JP4627379B2 - 呼吸誘導装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は呼吸誘導装置に関し、特に、呼吸を理想的なパターンへ自然に誘導することにより、任意の呼吸パターンを短時間に形成し、長時間維持することができる呼吸誘導装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、音響出力や光電表示による理想呼吸訓練パターンの指示に従って腹式呼吸による呼吸訓練を行い、使用者の精神を安定したリラクゼーション(弛緩)状態にするための呼吸訓練装置が知られている。
【0003】
例えば、特開昭62−277968号公報では、使用者の腹部に装着したセンサで腹式呼吸による腹壁の動きに応じた信号を検出し、この検出信号から吸気時間と呼気時間を計測するとともに、両者から呼吸比を計算し、この呼吸比を予め定めた基準値と比較して弛緩状態にあるか否か判別し、弛緩状態となったときに音響出力等により使用者に報知する構成のバイオフィードバック装置が開示されている。
【0004】
また、特開昭62−277976号公報では、使用者の腹部に装着したセンサで腹式呼吸による腹壁の動きを検出し、ストレス解消のために必要な弛緩状態を得る腹式呼吸の理想呼吸パターンを訓練パターン発生手段によって発生し、使用者に音響出力または光電表示によって報知して理想呼吸パターンに従って腹式呼吸を訓練させ、センサ検出信号に基づいて演算手段で演算した実際の呼吸パターンを理想呼吸パターンと比較判断手段で比較判断し、両者の一致度合いを使用者に音響出力または光電表示により報知するように構成した呼吸訓練装置が開示されている。
【0005】
しかし、これら従来の構成では、腹式呼吸訓練装置であるため、呼吸の理想パターン状態を形成した場合でも、その状態を長時間維持することは容易ではなかった。また、初めに固定化された理想パターンがあって、その教師信号に従うといった強制感を伴うものであり、使用者の現時点の呼吸状態を尊重しながら、ゆっくりと時間をかけて自然な状態で呼吸を誘導するという概念はなかった。従って、使用者にとって強制感の緩和された楽しく感じられるように考慮されていないため、より深いリラクゼーション状態に使用者の呼吸を誘導することができなかった。
【0006】
さらに、使用者の現在の呼吸状態が考慮されていないため、強制的な呼吸教示となり、緩やかな連続的な誘導が困難であり、また、使用者の未来の呼吸信号を予測することがないために、使用者の呼吸に合わせた制御が不可能であり、使用者にとって違和感のある訓練方法であった。さらにまた、使用者の呼吸状態が考慮されていないため、使用者への生体負担も大きくなるという課題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、使用者の呼吸を任意のパターン(例えば、周期、深さ、呼吸比等)の目標状態に短時間に誘導し、かつ、一旦目標状態が形成されれば、その状態を長時間維持できる呼吸誘導装置を提供することを目的とする。また、音楽を制御することにより、使用者にとって強制感の緩和された楽しく感じられる誘導が可能で、より深いリラクゼーション状態の中で使用者の呼吸を誘導できる呼吸誘導装置を提供することを目的とする。
【0008】
さらに、使用者の現在の呼吸信号から誘導すべき呼吸信号を生成することにより、強制的でなく連続的な誘導ができ、また、計算機上に構築したモデルを利用し、使用者の未来の呼吸信号を予測することにより、使用者の呼吸に合わせた制御が可能で、使用者にとって違和感の少ない呼吸誘導装置を実現することを目的とする。さらにまた、使用者の呼吸状態、例えば、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等を考慮した上で、誘導すべき呼吸信号を生成することにより、使用者への生体負担を軽減した呼吸誘導装置を提供することを目的とする。
【0009】
また、上記構成の新規な呼吸誘導装置を放射線治療装置等の医療機器に組込むことにより、患者の呼吸を理想的なパターンへ誘導することができ、よい位相を長時間維持し、治療・診断の効果効率を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様による呼吸誘導装置は、生体に呼吸パターンに関する刺激信号を与えることによって呼吸を理想パターンに誘導する呼吸誘導装置であって、生体の呼吸を検出する呼吸検出手段と、該呼吸検出手段により検出された呼吸信号から生体の呼吸情報を抽出する呼吸情報抽出手段と、誘導すべき目標呼吸パターン情報を記憶する呼吸情報記憶手段と、上記呼吸情報抽出手段から得られる呼吸情報と上記呼吸情報記憶手段に記憶された呼吸情報とを比較判定し、その差に基づく補正値を出力する呼吸情報比較判定手段と、上記呼吸情報抽出手段で抽出された呼吸情報を上記呼吸情報比較判定手段から出力された補正値で補正する補正量演算手段と、を有し、生体に与えられる刺激信号を上記補正量演算手段の出力に基づき制御することを特徴とする。
【0011】
上記構成により、使用者の呼吸を任意の状態に短時間に誘導し、かつ、一旦前記状態が形成されれば、その状態を長時間維持できるという効果がある。
【0013】
本発明の第2の態様による呼吸誘導装置は、上記生体に与えられる刺激信号が音楽であり、該音楽の刺激信号を再生する音楽再生部を有し、該音楽再生部から再生する音楽を前記補正量演算手段の出力に基づき制御する。
【0014】
このように、音楽を制御することにより、使用者にとって強制感の緩和された楽しく感じられる誘導が可能になり、より深いリラクゼーション状態の中で使用者の呼吸を誘導できるという効果がある。
【0015】
上記第1または第2の態様による呼吸誘導装置は、前記呼吸検出手段で検出される呼吸信号から直接または前記呼吸情報抽出手段で抽出される複数の呼吸情報から、誘導すべき目標呼吸信号を計算する呼吸信号計算部をさらに有してもよい。
【0016】
上記構成により、今の使用者の呼吸信号から誘導すべき呼吸信号を生成することにより、強制的でなく連続的な誘導ができるという効果がある。
【0017】
また、前記呼吸信号計算部が、数理モデルを包含し、該数理モデルの出力から誘導すべき呼吸信号を計算する構成としてもよい。
【0018】
このように計算機上に構築したモデルを利用し、使用者の未来の呼吸信号を予測することにより、使用者の呼吸に合わせた制御が可能になり、使用者にとって違和感の少ない誘導が実現できるという効果がある。
【0019】
また、前記呼吸信号計算部が、生体の呼気ガス成分と血中酸素飽和度を含む呼吸状態に合わせて誘導すべき呼吸信号を計算する構成としてもよい。
【0020】
このように、使用者の呼吸状態、例えば、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等を考慮した上で、誘導すべき呼吸信号を生成することにより、使用者への生体負担を軽減した誘導ができるという効果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】
【実施例1】
図1乃至図3を用いて本発明の第1の実施例について説明する。なお、各図において共通する要素には同一の符号を付し、重複する説明については省略している。
【0022】
図1は、本発明による呼吸誘導装置の第1の実施例のブロック構成を示す。同図において、呼吸誘導装置は、呼吸検出部1、呼吸情報抽出部2、呼吸信号計算部3,呼吸情報記憶部4、呼吸情報入力部5、呼吸情報比較判定部6、補正量演算部7、刺激提示部8、表示部9を備える。
【0023】
呼吸検出部1は、図2(a)に示すように、呼吸センサ11とローパスフィルタ12と増幅器13とを備えている。呼吸センサ11は、例えば、腹部や胸部に装着される形態のもので、呼吸に伴う胴体長の変化を伸縮性可変抵抗素子で検出するようにしたものである。呼吸センサ11の他の構成例としては、使用者の呼気または吸気に伴う鼻腔付近の温度変化をサーミスタや赤外線カメラによる画像処理を用いて計測するタイプのものや、気流速度変化をマスク型(またはマウスピース型)の器具で直接的に計測するタイプのものや、腹部や胸部にマーカーを搭載し、呼吸と連動する当該マーカーの変動を電荷結合素子(CCD)や半導体位置検出素子(PSD)カメラで計測するタイプのものがある。ローパスフィルタ12は、呼吸周波数に相当する低周波成分のみを通過させ、体動に伴うノイズ等をカットするものである。ローパスフィルタ12から出力される信号は増幅器13で増幅され、呼吸情報抽出部2での処理及び表示部9での呼吸信号描画に適した信号に変換される。
【0024】
図2(b)に示すように、呼吸情報抽出部2は、微分回路21と演算回路22とメモリ部23とを備えている。呼吸検出部1内の増幅器13の出力は、使用者の呼吸位相が吸気状態のときは微分回路21の出力は正になり、使用者の呼吸位相が呼気状態のときは微分回路21の出力は負になるように構成されている。このことにより、微分回路21の出力が負から正へゼロクロスする時点が吸気開始時点(τi)となり、微分回路21の出力が正から負へゼロクロスする時点が呼気開始時点(τe)となって検出される。検出された当該呼吸の吸気開始時点(τi)及び吸気開始時点における振幅レベル(Vi)と、呼気開始時点(τe)及び呼気開始時点における振幅レベル(Ve)は、メモリ部23に逐次記憶される(図3参照)。演算回路22では、吸気開始時点(τi)が検出された時刻をトリガーとして、次に吸気開始時点(τi)が検出される時刻までの間に、以下に説明するような一連の動作を実行する。
【0025】
即ち、図3に示すように、メモリ23に格納された1呼吸前の呼気開始時点(τe p)と1呼吸前の吸気開始時点(τi p)との差から吸気時間(Ti)を算出し、当該呼吸の吸気開始時点(τi)とメモリ部23に格納された1呼吸前の呼気開始時点(τe p)との差から呼気時間(Te)を算出し、メモリ23に格納された1呼吸前の呼気開始時点の振幅レベル(Ve p)と1呼吸前の吸気開始時点の振幅レベル(Vi p)との差から吸気振幅値(Ai)を算出し、メモリ23に格納された1呼吸前の呼気開始時点の振幅レベル(Ve p)と当該呼吸の吸気開始時点の振幅レベル(Vi)との差から呼気振幅値(Ae)を算出する。
【0026】
これら算出された4種類の基本的な呼吸情報から四則演算により求まる副次的な呼吸情報として、吸気時間(Ti)と呼気時間(Te)を加算した呼吸時間(Tr)、吸気時間(Ti)を呼気時間(Te)で除算した呼吸比(Rb)、吸気振幅値(Ai)を吸気時間(Ti)で除算したドライビング(Dv)、吸気時間(Ti)を呼吸時間(Tr)で除算したタイミング(Tm)等があり、これら情報も呼吸情報抽出部2で算出される。また、呼吸テンポ(呼吸速度Bv)として単位時間当たりの呼吸回数、例えば、1分間を呼吸時間(Tr)で除算した(回/分)を単位とする値が算出される。さらに、吸気開始時点(τi)または呼気開始時点(τe)のどちらか一方を総称して呼吸タイミング信号(τg)として算出する。このように呼吸情報を多面的に分析することにより、呼吸を任意のパターン状態へ誘導することを可能とするものである。
【0027】
呼吸信号計算部3では、呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報から誘導すべき呼吸としての呼吸情報を計算する。例えば、一定期間に呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報の平均値を基準にして誘導すべき呼吸の呼吸情報を算出してもよいし、呼吸検出部1から直接算出してもよい。使用者をリラクゼーション状態に導き、前述の使用者の呼吸状態に同期させて各種診断機器や治療機器を運転するためには、呼吸の振幅(吸気振幅値(Ai)と呼気振幅値(Ae)を総称したもの)が大きく、呼吸テンポ(呼吸速度Bv)が遅くなるように誘導すると効果的であり、さらに、呼吸比(Rb)が小さくなる傾向が望ましい。つまり、吸気時間(Ti)、呼気時間(Te)、吸気振幅値(Ai)、呼気振幅値(Ae)の理想値を、前述の平均値の1倍より大きく、かつ、吸気時間(Ti)< 呼気時間(Te)の関係が成り立ち、かつ、呼吸比(Rb)ができるだけ0に近づくような条件に設定すればよい。
【0028】
呼吸情報記憶部4は、呼吸信号計算部3で算出された呼吸情報として、呼吸時間(Tr)、吸気時間(Ti)、呼気時間(Te)、吸気振幅値(Ai)、呼気振幅値(Ae)、呼吸比(Rb)、ドライビング(Dv)、タイミング(Tm)、呼吸テンポ(呼吸速度Bv)、呼吸タイミング信号(τg)の少なくとも1つ、または、その組合せを予め保持する。これら呼吸情報としては、多種多様な使用者を母集団とする大容量のデータから統計的な解析により基準値を事前に算出し、呼吸情報記憶部4にデフォルト値として設定しておいてもよい。または、呼吸情報入力部5から、過去の使用者の呼吸情報に基づいて入力するような構成にしてもよい。または、装置の運転中に一定期間使用者の呼吸を呼吸検出部1にて計測し、呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報から、呼吸信号計算部3で誘導すべき呼吸としての呼吸情報を計算し、呼吸情報記憶部4に逐次更新しながら記憶するような構成にしてもよい。
【0029】
呼吸情報比較判定部6では、呼吸情報抽出部2から得られる現在の呼吸情報と呼吸情報記憶部4に予め蓄積された呼吸情報とを比較判定し、その差に基づく補正値を出力し、得られた補正値は補正量演算部7に入力される。ここで、呼吸情報比較判定部6から出力される補正値として、呼吸時間(Tr)の補正値をΔH1(t)、吸気時間(Ti)の補正値をΔH(t)、呼気時間(Te)の補正値をΔH(t)、吸気振幅値(Ai)の補正値をΔH(t)、呼気振幅値(Ae)の補正値をΔH(t)、呼吸比(Rb)の補正値をΔH(t)、ドライビング(Dv)の補正値をΔH(t)、タイミング(Tm)の補正値をΔH(t)、呼吸テンポ(呼吸速度Bv)の補正値をΔH(t)、呼吸タイミング信号(τg)の補正値をΔH10(t)として以下の説明を行う。
【0030】
補正演算部7では、吸気を誘導する刺激時相の時間を、吸気時間(Ti)を所定の定数E1を用いて補正値ΔH(t)で補正し、呼気を誘導する刺激時相の時間を、呼気時間(Te)を所定の定数Eを用いて補正値ΔH(t)で補正し、吸気を誘導する刺激強度を、吸気振幅値(Ai)を所定の定数Eとして補正値ΔH(t)で補正し、呼気を誘導する刺激強度を、呼気振幅値(Ae)を所定の定数Eとして補正値ΔH(t)で補正し、下記の補正演算:
吸気を誘導する刺激時相の時間 = (Ti)+ E・ΔH(t)
呼気を誘導する刺激時相の時間 = (Te)+ E・ΔH(t)
吸気を誘導する刺激強度 = G1・((Ai)+ E・ΔH(t))
呼気を誘導する刺激強度 = G2・((Ae)+ E・ΔH(t))
を行う。ここで、G1 、G2はゲインであり、左辺の刺激強度と右辺の吸気振幅値(Ai)、呼気振幅値(Ae)とを対応づけるために、事前にキャリブレーション(較正)を実行し、ゲインG1 、G2を決定しておく必要がある。演算の方法は、例えば、サイン関数で記述できるような定常的な刺激を刺激提示部8より一定期間出力し、使用者に刺激に合わせて呼吸するように指示する。当該一定期間に呼吸情報抽出部2より抽出した吸気振幅値(Ai)と呼気振幅値(Ae)の平均値から、
G = (吸気を誘導する刺激強度)/(吸気振幅値(Ai)の平均値)
G = (呼気を誘導する刺激強度)/(呼気振幅値(Ae)の平均値)
のように求めることもできる。
【0031】
刺激提示部8では、音、光、振動等の少なくとも1つ、または、その組合せにより、使用者にとって誘導すべき呼吸を明確に認識できる刺激を提示して呼吸を誘導できるようにする。誘導は、吸気を誘導する刺激時相の時間と、呼気を誘導する刺激時相の時間と、吸気を誘導する刺激強度と、呼気を誘導する刺激強度との少なくとも1つ、または、その組合せにより実施する。吸気を誘導する刺激時相の時間と、呼気を誘導する刺激時相の時間とを同時に誘導する場合は、使用者が吸気として誘導されているのか、呼気として誘導されているのかをはっきり識別できることが必要になる。そのためには、吸気を誘導する刺激時相と呼気を誘導する刺激時相で、刺激の周波数、例えば、刺激が音であれば音の周波数を変えるようにするとよい。また、吸気を誘導する刺激時相と呼気を誘導する刺激時相で、一方の刺激時相でのみ刺激を複数種類提示するようにしてもよい。例えば、音刺激に対して、吸気を誘導する刺激時相では、光刺激を加えるというような構成が考えられる。このように刺激の種類、制御対象(即ち、吸気を誘導する刺激時相の時間、呼気を誘導する刺激時相の時間、吸気を誘導する刺激強度、呼気を誘導する刺激強度)を選択、結合できる構成とすることにより、使用者の刺激対応能力や刺激の好みに合わせた誘導が可能になり、自然で無理のない状態で呼吸を誘導できるという効果がある。
【0032】
一方、すべての制御対象を誘導に利用する場合が最も効果的であり、吸気を誘導する刺激時相の時間と呼気を誘導する刺激時相の時間とを補正量演算部7の出力に応じて変える際に、提示する刺激の強度、例えば刺激が音であれば音量を、補正量演算部7の出力に応じて変えるようにしてもよい。また、刺激提示部8から出力する刺激は、補正量演算部7の出力に基づき制御されるが、補正量演算部7のE〜Eの定数の取りうる値によって以下の効果がある。
【0033】
即ち、E〜Eの定数は0以上1以下の範囲の値をとり、呼吸を誘導する際の誘導強度を規定するが、1に近い値であれば、誘導すべき呼吸に近い刺激を使用者に提示することとなり、できるだけ速やかに使用者の呼吸が誘導すべき状態になる使用法である。定数E〜Eが1に規定された従来構成に対して、本実施例のように、例えば定数E〜Eが0に近い値であれば、使用者の現時点の呼吸状態を尊重しながら、ゆっくりと時間をかけて自然な状態で呼吸を誘導することとなり、時間はかかるが呼吸を任意の状態に違和感なく確実に誘導できる。一方、定数E〜Eが0に規定された従来のバイオフィードバック装置と比較して、本実施例では、定数E〜Eを使用目的に応じて0以上1以下の範囲で適宜設定できるとともに、定数E〜Eは装置使用中に条件に応じてダイナミックに変動させていくように構成でき、呼吸を理想的なパターンへ違和感なく自然に誘導できるとともに、任意のパターンを長時間維持することができる。
【0034】
【実施例2】
図4を用いて本発明の第2の実施例について説明する。図1に示す実施例1の構成と異なるところは、本実施例2では、使用する刺激の種類として、予め記憶した少なくとも1つの音楽データを用い、刺激の制御対象を音楽テンポとしたことである。図4に示すように、呼吸誘導装置は補正量演算部47と音楽再生部48とメモリ部40を新たに備え、呼吸情報比較判定部6は、呼吸情報抽出部2から得られる呼吸テンポ(Wr(t))と呼吸情報記憶部4の呼吸テンポとを比較判定し、その差に基づく補正値ΔH(t)を出力する。
【0035】
補正量演算部47は、図5(a)に示すように、テンポ補正量演算回路71、音楽データ補正回路72、テンポ補正量制限回路73を備える。テンポ補正量演算回路71は再生する音楽テンポの補正量を演算する。音楽データ補正回路72は、テンポ補正量演算回路71によって求めたテンポに基づき、メモリ部40から引き出した音楽データを使用者に違和感を与えないように、極めてゆっくりと変化させ、徐々に補正する。
【0036】
図5(b)に示すように、音楽再生部48は、音楽データ選択部75を備え、任意の音楽を選択することができ、音楽データ補正回路72で補正された音楽データを再生する。メモリ部40は、例えばフラッシュメモリ等で構成され、複数の音楽データが収納可能であり、装置の使用を開始すると、先ず、選択された音楽がその音楽の本来の再生テンポ(Tx)で再生されるので、使用者はその音楽に合わせて呼吸運動を開始する。音楽の選択が適切でなく音楽に合わせて呼吸することが難しい場合は、使用者は自分に合ったペースで呼吸運動を開始する。
【0037】
補正量演算部47では、呼吸情報比較判定部6から出力される補正値ΔH(t)がゼロとなる方向に使用者の呼吸テンポを補正するのに必要な補正値を算出するため、音楽のテンポ補正量演算回路71によりΔH(t)と所定の定数(E)とを乗算して必要な補正値を算出する。この算出された補正値が使用者の呼吸テンポ(Wr(t))に加算され、所定倍数(G)を乗じて、補正された音楽のテンポ(Wm(t))が算出される。つまり、呼吸テンポ(Wr(t))を所定の定数EとGを用いて呼吸情報比較判定部6から出力される補正値ΔH(t)で補正することにより、音楽テンポ(Wm(t))を下記の演算式
Wm(t) = G・(Wr(t) + E・ΔH(t))
により求める。ここで、Gの値は任意に設定可能である。
【0038】
ただし、呼吸には吸気と呼気の2つの状態が存在するので、使用者が音楽に合わせて呼吸するためには、Gとして2の倍数が適切である。例えばGが16であれば、呼吸テンポの16倍のテンポの音楽再生となり、音楽の16拍に1呼吸を対応づけることを意味する。4/4拍子の緩やかな音楽であれば、その音楽に合わせて8拍で息を吸い、8拍で息を吐き出すよう呼吸を行えばよい。ここで、「緩やか」とは、選択された音楽の本来の再生テンポ(Tx)が60拍/分〜130拍/分程度であることをいう。
【0039】
その他にも、Gが2の倍数で、呼吸テンポの2倍、4倍、6倍、8倍、10倍、12倍、14倍等で音楽を再生してもよい。この場合は、音楽の2拍、4拍、6拍、8拍、10拍、12拍、14拍等に1呼吸を対応付けることを意味する。つまり、2倍の音楽再生の場合は1拍で息を吸い1拍で息を吐く、4倍の音楽再生の場合は2拍で息を吸い2拍で息を吐く、6倍の音楽再生の場合は3拍で息を吸い3拍で息を吐く、8倍の音楽再生の場合は4拍で息を吸い4拍で息を吐く、10倍の音楽再生の場合は5拍で息を吸い5拍で息を吐く、12倍の音楽再生の場合は6拍で息を吸い6拍で息を吐く、14倍の音楽再生の場合は7拍で息を吸い7拍で息を吐く、という呼吸になる。
【0040】
また、Gが6の倍数である場合、3/4拍子の曲を用いるとより効果的である。つまり、6倍のテンポで音楽再生する場合、3拍で息を吸い3拍で息を吐く、12倍のテンポで音楽再生する場合、6拍で息を吸い6拍で息を吐く、という呼吸になる。また、Gが8の倍数である場合、4/4拍子の曲を用いるとより効果的である。つまり、8倍のテンポで音楽再生する場合、4拍で息を吸い4拍で息を吐く、16倍のテンポで音楽再生する場合、8拍で息を吸い8拍で息を吐く、という呼吸になる。このように、選択する音楽により、リズム(何分の何拍子なのか)と、本来の再生テンポ(Tx)が決まっているので、使用者の刺激対応能力や刺激の好みに合わせてGの値を決定すればよい。
【0041】
このようにして音楽のテンポ補正量演算回路71で決定された出力テンポWm(t)を用いて、選択された音楽のデータが音楽データ補正回路72により補正され、補正されたテンポで音楽が音楽再生部48から再生される。このとき、曲の途中で急にテンポが大きく変わると違和感を覚えるので、時間をかけてゆっくりと変化するように徐々に補正が行われることが望ましい。即ち、テンポ補正量制限回路73では、速くとも1分間に20%程度以下の変化ペースでテンポが変更されるよう制限を設けることができる。このように音楽のテンポを制御することにより、強制感の緩和された、使用者にとって楽しく感じる誘導が可能になり、より深いリラクゼーション状態のなかで使用者の呼吸を誘導できるという効果がある。
【0042】
定数Eは任意に設定可能であり、Eをゼロとすると、現在の使用者の呼吸テンポに音楽のテンポを合わせることができる。このように使用者の呼吸のテンポに曲の方を合わせることができるので、使用者は楽に呼吸ができる。従って、自分のペースでしかも曲に合わせた楽しい呼吸ができる。Eがゼロでないときは、Eの大きさに応じて呼吸を誘導する強さが増す。そして使用者の呼吸が目標呼吸に追随する制御が行われ、最初に設定した程度に応じた誘導が実行できる。実施例1と同様に、Eの値は装置使用中に条件に応じてダイナミックに変動させていくようにしてもよい。
【0043】
【実施例3】
第2の実施例では音楽データの形式については特に制約なしに説明したので、そのテンポ制御は、音譜間の時間を調整する趣旨で説明した。しかし、音楽データがいわゆるMIDI(Musical instrument digital interface)データである場合には、全ての音譜の時間間隔が事前にわかるので、拍を基準として、音譜と音譜との間隔を各音譜ごとに制御する、即ち、位相制御するようにしてもよい。また、音譜ごとに時間間隔が変わると違和感を覚える場合は、実施例2で説明した吸気または呼気に対応した小節(何拍で吸い、または、何拍で吐く、に対応した期間)ごとに位相を制御してもよい。このように音楽データはMIDI形式で構成され、音譜ごとの時間間隔が位相データとして出力される。
【0044】
図5(c)において、補正量演算部47は、図5(a)に示す実施例2の場合に加えて新たに位相補正量演算回路74を備える。テンポ補正量演算回路71により算出される補正音楽テンポ(Wm(t))、即ち、
Wm(t) = G・(Wr(t) + E・ΔH(t))
を利用して、このテンポをもとに、位相制御角βを、計数Yを用いて、
β = Y・(Wm(t) / Tx)
として算出し、MIDIデータの位相に加算して補正する。
【0045】
また、他の方法としては、呼吸情報抽出部2の算出する吸気開始時点(τi)または呼気開始時点(τe)を呼吸タイミング信号として抽出し、呼吸情報比較判定部6で再生音楽の音譜のタイミングとの位相差情報を求め、この位相差を調整する(減らす・増やす)方向に音楽データの位相を制御する(進める・遅らせる)ようにしてもよい。呼吸情報比較判定部6での呼吸タイミング信号(τg)の補正値ΔH10(t)から、即ち、位相制御角βを、係数E'を用いて、
β = E'・ΔH10(t)
として算出し、音譜ごとの位相を補正する位相補正量演算回路74によりMIDIデータの位相に加算して補正する。上記構成により、使用者の呼吸タイミング信号に合わせた音楽の制御が可能となり、違和感の少ない呼吸誘導が可能となる。
【0046】
【実施例4】
本実施例4では、呼吸信号計算部3で他の計算モデルを適用する。呼吸信号計算部3では、呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報から、誘導すべき呼吸としての呼吸情報を計算し、実施例1では、一定期間に呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報の平均値を基準にして誘導すべき呼吸の呼吸情報を算出する場合を例示して説明したが、本実施例4では、呼吸信号計算部3での計算に数理モデルを応用する場合について説明する。
【0047】
例えば、時系列モデルとしてよく利用されている自己回帰(AR)モデルやその移動平均(ARMA)モデル等を応用することができる。自己回帰(AR)モデルは、
=a+a・yn−1+a・yn−2+・・・+a・yn−p+x
のように記述されるが、この場合、呼吸情報抽出部2より得られる呼吸情報の1つを、過去1呼吸前から過去p呼吸前までの当該呼吸情報の値から推定することになる。xはホワイトノイズで散乱項を表す。自己回帰(AR)モデルは多次元(m次元)に拡張することが容易であり、
=Σa(p)yn−p+x
のようになり、a(p)はm×m行列、xは(x1,x2,・・・,xmで表されるm次元の白色雑音である。この場合、呼吸情報抽出部2より得られる呼吸情報の1つを、m個の呼吸情報の過去1呼吸前から過去p呼吸前までの値から推定することになる。このようにして、使用者の次の呼吸を予測して、誘導すべき呼吸の呼吸情報を計算する際に考慮に入れてもよい。
【0048】
例えば、呼吸情報記憶部4に更新蓄積される呼吸情報は予測値から大きく外れないような構成にすることが可能であり、予測値の±10%以内に納まるような範囲にしてもよい。このようにすると、使用者にとって誘導すべき呼吸は無理なものでなく、自然でスムーズな呼吸誘導が可能になるという効果がある。また、使用者の呼吸が1呼吸前と比較して明らかに振幅が大きい等で突発性と予測される場合には、前述の±10%以内に納まるような範囲という制約をはずし、呼吸が安定化する方向に誘導することが望ましい。突発性の判断は、過去数呼吸の平均値を利用するようにしてもよい。
【0049】
【実施例5】
本実施例5では、呼吸信号計算部で適用される数理モデルを、呼吸信号を概ね再現するような呼吸系の生体メカニズムを組み込んだモデルで構成した場合について図6を参照して説明する。呼吸の生じるメカニズムを図6に示す。呼吸中枢から送られた信号は脊髄神経を経て横隔神経と肋間神経に伝えられ、横隔神経は横隔膜の動きを支配し、肋間神経は肋間筋に信号を送る。このようにして、横隔膜と肋間筋の連動運動を呼吸中枢が制御することによって呼吸が行われる。また、吸気が生じる生理的メカニズムは、呼吸中枢の吸気ニューロンからのインパルス信号が末梢器官(横隔膜と肋間筋)に伝えられる結果であり、呼吸情報抽出部2より得られる呼吸情報の内、ドライビング(Dv)は吸気ニューロンの発火頻度が吸気の流速に反映されたものであると考えられ、タイミング(Tm)は吸気ニューロンの発火と休止の周期性を反映すると考えられている。
【0050】
以上のようなメカニズムにおいて、末梢器官の働きを非線形振動子で再現し、末梢器官への入力インパルス信号を過去1呼吸前のドライビングとタイミング、または、過去数呼吸前から過去1呼吸前までのドライビングとタイミングの平均値から概算して、非線形振動子モデルの入力として与えると、非線形振動子モデルは自律的に呼吸信号を生成することができる。また、非線形振動子を横隔膜と肋間筋に合わせて2つで構成し、その相互作用も考慮した呼吸系モデルにしてもよい。
【0051】
ここで、非線形振動子とは、外力に比例した振幅で振動するものを線形振動子というのに対して、外力の大きさとは比例しない振幅で振動するものを非線形振動子と呼ぶ。非線形振動子の中でも、外力の大きさとは無関係に一定の振幅で振動するものはリミットサイクル振動子と呼ばれ、生態系ではたびたび観測される。非線形振動子を用いた系では、振動子が元来持っているロバスト性により、ある程度の外乱を与えても振動を続けることができる。リミットサイクルは相互作用によって「引き込み現象」を示し、振動子集団が相互引き込みによってマクロなリズムを発生させる例としては、心拍、概日性生理リズム、蛍の集団発光など、生命現象を中心として広く自然界に見られる。
【0052】
計算機上に構築した非線形振動子モデルと使用者の呼吸運動が、刺激提示部48から出力される刺激により結合されると、同期現象が生じ、両者が相互に中間点に歩み寄るような形で引き込み現象が生じる。この現象を利用して、使用者の呼吸タイミング信号(τg)と呼吸系モデルの呼吸タイミング信号(τgm)とを引き込ませることは比較的容易であり、一度引き込めば、その状態を安定して維持することができる。引き込んだ状態から呼吸系モデルの方の呼吸タイミング信号(τgm)を若干目標修正することにより、誘導すべき使用者の呼吸タイミング信号(τg)を少しずつ目標に近づけながら引き込み誘導していくことができる。このように、非線形振動子の引き込み現象を応用することにより、使用者の呼吸を自然に違和感なく誘導し、かつ一旦引き込み状態が形成されれば、その状態を長時間維持できるという効果がある。
【0053】
【実施例6】
本実施例6では、実施例5で説明した呼吸系の生理メカニズムを組み込んだ数理モデルを構築する際、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等の使用者の生理状態を考慮した上でモデルを構築している。このように生体の状態をより反映した精緻なモデルを構築することにより、使用者の生理状態に合わせた制御が可能になり、使用者にとって違和感の少ない誘導が実現できるという効果がある。また、呼吸信号計算部3では、呼吸情報抽出部2より得られた呼吸情報から、誘導すべき呼吸としての呼吸情報を計算する際、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等を勘案して算出してもよい。例えば、血中酸素飽和度が下がっているのに、呼気時間(Te)を長くする方向に誘導することは危険であるので、そのような誘導は避けるように呼吸情報を計算する。このように、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等の使用者の生理状態を考慮した上で、誘導すべき呼吸信号を生成することにより、使用者への生体負担を軽減した誘導ができるという効果がある。
【0054】
なお、上述の第1乃至第6の実施例において、呼吸検出部による呼吸信号検出後における各種信号データの計算、比較判定演算、補正量の算出および制御処理等は、図示のようにハードウェアの回路構成としてもよいし、または、マイクロコンピュータによるプログラム制御により実現してもよい。
【0055】
本発明による呼吸誘導装置は多くの医療技術に適用可能である。例えば、従来の放射線治療装置においては、患者の呼吸に同期させてビームを照射する技術が確立されており、一定リズムを持った音楽を聞かせることにより、そのリズムに同期して、患者の呼吸を規則的なものとし、乱れが少なく一定周期の運動に近づけていく技術であった(特開平01−97445)。しかし、この技術では、MRI装置による診断のみを目的とし、呼吸を理想的なパターンへ誘導するという概念はなかった。そこで、本発明による呼吸誘導装置を放射線治療装置に組込むことにより種々の利点が得られる。
【0056】
即ち、図7に示すように、放射線照射装置80は、音楽を発生する音響装置82と連動し、生体の呼吸に同期させて放射線ビームを照射する。放射線照射装置80には、呼吸の波形を検出する呼吸検出部86と、検出された呼吸波形信号を表示する表示部87と、検出された呼吸波形信号を計測して、呼吸に同期させたビームを発生する同期手段88と、CPU、タイムシーケンサ等を含み検出された呼吸信号から各種計測演算を行うための信号計測部84が搭載される。ここで、呼吸検出部86は図1又は図4に示す呼吸検出部1の機能を兼ねる構成とする。
【0057】
このように構成された放射線照射装置80に対して、本発明による理想呼吸パターンに誘導する呼吸誘導装置が組み込まれる。即ち、放射線治療装置80には、本発明に係る呼吸情報抽出部2の機能を備えた呼吸計測手段81が組み込まれ、補正量演算部47の音楽データ補正回路72等の機能を有する音響制御手段83が音楽(音響)発生装置82と連動するように接続されている。また、呼吸情報比較判定部6と補正量演算部47のテンポ補正量演算回路71等の中央演算処理機能を信号計測部84に持たせるとともに、信号計測部84は呼吸情報記憶部4等の記憶手段85を備えた構成とする。
【0058】
上記構成により、患者の呼吸を呼吸計測手段により計測し、得られた呼吸情報と、記憶部に蓄積された呼吸の理想パターンを中央演算処理部で比較し、音響手段から出力する音楽等を音響制御手段により制御することにより、患者の呼吸を理想的なパターンへ誘導することができ、よい位相を長時間維持し、治療・診断の効果効率を向上させることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明の呼吸誘導装置によれば、使用者の呼吸を任意の状態に短時間に誘導し、かつ、一旦前記状態が形成されれば、その状態を長時間維持できるという効果がある。また、音楽を制御することにより、使用者にとって強制感の緩和された楽しく感じられる誘導が可能になり、より深いリラクゼーション状態の中で使用者の呼吸を誘導できるという効果がある。さらに、今の使用者の呼吸信号から誘導すべき呼吸信号を生成することにより、強制的でなく連続的な誘導ができる。また、計算機上に構築したモデルを利用し、使用者の未来の呼吸信号を予測することにより、使用者の呼吸に合わせた制御が可能になり、使用者にとって違和感の少ない誘導が実現できる。さらにまた、使用者の呼吸状態、例えば、呼気ガス成分、血中酸素飽和度等を考慮した上で、誘導すべき呼吸信号を生成することにより、使用者への生体負担を軽減した誘導ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る呼吸誘導装置の1実施例を示すブロック図
【図2】 (a)、(b)はそれぞれ同実施例の呼吸検出部と呼吸情報抽出部のブロック図
【図3】 同実施例において検出される呼吸波形を示すグラフ図
【図4】 本発明に係る呼吸誘導装置の他の1実施例を示すブロック図
【図5】 (a)、(b)、(c)はそれぞれ同実施例の補正量演算部、音楽再生部およびメモリと、他の実施例の補正量演算部のブロック図
【図6】 呼吸系の生体メカニズムの概略を示す模式図
【図7】 本発明に係る呼吸誘導装置を組み込んだ放射線照射装置の適用例を示すブロック図。
【符号の説明】
1 呼吸検出部
2 呼吸情報抽出部
3 呼吸信号計算部
4 呼吸情報記憶部
5 呼吸情報入力部
6 呼吸情報比較判定部
7,47 補正量演算部
8 刺激提示部
9 表示部
11 呼吸センサ
12 ローパスフィルタ
13 増幅器
21 微分回路
22 演算回路
23、40 メモリ部
48 音楽再生部
71 テンポ補正量演算回路
72 音楽データ補正かいろ
73 テンポ補正量制限回路
74 位相補正量演算回路
75 音楽データ選択部
80 放射線照射装置
81 呼吸計測手段
82 音響発生装置
83 音響制御手段
84 信号計測部
85 記憶手段
86 呼吸検出部
87 表示部
88 同期手段88

Claims (12)

  1. 生体に呼吸パターンに関する刺激信号を与えることによって呼吸を理想パターンに誘導する呼吸誘導装置であって、
    生体の呼吸を検出する呼吸検出手段と、
    該呼吸検出手段により検出された呼吸信号から生体の呼吸情報を抽出する呼吸情報抽出手段と、
    誘導すべき目標呼吸パターン情報を記憶する呼吸情報記憶手段と、
    上記呼吸情報抽出手段から得られる呼吸情報と上記呼吸情報記憶手段に記憶された呼吸情報とを比較判定し、その差に基づく補正値を出力する呼吸情報比較判定手段と、
    上記呼吸情報抽出手段で抽出された呼吸情報を上記呼吸情報比較判定手段から出力された補正値で補正する補正量演算手段と、を有し、
    生体に与えられる刺激信号を上記補正量演算手段の出力に基づき制御し、
    上記呼吸情報抽出手段により抽出される呼吸情報は、検出された当該呼吸の吸気開始時点及び吸気開始時点における振幅レベルと、呼気開始時点及び呼気開始時点における振幅レベルと、吸気時間と、呼気時間と、吸気振幅値と、呼気振幅値と、これら4種類の基本的な呼吸情報から四則演算により求まる副次的な呼吸情報として、吸気時間と呼気時間を加算した呼吸時間、吸気時間を呼気時間で除算した呼吸比、吸気振幅値を吸気時間で除算したドライビング、吸気時間を呼吸時間で除算したタイミングと、単位時間当たりの呼吸回数を示す呼吸テンポとを含むことを特徴とする呼吸誘導装置。
  2. 上記呼吸情報比較判定手段から出力される補正値は、呼吸時間の補正値ΔH1(t)と、吸気時間の補正値ΔH(t)と、呼気時間の補正値ΔH(t)と、吸気振幅値の補正値ΔH(t)と、呼気振幅値の補正値ΔH(t)とを含む請求項に記載の呼吸誘導装置。
  3. 上記補正演算手段では、吸気を誘導する刺激時相の時間を、吸気時間を所定の定数E1を用いて補正値ΔH(t)で補正し、呼気を誘導する刺激時相の時間を、呼気時間を所定の定数Eを用いて補正値ΔH(t)で補正し、吸気を誘導する刺激強度を、吸気振幅値を所定の定数Eとして補正値ΔH(t)で補正し、呼気を誘導する刺激強度を、呼気振幅値を所定の定数Eとして補正値ΔH(t)で補正し、吸気時間を(Ti)、呼気時間を(Te)、吸気振幅値を(Ai)、呼気振幅値を(Ae)とすると、G1 、G2をゲインとする下記の補正演算:
    吸気を誘導する刺激時相の時間 = (Ti)+ E・ΔH(t)
    呼気を誘導する刺激時相の時間 = (Te)+ E・ΔH(t)
    吸気を誘導する刺激強度 = G1・((Ai)+ E・ΔH(t))
    呼気を誘導する刺激強度 = G2・((Ae)+ E・ΔH(t))
    を行う請求項に記載の呼吸誘導装置。
  4. 上記生体に与えられる刺激信号が音楽であり、該音楽の刺激信号を再生する音楽再生部を有し、上記刺激の制御対象が音楽テンポであり、呼吸情報比較判定手段は、呼吸情報抽出手段から得られる呼吸テンポと呼吸情報記憶手段の呼吸テンポとを比較判定し、その差に基づく補正値ΔH(t)を出力し、前記補正量演算手段は、再生する音楽テンポの補正量を演算するテンポ補正量演算回路と、該テンポ補正量演算回路によって求めたテンポに基づき音楽データを補正する音楽データ補正回路とを有する請求項に記載の呼吸誘導装置。
  5. 上記補正量演算手段では、呼吸情報比較判定手段から出力される補正値ΔH(t)がゼロとなる方向に使用者の呼吸テンポを補正するのに必要な補正値を算出し、前記音楽のテンポ補正量演算回路により、前記呼吸情報比較判定手段からの出力された補正値ΔH(t)と所定の定数とを乗算して必要な補正値を算出し、算出された補正値が使用者の呼吸テンポに加算され、所定倍数を乗じて、補正された音楽のテンポを算出する請求項に記載の呼吸誘導装置。
  6. 上記音楽データがMIDIデータであり、拍を基準として、隣り合う各音譜の時間間隔が位相データとして出力され、テンポ補正量演算回路により算出される補正音楽テンポをもとに、位相制御角を算出し、MIDIデータの位相に加算して補正する位相補正量演算回路を備える請求項に記載の呼吸誘導装置。
  7. 前記呼吸検出手段で検出される呼吸信号から直接または前記呼吸情報抽出手段で抽出される複数の呼吸情報から、誘導すべき目標呼吸信号を計算する呼吸信号計算部をさらに有する請求項1またはに記載の呼吸誘導装置。
  8. 上記呼吸信号計算部では、一定期間に呼吸情報抽出部より得られた呼吸情報の平均値を基準にして誘導すべき呼吸の呼吸情報を算出し、吸気時間、呼気時間、吸気振幅値、呼気振幅値の理想値を、前述の平均値の1倍より大きく、かつ、吸気時間(Ti)< 呼気時間(Te)の関係が成り立ち、かつ、呼吸比ができるだけ0に近づくような条件に設定して、誘導すべき呼吸としての呼吸情報を算出する請求項に記載の呼吸誘導装置。
  9. 前記呼吸信号計算部が、数理モデルを包含し、該数理モデルの出力から誘導すべき呼吸信号を計算する請求項に記載の呼吸誘導装置。
  10. 前記数理モデルとして自己回帰モデル
    =a+a・yn−1+a・yn−2+・・・+a・yn−p+x
    ここでxはホワイトノイズで散乱項を表す、を利用し、前記呼吸情報抽出手段より得られる呼吸情報の1つを、過去1呼吸前から過去p呼吸前までの当該呼吸情報の値から推定する請求項に記載の呼吸誘導装置。
  11. 前記数理モデルを、呼吸系の生体メカニズムを組み込んだモデルとして生体の末梢器官の働きを非線形振動子で再現し、末梢器官への入力インパルス信号を過去数呼吸前から過去1呼吸前までのドライビングとタイミングの平均値から概算して非線形振動子モデルの入力として与え、非線形振動子モデルは自律的に呼吸信号を生成する呼吸系モデルとした請求項に記載の呼吸誘導装置。
  12. 前記呼吸信号計算部が、生体の呼気ガス成分と血中酸素飽和度を含む呼吸状態に合わせて誘導すべき呼吸信号を計算する請求項またはに記載の呼吸誘導装置。
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