JP4628600B2 - アンテナ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電波を送受信する家庭電器製品、オフィス機器、無線LAN、テレメータ、移動体通信機器等に組み込んで好適に使用することができるアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
テレビやラジオといった家庭電器製品はもとより、移動体通信、無線LAN、あるいは水道・ガス、その他安全管理に必要な情報を電波でやりとりするテレメトリング等の普及に伴う各種通信機器の需要の高まりによって、数百MHzから数GHzの周波数帯域で使用されるアンテナがますます多く用いられるようになってきている。従来、これらの電波を送受信する機器には、機器のケースに付設される伸縮自在のモノポールアンテナや、ケースの外部に短く突き出しているヘリカルアンテナが多く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、モノポールアンテナの場合、使用のたびに長く引き伸ばす必要があるため操作が面倒であり、さらに、引き伸ばしたアンテナの部分が壊れやすいといった欠点を有していた。また、ヘリカルアンテナの場合、空芯コイルからなるアンテナ本体が樹脂等のカバー材によって保護されているため外形が大きくなりがちであり、ケースの外に固定すると全体の体裁が良くないという問題が避けられなかった。
一方、アンテナを小形にすると同時に利得も下がり、電波送受信系の回路が大形化したり、電力の消費が著しくバッテリーが大きいものにならざるを得ず、機器全体の小形化が困難であるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、アンテナの外形寸法を小形化して電波を送受信する各種機器に組み込み、全体の体裁を良くし、引き延ばしの操作が不要で破損を防止することができるとともに、大形の回路やバッテリーを必要とせず、機器全体の小形化を可能にする小形で高利得のアンテナを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、二つ以上のアンテナ素子を備えてなるアンテナであって、複数の前記アンテナ素子は、直列に接続され、かつ、それぞれの前記アンテナ素子は、インダクタンス部とキャパシタンス部とが並列に接続されて構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明においては、インダクタンス部とキャパシタンス部が並列接続された共振系が一つのアンテナ素子を構成し、かつ、これらのアンテナ素子が二つ以上直列に接続されて電波を送受信するアンテナとして機能する。単一のアンテナ素子を用いる場合と比較して、アンテナ素子を複数配列することによりアンテナの利得や帯域値が調整できる。さらに、変動する電界成分および磁界成分を効率良くとらえるよう、キャパシタンス部とインダクタンス部を有する回路によってアンテナが構成されるため、このキャパシタンスとインダクタンスの値を最適化することでアンテナの小形化が図られる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナであって、直列に接続された複数の前記アンテナ素子は、前記インダクタンス部に流れる電流が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように配列されていることを特徴とする。
【0008】
このような構成としたことにより、アンテナ素子間の相互干渉が最適化され、複数のアンテナ素子を単に直列に接続する場合と比較して、電波を送受信する際の指向性が少なくなるとともに利得が増加する。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のアンテナであって、前記インダクタンス部は、コイル部を有し、直列に接続された複数の前記アンテナ素子は、前記コイル部に流れる電流が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように配列されていることを特徴とする。
【0010】
このような構成としたことにより、アンテナ素子間の相互干渉が最適化され、アンテナ素子を単に直列に接続する場合と比較して、電波を送受信する際の指向性が少なくなるとともに利得が増加する。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のアンテナであって、前記インダクタンス部は、軸線を中心とした螺旋状もしくは螺旋に近似し得る角形状をなす導体からなるコイル部を有し、複数配列された前記アンテナ素子の隣り合う前記コイル部の前記軸線が同一直線状に揃えられていることを特徴とする。
【0012】
このような構成としたことにより、コイル部の軸線が揃えられてアンテナ全体を小形化することができ、電波を送受信する際の指向性が少なくなるとともに利得が増加する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4のいずれかに記載のアンテナであって、前記コイル部は、第一の面に形成された第一の導体パターンと、前記第一の面に対向配置される第二の面に形成された第二の導体パターンと、前記第一の導体パターンと前記第二の導体パターンとの間を電気的に接続するコイル導体部とを備え、前記キャパシタンス部は、コンデンサー部を有し、該コンデンサー部は、第三の面に形成された第三の導体パターンと、前記第三の面に対向配置される第四の面に形成された第四の導体パターンとを備え、前記第一の面から前記第四の面は、それぞれの面が向かい合うように配置されていることを特徴とする。
【0014】
このような構成としたことにより、コイル部とコンデンサー部とが三次元的に組み合わされ、一枚の基板面にコイル部とコンデンサー部を配設する場合に比較すると、アンテナを構成するために必要な面積が小さくなり、アンテナを小形にできる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のアンテナであって、前記第一の面と前記第二の面は、第一の基板の互いに対向する二つの面とされ、前記第三の面と前記第四の面は、第二の基板の互いに対向する二つの面とされ、前記第一の基板と前記第二の基板は、絶縁層を挟んで積層され、かつ、一体に設けられていることを特徴とする。
【0016】
このような構成としたことにより、アンテナが絶縁層を挟んで積層される二つの基板から一体に構成され、取り扱いが便利になる。
【0017】
請求項7に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナであって、複数配列された前記アンテナ素子に周波数調整キャパシタンス部が直列に接続されていることを特徴とする。
【0018】
このような構成としたことにより、アンテナが共振する共振周波数(明細書中、中心周波数と称する場合もある)が変更されて最大利得の得られる周波数が調整変更される。
【0019】
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のアンテナであって、複数配列された前記アンテナ素子がアンテナ本体に設けられ、前記周波数調整キャパシタンス部が前記アンテナ本体と別体に設けられ、前記アンテナ本体と、前記周波数調整キャパシタンス部とがアンテナモジュールを構成していることを特徴とする。
【0020】
このような構成としたことにより、周波数調整キャパシタンス部の容量が別体に設けられ、アンテナ本体とは独立に共振周波数を調整することができる。すなわち、所定の周波数に合わせてアンテナ本体が一度形成されると、その後の周波数調整は、アンテナ本体の外側に別体に設けられる周波数調整キャパシタンス部の容量を変えることによって行われる。このように、アンテナ本体と、周波数調整キャパシタンス部とが別体に設けられるアンテナモジュールにより、柔軟な周波数調整が可能となる。
【0021】
請求項9に記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナであって、複数配列された前記アンテナ素子と、前記アンテナ素子に電気的に接続される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、前記アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、前記一の電極と前記二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、アンテナ本体に設けられた一の電極がアンテナが装着される基板に設けられた二の電極、例えばアンテナが実装されるプリント基板の接地板等、と協働して周波数調整キャパシタンス部を形成する。このような構成としたことにより、例えば、基板に設けられた二の電極の面積等を変更したり、アンテナが装着される基板位置を調整したりすることで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。より具体的には、アンテナを例えばプリント基板等に実装するとき、プリント基板の接地板との対向面積を調整することで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。製品にアンテナを組み込む際、筐体の影響などから生じるアンテナ周波数のずれをアンテナの実装位置を調整して周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することでこの周波数のずれを補正できる。あるいはまた、積極的にアンテナの有する周波数を大幅に変更することも可能である。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項5に記載のアンテナであって、複数配列された前記アンテナ素子と、前記アンテナ素子に電気的に接続され、かつ前記第一の面から前記第四の面に対向する第五の面上に形成される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、前記アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、前記一の電極と前記二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されていることを特徴とする。
【0024】
本発明においては、アンテナ本体に設けられた一の電極がアンテナが装着される基板に設けられた二の電極、例えばアンテナが実装されるプリント基板の接地板等、と協働して周波数調整キャパシタンス部を形成する。このような構成としたことにより、例えば、基板に設けられた二の電極の面積等を変更したり、アンテナが装着される基板位置を調整したりすることで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。より具体的には、アンテナを例えばプリント基板等に実装するとき、プリント基板の接地板との対向面積を調整することで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。製品にアンテナを組み込む際、筐体の影響などから生じるアンテナ周波数のずれをアンテナの実装位置を調整して周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することでこの周波数のずれを補正できる。あるいはまた、積極的にアンテナの有する周波数を大幅に変更することも可能である。
また、複数配列されたアンテナ素子と、周波数調整キャパシタンス部とが三次元的に接続され、アンテナを機器に組み込む際に場所をとらず、機器を小形化することができる。
【0025】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載のアンテナであって、前記第一の面と前記第二の面は、第一の基板の互いに対向する二つの面とされ、前記第三の面と前記第四の面は、第二の基板の互いに対向する二つの面とされ、前記第五の面は、周波数調整基板の一の面とされ、前記アンテナ本体は、前記第一の基板と前記第二の基板と前記周波数調整基板とが絶縁層を挟んで積層されるとともに、一体に設けられていることを特徴とする。
【0026】
このような構成としたことにより、アンテナを一体として、基板に装着することができ、取扱い性が向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明によるアンテナを図面に基づき説明する。
【0028】
図1〜4に、本発明に係るアンテナの第一の実施形態を示す。図において、アンテナAは、二つのアンテナ素子E1,E2を備え、これらアンテナ素子E1,E2が直列に接続されて構成されている。アンテナ素子E1,E2は、各々インダクタンス部1とキャパシタンス部2とが並列に接続されて構成されている。図4は、これらの接続を等価回路で示したものである。
アンテナ素子E1の一端であって、アンテナ素子E2に接続されていない側の一端P1は、アンテナ素子E1,E2に給電する給電口3に接続されている。この給電口3には、アンテナAの入力インピーダンスと整合するインピーダンス整合部4が外部接続されている(図4参照)。
さらに、アンテナ素子E2の一端であって、アンテナ素子E1に接続されていない側の一端P3には、周波数調整キャパシタンス部5が直列に接続されている。
【0029】
インダクタンス部1,1は、それぞれコイル部1a,1aを有している。コイル部1a,1aは、基板10(第一の基板)の平行に対置する面10a(第一の面)及び面10b(第二の面)にそれぞれ形成された長さ5mm、幅0.5mm、厚さ略0.01mmの銀からなる導体パターン11,11・・・(第一の導体パターン)及び導体パターン12,12・・・(第二の導体パターン)と、基板10を厚さ方向に貫くスルーホールに充填された金属導体によって導体パターン11,11・・・,導体パターン12,12・・・を電気的に接続するコイル導体部13,13・・・とを備え、軸線を中心として同一方向(本実施例では右ネジ方向)に螺旋状に巻回(本実施例においては5ターン)されて構成されている。ここで、コイル導体部13の長さは約1.5mmとされている。これらのコイル部1a,1aは、接続点P2においてそれぞれ軸線が同一直線上に揃えられるようにして接続され、全長約26mm、幅約5mmとなっている。本実施例に係るインダクタンス部1は、周波数460MHzにおいて、250nHを有している。
さらに、図2に示すように、アンテナ素子E1の導体パターン11,11・・・及び導体パターン12,12・・・と、アンテナ素子E2の導体パターン11,11・・・及び導体パターン12,12・・・とは、軸線に対して異なる角度を以って形成されている。より具体的には、アンテナ素子E1のコイル部1aの導体パターン12とアンテナ素子E2のコイル部1aの導体パターン11が、図2に示す如く、上面視して接続点P2で略90°ないしは若干鋭角よりの角度αをなすように設けられている。このように、コイル部1a,1aは、それぞれ異なる角度を以って斜めに巻回されるように構成されている。結果として、それぞれのコイル部1a,1aにおいて、コイル部1a,1aに流れる電流が作る磁場の向きが、接続点P2付近の領域で角度を有して交差するようになっている。
【0030】
キャパシタンス部2,2は、コンデンサー部2a,2aを有している。コンデンサー部2a,2aは、基板10と同じ長さ及び幅を有する基板20(第二の基板)の平行に対置する面20a(第三の面)及び面20b(第四の面)にそれぞれ形成された厚さ0.01mmの銀からなる略四角形状の導体パターン21,21及び導体パターン22,22とを備え、これら導体パターン21,21と導体パターン22,22がそれぞれ対向配置されて構成されている。そして、アンテナ素子E1の一方の導体パターン21が給電口3に、他方の導体パターン22が接続点P2にそれぞれ電気的に接続されている。また、アンテナ素子E2の一方の導体パターン21が接続点P2に、他方の導体パターン22が接続点P3にそれぞれ電気的に接続されている。本実施例に係るキャパシタンス部2は、周波数400MHzにおいて、80pFを有している。
なお、上記基板10と基板20とは、アルミナを主とする基板30(絶縁層)を挟んで積層され、かつ、一体に設けられている。
【0031】
また、給電口3に接続されるアンテナAの入力インピーダンスと整合するインピーダンス整合部4は、図4に示すような等価的回路となる。
【0032】
また、接続点P3には、電極51(一の電極)が電気的に接続されている。電極51は、基板10及び基板20と同じ長さと幅を有する基板50(周波数調整基板)の面50a(第五の面)上に形成された厚さ0.01mmの銀から形成されている。そして、基板50は、電極51がインダクタンス部1,1、キャパシタンス部2,2に臨むように配置され、さらに、絶縁層であるアルミナを主とした基板40を挟むように基板20と平行に重ねられている。このようにして、アンテナ素子E1,E2が形成された基板10,基板20,基板30とともに、さらに基板40,基板50が積層されてアンテナ本体Bが一体に構成されている。
【0033】
アンテナAは、アンテナ本体Bが基板となるプリント基板X上に実装されることによって電極51と、プリント基板上に形成された電極52(二の電極)との間にアンテナ素子E2に直列に接続される周波数調整キャパシタンス部5を形成するように構成されている。すなわち、電極51と電極52とが対向配置されるようにアンテナ本体Bがプリント基板X上に実装され、電極51及び電極52の面積、あるいは極板間の距離および材質等で容量値が決定されるように構成されている。
【0034】
本実施の形態によるアンテナAは、インダクタンス部1とキャパシタンス部2が並列接続された共振系が二つ直列に接続されて電波を送受信する機能を有する。単一のアンテナ素子を用いる場合と比較して、アンテナ素子をこのように二つ以上配列することにより利得を調整できる。変動する磁界成分および電界成分をとらえるよう、インダクタンス部1とキャパシタンス部2とからなる回路によってアンテナを構成するので、キャパシタンスとインダクタンスの値を最適化することでアンテナを小形にできる。
【0035】
また、アンテナ素子E1,E2のコイル部1a,1aの巻回する角度を異なるものとし、コイル部1a,1aに流れる電流によって作られる磁場の向きが交差するように配列することでアンテナ素子E1,E2間の相互干渉が最適化され、単に直列に配列するだけで巻回する向きに角度を持たせない場合と比較して、電波を送受信する際の指向性が少なくなるとともに利得が増加する。
【0036】
さらに、コイル部1a,1a、コンデンサー部2a,2a及び周波数調整キャパシタンス部5が基板10、基板20、基板50を積層することにより回路が三次元的に組み合わされ、一枚の基板にこれらを配設する場合に比較すると、必要な面積が小さくなり、アンテナを小形にできる。また、基板10、基板20、基板50が絶縁層である基板30、基板40を挟んでアンテナ本体Bに一体に設けられることにより、取り扱いが簡便となる。
加えて、周波数調整キャパシタンス部5の容量によって、アンテナAの共振周波数が変更されて最大利得の得られる周波数が調整変更される。
また、インピーダンス整合部4によって、接続される高周波回路の高周波電源から給電口3に至る伝送路のインピーダンスとアンテナAの入力インピーダンスとが整合され、伝送損失を最小にすることができる。
【0037】
上述のように本実施の形態によれば、インダクタンス部1に作られる磁場の向きがそれぞれ交差するようにアンテナ素子E1,E2が直列に配列されるので、均一な放射パターンを得る事が出来、しかも利得が高くなる。例えば図5は、本実施例に係るアンテナ素子E1,E2による電波放射の指向性をY−Z面内の電力パターンで示したものであるが、無指向性で全方向で略均一であり、絶対利得も2.16dBiの値が得られた。このように、高利得ゆえに大形の回路やバッテリーを必要とせず、機器の小形化を実現できる。
また、回路によりアンテナを構成するので、モノポールアンテナやヘリカルアンテナと異なり、キャパシタンスやインダクタンスの値を最適化することで小形化を図ることができる。こうして、電波を送受信する各種機器の中にアンテナを組み込むことができるため、アンテナを引き伸ばす操作が不要となるとともに、破損の恐れがなくなり、全体体裁もよくすることができる。
とりわけ、インダクタンス部1、キャパシタンス部2、周波数調整キャパシタンス部5が、基板10、基板20、基板50を積層して一体に設けられるので、アンテナAを小さな面積に立体的に構成し、一層、取り扱いを簡便にすることができる。
さらに、アンテナ本体Bをプリント基板Xに実装する際に装着位置を調整するなどして周波数調整キャパシタンス部5にの容量を調整し、アンテナAの有する周波数を柔軟に変更調整できる。
【0038】
なお、周波数調整キャパシタンス部5をアンテナ本体Bと別体に設け、容量が容易に調整変更されうる構成にしてもよい。例えば、周波数調整基板50を基板10〜30と一体に設けず、外部に別のコンデンサーを電気的に直列に接続する構成とすることも可能である。さらには、アンテナ本体と外部に接続された周波数調整キャパシタンス部としてのコンデンサー部とでアンテナモジュールを構成し、アンテナ本体とコンデンサー部とを着脱自在に設けて、異なる容量を有する種々のコンデンサー部を容易に交換可能に設け、その取扱い性を向上させてもよい。斯かる構成にすれば、より柔軟にアンテナの共振周波数を調整できる。
図6及び図7に示すアンテナA2は、専らアンテナ本体B2からなり、アンテナA2の中心周波数を調整する周波数調整キャパシタンス部C3は、このアンテナ本体B2とは別体に設けられ、このアンテナ本体B2の外部に電気的に直列に接続されている。
表1は、周波数調整キャパシタンス部C3の容量を変えた場合のアンテナA2の中心周波数と最大利得の変化を表すものである。
【0039】
【表1】
Figure 0004628600
【0040】
表1に示すように、C3の容量を1.1〜3.5pFの範囲で変更することによって、中心周波数を380〜553MHzの範囲で調整できることがわかる。
【0041】
また、上記の実施形態では、それぞれのコイルの巻数を5ターンとしたが、巻数を変えてもよい。図8ないし図10に、本発明に係るアンテナの第二の実施形態を示す。これらの図に示されたアンテナは、異なるコイルの巻線を有して構成されている。なお、図において、図1〜7にそれぞれ対応する部分には、同一の符号を付し、ここではその説明を省略する。
図8に示されたアンテナA3は、GHz帯に中心周波数を有するように構成されており、インダクタンス部1,1は、インダクタンスの値が低減されるように、それぞれ1ターンの巻数を有するコイル部1a,1aから構成されている。例えば、周波数100GHzで、インダクタンス部1,1がそれぞれ4.2nHを有するとともに、キャパシタンス部2,2のコンデンサー部2a,2aがそれぞれ16pFの容量を有し、アンテナA3の外寸が全長約7mm、幅約3mm、厚さ約1mmとなるようにアンテナA3を構成した場合に、アンテナA3の中心周波数として2.356GHz、最大利得0.98dBiの値が得られた。ここで、中心周波数は、周波数調整キャパシタンス部が設けられていないアンテナ本体B3の中心周波数である。
【0042】
さらに、図9に示すように、アンテナA4のインダクタンス部1,1は、それぞれ2ターンの巻数を有するコイル部1a,1aから構成されていてもよい。例えば、周波数100GHzで、インダクタンス部1,1がそれぞれ8.0nHを有し、キャパシタンス部2,2のコンデンサー部2a,2aがそれぞれ10pFの容量を有し、アンテナA3の外寸が全長約7mm、幅約3mm、厚さ約1mmとなるようにアンテナA4を構成した場合に、アンテナA4の中心周波数として2.346GHz、最大利得0.84dBiの値が得られた。ここで、中心周波数は、周波数調整キャパシタンス部が設けられていないアンテナ本体B4の中心周波数である。
【0043】
図8及び図9に示されるアンテナA3ないしはアンテナA4には、図10に示すように、中心周波数を調整する周波数調整キャパシタンス部C3がアンテナ本体B3ないしはアンテナ本体B4と別体に設けられ、その外部に電気的に直列に接続されてもよい。0.2pF程度までの容量を有したC3を接続することによって、中心周波数を200MHz程度までずらすことができる。
【0044】
図11ないし図13に、本発明に係る第三の実施形態を示す。図において、図1〜7にそれぞれ対応する部分は、同一の符号を付し、ここではその説明を省略する。
なお、基板10,20,30,40は、本実施形態においては、それぞれ絶縁材料としてアルミナと硼珪酸系ガラスを略1:1で混合し、さらに結合材を加えてなる可撓性を有する厚さ100μm程のシート状のグリーンシートが単体の絶縁素体として複数積層されて焼結により形成されるものとされている。
また、基板10〜40上に形成される導体部としての導体パターン11,12、導体パターン21,22は、いずれも焼結によって基板10〜40の最外層を形成するグリーンシートに予め例えば銀等の金属からなる導体がスクリーン印刷を施されることによって形成され、一方、これらの基板10〜40上の導体部の間を基板10〜40を積層方向に貫くようにして互いに電気的に接続するコイル導体部13は、金属等の導体がスルーホールに充填されることによって形成されるものとされている。そして、これらの導体部は、複数のグリーンシートが積層されて一体の絶縁素体とされることによって、この一体とされた絶縁素体の中に予め焼結の前に埋設され、焼結後、絶縁体の中にアンテナとしての電気回路を形成するようになっている。
図に示すように、アンテナA5は、インダクタンス部1,1が形成された基板10の一方の側で、かつ、キャパシタンス部2,2が形成された基板20と反対の側に、グリーンシートが焼結されてなる基板60が積層されてなり、この基板60上には、基板10〜40が積層される方向から見て導体パターン11,12、導体パターン21,22、及びコイル導体部13と重なる大きさの面状のパターンとされた挿入平板部Fが形成されている。
ここで、挿入平板部Fは、基板10〜40が積層される方向から見て、アンテナ素子E1,E2が隔てられる接続点P2の付近で第1挿入平板部F1と第2挿入平板部F2の二つに分割されている。すなわち、挿入平板部Fは、図12に示されるように、上面視してアンテナ素子E1,E2を長手方向に2分割するようにして、1mm程の間隔を開けて第1挿入平板部F1と第2挿入平板部F2とに分割されて形成されている。
この挿入平板部Fは、導体パターン11,12、導体パターン21,22、及びコイル導体部13と同じ材質から形成されており、焼結前にグリーンシートに予めスクリーン印刷によって形成され、さらに、基板70を形成するグリーンシートが積層されることで埋設され、焼結によって基板60と基板70の間に組み込まれるようにして形成されている。このようにして、挿入平板部Fは、インダクタンス部1,1を挟んでキャパシタンス部2,2と対向するようにして配置されている。
図11ないし図13に示される本実施形態によるアンテナA5は、基板10〜70が積層されて一体とされたアンテナ本体B5の中に、アンテナとしての電気回路を備えて構成され、全体が小形で取扱い性に優れたチップ型に形成されるので、一つの電子部品としてプリント基板等に実装して電波の送受信機能を有する各種機器内に容易に組み込むことができる。
【0045】
なお、上記の第一ないし第三の実施形態において、アンテナ素子E1の導体パターン12とアンテナ素子E2の導体パターン11とが接続点P2において略90°の角度を有するようコイルの巻回角度をそれぞれ異なるものにする構成としたが、他の角度を用いてもよい。例えば、アンテナ素子E1の導体パターン12とアンテナ素子E2の導体パターン11とが接続点P2において45°〜135°、望ましくは60°〜120°の範囲にあれば、巻回角度を同一のものとする場合に比較して有為に利得を増加させることができる。
【0046】
また、直列に接続されるアンテナ素子は二つに限られることなく、図14に示すように、インダクタンス部1とキャパシタンス部2とが並列に接続されたアンテナ素子E1,E2,E3が三つ電気的に直列に接続されてアンテナA6を構成し、その外部に周波数調整キャパシタンス部C3を直列に接続してもよく、さらには、アンテナ素子を四つ以上、複数直列接続してアンテナを構成してもよい。但し、アンテナ素子が三つ以上の場合には、相互の干渉を生じ易いため利得が低下し易い。
【0047】
逆に、アンテナ素子を一つだけ用いてアンテナを構成しても勿論構わない。この場合でもアンテナとして十分機能する。ただし、あるアンテナ素子を単体で用いる場合に、例えばその利得が−5dBiであるとすると、このアンテナ素子を上記の実施形態に述べたように二つ直列に接続することで、全体の利得を3dBiまで増加させることができる。上述した実施形態において、複数のアンテナ素子を直列に接続する構成としたのは、この構成がアンテナの利得を向上させる上で極めて有効だからである。
【0048】
なお、アンテナの各部の材質や寸法等の数値、とりわけ、コンデンサー部の寸法、インダクタンス部を形成する導体のピッチ、ラインアンドスペース比、導体パターン数、コイル部の巻数等の値は、これまで述べられてきた実施例において示された値に限定されるものではなく、適用周波数の異なるアンテナに対しては、加工技術上の制限はあるにしても、異なる値とされてもよいものであることは言うまでもない。
【0049】
さらには、アンテナが積層された基板から構成される必要は必ずしもなく、要は、インダクタンス部とキャパシタンス部とが並列に接続されたアンテナ素子を有する構成であれば、積層構造以外にも、プリント基板上に形成された導体パターンや素子から構成されても構わない。
【0050】
【発明の効果】
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、インダクタンス部とキャパシタンス部とを並列に接続したアンテナ素子を複数直列に接続するので利得が上がり、また、モノポールアンテナやヘリカルアンテナと異なり、回路によりアンテナを構成するので、小形化を図ることができる。こうして、電波を送受信する各種機器の中にアンテナを組み込むことができるため、アンテナを引き伸ばす操作が不要となるとともに、破損の恐れがなくなり、さらに、全体体裁もよくすることができる。
【0051】
また、請求項2に記載の発明によれば、インダクタンス部に流れる電流が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように複数のアンテナ素子が配列されるので、複数のアンテナ素子を単に直列に接続する場合と比較して、電波を送受信する際の指向性を少なくすることができるとともに利得を上げることができる。
【0052】
また、請求項3に記載の発明によれば、インダクタンス部がコイル部を有するので、インダクタンスの値を大きくすることができ、また、コイル部が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように複数のアンテナ素子が配列されるので、複数のアンテナ素子を単に直列に接続する場合と比較して、電波を送受信する際の指向性を少なくすることができるとともに利得を上げることができる。
【0053】
また、請求項4に記載の発明によれば、インダクタンス部がコイル部を有するので、インダクタンスの値を大きくすることができ、また、隣接する二つのアンテナ素子は、それぞれのコイル部の軸線が同一直線上に揃えられるようにして接続されているので、アンテナ全体を小形化することができ、電波を送受信する際の指向性を少なくすることができるとともに利得を上げることができる。
【0054】
また、請求項5に記載の発明によれば、コイル部とコンデンサー部とが、それぞれの面が向かい合うように積層配置された第一から第四の導体パターンにより構成され、立体的に配設されるので、一枚の基板上にコイル部とコンデンサー部を配設する場合に比較してアンテナを小さな面積に収めることができる。こうして、アンテナが小形になり、電波送受信機器内に組み込む事が容易になる。
【0055】
また、請求項6に記載の発明によれば、電波送受信機器内にアンテナを一体にして組み込む事ができ、取り扱いが便利になる。
【0056】
また、請求項7に記載の発明によれば、周波数調整キャパシタンス部が接続されているので、最大利得の得られる周波数を調整変更することができる。
【0057】
また、請求項8に記載の発明によれば、複数配列されたアンテナ素子がアンテナ本体に設けられ、周波数調整キャパシタンス部がアンテナ本体と別体に設けられ、アンテナ本体と、周波数調整キャパシタンス部とがアンテナモジュールを構成しているので、所定の周波数に合わせたアンテナ本体の形成後の周波数調整は、アンテナ本体の外側に別体に設けられる周波数調整キャパシタンス部の容量を変えることによって行われ、柔軟な周波数調整を行うことができる。
【0058】
また、請求項9に記載の発明によれば、複数配列されたアンテナ素子と、アンテナ素子に電気的に接続される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、一の電極と二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されているので、基板に設けられた二の電極の面積等を変更したり、アンテナが装着される基板位置を調整したりすることで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。製品にアンテナを組み込む際、筐体の影響などから生じるアンテナ周波数のずれをアンテナの実装位置を調整して周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することでこの周波数のずれを補正できる。あるいはまた、積極的にアンテナの有する周波数を大幅に変更することもできる。
【0059】
また請求項10に記載の発明によれば、複数配列されたアンテナ素子と、アンテナ素子に電気的に接続され、かつ第一の面から第四の面に対向する第五の面上に形成される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、一の電極と前記二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されているので、基板に設けられた二の電極の面積等を変更したり、アンテナが装着される基板位置を調整したりすることで、周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することができる。製品にアンテナを組み込む際、筐体の影響などから生じるアンテナ周波数のずれをアンテナの実装位置を調整して周波数調整キャパシタンス部の容量の値を調整することでこの周波数のずれを補正できる。あるいはまた、積極的にアンテナの有する周波数を大幅に変更することも可能である。さらに、複数配列されたアンテナ素子と、周波数調整キャパシタンス部とが三次元的に接続され、アンテナを機器に組み込む際に場所をとらず、機器を小形化することができる。
【0060】
請求項11に記載の発明によれば、第一の面と第二の面は、第一の基板の互いに対向する二つの面とされ、第三の面と第四の面は、第二の基板の互いに対向する二つの面とされ、第五の面は、周波数調整基板の一の面とされ、アンテナ本体は、第一の基板と第二の基板と周波数調整基板とが絶縁層を挟んで積層されるとともに、一体に設けられているので、アンテナを一体として、基板に装着することができ、取扱い性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施の形態を示す図であって、アンテナの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る第一の実施の形態を示す図であって、アンテナの一例を示す上面図である。
【図3】本発明に係る第一の実施の形態を示す図であって、アンテナ積層構造を模式的に示す図である。
【図4】本発明に係る第一の実施の形態を示す図であって、アンテナの等価回路を示す図である。
【図5】本発明に係るアンテナの指向性を示す図である。
【図6】本発明に係る第一の実施の形態を示す図であって、アンテナの他の一例を示す斜視図である。
【図7】図5に示すアンテナに周波数調整キャパシタンス部を接続した様子を等価回路で示す図である。
【図8】本発明に係る第二の実施の形態を示す図であって、アンテナの一例を示す斜視図である。
【図9】本発明に係る第二の実施の形態を示す図であって、アンテナの他の一例を示す斜視図である。
【図10】図8ないし図9に示すアンテナに周波数調整キャパシタンス部を接続した様子を等価回路で示す図である。
【図11】本発明に係る第三の実施の形態を示す図であって、アンテナの一例を示す斜視図である。
【図12】本発明に係る第三の実施の形態を示す図であって、アンテナの一例を示す上面図である。
【図13】本発明に係る第三の実施の形態を示す図であって、アンテナ積層構造を模式的に示す図である。
【図14】本発明に係るさらに他の実施形態を示す図であって、アンテナの等価回路を示す図である。
【符号の説明】
A,A2,A3,A4,A5,A6・・・アンテナ
B,B2,B3,B4,B5・・・アンテナ本体
E1,E2・・・アンテナ素子
X・・・プリント基板(基板)
1・・・インダクタンス部
1a・・・コイル部
2・・・キャパシタンス部
2a・・・コンデンサー部
3・・・給電口
4・・・インピーダンス整合部
5・・・周波数調整キャパシタンス部
10・・・基板(第一の基板)
10a・・・面(第一の面)
10b・・・面(第二の面)
11・・・導体パターン(第一の導体パターン)
12・・・導体パターン(第二の導体パターン)
13・・・コイル導体部
20・・・基板(第二の基板)
20a・・・面(第三の面)
20b・・・面(第四の面)
21・・・導体パターン(第三の導体パターン)
22・・・導体パターン(第四の導体パターン)
30,40・・・基板(絶縁層)
50・・・基板(周波数調整基板)
50a・・・面(第五の面)
51・・・電極(一の電極)
52・・・電極(二の電極)

Claims (11)

  1. 二つ以上のアンテナ素子を備えてなるアンテナであって、
    複数の前記アンテナ素子は、直列に接続され、かつ、それぞれの前記アンテナ素子は、インダクタンス部とキャパシタンス部とが並列に接続されて構成されていることを特徴とするアンテナ。
  2. 請求項1に記載のアンテナであって、
    直列に接続された複数の前記アンテナ素子は、前記インダクタンス部に流れる電流が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように配列されていることを特徴とするアンテナ。
  3. 請求項1に記載のアンテナであって、
    前記インダクタンス部は、コイル部を有し、
    直列に接続された複数の前記アンテナ素子は、前記コイル部に流れる電流が作る磁場の向きがそれぞれ交差するように配列されていることを特徴とするアンテナ。
  4. 請求項1または請求項2に記載のアンテナであって、
    前記インダクタンス部は、軸線を中心とした螺旋状もしくは螺旋に近似し得る角形状をなす導体からなるコイル部を有し、
    複数配列された前記アンテナ素子の隣り合う前記コイル部の前記軸線が同一直線状に揃えられていることを特徴とするアンテナ。
  5. 請求項3または請求項4のいずれかに記載のアンテナであって、
    前記コイル部は、第一の面に形成された第一の導体パターンと、前記第一の面に対向配置される第二の面に形成された第二の導体パターンと、前記第一の導体パターンと前記第二の導体パターンとの間を電気的に接続するコイル導体部とを備え、
    前記キャパシタンス部は、コンデンサー部を有し、該コンデンサー部は、第三の面に形成された第三の導体パターンと、前記第三の面に対向配置される第四の面に形成された第四の導体パターンとを備え、
    前記第一の面から前記第四の面は、それぞれの面が向かい合うように配置されていることを特徴とするアンテナ。
  6. 請求項5に記載のアンテナであって、
    前記第一の面と前記第二の面は、第一の基板の互いに対向する二つの面とされ、
    前記第三の面と前記第四の面は、第二の基板の互いに対向する二つの面とされ、
    前記第一の基板と前記第二の基板は、絶縁層を挟んで積層され、かつ、一体に設けられていることを特徴とするアンテナ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナであって、
    複数配列された前記アンテナ素子に周波数調整キャパシタンス部が直列に接続されていることを特徴とするアンテナ。
  8. 請求項7に記載のアンテナであって、
    複数配列された前記アンテナ素子がアンテナ本体に設けられ、前記周波数調整キャパシタンス部が前記アンテナ本体と別体に設けられ、前記アンテナ本体と、前記周波数調整キャパシタンス部とがアンテナモジュールを構成していることを特徴とするアンテナ。
  9. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナであって、
    複数配列された前記アンテナ素子と、前記アンテナ素子に電気的に接続される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、
    前記アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、前記一の電極と前記二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されていることを特徴とするアンテナ。
  10. 請求項5に記載のアンテナであって、
    複数配列された前記アンテナ素子と、前記アンテナ素子に電気的に接続され、かつ前記第一の面から前記第四の面に対向する第五の面上に形成される一の電極とがアンテナ本体に設けられ、
    前記アンテナ本体が二の電極が設けられた基板に装着され、前記一の電極と前記二の電極との間に周波数調整キャパシタンス部を形成するように構成されていることを特徴とするアンテナ。
  11. 請求項10に記載のアンテナであって、
    前記第一の面と前記第二の面は、第一の基板の互いに対向する二つの面とされ、
    前記第三の面と前記第四の面は、第二の基板の互いに対向する二つの面とされ、
    前記第五の面は、周波数調整基板の一の面とされ、
    前記アンテナ本体は、前記第一の基板と前記第二の基板と前記周波数調整基板とが絶縁層を挟んで積層されるとともに、一体に設けられていることを特徴とするアンテナ。
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