JP4635422B2 - 電動車椅子用バッテリー収納ケース - Google Patents

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Description

本発明は、電動車椅子用バッテリー収納ケースに関する。
電動車椅子のモータの電源としては、特許文献1に明示されているように、従来から、リチウムイオン電池やニッケル水素電池が採用されている。実際には、リチウムイオン電池及びニッケル水素電池は、夫々、専用のケースに収容されて、電動車椅子のフレームの適所に装着される。
特開2000−83851号公報
しかして、製造コストの低減の見地から、リチウムイオン電池を収納するケースとニッケル水素電池を収納するケースの共通化が提案されるが、その際に、解決しなければならない事項がある。すなわち、共通のケースの表面に形成されて内部の電池に接続される電極部は、通常、コネクタを介してモータ制御部に接続されるが、充電のため、このコネクタを外して、別のコネクタを介して充電装置に接続される。しかして、充電装置は、リチウムイオン電池用とニッケル水素電池用とに、個別に準備されるが、充電されるべきリチウムイオン電池(ニッケル水素電池)にニッケル水素電池(リチウムイオン電池用)充電装置に接続されてはならないので、このための配慮が必要となる。
それ故に、本発明は、かような誤接続への対応がなされた電動車椅子用バッテリー収納ケースを提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決するために請求項1で講じた技術的手段は、負電極と、補助電極と、第1正電極および第2正電極とを有する電極部を筐体の表面に形成し、内部にニッケル水素電池またはリチウムイオン電池が装填され、外部より充電を行うコネクタのコネクタ電極部と接続が可能な電動車椅子用バッテリー収納ケースにおいて、
筐体内部にニッケル水素電池が装填された場合には、前記第1正電極を非結線とし、前記負電極および前記第2正電極を使用して前記コネクタ電極部と接続され、
筐体内部に前記リチウムイオン電池が装填された場合には、前記第2正電極を非結線とし、前記負電極および前記第1正電極を使用して前記コネクタ電極部と接続されるようにした電動車椅子用バッテリー収納ケースとしたことである。
上記構成において、前記ニッケル水素電池が装填された場合、電池セルのマイナス側が保護回路を介して前記負電極に接続されると共に、前記電池セルのプラス側が前記第2正電極に接続され、前記補助電極はサーミスタを介して前記負電極と前記保護回路との間に接続される構成とすると良い。
また、上記構成において、前記リチウムイオン電池が装填された場合、電池セルのマイナス側が制御回路を介して前記負電極に接続されると共に、前記電池セルのプラス側が前記第1正電極に接続され、前記補助電極は前記制御回路の入力端子に接続される構成とすると良い。
請求項1に記載の発明によれば、筐体内にリチウムイオン電池が装填されたときとニッケル水素電池が装填されたときとでは、電極部の構成が異なるので、筐体内にリチウムイオン電池(ニッケル水素電池)が装填されたとき、電極部にニッケル水素電池(リチウムイオン電池)用充電装置が接続されたとしても、筐体内の電池への損傷は回避される。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を基に説明する。
図1に示されるように、電動車椅子用バッテリー収納ケース10は、筐体12を備える。筐体12の凹部14の底面には、電極部20が形成される。しかして電極部20は、等間隔に列設された4個の電極:負電極22と補助電極24と第1正電極26と第2正電極28とから構成される。
図2には、筐体12内にニッケル水素電池30を装填したときの、ニッケル水素電池30と充電装置40との接続関係が、模式的に示される。ニッケル水素電池30は、電池セル32、保護回路34及び電池温度検出のサーミスタ36を備える。電池セル32のプラス側は第2正電極28に接続され、電池セル32のマイナス側は保護回路34を介して負電極22に接続される。補助電極24と負電極22とがサーミスタ36を介して接続される。
充電装置40は、周知の構造を有しており、充電装置40から延出するコネクタ42の電極部50、筐体12の電極部20と同様の構造となっており、4個の電極:負電極52と補助電極54と第1正電極56と第2正電極58とから構成される。しかして、第1正電極56のみがアイドル端子とされ、負電極52、補助電極54及び第2正電極58が、充電装置40の内部の対応個所に接続されている。そして、充電装置40側のコネクタ42の電極部50が、図示されるように、筐体12の凹部14内において、筐体12側の電極部20と着脱自在に接続された後、充電装置40がオンされると、筐体12側の電極部20の負電極22、補助電極24及び第2正電極28が、夫々、充電装置40側のコネクタ42の電極部50の負電極52、補助電極54及び第2正電極58を介して、充電装置40の内部の対応個所と通電状態となり、電池セル32が充電される。
図3には、筐体12内にリチウムイオン電池60を装填したときの、リチウムイオン電池60と充電装置70との接続関係が、模式的に示される。リチウムイオン電池60は、電池セル62及び制御回路64を備える。電池セル62のプラス側は第1正電極26に接続され、電池セル32のマイナス側は制御回路64を介して負電極22に接続される。補助電極24は制御回路64の入力端子に接続される。
充電装置70は、周知の構造を有しており、充電装置70から延出するコネクタ72の電極部80は、筐体12の電極部20と同様の構造となっており、4個の電極:負電極82と補助電極84と第1正電極86と第2正電極88とから構成される。しかして、第2正電極88のみがアイドル端子とされ、負電極82、補助電極84及び第1正電極86が、充電装置70の内部の対応個所に接続されている。そして、充電装置70側のコネクタ72の電極部80が、図示されるように、筐体12の凹部14内において、筐体12側の電極部20と着脱自在に接続された後、充電装置70がオンされると、筐体12側の電極部20の負電極22、補助電極24及び第1正電極26が、夫々、充電装置70側のコネクタ72の電極部80の負電極82、補助電極84及び第1正電極86を介して、充電装置70の内部の対応個所と通電状態となり、電池セル62が充電される。
充電が終わった電池は、コネクタ90を介して、モータ制御部100に接続される。すなわち、図4及び図5に示されるように、筐体12の凹部14内において、筐体12側の電極部20と着脱自在に接続されるコネクタ90の電極部92は、負電極22、補助電極24並びに第1正電極26及び第2正電極28と必ず接続される負電極94、補助電極96並びに正電極98とからなっており、筐体12内に装填されている電池が何れであっても、モータ制御装置への通電を可能とする。尚、補助電極96は、このとき、アイドル端子となっている。
以上述べた電動車椅子用バッテリー収納ケース10においては、筐体12内にニッケル水素電池30が装填されたときとリチウムイオン電池60が装填されたときとでは、電極部の構成が異なるので、筐体内にリチウムイオン電池(ニッケル水素電池)が装填されたとき、電極部にニッケル水素電池(リチウムイオン電池)用充電装置が接続されたとしても、筐体内の電池への損傷は回避される。
また、モータ制御装置100への通電を行うコネクタ90の電極部92を、上記したような異なった電極部の双方と常に合致できるようにしたので、モータ制御装置100への通電を行うために、電池の種類に応じたコネクタを個別に準備する必要はない。
本発明に係る電動車椅子用バッテリー収納ケースの全体斜視図。 図1に示す収納ケースの筐体の内部に装填されたニッケル水素電池を充電する際のコネクタ接続を説明する図。 図1に示す収納ケースの筐体の内部に装填されたリチウムイオン電池を充電する際のコネクタ接続を説明する図。 図1に示す収納ケースの筐体の内部に装填されたニッケル水素電池をモータ制御装置に印加する際のコネクタ接続を説明する図。 図1に示す収納ケースの筐体の内部に装填されたリチウムイオン電池をモータ制御装置に印加する際のコネクタ接続を説明する図。
符号の説明
12 筐体
20 電極部
22 負電極
24 補助電極
26 第1正電極
28 第2正電極

Claims (3)

  1. 負電極と、補助電極と、第1正電極および第2正電極とを有する電極部を筐体の表面に形成し、内部にニッケル水素電池またはリチウムイオン電池が装填され、外部より充電を行うコネクタのコネクタ電極部と接続が可能な電動車椅子用バッテリー収納ケースにおいて、
    筐体内部にニッケル水素電池が装填された場合には、前記第1正電極を非結線とし、前記負電極および前記第2正電極を使用して前記コネクタ電極部と接続され、
    筐体内部に前記リチウムイオン電池が装填された場合には、前記第2正電極を非結線とし、前記負電極および前記第1正電極を使用して前記コネクタ電極部と接続されるようにした電動車椅子用バッテリー収納ケース。
  2. 前記ニッケル水素電池が装填された場合、電池セルのマイナス側が保護回路を介して前記負電極に接続されると共に、前記電池セルのプラス側が前記第2正電極に接続され、前記補助電極はサーミスタを介して前記負電極と前記保護回路との間に接続されるようにした請求項1に記載の電動車椅子用バッテリー収納ケース。
  3. 前記リチウムイオン電池が装填された場合、電池セルのマイナス側が制御回路を介して前記負電極に接続されると共に、前記電池セルのプラス側が前記第1正電極に接続され、前記補助電極は前記制御回路の入力端子に接続されるようにした請求項1に記載の電動車椅子用バッテリー収納ケース。
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