JP4640902B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル複写機やレーザプリンタなどの画像形成装置に関し、より詳細には、複数の光ビームにより感光体に光書き込みを行なう際に、感光体表面電位の検出値にしたがって光ビームそれぞれの光量を調整する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、レーザプリンタやデジタル複写機などの画像形成装置において、様々な手段によりビーム光量を制御して高解像度の画像出力の実現を図る技術が開示されている。たとえば、参考技術文献として、特開平9−197776号公報には、オーバースキャン露光方式を採用する画像形成する画像形成装置において、あらかじめ複数のパターンを形成し、平均濃度測定手段により測定された各パターン毎の平均トナー濃度から、ビーム光量と画像エッジ位置との関係を求め、この関係を調整手段に記憶しておき、実際に画像を形成する際には、この関係にしたがってビーム光量を制御することによって、機差や環境などを考慮した画像形成処理を行なうことが開示されている。
【0003】
また、特開平10−181091号公報には、光学走査系の解像度の2倍の解像度の画像データを供給する画像情報源と、画像情報源から入力する画像データの副走査方向のパターンを判断する画像パターン判断手段と、画像パターンに応じて画像データの1/2の解像度の光学走査系で画像を再現するため光ビーム点灯信号と光ビーム強度信号を出力する露光制御手段と、露光制御手段からの光ビーム点灯信号と光ビーム強度信号に基づいて光ビームを変調する変調露光手段と、を備えることにより、光学走査系をもつ書き込み装置の解像度の2倍の解像度で画像形成を行なう装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記に示されるような従来の装置にあっては、光学走査系が複数の光ビームをもち、その光学走査系を有する書き込み装置の解像度の2倍の解像度で画像形成を行なう場合、各光ビームの光量バランスが、機差や使用環境、経時などによって変動するため、オリジナル画像に忠実な再現が常に得られなくなるという問題点があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、複数の光ビームの光量を適正に調整することにより、入力画像データに対し、より忠実な出力画像を再現することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる画像形成装置にあっては、画像データに応じた複数の光ビームを出射し感光体上に露光走査し、本来の解像度より高い解像度画像を再現する、複数ビームの光学走査系を有する画像形成装置において、前記感光体に形成される静電潜像の電位を検出する電位検出手段と、前記感光体に基準静電潜像パターンを形成し、当該潜像パターンの電位を前記電位検出手段により検出し、検出された電位にしたがって前記複数ビームの光量を調整するビーム調整手段と、を備え、前記ビーム調整手段は、2ビームの光学走査系の場合、少なくとも、「ビーム1だけによるパターン」「ビーム2だけによるパターン」「ビーム1とビーム2の重ね合わせで、かつ副走査方向にビーム1、ビーム2の順に形成するパターン」の前記基準静電潜像パターンを用いて、画像形成時におけるビーム光量を調整するものである。
【0007】
この発明によれば、実際の画像形成を行なう前に、複数の光ビームそれぞれについて、感光体に基準となる静電潜像パターンを形成し、これを電位検出手段で検出してビーム調整手段にフィードバックし、ビーム調整手段があらかじめ決められたレベルとなるようにそれぞれの光量を調整することにより、経時変化や環境変動などに起因する感光体の感度変化に対応した各光量を適正に調整することが可能になる。特に、画像データに対してビーム1,ビーム2と重ね合わせの3つのバランスと光量適正化を行なうことにより、経時変化、環境(温湿度)変動などに起因する感光体の感度変化に対応させることが可能になる。
【0008】
また、請求項2にかかる画像形成装置にあっては、前記基準静電潜像パターンは、少なくとも、「ビーム数+1」パターン以上で形成されるものである。
【0009】
この発明によれば、請求項1において、感光体上に形成する基準静電潜像パターンを、光ビーム単独の数に加え、少なくとも、「ビーム数+1」パターン以上で形成し、この潜像パターンの電位にしたがって複数の光ビームの光量を調整することにより、バランスのよい光量適正化が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる画像形成装置の好適な実施の形態について添付の図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。また、本明細書においては光ビーム、レーザ光、ビームは同一の意味をなすものである。
【0017】
図1は、本発明を実施した画像形成装置の機構部の構成例を示す図である。自動原稿送り装置(以下、ADFという)101にある原稿台102に、原稿の画像面を上にして置かれた原稿束は、操作部上のスタートキーが押下されると、一番下の原稿から給送ローラ103および給送ベルト104によってコンタクトガラス105上の所定の位置に給送される。読み取りユニット106によってコンタクトガラス105上の原稿の画像データを読み取った後、読み取りが終了した原稿は、給送ベルト104および排送ローラ107によって排出される。さらに、原稿セット検知108にて原稿台102につぎの原稿が有ることを検知した場合、前原稿と同様にコンタクトガラス105上に給送される。給送ローラ103,給送ベルト104および排送ローラ107はモータによって駆動される。
【0018】
第1トレイ109あるいは第2トレイ110、第3トレイ111に積載された記録紙は、それぞれ第1給紙装置112あるいは第2給紙装置113、第3給紙装置114によって給紙され、縦搬送ユニット115によって感光体ドラム116に当接する位置まで搬送される。読み取りユニット106にて読み込まれた画像データは、書き込みユニット117からのレーザーによって感光体ドラム116に書き込まれ、現像ユニット118を通過することによってトナー像が形成される。そして、記録紙は感光体ドラム116の回転と等速で搬送ベルト119によって搬送されながら、感光体ドラム116上のトナー像が転写される。その後、定着ユニット120にて画像を定着させ、排紙ユニット121によって後処理装置のフィニシャ122に排出される。
【0019】
後処理装置のフィニシャ122は、本体の排紙ローラによって搬送された記録紙を、通常排紙ローラ132方向と、ステープル処理部方向に導くことができる。切り替え板124を上に切り替えることにより、搬送ローラ123を経由して通常排紙トレイ126側に排紙することができる。また、切り替え板124を下方向に切り替えることで、搬送ローラ125,127を経由して、ステープル台128に搬送することができる。
【0020】
ステープル台128に積載された記録紙は、一枚排紙されるごとに紙揃え用のジョガー129によって、紙端面が揃えられ、一部のコピー完了と共にステープラ130によって綴じられる。ステープラ130で綴じられた記録紙群は自重によって、ステープル完了排紙トレイ131に収納される。
【0021】
一方、排紙トレイ126は前後に移動可能な排紙トレイである。前後に移動可能な排紙トレイ126は、原稿毎、あるいは画像メモリによってソーティングされたコピー部毎に、前後に移動し、簡易的に排出されてくるコピー紙を仕分けるものである。
【0022】
記録紙の両面に画像を作像する場合は、第1トレイ109あるいは第2トレイ110、第3トレイ111から給紙され作像された記録紙を排紙トレイ側に導かないで、経路切り替えのための分岐爪133を上側にセットすることで、一旦両面給紙ユニット134にストックする。
【0023】
その後、両面給紙ユニット134にストックされた記録紙は再び感光体ドラム116に作像されたトナー画像を転写するために、両面給紙ユニット134から再給紙され、経路切り替えのための分岐爪133を下側にセットし、排紙トレイ126に導く。このように記録紙の両面に画像を作成する場合に両面給紙ユニット134は使用される。
【0024】
感光体ドラム116,搬送ベルト119,定着ユニット120,排紙ユニット121および現像ユニット118は、メインモータによって駆動され、第1給紙装置112,第2給紙装置113,第3給紙装置114はメインモータの駆動を各々給紙クラッチによって伝達駆動される。縦搬送ユニット115はメインモータの駆動を中間クラッチによって伝達駆動される。
【0025】
読み取りユニット(スキャナー)106は、原稿を載置するコンタクトガラス105と光学走査系で構成されており、光学走査系は、露光ランプ135,第1ミラー136,レンズ137,CCDイメージセンサ138等々で構成されている。露光ランプ135および第1ミラー136は、図示しない第1キャリッジ上に固定され、第2ミラー139および第3ミラー140は、図示しない第2キャリッジ上に固定されている。原稿像を読み取るときには、光路長が変わらないように、第1キャリッジと第2キャリッジとが2対1の相対速度で機械的に走査される。この光学走査系は、図示しないスキャナ駆動モータにて駆動される。
【0026】
原稿画像は、CCDイメージセンサ138によって読み取られ、電気信号(アナログ画像信号)に変換され、そしてデジタルデ−タ(画像デ−タ)に変換される。画像デ−タにはさらに数種の画像処理が施される。レンズ137およびCCDイメージセンサ138を図1において左右方向に移動させることにより、画像倍率が変わる。すなわち、指定された倍率に対応してレンズ137およびCCDイメージセンサ138の左右方向に位置が設定される。
【0027】
つぎに、図1における書き込みユニット117の構成について説明する。図2は、図1における書き込みユニット117の構成を示す説明図であり、図3はLDユニットの構成を示す説明図である。この書き込みユニット117は、箱型の密閉構造体の中に、各種の光学部品や制御部品などが所定の光学的位置関係をもって配置されている。
【0028】
図2において、書き込みユニット117には、走査光学系として、LDユニット141(この実施の形態では、2ビームタイプを141a、4ビームタイプを141bと記述する)、シリンダレンズ155、第1ミラー153、ポリゴンミラーを回転するポリゴンモータ150、fθレンズ142、BTLレンズ151、ミラー143などが配置されている。さらに、感光体ドラム116の一端近傍の、レーザ光が照射される位置に、fθレンズ142を経たレーザ光をミラー152によって導かれたレーザ光から、主走査同期信号を発生する同期検知センサ154が配置されている。また、筐体内の過温度上昇を回避するために、吸気ファン156、防塵フィルタ157、排気ファン158が設けられている。なお、符号159は防塵ガラスである。
【0029】
2ビームタイプのLDユニット141aは、図3に示すように、レーザダイオード160、コリメートレンズ161、アパーチャー162を備え、フォトダイオード164と2ビームを発するLDアレイ163aの構造となっている。すなわち、LDアレイ163aからLD1,LD2の2つの光ビームが出射されるように構成されている。
【0030】
以上のように構成された書き込みユニット117において、LDユニット141より照射されるレーザ光は、ポリゴンモータ150により所定の回転数で高速回転するポリゴンミラーで水平方向に走査され、結像レンズ142を通り、ミラー143で折り返され、防塵ガラス159を通過し感光体ドラム116面上に集光結像する。
【0031】
レーザ光は、感光体ドラム116が回転する方向と直行する方向(主走査方向)に露光走査され、画像処理部のセレクタ(図示せず)より出力された画像信号のライン単位の記録を行なう。感光体ドラム116の回転速度と記録密度に対応した所定の周期で主走査を繰り返すことによって、感光体面上に画像(静電潜像)が形成される。上述のように、書き込みユニット117から出力されるレーザ光が、画像作像系の感光体ドラム116に照射される。
【0032】
このとき、感光体ドラム116の一端近傍の、レーザ光が照射される位置に、主走査同期信号を発生する同期検知センサ154が配置されているので、この主走査同期信号をもとに主走査方向の画像記録開始タイミングの制御、および画像信号の入出力を行うための制御信号の生成を行なう。
【0033】
図4は、図3のLDユニット141a搭載による画像データの2倍の解像度を実現する画像形成装置の制御系の主要構成を示すブロック図である。ここでは、隣接するレーザダイオードの光ビームを重ね合わせて、入力される画像データの2倍の解像度で感光体ドラム116に潜像を形成するものであり、以下のような要素を備えている。
【0034】
すなわち、図4において、符号165はLDボード(LDB)、符号166a,166bはLDドライバ(LDD)、符号167a,167bはパルス幅変調およびパワー変調を行なうPWM・PM変調部、符号168はLDコントローラ、符号170は画像系メインボード(SICU)、符号171は画像処理ユニット(IPU)、符号172は画像圧縮や展開、およびハードディスク(HDD)を制御しデータを記憶する画像圧縮展開ユニット(MSU)、符号173はセンサボードユニット(SBU)である。
【0035】
図5は、本発明の実施の形態にかかる画像形成装置の主要部構成を示すブロック図であり、前述した画像形成装置の要部を示したものである。図において、符号170は主帯電を行なうためのメインチャージャ、符号171は転写・分離チャージャ、符号172はクリーニングユニット、符号173は感光体ドラム116に形成される静電潜像の電位を検出する電位センサ、符号174は感光体ドラム116に形成されるトナー像パターンを検出するフォトセンサ、符号175は制御プログラムやパラメータにしたがって本装置の制御、特に電位センサ173の電位値から光ビームの光量調整を行なうCPU、符号176は制御プログラムやパラメータなどが格納されているROM、符号177はワーキングメモリとして用いられるRAMである。
【0036】
ここでは、特に、感光体ドラム116上に形成された静電潜像の電位を検出する電位センサ173と、トナー像の光学反射濃度を測定するフォトセンサ174とを設けている。この電位センサ173およびフォトセンサ174の出力値はCPU175に入力され、CPU175によってLDB165が制御されるように構成されている。
【0037】
つぎに、以上のように構成された画像形成装置において、感光体ドラム116上に基準の静電潜像を形成し、この表面電位を電位センサ173により検出し、その検出した表面電位にしたがって画像形成時におけるそれぞれの光ビーム光量を調整する動作について説明する。
【0038】
図6〜図8は、ビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターンを示すモデル図であり、図6はLD1のみのパターン、図7はLD2のみのパターン、図8はLD1,LD2のパターンについてそれぞれ示している。
【0039】
ここでは、あらかじめ画像形成動作を行なう前に、入力された画像データに対してどのようなプロフィールのレーザ光で静電潜像を形成すればよいのかを決めておき、実際の画像形成時に、その情報(チューニングデータ)にしたがって静電潜像を形成する。
【0040】
まず、図6に示すように、電位センサ173により検出可能な位置および大きさで、LD1のみの基準静電潜像を形成する。これを電位センサ173で表面電位を測定し適正な電位になるようにフィードバックをかけてLD光量(PM)を調整する。なお、この場合、必要に応じて複数個形成して調整する。つまり、露光電位Ve1(トナー像となる領域)が均一になるようにLDD166aによりPW(パワー変調)を行なう。
【0041】
つづいて、図7に示すように、LD2のみの基準静電潜像を形成し、露光電位Ve2(トナー像となる領域)が均一になるようにLDD166bによりPW(パワー変調)を行ない上記と同様にLD光量を調整する。これによって、LD1とLD2の光量およびそのバランス調整が行なわれる。さらに、図8に示すように、LD1とLD2とを重ね合わせて基準静電潜像を形成し、同様に適正な電位Ve12となるように重ね時のLD光量(PM)を調整する。
【0042】
なお、電位センサ173は測定領域の平均電位を測定値とするため、測定領域が広くなるにしたがって静電潜像の表面電位は正確さが低下する。
【0043】
すなわち、「1ビームの潜像の表面電位が正確に測定できるほど測定領域が狭い電位センサを用いる場合」や、「1ビームのみの潜像同士の比較の場合」においては支障が生じないが、「測定領域が広くなって平均化する領域が広くなるために、潜像をあまり正確に測定できない電位センサを用いて、1ビームの潜像と2ビームを重ね合わせた潜像とを比較する場合」は、電位センサの測定値から、トナー像化される静電潜像の領域が求められない場合が生じることがある。その場合には、使用する電位センサによる、「トナー像化される領域の大きさ」と、「電位センサの測定値」との関係をあらかじめ求めておき、その関係にしたがって調整すればよい。
【0044】
このように、画像データに対してLD1,LD2と重ね合わせの3つのバランスと光量適正化を行なって、経時変化、環境(温湿度)変動などに起因する感光体ドラム116の感度変化に対応させることにより、入力された画像データに対して、原画像により忠実な出力画像を再現することができる。
【0045】
なお、重ね合わせのパターンについては、LD1,LD2の以外に、LD2,LD1で潜像形成を行なってもよいし、また両方で行なってもよい。また、LD1のみ、LD2のみと重ね合わせパターン2つのうち1つが合っていれば、4つの書き込みパターンとも合うはずであるが、より正確さを増すために4パターンともについて調整してもよい。同様にして、複数の画像データ(たとえば、ライン幅)について調整し、そのデータ(調整値)に基づいて画像形成を行なうことにより、さらに原画像に忠実な画像再現が実現する。
【0046】
ところで、これまで説明してきた実施の形態では、2チャンネルのLDユニットによる光量調整について説明してきたが、4チャンネルのLDユニットによる光量調整についても同様に展開することができる。以下、その具体例について説明する。
【0047】
4ビーム(4チャンネル)タイプのLDユニット141bは、図9に示すように、レーザダイオード160、コリメートレンズ161、アパーチャー162を備え、フォトダイオード164と4ビームを発するLDアレイ163bの構造となっている。すなわち、LDアレイ163bからLD1,LD2,LD3,LD4の4つの光ビームが出射されるように構成されている。
【0048】
図10は、図9のLDユニット141b搭載により画像データに対し高解像度を実現する画像形成装置の制御系の主要構成を示すブロック図である。ここでは、隣接するレーザダイオードの光ビームを重ね合わせて、入力される画像データに対して高解像度で感光体ドラム116に潜像を形成するものである。LDユニット141bの構成は、先に述べた図4の構成に対し、LDD166c、166dおよびPWM・PM181c、181dが付加され、LDA163bにより4ビームの出射するLDB180が搭載される。したがって、ここでは図4と同一符号を付しここでの説明は省略する。
【0049】
つぎに、図9および図10に示すように構成された画像形成装置において、感光体ドラム116上に基準の静電潜像を形成し、この表面電位を電位センサ173により検出し、その検出した表面電位にしたがって画像形成時におけるそれぞれ4つの光ビーム光量を調整する動作について説明する。
【0050】
図11〜図15は、ビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターンを示すモデル図であり、図11はLD1のみのパターン、図12はLD2のみのパターン、図13はLD3のみのパターン、図14はLD4のみのパターン、図15はLD1,LD2のパターンについてそれぞれ示している。
【0051】
ここでは、先に述べた2チャンネルのLDユニットと同様に、あらかじめ画像形成動作を行なう前に、入力された画像データに対してどのようなプロフィールのレーザ光で静電潜像を形成すればよいのかを決めておき、実際の画像形成時に、その情報(チューニングデータ)にしたがって静電潜像を形成する。
【0052】
まず、図11に示すように、電位センサ173により検出可能な位置および大きさで、LD1のみの基準静電潜像を形成する。これを電位センサ173(図5参照)で表面電位を測定し適正な電位になるようにフィードバックをかけてLD光量(PM)を調整する。なお、この場合、必要に応じて複数個形成して調整する。つまり、露光電位Ve1(トナー像となる領域)が均一になるようにLDD166aによりPW(パワー変調)を行なう。
【0053】
つづいて、図12に示すように、LD2のみの基準静電潜像を形成し、露光電位Ve2(トナー像となる領域)が均一になるようにLDD166bによりPW(パワー変調)を行ない上記と同様にLD光量を調整する。同様に、図13および図14に示すように、LD3、LD4によるそれぞれの基準静電潜像を順次形成し、露光電位Ve3,Ve4(トナー像となる領域)が均一になるようにLDD166c、166dによりPW(パワー変調)を行ない上記と同様にLD光量を調整する。
【0054】
これによって、LD1、LD2,LD3,LD4の光量およびそのバランス調整が行なわれる。最後に、図15に示すように、LD1とLD2とを重ね合わせて基準静電潜像を形成し、同様に適正な電位Ve12となるように重ね時のLD光量(PM)を調整する。
【0055】
なお、電位センサ173は測定領域の平均電位を測定値とするため、測定領域が広くなるにしたがって静電潜像の表面電位は正確さが低下する。
【0056】
すなわち、「1ビームの潜像の表面電位が正確に測定できるほど測定領域が狭い電位センサを用いる場合」や、「1ビームのみの潜像同士の比較の場合」においては支障が生じないが、「測定領域が広くなって平均化する領域が広くなるために、潜像をあまり正確に測定できない電位センサを用いて、1ビームの潜像と2ビームを重ね合わせた潜像とを比較する場合」は、電位センサの測定値から、トナー像化される静電潜像の領域が求められない場合が生じることがある。その場合には、使用する電位センサによる、「トナー像化される領域の大きさ」と、「電位センサの測定値」との関係をあらかじめ求めておき、その関係にしたがって調整すればよい。
【0057】
このように、画像データに対してLD1,LD2,LD3,LD4と重ね合わせの5つのバランスと光量適正化を行なって、経時変化、環境(温湿度)変動などに起因する感光体ドラム116の感度変化に対応させることにより、入力された画像データに対して、原画像に対してより忠実な出力画像を再現することができる。
【0058】
なお、重ね合わせのパターンについては、LD1,LD2の以外に、LD2,LD3、LD3,LD4、LD4,LD1の組み合わせで潜像形成を行なってもよい。また、4パターンすべてで行なってもよい。LD1のみ、LD2のみ、LD3のみ、LD4のみと重ね合わせパターン5つのうち1つが合っていれば、5つの書き込みパターンとも合うはずであるが、より正確さを増すために8パターンともについて調整してもよい。同様にして、複数の画像データ(たとえば、ライン幅)について調整し、そのデータ(調整値)に基づいて画像形成を行なうことにより、さらに原画像に忠実な画像再現が実現する。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる画像形成装置(請求項1)によれば、実際の画像形成を行なう前に、複数の光ビームそれぞれについて、感光体に基準となる静電潜像パターンを形成し、これを電位検出手段で検出してビーム調整手段にフィードバックし、ビーム調整手段があらかじめ決められたレベルとなるようにそれぞれの光量を調整することにより、機差(感光体交換を含む)や経時変化、環境変動などに起因する感光体の感度変化に対応した各光量を適正に調整するため、入力される画像データに対して、常に、より忠実な出力画像を再現することができる。特に、画像データに対してビーム1,ビーム2と重ね合わせの3つのバランスと光量適正化を行なうことにより、機差(感光体交換を含む)、経時変化、環境(温湿度)変動などに起因する感光体の感度変化に対応させることが可能になるため、入力される画像データに対して、より忠実な出力画像を長期にわたって再現することができる。
【0060】
また、本発明にかかる画像形成装置(請求項2)によれば、請求項1において、感光体上に形成する基準静電潜像パターンを、光ビーム単独の数に加え、少なくとも、「ビーム数+1」パターン以上で形成し、この潜像パターンの電位にしたがって複数の光ビームの光量を調整することにより、バランスのよい光量適正化が可能になるため、入力される画像データに対して、より忠実な出力画像を長期にわたって再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施した画像形成装置の機構部の構成例を示す説明図である。
【図2】図1における書き込みユニットの構成を示す説明図である。
【図3】2チャンネルのLDユニットの構成を示す説明図である。
【図4】図3のLDユニット搭載による画像データの2倍の解像度を実現する画像形成装置の制御系の主要構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態にかかる画像形成装置の主要部構成を示すブロック図である。
【図6】2チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD1のみのパターン)を示すモデル図である。
【図7】2チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD2のみのパターン)を示すモデル図である。
【図8】2チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD1,2のみのパターン)を示すモデル図である。
【図9】4ビーム(4チャンネル)タイプのLDユニットの構成を示す説明図である。
【図10】図9のLDユニット搭載により画像データに対し高解像度を実現する画像形成装置の制御系の主要構成を示すブロック図である。
【図11】4チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD1のみのパターン)を示すモデル図である。
【図12】4チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD2のみのパターン)を示すモデル図である。
【図13】4チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD3のみのパターン)を示すモデル図である。
【図14】4チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD4のみのパターン)を示すモデル図である。
【図15】4チャンネルビームによるビーム光量調整時に使用する基準静電潜像を形成する際における露光パターン(LD1,2のみのパターン)を示すモデル図である。
【符号の説明】
116 感光体ドラム
117 書き込みユニット
141a,141b LDユニット
165,180 LDB
173 電位センサ
175 CPU
Claims (2)
- 画像データに応じた複数の光ビームを出射し感光体上に露光走査し、本来の解像度より高い解像度画像を再現する、複数ビームの光学走査系を有する画像形成装置において、
前記感光体に形成される静電潜像の電位を検出する電位検出手段と、
前記感光体に基準静電潜像パターンを形成し、当該潜像パターンの電位を前記電位検出手段により検出し、検出された電位にしたがって前記複数ビームの光量を調整するビーム調整手段と、
を備え、
前記ビーム調整手段は、2ビームの光学走査系の場合、少なくとも、「ビーム1だけによるパターン」「ビーム2だけによるパターン」「ビーム1とビーム2の重ね合わせで、かつ副走査方向にビーム1、ビーム2の順に形成するパターン」の前記基準静電潜像パターンを用いて、画像形成時におけるビーム光量を調整することを特徴とする画像形成装置。 - 前記基準静電潜像パターンは、少なくとも、「ビーム数+1」パターン以上で形成されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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