JP4637125B2 - ディスク装置 - Google Patents
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Description
このため、ロック機構がロックした状態で、ディスク装置が低温(例えば−30℃程度)、もしくは高温(例えば+85℃程度)の環境下に置かれると、防振構造体が変形した状態で凍結したり、他部品と癒着する場合があるため、ロックが解除しても、防振構造体がフローティング状態に復元されず、ストロークがアンバランスとなり耐震性能が劣化するといった問題が考えられる。
図1は、本実施の形態に係るディスクプレーヤ(ディスク装置)の外観を示す斜視図である。このディスクプレーヤには、CD、DVD等の例えば直径8cmや、直径12cm等の大きさの異なる記録媒体ディスクが引き込まれて、このディスクに記録された情報が再生される。符号1は本体を示し、この本体1は板金製のシャーシ3を備えている。このシャーシ3はロアーシャーシ5と、このロアーシャーシ5の上方を覆うアッパーシャーシ7とを備え、その内側には、図1では図示を省略したが、ディスクをローディングするためのローディングメカニズム、ローディングされたディスクをクランプするためのクランプメカニズム、クランプされたディスクをドライブするためのドライブメカニズム等が設けられている。
このドライブユニット9は、図4及び図5に示すように、ベースプレート13と、このベースプレート13の後端部の両側にヒンジ15で連結され、先端17Aを閉じる方向にばね付勢されて、ベースプレート13と協働してディスクを挟持するクランププレート17とを備えている。このクランププレート17の先端17Aには回転板19が支持され、この回転板19に対向するマグネット入りのターンテーブル21が、ベースプレート13に支持されている。そして、後述するように、ディスクが挿入されて、クランププレート17が閉じると、先端17Aの回転板19とマグネット入りのターンテーブル21とで挟持(クランプ)されてディスクが回転可能になる。
このローディングローラ25は、挿入口23へのディスクの挿入が検知されると、モータ24により駆動されて、当該ディスクを本体1内に引き込む。このローディングローラ25は、ローラプレート27に支持され、このローラプレート27の基部は、ヒンジピン28によりロアーシャーシ5に連結されている。よって、このローディングローラ25は、ヒンジピン28を中心としたローラプレート27の揺動により、その高さ位置を変位させて、ディスクと離接可能に構成されている。また、ローラプレート27は、図示を省略したばねにより、このローラプレート27の前端を下げて、ローディングローラ25を持ち上げる方向に付勢されている。
トリガープレート31の他端31Bは、ドライブユニット9の外側に延出し、ドライブユニット9の外壁に沿って下方に折り曲げられている。この他端31Bは、ロアーシャーシ5に配置されたトリガー35の後面35Kに当接する。そして、ディスクが本体1に引き込まれ、爪部32,33のいずれかに当接し、トリガープレート31が反時計方向に回動すると、このトリガープレート31が、トリガー35を前進(矢印Xの方向)させる。このトリガー35は、図4に示すように、ばね34により、通常時、他端31B側(矢印Yの方向)に付勢されている。
トリガー35がファイナルギア37に噛み合い、ストロークエンドに移動した後、トリガーカム41を押し出し、トリガーカム41のラックがファイナルギア37と噛み合い、トリガーカム41が前進(矢印Xの方向)する。
ディスクをイジェクトした後に、ローディング待機の状態となる。イジェクトもしくはローディング待機の状態では、ドライブユニット9が、次の説明によるロック機構により、シャーシ3にロックされる。
このロック機構は、第一ロック機構、及び第二ロック機構の2つの機構からなり、図6及び図7は、第一ロック機構のロック状態を示し、図8及び図9は、第一ロック機構のロック解除状態を示す。また、図10は、第二ロック機構のロック状態を示し、図11は、第二ロック機構のロック解除状態を示す。
サブロックプレート98は、上記ギアプレート92の回動動作に連動してロックプレート96の反対方向に往復動作する。すなわち、ロックプレート96がギアプレート92の回動動作に連動して左方向(矢印Q1方向)に動作すると、サブロックプレート98は、右方向(矢印Q2方向)に動作する。また、ロックプレート96が右方向(矢印Q2方向)に動作すると、サブロックプレート98は、左方向(矢印Q1方向)に動作する。
このサブロックプレート98には、2つのストッパ部98B、98C(図11)が設けられている。サブロックプレート98が左方向に動作した場合、ストッパ部98Bは上記固定片99の右側面に当接し、ストッパ部98Cは固定片13Xの右側面に当接する。
図11で、ロックプレート96が、矢印R1の方向に動作すると、ロック片96Dが、固定片99の溝99Aに嵌入すると共に、ロック片96Fが、固定片13Xに嵌合する。この場合、サブロックプレート98は、矢印R2の方向に動作し、ストッパ部98Bが固定片99の右側面に当接するとともに、ストッパ部98Cが固定片13Xの右側面に当接する。これにより、ドライブユニット9がシャーシ3にロックされる。
本構成では、ロック片96D、96Fがそれぞれ溝99A、固定片13Xに嵌合することにより、ドライブユニット9が初期位置から下方に押し付けられ、このドライブユニット9を支持する防振構造体11はフローティング支持状態から押し潰されて変形する。
一方、ロックプレート96が、矢印R2の方向に動作すると、ロック片96Dが、固定片99の溝99Aから離脱すると共に、ロック片96Fが、固定片13Xから離脱する。この場合、サブロックプレート98は、矢印R1の方向に動作し、ストッパ部98B、98Cが固定片99、固定片13Xから離間する。これにより、ドライブユニット9がロック解除され、防振構造体11はフローティング支持状態に復元されるため、ドライブユニット9は初期位置に復帰する。
本実施形態では、ドライブユニット9をロックする場合に、このドライブユニット9を初期位置から下方に押し付けるため、クランプメカのクランプ開口を維持しつつ、装置の薄型化を図ることができる。
すなわち、第二ロック機構260は、カム部材111と、ロック部材121とで構成されている。カム部材111は、ピン112により、ドライブユニット9のベースプレート13に回転自在に支持されており、その基端及び自由端には、各々ギア111A,111Bが一体的に形成されている。基端のギア111Aは、ドライブユニット9のクランププレート17に形成されたギア113に噛み合い、自由端のギア111Bは、ロック部材121のギア121Aに噛み合っている。
この状態では、上記開口123から上方に突出した自由端121Bが、図示は省略したが、アッパーシャーシ7の裏面に当接し、自由端121Bの後方に延びた基端121Cが、図示は省略したが、ロアーシャーシ5に当接し、ドライブユニット9がアッパーシャーシ7とロアーシャーシ5とにロックされ、また、自由端121B及び基端121Cが伏せた状態(図11)になると、ロックが解除される。
第一ロック機構250、及び第二ロック機構260は、タイムラグを持ってロックされ、またタイムラグを持ってロック解除される。ロック解除された場合、第一ロック機構250では、図8及び図9に示すように、ロック片96Dが、固定片99の溝99Aに嵌入しておらず、第二ロック機構260では、図11に示すように、ロック部材121の自由端121Bが伏せ、クランププレート17の開口123から突出していない。この場合、トリガー35、及びトリガーカム41は前進限界の位置にあり、上述したように、ドライブユニット9のクランププレート17が、ディスクを挟持するため、マグネット及びばね力で閉じ、ドライブユニット9が、3つの防振構造体11を介してフローティング支持され、ターンテーブル21を回転させてのディスク再生が可能になる。
このため、本実施形態では、ロック機構が解除されても、防振構造体11がフローティング状態に復元しない場合には、このロック機構の解除動作に連動して、防振構造体11を強制的に変形させてフローティング状態に復元する復元支援機構230が設けられている。
この押上片92Eは、ギアプレート92が第一ロック機構250の解除方向(矢印F方向)に回動した場合に、ドライブユニット9のベースプレート13に形成された突起部13Aと当接し、このベースプレート13を上方に押し退ける。押上片92Eには、下方に向かって下り勾配の傾斜面92E1が形成され、この傾斜面92E1上を突起部13Aが移動することにより、ベースプレート13が押し上げるようになっている。
突起部13Aは、固定片99の右側部近傍に設けられ、ベースプレート13の下端部から下方に延出している。また、突起部13Aは、防振構造体11がフローティング状態に復元した場合には、押上片92Eと当接しない高さHに形成されている。このため、ロック機構が解除された場合に、防振構造体11がフローティング状態に復元していれば、押上片92Eが突起部13Aに当接することが回避され、これら押上片92E及び突起部13Aの磨耗が防止される。
これによれば、防振構造体11が弾性変形することにより、この防振構造体11の凍結等による固化状態が解消されるため、簡単な構成で防振構造体11をフローティング状態に復元することができる。さらに、本実施形態では、ロック機構の解除動作、すなわち、第一ロック機構250のギアプレート92の回動動作に連動して、ドライブユニット9を上方に押し上げているため、専用のアクチュエータが不要となり、部品点数及びコストの低減を図ることができる。
本実施形態では、復元支援機構230として、第一ロック機構250のギアプレート92に押上片92Eを設ける構成としたが、これに限るものではなく、例えば、第二ロック機構260のロック部材121の基端121Cがロアーシャーシ5と当接して、ドライブユニット9が上方に押し上げる構成としても良いことは勿論である。
クランププレート17には、図14に示すように、本体1内に引き込まれたディスクの外周部に当接し、このディスクをクランプ位置に案内する一対のガイドアーム43、44が設けられている。これらガイドアーム43、44は、クランププレート17の先端の回転板19に対しほぼ中心振り分けで配置され、当該ガイドアーム43、44の前端には、ディスクに当接する当接部43A、44Aが形成される。ガイドアーム43、44の後端には軸受部43B、44Bが形成され、これら軸受部43B、44Bは、クランププレート17から下方に延出するピン45、46に遊嵌される。また、これらガイドアーム43、44は、ばね47、48により、閉じる方向(矢印Aの方向)に付勢されている。また、ガイドアーム43、44の上面には、図7に示すように、クランププレート17に形成されたガイド孔49、50(図14)を通じて当該クランププレート17の上面側に延在するガイドピン43C、44Cが設けられている。
また、セレクタプレート53には、本体内にディスクが挿入されていない初期状態において、上記ガイドアーム43、44のガイドピン43C、44Cと係合する係合溝53E、53Fが形成されている。この係合溝53E、53Fとガイドピン43C、44Cとが係合することにより、ガイドアーム43、44の動作が規制される。また、係合溝53E、53Fは、クランププレート17の付勢方向(時計方向)側が開放されており、このクランププレート17が反時計方向に回動すると、ガイドピン43C、44Cが係合溝53E、53Fから離脱して、ガイドアーム43、44の動作が可能となる。
スライドプレート52の移動に伴い、このスライドプレート52に係合されたセレクタプレート53の連結部53Aが前方に引っ張られるため、このセレクタプレート53は、ばね61に抗して反時計方向(矢印E方向)に回動する。この回動により、ガイドアーム43、44のガイドピン43C、44Cが係合溝53E、53Fから離脱するため、当該ガイドピン43C、44Cの動作が可能となる。
これによれば、図17に示すように、ディスク100の外周部100Aがガイドアーム43、44の当接部43A、44Aと当接することにより、このガイドアーム43、44が徐々に側方(矢印B方向に)に開き、当該ガイドアーム43、44によってディスク100がクランプ位置に案内される。
これによれば、図19に示すように、ガイドアーム43、44は初期状態の位置から動作しないため、ディスク200の外周部200Aがガイドアーム43、44の当接部43A、44Aと当接することにより、このディスク200がクランプ位置に案内される。
上述のように、セレクタプレート53は、ターンプレート51の動作に連動してピン60と中心に回動するようになっている。本構成では、セレクタプレート53には、図12に示すように、その後端部53Gから当該セレクタプレート53の延在方向に沿って延出する片53Hが一体に形成されている。また、トリガープレート31には、上記セレクタプレート53の片53H上に位置するように、当該トリガープレート31の前端部から前方に延出する作動片31Cが形成されている。
また、クランププレート17の上面には、上記作動片31Cの下方に、このクランププレート17の一部を切り起こした凸部70が形成されている。この凸部70は、本体1の後方から前方へ向けて上昇するように傾斜した後、先端部が略水平に形成されている。
そして、セレクタプレート53の回動に伴い、このセレクタプレート53の片53Hがクランププレート17の凸部70上を移動することにより、この片53Hの位置が上方に移動する。これによれば、図22に示すように、この片53H上に延在するトリガープレート31の作動片31Cが当該片53Hにより上方に持ち上げるため、このトリガープレート31の爪部32をローディング経路RKから退避させることができる。従って、12cm径のディスク100は、上記ローディング経路RKを搬送されてトリガープレート31の爪部33に当接してクランプが実行される。
この場合、セレクタプレート53の片53Hの厚みを調整することにより、上記爪部32をローディング経路RKから退避させる際のストロークを調整することができる。これによれば、上記爪部32を確実にローディング経路RKから退避させることが可能となる。
3 シャーシ
5 ロアーシャーシ
7 アッパーシャーシ
9 ドライブユニット
11 防振構造体
13 ベースプレート
13A 突起部
13X 固定片
17 クランププレート
23 挿入口
31 トリガープレート
31C 作動片
32,33 爪部
41 トリガーカム
41R ラックギア
92 ギアプレート
92D 一端
92E 押上片
92G ギア
96 ロックプレート
96D ロック片
99 固定片
99A 溝
100 12cm径ディスク(大径ディスク)
100A 外周部
200 8cm径ディスク(小径ディスク)
200A 外周部
240 退避機構
250 第一ロック機構
260 第二ロック機構
Claims (4)
- ドライブユニットを防振構造体を介してシャーシにフローティング状態で支持し、このドライブユニットにディスクをローディングし再生するとともに、少なくともディスクのイジェクトまたはローディング待機時に、前記フローティング状態を解除して前記ドライブユニットを前記シャーシにロックするロック機構を備えるディスク装置において、
このロック機構を解除する際に、前記防振構造体がフローティング状態に復元しない場合には、前記ドライブユニットを強制的に押し上げ、当該防振構造体をフローティング状態に復元する復元支援機構を備えることを特徴とするディスク装置。 - 前記ロック機構は、前記シャーシに支持されて、前記ドライブユニットの前後方向に往復動作可能に配置され、ラックギアを有したトリガーカムと、このトリガーカムのラックギアに噛み合って、当該トリガーカムの往復動作に連動して回動するギアプレートと、このギアプレートの回動動作に連動して、前記ドライブユニットの左右方向に往復動作するロックプレートと、このロックプレートに設けられたロック片とを備え、前記トリガーカムを前後方向に動作し、前記ロックプレートを左右方向に往復動作させて、前記ロック片を、前記ドライブユニットに固定された固定片の溝に嵌入し、当該ドライブユニットを前記シャーシにロックする構成を備え、
前記復元支援機構は、前記ギアプレートの一端に設けられた押上片と、前記ドライブユニットに設けられ、前記ギアプレートが回動した場合に、前記押上片に当接して上方に押し退けられる突起部とを備えることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。 - 前記押上片は、前記ロック片が前記固定片の溝から離脱した後に、前記突起部に当接可能に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のディスク装置。
- 前記突起部は、前記防振構造体がフローティング状態に復元した場合には、前記押上片と当接しない高さに形成されていることを特徴とする請求項2または3に記載のディスク装置。
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