JP4631054B2 - ウインドファームにおける発電電力平準化装置および方法 - Google Patents

ウインドファームにおける発電電力平準化装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、多数の風力発電機で構成されるウインドファームにおける発電電力平準化装置および方法に関する。
化石燃料火力、原子力などの既存電源などに対して、近年風力発電が注目されてきた。化石燃料は地球温暖化をもたらす温室効果ガスを排出し、原子力は核物質を使い放射性廃棄物を排出するのに対して、風力発電はクリーンなエネルギ源で、分散電源として系統に導入した実績も着実に増えている。我が国は海岸線の長い海洋国であり、風力発電の潜在可能量は極めて大きい。しかし、風力エネルギーは不規則であり、風車の出力は風速の3乗に比例するため、風速変動により出力電力が大きく変動する。
したがって、風力発電機を電力系統に導入するときは、周波数変動などの影響を及ぼすことが問題となる。この対策として、電力系統に蓄電装置を接続して出力を平準化する方法がある。また、特許文献1には、風力発電機から電力線に給電する発生電力を検知して、微小単位時間内における平均値を求めて、平均値を越える電力を蓄電池に蓄え、平均値に足りない分を蓄電池から電力線へ給電することにより、電力線への電力供給量を安定化する方法が開示されている。しかし、これらの方法は、設備コストの増加をもたらしメンテナンスの難度が高まるため、周波数変動などの対策として十分でない。
さらに、特許文献2には、風車の回転エネルギを電力エネルギに変換する誘導発電機の2次側励磁電流値を、風速の検出値に基づいて算出される発電機出力設定値と出力測定値の偏差に基づいて制御することにより、余剰分を風車の回転エネルギとして蓄え、風力エネルギが低下したときに電力エネルギに変換する出力平準化方法が開示されている。この方法は、回転エネルギの容量はそれほど大きくないため大きな風速変動には対処しにくいことが問題である。
一方、付加的な設備を使用しないで、ピッチ角制御を用いて風力発電機自体の出力変動を抑制する方法が大型機で採用されている。ピッチ角制御は、風車のブレードピッチ角を制御することにより定格風速以上で発生するトルクを抑制するようにしたものである。また、風力発電機単体での対策には、可変速風力発電機を使用する方法もある。
いずれの方法も、定格風速からカットアウト風速までの領域では、発電機出力を一定に維持して出力電力変動を抑制することができるが、カットイン風速から定格風速までの領域では最大出力運転を行うため、風速変動に伴う出力変動に対する対策には十分でない。
また、特許文献3には、流入風速から発電機出力までの伝達特性と、ピッチ角から発電機出力までの伝達特性をモデル化し、計測した流入風速に対し、発電機出力を定格出力に制御するために必要なピッチ角を算出してフィードフォワードすることにより風車の動特性を補償して、風車発電機出力の変動を抑制する、フィードフォワード制御を用いたピッチ角制御方法が開示されている。
しかし、これらの手法では、風力発電システムにおけるパラメータ変化の影響や、風力発電設備で発生するウィンドシェアの効果を考慮していない。したがって、パラメータの変動やウィンドシェアの発生により制御特性が変化して効果的な出力調整ができず出力が不安定になったりする虞がある。
また、風力発電機は非線形性が強いため直接にモデル化すると、極めて高次の式が必要になり、オンライン制御を実行するためには演算負荷が過大となり実用性が未だ十分ではない。
さらに、多数の風力発電機で構成されるウインドファームでは、多数機の風力発電機の出力を総合することによる平準化効果が期待されるが、風速の出現確率が高い低風速領域で風速変動により発電電力が大きく変動するため、個々の風力発電機はランダムな出力電力を有してもそれぞれの変動傾向が一致するので、ウインドファーム全体では出力電力の変動が大きくなる。したがって、ウインドファーム全体の出力電力の平準化を達成するため、風力発電機の動作領域全体にわたる平準化が問題となる。
特開平11−299106号公報 特開2000−069797号公報 特開2002−048050号公報
本発明が解決しようとする課題は、ウインドファームにおける風力発電機について、定格出力以下の小出力動作領域を含む全動作領域に対してピッチ角制御を用いることにより出力電力の平準化を行うようにした風力発電機の発電電力平準化装置と方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明に係る多数の風力発電機を有するウインドファームにおける発電電力平準化装置は、ウインドファームに含まれる各風力発電機が翼のピッチ角を変化させることによって回転調整ができる風車に繋がった発電機と風力発電機のカットイン風速からカットアウト風速までの動作領域においてピッチ角制御をするピッチ角制御器を備えると共に、各風力発電機のピッチ角制御器に対して設定値を供給するウインドファーム制御装置を備えて、このウインドファーム制御装置がウインドファーム最大出力電力演算回路とウインドファーム出力電力指令値演算回路を備えて、該ウインドファーム最大出力電力演算回路が各風力発電機における風の風速を用いて各風力発電機の風に対応する最大出力電力を算出し、ウインドファーム全体について積算してウインドファーム最大出力電力を求め、またウインドファーム出力電力指令値演算回路がウインドファーム最大出力電力に基づきウインドファーム平均出力電力とウインドファーム標準偏差出力電力を算出し、ウインドファーム平均出力電力からウインドファーム標準偏差出力電力を差し引いた値からウインドファーム出力電力指令値を生成し、ウインドファーム出力電力指令値に基づいて風力発電機ごとの出力電力指令値を算出してピッチ角制御器に供給すると共に、ウインドファーム出力電力指令値からウインドファーム出力電力を差し引いてウインドファーム出力電力偏差を求め、また、各風力発電機の出力余裕を算出し、ウインドファーム出力電力偏差と各発電機の出力余裕とから風力発電機ごとの出力電力補償値を算定し、これを風力発電機ごとの出力電力指令値に加えた値を総出力電力指令値として各風力発電機のピッチ角制御器に設定値として供給することを特徴とする。
本願発明のウインドファームの発電電力平準化装置によれば、風の分布性に従ってある風力発電機の出力が急激に減少しても、各風力発電機の出力余裕を利用して出力急減分を余裕のある風力発電機に分配して補償するので、ウインドファーム全体の電力出力状態は平準化して滑らかになる。なお、風力発電機に電力出力の余裕が必要なため、最大出力電力関数は従来装置より小さくなり、出力電力効率が多少劣化することは否めない。しかし、出力電力の平準化効果は十分大きいことが分かっている。
ウインドファーム制御装置はウインドファーム最大出力電力演算回路とウインドファーム出力電力指令値演算回路を備えて、ウインドファーム最大出力電力演算回路で各風力発電機の風車に当る風の風速情報を用いてその風に対応する最大出力電力を算出し、ウインドファーム全体について積算してウインドファーム最大出力電力を求め、ウインドファーム出力電力指令値演算回路でウインドファーム最大出力電力の時間平均と標準偏差値を算出し、時間平均から標準偏差値を差し引いた値からウインドファーム出力電力指令値を求めるようにしてもよい。
ウインドファーム最大出力電力は、誘導発電機のエネルギ損失を無視すれば、風速の2乗に比例する項と定数項を加えてなる単純な近似式を使って求めることができる。
このようにして算出されるウインドファーム出力電力指令値は、風速分布に起因してウインドファーム最大出力電力が揺らいでも、殆どの期間でそれより大きくなるので制御が可能であり、また変動が小さくウインドファーム出力電力の平準化が達成できる。
またさらに、ウインドファーム出力電力指令値演算回路にファジー推論回路を備えて、試行錯誤により予め定めたファジールールとメンバシップ関数を用いたファジー推論によって風速状況に基づいた補正係数を決めて、その補正係数を標準偏差値に掛けたものを使ってウインドファーム出力電力指令値を算定しても良い。
たとえば、ファジー推論回路に、ウインドファーム全体の平均瞬間風速とそれから求めた時間平均風速を比較して得た低値、およびウインドファーム全体の風速変化率を入力することにより、風速状況に応じた補正係数を得ることができる。このように調整された補正係数を適用することにより、急激な変化をする風速にもよく対応する出力電力指令値の決定ができる。また動作点が急激に変動する場合にも、風力発電機の安定な動作が可能である。
しかし、ウインドファーム中の大数の風力発電機に対してほぼ同時に大幅に風速が減少する現象が起きた場合などには制御が追従できず、ウインドファーム全体としての出力電力変動が避けられない。このような出力電力変動を避けるため、出力電力補償指令値生成回路を備えて、出力電力指令値を越えて出力する余裕を持つ複数の風力発電機に対して、他の風力発電機と協調した出力電力補償指令値を与えて出力電力指令値を補正することによって、最終的にウインドファーム全体の出力電力変動を平準化することができる。他の風力発電機とは、出力余裕の大きさに比例するような配分をすればよい。出力余裕は、実際の風速における風力発電機の最大出力電力とその時の実際の出力電力との差である。なお、正規化出力余裕とは、出力余裕をそのときのウインドファーム出力電力偏差で割った値である。
出力電力補償指令値生成回路に第2のファジー推論回路を備えて、試行錯誤により予め定めたファジールールとメンバシップ関数を用いたファジー推論によって、各風力発電機の出力余裕に基づいた補正係数を決めて、その補正係数で出力電力補償指令値を補正しても良い。
このような補償を行うことにより、ウインドファーム出力電力が極めて平準化して安定化する。
なお、風力発電機のピッチ角制御器は一般化予測制御器(GPC)とパラメータ同定器を備えたセルフチューニングレギュレータ(STR)を付帯するようにしても良い。STRの作用により、出力電力指令値と出力電力補償指令値の和として得られる総出力電力指令値に追従して良好なピッチ角制御を行うことができる。
GPCは、風力発電機出力電力と出力電力指令値との偏差を入力しパラメータを含む制御式をこの偏差に適用して制御補償指令値を算出し、これをサーボシステムの指令値に加えるために出力する
パラメータ同定器は、風力発電機出力電力と出力電力指令値との偏差とGPCの出力を入力してこれらを変数とする評価関数を極値に近付けるようにGPCの制御式に含まれるパラメータを同定する。
さらに、発明が解決しようとする課題を解決するため、本発明に係る複数の風力発電機を有するウインドファームにおける発電電力平準化方法は、翼のピッチ角を変化させることによって回転調整ができる風車に繋がった発電機と風力発電機のカットイン風速からカットアウト風速までの動作領域においてピッチ角制御をするピッチ角制御器を備える複数の風力発電機を有するウインドファームにおいて、各風力発電機のピッチ角制御器に対して設定値を供給するウインドファーム制御装置を備えて、このウインドファーム制御装置が、各風力発電機における風の風速を用いて各風力発電機の風に対応する最大出力電力を算出し、ウインドファーム全体について積算してウインドファーム最大出力電力を求め、該ウインドファーム最大出力電力に基づきウインドファーム平均出力電力とウインドファーム標準偏差出力電力を算出し、該ウインドファーム平均出力電力から該ウインドファーム標準偏差出力電力を差し引いた値からウインドファーム出力電力指令値を生成し、生成したウインドファーム出力電力指令値に基づいて風力発電機ごとの出力電力指令値を算出してピッチ角制御器に供給すると共に、生成したウインドファーム出力電力指令値からウインドファーム出力電力を差し引いてウインドファーム出力電力偏差を求め、各風力発電機の出力余裕を算出し、ウインドファーム出力電力偏差と各発電機の出力余裕とから風力発電機ごとの出力電力補償値を算定し、得られた出力電力補償値と風力発電機毎の出力電力指令値を加えた値を各風力発電機の総出力電力指令値として各風力発電機のピッチ角制御器に設定値として供給する。
本発明の方法によれば、風力発電機のピッチ角制御器に供給される指令値は平準化されるので、風力発電機の出力は穏やかな変動しか現れず、またウインドファーム全体の出力電力の状態も平準化して安定になる。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は本実施例に係るウインドファームシステムのブロック図、図2は本実施例を適用する風力発電システムのブロック図、図3はピッチ角制御装置を表すブロック図、図4は本実施例に用いる風車の出力特性図である。
(風力発電システム)
図2は、風力発電システムにおいてよく用いられるピッチ角制御システムを表すブロック図である。風車と風車に直結する発電機1にピッチ角制御器2と油圧サーボ系3を備えた制御系が組まれて出力電力の平準化を図る。
総出力電力指令値Pgoと出力電力Pgの偏差eを求め、ピッチ角制御器2を通じてピッチ角指令値βCMDを求める。そして、ピッチ角指令値βCMDを油圧サーボ系3に供給すると油圧サーボ系3が風車の翼を操作してブレードのピッチ角βを変化させ、出力電力Pgの平準化を達成する。
風力発電機には種々の形式のものがあるが、本実施例では構造が簡単で堅牢なかご形誘導発電機を用いた。風車の出力Pは(1)式で表わされる。
(1) P=d(β)+d(β)V
ここで、 は風速、d(β),d(β)はα11〜α24を定数として下式で表される。
(β)=α11+α12β+α13β+α14β
(β)=α21+α22β+α23β+α24β
誘導電動機のエネルギ損失を無視すれば、定常状態において風車の回転エネルギ出力Pは出力電力Pと等しくなる。
本実施例に使用する風力発電機のピッチ角制御装置2は、図2に示した従来型のフィードバック制御系に対して、図3に示すように、適応制御装置であるセルフチューニングレギュレータ(STR)を適用することによって、より高性能な制御を達成するようにしたものである。STRは補償制御器である一般化予測制御器(GPC:Generalized predictive controller)10とパラメータ同定器12で構成される。
本実施例のSTRは、出力偏差e(k)のうちフィードバック制御系では補償できない部分をGPC10で算出された制御補償指令値u2(k)で補償する。
GPC10は、出力偏差e(k)を入力しパラメータを含む制御式に適用して制御補償指令値u2(k)を算出する。制御補償指令値u2(k)は、フィードバック制御系のピッチ角制御器2が算出する操作出力u1(k)に加算して、油圧サーボ系3に与えるピッチ角指令値βCMDとする。
制御補償指令値u2(k)と出力偏差e(k)との関係は式(2)で表される。
(2) A(q-1)e(k)=q-kmB(q-1)u2(k)+ξ(k)/Δ
ここで、
A= 1+a1-1+・・・・+an-n
B=b0+b1-1+・・・・+bm-m
1,・・・・,an、b0,b1,・・・・,bmはパラメータ、mとnはモデル次数である。
また、q-1はシフトオペレータ、kmはむだ時間、e(k)は発電機出力偏差、u2(k)は制御補償指令値、ξ(k) は平均値0分散σ2の白色雑音、Δ=1−q-1は差分演算子、kはサンプリング数である。
パラメータ同定器12は、発電機出力偏差e(k)とGPC10の制御補償指令値u2(k)を入力し、(3)式に従い発電機出力偏差e(k)と制御補償指令値u2(k)の重み付け二乗積算値の和の期待値を評価関数JとしてJを最小とするようなパラメータベクトルを算出し、これに合うようにGPC10のパラメータを決定する。
(3) J=E[Σj=1〜N2(k+j)+Σj=1〜NUλ2(j)Δu2 2(k+j−1)]
ここで、λ2(j)は重み係数、E[・]は期待値(空間平均)、Σj=1〜Nはj=1からNまでの積算を表す。
右辺第1項は、サンプリング時点をkとしたとき、予測区間分N(j=1,2,・・・,N)における出力電力偏差e(k+j)の二乗の総和、また、右辺第2項は、制御区間分NU(j=1,2,・・・,NU)における制御入力偏差Δu2(k+j−1)の二乗に重みλ2(j)を掛けた値の総和であり、(3)式は予測区間分の出力電力偏差の総和と制御区間分の制御入力偏差の総和の期待値を表している。したがって、得られたパラメータを使って、Jを最小とするような制御入力偏差Δu2(k+j−1)を得ることができれば、予測区間分の出力電力偏差e(k+j)の二乗和を最小とするような制御を行うことができる。また、重み係数λ2(j)によってSTRからの制御入力u2(k)の変化に制限を設けることにより、STRの制御入力の発散を防ぐことができる。
評価関数Jを最小にするような制御補償指令値u2(k)は偏分式∂J/∂u2(k)=0で求めることができる。すなわち、まず(4)式のディオファントス方程式(Diophantine Equation)を解いて、Ej(q-1)とFj(q-1)を求める。
(4) 1=ΔA(q-1)Ej(q-1)+q-jFj(q-1
ただし、
Ej(q-1)= 1+e1-1+・・・・+ej-1-(j-1)
Fj(q-1)=f0+f1-1+・・・・+fnー1-n
さらに、(5)式を解いて、Rj(q-1)とSj(q-1)を求める。
(5) Ej(q-1)B(q-1)=Rj(q-1)+q-jSj(q-1
ただし、
Rj(q-1)=r0+r1-1+・・・・+rj-1-(j-1)
Sj(q-1)=s0+s1-1+・・・・+smー1-(m-1)
このとき、GPCに基づいた制御則は、(6)式になる。
(6) Fp(q-1)e(k)+Gp(q-1)Δu(k)=0
ただし、係数多項式は以下の通りである。
Fp(q-1)=p11(q-1)+・・・+pNN
Sp(q-1)=p11(q-1)+・・・+pNN
Gp(q-1)=1+q-1Sp(q-1
[p1,p2,・・・,pN]=[1,0,・・・,0](RTR+Λ2-1T
Λ2=diag{λ2(j)}
また、Rは下に表示する行列式で表わされる。
Figure 0004631054
(ウインドファームシステム)
本実施例のウインドファームシステムは、上記説明した風力発電機を例えば10機など、複数備えて構成される。風力発電機の機台数をWN個とし、簡単のため、風力発電機は全て同じ容量を持つものとする。
図1は、本実施例のウインドファームシステムの構成を表わすブロック図である。本システムは、第1ブロック21、第2ブロック22、第3ブロック23の群、第4ブロック24の群、および、A演算回路31、B演算回路32、C演算回路33、D演算回路34からなる。
ウインドファーム全体としてみると、第2ブロック22で求めるウインドファーム出力電力指令値*goと第4ブロック24群の出力の総和として求まるウインドファーム出力電力*gの差分からウインドファーム出力電力偏差*eを求める。
また、第3ブロック23群において、ウインドファーム出力電力偏差*eを各風力発電機に与えて風力発電機ごとに他の風力発電機に対して協調的な出力電力補償指令値Pgo-comを生成する。
一方、A演算回路31において、ウインドファーム出力電力指令値*goを各風力発電機に分配することにより、風力発電機毎の出力電力指令値Pgo-baseを生成して、第4ブロック24群の風力発電機毎のフィードバック制御系に目標値として供給する。
各風力発電機の制御系は、出力電力指令値Pgo-baseに出力電力補償指令値Pgo-comを加えた総出力電力指令値Pgoを目標値として制御して、ウインドファーム出力電力*gの平準化を図る。
a.ピッチ角制御則
従来のピッチ角制御は、カットイン風速から定格風速の範囲内でピッチ角を固定して使用するので、風力発電機の出力が風速変動に応じて激しく変動する。
本実施例では、風力発電機のカットイン風速からカットアウト風速までの全動作領域においてピッチ角制御をして電力出力調整を可能とすることにより、ウインドファームの出力電力平準化を達成できるようにした。
図4は風車出力特性の例を示す図面で、風速Vwに対して風車出力Pwとピッチ角βの調整範囲を示したものである。図4の例では、カットイン風速5m/s以下の領域ではピッチ角を90°として出力を0に保持し、カットイン風速から定格風速まではピッチ角を最も効率の良い例えば10°を下限とし、定格風速からカットアウト風速までの領域では安全を確保するため定格出力値以上にならないようにピッチ角を制限し、カットアウト風速24m/s以上ではピッチ角を90°として発電機が作動しないようにして風車の破損を防止する。
b.出力電力指令値
まず、ウインドファームの最大出力電力*go-maxを算出する。
各風力発電機の出力の近似値は(1)式より求まる。(1)式におけるd1,d2はピッチ角βの関数であるが、風速の値にかかわらずβが10°のときに風車の取得エネルギが最大になる。そこで、ピッチ角を10°に固定して得られる各発電機の最大出力電力Pgo-maxは、
(8) Pgo-max=d1+d2w 2
と表わすことができる。
ただし、実際の出力には、発電機の過出力防止のため1p.u.の制限を設けている。
各発電機の最大出力電力Pgo-maxを機台分足し合わせることによりウインドファーム全体の最大出力電力*go-maxを得ることができる。
(9) *go-max=Σnum=1〜WNgonum-max
ここで、numは風力発電機番号、WNはウインドファームにおける風力発電機の台数である。
演算は、第1ブロック21において行う。図1の第1ブロック21は、ウインドファーム全体の最大電力出力*go-maxを算出する部分で、ウインドファーム最大出力演算回路である。風力発電機ごとに風速Vwに対応する最大出力電力Pgo-maxを算出して、機台全体の総和を取る。
各風力発電機に入力する風の風速は不規則に変動するので、ウインドファーム最大出力電力go−maxも変動する。そこで、ウインドファーム出力電力指令値goを生成するため、(10)式により算出するウインドファーム平均出力電力av( go−max と(11)式により算出するウインドファーム標準偏差出力電力go−σを用いて変動を時間的に平準化する。
(10) av( go−max =∫(t=t−T〜t) go−maxdt/T
(11) go−σ=(∫(t=t−T〜t)(go−maxav( go−max )dt/T)1/2
ここで、av(F)は関数Fの平均、tは現在の時刻、Tは積分区間、∫(t=t−T〜t)[F]dtは関数Fのt−Tからtまでの積分を表わす。積分区間は過去から現在時刻までの区間である(T≦t)。
(10)式のウインドファーム平均出力電力は区間Tの移動平均であるから、(9)式に比較して変動の滑らかな情報を得ることができる。また、(11)式のウインドファーム標準偏差出力電力は、ウインドファーム最大電力出力とウインドファーム平均出力電力との距離の指標で、平均値からの誤差の大きさを表わす。
本実施例では、積分区間Tを10分とし、10分未満の期間は時間平均、10分経過後は風速統計量として普遍的な10分間平均を使用する。
上記の演算で求められた数値を使い(12)式にしたがってウインドファーム出力電力指令値goを生成する。
(12) goav( go−max go−σ
図1の第2ブロック22は、上記の手順に従ってウインドファーム出力電力指令値goを生成する部分である。なお、より適切な演算を行うためにウインドファーム標準偏差出力電力go−σに補正係数を掛けているが、この部分については、後に説明する。
ウインドファーム出力電力指令値goは、A演算回路31を通り機台数で分割して、各機に対する出力電力指令値Pgo−baseとして制御系に与えられる。
同じ定格出力電力275kWを持つ10機の風力発電機で構成されるウインドファームを対象とし、ピッチ角を10°に固定し、ランダムな風速変動を与えてシミュレーションを行った結果を、図5に示す。
図5は、横軸に時間軸を取り、上段に適宜選択した3機の風力発電機に対する風速Vw、下段に(9)式によるウインドファーム最大出力電力値go−max、(10)式のウインドファーム平均出力電力av( go−max 、(12)式のウインドファーム出力電力指令値goの3種の出力電力値を表示したものである。
シミュレーションの結果から、風力発電機の出力は風速の乱れに従って激しく変化することが分かる。また、ウインドファーム出力電力指令値goは極めて平坦な変化をしており、また、ウインドファーム最大出力電力値go−maxの下振れした低値を上回ることは少なく、指令値をほぼ満足させるように制御できることが推定できる。したがって、ウインドファーム出力電力指令値goを用いることによりウインドファームの出力電力の平準化が達成できる。
c.ファジー推論による補正
本実施例では、図3に示したように、一般化予測制御器(GPC:Generalized predictive controller)10とパラメータ同定器12で構成されるセルフチューニングレギュレータ(STR)を適用した補償制御器を付属させている。この場合、GPCの制御則が(3)式に示した通り、最大出力電力と総出力電力指令値の差である出力電力偏差eに大きく依存しているため、風力発電機においてフィードバック信号となる偏差eが大きいと制御システムが不安定になる。
風速変動は不規則であり、風速の急な増加や減少に対して、(12)式のウインドファーム出力電力指令値*goを各機台に分配して得られた出力電力指令値Pgo-baseでは対処しきれない場合も生じる可能性がある。そこで、ファジー推論を導入して、風速の急変に対応できるようにした。
ファジー推論は、If-then形式の言語表現で表わされたファジールールに基づく推論を用いて、操作対象の確定的なモデルを使わずに操作量を決めることができるので、特に複雑性または非線形性のために数式表現が困難な場合や、曖昧性を含む場合などに有効である。
ファジー推論の効果を加えるため、(11)式で求めるウインドファーム標準偏差出力電力go−σにファジー推論で求めた補正係数η(k)を掛けて、補正ウインドファーム出力電力指令値go’を(13)により求める。
(13) go’=av( go−max −η(k)go−σ
図1のD演算回路34にはファジー演算回路I35が備えられており、ファジー演算回路Iで実施されるファジー推論によって、風速状況に応じて補正係数η(k)を調整し、急峻な風速変動に対応する。
D演算回路34は、各風力発電機における瞬時の風速Vwを入力し、これらを加算して機台数WNで割ってウインドファーム全体の平均瞬時風速*wを算出し、ウインドファーム平均瞬時風速とこれを時間平均したウインドファーム時間平均風速のいずれか遅い方を選択して値*new(k)を生成し、ウインドファーム平均瞬時風速の変化率であるウインドファーム風速変化率*ΔVw(k)を生成する。値*new(k)は現在の風速状況を表わし、ウインドファーム風速変化率*ΔVw(k)は現在の風速の急激な変化を表わす。生成した値*new(k)とウインドファーム風速変化率*ΔVw(k)をファジー回路I35に入力して補正係数η(k)を算出し、第2ブロック22に供給する。
本実施例においては、この補正ウインドファーム出力電力指令値*go’をウインドファーム出力電力指令値として使用するので、本明細書ではこれを以降、ウインドファーム出力電力指令値*goと区別しないで表記する。
図1において、D演算回路34を含む第2ブロック22がウインドファーム出力電力指令値*goを生成するウインドファーム出力電力指令値演算回路である。
なお、ウインドファーム出力電力指令値*goは、A演算回路31で、風力発電機の台数WNで割って、風力発電機毎に平準化された出力電力指令値Pgo-baseとして与えられる。
図6はファジー補正係数η(k)を調整するためのファジー回路I35におけるファジールールを表わす表、図7はメンバシップ関数である。
一般に、風速の度数分布は左右非対称で、度数の左側(弱風速側)に偏っていて、強風時でも短時間に風速が減少する可能性が高い。そこで、ファジールールの設定及びメンバシップ関数のパラメータは、ウインドファーム出力電力指令値の急激な減少を防止することを優先し、試行錯誤により決定した。
たとえば、i番目のファジールールは次のように表わされる。
(14) Rule i: if *new(k) is Lx and *ΔVw(k) is My, then η(k) is Zl
ここで、x=1,2,・・・,7;y=1,2,・・・,7;z=1,2,・・・,7、LxとMyは前件部(ifクローズ)関数のファジー集合、Zlは後件部(thenクローズ)関数のファジー集合を示す。
最終的な推論結果は、(15)式の重み付き平均値により決定する。
(15) η(k)=Σ(i=1〜49)ωil/Σ(i=1〜49)ωi
ここで、ωiはrule iの前件部適合度で、各メンバシップ関数の積として(16)式で表わされる。
(16) ωi=ω*newiω*ΔVw
ここで、ω*newiおよびω*ΔVwiはそれぞれ(14)式の前件部関数*new(k)および*w(k)の適合度を意味する。
d.協調的制御戦略
複数の風力発電機からなるウインドファームにおいて、幾つかの風力発電機で急激に風速が低下して出力電力が減少したときに、他の風力発電機で出力電力を追加して減少した出力電力を補うようにすれば、各風力発電機が互いに協調してウインドファーム全体の出力電力の平準化を達成することができる。
すなわち、平均的な出力電力指令値Pgo-baseを越えて出力できる余裕を持った風力発電機に対して、他の風力発電機で生じた出力電力の不足分を補償するための協調的な出力電力補償指令値Pgo-comを加えた総出力電力指令値Pgo(Pgo=Pgo-base+Pgo-com)を目標値としたピッチ角制御を行わせて、最終的にウインドファームの出力電力を平準化する。
協調的な出力電力補償指令値を決定するためには、風力発電機同士が互いに出力状態を知っている必要がある。このため、個々の風力発電機について(17)式により出力電力余裕Pmを算出する。
(17) Pm=Pgo-max−Pg
出力電力余裕Pmは最大出力電力Pgo-maxと出力電力Pgの差である。出力電力余裕Pmが大きいときはピッチ角βが10°より大きいので、ピッチ角を調整することにより出力電力指令値Pgo-baseを越えて電力を出力して、他の風力発電機の出力不足を補うことができる。
出力電力余裕Pmをウインドファーム出力電力偏差*eについて正規化したものを正規化出力余裕δと呼ぶ。
(18) δ=Pm/*
ウインドファーム出力電力偏差*eが生じたとき、正規化出力余裕δが1あれば電力出力の平準化が可能である。
複数の風力発電機がなにがしかの正規化出力余裕を持っている場合は、各々の風力発電機が協調的に働いて補償量を分配することによってウインドファーム出力電力偏差*eを0にすることができる。
そこで、出力電力補償値Pgo-comを(19)式により与えることにより、正規化出力余裕δの大きさに比例するように補正値を各風車発電機に分配する。
(19) Pgo-com=γ×Pm×α(k)
γ=1/(Σ(num=1〜WN)δnum)
ここで、γは割当て係数、α(k)は出力電力増加係数である。
割当て係数γは正規化出力余裕の総計の逆数で、正規化出力余裕1が全体の出力余裕に占める割合を示す。割当て係数γにより、各風力発電機の出力電力余裕Pmの大きさに比例するように協調的に割り当てられる。ただし、α(k)は風力発電機により異なる数値である。
出力電力増加係数α(k)は、ウインドファーム出力電力偏差*eに対応してその風力発電機が補償する量に係わる値で、各風力発電機に生じる正規化出力余裕δに基づいて、風力発電機毎に設けられる第3ブロック23のファジー回路II25で実行されるファジー推論で決定される。
図8は出力電力増加係数α(k)を調整するためのファジー回路II25におけるファジールールを表わす表、図9はメンバシップ関数を示す図面である。
ファジールールおよびメンバーシップ関数は、出力電力増加を目的として試行錯誤により決定した。
例えば、風力発電機1を対象とした場合、o番目のファジールールは(20)式のように表わされる。
(20) Rule o: if δ1 is Hc and (Σ(num=1〜WN)δnum)/(WN−1) =δother is Iz, then α1(k) is Qh
ここで、c=1,2,・・・,5;z=1,2,・・・,5;h=1,2,・・・,5、HcとIzは前件部関数のファジー集合、Qhは後件部関数のファジー集合を示す。
最終的な推論結果は、(21)式の重み付き平均値により決定する。
(21) α1(k)=Σ(i=1〜25)ω0Qh/Σ(i=1〜25)ωo
ここで、ωoはrule iの前件部適合度で、各メンバシップ関数の積として(22)式で表わされる。
(22) ωo=ωδ1oωδothero
ここで、ωδ1oおよびωδotheroはそれぞれ(20)式の前件部関数δ1およびδotherの適合度を意味する。
本実施例の出力電力補償指令値生成システムは、図1における第3ブロック23群とB演算回路32、C演算回路33により構成される。B演算回路32により出力電力余裕Pmを求め、これをウインドファーム出力電力偏差*eで割って正規化出力余裕δを求める。ファジー回路II25にその機台の正規化出力余裕δnumを入力すると共に、他の機台の正規化出力余裕の平均値を入力して、ファジー推論により出力電力増加係数α(k)を求める。出力電力余裕Pmとファジー回路II25から出力された出力電力増加係数α(k)とC演算回路33で求めた割当て係数γの積を取って機台毎に出力電力補償値Pgo-comを生成する。
このようにして求めた出力電力補償値Pgo-comを出力電力指令値Pgo-baseに加えて総出力電力指令値Pgoとして各風車発電機に供給すると、ウインドファームの出力電力変動を平準化することができる。
(シミュレーションによる評価)
本発明の有効性を検証するため、GPCを用いた風力発電機を10機有するウインドファームシステムを対象としたシミュレーションを行い、出力電力指令値一定のピッチ角制御システムを用いた従来技術の風力発電システムと比較した。
図10は、シミュレーションの対象とした風車、誘導発電機、制御器のパラメータを示した表である。なお、制御器のサンプリング周期Tsは1ms、風速の変化率を求めるためのシフトオペレータのサンプリング周期は3.0sとし、GPCの設計パラメータΛ2、最大予測区間N、制御区間NU、次数m,n等はシミュレーション結果に基づき良好な制御が達成できる値を選択した。
a.出力電力の評価関数
ウインドファーム出力電力*gの平準化性能を評価するため、最大出力電力関数*maxと出力電力平準化関数*levelを(23)(24)式で定義する。
(23) *max=∫(t=0〜t) *g(t)dt
(24) *level=∫(t=0〜t)|d*g(t)/dt|dt
最大出力電力関数*maxはウインドファーム出力電力の積分値であるから、これが大きいほど出力電力効率がよいことになる。また、出力電力平準化関数*levelはウインドファーム出力電力の微分値の絶対値を積分したもので、出力変化率が小さければこの関数は小さくなるので、出力電力平準化の評価指標となる。
最大出力電力関数*maxは、カットイン風速から定格風速の領域でピッチ角10°で固定しているときに最大となる。しかし、ピッチ角を固定すると入力トルク制御ができなくなるので、風速に従って出力電力が変動し、出力電力平準化関数*levelは増加する。このように、最大出力電力関数*maxと出力電力平準化関数*levelは一種のトレードオフ関係にある。
b.シミュレーション結果
図11から図18は、ウインドファームに適当な風速変動を与えてシミュレーションした結果を0秒から180秒の間について示したグラフである。
図11は、シミュレーションにおいて各風力発電機に与えた風速変動を示すグラフである。図では代表的に3番目と7番目と10番目の風力発電機に与えられた風速変動を示すが、カットイン風速5m/s以下の風速が生じており、過酷な条件となっている。
図12は、風力発電機単体の出力電力結果を示す。風速の変化に従って出力電力が激しく変動している。
図13は、本発明の方法においてファジー回路I25のファジー推論により求めた補正係数η(k)の変化を表わすグラフ、図14は各風力発電機におけるピッチ角βの変化を表わすグラフ、また図15はウインドファーム全体の正規化出力余裕より決定される各風力発電機の出力電力増加係数α(k)の変化を表わすグラフである。
図16は、定格風速12.5m/s以下でピッチ角を10°に固定した従来方法による場合のウインドファーム出力電力と本発明の方法による場合のウインドファーム出力電力*gを比較して表示したグラフである。従来方法では、ウインドファーム出力電力が風速と同様に変動するのに対して、本発明の方法では変動が効果的に抑制され平準化されていることが分かる。
出力電力が平準化されるのは、図13に示した補正係数η(k)により、風速状況に応じてウインドファーム標準偏差出力電力*go-σを適切に補正し、ウインドファーム最大電力出力*go-maxを大幅に越えることなく平準化されたウインドファーム出力電力指令値*goを与えるためである。平準化されたウインドファーム出力電力指令値*goのために、各風力発電機のGPCは不安定にならず機台ごとの出力電力指令値に追従することが可能となる。
また、ウインドファーム全体について急激な風速減少が生じたときには、ある程度強風である場合にも、予め補正係数η(k)を1より大きくしておくことにより、ウインドファーム出力電力指令値を滑らかに減少させることができる。また、ウインドファーム全体で、ある程度強風で、風速変化率が小さい場合には、予め補正係数η(k)を1より小さくしておくことにより、ウインドファーム出力電力指令値を滑らかに増加させて出力電力を増加させる。
ピッチ角βは、図14に示すように、図11の風速が定格風速以下であっても全動作領域に亘って制御されている。また、中型・大型風車ではピッチ角のわずかな変動でも出力電力は大きく変化するが、本発明の方法によれば、GPCが適切な制御入力を与えるので、図11に示す急激な風速変動にも影響を受けにくい。したがって、各風力発電機は総出力電力指令値に追従し、最終的にウインドファームの出力電力は図16に示すように平準化されることになる。
なお、図15に表わされた出力電力増加係数α(k)の変動の様子から、ウインドファーム全体で正規化出力余裕δが大きいt=5s〜15s,135s〜180sの領域で、出力電力増加係数α(k)は1より大きい値となり、風力発電機の出力電力増加に寄与していることが分かる。一方、t=20s〜130sの範囲では、正規化出力余裕δが小さいため、出力電力増加係数α(k)はほぼ1となる。
本発明の有効性を数値的に表現するため、出力電力の評価関数を用いて従来法と比較する。図17は最大出力電力関数*max、図18は出力電力平準化関数*levelによる評価結果を示すグラフである。実線が本発明の方法、点線が従来法による評価結果である。
図17の最大出力電力関数*maxは、従来方法に比べて本発明の方法では約3/4となり不利である。これは、従来法では定格風速以下ではピッチ角が最高効率の10°に固定されているのに対して、本発明では風速条件によってピッチ角を大きくするためである。
しかし、図18の出力電力平準化関数*levelは、本発明の方法では従来法の約1/2になり、有効に平準化されていることが分かる。
本発明の方法は、従来法に比べて平準化されているので、特に大容量ウインドファームを小容量の単独系統や配電線などに接続した場合の周波数変動に対して有効であり、また蓄電池などで変動補償を行う場合に蓄電池などの容量の低減が可能である。
本発明の手法では、予測手法を用いず、風車出力の近似式と風速情報に基づいてウインドファーム出力電力指令値を決定しているため、ある程度の出力電力変動は許容しなければならない。しかし、予測制御の場合に問題となる大きな予測誤差は発生しないから、安定したウインドファーム出力電力の平準化を達成することができる。
なお、以上のシミュレーションでは、簡単のため風力発電機は同じ容量を持つと仮定したが、異なる容量を有する場合でも、加重係数を使用して平均したり分配することにより対応することができることは言うまでもない。
また、かご型誘導発電機を対象としてシミュレーションを行ったが、発電機のモデルを選択することにより、永久磁石同期発電機、巻線形誘導発電機、同期発電機など、発電機の種類に制約されることなく適用できる。
さらに、各風力発電機のピッチ角制御器に付帯させたSTR(セルフチューニングレギュレータ)は必須ではなく、より単純な制御論理を使用する場合にも、本発明のウインドファーム出力電力制御アルゴリズムを適用することによって、より好ましい制御結果を得ることができることは言うまでもない。
本発明の1実施例に係るウインドファームシステムのブロック図である。 本実施例に用いる従来のフィードバック型ピッチ角制御系を表すブロック図である。 本実施例を適用する風力発電システムのブロック図である。 本実施例に用いる風車の出力特性図である。 本実施例を適用するウインドファームにおいてランダムな風速変動を与えてシミュレーションを行った結果を示すグラフである。 本実施例のファジー回路Iにおけるファジールールを表わす表である。 本実施例のファジー回路Iにおけるメンバシップ関数である。 本実施例のファジー回路IIにおけるファジールールを表わす表である。 本実施例のファジー回路IIにおけるメンバシップ関数である。 シミュレーションの対象とした風車、誘導発電機、制御器のパラメータを示した表である。 シミュレーションにおいて各風力発電機に与えた風速変動を示すグラフである。 シミュレーションによる風力発電機単体の出力電力結果を示すグラフである。 シミュレーションによって得られたファジー回路Iのファジー推論で求めた補正係数η(k)の変化を表わすグラフである。 シミュレーションによって得られた各風力発電機におけるピッチ角βの変化を表わすグラフである。 シミュレーションによって得られたウインドファーム全体の正規化出力余裕より決定される各風力発電機の出力電力増加係数α(k)の変化を表わすグラフである。 従来方法による場合のウインドファーム出力電力と本発明の方法による場合のウインドファーム出力電力を比較して表示したグラフである。 最大出力電力関数による評価結果を示すグラフである。 出力電力平準化関数による評価結果を示すグラフである。
符号の説明
1 風車発電機
2 ピッチ角制御器
3 油圧サーボ系
10 一般化予測制御器(GPC)
12 パラメータ同定器
21 第1ブロック
22 第2ブロック
23 第3ブロック
24 第4ブロック
25 ファジー演算回路II
31 A演算回路
32 B演算回路
33 C算回路
34 D演算回路
35 ファジー演算回路I

Claims (6)

  1. 複数の風力発電機を有するウインドファームにおいて、ウインドファームに含まれる各風力発電機が翼のピッチ角を変化させることによって回転調整ができる風車に繋がった発電機と風力発電機のカットイン風速からカットアウト風速までの動作領域においてピッチ角制御をするピッチ角制御器を備えると共に、各風力発電機のピッチ角制御器に対して設定値を供給するウインドファーム制御装置を備えて、該ウインドファーム制御装置がウインドファーム最大出力電力演算回路とウインドファーム出力電力指令値演算回路を備えて、該ウインドファーム最大出力電力演算回路が各風力発電機における風の風速を用いて各風力発電機の風に対応する最大出力電力を算出し、ウインドファーム全体について積算してウインドファーム最大出力電力を求め、前記ウインドファーム出力電力指令値演算回路が該ウインドファーム最大出力電力に基づきウインドファーム平均出力電力とウインドファーム標準偏差出力電力を算出し、該ウインドファーム平均出力電力から該ウインドファーム標準偏差出力電力を差し引いた値からウインドファーム出力電力指令値を生成し、該ウインドファーム出力電力指令値に基づいて風力発電機ごとの出力電力指令値を算出して前記ピッチ角制御器に供給すると共に、前記ウインドファーム出力電力指令値からウインドファーム出力電力を差し引いてウインドファーム出力電力偏差を求め、また、各風力発電機の出力余裕を算出し、前記ウインドファーム出力電力偏差と各発電機の前記出力余裕とから風力発電機ごとの出力電力補償値を算定し、これを前記風力発電機ごとの出力電力指令値に加えた値を各風力発電機の総出力電力指令値とし、各風力発電機の前記ピッチ角制御器に前記設定値として供給することを特徴とするウインドファームにおける発電電力平準化装置。
  2. 前記ウインドファーム出力電力指令値演算回路は、ウインドファーム出力電力指令値演算用ファジー推論回路を備えて、試行錯誤により予め定めたファジールールとメンバシップ関数を用いたファジー推論によって、ウインドファーム全体のウインドファーム平均瞬時風速とこれを時間平均したウインドファーム時間平均風速とウインドファーム全体の平均瞬時風速の変化率であるウインドファーム風速変化率とに基づいて補正係数を決めて、該補正係数を前記標準偏差値に掛けたものを使って前記ウインドファーム出力電力指令値を算定することを特徴とする請求項1記載の発電電力平準化装置。
  3. 前記ウインドファーム制御装置は出力電力補償指令値生成回路を備えて、出力電力指令値を越えて出力する余裕を持つ複数の風力発電機に対して、出力電力の不足分を各風力発電機の出力余裕に比例するように各風車発電機に配分して求めた出力電力補償指令値を生成し、該出力電力補償指令値を加えることにより他の風力発電機と協調するように出力電力指令値を補正することを特徴とする請求項1または2記載の発電電力平準化装置。
  4. 前記出力電力補償指令値生成回路は、出力電力補償指令値生成用ファジー推論回路を備えて、試行錯誤により予め定めたファジールールとメンバシップ関数を用いたファジー推論によって、対象とする風力発電機のウインドファーム出力電力偏差について正規化した正規化出力余裕と他の風力発電機の正規化出力余裕の平均値とに基づいて出力電力増加係数を決めて、該出力電力増加係数を前記出力電力補償指令値に適用して補正することを特徴とする請求項3記載の発電電力平準化装置。
  5. 前記風力発電機のピッチ角制御器は、一般化予測制御器(GPC)とパラメータ同定器を備えたセルフチューニングレギュレータ(STR)を付帯することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の発電電力平準化装置。
  6. 翼のピッチ角を変化させることによって回転調整ができる風車に繋がった発電機と風力発電機のカットイン風速からカットアウト風速までの動作領域においてピッチ角制御をするピッチ角制御器を備える複数の風力発電機を有するウインドファームにおいて、各風力発電機のピッチ角制御器に対して設定値を供給するウインドファーム制御装置を備えて、
    該ウインドファーム制御装置が、各風力発電機における風の風速を用いて各風力発電機の風に対応する最大出力電力を算出し、ウインドファーム全体について積算してウインドファーム最大出力電力を求め、該ウインドファーム最大出力電力に基づきウインドファーム平均出力電力とウインドファーム標準偏差出力電力を算出し、該ウインドファーム平均出力電力から該ウインドファーム標準偏差出力電力を差し引いた値からウインドファーム出力電力指令値を生成し、該ウインドファーム出力電力指令値に基づいて風力発電機ごとの出力電力指令値を算出して前記ピッチ角制御器に供給すると共に、前記ウインドファーム出力電力指令値からウインドファーム出力電力を差し引いてウインドファーム出力電力偏差を求め、各風力発電機の出力余裕を算出し、前記ウインドファーム出力電力偏差と各発電機の出力余裕とから風力発電機ごとの出力電力補償値を算定し、該出力電力補償値を前記風力発電機ごとの出力電力指令値に加えた値を各風力発電機の総出力電力指令値として各風力発電機のピッチ角制御器に設定値として供給することを特徴とするウインドファームにおける発電電力平準化方法。
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