JP4623481B2 - 熱電対 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱電対に係り、特に、Al溶湯等の金属溶湯の測温に用いる熱電対に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
溶製された金属溶湯を出湯する際、金属溶湯が完全に溶解しているかどうかを判断すべく、金属溶湯の温度測定を行っており、金属溶湯の温度が所定の温度以上に達していたら溶解完了とみなしている。この温度測定には、一般に、熱電対が用いられている。
【0003】
ここで、Al、Al合金、Sn合金などの1200℃以下の融点の金属溶湯の温度測定には、クロメルアルメルや鉄コンスタンタン等からなる熱電対素線を、スクイーズ法等で作製したステンレスを含む耐熱合金シース内に収納・配置すると共に、シース内部にマグネシア粉末を充填した収納型熱電対や、剥き出しのクロメルアルメル線を用いる剥出型熱電対が主に使用されている。また、耐熱合金シースの代わりに、セラミックシースを用いた収納型熱電対も使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、耐熱合金シースを用いた収納型熱電対(又は剥出型熱電対)においては、耐熱合金シース(又は剥き出しの熱電対素線)を金属溶湯に浸漬させることにより腐食反応が生じる。この腐食は、浸漬の繰り返しに伴って徐々に進行し、延いてはシース(又は熱電対素線)の交換寿命(耐久性)の低下を招くことから、早い段階で熱電対を交換しなければならなくなるという問題があった。
【0005】
そこで、この腐食反応を抑制するための方法として、耐熱合金シース又は熱電対素線の表面にセラミック粉末を塗布する方法が挙げられるが、その場合、セラミック粉末の飛散により作業現場の環境の悪化を招いてしまう。
【0006】
また、セラミックシースを用いた収納型熱電対においては、セラミックシースと熱電対素線の間で断熱があるため、測温時の応答性があまり良好でないという問題があった。
【0007】
さらに、収納型熱電対においては、金属溶湯の測温を繰り返すうちに、耐熱合金シース又はセラミックシースに割れ等が生じるが、この割れ目からシース内に金属溶湯が浸入し、熱電対素線が金属溶湯と腐食反応を起こしてしまう。その結果、正確な温度測定ができなくなると共に、熱電対素線の交換寿命の低下を招いてしまう。
【0008】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、耐久性及び測温時の応答性が良好な熱電対を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る熱電対は、金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された支持リングとを、無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持したものである。また、保護シースは、Si 3 N 4 を主成分とし、Al 2 O 3 、Y 2 O 3 、Ta 2 O 5 、TiNの内の少なくとも一つを含有するセラミック材料で形成されるものである。
【0010】
また、他の実施の形態に係る熱電対は、金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを導電性を有しない保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された支持リングとを、無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持し、前記耐熱合金シースに一方の導線を接続すると共に、金属溶湯に他方の導線を浸漬・接続し、各導線を抵抗測定器に接続したものである。
さらに他の実施の形態に係る熱電対は、金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを導電性を有するセラミック材料からなる保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された導電性を有する支持リングとを、導電性を有する無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持し、前記耐熱合金シースに一方の導線を接続すると共に、金属溶湯に他方の導線を浸漬・接続し、各導線を抵抗測定器に接続したものである。
【0011】
以上の構成によれば、耐熱合金シースを保護シース内に収納することで耐久性が良好となり、また、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を充填材で充填することで測温時の応答性が良好となる。また、抵抗測定器の各導線を、それぞれ耐熱合金シース及び金属溶湯に接続・浸漬することで、保護シースの異常の有無を検知することができる。
【0013】
また、無機化合物からなる充填材は脱水縮合型ガラスからなり、かつ、O、Mg、Al、及びPを含んでいるのが好ましい。
【0014】
また、セラミック粉末は、少なくともOおよびMgを含んでいるのが好ましい。
【0017】
また、熱電対素線は、クロメルアルメル、クロメルコンスタンタン、鉄コンスタンタン、又は銅コンスタンタンで形成されるものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0019】
第1の実施の形態に係る熱電対の断面概略図を図1に示す。
【0020】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る熱電対1は、一端が閉じた耐熱合金シース2の閉端(図1中では下端)内部に、熱電対素線(図示せず)の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シース2を保護シース3内に収納すると共に、保護シース3の閉端(図1中では下端)側の耐熱合金シース2と保護シース3の間隙Sを無機化合物(又はセラミック粉末)からなる充填材4で充填・固定し、かつ、保護シース3の開端(図1中では上端)側の耐熱合金シース2をジャバラ状のリング穴5を有する支持リング6で支持・固定してなるものである。また、耐熱合金シース2の開端(図1中では上端)側の熱電対素線には、温度表示器13が接続されている。
【0021】
保護シース3の開端側の保護シース3と支持リング6は、無機化合物からなる接着剤(図示せず)で固定されている。また、耐熱合金シース2は保護シース3よりも十分に長く形成しているため、耐熱合金シース2は支持リング6から突出しており、この突出部2aが保護管11で被覆されている。さらに、耐熱合金シース2の開端側は、リング穴(図示せず)を有する上部支持リング12で支持・固定されている。
【0022】
耐熱合金シース2の構成材としては、測温対象である金属溶湯の溶融温度に対する耐熱性、より具体的には、1200℃以下の温度に対する耐熱性を有している材料であれば特に限定するものではなく、例えば、ステンレス鋼等が挙げられる。
【0023】
保護シース3は、Si3 N4 (窒化ケイ素)を主成分とし、Al2 O3 、Y2 O3 、Ta2 O5 、TiNの内の少なくとも一つを含有するセラミック材料で形成されるものである。
【0024】
充填材4及び接着剤を構成する無機化合物としては、O、Mg、Al、及びPを含んだ脱水縮合型ガラス等が挙げられる。また、充填材4を構成するセラミック粉末としては、少なくともOおよびMgを含んだセラミックスが挙げられる。
【0025】
支持リング6は、耐熱合金シース2の熱膨張を吸収すべく、リング穴5がジャバラ状に形成されており、少なくともリング穴5の部分が良好な耐熱性及び可撓性を有した材料、例えば、ステンレス鋼等で形成されている。
【0026】
熱電対素線としては、クロメルアルメル線、クロメルコンスタンタン線、鉄コンスタンタン線、又は銅コンスタンタン線が挙げられる。
【0027】
保護管11の構成材としては、耐熱合金シース2の構成材と同等又は略同等の耐熱性を有したものが好ましく、例えば、ステンレス鋼などが挙げられる。
【0028】
次に、本発明の作用を説明する。
【0029】
本発明に係る熱電対1の先端部を溶解炉14内の金属溶湯15に浸漬して熱起電力値を測定し、この熱起電力値を温度変換して金属溶湯15の温度測定を行う。この時、熱電対1において、金属溶湯15と実際に接触するのは保護シース3である。
【0030】
本発明に係る熱電対1においては、保護シース3を、窒化ケイ素を主成分とするセラミック材料で形成している。窒化ケイ素は、金属溶湯15に対する濡れ性が悪いため、保護シース3に金属溶湯15が付着することは殆どない。このため、熱電対1を金属溶湯15に繰り返し浸漬しても保護シース3の腐食は殆ど進行せず、熱電対1の交換寿命の延長、即ち、耐久性の向上を図ることができる。
【0031】
また、従来のセラミックシースを用いた収納型熱電対においては、測温応答性が良好でないという問題があった。そこで、本発明に係る熱電対1においては、熱電対素線を耐熱合金シース2内に収納すると共に、この耐熱合金シース2を保護シース3内に収納した二重シース構造とし、保護シース3の閉端側の耐熱合金シース2と保護シース3の間隙Sを、無機化合物(又はセラミック粉末)からなる充填材4で充填している。この充填材4によって保護シース3と耐熱合金シース2が一体化され、金属溶湯15の熱は、断熱されることなく、保護シース3→充填材4→耐熱合金シース2という直接伝導で熱電対素線に伝導される。よって、本発明に係る熱電対1においては、従来の耐熱合金シースを用いた収納型熱電対と略同等又は同等以上の測温応答性を有するようになる。
【0032】
次に、第2の実施の形態に係る熱電対を図1に基いて説明する。
【0033】
第2の実施の形態に係る熱電対21は、図1に示した前実施の形態に係る熱電対1に、比較手段23aを内蔵し、比較検査機能を有する抵抗測定器23を接続したものであり、抵抗測定器23の一方の導線24aが耐熱合金シース2に、他方の導線24bが金属溶湯15に臨んで、即ち、浸漬して設けられた端子25に接続されている。
【0034】
次に、本実施の形態の作用を図1,図2を参照して説明する。
【0035】
本実施の形態に係る熱電対21を金属溶湯15に浸漬した後、温度測定に先立って、抵抗測定器23を用いてループ抵抗の測定を開始する(ステップ41)。この時、熱電対21が正常な場合のループ抵抗値Rsを予め測定しておく(ステップ42)。
【0036】
次に、ループ抵抗値R1を測定し(ステップ43)、このループ抵抗値R1と予め測定しておいたループ抵抗値Rsを比較する(ステップ44)ことで、熱電対21の保護シース3における割れ等の異常の有無を検知することができる。この時、両抵抗値Rs,R1が略等しい場合、保護シース3に異常はなく、正常ということになる。反対に、両抵抗値Rs,R1に差があった場合、即ち、測定されたループ抵抗値R1の方が小さい場合、保護シース3に異常が有るということとなる。両抵抗値Rs,R1に差が生じるのは、測温を繰り返し行うことで保護シース3に割れ等が生じ、この割れ目から金属溶湯15が浸入して耐熱合金シース2に接触することで、導線24a,24b間に導通が生じるためである。
【0037】
両抵抗値Rs,R1を比較した(ステップ44)後、両抵抗値Rs,R1が略等しければ(ステップ44a)、正常と判定され(ステップ45)、金属溶湯15の測温をそのまま続行(ステップ46)する。
【0038】
反対に、両抵抗値Rs,R1を比較した(ステップ44)後、ループ抵抗値R1の方が小さければ(ステップ44b)、ランプ又はブザー等の警報器7により異常が検知され(ステップ47)、測定が一時中止される(ステップ48)。その後、熱電対21(又は保護シース3のみ)を新しいものと交換し(ステップ49)、新しい熱電対21(又は保護シース3のみを新しいものと交換した熱電対21)を金属溶湯15に浸漬して再度ステップ41に戻り、再び熱電対21の異常の有無の検知を行う。
【0039】
次に、第3の実施の形態に係る熱電対を図3に基いて説明する。
【0040】
図3に示すように、第3の実施の形態に係る熱電対31は、図1に示した第2の実施の形態に係る熱電対21と同じ構成を有し、かつ、導電性を有するセラミック材料で保護シース33を形成したものである。
【0041】
より具体的には、保護シース33は、Si3 N4 を主成分とし、Al2 O3 、Y2 O3 、Ta2 O5 、TiNの内の少なくとも一つを含有し、かつ、導電性を有するセラミック材料で形成されるものである。
【0042】
次に、本実施の形態の作用を図3,図4を参照して説明する。
【0043】
本実施の形態に係る熱電対31を金属溶湯15に浸漬した後、温度測定に先立って、抵抗測定器23を用いてループ抵抗の測定を開始する(ステップ51)。この時、熱電対31が正常な場合のループ抵抗値Raを予め測定しておく(ステップ52)。ここで、保護シース33が導電性を有していることから、熱電対31のループ抵抗値Raは、前実施の形態の熱電対21のループ抵抗値Rsよりも小さな値となる。また、保護シース33が導電性を有していることから、熱電対31を金属溶湯15に浸漬することで導通が検知され、この導通検知時のループ抵抗値Raから、金属溶湯15の湯面位置を知ることができる。
【0044】
次に、ループ抵抗値R2を測定し(ステップ53)、このループ抵抗値R2と予め測定しておいたループ抵抗値Raを比較する(ステップ54)ことで、熱電対31の保護シース33における割れ等の異常の有無を検知することができる。この時、両抵抗値Ra,R2が略等しい場合、保護シース33に異常はなく、正常ということになる。反対に、両抵抗値Ra,R2に差があった場合、即ち、測定されたループ抵抗値R2の方が小さい場合、保護シース33に異常が有るということとなる。両抵抗値Ra,R2に差が生じるのは、前述した両抵抗値Rs,R1に差が生じるのと同様の理由であり、導線24a,24b間の抵抗値が若干変化する(小さくなる)ためである。
【0045】
両抵抗値Ra,R2を比較した(ステップ54)後、両抵抗値Ra,R2が略等しければ(ステップ54a)、正常と判定され(ステップ55)、金属溶湯15の測温をそのまま続行(ステップ56)する。
【0046】
反対に、両抵抗値Ra,R2を比較した(ステップ54)後、両抵抗値Ra,R2に差があれば(ステップ54b)、両抵抗値Ra,R2の大小の比較を行い(ステップ57)、ループ抵抗値R2がRaより小さければ(ステップ57b)、ランプ又はブザー等の警報器7により異常が検知され(ステップ59)、測定が一時中止される(ステップ60)。その後、熱電対31(又は保護シース33のみ)を新しいものと交換し(ステップ61)、新しい熱電対31(又は保護シース33のみを新しいものと交換した熱電対31)を金属溶湯15に浸漬して再度ステップ51に戻り、再び熱電対31の異常の有無の検知を行う。
【0047】
一方、溶解炉14の出湯口16から溶融金属15を出湯していくと、湯面15aが下がることになるが、湯面15aの低下に伴って、測定されるループ抵抗値R2がだんだんと大きくなっていく。よって、実際には保護シース33に異常がなくても、湯面15aの低下に伴うループ抵抗値R2の増大があった場合、ステップ54の判定だけでは、保護シース33に異常があると判定されてしまう。
【0048】
そこで、溶解炉14内に溶融金属15が十分に満たされている時、その状態におけるループ抵抗値Rmを予め測定しておく(図示せず)。出湯を重ねて湯面15aが下がった状態で、両抵抗値Ra,R2を比較した(ステップ54)後、両抵抗値Ra,R2に差があれば(ステップ54b)、両抵抗値Ra,R2の大小の比較を行う(ステップ57)。この時、ループ抵抗値R2がRaより大きければ(ステップ57a)、両抵抗値R2,Rmの大小の比較を行う(ステップ58)。ループ抵抗値R2がRmより大きければ(ステップ58a)、正常と判定され(ステップ55)、金属溶湯15の測温をそのまま続行する(ステップ56)。反対に、ループ抵抗値R2がRmより小さければ(ステップ58b)、ランプ又はブザー等の警報器7により異常が検知され(ステップ59)、測定が一時中止される(ステップ60)。その後、前述のように適切な部材交換を行い、再度ステップ51に戻り、再び熱電対31の異常の有無の検知を行う。
【0049】
以上に示したフローを用いることにより、溶解炉14中の溶融金属15の量が時間の経過とともに変化し、ループ抵抗値R2が変化したとしても、本実施の形態の熱電対31の異常の有無の検知を確実に行うことができる。
【0050】
【実施例】
(実施例1)
前述した本発明に係る熱電対を用い、700℃のAl溶湯の温度測定を行った。ここで、耐熱合金シースの構成材としてはSUS310Sからなるステンレスシースを、保護シースの構成材としてはSi3 N4 を主成分とし、かつ、Al2 O3 ,Y2 O3 ,Ta2 O5 を含有するセラミック材料を、充填材としては脱水縮合型ガラスを、熱電対素線としてはクロメルアルメル線を用いた。
(比較例1)
従来の耐熱合金シースを用いた収納型熱電対を用い、700℃のAl溶湯の温度測定を行った。ここで、耐熱合金シースの構成材としてはSUS310Sからなるステンレスシースを、充填材としてはマグネシア粉末を、熱電対素線としてはクロメルアルメル線を用いた。
【0051】
実施例1及び比較例1の各熱電対の応答性及び耐久性の評価を行った。ここで、測温時の応答性は、熱起電力値が安定化するまでの時間、即ち温度表示器の表示温度が安定するまでの時間の長短により評価を行った。また、耐久性の評価は、測温を繰り返し行った時における熱電対の耐用回数により評価を行った。
【0052】
実施例1及び比較例1の各熱電対の浸漬時間と表示温度との関係を図5に、実施例1及び比較例1の各熱電対の耐用回数を図6に示す。ここで、図5中の横軸は浸漬開始からの経過時間(sec)を、縦軸は温度表示器の表示温度(℃)を、また、図5中の四角印が実施例1を、黒丸印が比較例1を示している。
【0053】
図5に示すように、実施例1の熱電対を用いて測温を行った場合、表示温度は、浸漬開始から約3秒の間で急激に上昇し、浸漬開始から約4秒後に700℃に略安定した。これに対して、比較例1の熱電対を用いて測温を行った場合、表示温度は、浸漬開始から約8秒の間で徐々に上昇し、浸漬開始から約10秒後に700℃に略安定した。すなわち、実施例1の熱電対を用いて測温を行った場合、比較例1の熱電対を用いて測温を行った場合と比較して、表示温度が安定するまでの応答時間が半分以下となっており、優れた応答性を有していることが確認できた。
【0054】
また、図6に示すように、実施例1の熱電対を用いて測温を行った場合、測温の繰り返し累積数が4000回に達しても、依然として正確な測温が可能であると共に、保護シースにAl溶湯の付着は観察されなかった。これに対して、比較例1の熱電対を用いて測温を行った場合、測温の繰り返し累積数が400回の達した段階で、耐熱合金シースの腐食により、それ以上の測温が不可能となった。すなわち、実施例1の熱電対の耐用回数は、比較例1の熱電対の耐用回数の10倍以上であり、優れた耐久性を有していることが確認できた。
【0055】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1) 熱電対素線が収納された耐熱合金シースを、保護シース内に収納することで、耐熱合金シースが金属溶湯に直接接触することがなくなり、耐久性が良好となる。
(2) 保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を充填材で充填することで、耐熱合金シースと保護シースが一体化され、測温時の応答性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1及び第2の実施の形態に係る熱電対の断面概略図である。
【図2】第2の実施の形態に係る熱電対を用いたループ抵抗測定方法のフローである。
【図3】第3の実施の形態に係る熱電対の断面概略図である。
【図4】第3の実施の形態に係る熱電対を用いたループ抵抗測定方法のフローである。
【図5】実施例1及び比較例1の各熱電対の浸漬時間と表示温度との関係を示す図である。
【図6】実施例1及び比較例1の各熱電対の耐用回数を示す図である。
【符号の説明】
1 熱電対
2 耐熱合金シース
3 保護シース
4 充填材
5 リング穴
6 支持リング
15 金属溶湯
23 抵抗測定器
24a,24b 導線
S 間隙
Claims (7)
- 金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された支持リングとを、無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持していることを特徴とする熱電対。
- 前記保護シースを、Si 3 N 4 を主成分とし、Al 2 O 3 、Y 2 O 3 、Ta 2 O 5 、TiNの内の少なくとも一つを含有するセラミック材料で形成した請求項1に記載の熱電対。
- 金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを導電性を有しない保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された支持リングとを、無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持し、前記耐熱合金シースに一方の導線を接続すると共に、金属溶湯に他方の導線を浸漬・接続し、各導線を抵抗測定器に接続したことを特徴とする熱電対。
- 金属溶湯の測温に用いる熱電対において、一端が閉じた耐熱合金シースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、その耐熱合金シースを導電性を有するセラミック材料からなる保護シース内に収納すると共に、保護シース閉端側の耐熱合金シースと保護シースの間隙を無機化合物又はセラミック粉末からなる充填材で充填・固定し、かつ、保護シース開端側の保護シースと、内面がジャバラ状に形成された導電性を有する支持リングとを、導電性を有する無機化合物からなる接着剤で固定すると共に、前記保護シース開端側の前記耐熱合金シースを前記支持リングの内面で支持し、前記耐熱合金シースに一方の導線を接続すると共に、金属溶湯に他方の導線を浸漬・接続し、各導線を抵抗測定器に接続したことを特徴とする熱電対。
- 前記無機化合物からなる充填材が脱水縮合型ガラスからなり、かつ、O、Mg、Al、及びPを含む請求項1から4いずれかに記載の熱電対。
- 前記セラミック粉末が、少なくともO及びMgを含む請求項1から5いずれかに記載の熱電対。
- 前記熱電対素線を、クロメルアルメル、クロメルコンスタンタン、鉄コンスタンタン、又は銅コンスタンタンで形成した請求項1から6いずれかに記載の熱電対。
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