JP4638478B2 - 量子キー分配に対する変調器タイミング - Google Patents

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Description

本発明は量子暗号に関し、特に、量子キー分配(QKD)システムにおける変調器の動作のタイミングを確立するための方法に関する。
量子キー分配は、「量子チャネル」越しに送信された弱い光信号(例えば、平均で0.1光子)を用いて、送信者(「アリス」)と受信者(「ボブ」)との間で、キーを設定することに関係する。キー分配の安全性は、不確定状態にある量子系はどれでも測定するとその状態を変えるという、量子力学の原則に基づいている。結果として、量子信号を妨害あるいは測定しようとする盗聴者(「イブ」)は、送信信号にエラーを引き起こしてしまうため、その存在が明らかになる。
量子暗号の一般的な原則は、ベネットとブラッザールの論文(非特許文献1参照)の中で、初めて発表された。具体的なQKDシステムは、C.H.Bennettらの論文(非特許文献2参照)、C.H.Bennettの論文(非特許文献3参照)、およびベネットの特許文献1(以下‘410特許と称す)に記載されている。QKDを実行する一般的なプロセスは、ボーミスターらの著作(非特許文献4参照)に記載されている。
上述のベネットによる文献および特許公報では、それぞれ、いわゆる「一方向」型QKDシステムについて述べられている。一方向型QKDシステムとは、アリスが単一光子の偏光又は位相をランダムに暗号化して、ボブがそれら光子の偏光又は位相をランダムに測定するものである。1992年のベネットの論文に述べられている一方向型システムは、二光束マッハ・ツェンダー干渉計に基づいている。アリスおよびボブは、干渉計の位相を制御できるように、干渉計の各部にアクセスすることが可能である。干渉計は、熱的ドリフトを補償するために、伝送中は量子信号波長の一部分内で動的に安定する必要がある。
ギシンの特許文献2(以下、‘234特許と称す)では、干渉計を通って往復するようにパルスを送信することによって、偏光や熱ゆらぎを自己補正する、いわゆる「双方向」型QKDシステムについて開示されている。このように、‘234特許の双方向型QKDシステムの光学レイヤは、一方向型システムに比べて環境の影響を受けにくい。
米国特許第5,307,410号公報 米国特許第6,438,234号公報 Quantum Cryptography:Public key distribution and coin tossing, Proceedings of the International Conference on Computers、Systems and Signal Processing,Bangalore,India,1984,pp.175−179(IEEE、New York、1984) "Experimental Quantum Cryptography," J.Cryptology 5:3−28(1992) "Quantum Cryptography Using Any Two Non−Orthogonal States," Phys.Rev.Lett.68 2121 (1992) The Physics of Quantum Information, Springer−Verlag 2001, in Section2.3, pages27−33
‘410特許および‘234特許で述べられたような一方向型および双方向型QKDシステムは、典型的には、理想的な状態にどのようにして到達するかについて全く記載なしに、システムの理想的な作動状態で作動すると記載されている。さらに、自己補正や動的安定性は、システムの光学レイヤについて言及されており、システムのセットアップについては適用されていない。あるいは、電子システムやタイミングシステムのように、しばしば議論がされないようなQKDシステムの他の全ての側面と組み合わせて、システムを理想的もしくはほぼ理想的な状態で作動させることについて述べられていない。
以下に詳細に説明する通り、本発明の第1の面は、QKDシステムの変調器のタイミングをセットアップする方法である。例示のために、双方向型QKDシステムとして考える。双方向型QKDシステムにおいては、この方法では、初期タイミングと、初期変調電圧と、比較的大きな初期変調器電圧信号幅とを、変調器の一方、例えば、ボブの変調器に対して選択する。また、ボブからアリスに遅延非量子パルスを送信し、そのパルスをアリスの変調器MAでの変調なしにボブに戻して受信する。さらに、この方法は、ボブによってボブの検出器で変調されるパルスをカウントすることを備えている。ボブの変調器による変調が生じないとき場合は、変調器作動信号タイミングを粗い時間間隔によって反復的にインクリメントし、検出器が変調が生じたことを示すかどうかを観測する。変調が生じると、検出器間のカウントにおけるシフトによって示され、この場合、電圧タイミングが、検出器カウントにおける変化を生じる時間にリセットされる。粗い時間間隔は、次いで、細かい時間間隔に細分化される。変調器作動信号幅は減少され、そして、高精度な作動信号タイミングをさらに狭めるために、タイミングは細かい時間間隔のインクリメントによって調整される。タイミングを反復的にリセットすること、以前の時間間隔を細分化すること、次いで、タイミングを新しい細分間隔によってインクリメントすることの、このプロセスは、最終変調器電圧タイミングT1Fが所望の程度の精度と推定されるまで、繰り返される。作動信号タイミングを最終的に、変調器作動信号を変調されるパルスの到達に合わせつつ、調整することができる。
ボブのタイミングが確立されると、次いで、ボブの変調器電圧は固定され、また、アリスの変調器作動信号は選択変調を提供するようセットされる。また、アリスの変調器信号幅は、比較的大きくセットされ、(新しい)初期作動信号タイミングが選択される。上述したボブの反復プロセスは、最終タイミングを確立するために、アリスの変調器MAのタイミングの粗い・細かい調整および変調器作動信号幅の調整に関して、基本的にアリスと同じように繰り返される。
QKDシステムが双方向型システムである態様の一例において、パルスの1つは、アリスに入るとき、およびアリスから出ていくときの両方で変調される。これにより、アリスの変調器は、直交偏光に対してパルスを変調することができる。位相変調器は偏光感度がよい傾向にあるので、このアプローチは、パルスにおける偏光変化に起因する変調エラーを低減することに貢献する。
本発明は、量子暗号法に関する産業実用性に関連するともに、それを有するものであり、QKDシステムにおける量子信号の変調を行うシステムおよび方法に対してなされたものである。本発明を、以下に、双方向型QKDシステムに関して説明するが、本発明は一方向型および双方向型システムのどちらにも適用可能である。以下の説明において、「量子信号」あるいは「量子パルス」は光子の平均数μ≦1を有し、「非量子信号」あるいは「非量子パルス」は光子の平均数μ>1を有する。
<双方向型QKDシステムの理想的な動作>
例示を目的として、本発明を、双方向型QKDシステムに関して説明する。図1は、2つのQKDステーション、アリスとボブとを備える双方向型QKDシステム100の概略図である。ボブは、光パルスP0を出射するレーザ12を備える。レーザ12は、時分割多重化/逆多重化(M/D)光学系104に連結される。M/D光学系104は、レーザ12から入力パルスP0を受け取り、個々のパルスを2つの時分割多重化パルス(「量子信号」)P1,P2に分割する。同様に、M/D光学系104は、(後述する)アリスから、時分割多重化パルスの組を受け取り、それらを結合し(干渉させ)、単一パルスとする。M/D光学系104は、M/D光学系104に連結された位相変調器MBを備えている。光ファイバリンクFLは、M/D光学系104に連結されており、ボブをアリスに接続する。ボブは、また、変調器MBに連結された電圧制御器44と、電圧制御器に連結された乱数発生器(RNG)ユニット46と、を備える。
ボブは、また、M/D光学系104に連結された2つの検出器32a,32b、を備える。ボブは、さらに、レーザ12に、検出器32a,32b、電圧制御器44、そしてRNGユニット46に、機能的に(例えば電気的に)連結された制御器50を備える。
アリスは、一端で光ファイバリンクFLに、そして反対側の他端でファラデーミラーFMに連結される位相変調器MA、を備える。アリスは、また、変調器MAに連結された電圧制御器14と、電圧制御器に連結された乱数発生器(RNG)ユニット16と、を備える。アリスは、さらに、RNGユニット16、そして電圧制御器14に連結された制御器20を備える。
ボブの制御器50は、アリスおよびボブの動作を同期させるために、アリスの制御器20に同期リンク(チャネル)SLを介して(光学的あるいは電子的に)連結される。詳細には、位相変調器MA,MBの動作は、同期信号SSを同期リンクSL上で交換する制御器20,50によって、連携される。実施例の一例において、本発明の変調器タイミングセットアップを備えるQKDシステム全体の動作は、制御器20あるいは制御器50のいずれかから制御される。
<双方向型QKDシステムの理想化された動作>
QKDシステム100の動作の実施例の一例において、ボブの制御器50は、信号S0をレーザ12へ送信し、それに応じて、比較的強く短いレーザパルスP0を発生する。実施例の一例において、次いで、パルスP0は、オプションの可変光学的減衰器VOA13Bによって減衰される。パルスP0は、M/D光学系104に到達し、M/D光学系104は、そのパルスを、直交偏光を有する2つの弱いパルスP1,P2に分割する。パルスP1は、直接、アリスへ向かうが、P2は遅延する。パルスP1,P2の一方−例として、P2−が遅延して、MB(この時点では非作動状態のままである)を通り、一方のパルスが他方の後で、例えば、図示する通り、パルスP2がパルスP1の後で、これらパルスが光ファイバリンクFLをアリスへと進む。
なお、ここで、システム100の他の実施例において、パルスP0,P1を、アリスに配置されたVOA13Aを用いてアリスによって減衰される比較的強いパルスとすることもでき、これらパルスは、ボブに戻る前に、弱い(量子)パルスになるよう減衰されることを述べておく。
パルスは、アリスの変調器MAを通り、パルスの偏光を90°変化させるファラデーミラーFMで反射して離れる。これらパルスが変調器MAを通って戻ってくるとき、アリスは第1パルスP1を未変調で通過させるが、第2パルスP2の位相を変調する(つまり、位相シフトΦAを与える)。
この時点では、システムは、まさに一方向型システムのように機能し、アリスが量子パルスを変調して、それをボブに送信し、ボブも、また、信号を変調し、それを検出器32a,32bの一方で検出する。
以下により詳しく説明する通り、アリスの変調器MAの変調のタイミングは、制御器20,50の間で共有される同期信号SSによって提供される。アリスの変調は、制御器20によって実行される。制御器20は、よくタイミングが合わされた信号S1をRNGユニット16へ出力する。RNGユニット16は、乱数を表す信号S2を電圧制御器14へ出力する。これに応じて、電圧制御器14は、1セットの基準信号(電圧)、例えば、V[+3π/4]、V[−3π/4]、V[+π/4]、V[−π/4]、からランダムに選択された作動信号(電圧)V2=VAを送信する。これにより、変調器MAの位相が、対応する基準位相、例えば、+3π/4、−3π/4、π/4、−π/4の1つにセットされる。
次に、2つのパルスP1,P2がボブに戻り、そしてそこで、例えば、パルスP2は変わらないままM/D光学系104を通過するが、パルスP1は遅延されて変調器MBを通る。しかし、そこでは、変調器MBはパルスP1に位相シフトΦBを与えるのである。以下により詳しく説明する通り、ボブでのパルスP1(あるいは他の選択されたパルス)の変調のタイミングは、制御器20,50の間で共有される同期信号SSによって提供される。変調は、制御器50によって実行される。制御器50は、よくタイミングが合わされた信号S3をRNGユニット46へ出力する。RNGユニット46は、乱数表す信号S4を電圧制御器44へ出力する。これに応じて、電圧制御器44は、1セットの基準信号(電圧)、例えば、V[+π/4]、V[−π/4]、からランダムに選択された作動信号(電圧)V1=VBを送信する。これにより、変調器MBの位相が、対応する基準位相値、例えば+π/4、−π/4、の1つにセットされる。
さらに、パルスP1,P2がM/D光学系104に入るとき、パルスP1は、パルスP2に対して、パルスがボブから出ていくとき、そこで、当初に与えられるものと等しい同じ量だけ遅延される。次いで、M/D光学系は、干渉パルス(図示せず)を生成するために、パルスP1,P2を干渉させる。
検出器32a,32bは、強めあう干渉(ΦA−ΦB=0)が検出器32aによって検出され、弱め合う干渉(ΦA−ΦB=π)が検出器32bによって検出されるように配置される。ボブがアリスと同じ基準位相を与えるとき、検出器32aにおけるカウントは二値で0を示し、検出器32bにおけるカウントは二値で1を示す。しかしながら、ボブの基準位相がアリスとは異なるとき、相関性はなく、カウントは、検出器32a,32bのいずれでも同じ確率となる(つまり、干渉パルスは、50:50のチャンスでいずれの検出器にも検出される)。
<変調器タイミングセットアップ>
上述の説明は、理想化されたQKDシステム動作に対してなされた。しかしながら、実際には、QKDシステムは、自動的に理想的な状態で動作し続けることはない。さらに、商業的に実現可能なシステムは、まず、動作するよう、素早くセットアップしなければならず、次に、継続的な、理想的あるいはほぼ理想的な動作を確実に行うよう、その動作の状態の変化に対して補償可能でなければならない。
したがって、上述した、理想化された方法におけるQKDシステムを実行する前に、システムを、適正に動作するよう、セットアップし較正しなければならない。これには、適切な変調が達成されるよう、変調器(位相あるいは偏光)を較正することが含まれる。
しかしながら、QKDシステムにおける変調器を較正するためには、変調器の作動の適切なタイミングを、まず確立しなければならない。詳細には、それぞれの変調器は、変調される必要のある量子パルスが特定の変調器を通る正確な瞬間に、作動されなければならない。変調器が起動される時間量を最小限にすることは、交換されたキーに関する情報を得ようとして変調器状態を割り出そうとしている盗聴者の機会を減らす。
したがって、本発明の実施例の一例は、変調器タイミングをセットアップすることを備えている。それぞれの変調器については、方法は、2つの主要な行程を備えている。すなわち、比較的幅の広い変調作動信号での粗いタイミング調整と、それに続く、幅の狭い変調作動信号幅での細かいタイミング調整である。
これらの基礎的なステップを、次に、図1のQKDシステム100および図2のフローチャート200を参照して、よりに詳しく以下に説明する。なお、ここで、実施例の一例において、制御器20,50は、RNGユニット16,46を通じてではなく、変調器タイミングセットアップにおいて、それぞれの較正信号SC1,SC2を通じてそれぞれの電圧制御器14,44と直接通信することを述べておく。
<ボブの変調器のタイミング>
初めにアリスのタイミングを確立することもできるが、本実施例の一例においては、ボブの変調器MBのためのタイミングを確立する。
図2のフローチャート200を参照すると、202において、ボブの制御器50は、信号SSを同期チャネルSL上に制御器20へ送信し、制御器20にアリスの位相変調器を、それがまだオフでない場合は、オフにするよう指示する。あるいは、アリスの変調器を固定変調にセットすることもできるが、単にオフのままにしておく方がより簡単である。この意味において、アリスの変調器は、変調器が非作動であるときの変調がない場合も含めて「固定変調」にある、と言う。
204において、制御器50は、次いで、電圧制御器44に、変調器MBの作動信号(電圧)V1=VBを、π位相シフトを生成するVB[π]など比較的大きな変調値に、セットさせる。電圧セッティングをVB[π]とすることは好ましい。なぜなら、これにより、多くの(つまり、何千の)パルス当たりの光子を要する他の変調セッティングと比較して、使用されるパルス当たりの光子を、より少数(例えば、何百)に低減することができるからである。これは、走査時間をより速くすると言え、したがって、タイミングセットアップ手順をより速くすると言える。このように、キー交換動作において用いられる特定のベースがπの基準位相セッティングを含んでいない場合であっても、実施例の一例においては、可能な限り素早い変調器タイミングをセットアップする目的で、このような位相セッティング−つまり、非基準位相セッティング−が用いられる。
206において、制御器50はまた、電圧制御器44に、一般に2nsから10nsの範囲にある最終作動信号幅W1と比較して、変調器作動信号V1の幅を相対的に大きく(例えば、50nsに)させる。この比較的粗い幅を、W1Cとする。208において、制御器50は、時間作動信号VB[π]が変調器MBに印加されるべき初期変調器電圧時間T01、を選択する。実施例の一例では、T01=0である。
210において、制御器50は、パルスP0を1MHzなど特定の繰り返しレートで生成するために、次いで、信号S0をレーザ12へ送信する。パルスP0は、量子パルスである必要がなく、例えば、何百、何千の光子を有することができる。実施例の一例において、パルスP0は、非量子パルスである。したがって、検出器32a,32bにおいて検出される光学信号を容易に識別するために十分な光子を有しており、このような場合、μは、典型的には1〜10の間である。
212において、変調器MBは、時間T01、幅W1Cで、作動信号V1=VB[π]を通じて変調され、検出器32a,32bの光子カウントが測定される。変調器MBのタイミングが正しくなければ、パルスは変調されることなく、そして、検出器32aの光子カウントは高くなり、一方、検出器32bの光子カウントは、低くなって、ほとんど暗電流および他のスプリアス効果に起因するものとなろう。
なお、ここで、図1のシステム100において、2つのパルスP1,P2は、パルスP0から生成されることを述べておく。これらのパルスは、アリスから反射され、ボブに戻る。上述のシステム100において、光ファイバリンクFLに沿った往復行程の端部で、P1とP2の相対的な位相差が、検出器32a,32bによって測定される。
システム100において、変調器MA,MBからの位相変調を、P1にアリスとボブの両方によって与えることができ、P2にアリスとボブの両方によって与えることができ、P1にボブによって与えることができ、P2にアリスによって与えることができ、また、その逆も同様である。それは、最終的に測定されるのが、パルス間の全体の相対的な位相差であって、どの特定のパルスの位相でもないからである。しかしながら、変調器電圧振幅および電圧パルスタイミングを正確なレベルでセットするためには、特定の位相変調方法が、事前に、アリスとボブによって一致していなければならない。
以下に説明する実施例の一例においては、例示の目的で、パルスP1がアリスとボブ両方によって変調される場合を考える。位相シフトは、それぞれの変調器から与えられた総計であり、未変調のパルスP2の位相と比較される。したがって、変調器タイミングセットアップの実施例の一例において、タイミングを合わせる必要があるのはアリスを通るパルスP1の変調である。パルスP1,P2の両方が変調される場合、本発明のタイミングセットアップ方法は、直接的に、この場合に適用される。例えば、P1がボブによって変調され、P2がアリスによって変調されるとき、この場合、ゼロ位相差を確実にするために、VB=VA=V[π]のバイアス位相電圧の態様の変調器作動信号を両方の変調器に出力する。
セキュリティのために、ボブの出ていくパルスP1,P2が変調されないことは重要である。なぜなら、これにより、ボブの変調器状態の情報が盗聴者に漏れることがあるからである。このことは、特に、高い平均光子レベルμが用いられる場合に当てはまる。なぜなら、盗聴者が検出されることなくファイバリンクFLに盗聴器を仕掛けることを可能にするからである。
十分なサンプリング間隔の後に、例えば、外部雑音がある状態において、10の非量子信号以上の検出が少なくともできるサンプリング間隔の後に、それぞれの検出器の光子カウント(つまり、「クリック」数)が記録され、そして、214において、パルスタイミングT01(例えば、電圧信号の前側のエッジで測定される)が、タイミング間隔ΔT1でインクリメントされる。ΔT1の値は、多少、初期の幅の広い作動信号V1=VBより小さく選択されている。例えば、レーザ12からの1MHzの繰り返しレートでは、パルスP0は1μsに分離される。この間隔は、(粗い)時間インクリメントΔT1=40nsの範囲を定めるために、例えば、25のセグメントに分割することができる。この(粗い)時間インクリメントΔT1=40nsは、50nsの変調器パルス幅によってカバーされ、こうして、オーバーラップを保証することができる。
また、214において、光子カウントがチェックされ、再度、変調が生じているかをチェックする。変調が生じていなければ、この場合、T0はさらなるΔT1などによってインクリメントされて、そして、212が繰り返されてから、214の光子カウントチェックが繰り返される。実施例の一例において、連続する非量子パルス間のタイミング間隔全体(つまりタイミング領域)がカバーされるまで、212,214が、n回、T01+nΔT1で繰り返されて(反復されて)、検出器カウントにおける変化をもたらすタイミング間隔が確立される。他の実施例の一例では、検出器カウントにおける変化が検出されたとき、反復がストップする。
なお、ここで、量子キーを確立する際に通常のQKDシステム動作の場合の変調器作動信号V1をVB[π/4]にセットする場合と比較して、変調器作動信号V1をVB[π]にセットすることによって、最終的に位相変調が生じるときの検出器32a,32bでの光子カウントにおけるシフトは飛躍的となることを述べておく。
双方向型QKDシステムでは、このプロセスが、2つの時間間隔をもたらす。この2つの時間間隔において、光子が、検出器32aではなく検出器32bで検出される。このような時間間隔の1つは、レーザ12からの光子がアリスへ向かって進む際に、変調器MBによって変調されたときに生じる。また、1つの間隔とは、アリスから戻る光子が変調器MBを通って進むときである。もし、ファイバリンクFLの長さが変更されて、往復移動時間が増加したとき、この場合、出ていくパルスは、同じ時間で変調を示すことになり、また、戻ってくるパルスは、往復移動時間の増加による遅延に対応する時間で変調する結果になる。
同様の効果は、光子パルスP0がシステムに送信されるレートの変更によって、物理的ファイバを変更することなく、達成しうる。ファイバリンクFLには1つ以上のパルスがあるので、これにより、戻ってくるパルスのロケーションの明らかな変化をもたらすことになる。したがって、215において、変調器MBは、ボブに入力されるパルスをただ変調し、ロケーションを変更するパルスに対応する、粗いタイミングT1Cにセットされる。
一方の検出器から他方の検出器への光子カウントにおけるシフトが生じて、これにより、出て行く(粗い)作動信号タイミングT1Cが特定されると、次に、プロセスは216に移行する。そこでは作動信号タイミングは、実際にはT1Cにセットされる。しかしながら、この時点での変調タイミングは、比較的大きな値、例えば50ns、に初期設定されているタイミング間隔ΔT1の内にあるとわかるのみである。
比較的粗い変調作動信号幅W1Cは、より妥当な値W1Rに低減される必要がある。理想的には、作動信号V1=VBは、可能な限り小さい最終的な幅W1Fを有しており、これにより、変調器MBが、入ってくるパルスP1を変調するために必要な最も短い時間だけ作動される。また、最終作動信号幅W1=W1Fは、入ってくるパルスP2が、変調されることなく変調器MBを通るように、十分に小さい必要がある。ここで、入ってくるパルスP2は、入ってくるパルスP1(例えば、数ナノ秒以内)に近い。
したがって、217において、作動信号幅は、例えばW1R=5nsに、低減される。この値は、物理的バンド幅および変調器電圧ドライバ14の決定時間制限を想定して選択される。このようにして、218において、タイミング間隔ΔT1は、ある数の低減サイズ間隔ΔT1R、例えば(50ns)/(25)=2ns、に分割される。この間隔は、走査の際のオーバーラップを可能にするために、新しい低減作動信号幅W1Rより小さい必要がある。
そして、222において、T1R(低減されたタイミング)の実際の値がΔT1R(ここでは、ΔT1R=2ns)以内に決定されるまで、212〜218が、低減された時間インクリメントを用い、T1R=T1+nΔT1Rの関係に基づいてタイミングを変化させて、繰り返される。224において、作動タイミング信号V1が、検出器の光子カウントが変調器MBによる変調を示す変化を表す間隔に合わせられる。
必要に応じて、226において、217〜224における、変調作動タイミングT1,T1Rを検出し、(オプションで)電圧信号幅W1を低減された幅W1Rにまで狭め、時間間隔ΔT1をいっそう小さいセグメントΔT1Rに細分するプロセスが、さらにより低減された作動タイミング信号T1Rと、対応するより小さい時間間隔と、オプションとしてより小さい作動信号幅W1Rとを用いて、繰り返される。変調器MBに対する変調器作動信号V1=VBの最終タイミングT1Fが、所望の程度の正確さ、例えば約2ns程度に確立されるまで、および、所望の最終作動信号幅W1F、例えば約2ns程度が達成されるまで、このプロセスは繰り返される。
<アリスの変調器のタイミング>
ボブの変調器MBのタイミングが確立されると、次いで、アリスの変調のタイミングを確立する必要がある。
したがって、引き続き図1を参照するとともに図3のフローチャート300を参照すると、302において、ボブの変調器電圧がV1=VB[π]で一定にセットされる。
304において、アリスの制御器20は、信号SC2を電圧制御器14へ送信し、電圧制御器14に変調器作動(電圧)信号V2=VA=−VB=VA[−π]を変調器MAへ送信させる。これは、変調器MAの位相を(名目上)−πにセットするよう機能する。ボブの変調器MBは、アリスの変調器タイミングセットアップの際、V1=VB[π]で一定に保持される。ボブの変調器作動信号V1=VBのように、アリスの変調器作動信号VAが、V2=VA[−π]など、比較的大きな変調値にセットされ、これにより、変調が変調器MAで生じる場合、(名目上)0の全体の位相シフトによって、基本的にすべての変調された光子が、検出器32aで検出される。変調が変調器MAで生じなければ、その場合、パルスは、ボブの変調器MBによって与えられたπの位相を有することになり、その結果、基本的にすべての変調されたパルスが、検出器32bで検出される。
306において、ボブに対する206のように、制御器20は、また、電圧制御器44に、変調器作動信号V2=VA[π]の幅W2=WAを、(一般に約10nsである)最終信号幅W2Fと比較して、相対的に大きく(例えば、50nsに)させる。この相対的に大きい(粗い)幅を、W2Cとする。
308において、ボブに対する208のように、制御器20は、時間変調器作動信号V2=VA[−π]が変調器MAに印加されるべき(新しい)初期時間T02、を選択する。
なお、ここで、実施例の一例において、アリスで変調されるべき光学パルスが、アリスの入口および出口の両方で、変調されることを述べておく。これには、変調器を通ってファラデーミラーへ進み、変調器を通って戻ってくるときに、パルスを変調するのに十分な幅であり、かつパルスP1,P2の両方とも変調しないよう十分に狭い作動信号幅W2C、を必要とする。この変調手法は、変調器の偏光感度をパルス偏光における変動にまで低減するという利点がある。
310において、ボブに対する210のように、パルスP0を1MHzなど特定の繰り返しレートで生成するために、制御器50は、次いで信号S0をレーザ12へ送信する。
312において、ボブに対する212のように、検出器32a,32bの光子カウントが測定される。変調器MAのタイミングが正確でないとき、この場合、変調器を通ってボブへと戻る途中のパルスP2はアリスで変調されることなく、そして、検出器32bの光子カウントは高くなる。一方、検出器32aの光子カウントは低くなり、ほとんど暗電流および他のスプリアス効果に起因するものとなろう。
再び、ここで、図1のシステム100において、2つのパルスP1,P2は、パルスP0から生成されることを述べておく。これらのパルスは、アリスから反射され、ボブに戻る。上述したシステム100において、パルスP1あるいはパルスP2のいずれかが、アリスによって変調され、そして、パルスP1あるいはパルスP2のいずれかが、ボブによって変調される。このように、アリスに対する変調器タイミングセットアップにおいて、タイミングを合わせる必要があるのは、あらかじめ一致しているパルスP1あるいはP2の変調であり、また、アリスの入口およびアリスの出口の両方で変調される必要がある。
ボブの状況と異なり、光子が変調器MAからファラデーミラーMFへ進み、そして変調器MAへと戻ってくる往復時間は、はっきり認められるほどには変化しないことが、よく知られている。この往復移動時間は、P1とP2を分離する時間より小さい。光子検出器カウントにおける2つの変化を観測するために、変調器MAは、十分に狭い変調器作動信号で駆動される。すなわち、1つの変化は、P1の入力と出力の遷移に対応するものであり、2つ目の変化は、P2の出力の遷移に対応するものである。変調器作動信号V2は、P1あるいはP2の行程の両方向を同時にカバーするのに十分な幅を有する。
変調が生じていないことを光子カウントが示しているとき、この場合、314において、ボブに対する214のように、初期電圧信号タイミングT02は、ΔT2でインクリメントされる。1つのパルスだけが一度に変調されることを保証するために、ΔT2の値は、例えば、パルスP1,P2間の時間間隔を知ることによって選択される。314において、光子カウントがチェックされ、再度、変調が生じているかをチェックする。変調が生じていなければ、この場合、T02はさらなるΔT2などでインクリメントされて、光子カウントチェックが繰り返される。連続するパルス間の時間間隔全体(領域)がカバーされるまで、このプロセスは、n回、T2C=T02+nΔT2で、繰り返される。316において、検出器カウントにおける変化をもたらすT2Cの値は、次いで、変調器MAに対する粗いタイミング値にセットされる。
再び、ここで、ボブでは、パルスP1あるいはP2の行程の一方向のみが、変調器作動信号V1=VBによってカバーされることを述べておく。しかしながら、アリスにおいて、パルスの行程の両方向は、変調器作動信号V2=VAによってカバーされる。こうして、ボブの場合には、例えば、約50%より少ない光子カウントにおける変化は、変調における変化を全く示さないことになろう。一方、アリスでの、そのような変化は、変調されるべきパルスの2つの変調の少なくとも一方が生じたこと、および、少なくとも、タイミングの概算が確立されたこと、を非常によく示すことができよう。
変調器作動信号V2=VA[−π]に対するタイミングT2が、316において、確立されると、次いで、ボブに対する217のように、317において、盗聴者による変調器MAの探索をより難しくするために、粗い作動信号幅W2Cはより小さい(低減された)サイズW2Rに減少する。実施例の一例において、作動信号幅W2Cは、低減された作動信号幅W2Rを形成するために、インクリメンタルにより小さくなる。そして、312〜316が、より小さくされた信号幅で繰り返される。
次いで、ボブの218のように、318において、タイミング間隔ΔT2がより細かい(低減された)細分間隔ΔT2Rに分割され、322において、312〜317が繰り返される。「変調がない」状態に戻る変化を表す光子カウントにおける変化が生じれば、この場合、324において、ボブに対する224のように、変調器電圧タイミングT2Rが調整され、これにより、変調が再確立されるまで狭められた電圧信号をシフトし、そして、好ましくは、そのように狭まった電圧信号がパルスP2に合わせられる。そして、326において、317〜324(あるいは318〜324)が、最終の所望の作動信号幅W2Fとともに、最終の所望の作動信号タイミングT2Fが確立されるまで繰り返される。実施例の一例において、アリスの最終の作動信号幅W2Fは、ボブの作動信号W1Fの約5倍であり、例えば、W1F=2ns、W2F=10nsである。
実施例の一例において、変調器タイミングセットアップは、上述し、かつフローチャートにおいて例示したタイミング方法を実行する命令を有する制御器20,50において、ソフトウェアを有することにより達成される。
けれども、また、ファイバ長が変更された場合(例えば、新しいファイバリンクFLへの連結、あるいは新しい光学パスへの光学的な切り換え)、あるいは、qbit最新レートが変わる場合、変調器タイミングセットアッププロセスが繰り返される必要があるわけではない。これは、商業的に実行可能なQKDシステムに対して、このような変調器タイミングセットアップ手順を有することが重要であるという他の理由でもある。
本発明の利点は、方法の実施例の一例が、非量子信号を使用して、変調器タイミングを較正し、これにより、QKDシステムの通常動作の間に量子信号の交換を可能にすることができるということにある。
さらに、変調器タイミングを再確立するために、光子カウントがQKDシステムの通常動作の際に低下する場合、あるいは、光子カウントにおける低下が変調器タイミングに起因するものかどうかを判定する診断の場合に、本発明の方法を周期的に実行することができる。変調器の周期再タイミングは、QKDシステムが理想あるいはほぼ理想的な条件で動作することを確実とするのに役立つ。
以上、本特許出願は、2004年3月2日に出願された、米国特許出願第60/549,356号から、優先権を主張するものである。
前述の実施形態においては、理解を簡単にするために様々な実施例において様々な特徴をまとめた。本発明の特徴及び効果の多くは詳細な明細書から明らかであり、それ故、添付の明細書は、本発明の真の趣旨及び範囲に従う開示された装置のそのような特徴及び効果を全て網羅することを意図している。さらに、当技術分野の技術者ならば多くの修正や変更を容易に思いつくであろうから、本発明は、ここで述べた構成、動作、及び実施例に厳密に限定されるものではない。従って、他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に含まれる。
QKDシステムの一例としての双方向型QKDシステムの概略図。 ボブの変調器に対する、図1のQKDシステムにおける、変調器タイミングを確立する方法の実施例の一例のフローチャート。 アリスの変調器に対する、図1のQKDシステムにおける、変調器タイミングを確立する方法の実施例の一例のフローチャート。

Claims (11)

  1. 量子キー分配(QKD)システムにおいて第1QKDステーション(ボブ)の第1変調器及び第2QKDステーション(アリス)の第2変調器のタイミングを確立する方法であって、
    前記第2変調器の変調を固定又は第2の変調器をオフにし、
    前記第1変調器に対する作動信号をタイミング値の範囲にわたってインクリメンタルに走査して、前記第1変調器に対する作動信号タイミングを交換された非量子信号に含まれる光子の検出器カウントにおける変化のタイミングに設定することにより前記第1変調器に対する作動信号タイミングを決定
    前記第1変調器の変調を固定し、
    前記第2変調器に対する作動信号をタイミング値の範囲にわたってインクリメンタルに走査して、前記第2変調器に対する作動信号を交換された非量子信号に含まれる光子の検出器カウントにおける変化のタイミングに設定することにより前記第2変調器に対する作動信号タイミングを決定する方法。
  2. 前記QKDシステムは双方向型システムであり、前記第1および前記第2変調器は位相変調器である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1変調器は、前記非量子信号を生成する第1QKDステーション(ボブ)にあり、前記第2変調器は、前記非量子信号を反射して前記第1QKDステーションに戻す第2QKDステーション(アリス)にあり、前記方法は、さらに、
    光子が前記第2QKDステーションに向かう間に第1変調器によって変調されるときに生じる第1時間間隔と、前記第2QKDステーションから戻る光子が第1変調器を通過するときに生じる第2時間間隔とを判別し、前記第2QKDステーションから前記第1QKDステーションに戻る非量子あるいは量子信号のみが前記第1変調器によって変調されることを確実に行う
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1および前記第2変調器に対する前記作動信号は、それぞれ、量子キーの確立のため前記QKDシステムによって行われる基準変調ではない変調をそれぞれ提供する、請求項1に記載の方法。
  5. 強め合うよう干渉された非量子信号が前記第1検出器において検出され、弱め合うよう干渉された非量子信号が前記第2検出器に検出されるように配置された第1および第2検出器において、光子のカウントを行う、請求項1に記載の方法。
  6. 前記第1及び第2の変調器それぞれに対して、
    粗いタイミング間隔を確立し、
    前記粗いタイミング間隔を、ある数の細分間隔に分割し、
    より正確な変調器タイミングを確立するために、インクリメンタルに前記細分間隔を走査する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記第1及び第2変調器それぞれに対する前記変調器作動信号の幅を低減する、請求項に記載の方法。
  8. 非量子パルスの交換によりQKDシステムにおける2つの変調器間のタイミングを確立する方法であって、前記2つの変調器それぞれに対して、
    a)前記2つの変調器のうちの1つの変調器の変調を固定し、又は前記1つの変調器をオフにし、
    )前記2つの変調器それぞれを通る非量子信号を交換し、
    第1の幅を有する第1変調器作動信号を、可能な変調器タイミングの範囲にわたってインクリメンタルに走査して粗いタイミング調整を行うことにより、前記非量子信号の変調の変化に起因して検出される光子カウントの変化に対応する粗いタイミング確立
    前記第1の幅よりも狭い第2の幅を有する第2変調器作動信号を、b)において決定された前記粗いタイミングに合わせられたタイミング間隔にわたって、インクリメンタルに走査して細かいタイミング調整を行うことにより、前記非量子信号の変調の変化に起因して検出される光子カウントの変化に対応する細かいタイミング確立する
    方法。
  9. )における前記タイミング間隔は、)における前記第1変調器作動信号の第1の幅と同じである、請求項に記載の方法。
  10. 第1および第2光学的にリンクされたQKDステーションを有する量子キー分配(QKD)システムにおいて、前記第1QKDステーションであるボブにおける第1変調器MBおよび前記第2QKDステーションであるアリスにおける第2変調器MAに対する、第1および第2変調器作動信号V1,V2のタイミングをそれぞれ確立する方法であって、
    a)第2変調器MAを固定し、又は第2変調器MAをオフにし
    b)前記第1作動信号V1を期幅W1Cにセットし、
    c)前記第1作動信号タイミングを、初期タイミングT10に関する粗いインクリメントΔT1で変化させて、前記第1作動信号の粗いタイミングT1Cを、交換された非量子パルスに含まれる光子の検出器カウントにおける変化を検出し前記粗いタイミングT1Cをその変化のタイミングに設定することによって確立
    d)前記第1作動信号を低減された幅W1R<W1Cにセットし、
    e)前記第1作動信号タイミングを、前記粗いタイミングTC1に関する低減されたタイミング間隔ΔTR<ΔT1で変化させて、前記第1作動信号の細かいタイミングT1Fを、交換された非量子パルスに含まれる光子の検出器カウントにおける変化を検出し前記細かいタイミングT1Fをその変化のタイミングに設定することによって確立
    f)前記第1変調器MBの変調を固定
    g)前記第2作動信号V2を比較的大きな初期幅W2Cにセットし、
    h)前記第2作動信号タイミングを初期タイミングT20に関する粗いタイミング間隔ΔT2で変化させて、前記第2作動信号の粗いタイミングT2Cを、交換された非量子パルスに含まれる光子の検出器カウントにおける変化を検出し前記粗いタイミングT2Cをその変化のタイミングに設定することによって確立
    i)前記第2作動信号を低減された幅W2R<W2Cにセットし、
    j)前記第1作動信号タイミングを、前記粗いタイミングTC2に関する低減されたタイミングインクリメントΔT2R<ΔT2で変化させて、前記第2作動信号の細かいタイミングT2Fを、交換された非量子パルスに含まれる光子の検出器カウントにおける変化を検出し前記細かいタイミングT2Fをその変化のタイミングに設定することによって確立する方法。
  11. 前記QKDシステムが、「ボブ」としての前記第1QKDステーションを有する双方向型システムであって、前記方法は、さらに、
    光子が前記第2のQKDステーションに向かう間に第1変調器によって変調されるときに生じる第1時間間隔と、前記第2のQKDステーションから戻る光子が第1変調器を通過するときに生じる第2時間間隔とを判別し、量子鍵を確立するために前記量子パルスを交換する前記QKDシステムの動作の間に、前記第2のQKDステーションから前記第1QKDステーションに戻る量子パルスのみが変調されることを確実に行う
    請求項10に記載の方法。
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