JPH1151859A - 紫外線透過率測定方法及び装置及び紫外線透過率による紫外線遮蔽性の評価方法 - Google Patents

紫外線透過率測定方法及び装置及び紫外線透過率による紫外線遮蔽性の評価方法

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JPH1151859A
JPH1151859A JP21334297A JP21334297A JPH1151859A JP H1151859 A JPH1151859 A JP H1151859A JP 21334297 A JP21334297 A JP 21334297A JP 21334297 A JP21334297 A JP 21334297A JP H1151859 A JPH1151859 A JP H1151859A
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ultraviolet
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Tomosuke Katsuyama
智祐 勝山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化粧品等の被測定物が肌等の基体上に設けら
れたときの紫外線透過特性を該基体の上で直接に、且つ
簡便に測定し、実際の紫外線遮蔽性を評価可能にする。 【解決手段】 初めに、直線光である単色の紫外線を固
有の光反射率を有する基体上の被測定物に該被測定物側
から入射させ、散乱反射光強度値を測定し、該入射の紫
外線の強度から該基体上での被測定物の散乱反射率の値
を求める。そして、該透過光及び該反射光はそれぞれ直
線光成分と散乱光成分からなることを考慮して立てられ
た透過光強度と散乱反射光強度の関数である該被測定物
中の厚み方向の該透過光の変化率を示す式並びに該散乱
反射光の変化率を示す式とよりなる連立方程式を、該透
過光強度と該散乱反射光強度について解き、該被測定物
の厚みの関数として得られた解を用い、該基体固有の該
紫外線の反射率の値と該基体上の該被測定物の持つ該紫
外線の散乱反射率の値から該基体上の被測定物の紫外線
透過率を算出して求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は適当な基体の上に設
けられた被測定物の該基体上での紫外線透過率測定の方
法及び装置に関するものであり、特に、人肌上等、基体
を通しての被測定物の透過率測定が困難な場合の被測定
物の紫外線透過率の測定の方法及び装置、そして該被測
定物の紫外線遮蔽性の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽から地球に降り注ぐ太陽光は紫外線
領域から赤外線領域に渡る範囲内にその成分を有し、殆
ど直線光として近似しうる特性の光である。そして最
近、この太陽光中に成分として含まれる紫外線の人体、
特に肌に及ぼす影響が問題となっている。
【0003】地表に到達する太陽光中の紫外線はおよそ
280nm以上の波長のものとされ、可視光との境界と
される400nmまでのものをその成分として含む。こ
の中で紅斑現象の原因となるなど特に有害とされるのは
約280nm〜320nmの波長のものとされ、有害な
紫外線については、適当な防御を行い、肌などに到達し
ないようにすることが望ましい。また場合によっては3
20nm以上の波長のものについても、それによる皮膚
の色の褐色化(所謂、小麦色の日焼け)等の影響を抑制
したい場合がある。
【0004】従って、人肌のケアを目的とする化粧品の
分野においても以上のような点を考慮し、紫外線遮蔽性
を有したものが求められるようになっている。そのよう
な要求に答えるためには、有害な紫外線に対する遮蔽性
の高い化粧品を開発すると等と共に、化粧品について正
確な紫外線遮蔽性の評価を可能とする必要がある。
【0005】しかし、紫外線防御を目的とするクリーム
やファンデーション等の化粧品が実際の人肌の上で使用
されるとき、どの程度の紫外線遮蔽性を有しているかを
直接測定する方法としては、未だSPF試験法に準じて
試験を行い、肌上の紅斑現象の有無を確認するしかな
い。尚、SPF試験法は、人の肌に化粧品等の被測定物
を塗布し、紫外線を照射し、下式 SPF=(被測定物塗布部に微かな紅斑が惹起される紫
外線量)/(未塗布部で微かな紅斑が惹起される紫外線
量) で表されるSPF値を求め、その大小により被測定物の
紫外線遮蔽効果を評価する方法である。
【0006】SPF測定は時間がかかり、人の肌を用い
ることから多くの被測定物を頻繁に測定するのは困難で
あり、化粧品開発の現場において日常的に行うには不向
きな方法である。そこで、SPFをある程度予測できる
紫外線遮蔽効果評価法が幾つか考案されている。
【0007】例えば、被測定物を溶媒に溶解或いは分散
させ、透過率や吸光度を測定する希釈透過率法や、石英
板に被測定物を薄く塗布し、分光測定をする石英板薄膜
法や、人の代わりにハートレイ系モルモットを用いてS
PF測定法に準じて評価を行うモルモット法などがあ
る。しかしながら、これらの代替法はin vitro
で計測される紫外線透過量から計算式によってSPF値
を算出するものであり、いずれの方法も人の肌の上に一
定量(通常は2mg/cm2 )を塗布した場合を前提と
している。
【0008】従って、これらの代替法は定められた塗布
量を前提とするSPF値とは相関があるといえるが、実
際の使用においての塗布量は後述するように未知であ
り、結果として肌の上の紫外線遮蔽性を予測しうるもの
ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以下で代替法により予
測されたSPF値若しくは定められた塗布量により測定
されたSPF値が実際の紫外線遮蔽性との相関において
不十分であることについて考察する。クリームやファン
デーション等の外用化粧品の紫外線遮蔽性とは、紫外線
の透過しにくさを意味し、つまり、それはその外用化粧
品の透過率の大小に大きく依存するものである。
【0010】従って、化粧品の光学特性が求めてあれ
ば、後は被測定物の厚さ(塗布量)にのみ依存する。こ
の光学特性については分光光度計を用いることにより求
めることができる。よって、光学特性の詳細を測定して
いるわけではないが、被測定物の透過率を実測すること
よりなる上記の石英板薄膜法は理に適った測定を行って
いることとなる。
【0011】しかし、肌上における塗布量については、
使用する化粧品の基剤の種類や使用性、外観、使用する
者の好みなどの要因で大きく変動するのが通常である。
特に、最近は高いSPF値を有する化粧品に対する要求
から紫外線吸収剤である酸化チタンを大量に配合した化
粧品も多いが、これらは厚く塗布すると酸化チタンに由
来する白さが目立ってくるため、その化粧品を使用する
者は塗布量に制限を加えながら好みの厚さで使用してい
るものと予想される。
【0012】つまり、石英板薄膜法の実施時における被
測定物の厚さと実際の肌への塗布時の厚さは異なってい
る。そしてその厚さの値は不明である。このような場合
は、例えば石英板薄膜法の評価結果より、又は他の光学
特性の評価結果よって化粧品がある厚さを持って塗布さ
れたときに期待される紫外線遮蔽効果が、実際の化粧品
使用時には現れないことは多々あると推定される。
【0013】よって、人肌塗布時の実際の化粧品の厚さ
を知った上で、光学特性から紫外線遮蔽性を評価するこ
と、即ち実際に肌の上に塗布された状態でその厚さを求
めることが望ましいが、塗布後の化粧品の厚さの実測は
困難である。また、実測された厚さがミクロな厚さをも
問題となる光学的な厚みと一致しているとは言えない場
合も多い。
【0014】従って、クリームやファンデーション等の
化粧品が肌等の基体に塗布されたとき、実際にどれくら
いの紫外線遮蔽性を有するかを該基体の上で直接に、且
つ簡便に評価可能にすることが課題となる。そして、そ
の場合、太陽光は殆ど直線光により構成されることを十
分考慮した紫外線遮蔽性評価を可能とするものでなけれ
ばならない。
【0015】以上より、本発明の目的は、上記の課題を
解決した新規な紫外線透過率測定方法及び装置及び紫外
線遮蔽性の評価方法を提供することである。更に本発明
の別の目的は、人肌上等の基体上に塗布された被測定物
の厚さの値を光学的な方法により測定し、人肌上等の基
体上の被測定物の紫外線透過率を測定する方法及び装置
及び紫外線遮蔽性の評価方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
直線光である単色の紫外線の入射に従い、固有の吸収係
数に従う該紫外線の吸収と固有の散乱係数に従う光散乱
を行い、透過光と反射光の形成を行う被測定物の固有の
光反射率を有する基体上での紫外線透過率の測定方法で
あって、該紫外線を該基体上の被測定物に該被測定物側
から入射させ、散乱反射光強度値を測定し、該入射の紫
外線の強度から該基体上での被測定物の散乱反射率の値
を求め、該透過光及び該反射光はそれぞれ直線光成分と
散乱光成分からなることを考慮して立てられた透過光強
度と反射光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の
該透過光の変化率を示す式並びに該反射光の変化率を示
す式よりなる連立方程式を、該透過光強度と該反射光強
度について解き、該基体上の被測定物の厚みの関数とし
て得られた解を用い、該基体固有の該紫外線の反射率の
値と該基体上の該被測定物の持つ該紫外線の散乱反射率
の値から該基体上の被測定物の紫外線透過率を算出して
求めることを特徴とする。
【0017】請求項2記載の発明は、請求項1記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記連立方程式は、下
式(i)
【0018】
【数7】
【0019】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、JP は反射光中の
直線光成分の強度であり、JS は反射光中の散乱光成分
の強度であり、sは散乱係数であり、kは吸収係数であ
り、nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長
の倍数である、で表される式であり、これを用いて該透
過光強度と該反射光強度について解き、それぞれ該被測
定物の厚みxの関数として解を求めるものであることを
特徴とする。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項2記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記連立方程式(i)
は、透過光中の散乱光成分の強度(IS )が透過光強度
(I)と透過光中の直線光成分の強度(IP )の差とし
て、同様に反射光中の散乱光成分の強度(JS )が反射
光強度(J)と反射光中の直線光成分の強度(J P )の
差として表されることを利用し、更に、透過光及び反射
光中の直線光成分の強度(IP 及びJP )は、前記被測
定物の厚さの値(d)と固有の直線光減衰率(α)を用
いて前記被測定物内のある位置における該被測定物の厚
みxにおいては、下式(ii)及び(iii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、 JP =J0 ・exp(−αx) (iii) ここで、J0 は該被測定物下面における反射光中の直線
光成分の強度である、により表されることを利用して、
下式(iv)
【0021】
【数8】
【0022】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、
0 は該被測定物下面における反射光中の直線光成分の
強度であり、sは散乱係数であり、kは吸収係数であ
り、nは被測定物の厚みに対する散乱光の平均光路長の
倍数である、に変換され、式(iv)を前記透過光強度
と前記反射光強度について解き、それぞれ該被測定物の
厚みxの関数として解を求めることを特徴とする。
【0023】請求項4記載の発明は、請求項3記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記被測定物に前記紫
外線を入射させて散乱反射光強度と透過光中の直線光成
分と散乱光成分の強度を測定し、対応する該被測定物単
体の反射率及び散乱透過率及び直線透過率の各値を求
め、該直線透過率から前記直線光減衰率(α)の値を定
め、前記の式(iv)の解を用い、境界条件下、該散乱
反射率及び散乱透過率及び直線透過率の各値並びに該直
線光減衰率(α)の値から、前記散乱係数の値と前記吸
収係数の値を算出し、更に、前記基体単体での前記紫外
線の反射率を測定して該基体固有の反射率の値を求め、
該基体固有の反射率の値と該基体上の該被測定物の散乱
反射率の値に加え、得られた該直線光減衰率(α)の値
と、該散乱係数の値及び吸収係数の値とから、該基体単
体の反射率は該被測定物が該基体と接する表面において
は散乱反射光強度と透過光強度の比に等しくなり、該被
測定物の紫外線入射側表面での散乱反射光強度と該紫外
線の強度の比が散乱反射率であるという関係を用い、該
基体の厚さの値を算出し、更に、該基体上の被測定物の
紫外線透過率を算出して求めることを特徴とする。
【0024】請求項5記載の発明は、請求項2記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記の連立方程式
(i)は、前記基体の正反射が小さく、無視できる場合
に、反射光強度(J)は反射光中の散乱光成分の強度
(JS )に等しいとして、下式(v)
【0025】
【数9】
【0026】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、sは散乱係数であ
り、kは吸収係数であり、nは被測定物の厚みに対応す
る散乱光の平均光路長の倍数である、に変換され、式
(v)を前記透過光強度と前記反射光強度について解
き、それぞれ該被測定物の厚みxの関数として解を求め
ることを特徴とする。
【0027】請求項6記載の発明は、請求項5記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記連立方程式(v)
は、透過光中の散乱光成分の強度(IS )が透過光強度
(I)と透過光中の直線光成分の強度(IP )の差とし
て表されることを利用し、更に、透過光中の直線光成分
の強度(IP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と固
有の直線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のある
位置における該被測定物の厚みxにおいては、下式(i
i) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、により表されることを利用して下式(vi)
【0028】
【数10】
【0029】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、
sは散乱係数であり、kは吸収係数であり、nは被測定
物の厚みに対する散乱光の平均光路長の倍数である、に
変換され、式(vi)を前記透過光強度と前記散乱反射
光強度について解き、それぞれ該被測定物の厚みxの関
数として解を求めることを特徴とする。
【0030】請求項7記載の発明は、請求項6記載の紫
外線透過率の測定方法において、前記被測定物に前記紫
外線を入射させて散乱反射光強度と透過光中の直線光成
分と散乱光成分の強度を測定し、対応する該被測定物単
体の反射率及び散乱透過率及び直線透過率の各値を求
め、該直線透過率から前記直線光減衰率(α)の値を定
め、前記の式(vi)の解を用い、境界条件下、該散乱
反射率及び散乱透過率及び直線透過率の各値並びに該直
線光減衰率(α)の値から、前記散乱係数の値と前記吸
収係数の値を算出し、更に、前記基体単体での前記紫外
線の反射率を測定して該基体固有の反射率の値を求め、
該基体固有の反射率の値と該基体上の該被測定物の散乱
反射率の値に加え、得られた該直線光減衰率(α)の値
と、該散乱係数の値及び吸収係数の値とから、該基体単
体の反射率は該被測定物が該基体と接する表面において
は散乱反射光強度と透過光強度の比に等しくなり、該被
測定物の紫外線入射側表面での散乱反射光強度と該紫外
線の強度の比が散乱反射率であるという関係を用い、該
基体の厚さの値を算出し、更に、該基体上の被測定物の
紫外線透過率を算出して求めることを特徴とする。
【0031】請求項8記載の発明は、請求項1乃至請求
項7の何れか一項記載の紫外線透過率の測定方法におい
て、前記基体は人の肌であることを特徴とする。請求項
9記載の発明は、請求項8記載の紫外線透過率の測定方
法において、測定に使用する直線光である紫外線の波長
をそれぞれ変えて複数回の測定を繰り返し、得られた紫
外線波長ごとの人肌上の前記被測定物の紫外線透過率を
用い、少なくとも280nm〜400nmの領域を含む
波長範囲の人肌上の該被測定物の紫外線透過スペクトル
を得ることを特徴とする。
【0032】請求項10記載の発明は、紫外線透過率に
よる紫外線遮蔽性の評価方法において、請求項9記載の
紫外線透過スペクトルを使用して、予め準備したSPF
測定による紫外線遮蔽性と紫外線透過スペクトルとの相
関関係に照らし合わせることにより、前記被測定物の紫
外線遮蔽性を評価するようにしたことを特徴とする。
【0033】請求項11記載の発明は、直線光である単
色の紫外線の入射に従い、固有の吸収係数に従う該紫外
線の吸収と固有の散乱係数に従う光散乱を行い、透過光
と散乱反射光の形成を行う被測定物の人肌上における紫
外線透過率の測定装置であって、任意強度の直線光とし
て任意の波長の紫外線を出射することが可能な投光器と
光の出入射口と受光素子とを備え、該出入射口にある被
測定物に対する該紫外線の照射と、該被測定物からの反
射光の集光の可能な第一の積分球装置と、光の入射が可
能な光入射口と少なくとも二つの受光素子を具備して、
該光入射口から入射する光を各該受光素子に集光可能な
第二の積分球装置と、該第一及び第二の積分球装置で得
られる集光光の強度をそれぞれ評価し、更に該光強度デ
ータをもとにした演算処理が可能な測定制御装置とから
なり、該測定制御装置と共に、該第一の積分球装置を使
用して人肌上の被測定物の散乱反射率の値と人肌の反射
率の値を得、該第一の積分球装置と該第二の積分球装置
とを同時に用いて該被測定物単体の散乱反射光率の測定
と、該被測定物を透過する光の散乱光成分と直線光成分
の強度の測定とをすることが可能であり、更に、被測定
物の厚みの関数として表された透過光の強度を表す式及
び反射光の強度を表す式を用いて、該測定制御装置によ
り人肌上の該被測定物の紫外線透過率の算出を可能とし
たことを特徴とする。
【0034】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の紫外線透過率の測定装置において、前記第一の積分球
装置と前記第二の積分球装置とを同時に用いて、該被測
定物単体若しくは該被測定物の評価に実質的に影響しな
い基板上の該被測定物を該第一の積分球装置の出入射口
と該第二の積分球装置の光入射口とを用いて挟むと共
に、該第一の積分球装置の具備する該投光器から出射さ
れた該紫外線が該出入射口から該被測定物に入射して該
被測定物を透過させ、該透過光中の直線光成分が該光入
射口を通って該第二の積分球装置の具備する少なくとも
一つの受光素子に到達し、該透過光中の散乱光成分は別
の受光素子に到達するように、該第一の積分球装置と該
第二の積分球装置とを配置することが可能であり、該第
一の積分球装置での該散乱反射光強度の測定と同時に該
第二の積分球装置で該被測定物を透過する該透過光中の
散乱光成分と直線光成分の強度とを測定することが可能
とされたことを特徴とする。
【0035】請求項13記載の発明は、請求項11又は
請求項12に何れか記載の紫外線透過率の測定装置にお
いて、前記の被測定物の厚みの関数として表された透過
光の強度を表す式及び反射光の強度を表す式は、前記の
被測定物の透過光及び反射光はそれぞれ直線光成分と散
乱光成分とからなることを考慮して立てられた透過光強
度と反射光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の
該透過光の変化率を示す式並びに該反射光の変化率を示
す式からなる以下の連立方程式(i)
【0036】
【数11】
【0037】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、JP は反射光中の
直線光成分の強度であり、JS は反射光中の散乱光成分
の強度であり、sは散乱係数であり、kは吸収係数であ
り、nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長
の倍数である、の解であって、式(i)について、透過
光中の散乱光成分の強度(IS )が透過光強度(I)と
透過光中の直線光成分の強度(IP )の差として、同様
に反射光中の散乱光成分の強度(JS )が反射光強度
(J)と反射光中の直線光成分の強度(JP )の差とし
て表されることを利用し、更に、透過光及び反射光中の
直線光成分の強度(IP 及びJP )は、前記被測定物の
厚さの値(d)と固有の直線光減衰率(α)を用いて前
記被測定物内のある位置における該被測定物の厚みxに
おいては、下式(ii)及び(iii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、 JP =J0 ・exp(−αx) (iii) ここで、J0 は該被測定物下面における反射光中の直線
光成分の強度である、により表されることを利用して該
透過光強度と該散乱反射光強度について解くことより求
められた解であり、前記測定制御装置と前記第一の積分
球装置と該第二の積分球装置とを使用して求めた人肌上
の被測定物の散乱反射率の値と人肌の反射率の値と該被
測定物単体の散乱反射率の値と該被測定物を透過する光
の散乱光成分と直線光成分の強度の値を用いて、該被測
定物の厚さの値を算出し、紫外線透過率を算出すること
を特徴とする。
【0038】請求項14記載の発明は、請求項11又は
請求項12に何れか記載の紫外線透過率の測定装置にお
いて、前記の被測定物の厚みの関数として表された透過
光の強度を表す式及び反射光の強度を表す式は、前記の
被測定物の透過光及び反射光はそれぞれ直線光成分と散
乱光成分からなることを考慮して立てられた透過光強度
と反射光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の該
透過光の変化率を示す式並びに該散乱反射光の変化率を
示す式からなる連立方程式から、前記人肌の正反射は小
さいため無視できるとし、反射光強度(J)は反射光中
の散乱光成分の強度に等しいとして変換された、下式
(v)
【0039】
【数12】
【0040】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、sは散乱係数であ
り、kは吸収係数であり、nは被測定物の厚みに対応す
る散乱光の平均光路長の倍数である、の解であって、透
過光中の散乱光成分の強度(IS )が透過光強度(I)
と透過光中の直線光成分の強度(IP )の差として表さ
れることを利用し、更に、透過光中の直線光成分の強度
(IP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と固有の直
線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のある位置に
おける該被測定物の厚みxにおいては、下式(ii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、により表されることを利用して該透過光強度と該散
乱反射光強度について解くことより求められた解であ
り、前記測定制御装置と前記第一の積分球装置と該第二
の積分球装置とを使用して求めた人肌上の被測定物の散
乱反射率の値と人肌の反射率の値と該被測定物単体の散
乱反射率の値と該被測定物を透過する光の散乱光成分と
直線光成分の強度の値を用いて、該被測定物の厚さの値
を算出し、紫外線透過率を算出することを特徴とする。
【0041】請求項15記載の発明は、請求項11乃至
請求項14の何れか一項記載の紫外線透過率の測定装置
において、前記測定制御装置と前記第一の積分球装置と
該第二の積分球装置とを使用した測定を、該第一の積分
球装置による測定に用いる紫外線の波長を変えることに
より複数回行うことが可能であり、各測定に従い算出さ
れる紫外線透過率をもとに、前記被測定物の人肌上での
紫外線透過スペクトルを得ることが可能とされたことを
特徴とする。
【0042】請求項1及び請求項2及び請求項3記載の
発明によれば、基体上の被測定物の反射率を測定するこ
とにより該基体上での該被測定物の紫外線透過率を評価
することが可能とされている。よって、該被測定物が設
けられる基体が紫外線を透過しにくい物であっても、被
測定物の紫外線透過率測定を、該被測定物が実際に用い
られる条件である基体上に設けられた状態で直接に評価
することができる。
【0043】従って、該被測定物の該基体上での紫外線
透過特性評価を、該被測定物単体又は他の紫外線を透過
しやすい基体上での紫外線評価により代用する必要がな
く、該代用により必然的に生じる測定誤差、特に代用に
よる評価の際の被測定物の厚み変動・差異による測定誤
差が生じることがない。また、測定に用いる紫外線に直
線光を用いることにより、更に、該被測定物の透過光が
散乱光成分と直線光成分からなることを十分に考慮して
その評価を行うことにより、直線光として近似しうる太
陽光中に含まれる紫外線に対する透過特性の評価も可能
となる。
【0044】以上より、基体、特に紫外線を透過しにく
い基体上の被測定物の透過率評価を該基体に設けた実際
の条件で正確に行うことが可能であり、又太陽光に対す
る透過特性、特にその紫外線の透過特性を正確に評価す
ることが可能となる。請求項4記載の発明によれば、被
測定物の散乱反射光強度と透過光中の直線光成分の強度
と散乱光成分の強度、及び該被測定物を設ける基体の単
体での反射率を実測し、被測定物の実際の使用条件であ
る該基体上での被測定物の厚さの値と紫外線透過率の評
価に必要な直線光減衰率、被測定物の散乱係数及び吸収
係数の値を求めることが可能となる。
【0045】従って、基体上の被測定物の透過率評価を
正確にすることが可能となる。請求項5及び請求項6記
載の発明によれば、基体の紫外線反射は散乱反射のみで
あると近似し、基体上の被測定物の散乱反射率を測定す
ることにより該基体上での該被測定物の紫外線透過率を
評価することが可能とされている。よって、該被測定物
が設けられる基体が正反射を殆どせず、また紫外線を透
過しにくい物である場合、被測定物の紫外線透過率測定
を、該被測定物が実際に用いられる条件である基体上に
設けられた状態で直接に評価することができる。
【0046】従って、該被測定物の該基体上での紫外線
透過特性評価を、該被測定物単体又は他の紫外線を透過
しやすい基体上での紫外線評価により代用する必要がな
く、該代用により必然的に生じる測定誤差、特に代用に
よる評価の際の被測定物の厚み変動・差異による測定誤
差が生じることがない。また、測定に用いる紫外線に直
線光を用いることにより、更に、該被測定物の透過光が
散乱光成分と直線光成分からなることを十分に考慮して
その評価を行うことにより、直線光として近似しうる太
陽光中に含まれる紫外線に対する透過特性の評価も可能
となる。
【0047】以上より、基体、特に紫外線を透過しにく
い基体上の被測定物の透過率評価を該基体に設けた実際
の条件で正確に行うことが可能であり、又太陽光に対す
る透過特性、特にその紫外線の透過特性を正確に評価す
ることが可能となる。請求項7記載の発明によれば、被
測定物の散乱反射光強度と透過光中の直線光成分の強度
と散乱光成分の強度、及び該被測定物を設ける基体の単
体での反射率を実測し、被測定物の実際の使用条件であ
る該基体上での被測定物の厚さの値と紫外線透過率の評
価に必要な直線光減衰率、被測定物の散乱係数及び吸収
係数の値を求めることが可能となる。
【0048】従って、基体上の被測定物の透過率評価を
正確にすることが可能となる。請求項8記載の発明によ
れば、人肌上に塗布等により設けることを目的とされた
化粧品等の被測定物について、その人肌上での反射率を
測定することにより人肌上での該被測定物の紫外線透過
率を評価することが可能とされている。よって、従来法
では困難であった人肌上の被測定物にかかる紫外線透過
率評価を、該被測定物が実際に用いられる条件で直接に
評価することができる。
【0049】従って、該被測定物の人肌上での紫外線透
過特性評価を、該被測定物単体又は他の紫外線を透過し
やすい基体上での紫外線評価により代用する必要がな
く、該代用により必然的に生じる測定誤差、特に代用に
よる評価の際の被測定物の厚み変動・差異による測定誤
差が生じることがない。また、測定に用いる紫外線に直
線光を用いることにより、更に、該被測定物の透過光が
散乱光成分と直線光成分からなることを十分に考慮して
その評価を行うことにより、直線光として近似しうる太
陽光中に含まれる紫外線に対する透過特性の評価も可能
となる。
【0050】以上より、人肌上の被測定物の透過率評価
を人肌上に設けた実際の条件で正確に行うことが可能で
あり、又太陽光に対する透過特性、特にその紫外線の透
過特性を正確に評価することが可能となる。請求項9記
載の発明によれば、人肌上の被測定物の透過率測定を異
なる波長の紫外線を用いて複数回行い、得られた結果を
波長に対する紫外線透過率としてプロットすることによ
り、人肌上での被測定物の紫外線透過スペクトル、つま
り、紫外線として肌に影響する波長280nm〜400
nmを含んだスペクトルを得ることが可能となる。
【0051】このスペクトルの取得により、該被測定物
の紫外線透過特性はより詳細が明らかにされることとな
り、紫外線、特に太陽光中に含まれる紫外線に対する該
被測定物の持つ遮蔽等の性質をより詳細に明らかにする
ことが可能となる。請求項10記載の発明によれば、人
肌上での該被測定物の紫外線透過特性を問題とするSP
F測定による紫外線遮蔽性と被測定物の紫外線透過スペ
クトルとの相関関係を用いて、紫外線透過スペクトルに
より被測定物の紫外線遮蔽性を評価する場合、被測定物
の紫外線透過スペクトルとして、人肌上に該被測定物が
設けられた場合の実際の条件下で得られたスペクトルを
使用することが可能となる。
【0052】従って、高い精度で該被測定物の紫外線遮
蔽性を評価することが可能となる。請求項11及び請求
項12及び請求項13及び請求項14記載の発明によれ
ば、人肌上に塗布等により設けることを目的とされた化
粧品等の被測定物について、その人肌上での反射率を測
定することにより人肌上での該被測定物の紫外線透過率
を評価することが可能とされている。
【0053】そしてその際、該被測定物の散乱反射光強
度と透過光中の直線光成分の強度と散乱光成分の強度、
及び該被測定物を設ける人肌の反射率を実測し、被測定
物の実際の使用条件である人肌上での被測定物の厚さの
値と紫外線透過率の評価に必要な直線光減衰率、被測定
物の散乱係数及び吸収係数の値を求めることが可能とな
る。
【0054】よって、従来法では困難であった人肌上の
被測定物にかかる紫外線透過率評価を、該被測定物が実
際に用いられる条件で直接且つ正確に評価することがで
きる。また、測定に用いる紫外線に直線光を用いること
により、更に、該被測定物の透過光が散乱光成分と直線
光成分からなることを十分に考慮してその評価を行うこ
とにより、直線光として近似しうる太陽光中に含まれる
紫外線に対する透過特性の評価も可能となる。
【0055】よって、太陽光に対する透過特性、特にそ
の紫外線透過特性を正確に評価することが可能となる。
請求項15記載の発明によれば、被測定物の紫外線透過
率測定を異なる波長の紫外線、特に280nm〜400
nmの波長領域にある複数の紫外線を用いて複数回行
い、得られた結果を波長に対する紫外線透過率としてプ
ロットすることにより、人肌上での被測定物の紫外線透
過スペクトル、つまり、紫外線として肌に影響する波長
280nm〜400nmを含んだスペクトルを得ること
が可能となる。
【0056】このスペクトルの取得により、該被測定物
の紫外線透過特性はより詳細が明らかにされることとな
り、紫外線、特に太陽光中に含まれる紫外線に対する該
被測定物の持つ遮蔽等の性質をより詳細に明らかにする
ことが可能となる。
【0057】
【発明の実施の形態】本発明にかかる紫外線透過率の測
定方法は、基体上の被測定物、特に基体が人の肌の場合
のように基体の光吸収により基体を通しての被測定物の
透過率測定が困難な場合の被測定物の透過率測定に対し
て有効である。また、人肌等に顕著なように、被測定物
の設けられる基体に正反射が殆ど無い場合にも有効であ
る。
【0058】先ず、直線光である単色の紫外線を固有の
光反射率を有する基体上の被測定物に該被測定物側から
入射させ、散乱反射光強度値を測定し、該入射の紫外線
の強度から該基体上での被測定物の散乱反射率の値を求
める。そして、該透過光及び該反射光はそれぞれ直線光
成分と散乱光成分からなることを考慮して立てられた透
過光強度と反射光強度の関数である該被測定物中の厚み
方向の該透過光の変化率を示す式並びに該反射光の変化
率を示す式とよりなる連立方程式を、該透過光強度と該
反射光強度について解き、該被測定物の厚みの関数とし
て得られた解を用い、該基体固有の該紫外線の反射率の
値と該基体上の該被測定物の持つ該紫外線の散乱反射率
の値から該基体上の被測定物の紫外線透過率を算出して
求める。
【0059】以下で、上記の連立方程式及びその解の算
出、そして該基体上の被測定物の紫外線透過率を算出に
ついて説明する。上記の該被測定物中の厚み方向の該透
過光の変化率を示す式並びに該散乱反射光の変化率を示
す式とよりなる連立方程式として下式(i)をたてる。
【0060】
【数13】
【0061】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、JP は反射光中の
直線光成分の強度であり、JS は反射光中の散乱光成分
の強度であり、sは散乱係数であり、kは吸収係数であ
り、nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長
の倍数である。
【0062】連立方程式(i)は、透過光中の散乱光成
分の強度(IS )が透過光強度(I)と透過光中の直線
光成分の強度(IP )の差として、同様に反射光中の散
乱光成分の強度(JS )が反射光強度(J)と反射光中
の直線光成分の強度(JP )の差として表されることを
利用し、更に、透過光及び反射光中の直線光成分の強度
(IP 及びJP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と
固有の直線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のあ
る位置における該被測定物の厚みx(このとき、該紫外
線が入射する面上ではx=dとなり、対向する該紫外線
が透過して出射する面ではx=0となる。)において
は、下式(ii)及び(iii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、 JP =J0 ・exp(−αx) (iii) ここで、J0 は該被測定物下面における反射光中の直線
光成分の強度である、により表されることを利用して、
下式(iv)
【0063】
【数14】
【0064】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、
0 は該被測定物下面における反射光中の直線光成分の
強度であり、sは散乱係数であり、kは吸収係数であ
り、nは被測定物の厚みに対する散乱光の平均光路長の
倍数である、に変換される。
【0065】式(iv)を前記透過光強度と前記反射光
強度について解き、それぞれ該被測定物の厚みxの関数
として解を求める。得られた解を下式(vii)に示
す。
【0066】
【数15】
【0067】そして、nは被測定物の厚みに対する散乱
光の平均光路長の倍数であるが、ここではその倍数を2
(n=2)とし、更に2s=S及び2k=Kとおいて以
下の解:式(viii)を得る。尚、nの値については
被測定物の光散乱特性を考慮して、0より大きい任意の
値をとりうる。よって、その場合はnを2以外の数とし
て以下の算出を行うことも当然可能である。
【0068】
【数16】
【0069】また、基体が人の肌の場合のように正反射
がほとんど無いとき、基体上の被測定物の紫外線透過率
を求めるために、式(i)は以下の変換が可能である。
すなわち、その場合、上記の該被測定物中の厚み方向の
該透過光の変化率を示す式並びに該散乱反射光の変化率
を示す式とよりなる連立方程式については、基体による
正反射は極めて小さく無視しえる、即ち、式(i)でJ
0 =0、JP =0となってJS =Jとして下式(v)を
たてる。
【0070】
【数17】
【0071】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、IP は透過光中の直線光成分の強度であり、IS
透過光中の散乱光成分の強度であり、sは散乱係数であ
り、kは吸収係数であり、nは被測定物の厚みに対応す
る散乱光の平均光路長の倍数である。
【0072】式(v)の連立方程式は、透過光中の散乱
光成分の強度(IS )が透過光強度(I)と透過光中の
直線光成分の強度(IP )の差として表されることを利
用し、更に、透過光中の直線光成分の強度(IP )は、
前記被測定物の厚さの値(d)と固有の直線光減衰率
(α)を用いて前記被測定物内のある位置における該被
測定物の厚みx(このとき、該紫外線が入射する面上で
はx=dとなり、対向する該紫外線が透過して出射する
面ではx=0となる。)においては、下式(ii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
る、により表されることを利用して下式(vi)
【0073】
【数18】
【0074】ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率
であり、Iは透過光強度であり、Jは反射光強度であ
り、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、
sは散乱係数であり、kは吸収係数であり、nは被測定
物の厚みに対する散乱光の平均光路長の倍数である、に
変換される。
【0075】式(vi)を前記透過光強度と前記散乱反
射光強度について解き、それぞれ該被測定物内のある位
置における該被測定物の厚みxの関数として解を求め
る。(このとき、該紫外線が入射する面上ではx=dと
なり、対向する該紫外線が透過して出射する面ではx=
0となる。) 得られた解を下式(ix)に示す。
【0076】
【数19】
【0077】そして、nは被測定物の厚みに対する散乱
光の平均光路長の倍数であるが、ここではその倍数を2
(n=2)とし、更に2s=S及び2k=Kとおいて以
下の解:式(x)を得る。尚、nの値については被測定
物の光散乱特性を考慮して、0より大きい任意の値をと
りうる。よって、その場合はnを2以外の数として以下
の算出を行うことも当然可能である。
【0078】
【数20】
【0079】次に、以上の解を用いて実際に被測定物の
紫外線透過率を求めるのであるが、その方法について、
正反射のほとんど無い人肌等の上の被測定物の評価に適
するように近似してたてられた式(v)、(vi)より
えられた解である式(x)を用いて説明する。反射率R
gを有する基体の上に厚さdの被測定物が存在するとす
るとき(基体上に無い被測定物単体の場合はRg=0と
なる)、被測定物の基体と接する面上(x=0)の散乱
反射光強度〔J(0)〕と透過光強度〔I(0)〕の関
係は、J(0)/I(0)=Rgで表され、被測定物の
紫外線入射側の表面上(x=d)の透過光強度〔I
(d)〕は被測定物に入射する紫外線の強度(I0 )と
等しくなるという関係:I(d)=I0 で表される。
【0080】これらの境界条件を用いて、上記式(x)
についてその係数C1 ,C2 を算出する。得られる解を
下式(xi)に示す。
【0081】
【数21】
【0082】従って、I(0)について以下の式(xi
i)に示す被測定物の厚さdとの関係式が得られる。
【0083】
【数22】
【0084】そして、被測定物の紫外線入射側の表面上
(x=d)の散乱反射光強度〔J(d)〕について以下
の式(xiii)に示す被測定物の厚さdとの関係式が
得られる。
【0085】
【数23】
【0086】よって、求めた基体上の被測定物の散乱反
射率〔J(d)/I0 〕の値と式(xiii)から被測
定物の厚さdの値が求められる。そして、式(xii)
において、Rg=0とすれば、厚さdの時の被測定物の
透過率(Td)が算出される。尚、被測定物の厚さdの
値の算出に必要なRgの値並びにα及びS及びKの値に
ついては、既知の値を使用してもよい。
【0087】また、以下で述べるように本発明にかかる
紫外線透過率測定装置等を用いるなどして基体単体の反
射率を実測し、被測定物単体の散乱反射光の強度値、透
過光の直線光成分及び散乱光成分の強度値を実測するこ
とも可能である。そのとき、αについては式(ii)を
用いて透過光の直線光成分の強度値と入射紫外線の強度
値からd=1として算出することが可能である。
【0088】そして、S及びKの値については式(x)
を用いて算出することも可能である。つまり、具体的に
は式(x)からJ(0)=0、I(d)=I0 という境
界条件の下で求められた下式(xiv)を用い、実測し
た被測定物単体の散乱反射光の強度値、透過光の直線光
成分及び散乱光成分の強度値を使用して、d=1として
得られるSとKの連立方程式からその値を算出すること
が可能である。
【0089】
【数24】
【0090】次に以下で、図面を用い、本発明にかかる
紫外線透過率測定装置の構成を説明し、更に該装置を用
いた本発明にかかる紫外線透過率測定方法の例について
説明をする。図1は、本発明にかかる紫外線透過率測定
装置の要部の構成を説明する図である。
【0091】本発明にかかる紫外線透過率測定装置1
は、直線光である単色の紫外線の入射に従い、固有の吸
収係数に従う該紫外線の吸収と固有の散乱係数に従う光
散乱を行い、透過光と散乱反射光の形成を行う被測定物
の人肌上における紫外線透過率の測定を行う装置であ
る。そしてその構成は、任意強度の直線光として任意の
波長の紫外線2を出射することが可能な投光器3と光の
出入射口4と受光素子5とを備え、出入射口4にある被
測定物6に対する紫外線2の照射と、被測定物6からの
反射光7の集光の可能な第一の積分球装置8と、光の入
射が可能な光入射口9と少なくとも二つの受光素子1
0,11を具備して、光入射口9から入射する光12,
13を各受光素子10,11に集光可能な第二の積分球
装置14と、第一及び第二の積分球装置8,14で得ら
れる集光光をそれぞれ光ファイバー15で導き、各強度
をそれぞれ評価し、更に該光強度データと式(i)若し
くは式(v)をもとにした演算処理が可能な演算処理機
能を持つ測定制御装置16とからなる。
【0092】また、測定制御装置16には演算処理結果
を紫外線透過スペクトル等として表示可能なモニター装
置やプリンター装置を内蔵若しくは別に設けることが可
能である。そして、第一の積分球装置8と第二の積分球
装置14とは独立に使用する事が可能である。また図1
に示すように、第一の積分球装置8と第二の積分球装置
14とを同時に用いて、被測定物単体若しくは該被測定
物の光学評価に実質的に影響しない石英板等の基板上に
設けられた被測定物6を第一の積分球装置8の出入射口
4と第二の積分球装置14の光入射口9とを用いて装置
外部に評価に係る紫外光が漏れないように注意して挟む
と共に、第一の積分球装置8の具備する投光器15から
出射された紫外線2が出入射口4から被測定物6に入射
して被測定物6を透過し、透過光12,13中の直線光
成分12が光入射口9を通って第二の積分球装置14の
具備する受光素子10に到達し、透過光12,13中の
散乱光成分13は別の受光素子11に到達するように、
第一の積分球装置8と第二の積分球装置14とを配置し
て固定することが可能である。
【0093】その結果、第一の積分球装置8での散乱反
射光7の強度の測定と同時に第二の積分球装置14で被
測定物6を透過する光12,13中の散乱光成分13と
直線光成分12の強度とを測定することが可能とされて
いる。また、測定制御装置16が持つ光強度データをも
とにした演算処理の機能は、以下の具体的な演算が行え
るように設定されている。
【0094】例えば、被測定物単体の透過光の直線光成
分の強度値と入射紫外線の強度値から既に説明した式
(ii)を用いてd=1としてαを算出することが可能
であり、算出されたαの値及びその被測定物単体の散乱
反射光の強度値、透過光の直線光成分及び散乱光成分の
強度値を使用して、式(xiv)を用い、d=1として
得られるSとKの連立方程式から、その具体的な値を算
出することが可能である。
【0095】更に、式(xiii)から算出されたαの
値、SとKの値、基体上の被測定物の散乱反射率を用い
て、被測定物の厚さdの値を求めることが可能である。
そして、式(xii)において、Rg=0とした場合と
同一の式である式(xiv)のI(0)を表す式と、算
出したdの値と、算出されたαの値と、S及びKの値と
を用いて厚さdの時の被測定物の透過率(Td)を算出
することが可能である。
【0096】この紫外線透過率測定装置1を用い、本発
明にかかる紫外線透過率測定方法を実施する場合、先
ず、被測定物を石英板等の被測定物の光透過特性への影
響が少なく、測定時の支持が可能な基板上に設ける。そ
して、図1に示すように、該基板上の被測定物に対し、
第一の積分球装置8と第二の積分球装置14とを上記し
た配置となるように固定し、第一の積分球装置8の投光
器3から決められた強度と波長の直線光である紫外線2
を基板上の被測定物6に入射させる。
【0097】そして、上記したように散乱反射光の強度
値と透過光中の直線光成分及び散乱成分の強度値を計測
する。この時、後に得られる紫外線透過率データを28
0nmから400nmの波長範囲を少なくとも含む紫外
線透過スペクトルとして得るために、紫外線2の波長を
変えて複数回計測を行い、その結果を測定制御装置に記
憶させておくことが可能である。
【0098】尚、紫外線2の強度については、図1に示
す配置のまま、被測定物6を取り去り、紫外線2を直接
に第二の積分球装置14の受光素子10に入射させ、測
定制御装置16を使用して決めることも可能である。次
に、図1の固定状態から第一の積分球装置8を取外して
自由にし、図2(A)に示すように評価目的である被測
定物が設けられる人肌などの基体21の紫外線の散乱反
射率を測定する。この時、出入射口4を装置外部に評価
に係る紫外光が漏れないように注意して基体21の測定
部分に強く押し当て、投光器3から紫外線2を出射して
基体21に照射し、散乱して反射する反射散乱光22を
受光素子5で受光して、測定制御装置16で評価する。
【0099】そして更に、望ましくはその測定部分に被
測定物23を塗布するなどして設け、再び第一の積分球
装置8を用いて、図2(B)に示すように人肌などの基
体上の被測定物の紫外線の散乱反射率を測定する。この
時、出入射口4を装置外部に評価に係る紫外光が漏れな
いように注意して基体21上の被測定物23に強く押し
当て、投光器3から紫外線2を出射して基体21に照射
し、散乱して反射する反射散乱光24を受光素子5で受
光して、測定制御装置16で評価する。
【0100】そして、後に得られる紫外線透過率データ
を280nmから400nmの波長範囲を少なくとも含
む紫外線透過スペクトルとして得るために、紫外線2の
波長を変えて複数回の計測を基体の紫外線の散乱反射率
と基体上の被測定物の紫外線の散乱反射率のそれぞれに
ついて行い、その結果を測定制御装置に記憶させておく
ことが可能である。
【0101】そして、測定制御装置16が持つ上記の光
強度データをもとにする演算処理の機能により被測定物
の人肌等の基体上での紫外線透過率、又は280nmか
ら400nmの波長範囲を少なくとも含む紫外線透過ス
ペクトルを得る。次に本発明にかかる紫外線透過率測定
装置を用い、本発明にかかる紫外線透過率測定方法によ
り、SPF値が既知である複数の紫外線防御を目的とし
た化粧品について、人肌上での紫外線透過スペクトルを
測定した。
【0102】得られた紫外線透過スペクトルから、各化
粧品間の280nmから400nmまでの波長領域の紫
外線透過量の大小を決め、その大小とそのSPF値との
相関を調べ、従来の石英板薄膜法等に比べその相関が改
善されて十分なものとなっていることを確認した。そし
て、SPF値との紫外線透過スペクトルによる紫外線透
過量の大小との相関表を作成し、以後はその相関表と照
らし合わせることにより被測定物のSPF値を評価する
ことも可能となった。
【0103】
【実施例】紫外線防御を目的とした化粧品の具体的な測
定の実施例について説明する。この化粧品を石英基板上
に適当な紫外線の透過が可能な程度の適当な厚さで塗布
した。次にこの石英基板を図1の紫外線透過率測定装置
1の第一及び第二の積分球装置8,14の間に上記の説
明のように設置し、投光器3による波長360nmの直
線光である紫外線を用いて、その散乱反射率と透過光中
の直線光成分と散乱光成分のそれぞれの透過率を測定し
た。
【0104】その結果、散乱反射率は0.0122であ
り、透過光の直線光成分の透過率は0.4185であ
り、散乱光成分の場合0.0822であり、直線光成分
と散乱光成分の和である全透過率は0.5007であっ
た。得られた各値から、化粧品の厚みに対応する散乱光
の平均光路長を2倍として得られたαの値、Sの値、K
の値はそれぞれ、α=0.8711、S=0.050,
K=1.2であった。
【0105】次に、積分球装置8を用いて、被測定物を
その後塗布する人肌の反射率を測定した。結果は0.0
80であった。次に、人肌の反射率測定部分にその化粧
品を塗布し、同様に積分球装置8を用いて反射率を測定
した。結果は0.039であった。以上の光学定数の値
と測定結果から、この化粧品の人肌上での厚さの値は、
上記の石英基板上に塗布された場合の化粧品の厚さを1
としたときに0.50であり、紫外線透過率は72%で
あることが紫外線測定装置1の測定制御装置16により
示された。
【0106】以上より、従来は測定することができなか
った紫外線を透過しにくい基体上の、特に人肌上の、未
知の厚さを持つ被測定物の紫外線透過率測定が可能であ
ることが分かった。
【0107】
【発明の効果】請求項1及び請求項2及び請求項3記載
の発明によれば、被測定物の紫外線透過率測定を、該被
測定物が実際に用いられる条件である基体上に設けられ
た状態で直接に評価することができる。また、直線光と
して近似しうる太陽光中に含まれる紫外線に対する透過
特性の評価も可能となる。
【0108】従って、基体、特に紫外線を透過しにくい
基体上の被測定物の透過率評価を該基体に設けた実際の
条件で正確に行うことが可能であり、又太陽光に対する
透過特性、特にその紫外線の透過特性を正確に評価する
ことが可能となる。請求項4記載の発明によれば、基体
上の被測定物の透過率評価を正確にすることが可能とな
る。
【0109】請求項5及び請求項6及び請求項7記載の
発明によれば、被測定物の紫外線透過率測定を、該被測
定物が実際に用いられる条件である基体上に設けられた
状態で直接に評価することができる。また、直線光とし
て近似しうる太陽光中に含まれる紫外線に対する透過特
性の評価も可能となる。
【0110】従って、基体、特に紫外線を透過しにくい
基体上の被測定物の透過率評価を該基体に設けた実際の
条件で正確に行うことが可能であり、又太陽光に対する
透過特性、特にその紫外線の透過特性を正確に評価する
ことが可能となる。請求項8記載の発明によれば、従来
法では困難であった人肌上の被測定物にかかる紫外線透
過率評価を、該被測定物が実際に用いられる条件で直接
に評価することができる。
【0111】また、直線光として近似しうる太陽光中に
含まれる紫外線に対する透過特性の評価も可能となる。
従って、人肌上の被測定物の透過率評価を人肌上に設け
た実際の条件で正確に行うことが可能であり、又太陽光
に対する透過特性、特にその紫外線の透過特性を正確に
評価することが可能となる。
【0112】請求項9記載の発明によれば、紫外線とし
て肌に影響する波長280nm〜400nmを含んだス
ペクトルの取得により、該被測定物の紫外線透過特性は
より詳細が明らかにされることとなり、紫外線、特に太
陽光中に含まれる紫外線に対する該被測定物の持つ遮蔽
等の性質をより詳細に明らかにすることが可能となる。
【0113】請求項10記載の発明によれば、高い精度
で該被測定物の紫外線遮蔽性を評価することが可能とな
る。請求項11及び請求項12及び請求項13及び請求
項14記載の発明によれば、従来法では困難であった人
肌上の被測定物にかかる紫外線透過率評価を、該被測定
物が実際に用いられる条件で直接且つ正確に評価するこ
とができる。
【0114】また、直線光として近似しうる太陽光中に
含まれる紫外線に対する透過特性の評価も可能となる。
よって、太陽光に対する透過特性、特にその紫外線透過
特性を正確に評価することが可能となる。請求項15記
載の発明によれば、紫外線として肌に影響する波長28
0nm〜400nmを含んだスペクトルの取得により、
該被測定物の紫外線透過特性はより詳細が明らかにされ
ることとなり、紫外線、特に太陽光中に含まれる紫外線
に対する該被測定物の持つ遮蔽等の性質をより詳細に明
らかにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる紫外線透過率測定装置の要部の
構成を説明する図である。
【図2】本発明にかかる紫外線透過率測定装置の第一の
積分球装置を用いて行う、(A)被測定物が設けられる
基体である人肌の散乱反射率の測定方法、及び(B)基
体である人肌上の被測定物の散乱反射率の測定方法を説
明する図である。
【符号の説明】
1 紫外線透過率測定装置 2 紫外線 3 投光器 4 光の出入射口 5,10,11 受光素子 6,23 被測定物 7 反射光 8 第一の積分球装置 9 光入射口 12,13 入射する光 14 第二の積分球装置 15 光ファイバー 16 測定制御装置 21 基体 22、24 反射散乱光

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直線光である単色の紫外線の入射に従
    い、固有の吸収係数に従う該紫外線の吸収と固有の散乱
    係数に従う光散乱を行い、透過光と反射光の形成を行う
    被測定物の固有の光反射率を有する基体上での紫外線透
    過率の測定方法であって、 該紫外線を該基体上の被測定物に該被測定物側から入射
    させ、散乱反射光強度値を測定し、該入射の紫外線の強
    度から該基体上での被測定物の散乱反射率の値を求め、 該透過光及び該反射光はそれぞれ直線光成分と散乱光成
    分からなることを考慮して立てられた透過光強度と反射
    光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の該透過光
    の変化率を示す式並びに該反射光の変化率を示す式より
    なる連立方程式を、該透過光強度と該反射光強度につい
    て解き、該基体上の被測定物の厚みの関数として得られ
    た解を用い、該基体固有の該紫外線の反射率の値と該基
    体上の該被測定物の持つ該紫外線の散乱反射率の値から
    該基体上の被測定物の紫外線透過率を算出して求めるこ
    とを特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記連立方程式は、下式(i) 【数1】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 IP は透過光中の直線光成分の強度であり、 IS は透過光中の散乱光成分の強度であり、 JP は反射光中の直線光成分の強度であり、 JS は反射光中の散乱光成分の強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長の倍
    数である、 で表される式であり、これを用いて該透過光強度と該反
    射光強度について解き、それぞれ該被測定物の厚みxの
    関数として解を求めるものであることを特徴とする紫外
    線透過率の測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記連立方程式(i)は、透過光中の散乱光成分の強度
    (IS )が透過光強度(I)と透過光中の直線光成分の
    強度(IP )の差として、同様に反射光中の散乱光成分
    の強度(JS )が反射光強度(J)と反射光中の直線光
    成分の強度(J P )の差として表されることを利用し、 更に、透過光及び反射光中の直線光成分の強度(IP
    びJP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と固有の直
    線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のある位置に
    おける該被測定物の厚みxにおいては、下式(ii)及
    び(iii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
    る、 JP =J0 ・exp(−αx) (iii) ここで、J0 は該被測定物下面における反射光中の直線
    光成分の強度である、 により表されることを利用して、下式(iv) 【数2】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、 J0 は該被測定物下面における反射光中の直線光成分の
    強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対する散乱光の平均光路長の倍数
    である、 に変換され、 式(iv)を前記透過光強度と前記反射光強度について
    解き、それぞれ該被測定物の厚みxの関数として解を求
    めることを特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記被測定物に前記紫外線を入射させて散乱反射光強度
    と透過光中の直線光成分と散乱光成分の強度を測定し、
    対応する該被測定物単体の反射率及び散乱透過率及び直
    線透過率の各値を求め、 該直線透過率から前記直線光減衰率(α)の値を定め、 前記の式(iv)の解を用い、境界条件下、該散乱反射
    率及び散乱透過率及び直線透過率の各値並びに該直線光
    減衰率(α)の値から、前記散乱係数の値と前記吸収係
    数の値を算出し、 更に、前記基体単体での前記紫外線の反射率を測定して
    該基体固有の反射率の値を求め、 該基体固有の反射率の値と該基体上の該被測定物の散乱
    反射率の値に加え、得られた該直線光減衰率(α)の値
    と、該散乱係数の値及び吸収係数の値とから、該基体単
    体の反射率は該被測定物が該基体と接する表面において
    は散乱反射光強度と透過光強度の比に等しくなり、該被
    測定物の紫外線入射側表面での散乱反射光強度と該紫外
    線の強度の比が散乱反射率であるという関係を用い、該
    基体の厚さの値を算出し、更に、該基体上の被測定物の
    紫外線透過率を算出して求めることを特徴とする紫外線
    透過率の測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記の連立方程式(i)は、前記基体の正反射が小さ
    く、無視できる場合に、反射光強度(J)は反射光中の
    散乱光成分の強度(JS )に等しいとして、下式(v) 【数3】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 IP は透過光中の直線光成分の強度であり、 IS は透過光中の散乱光成分の強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長の倍
    数である、 に変換され、 式(v)を前記透過光強度と前記反射光強度について解
    き、それぞれ該被測定物の厚みxの関数として解を求め
    ることを特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記連立方程式(v)は、透過光中の散乱光成分の強度
    (IS )が透過光強度(I)と透過光中の直線光成分の
    強度(IP )の差として表されることを利用し、 更に、透過光中の直線光成分の強度(IP )は、前記被
    測定物の厚さの値(d)と固有の直線光減衰率(α)を
    用いて前記被測定物内のある位置における該被測定物の
    厚みxにおいては、下式(ii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
    る、により表されることを利用して下式(vi) 【数4】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対する散乱光の平均光路長の倍数
    である、 に変換され、 式(vi)を前記透過光強度と前記散乱反射光強度につ
    いて解き、それぞれ該被測定物の厚みxの関数として解
    を求めることを特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 前記被測定物に前記紫外線を入射させて散乱反射光強度
    と透過光中の直線光成分と散乱光成分の強度を測定し、
    対応する該被測定物単体の反射率及び散乱透過率及び直
    線透過率の各値を求め、 該直線透過率から前記直線光減衰率(α)の値を定め、 前記の式(vi)の解を用い、境界条件下、該散乱反射
    率及び散乱透過率及び直線透過率の各値並びに該直線光
    減衰率(α)の値から、前記散乱係数の値と前記吸収係
    数の値を算出し、 更に、前記基体単体での前記紫外線の反射率を測定して
    該基体固有の反射率の値を求め、 該基体固有の反射率の値と該基体上の該被測定物の散乱
    反射率の値に加え、得られた該直線光減衰率(α)の値
    と、該散乱係数の値及び吸収係数の値とから、該基体単
    体の反射率は該被測定物が該基体と接する表面において
    は散乱反射光強度と透過光強度の比に等しくなり、該被
    測定物の紫外線入射側表面での散乱反射光強度と該紫外
    線の強度の比が散乱反射率であるという関係を用い、該
    基体の厚さの値を算出し、更に、該基体上の被測定物の
    紫外線透過率を算出して求めることを特徴とする紫外線
    透過率の測定方法。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項7の何れか一項記載
    の紫外線透過率の測定方法において、前記基体は人の肌
    であることを特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の紫外線透過率の測定方法
    において、 測定に使用する直線光である紫外線の波長をそれぞれ変
    えて複数回の測定を繰り返し、得られた紫外線波長ごと
    の人肌上の前記被測定物の紫外線透過率を用い、少なく
    とも280nm〜400nmの領域を含む波長範囲の人
    肌上の該被測定物の紫外線透過スペクトルを得ることを
    特徴とする紫外線透過率の測定方法。
  10. 【請求項10】 紫外線透過率による紫外線遮蔽性の評
    価方法において、 請求項9記載の紫外線透過スペクトルを使用して、予め
    準備したSPF測定による紫外線遮蔽性と紫外線透過ス
    ペクトルとの相関関係に照らし合わせることにより、前
    記被測定物の紫外線遮蔽性を評価するようにしたことを
    特徴とする紫外線遮蔽性の評価方法。
  11. 【請求項11】 直線光である単色の紫外線の入射に従
    い、固有の吸収係数に従う該紫外線の吸収と固有の散乱
    係数に従う光散乱を行い、透過光と散乱反射光の形成を
    行う被測定物の人肌上における紫外線透過率の測定装置
    であって、 任意強度の直線光として任意の波長の紫外線を出射する
    ことが可能な投光器と光の出入射口と受光素子とを備
    え、該出入射口にある被測定物に対する該紫外線の照射
    と、該被測定物からの反射光の集光の可能な第一の積分
    球装置と、 光の入射が可能な光入射口と少なくとも二つの受光素子
    を具備して、該光入射口から入射する光を各該受光素子
    に集光可能な第二の積分球装置と、 該第一及び第二の積分球装置で得られる集光光の強度を
    それぞれ評価し、更に該光強度データをもとにした演算
    処理が可能な測定制御装置とからなり、 該測定制御装置と共に、該第一の積分球装置を使用して
    人肌上の被測定物の散乱反射率の値と人肌の反射率の値
    を得、該第一の積分球装置と該第二の積分球装置とを同
    時に用いて該被測定物単体の散乱反射光率の測定と、該
    被測定物を透過する光の散乱光成分と直線光成分の強度
    の測定とをすることが可能であり、 更に、被測定物の厚みの関数として表された透過光の強
    度を表す式及び反射光の強度を表す式を用いて、該測定
    制御装置により人肌上の該被測定物の紫外線透過率の算
    出を可能としたことを特徴とする紫外線透過率の測定装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の紫外線透過率の測定
    装置において、 前記第一の積分球装置と前記第二の積分球装置とを同時
    に用いて、該被測定物単体若しくは該被測定物の評価に
    実質的に影響しない基板上の該被測定物を該第一の積分
    球装置の出入射口と該第二の積分球装置の光入射口とを
    用いて挟むと共に、該第一の積分球装置の具備する該投
    光器から出射された該紫外線が該出入射口から該被測定
    物に入射して該被測定物を透過させ、該透過光中の直線
    光成分が該光入射口を通って該第二の積分球装置の具備
    する少なくとも一つの受光素子に到達し、該透過光中の
    散乱光成分は別の受光素子に到達するように、該第一の
    積分球装置と該第二の積分球装置とを配置することが可
    能であり、 該第一の積分球装置での該散乱反射光強度の測定と同時
    に該第二の積分球装置で該被測定物を透過する該透過光
    中の散乱光成分と直線光成分の強度とを測定することが
    可能とされたことを特徴とする紫外線透過率の測定装
    置。
  13. 【請求項13】 請求項11又は請求項12に何れか記
    載の紫外線透過率の測定装置において、 前記の被測定物の厚みの関数として表された透過光の強
    度を表す式及び反射光の強度を表す式は、前記の被測定
    物の透過光及び反射光はそれぞれ直線光成分と散乱光成
    分とからなることを考慮して立てられた透過光強度と反
    射光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の該透過
    光の変化率を示す式並びに該反射光の変化率を示す式か
    らなる以下の連立方程式(i) 【数5】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 IP は透過光中の直線光成分の強度であり、 IS は透過光中の散乱光成分の強度であり、 JP は反射光中の直線光成分の強度であり、 JS は反射光中の散乱光成分の強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長の倍
    数である、 の解であって、 式(i)について、透過光中の散乱光成分の強度
    (IS )が透過光強度(I)と透過光中の直線光成分の
    強度(IP )の差として、同様に反射光中の散乱光成分
    の強度(JS )が反射光強度(J)と反射光中の直線光
    成分の強度(JP )の差として表されることを利用し、 更に、透過光及び反射光中の直線光成分の強度(IP
    びJP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と固有の直
    線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のある位置に
    おける該被測定物の厚みxにおいては、下式(ii)及
    び(iii) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
    る、 JP =J0 ・exp(−αx) (iii) ここで、J0 は該被測定物下面における反射光中の直線
    光成分の強度である、 により表されることを利用して該透過光強度と該散乱反
    射光強度について解くことより求められた解であり、 前記測定制御装置と前記第一の積分球装置と該第二の積
    分球装置とを使用して求めた人肌上の被測定物の散乱反
    射率の値と人肌の反射率の値と該被測定物単体の散乱反
    射率の値と該被測定物を透過する光の散乱光成分と直線
    光成分の強度の値を用いて、該被測定物の厚さの値を算
    出し、紫外線透過率を算出することを特徴とする紫外線
    透過率の測定装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は請求項12に何れか記
    載の紫外線透過率の測定装置において、 前記の被測定物の厚みの関数として表された透過光の強
    度を表す式及び反射光の強度を表す式は、前記の被測定
    物の透過光及び反射光はそれぞれ直線光成分と散乱光成
    分からなることを考慮して立てられた透過光強度と反射
    光強度の関数である該被測定物中の厚み方向の該透過光
    の変化率を示す式並びに該散乱反射光の変化率を示す式
    からなる連立方程式から、前記人肌の正反射は小さいた
    め無視できるとし、反射光強度(J)は反射光中の散乱
    光成分の強度に等しいとして変換された、下式(v) 【数6】 ここで、(d/dx)は厚み方向の変化率であり、 Iは透過光強度であり、 Jは反射光強度であり、 IP は透過光中の直線光成分の強度であり、 IS は透過光中の散乱光成分の強度であり、 sは散乱係数であり、 kは吸収係数であり、 nは被測定物の厚みに対応する散乱光の平均光路長の倍
    数である、 の解であって、 透過光中の散乱光成分の強度(IS )が透過光強度
    (I)と透過光中の直線光成分の強度(IP )の差とし
    て表されることを利用し、更に、透過光中の直線光成分
    の強度(IP )は、前記被測定物の厚さの値(d)と固
    有の直線光減衰率(α)を用いて前記被測定物内のある
    位置における該被測定物の厚みxにおいては、下式(i
    i) IP =I0 ・exp{α(x−d)} (ii) ここで、I0 は該被測定物に入射する紫外線の強度であ
    る、 により表されることを利用して該透過光強度と該散乱反
    射光強度について解くことより求められた解であり、 前記測定制御装置と前記第一の積分球装置と該第二の積
    分球装置とを使用して求めた人肌上の被測定物の散乱反
    射率の値と人肌の反射率の値と該被測定物単体の散乱反
    射率の値と該被測定物を透過する光の散乱光成分と直線
    光成分の強度の値を用いて、該被測定物の厚さの値を算
    出し、紫外線透過率を算出することを特徴とする紫外線
    透過率の測定装置。
  15. 【請求項15】 請求項11乃至請求項14の何れか一
    項記載の紫外線透過率の測定装置において、 前記測定制御装置と前記第一の積分球装置と該第二の積
    分球装置とを使用した測定を、該第一の積分球装置によ
    る測定に用いる紫外線の波長を変えることにより複数回
    行うことが可能であり、各測定に従い算出される紫外線
    透過率をもとに、前記被測定物の人肌上での紫外線透過
    スペクトルを得ることが可能とされたことを特徴とする
    紫外線透過率の測定装置。
JP21334297A 1997-08-07 1997-08-07 紫外線透過率測定方法及び装置及び紫外線透過率による紫外線遮蔽性の評価方法 Withdrawn JPH1151859A (ja)

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