JP4621220B2 - 仮想トポロジ設計装置および仮想トポロジ設計方法 - Google Patents

仮想トポロジ設計装置および仮想トポロジ設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、IPネットワーク等のコネクションレス型ネットワーク、MPLS等の仮想パス型ネットワーク、WDMに代表されるコネクション型ネットワーク等の複数のレイヤネットワークから構成される通信ネットワークのトポロジを設計する仮想トポロジ設計装置および仮想トポロジ設計方法に関する。
次世代の通信ネットワークであるマルチレイヤネットワークは、例えば、制御プレーンと、サービスネットワークとしての複数のレイヤネットワークを備えている。ここでは、サービスネットワークとして階層化された隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤ、相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤと呼ぶこととする。このサービスネットワークでは、上位レイヤのノードとしてトラヒック転送等の機能を持ったルータが複数存在し、これら上位レイヤのノードと下位レイヤのノードとが接続されている。上位レイヤは、例えば、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)などの仮想パス型ネットワーク(あるいはコネクション型ネットワーク)や、IP(Internet Protocol)などのコネクションレス型ネットワークである。また、下位レイヤは、例えば、WDM(Wavelength Division Multiplexing)やTDM(Time Division Multiplexing:時分割多重)などのコネクション型ネットワークである。
従来、通信ネットワークのトポロジの設計方法では、上位レイヤの経路およびトポロジと、下位レイヤにおけるパス(下位レイヤパス)の経路とを独立に設計していた。近年、仮想トポロジ(VNT:Virtual Network Topology)の概念が登場し、仮想トポロジの設計が行われるようになってきた。仮想トポロジの設計では、上位レイヤにおける要求条件を考慮して、上位レイヤのトポロジと、下位レイヤパスの経路とを非独立に設計する。仮想トポロジでは、物理的なリンク(以下、物理リンクという)で構成される物理トポロジ上に設定された下位レイヤのパスが、上位レイヤの論理的なリンク(以下、論理リンクという)を構成する。そして、論理リンクによって構成される上位レイヤのトポロジを論理トポロジと呼ぶ。
仮想トポロジを設計する方法として、入力された交流トラヒック情報に基づいて、トラヒック収容効率(以下、単に収容効率という)の良いIP(Internet Protocol)レイヤの論理トポロジを出力する方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、非特許文献1に記載された設計法では、信頼性条件を満たすことが考慮されていない。ここで、信頼性条件を満たすとは、下位レイヤの任意の物理リンクまたはノードに障害が発生した場合でも、上位レイヤの各ノード間の到達性が確保されることである。現在のネットワーク基盤となりつつあるIP網は、信頼性条件を満たすことが重要である。
信頼性条件を考慮する仮想トポロジ設計方法は、大別して2つのフェーズ(段階)によって構成される。初段階で、収容効率を考慮して初期状態の仮想トポロジを設計する第1フェーズと、次段階で、初期状態の仮想トポロジを基に信頼性条件を満たすか否かの評価(信頼性評価)を行うと共に、信頼性条件を満たす仮想トポロジへと変更および修正する第2フェーズである。この第2フェーズを実現するアプローチとしては、第1フェーズには存在しなかった下位レイヤパスを新規に追加することで信頼性条件を満たす方法(以下、下位レイヤパス追加法という)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
Rajiv Ramaswami, Kumar N. Sivarajan,"Design of Logical Topologies for Wavelength-Routed Optical Networks,"IEEE Journal of selected Areas in Communications, vol.14,no.5, June 1996 特開2005−223522号公報(段落0017−0018、図4)
仮想トポロジの設計方法においては、信頼性条件を満たした上で、さらに、網(ネットワーク)リソースの利用効率を向上させるなど網性能の向上を実現することが要望されている。しかしながら、下位レイヤパス追加法では、下位レイヤのパスを追加する際に、上位レイヤのノード(IPルータ等)に余剰ポートが必要であり、また、下位レイヤのリソース(波長等)を必要とする。
そこで、信頼性条件を満たし、かつ、リソースの利用率も下位レイパス追加法と比較して少なくすむ方法として、下位レイヤパスの追加のみではなく削除をも行うことで、仮想トポロジ変更する方法(以下、下位レイヤパス追加・削除法という)が考えられる。下位レイヤパス追加・削除法では、下位レイヤパスの追加および削除を行うことで、既存の下位レイヤパスの終端点や経由ノードを変更する。したがって、上位レイヤの論理トポロジを大幅に変更する可能性がある。
また、前記した下位レイヤパス追加法および下位レイヤパス追加・削除法において、下位レイヤに新規にパスを追加することは、第1フェーズで当初設計された上位レイヤの論理トポロジに対して論理リンクを追加して論理トポロジを無造作に変更してしまうことになる。また、下位レイヤに新規に追加されたパスは、第1フェーズでの設計には含まれていなかったもの、つまり、本来のトラヒック転送には不要なものである。したがって、パスの追加は、収容効率の観点から非効率な論理トポロジを設計していることになる。さらに、上位レイヤの論理トポロジが変更されると、上位レイヤのノード間で転送されるトラヒックの経路が変更される可能性が生じるため、上位レイヤのサービスネットワークの運用性およびサービス品質の観点から好ましくない場合もある。
本発明は、前記した問題に鑑みて創案されたものであり、下位レイヤの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合でも、上位レイヤの各ノード間の到達性が確保できる仮想トポロジ設計装置および仮想トポロジ設計方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の仮想トポロジ設計装置は、階層化されたネットワーク上の隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤにおけるトラヒック転送機能を有した複数のノードと、前記隣接するレイヤのうち相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤにおける複数のノードとがそれぞれ接続されてなる仮想トポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計する仮想トポロジ設計装置であって、設計対象とするネットワークの物理的な接続を表したトポロジ情報と、前記上位レイヤでどのノードとどのノードとを論理リンクで結合するかを表したトポロジ情報と、あるノードとあるノードとに発生しているトラヒック量の情報とに基づいて、前記上位レイヤの論理トポロジを設計する論理トポロジ設計手段と、前記設計された論理トポロジに対して、前記下位レイヤにおけるパスを示す下位レイヤパスを割り当てる下位レイヤパス割当手段と、前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、前記上位レイヤの各ノード間における到達性を保証する条件を示す信頼性条件を前記設計された論理トポロジが満たすか否かを評価する信頼性評価手段と、前記設計された論理トポロジが前記信頼性条件を満たさない場合に、前記割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに前記下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、前記信頼性条件を満足するように前記下位レイヤパスの収容変更を設計する下位レイヤパス収容変更設計手段と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、信頼性評価手段によって、下位レイヤの物理リンクに障害が発生した場合に、設計された論理トポロジが信頼性条件を満たすか否かを評価する。そして、信頼性条件を満たさない場合に、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス収容変更設計手段によって、論理トポロジに対して割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに、その下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、信頼性条件を満足するように下位レイヤパスの収容変更を設計する。したがって、仮想トポロジ設計装置は、信頼性条件を満足すると共に、下位レイヤパスの終端点を変更させないので、上位レイヤの論理トポロジが変更されることはない。そのため、下位レイヤに新規に追加される場合と比較して網リソースの利用効率および収容効率の高い仮想トポロジを設計できる。
また、請求項2に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項1に記載の仮想トポロジ設計装置において、前記下位レイヤは、WDM(Wavelength Division Multiplexing)やTDM(Time Division Multiplexing)などのコネクション型ネットワークであり、かつ、前記上位レイヤは、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)などの仮想パスネットワークやIP(Internet Protocol)などのコネクションレス型ネットワークであるトポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計することが好ましい。
また、請求項3に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項1または請求項2に記載の仮想トポロジ設計装置において、同一のリスクを抱えている論理リンクをグループ化したSRLG(Shared Risk Link Group)であって前記設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGのことを示す問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択するSRLG選択手段と、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する下位レイヤパス選択手段とをさらに備え、前記下位レイヤパス収容変更設計手段が、前記問題のあるSRLGに収容された下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、問題のあるSRLGごとに下位レイヤパスの収容変更を設計できる。ここで、問題のあるSRLGが存在すると、下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、上位レイヤの各ノード間における到達性を保証することができなくなる。したがって、仮想トポロジ設計装置は、カットセットを含むSRLGがない論理トポロジを設計することで、信頼性条件を満たす論理トポロジを設計できる。ここで、カットセットとは、それを除去するとグラフが非連結となる辺の集合(非連結化集合)の中で、そのどのような部分集合も非連結化集合でないものを示し、論理トポロジがグラフ、論理リンクが辺に相当する。
また、請求項4に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項3に記載の仮想トポロジ設計装置において、前記SRLG選択手段が、前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に前記上位レイヤにおいて到達性を失うノードの数を算出し、前記算出されたノードの数が多い順に前記問題のあるSRLGを選択することを特徴とすることを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、SRLG選択手段によって、上位レイヤにおいて到達性を失うノードの数が多い順に、問題のあるSRLGを選択するので、被害の大きいSRLGから選択することができる。したがって、SRLGを識別する番号等の識別情報に基づいて論理リンクをランダムに選択する場合等と比較して、修復作業等を効率的に実行できるようにSRLGを選択することが可能である。
また、請求項5に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項3または請求項4に記載の仮想トポロジ設計装置において、前記下位レイヤパス収容変更設計手段が、前記問題のあるSRLGを使用しないことを条件とするか、または、前記問題のあるSRLGを含めると共に新たに前記問題のあるSRLGを生じさせないことを条件として、経路を探索し、その探索結果に基づいて、前記下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス収容変更設計手段が、問題のあるSRLGを使用しないことを条件として経路を探索するように構成した場合には、そのSRLGについての問題を比較的容易なアルゴリズムで解消することができる。また、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス収容変更設計手段が、問題のあるSRLGを含めると共に新たに前記問題のあるSRLGを生じさせないことを条件として経路を探索するように構成した場合には、収容変更に成功した後には、問題のあるSRLGを新たに生じさせることなく新たな迂回経路を設定できる。なお、経路を探索する方法は、例えば、CSPF(Constrained Shortest Path First)法等を用いることができる。
また、請求項6に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の仮想トポロジ設計装置において、前記問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択する規則を示す1以上のSRLG選択則と、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する規則を示す1以上の下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針を、記憶手段に記録する収容変更方針記録手段をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、収容変更方針記録手段によって、SRLG選択則と下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、設計された下位レイヤパスの収容変更方針を記憶手段に記録する。したがって、様々な下位レイヤパス選択条件を用いることで、問題のあるSRLGから特定のSRLGを選択する個々の規則や、その選択されたSRLGから下位レイヤパスを選択する個々の規則だけに依存することなく、様々なトポロジ、トラヒック量、障害の種類等の個々のケースに対応した最適な収容変更方針を、記録手段に記録された情報から求めることが可能となる。また、単一の下位レイヤパス選択条件しかない場合と比較して、収容変更が失敗する可能性を低減できる。
また、請求項7に記載の仮想トポロジ設計装置は、請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の仮想トポロジ設計装置において、前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針が前記信頼性条件を満たさない場合に、前記信頼性条件を満たすように新たな下位レイヤパスを追加する下位レイヤパス追加設計手段をさらに備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス追加設計手段によって、設計された下位レイヤパスの収容変更方針が信頼性条件を満たさない場合に新たな下位レイヤパスを追加できるので、下位レイヤで障害が発生した場合でも、上位レイヤの各ノード間の到達性を確保することが可能となり、この下位レイヤパスの追加を必要最小限に抑制することができる。
また、前記課題を解決するため、請求項8に記載の仮想トポロジ設計方法は、階層化されたネットワーク上の隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤにおけるトラヒック転送機能を有した複数のノードと、前記隣接するレイヤのうち相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤにおける複数のノードとがそれぞれ接続されてなるトポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計する仮想トポロジ設計装置の仮想トポロジ設計方法であって、論理トポロジ設計手段によって、設計対象とするネットワークの物理的な接続を表したトポロジ情報と、前記上位レイヤでどのノードとどのノードとを論理リンクで結合するかを表したトポロジ情報と、あるノードとあるノードとに発生しているトラヒック量の情報とに基づいて、前記上位レイヤの論理トポロジを設計する論理トポロジ設計ステップと、下位レイヤパス割当手段によって、前記設計された論理トポロジに対して、前記下位レイヤにおけるパスを示す下位レイヤパスを割り当てる下位レイヤパス割当ステップと、信頼性評価手段によって、前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、前記上位レイヤの各ノード間における到達性を保証する条件を示す信頼性条件を前記設計された論理トポロジが満たすか否かを評価する信頼性評価ステップと、下位レイヤパス収容変更設計手段によって、前記設計された論理トポロジが前記信頼性条件を満たさない場合に、前記割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに前記下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、前記信頼性条件を満足するように前記下位レイヤパスの収容変更を設計する下位レイヤパス収容変更設計ステップと、下位レイヤパス追加設計手段によって、前記設計された下位レイヤパスの収容変更方針が、前記信頼性条件を満たさない場合に、前記信頼性条件を満たすように新たな下位レイヤパスを追加する下位レイヤパス追加設計ステップと、を有することを特徴とする。
かかる手順によれば、仮想トポロジ設計装置は、信頼性評価ステップで、下位レイヤの物理リンクに障害が発生した場合に、設計された論理トポロジが信頼性条件を満たすか否かを評価する。そして、信頼性条件を満たさない場合に、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス収容変更設計ステップで、論理トポロジに対して割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに、その下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、信頼性条件を満足するように下位レイヤパスの収容変更を設計する。したがって、仮想トポロジ設計装置は、信頼性条件を満足すると共に、下位レイヤパスの終端点を変更させないので、上位レイヤの論理トポロジが変更されることはない。そのため、下位レイヤに新規に追加される場合と比較して網リソースの利用効率および収容効率の高い仮想トポロジを設計する方法を提供できる。また、設計された下位レイヤパスの収容変更方針が信頼性条件を満たさない場合に、仮想トポロジ設計装置は、下位レイヤパス追加設計ステップで、論理トポロジが信頼性条件を満たすように新たな下位レイヤパスを追加できるので、下位レイヤパスの追加を必要最小限に抑制し、下位レイヤで障害が発生した場合でも、上位レイヤの各ノード間の到達性を確保することが可能となる。
また、請求項9に記載の仮想トポロジ設計方法は、請求項8に記載の仮想トポロジ設計方法において、SRLG選択手段によって、同一のリスクを抱えている論理リンクをグループ化したSRLGであって前記設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGのことを示す問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択するSRLG選択ステップと、下位レイヤパス選択手段によって、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する下位レイヤパス選択ステップとを有し、前記下位レイヤパス収容変更設計ステップが、前記問題のあるSRLGに収容された下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする。
かかる手順によれば、仮想トポロジ設計装置は、問題のあるSRLGごとに下位レイヤパスの収容変更を設計できる。ここで、問題のあるSRLGが存在すると、下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、上位レイヤの各ノード間における到達性を保証することができなくなる。したがって、仮想トポロジ設計装置は、カットセットを含むSRLGがない論理トポロジを設計することで、信頼性条件を満たす論理トポロジを設計できる。
請求項10に記載の仮想トポロジ設計方法は、請求項9に記載の仮想トポロジ設計方法において、収容変更方針記録手段によって、前記問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択する規則を示す1以上のSRLG選択則と、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する規則を示す1以上の下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針を、記憶手段に記録する収容変更方針記録ステップを有することを特徴とする。
かかる手順によれば、仮想トポロジ設計装置は、収容変更方針記録ステップで、SRLG選択則と下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、設計された下位レイヤパスの収容変更方針を記憶手段に記録する。したがって、様々な下位レイヤパス選択条件を用いることで、問題のあるSRLGから特定のSRLGを選択する個々の規則や、その選択されたSRLGから下位レイヤパスを選択する個々の規則だけに依存することなく、個々のケースに対応した最適な収容変更方針を、記録手段に記録された情報から求めることが可能となる。
本発明によれば、下位レイヤの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合でも、上位レイヤの各ノード間の到達性が確保できる。また、本発明によれば、過剰な網リソースを必要としない利用効率の高い論理トポロジの設計が可能となる。また、本発明によれば、収容効率の高い論理トポロジの設計が可能となる。
以下、図面を参照して本発明の仮想トポロジ設計装置および仮想トポロジ設計方法を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について詳細に説明する。
[仮想トポロジ設計システム]
図1は、本発明の第1実施形態に係る仮想トポロジ設計装置を含む仮想トポロジ設計システムを模式的に示す構成図である。仮想トポロジ設計システム1は、階層化されたネットワーク上の隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤ2と、隣接するレイヤのうち相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤ3とを有している。なお、図1の上段が論理トポロジ、下段が物理トポロジを意味する。
上位レイヤ2は、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)などの仮想パスネットワークやIP(Internet Protocol)などのコネクションレス型ネットワークである。
下位レイヤ3は、WDM(Wavelength Division Multiplexing)やTDM(Time Division Multiplexing)などのコネクション型ネットワークである。本実施形態では、上位レイヤ2をIP網、下位レイヤ3をL1(レイヤ1)網とした場合について説明する。
上位レイヤ2では、複数(図1で4台)のノードR0,R1,R2,R3が仮想トポロジ設計装置10に通信可能に接続されている。ノードR0,R1,R2,R3は、上位レイヤ2におけるトラヒック転送機能を有しており、例えば、IPルータから構成される。なお、特に区別しない場合には、ノードRと表記する。
ノードR間を接続するリンクを論理リンクと呼ぶ。具体的には、ノードR0,R1間を接続するリンクを論理リンクr1、ノードR0,R2間を接続するリンクを論理リンクr2、ノードR1,R2間を接続するリンクを論理リンクr3、ノードR2,R3間を接続するリンクを論理リンクr4とする。なお、特に区別しない場合には、論理リンクrと表記する。
下位レイヤ3では、複数(図1で4台)のノードR(ノードR0,R1,R2,R3)間に、複数(図1で8台)のノードN10〜N17が通信可能に接続されている。ノードN10〜N17間を接続するリンクを物理リンクfと呼ぶ。物理リンクfは、例えば、光ファイバから構成される。ノードN10〜N17は、例えば、L1スイッチから構成される。なお、特に区別しない場合には、ノードNと表記する。
下位レイヤ3のパス(下位レイヤパス)をL1パスと呼ぶ。L1パスはパス網トポロジである。上位レイヤ2の論理リンクr1は、下位レイヤ3のL1パスp1を示している。具体的には、L1パスp1は、ノードR0,ノードN11,ノードN13,ノードR1を経由する。このL1パスp1のことを、以下では、「0−11−13−1」のように略して示すこととする。また、L1パスのことを単にパスともいう。
同様に、論理リンクr2は、L1パスp2を示しており、L1パスp2は、「0−11−14−17−2」で示される。また、論理リンクr3は、L1パスp3を示しており、L1パスp3は、「1−13−14−17−2」で示される。また、論理リンクr4は、L1パスp4を示しており、L1パスp4は、「3−15−17−2」で示される。なお、特に区別しない場合には、パスpと表記する。
図1に示した上位レイヤ2のノードR0,R2と、下位レイヤ3のノードR0,R2とをそれぞれ接続する仮想線は、上位レイヤ2のノードRが下位レイヤ3のノードNとそれぞれ通信可能に接続されていることを示すためのものである。なお、説明の都合上、ノードR1,R3の仮想線は省略した。
仮想トポロジ設計装置10は、仮想トポロジ設計システム1のネットワークトポロジを設計するものである。この仮想トポロジ設計装置10は、仮想トポロジ設計システム1のネットワーク内で、下位レイヤ3のノードN間を接続する物理リンクfに関する情報(物理リンク情報)と、上位レイヤ2のノードR間を接続する論理リンクrに関する情報(論理リンク情報)、および論理リンクrを構成する下位レイヤ3のパスpに関する情報(パス情報)を保持している。また、仮想トポロジ設計装置10は、物理リンク情報、論理リンク情報およびパス情報から、任意の物理リンクfにおいて障害が発生した場合に、その物理リンクfに含まれる論理リンクrが切断されることで、上位レイヤ2のノードR間の到達性が失われる障害の発生した物理リンクfを発見する機能を有している。下位レイヤ3の物理リンクfに障害が発生した場合でも上位レイヤ2のノードR間の到達性を確保することを、「信頼性条件を満たす」という。
[仮想トポロジ設計方法の概要]
仮想トポロジ設計装置10が信頼性条件を満たすように論理トポロジを設計する方法の概要について、図2および図3を参照して従来の設計方法と比較しながら説明する。図2は、図1に示したシステムの比較例を示す説明図であり、図3は、図1に示したシステムの概要を示す説明図である。まず、図2を参照する。ここでは、比較例として経路計算システム100を想定する。この経路計算システム100は、上位レイヤ102と下位レイヤ103とを有しており、上位レイヤ102に複数のノードRを備え、下位レイヤ103に複数のノードNを備えている。これらノードRおよびノードNの配置は、図1に示したものと同一である。相違点は、経路計算システム100には、各ノードRに接続された経路計算装置110が備えられており、この経路計算装置110が、論理トポロジの設計を行うと共に、下位レイヤ103の物理リンクfで障害が発生した場合にL1パス(下位レイヤパス)の追加変更を行うことである。つまり、比較例は、下位レイヤパス追加法を示すものである。
図2に示す下位レイヤ103のノードN14とノードN17との間の物理リンクfにおいて障害が発生した場合を想定する。この場合、この物理リンクfを通るL1パスp2,p3が同時に切断される。つまり、論理トポロジにおいて、ノードR0−ノードR2間の論理リンクr2と、ノードR1−ノードR2間の論理リンクr3とがそれぞれ切断される。そのため、ノードR0からノードR2およびノードR3への到達性が失われると共に、ノードR1からノードR2およびノードR3への到達性が失われてしまう。そこで、例えば、ノードR0からノードR2への到達性を復元するために、経路計算装置110は、図2に示す下位レイヤ103に破線で示すように、ノードR0−ノードR3間に、L1パスp5を新規に追加する。このL1パスp5は、「0−11−15−3」で示される。ここで、L1パスp4は、「3−15−17−2」で示される。したがって、追加されたパスp5および、「3−15−17−2」で示されるパスp4を用いれば、ノードR0からノードR3を経由してノードR2への到達性が確保されることとなる。これは、論理トポロジの観点では、ノードR0−ノードR3間に論理リンクr5が追加されることを意味する。
次に、図3を参照する。本実施形態において、同様に、図3に示す下位レイヤ3のノードN14とノードN17との間の物理リンクfにおいて障害が発生した場合を想定する。例えば、ノードR0からノードR2への到達性を復元するために、仮想トポロジ設計装置10は、図1に示す下位レイヤ3に示したL1パスp2「0−11−14−17−2」を、図3に示す下位レイヤ3に二点鎖線で示すように、「0−11−14−15−16−17−2」で示される各ノードを経由するように収容変更を行う。この収容変更されたL1パスをL1パスp6と表記する。このパスp6を用いれば、ノードR0からノードR2への到達性が確保されることとなる。この方法では、論理トポロジは変化しない。このように、本実施形態の仮想トポロジ設計方法は、L1パス(下位レイヤパス)の収容変更によって、始点および終点の異なる他のL1パスを新たに追加することなく、信頼性条件を満たす論理トポロジを設計できる。
(第1実施形態)
[仮想トポロジ設計装置の構成]
図4は、図1に示した仮想トポロジ設計装置を模式的に示す機能ブロック図である。
仮想トポロジ設計装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、通信を行うためのNIC(Network Interface Card)等から構成されている。
仮想トポロジ設計装置10は、図4に示すように、入力手段11と、論理トポロジ設計手段12と、下位レイヤパス割当手段13と、論理トポロジ高信頼化手段14と、出力手段15と、設計論理トポロジ情報記憶手段16と、設計物理トポロジ情報記憶手段17と、下位レイヤパス情報記憶手段18と、SRLG(Shared Risk Link Group)情報作成手段19と、SRLG情報記憶手段20とを備えている。
<入力手段>
入力手段11は、所定の情報やコマンドを入力するものであり、例えば、入力インタフェースから構成される。ここで、所定の情報としては、物理トポロジ情報、論理トポロジ情報および交流トラヒック情報を含む。
物理トポロジ情報とは、設計対象とするネットワークの物理的な接続を表したトポロジ情報のことである。
論理トポロジ情報とは、上位レイヤ2でどの対地(ノードR)とどの対地(ノードR)とを論理リンクで結合するかを表したトポロジ情報のことである。
交流トラヒック情報は、ある対地(ノードR)とある対地(ノードR)とに発生しているトラヒック量の情報のことである。
<論理トポロジ設計手段>
論理トポロジ設計手段12は、入力手段11で入力された物理トポロジ情報、論理トポロジ情報および交流トラヒック情報に基づいて、上位レイヤ2の論理トポロジを設計するものである。また、論理トポロジ設計手段12は、入力された物理トポロジ情報、論理トポロジ情報および交流トラヒック情報を基に、上位レイヤ2におけるどのノードR間にどんな付帯条件のL1パスpを張るかということを考慮し、論理トポロジの設計を行う。ここで、付帯条件としては、帯域の情報などがある。以下、設計された論理トポロジおよび物理トポロジを示す情報を、入力された論理トポロジ情報および物理トポロジ情報と区別するために、設計論理トポロジ情報および設計物理トポロジ情報と呼ぶ。論理トポロジ設計手段12は、設計論理トポロジ情報を設計論理トポロジ情報記憶手段16に格納すると共に、設計物理トポロジ情報を設計物理トポロジ情報記憶手段17に格納する。
<下位レイヤパス割当手段>
下位レイヤパス割当手段13は、論理トポロジ設計手段12で設計された論理トポロジに対して、下位レイヤ3のL1パス(下位レイヤパス)pを割り当てるものである。下位レイヤパス割当手段13は、設計された論理トポロジを、対地(ノード)間のパス設定要求として読み替え、論理トポロジの構築に必要なL1パスを設定する。L1パスの設定とは、パスpと収容媒体との対応付けを行うことである。収容媒体は、例えば、ファイバ心線などである。下位レイヤパス割当手段13は、設定したL1パスに関する情報(L1パス情報)を下位レイヤパス情報記憶手段18に格納する。
<論理トポロジ高信頼化手段>
論理トポロジ高信頼化手段14は、SRLG情報記憶手段20に格納された情報を用いて、評価対象とする論理トポロジが信頼性条件を満たしているかどうかを評価するものである。この論理トポロジ高信頼化手段14は、論理トポロジ設計手段12で設計された論理トポロジが信頼性条件を満たす場合に、設計された論理トポロジを通知するメッセージを高信頼論理トポロジ情報として出力手段15を介して各ノードRに出力する。また、論理トポロジ高信頼化手段14は、論理トポロジ設計手段12で設計された論理トポロジが信頼性条件を満たさない場合に、既存L1パスの収容換えを行うことで信頼性の確保を試みてL1パスの収容変更を行い、L1パスの収容変更方針の通知メッセージを高信頼論理トポロジ情報として出力する。なお、L1パスの収容変更の結果、論理トポロジが信頼性条件を満たさない場合には、論理トポロジ高信頼化手段14は、追加変更された新たなL1パスpの通知メッセージを出力する。
論理トポロジ高信頼化手段14は、前記した各機能を果たすため、図4に示すように、SRLG選択手段21と、下位レイヤパス選択手段22と、下位レイヤパス収容変更設計手段23と、信頼性評価手段24と、下位レイヤパス追加設計手段25と、下位レイヤパス通知手段26とを備える。
≪SRLG選択手段≫
SRLG選択手段21は、問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択するものである。ここで、SRLGは、同一のリスクを抱えている論理リンク(下位レイヤパス)をグループ化した情報である。そして、「問題のあるSRLG」とは、設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGのことを示す。「問題のあるSRLG」は、具体的には、光ファイバ等を指す。
本実施形態では、SRLG選択手段21は、最大喪失対地数選択法によって、「問題のあるSRLG」を選択することとする。最大喪失対地数選択法は、物理リンク(光ファイバ)が切断されることで失われる対地(ノード)数が多い物理リンクに該当するSRLGから優先的に選択する方法である。具体的には、SRLG選択手段21は、下位レイヤ3のいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に上位レイヤ2において到達性を失うノードRの数を算出し、算出されたノードRの数が多い順に「問題のあるSRLG」を選択する。この方法によれば、被害の大きいSRLGから優先的に選択することができるので、復旧にとって効果的な効率のよい選択が可能である。
SRLG選択手段21が、「問題のあるSRLG」を選択する方法は、最大喪失対地数選択法に限定されるものではなく、例えば、ランダム選択法やL1パス収容数選択法等を挙げることができる。
ランダム選択法は、SRLGを識別する番号の数値が小さいものから優先的に選択するか、または、数値が大きいものから優先的に選択する方法である。このランダム選択方法は、SRLGの特性を考慮するものではないが、そのアルゴリズムの実現が容易である。
L1パス収容数選択法は、物理リンク(ファイバ)に収容されているL1パスの数が少ないSRLGから優先的に選択するか、または、多いものから優先的に選択するものである。このL1パス収容数選択法によれば、物理リンクに収容されているL1パスの数が多いときには、物理リンクの切断によって失われる対地(ノードR)数が多い場合があるので、この場合には、ランダム選択法と比較して、復旧にとって効果的な効率のよい選択が可能である。ただし、同じ対地(ノードR)を結ぶL1パスが複数本ある場合もあり、L1パスの数に応じて失われる対地数が変化するとは必ずしも限らない。
≪下位レイヤパス選択手段≫
下位レイヤパス選択手段22は、SRLG選択手段21で選択されたSRLGに収容された1以上のL1パス(下位レイヤパス)の中から収容変更の対象とするL1パスを選択するものである。下位レイヤパス選択手段22が、SRLGに収容された複数のL1パスの中から特定のL1パスを選択する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ランダム選択法、収容変更前のHOP数選択法、収容変更後のHOP数選択法が挙げられる。
ランダム選択法は、L1パスのID(パスID)を示す数値が小さいものから優先的に選択するか、または、数値が大きいものから優先的に選択する方法である。このランダム選択方法は、L1パスの特性を考慮するものではないが、そのアルゴリズムの実現が容易である。
収容変更前のHOP数選択法は、L1パスで経由するノード(ノードRおよびノードN)の数(HOP数)が少ないL1パスから優先的に選択するか、または、多いものから優先的に選択するものである。例えば、経由するノード数が多いL1パスから優先的に選択する(降順で選択する)場合には、選択されたL1パスの収容変更を行った後に、その収容変更後のL1パスで経由するノード数が、収容変更前のノード数よりも少なくなる可能性があり、効果的である。また、L1パスを降順で選択する場合には、経由するノード数が少ないL1パス、すなわち、効率的な収容が行われているL1パスが結果的に選択されないうちに収容変更が完了できるため、収容効率が悪化しないという効果もある。
収容変更後のHOP数選択法は、収容変更後のL1パスで経由するノード(ノードRおよびノードN)の数(HOP数)が少ないL1パスから優先的に選択するか、または、多いものから優先的に選択するものである。例えば、収容変更後のL1パスで経由するノード数が少ないL1パスから優先的に選択する(昇順で選択する)場合には、結果的に選択されたL1パスが、効率的な収容が行われているものであるため、ネットワーク全体として収容効率の良い経路の割当が実現できるという効果がある。
≪下位レイヤパス収容変更設計手段≫
下位レイヤパス収容変更設計手段23は、設計された論理トポロジが信頼性条件を満たさない場合に、下位レイヤパス割当手段13で割り当てられたL1パス(下位レイヤパス)の終端点を変更させずにL1パスで経由するノードを変更することで、信頼性条件を満足するようにL1パスの収容変更を設計するものである。
本実施形態では、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、下位レイヤパス選択手段22で選択されたL1パスの収容変更を設計する。また、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、L1パスの収容変更の設計において、信頼性評価手段24と協働して論理トポロジが信頼性条件を満たすようにL1パスの収容変更を行う。そして、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、信頼性条件を満たすようにL1パスの収容変更ができない場合には、その旨を下位レイヤパス追加設計手段25に通知する。
下位レイヤパス収容変更設計手段23は、SRLG選択手段21によって選択された「問題のあるSRLG」を使用しないことを条件とするか、または、「問題のあるSRLG」を含めると共に新たに「問題のあるSRLG」を生じさせないことを条件として、経路を探索し、その探索結果に基づいて、L1パス(下位レイヤパス)の収容変更を設計する。ここで、経路探索方法としては、例えば、CSPF(Constrained Shortest Path First)を用いることができる。なお、CSPFは、経路の探索において、経由するノード数で定められる指標であるリンクコストだけではなく、経路の帯域幅等の付加的な情報をも考慮した指標を決めて経路探索を行う方法である。この下位レイヤパス収容変更設計手段23による収容変更の設計方法は、特に限定されるものではないが、例えば、該当SRLG除去法や、SRLG問題回避法を用いることが好ましい。
該当SRLG除去法は、現在選択されている「問題のあるSRLG」を使用しないことを条件としてCSPFなどを用いて経路を探索し、その結果を基に収容変更する方法である。この該当SRLG除去法は、現在選択されている「問題のあるSRLG」に該当する物理リンクのリンクコストを最大であるものとしてCSPF計算を行うことで、該当する物理リンクを利用しない経路を定める。その結果、現在選択されているSRLGについての問題が解消することになる。該当SRLG除去法は、そのアルゴリズムの実現が容易である。ただし、別の物理リンク上で、「問題のあるSRLG」を新たに生じさせる可能性があり、ネットワーク全体を見ると、必ずしも信頼性条件を満たすとは限らないことに注意が必要である。
SRLG問題回避法は、現在選択されている「問題のあるSRLG」を含めると共に、「問題のあるSRLG」を新たに生じさせないことを条件としてCSPFなどを用いて経路を探索し、その結果を基に収容変更する方法である。このSRLG問題回避法では、すべての「問題のあるSRLG」に該当する物理リンクのリンクコストを最大であるものとしてCSPF計算を行う。結果として、収容変更後には「問題のあるSRLG」が新たには生じないことになる。なお、前記した該当SRLG除去法やSRLG問題回避法のように経路探索条件が適切でない場合、例えば、リンクコストを最大とした物理リンクを利用しないことを条件として経路を探索した場合には、新たな迂回経路が求められない場合が生じる可能性があるので注意が必要である。
≪信頼性評価手段≫
信頼性評価手段24は、論理トポロジ設計手段12で設計された論理トポロジが信頼性条件を満たすか否かを評価するものである。ここで、信頼性条件は、下位レイヤ3のいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、上位レイヤ2の各ノードR間における到達性を保証する条件を示す。つまり、「信頼性条件を満たす」とは、上位レイヤ2の各ノードR間における到達性が保証されていることを示す。また、論理トポロジが信頼性条件を満たしているかどうかを判定することを「信頼性評価を行う」ともいう。
本実施形態では、信頼性評価として、信頼性評価手段24は、後記するSRLGテーブルを用いて、論理トポロジ設計手段12で設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGがあるか否かを判別する。ここで、カットセットを含むSRLGがあると判別されたときの判別対象のSRLGとは、「問題のあるSRLG」のことである。そして、信頼性評価手段24は、「問題のあるSRLG」が1つでも存在する場合には、設計された論理トポロジが信頼性条件を満たさないと判定する。
≪下位レイヤパス追加設計手段≫
下位レイヤパス追加設計手段25は、
下位レイヤパス収容変更設計手段23によって設計されたL1パス(下位レイヤパス)の収容変更方針が信頼性条件を満たさない場合に、信頼性条件を満たすように新たなL1パスを追加するものである。この下位レイヤパス追加設計手段25は、下位レイヤパス収容変更設計手段23でL1パスの収容変更を試みた論理トポロジに対して、信頼性条件を満たすように、新たなL1パスの追加を行うことで、論理トポロジを設計する。この下位レイヤパス追加設計手段25による設計方法としては、公知の下位レイヤパス追加法や下位レイヤパス追加・削除法を用いることができる。
なお、本実施形態では、下位レイヤパス追加設計手段25を論理トポロジ高信頼化手段14に備えるものとしたがこれに限定されず、論理トポロジ設計手段12に持たせておくように構成してもよい。この場合には、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、信頼性条件を満たすようにL1パスの収容変更ができない旨を、下位レイヤパス追加設計手段25を備える論理トポロジ設計手段12に対して通知することで同等の効果を奏することができる。
≪下位レイヤパス通知手段≫
下位レイヤパス通知手段26は、論理トポロジ設計手段12で設計されて信頼性条件を満たすL1パスがある場合、または、下位レイヤパス収容変更設計手段23によって設計されて信頼性条件を満たすL1パスがある場合、あるいは、下位レイヤパス追加設計手段25によって信頼性条件を満たすように追加変更された新たなL1パスがある場合に、当該L1パスの設定を各ノードRに通知するための通知メッセージを出力手段15に出力するものである。
<出力手段>
出力手段15は、論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果を出力するものであり、例えば、出力インタフェースで構成される。論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果としては、論理トポロジ設計手段12で設計されて信頼性条件を満たすL1パスのパス設定通知メッセージやL1パスの収容変更方針の通知メッセージを高信頼論理トポロジ情報として有している。なお、論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果として、追加変更された新たなL1パスの通知メッセージも含む。
<設計論理トポロジ情報記憶手段>
設計論理トポロジ情報記憶手段16は、論理トポロジ設計手段12によって作成された設計論理トポロジ情報を記憶するものであって、例えば、一般的なメモリやハードディスク等から構成される。この設計論理トポロジ情報記憶手段16は、設計論理トポロジ情報を、例えば、図5(a)に示す論理トポロジテーブル510の形式で格納している。図5は、図4に示した仮想トポロジ設計装置に記憶されるデータの一例を示す図である。
≪論理トポロジテーブル≫
論理トポロジテーブル510は、フィールドとして、リンクID511と、論理リンクの始点512と、論理リンクの終点513と、リンクの帯域情報514とを有する。
リンクID511は、この論理トポロジテーブル510の特定のレコードを一意に定めるためのテーブルレコードIDである。
論理リンクの始点512は、論理トポロジにおいて特定の論理リンクに注目した際にその論理リンクの始点となる対地(ノードR)を識別するものである。
論理リンクの終点513は、論理トポロジにおいて特定の論理リンクに注目した際にその論理リンクの終点となる対地(ノードR)を識別するものである。
リンクの帯域情報514は、論理リンクの始点から終点までを結ぶリンクの帯域情報を定義したものである。
<設計物理トポロジ情報記憶手段>
設計物理トポロジ情報記憶手段17は、論理トポロジ設計手段12によって作成された設計物理トポロジ情報を記憶するものであって、例えば、一般的なメモリやハードディスク等から構成される。この設計物理トポロジ情報記憶手段17は、設計物理トポロジ情報を、例えば、図5(b)に示す物理トポロジテーブル520の形式で格納している。
≪物理トポロジテーブル≫
物理トポロジテーブル520は、フィールドとして、コネクトID521と、物理リンクの始点522と、物理リンクの終点523と、接続状態524とを有する。
コネクトID521は、この物理トポロジテーブル520の特定のレコードを一意に定めるためのテーブルレコードIDである。
物理リンクの始点522は、物理トポロジにおいて特定の物理リンクに注目した際にその物理リンクの始点となる対地(ノードNまたはノードR)を識別するものである。
物理リンクの終点523は、物理トポロジにおいて特定の物理リンクに注目した際にその物理リンクの終点となる対地(ノードNまたはノードR)を識別するものである。
接続状態524は、物理リンクの始点から終点までが接続されているか、もしくは接続されていないかという情報を持つ。ここで、接続を「1」、未接続を「0」のように表すことができる。
<下位レイヤパス情報記憶手段>
下位レイヤパス情報記憶手段18は、下位レイヤパス割当手段13で割り当てられたL1パス情報を記憶するものであって、例えば、一般的なメモリやハードディスク等から構成される。この下位レイヤパス情報記憶手段18は、L1パス情報を、例えば、図5(c)に示すL1パステーブル530の形式で格納している。
≪L1パステーブル≫
L1パステーブル530は、フィールドとして、パスID531と、リンクID532と、経路533とを有する。
パスID531は、このL1パステーブル530の特定のレコードを一意に定めるためのテーブルレコードIDである。
リンクID532は、該当するL1パスと対応関係にある論理トポロジテーブル510のテーブルレコードIDである。
経路533は、該当するL1パスが経由する物理トポロジ上の経路である。
このL1パステーブル530を利用することによって、下位レイヤパス選択手段22は、収容変更後のHOP数選択法によって、収容変更の対象とするL1パスを選択することが可能となる。この場合、下位レイヤパス収容変更設計手段23が、収容変更を試みた後のL1パスの経路を、L1パステーブル530に一時的に格納しておき、下位レイヤパス選択手段22が、L1パステーブル530に一時記憶された経路で経由するノードの情報を基にどのL1パスを選択すべきか判断できることとなる。
≪SRLG情報記憶手段≫
SRLG情報記憶手段20は、後記するSRLG情報作成手段19で作成された情報を記憶するものであって、例えば、一般的なメモリやハードディスク等から構成される。このSRLG情報記憶手段20は、SRLG情報作成手段19で作成された情報を、例えば、図5(d)に示すSRLGテーブル540と、図5(e)に示すカットセットテーブル550の形式で格納している。
≪SRLGテーブル≫
SRLGテーブル540は、フィールドとして、SRLG識別番号541と、SRLGに含まれるL1パスのID542と、フラグ543とを有する。
SRLG識別番号541は、このSRLGテーブル540の特定のレコードを一意に定めるものである。
SRLGに含まれるL1パスのID542は、そのSRLGに所属するL1パスのIDの集合である。
フラグ543は、SRLGが「問題のあるSRLG」か否かを識別するものであり、例えば、フラグがオン(on)のときには「問題のあるSRLG」を示し、フラグがオフ(off)のときには問題のないSRLGを示す。
このSRLGテーブル540および前記したL1パステーブル530(図5(c)参照)の情報を用いることで、SRLG選択手段21は、最大喪失対地数選択法によって「問題のあるSRLG」を選択する。また、SRLG選択手段21が、ランダム選択法またはL1パス収容数選択法によって「問題のあるSRLG」を選択する場合には、このSRLGテーブル540を利用すればよい。
また、下位レイヤパス選択手段22が、ランダム選択法によって、収容変更の対象とするL1パスを選択する場合には、このSRLGテーブル540を利用すればよい。
また、このSRLGテーブル540および前記したL1パステーブル530(図5(c)参照)の情報を用いることで、下位レイヤパス選択手段22は、収容変更前のHOP数選択法によって、収容変更の対象とするL1パスを選択する。
≪カットセットテーブル≫
カットセットテーブル550は、フィールドとして、カットセット識別番号551と、カットセットを構成するL1パスのID552とを有する。
カットセット識別番号551は、このカットセットテーブル550の特定のレコードを一意に定めるものである。
カットセットを構成するL1パスのID552は、論理トポロジのカットセットを構成するリンク群に対応するL1パスのIDの集合を記述したものである。
このカットセットテーブル550および前記したSRLGテーブル540(図5(d)参照)を利用することによって、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、該当SRLG除去法やSRLG問題回避法の制約条件を作成することができる。
ここで、カットセットとは、グラフ理論において、それを除去するとグラフが非連結となる辺の集合(非連結化集合)の中で、そのどのような真部分集合も非連結化集合でないものを指しており、本実施形態では、論理トポロジがグラフに相当し、論理リンクが辺に相当している。グラフ理論については、例えば、R.J.ウイルソン著、西関隆夫、西関裕子共訳、“グラフ理論入門,”近代科学社2001に詳述されている。
<SRLG情報作成手段>
SRLG情報作成手段19は、設計論理トポロジ情報記憶手段16と、下位レイヤパス情報記憶手段18とに格納された情報に基づいて、SRLGに関する情報を作成し、作成した情報を、SRLG情報記憶手段20に格納するものである。具体的には、SRLG情報作成手段19は、物理トポロジテーブル520(図5(b)参照)に格納された設計物理トポロジ情報から所定の物理リンクを選択し、選択した物理リンクに収容されるL1パスをL1パステーブル530(図5(c)参照)から選択することで、SRLGテーブル540(図5(d)参照)を作成する。
本実施形態では、SRLG情報作成手段19は、SRLGが「問題のあるSRLG」であるのか否かの判定をカットセットテーブル550(図5(e)参照)を用いて行う。カットセットテーブル550において、L1パスのIDの集合P(カットセットを構成するL1パスのID552:図5(e)参照)が、判定対象とするSRLGに所属するL1パスのIDの集合Q(SRLGに含まれるL1パスのID542:図5(d)参照)の部分集合である場合に、SRLG情報作成手段19は、判定対象とするSRLGが「問題のあるSRLG」であると判定し、対応するフラグをSRLGテーブル540に記録する。言い換えると、前記した集合Pが集合Qの部分集合であるとき、その集合Qを持つSRLGテーブル540のレコードは「問題のあるSRLG」である。
また、SRLG情報作成手段19は、論理トポロジテーブル510(図5(a)参照)に格納された設計論理トポロジ情報を基に、すべての論理リンクの組み合わせに対して、組み合わせた論理リンクを削除した場合にノードRの到達性が確保されるか否かという判定を順次行うことで、カットセットテーブル550(図5(e)参照)を作成する。
なお、前記した論理トポロジ設計手段12、下位レイヤパス割当手段13、論理トポロジ高信頼化手段14およびSRLG情報作成手段19は、CPUがHDD等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものである。
[仮想トポロジ設計装置の動作]
図4に示した仮想トポロジ設計装置10の全体動作について図6を参照(適宜図1ないし図5参照)して説明する。図6は、図4に示した仮想トポロジ設計装置による仮想トポロジ設計方法を示すフローチャートである。まず、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ設計手段12によって、入力情報である物理トポロジ情報、論理トポロジ情報、交流トラヒック情報から論理トポロジを設計する(ステップS1:論理トポロジ設計ステップ)。そして、仮想トポロジ設計装置10は、下位レイヤパス割当手段13によって、設計された論理トポロジを対地(ノードR)間のパス設定要求として読み替え、論理トポロジの構築に必要なL1パスを設定する(ステップS2:下位レイヤパス割当ステップ)。
そして、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ高信頼化手段14の信頼性評価手段24によって、設計された論理トポロジは信頼性条件を満たさないか否かを判別する(ステップS3:信頼性評価ステップ)。論理トポロジが信頼性条件を満たす場合(ステップS3:No)、仮想トポロジ設計装置10は、ステップS7に進み、下位レイヤパス通知手段26によって、設計されたL1パス情報を通知する。この場合には、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果として、論理トポロジ設計手段12で設計されて信頼性条件を満たすL1パスのパス設定通知メッセージを高信頼論理トポロジ情報として出力手段15を介して各ノードRに通知する。
ステップS3において、論理トポロジが信頼性条件を満たさない場合(ステップS3:Yes)、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ高信頼化手段14によって、L1パスの収容変更設計処理を行う(ステップS4:下位レイヤパス収容変更設計ステップ)。この収容変更設計処理については、後記する。収容変更設計処理が終わった後で、仮想トポロジ設計装置10は、信頼性評価手段24によって、論理トポロジは信頼性条件を満たさないか否かを再び判別する(ステップS5)。論理トポロジが信頼性条件を満たす場合(ステップS5:No)、仮想トポロジ設計装置10は、ステップS7に進み、下位レイヤパス通知手段26によって、設計されたL1パス情報を通知する。この場合には、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果として、L1パスの収容変更方針の通知メッセージを高信頼論理トポロジ情報として出力手段15を介して各ノードRに通知する。
ステップS5において、論理トポロジが信頼性条件を満たさない場合(ステップS5:Yes)、仮想トポロジ設計装置10は、下位レイヤパス追加設計手段25によって、L1パスの追加変更を設計する(ステップS6:下位レイヤパス追加設計ステップ)。そして、仮想トポロジ設計装置10は、下位レイヤパス通知手段26によって、設計されたL1パス情報を通知する(ステップS7)。この場合には、仮想トポロジ設計装置10は、論理トポロジ高信頼化手段14の処理結果として、追加変更された新たなL1パスの通知メッセージを出力手段15を介して各ノードRに通知する。
<収容変更設計処理>
次に、論理トポロジ高信頼化手段14が前記したステップS4で行う収容変更設計処理について図7を参照(適宜図1ないし図6参照)して説明する。図7は、図6に示した収容変更設計処理の一例を示すフローチャートである。
まず、仮想トポロジ設計装置10の論理トポロジ高信頼化手段14は、SRLG選択手段21によって、1以上の「問題のあるSRLG」から特定の「問題のあるSRLG」を選択する(ステップS11:SRLG選択ステップ)。次に、論理トポロジ高信頼化手段14は、下位レイヤパス選択手段22によって、選択したSRLGに含まれる1以上のL1パスの中から特定のL1パスを選択する(ステップS12:下位レイヤパス選択ステップ)。
次に、論理トポロジ高信頼化手段14は、下位レイヤパス収容変更設計手段23によって、ステップS12で選択したL1パスを収容変更する(ステップS13)。次に、論理トポロジ高信頼化手段14は、信頼性評価手段24によって、論理トポロジの信頼性評価を行う。すなわち、信頼性評価手段24は、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在するか否かを判別する(ステップS14)。論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在する場合(ステップS14:Yes)、論理トポロジ高信頼化手段14は、引き続いて、終了条件を満たすか否かを判別し(ステップS15)、終了条件を満たしていない場合(ステップS15:No)、ステップS11に戻る。一方、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在しない場合(ステップS14:No)、または、終了条件を満たす場合(ステップS15:Yes)、論理トポロジ高信頼化手段14は、この収容変更設計処理を終了する。ここで、終了条件とは、収容変更をし続けてもカットセットを含むSRLGが存在し続ける場合に、収容変更設計処理を終了して前記したステップS5(図6参照)に移行するための条件である。例えば、このステップS15の処理やS14の処理の実行回数が予め定められた上限値に達した場合に終了条件を満たすものとしてもよい。ステップS15で終了条件を満たすと判定された場合には、仮想トポロジ設計装置10は、前記したステップS5(図6参照)に移行した後で、L1パスの追加を行う。
なお、ステップS14でNoと判定されて終了した場合には、信頼性条件を満たしているので、前記したステップS5(図6参照)に移行した後で、仮想トポロジ設計装置10は、L1パスの追加を行うことなく、設計した論理トポロジを通知する。
本実施形態によれば、下位レイヤ3の物理リンクまたはノードに障害が発生した場合でも、上位レイヤ2の各ノードR間の到達性が確保できる。また、信頼性条件を満たす論理トポロジを設計するために、L1パス(下位レイヤパス)の収容変更を行うことで、過剰なリソースを必要としない利用効率の高い論理トポロジの設計ができる。また、収容効率の高い論理トポロジを設計することができる。さらに、本実施形態によれば、L1パス(下位レイヤパス)の収容変更だけでは信頼性条件を満たないような場合にも対応できる。この場合にもL1パスの追加数が削減されるため、論理トポロジを再構成する必要が生じた場合には、ネットワーク設計者が当初に行う論理トポロジ設計指針からの変更を減少させることが可能である。
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態に係る仮想トポロジ設計装置を模式的に示す機能ブロック図である。図8に示す仮想トポロジ設計装置10Aは、論理トポロジ高信頼化手段14Aの機能と、SRLG情報記憶手段20Aに格納される情報とが異なる点を除いて、図4に示した仮想トポロジ設計装置10と同様な構成なので、同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
<論理トポロジ高信頼化手段>
論理トポロジ高信頼化手段14Aは、収容変更方針記録手段30をさらに備えている。
収容変更方針記録手段30は、複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、下位レイヤパス収容変更設計手段23によって設計されたL1パスの収容変更方針を、SRLG情報記憶手段20Aに記録するものである。ここで、下位レイヤパス選択条件とは、1以上のSRLG選択則と、1以上の下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成される。また、SRLG選択則は、1以上の「問題のあるSRLG」の中から特定のSRLGを選択する規則を示す。また、下位レイヤパス選択則は、選択されたSRLGに収容された1以上のL1パス(下位レイヤパス)の中から収容変更の対象とするL1パスを選択する規則を示す。なお、収容変更方針記録手段30は、CPUがHDD等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものである。
<SRLG情報記憶手段>
SRLG情報記憶手段20Aは、図5に示したSRLGテーブル540およびカットセットテーブル550の他に、収容変更方針記録手段30によって記録された情報を、図9に示すソートテーブル900の形式で格納している。図9は、図8に示した仮想トポロジ設計装置に記憶されるデータの一例を示す図である。
≪ソートテーブル≫
ソートテーブル900とは、L1パスの収容変更を行う際に、複数の「問題のあるSRLG」の中からどのSRLGを選択するか、また、そのSRLGの中に複数のL1パスが存在するときに、どのL1パスに対し収容変更を行うかという、基準を決定するテーブルである。
ソートテーブル900は、図9に示すように、フィールドとして、ソートリストID911と、SRLGのソート条件912と、L1パスのソート条件913と、L1パス数921と、L1パスの収容変更方針922とを有する。
ソートリストID911は、このソートテーブル900において、予め作成された下位レイヤパス選択条件を示す各レコードを一意に定めるテーブルレコードである。
SRLGのソート条件912は、SRLG選択則を示すものであり、L1パスの収容変更を行う際に、どのような基準で「問題のあるSRLG」を選択していくかという条件を示している。この条件としては、例えば、最大喪失対地数選択法、ランダム選択法、L1パス収容数選択法等の複数の条件を用いることができる。なお、図9に例示した「ID Desc」は、ランダム選択法によって、SRLGを識別する番号の数値が大きいものから優先的に選択する方法(降順で選択する方法)を示している。
L1パスのソート条件913は、下位レイヤパス選択則を示すものであり、L1パスの収容変更を行う際に、どのような基準で障害の発生しているL1パスを選択していくかという条件を示している。この条件としては、例えば、ランダム選択法、収容変更前のHOP数選択法、収容変更後のHOP数選択法等の複数の条件を用いることができる。なお、図9に例示した「ID Desc」は、ランダム選択法によって、L1パスのID(パスID)を示す数値が大きいものから優先的に選択する方法(降順で選択する方法)を示している。
L1パス数921は、該当するレコードの下位レイヤパス選択条件によって収容変更を行った結果、収容変更が成功したL1パスの数を示す。よって、このフィールド値は、収容変更を行う前には設定されておらず(null)、収容変更が成功した後に値が更新されるものである。
L1パスの収容変更方針922は、下位レイヤパス選択条件毎に、どのL1パスをどの経路に収容し直すかという情報を示すものである。このL1パスの収容変更方針922は、下位レイヤパス選択条件毎に、収容変更が成功したL1パスの数だけ含まれている。また、収容変更の成功したL1パスが複数存在する場合には、その収容変更を実行する順番も情報として有している。よって、このフィールド値は、収容変更を行う前には設定されておらず(null)、収容変更が成功した後に値が更新される。
[仮想トポロジ設計装置の動作]
図8に示した仮想トポロジ設計装置10Aの動作について図10を参照(適宜図5、図8および図9を参照)して説明する。図10は、図8に示した仮想トポロジ設計装置による仮想トポロジ設計方法を示すフローチャートである。
仮想トポロジ設計装置10Aは、論理トポロジ高信頼化手段14Aの収容変更方針記録手段30によって、ソートテーブル900を作成し(ステップS21)、作成したソートテーブル900から、最初に初期値として与えるレコード(ソート初期値)を決定する(ステップS22)。
そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、信頼性評価手段24によって、論理トポロジの信頼性評価を行う。すなわち、信頼性評価手段24は、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在するか否かを判別する(ステップS23)。ここで、信頼性評価手段24は、SRLGテーブル540に存在するすべてのレコードと、カットセットテーブル550に存在するすべてのレコードとに対し順次判定する。具体的には、信頼性評価手段24は、SRLGテーブル540のすべてのレコードに対して走査した結果、判定対象のSRLGを、「問題のあるSRLG」と判定した場合、すなわち、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在する場合(ステップS23:Yes)、SRLGテーブル540において、「問題のあるSRLG」のレコードに対してフラグ543の値を「on」に設定する。そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、論理トポロジ高信頼化手段14Aによって、図7に示したL1パスの収容変更設計処理を行い、L1パス収容変更方針を決定する(ステップS24)。
L1パスの収容変更設計処理において、論理トポロジ高信頼化手段14Aは、下位レイヤパス収容変更設計手段23によって、SRLGテーブル540、カットセットテーブル550、および、ソートテーブル900から選択された値を入力として、収容変更を行うべきL1パスを決定する。ここで、下位レイヤパス収容変更設計手段23は、収容変更に成功した場合に、収容変更を行うL1パスの新規経路情報および収容変更可能である旨を伝えるメッセージを出力する。また、収容変更に成功しなかった場合に、収容変更が不可能である旨を示すメッセージを出力する。
ステップS23において、SRLGテーブル540の53の値が「on」となったSRLGのレコードが1つも存在しない場合、すなわち、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在しない場合(ステップS23:No)、仮想トポロジ設計装置10Aは、処理を終了する。
ステップS24でL1パスの収容変更方針が決定し、そのL1パスの収容変更が成功した場合には(ステップS25:Yes)、仮想トポロジ設計装置10Aは、SRLG情報作成手段19によって、下位レイヤパス収容変更設計手段23が設計したL1パスの経路(成功した収容変更方針)を用いて、SRLGテーブル540をアップデートする(ステップS26)。ここで、SRLGテーブル540のアップデートとは、SRLG情報作成手段19が、SRLGテーブル540のフラグ543の値を「on」から「off」に変更することを示す。なお、この処理は、選択した収容対象とするL1パスの問題が解消したために行うものである。
そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、論理トポロジ高信頼化手段14Aの収容変更方針記録手段30によって、成功した収容変更方針を用いて、ソートテーブル900をアップデートする(ステップS27:収容変更方針記録ステップ)。ここで、ソートテーブル900のアップデートとは、ソートテーブル900において、成功した収容変更方針に用いた下位レイヤパス選択条件のレコードに対して、L1パス数921のフィールド値を「1」だけ増加すると共に、L1パスの収容変更方針922を示すフィールドに、収容対象とするL1パスの収容変更方針、すなわち、L1パスの経路を設定することを示す。
次に、仮想トポロジ設計装置10Aは、信頼性評価手段24によって、論理トポロジの信頼性評価を再び行う。すなわち、信頼性評価手段24は、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在するか否かを判別する(ステップS28)。問題のあるSRLG」がまだ存在する場合、すなわち、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在する場合(ステップS28:Yes)、仮想トポロジ設計装置10Aは、ステップS24に戻り、L1パスの収容変更設計処理を再度行う。
一方、ステップS28において、SRLGテーブル540のフラグ543の値が「on」となったSRLGのレコードが1つも存在しない場合、すなわち、論理トポロジのカットセットを含むSRLGが存在しない場合(ステップS28:No)、仮想トポロジ設計装置10Aは、ソートテーブル900において選択しているL1パスの収容変更方針922のフィールド値(L1パスの収容変更出力)を基に、実際に収容変更を実施する(ステップS29)。すなわち、仮想トポロジ設計装置10Aは、下位レイヤパス割当手段13によって、下位レイヤパス情報記憶手段18に格納された情報(L1パステーブル530)を更新する。そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、論理トポロジ高信頼化手段14Aの処理結果として、L1パスの収容変更方針の通知メッセージを高信頼論理トポロジ情報として出力手段15を介して各ノードRに通知して処理を終了する。
また、L1パスの収容変更において、下位レイヤパス収容変更設計手段23が収容変更不可能である旨を示すメッセージを出力した場合、すなわち、L1パスの収容変更が失敗した場合(ステップS25:No)、収容変更方針記録手段30は、ソートテーブル900において、ソート初期値を次の値に変更する(ステップS30)。つまり、ソートテーブル900より、次のレコードを選択する。なお、次のレコードの選択方法は、最初に決めた方法に従って昇順もしくは降順に選択していく。
そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、収容変更方針記録手段30によって、ソートテーブル900のすべての値(下位レイヤパス選択条件のすべてのレコード)を探索したか否かを判別する(ステップS31)。ソートテーブル900のすべての値を探索し終わっていない場合(ステップS31:No)、仮想トポロジ設計装置10Aは、ステップS24に戻る。つまり、仮想トポロジ設計装置10Aは、ソートテーブル900において、次のレコードが存在する場合には、そのレコードで示される下位レイヤパス選択条件をソート初期値として、L1パスの収容変更設計処理を再び行う。
一方、ソートテーブル900のすべての値を探索し終わった場合(ステップS31:Yes)、L1パスの収容変更が不可能であると判定されたこととなる。そのため、仮想トポロジ設計装置10Aは、収容変更方針記録手段30によって、ソートテーブル900より、収容変更できたL1パス数921のフィールド値が最も多いレコードを選択する(ステップS32)。そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、選択したレコードのL1パスの収容変更出力(L1パスの収容変更方針922のフィールド値)を基に、実際にL1パスの収容変更を実施する(ステップS33)。すなわち、仮想トポロジ設計装置10Aは、下位レイヤパス割当手段13によって、下位レイヤパス情報記憶手段18に格納された情報(L1パステーブル530)を更新する。また、「問題のあるSRLG」がすべて解消したわけではないため、続いて、仮想トポロジ設計装置10Aは、下位レイヤパス追加設計手段25によって、L1パスの追加変更を設計する(ステップS34)。そして、仮想トポロジ設計装置10Aは、下位レイヤパス通知手段26によって、設計されたL1パス情報を通知して(ステップS35)、処理を終了する。
本実施形態によれば、仮想トポロジ設計装置10Aは、SRLG選択則と下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、設計されたL1パスの経路をSRLG情報記憶手段20Aに記録し、収容変更の成否の情報を保存する。特定のSRLG選択法、L1パス選択法、およびL1パスの収容変更法を用いただけでは、必ずしも最適な収容変更が実現できるとは限らないが、本実施形態のように、様々な下位レイヤパス選択条件を用いることで、様々なトポロジ、トラヒック量、障害の種類等の個々のケースに対応した最適な収容変更方針を、SRLG情報記憶手段20Aに記録されたソートテーブル900から求めることが可能となる。さらに、単一の下位レイヤパス選択条件しかない場合と比較して、収容変更が失敗する可能性を低減できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、仮想トポロジ設計装置10(10A)が、上位レイヤ2のノードRと独立に構成されているものとして説明したが、これに限定されるものではなく、上位レイヤ2のノードRに、仮想トポロジ設計装置10(10A)を組み込んで構成するようにしてもよい。
また、各実施形態では、仮想トポロジ設計装置10の論理トポロジ設計手段12、下位レイヤパス割当手段13、論理トポロジ高信頼化手段14、SRLG情報作成手段19、および、仮想トポロジ設計装置10Aの収容変更方針記録手段30は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものとして説明した。したがって、仮想トポロジ設計装置10(10A)は、一般的なコンピュータに、前記した各手段の機能を実行させる仮想トポロジ設計プログラムを実行することで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
また、各実施形態では、仮想トポロジ設計装置10(10A)は、任意の物理リンクにおいて障害が発生した場合に、上位レイヤ2のノードR間の到達性が失われる障害の発生した物理リンクを発見する機能を有しているものとして説明したが、このような発見機能を備えずに、他のネットワーク装置において、障害の発生した物理リンクを発見し、この情報を受け取ってL1パスの収容変更を実行するように構成してもよい。
また、各実施形態では、信頼性条件を満たした上でのL1パスの収容変更が不可能である場合に、L1パスを新規に追加するベストモードとして説明したが、L1パスを新規に追加するための構成は必須ではない。
また、各実施形態では、上位レイヤ2をIP網、下位レイヤ3をL1網とした場合について説明したが、これらに限定されるものではない。
また、仮想トポロジ設計システム1の上位レイヤ2のノードRの個数は、複数であれば特に限定されるものではない。また、下位レイヤ3のノードNの個数も特に限定されるものではない。
本発明の第1実施形態に係る仮想トポロジ設計装置を含む仮想トポロジ設計システムを模式的に示す構成図である。 図1に示したシステムの比較例を示す説明図である。 図1に示したシステムの概要を示す説明図である。 図1に示した仮想トポロジ設計装置を模式的に示す機能ブロック図である。 図4に示した仮想トポロジ設計装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 図4に示した仮想トポロジ設計装置による仮想トポロジ設計方法を示すフローチャートである。 図6に示した収容変更設計処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る仮想トポロジ設計装置を模式的に示す機能ブロック図である。 図8に示した仮想トポロジ設計装置に記憶されるデータの一例を示す図である。 図8に示した仮想トポロジ設計装置による仮想トポロジ設計方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 仮想トポロジ設計システム
2 上位レイヤ
3 下位レイヤ
10,10A 仮想トポロジ設計装置
12 論理トポロジ設計手段
13 下位レイヤパス割当手段
14,14A 論理トポロジ高信頼化手段
16 設計論理トポロジ情報記憶手段
17 設計物理トポロジ情報記憶手段
18 下位レイヤパス情報記憶手段
19 SRLG情報作成手段
20,20A SRLG情報記憶手段
21 SRLG選択手段
22 下位レイヤパス選択手段
23 下位レイヤパス収容変更設計手段
24 信頼性評価手段
25 下位レイヤパス追加設計手段
26 下位レイヤパス通知手段
30 収容変更方針記録手段

Claims (10)

  1. 階層化されたネットワーク上の隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤにおけるトラヒック転送機能を有した複数のノードと、前記隣接するレイヤのうち相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤにおける複数のノードとがそれぞれ接続されてなる仮想トポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計する仮想トポロジ設計装置であって、
    設計対象とするネットワークの物理的な接続を表したトポロジ情報と、前記上位レイヤでどのノードとどのノードとを論理リンクで結合するかを表したトポロジ情報と、あるノードとあるノードとに発生しているトラヒック量の情報とに基づいて、前記上位レイヤの論理トポロジを設計する論理トポロジ設計手段と、
    前記設計された論理トポロジに対して、前記下位レイヤにおけるパスを示す下位レイヤパスを割り当てる下位レイヤパス割当手段と、
    前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、前記上位レイヤの各ノード間における到達性を保証する条件を示す信頼性条件を前記設計された論理トポロジが満たすか否かを評価する信頼性評価手段と、
    前記設計された論理トポロジが前記信頼性条件を満たさない場合に、前記割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに前記下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、前記信頼性条件を満足するように前記下位レイヤパスの収容変更を設計する下位レイヤパス収容変更設計手段と、を備えることを特徴とする仮想トポロジ設計装置。
  2. 前記下位レイヤは、WDM(Wavelength Division Multiplexing)やTDM(Time Division Multiplexing)などのコネクション型ネットワークであり、かつ、前記上位レイヤは、MPLS(Multi-Protocol Label Switching)などの仮想パスネットワークやIP(Internet Protocol)などのコネクションレス型ネットワークであるトポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計することを特徴とする請求項1に記載の仮想トポロジ設計装置。
  3. 同一のリスクを抱えている論理リンクをグループ化したSRLG(Shared Risk Link Group)であって前記設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGのことを示す問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択するSRLG選択手段と、
    前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する下位レイヤパス選択手段とをさらに備え、
    前記下位レイヤパス収容変更設計手段は、前記問題のあるSRLGに収容された下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の仮想トポロジ設計装置。
  4. 前記SRLG選択手段は、
    前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に前記上位レイヤにおいて到達性を失うノードの数を算出し、前記算出されたノードの数が多い順に前記問題のあるSRLGを選択することを特徴とする請求項3に記載の仮想トポロジ設計装置。
  5. 前記下位レイヤパス収容変更設計手段は、
    前記問題のあるSRLGを使用しないことを条件とするか、または、前記問題のあるSRLGを含めると共に新たに前記問題のあるSRLGを生じさせないことを条件として、経路を探索し、その探索結果に基づいて、前記下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の仮想トポロジ設計装置。
  6. 前記問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択する規則を示す1以上のSRLG選択則と、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する規則を示す1以上の下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針を、記憶手段に記録する収容変更方針記録手段をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか一項に記載の仮想トポロジ設計装置。
  7. 前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針が前記信頼性条件を満たさない場合に、前記信頼性条件を満たすように新たな下位レイヤパスを追加する下位レイヤパス追加設計手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の仮想トポロジ設計装置。
  8. 階層化されたネットワーク上の隣接するレイヤのうち相対的に上位に位置するネットワークを示す上位レイヤにおけるトラヒック転送機能を有した複数のノードと、前記隣接するレイヤのうち相対的に下位に位置するネットワークを示す下位レイヤにおける複数のノードとがそれぞれ接続されてなるトポロジ設計システムのネットワークトポロジを設計する仮想トポロジ設計装置の仮想トポロジ設計方法であって、
    論理トポロジ設計手段によって、設計対象とするネットワークの物理的な接続を表したトポロジ情報と、前記上位レイヤでどのノードとどのノードとを論理リンクで結合するかを表したトポロジ情報と、あるノードとあるノードとに発生しているトラヒック量の情報とに基づいて、前記上位レイヤの論理トポロジを設計する論理トポロジ設計ステップと、
    下位レイヤパス割当手段によって、前記設計された論理トポロジに対して、前記下位レイヤにおけるパスを示す下位レイヤパスを割り当てる下位レイヤパス割当ステップと、
    信頼性評価手段によって、前記下位レイヤのいずれかの物理リンクまたはノードに障害が発生した場合に、前記上位レイヤの各ノード間における到達性を保証する条件を示す信頼性条件を前記設計された論理トポロジが満たすか否かを評価する信頼性評価ステップと、
    下位レイヤパス収容変更設計手段によって、前記設計された論理トポロジが前記信頼性条件を満たさない場合に、前記割り当てられた下位レイヤパスの終端点を変更させずに前記下位レイヤパスで経由するノードを変更することで、前記信頼性条件を満足するように前記下位レイヤパスの収容変更を設計する下位レイヤパス収容変更設計ステップと、
    下位レイヤパス追加設計手段によって、前記設計された下位レイヤパスの収容変更方針が、前記信頼性条件を満たさない場合に、前記信頼性条件を満たすように新たな下位レイヤパスを追加する下位レイヤパス追加設計ステップと、
    を有することを特徴とする仮想トポロジ設計方法。
  9. SRLG選択手段によって、同一のリスクを抱えている論理リンクをグループ化したSRLGであって前記設計された論理トポロジのカットセットを含むSRLGのことを示す問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択するSRLG選択ステップと、
    下位レイヤパス選択手段によって、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する下位レイヤパス選択ステップとを有し、
    前記下位レイヤパス収容変更設計ステップは、前記問題のあるSRLGに収容された下位レイヤパスの収容変更を設計することを特徴とする請求項8に記載の仮想トポロジ設計方法。
  10. 収容変更方針記録手段によって、前記問題のある1以上のSRLGの中から特定のSRLGを選択する規則を示す1以上のSRLG選択則と、前記選択されたSRLGに収容された1以上の下位レイヤパスの中から収容変更の対象とする下位レイヤパスを選択する規則を示す1以上の下位レイヤパス選択則とを組み合わせて予め作成された複数の下位レイヤパス選択条件ごとに、前記下位レイヤパス収容変更設計手段によって設計された下位レイヤパスの収容変更方針を、記憶手段に記録する収容変更方針記録ステップを有することを特徴とする請求項9に記載の仮想トポロジ設計方法。
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