JPH109770A - 金属溶融設備における温度変化検知装置 - Google Patents

金属溶融設備における温度変化検知装置

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JPH109770A
JPH109770A JP18157596A JP18157596A JPH109770A JP H109770 A JPH109770 A JP H109770A JP 18157596 A JP18157596 A JP 18157596A JP 18157596 A JP18157596 A JP 18157596A JP H109770 A JPH109770 A JP H109770A
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metal
thermocouple
gap
protective cap
molten metal
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JP18157596A
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English (en)
Inventor
Masaaki Sugino
雅映 杉野
Yoshihiro Yamanaka
義博 山中
Wataru Nakakita
済 中北
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KAWASO DENKI KOGYO
KAWASOU DENKI KOGYO KK
Original Assignee
KAWASO DENKI KOGYO
KAWASOU DENKI KOGYO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶融金属設備において、操業温度の測定によ
る操業管理と、溶融金属の漏洩事故の検知を可能とし、
非漏洩時において誤って漏洩発生の誤判を生じることは
なく、一方、漏洩時にはリアルタイムで溶融金属の漏洩
を検知できるようにした溶融金属設備における温度変化
検知装置を提供する。 【構成】 センサーが、導電性の保護管に絶縁手段を介
して熱電対素線を挿通して成るシース熱電対を構成する
と共に、該保護管の先端から突出する熱電対の温接点を
非接触状態で収納する金属製の保護キャップを設けて成
り、熱電対の起電力により操業温度を測定する測定手段
と、保護キャップが溶融したときに熱電対の少なくとも
一方の素線と該キャップ及び/又は保護管との間に生じ
る短絡により金属漏洩を検知する漏洩検知手段を設けた
構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属溶融設備にお
ける温度変化検知装置、即ち、黒鉛坩堝等を用いた金属
溶融設備において、操業温度を測定すると共に、坩堝か
らの溶融金属の漏洩を検知するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アルミニウムやその合金、或いは
銅やその合金等の金属を溶解するための溶解炉が知られ
ている。このような溶解炉は、金属を溶解すると共に該
溶融金属を収容する黒鉛坩堝を、電気ヒータを装備した
鋼製容器内に隙間をおいて配置している。前記隙間は、
膨張差を吸収すると共に坩堝の交換を容易にするための
ものであり、該隙間内における数個所において黒鉛坩堝
と鋼製容器の両者を支持部材により保持している。
【0003】ところで、前記坩堝は、金属を溶解するた
め、長時間、常に、高温環境下にさらされ、その結果、
寿命が8〜10カ月程度であるといわれている。
【0004】そこで、黒鉛坩堝は、寿命末期になると減
肉し、脆弱化され、亀裂その他の部分的な損傷個所から
溶融金属を漏洩するという問題がある。漏洩した溶融金
属は、前記隙間に流入するため、外部からは漏洩の事実
を肉眼で視認することができない。
【0005】然しながら、溶融金属が漏洩しているにも
拘わらず、そのまま操業を継続すると、前記隙間に滞留
した溶融金属が鋼製容器を損傷せしめ、遂には鋼製容器
を破って溶融金属が外部に流出し、大事故を招来する危
険がある。
【0006】このような事故を防止するためには、リア
ルタイムでの坩堝損傷の検知が不可欠である。蓋し、検
知が遅れると、坩堝だけでなく耐火物や鋼製容器の損傷
が既に進行しており、補修すべき交換個所が広がり過ぎ
ているため、極めて不経済となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方、リアルタイムで
の漏洩を検知するため、炉壁や炉底部に導電性検知エレ
メントを絶縁性シートに配設して成る検知網を埋め込ん
だものや、或いは、図13及び図14に示すような漏洩
検知センサー1が提案されている。
【0008】前記漏洩検知センサー1は、絶縁体2に挿
通された一対の導線3、3から成るエレメント4を構成
し、該エレメント4の先端に導線3、3を突出せしめた
電極5を備えている。そこで、一対のエレメント4、4
を、黒鉛坩堝6と鋼製容器7の間に形成された隙間8に
挿入し、両エレメント4、4の電極5、5を非接触状態
で隙間8に配置せしめている。尚、図13において、絶
縁体2は長尺の絶縁碍子により構成され、図14におい
て、絶縁体2は列設された多数の短尺の絶縁碍子により
構成されている。
【0009】そこで、黒鉛坩堝6が損傷し、溶融金属9
が漏洩して隙間8に流入すると、電極5、5が漏洩した
溶融金属により電気的に短絡されるので、これを検知器
10により検知することができる。
【0010】然しながら、このような漏洩検知センサー
1は、誤動作を生じる虞れがあり、誤動作を起こすたび
に操業を停止し、点検を行わなければならないという重
大な問題がある。
【0011】即ち、前述のように、一対の電極5、5
は、隙間8内において操業雰囲気に直接さらされてお
り、これに対して、隙間8の空間には、黒鉛坩堝6から
乖離した炭素粒子が浮遊すると共に、それが酸化された
二酸化炭素或いは一酸化炭素が満たされた状態にある。
このような炭素粒子の乖離は、黒鉛坩堝6が高温環境下
に長期間さらされるに従い顕著となる。このため、溶融
金属の漏洩の事実がなくても、電極5、5に炭素粒子が
付着し堆積すると、電極5、5間における短絡状態を起
こして誤動作を生じることになる。或いは、電極5、5
が黒鉛坩堝6又は鋼製容器7の壁面の近くに配置されて
いる場合には、付着堆積して成長した炭素粒子が該壁面
に接し、該壁面を介して電極5、5が短絡し誤動作を招
来することになる。
【0012】この点に関して、本出願人は、先に特願平
7−132771号として前記課題を解決した漏洩検知
センサー装置を提案したところであるが、更に改良を加
え、簡単な構成の下で、漏洩検知のみならず、操業温度
を測定し、操業を管理できるように構成したのが本発明
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、常時は溶融金
属設備の操業温度を測定する一方において、坩堝の損傷
により溶融金属が漏洩すると直ちにこれを検知できるよ
うにした金属溶融設備における温度変化検知装置を提供
するものであり、その手段として構成したところは、金
属(N)を収容する坩堝を外容器に隙間をおいて配置
し、該隙間内の操業温度(Ta)を金属(N)の融点
(mpN)よりも高く維持して成る金属溶融設備におい
て、前記隙間内に設けたセンサーが、導電性の保護管に
絶縁手段を介して熱電対素線を挿通して成るシース熱電
対を構成すると共に、該保護管の先端から突出する熱電
対の温接点を非接触状態で収納する金属製の保護キャッ
プを設けて成り、前記熱電対の起電力により前記操業温
度(Ta)を測定する測温手段と、前記保護キャップが
溶融したときに熱電対の少なくとも一方の素線と該保護
キャップ及び/又は保護管との間に生じる短絡により金
属漏洩を検知する漏洩検知手段を設けて成る点にある。
【0014】本発明の実施形態において、前記保護キャ
ップの素材を構成する金属(M)は、該金属の融点(m
pM)を前記操業温度(Ta)よりも高いものとする
が、該金属(M)に前記溶融金属(N)を接触せしめて
合金化したとき、該合金(M−N)の融点(LT)を前
記操業温度(Ta)よりも低くする金属から選ばれて成
ることが好ましい。
【0015】前記保護キャップの合金化による低融点化
を可能とする本発明の第一実施例において、溶融金属
(N)の主成分がAlであるとき、前記保護キャップの
金属素材を構成する金属(M)の主成分は、Ag、A
u、Cu、Ni、Feから選ばれる。
【0016】また、本発明の第二の実施例において、溶
融金属(N)の主成分がCuであるとき、前記保護キャ
ップの金属素材を構成する金属(M)の主成分は、N
i、Ti、Feから選ばれる。
【0017】更に、本発明の第三の実施例において、溶
融金属(N)の主成分がZnであるとき、前記保護キャ
ップの金属素材を構成する金属(M)の主成分は、Al
から選ばれる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の好適
な実施形態を詳述する。
【0019】図1に示すように、金属溶融設備11は、
溶融金属(N)12を収容した坩堝13を外容器14に
隙間15をおいて配置し、該隙間15内の操業温度(T
a)を金属(N)の融点(mpN)よりも高く維持する
ものである。このような金属溶融設備11は、アルミニ
ウムやその合金、銅やその合金、亜鉛やその合金等の金
属を溶解するための溶解炉として公知のものであり、坩
堝13が黒鉛坩堝、外容器14が鋼製容器から成り、図
示しないが、外容器14には電気ヒータが装備されてい
る。尚、前記隙間15内における数個所において、坩堝
13と外容器14を相互に支持部材により保持してい
る。
【0020】本発明の装置に用いられるセンサー16
は、前記隙間15内の1個所又は複数個所(例えば4〜
5個所)に内挿し装着されている。
【0021】前記センサー16は、導電性の保護管17
に絶縁手段を介して熱電対素線18a、18bを挿通し
て成るシース熱電対19を構成すると共に、該保護管1
7の先端から突出する熱電対の温接点18dを非接触状
態で収納する金属製の保護キャップ20を設けている。
【0022】図2並びに図3(B)及び(C)に示すよ
うに、前記シース熱電対19のシースを構成する保護管
17は、例えばSUS310S等のステンレスから成る
耐熱性かつ導電性を有するパイプを構成し、K型熱電対
(クロメル−アルメル)その他の熱電対を構成する熱電
対素線18a、18bを保護管17に挿通せしめた状態
で、絶縁性を有する粉末等の絶縁充填剤21を保護管1
7に充填することにより、保護管17と熱電対素線18
a、18bの間における電気的絶縁手段を構成する。こ
のため、隙間15内における溶融金属(N)12の融点
(mpN)を越える操業温度(Ta)に相当する高温雰
囲気と、過酷な炭化還元雰囲気に長期間耐えることがで
きる。
【0023】前記保護キャップ20は、隙間15におけ
る雰囲気中の炭素粒子が保護管17の先端から突出した
熱電対の温接点18dの近傍に付着することを防止する
ため、前記温接点18dに接触しない状態でこれを包囲
し被覆する有底のカップ形状に形成され、保護管17の
先端部に装着され、これにより温接点18dを保護キャ
ップ20内に密封する。然しながら、例えば、センサー
16を隙間15に挿入した状態で、先端の保護キャップ
20を外容器14に当接せしめる場合は、保護キャップ
20を先端開口の筒状に形成しても良い。
【0024】ところで、保護キャップ20は、隙間15
内における操業温度(Ta)の下では溶融せず、従っ
て、該保護キャップと熱電対の温接点18d又はその近
傍部を相互に非接触状態に維持している。即ち、保護キ
ャップ20の素材を構成する金属(M)は、該金属
(M)の融点(mpM)を前記操業温度(Ta)よりも
高いものとしている。然しながら、後述するように、も
しも、坩堝13から溶融金属(N)12が漏洩して保護
キャップ20を構成する金属(M)に接すると、そこで
合金化することにより生成される合金(M−N)の融点
(LT)を前記操業温度(Ta)よりも低くする結果、
保護キャップ20が溶融し、熱電対の温接点18d又は
その近傍部を露出する。
【0025】前記シース熱電対19は、図2並びに図3
(B)及び(C)に示すように、ターミナルヘッド22
に連結される。このターミナルヘッド22は、金属製の
ハウジング部材23の内部にターミナル盤24を装着
し、該ハウジング部材23を蓋部材25により閉塞する
と共に、該ハウジング部材23にシース熱電対19の保
護管17を連結金具26を介して連結している。
【0026】前記連結金具26は、ハウジング部材23
に挿着される大径筒部27と、保護管17を保持固着す
る小径筒部28を一体に形成しており、小径筒部28に
保護管17の尾端を挿入した状態で該小径筒部28をカ
シメ一体化する。この際、カシメによる保持力と、小径
筒部28と保護管17の間の通電性を担保するため、小
径筒部28の内面には突起28a、28aが設けられて
いる。保護管17を連結した状態で、熱電対素線18
a、18bは、大径筒部27を挿通してターミナル盤2
4に延び、大径筒部27の内部にエポキシ樹脂等の絶縁
固化剤29を充填し固化せしめることにより、一対の素
線18a、18bを遊動しないように固定すると共に相
互に絶縁せしめている。尚、連結金具26の大径筒部2
7は、ハウジング部材23に対してねじ結合により挿着
しても良く、或いは、金属製ブシュを介して挿入固着し
ても良いが、何れにしても、相互の間における通電性が
保証されている。
【0027】ターミナル盤24に延びる熱電対素線18
a、18bは、図3(A)に示すように、それぞれプラ
ス端子30aとマイナス端子30bに接続される。ター
ミナル盤24には、更にもう一つの外被端子30cが設
けられており、該外被端子30cは導線18c等を介し
てハウジング部材23に導通せしめられている。従っ
て、外被端子30cは、ハウジング部材23、連結金具
26、保護管17を経て保護キャップ20に導通され
る。
【0028】前記プラス端子30a、マイナス端子30
b、外被端子30cには、それぞれ導線31a、31
b、31cが結線され、これらの導線は、図1に示すよ
うに、T/C変換器等の測温手段32と、漏洩検知手段
33に接続される。
【0029】即ち、一対の熱電対素線18a、18bに
導通せしめられた一対の導線31a、31bは、測温手
段32に接続され、そこで熱電対の起電力に基づいて溶
融金属設備11の隙間15内における操業温度(Ta)
を測定し、操業の状態を管理する。
【0030】これに対して、少なくとも一方の熱電対素
線18bに導通せしめられた導線31bと、保護キャッ
プ20に導通せしめられた導線31cは、漏洩検知手段
33に接続される。前述のように、坩堝13の溶融金属
12が漏洩しない正常時には、保護キャップ20と温接
点18dは相互に非接触のままであり、導線31b及び
31cの間に構成された回路を通電しないから、漏洩検
知手段33により漏洩事故なしと判断する。これに反し
て、坩堝13内の溶融金属12が漏洩して隙間15内に
流出すると、外容器の底部に接触するか近接して配置さ
れた保護キャップ20は、漏洩した溶融金属12を受け
て直ちに溶融することにより温接点18d又はその近傍
部と、保護キャップ20及び/又は保護管17の相互を
漏洩した溶融金属を介して導通せしめ、その結果、導線
31b及び31cの間に構成された回路を短絡するの
で、漏洩検知手段33により漏洩事故ありと判断する。
【0031】尚、図1に示す実施形態においては、導線
31bを介してマイナス側の熱電対素線18bを漏洩検
知手段33に接続した例を示したが、本発明の目的を達
するためには、保護キャップ20に導通せしめた導線3
1cとの間で構成された回路の短絡を検知できるもので
あれば良いから、漏洩検知手段33に対しては、プラス
側の熱電対素線18aを導通せしめても良く、或いは、
熱電対素線18a、18bの両方を導通せしめても良
い。
【0032】(保護キャップの実施例)本発明におい
て、保護キャップ20は、操業雰囲気中では長期間の耐
久性を満足する一方、漏洩した溶融金属12が該保護キ
ャップ20に接すると、迅速に溶解するものでなければ
ならない。従って、溶融金属12に対して選ばれた材質
であることが必要である。
【0033】この点について、溶融金属12の融点より
も高い融点を有する金属素材(保護キャップ20)を該
溶融金属12で溶かすことは、特定の金属の組合せを条
件とするならば可能である。即ち、冶金学的に考察する
と、ある溶融金属にその溶融温度よりも高い融点を有す
る金属が接触すると、その界面において溶融金属が拡散
浸透され融点を低下せしめる金属の組合せが存在してい
る。これはいわゆる金属が合金化されるときの原理と同
様であり、合金化された部分の融点が低下する金属の組
合せがある。
【0034】そこで、本発明の実施例において、保護キ
ャップ20は、次の条件を満たす金属により形成されて
いる。即ち、保護キャップ20の素材を構成する金属
(M)は、それ自体の融点(mpM)を隙間15内の操
業温度(Ta)よりも高いものとするが、該金属(M)
に溶融金属(N)を接触せしめて合金化したとき、該合
金(M−N)の融点(LT)を前記操業温度(Ta)よ
りも低くする金属から選ばれている。従って、mpM>
Taであるから、保護キャップ20は、隙間15内で常
時は溶融されることなく温接点18dを被覆し保護して
いる。然しながら、坩堝13から溶融金属12が漏洩す
ると、漏洩した溶融金属12は保護キャップ20に接
し、そこで保護キャップ20を構成する金属Mを合金化
することにより合金(M−N)を生成するが、合金の融
点LTは低下し、Ta>LTとなるから、保護キャップ
20は、隙間15内の操業温度(Ta)の下で溶融され
る。
【0035】(溶融金属と保護キャップの組合せ実施
例)以下、前記金属の組合せ実施例について説明する。
【0036】(溶融金属がアルミニウムの場合)溶融金
属12の主成分(N)がAlである場合、Alの融点
(mpN)は660度Cであるから、例えば溶解炉の操
業温度(Ta)を約800度Cとしたとき、保護キャッ
プ20の金属素材を構成する金属主成分(M)は、A
g、Au、Cu、Ni、Feの一つ又は複数から選ぶこ
とができる。
【0037】即ち、このような金属(M)であれば、下
記の表1及び図4ないし図8に示す通り、溶融アルミニ
ウムの漏洩を検知するに際し、本発明の目的を達する保
護キャップ20を提供できる。
【0038】
【表1】
【0039】(溶融金属が銅の場合)溶融金属12の主
成分(N)がCuである場合、Cuの融点(mpN)は
1083度Cであるから、例えば溶解炉の操業温度(T
a)を約1300度Cとしたとき、保護キャップ20の
金属素材を構成する金属主成分(M)は、Ni、Ti、
Feの一つ又は複数から選ぶことができる。
【0040】即ち、このような金属(M)であれば、下
記の表2及び図9ないし図12に示す通り、溶融銅の漏
洩を検知するに際し、本発明の目的を達する保護キャッ
プ20を提供できる。
【0041】
【表2】
【0042】(溶融金属が亜鉛の場合)溶融金属12の
主成分(N)がZnである場合、Znの融点(mpN)
は419度Cであるから、例えば溶解炉の操業温度(T
a)を約500度Cとしたとき、保護キャップ20の金
属素材を構成する金属主成分(M)は、Alから選ぶこ
とができる。
【0043】即ち、このような金属(M)であれば、下
記の表3及び図12に示す通り、溶融亜鉛の漏洩を検知
するに際し、本発明の目的を達する保護キャップ20を
提供できる。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、常時はシース熱電対1
7に基づき測温手段32により金属溶融設備11におけ
る操業温度(Ta)を測定すると共に監視することが可
能であるから、操業状態を好適に管理することができ
る。
【0046】ところで、坩堝13の損傷等により溶融金
属12が漏洩したときは、保護キャップ20が溶融する
ことにより熱電対の温接点18d又はその近傍個所を露
出せしめ、漏洩した溶融金属を介して、保護管17と、
熱電対素線18a、18bの少なくとも一方により構成
された回路を短絡するので、このような漏洩事故を直ち
に漏洩検知手段33により検知することができる。
【0047】この際、正常な操業時には、前記温接点1
8dが保護キャップ20に収納され保護されているの
で、黒鉛坩堝等に見られるような炭素粒子やその他の塵
芥が温接点18dに付着堆積して前記回路を不慮に短絡
し、溶融金属の漏洩の事実がないのに警報を発する等の
誤動作を生じることはない。
【0048】また、本発明によれば、保護キャップ20
は、溶融金属(N)12との間において特定の選ばれた
金属(M)から成り、該金属(M)は、それ自体の融点
(mpM)を操業温度(Ta)よりも高いものとする
が、該金属(M)に漏洩した溶融金属(N)が接して合
金化すると、該合金(M−N)の融点(LT)を前記操
業温度(Ta)よりも低くする金属から選ばれている。
このため、保護キャップ20は、溶解炉の操業中には溶
融されることなく温接点18dを保護する反面、漏洩し
た溶融金属12との接触を受けると操業温度の下で迅速
に溶融し、速やかに上述のような短絡を行うものである
から、安定した操業とリアルタイムな漏洩の検知を実現
し得るものとして極めて優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の概略を示す縦断面図であ
る。
【図2】本発明の実施形態に用いたセンサーを示す縦断
面図である。
【図3】前記センサーの実施例を部分的に示しており、
(A)はターミナル盤を示す平面図、(B)は図2のB
部拡大図、(C)は図2のC部拡大図である。
【図4】Ag−Al合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図5】Al−Au合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図6】Al−Cu合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図7】Al−Ni合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図8】Al−Fe合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図9】Cu−Ni合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図10】Cu−Ti合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図11】Cu−Fe合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図12】Al−Zn合金の液相線を示すグラフ図であ
る。
【図13】従来の漏洩検知センサー装置を示す縦断面図
である。
【図14】従来の漏洩検知センサー装置を示す縦断面図
である。
【符号の説明】
11 金属溶融装置 12 溶融金属 13 坩堝(黒鉛坩堝) 14 外容器(鋼製容器) 15 隙間 16 センサー 17 保護管 18a、18b 熱電対素線 18d 温接点 19 シース熱電対 22 ターミナルヘッド 24 ターミナル盤 26 連結金具 30a、30b、30c 端子 31a、31b、31c 導線 32 測温手段 33 漏洩検知手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01M 3/16 G01M 3/16 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属(N)を収容する坩堝を外容器に隙
    間をおいて配置し、該隙間内の操業温度(Ta)を金属
    (N)の融点(mpN)よりも高く維持して成る金属溶
    融設備において、 前記隙間内に設けたセンサーが、導電性の保護管に絶縁
    手段を介して熱電対素線を挿通して成るシース熱電対を
    構成すると共に、該保護管の先端から突出する熱電対の
    温接点を非接触状態で収納する金属製の保護キャップを
    設けて成り、 前記熱電対の起電力により前記操業温度(Ta)を測定
    する測温手段と、前記保護キャップが溶融したときに熱
    電対の少なくとも一方の素線と該保護キャップ及び/又
    は保護管との間に生じる短絡により金属漏洩を検知する
    漏洩検知手段を設けて成ることを特徴とする金属溶融設
    備における温度変化検知装置。
  2. 【請求項2】 前記保護キャップの素材を構成する金属
    (M)が、該金属の融点(mpM)を前記操業温度(T
    a)よりも高いものとするが、該金属(M)に前記溶融
    金属(N)を接触せしめて合金化したとき、該合金(M
    −N)の融点(LT)を前記操業温度(Ta)よりも低
    くする金属から選ばれて成ることを特徴とする請求項1
    に記載の金属溶融設備における温度変化検知装置。
  3. 【請求項3】 前記溶融金属(N)の主成分がAlとさ
    れ、前記保護キャップの金属素材を構成する金属(M)
    の主成分が、Ag、Au、Cu、Ni、Feから選ばれ
    て成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属溶
    融設備における温度変化検知装置。
  4. 【請求項4】 前記溶融金属(N)の主成分がCuとさ
    れ、前記保護キャップの金属素材を構成する金属(M)
    の主成分が、Ni、Ti、Feから選ばれて成ることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の金属溶融設備におけ
    る温度変化検知装置。
  5. 【請求項5】 前記溶融金属(N)の主成分がZnとさ
    れ、前記保護キャップの金属素材を構成する金属(M)
    の主成分がAlから成ることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の金属溶融設備における温度変化検知装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009041858A (ja) * 2007-08-09 2009-02-26 Asmo Co Ltd ダイカスト電気溶解炉ヒータの監視方法及び監視装置
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WO2015192402A1 (zh) * 2014-06-16 2015-12-23 深圳市华星光电技术有限公司 侦测和防止高温金属材料泄漏的加热装置

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