JP4640038B2 - 遠隔制御信号再発信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自らが自己に対応する所謂リモコン等の遠隔制御装置によって制御操作され得るように構成されると共に、同じ遠隔制御装置からの制御信号に所要の変換を施して再発信することによって、関連する他の種々の機器をも遠隔操作することを可能にした遠隔制御信号再発信装置に関する。
近年、例えば、家庭内で用いられる種々の被制御装置を手許の遠隔制御装置(所謂リモコン)で遠隔操作することが普通に行われるようになっている。より具体的には、映像記録再生装置(テレビジョン受像機、DVDレコーダ、HDDレコーダ、VTR等)、音響システム等々、多くのものが赤外線によるリモコンで遠隔操作される。
特に、1台の表示パネル装置(それ自体は、例えば、デジタルテレビジョン受像機としても機能する)に対応して、リモコンで遠隔操作される機器が多数あると、各被制御装置毎に専用のリモコンを使い分けることが大変煩わしくなる。更に、それら被制御装置毎の各リモコンを適切に保管乃至管理しなくてはならないことになると一層煩雑さが助長されてしまうといった現実がある。このような少なからぬ数の被制御装置毎に各個のリモコンが夫々対応していて、所要に応じて使い分けなくてはならない煩雑さという課題に着目して、その解決の方途に関する提案もなされている。
例えば、リモコンに備えられたジョイスティックへの操作状況に応じて赤外光の信号が投射され、テレビジョン受像機内の受光部で一旦受光され、テレビジョン受像機内で対象機器(例えば、複数設けられたVTRのうちの目的とする一のもの)の所定の操作に適合する赤外光制御信号に変換されてその対象機器に投射されるように構成することにより、一つの操作部(ジョイスティック)への操作によって、複数種類の被制御装置を意図通りに操作することができるようにする技術も提案されている。
この提案の場合、被制御装置(VTR)の操作部のイメージを表わす画像として、その機器(VTR)専用のリモコンの操作スイッチのレイアウト図を所謂ピクチャーインピクチャーの形態でテレビジョン受像機における本来の表示対象とする映像の画面中に重畳させて映出するようにしておき、この操作スイッチのレイアウト図に対して画面上の指標を移動・確定操作して所望の操作を行うようにすることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、1台のリモコンで複数の被制御装置を遠隔操作可能にするシステムが提案されている。これは、リモコンに設けられたカーソル移動ボタンの操作によって、テレビジョン受像機の画面上の操作メニューを遠隔操作すると、このテレビジョン受像機内のMPUがその操作に応じた制御信号を生成して、このテレビジョン受像機及びそれらの被制御装置が設置された室内の天井に取り付けられた赤外光制御信号投射装置に室内アンテナから無線で制御信号が送信され、これを受けた赤外光制御信号投射装置から同室内の目的とする被制御装置に対して赤外光によるリモートコントロール信号が投射されるようにして、その被制御装置を意図通りに制御するというものである(例えば、特許文献2参照)。
また一方、モニタ装置と種々の複数の録画再生装置とを外部バスで結び、このモニタ装置に対応するリモコンによって、バスで接続された録画再生装置を制御することができるようにシステムを構築するといった提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。
特開平5−336397号公報(段落0056〜段落0066、図6、図8) 特開2003−209895号公報(段落0013〜段落0021、図1、図2) 特開平6−205238号公報(段落0013〜段落0023、図1)
しかしながら、現実に、多種多様な被制御機器の全てに対して共通のリモコンで操作可能な利便を確保することは困難であり、且つ、遠隔制御の命令コード体系が後に更改されるようなことがあった場合に、これにユーザ側で対処することはできない。
このような状況に対処する方途として、従来より、所謂ユニバーサルリモコンを用いることも周知である。一つのリモコンに種々の命令コードを予め保有させ、更には、後に追加的に登録することをも可能にして、選択した所望の被制御機器に適合した赤外光の信号を投射可能に構成して多種多様な機器の遠隔操作に適用可能にするというものである。
しかしながら、上述の何れの特許文献所載の従来の技術も、多種多様な被制御機器の全てに対して共通のリモコンで操作可能な利便を容易に確保するといったことや、遠隔制御の命令コード体系が後に更改されるようなことがあった場合にもユーザ側で対処できるようにするといったようなことは元々技術課題として念頭に無い技術思想であって、そのような技術課題解決の方途については別段の提案はなされていない。
一方、公知の所謂ユニバーサルリモコンでは、製品に付属の厖大なデータが記載された冊子に従って、登録操作を行うことにより、或る程度は拡張的に種々の機器に対応可能ではあるが、実際にはこのような登録操作は極めて煩雑なものであり、所謂一般ユーザが容易に扱えるといったものではない。
本発明は上述のような従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであり、単一の共通の遠隔制御装置によって、複数の被制御装置を制御することが可能であり、且つ、ユーザにとって馴染み易い簡単な操作によって、後の時点でも、遠隔操作可能な被制御機器を種々発展的に拡張可能な遠隔制御信号再発信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するべく、本願では次に列記するような技術を提案する。
(1)複数の種類の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号を受信し得る遠隔制御信号受信部と、一の被制御機器用の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号が前記遠隔制御信号受信部で受信されたときに、該受信された信号を解析して当該被制御機器の種別を判定する被制御機器判定部と、前記被制御機器判定部による判定結果に応じて、当該被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得する命令コード情報取得部と、前記命令コード情報取得部によって取得された命令コード体系に係る情報を保持する命令コード情報保持部と、前記命令コード情報保持部で保持された命令コード体系に係る情報に基づいて前記遠隔制御信号受信部で受信された遠隔制御信号に対応した命令コードの再発信制御信号を形成する再発信制御信号形成部と、前記再発信制御信号形成部で形成された再発信制御信号を目的とする被制御機器に伝送する再発信制御信号伝送部と、を含んで構成された遠隔制御信号再発信装置であって、
前記被制御機器判定部は、当該被制御機器に付属の遠隔制御装置からの入力信号の受信を待機し、該待機後の当初の一回の前記入力信号の受信時に前記入力信号に基づいて当該被制御機器が既に登録済のものであるか否かを判定するように構成され、且つ、前記遠隔制御信号受信部で受信された遠隔制御信号を解析した結果、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置であると判定したときには前記命令コード情報取得部を作動させず当該受信された遠隔制御信号に応じて前記再発信制御信号形成部を作動させ、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置ではないと判定したときに前記命令コード情報取得部を作動させるように構成され、更に、
無線または有線で供給される放送波を受けて該放送波に復調処理を施してトランスポートストリームを抽出し選局に応じた映像及び音声並びに番組情報を取得するためのフィルタリング処理を行う復調・フィルタリング部と、前記復調・フィルタリング部の映像出力を表示に適合する信号に変換するための処理を行う映像処理部と、前記復調・フィルタリング部の音声出力を発音を行うに適合する信号に変換する音声処理部と、前記復調・フィルタリング部の出力に含まれる番組情報を表示するための処理を行うOSD部と、前記映像処理部およびOSD部の出力に基づく映像を表示する表示装置と、前記音声処理部の出力に基づく音声を発音する発音装置と、を更に備え、前記復調・フィルタリング部、映像処理部、音声処理部、OSD部、表示装置、および、発音装置によって本遠隔制御信号再発信装置がデジタルテレビジョン受像機としても機能し得るように構成され、更にまた、
前記被制御機器判定部による判定結果に応じて、当該被制御機器の種別に適合する遠隔操作用の制御操作パターンを表すためのパターン表示データを生成するパターン表示データ生成部と、該パターン表示データ生成部によって生成されたパターン表示データに基づいて前記OSD部を通して前記表示装置に当該遠隔操作用の制御操作パターンを表示する制御操作パターン表示部と、を備えたことを特徴とする遠隔制御信号再発信装置。
上記(1)の遠隔制御信号再発信装置によれば、一の被制御機器用の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号が、遠隔制御信号受信部で受信されたときには、被制御機器判定部がその遠隔制御信号を解析して当該一の被制御機器の種別を判定し、該判定結果に応じて、命令コード情報取得部が当該被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得し、該取得された命令コード体系に係る情報は命令コード情報保持部に保持される。
命令コード情報保持部に当該被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報が保持されて以降は、命令コード情報保持部で保持された命令コード体系に係る情報に基づいて、遠隔制御信号受信部で受信された遠隔制御信号の内容に対応した命令コードの再発信制御信号が再発信制御信号形成部で形成され、再発信制御信号伝送部から目的とする被制御機器に伝送される。
一の被制御機器用の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号を解析することによって当該一の被制御機器の種別を自動的に判定するため、人為的操作によって機器の種別等の情報を入力する煩雑さがなく、且つ、正確な判定を行うことができる。更に、その被制御機器に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得するため、用いられる可能性のあるあらゆる種類の被制御装置に関する命令コード体系の情報を予め保有しておく必要がないため、厖大な数の一度も使用されない情報を予め保有しておかなくてはならないといった無駄がなくなり、且つ、命令コード体系が改定されるなどの状況が生じたとしても、このような状況に容易に柔軟に対応することができる。
また、当該被制御機器が既に登録済のものであると判定されたときには重複してこの登録を行うことを回避することができる。
更に、本遠隔制御信号再発信装置用の遠隔制御装置からの遠隔制御信号が遠隔制御信号受信部で受信されたときには、命令コード情報取得部によって、敢えて自機の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得するような無駄な動作が回避される。
また、当該受信された遠隔制御信号に応じて、必要な場合は直ちに、再発信制御信号形成部を作動させて、速やかに、目的とする被制御機器の制御を行うことができる。
本遠隔制御信号再発信装置は、デジタルテレビジョン受像機としても機能しつつ、種々の被制御機器に対してセンターコントローラとして機能する。
そして、センターコントローラとしての本遠隔制御信号再発信装置に対応する遠隔制御装置によって、種々の被制御機器を遠隔制御することができる。
また、デジタルテレビジョン受像機として機能する本遠隔制御信号再発信装置の表示画面に被制御機器の種別に適合する遠隔操作用の制御操作パターンを映出することができる。
このため、当該制御機器に良く適合したこの制御操作パターンを目安に、操作性に優れた遠隔制御を行うことができる。
(2)前記遠隔制御信号受信部は、本遠隔制御信号再発信装置に付属の正規の遠隔制御装置から発信される赤外線による遠隔制御信号を受信するように構成され、且つ、前記再発信制御信号伝送部は赤外線による再発信制御信号を外部機器に伝送するように構成されていることを特徴とする(1)の遠隔制御信号再発信装置。
上記(2)の遠隔制御信号再発信装置によれば、(1)の遠隔制御信号再発信装置による作用において特に、本遠隔制御信号再発信装置は、極めてよく普及している一般的な赤外線遠隔制御装置(自機用の遠隔制御装置)の制御信号を種々の被制御装置を制御するために適合させるための赤外線制御信号変換装置として機能し得る。
即ち、本遠隔制御信号再発信装置が、種々の被制御機器に対してセンターコントローラとして機能し得る。
(3)前記遠隔制御信号受信部は、本遠隔制御信号再発信装置に付属の正規の遠隔制御装置から発信される赤外線による遠隔制御信号を受信するように構成され、且つ、前記再発信制御信号伝送部はDLNA(Digital Living Network Alliance)所定のガイドラインに準拠した通信方式で外部機器との連携動作を行うためのDLNAインターフェース部によって構成されていることを特徴とする(1)の遠隔制御信号再発信装置。
上記(3)の遠隔制御信号再発信装置によれば、(1)の遠隔制御信号再発信装置による作用において特に、本遠隔制御信号再発信装置は、DLNAインターフェースで結ばれた外部の種々の被制御機器に対してセンターコントローラとして機能し、自己に対応する遠隔制御装置によって、種々の被制御機器を遠隔制御することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。尚、以下に参照する図においては、便宜上、説明の主題となる要部は適宜誇張し、要部以外については適宜簡略化し乃至省略されている。
図1は、本発明の実施形態としての遠隔制御信号再発信装置(デジタルテレビジョン受像機本体)と遠隔制御装置(同デジタルテレビジョン受像機本体に対応するリモコン)と、被制御装置(PVR)を含んで構成される制御システム(デジタルテレビジョン受像機を介してのPVRの遠隔制御システム)を表わす概念図である。
図1において、遠隔制御信号再発信装置としてのデジタルテレビジョン受像機本体(以下、デジタルテレビという)はこれに対応する遠隔制御装置としてのリモコン200から無線信号によるカーソル移動制御信号Sc及び確定制御信号Sdを受けてその画面上でカーソル(例えば矢印形のカーソルポインタ等)の移動と確定動作が制御され得るように構成されている。
被制御装置としての例えばPVR300はリモコン200の操作に基づいて遠隔制御信号再発信装置としてのデジタルテレビ100で形成される制御信号が供給されて所定の態様で作動する。
デジタルテレビ100は、その筐体101のスクリーン102上に通常のように映像を映出すると共に、以下に詳述する遠隔制御信号再発信装置として機能するときには、所定の被制御装置(例えばPVRやVCR等が該当し、図1の場合はPVR300)の制御に対する制御操作の種別(起動、停止、ポーズ、EPG操作等々)を特定する制御操作パターン(例えば、PVR300に付属の専用リモコンの操作キーの機能に相応するボタンのようなパターン表示)を制御操作パターン映出手段によって、(本体に一体的であると別体であるとを問わずに)附設された表示器の表示画面であるスクリーン102上に映出させる。
この制御操作パターンに関して、使用者が操作するリモコン200から無線(赤外光による制御信号)によって供給されるカーソル移動制御信号Sc及び確定制御信号Sdに応答してカーソルの移動と確定とが実行され、該実行されたカーソルの移動と確定に応じて制御操作の種別が確定する。該確定した制御操作の種別に対応した形式での制御信号が、被制御装置300に供給される。この供給は、一例としては、後述するように有線によって(DLNAに適合する信号としてケーブルを通して)伝送されるが、一般的な赤外光による制御信号としても伝播させるように構成することができる。
この実施の形態では、特に、デジタルテレビ100には、その筐体101の下部の左右両端部近傍に各1箇所と、下端縁の左右の中間の位置に2箇所との、合計4箇所に、赤外光による制御信号(後述する、再発信制御信号)を投射する赤外光制御信号投射部183−1,183−2,183−3,183−4が設けられている。これらの赤外光制御信号投射部183−1,183−2,183−3,183−4からは同じ赤外光制御信号が投射され、元々無指向性の赤外光制御信号が異なる位置(角度)から伝播するため、デジタルテレビ100から一定の範囲内に設置された被制御機器に対して、多少の遮蔽物があったとしても、何れかの赤外光制御信号投射部からの赤外光制御信号が確実に該当する被制御機器の受光部まで到達し得る。
尚、このデジタルテレビ100では、スクリーン102の底辺よりも低い位置にステレオ式音響装置を構成する左側スピーカ103及び右側スピーカ104、及び、このスクリーン102の底辺の右直下にリモコン200からの赤外光等による通常のような制御信号を受ける受光窓105が備えられている。
一方、リモコン200は、通常の如く独立した筐体201を持つ。この筐体201は、この種の一般的リモコンと同様に、上面に種々の操作ボタン202が配され、遠隔制御信号再発信装置(デジタルテレビ100)の表示画面(スクリーン102)上に映出される例えば矢印形のパターン(ポインタ)等であるカーソルをこの操作ボタン202のうちの一のものに対する操作に応じてカーソル移動制御信号Scを発して移動させ、操作ボタン202のうちの他のものに対する確定操作に応答して確定制御信号Sdを形成してデジタルテレビ100に向けて送出する。
図2は、図1のデジタルテレビ100の構成を示すブロック図である。アンテナ110で受信された放送波は復調・フィルタリング部120で復調され、トランスポートストリームが抽出され、視聴者(ユーザ)による選局に応じた映像及び音声並びに番組情報を取得するためのフィルタリングが行われる。復調・フィルタリング部120の映像出力は映像処理部130に供給され、音声出力は音声処理部140に供給され、番組情報はOSD部131に供給される。
映像処理部130の出力にはOSD部131からの出力が重畳され、このような番組情報が重畳された映像信号により液晶表示器160に映像が映出されるが、液晶表示器160の前段には映像処理部130(チューナ出力)の他にPVR(Personal Video Recorder)300等のような他の種々の映像再生装置の出力のうちの何れか一のものを選択的に表示装置に供給する入力切換部161が介在している。
尚、表示装置(本例では液晶表示器160)自体は、自己が保有すると外部のものであるとを問わずに適用されるものであってよい。
このデジタルテレビ100が被制御装置の制御を行うための遠隔制御信号再発信装置として機能するときには、制御操作パターン(リモコンの操作キーの機能に相応するボタンのようなパターン表示等)を画面内の一画を占めるようにして表示し、これに重畳するようにして、当該制御操作パターン上の目的とする位置に特定の矢印型等のカーソルが表示される。
上述のような表示を一例とするこのデジタルテレビ100のGUI(Graphical User Interface)が、OSD部131から液晶表示器160に所定のパターンを映出するための信号を供給することによって実現されるように構成されている。
一方、復調・フィルタリング部120からの音声信号を処理する音声処理部140の出力は増幅器141を介して対応するスピーカ142に供給されて、ステレオ音声が発音される。このようにステレオ音声が発音されるために増幅器141及びスピーカ142は左チャンネルと右チャンネルとの2系統が用意されているが、図2では便宜的に、両系統を一まとめにして表現してある。
上述の復調・フィルタリング部120、音声処理部140、OSD部131、及び、入力切換部161を含むデジタルテレビ100の系全体を統括的に制御するマイクロプロセッサを主要な構成要素として含むシステムコントローラ170が設けられている。このシステムコントローラ170には視聴者(ユーザ)による操作を受け付ける操作キー等を含んで構成される操作部171の出力が供給されるようになされ、また、メモリ172がアクセス可能に接続されて所要のタイミングでデータ(情報)の格納と読み出しが実行される。
一方、図1を参照して既述の受光窓105の背後に、デジタルテレビ100を遠隔制御するためのリモコン200からの赤外光による制御信号を受けるように設けられた赤外光受光部181の出力もシステムコントローラ170に供給されるように接続されている。また、Bluetooth(登録商標)やIEEE803.11a乃至はIEEE803.11b準拠(Wi−Hi:無線LANのコンシューマー向けブランド名。WECA(Wireless Ethernet Compatibility Alliance)が名付けた)の無線通信を行って、後述するように、同じリモコン200による遠隔制御信号に対応した再発信制御信号を該当する被制御機器に伝送する無線通信部182がシステムコントローラ170の管理下で作動するように接続されている。
上記において、赤外光受光部181では、対応するリモコンから与えられる、電源のオン・オフ、音量の調節等、基本的な動作の制御に関する赤外光による信号を受信する。受信された遠隔制御信号によって、他の被制御装置の制御のためでなく、このデジタルテレビ100自体が、ユーザからの遠隔操作に応動可能であることは勿論である。このような自機の赤外光制御モードでの動作も、システムコントローラ170の管理下で実行可能である。
また、他方、この赤外光受光部181はシステムコントローラ170の該当する機能部と共にデジタルテレビ100用のものでない複数の種類の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号(赤外光による制御信号)を受信し得る遠隔制御信号受信部を構成する。詳細については後述する。
更に、システムコントローラ170には、この種の映像機器において通常の仕様とされるIP網400との接続を可能にするためのIP網インターフェース部151が接続されている。本例のデジタルテレビ100は、このIP網インターフェース部151を通してIP網400と、従って、IP網400を介してサーバ450のような情報源と結ばれてワールド・ワイド・ウェブ・ページから情報を取得する等、広範囲に情報の授受を行うことが可能である。
周知の通り、ワールド・ワイド・ウェブ・ページは、殆どの場合、HTMLに従った形式をとる。上述の情報の授受もネットワーク(IP網400)に接続された情報源の提供するHTMLに従った形式のデータの転送といった形で実行される。
本実施の形態では特に、このIP網インターフェース部151はシステムコントローラ170の該当する機能部と共に被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得する命令コード情報取得部を構成している。これについては更に後述する。
また、このIP網400を介してパケットデータの授受を行い得るように構成された他機のチューナ121に選曲等のコマンドを供給することもできる。
更にまた、所謂ホーム・ネットワークでデジタルAV機器同士やパーソナルコンピュータを相互に接続し、動画、音楽、静止画等のデータを相互利用する仕様に係るDLNA(Digital Living Network Alliance)所定のガイドラインに準拠した通信方式でPVR等の外部機器との接続を行うためのDLNAインターフェース部152もシステムコントローラ170に接続されている。図示の例では、このDLNAインターフェース部152を通してデジタルテレビ100とPVR300(PVR−1)とはその操作に係る制御信号の授受を行う。
システムコントローラ170はその各該当する機能部の働きによって本装置の枢要な構成要件としての各手段乃至それを構成する部分として機能するようになされている。
即ち、所定の被制御装置(例えば、PVRやVCR等)の制御に対する制御操作の種別に相応する制御操作パターン(例えば、PVRやVCR等に各付属する専用のリモコンの操作キーの機能に相応するボタンを表すようなパターン)を、OSD部131とシステムコントローラ170の該当する機能部によって表示画面上に映出させることができる。
また、表示画面上に映出された制御操作パターンにおける一の制御操作の種別を表す部位にリモコン200からのカーソル移動制御信号Scに応答して移動したカーソルが位置したときに確定制御信号Sdに応答して当該カーソルの位置に関する確定操作の認識をしたときには、当該一の制御操作の種別に相応した制御信号を生成する。
制御信号の授受は有線であってもよく、また、無線であってもよい。無線による場合は、典型的には、図1を参照して説明した赤外光制御信号投射部183−1,183−2,183−3,183−4から、該当する被制御機器に対して赤外光制御信号(再発信制御信号)を投射する。本デジタルテレビ100の場合、制御信号としての既述の再発信制御信号伝送部を、システムコントローラ170にその管理下で作動するように接続された赤外光投射部183(図1における赤外光制御信号投射部183−1,183−2,183−3,183−4に相応する)とシステムコントローラ170の該当する機能部によって構成し得る。
この構成を備える場合は、遠隔制御信号再発信装置と各種の被制御装置(図ではPVR300、即ち、PVR−2を例示)との関係は、よく普及している赤外光式のリモコンでそれらの被制御装置を操作する場合と全く同様であり、被制御装置側は従前のような形式のものまでを含み極めて多岐に亘る機種を、本発明のデジタルテレビ100がセンターコントローラとなって、制御し得ることになる。
尚、無線によるものでは、この他、既述のBluetooth(登録商標)やIEEE803.11a乃至はIEEE803.11b準拠(Wi−Hi)の無線通信を利用して再発信制御信号を送信するように構成することもできる。
他方、有線によるものとして、既述のDLNA準拠の通信方式が利用される。
ユーザによる操作部171に対する映像情報源を選択するための操作、或いは、遠隔操作に基づいて赤外光受光部181で受けた映像情報源を選択する信号に応じて、システムコントローラ170から入力切換部161に与えられる指令に応じて、この入力切換部161が液晶表示器160に供給する映像情報源を選択する。これによって、映像処理部の出力(チューナ出力)、又は、PVR300の再生出力、若しくは、その他の映像信号源からの出力がユーザの任意に応じて選択されて液晶表示器160に供給され映像が映出されることになる。
図3は、図2のシステムにおけるシステムコントローラについて、本実施の形態に関係する枢要な機能を説明するための概念図である。図3において、例えば、メーカや型番の異なるPVRに夫々付属した各個の被制御装置に係る正規の各リモコン等のような、複数の種類の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号を受信し得る遠隔制御信号受信部1701(特にその受信信号認識機能部がシステムコントローラの機能によって構成されるが、以下、説明の便宜上、上記の遠隔制御信号を受信し得る機能部を代表的に遠隔制御信号受信部1701とする)が図2の赤外線受光部181と関連して構成されている。
複数の種類の遠隔制御装置のうち、一の被制御機器用の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号(例えば、赤外線のリモコン信号)が遠隔制御信号受信部1701で受信されたときに、この受信された信号を解析してその遠隔制御信号を発した遠隔制御装置(リモコン)に対応する本体機器たる被制御機器の種別を判定する被制御機器判定部1702が遠隔制御信号受信部1701と関連する機能部として設定される。
更に、被制御機器判定部1702による被制御機器の種別に関する判定結果に応じて、その被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得する命令コード情報取得部1703が、被制御機器判定部1702および図2を参照して既述のIP網インターフェース部151と関連して設定される。即ち、命令コード情報取得部1703は、例えば、サーバ450等のサイトにアクセス可能に準備される等してワールド・ワイド・ウェブ・ページに公開されている種々の被制御装置用の遠隔制御装置(リモコン)の命令コード体系のデータ等の情報のうちから、被制御機器判定部1702によって判定された被制御機器に該当する情報を取得する。
命令コード情報取得部1703によって取得された命令コード体系に係る情報は、図2のメモリ172と関連して設定された命令コード情報保持部1704で保持される。この命令コード情報保持部1704で保持された命令コード体系に係る情報に基づいて遠隔制御信号受信部1701で受信された遠隔制御信号に対応した命令コードの再発信制御信号を形成する再発信制御信号形成部1705が設定されている。更に、再発信制御信号形成部1705で形成された再発信制御信号を、目的とするPVR等の被制御機器に、例えば、赤外線リモコン信号の形態で伝送する再発信制御信号伝送部1706が、図2の赤外線投射部183と関連して設定されている。
更に、被制御機器判定部1702による判定結果に応じて、判定された被制御機器の種別に適合する遠隔操作用の制御操作パターン(例えば、その被制御機器に附属のリモコンの操作キーのレイアウト図のようなパターン)を表示画面に映出するためのパターン表示データを生成するパターン表示データ生成部1707と、このパターン表示データ生成部1707によって生成されたパターン表示データに基づいてOSD部131を通して表示器160にその遠隔操作用の制御操作パターンを表示する制御操作パターン表示部(表示用データ送出機能部)1708が設定されている。
上記の構成において、例えば、或るPVR等の一の被制御機器用の遠隔制御装置(赤外線リモコン)から発信される遠隔制御信号が、遠隔制御信号受信部1701で受信されたときには、被制御機器判定部1702がその遠隔制御信号を解析、例えばメモリ172に予め準備された機種コードデータのテーブルを参照する等して、その遠隔制御装置に対応する本体機器としての被制御機器の種別を判定する。
このようにして被制御機器の種別が判定されると、判定された被制御機器の種別に応じて、命令コード情報取得部1703が、IP網インターフェース部151、IP網400を介してサーバ450のような情報源たるサイト、即ち、ワールド・ワイド・ウェブ・ページから、その被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報を取得し、取得された命令コード体系に係る情報は命令コード情報保持部に保持される。
命令コード情報保持部1704(メモリ172)に被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報が保持されて以降は、上述のようにして保持された命令コード体系に係る情報に基づいて、遠隔制御信号受信部1701で受信された遠隔制御信号に対応した命令コードの再発信制御信号(赤外線リモコン信号の元になるコード)が再発信制御信号形成部1705で形成され、再発信制御信号伝送部1706から目的とする被制御機器に伝送(投射)される。尚、再発信制御信号伝送部1706からの再発信制御信号は、赤外光投射部183、即ち、図1を参照して説明した赤外光制御信号投射部183−1,183−2,183−3,183−4から、該当する被制御機器に対して赤外光制御信号を投射する。また、他方、一つの実施の形態では、再発信制御信号伝送部1706からの再発信制御信号は、既述の無線通信部182を通してBluetooth(登録商標)やIEEE803.11a乃至はIEEE803.11b準拠(Wi−Hi)の無線通信によっても被制御機器に伝送され得る。
通常のユーザにとっては正確な型式等までは必ずしも明確には認識され難い被制御機器について、それ専用の(或いは、専用ならずとも、付属の)遠隔制御装置(リモコン)から発信される遠隔制御信号を解析することによって、その被制御機器の種別を的確に特定するに十分なデータが自動的に認識されるため、人為的操作によって機器の種別等の情報を入力する煩雑さがなく、且つ、正確な判定(認識)を行うことができる。
更に、その被制御機器に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得するため、仮にも将来的には用いられる可能性があると予測されるあらゆる種類の被制御装置に関する命令コード体系の情報を予め保有しておく必要がなくなり、厖大な数の一度も使用されない情報を予め保有しておかなくてはならないといった無駄を排除することができ、且つ、命令コード体系が改定されるなどの状況が生じたとしても、このような状況に容易に柔軟に対応することができる。
図3を参照して説明した構成おいて、被制御機器判定部1702が、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置(即ち、デジタルテレビ100)自体であると判定したときにも、命令コード情報取得部1703を作動させて自機の命令コード情報までも敢えて取得するといった無駄なことはせず、当該受信された遠隔制御信号に応じて命令コード情報保持部1704(メモリ172)に既に保持してある命令コードの対照データに依拠して被制御機器再発信制御信号形成部1705を作動させ(従って、結果的に、赤外光投射部183からリモコン信号を投射せしめて)、自機のリモコンで、目的とする被制御機器を制御する。尚、敢えて自機の命令コード情報を取得する場合(命令コード更改時における対処等のとき)に、手動にてこの取得を行うモードに設定可能に構成する。
一方、被制御機器判定部1702が、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置(即ち、デジタルテレビ100)ではないと判定したときには、命令コード情報取得部1703を作動する。但し、この場合も、その被制御機器に関する命令コード情報は既に取得されたものであるときには、重ねて命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得するような無駄な動作を省くように構成してもよい。
即ち、本発明の実施の形態としての装置(以下、適宜、本装置という)では、本遠隔制御信号再発信装置(本例では、デジタルテレビ100としても機能する)用の遠隔制御装置以外の、他の被制御機器用の遠隔制御装置は、原則的には、本装置に対して当初の一回のみ遠隔制御信号を投射すれば、上述のようにして、その被制御機器の命令コード体系に係る情報がワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得されて保持されるため、これ以降は、本装置用の遠隔制御装置を共通に用いて、命令コード体系の情報が既得の種々の被制御機器を自在に制御することが可能になる。尚、この場合、上述の他の被制御機器用の遠隔制御装置の操作キーのレイアウトのようなパターンが、既述のパターン表示データ生成部1707と制御操作パターン表示部1708によって表示器160に表示されるため、ユーザはこの表示上をカーソルのパターンを移動させ、確定操作しながら、所望の遠隔操作を行う。この様子については、図4および図5等を参照して更に後述する。
図2を参照して説明したように、本装置はデジタルテレビジョン受像機としても機能しつつ、種々の被制御機器に対してセンターコントローラとして機能し、自己に対応する遠隔制御装置(極めてよく普及している一般的な赤外線リモコンであってよい)によって、種々の被制御機器を遠隔制御することができる。また上述のセンターコントローラに対応する被制御機器は、図2を参照して既述のDLNAインターフェースで結ばれた外部の種々の被制御機器であり得る。
図4は、本発明の実施の形態としての遠隔制御信号再発信装置であるデジタルテレビの制御モードにおけるスクリーン上での表示例を表す図である。
図5は、図4の実施の形態の変形例としての遠隔制御信号再発信装置であるデジタルテレビの制御モードにおけるスクリーン上での表示例を表す図である。
図6は本発明の実施の形態としての遠隔制御信号再発信装置の制御モードにおける動作を表すフローチャートである。
次に、図6のフローチャートに沿って、適宜、図4及び図5等を参照しつつ遠隔制御信号再発信装置の動作について説明する。遠隔制御信号再発信装置が起動された後、それ自体は一般的なデジタルテレビ100用のリモコン200を用いて所定の操作をすることによって、赤外光等による通常のような制御信号をデジタルテレビ100の受光窓105に(従って、図2の赤外光受光部181に)与えて、このデジタルテレビを介して被制御装置を制御する制御モードにすることができる。尚、図2および図3を参照して説明したようにして、目的とする被制御機器を制御するための命令コード体系に関する情報は既に取得してあるものとする。
制御モードに遷移すると、選択されている被制御装置を識別する動作が開始する(ステップS601)。被制御装置の選択は、例えば、制御モードの設定操作と同様に、リモコン200の操作によって赤外光による通常のような制御信号をデジタルテレビ100に与えることによって行われるが、その他の方法として、デジタルテレビ100の起動の当初に、被制御装置を選択するための画面が映出されるようにして、その画面に対して、所定の操作ボタンや所謂十字キー等を操作することによってカーソルの移動と確定の操作を行って選択するようにしてもよい。
選択された被制御装置が液晶表示器160に接続されるべき映像機器である場合は、当該被制御装置の出力が、図2を参照して説明した入力切換部161を通してこの液晶表示器160に供給されるように回路が切換えられる。
被制御装置の選択乃至接続が識別されるのを待機し(ステップS602)、識別されたときには、スクリーン102の表示態様を制御操作パターン映出表示にする(ステップS603)。図4及び図5にこの制御操作パターン映出表示の例が夫々示されている。
図4の表示例では、映像表示領域D41をスクリーン102の左上方向に少し縮小し、スクリーン102右端及び下端に沿った各一定幅の帯状の領域D421,D422がスクリーン102の右下で直交したような形状で単色の地色の制御情報表示領域D42が設定される。
領域D421には被制御装置に対する制御操作の種別(起動、停止、ポーズ、EPG操作等々)を特定する制御操作パターン(例えば、PVRに付属の専用リモコンの操作キーの機能に相応するボタンのようなパターン表示)を制御操作パターン映出手段によって映出する。
一方、図5の表示例では、スクリーン102の全域を映像表示領域D51とし、この映像表示領域D51のうち相対的に周辺部に偏った部位(図示の例では右上に偏った部位)D52に制御操作パターンをスーパーインポーズする。
ステップS603に次いで、識別された被制御装置の名称或いは略称等をスクリーン102に表示する(ステップS604)。図4の表示例では、画面下部の制御情報表示領域D422に「PVR−1」と表示し、図5の表示例では、スクリーン102の右上の部位D52に「PVR−1」とスーパーインポーズする。
次いで、リモコン200からのカーソル移動制御信号Scの受信動作に移行する(ステップS605)。カーソル移動制御信号Scが受信されるのを待機し(ステップS606)、受信される毎に、該受信されたカーソル移動制御信号Scに対応する位置にカーソルを移動させる(ステップS607)。このようなカーソル移動動作は、ステップS607に次いで、リモコン200からの確定制御信号Sdを受信する動作に移行して(ステップS608)、この確定制御信号Sdが受信される(ステップS609)まで繰り返される。
この結果、カーソルは使用者の意図した位置に移動するまで繰り返し移動し、確定制御信号Sdの受信が認識された位置(例えば、PVRに付属の専用リモコンの操作キーの機能に相応するボタンのようなパターン表示の何れかの部分に重なる位置)に応じて制御操作特定信号が形成される(ステップS610)。図4の例では、制御情報表示領域D421におけるボタンのようなパターン表示の上に、矢印形のカーソルCUが位置し、図5の例では、スクリーン102の右上の部位D52におけるボタンのようなパターン表示の上に、矢印形のカーソルCUが位置し、各位置に応じた制御操作特定信号が形成される。
制御操作特定信号は制御操作の種別(起動、停止、ポーズ、EPG操作等々)を特定するものであり、この信号が、図2および図3を参照して説明した該当する各機能部によって、被制御装置(上述の例ではPVR−1)に適合した再発信制御信号が形成される(ステップS611)。
ステップS611で形成された再発信制御信号は、例えば、図2を参照して説明した赤外光投射部183とシステムコントローラ170の該当する機能部によって構成された再発信制御信号伝送部によって、赤外光の制御信号として当該被制御装置に送出(リモコン200からの制御信号の発信から見れば「再発信」)される(ステップS612)。尚、既述のように、再発信制御信号伝送部は、上述のような態様の他、DLNAインターフェース部152とシステムコントローラ170の該当する機能部によって構成され得る。これらの態様の再発信制御信号伝送部によって当該被制御装置に再発信制御信号が送出される状況は、図2を参照して説明したとおりである。
上記に説明したような遠隔制御信号再発信装置(デジタルテレビ)によれば、制御操作の種別に対応する個々の被制御装置毎の被制御装置制御信号の関係を特定するテーブルデータを図3の命令コード情報保持部1704(およびメモリ172)を参照することによって、一の遠隔制御装置と一の遠隔制御信号再発信装置との組み合わせによって、多数の、乃至は、多種の被制御装置を夫々制御するための再発信制御信号を得て、これらの各個の被制御装置を制御することができる。
以上において参照した図4おいて、スクリーン102上の領域D422の右寄りに破線図示のパターンP4は、領域D421に表示された標準的な汎用の制御モードでの制御動作(制御操作パターン)にはない特定の被制御装置(機種)に関して特有の、特殊キーでの制御を行うために用いられる制御キー(ボタン)のパターンである。このような特殊キーでの制御を行うモードへは、所要に応じて、標準的な汎用の制御モードの中から操作を行って遷移し、そのモードでこれらの特殊キーの機能を使用することになる。
同様に、図5において、スクリーン102上の右下の部位D523にスーパーインポーズされる破線図示のパターンP5は、D52の部位に表示された標準的な汎用の制御モードでの制御動作(制御操作パターン)にはない特定の被制御装置(機種)に関して特有の、特殊な制御を行うために用いられる制御キー(ボタン)のパターンである。図4のものと同様、このような特殊キーでの制御を行うモードへは、所要に応じて、標準的な汎用の制御モードの中から操作を行って遷移し、そのモードでこれらの特殊キーの機能を使用することになる。
図7、及び、図8は、遠隔制御信号再発信装置(デジタルテレビ)に図6のような動作を行うことを可能にする機能が付与されるに際しての準備動作を表すフローチャートであり、特に、図6のフローチャートにおけるステップS611、S612で、本遠隔制御信号再発信装置が被制御装置の機種毎に適合した被制御装置制御信号を形成し、送出する機能を果たすことが可能になるための準備動作に関するものである。
図7は、遠隔制御信号再発信装置(デジタルテレビ100)に対し、例えば、PVRやVCR等のような被制御装置毎に、各機種毎に付属の専用リモコンのものと同じ赤外光による制御信号としての被制御装置制御信号を形成し送出することを可能にさせるための信号変換テーブルが、例えば図2を参照して説明したメモリ172、従って、図3参照して説明した命令コード情報保持部1704に登録されるときの準備動作の概要を表すフローチャートである。
先ず、使用者が既述のリモコン200の赤外光による基本操作機能を用いる等してモード選択を行うと、本遠隔制御信号再発信装置100が登録モードになる(ステップS701)。次いで使用者が行う選択操作によって、被制御装置(例えば、PVR−1)に付属の赤外光リモコンからの赤外光の受光を待機する動作に入る(ステップS702)。
次いで、該当するリモコンからの赤外光の入力を待機し(ステップS703)、赤外光受光部181、遠隔制御信号受信部1701(図3)に入力があったときには、その入力に基づいてその被制御装置がそれに関する赤外光のデータが既に登録済みの機器(機種)であるか否かを判定する(ステップS704)。
ステップS704で、被制御装置がそれに関する赤外光のデータが既に登録済みの機器(機種)ではないと判定されたときには、次のステップS705で新たにその被制御装置に関する情報(赤外光の信号に関する命令コード体系のデータ)を取得するための命令コード体系の情報取得のルーチンに入り、被制御装置がそれに関する赤外光のデータが既に登録済みの機器(機種)であると判定されたときには、使用者による確認を俟って(ステップS706)、使用者の判断が肯定的であるとき(ステップS707、YES)にはこの準備操作を終了する。尚、使用者の判断が肯定的でないとき(ステップS707、NO)にはステップS701に戻る。
図8は、図7のフローチャートにおけるステップS705の機器情報取得ルーチンの内容を表すフローチャートである。被制御装置に関する情報(赤外光の信号に関する命令コード体系に関するデータ)を図2のIP網400を通してサーバ450に接続し、このサーバ450から、即ち、ワールド・ワイド・ウェブ・ページから、当該情報(データ)を取得するモードが選択されているか否かを判定し(ステップS801)、サーバに接続してデータを取得するモードが選択されているときにはそのサーバに該当する被制御装置に関する赤外光のデータが保有されているか否かを判定する(ステップS802)。
ステップS802で、そのサーバに、該当する被制御装置に関する赤外光のデータが保有されていると判定されたときには、該当するデータを所定のルート(図2では、サーバ450→IP網400→IP網インターフェース部151→システムコントローラ170)で取得し(ステップS803)、メモリ172に登録する(ステップS804)。
ステップS801でサーバに接続してデータを取得するモードが選択されていないときには使用者が手動で所要のデータを設定する(ステップS805)。
以上、図8のフローチャートのステップS802〜ステップS804に基づいて説明した態様の装置では、外部のワールド・ワイド・ウェブ上でアクセスされるデータベース等からデータ取得手段(図3では、命令コード情報取得部1703)によってIP網の信号伝送路を通して取得したデータで構成されたテーブルデータを参照して、再発信制御信号を形成できるようになるため、テーブルデータに係るデータの更新等についても容易に対応することができる。
尚、図4及び図5のスクリーン上での表示例については、制御操作パターン映出手段によって映出される制御操作パターンは、標準的な汎用の制御モードでの制御動作に沿うような、必ずしも各個の被制御装置に対応するようなもの(例えば、各個の機器に付属の専用のリモコンの操作キーのレイアウトに相似のもの)ではないように説明したが、各個の被制御装置に夫々対応する制御操作パターンをスクリーンに映出して、これを用いてそれらの被制御装置を制御するように構成する技術思想をも包摂していることは勿論である。
本発明の実施形態としての制御システムを表わす概念図である。 図1の制御システムにおける遠隔制御信号再発信装置としてのデジタルテレビの構成を示すブロック図である。 図2のシステムにおけるシステムコントローラについて、本実施の形態に関係する枢要な機能を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態としての遠隔制御信号再発信装置であるデジタルテレビの制御モードにおけるスクリーン上での表示例を表す図である。 図4の実施の形態の変形例としての遠隔制御信号再発信装置であるデジタルテレビの制御モードにおけるスクリーン上での表示例を表す図である。 本発明の実施の形態としての遠隔制御信号再発信装置の制御モードにおける動作を表すフローチャートである。 図6の動作を可能にする機能が付与されるための準備動作を表すフローチャートである。 図6の動作を可能にする機能が付与されるための準備動作を表すフローチャートである。
符号の説明
100…デジタルテレビ 101…筐体 102…スクリーン 103…左側スピーカ 104…右側スピーカ 105…受光窓 110…アンテナ 120…復調・フィルタリング部 121…チューナ 130…映像処理部 131…OSD部 140…音声処理部 141…増幅器 142…スピーカ 151…IP網インターフェース部 152…DLNAインターフェース部 160…液晶表示器 161…入力切換部 170…システムコントローラ 171…操作部 172…メモリ 181…赤外光受光部 182…無線通信部 183…赤外光投射部 200…リモコン 201…筐体 202…確定操作ボタン 211…相対位置検出手段 212…検出特性調整部 220…赤外光制御信号投射部 230…システムコントローラ 231…確定操作受付部 232…メモリ 300,301…PVR 400…IP網 450…サーバ 1701…遠隔制御信号受信部 1702…被制御機器判定部 1703…命令コード情報取得部 1704…命令コード情報保持部 1705…再発信制御信号形成部 1706…再発信制御信号伝送部 1707…パターン表示データ生成部 1708…制御操作パターン表示部

Claims (3)

  1. 複数の種類の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号を受信し得る遠隔制御信号受信部と、一の被制御機器用の遠隔制御装置から発信される遠隔制御信号が前記遠隔制御信号受信部で受信されたときに、該受信された信号を解析して当該被制御機器の種別を判定する被制御機器判定部と、前記被制御機器判定部による判定結果に応じて、当該被制御機器の種別に適合する制御信号の命令コード体系に係る情報をワールド・ワイド・ウェブ・ページから取得する命令コード情報取得部と、前記命令コード情報取得部によって取得された命令コード体系に係る情報を保持する命令コード情報保持部と、前記命令コード情報保持部で保持された命令コード体系に係る情報に基づいて前記遠隔制御信号受信部で受信された遠隔制御信号に対応した命令コードの再発信制御信号を形成する再発信制御信号形成部と、前記再発信制御信号形成部で形成された再発信制御信号を目的とする被制御機器に伝送する再発信制御信号伝送部と、を含んで構成された遠隔制御信号再発信装置であって、
    前記被制御機器判定部は、当該被制御機器に付属の遠隔制御装置からの入力信号の受信を待機し、該待機後の当初の一回の前記入力信号の受信時に前記入力信号に基づいて当該被制御機器が既に登録済のものであるか否かを判定するように構成され、且つ、前記遠隔制御信号受信部で受信された遠隔制御信号を解析した結果、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置であると判定したときには前記命令コード情報取得部を作動させず当該受信された遠隔制御信号に応じて前記再発信制御信号形成部を作動させ、当該被制御機器は本遠隔制御信号再発信装置ではないと判定したときに前記命令コード情報取得部を作動させるように構成され、更に、
    無線または有線で供給される放送波を受けて該放送波に復調処理を施してトランスポートストリームを抽出し選局に応じた映像及び音声並びに番組情報を取得するためのフィルタリング処理を行う復調・フィルタリング部と、前記復調・フィルタリング部の映像出力を表示に適合する信号に変換するための処理を行う映像処理部と、前記復調・フィルタリング部の音声出力を発音を行うに適合する信号に変換する音声処理部と、前記復調・フィルタリング部の出力に含まれる番組情報を表示するための処理を行うOSD部と、前記映像処理部およびOSD部の出力に基づく映像を表示する表示装置と、前記音声処理部の出力に基づく音声を発音する発音装置と、を更に備え、前記復調・フィルタリング部、映像処理部、音声処理部、OSD部、表示装置、および、発音装置によって本遠隔制御信号再発信装置がデジタルテレビジョン受像機としても機能し得るように構成され、更にまた、
    前記被制御機器判定部による判定結果に応じて、当該被制御機器の種別に適合する遠隔操作用の制御操作パターンを表すためのパターン表示データを生成するパターン表示データ生成部と、該パターン表示データ生成部によって生成されたパターン表示データに基づいて前記OSD部を通して前記表示装置に当該遠隔操作用の制御操作パターンを表示する制御操作パターン表示部と、を備えたことを特徴とする遠隔制御信号再発信装置。
  2. 前記遠隔制御信号受信部は、本遠隔制御信号再発信装置に付属の正規の遠隔制御装置から発信される赤外線による遠隔制御信号を受信するように構成され、且つ、前記再発信制御信号伝送部は赤外線による再発信制御信号を外部機器に伝送するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御信号再発信装置。
  3. 前記遠隔制御信号受信部は、本遠隔制御信号再発信装置に付属の正規の遠隔制御装置から発信される赤外線による遠隔制御信号を受信するように構成され、且つ、前記再発信制御信号伝送部はDLNA(Digital Living Network Alliance)所定のガイドラインに準拠した通信方式で外部機器との連携動作を行うためのDLNAインターフェース部によって構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遠隔制御信号再発信装置。
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