JP4623589B2 - パス経路設計方法およびプログラムならびにその記憶媒体 - Google Patents

パス経路設計方法およびプログラムならびにその記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、複数の障害回復手法をサポートするパスベースのネットワーク(例えば、GMPLSネットワーク)において、各送受信ノード間に、そのパス需要に応じて現用ルートおよび予備ルートを全体最適に設計するパス経路設計方法およびプログラムならびにその記憶媒体に関する。
1本の光ファイバ上に、波長の異なる光を使って複数の信号を多重化して伝送する波長分割多重 (以下、WDM:Wavelength Division Multiplexing)の発展や、光信号のままスイッチングを可能とするOXC(Optical cross connect)の開発により、より高速伝送の可能な光ネットワークが実現可能となってきている。また、GMPLS(Generalized Multi Protocol Label Switching)に代表されるような、複数のレイヤを統合的に制御し、複数の障害回復手法を提供可能なプロトコル体系が確立されつつあり、これらにより、ネットワーク資源の効率的な利用を最小限の運用コストで達成できる土台が完成しつつある。
ネットワーク資源の効率的な利用を実現するにあたってキーとなるのがパス経路設計である。パス経路設計には、ネットワーク全体の経路設計を一元的に行う集約型と、ネットワーク内のノードが自律的に行う分散型とがある。リソース有効利用の観点からは、全体最適化が可能な集約型が有利であるが、ネットワーク規模が大きくなるにつれ、経路設計に必要な計算時間が爆発的に増加する、すなわちスケーラビリティに問題があることが明らかとなっている。
非特許文献1には、波長分割多重をベースとしたフォトニックMPLS(Multi Protocol Label Switching)ネットワークにおいて、送信元ノードと宛先ノードとの最短ルートのα倍の長さのルートまで解空間を予め絞り込み、絞り込まれた解空間のみを対象にヒューリスティック解法のアルゴリズムを適用して、現用ルートおよび予備ルートのパス経路設計を準最適に行う技術が開示されている。
特許文献1には、予備ルートのプロテクション方式を考慮してパス経路を設計する技術が開示されている。特許文献2には、光ネットワークにおいて、ネットワーク全体で使用できる波長数に制限がある場合のパス経路設計方法が開示されている。
「フォトニックMPLS網における光パス経路設計ソフトウェア」、NTT技術ジャーナル2003.7 特開2004−364103号公報 特開2004−80666号公報
全ルートから事前にルート候補を絞り込み、このルート候補の中からルートを探索する場合、ルート長が短くても現用ルートあるいは予備ルートとしての資質を備えていないルートはルート候補から予め除外すべきである。例えば、現用ルートおよび予備ルートとして利用できないルート、現用ルートとしての適性は備えていても予備ルートを確保できないルート、あるいは予備ルートとしての適性は備えていても現用ルートを確保できないルートは、予めルート候補から除外しておくことが望ましい。
しかしながら、上記した非特許文献1では、各ルートが現用または予備ルートとしての資質を備えているか否かとは無関係に、最短ルートに対する相対的なルート長のみに基づいてルート候補の事前絞り込みが行われていた。このため、現用ルートあるいは予備ルートとしての資質を備えていないルートがルート候補として抽出されることがあり、後段のパス経路設計のためのルートの絞り込みを効率的に行うことができていなかった。
特許文献1,2でも同様に、現用ルートおよび予備ルートとして利用できないルート、現用ルートとしての適性は備えていても予備ルートを確保できないルート、あるいは予備ルートとしての適性は備えていても現用ルートを確保できないルートを、予めルート候補から除外することが考慮されていない。
本発明の目的は、上記した従来技術の課題を解決し、現用ルートや予備ルートに成り得ないルートを予め除外して解空間を絞り込み、この解空間において現用ルートおよび予備ルートのパス経路を設計することで、中央集約型でありながらもスケーラビリティを有するパス経路設計方法およびプログラムならびにその記憶媒体を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明は、パスベースでの障害回復性を提供するネットワークの送受信ノード間に、パス需要に応じて現用ルートおよび予備ルートのパス設計を中央集約的に設計するパス経路設計方法において、以下のような手順を含むことを特徴とする。
(1)全ルートからルート候補をパス需要ごとに絞り込む第1ステージと、前記絞り込まれたルート候補の中から現用ルートおよび予備ルートのペアをパス需要ごとに設計する第2ステージとを含み、前記第1ステージが、現用ルートとして使用できるルートの集合および予備ルートとして使用できるルートの集合を設定する手順と、現用ルートおよび予備ルートが満足すべき遅延条件を設定する手順と、想定される障害発生時に現用ルートおよび予備ルートのペアが同時にはダウンしない条件をルートペア条件として設定する手順と、前記現用ルートの集合および予備ルートの集合の少なくとも一方に属し、かつ前記遅延条件およびルートペア条件を満足する現用ルートおよび予備ルートをルート候補に決定する手順とを含むこと。
(2)前記第1ステージが、前記パス需要ごとにルート候補数を設定する手順と、ルート候補を前記パス需要ごとに、組み合わせ最適化手法に基づいて前記ルート候補数まで絞り込む手順とを含むこと。
(3)前記第1ステージにおいてルート候補数を、組み合わせ最適化手法に基づいて絞り込む手順が、ルート候補に「0−1」制約の決定変数を設定する手順と、現用ルート候補には少なくとも一つの予備ルートが決定されていること、および前記ルート候補数に応じた数のルート候補が決定されていることを制約条件として設定する手順と、各ルート候補のリンク数の総和を目的関数として設定する手順と、前記制約条件下で目的関数を最適化する決定変数に基づいてルート候補を絞り込む手順とを含むことを特徴とする。
本発明によれば、以下のような効果が達成される。
(1)ルート候補を予め絞り込む際に、現用ルートや予備ルートに成り得ないルートを排除するようにしたので、ルート候補を効率的に絞り込めるようになる。
(2)想定される障害発生時に現用ルートおよび予備ルートが同時にダウンするルートペアの各ルートをルート候補から予め外すようにしたので、ルート候補を効率的に絞り込めるようになる。
(3)目的関数および制約条件が決定変数の一次関数で表現されているため、決定変数の0−1制約を緩和(LP緩和)することで下界値を求めることができる。したがって、0−1制約の決定変数で求められたパス経路設計結果の最適性を、LP緩和された決定変数で求められた下界値で定量的に評価できるようになる。
以下、図面を参照して本発明の最良の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明のパス経路設計が適用されるGMPLS(Generalized Multi-Protocol Label Switching)ネットワークの主要部の構成を示したブロック図であり、各ノード10がLSR(Label Switching Router)11、OXC(Optical cross Connect:光クロスコネクト)装置12、WDM(Wavelength Division Multiplexing)伝送装置13およびコントロールユニット14を備えている。送信元となるノードSと宛先となるノードDとの間(以下、「SD間」)のパス経路は現用ルートおよび予備ルートで二重化され、各SDペアは光ファイバで構成される光パス経由で、常時は現用ルートを利用して相互に通信し、現用ルートが何らかの障害でダウンすると、GMPLS制御により予備ルートに切り換えられて通信が継続される。
本実施形態では、上記したGMPLSネットワークを対象に、各送信元ノードSから各宛先ノードDに至るパス需要ごとに、現用ルートrwおよび予備ルートrrのペアが設計される。
図2は、現用ルートrwに対する予備ルートrrの障害回復方式を示した図であり、同図(a)は、1本の現用ルートrwが1本の予備ルートrrを占有する「1+1プロテクション方式」を示している。同図(b)は、N本の現用ルートrwがM本の予備ルートrrを共有する「M:Nプロテクション方式」を示しており、M,N≧1かつN≧Mである。同図(c)は、ルートの異なる予備ルートrr同士が一部のリンクを共有する「メッシュレストレーション方式」を示している。
図3は、本実施形態におけるパス経路設計手順の概要を模式的に示したブロック図であり、パス経路設計が第1ステージおよび第2ステージの2段階で行われる。本実施形態では、第1ステージにおいて、パス需要ごとに全ルートから第2ステージで対象とされるルート候補が絞り込まれ、第2ステージでは、この絞り込まれたルート候補のみを対象に、パス需要、ネットワークリソースおよび障害回復方式を勘案したうえで、中央集約的に全体最適な経路設計が行われる。
ルート候補抽出部1には、入力条件として(1)送信元ノードSおよび宛先ノードDのペア(S,D)、(2)ルート候補数m、(3)現用および予備の各ルートrw,rrに許容する遅延時間γおよび各ルート間に許容する遅延時間差σが、SD間に確保しようとするパス需要d1,d2…dnごとに入力される。
すなわち、SD間に3波長分のパス需要があるならば、パス需要ごとに上記した各条件(1)〜(3)が入力される。ルート候補抽出部1は、上記した各入力条件、およびネットワーク上での各ノードと各リンクとの接続関係を示すネットワークトポロジ情報に基づいて、パス需要ごとにルート候補の絞り込みを行う。
二重化ルート割当部2は、前記ルート候補抽出部1で絞り込まれたルート候補を対象に、各リンクの帯域(本実施形態では、各リンクの波長リソース)等を含むネットワーク資源情報に基づいて所定のルート最適化処理を実行し、各SDのパス需要ごとに現用ルートrwおよび予備ルートrrのペアを割り当てる。
ここでは、初めにルート候補抽出部1によるルート候補の絞り込み手順について説明し、次いで、二重化ルート割当部2による近似解法の手順について説明する。本実施形態では、各SD間に要求されるパス需要dを波長数で代表し、各波長に対応したパス需要をd1、d2…dnと表現する。
ルート候補抽出部1では、以下に詳述するように、初めに全ルートから現用ルートおよび/または予備ルートとしての資質を備えていないルートが予め除外される。そして、現用/予備ルートとしての資質を備えているルートのみを対象に、現用ルートrwおよび予備ルートrrの各リンクに割り当てられる波長数の総和を最小化すること、換言すれば、各ルート候補が消費する波長リソースの総和を最小化することを目的関数とした組み合わせ最適化モデルが生成され、その解に基づいてルート候補が絞り込まれる。
[入力条件]
・(S,D):注目する送信元ノードおよび宛先ノードのペア
・m(d):パス需要(d1、d2…dn)ごとに選択するルート候補数
・γ(d):現用/予備の各ルートに許容する遅延時間の最大値
・σ(d):現用/予備ルート間に許容できる遅延時間差の最大値
[表記]
・「L」:ネットワークを構成するリンクlの集合であり、ネットワークトポロジ情報から抽出される。
・「R(d)」:パス需要dに対して割当可能な全てのルート候補の集合であり、ネットワークトポロジ情報から抽出される。
・「Rw(d)」:現用ルートrwとして利用できるルートの集合であり、別途に指定される。
・「Rr(d)」:予備ルートrrとして利用できるルートの集合であり、別途に指定される。
・「hr 」:ルートrの伝送遅延。
・「Pwr(d)」:現用ルートrwおよび予備ルートrrのペア(rw,rr)の集合であり、次式で定義される。
Figure 0004623589
上式において、rw⊥rrは、想定される障害発生時に現用ルートrwと予備ルートrrとが同時に故障しないことを表現しており、同時に障害が発生するリンク集合(SRLG:Shared Risk Link Group,事前に定義されている)を利用して、SRLGを共有するリンクを含まない(Disjoint)として条件定義される。hrw≦γ(d)は、現用ルートrwの遅延時間が最大許容遅延時間γ(d)以下であること、hrr≦γ(d)は、予備ルートrrの遅延量が最大許容遅延時間γ(d)以下であること、|hrw −hrr |≦σ(d)は、現用ルートrwと予備ルートrrとの遅延時間差の絶対値が前記最大許容遅延差σ(d)以下であることを、それぞれ表現している。このように、本実施形態ではPwr(d)からは予め、現用ルートおよび/または予備ルートとしての利用を許可されていないルート、および現用ルートおよび/または予備ルートとしての資質を備えていないルートが除外されている。
・「Rwr(d)」:現用ルートrwおよび/または予備ルートrrとして利用できるルートの集合であり、次式で定義される。
Figure 0004623589
・arl :リンクlとルートrとの包含関係を示し、次式で定義される。
Figure 0004623589
[決定変数]
本実施形態では決定変数urが次式で定義され、各ルートrがルート候補として選択されれば「1」、選択されなければ「0」となる。
Figure 0004623589
また、本実施形態では次式で定義される補助変数vr w ,r rが導入される。補助変数vr w ,r rは、現用ルートrwおよび予備ルートrrが共にルート候補として選択されれば「1」、現用ルートrwおよび予備ルートrrの少なくとも一方がルート候補として選択されなければ「0」となる。
Figure 0004623589
[制約条件]
第1の制約条件として、補助変数vr w ,r rの定義から次式(1)の制約が与えられる。
Figure 0004623589
第2の制約条件は、現用ルートrwの候補に少なくとも一つの予備ルートrrの候補が選択されることであり、これは以下の不等式(2)で表現される。
Figure 0004623589
第3の制約条件は、パス需要dごとの決定変数urの総数が、パス需要dごとに抽出すべきルート候補数m(d)を上回っていることであり、これは以下の不等式(3)と等価である。なお、選択可能なルート候補の総数がm(d)を下回る場合も想定されるため、この制約条件は、決定変数の決定にあたり満足されることが必須ではないソフト制約として導入される。
Figure 0004623589
[目的関数]
本実施形態では、ルート候補により消費される波長リソースの総和を最小とするための目的関数が定義される。これは、各ルートの決定変数urと、そのルート候補のリンク数arlとの積の総和として表現できる。ただし、この目的関数は一例であって、本発明はこれのみに限定されるものではない。
Figure 0004623589
前記ルート候補抽出部1では、上記した組み合わせ最適化モデルに基づいて目的関数が決定変数ur により最適化され、パス需要ごとに、決定変数ur が「1」となる全てのルートがルート候補として選択される。
図15は、前記第1ステージによるルート候補の絞り込み結果を模式的に表現した図であり、全ルートが、現用ルートおよび/または予備ルートとしての利用を許可され、かつ現用ルートおよび/または予備ルートとしての資質を備えているルート[Pwr(d),Rwr(d)]に限定され、この限定範囲を対象に、上記した組み合わせ最適化モデルに基づいて、ルート候補が前記mに応じた範囲[Pcwr (d), Rcwr (d)]までさらに絞り込まれる。
次いで、前記二重化ルート割当部2の動作を説明する。二重化ルート割当部2では、以下に詳述するように、第1ステージで絞り込まれた現用ルートrwおよび予備ルートrrの候補[Pcwr (d), Rcwr (d)]を対象に、ネットワーク全体で使用される波長リソースの総和を最小化することを目的関数とした組み合わせ最適化モデルが生成され、近似解法を用いて、パス需要ごとに現用ルートおよび予備ルートのパス経路設計が実施される。
本実施形態では、組み合わせ最適化モデルの解法として、重み付き制約充足問題(Weighted Constraint Satisfaction Problem)に対するタブサーチ解法を用いた場合を例にして説明するが、本発明はこれのみに限定されるものではない。
[表記]
・Rcwr (d):パス需要dごとの現用および予備の各ルート候補の集合
・Rcwr:全てのルート候補の集合であり、以下の等式と等価である。
Figure 0004623589
・Pcwr (d):パス需要dごとの現用および予備の各ルート候補のペアの集合
・Pcwr:全てのルートペア候補の集合であり、以下の等式と等価である。
Figure 0004623589
・F:想定される障害ケースf (f1,f2…)の集合
・Rw (f):障害ケースf が発生した際に影響を受ける現用ルートrwの集合であり、別途に与えられる前記SRLGの情報から一意に計算される。
・λlmax:リンクlの波長リソースの最大値
[決定変数]
本実施形態では決定変数ud,r w ,r rが次式で定義され、パス需要dに現用ルート候補rwおよび予備ルート候補rrが割り当てられれば「1」、それ以外であれば「0」とされる。
Figure 0004623589
[制約条件]
第1の制約条件は、パス需要ごとのルートの割当に関する制約であり、パス需要dごとに現用ルートrwおよび予備ルートrrのペア(rw,rr)が一組だけ割り当てられる。これは次式(5)と等価である。
Figure 0004623589
第2の制約条件は、ネットワークのリソースに関す制約であり、各リンクlに設定される波長数Ulが各リンクに設定可能な最大波長数λlmax以下とされる。これは次式(6)と等価である。
Figure 0004623589
ここで、前記波長数Ulは次式(7)で表現され、その右辺第1項は現用ルートで消費される波長リソース、第2項は予備ルートで消費される波長リソースを表しており、それぞれ、決定件数ud,r w ,r r を用いて次式(8)、(9)のように表される。なお、式(7)の右辺第2項の添え字「1+1」は、障害回復方式として「1+1」方式が指定されていることを示している。障害回復方式が「M:N」方式および「メッシュ」方式の場合に関しては後述する。
Figure 0004623589
Figure 0004623589
Figure 0004623589
[目的関数]
本実施形態では、全てのリンクに割り当てられる波長リソースの総和、すなわちネットワーク全体で使用される波長リソースが目的関数とされ、次式(10)で表現される。
Figure 0004623589
前記二重化ルート割当部2では、上記した組み合わせ最適化モデルに基づいて目的関数が決定変数ud,r w ,r rにより最適化され、パス需要ごとに、決定変数ud,r w ,r rが「1」となるルートペアが現用ルートおよび予備ルートとして割り当てられる。
なお、上記した説明では障害回復方式が「1+1」方式であったが、「M:N」方式を採用するならば、確保すべき予備ルートrr の数は、障害ケースfごとに各バス需要でダウンする現用ルートrwの総和を求めたときに、障害ケースfごとに求まる総和の最大値である。これは、補助変数xを導入することにより次式(11),(13)で表現できる。したがって、「M:N」方式を採用するならば、次式(11)を追加すると共に、前記(7)式および(9)式を、それぞれ次式(12),(13)に置き換える。
Figure 0004623589
Figure 0004623589
Figure 0004623589
また、障害回復方式として「メッシュ」方式を採用するならば、リンクl上で確保が必要な波長リソース数は、予備ルートにlを含み、同予備ルートに対応する現用ルートが障害ケースfごとに各パス需要でダウンする総和を求めたときに、障害ケースfごとに求まる総和の最大値である。これは、補助変数yを導入することにより、次式(14)、(16)により表現できる。したがって、「メッシュ」方式を採用するならば、次式(14)を追加すると共に、前記(7)式および(9)式を、それぞれ次式(15),(16)に置き換える。
Figure 0004623589
Figure 0004623589
Figure 0004623589
なお、障害回復方式として「1+1」方式、「M:N」方式および「メッシュ」方式を併用するのであれば、前記(11),(13),(14),(16)式を追加すると共に、(7)式を次式(17)式に置き換える。
Figure 0004623589
上記したパス経路設計は、上記した各手順をコンピュータで実行可能な形式にプログラミングしてCD-ROM等の記録メディアに記録し、これをコンピュータで読み取って実行させることで実施できる。
図16は、上記したパス経路設計を実行するコンピュータのブロック図であり、記録メディア20に記録されたパス経路設計プログラムを読み取るドライブ装置22と、OSおよび前記読み取られたパス経路設計プログラムが一時的に記憶されるHDD23と、前記入力条件、ネットワークトポロジ情報、障害回復方式およびネットワーク資源情報等が入力される入力装置24と、前記パス経路設計プログラムを実行するCPU25と、各種のデータが記憶されたROM26と、前記CPU15にワークエリアを提供するRAM27と、パス経路設計の計算結果を出力する出力装置28とを主要な構成としている。出力装置28から出力される計算結果は、ネットワーク運用者に開示され、その確認を受けた後、あるいは直接、前記GMPLSネットワークの対応するコントロールユニット14にそれぞれ登録される。
図4,5は、図6に示した小規模のネットワークにおいて各SD間のパス需要を図7の通りに設定し、かつ第1ステージでパス需要ごとに絞り込むルート候補数mを制限せず(m=∞)にルート候補の絞り込みを行った後、第2ステージにおいて、前記障害回復方式ごとに、本発明を適用して求めた準最適解と決定変数ud,r w ,r rの0−1制約を緩和(LP緩和)して線形計画法により求めた下界値との比較結果を示した図である。
障害回復方式が「メッシュ」または「1+1」方式の場合、本発明によって得られる準最適解(▽)が下界値(▼)に近い値を示しており、本発明による解が理論上の最適解に極めて近いパス経路設計結果を提示していることが定量的に示されている。一方、障害回復方式が「M:N」方式の場合は、本発明により得られる準最適解(□)が下界値(■)よりも10%程度高くなっている。
このように、本実施形態によれば第1ステージにおいて、現用ルートおよび/または予備ルートとしての資質を備えていないルートのみが除外され、第2ステージにおいて最適解の近傍でパス経路探索が行われるので、下界値に近い準最適解を得られるようになる。
図8,9は、図6に示した小規模のネットワークにおいて各SD間のパス需要を図7の通りに設定し、かつ第1ステージでパス需要ごとに絞り込むルート候補数mを制限(m=5)してルート候補の絞り込みを行った後、第2ステージにおいて、前記障害回復方式ごとに、本発明を適用して求めた準最適解と前記線形計画法により求めた下界値との比較結果を示した図である。
ここでも、障害回復方式が「メッシュ」または「1+1」方式の場合、本発明によって得られる準最適解(▽)が下界値(▼)に近い値を示しており、本発明による解が理論上の最適解に極めて近いパス経路設計結果を提示していることが定量的に示されている。一方、障害回復方式が「M:N」方式の場合、準最適解(□)と下界値(■)との乖離は数%程度であり、m=∞の場合(図4,5)に比べてその差が減少している。これは、ルート候補数をm=5として更に絞り込むことにより、より最適解の近傍でのパス経路探索が可能になった結果であるといえる。
図14は、本発明を適用した上記各シミュレーションにおいて、第2ステージの計算時間を比較した図であり、m=∞の場合に較べてm=5の場合は計算時間が劇的に改善している。
このように、本実施形態によれば第1ステージでルート候補数を制限することで、第2ステージの計算量を削減しつつ、下界値に近い準最適解を得られるようになる。
図10,11は、図12に示した実規模のネットワーク(全米科学財団のコアネットワークに相当)において各SD間のパス需要を図13の通りに設定し、かつ第1ステージにおいてパス需要ごとに絞り込むルート候補数mを制限(m=5)してルート候補を絞り込んだ後、第2ステージにおいて、前記障害回復方式ごとに、本発明を適用して求めた準最適解とLP緩和により求めた下界値との比較結果を示した図である。
障害回復方式が「メッシュ」または「1+1」方式の場合、本発明によって得られる準最適解(▽)が下界値(▼)に近い値を示しており、本発明による解が理論上の最適解に極めて近いパス経路設計結果を提示していることが定量的に示されている。一方、障害回復方式が「M:N」方式の場合、準最適解(□)と下界値(■)の乖離は数%程度である。
前記図14を参照すれば、図12に示した実規模のネットワークにおいても、ルート候補数m=5に制限することにより、実用時間内、例えば1分以内で下界値に近い経路設計結果を算出できることが判る。
このように、本実施形態によれば第1ステージでルート候補数を制限すれば、小規模のネットワークのみならず、実規模のネットワークにおいても、実用時間内で下界値に近い準最適解を得られる。
本発明が適用されるGMPLSネットワークのブロック図である。 現用ルートに対する予備ルートの障害回復方式を示した図である。 パス経路設計手順の概要を模式的に示したブロック図である。 小規模の疑似ネットワークで障害回復方式ごとに求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=∞)を示した図である。 小規模の疑似ネットワークで障害回復方式ごとに求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=∞)を示した図である。 小規模の疑似ネットワークの構成を示した図である。 小規模の疑似ネットワークのパス需要の一覧を示した図である。 小規模の疑似ネットワークで求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=5)を示した図である。 小規模の疑似ネットワークで求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=5)を示した図である。 実規模の疑似ネットワークで障害回復方式ごとに求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=5)を示した図である。 実規模の疑似ネットワークで障害回復方式ごとに求めた準最適解とその下界値との比較結果(m=5)を示した図である。 実規模の疑似ネットワークの構成を示した図である。 実規模の疑似ネットワークのパス需要の一覧を示した図である。 障害回復方式ごとにルート探索時間の比較結果を示した図である。 パス経路設計を実行するコンピュータのブロック図である。 第1ステージによるルート候補の絞り込み結果を模式的に表現した図である。
符号の説明
1…ルート候補抽出部,2…二重化ルート割当部,10…ノード,11…LSR,12…OXC装置,13…WDM伝送装置,14…コントロールユニット

Claims (9)

  1. パスベースでの障害回復性を提供するネットワークの送受信ノード間に、パス需要に応じて現用ルートおよび予備ルートのパス設計を中央集約的に設計するパス経路設計方法において、
    全ルートからルート候補をパス需要ごとに絞り込む第1ステージと、
    前記絞り込まれたルート候補の中から現用ルートおよび予備ルートのペアをパス需要ごとに設計する第2ステージとを含み、
    前記第1ステージが、
    現用ルートとして使用できるルートの集合および予備ルートとして使用できるルートの集合を設定する手順と、
    現用ルートおよび予備ルートが満足すべき遅延条件を設定する手順と、
    想定される障害発生時に現用ルートおよび予備ルートのペアが同時にはダウンしない条件をルートペア条件として設定する手順と、
    前記現用ルートの集合および予備ルートの集合の少なくとも一方に属し、かつ前記遅延条件およびルートペア条件を満足する現用ルートおよび予備ルートをルート候補に選定する手順とを含むことを特徴とするパス経路設計方法。
  2. 前記第1ステージが、
    前記パス需要ごとにルート候補数を設定する手順と、
    ルート候補を前記パス需要ごとに、組み合わせ最適化手法に基づいて前記ルート候補数まで絞り込む手順とを含むことを特徴とする請求項1に記載のパス経路設計方法。
  3. 前記遅延条件を設定する手順が、
    現用および予備の各ルートに許容する遅延時間を設定する手順と、
    現用ルートおよび予備ルート間に許容する遅延時間差を設定する手順とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のパス経路設計方法。
  4. 前記第1ステージにおいてルート候補数を組み合わせ最適化手法に基づいて絞り込む手順が、
    ルート候補に「0−1」制約の決定変数を設定する手順と、
    現用ルート候補には少なくとも一つの予備ルートが決定されていること、および前記ルート候補数に応じた数のルート候補が選定されていることを制約条件として設定する手順と、
    各ルート候補のリンク数の総和を目的関数として設定する手順と、
    前記制約条件下で目的関数を最適化する決定変数に基づいてルート候補を絞り込む手順とを含み、
    前記ルート候補数に応じた数のルート候補が選定される制約条件がソフト制約であることを特徴とする請求項2に記載のパス経路設計方法。
  5. 前記第2ステージが、現用ルートおよび予備ルートのパス設計を、組み合わせ最適化手法に基づいて設計することを特徴とする請求項1に記載のパス経路設計方法。
  6. 前記第2ステージにおいて現用ルートおよび予備ルートのパス設計を、組み合わせ最適化手法に基づいて設計する手順が、
    現用ルートおよび予備ルートのルートペアに「0−1」制約の決定変数を設定する手順と、
    パス需要ごとに一つのルートペアが割り当てられること、各リンクに設定される総波長数が各リンクの波長リソースを超えないこと、および各リンクの総波長数が現用ルートの波長数と予備ルートの波長数との和であることを制約条件として設定する手順と、
    各ルートのリンク数の総和を目的関数として設定する手順と、
    前記制約条件下で目的関数を最適化する決定変数に基づいて現用ルートおよび予備ルートを設計する手順とを含むことを特徴とする請求項5に記載のパス経路設計方法。
  7. 前記第2ステージにおいて、前記決定変数の「0−1」制約を緩和して、現用ルートおよび予備ルートの下界値を求める手順をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のパス経路設計方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のパス経路設計方法をコンピュータに実行させるためのパス経路設計プログラム。
  9. 請求項8に記載のパス経路設計プログラムをコンピュータによる読み出し可能に記憶したパス経路設計プログラムの記憶媒体。
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