JP4627273B2 - 固定具、及び、持出し庇 - Google Patents
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Description
このような固定具によれば、固定具本体の一端は、構造物に固定された支持部材と連結され、他端は先端部材の外装部と、連結部を介して連結される。このとき、構造物から張り出した固定具本体と、固定具本体と連結された外装部の外装面とは同一材質なので、固定具本体と先端部材とがあたかも一体の部材であるかのように視認され、美観に優れた固定具を実現することが可能である。
また、支持部材と固定具本体の一端とを連結する第1連結部材と、固定具本体の他端と先端部材とを連結する第2連結部材とが、カバー部材により覆われるので、連結部材は固定具の外側に露出しない。このため、さらに美観に優れた固定具を実現することが可能である。
また、第1連結部材と第2連結部材とを覆うカバー部材の端縁は、固定具本体から延出された外装面の裏面縁部に設けられた第1溝部と、先端部材の外装面の裏面縁部に設けられ第1溝部と繋がる第2溝部に嵌合して装着されているので、カバー部材の端縁も外装面により隠されて外部に露出しない。このため、カバー部材が連結部材を覆うばかりでなく、カバー部材の端縁も外部に露出しないので、更に美観に優れた固定具を実現することが可能である。
このような固定具によれば、固定具本体が中空部材であり、この固定具本体は支持部材に挿入固定されるので、支持部材は固定具本体に覆われて外部に露出しない。また、連結部が固定具本体の他端に固定されると外装面が固定具の先端に配置され、連結部は外装部より構造物側で固定具本体に固定されるので、連結部は外部から視認され難くなる。このため、より美観に優れた固定具を実現することが可能である。
このような固定具によれば、固定具本体の切断面と、先端部材の切断面とを同形状とすうことが可能である。そして、切断面を同形状とした固定具本体と先端部材とを相互に突き合わせることにより、固定具本体及び先端部材の肉厚部分も、固定具本体及び先端部材の外装面によって隠すことが可能である。このため、更に美観を高めることが可能である。
このような固定具によれば、外部に露出する固定具本体、先端部材、及び、カバー部材がいずれも同一材質なので、あたかも一体の無垢材であるかのように視認される。このため、固定具の重厚感や高級感が高まり、より美観に優れた固定具を実現することが可能である。
このような持出し庇によれば、美観に優れた固定具に屋根材が固定されているので、高級感があり美観に優れた持出し庇を提供することが可能である。
図1に示すように、本実施形態の持出し庇10は、建物11の玄関ドア13上方の外壁11aから張り出した状態にて設けられている。この持出し庇10は、平板状の屋根材としてのパネル12と、パネル12が上方から載置されて固定される一対の固定具としての持出し梁20と、建物11の外壁11a側でパネル12を受けるパネル受け部材50と、を有している。
持出し梁20は、パネル12を支持するために2本用いられており、建物11に間隔を隔てて設けられた間柱に、外壁材の上から張り出した状態にて固定されている。持出し梁20の詳細については後述する。
下側受け部材51は、パネル12の下側に入り込まされる板状の底板部51aと、底板部51aの奥行き方向における中央付近から鉛直方向に立設され、ほぼパネル12の厚さ分の高さを有する壁部51bと、外壁11aに当接される平板状の取付部51cと、取付部51cの下端と壁部51bの上端とを繋ぐ中継部51dとを有している。取付部51cには、建物11に設けられている間柱の間隔に合わせて、下側受け部材51を建物11にとりつけるためのボルトが貫通される貫通穴(不図示)が設けられている。中継部51dは、奥行き方向の中央から外壁11a側では水平な平面部であり、パネル12側では外壁11aから離れ壁部51bに近づくに連れて低くなるような傾斜を有している。この傾斜部分には、下側受け部材51と受け部材カバー52とを接合するためのタップ穴(不図示)が設けられている。
持出し梁20は、建物11から張り出した状態で建物11に固定される支持部材としての持出しアーム21と、持出しアーム21より長い所定長さを有し長手方向における一端が持出しアーム21に連結されて他端が持出しアーム21より建物11から離れた側に位置する固定具本体としての構造梁25と、構造梁25の他端、すなわち持出しアーム21に連結された構造梁25を覆った状態で当該構造梁25に連結される先端部材30と、持出しアーム21と構造梁25との連結部分、及び、先端部材30と構造梁25との連結部分を覆うカバー部材としての梁カバー35と、先端部材30と構造梁25とを連結するための連結中継部材40と、を有している。
持出しアーム21は、建物11の外壁11a側に配置される断面コ字状の補強接合部材22と、断面L字状をなし左右一対の左持出しアーム材23及び右持出しアーム材24とを有している。補強接合部材22、左持出しアーム材23、右持出しアーム材24は、平面視にてそれぞれコ字状及びL字状に見えるように配置される。
そして、下平板部27は、少なくとも下面27aから下面27aの裏面の第1溝部27cまでの領域に亘ってメッキ等の表面処理が施されている。
一方、構造梁25の先端側は、下平板部27の下面側の縁27gを通り、長手方向と45°にて交わる線にて斜方向に切断されている。
先端部材30は、外装面30aを有する板状の外装部34と、外装部34を構造梁25に連結するための連結部36から構成されている。連結部36は、同一部材の構造梁25の左側板部28に相当する先端左側板部32、右側板部29に相当する先端右側板部33、及び、上平板部26に相当する先端上平板部31とから構成されている。
そして、外装部34の外装面30aが手前側にて正面を向くように、構造梁25に連結される。先端部材30は、構造梁25と断面が同形状の同一部材から形成されているので、先端部材30の外装面30aの裏側にも、左右の縁部(裏面縁部)30bに沿って第2溝部30cが設けられている。このとき、先端部材30と構造梁25の先端部との内側に先端部材30と構造梁25とに跨って配置された連結中継部材40に、先端部材30と構造梁25とがそれぞれボルト63にて締結されることにより、先端部材30と構造梁25とが連結中継部材40を介して連結される。また、先端部材30と構造梁25とが連結された状態では、第1溝部27cと第2溝部30cとが繋がっている。
梁カバー35は、持出し梁20が建物11に支持された状態にて、建物11の外壁11aと先端部材30の第2溝部30cとの距離と同等の長さを有し、長手方向に直交する断面がコ字状の部材である。梁カバー35は、コ字状の開放された側の端が下方に向けられて、構造梁25及び先端部材30の反外装面側の上方から、構造梁25及び先端部材30を覆うように被せられる。
梁カバー35は、水平面を構成する頂部35a、左側面部35b、右側面部35cを有しており、頂部35aには載置されるパネル12を構造梁25の上平板部26に固定するためのボルトが貫通される穴35d(図4)が設けられている。頂部35aの左右方向の幅、及び、左右の側面部35b、35cの間隔は、構造梁25の上平板部26の左右方向の幅、及び、左側板部28及び右側板部29において凹設されていない中央部分28b、29bの外側面の幅とほぼ同じに形成されている。このため、梁カバー35の先端側端縁35fを先端部材30の第2溝部30cに沿わせて上方から構造梁25及び先端部材30に被せると、構造梁25及び先端部材30のほぼ全体が覆われる。このとき、左右の側面部35b、35cの内面と、左側板部28及び右側板部29の中央部分28b、29bの外側面とが接触するとともに、左右の側面部35b、35cの下端縁35eが構造梁25の第1溝部27cに収容される。
次に、持出しアーム21を建物11に固定する。持出しアーム21の固定方法は前述しているのでここでは説明を省略する。
その後、下側受け部材51を建物11に固定し、パネル12の奥側縁部を下側受け部材51上に配置すると共に、パネル12を持出し梁20上に載置して化粧ボルトにて持出し梁20に固定する。
上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
21 持出しアーム、22 補強接合部材、25 構造梁、
25c 切断端縁(切断面)、25d 開口、25e 中空部、
27a 下面(外装面)、27c 第1溝部、27e 延出面、30 先端部材、
30a 外装面、30c 第2溝部、30d 切断端縁(切断面)、34 外装部、
35 梁カバー、36 連結部、35e 下端縁、35f 先端側端縁、
40 連結中継部材、63 ボルト
Claims (5)
- 構造物から張り出した状態で片持ち支持される固定具であって、
前記構造物に固定される支持部材と、
一端が前記支持部材に連結される所定長さの固定具本体と、
前記固定具本体の他端を覆う外装部、及び、前記外装部を前記固定具本体に連結する連結部からなる先端部材と、を有し、
前記先端部材の外装部のうち少なくとも外装面は、前記固定具本体と同一材質からなり、
前記支持部材と前記固定具本体は第1連結部材を介して連結され、かつ前記先端部材と前記固定具本体とは第2連結部材を介して連結され、
前記固定具本体には、少なくとも前記第1連結部材及び前記第2連結部材を覆うカバー部材が装着され、
前記固定具本体は、前記固定具本体の長さ方向に沿って両側に所定幅で延出した延出面が外装面として形成されると共に、
前記固定具本体の外装面の裏面縁部には、長さ方向に沿って第1溝部が形成され、かつ前記先端部材の外装面の裏面縁部には、前記固定具本体と連結された際に前記固定具本体の前記第1溝部と繋がる第2溝部が形成され、
前記カバー部材は、前記固定具本体と前記先端部材とが連結された状態で、その縁部が前記固定具本体の第1溝部及び前記先端部材の第2溝部に嵌合して装着される、ことを特徴とする固定具。 - 請求項1に記載の固定具であって、
前記固定具本体は中空部材からなると共に、その一端は前記支持部材に挿入固定され、かつその他端は前記先端部材の前記連結部が固定されることを特徴とする固定具。 - 請求項1または請求項2に記載の固定具であって、
前記固定具本体と前記先端部材は、各々、同一部材が斜方向に切断された部材からなり、その切断面が相互に突き合わされる、ことを特徴とする固定具。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の固定具であって、
前記固定具本体、前記先端部材及び前記カバー部材は、同一材質からなることを特徴とする固定具。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の固定具と、この固定具に固定される屋根材と、を有することを特徴とする持出し庇。
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