JP4629183B2 - 要求仕様記述支援装置およびその方法、記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は要求仕様記述支援装置およびその方法、記録媒体に関し、特に、ソフトウェア等のシステム開発で用いる要求仕様の記述を支援するための装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、コンピュータを利用したシステム開発は、その要求仕様の定義から基本設計、詳細設計などの過程を経て最終的にコーディングされ、必要に応じてデバッグされて完成となる。この中で、特に要求仕様の定義は、システム開発を行う上で非常に重要な意味を持つものである。すなわち、要求仕様の中で曖昧な記述や誤解を生じるような記述をしていると、その内容をもとに設計され作成されたシステムは、全く使えないものか、ユーザの全く期待していなかったものになってしまうことが多い。
【0003】
また、要求仕様をきちんと記述していない場合、システム開発においてその要求定義の問題が発覚するのは、設計が終わったとき、あるいはコーディングを開始してからであることが多いが、この段階で間違いを直すのは簡単ではなく、莫大な開発コストがかかる。これに対して、最初の要求仕様をきちんと記述しておけば、その後で発生する手戻り作業を極力抑えることができる。したがって、要求仕様をきちんと記述しておくことは、極めて重要であると言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このように要求仕様は極めて重要であるにもかかわらず、従来これを正確に記述することができないことが多かった。
【0005】
すなわち、従来は、システム開発の前段階において、現状システムと改善後のシステム、あるいは新しいシステムの内容などについて、システムが備える機能を中心として、人間が行う作業、データの発生や流れ、データの出力などを人間の言葉や図面を用いて記述していた。また、最近では、要求仕様を記述するのに種々の方法が用いられるようになってきており、その中の1つに、システムの機能ではなく用途に着目して記述を行うユースケースと呼ばれるものも登場してきている。
【0006】
しかし、何れの方法によっても、その記述された内容からシステム設計に漏れや誤り等がないかどうかをチェックするのは、人手によっていた。例えば、要求仕様として記述された文章や図面そのものを人間が見て、そこからデータの発生、利用関係、出力等や、誰が何を入力してどんな作業を行うのかなどの色々なチェックをその人間の判断で行っていた。
【0007】
ところが、これらのチェックは、人間が手作業で行うものなので、見落としや間違いなどが発生しやすい。また、コンピュータ等を利用してもある程度はチェックできるが、どのように行えばチェックが正確かつ容易になるかは、明確でなかった。チェックのミスや漏れがあると、結局は正しい要求仕様を記述することができず、その後の手戻り作業が発生してしまうことになり、多くの開発コストがかかってしまう原因となる。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みて成されたものであり、記述された要求仕様のチェックを正確かつ容易に行えるようにすることにより、正確な要求仕様を記述することを支援できるようにした要求仕様記述支援装置およびその方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の要求仕様記述支援装置は、システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケース上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析手段と、上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力手段とを備えたことを特徴とする。
本発明の要求仕様記述支援方法は、システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケースと上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、関係解析手段と、関係出力手段とを備えた要求仕様記述支援装置によって実行される要求仕様記述支援方法であって、上記関係解析手段が、上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析ステップと、上記関係出力手段が、上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力ステップとを備えたことを特徴とする。
本発明のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、コンピュータを、システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケースと上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析手段と、上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力手段として機能させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0023】
本発明は上記技術手段より成るので、要求仕様モデルの各構成要素間の関係が解析されて出力されることとなり、その出力された構成要素間の関係をオペレータが参照することによって、本来定義すべき関係に漏れがないかどうかや、不必要な関係が定義されていないかどうかなどを確認することにより、要求仕様が適切に書かれているかどうかをチェックすることが可能となる。
【0024】
また、本発明の他の特徴によれば、要求仕様を記述するための情報入力画面として用意された複数のビューの中から、オペレータが書きやすいビューを用いて要求仕様の記述を行うことが可能となり、1つのビューを用いて要求仕様の定義内容を変更すると、それに連動して他のビューの定義内容も適切に更新されることとなる。
【0025】
また、本発明のその他の特徴によれば、例えば利用関係を用いて共通の構成要素を作成することにより、複数の構成要素からこの共通構成要素を利用することが可能となり、構成要素の再利用を容易にすることが可能となる。また、汎化関係を用いて別の構成要素を作成することにより、様々な構成要素について要求仕様を記述していく際に、それらの構成要素間で共通の部分は繰り返し入力しなくても済む。このとき、汎化された構成要素は元の構成要素との差分だけをデータとして持つので、元の構成要素において行われた修正内容を、汎化された構成要素にも特別な処理を行うことなく反映させることが可能となる。また、拡張関係を用いて別の構成要素を作成することにより、ある構成要素から他の構成要素へと条件分岐させることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。
【0028】
図1において、要求仕様記述部1は、本実施形態による要求仕様モデルの各構成要素が全て含まれるようにあらかじめ定められた所定のフォーマットに従って、要求仕様の定義を記述する。すなわち、要求仕様の入力フォーマットとして、上記要求仕様モデルの各構成要素を全て含んだ入力画面を用意し、ここに各種情報を入力していくことによって、要求仕様を記述する。本実施形態の場合、要求仕様モデルの各構成要素としては、ユースケース、アクタ、データ、条件、ビジネスルールの5つを含む。
【0029】
ユースケースとは、開発するシステムが業務上どのように利用されるのかという点に着目して、システムの稼働時にオペレータが行う一連のアクション(イベント)等を、トランザクション毎に各構成要素が明確になるように自然言語で記述したものを言う。また、アクタは、それぞれのアクションを誰が行うかを示すもの、データは、各アクションの際にどんなデータを入出力するかを示すもの、条件は、各アクション時に満たすべき状態等を示すもの、ビジネスルールは、開発されたシステムによって業務を遂行する上で守るべきルールを示すものである。
【0030】
図2は、本実施形態による要求仕様の入力画面の例を示す図である。図2において、ツリー構造表示画面21は、あるシステムの開発プロジェクトについて定義した要求仕様モデルをツリー構造にて表示するための画面である。この画面21の下方には、タグ22a,22bが設けられており、一方のタグ22aをクリックすると、図2に示されるようにユースケースの入力画面となり、もう一方のタグ22bをクリックすると、図示しないビジネスルールの入力画面となる。
【0031】
図2の例では、プログラミングの教育システムを開発するプロジェクトで要求仕様として定義すべき情報の例を示しており、上記ツリー構造表示画面21内には、そのプロジェクトにおけるユースケースの利用関係とアクタの一覧とが示されている。すなわち、ここに示されるツリー構造としては、“プロジェクト”の下層に“ユースケース”と“アクタ”があり、上記“ユースケース”の下層に“外部”、“内部”および“情報システム”がある。
【0032】
さらにここでは、ユースケース“外部”の中のユースケースの利用関係を特に示している。すなわち、ユースケース“外部”と書かれた階層の下の階層には、“演習問題の提供”、“評価”および“○○知識獲得”というユースケースがあり、上記“演習問題の提供”の下の階層には更に“事前準備”および“演習問題の公開”というユースケースがある。さらに、上記“演習問題の公開”の下の階層には更に“演習問題の実装”というユースケースがある。
【0033】
このように、ある業務システムを作成する1つのプロジェクトに関する要求仕様は、システム上で行う個々の業務を単位として記述した複数の単位要求仕様から成り、ツリー構造表示画面21内に示される“演習問題の提供”、“評価”、“○○知識獲得”、“事前準備”、“演習問題の公開”、“演習問題の実装”などの各ユースケースは、それぞれ1つの単位要求仕様に該当する。
【0034】
ここで、例えばツリー構造表示画面21内の任意のユースケースの部分をマウスでクリックすると、そのユースケースの入力画面23がツリー構造表示画面21の右側に表示される。図2の例では、“演習問題の実装”というユースケースの部分がクリックされたときの様子を示している。このユースケース入力画面23では、ユースケース名の表示の後に、目的、事前条件、基本系列、事後条件およびデータの入力画面が表示される。
【0035】
上記ユースケース入力画面23内の目的の欄には、そのユースケースにおいてどんな業務を行うのかの大まかな内容を定義する。また、事前条件の欄には、その業務を行うために事前に行われていることが必要な条件を定義する。また、基本系列の欄には、そのユースケースで誰が何を行うか等の具体的な内容を定義する。ここでは、具体的な動作の内容を表すイベントと、それを誰が行うかを表すアクタと、それを行う際に利用する他のユースケースとを各動作毎に順番に記述していく。図2では、ツリー構造表示画面21内から“箇所研修生”をドラッグしてきてアクタの欄に張り付けている状態を示している。
【0036】
また、事後条件の欄には、そのユースケースで定義されている動作を行った後にどんな状態となるかを定義する。例えば、動作が成功に終わった場合と、失敗に終わった場合とに分けて、それぞれの場合にどういう状態となるかを定義する。また、データの欄には、そのユースケースでどんなデータを入出力するかについて定義する。なお、図2中には事後条件およびデータの入力画面は現れていないが、これらは画面を下にスクロールさせると見えてくる。
【0037】
このように、本実施形態では、図面等とは異なり、誰もが同じように理解できる自然言語で各種の情報を入力していくことによって要求仕様を記述するようにしているので、開発するシステムの機能とそれを用いて行う業務との対応関係を明確にすることができ、食い違いの発生を極力少なくすることができる。その際、あらかじめ定められた入力項目に対して記述を行えば良いので、ユースケース等の記述がしやすく、簡単に入力することができる。また、図2に示すように、構成要素の記述をドラッグ&ドロップ操作によって行うこともできるので、入力ミスを防止することもできる。
【0038】
図1の要求仕様記述部1では、上記図2に示したフォーマット入力画面に基づいて、目的、条件、基本系列、データなどの各種情報を含んだユースケースを単位要求仕様毎に順次入力していくとともに、対応するビジネスルールを同じく単位要求仕様毎に順次入力していく。要求仕様格納部2は、このように入力された個々の要求仕様の情報を格納するためのものである。ここでは、定義された個々のユースケースおよびビジネスルール毎に要求仕様が格納される。
【0039】
関係解析部3は、上述のように定められたフォーマットに従って記述された要求仕様中の各構成要素間の関係を解析するものであり、構成要素抽出部31と、第1の解析部32と、解析結果格納部33と、第2の解析部34とを備える。ここで、構成要素抽出部31は、要求仕様格納部2に格納されている要求仕様の情報中から、要求仕様モデルの構成要素(ユースケース、アクタ、データ、条件、ビジネスルール)に相当する部分を個々の単位要求仕様毎に抽出する。
【0040】
また、第1の解析部32は、構成要素抽出部31により抽出された各構成要素の情報を用いて、単一の単位要求仕様内に含まれる各構成要素間の関係を夫々解析し、その結果を解析結果格納部33に個々の単位要求仕様毎に格納する。ここでは、要求仕様モデルを構成する5つの構成要素のうち、同じ構成要素間あるいは異なる2つの構成要素間の関係を、構成要素の組み合わせを複数選んで各々解析する。
【0041】
すなわち、ここで解析する構成要素間の関係は、5つの構成要素の中の2つの関係、例えばユースケースとアクタとの関係(誰がそのユースケースを実行するか等)、ユースケースとデータとの関係(そのユースケースでどんなデータが入出力されるか等)などである。また、同じ構成要素間の関係、例えばユースケースと他のユースケースとの関係(あるユースケースで他のどのユースケースを利用するか等)も解析する。また、解析する関係の種類としては、利用関係と拡張関係とがある。
【0042】
さらに、第2の解析部34は、上記第1の解析部32により各単位要求仕様毎に解析され解析結果格納部33に格納されたそれぞれの解析結果を用いて、1つのプロジェクト内に含まれる複数の単位要求仕様間にまたがる各構成要素間の関係を更に解析する。この第2の解析部34でも、上述した第1の解析部32と同様に、5つの構成要素のうち、同じ構成要素間あるいは異なる2つの構成要素間の関係を、構成要素の組み合わせを複数選んで各々解析する。
【0043】
ただし、ここでは5つの構成要素のうちどれを対象として関係の解析を実行するかは、解析指定部4を用いてオペレータが指定する。すなわち、第2の解析部34は、解析結果格納部33に格納されている個々の単位要求仕様毎の解析結果を用いて、指定された構成要素間の関係を全要求仕様モデルに渡って解析する。関係出力部5は、上記第2の解析部34により解析された結果を、例えば表示装置に出力することにより画面上に表示する。
【0044】
図3は、上記解析指定部4により関係解析を行う構成要素を指定するための画面の一例を示す図である。図3に示すように、本実施形態では、5つの構成要素を縦軸および横軸のそれぞれに配したマトリクス表示を用い、マトリクス上の各マスに解析指定用のボタン41を設けている。この解析指定用ボタン41は、全てのマスに設けられるのではなく、関係のあり得るところにだけ表示される。例えば、ユースケースとビジネスルールとの関係はあり得るが、データとビジネスルールとの関係はあり得ない。
【0045】
何れかの解析指定用ボタン41をクリックすると、図3に示されるような、利用関係と拡張関係との何れかを選択するための関係種類選択画面42がポップアップ表示される。ここでオペレータが利用関係か拡張関係かの何れかを選択すると、第2の解析部34により当該指定された構成要素間の関係が全要求仕様モデルに渡って解析される。そして、その解析結果が関係出力部5により画面表示される。本実施形態では、指定された構成要素間の関係について解析された結果をマトリクス表示する。
【0046】
図4〜図6は、上記解析結果のマトリクス表示の例を示す図である。図4は、アクタとユースケースとの関係を示す図である。この図4に示すマトリクス表示において、“P”はそのユースケースにとって主たるアクタ(プライマリアクタ)であることを示し、“S”は副次的なアクタ(セカンダリアクタ)であることを示す。プライマリアクタは、図2のユースケース入力画面で、基本系列の一番最初の欄に入力されたアクタがなる。一方、基本系列の二番目以降の欄に入力されたアクタは、全てセカンダリアクタとなる。
【0047】
オペレータは、このようなアクタとユースケースとの関係を参照することにより、各ユースケース毎にどのアクタが関連しているかを一目瞭然で分かるようになる。
【0048】
また、図5および図6は、ユースケースとユースケースとの関係を示す図である。このうち図5では、ユースケース間の利用関係を“U”で示している。これを見ることにより、例えば「事前準備」のユースケースが「研修環境の説明」というユースケースを利用しているといったことが一目で分かる。また、図6は、ユースケース間の拡張関係を“E”で示している。例えば「実装演習の提供」というユースケースは、「チェック」というユースケースを拡張していることが分かり、「チェック」のユースケースを拡張しているものには、他に「受入検査」というユースケースがあることが分かる。
【0049】
オペレータは、このようなユースケース間の関係を参照することにより、各ユースケース毎にどのユースケースを利用あるいは拡張しているのかを一目瞭然で分かるようになる。
なお、図には示していないが、要求仕様モデルの他の構成要素間の関係についても同様にしてマトリクス表示を見ることができる。
【0050】
オペレータは、これらのマトリクス表示を見ることにより、本来定義すべき関係に漏れがないかどうかとか、不必要な関係が定義されていないかどうかなどを容易に確認することができ、ひいては、要求仕様が適切に書かれているかどうかを簡単にチェックすることができる。これによって要求仕様が適切に書かれていないことが分かれば、その時点で要求仕様を正しく記述し直すことができ、システムの設計終了後等における手戻り作業を未然に防ぐことができる。
【0051】
図7は、図1の関係解析部3が行う動作を示すフローチャートである。図3において、まずステップS1で、図2の入力画面に従って定義された各単位要求仕様(各階層のユースケース)をカウントするためのカウント値iを“0”に初期化した後、ステップS2でそのカウント値iを1つ増やし、ステップS3に進む。ステップS3で関係解析部3内の構成要素抽出部31は、要求仕様格納部2の中から、ある1つの単位要求仕様について記述された要求仕様情報を読み込む。
【0052】
そして、ステップS4で、その読み込んだ要求仕様情報の中から、要求仕様モデルの5つの構成要素を判別して抽出する。ここでは、図2のユースケース入力画面23内で構成要素の入力欄として明示された部分の情報を読み込むことによって、各構成要素の情報を簡単に抽出することができる。例えば、基本系列欄の中のアクタは誰であるかとか、利用しているユースケースには何があるか、あるいは事前条件の有無やそのユースケース内で入出力されるデータは何であるか等といった情報を抽出する。また、構成要素の入力欄以外に入力された内容を読んで解析することにより、各構成要素を判別して抽出するようにしても良い。
【0053】
次に、ステップS5で第1の解析部32は、上記ステップS2にて1つの単位要求仕様の中から抽出した5つの構成要素に対して、同じ構成要素間あるいは異なる2つの構成要素間の関係を順次解析する。すなわち、オブジェクトモデルのクラス図を作成していくイメージで、互いに関係のある構成要素間にリンクを順次張っていくことにより、1つの単位要求仕様内での構成要素間の関係をチェックする。そして、その解析結果を解析結果格納部33に格納する。
【0054】
次に、ステップS6に進み、ある1つのプロジェクトについて定義された全ての単位要求仕様について関係解析の処理が終了したかどうかを判断し、まだ残りがある場合は、ステップS2に戻って当該残りの単位要求仕様の関係解析を実行する。一方、定義された全ての単位要求仕様について、構成要素間の関係解析が終了した場合には、ステップS7に進み、解析指定部4によって関係解析を行う構成要素の指定が行われたかどうかを判断する。ここで、指定が行われた場合はステップS8に進み、第2の解析部34は、当該指定された構成要素間の関係を全要求仕様モデルに渡って解析する。そして、その解析結果を関係出力部5に出力して、処理を終了する。
【0055】
以上詳しく説明したように、本実施形態の要求仕様記述支援装置によれば、定められたフォーマットに従って記述された要求仕様モデルの構成要素間の関係を解析し、その解析結果を例えば表示装置に表示するようにしたので、その表示された構成要素間の関係に漏れや矛盾等がないかどうかを見ることによって、記述された要求仕様が正確に記述されているか否かのチェックを容易に行うことができる。例えば、ここで要求仕様の不備が発見された場合には、その不備を補充するように要求仕様を記述し直すことにより、システムを開発する上で必要な要求仕様を、最終的に矛盾や抜けがないように正確に記述することができる。これにより、その後の設計段階や実装段階で手戻り作業が発生してしまう不都合を抑制することができる。
【0056】
また、要求仕様の記述はユースケースの形態により自然言語で行うので、要求仕様を記述する作業者の負担を軽減することができるとともに、作成された要求仕様を後で誰が見ても容易に理解できるものとすることができる。なお、構成要素間の関係が簡単に分かるので、現行プロセスの解析などにおいても有効に利用することができる。
【0057】
なお、上記実施形態では、第1の解析部32による単位要求仕様毎の関係解析処理までは自動的に行い、第2の解析部34による全要求仕様モデルに渡る関係解析処理は、解析指定部4による指定が行われたときにはじめて行っていた。これに対し、第1の解析部32および第2の解析部34による関係解析処理をあらかじめ全て行ってその解析結果を格納しておき、その後オペレータから構成要素の指定が行われたときに、指定された構成要素間の関係を選択して出力するようにしても良い。また、第1の解析部32による解析処理と第2の解析部34による解析処理の双方とも、オペレータから指定されたときにのみ、当該指定された構成要素間の関係を解析して出力するようにしても良い。
【0058】
また、上記実施形態では、要求仕様モデルの構成要素として、ユースケース、アクタ、データ、条件、ビジネスルールの5つをあげたが、これらは単なる一例であって、本発明はこれに限定されるものではない。また、各構成要素間の関係の解析の方法も、上述した第1の解析部32および第2の解析部34のように、まず単位要求仕様内での関係を解析した後で全体での関係を解析する方法には限定されない。
【0059】
また、上記実施形態では、解析指定部4により関係解析を行う所望の構成要素を指定する際に、図3のような指定用画面を用いていたが、図2の左側に示したツリー構造表示画面21から指定を行うようにすることも可能である。図8は、マウスカーソルを“外部”と書かれたアイコンのところに移動させ、マウスの例えば右ボタンを押した後、カーソルを移動して“アクタ”のアイコンを選択したときの状態を示す。この場合は、図4に示すようなユースケースとアクタとの相関マトリクスが表示されることになる。
【0060】
また、上記実施形態では、構成要素間の関係の解析結果を図4〜図6のようにマトリクス表示するだけであったが、このマトリクス上において所望のマスをクリックしたときに、そのマスに該当する入力画面を表示させるようにしても良い。オペレータは、マトリクス表示を見て何らかの矛盾や定義漏れがあると判断した場合には、要求仕様の入力画面に戻って再び定義を行うことになるが、上述のようにすれば、対応する入力画面に直ちに飛んでいくことができるので、作業の操作性および効率性を向上させることができる。
【0061】
また、上記実施形態では、各構成要素間の関係について解析された結果をマトリクス表示していたが、ユースケース図として表示するようにしても良い。図9は、表示されるユースケース図の例を示す図である。図9において、楕円で示した部分はそれぞれ単位要求仕様のユースケースを示し、人の形をした部分はアクタを示している。また、このユースケース図では利用関係および拡張関係を両方とも表示している。このようにすれば、各構成要素間の関係をイメージとして確認することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、構成要素間の関係を表すマトリクス表示を見てオペレータ自身が要求仕様の矛盾や漏れを判断していたが、あるべきルールをあらかじめ登録しておくことにより、矛盾や漏れを装置に自動的に行わせるようにすることも可能である。例えば、プライマリアクタもセカンダリアクタも存在しない場合や、データが重複して2回以上使われている場合、あるいはデータの参照場所と入力場所との対応がとれていない場合などの一般的にチェック可能な項目に関しては、装置が自動的にチェックを行い、ルール違反があった場合にはエラーメッセージを出力するようにすることが可能である。
【0063】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図10は、第2の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。なお、この図10において、図1に示した符号と同一の符号を付したものは、同一の機能を有するものであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0064】
図10において、文章ベースの要求仕様記述部51は、要求仕様モデルの各構成要素(ユースケース、アクタ、データ、条件、ビジネスルール)が全て含まれるようにあらかじめ定められた所定のフォーマットに従って、要求仕様の定義を文章ベースで記述するものであり、図1に示した要求仕様記述部1とほぼ同様のものである。ただし、本実施形態による文章ベースの要求仕様記述部51は、要求仕様を記述するための入力画面として複数のビューを有する点で、図1の要求仕様記述部1と異なる。なお、この入力画面は、CRTやLCDなどの表示部55上に表示されるものである。
【0065】
上記文章ベースの要求仕様記述部51が有する複数のビューの例としては、要求仕様を必須項目だけで簡易的に記述できるようにした画面や、表(テーブル)形式によって一覧として要求仕様を記述するようにした画面、あらかじめ設定した1つ1つの入力項目を埋めながら詳細に要求仕様を記述していく画面などが考えられる。
【0066】
また、本実施形態では、文章ベースで要求仕様を記述する文章ベースの要求仕様記述部51の他に、図ベースで要求仕様を記述できるようにした図ベースの要求仕様記述部52も備えている。この図ベースの要求仕様記述部52も、要求仕様を記述するための入力画面として複数のビューを有している。上記文章ベースの要求仕様記述部51および図ベースの要求仕様記述部52が持つビューは、表示制御部54の制御により、表示部55上に複数を同時に表示させることが可能である。
【0067】
これら文章ベースの要求仕様記述部51で記述された要求仕様の情報、および図ベースの要求仕様記述部52で記述された要求仕様の情報は、要求仕様格納部53に格納される。ここでは、各要求仕様記述部51,52が持つ個々のビューごとに、定義された要求仕様の情報が別に格納される。
【0068】
表示制御部54は、要求仕様格納部53に格納された各ビューに対応する要求仕様情報のうち、指定されたビューに対応する情報を選択的に表示部55に表示させる制御を行う。このとき、表示制御部54は、図ベースの要求仕様記述部52で定義された要求仕様情報を表示部55に表示する場合には、GUI(Graphical User Interface)等を用いて表した所定のアイコンによってアクタやユースケースを表示する。このアイコン等の表示位置に関する情報は、要求仕様格納部53に格納されている。表示制御部54はまた、関係出力部5から出力される関係情報を表示部55に表示させる制御も行う。
【0069】
更新部56は、文章ベースの要求仕様記述部51および図ベースの要求仕様記述部52が有する複数のビューのうち、あるビューを用いて追加、削除あるいは変更された定義内容を他のビューにも反映させるように、要求仕様格納部53に格納されている要求仕様情報を更新するものである。
【0070】
すなわち、ある1つのビューを用いて要求仕様の定義に追加、削除あるいは変更の操作が行われると、そのビューに対応して要求仕様格納部53内に格納されている要求仕様情報が変更される。関係解析部3では、この変更された要求仕様情報を解析して各構成要素間の関係情報を解析結果格納部33に格納する。更新部56は、このとき解析結果格納部33に格納された関係情報に基づいて、上記要求仕様の変更等が実際に行われたビュー以外の他のビューに対応する要求仕様情報を更新し、全てのビューの要求仕様が互いに同じ内容となるようにする。
【0071】
このように、要求仕様格納部53に格納されている各ビューに対応する要求仕様情報の更新が行われる場合において、図ベースのビューを更新するときは、自動レイアウト生成部57は、要求仕様格納部53に格納されているアイコン等の表示位置に関する情報も更新し、アイコン同士が重ならないように画面レイアウトを自動的に調整する。
【0072】
なお、ここでは、更新部56は、要求仕様の変更等が実際に行われたビュー以外のビューに対して要求仕様情報の更新を行うようにしているが、処理をより簡素化するために、要求仕様の変更等が実際に行われたビューを含む全てのビューに対して要求仕様情報の更新を行うようにしても良い。この場合、実際に変更等が行われたビューに対して要求仕様の更新を行っても、同じ内容で上書きするだけなので、特に問題はない。
【0073】
このようにして要求仕様格納部53に格納されている各ビューに対応する要求仕様情報を更新すると、表示制御部54は、更新された新たな内容に従って要求仕様情報を表示部55に表示することになる。これにより、表示部55に表示されている複数のビューのうち何れかのビューで要求仕様の内容を変更すると、そのとき表示部55に表示されている他のビュー内の要求仕様の内容がそれに合わせて変更される。
【0074】
図11は、本実施形態による表示部55の表示画面の例を示す図である。図11において、ツリー構造表示画面61は、図2に示したツリー構造表示画面21と同様、あるシステムの開発プロジェクトについて定義した要求仕様モデルをツリー構造にて表示するための画面である。このツリー構造表示画面61において、アクタやユースケースの追加、削除あるいは変更などを任意に行うことが可能である。
【0075】
図11の例では、要求仕様を記述するための入力画面(ビュー)として、3つのビュー62〜64を表示している。また、記述された要求仕様に基づき解析された各構成要素間の関係を表示するための画面として、1つのマトリクス表示ビュー65も表示している。
【0076】
要求仕様を記述するためのビューの1つ目は、アクタの一覧をテーブル形式にて表示するアクタ一覧画面62であり、2つ目は、ユースケースの一覧をテーブル形式にて表示するユースケース一覧画面63である。これらの画面62,63は、文章ベースの要求仕様記述部51によって要求仕様を記述するための入力画面である。3つ目は、アクタやユースケースをGUIなどの図形式で表示するダイアグラム画面64である。これは、図ベースの要求仕様記述部52によって要求仕様を記述するための入力画面である。
【0077】
1つ目のアクタ一覧画面62の欄では、アクタの名称と、各アクタの内容を表す概要と、各アクタと関係を有するユースケース(そのアクタが実行するユースケース)とを定義する。また、2つ目のユースケース一覧画面63の欄では、ユースケースの名称と、各ユースケースにおいてどんな業務を行うのかの大まかな内容を表す目的と、各ユースケースと関係を有するアクタ(そのユースケースを実行するアクタ)とを定義する。
【0078】
また、3つ目のダイアグラム画面64では、上記アクタ一覧画面62あるいはユースケース一覧画面63において文章ベースで定義される内容と同様の内容(アクタの概要やユースケースの目的は除く)を図ベースで定義する。この図11の例では、アクタは人間の形をしたアイコンで表され、ユースケースは楕円形のアイコンで表される。また、アクタとユースケースとの間の関係は、その間に引かれた線によって表される。
【0079】
このダイアグラム画面64において要求仕様を定義する際には、アクタボタン66をクリックすることによって新たなアクタを追加することができ、ユースケースボタン67をクリックすることによって新たなユースケースを追加することができる。また、コミュニケーションボタン68をクリックすることによって、アクタとユースケースとの間の関係を追加することができる。
【0080】
この図11に示す画面において、例えば所望のユースケースの部分をマウスでクリックすると、図2に示したような詳細なユースケースの入力画面が表示され、より詳細な定義を行うことができるようになっている。
なお、この図11では既に要求仕様の定義が入力された状態を示しているが、最初はどのビューも空欄である。
【0081】
ここで、例えばアクタ1,2およびユースケース1,2の定義まで終了している段階で、更にアクタ一覧画面62を用いてアクタ3およびユースケース3を追加する場合を例にとってその動作を説明する。
【0082】
まず、アクタ一覧画面62内のアクタ名称の欄にアクタ3を追加する。この時点では、入力画面63,64を含む他のビューに対応する要求仕様の記述内容の更新処理はまだ行われないが、ユースケース一覧画面63では、上記アクタ一覧画面62で新たに定義されたアクタ3を、何らかのユースケースを実行するアクタとして選択可能な状態になる。
【0083】
次に、ユースケース一覧画面63内のユースケース名称の欄にユースケース3を追加する。この時点でも、入力画面62,64を含む他のビューに対応する要求仕様の記述内容の更新処理はまだ行われないが、アクタ一覧画面62では、上記ユースケース一覧画面63で新たに定義されたユースケース3を、何れかのアクタが実行するユースケースとして選択可能な状態になる。
【0084】
次に、ユースケース3を実行するアクタとして、ユースケース一覧画面63内のアクタの欄にアクタ3を追加する。すると、関係解析部3によってこのアクタ3とユースケース3との関係が解析され、その解析された関係情報に基づいて、更新部56によって他のビューに対する定義内容の更新処理が行われる。
【0085】
これにより、ユースケース一覧画面63と同時に表示されている他の入力画面62,64の定義内容が、ユースケース一覧画面63で追加された定義内容と同様となるように更新されて表示される。すなわち、アクタ一覧画面62では、ユースケースの欄にユースケース3が追加表示される。また、ダイアグラム画面64では、アクタ3のアイコンとユースケース3のアイコンとがその間に線が引かれた状態で追加表示される。
【0086】
なお、ここでは、ある文章ベースのビューにおいて要求仕様の記述が変更された場合に、他の文章ベースのビューに対応した要求仕様および図ベースのビューに対応した要求仕様の記述を更新する例を示したが、これとは逆に、ある図ベースのビューにおいて要求仕様の記述が変更された場合には、他の図ベースのビューに対応した要求仕様および文章ベースのビューに対応した要求仕様の記述が更新される。
【0087】
また、ここでは、ある文章ベースのビューで要求仕様の記述が変更された場合に、図ベースのビューに対応した要求仕様の表示を自動的に更新する例を示したが、オペレータからの指示に応じて更新内容を表示するようにしても良い。この指示を行うための構成が、図10に示した図化範囲指定部58である。
【0088】
すなわち、ユースケース一覧画面63内でアクタ3とユースケース3を追加したときに、アクタ一覧画面62内の表示がそれに対応して更新されることは上述の場合と同じであるが、このときダイアグラム画面64には、アクタ3とユースケース3の追加内容はまだ表示しない。ここで、オペレータが図化範囲指定部58を用いて、例えばアクタ一覧画面62内でアクタ3とユースケース3の範囲を指定し、これを図化することを指示すると、そのとき初めてアクタ3のアイコンとユースケース3のアイコンとをその間に線が引かれた状態で追加表示する。
【0089】
つまり、アクタあるいはユースケースの削除および図に表示されている部分への更新については、その削除内容や更新内容を図ベースのビューに即時に反映させても良いが、新たな追加分については、それをその図ベースのビューに加えて表示するのが適切かどうか不明なことが多いので、自動的な追加は行わず、図化範囲指定部58による指定を待って行うようにする。これは、あるユースケース図は、要求仕様の全体ではなくその一部だけを表示している場合があるからである。したがって、全要素を表示するように指定されているビューであれば、他のビューでの追加内容を自動的に反映させることとしても問題ない。
【0090】
また、上述の動作例では、最初にアクタ一覧画面62内のアクタ名称の欄にアクタ3を追加した時点では他のビューに対する記述内容の更新処理は行わないようにしていたが、この時点でも直ちに関係解析部3によってアクタ3の関係を解析し、その結果を他のビューに反映させるようにしても良い。
【0091】
この場合、アクタ3の関係を解析すると、アクタ3に関係するユースケースは存在しないという結果が得られる。更新部56は、この解析結果に基づいて、他のビューに対する記述内容の更新処理を行うようにする。すなわち、ここではアクタ3に関係するユースケースの更新処理は行えないが、アクタに関する入力項目を持つビューに対してはそのアクタ3を追加する処理を行う。これにより、アクタ一覧画面62内のアクタ名称の欄にアクタ3を追加した時点で、例えばユースケース一覧画面63のアクタ一覧の欄にアクタ3の名称が追加表示される。
【0092】
その後、アクタ一覧画面62内のユースケースの欄にユースケース3を追加すると、関係解析部3によってこのアクタ3とユースケース3との関係が解析され、その解析された関係情報に基づいて、更新部56によって他のビューに対する定義内容の更新処理が行われる。これにより、ユースケース一覧画面63のユースケース名称の欄にもユースケース3の名称が追加表示される。
【0093】
以上のようにして要求仕様の記述内容が変更されると、構成要素間の関係をマトリクス表示するマトリクス表示ビュー65の内容も更新して表示される。図11に示す例では、この更新表示は最新ボタン69をクリックしたときに行われるようになっている。なお、この最新ボタン69を押さなくても自動的に内容を更新して表示するようにしても良い。
【0094】
以上のように、第2の実施形態によれば、要求仕様を記述するための入力画面として複数のビューを用意し、任意のビューを用いて要求仕様を記述できるようにしたので、それぞれのオペレータ毎に書きやすいビューを用いて要求仕様の記述を行うことができる。しかも、1つのビューを用いて記述内容を変更すると、それに連動して他のビューの記述内容も適切に更新されるので、オペレータにとっての使い勝手を格段に向上させることができる。
【0095】
さらに、本実施形態では、文章ベースだけでなく、図ベースによっても要求仕様を記述することができるようにしているので、例えば、最初は図ベースのビューを用いて視覚的に分かりやすい状態で要求仕様を記述していき、途中から文章ベースのビューに切り替えて詳細に記述していくといった使い方ができる。もちろん、最初に文章ベースで記述した要求仕様からそれに対応するユースケース図を自動的に生成し、以後は図ベースと文章ベースの所望のビューで修正していくことも可能である。つまり、図ベースの方が定義しやすい部分と文章ベースの方が定義しやすい部分とで適宜ビューを切り替えて使い分けることができる。
【0096】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
第3の実施形態は、要求仕様をユースケースの形態で記述する際に、ユースケースやアクタなどを構造的に記述できるようにしたものである。構造化されたユースケースやアクタの記述方法として、ここではUML(Unified Modeling Language )を利用する。
【0097】
上記UMLにおいては、構成要素間の関係の種類として、利用(uses)、汎化(generalization)、拡張(extends )の3つが定義されている。利用にはユースケース間の利用があり、汎化にはユースケース間およびアクタ間の汎化があり、拡張にはユースケース間の拡張がある。ここで言う利用、汎化、拡張は、UMLのバージョン1.1 における定義に基づいたものであるが、UMLのバージョン1.3 における定義に基づくものに置き換えることも可能である。
【0098】
本実施形態では、ユースケース間の関係を定義する際、あるユースケース内の基本系列を構成する1個のイベントを他の1個のユースケースに対応させて構造化している点に特徴がある。このようにすることにより、ユースケースやアクタを構造化したときの詳細な関係を分かり易くすることができる。
【0099】
ここで、利用とは、複数のユースケース間で共通に利用可能な共通サブユースケースがあるときに、あるユースケースからその共通サブユースケースを利用する関係を言う。汎化とは、元のユースケースや元のアクタに対して部分的な変更を加えて新たなユースケースや新たなアクタを作る関係を言う。なお、あるユースケースAをベースに、それを継承して差分を記述して別のユースケースBを定義した場合、ユースケースAはユースケースBを汎化したものであると言い、ユースケースBはユースケースAを特殊化したものであると言い、両者の関係を汎化関係という。また、拡張とは、基本的なイベントの流れを規定したユースケースにおいて、ある特定の条件を満たしたときに別の拡張ユースケースの処理を行う関係を言う。
【0100】
図12は、本実施形態によるユースケースの入力画面の例を示す図であり、基本系列を定義する部分を特にピックアップして示している。この図12に示す基本系列の入力欄においては、図2の場合と同様に、そのユースケースで誰が何を行うか等の具体的な内容をイベント欄71およびアクタ欄72に記述する。このとき、特定のイベントにおいて共通サブユースケースを利用することがあれば、その利用する共通サブユースケースの名称を利用ユースケース(利用UC)の欄73に記述する。
【0101】
図12の例では、“ユースケース1”の基本系列において“イベント2”の中で利用する共通サブユースケースとして“ユースケース5”を定義している。これにより、“ユースケース1”と“ユースケース5”との間に利用(uses)の関係が張られる。
【0102】
また、図12の入力画面には、利用UC作成ボタン74、特殊化ボタン75および拡張ボタン76が設けられている。このうち、利用UC作成ボタン74は、複数のイベント列を指定して共通サブユースケースを作成することを指示するためのボタンである。
【0103】
例えば、図12に示す入力画面上で、共通サブユースケースに落とし込みたいイベント列を指定して利用UC作成ボタン74をマウスでクリックすると、その指定したイベント列を要素とする共通サブユースケースの名称や概要(目的)の入力を促す画面が現れる。この画面で共通サブユースケースの名称や概要(目的)を入力してOKボタンを押すことにより、共通サブユースケースが作成される。
【0104】
図13は、この共通サブユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。図13においては、a〜fを内容とするイベント列から成るユースケース▲1▼があったときに、a〜dの内容は複数のユースケースで利用する可能性があるためにこれを共通サブユースケースとして作成しようとする場合の例を示している。
【0105】
この場合、図13(a)に示す元のユースケース▲1▼において、共通サブユースケースとすべきイベント列a〜dを指定して利用UC作成ボタン74をクリックし、更に当該共通サブユースケースの名称として“ユースケース▲2▼”を入力するとともに、概要として“X”を入力すると、図13(b)に示すような共通サブユースケース▲2▼が作成される。また、図13(c)に示すように、元のユースケース▲1▼の4つのイベント列a〜dが1つのイベントX(共通サブユースケース▲2▼を利用したもの)に置き換えられたユースケース▲1▼′が自動的に作られる。
【0106】
このようにして共通サブユースケース▲2▼を作成した後は、ユースケース▲1▼′以外の他のユースケースからもこの共通サブユースケース▲2▼を利用することが可能となる。
このように共通サブユースケースを作成してこれを複数のユースケースで共通に利用できるようにすることにより、ユースケースの再利用を容易にすることができ、オペレータがユースケースを記述する際の作業負担を軽減することができる。
【0107】
また、特殊化ボタン75は、あるユースケースと汎化関係にある他のユースケースを作成することを指示するためのボタンである。例えば、図12に示す入力画面上で特殊化ボタン75をクリックすると、そのとき表示されていたものと同内容のイベント列を有するユースケースが別の入力画面として現れる。ここで、所望の箇所を変更した上で、新たなユースケースの名称や概要(目的)を入力してOKボタンを押すことにより、元のユースケースと汎化関係にある別の特殊化されたユースケースが作成される。
【0108】
図14は、この特殊化されたユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。図14(a)のようにa〜eを内容とするイベント列から成るユースケース▲1▼があるときに、特殊化ボタン75を押すと、図14(b)に示すように、ユースケース▲1▼のイベント列a〜eをそのまま反映した別のユースケースの入力画面が現れる。このとき、特殊化用のユースケースが新たに作られているが、この段階では、元のユースケースを特殊化したものであることを示す情報のみが新たな記憶領域に格納され、中身の情報は何も格納されていない状態である。
【0109】
次に、図14(b)に示す入力画面上で所望の箇所を変更する。図14の例では、イベントcの内容をイベントxに変更している。さらに、特殊化用ユースケースの名称として“ユースケース▲2▼”を入力すると、図14(c)に示すように特殊化されたユースケース▲2▼が作成される。このとき、特殊化用ユースケースの記憶領域には、元のユースケース▲1▼から変更があった部分の差分データのみ、つまりイベントxのデータのみが格納される。他の変更されていない部分の情報は、元のユースケース▲1▼が格納されている記憶領域からデータを読み出して画面上に表示している。
【0110】
様々なユースケースを記述していく際、異なるユースケースでも同内容の入力を繰り返し行うことが少なからずある。この場合において、従来は全てのユースケースについて最初から記述していたが、本実施形態によれば、一部のみが異なるユースケースを継承し、異なる部分の定義だけを記述すれば良いので、オペレータの作業量を格段に少なくすることができる。
【0111】
また、特殊化されたユースケースでは、その親のユースケースとの差分データだけを格納しているので、親のユースケースにおいて共通の部分に修正が行われたとしても、その修正内容は特殊化されたユースケースにも反映され、常に整合性を正しく維持することができる。したがって、全ての記述をオペレータの手作業で入力していた従来と比べて、修正漏れや入力の間違いを少なくすることができ、より正確な要求仕様を記述することができるようになる。
【0112】
また、拡張ボタン76は、あるユースケースと拡張の関係にある他のユースケースを作成することを指示するためのボタンである。例えば、図12に示す入力画面上で拡張ボタン76をクリックすると、拡張ユースケースを記述するための別の入力画面が現れる。ここで、元のユースケースからの分岐条件と、その条件を満たした場合に実行するイベント列とを入力するとともに、元のユースケースから分岐する分岐場所と、拡張ユースケースの処理が終わった後に戻る元のユースケースの戻り場所とを入力することにより、元のユースケースと拡張の関係にある別のユースケースが作成される。
【0113】
図15は、この拡張されたユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。図15(a)のようにa〜eを内容とするイベント列から成るユースケース▲1▼があるときに、拡張ボタン76を押すと、拡張ユースケースを記述するための別の入力画面が現れる。ここで、例えば、分岐条件の内容を含むイベント列x〜zを入力するとともに、元のユースケース▲1▼の分岐場所としてイベントc、拡張ユースケースのイベント列x〜zを実行した後に戻る元のユースケース▲1▼の戻り場所としてイベントdを入力することにより、図15(b)に示すような拡張ユースケース▲2▼が作成される。
【0114】
なお、以上の例では、構造化されたユースケース等を文章ベースで記述する場合を例にとって説明したが、第2の実施形態と同様に、構造化されたユースケース等を図ベースで記述することも可能である。図16は、本実施形態による表示画面の例を示す図である。
【0115】
すなわち、図16に示すダイアグラム画面64において構造化された関係を記述する場合には、汎化ボタン81をクリックすることによってユースケース間あるいはアクタ間の汎化関係を追加することができ、利用ボタン82をクリックすることによって、ユースケースと共通サブユースケースとの利用関係を追加することができる。また、拡張ボタン83をクリックすることによって、ユースケース間の拡張関係を追加することができる。なお、これらの関係について詳細な内容を定義する際には、例えばダイアグラム画面64上の該当するアイコンをマウスでクリックすることにより、文章ベースの入力画面を表示させる。
【0116】
図17は、上述のようにユースケース等の構造化を行うことができるようにした第3の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。なお、この図17において、図10に示した符号と同一の符号を付したものは、同一の機能を有するものであるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0117】
図17に示す要求仕様記述支援装置では、図10に示した構成に対して更に構造化指定部91と第2の要求仕様格納部92とが追加されている。構造化指定部91は、第1の要求仕様格納部53に格納されている要求仕様の情報に対して利用、汎化、拡張の何れかの関係を指定するものである。構造化指定部91は、これら3つの関係の種類を指定するだけでなく、必要に応じて構造化を行う範囲も指定する。
【0118】
第2の要求仕様格納部92は、第1の要求仕様格納部53に格納されている元の要求仕様情報(ユースケースやアクタ)と利用、汎化あるいは拡張の関係を有する要求仕様情報を格納するものである。なお、ここでは第1の要求仕様格納部53と第2の要求仕様格納部92とを別に設けているが、同じ格納部に領域を分けて格納するようにしても良い。
【0119】
例えば、第1の要求仕様格納部53に格納されているあるユースケースのイベント列の中から共通サブユースケースを作成しようとするときは、構造化指定部91により利用関係を指定するとともに、作成対象とするイベント列の範囲を指定する。さらに、文章ベースの要求仕様記述部51あるいは図ベースの要求仕様記述部52を用いて必要な事項(当該共通サブユースケースの目的、事前条件、事後条件など)を記述することにより、共通サブユースケースに関する要求仕様の情報が第2の要求仕様格納部92内に作られる。
【0120】
また、第1の要求仕様格納部53に格納されているあるユースケースを特殊化して別のユースケースを作成しようとするときは、構造化指定部91により汎化関係を指定する。このとき、第2の要求仕様格納部92には、特殊化用のユースケースを格納するための領域が確保されるが、この段階では、元のユースケースを特殊化したものであることを示す情報のみがこの新たな記憶領域に格納される。
【0121】
さらに、文章ベースの要求仕様記述部51あるいは図ベースの要求仕様記述部52を用いて所望の箇所を修正するとともに、必要な事項(当該特殊化ユースケースの目的、事前条件、事後条件など)を記述することにより、特殊化されたユースケースに関する要求仕様の情報が第2の要求仕様格納部92内に作られる。このとき第2の要求仕様格納部92に格納される情報は、第1の要求仕様格納部53に格納されている元のユースケースとの差分データのみである。
【0122】
また、第1の要求仕様格納部53に格納されているあるユースケースを拡張して別のユースケースを作成しようとするときは、構造化指定部91により拡張関係を指定する。さらに、文章ベースの要求仕様記述部51あるいは図ベースの要求仕様記述部52を用いて必要な事項(当該拡張ユースケースの目的、事前条件、拡張ユースケースの基本系列、事後条件など)を記述することにより、拡張ユースケースに関する要求仕様の情報が第2の要求仕様格納部92内に作られる。
【0123】
表示制御部54は、第1の要求仕様格納部53および第2の要求仕様格納部92に格納された各ビューに対応する要求仕様情報のうち、指定されたビューに対応する情報を選択的に表示部55に表示させる制御を行う。このとき、表示制御部54は、例えば汎化により構造化された要求仕様情報について、元の要求仕様情報との差分のみを表示したり、両者を合わせて展開したものを表示したりすることが可能である。
【0124】
以上のように、第3の実施形態によれば、ユースケースやアクタを利用、汎化、拡張の関係で構造化できるようにしたので、例えば利用関係を用いて共通サブユースケースを作成することにより、複数のユースケースからこの共通サブユースケースを利用することが可能となり、ユースケースの再利用を容易にすることができる。また、あるユースケースに含まれるイベント列の一部を抜き出して共通サブユースケースを作ると、その元のユースケース中で抜き出された部分を共通サブユースケースの記述に自動的に置き換えることができる。これにより、オペレータがユースケースを定義する際の作業負担を軽減することができる。
【0125】
また、例えば汎化関係を用いて別のユースケースや別のアクタを作成することにより、様々なユースケースを定義していく際、それらのユースケース間で共通の部分は繰り返し入力しなくても済み、異なる部分だけを入力していけば良くなる。これにより、オペレータの作業量を格段に少なくすることができる。このとき、異なる部分だけを表示して記述するのではなく、元のユースケースと同じ内容を入力画面に表示した上で必要な部分を修正していくことができるようにしているので、ユースケースの全体感をよく理解しながら異なる部分だけを記述していくことができる。
【0126】
また、特殊化されたユースケースでは、その元となったユースケースとの差分データだけを格納しているので、元のユースケースにおいて共通の部分に修正が行われたとしても、その修正内容は特殊化されたユースケースにも反映されることとなり、常に整合性を正しく維持することができる。したがって、修正漏れや入力ミスを少なくすることができ、より正確な要求仕様を記述することができるようになる。また、特殊化されたユースケースと元のユースケースとの差分だけを表示するビューや、両者を合わせて展開したものを表示するビューなど、必要に応じたビューを定義することもできる。
【0127】
また、例えば拡張関係を用いて別のユースケースを作成することにより、あるユースケース内の特定のイベントから他のユースケースへと条件分岐させることができる。このとき、1個のイベントと1個のユースケースとの間を関係付けているので、ユースケースを構造化したときの詳細な関係を分かり易くすることができる(これは利用関係により構造化したときも同じである)。
【0128】
また、本実施形態では、文章ベースだけでなく、図ベースによっても要求仕様を記述することができるようにしているので、構造化されている関係を一目で容易に理解することができる。また、図ベースの方が定義しやすい部分と文章ベースの方が定義しやすい部分とで適宜ビューを切り替えて使い分けることもできる。
【0129】
(本発明の他の実施形態)
なお、以上に説明した各実施形態の要求仕様記述支援装置は、コンピュータのCPUあるいはMPU、RAM、ROMなどで構成されるものであり、RAMやROMに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。したがって、コンピュータが上記機能を果たすように動作させるプログラムを、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、コンピュータに読み込ませることによって実現できるものである。記録媒体としては、CD−ROM以外に、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。
【0130】
また、コンピュータが供給されたプログラムを実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合や、供給されたプログラムの処理の全てあるいは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合も、かかるプログラムは本発明の実施形態に含まれる。
【0131】
なお、上記に示した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0132】
【発明の効果】
本発明は上述したように、例えばユースケースの形態で記述された要求仕様モデルの構成要素間の関係を解析して、その解析された結果を例えば表示装置に出力するようにしたので、表示された構成要素間の関係を参照することによって、記述された要求仕様に漏れや矛盾等がないか否かのチェックを容易に行うことができる。これにより、必要に応じてそのチェック結果を要求仕様の記述にフィードバックすることにより、システムを開発する上で必要な要求仕様を正確に記述することができる。したがって、その後の設計段階や実装段階で手戻り作業が発生してしまう不都合を未然に防止することができ、従来に比べてシステムの開発コストを大幅に削減することができる。
【0133】
また、本発明のその他の特徴によれば、要求仕様をユースケースの形態で記述するための情報入力画面として、ユースケースを文章ベースで記述するビューと図ベースで記述するビューを含む複数のビューを用意し、何れかのビューを用いて要求仕様の記述が行われたときに、その記述内容を他のビューにも反映させるようにしたので、複数のビューの中からオペレータが書きやすいビューを用いて要求仕様の定義を行うことができる。したがって、図ベースの方が要求仕様の定義しやすい部分と文章ベースの方が定義しやすい部分とで適宜ビューを切り替えて使い分けることができ、オペレータにとってより使い勝手の良い環境を提供することができる。
【0134】
また、本発明のその他の特徴によれば、要求仕様モデルの各構成要素について、ある構成要素から他の構成要素を利用する利用関係、元の構成要素に対して部分的な変更を加えて新たな構成要素を作る汎化関係、ある構成要素において特定の条件を満たしたときに別の構成要素の処理を行う拡張関係の少なくとも1つを用いて各構成要素を構造化できるようにしたので、例えば利用関係を用いて共通構成要素を作成することにより、構成要素の再利用を容易にすることができる。
また、汎化関係を用いて別の構成要素を作成することにより、様々な構成要素間で共通の部分は繰り返し入力しなくても済み、オペレータの作業負荷を少なくすることができる。このとき、特殊化された構成要素は元の構成要素との差分だけをデータとして持つので、元の構成要素において行われた修正内容を、特殊化された構成要素にも特別な処理を行うことなく反映させることが可能となり、常に整合性を正しく維持することができる。したがって、修正漏れや入力ミスを少なくしてより正確な要求仕様を記述することができるようになる。
また、拡張関係を用いて別の構成要素を作成することにより、ある構成要素から他の構成要素へと条件分岐させることができる。
さらに、文章ベースだけでなく、図ベースによっても構造化された要求仕様を記述できるようにした場合には、図ベースのビューを用いることにより、構造化されている関係を一目で容易に理解することができる。逆に、詳細な内容を記述する場合には文章ベースのビューを用いることができる。つまり、図ベースの方が定義しやすい部分と文章ベースの方が定義しやすい部分とで適宜ビューを切り替えて使い分けて構造化された構成要素を定義することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。
【図2】第1の実施形態による要求仕様の入力画面の例を示す図である。
【図3】関係解析を行う構成要素を指定するための画面の一例を示す図である。
【図4】解析結果のマトリクス表示の例を示す図である。
【図5】解析結果のマトリクス表示の例を示す図である。
【図6】解析結果のマトリクス表示の例を示す図である。
【図7】図1の関係解析部が行う動作を示すフローチャートである。
【図8】関係解析を行う構成要素を指定するための他の画面例を示す図である。
【図9】各構成要素間の関係を表すために表示されるユースケース図の例を示す図である。
【図10】本発明の第2の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。
【図11】第2の実施形態による複数のビューを有する表示画面の例を示す図である。
【図12】第3の実施形態によるユースケースの入力画面の例を示す図である。
【図13】共通サブユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。
【図14】特殊化されたユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。
【図15】拡張されたユースケースを作成する際の動作を説明するための図である。
【図16】第3の実施形態による複数のビューを有する表示画面の例を示す図である。
【図17】第3の実施形態による要求仕様記述支援装置の要素的特徴を表す機能構成ブロック図である。
【符号の説明】
1 要求仕様記述部
2 要求仕様格納部
3 関係解析部
4 解析指定部
5 関係出力部
21 ツリー構造表示画面
22a ユースケース用タグ
22b ビジネスモデル用タグ
23 ユースケース入力画面
31 構成要素抽出部
32 第1の解析部
33 解析結果格納部
34 第2の解析部
51 文章ベースの要求仕様記述部
52 図ベースの要求仕様記述部
53 要求仕様格納部
54 表示制御部
55 表示部
56 更新部
57 自動レイアウト生成部
58 図化範囲指定部
61 ツリー構造表示画面
62 文章ベースのアクタ一覧画面
63 文章ベースのユースケース一覧画面
64 図ベースのダイアグラム画面
65 マトリクス表示画面
66 アクタボタン
67 ユースケースボタン
68 コミュニケーションボタン
69 最新ボタン
71 イベント欄
72 アクタ欄
73 利用UC欄
74 利用UC作成ボタン
75 特殊化ボタン
76 拡張ボタン
81 汎化ボタン
82 利用ボタン
83 拡張ボタン
91 構造化指定部
92 第2の要求仕様格納部

Claims (15)

  1. システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケース上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、
    上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析手段と、
    上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力手段とを備えたことを特徴とする要求仕様記述支援装置。
  2. 上記要求仕様を記述するための情報入力受付画面として、上記ユースケースを文章ベースで記述するビューおよび図ベースで記述するビューを含むビュー手段と、
    上記ビュー手段に含まれるビューを介してユーザによる上記要求仕様の記述が行われたときに、その記述内容を他のビューに反映させるように情報の更新を行う情報更新手段とを備えたことを特徴とする請求項1に記載の要求仕様記述支援装置。
  3. 上記情報更新手段は、上記関係解析手段による解析結果に基づいて上記他のビューの情報の更新を行うことを特徴とする請求項2に記載の要求仕様記述支援装置。
  4. 上記関係解析手段は、個々の業務に対応する単一の単位要求仕様内に含まれる各構成要素間の関係を解析する第1の解析手段と、
    上記第1の解析手段により各単位要求仕様毎に解析されたそれぞれの結果を用いて、複数の単位要求仕様間にまたがる各構成要素間の関係を更に解析する第2の解析手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の要求仕様記述支援装置。
  5. 関係を解析する対象とする構成要素をユーザが指定するための指定手段を備え、
    上記第2の解析手段あるいは、上記第1の解析手段および上記第2の解析手段の双方は、上記指定手段を介したユーザによる指定に応じて、指定された構成要素間の関係のみを解析することを特徴とする請求項4に記載の要求仕様記述支援装置。
  6. システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケースと上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、関係解析手段と、関係出力手段とを備えた要求仕様記述支援装置によって実行される要求仕様記述支援方法であって、
    上記関係解析手段が、上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析ステップと、
    上記関係出力手段が、上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力ステップとを備えたことを特徴とする要求仕様記述支援方法。
  7. 上記要求仕様を記述するための情報入力受付画面として、上記ユースケースを文章ベースで記述するビューおよび図ベースで記述するビューを含む複数のビューを表示可能であり、
    情報更新手段が、上記複数のビューのうち何れかのビューを介してユーザによる上記要求仕様の記述が行われたときに、その記述内容を他のビューに反映させるように情報の更新を行う情報更新ステップを更に有することを特徴とする請求項6に記載の要求仕様記述支援方法。
  8. 上記情報更新ステップは、上記関係解析ステップによる解析結果に基づいて上記他のビューの情報の更新を行うことを特徴とする請求項7に記載の要求仕様記述支援方法。
  9. 上記関係解析ステップは、第1の解析手段が、個々の業務に対応する単一の単位要求仕様内に含まれる各構成要素間の関係を解析する第1の解析ステップと、
    第2の解析手段が、上記第1の解析ステップにより各単位要求仕様毎に解析されたそれぞれの結果を用いて、複数の単位要求仕様間にまたがる各構成要素間の関係を更に解析する第2の解析ステップとを有することを特徴とする請求項6乃至8の何れか1項に記載の要求仕様記述支援方法。
  10. 指定手段が、関係を解析する対象とする構成要素をユーザが指定するための指定ステップを更に有し、
    上記第2の解析ステップあるいは、上記第1の解析ステップおよび上記第2の解析ステップの双方は、上記指定ステップを介したユーザによる指定に応じて、指定された構成要素間の関係のみを解析することを特徴とする請求項9に記載の要求仕様記述支援方法。
  11. コンピュータを、
    システム化の対象となる業務の内容を定義するためのユースケースと上記業務に含まれるイベントと当該イベントを行うアクタと上記業務を行うために事前に行われていることが必要な条件と上記ユースケースにおいて入出力の対象となるデータとを構成要素として含む要求仕様の情報を記憶する記憶部であって、上記要求仕様に含まれる複数の上記ユースケースの各々に予め対応付けて、上記イベントと上記イベントに対応付けられた上記アクタと上記条件と上記データと当該ユースケースと利用関係又は拡張関係にあるユースケースとを要求仕様情報として記憶する記憶部と、
    上記要求仕様情報に基づいて、上記要求仕様に含まれる上記構成要素を抽出し、抽出した上記構成要素について、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を順次チェックすることにより、上記構成要素間の関係を解析する関係解析手段と、
    上記関係解析手段により解析された結果として、同じ又は異なる種類の上記構成要素間の関係を、マトリクス表示またはユースケース図として出力する関係出力手段として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  12. 上記要求仕様を記述するための情報入力受付画面として、上記ユースケースを文章ベースで記述するビューおよび図ベースで記述するビューを含む複数のビューを表示可能であり、
    上記複数のビューのうち何れかのビューを介してユーザによる上記要求仕様の記述が行われたときに、その記述内容を他のビューに反映させるように情報の更新を行う情報更新ステップを更にコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した請求項11に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  13. 上記情報更新ステップは、上記関係解析ステップによる解析結果に基づいて上記他のビューの情報の更新を行うことを特徴とするプログラムを記録した請求項12に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 上記関係解析ステップは、個々の業務に対応する単一の単位要求仕様内に含まれる各構成要素間の関係を解析する第1の解析ステップと、
    上記第1の解析ステップにより各単位要求仕様毎に解析されたそれぞれの結果を用いて、複数の単位要求仕様間にまたがる各構成要素間の関係を更に解析する第2の解析ステップとを有することを特徴とするプログラムを記録した請求項11乃至13の何れか1項に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  15. 関係を解析する対象とする構成要素をユーザが指定するための指定ステップを更にコンピュータに実行させ、
    上記第2の解析ステップあるいは、上記第1の解析ステップおよび上記第2の解析ステップの双方は、上記指定ステップを介したユーザによる指定に応じて、指定された構成要素間の関係のみを解析することを特徴とするプログラムを記録した請求項14に記載のコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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