JP4640316B2 - 電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法 - Google Patents

電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法に関する。
電子ビームを偏向させて使用する、分析用の電磁石又は高均一な磁場を発生させるコイルにおいては、電子ビームを精度良く偏向或いは分析するために高均一度の発生する磁場が要求される。一般に供される電磁石の構造は、C型、H型、ウインドフレーム型及び空芯コイルに大別され、電子ビームの形状により選択される。また、進行方向に沿って配置されるヨークやコイルは、電子ビームの入射又は出射の妨げと成らないように配置されることが要求される。
横に広い電子ビームの形状の場合は、横方向に磁場の均一度を比較的に得やすいC型、H型、ウインドフレーム型、空芯コイルが使用される。しかし、縦に長い電子ビームの形状の場合は、縦方向の磁場の均一度を得やすいウインドフレーム型、空芯コイル型が適している。
図19には、ウインドフレーム構造のマグネットにおける通常の鞍型電磁コイルを示す断面図が示されている。図19(a)は、その上断面図で、図19(b)は、その横断面図で、図19(c)は、その縦断面図が示されている。また、図20には、ウインドフレーム構造のマグネットにおける変形鞍型電磁コイルを示す断面図が示されている。図20(a)は、その上断面図で、図20(b)は、その横断面図で、図20(c)は、その縦断面図が示されている。従来のウインドフレーム型の図19と図20で示されるコイル導体は、無酸素銅とフォローコンダクターとで構成される。しかしながら、図19に示される通常の鞍型電磁コイルは、必要な磁場を確保する場合に、コイルはみ出し部分の体積を抑制するには限界があるという問題点があった。また、図20に示される変形鞍型電磁コイルは、必要な磁場を確保する場合に、コイルはみ出し部分の体積を抑制できるものの、フリンジングフィールドが大きく、所要電力がより増大するという問題点があった。
電子ビームの進行方向の入射出射部の収束、発散に大きく影響する磁場のフリンジングフィールドのコントロールが、これらに共通して要求されるもう一つの重要な課題である。
なお、ウインドフレーム型コイルは、特許文献1、特許文献2に開示され、空芯コイルは、特許文献2に開示されている。
特開平10−302707号公報 US 2005/0258380A1 特開2004−152557号公報
しかしながら、特許文献1又は特許文献2に開示された技術では、縦長電子ビームを使用する装置に使用される電磁石は、ウインドフレーム型のヨークと鞍型コイルを組み合わせたものである。そのために、高ギャップの鞍型コイルは、ギャップの1/2に相当する以上の長さのはみ出し部分が電子ビームの入射、出射側にはみ出すことになるので、フリンジングフィールドがより大きく発生し、ビームのコントロールが難しくなるという問題点があった。
なお、はみ出し部分の体積が大きいことは、電磁石としてより重く、使用する電力も多く必要とし、環境負荷の観点からも改善が必要な課題であった。
また、特許文献3に開示された技術は、電磁石を使用しないで、複数の空心コイルを組み合わせて、縦長電子ビームに対して均一磁場を形成するものである。
しかしながら、縦長電子ビームの入射、出射に妨げと成らないように、コイルの開端部とコイル終端部において、はみ出し部分が縦長電子ビームに対して上方又は下方に位置する構造になるように形成しているので、はみ出し部分の体積が大きくなり、電磁石としてより重く、使用する電力量が増加するという問題点があった。
これらの問題点は、電子ビームの性質を左右するもので、最新技術に要求される、より高度なビームコントロールを阻害する大きな課題になった。また、大電力を必要とする装置は、稼働する費用が膨大なものになるという欠点があった。
本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたもので、その技術課題は、電子機器・装置・デバイスに必要な均一な磁場を小型で軽量な構造で、はみ出し部分の体積をより削減した、省電力で稼働できる電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法を提供することである。なお、本発明の電磁コイルの製造法は、ウインドフレーム型電磁石や鞍型コイルに限定されるものではない。
本発明に係るイオンビームを使用する装置用の電磁コイルは、上記課題を解決するために、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴としている。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記貫通口を機械加工により設ける前に、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回して加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記貫通口を機械加工により設ける前に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸し、加圧した状態で加熱硬化させて形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイルの軸方向の端部の2箇所以上に、凹部を形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイルの外周に重ねて、表面をブラスト処理した銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第2のコイルを備えることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第2のコイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施して、前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記両端部に機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板が設置されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第2のコイルには、厚さ方向の側面が楔状の形状になるように前記溝加工によって溝が形成されており、前記厚さ方向の側面が楔状の形状の溝に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造であることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板との間に熱拡散コンパンドを介在させることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、熱収縮テープ又はガラステープを巻き回した後に、加熱して、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板とが固着されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、機械加工により前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを鞍型形状に形成し、機械加工を施した面にエッチング処理が施されることが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルは、前記第1のコイル又は前記第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、コイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、巻き終わりリードも同様にコイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、巻き終わりリードを埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き、前記リードを埋め込むことが好ましい。
また、本発明に係るイオンビームを使用する装置用の電磁コイルは、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回して加圧変形を行い、扇形状に成形し、加熱硬化させて形成し、前記第1のコイルを扇形状に成形した後に、前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴としている。
また、本発明に係るイオンビームを使用する装置用の電磁コイルは、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回し、前記熱収縮テープを巻き回した前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸し、前記樹脂含浸した、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴としている。
また、本発明に係る電磁石は、前記電磁コイルを備えることが好ましい。
また、本発明に係るイオンビームを使用する装置用の電磁コイルの製造方法は、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第1のコイルを形成する工程と、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設ける工程と、を含むことを特徴としている。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記貫通口を機械加工により設け、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を行う前に、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成する工程を行うことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記貫通口を機械加工により設け、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を行う前に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態で加熱硬化させて形成する工程を行うことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイルの軸方向の端部の2箇所以上に、凹部を形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイルの外周に重ねて、表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第2のコイルを形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第2のコイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施して、前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施す工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記両端部に機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成する工程において、前記第2のコイルには、厚さ方向の側面が楔状の形状になるように前記溝加工によって溝が形成されており、前記厚さ方向の側面が楔状の形状の溝に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造の前記第2のコイルを形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板との間に熱拡散コンパンドを介在させる工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、熱収縮テープで巻き回した後に、加熱して、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板とを固着する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周に樹脂モールドを形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周に樹脂モールドを形成する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、機械加工により前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを鞍型形状に形成し、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る電磁コイルの製造方法は、前記第1のコイル又は前記第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、コイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、巻き終わりリードも同様にコイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、巻き終わりリードを埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き、前記リードを埋め込む工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係るイオンビームを使用する装置用の電磁コイルの製造方法は、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第1のコイルを形成する工程と、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回す工程と、前記熱収縮テープを巻き回す工程の後に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸する工程と、前記樹脂含浸する工程の後に、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設ける工程と、を含むことを特徴としている。
上記構成によれば、本発明に係る電磁コイルは、はみ出し部分の体積を小さくすることができるという効果を奏する。
本発明を実施するための最良の形態に係る電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法を以下に図面を参照して詳細に説明する。図1は、巻き回すコイルの主面に対して垂直な方向から見た本発明の第1のコイルの断面図である。図2は、巻き回すコイルの主面に対して垂直な方向から見た本発明の第2のコイルの断面図である。図3は、本発明の第1のコイル又は第2のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い所定の形状を維持させ加熱硬化を行った電磁コイルの状態変化を示す断面図である。図3(a)は、加圧変形前後の本発明の電磁コイルの状態を示す断面図である。(破線は、加圧変形前の状態を示す。)図3(b)は、加圧変形方向を示した本発明の電磁コイルの状態を示す断面図である。図4は、図3のコイルを真空中で樹脂に含浸を行いその後、加圧した状態でキュアーを行った本発明の電磁コイルを説明する図である。図4(a)は、コイルが樹脂に含浸した状態の断面図で、図4(b)は、コイルを真空中で樹脂中に含浸を行いその後、加圧した状態でキュアーを行う装置の概略を示す断面図である。図5は、図4のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施す工程と加工面にエッチング処理を施す工程により本発明の電磁コイルの状態変化を示す概略断面図である。図5(a)は、機械加工処理中の電磁コイルの断面図である。図5(b)は、機械加工処理後の電磁コイルの断面図である。図5(c)は、エッチング処理中の電磁コイルの断面図である。図5(d)は、エッチング処理後の電磁コイルの断面図である。図6は、複数の第2のコイルを備えた本発明の電磁コイルの概略断面図である。図7は、単体コイルからなる本発明の電磁コイルの概略断面図である。図7(a)は、円形状の電磁コイルである。図7(b)は、レーストラック形状の電磁コイルである。図7(c)は、扇形形状の電磁コイルである。図8は、2対又は鞍型形状からなる本発明の電磁コイルの概略斜視図である。図8(a)は、2対の円形形状の電磁コイルである。図8(b)は、2対のレーストラック形状の電磁コイルである。図8(c)は、2対の扇形形状の電磁コイルである。図8(d)は、鞍型円形状の電磁コイルである。図8(e)は、鞍型レーストラック形状の電磁コイルである。図8(f)は、鞍型扇形形状1の電磁コイルである。図8(g)は、鞍型扇形形状2の電磁コイルである。図9は、冷却板を備えた本発明の電磁コイルの概略断面図である。図10は、冷却板を熱収縮テープに巻き回した本発明の電磁コイルの概略断面図と概略斜視図である。図10(a)は、本発明の電磁コイルの概略断面図である。図10(b)は、本発明の電磁コイルの概略斜視図である。図11は、樹脂モールドで形成した本発明の電磁コイルの概略断面図である。図12は、楔型の冷却板を備えた本発明の電磁コイルの概略断面図である。図13は、本発明のリード線の処理方法を説明する概略斜視図である。図14は、図10に示した本発明の電磁コイルの構造を示した概略斜視図である。図15は、図10に示した本発明の電磁コイルの組み立て構成を示す概略斜視図である。図16は、図13に示した本発明のリード線の処理方法を説明する電気端子部の概略断面図である。図17は、図16に示した本発明のリード線の処理方法を説明する電気端子部の概略断面図の例である。図17aは、第1例で、図17bは、第2例で、図17cは、第3例である。図18(a)は、上断面図で、図18(b)は、横断面図で、図18(c)は、縦断面図である。図21は、閉口部を有するヨークと2対の鞍形レーストラック形状の電磁コイルを示し、図21(a)は、上断面図で、図21(b)は、概観斜視図である。図22は、開口部を有するヨークと貫通口が一つの場合の円形状の電磁コイルを示し、図22(a)は、上断面図で、図22(b)は、概観斜視図である。図23は、閉口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルを示し、図23(a)は、上断面図で、図23(b)は、概観斜視図である。図24は、開口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルを示し、図24(a)は、上断面図で、図24(b)は、概観斜視図である。
本発明を実施するための最良の形態に係る電磁コイルは、シートコイルを用いた構造のものが使用される。図1に示されるように、本発明を実施するための最良の形態に係る電磁コイルは、ガラス又はカーボン繊維基材のエポキシプリプレグテープ1を巻き回し、その上に好ましくは、両面にショットをかけて、表面を荒らした銅条3と絶縁紙である絶縁紙2を所定の回数巻き回し、更にその上にガラス又はカーボン繊維基材のエポキシプリプレグテープ1を巻き回した構造の第1のコイルからなる。なお、本発明を実施するための最良の形態では、銅条3を用いているが、より軽量化するにはアルミ条が好適である。
また、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの第1のコイルで用いられているエポキシプリプレグテープ1は、必ずしもエポキシ製のものに限定されるわけではない。なお、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの第1のコイルで用いている絶縁紙2は、登録商標「ノーメックスペーパー」、PETからなる登録商標「ルミラー」又はポリイミドからなる登録商標「カプトン」等の含浸性、接着強度を向上させる処理をされたものが好ましい。
図2に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、第1のコイルにおける主面の両面に銅条3と絶縁材である絶縁紙2とを所定の回数巻き回した主面上にガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープ1を巻き回した構造の第2のコイルを形成する。
なお、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの第2のコイルで用いられているエポキシプリプレグテープ1は、必ずしもエポキシ製のものに限定されるわけではない。また、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルにおける第2のコイルで用いている絶縁紙2は、登録商標「ノーメックスペーパー」、PETからなる登録商標「ルミラー」又はポリイミドからなる登録商標「カプトン」等の含浸性、接着強度を向上させる処理をされたものが好ましい。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルにおいて、第1のコイル又は第2のコイルの構造を備えるのは、軽量で均一磁場を得るための基本構造を与え、設計の自由度を確保するためである。
図3に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、第1のコイルまたは第2のコイルの外周に熱収縮テープ4を巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、熱収縮テープ4でなくともガラステープやエポキシプレグテープを加熱硬化時に加圧することで、構造体としての強度を得ることを可能にしている。
なお、従来のシートコイルは、電子機器・装置・デバイスに必要な均一な磁場を小型で軽量な構造で構成できるものの、実用強度を確保できないことが、大きな技術障壁になっていた。
図4に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、第1のコイルまたは第2のコイルの外周に熱収縮テープ4を巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形する。次に、加熱硬化させて形成した電磁コイルを真空中で含浸ケース6の樹脂中に含浸する。(図4(a)参照)更に、真空含浸タンク9で加圧した状態でキュアーして電磁コイルを形成する。(図4(b)参照)
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、真空脱発泡した後に、加圧することで、気泡を消滅させている。その結果として、電磁コイルの強度や電気性能(絶縁性・耐圧性)を向上できる。
図5に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、真空中で樹脂中に含浸し、加圧した状態でキュアーして形成した電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施す。その後に、機械加工を施した加工面にエッチング処理を施す。
図5(a)に示される機械加工工程では、機械加工部13により電磁コイルの機械加工面を切削加工する。その結果、図5(b)に示されるような平坦な機械加工面が得られる。図5(c)に示される切削加工上がりの電磁コイルは、次のエッチング工程でエッチング治具14に装填される。その後、エッチング治具14に装填された電磁コイルにエッチング液が注がれ、必要な時間保持される。その結果、エッチング液と各々の構成物のエッチング速度に差があるので、エッチング速度が速い銅条16が深くエッチングされ、エッチング速度が遅いガラスエポキシ層15や絶縁層17はエッチングされずに残り、図5(d)に示されるように、銅条16とガラスエポキシ層15や絶縁層17との間に段差ができる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、エッチング処理を施すことで機械加工により残存するバリ等を除去して、銅条16の導電層と絶縁層との段差を設けることで沿面距離を確保している。その結果、導電層同士の接触することが構造上無くなり、絶縁性が向上し、レアーショートを防ぐことができる。
図6に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、電磁コイルの軸方向の両端部を除いた外周部の主面の任意の位置に溝加工を施す。溝20を形成した後に、エッチング処理を施し、複数の第2のコイル19を形成する。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、第1のコイル18と複数の第2のコイル19を任意の形状で作製することで、設計に応じて必要な磁場を均一に与えることが可能になる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図7(a)に示されるような円状又は図7(b)に示されるようなレーストラック状又は図7(c)に示されるような扇形形状のコイルの側面に、円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は任意の角度になるような方向に1箇所以上の貫通口を機械加工により設け、エッチング処理を施す。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、円状又はレーストラック状又は扇形状の単体コイルを選択し、単体コイルの主面の中心軸に対して垂直又は任意の角度で電磁コイルの側面に1箇所以上の貫通口を設けることで、比較的簡単な構造で、大きな磁場を確保できるので、イオンビームなどが通過できるようになる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図8(a)に示されるような円状又は図8(b)に示されるようなレーストラック状又は図8(c)に示されるような扇形状の電磁コイルの側面に、電磁コイルの主面の中心軸に対して、垂直又は任意の方向になるように貫通口を設けて、機械加工により単体(図8(g)参照)又は2対で鞍型形状を形成(図8(d)、図8(e)、図8(f))し、エッチング処理を施している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、比較的簡単な構造で大きな磁場を確保できる、円状又はレーストラック状又は扇形状の単体又は2対のコイルで鞍型形状を形成する。また、電磁コイルの主面の中心軸に対して、垂直又は任意の方向に1箇所以上の貫通口を電磁コイルの側面に設けて、イオンビームなどが通過できるようにしている。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、比較的簡単な構造で、大きな磁場を確保できる形状で、電磁コイルの主面の中心軸に対して、垂直又は任意の方向に1箇所以上の貫通口を電磁コイルの側面に設けているが、2対のコイルに限定されるものではなく、3対でも複数対であってもかまわない。
なお、図21〜図24に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、形状の違うヨーク50や形状の違う電磁コイル5や貫通孔の数に違いにより、磁極ポール51の向きや磁場の大きさや磁場の向きを制御でき、用途に応じて様々な実施形態が考えられる。例えば、図21は、閉口部を有するヨークと2対の鞍形レーストラック形状の電磁コイルの例である。図22は、開口部を有するヨークと貫通口が一つの場合の円形状の電磁コイルの例である。図23は、閉口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルの例である。図24は、開口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルの例を示す。いずれの場合も、コイル5とヨーク50を合わせた総体積は、同じ磁場を得るための従来の電磁コイルとヨークを合わせた総体積より小さくできる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図9に示されるように、機械加工を施した電磁コイル5の面上に絶縁材21を介在させて、絶縁材21上の両端に冷却板23を設置した電磁コイルである。冷却板23は、絶縁材21端部に設置することで、必要最小限の冷却板23のサイズを実現できる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、導体のエンドクリーニング効果により、高い冷却効率を実現している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図9に示されるように機械加工を施した面と絶縁材21の接する面及び冷却板23と絶縁材21の接する面に熱拡散コンパウンド22を介在させている。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、機械加工を施した面と絶縁材21の接する面及び冷却板23と絶縁材21の接する面に熱伝導性の良い熱拡散コンパンド22を密着させることで、高い冷却効率を実現している。
本発明を実施するための最良の形態のコイルは、図10に示されるように冷却板23を熱収縮テープ4に巻き回した後に、加熱して、固着して作製する。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、冷却板23と熱収縮テープ4を巻き回すことで接触を良くして冷却効率を向上させ、加熱して固着することで引っ張り強度を保ちながら、コイル5と冷却板23を密着させている。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図11に示されるように電磁コイル5の一部又は全周を樹脂モールドで形成した電磁コイルで、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合している。なお、5%未満のフェラーを混合した場合は、樹脂と導体との膨張係数の差による歪みの影響を受けて、電磁コイルにクラックが発生し、電磁コイルの絶縁を保てなくなる。30%を超えるフィラーを混合した場合は、樹脂の粘度が上がりすぎて樹脂モールドが著しく難しくなる問題があった。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、電磁コイルの空間に樹脂を充填させることで、絶縁性、耐湿性、熱伝導性が向上する。また、フィラーを樹脂に混合することで機械強度、大型の樹脂モールドした電磁コイルの耐クラック性の向上を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルは、図12に示されるように電磁コイル5の軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に溝加工を施した後に、エッチング処理を施し、複数の第2のコイルからなる構造の電磁コイにおいて、溝加工を施した深さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、側面に接するように楔型の冷却板23を嵌め込んでいる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルでは、電磁コイル5の深さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、側面に接するように楔型の冷却板23を嵌め込んだ構造にすることで、冷却板と電磁コイルと空間との機械加工の誤差を吸収して隙間を最小限に抑制して密着性を改善している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁石は、上述した第1の発明から第14の発明における電磁コイルのいずれかの特徴を備えることで、電磁コイル性能に依存する電磁石性能を改善している。本発明を実施するための最良の形態の電磁石は、上述した第1の発明から第14の発明における電磁コイルのいずれかの特徴を備えることで、同様の発明の効果を有するのは言うまでもない。
本発明を実施するための最良の形態に係る電磁コイルの製造方法は、シートコイルを用いた構造のものが使用される。図1に示されるように、本発明を実施するための最良の形態に係る電磁コイルの製造方法は、ガラス又はカーボン繊維基材のエポキシプリプレグテープ1を巻き回し、その上に好ましくは、両面にショットをかけて、表面を荒らした銅条3と絶縁材である絶縁紙2を所定の回数巻き回し、更にその上にガラス又はカーボン繊維基材のエポキシプリプレグテープ1を巻き回して、第1のコイルを形成する工程からなる。
なお、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法の第1のコイルを形成する工程で用いられているエポキシプリプレグテープ1は、必ずしもエポキシ製のものに限定されるわけではない。また、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法の第1のコイルを形成する工程で用いている絶縁紙2は、登録商標「ノーメックスペーパー」、登録商標「ルミラー」又は登録商標「カプトン」等の含浸性、接着強度を向上させる処理をされたものが好ましい。
図2に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、第1のコイルの外周に重ねて、表面をブラスト処理した銅条3又はアルミ条と絶縁材で絶縁紙2とを重ね合わせて、所定の回数巻き回した後に、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープ1を巻き回して、第2のコイルを形成する工程からなる。
なお、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法の第2のコイルを形成する工程で用いられているエポキシプリプレグテープ1は、必ずしもエポキシ製のものに限定されるわけではない。また、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法の第2のコイルを形成する工程で用いている絶縁紙2は、登録商標「ノーメックスペーパー」登録商標「ルミラー」又は登録商標「カプトン」等の含浸性、接着強度を向上させる処理をされたものが好ましい。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法において、第1のコイル又は第2のコイルを形成する工程を備えるのは、軽量で均一磁場を得るための基本構造を与え、設計の自由度を確保できる電磁コイルを製造するためである。
図3に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、第1のコイルまたは第2のコイルの外周に熱収縮テープ4を巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて電磁コイルを形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、熱収縮テープ4でなくともエポキシプレグテープを加熱硬化時に加圧することで、構造体としての強度を確保している。
図4に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、第1のコイルまたは第2のコイルの外周に熱収縮テープ4を巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成した電磁コイルを真空中で含浸ケース6に樹脂を含浸した(図4(a)参照)後に、真空含浸タンク9で加圧した状態でキュアーして電磁コイルを形成する(図4(b)参照)工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、真空脱発泡した後に、加圧することで、気泡を消滅させている。その結果として、電磁コイルの強度や電気性能(絶縁性・耐圧性)を向上できる。
図5に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態でキュアーして形成した電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、機械加工を施した加工面にエッチング処理を施して電磁コイルを形成する工程からなる。
図5(a)に示されるように、機械加工工程で、機械加工部13により電磁コイルの機械加工面を切削加工する。その結果、図5(b)に示されるような平坦な機械加工面が得られる。図5(c)に示されるように、切削加工上がりの電磁コイルは、次のエッチング工程でエッチング治具14に装填され、エッチング液が注がれ、必要な時間保持される。その結果、図5(d)に示されるように、銅条16が深くエッチングされ、ガラスエポキシ層15や絶縁層17はエッチングされずに残る。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、機械加工により残存するバリ等を除去し、銅条16の導電層と絶縁層との段差を設けることで、導電層同士の接触を撲滅させて、絶縁性を向上している。
図6に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、コイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、電磁コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施し、溝20を形成した後に、エッチング処理を施し、複数の第1のコイルを形成した複数の第2のコイル19を形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、複数の第1のコイル18と複数の第2のコイル19を任意の形状で作製することで、設計に応じて必要な磁場を均一に与えることが可能になる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図7(a)に示されるような円状又は図7(b)に示されるようなレーストラック状又は図7(c)に示されるような扇形形状の電磁コイルの側面に、円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は任意の角度に1箇所以上の貫通口を機械加工により設け、エッチング処理を施して単体コイルを形成する工程からなる。なお、任意の角度は、0°以上180°以下が好適である。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、比較的簡単な構造で、大きな磁場を確保できる円状又はレーストラック状又は扇形状の単体コイルを選択し、電磁コイルの側面に、円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は任意の角度に1箇所以上の貫通口を設けることで、イオンビームなどが通過できるようにしている。なお、任意の角度は、0°以上180°以下が好適である。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図8(a)に示されるような円状又は図8(b)に示されるようなレーストラック状又は図8(c)に示されるような扇形状の電磁コイルの側面に、円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°以上180°以下の任意の角度に貫通口を設け、機械加工により単体(図8(g)参照)又は2対で鞍型形状を形成(図8(d)、図8(e)、図8(f))し、エッチング処理を施して、電磁コイルを形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、比較的簡単な構造で、大きな磁場を確保できる円状又はレーストラック状又は扇形状の単体又は2対のコイルで鞍型形状を形成して、電磁コイルの側面に円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°以上180°以下の任意の角度に1箇所以上の貫通口を設けることで、イオンビームなどが通過できるようにしている。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、比較的簡単な構造で、大きな磁場を確保できる円状又はレーストラック状又は扇形状の2対のコイルで鞍型形状を形成して、電磁コイルの側面に円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は任意の角度に1箇所以上の貫通口を設けているが、2対のコイルに限定されるものではなく、3対でも複数対であってもかまわない。
なお、図21〜図24に示されるように、本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、形状の違うヨーク50や形状の違う電磁コイル5や貫通孔の数に違いにより、磁極ポール51の向きや磁場の大きさや磁場の向きを制御する実施形態へも適用できる。電磁コイル5とヨーク50を合わせた総体積は、同じ磁場を得るための従来の電磁コイルとヨークを合わせた総体積より小さくできる電磁コイルの製造方法、例えば、図21のレーストラック形状の電磁コイルの製造方法、図22の貫通口が一つの場合の円形状の電磁コイルの製造方法、図23の2対のレーストラック形状の電磁コイルの製造方法、図24のレーストラック形状の電磁コイルの製造方法に適用できる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図9に示されるように、機械加工を施した電磁コイル5の面上に絶縁材21を介在させて、絶縁材21上の両端に冷却板23を設置した電磁コイルを形成する工程からなる。冷却板23は、絶縁材21の端部に設置することで、必要最小限の冷却板23のサイズを実現できる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、導体のエンドクリーニング効果により、高い冷却効率を実現している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、図9に示されるように機械加工を施した面と絶縁材21の接する面及び冷却板23と絶縁材21の接する面に熱拡散コンパウンド22を介在させた電磁コイルを形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、機械加工を施した面と絶縁材21の接する面及び冷却板23と絶縁材21の接する面に熱伝導性の良い熱拡散コンパウンド22を密着させることで、高い冷却効率を実現している。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図10に示されるように冷却板23を熱収縮テープ4に巻き回した後に、加熱して、固着して電磁コイルを形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、接触を良くして冷却効率を向上させ、固着に関しては引っ張り強度を保ちながら、電磁コイル5と冷却板23を密着させている。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図11に示されるように電磁コイル5の一部又は全周を樹脂モールドで電磁コイルを形成する工程からなり、5〜15重量%(wt%)のフィラーを混合して電磁コイルを形成する工程からなる。なお、5%未満のフェラーを混合して電磁コイルを形成する工程では、電磁コイルの絶縁性を確保できない。15%を超えるフェラーを混合して電磁コイルを形成する工程では、必要な樹脂モールドの粘性を確保できない。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、空間に樹脂が充填されることで、絶縁性、耐湿性、熱伝導性が向上する。また、樹脂にフィラーを混合することで機械強度、大型の樹脂モールドした電磁コイルの耐クラック性の向上を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法は、図12に示されるように電磁コイル5の軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に溝加工を施した後に、エッチング処理を施し、複数の第2のコイルからなる電磁コイルにおいて、溝加工を施した深さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、側面に接するように楔型の冷却板23を嵌め込んだ構造の電磁コイルを形成する工程からなる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの製造方法では、電磁コイル5の深さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、側面に接するように楔型の冷却板23を嵌め込んだ構造にすることで、冷却板とコイル空間との機械加工の誤差を吸収して隙間を最小限に抑制して密着性を改善している。
本発明を実施するための最良の形態のリード線の処理方法は、図12、図13、図14、図15、図16、図17に示されるように第1のコイルおよび第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープ26を所定回数巻き回し、予め板状である主コイル45の巻き始めのリード38を埋め込み、エポキシプリプレグテープ26を所定回数巻き回す時に主コイルの巻き始めのリード38の一部分を貫通させた後で、コイル導体である第1のコイルの銅条27又はアルミ条、第2のコイルの銅条28又はアルミ条と半田又は銀ロー付け41で接合させ、主コイルの巻き終わりのリード39もコイル導体である第1のコイルの銅条27又はアルミ条、第2のコイルの銅条28又はアルミ条を半田又は銀ロー付け41で接合させ、エポキシプリプレグテープ26を所定回数巻き回す時に主コイルの巻き終わりのリード39の一部分を貫通させた後に巻き終わりのリード39を埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプルプレグテープ26を所定回数巻き、埋め込むリード線の処理方法である。なお、複数個の電磁コイルに相当するリード線の処理方法にも適用できる。また、主コイルの巻き始めのリード38と主コイルの巻き終わりのリード39は、絶縁材21が挟まれた構造になる。
本発明を実施するための最良の形態の電磁コイルの処理方法では、冷却端子24や電気端子25の配線スペースを最小限にできる。
以上に示したように、本発明により電子機器・装置・デバイスに必要な均一な磁場を小型で軽量な構造で実現できる電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法の提供が可能になる。
本発明の実施例について、図面を参照して詳細に説明する。図18は、ウインドフレーム構造のマグネットにおける本発明の鞍型コイルの概略断面図を示し、図18(a)は、上断面図で、図18(b)は、横断面図で、図18(c)は、縦断面図である。図19は、ウインドフレーム構造のマグネットにおける通常の鞍型コイルの概略断面図を示し、図19(a)は、上断面図で、図19(b)は、横断面図で、図19(c)は、縦断面図である。図20は、ウインドフレーム構造のマグネットにおける変形鞍型コイルの概略断面図を示し、図20(a)は、上断面図で、図20(b)は、横断面図で、図20(c)は、縦断面図である。
表1には、ウインドフレーム構造のマグネットの特性比較表が示されている。
Figure 0004640316
図18に示されるように、本発明の鞍型コイルは、ヨーク50の高さb=50cm、ヨーク50の幅a=20cmにした。図19に示される通常の鞍型コイルと図20に示される変形鞍型コイルと性能比較できるように、ヨーク50のギャップは同一にした。(表1参照)本発明の鞍型コイルのコイル導体は、アルミ材又は銅材で形成されるのに対して、通常の鞍型コイルおよび変形鞍型コイルでは、無酸素銅フォローコンダクターとで構成される。本発明の鞍型コイルは、コイル導体をアルミ条で形成することで、同じ磁場(0.2T)を得るためのコイル導体を0.5mmまで薄くできる。同様に、コイル導体を銅条で形成することで、同じ磁場(0.2T)を得るためのコイル導体を0.4mmまで薄くできる。また、本発明の鞍型コイルを備えた電磁石を作製した場合には、コイル導体をアルミ条で形成することで、その所要電力は、30kwまで低減でき、必要な冷却水の量は、30L/minまで低減でき、電磁石としての重量は、3.9トンまで低減できた。同様に、コイル導体を銅条で形成することで、その所要電力は、24kwまで低減でき、必要な冷却水の量は、25L/minまで低減でき、電磁石としての重量は、4.6トンまで低減できた。また、本発明の鞍型コイルは、コイル導体をアルミ条で形成することで、フリンジングフィールドも小さくでき、コイルはみだしのロスも16cmまで低減できた。同様に、コイル導体を銅条で形成することで、フリンジングフィールドも小さくでき、コイルはみだしのロスも13cmまで低減できた。
本発明の実施例に示されるように、本発明により軽量で消費電力の小さいフレキシブルな形状の電磁コイルが実現できることがわかる。
以上に示されたように、本発明により、電子機器・装置・デバイスに必要な均一な磁場を小型で軽量な構造ではみ出し部分をより少なく、しかも省電力で稼働する事が実現できる電磁石および電磁コイルおよび電磁コイルの製造方法の提供が可能になる。
本願の参考に係る第1の発明は、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備えた電磁コイルである。
本願の参考に係る第2の発明は、第1の発明の第1のコイルの外周に重ねて、表面をブラスト処理した銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第2のコイルを備えた電磁コイルである。
本願の参考に係る第3の発明は、第1の発明の第1のコイルまたは第2の発明の第2のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成したコイルを備えた電磁コイルである。
本願の参考に係る第4の発明は、第3の発明の電磁コイルを真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態で加熱硬化させて形成した電磁コイルである。
本願の参考に係る第5の発明は、第4の発明の電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施した電磁コイルである。
本願の参考に係る第6の発明は、第5の発明のコイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施した後に、溝加工を施した面にエッチング処理を施し、第1の発明の複数の第1のコイルを形成した第2の発明の第2のコイルを備えた電磁コイルである。
本願の参考に係る第7の発明は、円状又はレーストラック状又は扇形状の第5の発明ないし第6の発明のいずれか1項に記載の電磁コイルの側面に、前記円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°<任意の角度<180°になる1箇所以上の貫通口を機械加工により設け、機械加工を施した面にエッチング処理を施した単体コイルからなる電磁コイルである。
本願の参考に係る第8の発明は、円状又はレーストラック状又は扇形状の第5の発明ないし第6の発明のいずれか1項に記載の電磁コイルの側面に、前記円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°<任意の角度<180°になる貫通口を設け、機械加工により単体又は対で鞍型形状を形成し、機械加工を施した面にエッチング処理を施した電磁コイルである。
本願の参考に係る第9の発明は、機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置した第6の発明又は第7の発明に記載の電磁コイルである。
本願の参考に係る第10の発明は、前記機械加工を施した面と前記絶縁材の接する面及び前記冷却板と前記絶縁材の接する面に熱拡散コンパンドを介在させた第9の発明に記載の電磁コイルである。
本願の参考に係る第11の発明は、第10の発明に記載の前記冷却板を熱収縮テープ又はガラステープを巻き回した後に、加熱して、固着した電磁コイルである。
本願の参考に係る第12の発明は、電磁コイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成した第6の発明又は7の発明又は第8の発明又は第9の発明又は第10の発明に記載の電磁コイルである。
本願の参考に係る第13の発明は、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で電磁コイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成した電磁コイルである。
本願の参考に係る第14の発明は、第5の発明に記載の電磁コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施した後に、機械加工を施した加工面にエッチング処理を施し、複数の第2の発明に記載の第2のコイルからなる電磁コイルにおいて、前記電磁コイルの厚さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、前記側面に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造にした電磁コイルである。
本願の参考に係る第15の発明は、第1の発明及至第14の発明に記載のいずれか1項の電磁コイルを備えた電磁石である。
本願の参考に係る第16の発明は、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第1のコイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して形成する事で、コイル巻き線時の柔軟性を確保でき、任意の形状に巻き回しできるようになり、後の製作工程で加圧整形し、加熱硬化することによって強固な構造体を形成し、機械加工に対する耐久性を持たせることができる。その結果、電磁コイルの運搬、組み立て時や励磁時の電磁力に対しても耐久性を持たせることができ、電磁コイルの最初の形状を維持できる。
ブラストをかけた銅条又はアルミ条を使用することで、表面の酸化層を取り除き、被表面積を大きくし、絶縁材と銅条又はアルミ条との含浸性とより強固な接着性を得ることができ、機械加工に対する耐久性を向上できる。
本願の参考に係る第17の発明は、第16の発明に記載の第1のコイルの外周に重ねて、表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、第2のコイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第18の発明は、第16の発明に記載の第1のコイル又は第17の発明に記載の第2のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第19の発明は、第18の発明に記載の電磁コイルを真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態で加熱硬化させて形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第20の発明は、第19の発明に記載の電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施す工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第21の発明は、第20の発明に記載の電磁コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施した後に、エッチング処理を施し、複数の第17の発明に記載の第2のコイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第22の発明は、円状又はレーストラック状又は扇形状の第20の発明ないし第21の発明に記載のいずれか1項の電磁コイルの側面に、前記円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して垂直又は0°<任意の角度<180°になる1箇所以上の貫通口を機械加工により設け、エッチング処理を施した単体コイルからなる電磁コイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第23の発明は、円状又はレーストラック状又は扇形状の第20の発明ないし第21の発明に記載のいずれか1項の電磁コイルの側面に、前記円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°<任意の角度<180°になる角度で貫通口を設け、機械加工により単体又は対で鞍型形状を形成し、エッチング処理を施した電磁コイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第24の発明は、機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置した第21の発明又は第22の発明に記載の電磁コイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第25の発明は、第24の発明に記載の機械加工を施し、エッチング処理を施した面と絶縁材の接する面又は冷却板と前記絶縁材の接する面に熱拡散コンパンドを介在させた第24の発明に記載の電磁コイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第26の発明は、第24の発明に記載の冷却板を熱収縮テープで巻き回した後に、加熱して、固着した電磁コイルを備える工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第27の発明は、コイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成した第21の発明又は第22の発明又は23の発明又は第24の発明又は第25の発明に記載の電磁コイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第28の発明は、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で電磁コイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第29の発明は、第21の発明に記載の電磁コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施した後に、エッチング処理を施し、複数の第17の発明に記載の第2のコイルからなる構造のコイルを備えたことを特徴とする電磁コイルにおいて、前記深さ方向の側面が楔状の形状になるようにして、前記側面に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造のコイルを形成する工程を含んでなる電磁コイルの製造方法である。
本願の参考に係る第30の発明は、第1の発明の第1のコイル又は第2の発明の第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、コイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、巻き終わりリードも同様にコイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、巻き終わりリードを埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き、前記リードを埋め込むリード線の処理方法である。
本願の参考に係る第31の発明は、第6の発明で形成される複数個の電磁コイルに相当するリードを予め第29の発明に記載の方法で行うリード線の処理方法である。
本願の参考に係る第32の発明は、第16の発明及至第31の発明に記載のいずれかの方法により作製した構成物を備えた電磁コイルである。
本願の参考に係る第33の発明は、第32の発明に記載の電磁コイルを具備した電磁石である。
本願の参考に係る第34の発明は、第1の発明及至第31の発明に記載の要件を具備した電磁コイルである。なお、本発明の電磁コイルを製作する場合は、第1の発明及至第31の発明に記載の全てを満足しなくてもよい。
本願の参考に係る第35の発明は、第33の発明に記載の電磁コイルを具備した電磁石である。
本願の参考に係る発明によれば、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、前記テープにおける主面の両面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材を所定の回数巻き回した主面上に前記ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルと前記第1のコイルの主面の両面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材を所定の回数巻き回した主面上に前記ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第2のコイルとを備え、前記第1のコイルまたは前記第2のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成したコイルを真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態で加熱硬化して形成したコイルを備えることで、エポキシプリプレグテープに柔軟性を付与できるようになる。その結果、任意の形状にコイルを容易に形成できるようになる。
つまり、熱収縮テープを外周に巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成したコイルは、巻き回したエポキシプリプレグテープが加圧常態で固化する事になるので、十分な強度が付加される。その結果、コイルの運搬、組み立て、励磁による電磁力での変形などにも十分耐える高い剛性を備えた構造体になる。
また、ブラスト処理を施した銅条又はアルミ条を使用することで銅条又はアルミ条の表面酸化被膜を取り被表面積を増大することで樹脂含浸による銅条又はアルミ条、絶縁材との接着強度を高め、機械加工に十分耐えるものとなる。
更に、第4の発明に記載のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施し、コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の主面の任意の位置に溝加工を施した後に、エッチング処理を施して、複数の第2の発明に記載の第2のコイルを構成する。その結果、エッチング処理をすることにより、機械加工時に発生した銅条又はアルミ条のバリが除去され且つ絶縁材はエッチングされずに残り、十分な沿面距離が確保され、巻き回されたコイルの層間絶縁が確保され、レアーショートが無くなる。なお、第1のコイルと第2の複数のコイルは各々独立して励磁出来るようになり、軸方向の磁場の強さを微調整出来るので、高均一度の磁場空間を得ることが可能になる。
また、円状又はレーストラック状又は扇形状の第5の発明ないし第6の発明に記載のいずれかの発明のコイルの側面に、前記円状又はレーストラック状又は扇形状の主面の中心軸に対して、垂直又は0°<任意の角度<180°になる1箇所以上の貫通口を機械加工により設け、機械加工により単体又は対で鞍型形状を形成し、エッチング処理を施した単体コイルからなるコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施し、コイルの軸方向の両端部を除いた外周面の主面の任意の位置に溝加工を施した後に、エッチング処理を施し、複数の前記第2のコイルからなる構造にすることで、任意形状のコイルの作成が可能となった。
なお、機械加工を施しエッチング処理をした面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置した事によりコイルはエンドクーリングが行え、冷却効率が飛躍的に改善され、その分電流密度を高めて電流を流せるために小型軽量となる。
更に、機械加工を施した面と前記絶縁材の接する面及び前記冷却板と前記絶縁材の接する面に熱拡散コンパウンドを介在させる事によりエッチングされた表面の空間に熱拡散コンパウンドが介在することにより更に冷却効率が改善される。
また、コイルの軸方向の両端部を除いた主面の任意の位置に溝加工を施した側面が楔状の形状になるようにして、前記側面に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造のコイルを形成する事により冷却板とコイル溝部の隙間を最少とする事が出来、分割されたコイルの冷却効率を向上させることが出来る。
なお、絶縁材と熱拡散コンパウンドを介在させることは前述の通りであり、又、楔状の形状にこだわるものではなく溝部の形状に合わせた冷却板を挿入して冷却する事は可能であることは言うまでもない。
更に、前記冷却板をコイルの機械加工を施した面に熱収縮テープで巻き回し固定した後に、加熱して固着するので、コイルはテープの収縮力でより密着度が上がる為に冷却効率を向上させるのに効果がある。
また、5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる、コイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成する事で、コイルの耐湿性、絶縁耐圧性能を改善でき、更には空間を樹脂で埋めることで、熱伝導性を向上できる。
なお、フィラーを5〜30重量%(wt%)を加えた樹脂としたのは、コイル形状により充填率が異なるためである。つまり、小型で隙間の小さいコイルは、比較的少量の充填率が適切であり、大型コイルは比較的充填率を多くした樹脂によりモールドすることにより、銅条コイル又はアルミ条コイルと樹脂の収縮率の違いに起因した歪みによって生じるクラックを抑制でき、耐クラック性を向上させたコイルが得られる。
更に、本発明の第1の発明及至第14の発明に記載のいずれかの発明の電磁コイルを備えた又は第16の発明及至第31の発明に記載いずれかの方法により作製した構成物を備えた電磁石においても、本発明の電磁コイルと同様の効果を奏する。
また、前記第1のコイル又は前記第2のコイルにおいてガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記リードの一部分は前記テープを所定回数巻き回す時に貫通させた後で、コイル導体である銅条又はアルミ条と半田又は銀ローにより接合させるリード線の処理方法により、第6の発明で形成される複数個のコイルに相当するリードを処理できる。更に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるプリプレグテープが巻き回されているので、コイルに機械加工を施す際に巻き回したコイル部とリード部を分離できる。その結果、加工時にリード部のみを残してコイル端面に機械加工をするのが容易になり、第2のコイルの溝加工で複数のコイルを分離する際に予め溝加工される部分を避けて、リードの取り付けができるので、溝加工の際にリードを切り落とすことなく分離コイルを製作できる。
巻き廻すコイルの主面に対して垂直な方向から見た本発明の第1のコイルの断面図。 巻き廻すコイルの主面に対して垂直な方向から見た本発明の第2のコイルの断面図。 本発明の第1のコイル又は第2のコイルの外周に熱収縮テープを巻き廻した後に加圧変形を行い所定の形状を維持させ加熱硬化を行った電磁コイルの状態変化を示す断面図。図3(a)は、加圧変形前後の本発明の電磁コイルの状態を示す断面図。(破線は、加圧変形前の状態を示す。)図3(b)は、加圧変形方向を示した本発明の電磁コイルの状態を示す断面図。 図3の電磁コイルを真空中で樹脂に含浸を行いその後、加圧した状態でキュアーを行った本発明の電磁コイルを説明する図。図4(a)は、電磁コイルが樹脂に含浸した状態の断面図。図4(b)は、電磁コイルを真空中で樹脂に含浸を行いその後、加圧した状態でキュアーを行う装置の概略を示す断面図。 図4の電磁コイルの軸方向の両端部に機械加工を施す工程と加工面にエッチング処理を施す工程により本発明の電磁コイルの状態変化を示す概略断面図。図5(a)は、機械加工処理中のコイルの断面図。図5(b)は、機械加工処理後の電磁コイルの断面図。図5(c)は、エッチング処理中の電磁コイルの断面図。図5(d)は、エッチング処理後の電磁コイルの断面図。 複数の第2のコイルを備えた本発明の電磁コイルの概略断面図。 単体コイルからなる本発明の電磁コイルの概略断面図。図7(a)は、円形状のコイル。図7(b)は、レーストラック形状のコイル。図7(c)は、扇形形状のコイル。 2対又は鞍型形状からなる本発明の電磁コイルの概略斜視図。図8(a)は、2対の円形形状のコイル。図8(b)は、2対のレーストラック形状のコイルである。図8(c)は、2対の扇形形状のコイルである。図8(d)は、鞍型円形状のコイルである。図8(e)は、鞍型レーストラック形状のコイルである。図8(f)は、鞍型扇形形状1のコイルである。図8(g)は、鞍型扇形形状2のコイルである。 冷却板を備えた本発明の電磁コイルの概略断面図。 冷却板を熱収縮テープに巻き回した本発明の電磁コイルの概略断面図。図10(a)は、本発明の電磁コイルの概略断面図。図10(b)は、本発明の電磁コイルの概略斜視図。 樹脂モールドで形成した本発明の電磁コイルの概略断面。 楔型の冷却板を備えた本発明の電磁コイルの概略断面図。 本発明のリード線の処理方法を説明する概略斜視図。 図10に示した本発明の電磁コイルの構造を示した概略斜視図。 図10に示した本発明の電磁コイルの組み立て構成を示す概略斜視図。 図13に示した本発明のリード線の処理方法を説明する電気端子部の概略断面図。 図16に示した本発明のリード線の処理方法を説明する電気端子部の概略断面図の例。図17aは、第1例。図17bは、第2例。図17cは、第3例。 ウインドフレーム構造のマグネットにおける本発明の鞍型電磁コイルを示す概略断面図。図18(a)は、上断面図。図18(b)は、横断面図。図18(c)は、縦断面図。 ウインドフレーム構造のマグネットにおける通常の鞍型電磁コイルを示す断面図。図19(a)は、上断面図。図19(b)は、横断面図。図19(c)は、縦断面図。 ウインドフレーム構造のマグネットにおける変形鞍型電磁コイルを示す断面図。図20(a)は、上断面図。図20(b)は、横断面図。図20(c)は、縦断面図。 閉口部を有するヨークと2対の鞍形レーストラック形状の電磁コイルを示す図。図21(a)は、上断面図。図21(b)は、概観斜視図。 開口部を有するヨークと貫通口が一つの場合の円形状の電磁コイルを示す図。図22(a)は、上断面図。図22(b)は、概観斜視図。 閉口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルを示す図。図23(a)は、上断面図。図23(b)は、概観斜視図。 開口部を有するヨークと2対のレーストラック形状の電磁コイルを示す図。図24(a)は、上断面図。図24(b)は、概観斜視図。
1.エポキシプリプレグ
2.絶縁紙
3. 銅条
4.熱収縮テープ
5.電磁コイル
6.含浸ケース
7.樹脂
8.樹脂タンク
9.真空含浸タンク
10.真空ポンプ
11.加圧エアー
12. エッチング液
13.機械加工部
14.エッチング治具
15.ガラスエポキシ層
16. 銅条
17.絶縁層
18. 第1のコイル
19. 第2のコイル
20.溝
21.絶縁材
22.熱拡散コンパウンド
23.冷却板
24.冷却端子
25.電気端子
26. エポキシプリプレグテープ
27. 第1のコイルの銅条
28. 第2のコイルの銅条
29. 第2のコイルの溝
30、31、32、33、34、35、36,37. 冷却板
38. 主コイル巻始めのリード
39. 主コイル巻終りのリード
40. 主コイルターミナル
41. 銀ロー付
42. ターミナル固定板
43. 副コイル巻始めのリード
44. 副コイル巻終りのリード
45. 主コイル
46. 副コイル1
47. 副コイル2
48. 副コイル3
50. ヨーク
51. 磁極ポール
52. 構造体
53. 溝加工して分離されたコイル
54. 銅条と絶縁体を巻回したコイル

Claims (34)

  1. ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、
    円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴とするイオンビームを使用する装置用の電磁コイル。
  2. 前記貫通口を機械加工により設ける前に、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回して加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁コイル。
  3. 前記貫通口を機械加工により設ける前に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸し、加圧した状態で加熱硬化させて形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁コイル。
  4. 前記第1のコイルの軸方向の端部の2箇所以上に、凹部を形成したことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電磁コイル。
  5. 前記第1のコイルの外周に重ねて、表面をブラスト処理した銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第2のコイルを備えることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の電磁コイル。
  6. 前記第2のコイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施して、前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成したことを特徴とする請求項5に記載の電磁コイル。
  7. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施したことを特徴とする請求項5または6に記載の電磁コイル。
  8. 前記両端部に機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置したことを特徴とする請求項7に記載の電磁コイル。
  9. 前記第2のコイルには、厚さ方向の側面が楔状の形状になるように前記溝加工によって溝が形成されており、前記厚さ方向の側面が楔状の形状の溝に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造であることを特徴とする請求項6に記載の電磁コイル。
  10. 前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板との間に熱拡散コンパンドを介在させたことを特徴とする請求項8または9に記載の電磁コイル。
  11. 熱収縮テープ又はガラステープを巻き回した後に、加熱して、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板とを固着したことを特徴とする請求項8〜10の何れか1項に記載の電磁コイル。
  12. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成したことを特徴とする請求項5〜11の何れか1項に記載の電磁コイル。
  13. 5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周を樹脂モールドで形成したことを特徴とする請求項5〜12の何れか1項に記載の電磁コイル。
  14. 機械加工により前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを鞍型形状に形成し、機械加工を施した面にエッチング処理を施したことを特徴とする請求項5〜13の何れか1項に記載の電磁コイル。
  15. 前記第1のコイル又は前記第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、コイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、巻き終わりリードも同様にコイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、巻き終わりリードを埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き、前記リードを埋め込むことを特徴とする請求項5〜14の何れか1項に記載の電磁コイル。
  16. ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、
    前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回して加圧変形を行い、扇形状に成形し、加熱硬化させて形成し、
    前記第1のコイルを扇形状に成形した後に、前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴とするイオンビームを使用する装置用の電磁コイル。
  17. ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回した第1のコイルを備え、
    前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回し、
    前記熱収縮テープを巻き回した前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸し、
    前記樹脂含浸した、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設けたことを特徴とするイオンビームを使用する装置用の電磁コイル。
  18. 請求項1〜17の何れか1項に記載の電磁コイルを備えることを特徴とする電磁石。
  19. ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第1のコイルを形成する工程と、
    円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設ける工程と、を含むことを特徴とするイオンビームを使用する装置用の電磁コイルの製造方法。
  20. 前記貫通口を機械加工により設け、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を行う前に、前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回した後に加圧変形を行い、所定の形状で成形し、加熱硬化させて形成する工程を行うことを特徴とする請求項19に記載の電磁コイルの製造方法。
  21. 前記貫通口を機械加工により設け、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を行う前に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸した後に、加圧した状態で加熱硬化させて形成する工程を行うことを特徴とする請求項19に記載の電磁コイルの製造方法。
  22. 前記第1のコイルの軸方向の端部の2箇所以上に、凹部を形成する工程を含むことを特徴とする請求項19〜21の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  23. 前記第1のコイルの外周に重ねて、表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後、ガラスまたはカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第2のコイルを形成する工程を含むことを特徴とする請求項19〜22の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  24. 前記第2のコイルの軸方向の両端部を除いた外周面の任意の位置に全周に亘り溝加工を施して、前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成する工程を含むことを特徴とする請求項23に記載の電磁コイルの製造方法。
  25. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの軸方向の両端部に機械加工を施した後に、前記機械加工を施した加工面にエッチング処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項23または24に記載の電磁コイルの製造方法。
  26. 前記両端部に機械加工を施し、エッチング処理を施した面上に絶縁材を介在させて、前記絶縁材上に冷却板を設置する工程を含むことを特徴とする請求項25に記載の電磁コイルの製造方法。
  27. 前記第1のコイルの外周に複数の前記第2のコイルを形成する工程において、前記第2のコイルには、厚さ方向の側面が楔状の形状になるように前記溝加工によって溝が形成されており、
    前記厚さ方向の側面が楔状の形状の溝に接するように楔状の形状の冷却板を嵌め込んだ構造の前記第2のコイルを形成する工程を含むことを特徴とする請求項24に記載の電磁コイルの製造方法。
  28. 前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板との間に熱拡散コンパンドを介在させる工程を含むことを特徴とする請求項26または27に記載の電磁コイルの製造方法。
  29. 熱収縮テープで巻き回した後に、加熱して、前記第1のコイル又は前記第2のコイルと前記冷却板とを固着する工程を含むことを特徴とする請求項26〜28の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  30. 前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周に樹脂モールドを形成する工程を含むことを特徴とする請求項23〜29の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  31. 5〜30重量%(wt%)のフィラーを混合してなる樹脂で、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルの一部又は全周に樹脂モールドを形成する工程を含むことを特徴とする請求項23〜30の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  32. 機械加工により前記第1のコイルおよび前記第2のコイルを鞍型形状に形成し、機械加工を施した面にエッチング処理を施す工程を含むことを特徴とする請求項23〜31の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  33. 前記第1のコイル又は前記第2のコイルにおいて、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き回し、予め板状の巻き始めのリードを埋め込み、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、コイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、巻き終わりリードも同様にコイル導体である銅条又はアルミ条を半田又は銀ローにより接合させ、前記テープを所定回数巻き回す時に前記リードの一部分を貫通させた後に、巻き終わりリードを埋め込み、更にガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを所定回数巻き、前記リードを埋め込む工程を含むことを特徴とする請求項23〜32の何れか1項に記載の電磁コイルの製造方法。
  34. ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回し、更に表面にブラスト処理をした銅条又はアルミ条と絶縁材とを重ね合わせて所定の回数巻き回した後に、ガラス又はカーボン繊維基材からなるエポキシプリプレグテープを巻き回して、第1のコイルを形成する工程と、
    前記第1のコイルの外周に熱収縮テープを巻き回す工程と、
    前記熱収縮テープを巻き回す工程の後に、前記第1のコイルを真空中で樹脂含浸する工程と、
    前記樹脂含浸する工程の後に、円状又はレーストラック状又は扇形状の前記第1のコイルの側面の2箇所にイオンビーム通過用の貫通口を機械加工により設ける工程と、を含むことを特徴とするイオンビームを使用する装置用の電磁コイルの製造方法。
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