JP4632171B2 - モータ制御装置および制御方法 - Google Patents

モータ制御装置および制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ロボットや工作機械等を駆動するモータ制御装置において、動作中にイナーシャ変動がある場合のイナーシャ同定及び粘性摩擦係数の同定技術に関する。
従来のモータ制御装置として、イナーシャを同定する機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
図4は特許文献1におけるイナーシャ同定機能を有するモータ制御装置のブロック図である。図4において、51は速度指令発生部であり、速度指令Vrefを出力する。52は速度制御部であり、速度指令Vrefと実際のモータ速度Vfbとが一致するようにトルク指令を決定し、モータ速度Vfbを制御する。53は推定部であり、モータ速度Vfbにモデルの速度Vfb〜が一致するように速度制御部52をシミュレートする。54は同定部であり、速度制御部52の速度偏差Vに所定のフィルタを通した値の絶対値を所定の区間で時間積分した値と、推定部53の速度偏差V〜の絶対値を同じ区間で時間積分した値との比からイナーシャを同定する。推定部53の速度偏差V〜が零かつ、推定部53内のモデルの速度Vfb〜が零でない場合にのみ、同定部54内でイナーシャを同定する演算を行うことを特徴とするものである。
このモータ制御装置では、任意の速度指令に対してリアルタイムでイナーシャの同定ができるため、時々刻々イナーシャが変化する場合でもイナーシャの同定が可能である。
特許第3185857号公報(図1)
しかしながら、従来のモータ制御装置は、粘性摩擦が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合、その影響でイナーシャ同定値が大きく算出されるため、同定されたイナーシャ値を用いて制御パラメータを調整した場合、振動的になるという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、粘性摩擦が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合でも、正確にイナーシャを同定するとともに、粘性摩擦係数も同定し、制御パラメータの調整を容易かつ正確に実施し、高速、高精度、低振動な応答を実現することができるモータ制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は入力するトルク指令Tref_newやモータ速度検出信号Vfbに差分近似による誤差があってもイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができるモータ制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は入力するトルク指令Tref_newやモータ速度検出信号Vfbに時間遅れによる誤差があってもイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができるモータ制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は同定されたイナーシャ及び粘性摩擦係数をパラメータの調整、フィードフォワード信号の作成、または振動抑制補償器の調整に利用することができるモータ制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
また、本発明は同定されたイナーシャ及び粘性摩擦係数をフィードフォワード信号の作成に利用することができるモータ制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
項求項1に記載の発明は、速度指令Vrefを生成する速度指令生成部と、モータ速度検出信号Vfbと前記速度指令Vrefとが一致するようにトルク指令Trefを生成する速度制御部と、前記トルク指令Trefからモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号Vfbを生成する検出器と、を備えたモータ制御装置において、前記モータ速度検出信号Vfbが予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成する演算実行フラグ作成部と、前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令TrefをTref_oldとして保持して前記トルク指令Trefから減算して新たなトルク指令Tref_newを生成するトルク指令変換部と、前記トルク指令Tref_newと前記速度検出信号Vfbとから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出する制御定数同定部と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、位置指令Prefとモータ位置検出信号Pfbとが一致するように速度指令Vrefを決定し生成する位置制御部と、前記速度指令Vrefとモータ速度検出信号Vfbとが一致するようにトルク指令Trefを生成する速度制御部と、前記トルク指令Trefからモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号Vfbを生成する検出器とを備えたモータ制御装置において、前記モータ速度検出信号Vfbが予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成する演算実行フラグ作成部と、前記モータ速度検出信号Vfbが閾値に応じて演算実行フラグをON、OFFを切り替えて演算実行フラグを生成する演算実行フラグ作成部と、前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令TrefをTref_oldとして保持して前記トルク指令Trefから減算し新たなトルク指令Tref_newを生成するトルク指令変換部と、前記トルク指令Tref_newと前記速度検出信号Vfbとから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出する制御定数同定部と、を備えたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のモータ制御装置であって、前記制御定数同定部は、前記イナーシャ合計値Jと、前記粘性摩擦係数Dとを、

ただし、Tref_new´はTref_newの時間微分、Vfb´はVfbの時間微分、aおよびbは前記演算実行フラグが出力されている任意の時刻を表しb>a、により算出することを特徴とするものである。
請求項1または2記載のモータ制御装置であって、前記制御定数同定部は、前記イナーシャ合計値Jを算出するための区間[a,b]を、時刻aにおけるモータの速度の絶対値|Vfb(a)|と時刻bにおけるモータ速度の絶対値|Vfb(b)|とが一致し、かつ前記演算実行フラグがONである区間とし、イナーシャ合計値Jと、粘性摩擦係数Dとを、

ただし、Tref_new´はTref_newの時間微分、Vfb´はVfbの時間微分、により算出することを特徴とするものである。
請求項1または2記載のモータ制御装置であって、前記制御定数同定部は、前記イナーシャ合計値Jを算出するための区間[a,b]を、時刻aにおけるモータの速度微分値の絶対値|Vfb´(a)|と時刻bにおけるモータ速度微分値の絶対値|Vfb´(b)|とが一致し、かつ前記演算実行フラグがONである区間とし、イナーシャ合計値Jと、粘性摩擦係数Dとを、

ただし、Tref_new´はTref_newの時間微分、Vfb´はVfbの時間微分、により算出することを特徴とするものである。
請求項に記載の発明は、請求項1または2記載のモータ制御装置であって、前記制御定数同定部は、前期モータ速度検出信号fb に代えて、前期モータ速度検出信号V fb の時間微分値dV fb /dtを前期新たなトルク指令ref_new に代えて、前期新たなトルク指令 ref_new 時間微分値dT ref_new /dtを、用いて、これら時間微分値は演算


により算出することを特徴とするものである。
請求項記載の本発明は、請求項1または2記載のモータ制御装置であって、前記制御定数同定部は、前記モータ速度検出信号fbに代えて、前記モータ速度検出信号Vfbの時間微分値dV fb /dtを前記新たなトルク指令ref_new に代えて、前記新たなトルク指令T ref_new の時間微分値dT ref_new /dt用いて、これら時間微分値は、オブザーバを利用して算出することを特徴とするものである。
請求項9記載の本発明は、請求項1または2記載のモータ制御装置であって、同定された前記イナーシャ合計値Jと同定された前記粘性摩擦係数Dとを、制御パラメータの調整、フィードフォワード信号の作成、または振動抑制補償器の調整に利用することを特徴とするものである。
請求項10記載の本発明は、請求項9記載のモータ制御装置であって、前記フィードフォワード信号を、位置指令の微分値に同定された前記粘性摩擦係数Dを乗じた値と位置指令の2階微分値に同定された前記イナーシャ合計値Jを乗じた値とを加えた値とすることを特徴とするものである。
請求項記載の本発明は、速度指令Vrefを生成する速度指令生成部と、モータ速度検出信号Vfbと前記速度指令Vrefとが一致するようにトルク指令Trefを生成する速度制御部と、前記トルク指令Trefからモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号Vfbを生成する検出器と、を備えたモータ制御方法において、前記モータ速度検出信号Vfbが予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成するステップと、前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令TrefをTref_oldとして保持して前記トルク指令Trefから減算して新たなトルク指令Tref_newを生成するステップと、前記トルク指令Tref_newと前記モータ速度検出信号Vfbとから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出するステップとを備えたことを特徴とするものである。
請求項1乃至2記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても動作中にイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができる。
請求項記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても動作中にイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができ、入力するトルク指令Tref_newやモータ速度検出信号Vfbに差分近似による誤差があってもイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができる。
請求項記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても動作中にイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができ、入力するトルク指令Tref_newやモータ速度検出信号Vfbに時間遅れによる誤差があってもイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができる。
請求項記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても同定されたイナーシャ及び粘性摩擦係数をパラメータの調整、フィードフォワード信号の作成、または振動抑制補償器の調整に利用することができる。
請求項記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても同定されたイナーシャ及び粘性摩擦係数をフィードフォワード信号の作成に利用することができる。
請求項記載の発明によると、粘性摩擦係数が大きい場合や、重力などの一定外乱やクーロン摩擦がある場合においても動作中にイナーシャ及び粘性摩擦係数の同定を短い時間で正確に同定することができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
実際のモータ制御装置には様々な機能や手段が内蔵されているが、図には本発明に関係する機能や手段のみを記載し説明することとする。また、以下同一名称には極力同一符号を付け重複説明を省略する。
図1は、本発明をモータ14に負荷を付けた駆動装置に適用した場合のブロック図である。図1において、10は速度指令生成部、12は速度制御部、13はトルク制御部、14はモータ、15は検出器、16は差分器、17は剛体負荷、18は演算実行フラグ作成部、19は制御定数同定部、20はトルク保持部、21は減算器、22はトルク指令変換部である。
速度指令生成部10は速度指令Vrefを速度制御部12へ出力する。速度制御部12は前記速度指令Vrefとモータの速度信号Vfbとが一致するようにトルク指令Trefを生成し、トルク制御部13及びトルク指令変換部22へ出力する。トルク制御部13はトルク指令Trefを入力し、モータ14の発生するトルクがトルク指令Trefに一致するようにトルク制御演算を行い、モータ駆動電流Iをモータ14へ出力する。モータ14はモータ駆動電流Iによって駆動され、トルクを発生する。そのトルクで負荷17を駆動する。また、モータ14には検出器15が装着されており、位置信号Pfbを差分器16へ出力する。差分器16は位置信号Pfbを入力し、位置信号Pfbの一定時間ごとの差分をとって速度信号Vfbを算出し、速度信号Vfbを速度制御部12、演算実行フラグ作成部18、及び制御定数同定部19へ出力する。演算実行フラグ作成部18は速度信号Vfbを入力し、該信号が予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成し、制御定数同定部19及び、トルク指令変換部22へ出力する。トルク指令変換部22はトルク保持部20と減算器21により構成され、トルク保持部20はトルク指令Trefを入力し、演算実行フラグがOFFからONになる時のトルク指令Tref_oldとして保持して減算器21へ出力する。減算器21はトルク指令Trefとトルク指令保持部20から出力されるトルク指令Tref_oldとを減算したトルク指令Tref_newを制御定数同定部19へ出力する。制御定数同定部19は速度信号Vfbと減算器21から出力されるトルク指令Tref_newとを入力し、速度信号Vfbとトルク指令Tref_newからモータ14の回転子イナーシャとモータ14に取り付けられた負荷17のイナーシャとの合計値J及び粘性摩擦係数Dを計算する。
図2はモータ14の位置制御を行うことができるように図1を変更したブロック図である。図2における図1との差異は速度指令Vrefを生成する速度指令生成部10に替えて、位置指令Prefと位置信号Pfbとが一致するような速度指令Vrefを生成する位置制御部11を備えていることである。
図5は本発明のモータ制御方法を示すフローチャートであり、制御時間ごとに実行される。図5において、ステップST1は、モータ速度検出信号Vfbが予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成する。ステップST2は、演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令Tref_oldを保持して前記トルク指令Trefから減算して新たなトルク指令Tref_newを生成する。ステップST3は、トルク指令Tref_newと速度検出信号Vfbとからモータの回転子イナーシャの値及びモータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出するステップである。
なお、本発明では速度制御部12の出力を回転型モータと想定してトルク指令としたが、リニアモータの場合は速度制御部12の出力を推力指令として同様な構成で実現すればよい。従って、本発明を用いれば、数式演算により、イナーシャ合計値と粘性摩擦係数をリアルタイムで同定することができる。
本発明の特徴は、速度制御部12から出力されたトルク指令Trefから演算実行フラグがOFFからONになる時のトルク指令Tref_oldを減算したトルク指令Tref_new及びモータ速度検出信号Vfbに基づいて、イナーシャJと粘性摩擦係数Dとを算出する制御定数同定部18を備えていることである。
以下、具体的な算出方法について説明する。
制御対象がイナーシャJと粘性摩擦Dと一定外乱Tで表されるとした場合、トルク指令とモータ速度との関係式は、式(11)で表される。
しかし、本発明で使用するトルク指令はトルク指令Trefから演算実行フラグがOFFからONになる時のトルク指令Tref_oldを減算したトルク指令Tref_newを使用するために重力等の一定外乱やクーロン摩擦をキャンセルすることができるため、T=0とすることができる。従って、トルク指令Tref_newとモータ速度Vfbとの関係式は、式(12)で表される。
ここで、dVfb/dtはVfbの時間微分値であるが、実際には請求項3により算出した値を利用するため、
とおく。
式(12)の両辺にモータ速度Vfbの時間微分値を乗じて、演算実行フラグがONとなっている任意の区間[a,b]で時間積分すると、
ここで式(14)の右辺第2項は
と書き換え、式(14)を整理すると、
となる。次に、式(12)の関係式を利用し、両辺を時間微分すると式(17)が得られる。
ここで、右辺第1項及び第2項は、実際には請求項3により算出した値を利用するため、

とおく。
次に、式(17)の両辺にモータ速度Vfbの時間微分を乗じて、演算実行フラグがONとなっている任意の区間[a,b]で時間積分すると、
ここで、式(20)の右辺第1項は、
と書き換え、式(20)を整理すると、
となる。ここで、式(16)と式(22)からDを消去すると式(1)が得られる。
式(16)と式(22)からJを消去すると式(2)が得られる。
さらに、式(1)、式(2)において、時刻aにおけるモータ速度の絶対値|Vfb(a)|と時刻bにおけるモータ速度の絶対値|Vfb(b)|が一致し、演算実行フラグがONとなっている任意の区間[a,b]とすれば式(1)から式(3)が得られ、式(2)から式(4)が得られる。
さらに、式(1)、式(2)において、時刻aにおけるモータ速度微分値の絶対値|Vfb´(a)|と時刻bにおけるモータ速度微分値の絶対値|Vfb´(b)|が一致し、実行演算フラグがONとなっている任意の区間[a,b]とすれば式(1)から式(5)が得られ、式(2)から式(6)が得られる。
なお、Vfbの時間微分値Vfb´、Tref_newの時間微分値指令Tref_new´は、
fb ´=dV fb /dt (7)
ref_new ´=dT ref_new /dt (8)
と演算により算出する、


もしくはオブザーバを利用して算出すればよい。
図3は、本発明で同定されたイナーシャ合計値及び粘性摩擦係数をフィードフォワード信号の作成に利用した例を説明するモータ制御装置のブロック図である。
図3において、23はフィードフォワード信号生成器である。フィードフォワード信号生成器23は位置制御部11の位置指令Prefを入力してフィードフォワード信号ffを作成して出力する。速度制御部12の出力信号と前記フィードフォワード信号ffとの和がトルク指令Trefになる。
フィードフォワード信号生成器23において、sはラプラス演算子であり、FF及びFFはフィードフォワードゲインである。J及びDは本発明の制御定数同定部19で同定されたイナーシャ合計値J及び粘性摩擦係数Dである。
例えば、フィードフォワード信号ffは、位置指令Prefを2階微分したものと、フィードフォワードゲインFFを乗じ、さらに同定されたイナーシャ合計値Jを乗じて得られたものと、位置指令Prefを1階微分したものとフィードフォワードゲインFFを乗じ、さらに同定された粘性摩擦係数Dを乗じて得られたものとを加算したものとすることができる。
このように本発明はフィードフォワード信号の作成に利用できる。
また、本発明により同定されたイナーシャ合計値J及び粘性摩擦係数Dは正確であるので、これらに基づいて、位置ループゲインや速度ループゲイン等の制御パラメータの調整を行うことができる。
また、本発明により同定されたイナーシャ合計値J及び粘性摩擦係数Dを外乱オブザーバ等の振動抑制補償器の調整に利用できる例として、例えば、特許3360935号公報がある。
該特許において、本発明により同定されたイナーシャ合計値J及び粘性摩擦係数Dを利用することで、推定外乱信号が正確に演算され、振動抑制がより容易に実現可能となる。
本発明のモータ制御装置および制御方法は、工作機械や産業用ロボットをはじめ一般の産業機械にも適用が期待できる。
本発明を適用する第1の実施例を説明するモータ制御装置のブロック図 本発明を適用する第1の実施例を説明する位置制御を行うことが可能なモータ制御装置のブロック図 本発明を適用する第2の実施例を説明するモータ制御装置のブロック図 従来のイナーシャ同定方法を説明するモータ制御装置のブロック図 本発明の方法を示すフローチャート
符号の説明
10 速度指令生成部
11 位置制御部
12 速度制御部
13 トルク制御部
14 モータ
15 検出器
16 差分器
17 負荷
18 演算実行フラグ作成部
19 制御定数同定部
20 トルク保持部
21 減算器
22 トルク指令変換部
23 フィードフォワード信号生成器
51 速度指令発生部
52 速度制御部
53 推定部
54 同定部

Claims (7)

  1. 速度指令Vrefを生成する速度指令生成部と、モータ速度検出信号Vfbと前記速度指令Vrefとが一致するようにトルク指令Trefを生成する速度制御部と、前記トルク指令Trefからモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号Vfbを生成する検出器と、を備えたモータ制御装置において、
    前記モータ速度検出信号Vfbが予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成する演算実行フラグ作成部と、
    前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令TrefをTref_oldとして保持して前記トルク指令Trefから減算して新たなトルク指令Tref_newを生成するトルク指令変換部と、
    前記トルク指令Tref_newと前記モータ速度検出信号Vfbとから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出する制御定数同定部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 位置指令Prefとモータ位置検出信号Pfbとが一致するように速度指令Vrefを決定し生成する位置制御部と、前記速度指令Vrefとモータ速度検出信号Vfbとが一致するようにトルク指令Trefを生成する速度制御部と、前記トルク指令Trefからモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号Vfbを生成する検出器とを備えたモータ制御装置において、

    前記モータ速度検出信号V fb 予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成する演算実行フラグ作成部と、
    前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令TrefをTref_oldとして保持して前記トルク指令Trefから減算して新たなトルク指令Tref_newを生成するトルク指令変換部と、
    前記トルク指令Tref_newと前記モータ速度検出信号Vfbとから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出する制御定数同定部と、
    を備えたことを特徴とするモータ制御装置。





















  3. 前記制御定数同定部は、前記モータ速度検出信号V fb に代えて、前記モータ速度検出信号V fb の時間微分値dV fb /dtを、前記新たなトルク指令T ref_new に代えて、前記新たなトルク指令T ref_new の時間微分値dT ref_new /dtを、用い



    これら時間微分値は演算により算出することを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。




  4. 前記制御定数同定部は、前記モータ速度検出信号V fb に代えて、前記モータ速度検出信号V fb の時間微分値dV fb /dtを、前記新たなトルク指令T ref_new に代えて、新たなトルク指令T ref_new の時間微分値dT ref_new /dtを用い、これら時間微分値はオブザーバを利用して算出することを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。
  5. 同定された前記イナーシャ合計値Jと同定された前記粘性摩擦係数Dとを、制御パラメータの調整、フィードフォワード信号の作成、または振動抑制補償器の調整に利用することを特徴とする請求項1または2記載のモータ制御装置。
  6. 前記フィードフォワード信号を、位置指令の微分値に同定された前記粘性摩擦係数Dを乗じた値と位置指令の2階微分値に同定された前記イナーシャ合計値Jを乗じた値とを加えた値とすることを特徴とする請求項5記載のモータ制御装置。
  7. 速度指令V ref を生成する速度指令生成部と、モータ速度検出信号V fb と前記速度指令V ref とが一致するようにトルク指令T ref を生成する速度制御部と、前記トルク指令T ref からモータ駆動電流を生成するトルク制御部と、前記モータの位置または速度を検出して前記モータ速度検出信号V fb を生成する検出器と、を備えたモータ制御方法において、
    前記モータ速度検出信号V fb が予め設定した閾値以上の時にはON、閾値未満の時にはOFFとなる演算実行フラグを生成するステップと、
    前記演算実行フラグがOFFからONとなる時の前記トルク指令T ref をT ref_old として保持して前記トルク指令T ref から減算して新たなトルク指令T ref_new を生成するステップと、
    前記トルク指令T ref_new と前記モータ速度検出信号V fb とから前記モータの回転子イナーシャの値及び前記モータにより駆動される負荷機械のイナーシャの値を合計したイナーシャ合計値Jと粘性摩擦係数Dとを算出するステップと、
    を備えたことを特徴とするモータ制御方法。
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