JP4623479B2 - マルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム - Google Patents

マルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システムに関し、特に、例えば多数の処理チャンバを備えて成るインライン型成膜装置に適した制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばハードディスクや光ディスク等のごとく基板の上に多層機能膜を成膜する成膜装置では、近年、比較的に個数の多い複数の処理チャンバが直列的に接続されて構成されている。近年のハードディスクの面内記録密度の上昇に伴って磁性層の高保持力化と微小粒径の高均一分散化が技術的に求められている。例えば、NiPがコーティングされた基板の上にスパッタリング法で最初にコバルトを堆積させ、続いてCoCrTa等の磁性層を堆積させ、その後に保護膜であるDLC膜を堆積させるようにしている。このような多層膜を作製する成膜装置は、少なくとも、基板を導入するロードチャンバ、加熱処理する加熱チャンバ、下地層用のスパッタリングチャンバ、磁性膜用のスパッタリングチャンバ、保護膜成膜用のスパッタリングチャンバ、基板を取出すアンロードチャンバを備える。これらのチャンバは上記の順序で例えば環状に直列的に接続されている。
【0003】
複数のチャンバを有する上記成膜装置の動作を制御するための制御系は、すべてのチャンバの各々にシーケンサ用制御器(シーケンサまたはプラグラマブル・ロジック・コントローラ)を配備し、当該シーケンサ用制御器によってチャンバごとに制御を行っていた。またインライン型の成膜装置では、基板を搭載したキャリアが順次に搬送されて各チャンバを通過し、各チャンバにおいて基板に対して所定の処理が行われる。チャンバごとの例えばキャリア搬送、プロセスガス等の導入、処理の自動運転は各チャンバに付設された上記のシーケンサ用制御器で行われる。また成膜装置の全体に対しては1台の制御架台が設けられ、これにも統括用制御器が配備される。この統括用制御器は、各チャンバのシーケンサ用制御器の管理を行う。また別途に電源架台が設けられ、電源架台に設けられた電源用制御器で、スパッタ用直流電源やヒータ電源を制御している。以上の複数の制御器(シーケンサ用制御器、統括用制御器、電源用制御器)は、それぞれ独立した制御を行って分散制御として構成され、さらにこれらの制御器は相互に通信を行いながら連携をとって成膜装置全体としての制御を行うように構成されている。複数の制御器は例えば光ファイバケーブルで接続されており、この光ファイバケーブルを通信路として高速でデータ通信が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
昨今の成膜装置では、ハードディスク等に関して、基板上に成膜される磁性層の面内記録密度の上昇、高保持力化、微小粒径の高均一分散化がよりいっそう顕著になっている。また成膜装置の生産性の向上も求められている。このため、成膜装置に含まれるチャンバの数がさらに増加する傾向にある。チャンバの数が今以上に増大すると、成膜装置の全体管理、あるいは制御器同士の相互通信が複雑になり、通信時間が長くなり、制御に時間がかかる。通信時間が長くなって制御に時間がかかると、生産タクトを高めることが難しくなる。
【0005】
またキャリアによる基板搬送では、従来の成膜装置による制御では、各チャンバを移動するキャリアの搬送をチャンバにおける個々のシーケンサ用制御器が行っており、一列の多数のキャリアを同時に搬送するときには個々の処理プロセスに併せて制御するため、搬送開始タイミングのずれが生じ、当該ずれの分だけ生産タクトが低減することになる。
【0006】
他方、シーケンサ用制御器に含まれるシーケンサCPUの性能が向上し、より高い機能を持たせることが可能になってきている。すなわち性能が向上したシーケンサCPUを含む1台のシーケンサ用制御器を用意すれば、従来では各シーケンサ用制御器で備えられていた機能を複数まとめて備えるように構成することが技術的に可能になりつつある。従ってかかる高機能のシーケンサ用制御器を使用することにより、前述した昨今の成膜装置に要求される高機能の実現、制御器の個数の減少、生産タクトの向上を図ることが望まれる。
【0007】
本発明の目的は、上記の課題に応えるものであり、多数の処理チャンバを備えて高性能膜を基板上に形成する成膜装置等において、高機能のシーケンサCPUを含むシーケンサ用制御器(プロセス制御用制御器を用い、グループ化の概念を採用し、グループごとにシーケンサ用制御器を設けてシーケンサ用制御器の最適な個数と配置を実現し、成膜装置等に必要なシーケンサ用制御器の個数を低減し、装置全体として性能の向上を図り、ユーザの要望に応じた融通性の高いシステムを実現できるマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係るマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システムは、上記目的を達成するために、次のように構成される。
【0009】
第1の制御システム(請求項1に対応)は、
それぞれ個別の構成要素の動作制御に関係する下位制御器を有し、搬送物を順次に搬送して搬送物に対してプロセス処理を行う複数の処理チャンバを備えて成り、
複数の処理チャンバは分散制御の下で制御され、
これらの処理チャンバは各々の機能に基づいて一部を統合してグループを作り、
各グループに1つのプロセス制御のためのシーケンサ用制御器を設け、このシーケンサ用制御器で、対応するグループに含まれる複数の処理チャンバの各々の下位制御器に対してプロセス処理のための処理動作を一括して制御し、
さらに、シーケンサ制御器の上位に、搬送物の搬送動作の制御に関与する搬送用制御器と、データ管理に関与する管理制御器を備えたことを特徴とする。
【0010】
上記の制御システムによれば、マルチチャンバシステムに含まれる処理チャンバが多数になっても、分散制御の下で機能に関する特定の基準を設定することによりグループ化を行い、各グループごとに1つのプロセス制御のためのシーケンサ用制御器を設けるようにしたため、従来のように処理チャンバごとにシーケンサ用制御器を設けていた構成例に比較して、全体としてシーケンサ用制御器の個数を少なくすることができ、制御の効率を高めることができ、コスト的にも低減できる。また分散制御の前提の下で、グループ化によって部分的に統合制御を組み合わせ、制御の効率化を図っている。特にグループ化において機能の異なる点に着目してグループを形成するようにし、制御の信頼性の向上および装置の生産性の向上を図っている。
【0011】
さらに、搬送用制御器と管理制御器は、上位の制御器の位置にあり、制御システムの全体を統括する。
【0012】
第2の制御システム(請求項2に対応)は、
グループごとに設けられたシーケンサ用制御器と、搬送用制御器と、管理制御器とは通信ケーブルに接続され、
通信ケーブルを通して複数のシーケンサ用制御器と搬送用制御器と管理制御器の各々の間でデータ、指令、プログラムのいずれかのやり取りが行われることを特徴とする。
かかる通信ケーブルで接続することにより個数の低減されたシーケンサ用制御器、搬送用制御器、管理制御器の間で大量にデータを通信し、制御のための通信時間の短縮化が達成される。
【0013】
の制御システム(請求項に対応)は、上記の構成において、好ましくは、処理チャンバの配列が矩形の環状を成すものにおいて、上記グループは、列を形成する少なくとも2つの処理チャンバを含んで成り、列の一端に位置する処理チャンバにシーケンサ用制御器を設けるように構成される。
【0014】
の制御システム(請求項に対応)は、上記の構成において、列の一端に位置する処理チャンバは、基板等の搬送物の進行方向を変える機構を備えた角に位置するコーナチャンバである。
第5の制御システム(請求項5に対応)は、上記の構成において、プロセス処理が搬送物への多層膜を作製することであることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明に係る制御システムが適用されたマルチチャンバシステムの一例を示し、多数のチャンバを有する成膜装置の概略構成図を示す。この成膜装置は、ロードチャンバ11とアンロードチャンバ12、例えば10室の処理チャンバ21〜30、4室のコーナチャンバ31,32,33,34とから構成される。処理チャンバの個数については、実際にはもっと多くの個数が設けられるが、この実施形態では、説明の便宜を考慮して数を少なくして示している。ロードチャンバ11、アンロードチャンバ12、処理チャンバ21〜30、コーナチャンバ31〜34は全体として矩形の環状を形成するように接続され、インライン型の成膜装置として構成されている。成膜対象の基板は外部からロードチャンバ11により成膜装置内に導入される。導入された基板は、ロードチャンバ11においてキャリア(図示せず)に搭載される。基板を搭載したキャリアは、その後、成膜装置内に設けられた搬送機構(図示せず)によって例えば時計回りの移動ルートで順次に搬送される。最後にアンロードチャンバ12まで搬送され、ここから成膜装置の外へ搬出される。
【0017】
上記のロードチャンバ11、アンロードチャンバ12、処理チャンバ21〜30、コーナチャンバ31〜34の一般的な構成について概説する。接続状態にある2つのチャンバの間にはゲートバルブが設けられているが、図1ではその図示が省略されている。ゲートバルブは、通常、隣合う2つのチャンバの内部空間を互いに隔離するため閉じた状態にある。チャンバに付設された搬送機構を用いて基板を搭載したキャリアを搬入するとき、あるいは搬出するときに開かれる。上記の複数のチャンバの各々の内部空間は、成膜時には所要の真空状態に保持されている。この真空状態は、各チャンバに付設された真空ポンプによって作られる。各チャンバの真空ポンプの動作制御はチャンバごとに行われる。また各チャンバには上記のごとくキャリアを移動させるための搬送機構が付設されている。搬送機構は、キャリア案内部とモータから成っている。処理チャンバ21〜30では、さらにそれぞれで必要とされる処理が真空環境下で行われる。処理のために予め定められた量のプロセスガスが適宜なタイミングで供給される。また処理チャンバでは加熱条件も、配備されたセンサで温度状態を検出し加熱源への給電量を制御しながら適宜な温度に設定されている。さらに成膜条件を設定するためにDC電源あるいはRF電源も付設されている。コーナチャンバ31〜34では搬送機構として搬送されるキャリアの進行方向を90度変化させるための回転装置(図示せず)が内蔵されている。
【0018】
以上のごとく各チャンバには、搬送用モータ、真空ポンプ用駆動源、DC電源あるいはRF電源、加熱用ヒータ等が設けられているので、これらの動作状態を制御するための下位制御器101〜116が設けられている。
上記の下位制御器101〜116の各々は、対応する各チャンバにおける個別の構成要素(搬送用モータ、真空ポンプ用駆動源、DC電源、RF電源、加熱用ヒータ等)の動作制御に関係する制御要素であり、後述するように、対応するシーケンサ用制御器からの制御指令に基づいて構成要素の制御を行う。
【0019】
ロードチャンバ11とアンロードチャンバ12の外側には基板ハンドリング装置41が配置されている。基板ハンドリング装置41には移載ロボット42が設けられている。移載ロボット42は、カセットによって送られてきた複数枚の基板を矢印43に示すごとくロードチャンバ11の内部に搬入する装置である。また移載ロボット42は、処理が終了してアンロードチャンバ12に蓄えられた複数枚の基板をまとめて矢印44に示すごとく搬出してカセットに搭載する機能も有している。基板ハンドリング装置41での移載ロボット42の動作は、制御器201によって制御されている。制御器201はシーケンサである。なおロードチャンバ11とアンロードチャンバ12の各々と外部との間には搬入または搬出用のゲートトバルブが設けられているが、その図示は省略されている。
【0020】
ロードチャンバ11とアンロードチャンバ12の中には、それぞれ、ロボット45,46が設けられている。ロボット45は、外部の搬入された複数枚の基板を例えば一枚ずつ上記キャリアに搭載する装置である。ロボット46はキャリアで運ばれてきた基板を例えば一枚ずつまたは複数枚ずつ取出し、所定箇所に設置して蓄える装置である。ロボット45に対してはロボット制御器47が設けられ、ロボット46に対してロボット制御器48が設けられる。
【0021】
さらに上記のロードチャンバ11とアンロードチャンバ12の各々には制御器202,203が付設される。制御器202は、ロードチャンバ11における下位制御器116とロボット制御器47に対して制御動作上で必要な指令を与える機能を有する。また制御器203は、アンロードチャンバ12における下位制御器115とロボット制御器48に対して制御動作上で必要な指令を与える機能を有している。制御器202は、ロードチャンバ11で必要とされる各種の動作に関与するすべて制御を統括するシーケンサである。また制御器203は、アンロードチャンバ12で必要とされる各種の動作に関与するすべての制御を管理する高機能のシーケンサである。
【0022】
処理チャンバ21〜30に関しては、本実施形態の場合には、列ごとで1つのコーナチャンバを含むグループG1〜G4が形成されている。グループG1〜G4の各々では、コーナチャンバ31〜34に制御器204〜207が設けられている。制御器204は、下位制御器101,102,103に対して制御の指令を出し、コーナチャンバ31と処理チャンバ21,22からなるグループG1を一括して制御する高機能のシーケンサ(またはプログラマブル・ロジック・コントローラ)である。制御器205は、下位制御器104,105,106,107,108に対して制御の指令を出し、コーナチャンバ32と処理チャンバ23,24,25,26からなるグループG2を一括して制御する高機能のシーケンサ(またはプログラマブル・ロジック・コントローラ)である。制御器206は、下位制御器109,110,111に対して制御の指令を出し、コーナチャンバ33と処理チャンバ27,28からなるグループG3を一括して制御する高機能のシーケンサ(またはプログラマブル・ロジック・コントローラ)である。制御器207は、下位制御器112,113,114に対して制御の指令を出し、コーナチャンバ34と処理チャンバ29,30からなるグループG4を一括して制御する高機能のシーケンサ(またはプログラマブル・ロジック・コントローラ)である。上記の制御器204〜207を、以下では、「シーケンサ用制御器204〜207」と記す。シーケンサ用制御器204〜207は前述した高機能のシーケンサCPUを含んで構成されるものである。なお、前述の例では列の端部に制御器204〜207を設けているが、これらの制御器は列の途中に設けることもできる。
【0023】
制御器201〜203およびシーケンサ用制御器20〜207に対して、トランス制御器301とマスタ制御器302が設けられる。トランス制御器301とマスタ制御器302は、共に、制御器201〜203およびシーケンサ用制御器20〜207に対して上位制御器の位置にある。トランス制御器301は基板の搬送についての制御に関与する。トランス制御器301は、基板の停止位置や搬送速度等のデータを提供する。マスタ制御器302は成膜の自動運転についての制御に関与する。マスタ制御器302はパーソナルコンピュータである入力端末401に接続されている。入力端末401は、コンピュータ本体402と表示装置403とキーボード404を含んで成る。入力端末401を通して、成膜工程で必要な各種のデータを入力することができる。入力されたデータは、マスタ制御器302およびトランス制御器301に格納される。この実施形態では、CPUの性能の観点から上位制御器をトランス制御器301とマスタ制御器302の2つに分けて構成したが、CPUの性能に応じて両方の機能を有する1台の上位制御器として構成することができるのは勿論である。
【0024】
以上の制御系の構成において、制御器201〜203およびシーケンサ用制御器20〜207の各々と、トランス制御器301と、マスタ制御器302は光ファイバケーブル50で接続されている。光ファイバケーブル50を通して大量のデータ等が高速に送られる。こうして光ファイバケーブル50による接続によって制御器201〜203およびシーケンサ用制御器20〜207、トランス制御器301、マスタ制御器302に基づく光通信ネットワークが構築される。なお上記の例では通信・伝送手段として光ファイバケーブルを用いたが、これに限定されない。大量のデータを高速に伝送できる手段であれば、任意の通信ケーブルを用いることができる。
【0025】
図2は、前述の制御器201〜207、トランス制御器301、マスタ制御器302を成す制御器、すなわちシーケンサ(またはプログラマブル・ロジック・コントローラ)の構成を概略的に示す。制御器51は内部に高機能のCPU(シーケンサCPU)52を内蔵し、それにメモリ53が付設されている。メモリ53には各チャンバの動作、あるいはロボットの動作を制御するプログラムと、制御に要する各種の制御パラメータを格納している。メモリ53に記憶されるプログラムや制御パラメータ等のデータは外部より自由に書き換えることができる。制御器51にはそのようなプログラムやデータ等の変更のための入力部および出力部を有し、入力部と出力部に対応する入出力ポート54を備えている。また前述した通り、制御器201〜203およびシーケンサ用制御器20〜207、トランス制御器301、マスタ制御器302は光ファイバケーブル50で接続され、相互にプログラム、データ、あるいは指令等をやり取りすることができる。従って制御器51には、図に示されるごとく光入出力ポート55が備えられている。この光入出力ポート55を利用して前述の光ファイバケーブル50との接続が行われる。56〜58は接続端子である。例えばコーナチャンバ31〜34に設けられたシーケンサ用制御器204〜207は、該当グループに属する一列の各処理チャンバを統括して制御を行うため、各処理チャンバに設けられた下位制御器との間で各種の信号伝送形式で接続ラインを配線する必要がある。そのために、上記接続端子56〜58が設けられている。
【0026】
前述した多数の処理チャンバが備えられた成膜装置において、この成膜装置における成膜のための運転を制御する制御系として、従来に比較して高い機能を有するCPU52を搭載した制御器(シーケンサ用制御器)51を用いるようにした。そこで、各処理チャンバにシーケンサ用制御器を設けるのではなく、多数の処理チャンバを、特定基準(列ごと等)を設定して例えば4つのグループG1,G2,G3,G4に分け、各グループに1つのプロセス制御のためのシーケンサ用制御器204〜207を設けるように構成した。そして、各グループでは、シーケンサ用制御器204〜207が処理チャンバの下位制御器101〜114に必要とされる指令を与え、統括してグループ内の成膜プロセスのための動作を制御するようにしている。かかる構成を採用することにより、シーケンサ用制御器の個数を減らすことができると共に、さらに膜の高機能化に伴って成膜プロセスが複雑になったとしても、当該複雑化に対応してグループ化を行い、高度な成膜プロセスに対応することができる。またシーケンサ用制御器の数を減らすことができることから、光ファイバケーブル50による通信のための配線も省略化することができる。シーケンサ用制御器の数を少なくすること自体、利用する高機能のシーケンサCPUの個数の削減となり、その結果、シーケンサ用制御器のCPU52の間の通信時間が短縮され、それによって、生産タクトに影響を及ぼす処理時間を大幅に削減することができる。
【0027】
また多数の処理チャンバ21〜30を備える成膜装置において、処理チャンバをいくつかのグループに分けてグループを単位に制御を行うというシステム構成は、ユーザに応じて構築しようとする成膜装置の処理チャンバの構成が異なる場合に、高い融通性をもってそれに対応することができる。また構築しようとする成膜処理装置ごとで、成膜のための諸条件、運転条件が異なることになるが、これは入力端末401を通して新たな諸条件に合った動作プログラムやデータを与えることができ、これらは通信用の光ファイバケーブル50による光通信ネットワークを通して各制御器201〜207のメモリに格納されるプログラムやデータを変更することができ、これによって容易に対処することができる。
【0028】
上記実施形態による成膜装置の制御システムでは、分散制御の下で、機能を考慮して一部を統合してグループを作り、プロセス制御のシーケンサCPUを含むシーケンサ用制御器204〜207と、搬送機能とデータ管理に関与するトランス制御器301およびマスタ制御器302で主要部分を構成した。従ってプログラムの開発とデバックの効率を高めることができる。またグループ化に関しては、成膜装置の全体の処理チャンバ等の配列が矩形環状を成すものにおいて、列ごとにてグループを形成し、さらに当該列の角(コーナ)に位置するコーナチャンバ31〜34にシーケンサ用制御器204〜207を設けるようにしたため、取扱いが容易となり、管理もしやすくなる。成膜装置における処理チャンバの数の増大に伴う装置の大規模化において、当該成膜装置に含まれる列の部分において角部のチャンバに高機能制御器を配することで、制御システムの構築を容易に行うことができる。高機能のシーケンサCPUを含むシーケンサ用制御器を使用しかつグループ化によってシーケンサ用制御器の数を少なくすることによって高速処理システムを達成する。またシーケンサ用制御器の数を減らすことによって光ファイバケーブル50による配線システムを省略化し、加えてコーナチャンバのシーケンサ用制御器と各処理チャンバの下位制御器の間を例えばCC−LINKなどの省配線システムを用いて配線することにより大規模成膜システムの統括処理を容易に行うことができる。
【0029】
前述の実施形態では、ロードチャンバ11に対して制御器202を設け、アンロードチャンバ12に対して制御器203を設けることにより、高機能の制御器を各チャンバごとに個別に設けたが、これらの制御器に関しても、ロードチャンバとアンロードチャンバをいずれかのグループに含ませることによって、各チャンバごとに専用に設けられた制御器202,203を省略することもできる。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。例えば多数の処理チャンバを備えて高性能膜を基板上に形成する成膜装置などのマルチチャンバシステムにおいて、高機能のシーケンサCPUを含むプロセス制御のためのシーケンサ用制御器を用いることを前提にし、多数のチャンバをグループ化して複数のグループに分け、グループごとにシーケンサ用制御器を設けたため、シーケンサ用制御器の最適な個数と配置を実現することができ、成膜装置に必要なシーケンサ用制御器の個数を低減することができ、製作コストを低減でき、装置全体として性能の向上を達成することができ、ユーザの要望に応じた融通性の高いシステムを実現できる。またシーケンサ用制御器の個数を少なくし、これらを光ファイバケーブルで接続するようにしたため、通信時間を短縮でき、生産タクトを向上することができる。さらに、マルチチャンバの成膜装置では生産性および信頼性を向上することができる。またトランス制御器とマスタ制御器を設けるようにしたため、成膜装置全体としての統合的な制御を行うこともでき、ネットワークを介してシステムの変更に容易に対処することができる。グループを形成する処理チャンバが列を形成して配置される場合に、その一端のチャンバに、好ましくはコーナチャンバにシーケンサ用制御器を設けることによってその取扱いが容易化され、さらにシステムの構築、変更への対応において融通性が高くなり、効率よくシステムを組み立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る制御システムが適用されたマルチチャンバの成膜装置の概略的構成図である。
【図2】 本発明に係る制御システムで使用される高機能の制御器の内部構成を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11 ロードチャンバ
12 アンロードチャンバ
21〜30 処理チャンバ
31〜34 コーナチャンバ
50 光ファイバケーブル
101〜116 下位制御器
201〜207 制御器
301 トランス制御器
302 マスタ制御器
401 入力端末

Claims (5)

  1. それぞれ個別の構成要素の動作制御に関係する下位制御器を有し、搬送物を順次に搬送して前記搬送物に対してプロセス処理を行う複数の処理チャンバを備えて成り、
    前記複数の処理チャンバは分散制御の下で制御され、
    これらの処理チャンバは各々の機能に基づいて一部を統合してグループを作り
    前記グループに1つのプロセス制御のためのシーケンサ用制御器を設け、このシーケンサ用制御器で、対応するグループに含まれる複数の前記処理チャンバの各々の前記下位制御器に対して前記プロセス処理のための処理動作を一括して制御し、
    さらに、前記シーケンサ制御器の上位に、前記搬送物の搬送動作の制御に関与する搬送用制御器と、データ管理に関与する管理制御器を備えたことを特徴とするマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム。
  2. 前記グループごとに設けられた前記シーケンサ用制御器と、前記搬送用制御器と、前記管理制御器とは通信ケーブルに接続され、
    前記通信ケーブルを通して複数の前記シーケンサ用制御器と前記搬送用制御器と前記管理制御器の各々の間でデータ、指令、プログラムのいずれかのやり取りが行われることを特徴とする請求項1記載のマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム。
  3. 前記処理チャンバの配列が矩形の環状を成すものにおいて、前記グループは、列を形成する少なくとも2つの前記処理チャンバを含んで成り、前記列の一端に位置する処理チャンバに前記シーケンサ用制御器を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム。
  4. 前記列の一端に位置する処理チャンバは、前記搬送物の進行方向を変える機構を備えた角に位置するコーナチャンバであることを特徴とする請求項3に記載のマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム。
  5. 前記プロセス処理が前記搬送物への多層膜を作製することであることを特徴とする請求項3又は4に記載のマルチチャンバシステムのチャンバグループ化制御システム。
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