JP4637988B2 - プロセス制御システムで用いられる診断ツール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般にプロセス制御システムに関し、より詳しくは、プロセス制御システムの、該プロセス制御システム内で多変数制御技術を用いる機能ブロック、装置、およびループ内に存在する問題の自動検出に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】
化学処理、石油処理、または他の処理で用いられるもののように、プロセス制御システムは一般に、アナログ、ディジタルまたは組み合わされたアナログ/ディジタルバスを介して少なくともひとつのホストまたはオペレータワークステーションとひとつ以上のフィールド装置とに通信結合される集中型プロセスコントローラを含む。 フィールド装置は、たとえば、弁、弁ポジショナ、スイッチ、センサ(たとえば、温度、圧力、および流速センサ)などであるが、弁の開閉、プロセスパラメータの測定のようなプロセス内で制御機能を実行する。プロセスコントローラは、フィールド装置により測定されたプロセス測定値を示す信号、および/またはフィールド装置に関する他の情報を受け取り、この情報を用いて制御ルーチンを実行し、ついで、バスによってフィールド装置に送られる制御信号を生成してプロセスの動作を制御する。フィールド装置およびコントローラからの情報は典型的には、プロセスの現在の状態を見たり、プロセスの動作を変更したりなど、オペレータがプロセスに対して所望の機能を実行できるように、オペレータワークステーションにより実行されるひとつ以上のアプリケーションに利用される。
【0003】
過去において、従来のフィールド装置は、アナログバスによってまたはアナログ回線によって、プロセスコントローラへのおよびそこからのアナログ(例えば4−20ミリアンペア)信号を送り受信するのに用いられた。これらの4−20ミリアンペアの信号は、それらが、装置により測定された測定値、または装置の動作を制御するのに必要なコントローラにより生成された制御信号を示していたという点で事実限界があった。しかしながら、過去10年ほどは、マイクロプロセッサおよびメモリを含むスマートフィールド装置がプロセス制御産業において普及した。プロセス内で一次機能を実行するのに加えて、スマートフィールド装置は装置に関するデータを記憶し、ディジタルまたは組み合わされたディジタルおよびアナログフォーマットで、コントローラおよび/または他の装置と通信し、自己較正、識別、診断などの2次タスクを行なう。HART、PROFIBUS、 WORLDFIP、Device−Net、Canプロトコルなどの、多くの標準的でかつ開放的なスマート装置通信プロトコルは、様々なメーカにより製造されたスマートフィールド装置が同じプロセス制御ネットワーク内で一緒に用いられるように開発されてきた。
【0004】
さらに、プロセス制御機能を分散化(非集中化)するためにプロセス制御産業内で動きがあった。例えば、FOUNDATIONTMFieldbus(今後は「フィールドバス」)として知られているフィールドバスファウンデーション(Fieldbus Foundation)により広められる全ディジタル2線式のバスプロトコルは、様々なフィールド装置に位置する機能ブロックを用いて、集中型コントローラ内で前に行なわれた制御動作を行う。特に、各フィールドバスフィールド装置はひとつ以上の機能ブロックを含み実行することが出来、この機能ブロックの各々は、他の機能ブロック(同じ装置であるか異なった装置内の)から入力を受け取り、他の機能ブロックに出力を与え、プロセスパラメータを測定するか検出したり、装置を制御するかまたは、プロポーショナル・インテグラル・デリバティブ(PID:proportional−integral−derivative)制御ルーチンを実現するような制御動作を行なう。プロセス制御システム内の様々な機能ブロックはひとつ以上のプロセス制御ループを形成するように互いに通信する(バスによって)ように構成され、その個々の動作はプロセス中に広がり、そしてこのようにして分散化される。
【0005】
スマートフィールド装置の出現で、プロセス制御システム内で生じる問題を素早く診断し補正出来るようになることが今までよりも重要である。不十分に機能するループおよび装置を検出および補正できないことがプロセスの次善性能につながり、これは、製造される製品の質および量の両方の点で費用がかかるからである。多くのスマート装置は現在、装置内の問題を検出および補正するのに用いられる自己診断および/または較正ルーチンを含む。例えば、フィッシャ・コントロールズ・インターナショナル(Fisher Controls International Inc.)により製造されるFieldVueおよびValveLink装置は、それら装置内のある問題検出するのに用いられる診断能力を有し、いったん検出されると、問題を補正するのに用いられる較正手続きも有する。しかしながら、オペレータは、装置のこのような診断または較正特徴を用いる前に、その装置に問題があると疑わなければならない。プロセス制御ネットワーク内で不十分に調整されているループを補正するために用いられる自動チューナのような他のプロセス制御ツールもある。しかしながら、このような自動チューナが効果的に使用される前に、不充分に動作しているループを特定する必要がある。同様に、エキスパートシステム、相関分析ツール、スペクトル解析ツール、ニューラルネットワークなどのような、他のより複雑な診断ツールがあり、これらは装置またはループのために収集されたプロセスデータを用いて問題を検出する。残念なことに、これらのツールはデータが集中しており、体系的にプロセス制御システムのプロセス制御装置またはループ各々の上でこのようなツールを実現するのに必要な高速データ全てを集め、記憶することは実務上は不可能である。このように、やはり、これらのツールを効果的に使用出来る前に問題のループまたは装置を特定する必要がある。
【0006】
スマートプロセス制御ネットワーク内の各装置または機能ブロックは典型的には、そこに生じる主なエラーを検出し、警報信号または事象信号のような信号を送って、エラーまたは他の問題が生じたとコントローラまたはホスト装置に通知する。しかしながら、これらの警報または事象が生じても、補正しなければならない装置またはループに付随する長期間の問題を必ずしも示しているわけではない。なぜなら、これらの警報または事象は、不充分に機能している装置またはループの結果ではなかった他の要因に応答して生成される(またはそれにより引き起こされる)かもしれないからである。このように、プロセス制御システム内の装置またはコントロールループ内の機能ブロックが警報または事象を生成するという事実は、装置またはループが補正が必要な問題を有しているということを必ずしも意味しているわけではない。一方で、多くの装置は、警報または事象として検出しなければならない重大なレベルの問題はないが、やはり問題はある。
【0007】
プロセス制御システム内でまず問題を検出するには、プロセス制御オペレータまたは技術者は一般に、プロセス制御システム内で生成されたデータ(警報および事象と、他の装置およびループデータ)を手操作で見直してどの装置またはループが次善に動作しているかまたは不適当に調整されているかを特定しなければならない。この手操作の見直しをするには、オペレータは、生データに基づいて問題を検出する専門知識を多く必要とし、このような専門知識をもってしても、そのタスクは良くても時間がかかり、最悪の場合圧倒するようなものである。
これは、基本的に大変複雑であり、問題を検出することが困難でさえある、ニューラルネットワークや他の多入力制御ブロックのような、多変数制御ブロックに特にあてはまる。
一つの例として、普通規模の動作プラントの機械部門は、弁および送信機のような3000から6000のフィールド装置を含んでいる。このような環境においては、プロセスエリアに責任のある機械技術者または制御エンジニアは、どのループまたは装置が正しく動作してないかまたはそこに問題があるか検出すべくフィールド装置機械および制御ループ全ての動作を見直す時間がない。事実、限られた労働力のために、通常メインテナンスが予定された装置は、生産されている製品の量および質に著しく影響を与えるところまでグレードの下がった装置である。その結果、再調整の必要のあるまたは手元のツールを用いて補正される問題を有する他の装置またはループは補正されず、プロセス制御システムの全体の性能が低下してしまう。
【0008】
”プロセス制御システムにおける診断”と題して、1999年 2月22に特許出願されたNo. 09/256,585の出願は、プロセス制御システム内のブロックの一定のパラメータの測定データを自動的に収集し、それから、問題またはシステム内の性能が低下しているループまたはブロックを収集されたデータに基づいて検出し、それによって、欠陥のあるまたは性能が低下している装置またはループを検出するオペレータの作業を軽減する診断ツールを開示している。しかしながら、より最近では、多変数の制御ブロックまたは制御技術が、プロセス制御システムにおけるコントロールを行うために用いられている。
一般的に、例えば、モデル予想制御、ニューラルネットワーク、適応調整、多変数ファジイ論理、RTO最適化又はブレンディング技術を実行することができる多変数制御ブロックは、同時に、制御ブロックに与えられる二つ以上のプロセス入力を用いて、一つ以上のプロセス制御出力を生成する。単一のループ制御の戦略に似て、そのような多変数制御ブロックを用いる、性能が低下し又は問題のあるループを検出してできれば補正する診断ツールを提供することが望ましい。
【0009】
【課題を解決するための手段】
多変数の制御技術または制御ブロックを利用するプロセス制御システムで用いられる診断ツールは、システム内の一つ以上の様々な多変数ブロック(装置またはループ)に関するデータを集め、記憶し、そのデータを処理して、どのブロック、装置またはループが問題を持っていてそれがプロセス制御システムの性能を低下させるか決定し、その問題をさらに分析して補正するために他のより特別な診断ツールを用いることを提案することができる。診断ツールは、プロセス制御システム内の多変数の機能ブロックまたは装置によって用いられ、または生成される入力変数または出力変数の各々と関連する変動性指標、モード指標、状態指標または限界指標を用いて、問題を検出したり、性能が低下している装置またはループを特定してよい。変動性指標は好ましくは、装置または機能ブロックと関連する設定値または他の値から装置または機能ブロックと関連するパラメータの偏差を統計的に測定するために、プロセス制御システム内で各機能ブロックにより好ましくは決定されるか部分的に決定される。モード指標は、機能ブロックまたは装置が動作しているモード、例えば、正規モードまたは非正規モードを識別し、装置または機能ブロックがその設計されたモードで動作しているかどうか示す。状態指標は、所与の時間に機能ブロックまたは装置と関連する信号の質を特定する。限界指標は、機能ブロック信号が事実上制限されているかどうか識別する。
【0010】
診断ツールは、変動性指標、モード指標、状態指標、限界指標、または各機能ブロックまたは装置と関連する他のデータのひとつ以上の瞬間値に基づいて、またはその履歴値のコンパイルに基づいて、どの機能ブロック、装置、またはループが関連する問題を有するか決定して良い。その後、診断ツールは、表示画面によってオペレータに検出された問題を報告しても、および/または、書き込まれた報告(印刷された報告のような)か、関係者にインターネットによって(例えばEメールで)送られる電子報告を生成しても良い。
【0011】
ひとつ以上のプロセス制御装置またはループ内の問題を検出すると、診断ツールは、さらに問題を正確に指摘して、検出された問題を補正するために使用されるべき正しいツールを提案してよい。そうすることが要求されるなら,診断ツールは、オペレータがさらなる診断機能を実行できるようにホストワークステーション上でこれらのさらなる機能を実行する。診断ツールが、具体的な問題を診断するかまたは正確に指摘するためさらなるデータ集中ツール(エキスパートシステムまたは相関分析ツール)を用いることを要求する場合、診断ツールは、そのさらなるツールを実行するのに必要なデータを集めるためにホストシステムを自動的に構成してもよい。
【0012】
このようにして、診断ツールは、機能ブロック、装置、ループなどを識別するが、これは、プロセス制御システム内の無数の装置またはループに関する多量のデータをオペレータに見直すよう要求することはないが注意を必要とする。オペレータ側では時間は節約され、また、特に、非常に複雑である、多変数の機能ブロックまたは制御戦略に関して、問題のループおよび装置を検出する専門知識を多く必要としない。また、問題を検出すると、診断ツールは問題を正確に指摘すること、および/または補正するのに更なるツールを用いるように勧め、これによって、オペレータは、どんな状況でもどのツールがもっとも適切であるかについて推測する必要もなく問題を補正できる。時間を節約する上、この機能はオペレータの負担を減らし、確実に正しい診断ツールが用いられるように助ける。
【0013】
【発明の実施の形態】
さて、図1を参照すると、プロセス制御システム10は、表示画面14を有するホストワークステーションまたはコンピュータ13(どんな種類のパソコンまたはワークステーションであってよい)と、入力/出力(I/O)カード26および28によってフィールド装置15−22とに接続されたプロセスコントローラ12を含む。コントローラ12は、例えば、フィツシャー・ローズマウント・システムズ(Fisher−Rosemount Systems,Inc)により販売されるDeltaVTMコントローラであるが、例えば、イーサネット接続によってホストコンピュータ13に通信接続され、例えば標準的な4−20ミリアンペア装置と関連する所望のハードウェアおよびソフトウェア、および/またはフィールドバスプロトコルのようなスマート通信プロトコルを用いてフィールド装置15−22に通信接続される。コントローラ12は、そこに記憶されるかまたはそれと関連するプロセス制御ルーチンを実行するか、監督し、また、所望の方法でプロセスを制御するために装置15−22およびホストコンピュータ13と通信する。
【0014】
フィールド装置15―22は、センサ、弁、送信機、ポジショナなど、どんな種類の装置であってよく、I/Oカード26および28は、所望の通信またはコントローラプロトコルに従うどんな種類のI/O装置であってよい。図1に示される例において、フィールド装置15―18は、アナログ回線によってI/Oカード26と通信する標準的な4―20ミリアンペア装置であり、フィールド装置19―22は、フィールドバスプロトコル通信を用いてディジタルバスによってI/Oカード28と通信する、フィールドバスフィールド装置のようなスマート装置である。一般的に、フィールドバスプロトコルは、フィールド装置を相互接続する2線式ループまたはバスに標準化された物理インターフェースを与える全ディジタルシリアル双方向通信プロトコルである。フィールドバスプロトコルは、事実、プロセス内のフィールド装置のためにローカルエリアネットワークを与え、これによって、プロセス機能(ファシリティ)中に分散された位置にあるプロセス制御機能を実行する(フィールドバス機能ブロックを用いて)ことが出来、これらプロセス制御機能の実行の前後互いと通信して全体の制御戦略を実現することが出来る。フィールドバスプロトコルは、プロセス制御ネットワークで用いられるために開発された比較的新しい全ディジタル通信プロトコルであるが、このプロトコルは当該技術で公知であり、とりわけ、テキサス洲、オースティンに本部を置く営利目的のための団体ではないフィールドバスファウンデーションに出版され、分配され、そこから入手可能である無数の記事、パンフレットおよび仕様書に詳細に説明されていることは理解されるであろう。従って、フィールドバス通信プロトコルの詳細についてはここでは詳細に述べられない。当然、フィールド装置15―22は、将来において開発される規格またはプロトコルを含め、フィールドバスプロトコルに加えて他のどんな所望の規格またはプロトコルにも従う。
【0015】
コントローラ12は、機能ブロックと通常は称されるものを用いて制御戦略を実現するように構成され、ここでは、各機能ブロックは、全体の制御ルーチンの一部(例えばサブルーチン)であり、他の機能ブロックと共に動作して(リンクと呼ばれる通信によって)プロセス制御システム10内でプロセス制御ループを実現する。機能ブロックは典型的には、送信機、センサまたは他のプロセスパラメータ測定装置と関連するもののような入力機能、PID、ファジイ論理、モデル予想制御、ニューラルネットワークなどの制御を行なう制御ルーチンと関連するもののような制御機能、および弁のような装置の動作を制御する出力機能のうちのひとつを行なって、プロセス制御システム10内で物理的な機能を実行する。当然、ハイブリッドおよび他の種類の機能ブロックが存在する。機能ブロックはコントローラ12に記憶され実行されるが、これは、これらの機能ブロックが標準的な4−20ミリアンペア装置および他の種類のスマートフィールド装置のために用いられるかこれらと関連するときに典型的であり、またはフィールド装置自身に記憶されて実現されて良く、これは、フィールドバス装置の場合と同じである。ここでは制御システムは機能ブロック制御戦略を用いて説明されるが、制御戦略は、シーケンシャルな機能チャートやはしご型論理、何らかの望ましいプログラミング言語または範例により実現される何らかの他のプログラミング戦略のような他の規約を用いて実現されるかまたは設計される。
【0016】
図2に示されるコントローラ12の左側は、標準的な4−20ミリアンペアの装置17および18を用いるように構成されるある例示的な単一入力/単一出力のプロセス制御ループ36を構成する相互接続された機能ブロック30、32、および34の概略的な表現を含む。機能ブロック30、32、および34は、4−20ミリアンペアの装置の動作に関しているので、これらの機能ブロックはコントローラ12に記憶され、それにより実行される。DeltaVコントローラが用いられている好ましい例において、機能ブロック30、32、および34は、フィールドバス機能ブロックと同様に、つまり、同じまたは同様のプロトコルを用いるように構成される。しかしながら、他の機能ブロックまたはプログラミング構成がその代わりに用いられるときはこの規約は必要でない。図2に示されるように、機能ブロック30は、例えば、送信機(センサ)装置17により測定された測定値を機能ブロック32に与えるアナログ入力(AI)機能ブロックである。機能ブロック32は、所望のPID戦略を用いて計算を行ない、好ましくはアナログ出力(AO)機能ブロックである機能ブロック34にリンクによって制御信号を送るPID機能ブロックである。AO機能ブロック34は、例えば、PID機能ブロック32からの制御信号に従って弁18が開閉するように弁装置18と通信する。AO機能ブロック34は、弁18の位置を示し得るフィードバック信号をPID機能ブロック32に送り、PID機能ブロック32は、このフィードバック信号を用いて制御信号を生成する。コントローラ12は、装置15−18と通信してそれにより測定された測定値を得て、制御ループ36または他の制御ループに従って制御信号をそこに送る装置インターフェース38(コントローラ12または図1のI/O装置26で実現される)を含む。装置インターフェース38は、装置15−18から信号を体系的に受信し、その送っている装置と関連するコントローラ12内の適当な機能ブロックにこれらの信号を送る。同様に、装置インターフェース38は体系的に、コントローラ12内の機能ブロックから制御信号を適当なフィールド装置15−18に送る。
【0017】
図2のコントローラ12の右側は、フィールドバスフィールド装置19および22内に位置するフィールドバス機能ブロック42、44および46を用いて実現されるサンプルの単一入力/単一出力の制御ループ40を示す。この場合、実際の機能ブロック42、44および46は、フィールド装置19および22に記憶されてそれらにより実行され、それらの関連する属性をコントローラ12内の影機能ブロック42S, 44S および46S(点線の箱として示される)に伝達する。影機能ブロック42S, 44Sおよび46Sは、コントローラ12に用いられる機能ブロック構成に従ってセットアップされるが、実際の機能ブロック42、44および46それぞれの状態を映し、その結果、機能ブロック42、44および46と関連する実際の機能はコントローラ12により実行されているとコントローラ12には見える。コントローラ12内の影機能ブロックを用いることにより、コントローラ12は、フィールド装置内だけでなくコントローラ12内で記憶され実行される機能ブロックを用いて制御戦略を実現出来る。当然、コントローラ12は、標準的な機能ブロック(機能ブロック30、32および34)および影機能ブロック両方を有する制御ループを実現することが出来る。たとえば、弁ポジショナ22における実際の機能ブロック44と関連するPID影機能ブロック44Sは、AI機能ブロック30とAO機能ブロック34とにリンクされてプロセス制御ループを形成する。影機能ブロックを作成することおよびその実現化が本発明の主題ではなく、これは、1998年9月10日に出願された「プロセス制御ネットワークで用いられる影機能ブロックインターフェース“A Shadow Function Block Intface for Use ina Process Control Network”」と題された米国出願連続番号09/151、084に詳細に説明され、これは本発明の譲受人により譲渡され、その開示はここに引用により援用される。
【0018】
コントローラ12及び/またはコントローラ12に接続されたフィールドデバイスは、モデル予想制御(MPC)、ニューラルネットワーク制御論理、適応制御論理、ファジイ論理制御論理、最適化論理、ブレンディング論理等に基づく制御または他の動作を実現するブロックのような、多変数制御ブロックまたはプログラムを用いて、付加的にまたは選択的に一つ以上の多入力/多出力制御ループを実現することができる。図9は、三つずつのMPC制御技術を実現するためのMPC制御ブロック142を用いる多変数制御ループ140を示している。図9に示されるように、三つのAIブロック144,146,148は、MPCブロック142に三つのプロセス入力を与え、MPCブロック142は、これら三つの入力を強制された入力である、150、152及びセットポイント153と同様に用いるのであり、セットポイント153は例えば、何らかの知られたまたは望ましい方法でMPC制御を実現するためオペレータより伝達される。MPCブロック142は、弁の開閉等のようなプロセス内のパラメータを順に制御するAOブロック154、156、158に与えられる三つの出力信号を生成する。もちろん、MPCブロック142への一つ以上の入力信号は、AOブロック154、156、158の一つによって与えられるフィードバックまたは戻り較正の信号とすることもできる。
【0019】
MPCの動作は知られており、ここでは詳細に説明しない。しかし、一般に知られるように、多変数ブロックの他のものと同様に各MPCブロックは、セットポイント(またはセットレンジ内)で維持されるべきプロセス変数またはパラメータである制御パラメータ入力、例えばプロセスに関連する物理的な限界に基づく特定の限界または範囲に強制されたプロセス変数であり、制御ブロックが強制された範囲または限界の外側にあることを強制してはならない強制された入力、及び、変更された場合に制御されたパラメータに変化することが知られているプロセス入力のような他のプロセス変数であるプロセス動揺パラメータ入力を含む三種類の入力を、典型的に有している。
【0020】
MPCブロックは、制御されたパラメータ(即ち、制御されたプロセス出力)への変化を予測し、それが発生する前にその変化の効果を制限するためのプロセス動揺パラメータ入力を用いる。他の入力は、また、装置または他のプロセス要素からのフィードバックのようにMPCブロック142に与えられることができ、それにより、MPC制御ブロック142がこれらの要素のより有効な制御を与え得るようにすることができる。同様に、MPCブロック142の出力は、制御ループ入力、装置制御入力等を含む何らかの望ましいプロセス変数または他のプロセス入力を制御するように接続されることができる。
【0021】
もちろん、MPCブロック142は、他の多変数ブロックで置き換えることもできる。同様に、多変数ループ140は、単一入力/単一出力制御ループに関して上述されたのと類似の方法により、コントローラ12内で完全に実現されることもでき、一つ以上のスマートフィールドデバイス内で完全に実現されることもでき、コントローラ12及び一つ以上のスマートフィールドデバイス内で部分的に実現されることもできる。
さらに、MPC制御ブロック142は、三つづつのブロックとして示されているが、それ又は用いられている他の多変数ブロックが、二つ以上の入力の望ましい数及び/または出力の望ましい数を有することができる。わかるように、多変数ブロックへの入力及び出力の数は、同じであることもでき、異なることもできる。
【0022】
この発明の目的に即して、制御ブロックは、プロセス制御システムのいずれかの一部または何らかの部分であることができ、例えばコンピュータ読み取り可能な何らかの媒体に記憶される、ルーチン、ブロックまたはモジュールを含むことができる。さらに、モジュールまたはサブルーチンやサブルーチンの部分(コードの行のような)等のような制御手順の何らかの部分であってもよい制御ブロックまたはルーチンは、ラダー論理やシーケンシャルな機能チャート、機能ブロック、または他の何らかのソフトウエアプログラミング言語または設計の範例を用いるような、何らかの望ましいソフトウエアフォーマットにより実現されることができる。同様に、制御ルーチンは、例えば、一つ以上のEPROMs、EEPROMs、特定用途向けの集積回路(ASICs)、または何らかの他のハードウエアまたはファームウエア要素に、ハードとして記述することもできる。さらに、制御ルーチンは、グラフィカルな設計ツールや何らかの他のタイプのソフトウエア/ハードウエア/ファームウエアのプログラミング又は設計ツールを含む何らかの設計ツールを用いて設計されるのであってもよい。このように、コントローラ12は、何らかの望ましい方法により単一入力/単一出力または多入力/多出力の制御ブロックを用いて、制御戦略または制御ルーチンを実現するように構成することができる。
【0023】
図9のMPCブロック142は、プロセス制御システムで用いることができる多変数ブロックの例として与えられている。もちろん、他のタイプの多変数ブロックが同様に用いられることができる。例えば、図10は、一つ以上の出力を生成するための多入力を受ける、他の多変数ブロックを示している。特に、図10に示されるように、多変数ブロックは、単一出力を生成するために多入力が用いられるニューラルネットワークや、一つ以上の出力を生成するために調整ブロックによって多入力が用いられる適応調整や、多変数ファジイ論理や、多出力を生成するために多入力が用いられるRTOプラス(+)最適化やブレンディングを含むことができる。
【0024】
再度、図1を参照すると、本発明のある具体例において、コントローラ12は、診断データ収集ユニット48を含み、これは、例えば、機能ブロック、または、機能ブロックと関連する装置かループに付随する問題を検出するのに用いられるプロセス制御システム10の機能ブロック(影機能ブロック)の各々と関連するある種のデータを収集し、記憶する短期メモリである。 データ収集ユニット48は、例えば、プロセス制御ネットワーク10内の機能ブロックの各々のための変動性指標、モード指標、状態指標および/または限界指標を収集し、記憶してよい。所望であれば、データ収集ユニット48は以下に述べるように収集されたデータに何らかの処理を行なってよい。データ収集ユニット48は周期的に、長期メモリまたはヒストリアン50内の記憶のため、オペレータワークステーション13内で少なくとも部分的に位置する診断ツール52で用いられるためにイーサネット接続によって、収集されたまたは処理されたデータをオペレータワークステーション13に送る。診断ツール52は、好ましくはオペレータワークステーション13のメモリ内に記憶されるソフトウェアで好ましくは実現され、オペレータワークステーション13のプロセッサ54により実行されるが、プロセス制御システム10内の問題を検出し、これらの問題を報告し、これらの問題をさらに分析して補正するのに用いられるツールを提案する。所望の場合、診断ツールソフトウェアの一部分はコントローラ12内でまたはフィールド装置内で実行され得る。
【0025】
診断ツール52は体系的に、例えば、プロセス制御ネットワーク10内で機能ブロックまたは装置の各々により決定される(またはそれと関連する)変動性パラメータ、モードパラメータ、状態パラメータ、および限界パラメータを含む、プロセス制御システム10内の機能ブロックまたは装置のひとつ以上の動作パラメータを用いて問題を検出する。変動性パラメータの指標は、プロセス制御システム内の装置または機能ブロック各々に対して計算されるかまたはそうでなければ決定され(それらの機能はコントローラ12内でまたはフィールド装置19−22内の下で実現され)、機能ブロックの2つのパラメータ間の誤差を示す。これら2つのパラメータは機能ブロックと関連する異なる信号であっても、同じ信号の2つの異なった測定値であってもよい。例えば、AI機能ブロックのために、変動性指標は、あらかじめ定められた量の時間にわたってセンサにより測定された測定値の統計的測度(平均、メジアンなど)と測定の実効値または瞬間値との間の誤差を示してよい。同様に、AO機能ブロックのために、変動性指標は、予め定められた時間にわたった装置の履歴的統計的状態(弁装置内の弁の平均位置のような)と装置の現在の状態(弁の現在位置のような)との間の差に基づいて計算されて良い。PID、比、ファジイ論理機能ブロックなど制御機能ブロックのために、または何らかの多変数制御ブロックのために、変動性指標は、機能ブロックに入力されたプロセスパラメータの偏差とそのパラメータのために機能ブロックに与えられた設定値(セットポイント)または目標とに基づいていて良い。
【0026】
ある具体例において、変動性指数は、10分評価期間のような特定の間隔にわたって、統合絶対誤差(エラー)(IAE)として決定されて良い。このような場合、変動性指数は以下の等式(1)に従って計算可能である。
【0027】
【数1】
【0028】
ここでは、Nは評価期間内のサンプルの数であり、X(i)は、AIブロックのための機能ブロックおよび制御ブロックへの入力のような、所望の機能ブロックパラメータのi番目のサンプルの値であり、Sは、機能ブロックパラメータが比較されるパラメータの統計的値または目標値、例えば、設定値(制御ブロックのための)、前評価期間にわたった機能ブロックパラメータの平均値(AIブロックのための)などである。
【0029】
等式(1)のXおよびS変数間の変動が事実ガウス(Gaussian)であるならば、IAEは、(標準偏差 ×(2/π))等しい。当然、上で述べたIAE計算に加えてまたはその代わりに他の変動性指標を用いることも出来、そして、このように、変動性指標は等式(1)のものに制限されない。
【0030】
好ましくは、各機能ブロック、および特にフィールド装置19−22内に位置するものは、各評価期間にわたって(例えば、予め定められた量の時間またはあらかじめ定められた数の実行サイクルにわたって)自動的に変動性指標を計算し、各評価期間の後、コントローラ12内のデータ収集装置48またはオペレータワークステーション13内のデータヒストリアン50に、計算された変動性指標を送る。この変動性指標は、例えば、上で与えられた変動性指数であっても、上で与えられた変動性指数を決定するのに用いられるそのサブ部分であってもよい。もし機能ブロックが、フィールド装置19−22のひとつに位置するフィールドバス機能ブロックであるならば、変動性指数は、非同期通信を用いてコントローラ12に送られて良い。各機能ブロックのための最終変動性指数がコントローラ12またはオペレータワークステーション13により完全に計算されるが、これは、各実行サイクルの後(典型的には50−100ミリ秒ごとのオーダで)各機能ブロックがデータをこのような装置に送ることが必要だろうが、これは、プロセス制御ネットワーク10のバスによるさらなる通信を多く必要とするだろう。この付加的な通信をなくすには、各機能ブロックがその変動性指標を計算するように設計し、評価期間ごとに一度通信バスによってこの変動性指標を送るように設計することが好ましいが、これは典型的には毎分、10分以上ごとに一度のオーダである。現在は、どの公知の標準的な機能ブロックや多変数機能ブロックもこのケイパビリティを与えておらず、従って、プロセス制御システム10内で用いられる機能ブロックに付加されるべきである。
【0031】
ある具体例においては、機能ブロックと関連する最終変動性指数のための計算は、機能ブロックと診断ツール52との間で分割される。特に、変動性指数の計算は計算資源(リソース)をとるので、これらの計算のもっとも計算を消費する部分は、ワークステーション13またはコントローラ12で行なわれる。これを論じるため、入出力ブロックの変動性指数の計算結果は、単に変動性指数(VI)と称され、制御機能ブロックの変動性指数は制御指数(CI)と称される。VI(手動モードで入力ブロック、出力ブロック、および制御ブロックのために用いられる)およびCI(自動モードで制御ブロックのために用いられる)は、以下の等式(2)、(3)に従ってワークステーション13またはコントローラ12により計算可能である。
【0032】
【数2】
【0033】
【数3】
【0034】
ここで、S1qはフィードバック制御で予想される最小の標準偏差で、Stotは、実際の測定された標準偏差で、sは、計算を安定させるのに用いられる感度係数であり、S1qは以下の等式(4)に従って計算される。
【0035】
【数4】
【0036】
ここで、Scapcab は、推定されたケイパビリティ標準偏差(プロセスの理想的な動作での標準偏差)である。
【0037】
小さなバイアス値sは、等式(2)および(3)のScapcab およびStot値に加えられる。なぜなら、妨害対ノイズ信号比(すなわち低周波対高周波妨害比)が高すぎれば、VIおよびCI計算は非常に高い値を与えるからである。連続した測定値間の極小差で高速サンプリングすることもこの問題の要因となる。バイアス値sは、計算を安定させるということが発見された。推薦するバイアス値sは測定値範囲の0.1%(ほぼ測定値正確度)である。等式(2)および(3)のVIまたはCI計算のための0の値が最良であり、1の値が最悪である。しかしながら、これらのまたは他の変動性指数は、1の値が(またはなんらかの他の値)が最良であるように計算され得る。
【0038】
多変数ブロックのために、個々のVI値またはCI値が、上記得られた等式を用いて、各々の制御された指標のために、例えば多変数ブロックへの各々の入力または出力のために計算されることができ、多変数ブロックのための最終的なVI値またはCI値が、個々のVI値またはCI値のいくつかの組み合わせとして計算されることができる。例えば、多変数ブロックのための最終的なCI値は、等式(5)により計算されることができる。
【0039】
【数5】
【0040】
ここで、Lは多変数ブロックに関連する個々のCI値(即ち、制御指数)の数であり、CIF は多変数ブロックに対するCIパラメータの最終値である。等式(5)より、CIF 値は、多変数ブロックの個々の制御された変数に対する制御指標の平均または重み付け平均である。しかし、CIF は、個々のCIのいくつかの他の統計的な組み合わせとして決定され得る。もちろん、類似のアプローチが他変数ブロックに対するVI値にとられることができる。また、CIFまたはVIF 値の計算が、他変数機能ブロックが存在する装置において、または、コントローラ12またはヒストリアン13または他の処理装置において、実行され得る。
【0041】
所望であれば、パーセント向上(PI)値が、制御ブロックのCI値の100倍として制御ブロックのために確立され得る。高等な制御を用いることで生じた特定の変数に対する変動性の向上を計算することが望ましい。この場合に、高等な制御の向上指標(ASCII)が、多変数制御スキームにおいて変数を制御するために用いられる多変数ブロックに対する制御指標(CIF)にわたる非多変数制御(単一入力、単一出力制御ループ)を用いて一定時間にわたって得られた最小制御指標(CImin)の割合として計算されることができる。
【0042】
プラントの最適化の場合においては、プラントの目的は、目的の機能によって特定されることができ、その場合において、トータルおよびケイパビリティの標準偏差の測定は、達成できる最適の値と制御アプリケーションによって実際に実現されたそれとの差異に基づくことになるだろう。多くの制御アプリケーションに対して、制約されたプロセス入力ができる限り制約された限界に近いとき、最適な実行は達成される。それゆえ、最適指標は、少なくとも一つのプロセス入力がその制約にあるか、予め限定された範囲または制約された値内である時間のパーセントとして限定される。制約された違反指標は、また、少なくとも一つのプロセス入力または出力がその制約をこえる時間の合計として限定されることもできる。多変数の仮想センサのようなモニターする適用に対しては、変動指標は、予測された測定値(仮想センサの出力)と実験テストに基づき決定された値との差異から生ずるトータルおよびケイパビリティの標準偏差から決定できる。
【0043】
可能な限り能率的な方法で上記のVI、CIおよびPI計算を行なうには、例えば、Delta(デルタ)V環境またはフィールドバス環境内の機能ブロックの各々は、ブロックの適当な入力または出力の各々に対するScapcabおよびStot値を変動性指標として計算して、これらの値をコントローラ12に見えるようにしてよく、コントローラ12は、等式(2)、(3)および(5)を用いてVIおよびCI値を計算することが出来、またはワークステーション13内の診断ツール52にScapcabおよびStot値を与えることが出来、診断ツール52は、VIおよびCI値を計算することが出来る。ScapcabおよびStot値を決定するのに必要な中間的な計算は、機能ブロックの実行ごとに行なわれ、ScapcabおよびStot値は機能ブロックのN回の実行ごとに一度(すなわち評価期間ごとに一度)更新される。 ある実現化例においては、ScapcabおよびStot値は、機能ブロックを100回実行した後更新されて良い。
【0044】
合計の標準偏差Stotは、以下の等式(6)に従って、いわゆる移動時間ウインドウ計算を用いて機能ブロックにおいて計算され得る。
【0045】
【数6】
【0046】
ここでMAEは以下の等式(7)で計算される平均絶対誤差であり、
【0047】
【数7】
【0048】
ここでNは評価期間内の実行回数であり、y(t)は、機能ブロックへの入力のような、所望の機能ブロックパラメータのt番めの瞬間サンプルの値であり、ystは、機能ブロックパラメータが比較されるパラメータの統計的値または目標値であり、例えば前評価期間にわたった機能ブロックパラメータの平均値である。
【0049】
一般に、機能ブロックのプロセス値(PV)は、ystを計算するようにI/Oブロック内で用いられる。制御ブロックにおいては、作業設定値またはPVがブロックモードに依存してystとして用いられる。
【0050】
ケイパビリティ標準偏差Scapcab は以下の等式(7)に従って計算される。
【0051】
【数8】
【0052】
ここでMRは、平均移動範囲であり、以下の等式(8)に従って計算される。
【0053】
【数9】
【0054】
計算を減らすため、MAEおよびMRと関連する加算コンポーネントだけが、機能ブロックの各実行サイクルの間使用される。その和をNまたはN−1で割るのは、N回の実行ごとに一度(評価期間ごとに一度)Stotおよび Scapcab 計算の一部として行われる。上の式から以下の等式(9)および(10)は明らかである。
【0055】
【数10】
【0056】
【数11】
【0057】
ここでErrorabsおよびDeltaabs はそれぞれ等式(7)および(9)の和であり、機能ブロックの各実行サイクルの間、継続して計算される。
【0058】
当然、これらの計算で用いられる機能ブロックへの入力の質は重要で、このように、良好状態を有するデータおよび制限されていないデータだけを用いることが望ましい。フィールドバスまたはデルタV機能ブロックを用いるとき、モード変数はPVの状態、設定値およびバック較正変数を考慮し、モード変数は変動性指数のための正しい計算を確実にするために用いられる。例えば、OOS(休止中、非活動中)モードでは、Stotおよび Scapcab変数は決定されないが、その代わりに、エラーの検出を防ぐために最良値(例えば0)に設定される。 ウォームスタートで、もしモードがOSSから他のモードに変更したなら、StotおよびScapcab変数は0(最良値)に設定され、走査カウンタがリセットされ、等式(9)および(10)のErrorabsおよびDeltaabs変数は0に設定される。また、yおよびystの前の値がリセットされるべきである。
【0059】
図3は、入力56、出力57、および入力56に接続された変動性指標ジェネレータ58を有する機能ブロック55を示す。所望であれば、変動性指標ジェネレータ58は、他の機能ブロックパラメータまたは信号を受信すべく、出力57および/または機能ブロック55の他の部分へ付加的にまたは代替的に接続されて良い。(これらの接続は図3の点線で示される)。機能ブロック55が例えば制御機能ブロックであるならば、変動性指標ジェネレータ58は入力56(制御ブロック55が動作するループに制御されているプロセス値であってよい)を受け取り、その入力を機能ブロック55に前に与えられた設定値と比較する。変動性指標ジェネレータ58は、等式(1)に従って変動性指数を決定してよく、その指数をコミュニケータ59に送り、これは、評価期間ごとに(Nサンプルごとに)コントローラ12に変動性指標を送る。しかしながら、上で述べたように、変動性指標ジェネレータ58は、上で述べた方法でStotおよび Scapcabを決定して、これらの値をコントローラ12またはワークステーション13に送ってよく、これは、それらからVIおよび/またはCI値を決定することが可能である。機能ブロック55が、コントローラ12内で実行されている機能ブロックであるならば、各サンプル間隔後にバス通信は行なわれる必要はないので、コントローラ12は各機能ブロックの変動性指標を決定するため別個のルーチンを含む。コミュニケータ59は、機能ブロックまたは通信プロトコルと関連する標準的な通信ユニットである。
【0060】
もちろん、変動性指数ジェネレータは、また、図11により詳細に示されるように、多変数ブロックに与えられるのであってもよい。特に、図11は、三つの制御入力および二つの出力を有する多変数ブロック160を示している。
もちろん、必要なら、制約およびセットポイント入力を含むより多いまたは少ない入力、またはより多いまたは少ない出力が、同様に用いられることができる。ブロック160は、入力の各々に接続され、また、一つ以上の出力に接続されてもよい変動性指数ジェネレータ162を含み、上記議論された何らかの方法により各入力に対するCI(またはVI)を計算する。こうして、変動性指数ジェネレータ162は、各入力および/または出力に対するStotおよび Scapcab値 を計算し、そしてこれらの値をコントローラ12へ送ってもよく、または初期CIまたはVI値を計算し、これらの値をコントローラ12へ送ってもよく、または選択的に、例えば等式(5)を用いて最終的なCIF またはVIF値 を計算し、これらの値をコントローラ12へ送るのでもよい。図3のブロックの場合のように、変動性指数ジェネレータ162は、ブロック160のために変動性指数を図2のデータ収集ユニット48に伝達する通信ユニット164と結合される。
【0061】
プロセス制御システム10内の問題を決定するのに用いられる第2の機能ブロック動作パラメータは、機能ブロック(ループまたは装置)の各々が動作しているモードの指標である。他の公知の機能ブロックだけでなく、フィールドバス機能ブロックの場合、各機能ブロックは、その機能ブロックが動作しているモードを示すためにコントローラ12に利用可能なモードパラメータを有する。このモード指標から、診断ツール52内のデータ解析器は、機能ブロック(それによってループ、モジュールまたは装置)が所望のまたは設計されたモードで動作しているかどうか、代替的には、何かが生じたために機能ブロック(装置またはループ)が異なる好ましくないモードで動作するようになったかどうか示すためにモードパラメータの値を決定することが出来る。フィールド機能ブロックは多くのモードのひとつで動作する。 例えば、A/I機能ブロックは休止モード(オペレータはメインテナンスを行なうために装置を休止中にしてよい)、機能ブロックの出力のような信号が機能ブロックの設計された動作に基づいてではなく手動で設定されている手動モード、および、機能ブロックが正規に動作している、すなわち、それが動作するように設計されていた方法で動作している自動モードで動作する。フィールドバス制御ブロックは、ひとつ以上のカスケードモードも有してよく、このモードは他の機能ブロックまたはオペレータにより制御される。典型的には、フィールドバス機能ブロックは、オペレータがブロックを動作するように設定するモード(正規モードまたは自動モード以外である)である目標モードと、制御ブロックが所与の時間に実際に動作しているモードである実モードと、機能ブロックが動作するように設計されていて、機能ブロックの正規の動作と関連するモードである正規モードとを含め、所与の時間にそれと関連する3つのモード変数を有する。当然、これらまたは他のモード指標が所望のごとく用いられてよい。
【0062】
多変数ブロックの場合において、入力または出力の各々は、関連する分離モードを持つことができる。図11に示されるように、モード指標ジェネレータ166は、ブロックの入力および出力モードを検出し、これらのモード指標を、ブロック160が非正規または望ましくないモードで動作しているかどうかを決定するため、入力および出力の各々に対する正規モードと比較する。モードブロック166は、多変数ブロック160の全体のモード指標を、個々のモード指標のいくつかの組み合わせに基づき、決定またはセットするのであってもよい。例えば、多変数ブロック160に対する全体のモード指標は、個々の入力または出力のいずれかに対するモード指標のいずれかが予定されたモード以外であるとき、ブロック166が指定されたモード外で動作していることを示すため、1にセットされるのでもよい。ブロック160がフィールドバス機能ブロックであれば、ブロックが予定されたまたは正規なモードで動作しているかどうかを決定するために用いることができる、モード属性を有するだろう。ブロック160がフィールドバス機能ブロックでなければ、モード指標ジェネレータ166は、フィールドバス機能ブロックに類似の方法により実際のモード属性を計算しまたは決定し、そして、この計算された実際のモード属性を、ブロック160が非正規なモードで動作しているかどうかを決定するために指定されたモード属性(設計者またはユーザによって与えられた)と比較するように設計することもできる。
【0063】
モード指標は、コントローラ12および/またはオペレータワークステーション13に周期的に与えられてよい。機能ブロックがコントローラ12内にあるならば、各機能ブロックのためのモード指標は、所望の時間または間隔でデータ収集ユニット48に与えられて良い。フィールド装置内のフィールドバス機能ブロックまたは他の機能ブロックのために、コントローラ12は、ビューリスト(ViewList)要求(フィールドバスプロトコルで)を用いて各機能ブロックのためのモードパラメータを周期的に要求して良い。所望であれば、コントローラ12内のデータ収集ユニット48が各サンプリング期間または評価期間でモードを記憶し、記憶されたデータをデータヒストリアン50に与えて良い。その後、診断ツール52は、機能ブロックがいつまたはどれぐらい長く、様々なモードまたは正規モード(非正規モード)であったのかを示すか、または、具体的な時間期間の何パーセント機能ブロックが正規モード(または非正規モード)であったのかを示すモード値を決定して良い。代替的には、コントローラ12内のデータ収集ユニット48または他の特殊設計されたユニットは、いつ各機能ブロックがその正規モードを出るのか検出することが出来る(例えば、機能ブロックの正規モードを所与の時間でのその実モードと比較することにより)。この場合、データ収集ユニット48は、いつモードの変更が行なわれたのかまたは検出されるのかを示すことで、機能ブロックのモードを伝えることが出来るが、これはコントローラ12とオペレータワークステーション13との間に必要な通信量を減らす。
【0064】
状態パラメータは、プロセス制御装置およびループ内の問題を検出するのに用いられる別の機能ブロック動作パラメータである。各機能ブロックにより与えられる状態指標は、機能ブロックまたは装置と関連する一次値(PV)の状態を規定または識別してよい。付加的にまたは代替的に、機能ブロックの入力および出力のひとつ以上は、それと関連する状態指標を有して良い。フィールドバス機能ブロックは、「良好」、「不良」、または「不確実」の形を取る関連する状態パラメータを有し、機能ブロックのPV、入力および/または出力の状態を指示する。状態指標は、PVまたは他の機能ブロックパラメータと関連する限界値のような限界(限度)指標を識別するか含んでよい。このように、例えば、限界指標は、機能ブロックのPVが上限であるのかまたは下限であるのかを示して良い。診断ツール52は、いつ、どれぐらい長く、または具体的な時間期間の何パーセント、機能ブロックの状態が正規状態(または非正規状態)であったかを示す状態値または限界値を決定して良く、また、いつ、どれぐらい長く、または具体的な時間期間の何パーセント、機能ブロック変数がひとつ以上の限界値にあったのか(なかったのか)、または不良状態か問題のある状態であったのかを示す状態値または限界値を決定して良い。
【0065】
多変数ブロックの場合において、入力または出力の各々は、関連する分離された状態を有することができる。図11に示されるように、状態指標ジェネレータ168は、ブロック160により実行される制御または計算を直接に詰め込むブロック160の入力の全ての状態を検出するのであってもよい。状態指標ジェネレータ168は、個々の状態指標のいくつかの組み合わせに基づき、ブロック160に対する全体の状態値を決定するのでもよい。例えば、モニターされた信号のいずれか一つが不良、不確実または限界である状態を有するならば、多変数ブロック160に対する状態指標は、不良、不確実または限界にセットされるのであってもよい。ブロック160がフィールドバス機能ブロックであれば、基本的な変数の各々に対する状態属性をサポートするであろうし、状態属性をサポートするために用いることができる。ブロック160がフィールドバス機能ブロックでなければ、状態指標ジェネレータ168は、フィールドバス機能ブロックと同様の方法により基本的な入力または出力の各々に対する実際の状態を計算または決定し、さらにこれらの状態指標をブロック160に対する全体の状態指標を決定するために用いるように設計することができる。状態指標ジェネレータ168は、同様の方法により多変数ブロックの入力または出力の各々に対する限界指標を扱うのであってもよい。
【0066】
モード指標と同様に、状態指標および限界指標は、各機能ブロックによってコントローラ12に周期的にまたは要求があり次第(例えばフィールドバスプロトコルにおけるビューリスト(ViewList)コマンドを用いて)送られてよく、その変更はコントローラ12により決定されてオペレータワークステーション13に送られて良い。代替的には、状態および限界指標は、処理されることなくオペレータワークステーション13に送られて良い。所望であれば、変更が実際に行なわれたときのみ、機能ブロックは、通信モード、状態および/または限界指標にセットアップされてよく、これはさらにコントローラ12とフィールド装置内の機能ブロックとの間で通信量をさらに低減させる。しかしながら、この通信スキームを用いるとき、必要なパラメータ全ての現状態は、診断ツール52がまず回線上に配置されたときに変更を比較すべき基礎を確立するのに必要である。現状態はコントローラ12に周期的にパラメータ値を報告させ(それらが変化していなくても)ることにより、または、診断ツール52によってコントローラ12に例外報告用に規定されたパラメータを報告させることにより測定されても、集められても良い。機能ブロックの各々の状態に基づいて、診断ツール52は、不良で注意を必要とする(不確実な状態の)測定値、または制限される(リミテッド)測定値かPVをそれらが有するので誤って較正されてしまった測定値を素早く特定することが出来る。当然の事ながら、状態および限界指標は、用いられているシステムの種類によって、様々な数のおよび種類の値のひとつをとってよい。
【0067】
さらに、状態指標は、機能ブロック、装置またはループの様々な変数(PV以外の)のために用いられてよい。例えば、フィードバック制御を有する制御ループ内で、フィードバック変数の状態は、機能ブロックおよびループ内の問題を検出するのに用いられて良い。このフィードバック変数(例えば、フィールドバスプロトコルにおける制御またはアクチュエータ機能ブロックのためのバック較正変数またはBackCal変数)、または他の変数の状態は、いつ機能ブロックが、例えば、下流の機能ブロックまたは他の下流条件により制限される出力を有するのか検出するために診断ツール52により調べられる。モード指標に同様に、コントローラ12は、実際の状態値を検出および記憶しても、状態指標として状態値の変更を記憶しても良い。
【0068】
プロセス制御機能ブロック、装置またはループと関連する他のデータは同様に問題を検出するのに用いられて良い。例えば、オペレータワークステーション13(コントローラ12)は、プロセス制御ネットワーク10内の装置または機能ブロックにより生成された事象および警報を受け取り、記憶し、見直してよい。例えば、フィールドバス環境においては、機能ブロックは、トランスジューサまたは機能ブロックに検出された異常処理状態を報告するブロックエラーパラメータを支持する。フィールドバス装置は、コントローラ12に送られたブロックエラービットストリーム内の16個の規定されたビットの1ビットを用いて、装置または機能ブロックにより検出される問題を反映する。フィールドバス装置は、事象または警報として、最初に検出された問題をコントローラ12に報告し、これらの事象または警報は、コントローラ12によってオペレータワークステーション13に事象ジャーナルとして送られる。ある具体例においては、診断ツール52は、ブロックエラーパラメータ(フィールドバスプロトコルにおける)の6番目のビットを解析するか見直し、装置がいつメインテナンスを必要とするか、そして、このようにして、対処しなければならない状況であって装置動作を現在は制限していない状況がいつ存在するかを検出する。 同様に、診断ツール52は、ブロックエラーパラメータ(フィールドバスプロトコルにおける)の13番目のビットを解析して、いつ正しい装置動作が装置に検出された状況のために可能でないのか、そしていつ即時動作(アクション)が必要なのか決定する。当然、他の事象、警報、ブロックエラーパラメータ内の他のビットまたは他の種類のエラー指標が、プロセス制御ネットワーク10の動作に付随する問題を検出するように診断ツール52により用いられてよく、そのような他の事象、警報などがフィールドバスプロトコルか、他の所望の装置またはコントローラプロトコルと関連してもよい。
【0069】
場合によっては、機能ブロックは、これらの機能ブロックが動作するプロセスまたはループの正しい動作の無関係の理由で正規または良好以外に設定されるモードまたは状態パラメータを有してよい。例えば、バッチ処理においては、バッチが実行されていないとき、その処理内で用いられる機能ブロックのモードは非正規値に設定される。しかしながら、これらの非正規モード(または状態)指標を検出し、それに基づいてシステムに付随する問題を識別することは望ましくはないであろう。なぜならバッチ処理はダウン時間(休止時間)を有するように設計されているからである。従って、各機能ブロック(それが実行されているモジュールまたはループ)に、機能ブロック(モジュール)が意図的に非正規モードであるか不良状態を有するのかを示すアプリケーション状態パラメータを与えることが好ましい。言いかえると、アプリケーション状態パラメータは、いつ機能ブロックのための警報または問題検出が防止されるべきかを示す。バッチ処理で用いられる機能ブロックのために、例えば、アプリケーション状態パラメータは、いつ、バッチ実行アプリケーションを行なうように機能ブロックが動作しているのかを示すためある値に設定され、いつ、機能ブロックが、バッチ実行アプリケーション内で正規の機能を実行するのに意図的に用いられていないかをしめすため別の値に設定され、従って、問題の検出は、これらの時間でこれらの機能ブロックの動作に基づくべきでない。このようなアプリケーション状態パラメータが図3および11に示され、これは、コミュニケータ59および164によってコントローラ12に伝達される。コントローラ12および/またはオペレータワークステーション13は、各機能ブロックのアプリケーション状態パラメータを検出してよく、第2カテゴリにある機能ブロック、例えば、偽警報(フォールスアラーム)を防止するために非正規のまたは不良状態に意図的に設定される機能ブロックと関連するデータ(変動性、モード、状態および限界値データのような)を無視してもよい。当然、バッチプロセスと関連するダウンタイムに加えて問題の検出を防ぐためにアプリケーション状態パラメータが設定されて良い他の理由もある。
【0070】
診断ツール52は、オペレータワークステーション13内のソフトウェアで好ましくは実現され、もし必要ならば、幾らかの部分がコントローラ12で実現されて良く、フィールド装置19−22のようなフィールド装置内の下でさえ実現されて良い。図4は、プロセス制御ネットワーク10内の問題の機能ブロック、装置、ループまたは他の実体(構成要素)を検出して補正するのを助けるためにオペレータワークステーション13で実行されるソフトウェアルーチン60のブロック図である。一般に、ソフトウェアルーチン60は、変動性指標、モード指標、状態指標、限界指標、警報または事象情報などのような、プロセス内の機能ブロックの各々に関するデータを、プロセスが実行しているときは継続して集め、この集められたデータに基づいて、問題の測定値、計算値、制御ループなどの存在を検出する。ソフトウェアルーチン60は、そうするように構成されるかまたは要求されたとき、各検出された問題およびそのプラント動作に与える経済的な影響をリストする報告を送るか、これらをリストする表示を作成してもよい。例えば、オペレータワークステーション13の表示装置14上の検出された問題のループの表示を見るとき、オペレータは、見なおしまたは補正のために特定の問題を選択することが出来る。ソフトウェアルーチン60はついでその問題をさらに正確に指摘したりその問題を補正するために、他の診断ツールを提案して自動的に実行してよい。このようにして、診断ツール52は、プロセス制御システムの機能ブロックまたは装置により生成されたデータを処理し、そのデータに基づいて問題を自動的に認識し、ついでその問題の原因をさらに正確に指摘してその問題を補正すべく他の診断ツールを提案してこれを実行させる。これにより、プロセス制御システム内の問題を検出し補正するのに費やすオペレータの時間と努力を多いに節約でき、適切な診断ツール(オペレータには完全になじみのあるものではないかもしれない)が確実に問題を補正するのに用いられる。
【0071】
ルーチン60のブロック62は、進行中であるとき、すなわちプロセスが実行しているときはいつでも、プロセス制御システム10の装置、ブロックおよびループ内の問題を検出するのに用いられる変動性、モード、限界、警報、事象、および他のデータを受信し、記憶する。このましくは、このデータは、ワークステーション13内のデータヒストリアン50内に記憶される。しかしながら、代替的には、このデータは、コントローラ12と関連するメモリ内のような他の所望のメモリ内に記憶されて良い。同様に、所望であれば、このデータはどんなフォーマットででもオペレータワークステーション13に送られて良く、圧縮データとして送られて良い。
【0072】
ブロック63は、いつデータの解析が行なわれるべきかを検出するか、決定する。なぜなら、例えば、周期的な報告が生成される予定であるかユーザがこのような解析を要求しているからである。解析を行なわないのであれば、ブロック62は単にデータを集め続けるだけであり、そのデータを処理して機能ブロック動作パラメータのための値を決定して良い。解析が行なわれるならば、ブロック64は記憶されたデータまたは記憶されたパラメータ値を解析して、どの機能ブロック、装置、またはループが問題を有しているか決定する。一般的に、データは、機能ブロック動作パラメータの現在のまたは瞬時の値に基づいて解析されても、具体的な時間期間にわたってどの機能ブロック、装置またはループが問題を有しているかを決定するために履歴的に解析されてもよい。この履歴的解析によって、特定された時間期間にわたって性能に基づいて事実長期の問題を検出することが出来る。問題を検出するため、ブロック64は、もし必要ならば、機能ブロックにより与えられた変動性指標から変動性指数を計算して、この変動性指数を具体的な範囲または限界値(オペレータに設定されてよい)と比較して、変動性指数の瞬間値、または変動性指数の履歴的値の統計的測定値(平均値またはメジアン値)が、その範囲の外にあるのか、機能ブロックのための特定された限界値の上か下にあるのかを見る。もしそうならば、問題が存在し、範囲外の変動性指数と関連する機能ブロック、装置またはループは、補正されるべき問題を有するものとしてリストされる。
【0073】
同様に、ブロック64は、機能ブロックまたは装置の実モードを機能ブロックまたは装置の正規モードと比較してそれらが一致しているかどうか見る。上で示したように、コントローラ12がこの機能を実行し、その結果または不一致の指標をヒストリアン50に送る。しかしながら、所望であれば、オペレータワークステーション13はこれらの比較を直接行ってよい。履歴データを用いて、ブロック64は、ループ利用、すなわちループ(または機能ブロック)が設計された(正規)モードで動作した時間のパーセントを決定してよい。瞬時解析において、機能ブロック、ループまたは装置は、それが、設計されたまたは正規モードで現在は動作してないときに問題を有すると考えられる。
【0074】
同様に、ブロック64は、各機能ブロックの状態および限界指標を解析して、いつその状態が不良なのか、不確かなのか、そうでなければ、設計されたまたは正規の状態でないのか、またはいつ機能ブロックが限界値にあるのかを決定する。履歴的解析は、あらかじめ定められたパーセンテージの特定された時間の間、特定の機能ブロックが、不良か不確実な状態指標を有しているかどうか計算するか決定してよく、どのPVまたは他の変数が限界値に達したかまたはあらかじめ定められたパーセンテージの特定された時間の間限界値にあったのか決定しても、他の方法で状態または限界指標を解析して、機能ブロックか装置、または機能ブロックが位置するループ内に問題が存在するかどうか決定してもよい。同様に、ブロック64は、瞬時評価において、どの機能ブロック、装置、またはループが、設計されたまたは正規の状態に現在はない状態値を有するかということ、および
/または、どの信号か変数が限界値に達したかを決定してよい。ブロック64は、警報および事象通知を見直して、装置が現在または将来においてメインテナンスを必要とするかどうか見てよい。変動性指数限界値または制御指数限界値を超えるブロック、および、見込み有りの不良状態、制限されたまたはモード状況を有するブロックが特定され、一時的に保管される。この要約情報は「現在の」要約表示の作成を支持する。瞬間値および状況は、例えば、時間、シフトおよび日ごとに診断ツール52により統合されて、変動性指数の平均値およびパーセント向上、および、不良状態、制限された信号または非正規モード状況が存在したパーセント時間を得る。 当然、ブロック64は、変動性、モード、状態、限界、事象、警報および他の所望のデータに他の種類の処理を行い、問題を検出してよい。さらに、ブロック64は、様々な限界値、範囲、履歴的時間などを用いて(これらすべてはユーザまたはオペレータに設定され得るのだが)、解析を実行する。
【0075】
例えば、バッチモード処理で用いられる機能ブロックのために、機能ブロックが意図的に動作していなかった時間と関連するデータは廃棄されるか、または機能ブロックのアプリケーション状態パラメータに基づいた解析では用いられない。
【0076】
ブロック64がプロセス制御ネットワーク内の問題を検出した後、ブロック66は、書き込まれるか電子の報告が生成されるべきかどうか決定する。なぜなら、例えば、周期的な報告がユーザにより要求されたからである。もしそうならば、ブロック68は、問題の機能ブロック、装置、ループなど、およびプロセス制御システムに与える経済的な影響をリストする報告を作成する。このような経済的な影響は、プロセスのまたはプロセス内のループの低減された動作の各パーセンテージポイントと関連する金銭の量をオペレータまたは他のユーザに指定させることにより決定されてよい。ついで、ループが問題を有すると発見されたとき、プロセスループの実際の性能は公知の最適な性能値と比較されてパーセンテージ差を決定してよい。このパーセンテージ差はついで、指定された金銭の量対パーセンテージポイント比で乗算され、お金に関する経済的影響を決定する。報告は印刷装置で印刷されても、コンピュータ画面上で(表示装置14上のような)または他の電子表示装置上で表示されても、インターネットか、他のローカルエリアまたはワイドエリアネットワークによってユーザに送られても、所望の方法でユーザに転送されてもよい。所望であれば、診断ツール52は、問題のループが検出されるたびにこれをプラントメインテナンスシステムに通知するように自動的に構成されてよく、この通知は、公知のOPCインターフェースの事象/警報ケイパビィリティを用いて事象としてメインテナンスシステムに送られる。
【0077】
ブロック70は、オペレータがワークステーション13で行われるべき解析を要求したかどうか決定し、もしそうならば、ブロック72は、表示またはダイアログルーチンを入力し、これにより、ユーザがその問題に関する様々な情報を見つけることができ、または解析を行うための様々なパラメータを選択することが出来る。ある具体例においては、診断ツール52を用いるオペレータまたは他の人は、ワークステーション13にログオンするときダイアログを提供される。このダイアログは、問題の源であるループを特定することなく、システムで対処されるべき状況を要約する。ダイアログは、図5に示されるように画面表示80上で、図形フォーマットで情報を送ってよい。画面表示80は、利用(モード)、制限された(リミッテド)信号、不良状態または高変動性のために設定された省略時(デフォールト)限界値を現在違反する、プロセスまたはプラントにおける合計の入力、出力、または制御機能ブロックのパーセントを要約する。 多数の状況が単一のブロックに存在しているので、合計は100パーセントを超える可能性がある。合計が100パーセントを超えると、各カテゴリのパーセントは、合計が100パーセントと等しくなるように基準化される。 あらかじめ設定された限界値を違反する入力、出力、または制御ブロックを有するモジュールが表リスト82に要約される。図5において、モジュールFIC101は、設計されていないのモードで動作しているひとつ以上の機能ブロックと高変動性のひとつ以上の機能ブロックとを有し、モジュールLIC345は、不良状態のひとつ以上の機能ブロックを有する。
【0078】
機能ブロックと関連する限界値のような、問題の性質についてのより多くの情報は、例えばリスト82内のモジュール名前上でクリックすることにより図形的に示される。 さらに、図5の画面上でフィルタボタン84を選択することにより、ユーザは、要約時間フレーム、要約に含まれるべきブロックの種類、および各カテゴリまたはブロックの限界値を選択できるダイアログを提供されうる。このようなダイアログ画面86が図6に示されるが、ここでは、入力ブロックのモード、制限された(リミッテド)、および不良状態の限界値が99パーセント利用(ユーティライゼイション)で設定され、入力ブロックの変動性指数の限界値は1.3に設定してある。この場合、ブロックのパーセント利用は、モードまたは状態が正規で機能ブロック信号が制限されていなかった具体的な時間期間のパーセントとして決定される。しかしながら、限界値は、モードまたは状態が非正規であったか、機能ブロック変数が限界値にあった時間のパーセントとして設定することも出来る。その場合、限界値はゼロに近くなるように設定すべきである。 当然、画面86内のループ選択全てを選択することにより、入力、出力、または制御ブロックは、要約内に含まれることになる。
【0079】
画面86のタイムフレームボックス88は、解析が行われる履歴時間フレームを変更するために設定を変えることにより操作可能である。例えば、タイムフレームボックス88内の「今」選択を選ぶことにより、ブロックパラメータの瞬間値または現行値は、各モジュールが要約リスト82内の問題のモジュールとして例示されるかどうか決定するのに用いられる。どんな時間フレームでも指定されてよいが、フィルタリングで用いられるいくつかの例示的な時間フレームは、現在時間または前時間、現在シフトまたは前シフト、現在日または前日などである。これらの時間フレームのために、モジュールが要約に含まれるのは、検出された状況が、限界条件により規定される選択された時間フレームの重要な部分(すなわちあらかじめ定められた部分)のために存在するときのみである。
【0080】
所望であれば、ユーザは、ブロックごとにまたは大域的に、変動性指数のために用いられる限界値を変更してよい。変動性限界値の設定を容易にすべく、ユーザは、変更すべき所望の限界値を選択して、ついで、特定のブロックのその限界値を編集するか同時にブロック全てのその限界値を設定する選択が与えられてよい。ユーザが、ブロック全てを一緒にしたものの変動性限界値を設定したいとき、ユーザは、(変動性の現行値プラスユーザにより与えられた指定されたバイアス)に変動性限界値を設定できるようにするダイアログボックスを提供される。当然、変動性、モード、状態および制限変数の限界値は、モジュール、エリア、システム、または他の論理的ユニット内の機能ブロック全てに適用されても、同様に全て変更されてもよい。省略時眼界値は、最初、変動性指数の1.3、およびモード、制限、および状態指標の99パーセント利用としての構成のために与えられてよい。当然、これらの省略時値は、上で述べたようにモジュール要約表示から変更されてよい。
【0081】
図5の要約82内のモジュール名を選択することにより、ユーザは、そのモジュールに関するさらなる詳細を有するダイアログ画面を与えられる。前シフト時間フレームを用いるモジュールFIC101のために、このようなダイアログ画面90が 図7に示される。画面90は、FIC101モジュール内のPID1ブロックおよびAI1ブロックの性能を示す。 画面90に与えられた情報によって、ユーザは、モジュールが要約内に含まれるようにした特定の測定値、アクチュエータ、または制御ブロック、および状況が検出されたパーセント時間を容易に識別する。特に、ブロックがその正規モード、正規の状態にあって、制限されなかった前シフトの時間のパーセントがループ利用として図7に示される。 当然、図7の画面は、ブロックは非正規モードにあったかまたは非正規状態を有していた前シフトの間の時間のパーセント、または機能ブロック変数がひとつ以上の限界値にあった前シフトの時間のパーセントをしめすように構成されてよい。変動の測定値が、その限界値と一緒に図7に示されるブロックのために示される。この場合の変動性の測定値は、1の値が最良の場合であり、1より大きな値が多くの変動性誤差を示すように計算される。しかしながら、変動性指数のための等式(2)および(3)のCIおよびVI計算を用いると、変動性指数は、0が最良の場合であって、0と1との間にあるようになる。この場合、変動性限界値は0と1との間に設定されるべきである。さらに、制御ループにおいて可能なパーセント向上(PI)が制御ブロック、すなわちPIDIブロックのために図7に示される。所望であれば、それぞれの限界値以下(またはより上)にあるパーセント利用値は、強調表示可能であり、またはそうでなければ、検出された問題を示すために目印をつけられる。
【0082】
当然、どのループ、装置、機能ブロックまたは測定値が高変動性指数を有するのか(ユーザー指定の限界値より大きなもののような)、非正規モードで動作するのか、または、不良または不確実な状態を有するか制限されるプロセス測定値を有するのかを要約するために、他の表示画面が用いられてよい。上で注目したように、履歴的解析を用いて、診断ツール52は、その正規値から著しく変化した変動性指数、モード、状態、または限界値変数を識別するために、特定された時間フレームの間表示を与えてよい。当然、プロセス制御状況が関連する問題を有するものとして識別される前に、診断ツール52よって、ユーザは、どれぐらい多くのおよびどのテストが用いられるべきか選択可能となる。
【0083】
再び図4を参照して、ユーザが、例えば図7の表示90において機能ブロックのひとつを選択すると、ブロック93は、問題の機能ブロックの選択を検出し、ブロック94は、問題のブロックまたはループを補正するのに用いられるべき一組のオプションを表示する。例えば、制御ブロックのために、診断ツール52は、ユーザがアクチュエータまたは他のチューナを用いてループを同調することが出来てもよいし、ユーザがループに傾向解析を行うのを可能としてもよい。アクチュエータオプションを選択することにより、診断ツール52は、選択された制御ブロックまたはループのためにアクチュエータアプリケーションを自動的に発見し、実行する。しかしながら、傾向オプションが選択されると、ワークステーション13はいかに述べるように傾向データを集め始める。
【0084】
入力または出力ブロックのために、ブロック94は、ユーザが、例えば、そのブロックのためのさらなる診断ツールを用いるかまたは傾向解析を行うのを可能としてもよい。もし、例えば、選択された入力または出力ブロックがフィールドバスまたはハート装置内にあるならば、診断オプションを選択すると、装置較正ツールのような当該技術で公知のツールを用いて、関連するトランスデューサブロックのために診断アプリケーションを活性化する。 デルタV環境においては、 フィッシャローズマウントにより製造されて販売されている AMS(assetmanagement solutions)診断ツールは装置と通信するようにこの目的のために用いられて、具体的な情報を得て装置と関連する診断を実行する。当然、他のツールまたは推薦が同様に用いられてよい。例えば、送信機問題または送信機と関連する機能ブロックのために、ブロック94は、装置較正が送信機を較正するのに、弁のためには、弁診断ルーチンのいづれかが弁内の具体的な問題を検出し、恐らくは補正するのに用いられる用に勧める。一般に、ブロック94によって行われた推薦は、その問題が、多くのあらかじめ定められた種類の問題のひとつ、問題の源の性質またはアイデンティティに入るのかに(例えば、それが制御または入力機能ブロック、送信機または弁などから生じたか)に基づいて、または他のどんな所望の基準に基づいて決定されてよい。当然、現在公知のものまたは将来開発されるものを含め、所望の診断ツールを用いることが出来る。
【0085】
問題の具体的な性質が、問題の存在を指し示した変動性、状態、モード、限界値、または他のデータから容易に検出されなければ、ブロック94は、プロッティングルーチン、相関(自己相関またはクロス(相互)相関)ルーチン、スペクトル解析ルーチン、エキスパート解析ルーチン、他の所望のルーチン、またはプロセス制御システム10の与えられたツールのような複雑な診断ツールを用いるのを薦めることが出来る。当然、診断ツール52は、ひとつ以上のツールを用いるのを推薦するか提案してよく、オペレータがいかなる状況でどのツールが用いられるか選択するのを可能とする。さらに、ブロック94は、プロセス制御ネットワーク10内で実際に利用可能なツールにその提案を限定してよく、例えば、オペレータワークステーション13にロードされたものに限定してもよく、用いられる前にプロセス制御システム10に購入されるかロードされなければならないツールを提案してよい。当然、ブロック94は、手操作のツール、すなわちオペレータワークステーション13、コントローラ12または装置15―28のひとつ上で実行されないものも提案してよい。
【0086】
ブロック94がひとつ以上のさらなる診断ツールを推薦した後、ブロック96はユーザが実行のツールを選択するのを待ち、オペレータからこのような命令を受け取ると、ブロック98は、オペレータが問題の原因をさらに解析して正確に指摘出来るように、またはその問題を修理できるように、選択されたツールを実行する。診断ツールを実行した後、ブロック100は、オペレータが、選択された問題のために異なったツールを選択できるようにし、ブロック102は、オペレータが異なる問題を選択出来るようにする。
【0087】
ある例において、ブロック94は、実行される前に、比較的多量および/または多くのサンプルのデータを集めることを要求する傾向アプリケーションと典型的には称される解析を薦めることが出来る。このような傾向アプリケーションの例は、相関分析、ニューラルネットワーク、ファジイ論理制御手続、適応型チューニング手続、スペクトル解析ルーチンなどを含む。残念なことに、診断ツール52が問題を検出すると、傾向ツールのために必要なデータは典型的には利用不可能である。なぜなら、このデータは前は集められていなかったからである。このデータは、コントローラ12とワークステーション13との間の単純な通信を用いて実務上は達成可能ではない高周波データ速度で集められる必要があってよい。その結果、オペレータがこのデータ(高速データ)を集めることを要求するツールを選択すると、ブロック98は、コントローラ12をプロセス制御システム10から必要なデータを集めるように自動的に構成してよい。
【0088】
フィールドバス機能ブロックからまたは装置から、すなわち、フィールドバスによって装置からこのようなデータを集める必要があるとき、コントローラ12は、ひとつ以上のフィールドバス傾向オブジェクトを用いてデータを集めて、集められたデータをデータのパケットとして束ねて記憶し、高速データが非時間限界的にオペレータワークステーションに送られるように所望の時間にオペレータワークステーション13にデータのパケットを送ってよい。この動作によって、このデータを集めるためにコントローラ12とオペレータワークステーション13との間の通信負荷を低減する。典型的には、傾向オブジェクトは、機能ブロックに関する所望のデータのあらかじめ定められた数のサンプル(例えば16)を集めるようにセットアップされ、あらかじめ定められた数のサンプル集められると、これらのサンプルは非同期通信を用いてコントローラ12に伝達される。フィールドバス機能ブロックのためにひとつ以上の傾向オブジェクト110を用いたものが図8に示される。これらの傾向オブジェクト110は、所望のデータを集めてコントローラ12内のデータ収集装置48に送るのに用いられ、フィールドバス装置内の下の実際の機能ブロック内で生じる。これらの傾向オブジェクト110は、フィールドバス装置により、またはコントローラ12内の影機能ブロック(図8では影機能ブロック112Sとして包括的に示される)により与えられてよい。同様に、コントローラ12内に位置しそれにより実行される機能ブロック(図8では機能ブロック113として包括的に示される)のために、仮想傾向オブジェクト114が4―20ミリアンペア(または他の装置)から送られる所望のデータを集めるのにコントローラ12内でセットアップ可能である。このような仮想傾向オブジェクト114のサンプルは、50ミリ秒ごとのような所望の速度で集められてよい。仮想傾向オブジェクト114は、フィールドバスプロトコルの実際の傾向オブジェクトと同様であるように構成されてよく、データ収集装置48に送られる。データ収集装置48は、上で述べたようにオペレータワークステーション13内でデータヒストリアン50に集められたデータを送る。
【0089】
傾向オブジェクト110および114は、所望の診断ツールを実行するために十分なデータが記憶されるまで集められる。十分な高速データが集められると、図4のブロック98は、ハイレベルの処理およびループ解析を行うために、集められたデータを用いてさらなる診断ツールを実行するか実現する。
【0090】
一つのさらなる動作が、単一入力/単一出力の制御ブロックまたはループのような標準的な制御をこえる多変数制御ブロックまたはループを用いるような高等な制御を用いることの経済効果を計算するために、診断ツール52によって実現されるのであってもよい。以上に述べられた変動性、性能、最適性、制約および利用性の指数は、これらの変数が、プロセスの状態を示し、また向上の領域をプロセス内で技術担当者に示すにさいして、診断および評価を実行するのに用いられてもよいが、管理担当者にはプラントの経済性に対する現状の洞察を持つことがより重要である。特定の高等な制御アプリケーションが経済的回収によって最も重要とされ、それゆえ、この回収の現状の測定が、高等な制御ルーチンまたは手順を用いるためにプロセス制御を格上げすることを決定するにあたって、有意義であり、極端に重要であるとするのであってもよい。
経済性を決定するにあたり有意義であるかもしれない情報のいくつかは、産出高および一定時間あたりの情報処理量の増加、および増加した産出高および一定時間あたりの情報処理量からの利益の結果を含む。
【0091】
これらの値を計算するためするため、ユーザは産出高および一定時間あたりの情報処理量の増加における期待される利益と一つ以上の変数を結びつけてもよく、利益をプロセス変数と関係させる計数または式を入力するのでもよい。ユーザがこれらの値を入力した後、システムは生産利益を計算するため、以下の式を適用する。
【0092】
【数12】
【0093】
【数13】
【0094】
ここで、Yは、特定のプロセス変数(PV)を産出高の向上と関係させる計数または式である。
【0095】
Tは、特定のPVを一定時間あたりの情報処理量の向上と関係させる計数または式である。
【0096】
SAPC は、多変数制御手順のような高等な制御手順を伴うPVの標準偏差である。
【0097】
STOT は、前の制御手順を伴うPVの標準偏差である。
【0098】
XL は、PVの限界値。
【0099】
XOLD は、前の制御を伴うPVの平均値。
【0100】
YおよびTを除いて、これらの全てのパラメータは、以上に述べたように存在する機能ブロックパラメータを処理することによって、診断ツール52に利用できるようにされる。
【0101】
もちろん、産出高および一定時間あたりの情報処理量の向上による金銭相当の計算は、金銭値を、産出高または一定時間あたりの情報処理量の向上におけるユニットの増加と関係させる機能を入力することをユーザに要求する。また、高等な制御手順の新しいタイプの使用による品質および省力化における向上は、同様の方法で計算されることができる。
【0102】
診断ツール52が、フィールドバスおよび標準的な4―20ミリアンペア装置と共に用いるものとして説明されたが、他の外部プロセス制御通信プロトコルを用いて実現され、他の種類の機能ブロック有する装置と共に用いられてよい。さらに、ここの表現「機能ブロック」を用いるのは、フィールドバスプロトコルまたはデルタVコントローラプロトコルが機能ブロックとして識別するものに限定されず、その変わりに、他の種類の制御システムおよび/または何らかのプロセス制御機能を実現するのに用いられる通信プロトコルと関連する他の種類のブロック、プログラム、ハードウェア、ファームウェアなどを含む。機能ブロックは典型的にオブジェクト指向プログラミング環境内のオブジェクトの形をとってよいが、これはそれに限る必要はない。
【0103】
ここで述べられた診断ツール52は好ましくはソフトウェアで実現されるが、ハードウェア、ファームウェアなどで実現されてよく、プロセス制御システム10と関連する他のプロセッサにより実現されてよい。このように、ここで説明されるルーチン60は、所望のごとく、標準的な多目的CPUか、特殊設計されたハードウェアまたはファームウェアで実現されてよい。ソフトウェアで実現されるときは、ソフトウェアルーチンは、磁気ディスク、レーザディスク、または他の記憶媒体上のようなコンピュータ読み取可能なメモリ内で、コンピュータまたはプロセッサのRAM,ROMなどにおいて記憶されてよい。同様に、このソフトウェアは、コンピュータ読み取可能なディスクまたは他の持ち運び可能なコンピュータ記憶機構上で、または電話回線、インターネットなどのような通信チャンネルによって(持ち運び可能な記憶媒体によってこのようなソフトウェアを与えることと同じであるか互換性のあるものとして見られる)を含め、公知のまたは所望の送り方法によって、ユーザまたはプロセス制御システムに送られても良い。
【0104】
本発明は、具体例を参照して説明されたが、これらは、あくまでも例示的であり、本発明を限定するものではないが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、開示された具体例に、変更、追加、およびまたは消去を加えてよいことは当業者には明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】診断ツールが用いられるプロセス制御システムのブロック図である。
【図2】診断ツールと関連して実行される2つのプロセス制御ループの構成を示す、図1のプロセス制御システムのブロック図である。
【図3】変動性指標ジェネレータを有する機能ブロックのブロック図である。
【図4】図1および図2のプロセス制御システムで診断を行なうように診断ツールにより実現されるルーチンのブロック図である。
【図5】図1および図2のプロセス制御システムで用いられる診断ツールにより生成される第1の例の表示画面を示す図である。
【図6】図1および図2のプロセス制御システムで用いられる診断ツールにより生成される第2の例の表示画面を示す図である。
【図7】図1および図2のプロセス制御システムで用いられる診断ツールにより生成される第3の例の表示画面を示す図である。
【図8】図1および2のコントローラおよびオペレータワークステーションのブロック図であり、診断ツールと関連する傾向通信を示す。
【図9】図9は、多変数制御ブロックを用いるプロセス制御ループのブロック図である。
【図10】図10は、多変数機能ブロックの例示を表すセットである。
【図11】図11は、変動指標ジェネレータ、モード指標ジェネレータ、及び状態指標ジェネレータを有する多変数機能ブロックのブロック図である。
【符号の説明】
12 コントローラ
13 ワークステーション
14 表示装置
17、18、19、22 フィールド装置
30、32、34、42、44、46 機能ブロック
48 データ収集ユニット
52 診断ツール
50 ヒストリアン
54 プロセッサ
Claims (19)
- 多数の機能ブロックの一つが多数の入力および出力を有する多変数機能ブロックである多数の機能ブロックを有するプロセス制御システムで用いられる診断ツールであって、
該診断ツールが、
前記プロセス制御システムの動作の間に定期的に、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータのための動作パラメータデータを含む、多数の機能ブロックの各々の機能ブロック動作パラメータに関するデータを受信するように、多変数機能ブロックを含む多数の機能ブロックの各々と通信するように構成されたデータ収集ユニットと、
受信された機能ブロック動作パラメータデータに基づいて、前記プロセス制御システム動作の間の複数の評価期間のそれぞれにおいて、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む機能ブロック動作パラメータを含む、多数の機能ブロックのための機能ブロック動作パラメータの初期値を決定し、機能ブロック動作パラメータの前記初期値に基づいて、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、機能ブロック動作パラメータの最終値を演算するデータ解析器と、
機能ブロック動作パラメータの演算された最終値に基づいて前記プロセス制御システム内の問題を検出する検出器と、
検出された問題を示す報告を作成する出力ジェネレータとを含むことを特徴とする、診断ツール。 - 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための前記機能ブロック動作パラメータは変動性パラメータであり、前記データ解析器は、収集された機能ブロック動作パラメータデータに基づいて、複数の前記評価期間のそれぞれにおいて多変数機能ブロックの多数の入力および出力についての多変数機能ブロックと関連する変動性値を決定することを特徴とする、請求項1に記載の診断ツール。
- 前記データ解析器が、多変数機能ブロックの多数の入力および出力の各々と関連する初期変動性指数を決定し、前記初期変動性指数に基づいて変動値として最終変動性指数を計算することを特徴とする、請求項2に記載の診断ツール。
- 前記検出器は、前記最終変動性指数を変動性限界値と比較して問題を検出することを特徴とする、請求項3に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータデータを含む、前記機能ブロックの各々から受け取られる前記機能ブロック動作パラメータデータが、前記機能ブロック動作パラメータの実際に測定されたトータルの標準偏差を示す第一の変動性指標および前記機能ブロック動作パラメータと関連して推定されたケイパビリティ標準偏差を示す第二の変動性指標を含むことを特徴とする、請求項3に記載の診断ツール。
- 前記データ解析器は、第1の変動性指標を第2の変動性指標と組み合わせて初期変動指数の一つを生成することを特徴とする、請求項5に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータはモードパラメータであり、前記データ収集ユニットが多変数機能ブロックの入力または出力の各々に対するモード指標を受け取ることを特徴とする、請求項1に記載の診断ツール。
- データ解析器が、多変数機能ブロックの多数の入力または出力に対応する前記モード指標のいずれか一つが非正規モードまたは望ましくないモードであるかどうかを記述して多変数機能ブロックに対する全体のモード指標を決定することを特徴とする、請求項7に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータは状態パラメータであり、前記多変数機能ブロックが多入力を有しており、前記データ収集ユニットが多変数機能ブロックの入力または出力の各々に対する状態指標を受け取ることを特徴とする、請求項1に記載の診断ツール。
- データ解析器が、状態指標のいずれか一つが非正規状態であることを示すかどうかによって状態指標から全体の状態値を決定することを特徴とする、請求項9に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータは限界パラメータであり、前記データ収集ユニットが多変数機能ブロックの入力または出力と関連する限界指標を収集することを特徴とする、請求項1に記載の診断ツール。
- データ解析器が、多変数機能ブロックの入力または出力のいずれか一つが限界値であることを示すかどうかによって限界指標から全体の限界値を決定することを特徴とする、請求項11に記載の診断ツール。
- 前記データ収集ユニットはさらに、多変数機能ブロックからアプリケーション状態パラメータを収集し、前記検出器は、多変数機能ブロック動作パラメータデータがアプリケーション状態パラメータが第1の状態にあった時間と関連するとき、多変数機能ブロックと関連する機能ブロック動作パラメータデータを無視して問題を検出し、前記検出器は、機能ブロック動作パラメータデータがアプリケーション状態パラメータが第2の状態にあった時間と関連するとき、多変数機能ブロックと関連する機能ブロック動作パラメータデータを用いて問題を検出することを特徴とする、請求項1に記載の診断ツール。
- プロセッサを含み、多数の入力および出力を有する少なくとも一つの多変数機能ブロックを含む多数の機能ブロックを用いてプロセスを制御するプロセス制御システムで用いられる診断ツールであって、
該診断ツールは、
コンピュータ読み取り可能なメモリと、
前記コンピュータ読み取り可能なメモリ上に記憶され、前記プロセッサ上で実行されるように適合されるルーチンとを含み、
前記ルーチンは、
前記プロセスの動作の間定期的に、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータのための動作パラメータデータを含む多数の機能ブロックの各々の機能ブロック動作パラメータに関するデータを集め、
集められた機能ブロック動作パラメータデータに基づいて前記プロセス制御システムの動作の間の複数の評価期間のそれぞれにおいて、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータの初期値を含む、多数の機能ブロックのための機能ブロック動作パラメータの初期値を決定し、機能ブロック動作パラメータの決定された初期値に基づいて、多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータの最終値を含む、機能ブロック動作パラメータの最終値を演算し、
機能ブロック動作パラメータの演算された最終値に基づいて前記プロセス制御システム内の問題を検出し、
検出された問題をリストする報告を生成することを特徴とする、診断ツール。 - 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータは変動性パラメータであり、前記ルーチンが多変数機能ブロックの多数の入力および出力の各々に対する変動性指標を収集することを特徴とする、請求項14に記載の診断ツール。
- 前記ルーチンは、多変数機能ブロックから収集された変動性指標から多変数機能ブロックに対する変動性値を決定し、この変動性値を変動性限界値と比較して問題を検出することを特徴とする、請求項15に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータはモードパラメータであり、前記ルーチンが多変数機能ブロックの多数の入力または出力の各々に対するモード指標を収集することを特徴とする、請求項14に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータは状態パラメータであり、前記ルーチンが多変数機能ブロックの多数の入力または出力の各々に対する状態指標を収集することを特徴とする、請求項14に記載の診断ツール。
- 多変数機能ブロックの多数の入力および出力に関連する動作パラメータを含む、多数の機能ブロックの各々のための機能ブロック動作パラメータは限界パラメータであり、前記ルーチンが多変数機能ブロックの入力または出力の各々と関連する限界指標を収集することを特徴とする、請求項14に記載の診断ツール。
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