JP4633041B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、メダル投入により遊技開始条件を満たし、発射操作により遊技球を発射して遊技を実行し、当該遊技の結果に基づいてメダルが払い出される封入球式遊技機に関する。
通常封入球式遊技機では、例えば特許文献1のように、有価価値が記憶された遊技カードを遊技機に挿入して遊技球数データに変換し、該遊技球数データに基づいて封入された遊技球を発射して遊技を行うように構成されており、賞発生による獲得遊技球数データに関しては、精算時に遊技カードに情報を書き込んで遊技者に返却することで遊技者の獲得価値を返却している。また、こういった封入球式遊技機の管理装置でのデータ管理は、遊技機毎に所定単位毎に送信される回収球数信号(アウト口に入った遊技球の数の信号)並びに賞品球数信号、さらに所定単位に対して端数が生じている場合には、遊技停止時に端数球データを送信することでデータ管理を行っている。
また、特許文献2のように、カードを返却するタイミングで遊技終了間際に賞が発生した場合(即ち、カードが返却された後に落下した遊技球が入賞口に入賞した場合)に、その賞球数を管理装置に送信し、管理装置側で記憶するようにした遊技機も考えられている。
さらに、主に中古の遊技機を設置しているゲームセンターが多く存在する。そういったゲームセンターにおいては、カードや硬貨、紙幣による遊技だけでなく、予め購入したメダルを遊技機に投入し、封入された遊技球を発射して遊技を行うようにした封入球式遊技機の形態が多く見られる。このような遊技機では、賞発生により遊技者に賞球数データが付与されると一旦データ上で管理をし、遊技者が遊技を終了する際には、当該球数データを所定単位毎にメダルに変換して遊技者に払い出すようにしている。
特開平07―241380号公報 特開平08−252375号公報
しかし、上記特許文献1又は2における封入球式遊技機では、その遊技球数データを記憶したり、新たに遊技を開始したりするためには必ず遊技カードが必要であり、この遊技カードに記憶することができるため、確実に賞球数を獲得することができるようになっている。しかし、こういった遊技カードは頻繁に通う遊技店の遊技カードであれば有効であるが、一度しか来店しないような遊技店のカードはただ増えていくだけで、遊技者の負担となることが考えられる。また、実際に獲得した遊技球数はデータとしてしか表示されず、排出されるのはカードのみであるので、遊技者が獲得した価値を実感することは難しい。
そこで、上記のようにメダルを実際に払い出すような構成とした遊技機であると、所定単位(例えば、遊技球5個に対してメダル1枚)で変換されるため、遊技者が獲得した遊技球数データにおいて端数(メダル1枚に変換できない数、例えば遊技球5個に対してメダル1枚の場合、遊技球4個以下)が発生する場合が大いに考えられる。
しかし、現状ではこういった端数に関する処理は明確に開示されたものはなく、端数を残したまま遊技を終了せざるを得ないとすると、遊技者にとって不満の残る遊技機となり、問題が発生する。また、こういった端数が存在したまま遊技が終了された遊技機に対して、次の遊技者が遊技を行いたいと思っても、前の遊技者が端数に対して更に遊技を継続するべく端数を残したままなのか、変換されないのであきらめて遊技を終了した状態なのかを明確に把握できず、遊技に対する意欲がなくなり、その遊技機の稼働が低下することが考えられる。
そこで本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、メダルを使用した封入球式遊技機であって、精算時の遊技球数データの端数に関して遊技者に不満を抱かせず、さらには稼働低下を防止することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本願請求項1に記載の遊技機は、メダル投入により遊技開始条件を満たし、発射操作により遊技球を遊技領域へ発射して遊技を実行し、当該遊技の結果に基づいてメダルが払い出される遊技機において、
投入されたメダルに応じて所定単位で遊技球数データを更新するデータ更新手段と、
遊技を終了する場合に、前記所定単位で遊技球数データをメダルに変換して払い出すメダル払出手段と、
該メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、当該端数に対応する遊技球を発射する端数球処理手段と、
前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じ、当該端数に対応する遊技球を発射する場合に、遊技者の発射操作の有無を検出する発射操作検出手段と、を備え
前記端数球処理手段は、遊技球の発射勢を記憶する発射勢記憶手段を備え、
前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、前記発射操作検出手段により、遊技者によって発射操作が行われていることが検出された場合には、遊技者の操作による発射勢によって前記端数球の発射を行い、
前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、前記発射操作検出手段により、遊技者によって発射操作が行われていることが検出されない場合には、前記発射勢記憶手段に記憶された発射勢に基づいて前記端数球の発射を行うようにしたことを特徴とする。
ここで、上記端数球処理手段による端数に対応する遊技球の発射は、遊技者が発射操作していない場合には、遊技者の発射操作が無くても自動的に発射することを意味する。
なお、本発明の好ましい態様として、例えば請求項2に記載のように、前記遊技領域に入賞口を配設し、前記遊技における前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて、遊技者に遊技価値が付与されるように構成し、
前記発射勢記憶手段は、前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて前記遊技価値が付与された場合の発射勢を記憶更新する構成としてもよい。
また、例えば請求項3に記載のように、遊技者が操作することにより任意の発射勢によって発射可能な発射手段と、遊技者による前記発射手段の操作量を検出する操作量検出手段と、を備え、
前記発射勢記憶手段は、前記遊技における前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて前記遊技価値が付与された場合、その際に前記操作量検出手段によって検出された操作量に対応した発射勢を、前記端数球の発射時の発射勢として記憶更新する構成としてもよい。
請求項1に記載の遊技機によれば、メダルを使用した封入球式遊技機において、遊技終了の際のデータ変換時(即ち、精算時)に生じた端数球(メダルに変換できない端数に対応する遊技球)が、端数球処理手段により発射されて処理される(即ち、遊技者の発射操作が無くても自動的に発射されて処理される)。このため、上記データ変換にあたり、端数の処理を行わないので、その処理負担を軽減させることができる。また、端数を切り捨てず、遊技に供するようにしたので、遊技者に損をしたという感覚を抱かせることがない。
また、請求項1に記載の遊技機によれば、端数球を発射する際、遊技者による発射操作が行われていない場合には、記憶された発射勢に基づいて端数球を発射させる。このため、端数を切り捨てずに遊技領域に発射することで、遊技者に損をしたという感覚を抱かせることがない、端数処理が煩雑にならないといった効果に加えて、以下の効果が得られる。即ち、端数球を発射させて処理する際の発射勢が適度なもの(入賞する可能性の有るもの)でないと、端数球を発射させても、遊技者が損をしたという感覚を確実に回避できるとは限らない。ところが、記憶された発射勢に基づいて端数球を発射させる構成であれば、この記憶値として適度な値が記憶されるようにしておくことで、端数球の発射勢を確実に適度なものとして、遊技者が損をしたという感覚を確実に回避できる。
また、請求項1に記載の遊技機によれば、精算時に遊技者による発射操作が行われている場合にはその発射勢に基づいて端数球の発射を行うことで、遊技者に自分の意思が反映しないといった不満を抱かせないようにすることができる。
また、請求項2に記載の遊技機によれば、記憶する発射勢が賞発生時(入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技価値が付与された場合)の発射勢である。このため、遊技者による発射操作が行われていない場合の端数球発射の際は、遊技中に遊技者に有利な状態となった場合に記憶された発射勢により発射することになる。したがって、遊技者に端数球による入賞への期待感を強く持たせることができ、遊技者が損をしたという感覚をより確実に回避できる。
また、請求項3に記載の遊技機によれば、発射操作の操作量を検出する操作量検出手段を備え、発射勢記憶手段は、賞が発生した際(入賞口への遊技球の入賞に基づいて遊技価値が付与された場合)に前記操作量検出手段によって検出された操作量に対応した発射勢を記憶更新する。このため、発射勢記憶手段に記憶された発射勢に基づく端数球の発射を、より的確なものとし、上述した請求項2の効果をより確実かつ顕著なものとすることができる。
以下、本発明の実施の形態として、メダル式パチンコ機(メダルを使用する封入球式パチンコ機)に適用した場合の形態例を、図面を参照して説明する。
A.パチンコ機の前面構成
まず、本例のパチンコ機の前面構成を説明する。図1は、本発明を適用したパチンコ機1の正面図である。本例のパチンコ機1は、メダルを使ういわゆるスロットマシンと同等の外形寸法のもので、スロットマシンを複数並べて設置する島(いわゆるスロット島)内に、スロットマシンと同様に設置することができる構成となっている。
このパチンコ機1は、外枠である筐体1aを有し、筐体1a内の上部にパチンコ遊技のための遊技盤(符号省略)が取り付けられている。筐体1aの前面(開放面)には、この前面を覆うように前面枠2が設けられている。この前面枠2は、筐体1aの一側のヒンジ(図示省略)により筐体1aに対して蝶着されている。また前面枠2の略上半部には、窓部3が設けられ、この窓部3を介して遊技盤の遊技領域20を遊技者に視認させる構成となっている。
前面枠2の上半部と下半部の中間にある傾斜台部5には、メダルを投入するメダル投入口6が配設され、遊技者はこのメダル投入口6にメダルを投入することにより遊技できるようになる。また傾斜台部5には、精算ボタン7と、球数表示器8と、メダル数表示器9とが設けられている。精算ボタン7は、遊技者が押圧操作することによって遊技終了のための精算を指令する操作部である。またメダル数表示器9は、メダルの枚数を表示する表示部であり、この場合の球数表示器8は、遊技球の数(メダル数表示器9にメダルの枚数として表示した分を除く遊技球数データ)を表示する表示部である。
なお本例の場合、メダル数表示器9におけるメダルデータ表示最大値は「50」であり、球数表示器8における球数データ表示最大値は、遊技中は「5」、精算時には「4」になる。これは本例の場合、メダル1枚が球数5個に相当し、遊技を行う際には「5〜1」に減算され、精算時には球数「5」であればメダル「1」に変換ができるからである。
前面枠2の下半部における傾斜台部5の右斜め下には、遊技球の発射操作を行うためのハンドル11が設けられ、また傾斜台部5の下方には、メダル箱や遊技者の腕を置くための載置台12が形成されている。なお、ハンドル11の裏面側には、発射装置50(詳細後述する)が設けられている。
また、前面枠2の下方には、前面枠2の下部裏側にあるメダル払出装置210(図2に示す)よりメダルを払い出すための払出口13や、払い出されたメダルを貯留可能な受皿14や、灰皿15が設けられている。また、受皿14の奥側の払出口13の左右両側には、演出効果音等を出力するスピーカ16a、16bが配設されている。
B.遊技盤の前面構成
遊技盤は、その前面の略円形領域がガイドレール(図示省略)で囲まれることにより遊技領域20が形成されている。
遊技領域20には、図1に示すように、アウト球流入口(図示省略)、センターケース19、普通電動役物タイプの始動入賞口22、変動入賞装置23、一般入賞口24、普図表示器25、普図記憶表示器(符号省略)、普図始動ゲート27、特図表示器28、特図記憶表示器(符号省略)、多数の障害釘(図示省略)などが設けられている。
ここで、アウト球流入口は、遊技領域20の底部に設けられて、入賞口に入賞しなかった遊技球を遊技領域20から排出させる開口である。
またセンターケース19は、遊技領域20の略中央に設けられている。センターケース19は、遊技盤の裏側に取り付けられる表示装置(図11(b)に符号410で示す)の表示部21の周囲を囲む部材である。なお本例の場合、前述の普図始動ゲート27は、センターケース19の左斜め下位置にセンターケース19と一体的に設けられている。
また、センターケース19の内側の底部には、遊技球が転動可能ないわゆる球見せ用のステージ部29が形成されている。ステージ部29は、ここに流入した遊技球をある程度の確率で始動入賞口22へ誘導する。このステージ部29へは、例えば普図始動ゲート27を通過した遊技球が流入する構成となっている。例えばセンターケース19の左に流れ落ちた遊技球が、図示しない障害釘に当って、普図始動ゲート27に流入し、ステージ部29上に流れる構成となっている。
なお、表示装置は、数字や文字などの識別情報(場合により特図という)を表示可能な表示部21を有するもの(例えば、液晶表示装置よりなるもの)であり、複数列の特図を表示可能である。例えば、左側と中央と右側に特図を縦3列に表示し、各列において数字や文字等よりなる特図を停止状態で表示(停止表示)したり、あるいは変動状態(例えば、縦方向にスクロールする状態)で表示(即ち、変動表示)したりすることが可能である。また、表示部21には、上記特図とは別個に背景画像やキャラクタ画像などの演出用又は情報報知用の画像が表示可能である。なお本例の場合、特図表示器28での表示が本特図の表示であるのに対して、この表示装置の表示部21での特図の表示は、演出用のダミー表示である。
また、始動入賞口22は、後述するように特図の始動入賞口として機能する入賞口であり、入賞口としての開口部分の開度を変化させるチューリップ状の開閉部材(符号省略)を上部左右両側に有する。この始動入賞口22は、センターケース19の中央部下方に配置されている。
また、変動入賞装置23は、後述する大当りになったことを条件として開放される大入賞口を有する装置である。
また、始動入賞口22、変動入賞装置23、一般入賞口24には、ここに入賞した遊技球(即ち入賞球)を検出するセンサ(賞球検出スイッチ)がそれぞれ設けられており、後述する図2では、これらセンサを賞球検出SW1〜SWNで表している。
また、普図始動ゲート27には、ここを通過する遊技球を1個ずつ検出するセンサ(以下、普図始動スイッチと呼ぶ)が設けられている。
次に、普図表示器25は、いわゆる普図の表示を行う表示器(例えば点滅する複数のランプよりなるもの)である。
また、普図記憶表示器は、普図表示器25の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、普図始動ゲート27を遊技球が通過することにより発生した普図の始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
次に、特図表示器28は、特図としての数字等を表示可能な7セグメントの表示器であり、始動入賞口22への入賞により発生した特図の始動記憶に基づいて特図の変動表示(本特図の変動表示)を実行するためのものである。
また、特図記憶表示器は、特図表示器28の周囲4箇所に設けられた小さなランプよりなり、そのランプの点灯数によって、始動入賞口22への入賞により発生した始動記憶の数(この場合、上限数が4個)を表示するものである。
C.遊技の概要
次に、本形態例のパチンコ機で行われる遊技の概要や遊技の流れについて説明する。
まず、遊技が行われていない客待ち状態では、表示部21に客待ち状態用の静止画や動画が表示される。そして、遊技者がメダル投入口6にメダルを投入することにより遊技開始条件が満たされ、遊技者がハンドル11を把持して回転させる発射操作により遊技球が遊技領域20内に発射される。
こうして遊技領域20に打込まれた遊技球が、始動入賞口22に入賞すると(即ち、始動入賞口22に入賞した遊技球を検出する賞球検出スイッチがオンすると)、特図表示器28での変動表示に加えて、表示部21において特図の変動表示が行われて、特図の変動表示ゲームが実行される。
そして、見かけ上、この変動表示ゲームの表示部21における特図の停止表示態様(変動表示により導出された特図の組合せ)が特別表示態様(例えば、「3、3、3」などのゾロ目)であれば、大当りと呼ばれる特典が遊技者に付与される。なお制御上は、例えば始動入賞があったことを条件として、大当り乱数の値が抽出記憶されて、この抽出記憶された乱数値と予め設定された判定値とが判定時に比較判定され、この比較判定結果に基づいて、予め大当りとするか否かが決定され、この決定に応じて上記変動表示ゲームが開始される。
次に、上記大当り状態になると、変動入賞装置23の大入賞口が、規定時間(例えば、30秒)を越えない範囲内において、例えば10個入賞までの期間だけ一時的に開放される開放動作が行われる。そしてこの開放動作は、例えば、15ラウンドまで行われる。
また、上記特図の変動表示ゲーム中又は大当り中に、始動入賞口22にさらに遊技球が入賞したときには、前記特図記憶表示器により特図始動記憶表示が行われて4個まで記憶され、変動表示ゲーム又は大当りが終了した後に、その記憶(即ち、始動記憶)に基づいて上記特図の変動表示ゲームが繰り返されたり、客待ち状態に戻ったりする。
即ち、変動表示ゲームが大当たりで終了すれば大当たり状態に移行し、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶がなければ客待ち状態に戻り、大当たりが終了して始動記憶があれば再度変動表示ゲームが実行され、大当たりが終了して始動記憶がなければ客待ち状態に戻る流れとなっている。
一方、遊技中に、遊技球が普図始動ゲート27を通過したときは、普図表示器25での普図の変動表示による普図の変動表示ゲームが行われる。そして、この変動表示ゲーム結果(停止した普図)が所定の態様であれば、普図当りと呼ばれる特典が付与される。
この普図当りになると、始動入賞口22の一対の開閉部材が逆ハの字に開いた開放状態に、例えば0.5秒程度保持される遊技が行われる。これにより、始動入賞口22に遊技球が入る可能性が生じて始動入賞し易くなり、その分、特図の変動表示ゲームの実施回数が増えて大当りになる可能性が増す。
また、上記普図の変動表示ゲーム中に、普図始動ゲート27にさらに遊技球が入賞したときには、前記普図記憶表示器で普図始動記憶表示が実行されてこの場合4個まで記憶され、普図の変動表示ゲームの終了後に、その記憶に基づいて上記普図の変動表示ゲームが繰り返される。
D.制御系の構成
次に、本例のパチンコ機の制御系統について、図2や図6(a)を参照して説明する。なお、図2は本例のパチンコ機の制御系統を示すブロック図であり、図6(a)は同制御系統の要部と排出制御装置の機能ブロックを示す図である。
図2に示すように、この制御系統は、遊技制御装置100と、排出制御装置200と、発射制御装置300を備える。
遊技制御装置100は、遊技の総括的制御(遊技進行の制御やそのための各被制御機器の直接的又は間接的な制御含む)を行う制御装置であり、パチンコ遊技等に必要な役物制御を行う遊技用マイクロコンピュータを備えている。
ここで、遊技制御装置100の入力インターフェース(図示省略)には、前述した賞球検出スイッチ(賞球検出SW1〜SWN)からの検出信号や、普図始動スイッチからの検出信号(図2では図示省略している)が入力される。
一方、遊技制御装置100の出力インターフェース(図示省略)からは、排出制御装置200に対して、賞球データ等を含む排出コマンドの信号が出力される。即ち、遊技制御装置100は、遊技盤の各入賞口毎に設けられた賞球検出スイッチにより遊技球の入賞が検出されると、入賞口の入賞価値に対応して予め設定された賞球数の情報(賞球データ)を含む排出コマンドを、排出制御装置200へ送信する。そして、排出制御装置200では、この賞球データを含む排出コマンドを受信して、それに応じた制御(後述する)を行う。
なお、遊技制御装置100の出力インターフェースからは、前述の表示装置を制御する表示制御装置(図11(b)に符号400で示す)に対して、特図の変動表示等のための制御情報が送信される。
次に排出制御装置200は、メダル払出しのための制御を行う制御装置であり、CPUを含むマイクロコンピュータ201と、入力インターフェース202と、出力インターフェース203とを含んで構成されている。ここで、マイクロコンピュータ201は、本発明のデータ更新手段、メダル払出手段、端数球処理手段、及び発射勢記憶手段を構成している。
排出制御装置200の入力インターフェース202には、メダル投入SW204、発射球検出センサ205、タッチセンサ206、発射勢検出センサ207、精算SW208、払出メダル検出センサ209からの検出信号が入力される。
ここで、メダル投入SW204は、前述のメダル投入口6に投入されたメダルを1個ずつ検出するスイッチであり、発射球検出センサ205は、遊技領域内に有効に発射された遊技球を1個ずつ検出するセンサであり、タッチセンサ206は、ハンドル11を遊技者が把持していること(詳しくは、ハンドル11に遊技者の手が触れていること)を検出するセンサであり、発射勢検出センサ207は、遊技球の発射勢を検出するセンサであり、精算SW208は、精算ボタン7が押圧操作されたことを検出するセンサであり、払出メダル検出センサ209は、払出口13に払出されるメダルを1個ずつ検出するセンサである。
なお、タッチセンサ206は、図6(a)に示すようにハンドル11に設けられ、本発明の発射操作検出手段を構成する。また、発射勢検出センサ207は、詳細後述するように、ハンドル11の裏側に設けられてハンドル11の操作量(回転角度)を検出するロータリーエンコーダよりなるもので、本発明の操作量検出手段に相当する。なお、マイクロコンピュータ201は、この発射勢検出センサ207から出力される検出信号(ハンドル11の操作量)に対応した発射勢を、その時点の発射勢として検知する。
また図2や図6(a)では、精算ボタン7が押圧操作されることにより排出制御装置200に入力される信号を精算信号と表記し、タッチセンサ206から入力される信号をタッチ検出信号と表記し、発射勢検出センサ207から入力される信号を発射勢検出信号と表記している。
一方、排出制御装置200の出力インターフェース203からは、前述の球数表示器8やメダル数表示器9、後述するハンドルモータ58、メダル払出装置210、発射制御装置300に信号が出力される。メダル払出装置210は、マイクロコンピュータ201の指令でメダルを払出す装置であり、マイクロコンピュータ201とともに本発明のメダル払出手段を構成する。また、排出制御装置200から発射制御装置300には、タッチセンサ206による検出信号(タッチ検出信号)に対応するタッチ信号が出力される。なお、タッチ検出信号は、ハンドル11に実際に人の手が触れていないと出力されないが、上記タッチ信号は排出制御装置200の後述する制御処理(後述する図8のステップS71)によって、人の手がハンドル11に触れていなくても(即ち、タッチ検出信号がアクティブでなくても)出力される場合がある。
次に発射制御装置300は、やはりCPUを含むマイクロコンピュータよりなり、前記タッチ信号に基づいて後述する発射装置50の発射モータ68を制御して遊技球を発射させる制御装置である。この発射装置50は、前記タッチ信号の入力が有れば、前記タッチ検出信号がアクティブでなくても、後述する発射モータ68を作動させて遊技球を発射させる。
E.発射装置の構成
次に、本例のパチンコ機の発射装置50について、図3及び図4を参照して説明する。なお発射装置50は、遊技者が操作することにより所定範囲内において任意の発射勢によって遊技球を発射可能な本発明の発射手段を構成する。
図3(a)は、発射装置50の主な構成要素とハンドル11を示す斜視図である。図3(b)は、図3(a)において各モータを取外した状態を示す図である。図3(c)は、ハンドル11とハンドルモータ58等を示す側面図である。図4(a)は、発射装置50のベース板の裏面側を示す斜視図であり、図4(b)は、発射装置50のベース板の前面側を示す斜視図である。
図3(a)に示すように、発射装置50は、ハンドル部51と、伝動ギア部52と、発射杵部53と、発射駆動部54とよりなり、各部が、四つの平行な略前後方向の軸線X1〜軸線X4を中心にそれぞれ配置されてなる。ここで、軸線X1はハンドル11の回転中心線と一致する直線であり、軸線X2は正面から見て軸線X1の左斜め上に位置し、軸線X3は軸線X2よりもさらに左斜め上に位置し、軸線X4は軸線X3よりもさらに左斜め上に位置する。また、各部51〜54は、前面枠2の裏面に所定間隔を置いて固定されるベース板55(図4に示す)に対して組み付けられる。
ハンドル部51には、図3(b)及び(c)に示すように、操作用駆動ギア56と、発射勢検出センサ207(ロータリーエンコーダ)と、ハンドルモータ58が、設けられている。なお、詳細な図示及び符号付けを省略するが、ハンドル11の背面からは、ハンドル回転軸が後方に伸びている。このハンドル回転軸は軸線X1上に配置されてハンドル11に固定され、ハンドル11と一体に前面枠2やベース板55に対して回転可能に取り付けられ、軸線X1を中心にハンドル11と一体に回転する。
なお、上記ハンドル回転軸やハンドル11や操作用駆動ギア56を含む回転体は、後述するコイルバネ63(図3(a)等に示す)からの反力によって戻り方向(この場合、前面から見て反時計方向)に付勢されるが、他に操作力や駆動力が加わっていない自然状態では、図示省略したストッパ機構によって、例えば図1に示す通常回転位置に保持される構成となっている。いいかえると、ハンドル11は、この場合図1に示す姿勢(通常回転位置)から例えば遊技者の操作力によって時計方向に回転駆動されるが、遊技者が手を離して操作力が無くなると、コイルバネ63の力によって上記ストッパ機構で回転を制限される上記姿勢(通常回転位置)に戻って保持される。
操作用駆動ギア56は、図3(b)に示すように、軸線X1上に配置されて前記ハンドル回転軸(符号省略)の後端に固定され、やはり軸線X1を中心にハンドル11と一体に回転するギアである。この操作用駆動ギア56は、図4(a)に示すように、ベース板55の裏側に配置される。なお、ハンドル11の回転角度範囲は360度未満(例えば180度程度)である。このため、操作用駆動ギア56の外周には、その回転角度範囲に対応する必要十分の範囲にだけ歯車としての歯が形成されている。
ハンドルモータ58は、軸線X1上における操作用駆動ギア56の後方に配置され、その出力軸が前記ハンドル回転軸や操作用駆動ギア56に直結されたモータである。このハンドルモータ58が作動すると、遊技者の操作が無くても、ハンドル11や操作用駆動ギア56が回転する。
発射勢検出センサ207は、図3(c)に示すように、ハンドル11とハンドルモータ58の間(操作用駆動ギア56よりも前方)に配置されて、前記ハンドル回転軸に対して設けられたロータリーエンコーダであり、発射勢に対応する値として前記ハンドル回転軸の回転量(即ち回転角度)を検出するためのものである。即ち、この発射勢検出センサ207は、ハンドル11や操作用駆動ギア56の回転量が検知できる信号(例えば回転量に比例する周期で出力されるパルス)を出力する。なお、この発射勢検出センサ207は、ハンドル11の裏面側であって前記ハンドル回転軸の外周に配置される筒状のカバー部材59内に取り付けられる。カバー部材59は、図3(a)及び(b)に示している。また、図3(c)では、カバー部材59や操作用駆動ギア56の図示を省略している。
次に伝動ギア部52は、伝動ギア60を備える。伝動ギア60は、軸線X2上に配置されて、軸線X2を中心に回転するギアである。この伝動ギア60は、図4(a)に示すように、ベース板55の裏側に取り付けられる。なおこの伝動ギア60は、歯車としての歯の部分を必要最小限の範囲とするために、扇状部分が両側に延びた形状となっており、この扇状部分の外周にのみ歯が形成されている。そして、この伝動ギア60の片側の扇状部分の歯は、前述した操作用駆動ギア56の歯と噛み合っており、また伝動ギア60の他側の扇状部分の歯は、後述する発射杵ギア64の歯に噛み合っている。
次に発射杵部53は、発射杵回転軸61と、発射杵62と、コイルバネ63と、発射杵ギア64と、ケース65を備える。
ここで、発射杵回転軸61は、ベース板55を貫通するように軸線X3上に配置されて発射杵62に固定され、発射杵62と一体にベース板55に対して回転可能に取り付けられ、軸線X2を中心に発射杵62と一体に回転する軸である。
発射杵62は、図4(b)に示すように、ベース板55の前面側に配置されて発射杵回転軸61の前端に固定された部材である。この発射杵62には、軸線X3上に配置されるその中心部から径方向外側に向けて略棒状に延びる部分が、円周方向において所定角度の間隔で3個形成されている。この3個の部分うち、正面から見て略下方に延びる部分が杵本体部62aであり、略左方に延びる部分がカム当接部62bであり、略右上に延びる部分がストッパ当接部62cである。
なお、杵本体部62aの先端は左上方向にL字状に曲がっており、この先端で遊技球を弾いて発射する構成となっている。即ち、図4(b)に示すようにベース板55の前面に形成された発射用樋66には、図示省略した供給機構から遊技球が1個ずつ供給されて装填されるようになっている。また図4(b)に示すように、杵本体部62aの先端は、前記発射用樋66の始端部内に位置し、発射方向に向けられている。そして、この杵本体部62aの先端が発射用樋66に沿って一旦後退した後、所定の勢いで発射方向に前進することで、発射用樋66に装填された遊技球が弾かれて遊技領域20内に向けて発射される。
コイルバネ63は、発射杵回転軸61の外周側に配置され、一端が発射杵ギア64に対して固定され、他端が発射杵回転軸61に対して固定されて、発射杵回転軸61を一方向(杵本体部62aの先端が前進する方向)に回転させる向きに付勢するコイルバネである。なお図4に示すように、ベース板55の前面の所定位置には、ストッパ当接部62cに当接することによって、発射杵62を所定の通常位置(図4(b)に示す位置)に維持するストッパ67が取り付けられている。このため、発射杵62にコイルバネ63による付勢力以外の力が加わっていない通常状態では、コイルバネ63による付勢力に釣り合う反力がストッパ67からストッパ当接部62cに加えられることで、発射杵62は上記通常位置に保持される。
発射杵ギア64は、発射杵回転軸61の外周側に配置され、軸線X3を中心として、発射杵回転軸61やベース板55に対して回転可能とされたギアであり、前述した伝動ギア60の他側の扇状部分の歯に噛み合っている。この発射杵ギア64は、既述したようにコイルバネ63の一端に固定され、この場合前面から見て時計回りに回転することによって、コイルバネ63を締め上げてコイルバネ63の付勢力を増加させる。
ケース65は、コイルバネ63等が内部に収納されるもので、発射杵部53を構成する各部材は、一旦このケース65に取り付けられた後、このケース65を介してベース板55に取り付けられる。
次に発射駆動部54は、発射モータ68と発射駆動カム69を有する。
ここで、発射モータ68は、その出力軸68a(図4(b)に示す)を前面に向けた状態で軸線X4を中心に配置されてベース板55の裏面側に取り付けられるモータである。図4(b)に示すように、この発射モータ68の出力軸68aは、組付け状態においてベース板55を貫通して前面側に突出する。
また、発射駆動カム69は、ベース板55の前面側に配置されて、発射モータ68の出力軸68aの外周に固定されるカムである。この発射駆動カム69は、発射モータ68によって駆動されて回転すると、発射杵62のカム当接部62bをコイルバネ63の付勢力に逆らって他方向(前述の杵本体部62aの先端が後退する方向)に押圧したり、或いはこのように押圧しない開放状態に瞬時に戻したりする機能を有する。このような発射駆動カム69の機能によって、発射用樋66の遊技球がコイルバネ63の付勢力に応じた勢いで発射される。即ち、上記発射駆動カム69が動作すると、発射杵62が通常位置から一方向(前面から見て反時計方向)に一旦回転して杵本体部62aの先端が一旦後退した後、コイルバネ63の付勢力に応じた勢いで発射杵62が他方向(前面から見て時計方向)に回転して瞬時に通常位置まで戻り、この戻りの動作の際に杵本体部62aの先端が前記遊技球をコイルバネ63の付勢力に応じた勢いで弾いて、遊技球が遊技領域20に向けて発射される。
次に、以上説明した構成の発射装置50の動作や制御の概要を説明する。
まず、排出制御装置200は、タッチセンサ206によって遊技者がハンドル11を把持していることが検知されているとタッチ信号を出力し、このタッチ信号を受けた発射制御装置300は、発射モータ68を作動させて前述の発射駆動カム69の機能によって、遊技球を発射させ、タッチ信号が出力されている限り、この発射動作を周期的に実行する。このため、遊技者がハンドル11を把持していると(詳しくはハンドル11に触れていると)、遊技球が次々と発射される。
一方、ハンドル11の回転は、その回転量に応じて、例えば上述したように遊技者の操作によって遊技球が発射される際のコイルバネ63の付勢力(即ち、遊技球の発射勢)を変化させる。即ち、遊技者がハンドル11を把持して回転させる操作によって、或いは排出制御装置200の制御によってハンドルモータ58が作動してハンドル11(ハンドル回転軸)を駆動することによって、ハンドル11が前面から見て時計方向に回転すると、前述した操作用駆動ギア56も同方向に同量回転する。そして、このように操作用駆動ギア56が回転すると、前述した伝動ギア60が前面から見て反時計方向に回転し、これに伴って発射杵ギア64が前面から見て時計方向に回転してコイルバネ63を締め上げ、コイルバネ63の付勢力を増加させる。そして、このようにコイルバネ63の付勢力(即ち、遊技球の発射勢)が増加する程度は、ハンドル11の回転量に応じたものとなる。つまり、ハンドル11が時計回りに大きく回転すればするほど遊技球の発射勢は増加する。なお、遊技球はこの場合、遊技領域20の周囲のレールに沿って、遊技領域の左下から中央上部に向けて打ち込まれるため、発射勢が増加すれば、遊技球はより上方右側に打ち込まれることになる。
F.制御系の動作
次に、前述した制御系により行われる制御内容について説明する。
(a)メインルーチン(遊技制御装置)
まず、図5(左側)により、遊技制御装置100のメインルーチンの概略を説明する。
電源が供給されリセット信号が解除されて遊技制御装置100のマイコンが起動すると、まず電源の投入時であるか否かを判定する処理を行い、電源投入時であればステップS1で初期化処理を行い、RAMにおけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等が行われる。
次いで、ステップS2で乱数更新処理1(攪拌用乱数更新処理)を実行する。これは後述するタイマ割込処理のステップS15で更新する各乱数を攪拌するものである。具体的には、各乱数の値が1周する毎に、次のスタート値を変える。
なお、以上のメインルーチン(初期化処理等の起動時の処理を除く)は、例えばシーケンシャルに繰り返し実行される。
(b)タイマ割込処理(遊技制御装置)
次に、遊技制御装置100のタイマ割込処理を、図5(右側)により説明する。
このタイマ割込処理は、前述したメインルーチンにおけるタイマ起動処理(図示省略)によって起動され、例えば2msec毎に実行される。
このタイマ割込処理では、まずステップS11で、必要に応じてレジスタの退避や割込の禁止処理を実行した後、ステップS12の入力処理を実行する。この入力処理では、各センサ類(前述の各賞球検出SW1〜SWnなど)の検出信号の読み取りを実行する。具体的には、各センサの出力値をタイマ割込周期毎に判定し、同じレベルの出力値が規程回数(例えば、2回)以上継続した場合に、この出力値のレベルを各センサの検出信号の確定的な値として読み取る。なお、何れかのセンサ或いはスイッチがオンしていることが読み取られると、それを示すフラグ(入力フラグ)がたてられる。
次に、ステップS13で、後述するステップS18,S19で設定された出力データを出力ポートに設定し出力する出力処理を実行し、次いでステップS14で、設定された各制御装置(演出制御装置、排出制御装置200)への制御情報(コマンド)を送信する処理(コマンド送信処理)を実行する。
これにより、例えば、表示制御装置により表示装置にて特図が変動表示される変動表示ゲームが適宜行われる。また排出制御装置200では、排出コマンドを受けて所定の処理(後述する図7のステップS44、S45、S50の処理)が実行される。
その後、ステップS15で、乱数更新処理2を実行する。ここでは、特図に関連する乱数及び普図に関連する乱数の更新が行われる。特図に関連する乱数としては、例えば、大当り判定用乱数(大当りとするか否かを決定するための乱数)、大当り図柄乱数(大当り停止図柄決定用の乱数)、変動パターン決定用乱数(リーチアクションの有無等を含む変動パターンを決定する乱数)、停止図柄決定用乱数(外れの停止図柄決定用の乱数)などがある。乱数の生成では、特図及び普図の乱数を例えば「1」ずつインクリメントして更新することが行われる。したがって、本ルーチンが繰り返される毎に、特図及び普図の乱数が変り、大当り或いは普図当りの乱数抽出値がアトランダム性を保つようになる。リーチ乱数、大当り停止図柄乱数などについても同様である。
次いで、ステップS16では、エラー監視処理を実行する。これは、各賞球検出スイッチの未検出エラーや、賞球排出の過剰エラーや、遊技盤の前面を覆う前面枠2の開放状態などを監視するための処理である。
次いで、ステップS17では、スイッチ監視処理(センサ入力監視処理)を実行する。これは、前述したように設定される入力フラグを監視し、例えば普図始動ゲート27のセンサ(普図始動スイッチ)の入力フラグが設定されていると、普図当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理を実行するもの、或いは、始動入賞口22の賞球検出スイッチの入力フラグが設定されていると、大当たり乱数の値を抽出し記憶するなどの処理を実行するものである。
次に、ステップS18では、主ゲーム処理(特図ゲーム処理)を行う。この主ゲーム処理では、特図の変動表示ゲーム全体の統括的制御が行われる。即ち、変動開始条件(変動表示ゲームの開始条件)の成立時において、大当たり乱数の判定(上記始動口センサ監視処理で抽出記憶した大当たり乱数が大当たりか否か判定する処理)や、大当たりの場合に大当たりフラグをセットする処理や、特図の停止図柄の組み合わせ(結果態様)を設定する処理や、特図の変動態様を設定する処理が行われる。
ここで、変動開始条件の成立時とは、客待ち状態で始動口入賞があって変動表示ゲームが開始される時、変動表示ゲームがはずれで終了し始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時、大当たりが終了して始動記憶があって再度変動表示ゲームが実行される時の3種類がある。
また、この特図ゲーム処理では、特図の変動表示ゲームに関する各種出力データを設定する処理も行われる。即ち、特図の変動表示ゲームの遊技状態に合わせて、例えば、表示制御装置などへ送信する制御情報(コマンド)の内容(コマンドデータ)を設定する。
次いで、ステップS19では、普図の変動表示ゲームのための処理(普図ゲーム処理)を行う。即ち、普図の変動表示遊技の状態に合わせて普図表示器25などへ送信する制御情報の内容を設定する処理などを行う。
次に、ステップS20では、外部情報編集処理を実行する。これは、遊技制御装置100に設けられた盤用外部接続端子(図示省略)の出力データ(遊技場の管理装置へ出力する大当たり信号、賞球信号等)を設定する処理である。
その後、ステップS20aで、メインルーチンを再開すべく、退避させたレジスタを復帰させ、割込を許可し、そして割込時に中断した処理に復帰(リターン)する。
(c)起動処理(排出制御装置)
まず、図6(b)により、排出制御装置200の起動処理の概略を説明する。
電源が供給されリセット信号が解除されて排出制御装置200のマイコン201が起動すると、まず電源の投入時であるか否かを判定する処理を行い、電源投入時であればステップS31で初期化処理を行い、RAMにおけるワークエリアのイニシャライズ、I/Oレジスタの設定、システム内部のレジスタの設定処理、フラグのイニシャライズ等が行われる。
次いで、ステップS32でメイン処理(後述する)を実行する。メイン処理S32は、例えばシーケンシャルに繰り返し実行される。
(d)メイン処理(排出制御装置)
次に、排出制御装置200のメイン処理を、図7により説明する。
このメイン処理では、まずステップS41で、入力処理を実行する。この入力処理では、各センサ類(前述のメダル投入SW204など)からの検出信号の読み取りや、遊技制御装置100からの排出コマンドの受信処理を実行する。
次にステップS42で、後述するステップS51で設定された出力データを出力ポートに設定し出力する出力処理を実行する。
次いでステップS43では、賞球データを含む排出コマンドが遊技制御装置100から送信されたか否か判定し、入力があればステップS44に進み、入力が無ければステップS46に進む。なお、この分岐処理でステップS44に進むのは、賞球データを含む排出コマンドが送信された場合、即ち遊技領域20の何れかの入賞口に遊技球が入賞した場合である。
そしてステップS44では、遊技球の入賞口への入賞が有った場合であるので、この時点での発射勢、即ちステップS41で読み取られた発射勢検出信号(発射勢検出センサ207)から検知される遊技球の発射勢の値を、精算時の端数球発射用として新たに記憶する(端数球発射用として古い記憶値は削除する)。なお、記憶する発射勢の値は、遊技球の発射速度などの値として記憶する必要はなく、例えば、発射勢検出センサ207からの発射勢検出信号のデータそのもの(この場合、ハンドル11の回転量に応じた値)でよい。
ステップS44を経ると、ステップS45に進んで賞付与処理を実行する。この賞付与処理では、後述するデータ更新処理S50で遊技球数データ(遊技者がパチンコ機にデータとして保有している全ての遊技球数)を更新(加算)するために、受信した排出コマンドの賞球データを設定する処理などを行う。
次いで、ステップS46では、球貸処理を実行する。この球貸処理では、例えば、後述するデータ更新処理S50で遊技球数データを更新(加算)するため、メダル投入SW204からメダル1個の投入を示す検出信号が入力された場合に、メダル投入フラグを設定する処理などを行う。
次いで、ステップS47では、精算処理(詳細後述する)を実行する。
次いで、ステップS48では、エラー監視処理を実行する。これは、各センサの未検出エラーなどを監視するための処理である。
次に、ステップS49では、ステップS41で入力判定されたものを受付処理する入力受付処理を行う。この入力受付処理では、例えば精算ボタン7が押されて精算SW208から検出信号が入力されたことが判定された場合に、精算フラグを設定する(例えばフラグの値を「1」にする)処理などが実行される。
次いで、ステップS50では、データ更新処理(詳細後述する)を実行する。
次いで、ステップS51では、出力編集処理を行う。即ち、球数表示器8やメダル数表示器9に出力する制御信号や、ハンドルモータ58やメダル払出装置210に出力する制御信号や、発射制御装置300に送信するタッチ信号のデータを編集設定する処理を行う。例えば、タッチ検出信号が入力されたことを示すフラグが設定されている場合(即ち、タッチセンサ205によってハンドル11に遊技者の手が触れていることが検知されている場合)には、発射装置50を作動させるべくタッチ信号を発射制御装置300に送信するための出力の編集設定を行う。
またステップS51では、現在の遊技球数データから球数表示器8とメダル数表示器9の表示値を決定し、これを表示させるための球数表示器8やメダル数表示器9への制御信号の編集設定を実行する。なお図10(a)は、通常時(精算時ではない遊技時)における球数表示器8とメダル数表示器9の表示値を説明する図である。通常時における球数表示器8の表示値は0〜5であり、メダル数表示器9の表示値は0〜50である。この場合基本的に、球数表示器8には、メダルに変換できない遊技球の端数を表示する。但し、例えば遊技球数データが50(メダル10枚分)の場合、所定割合(メダル1個で球5個)で全てメダルに変換するとメダル10枚で端数の球が0個になるため、この通常時においては、球数表示器8の表示値をメダル1個分の球数「5」とし、メダル数表示器9の表示値を残りのメダル9枚分の「9」とする。一方図10(b)は、精算時における球数表示器8とメダル数表示器9の表示値を説明する図である。精算時における球数表示器8の表示値は0〜4であり、メダル数表示器9の表示値は0〜50である。この精算時において球数表示器8には、メダルに変換できない遊技球の端数(即ちこの場合、4以下)を表示する。例えば遊技球数データが50の場合、所定割合で全てメダルに変換するとメダル10枚で端数の球が0個になるため、この精算時においては、球数表示器8の表示値を「0」とし、メダル数表示器9の表示値を全てのメダル10枚分の「10」とする。
次に、ステップS52では、外部信号出力編集処理を実行する。これは、排出制御装置200に設けられた外部接続端子(図示省略)の出力データ(遊技場の管理装置へ出力するデータ)を設定する処理である。
そしてステップS52を経ると、1シーケンスのメイン処理S32を終了する。
(e)精算処理(排出制御装置)
次に、前記メイン処理における精算処理S47を、図8(左側)により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS61で、精算フラグが設定されているか否か(即ち、精算ボタン7が押されたか否か)判定し、精算フラグが設定されていればステップS62に進み、設定されていなければステップS66に進む。
ステップS62では、遊技球数データを所定割合(この場合、遊技球5個でメダル1個)でメダル数に変換した場合、1〜4個の遊技球数データの端数が存在するか否か(いいかえると、遊技球数データが5の倍数でないか、或いは5の倍数であるか)を判定する。そして、遊技球数データの端数が存在する場合(遊技球数データが5の倍数でない場合)にはステップS63に進み、遊技球数データの端数が存在しない場合(遊技球数データが5の倍数である場合)にはステップS65に進む。
ステップS63では、タッチ検出信号が入力されたことを示すフラグが設定されているか否か(即ち、タッチセンサ205によってハンドル11に遊技者の手が触れていることが検知されているか否か)を判定し、上記タッチ検出信号のフラグが設定されていればステップS65に進み、設定されていなければステップS64に進む。なお、このステップS63の処理は、端数球(前述した0〜4個の端数分の遊技球)があっても遊技者がハンドル11を操作している場合には、その操作に応じた発射勢で通常どおり端数球を発射させるべく、ステップS64(端数球を自動的に発射させる端数球発射処理)を回避するためのものである。
ステップS64では、端数球発射処理を行う。これは、タッチ検出信号が無くても(即ち、遊技者がハンドル11を操作していなくても)端数球を自動的に発射するための処理であり、詳細は後述する。ステップS64を経るとステップS65に進む。
ステップS65では、メダル払出の処理を行い、ステップS66に進む。このメダル払出の処理は、遊技球数データを所定割合(この場合、遊技球5個でメダル1個)でメダル数に変換した分のメダル(遊技球の端数を除く、できるだけ多くのメダル)を、メダル払出装置210によって払出すための設定処理を行う。ステップS65を経るとステップS66に進む。
ステップS66では、精算終了の条件が成立したか否か判定し、成立していればステップS67に進み、非成立であれはこのシーケンスでの精算処理を終了し、メイン処理に戻る(即ちステップS48に進む)。精算終了の条件は、メダルの払出が全て終了し、かつ端数球がゼロ(遊技球数データもゼロ)になったことである。
ステップS67では、端数球発射処理S64におけるステップS71で出力が開始されたタッチ信号の出力を停止するための設定処理が実行され、その後ステップS68に進む。ここで、タッチ信号の出力を停止するのは、精算が終了した(端数球の自動発射が終了した)時点で、発射装置50の発射モータ68の動作を停止するためである。
ステップS68では、精算が終了したので、精算フラグの設定を解除する(例えば精算フラグの値を「1」から「0」に変更する)。ステップS68を経ると精算処理を終了し、メイン処理に戻る(即ちステップS48に進む)。
(f)端数球発射処理(排出制御装置)
次に、前記精算処理における端数球発射処理S64を、図8(右側)により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS71で、タッチ検出信号の入力が無くても、発射制御装置300に対するタッチ信号の出力を開始する設定を実行する。なお、タッチ信号が出力されると、発射制御装置300の制御によって発射装置50の発射モータ68が作動し、前述した遊技球の発射動作が開始され、このタッチ信号の出力が停止するまで発射動作が継続される。なお、図6(a)において「タッチ」と記載されているブロックは、このようにタッチ検出信号の入力が無くても、排出制御装置200が独自にタッチ信号を出力する場合があることを示している。
次いでステップS72では、発射勢検出センサ207からの発射勢検出信号のデータから現在の発射勢の値を読み取り、次のステップS73で、読み取った発射勢の値がゼロか否か判定する。そして、発射勢の値がゼロであればステップS74に進み、ゼロでなければこの端数球発射処理を終了して、精算処理に戻る(ステップS65に進む)。なお、このように現在の発射勢がゼロでない場合に、ステップS74,S75を実行しないのは、なんらかの要因で現発射勢がゼロ以上に設定されている場合には、発射勢の記憶値ではなく、その現在の発射勢に基づいて端数球の発射を実行するためである。なお、図6(a)において「現状態」、「記憶」と記載されているブロックは、このように現状態の発射勢が有る場合には、記憶よりも現状態を優先してハンドルモータ58を制御すること、及び、記憶される発射勢としては賞発生時点の現状の発射勢を記憶することを示している。
一方、ステップS74に進むと、前述したメイン処理のステップS44で記憶された最新の発射勢の記憶値を読み出し、次のステップS75で読み出された記憶値に発射勢を設定するための処理を実行する。読み出された記憶値に発射勢を設定するための処理とは、具体的には、ハンドルモータ58を作動させて、その発射勢(最新の記憶値)に対応する回転量になるまでハンドル11を自動的に回転させるための設定処理を意味する。これにより、ハンドル11が遊技者の操作によらず回転して、上記発射勢(最新の記憶値)を実現する回転量の位置までハンドル11が自動的に動作する。
なおステップS75を経ると、精算処理に戻る(ステップS65に進む)。
(g)データ更新処理(排出制御装置)
次に、前記メイン処理におけるデータ更新処理S50を、図9により説明する。
このルーチンが開始されると、まずステップS81で、新たに受信した排出コマンドの賞球データが有るか否か判定し、有ればステップS82に進んで、その賞球データの賞球数分だけ遊技球数データをカウントアップし、その後ステップS83に進む。また、ステップS81の判定で、賞球データが無ければステップS83に進む。
次にステップS83では、メダル投入SW204の検出信号によって新たにメダル1枚が投入されたことを示すフラグが設定されているか否か判定し、有ればステップS84に進んで、メダル1枚分(即ち、球数5個分)だけ遊技球数データをカウントアップし、その後ステップS85に進む。また、ステップS83の判定で、上記フラグが無ければステップS85に進む。
次にステップS85では、発射球検出センサ205からの検出信号によって新たな発射球が検出されたことを示すフラグが設定されているか否か判定し、有ればステップS86に進んで、球1個分だけ遊技球数データをカウントダウンし、その後ステップS87に進む。また、ステップS85の判定で、上記フラグが無ければステップS87に進む。
次にステップS87では、払出メダル検出センサ209からの検出信号によって新たにメダル1枚が払出されたことを示すフラグが設定されているか否か判定し、有ればステップS88に進んで、メダル1枚分(球5個分)だけ遊技球数データをカウントダウンし、その後このデータ更新処理を終了する(メイン処理のステップS51に進む)。また、ステップS87の判定で、上記フラグが無ければデータ更新処理を終了する(メイン処理のステップS51に進む)。
G.メダル数及び球数の表示動作
次に、前述した球数表示器8やメダル数表示器9の表示動作について説明する。
本例の場合、メダル数表示器9における表示最大値は「50」であり、球数表示器8における表示最大値は、遊技中は「5」、精算時には「4」になる。これは本例の場合、メダル1枚が球数5個に相当し、遊技を行う際には「5〜1」に減算され、精算時には球数「5」であればメダル「1」に変換ができるからである。
また、メダル投入口6にメダルを投入すると、まず最初の1枚分だけが遊技球数「5」として球数表示器8に表示され、残りはメダル数としてメダル数表示器9に表示される。例えば、遊技を開始しようとして遊技者がメダル投入口6にメダルを4枚(遊技球20個分)投入すると、メダル1枚分が遊技球数「5」として球数表示器8に表示され、残りの3枚分はメダル数としてメダル数表示器9に「3」と表示される。そして、遊技が開始されて遊技球が次々と発射されて全体の遊技球数が減ってゆくと、球数表示器8の表示もそれに応じて減ってゆき、球数表示器8の表示が「0」となった時点でさらに遊技球数が減る場合には、メダル数表示器9の表示値が1枚分減って「2」となり、その減った分により球数表示器8の表示が「5」に増える。こうして、両方の表示器8,9の表示値が全て「0」になるまで遊技が継続できる。
また、精算ボタン7を遊技者が押すと、前述した排出制御装置200の制御によって、現在の遊技球数データの範囲内で可能な限り多い数のメダルが払出され、メダルに変換できない端数の遊技球(この場合、4個以下)は、発射される(遊技者が、発射操作していなければ、自動的に発射される)。この場合、例えば球数表示器8の表示値が「5」で、メダル数表示器9の表示値が「4」の場合、メダルは合計5個払出されて精算が終了し、端数はゼロのため発射されない。また、例えば球数表示器8の表示値が「0」で、メダル数表示器9の表示値が「4」の場合、メダルは合計4個払出されて精算が終了し、端数はゼロのためやはり発射されない。しかし、例えば球数表示器8の表示値が「4」で、メダル数表示器9の表示値が「4」の場合に精算ボタン7が押されると、メダルは合計4個払出され、かつ端数球として4個の遊技球が発射され、その後遊技球数がゼロ(端数もゼロ)になった時点で精算が終了する。
以上説明した本例の遊技機によれば、遊技者が遊技終了の意思を持って精算ボタン7を押すことにより、遊技球数データに「1〜4」の端数があるか否かが判定され(ステップS62)、あった場合にはその端数球が遊技領域に発射されて処理される。この際、遊技者が発射操作していない場合でも、ステップS63,S64(特にステップS71)の処理によって、端数球が自動的に発射される。またこの際、端数球を発射する発射勢は、遊技中に賞が発生したときに発射勢を記憶し(ステップS44)、基本的にその発射勢を端数球発射時に読み出して発射するようにしている(ステップS74)。しかし、例えば遊技者が端数球発射に関しても意思を持ってハンドルを操作し、発射勢が存在する場合には、その発射勢を優先的に用いて発射を行う(ステップS63,S73)。また、発射勢を記憶するための機構として、既存のロータリーエンコーダよりなる発射勢検出センサ207を発射ハンドル11に取り付け、その回転量を検出して記憶することで発射勢記憶としている。そして端数球を自動発射する場合には、賞発生時の上記回転量に基づいてハンドルモータ58を回転させて発射を行う。
このため本例の遊技機によれば、遊技終了の際のデータ変換にあたり、端数の処理を行わないので、その処理負担を軽減させることができる。また、端数を切り捨てず、遊技に供するようにしたので、遊技者に損をしたという感覚を抱かせることがない。
また本例では、端数球を発射する際、記憶された発射勢に基づいて端数球を発射させるため、遊技者が損をしたという感覚を確実に回避できる。というのは、端数球を発射させて処理する際の発射勢が適度なもの(入賞する可能性の有るもの)でないと、端数球を発射させても、遊技者が損をしたという感覚を確実に回避できるとは限らない。ところが、記憶された発射勢に基づいて端数球を発射させる構成であれば、この記憶値として適度な値が記憶されるようにしておくことで、端数球の発射勢を確実に適度なものとして、遊技者が損をしたという感覚を確実に回避できる。
特に本例の場合には、記憶する発射勢が賞発生時の発射勢である。このため、端数球発射の際は、遊技中に遊技者に有利な状態となった場合に記憶された発射勢により発射することになる。したがって、遊技者に端数球による入賞への期待感を強く持たせることができ、遊技者が損をしたという感覚をより確実に回避できる。
さらに本例では、発射操作の操作量を検出する操作量検出手段(発射勢検出センサ207)を備え、賞が発生した際に前記操作量検出手段によって検出された操作量に対応した発射勢を記憶更新する。このため、記憶された発射勢に基づく端数球の発射を、より的確なものとし、上述した効果をより確実かつ顕著なものとすることができる。
また本例では、精算時に遊技者による発射操作が行われている場合にはその発射勢に基づいて端数球の発射を行うことで、遊技者に自分の意思が反映しないといった不満を抱かせないようにすることができる。
なお、本発明は上述した形態例に限られず、各種の変形や応用があり得る。
例えば、精算時の端数球を発射する際の発射勢は、上記形態例のように賞発生時点で記憶しておいた発射勢を用いる構成でもよいが、予め記憶された一定の発射勢で発射する態様でもよい。また、上記形態例のように賞発生時の発射勢を記憶しておいて端数球の発射に使用する場合、入賞の種類に無関係に発射勢を記憶更新してもよいが、特定の種類の入賞(例えば、特図の始動入賞口への入賞)が発生した時だけその発射勢を記憶更新しておいて端数球の発射に使用する態様でもよい。
また、精算時に遊技者が発射操作している場合でも、その発射操作により指定される発射勢を無視して、予め記憶された一定の発射勢、或いは賞発生時等に適宜更新記憶された発射勢に基づいて端数球を発射させる態様もあり得る。
また、図11(a)に示すように、遊技者が使用するカード(例えば、磁気カードでもよいしICカードでもよい)を受け入れてその情報を書き込み・読み出し可能なカードユニット211を設け、メダルの全部又は一部を実際に払出す代わりに、メダル数又は球数のデータをそのカードに書き込んで遊技者に渡す構成でもよい。またこの場合、遊技球数データ(端数除く)に対応するメダルを払出す一方で、端数球の自動発射処理を行わずに、端数球のデータを上記カードに書き込んで遊技者に渡す構成としてもよい。また、メダルとして払出すか、データとしてカードに書き込むかを、遊技者が選択できる構成としてもよい。また、遊技球数データが増加してメダルの上限数(前述した形態例では50個)を越えると、その越えた分のメダル枚数だけをデータとしてカードに書き込む態様でもよい。
また図11(b)に示すように、排出制御装置200から表示制御装置400に指令を出せる構成とした上で、精算時に端数球が有った場合、排出制御装置200から表示制御装置400に指令(特典映像表示信号)を出力し、端数球の発射処理を行う代わりに、変動表示装置410の表示部21(図1に示す)に特典映像を表示する構成としてもよい。
また図12に示すように、メダル箱を置くための載置台12とハンドル11との間隔を、メダル箱500の高さに対応した間隔とし、図13に示すようにメダル箱500によってハンドル11を回転させた状態に保持できる構成としてもよい。即ち、通常の発射勢に対応する回転量だけ回転させた状態のハンドル11の外周の指引掛け部11aの下面に、載置台12に載せたメダル箱500の端部が当接することによって、ハンドル11をその回転状態に保持できるようにしてもよい。このようにすると、遊技者がハンドル11から手を緩めても発射勢の設定を保持できて便利である。この場合、遊技者はハンドル11に軽く触れてタッチセンサ206を検出状態としておくだけで遊技球を発射させ続けることができる。
また図12や図13に示すように、ハンドル11の下方に位置する載置台12の上面12aと、ハンドル11との間隔を、ハンドル11を操作する遊技者の腕を載せるのに好適な寸法としてもよい。このようにすれば、遊技者が、この載置台12の上面12aにハンドル11を操作する腕を楽に載せ、肘置きのようにして使えて便利である。
なお、メダル払出装置210が前面枠2の下部裏面側に配置されているため、図1に示すようなメダルを使うスロットマシンタイプの遊技機の場合、載置台12の下方には十分な空きスペースがあり、上述したように載置台12の上下位置を設計変更することは容易である。
また図12や図13では、遊技領域20の詳細な構成は、図示省略している。
また、前述した形態例では、発射した端数球が入賞した場合については特に説明していない。前述の図7〜9のフローチャートによれば、ステップS66の精算終了の条件が成立してはじめて端数球の自動発射停止処理(ステップS67)や精算フラグの解除処理(ステップS68)が実行される構成である。このため、上記端数球の入賞によりステップS82で賞球として加算された遊技球数データもメダルとして払出されるか端数球として発射され、最終的に端数球が無くなって精算終了の条件が成立するまで、精算処理(端数球の自動発射やメダルの払出)が続くことになる。
そこで、このように端数球の入賞によって精算処理が続くこと(短時間で精算が完了しないこと)を回避するため、発射した端数球が入賞した場合には、例えば精算処理を中断して精算をキャンセルする構成とすることが望ましい。或いは、図11(b)に示すような構成として、精算のために発射した端数球が入賞した場合には、その入賞に応じた賞球数の加算処理(ステップS82)を実行しないで、賞球数の加算の代わりに、表示装置410の表示部21(図1に示す)に特典映像を表示する構成とし、これによって精算をキャンセルしないで確実に短時間で精算が完了するようにしてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の制御系統を示すブロック図である。 (a)は発射装置の主な構成要素とハンドルを示す斜視図であり、(b)は(a)において各モータを取外した状態を示す図であり、(c)はハンドルとハンドルモータ等を示す側面図である。 (a)は、発射装置のベース板の裏面側を示す斜視図であり、(b)は発射装置のベース板の前面側を示す斜視図である。 左側は遊技制御装置のメインルーチンを示すフローチャートであり、右側は遊技制御装置のタイマ割込処理を示すフローチャートである。 (a)はパチンコ機の制御系統の要部と排出制御装置の機能ブロックを示す図であり、(b)は排出制御装置の起動処理を示すフローチャートである。 排出制御装置のメイン処理を示すフローチャートである。 左側は排出制御装置の精算処理を示すフローチャートであり、右側は排出制御装置の端数球発射処理を示すフローチャートである。 排出制御装置のデータ更新処理を示すフローチャートである。 (a)は通常時における球数表示器とメダル数表示器の表示値を説明する図であり、(b)は精算時における球数表示器とメダル数表示器の表示値を説明する図である。 パチンコ機の制御系統(他の形態例)を示すブロック図である。 パチンコ機(他の形態例)の正面図である。 パチンコ機(他の形態例)の正面図(メダル箱を置いた状態)である。
符号の説明
1 遊技機
11 ハンドル
20 遊技領域
50 発射装置(発射手段)
201 マイクロコンピュータ(データ更新手段、メダル払出手段、端数球処理手段、発射勢記憶手段)
206 タッチセンサ(発射操作検出手段)
207 発射勢検出センサ(操作量検出手段)
210 メダル払出装置(メダル払出手段)

Claims (3)

  1. メダル投入により遊技開始条件を満たし、発射操作により遊技球を遊技領域へ発射して遊技を実行し、当該遊技の結果に基づいてメダルが払い出される遊技機において、
    投入されたメダルに応じて所定単位で遊技球数データを更新するデータ更新手段と、
    遊技を終了する場合に、前記所定単位で遊技球数データをメダルに変換して払い出すメダル払出手段と、
    該メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、当該端数に対応する遊技球を発射する端数球処理手段と、
    前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じ、当該端数に対応する遊技球を発射する場合に、遊技者の発射操作の有無を検出する発射操作検出手段と、を備え
    前記端数球処理手段は、遊技球の発射勢を記憶する発射勢記憶手段を備え、
    前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、前記発射操作検出手段により、遊技者によって発射操作が行われていることが検出された場合には、遊技者の操作による発射勢によって前記端数球の発射を行い、
    前記メダル払出手段により遊技球数データからメダルに変換する際に端数が生じた場合に、前記発射操作検出手段により、遊技者によって発射操作が行われていることが検出されない場合には、前記発射勢記憶手段に記憶された発射勢に基づいて前記端数球の発射を行うようにしたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技領域に入賞口を配設し、前記遊技における前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて、遊技者に遊技価値が付与されるように構成され、
    前記発射勢記憶手段は、前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて前記遊技価値が付与された場合の発射勢を記憶更新するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 遊技者が操作することにより任意の発射勢によって発射可能な発射手段と、遊技者による前記発射手段の操作量を検出する操作量検出手段と、を備え、
    前記発射勢記憶手段は、前記遊技における前記入賞口への遊技球の入賞に基づいて前記遊技価値が付与された場合、その際に前記操作量検出手段によって検出された操作量に対応した発射勢を、前記端数球の発射時の発射勢として記憶更新することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
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