JP4632994B2 - 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置 - Google Patents

化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4632994B2
JP4632994B2 JP2006106349A JP2006106349A JP4632994B2 JP 4632994 B2 JP4632994 B2 JP 4632994B2 JP 2006106349 A JP2006106349 A JP 2006106349A JP 2006106349 A JP2006106349 A JP 2006106349A JP 4632994 B2 JP4632994 B2 JP 4632994B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
skin
irradiation
reflectance
cosmetic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006106349A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007278880A (ja
Inventor
健一郎 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2006106349A priority Critical patent/JP4632994B2/ja
Publication of JP2007278880A publication Critical patent/JP2007278880A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4632994B2 publication Critical patent/JP4632994B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Description

本発明は、皮膚に塗布された化粧塗膜の光学特性の測定方法及び装置並びに化粧肌の反射率の推定方法及び装置に関する。
ファンデーション等の化粧料の開発においては、透過率、反射率、吸収率といった光学特性が測定され、評価の指標として利用される場合がある。このような光学特性は、従来は固まりの状態の化粧料や、紙や人工皮革の上に塗布された化粧料について測定したものが利用されている。しかし、実際の化粧料は、皮膚に塗布されて使用されるため、評価の指標となる化粧料の光学特性も皮膚に塗布された状態で測定されたものであることが望ましい。
ところで、皮膚に塗布された化粧料の化粧塗膜の光学特性を測定する場合には、地肌の影響を除いた上で化粧塗膜のみの光学特性を導出することが望ましく、このような地肌の影響を除いた上で、皮膚に塗布された化粧塗膜の光学特性を測定する有効な手法が望まれていた。
一方、化粧料塗布後の化粧肌(以下、単に化粧肌ともいう。)の反射率あるいは化粧肌色の推定に関する技術については、下記特許文献1に記載のような化粧肌色の予測に関する技術が提案されているが、多人数の測定が必要となるため、より簡便に化粧肌の反射率あるいは化粧肌色の推定を行う手法が望まれていた。
また、皮膚に塗布された化粧料の光学特性を求める技術については、下記特許文献2に記載のような光拡散能力及び光吸収能力を求める技術が提案されているが、結果が下地となる皮膚の光学特性との兼ね合いで決まるため、化粧料の特性を評価することはできるものの、化粧塗膜の光学特性を評価することはできなかった。
特開平9−166492号公報 特開2004−163405号公報
本発明は、皮膚に塗布された化粧塗膜の光学特性を地肌の影響を除いた上で測定することができる方法及び装置、並びに化粧肌の反射率又は色を簡便に推定できる方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明者は、以下のように考えて本発明を完成するに至った。即ち、化粧料塗布前の素肌(以下、単に素肌ともいう。)と化粧料塗布後の化粧肌にそれぞれ光を照射したときの射出光量は、それぞれ下記式(1)及び(2)で表される。
波長λの光の素肌からの射出光量 = f(λ)×I(λ)・・・(1)
波長λの光の化粧肌からの射出光量 = F(λ)×I(λ)・・・(2)
ただし、I(λ)は入射光量である。
これらの関係と、化粧塗膜の透過率α(λ)及び反射率β(λ)を用いると、化粧肌からの射出光量は、図8に示すように、化粧塗膜からの反射光量と、化粧塗膜を透過して素肌に達し再び化粧塗膜を透過して出てくる光量(以下、素肌からの反射光量という。)とで表され、それぞれ、下記式(3)及び(4)で与えられる。
波長λの光の化粧塗膜からの反射光量 = β(λ)×I(λ)・・・(3)
波長λの光の素肌からの反射光量 = α(λ)×f(λ)×α(λ)×I(λ)・・・(4)
そして、上記式(2)との関係から下記式(5)が導かれる。
F(λ) = β(λ) + α(λ)2×f(λ)・・・(5)
よって、素肌と化粧肌について、照射領域を変えてそれぞれの照射領域すなわち照射領域1及び照射領域2からの射出光について射出光量を測定し、それらの入射光量との比から上記F(λ)、f(λ)、すなわち上記照射領域1におけるF1(λ)、f1(λ)及び上記照射領域2におけるF2(λ)、f2(λ)をそれぞれ算出することによって、下記式(6)及び(7)から皮膚に塗布された化粧塗膜のみの透過率α(λ)及び反射率β(λ)が求められ、さらに下記式(8)によって吸収率γ(λ)が求められる。
α(λ)2 = (F1(λ)−F2(λ))/(f1(λ)−f2(λ))・・・(6)
β(λ)
=(F2(λ)×f1(λ)−F1(λ)×f2(λ))/(f1(λ)−f2(λ))・・・(7)
γ(λ) = 1−(α(λ)+β(λ))・・・(8)
また、上述のようにして得られた化粧塗膜のみの透過率及び反射率に基づいて、化粧肌色の推定の対象とする素肌についての射出光量を測定すれば、上記式(5)及び(2)から化粧肌の射出光量を求めることができ、この射出光量に基づいて該化粧肌の化粧肌色を推定することができる。
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌のそれぞれについて、少なくとも第1の照射領域と、該第1の照射領域を含む第2の照射領域とにそれぞれ光を照射したときに射出してくる射出光を受光してそれぞれの射出光量R1及び射出光量R2を求め、これらの値に基づいて、前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出する化粧塗膜の光学特性の測定方法であって、前記射出光量R1が前記第1の照射領域以内から射出してくる射出光の光量であるか、又は/及び前記射出光量R2が前記第2の照射領域以内から射出してくる射出光の光量である化粧塗膜の光学特性の測定方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、化粧肌の反射率の推定の対象となる化粧料塗布前の素肌の反射率、及び上記本発明の化粧塗膜の光学特性の測定方法により求められた透過率及び反射率に基づいて、前記素肌に化粧料を塗布した化粧肌に光を照射したときに射出してくる射出光量を導出し、該化粧肌の反射率を推定する化粧肌の反射率の推定方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、上記本発明の化粧肌の反射率の推定方法によって推定した、複数の波長の光についての反射率から前記化粧肌の色を推定する化粧肌色の推定方法を提供することにより、前記目的を達成したものである。
また、本発明は、入射窓、照射窓及び受光窓を備えた積分球と、前記入射窓及び前記照射窓を介して化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌の照射領域に光を照射する光源と、前記受光窓を介して前記照射領域から射出してくる射出光を受光する受光器と、照射領域を変化させる絞りと、光学特性の演算処理部と、前記演算処理部の処理結果を出力する出力部とを備えており、前記演算処理部が、前記素肌及び前記化粧肌のそれぞれについての前記光源による前記照射領域への照射光量と前記受光器の受けた射出光量との比に基づいて前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出するように設けられている化粧塗膜の光学特性の測定装置を提供するものである。
また、本発明は、入射窓、照射窓及び受光窓を備えた積分球と、前記入射窓及び前記照射窓を介して化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌の照射領域に光を照射する光源と、前記受光窓を介して前記照射領域から射出してくる射出光を受光する受光器と、照射領域を変化させる絞りと、化粧肌色の推定処理部と、前記推定処理部の処理結果を出力する出力部とを備えており、前記推定処理部が、前記素肌及び前記化粧肌のそれぞれについての前記光源による前記照射領域への照射光量と前記受光器の受けた射出光量との比に基づいて前記化粧肌の化粧塗膜の透過率及び反射率を導出し、該透過率及び該反射率と、化粧肌の反射率の推定を行う素肌についての前記照射光量と前記射出光量との比とに基づいて該素肌に化粧料を塗布した化粧肌に光を照射したときに射出してくる射出光量を導出し、該化粧肌の反射率を推定するように設けられている化粧肌の反射率の推定装置を提供するものである。
本発明によれば、皮膚に塗布された化粧塗膜の光学特性を地肌の影響を除いた上で測定することができる。また、本発明によれば、化粧肌の反射率を簡便な測定方法で客観的に精度よく推定することができる。
以下、本発明を、その好ましい実施形態に基づいて、図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の化粧肌の反射率の推定装置を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。図1は、本実施形態の化粧肌の反射率の推定装置を模式的に示すものである。図1において、符号1は化粧肌の反射率の推定装置を示している。
図1に示したように、化粧肌の反射率の推定装置1は、測定装置本体2と、測定装置本体2に入出力インターフェース20を介してケーブル200で接続されたコンピュータシステム3とから構成されている。
測定装置本体2は、入射窓211、照射窓212及び受光窓213を備えた積分球21と、入射窓211及び照射窓212を介して照射領域に光を照射する光源22と、受光窓213を介して前記照射領域から射出してくる射出光を受光する受光器23と、照射領域を変化させる絞り24と、演算制御部25とを備えている。
積分球21は、内壁にMgO等の白色拡散反射塗料が塗工されたものであり、前記入射窓211を介して入射された光が拡散反射され、その一部が前記照射窓212を介して測定対象部の照射領域に照射され、該照射領域から射出してくる射出光を受光窓213を介して受光器23で受光できるように設けられている。本実施形態の化粧肌の反射率の推定装置1では、これら入射窓211、照射窓212及び受光窓213は、JIS Z8722での表記(照射角/受光角)でいうd/8°(dは拡散光)なる光学系の射出・受光条件を満たすように配置されている。
光源22は、反射率から色を求めるためには可視光領域の波長を全て含むのが好ましい。光源22には、例えばキセノンランプが用いることができ、特定の波長成分の反射率に着目する場合には、光源22として発光ダイオードを用いたり、光源22と入射窓211との間にバンドパスフィルターを介在させることで、その波長成分の光を入射できるようにすることができる。コスト等の問題で可視光領域全域にわたり測定することが困難な場合は、色の三原色に対応した発光ダイオードを用意し、順次反射率を求めることで近似的に色を求めることもできる。
受光器23は、測定に必要な波長域の前記射出光を分離するための分光器と、センサとを備えている。化粧塗膜の反射率、透過率、吸収率の測定確度を上げるためには、室温や緊張などで比較的短時間で変動し得るヘモグロビンの影響を受けないように、好ましくは500〜1500nm、より好ましくは600〜1000nm、さらに好ましくは600〜800nmの波長領域を用いることが、より望ましい。さらに化粧塗膜の反射率、透過率、吸収率の測定確度を上げるためには、好ましい波長領域の範囲内で、複数の波長における光の広がりを測定することが望ましく、その場合前記センサとして、複数の受光素子が配列されたアレイセンサを用いればよい。受光器23は、受光窓213を介して入射される前記射出光を前記分光器に導入し、前記アレイセンサの波長成分毎の射出光量の値を演算制御部25に出力する。光源に単波長の光を用いる場合、例えば発光ダイオードなどの単色光を点灯させたり、複数の単色光を順次点灯させる等して計測する場合には受光器に分光器を備えていなくてもよい。また、その場合受光器はアレイセンサでなくてもよい。分光器とアレイセンサのかわりにCCDカメラを使用し、画像解析により反射率を計算しても良い。
図2(a)及び(b)は、前記測定装置本体2における光学系の照射光及び射出光の照射・受光条件を模式的に示す図である。
絞り24は、開口部240の大きさを変えて照射領域を変化させる。照射領域は、後述するように受光領域Rに含まれている必要がある。受光領域Rの中で照射領域に含まれない部分は、そこからの反射を抑えるために絞り24は低反射率である黒色の材料にしておくことが好ましい。絞り24には、図3(a)に示すような、摘みを回転させて照射領域を変化させる、いわゆるアイリス絞り(カメラ等で採用されているレンズの絞り機構)や、図3(b)に示すような、プレートをスライドさせて照射領域を変化させるスライド絞りを用いることが好ましい。あるいは、絞り24は開口部240の大きさが異なる複数の絞り部材を着脱して交換するものであってもよい。
図1に示す演算制御部25は、いわゆるマイクロコンピュータユニットで構成され、演算処理装置(CPU)と、主記憶装置と、トリガー装置と、これらの装置を結ぶバスとを備えている。前記主記憶装置には、プログラムが記憶されている。演算制御部25は、該プログラムが起動された状態で、前記トリガー装置からの光源22の発光と同期したトリガー信号を受信すると、前記アレイセンサから出力される各波長の射出光量を前記主記憶装置に取り込んで保持する。そして、後述するように、コンピュータシステム3の指令に応じて保持した射出光量を所定のフォーマットで本体31に送信するように機能する。
コンピュータシステム3は、本体31と、入力装置32と、出力装置33とを備えている。入力装置32及び出力装置33は、本体31とインターフェース(図示せず)を介して接続されている。本実施形態では、後述するように、本体31が推定処理部として機能し、出力装置33が推定結果の出力部として機能する。
本体31は、演算処理装置(CPU)と、主記憶装置(RAM)と、補助(外部)記憶装置と、入力装置及び出力装置の接続用のインターフェースと、これらを結ぶバスとを備えている。前記主記憶装置又は前記補助記憶装置には測定装置本体2から前記射出光量を取り込んで計算するプログラムが記憶されている。このプログラムが起動した状態では、以下に説明するように、本体31は、素肌及び化粧肌のそれぞれについての光源22による前記照射領域への照射光量と受光器23の受けた射出光量との比に基づいて前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率及び吸収率を導出する。そして、該透過率及び該反射率並びに化粧肌の反射率の推定を行う素肌についての前記照射光量と前記射出光量との比に基づいて、該素肌に化粧料を塗布した化粧肌に光を照射したときに戻って来る射出光量を導出し、該化粧肌の反射率を推定する演算処理部として機能する。
本体31の備える演算処理装置は、前記測定装置本体2の演算制御部25から入出力インターフェース20を介して送信されてくる、絞り24に応じて前記照射領域を変化させたときの波長成分(λ)毎の射出光量Rを、照射領域(A)及び測定回数(N:何回目か)に関連づけ、R(λ、A、N)として本体31の備える主記憶装置又は補助記憶装置に記憶させる。そして、前記演算処理装置は、前記照射光量と、絞り24で変化させたそれぞれの前記照射領域の複数回ずつの測定における前記射出光量との比較を統計的に処理して行う。ここで、統計的処理の具体的態様としては、複数のデータの平均値のほか、重み付き平均値、中央値、最大・最小を除いたデータの平均値等を求めるものが挙げられる。
具体的には、化粧塗布前の素肌の第1の照射領域A1及び第2の照射領域A2について、それぞれ射出光量r(λ、A1、1)〜r(λ、A1、N)の平均rav(λ、A1)及びr(λ、A2、1)〜r(λ、A2、N)の平均rav(λ、A2)を求めるとともに、これらrav(λ、A1)と、rav(λ、A2)と入射光量I1、I2との比rav(λ、A1)/I1即ちf1av(λ)及びrav(λ、A2)/I2即ちf2av(λ)を求める。化粧塗布後の化粧肌の照射領域A1及び照射領域A2についても同様に、それぞれ射出光量R(λ、A2、1)〜R(λ、A2、N)の平均Rav(λ、A1)及びR(λ、A2、1)〜R(λ、A2、N)の平均Rav(λ、A2)を求めるとともに、これらRav(λ、A1)と、Rav(λ、A2)と入射光量I1、I2との比Rav(λ、A1)/I1即ちF1av(λ)及びRav(λ、A2)/I2即ちF2av(λ)を求める。そして、これらf1av(λ)、f2av(λ)、F1av(λ)、及びF2av(λ)、並びに上記式(6)及び(7)から、化粧塗膜のみの透過率α(λ)、反射率β(λ)及び吸収率γ(λ)を導出し、それらの結果を前記主記憶装置又は補助記憶装置に記憶させるとともに、波長毎のスペクトル(分光特性のグラフ)として出力装置33に出力させる。
上述のように処理して得られた化粧塗膜の透過率α(λ)、反射率β(λ)及び吸収率γ(λ)に基づいて、化粧肌の反射率の推定の対象となる素肌について、前記測定装置本体2によって前記同様に照射領域を変化させて射出光量を求めて前記演算制御部25の前記主記憶装置に取り込んで保持する。そして、コンピュータシステム3の指令に応じて保持した射出光量の値を所定のフォーマットで本体31に送信するように機能する。本体31の備える演算処理装置は、前記測定装置本体2の演算制御部25から入出力インターフェース20を介して送信されてくる化粧肌の反射率の推定の対象となる素肌について絞り24に応じて前記照射領域を変化させたときの波長成分(λ)毎の射出光量Rを本体31の備える主記憶装置又は補助記憶装置に記憶させる。そして、この射出光量R(λ)の波長毎のスペクトルの出力装置への出力結果に基づいて、対象とする素肌の化粧肌の反射率を推定する。複数の光の波長における反射率がわかれば、それらの値から色を求めることもできる。例えば、JIS Z8720の手法に基づいて、任意の光源下における化粧肌の色を求めることができる。
次に、本発明の化粧肌の反射率の推定方法を、その好ましい実施形態として前記化粧肌の反射率の推定装置1を用いた実施形態に基づいて説明する。
図2(a)及び(b)に示したように、本実施形態の化粧肌の反射率の推定方法は、まず、前記化粧肌の反射率の推定装置1を用い、素肌及び化粧肌のそれぞれについて、照射領域を絞り24によって変更し、第1の照射領域A1と、第1の照射領域A1を含み且つ該第1の照射領域A1よりも広い第2の照射領域A2とに、それぞれ光源22から光を照射し、第1の照射領域A1及び第2の照射領域A2から射出してくる射出光を受光器23で受光し、前記第1の照射領域A1及び前記第2の照射領域A2へのそれぞれの照射光量I1、I2と、第1の照射領域A1及び第2の照射領域A2から受光したそれぞれの射出光量R1及びR2とを比較する。
その際、前記光の照射及び前記射出光の受光の操作(測定)を、前記両照射領域について交互に複数回(本実施形態では5回)ずつ行い、コンピュータシステム3の本体31において、前記照射光量と前記射出光量との比較を、該複数回ずつの操作について統計的に処理して行う。両照射領域について交互に行う操作間隔(測定間隔)は、短い程好ましいが、被験者の心理的な緊張などに伴う皮膚の性状の変化が起こる前に一連の測定を完了するためには、15秒以下、特に10秒以下が好ましい。また、両照射領域についての操作回数(測定回数)は、多い程、より精度が高くなるが、実用性、回数に対する効果の度合い、皮膚の性状の変化が起こる前に一連の測定を完了することを考慮すると、3〜10回程度が好ましい。
そして、本体31によって、化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌のそれぞれについて、前記複数回ずつの操作について、前記第1の照射領域への前記照射光量I1と該第1の照射領域から受光した前記射出光量の平均rav(λ、A1)、Rav(λ、A1)との比f1av、F1avと、前記第2の照射領域への前記照射光量I2と該第2の照射領域から受光した前記射出光量の平均rav(λ、A2)、Rav(λ、A2)との比f2av、F2avとをそれぞれ求め、化粧塗膜のみの光学特性(透過率α(λ)、反射率β(λ)及び吸収率γ(λ))を演算処理し、これらの波長毎のスペクトル(分光特性のグラフ)を前記出力装置33に出力させる。
照射領域に含まれない領域からの反射を補正するために、サンプルのない(照射領域に入った光が戻ってこない)状態で受光量を測定しておきrav(λ、A1)、rav(λ、A2)、Rav(λ、A1)及びRav(λ、A2)を求める際には、実測値から前記の測定値を差し引いて補正を行うことが好ましい。
前記第1の照射領域と前記第2の照射領域との面積比(A1/A2)は、0.1〜0.9、特に0.2〜0.6が好ましい。該面積比を斯かる範囲とすることで、第1の照射領域の測定での受光量をある程度確保しつつ、第1の照射領域の測定と第2の照射領域の測定との受光量の差異を得ることができ、光学特性及び化粧肌の反射率又は色を客観的に精度よく推定することができる。
前記第1の照射領域の面積は、1〜10mm2、特に2〜8mm2が好ましい。前記第2の照射領域の面積は、3〜25mm2、特に5〜20mm2が好ましい。該第1及び第2の照射領域の面積を斯かる範囲とすることで、絞り24を肌に密着させることができ、また受光量に対する回り込みの光の量をより正確に検出することができるので、化粧膜の光学特性及び化粧肌の反射率又は色を客観的に精度よく推定することができる。
なお、各照射領域の形状は略円形が好ましいが、他にも楕円形、矩形、正方形、菱形等で設計することができる。円形の場合、前記第1の照射領域の直径は、1〜4mm、特に1〜3mmが好ましい。前記第2の照射領域の直径は、1.5〜6mm、特に2〜5mmが好ましい。
前記第2の照射領域は、前記第1の照射領域を全て含んでいることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲において、部分的に含んでいてもよい。また、前記第2の照射領域は、前記第1の照射領域と同心であることが好ましい。
色について考慮する必要のない場合、すなわち特定の波長領域のみを測定すればよい場合には、前記第1の照射領域及び前記第2の照射領域に照射する前記光は、室温や緊張などにより比較的短時間で変動し得るヘモグロビンの影響を受けにくくするためには、前記波長領域は好ましくは500〜1500nm、より好ましくは600〜1000nm、さらに好ましくは600〜800nmを選ぶことが望ましい。
前記第1の照射領域及び前記第2の照射領域から射出してくる射出光の波長は、皮膚内に入り込んだ光が射出光として測定できる波長を含んでいれば特に制限はないが、ヘモグロビンの影響を排除するために600nm以上800nm以下とすることがより好ましい。小型化、低コスト化のためには、光源を発光ダイオードに、受光器をモノクロにすることもできる。光源の波長を600nm以上800nm以下とすることでヘモグロビンによる吸収の影響を抑えることができ、より精度の高い推定を行うことができる。
受光器のダイナミックレンジはより大きい方が好ましい。また、照射光量は、標準白色板を測定したときに受光する光の強度が受光器のダイナミックレンジを越えない範囲で大きいことが好ましい。
次に、化粧肌の推定の対象となる素肌について、測定装置本体2を用い、前記同様に照射領域を変化させて射出光量R(λ)を求める。そして、この射出光量R(λ)の波長毎のスペクトルの出力装置への出力結果に基づいて、対象とする素肌の化粧肌色をJIS Z8720の規定に従い推定する。
本実施形態による化粧肌の反射率の推定方法は、実際に肌に化粧を塗ったものを測定するため、得られる結果は、肌に化粧料が塗布された化粧肌の反射率及び色を客観的に正確に反映したものである。また、照射領域を変えてそれぞれの領域について交互に複数回測定を行うことで、緊張などによる測定中の肌の一時的な性状変化による影響をさらに取り除くことができ、精度の高い推定を行うことができる。
本実施形態の化粧肌の反射率の推定方法は、前述のように化粧塗膜のみの光学特性を予め測定することによって、上述のような素肌についてのみの簡便な測定によって、客観的で精度の高い化粧肌の反射率や色の推定を行うことができる。よって店頭等において簡便に商品使用のアドバイスを行うことができる。また、ピンポイントで化粧肌の反射率や色を推定できるので、化粧部位に応じた効果的なメークのアドバイスを行うことができる。
本発明は、前記実施形態に何ら制限されない。
前記第1の照射領域及び前記第2の照射領域に照射する前記光の照射条件及び前記射出光の受光条件に特に制限はなく、前記実施形態のd/8°なる光学系の射出・受光条件の他、JIS Z 8722(2000)に準拠した照射・受光条件で照射し受光する条件であれば好ましい。特に外部からの光を遮断した照射・受光条件で照射し受光することが好ましい。
また、前記実施形態では、装置本体からの測定値を別体のコンピュータシステムで処理するようにしたが、装置本体に出力装置を付設するとともに、装置本体の備えるマイクロコンピュータユニットに前記コンピュータシステムにおける推定処理を行わせることもできる。
また、前記実施形態では、第1の照射領域と第2の照射領域に照射面積を変えて光を照射するようにしたが、必要に応じて照射面積を3以上変えて光を照射し、測定される光学特性、及びそれに基づいて推定される化粧肌色の推定の精度を高めることもできる。
さらに、本発明の本質は、化粧肌からの光の反射を測定するときに、照射領域及び/又は測定領域が変わることで、化粧塗膜で反射してくる光と、皮膚に到達してから反射してくる光の割合が変化するという現象が起こり、その変化の程度から化粧塗膜の光学的性質及び化粧肌からの光の反射率を推定するところにあるので、この現象が起因する光の広がりを測定する手法であれば利用可能である。本発明において利用可能な、光の広がりを測定する手法としては、前記実施形態で示した手法の他に、拡散反射分光法などが挙げられる。
また、前記実施形態では各照射領域に光を照射したときに該照射領域から射出してくる射出光の光量を測定する、即ち、各照射領域と射出光の各測定領域とを同じとし、化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌のそれぞれについて、少なくとも第1の照射領域と、該第1の照射領域を含む第2の照射領域とにそれぞれ光を照射したときにそれぞれの照射領域から射出してくる射出光を受光してそれぞれの射出光量R1及び射出光量R2を求め、これらの値に基づいて、前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出したが、受光するそれぞれの射出光量R1、R2の何れか一方は、照射領域と異なる領域から射出してくる射出光の光量とすることもできる。
例えば、図4に示すように、化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌のそれぞれについて、第1の照射領域及び第2の照射領域は同じ領域とし、それぞれ照射領域とは別の測定領域から射出してくる射出光を受光して射出光量を求め、これらの値に基づいて、前記実施形態と同様に、前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出することもできる。このとき本発明の目的を達成するためには、少なくとも一方の射出光の測定領域が、照射領域と同じか該照射領域に含まれている必要がある。図4においては、第1の照射領域から射出してくる射出光の測定領域が第1の照射領域に含まれており、第2の照射領域に照射したときに射出してくる射出光のうち、当該第2の照射領域には含まれない測定領域から射出してくる射出光の光量が測定される。
図4に示した照射領域、測定領域を持つ光学系を用いる場合、次のようにして化粧塗膜の透過率及び反射率を求めることができる。図4中第1及び第2の測定領域における、波長λの光の素肌からの射出光量f1(λ)、f2(λ)及び波長λの光の化粧肌からの射出光量F1(λ)、F2(λ)との間の相関は、前記透過率α(λ)及び前記反射率β(λ)を使って、下記式(9)及び(10)で表される。
F1(λ)=β(λ)+α(λ)2×f1(λ)・・・(9)
F2(λ)=α(λ)2×f2(λ)・・・(10)
式(10)及び第2の測定領域からの射出光量の実測値からα(λ)を、式(9)及び第1の測定領域からの射出光量の実測値及び式(10)から求めたα(λ)からβ(λ)を求めることができる。
前記実施形態では、化粧肌の反射率又は色の推定方法及び装置について説明したが、化粧肌の反射率又は色の推定を行わずに、該装置を任意の波長における化粧塗膜の光学特性の測定装置として使用して該光学特性を測定することもできる。
また、本発明は、ファンデーション等の各種基礎化粧料、メイクアップ化粧料等の各種効能剤の推奨、開発、効能の評価、化粧方法の推奨等に適用することができる。
また、本発明は、肌の測定部位に特に制限はない。顔(唇を含む)は勿論、手足や人体の各部位の化粧肌色を推定することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、本発明は本実施例に何ら制限されない。
〔実施例1〕
表1に示すように、色白肌の被験者の素肌、及び塗布量を変えて化粧料(パウダーファンデーション:花王(株)製、商品名「レイシャス」)を塗布した化粧肌について、下記の装置本体を使用し、下記のように照射領域を変えて射出光量を測定した。次いで、該装置本体に接続した市販のパーソナルコンピュータシステムにおいて、コニカミノルタ(株)製分光測色計CMシリーズ用色彩管理ソフトウェア「CM−S9w」を起動し、照射光量及び測定した射出光量を測定装置からCSV形式で該コンピュータシステムに取り込んだ。そして、市販のスプレッドシート(米国マイクロソフト社製「Excel」)上でこれらの射出光量について上述の統計的な処理を行った後、化粧塗膜の光学特性(透過率、反射率及び吸収率)を求め、そのスペクトログラムを出力させた。それらの結果を図5に示す。
<測定条件>
装置本体:コニカミノルタ(株)製、分光測色計「CM−2600d」
照射・受光条件:d/8°(JIS Z8722)
第1の照射領域:L1(測定径:直径)=2mmの円形
第2の照射領域:第1の照射領域と略同心でL2(測定径:直径)=4mmの円形
測定:各領域について交互に10回ずつの測定を、3度行った。
各測定の間隔:約10秒
図5(a)〜(c)に示したように、膜厚が厚くなるに従い化粧膜による反射率及び吸収率が増加し、透過率が減少するという妥当な結果が得られた。
〔実施例2〕
色白肌(L*=65.9)及び色黒肌(L*=61.5)の被験者の素肌、及び化粧料を表1の通り塗布した化粧肌について、実施例1と同様の装置本体を用い、実施例1と同様にして照射領域を変えて射出光量を測定し、実施例1と同様にして化粧塗布膜の光学特性(透過率、反射率及び吸収率)を求めた。そして、それぞれ650〜700nmの波長での値を平均し、横軸に塗布量、縦軸に各光学特性値をプロットした。それらの結果を図6(a)〜(c)に示す。なお、図6(a)〜(c)には、色黒肌の被験者の光学特性値から作成した検量線を破線で示している。

Figure 0004632994
図6(a)〜(c)に示したように、透過率(α)、反射率(β)、吸収率(γ)とともに、塗布量と光学特性値の関係は、下地の肌色によらず略同一直線状に並んでいる。言い換えると、色白肌に塗布したときの塗布膜の光学特性値は、色黒肌のデータを基に作成した検量線において、対応する塗布量での値とほぼ一致している。このことから、透過率、反射率及び吸収率を下地肌色の影響を取り除いた形で得ることができた。
〔実施例3〕
色白肌(L*=65.9)の被験者の素肌、及び化粧料(パウダーファンデーション:花王(株)製、商品名「レイシャス」)を(塗布量:4.89mg/cm2)で塗布した化粧肌について、実施例1と同様の装置本体を用い、実施例1と同様にして照射領域を変えて射出光量を測定し、実施例1と同様にして化粧塗膜の光学特性(透過率、反射率及び吸収率)を求めた。そして、色白肌の被験者についての測定で得られた化粧塗膜の透過率及び反射率並びに色黒肌の被験者の素肌についての測定で得られた射出光量を用い、色黒肌(L*=61.5)の被験者に前記化粧料を前記塗布量で塗布した化粧肌について測定される分光反射率を推定した。また、実際に色黒肌の被験者に前記化粧料を塗布(塗布量:4.00mg/cm2)し、その分光反射率を測定した。その結果を図7に示す。
図7に示したように、色白肌の被験者から測定された光学特性及び色黒肌の素肌についての測定から得られた射出光量に基づいて推定された色黒肌の被験者の化粧肌の射出光量は、色黒肌の被験者の化粧肌について測定される射出光量とほとんど一致しており、本発明によれば、肌に化粧を施した化粧肌色を、簡便な測定で客観的に精度よく推定することができた。
本発明によれば、皮膚に塗布された化粧塗膜の光学特性を地肌の影響を除いた上で測定することができる。また、本発明によれば、肌に化粧を施した化粧肌の反射率や色を、簡便な測定で客観的に精度よく推定することができる。
本発明の化粧肌の反射率の推定装置の一実施形態を模式的に示す図である。 本発明の化粧肌の反射率の推定装置における照射光及び射出光の照射・受光条件を模式的に示す図であり、(a)は第1の照射領域での照射・受光条件を示す図、(b)は第2の照射領域での照射・受光条件を示す図である。 本発明の化粧肌の反射率の推定装置における絞りの機構を模式的に示す図であり、(a)はアイリス絞りを示す図、(b)はスライド式絞りを示す図である。 本発明の化粧塗膜の光学特性の測定方法において照射領域と受光領域を一致させずに計測する場合の一例を示す図である。 本発明の実施例による化粧塗膜の光学特性の測定結果を示す図であり、(a)は分光透過率、(b)は分光反射率、(c)は分光吸収率を示す図である。 本発明の化粧塗膜の光学特性と塗布量及び下地肌色との関係を説明するための図であり、(a)は透過率と塗布量の関係を示す図、(b)は反射率と塗布量の関係を示す図、(c)は吸収率と塗布量の関係を示す図であり、各図中黒丸は色黒肌に対する測定点、白抜き丸は色白肌に対する測定点である。 本発明の実施例による化粧肌色の推定結果を示す分光反射率グラフであり、実線が素肌、破線が化粧肌、白抜き丸が別の肌色の人から求めた化粧膜光学特性を使って化粧肌の分光反射率を予測した値である。 本発明の化粧塗膜の光学特性の測定方法を説明するための図である。
符号の説明
1 化粧肌の反射率の推定装置(化粧塗膜の光学特性の測定装置)
2 測定装置本体
21 積分球
211 入射窓
212 照射窓
213 受光窓
22 光源
23 受光器
24 絞り
3 コンピュータシステム
31 本体(推定処理部)
33 出力装置(出力部)

Claims (11)

  1. 化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌のそれぞれについて、少なくとも第1の照射領域と、該第1の照射領域を含む第2の照射領域とにそれぞれ光を照射したときに射出してくる射出光を受光してそれぞれの射出光量R1及び射出光量R2を求め、これらの値に基づいて、前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出する化粧塗膜の光学特性の測定方法であって、前記射出光量R1が前記第1の照射領域以内から射出してくる射出光の光量であるか、又は/及び前記射出光量R2が前記第2の照射領域以内から射出してくる射出光の光量である化粧塗膜の光学特性の測定方法。
  2. 前記第1の照射領域及び前記第2の照射領域から射出してくる射出光をそれぞれ受光して射出光量R1及び射出光量R2を求めるとともに、前記第1の照射領域への照射光量I1と該射出光量R1との比(R1/I1)と、前記第2の照射領域への照射光量I2と前記射出光量R2との比(R2/I2)とを求め、これらの比に基づいて、前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出する請求項1に記載の化粧塗膜の光学特性の測定方法。
  3. 化粧料塗布後の化粧肌の反射率の推定の対象となる化粧料塗布前の素肌の前記第1の照射領域と、前記第1の照射領域を含み且つ前記第1の照射領域よりも広い前記第2の照射領域とにそれぞれ光を照射し、該第1の照射領域及び該第2の照射領域から射出してくる射出光をそれぞれ受光し、前記第1の照射領域への照射光量I1と該第1の照射領域からの射出光量R1との比(R1/I1)と、前記第2の照射領域への照射光量I2と該第2の照射領域からの射出光量R2との比(R2/I2)とを求め、これらの比、及び請求項2に記載の化粧塗膜の光学特性の測定方法により求められた透過率及び反射率に基づいて、前記素肌に化粧料を塗布した化粧肌に光を照射したときに射出してくる射出光量を導出し、該化粧肌の反射率を推定する化粧肌の反射率の推定方法。
  4. 前記光の波長が500〜1500nmである請求項3に記載の化粧肌の反射率の推定方法。
  5. 請求項3に記載の反射率の推定方法によって推定した、複数の波長の光についての反射率から前記化粧肌の色を推定する化粧肌色の推定方法。
  6. 請求項1に記載の化粧塗膜の光学特性の測定方法の実施に用いる化粧塗膜の光学特性の測定装置であって、
    入射窓、照射窓及び受光窓を備えた積分球と、前記入射窓及び前記照射窓を介して化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌の照射領域に光を照射する光源と、前記受光窓を介して前記照射領域から射出してくる射出光を受光する受光器と、照射領域を変化させる絞りと、光学特性の演算処理部と、前記演算処理部の処理結果を出力する出力部とを備えており、前記演算処理部が、前記素肌及び前記化粧肌のそれぞれについての前記光源による前記照射領域への照射光量と前記受光器の受けた射出光量との比に基づいて前記化粧肌の化粧塗膜の透過率、反射率又は/及び吸収率を導出するように設けられている化粧塗膜の光学特性の測定装置。
  7. 前記演算処理部は、前記素肌及び前記化粧肌の前記射出光量として、前記絞りで変化させたそれぞれの前記照射領域の複数回ずつの測定値を用いるものである請求項6に記載の化粧塗膜の光学特性の測定装置。
  8. 前記絞りが、前記照射窓を拡縮させて前記照射領域を変化させるように設けられている請求項6又は7に記載の化粧塗膜の光学特性の測定装置。
  9. 入射窓、照射窓及び受光窓を備えた積分球と、前記入射窓及び前記照射窓を介して化粧料塗布前の素肌及び化粧料塗布後の化粧肌の照射領域に光を照射する光源と、前記受光窓を介して前記照射領域から射出してくる射出光を受光する受光器と、照射領域を変化させる絞りと、化粧肌の反射率の推定処理部と、前記推定処理部の処理結果を出力する出力部とを備えており、前記推定処理部が、前記素肌及び前記化粧肌のそれぞれについての前記光源による前記照射領域への照射光量と前記受光器の受けた射出光量との比に基づいて前記化粧肌の化粧塗膜の透過率及び反射率を導出し、該透過率及び該反射率と、化粧肌の反射率の推定を行う素肌についての前記照射光量と前記射出光量との比とに基づいて該素肌に化粧料を塗布した化粧肌に光を照射したときに射出してくる射出光量を導出し、該化粧肌の反射率を推定するように設けられている化粧肌の反射率の推定装置。
  10. 前記推定処理部は、前記素肌及び前記化粧肌の前記射出光量として、前記絞りで変化させたそれぞれの前記照射領域の複数回ずつの測定値を用いるものである請求項9に記載の化粧肌の反射率の推定装置。
  11. 前記絞りが、前記照射窓を拡縮させて前記照射領域を変化させるように設けられている請求項9又10に記載の化粧肌の反射率の推定装置。
JP2006106349A 2006-04-07 2006-04-07 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置 Expired - Fee Related JP4632994B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006106349A JP4632994B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006106349A JP4632994B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007278880A JP2007278880A (ja) 2007-10-25
JP4632994B2 true JP4632994B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=38680468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006106349A Expired - Fee Related JP4632994B2 (ja) 2006-04-07 2006-04-07 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4632994B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017034102A1 (ko) * 2015-08-26 2017-03-02 코스맥스 주식회사 근적외선 차단 효과 평가 방법

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5087471B2 (ja) * 2008-05-28 2012-12-05 花王株式会社 透明性の評価方法及び装置
JP5491076B2 (ja) * 2008-06-05 2014-05-14 花王株式会社 透明性の評価方法及び装置
JP5399726B2 (ja) * 2009-01-27 2014-01-29 株式会社 資生堂 生体組織の脂質構造の計測方法及び表皮の脂質構造の評価装置
JP5765024B2 (ja) * 2011-04-01 2015-08-19 花王株式会社 化粧崩れの評価方法
KR101894434B1 (ko) * 2011-10-31 2018-09-03 (주)아모레퍼시픽 피부의 광특성 측정 방법
KR101856976B1 (ko) * 2011-11-29 2018-05-15 (주)아모레퍼시픽 피부 번들거림 평가법
KR102045876B1 (ko) * 2012-11-09 2019-11-18 (주)아모레퍼시픽 화장료 조성물의 성능 측정 방법
JP6097714B2 (ja) * 2014-03-28 2017-03-15 富士フイルム株式会社 塗布材料の光学特性の測定システム、測定方法、測定装置、および積層構造体
KR102287586B1 (ko) * 2017-05-31 2021-08-10 (주)아모레퍼시픽 화장료의 두께 측정 장치 및 방법
KR102341432B1 (ko) * 2020-07-20 2021-12-23 (주)지에프씨생명과학 화장품 근적외선 차단 효능 평가방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001242075A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Shiseido Co Ltd 塗布物の光線透過率の測定方法及び塗布物の光線透過率の測定装置
JP2004305558A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Kao Corp 肌の透明性の評価方法
JP2006102365A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Kao Corp 肌の透明性の評価方法
JP2007256021A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Kao Corp 化粧塗布量の推定方法及び装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6423141A (en) * 1987-07-20 1989-01-25 Kao Corp Transparency measuring method
JPS6425041A (en) * 1987-07-20 1989-01-27 Kao Corp Transparency measuring apparatus
JPH07143967A (ja) * 1993-09-29 1995-06-06 Kao Corp 皮膚の光透過性測定方法及び皮膚の光透過性測定装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001242075A (ja) * 2000-03-01 2001-09-07 Shiseido Co Ltd 塗布物の光線透過率の測定方法及び塗布物の光線透過率の測定装置
JP2004305558A (ja) * 2003-04-09 2004-11-04 Kao Corp 肌の透明性の評価方法
JP2006102365A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Kao Corp 肌の透明性の評価方法
JP2007256021A (ja) * 2006-03-22 2007-10-04 Kao Corp 化粧塗布量の推定方法及び装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017034102A1 (ko) * 2015-08-26 2017-03-02 코스맥스 주식회사 근적외선 차단 효과 평가 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007278880A (ja) 2007-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4632994B2 (ja) 化粧塗膜の光学特性の測定方法及び化粧肌の反射率の推定方法並びに装置
RU2446731C2 (ru) Оптическое измерительное устройство
US10905331B2 (en) Image capturing device and sensing protection device
WO2010113961A1 (ja) 皮膚外用剤の塗布方法、及び該方法による塗布評価方法、塗布評価装置、及び塗布評価プログラム
JP6829529B2 (ja) 物体の反射率を決定するための方法及び関連するデバイス
JP6907766B2 (ja) 計測装置および計測システム
JP4632982B2 (ja) 化粧塗布量の推定方法及び装置
WO2005081965A3 (en) Spectral imaging calibration
JP4573752B2 (ja) 色素沈着深さの判定方法及び装置
JP2011206513A (ja) 画像解析方法、評価方法、画像解析装置、及び画像解析プログラム
RU2601678C2 (ru) Портативное устройство для измерения хромофоров в коже и способ применения устройства
JPH07143967A (ja) 皮膚の光透過性測定方法及び皮膚の光透過性測定装置
JP4278419B2 (ja) 肌の透明性の評価方法
JP6969018B2 (ja) 係数決定装置、色素濃度計算装置、係数決定方法、および情報処理プログラム
JP2001242075A (ja) 塗布物の光線透過率の測定方法及び塗布物の光線透過率の測定装置
JP2017146211A (ja) 評価装置、評価方法、評価プログラム及び記録媒体
EP3789756A1 (en) Gloss value calculating device, gloss value measuring device, color tone quantifying device for glossy color, and gloss value calculating method
JP4459008B2 (ja) 肌の透明性の評価方法
JP5087471B2 (ja) 透明性の評価方法及び装置
US8481973B2 (en) Fluorescent estimating apparatus, fluorescent estimating method, and fluorescent measuring apparatus
JP4799628B2 (ja) 肌の透明性の評価装置
JP4517800B2 (ja) 皮膚の光学的性状の計測装置
JP5970364B2 (ja) 半透明性の評価方法
JPH1151859A (ja) 紫外線透過率測定方法及び装置及び紫外線透過率による紫外線遮蔽性の評価方法
US20220361806A1 (en) Method For Detecting Demineralization Of Tooth Substance

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080703

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101027

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101116

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101116

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4632994

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees