡がなくなるまで行われる。
第三の態様では、次に、この液体の液面へ浮上した気泡を第二の容器内に入れて静置する。これにより、破泡した気泡からなる液体中で、酸化セリウム粒子が沈降して、酸化セリウム粒子の層が第二の容器の底部上に形成される。そして、酸化セリウム粒子の層の上に、ポリスチレン粒子が沈降してポリスチレン粒子の層が形成されているときに、ポリスチレン粒子を含んでいる液体の上澄みを第二の容器から除去し、この除去した上澄みを乾燥させる。これにより、ポリスチレン粒子が回収される。一方、酸化セリウム粒子は、この第二の容器の底部に沈降した酸化セリウム粒子の層を容器の内部、又はこの第二の容器から取り出して乾燥させることによって回収できる。
本発明に従った第四の態様では、上記のようにポリスチレン粒子に吸着している酸化セリウム粒子をポリスチレン粒子から剥離した後に、容器の下方から液体中に空気を送り込み、液体を攪拌しながらこの空気をちぎって気泡を発生させる。これにより、気泡にポリスチレン粒子が付着して気泡が白色化し、この白色の気泡(ポリスチレン粒子を付着した気泡)が浮上する。この工程は、白色の気泡がなくなるまで行われる。
第四の態様では、次に、この液体の液面へ浮上した気泡を第二の容器内に入れて静置する。これにより、破泡した気泡からなる液体中で、酸化セリウム粒子が沈降して、酸化セリウム粒子の層が第二の容器の底部上に形成される。そして、酸化セリウム粒子の層の上に、ポリスチレン粒子の層を形成した後(すなわち、これら粒子を完全に沈降させた後)に、この液体の上澄みを第二の容器から除去し、ポリスチレン粒子の層と、酸化セリウム粒子の層とを乾燥させる。酸化セリウム粒子の層の上層のポリスチレン粒子を第二の容器から取り出すことによって、ポリスチレン粒子を回収できる。そして、第二の容器の内部に残った粒子を取り出すことによって、酸化セリウム粒子を回収できる。
ポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子とを懸濁した液体中に電解質のヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、これを攪拌することにより、ポリスチレン粒子に吸着している酸化セリウム粒子をポリスチレン粒子から剥離して、液体中にポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子とをバラバラの状態で分散させることができる。
ポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子とがバラバラの状態で分散している液体を静置することで、容器の底部に酸化セリウム粒子の層が形成され、この層の上に、ポリスチレン粒子の層が形成されるので、これら粒子を分離して回収できる。
ポリスチレン粒子を気泡に付着させて浮上させ、この気泡からこれら粒子を回収することで、回収時間を短縮できる。
<第一の態様> 図1A及び図1Bに本発明の第一の態様を示す。図示の装置は、二種類の粒子を懸濁した液体20を入れる有底筒状の容器11、及びモータ等の駆動手段(図示せず)に連結した攪拌翼13から構成される。
液体20は、水又は水にアルコール類、グリコール類などを加えた水ベースの水溶液中に、平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子21と、ポリスチレン粒子21の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子22とを分散させた遊離砥粒研磨用途の懸濁液であり、砥粒として機能する酸化セリウム粒子22が、クッション性のあるポリスチレン粒子21の表面に付着し、被研磨面に弾力的に作用する。
本発明に従って、まず、図1Aに示すように、上記の液体20を容器11内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、攪拌翼を矢印Rの方向に回転させて液体20を攪拌し、液体20中でポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22をポリスチレン粒子21から剥離し、酸化セリウム粒子22とポリスチレン粒子21とをバラバラの状態で液体20中に分散させる。
このヘキサメタリン酸ナトリウムは電解質なので、これを液体20中に添加し、この液体20を攪拌すると、各粒子21、22の表面に電気二重層が形成され、粒子21、22同士が静電的に反発して、ポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22がポリスチレン粒子21から剥離する。
ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量は、液体の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある。0.05重量%未満であると、ポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22をポリスチレン粒子21から完全に剥離することが難しくなる。一方、0.5重量%を超えると、酸化セリウム粒子22の沈降速度が遅くなり、沈降に時間がかかりすぎる。
次に、攪拌翼13の回転を停止し、攪拌翼13を静かに取り出して、この液体20を静置する。図5に示すように、上記の大きさのポリスチレン粒子21と酸化セリウム粒子22とでは、酸化セリウム粒子22の沈降速度が、ポリスチレン粒子21の沈降速度よりも速いので、図1Bに示すように、液体20中の酸化セリウム粒子22が沈降して、酸化セリウム粒子22の層24が容器11の底部上に形成される(図1Bを参照)。
酸化セリウム粒子22の層(下層)24の上に、ポリスチレン粒子21が沈降してポリスチレン粒子21の層(上層)が形成されているときに、ポリスチレン粒子21を含んでいる液体20の上澄み26を容器11から除去し、この除去した上澄み26を乾燥させる。これにより、ポリスチレン粒子21が回収される。一方、酸化セリウム粒子22は、容器11の底部に沈降した酸化セリウム粒子22の層24を容器11の内部、又は容器11から取り出して乾燥させることによって回収できる。
<第二の態様> 図2A及び図2Bに本発明の第二の態様を示す。図示の装置は、図1A及び図1Bに示す装置と同一であり、上記の液体20を入れる有底筒状の容器11、及びモータ等の駆動手段(図示せず)に連結した攪拌翼13から構成される。
本発明の第一の態様と同様に、まず、図2Aに示すように、上記の液体20を容器11内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、攪拌翼13を矢印Rの方向に回転させて液体20を攪拌し、液体20中でポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22をポリスチレン粒子21から剥離し、酸化セリウム粒子22とポリスチレン粒子21とをバラバラの状態で液体20中に分散させる。
次に、攪拌翼13の回転を停止し、攪拌翼13を静かに取り出して、この液体20を静置する。これにより、図2Bに示すように、液体20中の酸化セリウム粒子22が沈降して、酸化セリウム粒子22の層24が容器11の底部上に形成される。
第二の形態では、酸化セリウム粒子22の層24が容器11の底部上に形成された後、さらに、液体20を静置する。そして、ポリスチレン粒子21の層23を酸化セリウム粒子22の層24の上に形成した後(すなわち、これら粒子21、22を完全に沈降させた後)に、液体20の上澄み27を容器から除去し、ポリスチレン粒子21の層23と、酸化セリウム粒子22の層24とを乾燥させる。
これら粒子21、22の層23、24は、容器11の内部で同時に乾燥させてもよいし、上層のポリスチレン粒子21の層23を容器11から取り出して、これら粒子21、22を別々に乾燥させてもよい。これにより、ポリスチレン粒子21と酸化セリウム粒子22を回収できる。
<第三の態様> 図3A、図3B及び図3Cに本発明の第三の態様を示す。図示の装置は、上記の液体20を入れる有底筒状の容器11、中空シャフト15の下端にインペラ16を取り付けた攪拌翼14、及び中空シャフト15に連結したポンプ(図示せず)から構成される。
本発明の第一の態様と同様に、まず、図3Aに示すように、上記の液体20を容器11内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、攪拌翼14を矢印Rの方向に回転させて液体20を攪拌し、液体20中でポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22をポリスチレン粒子21から剥離し、酸化セリウム粒子22とポリスチレン粒子21とをバラバラの状態で液体20中に分散させる。(このとき、上記のポンプ(図示せず)は、駆動されていない。)
次に、図3Bに示すように、ポンプ(図示せず)を駆動し、中空シャフト15を通じて、液体20中に空気17を中空シャフト15の下端(容器11の下方に位置する)から送り込み、中空シャフト15の下端のインペラ16(矢印Rの方向に回転している)で液体20を攪拌しながら、送り込まれた空気17をインペラ16でちぎって、液体20の液面へ向けて浮上する気泡18を発生させる。
これにより、疎水性のあるポリスチレン粒子21が気泡18に付着して気泡18が白色化し、この白色の気泡(ポリスチレン粒子21を付着した気泡18)が液体20の液面へ向けて浮上し、液体20の液面には、気泡の層25が形成される。この工程は、白色の気泡18がなくなるまで行われる。
次に、この液面に形成された気泡の層25を回収し、図3Cに示す第二の容器12に移して静置する。この気泡は回収時や第二の容器12に移されてから破泡する。このように、この破泡した液体を静置すると、図3Cに示すように、液体中の酸化セリウム粒子22が沈降して、酸化セリウム粒子22の層24が第二の容器12の底部上に形成される。
酸化セリウム粒子22の層(下層)24の上に、ポリスチレン粒子21が沈降してポリスチレン粒子21の層(上層)が形成されているときに、ポリスチレン粒子21を含んでいる液体の上澄み26を第二の容器12から除去し、この除去した上澄み26を乾燥させる。これにより、ポリスチレン粒子21が回収される。一方、酸化セリウム粒子22は、第二の容器12の底部に沈降した酸化セリウム粒子22の層24を第二の容器12の内部、又は第二の容器12から取り出して乾燥させることによって回収できる。この第三の態様によると、上記の第一及び第二の態様よりも短時間でポリスチレン粒子21と酸化セリウム粒子22を分別して回収できる。
<第四の態様> 図4A、図4B、図4C及び図4Dに本発明の第四の態様を示す。図示の装置は、図3A〜図3Cに示す装置と同一であり、上記の液体20を入れる有底筒状の容器11、中空シャフト15の下端にインペラ16を取り付けた攪拌翼14、及び中空シャフト15に連結したポンプ(図示せず)から構成される。
本発明の第三の態様と同様に、まず、図4Aに示すように、上記の液体20を容器11内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加し、攪拌翼14を矢印Rの方向に回転させて液体20を攪拌し、液体20中でポリスチレン粒子21に吸着している酸化セリウム粒子22をポリスチレン粒子21から剥離し、酸化セリウム粒子22とポリスチレン粒子21とをバラバラの状態で液体20中に分散させる。(このとき、上記のポンプ(図示せず)は、駆動されていない。)
次に、図4Bに示すように、ポンプ(図示せず)を駆動し、中空シャフト15を通じて、液体20中に空気17を中空シャフト15の下端(容器11の下方に位置する)から送り込み、中空シャフト15の下端のインペラ16(矢印Rの方向に回転している)で液体20を攪拌しながら、送り込まれた空気17をインペラ16でちぎって、液体20の液面へ向けて浮上する気泡18を発生させる。
これにより、疎水性のあるポリスチレン粒子21が気泡18に付着して気泡18が白色化し、この白色の気泡(ポリスチレン粒子21を付着した気泡18)が液体20の液面へ向けて浮上し、液体20の液面には、気泡の層25が形成される。この工程は、白色の気泡18がなくなるまで行われる。
次に、この液面に形成された気泡の層25を回収し、図4Cに示す第二の容器12に移して静置する。この気泡は回収時や第二の容器12に移されてから破泡する。このように、この破泡した液体を静置すると、図4Cに示すように、液体中の酸化セリウム粒子22が沈降して、酸化セリウム粒子22の層24が第二の容器12の底部上に形成される。
本発明の第四の態様では、ポリスチレン粒子21の層23を酸化セリウム粒子22の層24の上に形成した後(すなわち、これら粒子21、22を完全に沈降させた後)に、液体の上澄み27を容器12から除去し、ポリスチレン粒子21の層23と、酸化セリウム粒子22の層24とを乾燥させる。
これら粒子21、22の層23、24を第二の容器12の内部で同時に乾燥させてもよいし、上層のポリスチレン粒子21の層23を第二の容器12から取り出して、これら粒子21、22を別々に乾燥させてもよい。これにより、ポリスチレン粒子21と酸化セリウム粒子22を回収できる。この第四の態様によると、上記の第一及び第二の態様よりも短時間でポリスチレン粒子21と酸化セリウム粒子22を分別して回収できる。
本発明に従って、下記の表1に示す組成の研磨用の液体を13時間使用した後に、この液体からポリスチレン粒子と酸化セリウム粒子を分離して回収した。液体中の粒子の沈降速度は、使用前に比較して、使用後の方が遅かった。また、液体の液性は、使用前がpH9.5であり、使用後がpH9.2であった。
Figure 0004641763
<実施例1〜4> 上記の液体を図3又は図4に示すような容器内に入れ、これに、ヘキサメタリン酸ナトリウム(以下、HMP)を添加し、攪拌翼を回転させて攪拌した。実施例1〜4の各々におけるHMPの添加量は、下記の表2に示すとおりであった。
Figure 0004641763
次に、攪拌翼を回転させたまま、ポンプを駆動し、中空シャフトを通じて、液体中に空気を中空シャフトの下端から送り込み、中空シャフトの下端のインペラで液体を攪拌しながら、送り込まれた空気をインペラでちぎって、液体の液面へ向けて浮上する気泡を発生させた。この工程を、ポリスチレン粒子が気泡に付着して白色化した気泡がなくなるまで行った。
次に、液面に形成された気泡の層を回収し、これを別の容器に移して7日間静置し、液体中の酸化セリウム粒子とポリスチレン粒子を完全に沈降させ、容器内に、図4Dに示すように、酸化セリウム粒子の層(下層)の上にポリスチレン粒子の層(上層)を形成した。
次に、上澄みを除去し、これら粒子を容器内で65℃の温度で乾燥した後、上層のポリスチレン粒子を容器から取り出し、ポリスチレン粒子を回収した。
ポリスチレン粒子の品位(回収物(上層)中のポリスチレン粒子の含有量)は、下記の表3に示すとおり、80重量%以上であった。
Figure 0004641763
<実施例5〜7> 上記の液体を図3A又は図4Aに示すような容器内に入れ、これに、HMPを添加(液体全量を基準として0.1重量%)し、攪拌翼を回転させて攪拌した。次に、攪拌翼を回転させたまま、ポンプを駆動し、中空シャフトを通じて、液体中に空気を中空シャフトの下端から送り込み、中空シャフトの下端のインペラで液体を攪拌しながら、送り込まれた空気をインペラでちぎって、液体の液面へ向けて浮上する気泡を発生させた。この工程を、ポリスチレン粒子が気泡に付着して白色化した気泡がなくなるまで行った。
次に、攪拌翼の回転を停止し、液面に形成された気泡の層を回収し、これを別の容器に移して静置した。実施例5〜7の静置期間は下記の表4に示すとおりであった。
Figure 0004641763
実施例5及び6では、容器の底部上に形成された酸化セリウム粒子の層の上にポリチレン粒子の層が形成されているときに、ポリチレン粒子を含んでいる液体の上澄みを除去し、この除去した上澄みを乾燥させてポリチレン粒子を回収した。
実施例7は、上記実施例2と同様に、液体中の粒子を完全に沈降させてから、上澄みを除去し、容器内部の酸化セリウム粒子とポリチレン粒子を65℃の温度で乾燥させ、上層のポリチレン粒子を容器から取り出して回収した。



ポリスチレン粒子の品位(回収物中のポリスチレン粒子の含有量)は、下記の表5に示すとおり、80重量%以上であった。
Figure 0004641763
図1は、本発明の第一の態様を示す。 図2は、本発明の第二の態様を示す。 図3は、本発明の第三の態様を示す。 図4は、本発明の第四の態様を示す。 図5は、酸化セリウム粒子とポリスチレン粒子の沈降速度を示すグラフである。
符号の説明
11・・・(第一の)容器
12・・・第二の容器
13、14・・・攪拌翼
15・・・中空シャフト
16・・・インペラ
17・・・空気
18・・・気泡
20・・・液体
21・・・ポリスチレン粒子
22・・・酸化セリウム粒子
23・・・ポリスチレン粒子の層(上層)
24・・・酸化セリウム粒子の層(下層)
25・・・気泡の層
26、27・・・上澄み
R・・・回転方向

Claims (8)

  1. 平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子と、前記ポリスチレン粒子の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子とを水又は水ベースの水溶液から成る分散媒に懸濁した懸濁液の中から、これら粒子を分離して回収する方法であって、
    前記懸濁液を容器内に入れる工程、前記懸濁液に、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して攪拌し、前記懸濁液中で前記ポリスチレン粒子に吸着している前記酸化セリウム粒子が前記ポリスチレン粒子から剥離される工程
    この懸濁液静置し、この懸濁液中の前記酸化セリウム粒子が沈降して、前記酸化セリウム粒子の層が前記容器の底部上に形成される工程
    前記酸化セリウム粒子の層の上に、前記ポリスチレン粒子が沈降して前記ポリスチレン粒子の層が形成されているときに、前記ポリスチレン粒子を含んでいる前記懸濁液の上澄みを前記容器から除去し、これを乾燥させる工程、及び
    前記酸化セリウム粒子の層を乾燥させる工程
    から成る方法。
  2. ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量が、前記懸濁液の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある、請求項1の方法。
  3. 平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子と、前記ポリスチレン粒子の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子とを水又は水ベースの水溶液から成る分散媒に懸濁した懸濁液の中から、これら粒子を分離して回収する方法であって、
    前記懸濁液を容器内に入れる工程、
    前記液体に、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して攪拌し、前記懸濁液中で前記ポリスチレン粒子に吸着している前記酸化セリウム粒子が前記ポリスチレン粒子から剥離される工程
    この懸濁液静置し、この懸濁液中の前記酸化セリウム粒子が沈降して、前記酸化セリウム粒子の層が前記容器の底部上に形成される工程
    この懸濁液をさらに静置し、前記ポリスチレン粒子が沈降して、前記ポリスチレン粒子の層が、前記酸化セリウム粒子の層の上に形成される工程、及び
    前記ポリスチレン粒子の層を前記酸化セリウム粒子の層の上に形成した後に、前記懸濁液の上澄みを前記容器から除去し、前記ポリスチレン粒子の層と、前記酸化セリウム粒子の層とを乾燥させる工程、
    から成る方法。
  4. ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量が、前記懸濁液の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある、請求項3の方法。
  5. 平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子と、前記ポリスチレン粒子の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子とを水又は水ベースの水溶液から成る分散媒に懸濁した懸濁液の中から、これら粒子を分離して回収する方法であって、
    前記懸濁液を第一の容器内に入れる工程、
    前記懸濁液に、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して攪拌し、前記懸濁液中で前記ポリスチレン粒子に吸着している前記酸化セリウム粒子が前記ポリスチレン粒子から剥離される工程
    前記第一の容器の下方から前記懸濁液中に空気を送り込み、前記懸濁液の攪拌により、送り込まれた前記空気から気泡を発生させ、前記気泡に前記ポリスチレン粒子が付着して気泡が白色化し、この白色の気泡が浮上し、この工程が、前記白色の気泡がなくなるまで行われる工程
    前記懸濁液の液面へ浮上した前記気泡の層を第二の容器内に入れて、この第二の容器内で静置し、破泡した前記気泡の層からなる液体中で、前記酸化セリウム粒子が沈降して、前記酸化セリウム粒子の層が前記第二の容器の底部上に形成される工程
    前記酸化セリウム粒子の層の上に、前記ポリスチレン粒子が沈降して前記ポリスチレン粒子の層が形成されているときに、前記ポリスチレン粒子を含んでいる前記液体の上澄みを前記第二の容器から除去し、これを乾燥させる工程、及び
    前記酸化セリウム粒子の層を乾燥させる工程、
    から成る方法。
  6. ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量が、前記懸濁液の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある、請求項5の方法。
  7. 平均粒径5μm〜10μmの範囲にあるポリスチレン粒子と、前記ポリスチレン粒子の平均粒径の1/5〜1/500の間の範囲にある平均粒径の酸化セリウム粒子とを水又は水ベースの水溶液から成る分散媒に懸濁した懸濁液の中から、これら粒子を分離して回収する方法であって、
    前記懸濁液を第一の容器内に入れる工程、
    前記懸濁液に、ヘキサメタリン酸ナトリウムを添加して攪拌し、前記懸濁液中で前記ポリスチレン粒子に吸着している前記酸化セリウム粒子が前記ポリスチレン粒子から剥離される工程
    前記第一の容器の下方から前記懸濁液中に空気を送り込み、前記懸濁液の攪拌により、送り込まれた前記空気から気泡を発生させ、前記気泡に前記ポリスチレン粒子が付着して気泡が白色化し、この白色の気泡が浮上し、この工程が、前記白色の気泡がなくなるまで行われる工程
    前記懸濁液の液面へ浮上した前記気泡の層を第二の容器内に入れて、この第二の容器内で静置し、破泡した前記気泡の層からなる液体中で、前記酸化セリウム粒子が沈降して、前記酸化セリウム粒子の層が前記第二の容器の底部上に形成される工程、及び
    この液体をさらに静置し、前記ポリスチレン粒子が沈降して、前記ポリスチレン粒子の層が、前記酸化セリウム粒子の層の上に形成される工程、及び
    前記ポリスチレン粒子の層を前記酸化セリウム粒子の層の上に形成した後に、前記液体の上澄みを前記容器から除去し、前記ポリスチレン粒子の層と、前記酸化セリウム粒子の層とを乾燥させる工程、
    から成る方法。
  8. ヘキサメタリン酸ナトリウムの添加量が、前記懸濁液の全量を基準として、0.05重量%〜0.5重量%の範囲にある、請求項7の方法。
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