JP4632130B2 - スポーツ用循環機能測定装置及びスポーツ用循環機能測定装置の作動方法 - Google Patents
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Description
従来、このような患者の循環動態の変動に対する監視は、主として、直接的な血圧監視をすることによって行われていた。
生体は中枢部の血圧が一定の範囲に収まるように心拍出量、血管抵抗を調節しているものである。
したがって、早期に患者の循環動態の変動を知るためには、直接的な血圧監視のみでは充分でなく、また血圧に変化が見られたときに、その原因を知る必要がある。
そのために、血圧の変化を監視する以外に、心拍出量の変化を監視する必要がある。
患者に対する循環動態の変動を監視するため、心拍出量の変化を測定する方法としては、以下に述べるような、従来行われている方法として、熱希釈法,色素希釈法,超音波法等の方法が挙げられる。
熱希釈法は、主に、頸静脈からスワンガンツカテーテルを挿入して、中心静脈または右房から一定量の冷えた生理食塩水または冷えたブドウ糖溶液を注入して、肺動脈にてそれによる温度変化から心拍出量を測定する方法である。
また、最近では、カテーテルを通して血液を暖め、それによる温度変化から心拍出量を測定する熱希釈法もあり、この方法によれば、一定時間毎に自動的に測定ができる。
色素希釈法は、一定量の色素を静脈から注入して、色素が一様に希釈してその濃度が一定になった部位で色素濃度を観血的あるいは非観血的に測定して心拍出量を測定する方法である。
超音波法は、経食道的に超音波を用いて、下行大動脈等の動脈血管の内径と,血流速度とを測定して、心拍出量を測定する方法である。
「手術後のICU(集中治療室)に入室した患者において、血管収縮薬フェニレフリンの投与によって血管抵抗が約60%変化したときに先に示した装置の測定値は、スタンダードとして用いられている熱希釈方式の心拍出量計の測定値よりも顕著に高いバイアスが現れたので、そのような時には熱希釈方式の心拍出量計により再校正する必要がある。」
熱希釈法は、測定が間欠的であり、連続測定ができないという問題点がある。
また、熱希釈法におけるカテーテルの挿入は、患者にとって、侵襲度が高く、感染の問題等が伴う。
さらに、この熱希釈法は、その測定およびカテーテルの挿入に際して、熟練した医療従事者の技術が要求される方法である。
最近では、熱希釈法においても、連続的に測定する方法も開発されてはいるが、カテーテルの挿入は必要であり、カテーテルの挿入における上記の問題は解決出来ない。
また、その測定には熟練した医療従事者の技術が要求される方法である。
超音波法は、経食道的にトランスジューサを装着するため、患者に対する負担が大きいという問題点がある。
なお、最近、超音波法の一種で、体表面から非侵襲的に行う方法もあるが、連続測定は不可能である。
参考例において心臓の拍動により駆出される血液量(心拍出量)を測定する原理について以下に説明する。
図10に示すウィンドケッセルモデルを用いると大動脈に収縮期に流入した流量、つまり一回拍出量SVから収縮期に末梢に流れ出た流量Qsを差し引いた流量SV−Qsは、大動脈コンプライアンスCと脈圧(この明細書では、脈圧とは、収縮期血圧値と拡張期血圧値との差を云う。)PPで表される。
SV−Qs=C*PP 式1
またQs、Qdはそれぞれ収縮期、および拡張期の動脈圧Vを血管抵抗Rで割って、収縮期時間Ts及び拡張期時間Tdを掛け合わせたものになるが、簡易的にそれぞれ、Ts、Tdに比例すると考えると、
( Qd = )SV−Qs=SV*Td/(Ts+Td) 式2
で表される。
SV*Td/(Ts+Td)=C*PP
∴SV=C*PP*(1+Ts/Td) 式3
SV=K*PP 式4
∴PP=SV*1/K 式5
このようにウィンドケッセルモデルに従うと脈圧はSVに比例することになる。
PP1=PP2+PP3 式6
SV=K*PP1 式7
となり、実測した血圧からSVが実測できることになるが、血管収縮薬を用いるときなどはPP1がPP3を含んでしまうので、SVを過大に評価してしまう。
そのことが血圧からSVを算出する場合の問題点となっていた。
PWTT=PEP+PWTT1+PWTT2 式8
また、PWTT1は大動脈弁が開いて大動脈に脈波が発生してから通常観血的に血圧測定等を行っている末梢側の動脈に伝播するまでの時間である。
また、PWTT2は脈波が末梢側の動脈からさらに末梢の光電脈波を計測している血管に伝播するまでの時間である。
図11は、代表的なPWTTと脈圧(PP)(Pulse-Pressure)の関係を示す図である。
PEP+PWTT1=a*PP1+b 式9
またPWTT2とPP1の関係を式10のようにおいた。
PWTT2=c*PP1+d+e 式10
PWTT=(a*PP1+b)+(c*PP1+d+e)
∴ PP1=1/(a+c)*(PWTT−b−d−e) 式11
PP1=SV*1/K+PP3 式12
式11、式12より
1/(a+c)*PWTT−(b+d)/(a+c)=SV*1/K+PP3+e/(a+c)
∴SV=K*(1/(a+c)*PWTT−(b+d)/(a+c))−K*(PP3+e/(a+c)) 式13
フェニレフリンを投与すると、図14に示す如く、PP3が現れて、PP1は増大していくが、PWTT2 とPP1の間には脱血時やペントバルビタール投与時のような関係はもはやフェニレフリン投与時には見られなくなり、PWTT2は延長傾向になる。
したがって、図13のようにフェニレフリン投与時でもSVとPWTTの間には他の条件下と同様な負の相関関係が保たれているので、式13の右辺第二項 K*(PP3+e/(a+c))はほぼ無視できることを実験的に見出した。
SV=K*(α*PWTT+β) 式14
α、βは実験的に求められる患者に固有の係数である。
esCO= K*(α*PWTT+β)*HR 式15
ここでesCOはL/minで表される心拍出量であり、Kは実験的に求められる患者に固有な定数である。
esCO=(αK*PWTT+βK)*HR 式16
αK、βKは実験的に求められる患者に固有な係数である。
当然COも過大に評価されることはない。
図12、図13は動物実験で血管収縮時、脱血、心抑制時に測定したSVとPP1、及びSVとPWTTの関係である。
なお、フェニレフリン投与時には、60%を超える血管抵抗の増加があった。
図16は生体信号モニタ装置の一実施形態の構成を説明するためのブロック図であり、図17は、参考例に係る生体信号モニタ装置による測定形態の一例を説明する模式図である。図15は、測定された各脈波の波形を示す図である。
このカフ25は、生体信号モニタ装置本体10内に設けられた排気弁26によってその内部が大気に対して開放または閉塞される。
また、カフ25には、生体信号モニタ装置本体10内に設けられた加圧ポンプ27によって空気が供給される。
生体信号モニタ装置本体10内には圧力センサ28(カフ脈波センサ)が取り付けられており、このセンサ出力がカフ圧検出部29によって検出される。
このカフ圧検出部29の出力は、A/D変換器22によってディジタル信号に変換され、心拍出量演算手段40に取り込まれる(図17においては、カフ圧検出部29、A/D変換器22、心拍出量演算手段40は、生体信号モニタ装置本体10内に含まれる)。
また、図15(c)(d)に示すような末梢側動脈波形及び末梢脈波波形が得られる。
この時間間隔検出基準点測定手段31は、具体的には、図17に示すような、被験者の胸部に装着される心電図電極31a(心電図測定手段)からなる。
この心電図電極31aと電気的に接続された測定データ送信器50から、測定データが生体信号モニタ装置本体10に無線送信される。
この送信された測定データは、生体信号モニタ装置本体10内のA/D変換器32によりディジタル信号に変換されて、心拍出量演算手段40に取り込まれる。このようにして、図15(a)に示すような心電図波形が得られる。
この光電脈波検出センサ33は、測定データ送信器50と電気的に接続され、測定データ送信器50は、生体信号モニタ装置本体10に測定データを無線送信する。
この測定データが、生体信号モニタ装置本体10内の脈波検出部34に送られることで、患者の装着部位の脈波(光電脈波)が検出される。
脈波検出部34の出力は、A/D変換器35によりディジタル信号に変換されて、心拍出量演算手段40に取り込まれる。
このようにして、図15(d)に示すような光電脈波の波形(末梢部の波形)が得
られる。
・αKの初期値を読み込む。(ステップS1)
・PWTT及びHRを取得する。(ステップS2)
・次に、βKはあるか否かの判断をする。(ステップS3)
・ステップS3の判断がNOの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS4)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS5)
・ステップS5の判断でYESの場合には、入力されたCO値と、取得したPWTT及びHRを、CO1,PWTT1及びHR1としてレジスタに格納する。(ステップS6)
・βK=CO1/HR1−αK*PWTT1の式によりβKを求める。(ステップS7)
・求めたβKを用いて、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求める演算する。(ステップS8)
・ステップS3の判断がYESの場合も同様に、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求
める演算する。(ステップS8)
・演算で求めたesCOを表示する。(ステップS9)
上記処理を逐次繰り返す。
・αKの初期値を読み込む。(ステップS1)
・PWTT及びHRを取得する。(ステップS2)
・次に、βKはあるか否かの判断をする。(ステップS3)
・ステップS3の判断がNOの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS4)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS5)
・ステップS5の判断でYESの場合には、入力されたCO値と、取得したPWTT及びHRを、CO1,PWTT1及びHR1としてレジスタに格納する。(ステップS6)
・βK=CO1/HR1−αK*PWTT1の式によりβKを求める。(ステップS7)
・求めたβKを用いて、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求める演算する。(ステップS8)
・ステップS3の判断がYESの場合αKの再校正を行うか否かの判断をする。(ステップS10)
・ステップS10の判断でNOの場合には、上記と同様に、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求める演算する。(ステップS8)
・ステップS10の判断がYESの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS11)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS12)
・ステップS12の判断でYESの場合には、入力されたCO値と、取得したPWTT及びHRを、CO2,PWTT2及びHR2としてレジスタに格納する。(ステップS13)
・αK及びβKを
CO1=(αK*PWTT1+βK)*HR1
CO2=(αK*PWTT2+βK)*HR2
の2式より算出する。(ステップS14)
・求めたαK及びβKを用いて、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求める演算する。(ステップS8)
・ステップS10の判断でNOの場合には、上記と同様に、esCO=(αK*PWTT+βK)*HRからesCOを求める演算する。(ステップS8)
・演算で求めたesCOを表示する。(ステップS9)
上記処理を逐次繰り返す。
・αの初期値を読み込む。(ステップS1)
・PWTT及びHRを取得する。(ステップS2)
・次に、βはあるか否かの判断をする。(ステップS15)
・ステップS15の判断でNOの場合には、校正用血圧測定要求を表示する。(ステップS16)・校正用血圧測定が行われたか否かの判断をする。(ステップS17)
・ステップS17の判断でYESの場合には、測定されたPP値と、取得したPWTT及びHRをPP1,PWTT1,HR1としてレジスタに格納する。(ステップS18)
・β=PP1−α*PWTT1の式によりβを算出する。(ステップS19)
・ステップS15での判断がYESの場合及び、ステップS19でβを算出した後に、Kがあるか否かの判断をする。(ステップS20)
・ステップS20での判断がNOの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS21)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS22)
・ステップ22の判断でYESの場合には、入力されたCO値をCO1としてレジスタに格納する。(ステップS23)
・K=CO1/((α*PWTT1+β)*HR1)の式によりKを求める。(ステップS24)
・ステップS20での判断がYESの場合及び、ステップS24でKを算出した後に、
esCO=K*(α*PWTT+β)*HRの式からesCOを求める演算する。(ステップS25)
・演算で求めたesCOを表示する。(ステップS26)
上記処理を逐次繰り返す。
(α,βの校正は、血管収縮薬投与等による脈圧の増高がない時に行う。)
・αの初期値を読み込む。(ステップS1)
・PWTT及びHRを取得する。(ステップS2)
・次に、βはあるか否かの判断をする。(ステップS15)
・ステップS15の判断でNOの場合には、校正用血圧測定要求を表示する。(ステップS16)・校正用血圧測定が行われたか否かの判断をする。(ステップS17)
・ステップS17の判断でYESの場合には、測定されたPP値と、取得したPWTT及びHRをPP1,PWTT1,HR1としてレジスタに格納する。(ステップS18)
・β=PP1−α*PWTT1の式によりβを算出する。(ステップS19)
・ステップS15の判断でYESの場合には、αを再校正するか否かの判断をする。(ステップS27)
・ステップS27の判断でYESの場合には、校正用血圧の測定要求を表示する。(ステップ
S28)
・校正用血圧測定が行われたか否かの判断をする。(ステップS29)
・ステップS29の判断でYESの場合には、測定されたPP値と、取得したPWTT及びHRをPP2,PWTT2,HR2としてレジスタに格納する。(ステップS30)
・PP1=α*PWTT1+β
PP2=α*PWTT2+β
の2式よりα及びβを算出する。(ステップS31)
・ステップS27の判断がNOの場合及び、ステップS19及びステップS31の処理後、Kはあるか否かの判断をする。(ステップS20)
・ステップS20での判断がNOの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS21)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS22)
・ステップS22の判断でYESの場合には、入力されたCO値をCO1としてレジスタに格納する。(ステップS23)
・K=CO1/((α*PWTT1+β)*HR1)の式によりKを求める。(ステップS24)
・ステップS20での判断がYESの場合及び、ステップS24でKを算出した後に、
esCO=K*(α*PWTT+β)*HRの式からesCOを求める演算する。(ステップS25)
・演算で求めたesCOを表示する。(ステップS26)
上記処理を逐次繰り返す。
また、末梢の脈波はSpO2脈波以外にも容積変化を表すものを含む。
また、前記一回拍出量の計測に脈波伝播時間(PWTT)を使用することを特徴とする。(請求項3)
被験者に運動負荷をかけた状態及びその後被験者から運動負荷を取り去った状態の双方における時間経過と共に変化する当該被検者の心拍数及び一回拍出量を計測する計測ステップと、
計測された心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブと、計測
された心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブとを同一表示手
段上にHR−SVループとして表示する表示ステップと、
前記HR−SVループ表示手段によって表示された前記心拍数の増加する過程における
一回拍出量を示す軌跡カーブと、前記心拍数の減少する過程における一回拍出量を示す軌
跡カーブとの乖離を求める演算ステップと、
を含むことを特徴とする。(請求項4)
心拍数の増加する過程における一回拍出量を示す軌跡カーブと、前記心拍数の減少する過
程における一回拍出量を示す軌跡カーブとによって囲われた面積を求めるステップを含むことを特徴とする。(請求項5)
また、前記計測ステップでは、被験者に運動負荷をかけ始めた状態で、心拍数(HR)
増加キーを押して計測された前記心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の
軌跡カーブを測定し、被験者から運動負荷を取り去った状態で、心拍数(HR)減少キー
を押して計測された前記心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カー
ブを測定することを特徴とする。(請求項6)
図1において、1は光電脈波検出センサであり、脈波検出部2を介してA/D変換器3でデジタル信号に変換されて演算処理手段に入力される。
また、前記光電脈波検出センサと同期して時間間隔検出基準点測定手段4からの信号もA/D変換器3でデジタル信号として、前記演算処理手段7に入力される。
また、前記演算処理手段7には、脈拍周期検出手段5及び入力手段6から入力信号が与えれれると共に、出力として表示手段8に後述のHR−SVループデータが出力されて表示される。
入力手段6で、校正用血圧値や校正用CO値を入力する。入力する校正値は、実測値であっても、年齢、性別、身長、体重等から算出される標準値であってもよい。
演算処理手段7は、心拍出量演算手段及びHR−SVループ演算手段を含んでおり、表示手段にHR−SVループを表示するためのデータを出力する。
この測定は、被験者に被験者に運動負荷をかけた状態から、その後運動負荷を取り去った状態において時間経過共にHR(心拍数)及びSV(一回拍出量)の値を求める。
このSVを求める手順は、先願である特願2005−097616号のαが初期値で、β及びKを校正で求めて、esCO(SV)を演算する手順に相当している。
・αの初期値を読み込む。(ステップS1)
・PWTT及びHRを取得する。(ステップS2)
・次に、βはあるか否かの判断をする。(ステップS15)
・ステップS15の判断でNOの場合には、校正用血圧の入力要求する。(ステップS16)・校正用血圧入力が行われたか否かの判断をする。(ステップS17)
・ステップS17の判断でYESの場合には、測定されたPP値と、取得したPWTT及びHRをPP1,PWTT1,HR1としてレジスタに格納する。(ステップS18)
・β=PP1−α*PWTT1の式によりβを算出する。(ステップS19)
・ステップS15での判断がYESの場合及び、ステップS19でβを算出した後に、Kがあるか否かの判断をする。(ステップS20)
・ステップS20での判断がNOの場合には、校正用のCO値の入力要求を表示する。(ステップS21)
・校正用のCO値が入力されたか否かの判断をする。(ステップS22)
・ステップ22の判断でYESの場合には、入力されたCO値をCO1としてレジスタに格納する。(ステップS23)
・K=CO1/((α*PWTT1+β)*HR1)の式によりKを求める。(ステップS24)
・ステップS20での判断がYESの場合及び、ステップS24でKを算出した後に、
SV=K*(α*PWTT+β)の式からSVを求める演算する。(ステップS25)
・レジスタHRCを読み込む。(ステップS26)
・HR−SVループを表示する。この場合、HRCが1の場合には、心拍数が増加する過程の軌跡カーブとして、例えば実線で表示する。また、HRCが2の場合には、心拍数が減少する過程の軌跡カーブとして、例えば点線で表示する。もちろんそれぞれの軌跡カーブを色分けで表示してもよい。(ステップS27)
上記処理を逐次繰り返す。
・HR上昇キーがONされたか否かの判断をする。(ステップS31)
・ステップS31の判断がYESの場合は、HR変動方向レジスタを1にする。(ステップS32)
・ステップS31の判断が、NOの場合には、次にHR下降キーがONされたか否かの判断をする。(ステップS33)
・ステップS33の判断がYESの場合は、HR変動方向レジスタを2にして終了する。(ステップS34)
・ステップS33の判断が、NOの場合には終了する。
図5は被験者Bの測定データのグラフ化であって、この被験者Bは、スポーツ経験の少ない人であって、スポーツ用循環機能が低いと思われる人である。
これに対して、被験者Bの図7では、計測された心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブと、計測された心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブに差がでていることが分かる。
図8では、被験者Aの(X軸、直線とHR下降時のカーブで囲まれた面積)−(X軸、直線とHR上昇時のカーブで囲まれた面積)/(X軸、直線とHR下降時のカーブで囲まれた面積)×100=−2.1(%)である。
図9では、被験者Bの(X軸、直線とHR下降時のカーブで囲まれた面積)−(X軸、直線とHR上昇時のカーブで囲まれた面積)/(X軸、直線とHR下降時のカーブで囲まれた面積)×100=25.7(%)である。
このように、被験者Aと被験者Bとでは、スポーツ用循環機能に大きな差があることが判明した。
2 脈波検出部
3 A/D変換器
4 時間間隔検出基準点測定手段
5 脈拍周期検出手段
6 入力手段
7 演算処理手段
8 表示手段
9 脈波伝播時間測定手段
Claims (6)
- 被験者に運動負荷をかけた状態及びその後被験者から運動負荷を取り去った状態の双方に
おいて、循環機能を計測するスポーツ用循環機能測定装置であって、
被験者に運動負荷をかけた状態及びその後被験者から運動負荷を取り去った状態の双方
における時間経過と共に変化する当該被検者の心拍数(HR)及び一回拍出量(SV)を
計測する計測手段と、
計測された心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブと、計測
された心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブとを同一表示手
段上にHR−SVループとして表示するHR−SVループ表示手段と、
を備えることを特徴とするスポーツ用循環機能測定装置。 - 前記HR−SVループ表示手段によって表示された前記心拍数の増加する過程における一
回拍出量を示す軌跡カーブと、前記心拍数の減少する過程における一回拍出量を示す軌跡
カーブとによって囲われた面積を求める演算手段、
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のスポーツ用循環機能測定装置。 - 前記一回拍出量の計測に脈波伝播時間(PWTT)を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載のスポーツ用循環機能測定装置。
- 被験者に運動負荷をかけた状態及びその後被験者から運動負荷を取り去った状態の双方において、循環機能を計測するスポーツ用循環機能測定装置の作動方法であって、
被験者に運動負荷をかけた状態及びその後被験者から運動負荷を取り去った状態の双方における時間経過と共に変化する当該被検者の心拍数及び一回拍出量を計測する計測ステップと、
計測された心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブと、計測
された心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブとを同一表示手
段上にHR−SVループとして表示する表示ステップと、
前記HR−SVループ表示手段によって表示された前記心拍数の増加する過程における
一回拍出量を示す軌跡カーブと、前記心拍数の減少する過程における一回拍出量を示す軌
跡カーブとの乖離を求める演算ステップと、
を含むことを特徴とするスポーツ用循環機能測定装置の作動方法。 - 前記演算ステップでは、
前記HR−SVループ表示手段によって表示された前記心拍数の増加する過程における
一回拍出量を示す軌跡カーブと、前記心拍数の減少する過程における一回拍出量を示す軌
跡カーブとによって囲われた面積を求めるステップ、
を含むことを特徴とする請求項4に記載のスポーツ用循環機能測定装置の作動方法。 - 前記計測ステップでは、
被験者に運動負荷をかけ始めた状態で、心拍数(HR)増加キーを押して計測された前
記心拍数の増加する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブを測定し、
被験者から運動負荷を取り去った状態で、心拍数(HR)減少キーを押して計測された
前記心拍数の減少する過程における計測された一回拍出量の軌跡カーブを測定する、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載のスポーツ用循環機能測定装置の作動方法。
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JPH08229011A (ja) * | 1995-03-01 | 1996-09-10 | Nippon Colin Co Ltd | 血液駆出機能評価装置 |
JPH08257000A (ja) * | 1995-03-27 | 1996-10-08 | Nippon Colin Co Ltd | 心機能評価装置 |
JP2002028140A (ja) * | 2000-07-17 | 2002-01-29 | Hiroshi Matsumoto | 心機能監視装置 |
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JP2007044352A (ja) | 2007-02-22 |
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