JP4621489B2 - 工具保持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば締め付け作業や穴開け作業等を行う作業工具における工具保持装置に関する。
特開平07−214406号公報(特許文献1)には、ハンマあるいはハンマドリル等の衝撃工具における工具保持装置として、ハンマビットをツールホルダのビット挿入孔内に挿入するだけで、当該ハンマビットを保持することができる技術が開示されている。特許文献1では、ビット挿入孔を備えたツールホルダに径方向に傾斜状に延びる通し孔が設けられ、この通し孔に係止部材としての円柱状のロッキング部材が移動可能に配置されている。ロッキング部材は、その先端部がビット挿入孔内に突出するようにバネ部材によって付勢されている。そしてハンマビットをビット挿入孔に挿入すると、ロッキング部材はハンマビットの外周面で押されて外側へと後退動作し、その後、当該ハンマビットの溝に対向したときに、前進してその先端部が溝に係止し、これによって当該ハンマビットをツールホルダから抜き取り不能に保持する構成である。ハンマビットをツールホルダから抜き取る場合は、ツールホルダの外側に配置された係止解除手段としてのツールスリーブを軸方向に移動させると、当該ツールホルダの移動動作に連動してバネ部材を介してロッキング部材が後退動作されて当該ロッキング部材の先端がハンマビットの溝から離脱される。これによりロッキング部材のハンマビットに対する係止が解除され、ハンマビットをツールホルダから抜き取ることができる。
上記の特許文献1に記載の工具保持装置では、ツールホルダからハンマビットを抜き取る場合、ツールスリーブの軽視解除位置への操作時に、連動部材(バネ部材)を介してロッキング部材を径方向へと強制的に後退動作させることでハンマビットに対する係止を解除する構成としている。このように、従来の工具保持装置では、連動部材を必要とする構成のため、部品点数が多く構造が複雑化するものであり、この点においてなお改良の余地がある。
特開平07−214406号公報
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、工具保持装置における構造の簡素化を図るとともに、係止部材の係止解除動作を確実に行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を達成するため、各請求項記載の発明が構成される。
請求項1に記載の発明によれば、本体と、係止部材と、切換手段とを有する工具保持装置が構成される。本体は、工具ビットが抜き取り可能に挿入されるビット挿入孔を有する。係止部材は、ビット挿入孔に挿入された工具ビットに係止することで当該工具ビットのビット挿入孔からの抜き取りを規制する係止位置と、工具ビットから離間することで当該工具ビットのビット挿入孔からの抜き取りを許容する係止解除位置との間で移動可能とされる。切換手段は、係止部材を、係止位置と係止解除位置とに切換える。なお本発明における「工具保持装置」は、典型的には、ハンマやハンマドリルのように、工具ビットが長軸方向に打撃動作のみを行う、あるいは打撃動作と回転動作とを行う衝撃工具に好適に適用されるが、これに限らず、例えば工具ビットが周方向に回転動作することでねじ締め作業や穴開け作業を行うスクリュードライバ、インパクトドライバ、インパクトレンチ、あるいはドリル等の回転工具に適用しても差し支えない。また「工具ビットに係止する」態様としては、典型的には、係止部材が、工具ビットの外面に形成された長軸方向の溝に嵌り込んで係止する態様がこれに該当する。この場合、「工具保持装置」をハンマやハンマドリルのような衝撃工具に適用する場合であれば、係止部材が溝に対し長軸方向に所定の係止長さを有する(軸方向の移動案内機能を有する)構成であることが好ましい。また「切換手段」としては、本体の外側に配置され、工具ビットの長軸方向に直線状に移動することで当該係止部材を係止位置と係止解除位置とに切換える態様、あるいは周方向に回動することで当該係止部材を係止位置と係止解除位置とに切換える態様のいずれも好適に包含する。
本発明によれば、係止部材は、工具ビットから当該工具ビットの径方向に離間することで当該工具ビットに対する係止を解除する構成とされるとともに、本体または切換手段と係合する係合領域を有する構成とされており、当該係合領域では、係止部材、本体または切換手段の少なくとも1つに工具ビットの長軸方向に延在する傾斜部が形成されている。そして係止部材は、切換手段の係止位置から係止解除位置への切換操作に連動して傾斜部による乗り上げによって径方向外側へと移動され、これにより当該工具ビットの径方向に離間する構成としている。この場合において、「傾斜部による乗り上げ」の態様としては、典型的には、係止部材が工具ビットの長軸方向に移動しつつ傾斜部に乗り上げる態様がこれに該当する。本発明によれば、切換手段が係止解除位置へ切換操作されたとき、当該切換操作に連動して係止部材の傾斜部による乗り上げによって工具ビットの径方向へ離間する構成としたことにより、当該係止部材を係止解除位置へ確実に動作させ、これにより工具ビットを本体のビット挿入孔から円滑に抜き取ることができる。また切換手段と係止部材とを連動するべく連動部材を設けた構成の従来の工具保持装置とは異なり、連動部材が不要となるため、部品点数を減少して構造の簡素化を図ることができる。
(請求項2に記載の発明)
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の工具保持装置における係止部材は、本体に対し径方向への移動可能に取付けられて一端がビット挿入孔に臨み他端が外側に突出されるとともに、当該突出された突出部には径方向と交差する方向に突出する翼片を有しており、当該翼片は、本体または切換手段と係合し、切換手段の係止位置から係止解除位置への切換操作時には、係止部材を工具ビットの径方向へ離間させ、工具ビットがビット挿入孔から抜き取られた状態では、当該係止部材がビット挿入孔に脱落しないように規制する構成とされる。本発明によれば、翼片が、係止部材を工具ビットの径方向へ離間させる機能と、係止部材のビット挿入孔への脱落防止機能とを兼用する構成のため、構造の簡素化を図る上でより有効とされる。
(請求項3に記載の発明)
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の工具保持装置における工具ビットは、長軸方向に延在する第1および第2の溝を周方向に所定間隔で備えた構成とされる。そして第1の溝には係止部材が係止することで工具ビットのビット挿入孔からの抜き取りが規制され、第2の溝には本体に設けられたトルク伝達用のトルク伝達部が係止することで当該本体の回転力が工具ビットに伝達される構成としている。なお本発明における「工具保持装置」は、ハンマドリルやドリルあるいはスクリュードライバのように「工具ビット」が回転動作することで所定の加工作業を行う作業工具に好適に適用される。本発明によれば、工具ビットに対するトルク伝達と、工具ビットの抜き取り規制とを異なる溝で行う構成であり、係止部材に周方向の負荷が掛からない。なお、第1の溝、第2の溝は、それぞれ複数でもよく、また第1の溝と第2の溝で数が異なっていてもよい。
(請求項4に記載の発明)
請求項4に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の工具保持装置における係止部材は、工具ビットに設けた長軸方向に延在する溝と係合することで当該工具ビットのビット挿入孔からの抜き取りを規制するとともに、本体の回転力を工具ビットに伝達するトルク伝達部を兼用する構成とされる。なお本発明における「工具保持装置」は、請求項3に記載の発明と同様、ハンマドリルやドリルあるいはスクリュードライバのように「工具ビット」が回転動作することで所定の加工作業を行う作業工具に好適に適用される。本発明によれば、係止部材が工具ビットのビット挿入孔からの抜き取り規制と回転力の伝達とを兼用する構成のため、工具保持装置の部品点数を減少して構造の簡素化を図ることができる。
本発明によれば、工具保持装置における構造の簡素化を図るとともに、係止部材の係止解除動作を確実に行うことができる技術が提供されることとなった。
以下、本発明の実施の形態につき、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
本実施の形態は、工具保持装置を電動式ハンマドリルに適用した場合として説明する。図1は電動式のハンマドリル101の全体構成を示す側面図である。図1に示すように、ハンマドリル101は、概括的に見て、ハンマドリル101の外郭を形成する本体部103、当該本体部103の先端領域(図1の左側)に備えられる工具保持装置104、本体部103の後端部(図1の右側)に取付けられて加工作業時に作業者の手で把持されるハンドグリップ109を主体として構成される。工具保持装置104には、ドリルビット125が長軸方向には相対移動可能とされ、周方向には一体回転するように装着される。ドリルビット125は、本発明における「先端工具」対応する。なお説明の便宜上、ドリルビット125側を前、ハンドグリップ109側を後という。
本体部103は、大別して、モータハウジング105とギアハウジング107によって構成され、モータハウジング105内には駆動モータ111が収容され、ギアハウジング107内にはドリルビット125に打撃動作および回転動作を付与する機構、すなわちクランク機構113、シリンダ119、打撃要素115、動力伝達機構117等が収容されている。駆動モータ111の回転出力は、クランク機構113によって直線運動に適宜変換された上で打撃要素115に伝達され、当該打撃要素115を介してドリルビット125の長軸方向(図1における左右方向)への衝撃力を発生する。また駆動モータ111の回転出力は、動力伝達機構117によって適宜減速された上でドリルビット125に伝達され、当該ドリルビット125が周方向に回転動作される。駆動モータ111は、ハンドグリップ109に設置されたトリガ121の引き操作によって電源スイッチ(図示省略)を介して通電駆動される。なおドリルビット125に打撃動作および回転動作を付与する機構については、公知の技術であるため、その詳細な構成および作用の説明については、これを省略する。
上記構成のハンマドリル101においては、駆動モータ111が通電駆動されると、ドリルビット125には、クランク機構113から打撃要素115を介して長軸方向への打撃力が加えられるとともに、動力伝達機構117を介して周方向への回転力が加えられ、かくして、工具保持装置104によって保持されたドリルビット119が軸方向のハンマ動作と周方向のドリル動作を行い、図示省略の被加工材(コンクリート)に穴開け作業を遂行する。なおハンマドリル101は、ドリルビット119に対し長軸方向への打撃力のみを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマ加工作業と、長軸方向への打撃力と周方向への回転力とを加えて被加工材の加工作業を行う、いわゆるハンマドリル作業とを適宜切り替えて遂行できるように構成されるが、このことについては、本発明には直接的には関係しないため、その説明を省略する。
次にドリルビット125を保持する工具保持装置104につき、図2〜図6を参照しつつ説明する。工具保持装置104は、ドリルビット125が抜き取り可能に挿入される円形断面のビット挿入孔133を有する円筒状のツールホルダ131、当該ビット挿入孔133に挿入されたドリルビット125の抜き取りを規制し、あるいは許容する複数の係止爪135、当該係止爪135をドリルビット125の抜き取り規制位置と抜き取り許容位置とに切換えるツールスリーブ137を主体にして構成されている。ツールホルダ131は、本発明における「本体」に対応し、係止爪135は、本発明における「係止部材」に対応し、ツールスリーブ137は、本発明における「切換手段」に対応する。
ツールホルダ131は、ギアハウジング107のバレル部内に延在されており、前述の動力伝達機構117を介して回転動作される。またツールホルダ131は、その先端(前側)がギアハウジング107から突出され、その突出領域において、ビット挿入孔133の内周面には径方向に突出する複数のトルク伝達部としての突起139が周方向に所定間隔で設けられている。トルク伝達用突起139は、当該ツールホルダ131の軸方向に所定長さで延在されており、ビット挿入孔133に挿入されるドリルビット125の軸部外周に形成されたトルク伝達溝125aに嵌り合い(係合し)、この状態でツールホルダ131の回転力をドリルビット125に伝達する。なおトルク伝達溝125aは、軸端において開放しており、ドリルビット125をビット挿入孔133に挿入する際の周方向の位置決めとして用いられる。トルク伝達溝125aは、本発明における「第1の溝」に対応する。
ツールホルダ131には、径方向に貫通するとともに軸方向に所定長さで延在する複数の長孔141が周方向に所定間隔で設定(本実施の形態では2個の長孔が周方向に180度の間隔で設定)されており、各長孔141にはそれぞれ係止爪135が配置されている。各係止爪135は、ツールホルダ131の軸方向および径方向にそれぞれ移動可能とされ、常時に付勢部材としての付勢バネ147とカムリング151を介して径方向内向きに付勢されている。各係止爪135は、図5および図6に示すように、ツールホルダ131との係合領域として、当該ツールホルダ131の外周面における接線方向へと突出する一対の翼片143を側面に有し、この翼片143が当該ツールホルダ131外面における長孔141の縁部に形成されたガイド面145に当接(係合)されている。ツールホルダのガイド面145は、ツールホルダ131の軸方向(当該長孔141の延在方向)と平行に延在する平面領域145aと斜面領域145bとから構成されている。斜面領域145bは、本発明における「傾斜部」に対応する。なお平面領域145aと斜面領域145bは軸方向に連続しており、平面領域145aが前側、斜面領域145bが後側に位置する。
係止爪135は、翼片143がガイド面145の平面領域145aに係合した状態(図2参照)では、係止部としての内側端部135aがビット挿入孔133内に突入して当該ビット挿入孔133内に挿入されたドリルビット125の軸部外周の係止溝125bに嵌り込み、これによって当該ドリルビット125のビット挿入孔133からの抜き取りを規制し、翼片143が斜面領域145bに係合した(乗り上げた)状態(図4の上側参照)では、内側端部135aがビット挿入孔133から引っ込んでドリルビット125の係止溝125bから離間し、これによって当該ドリルビット125のビット挿入孔133からの抜き取りを許容する構成とされる。係止溝125bは、本発明における「第2の溝」に対応する。係止爪135の内側端部135aがビット挿入孔133内に突入する位置、すなわちビット抜き取り規制位置が、本発明における「係止位置」に対応し、内側端部135aがビット挿入孔133から引っ込む位置、すなわちビット抜き取り許容位置が、本発明における「係止解除位置」に対応する。
なお係止部としての内側端部135aは、ドリルビット125の軸方向に所定長さで延在するとともに、径方向端面および軸方向端面がそれぞれ円弧状に形成されている。なおドリルビット125の係止溝125bおよびトルク伝達溝125aは、その軸方向長さが係止爪135の内側端部135aおよびトルク伝達用突起139よりもそれぞれ長く設定され、ビット挿入孔133内に挿入された状態において、ツールホルダ131に対して長軸方向の相対移動が可能とされている。また係止溝125bは、軸方向の両端がそれぞれ塞がれている。
また係止爪135の径方向の外側突出端部135bは、長孔141から所定長さでツールホルダ131の外側へと突出されている。外側突出端部135bは、本発明における「突出部」に対応する。ツールホルダ131の外側には、係止爪135をビット抜き取り規制位置あるいはビット抜き取り許容位置に切換えるための概ね円筒形に形成されたツールスリーブ137が軸方向に移動可能に配置されている。ツールスリーブ137は、軸方向前側にはカムリング151に摺動可能に嵌合する円筒部137aを有し、この円筒部137aの後方には圧縮コイルバネ147を受ける円板149を有しており、これら円筒部137aと円板149とによって係止爪135の外側突出端部135bを前後方向から挟み込んでいる。したがって、ツールスリーブ137が軸方向の前方または後方に移動されると、円板149あるいは円筒部137aによって外側突出端部135bを押された係止爪135が前方または後方へ移動される。なお係止爪135の外側突出端部135bは、円板149または円筒部137aに対し径方向への移動を許容可能な隙間を有する。またカムリング151はツールホルダ131の外周に嵌合固定されている。
ツールスリーブ137は、当該ツールスリーブ137とツールホルダ131との間に配置された付勢部材としての圧縮コイルバネ147によって常時に前方(先端方向)へと付勢されている。すなわち、圧縮コイルバネ147は、ツールスリーブ137側の円板149とツールホルダ側の円板153との間に介在され、ツールスリーブ137に対して軸方向前側へと弾発力を作用する。なおツールスリーブ137側の円板149は、内周側がツールホルダ131の外周面に摺動自在に嵌合され、外周側がツールスリーブ137の内側段差部に固定されている。またツールホルダ131側の円板153は、外周側がツールスリーブ137の内周面に摺動自在に嵌合され、内周側がツールホルダ131の外側段差部に固定されている。
圧縮コイルバネ147の付勢力を受けるツールスリーブ137は、ビット挿入孔133にドリルビット125が挿入されていない状態では、前方へと押され、その軸方向前端部がカムリング151の外周に設けたストッパとしてのフランジ部151aに当接することで前側位置に保持される。ツールスリーブ137が前側位置に置かれた状態では、係止爪135の外側突出端部135bの前側において、当該係止爪135に形成された軸方向に延在する傾斜面135cが、カムリング151の内周面側に形成された軸方向に延在する傾斜状のカム面151bに係合されるとともに、係止爪135の翼片143が平面領域に置かれる。このため、係止爪135は、カム面151bによって径方向内側へと移動され、その内側端部がビット挿入孔133に突入される。なおカムリング151は、ツールホルダ131の外周に固定状に配置され、その外周にツールスリーブ137の前側領域が摺動自在に嵌合されている。またツールスリーブ137の前側領域は、ツールホルダ131に固定された概ね円筒状の防塵カバー155によって外側から覆われており、これにより当該ツールスリーブ137の摺動部位、あるいはツールスリーブ137の内側への粉塵の侵入が防止されている。
本実施の形態に係る工具保持装置は、上記のように構成される。次に工具保持装置104の作用および使用方法につき説明する。
上述したように、ドリルビット125がツールホルダ131のビット挿入孔133に挿入されていない状態では、圧縮コイルバネ147の付勢力でツールスリーブ137は、前側位置に保持されている。この位置では、ツールスリーブ137側の円板149で外側突出端部135bを押された係止爪135は、カムリング151のカム面151bによって径方向内側へと移動され、内側端部135aがビット挿入孔133に突出している。この状態において、ドリルビット125の軸部をビット挿入孔133に挿入すると、図3に示すように、当該ドリルビット125の軸端部が係止爪135の内側端部135aに当接(図3の下側参照)してこれを押す。このため、内側端部135aを押された係止爪135は、後方(ビット挿入孔133の奥側)へと移動し、この係止爪135の移動により円板149を介してツールスリーブ137が圧縮コイルバネ147を圧縮しつつ後方へと移動される。そして係止爪135は、その傾斜面135cがカムリング151から離間することに伴いドリルビット125の軸端部によって径方向へと押される。すなわち、係止爪135は、軸方向後方へと移動しつつ径方向外側へと移動する(図3の上側参照)。その結果、内側端部135aがビット挿入孔133から引っ込みドリルビット125の更なる挿入を許容する。その後、内側端部135aがドリルビット125の係止溝125bに対向すると、圧縮コイルバネ147の付勢力によって係止爪135およびツールスリーブ137がそれぞれ前方へ移動されるとともに、係止爪135がカムリング151のカム面151bで径方向内側へと移動されることで内側端部135aが係止溝125bに嵌り込み、またツールスリーブ137が初期位置としての前側位置に復帰される。かくして、ドリルビット125は、係止爪135により抜き取りが規制された状態に装着される(図2参照)。なおドリルビット125のビット挿入孔133への挿入は、トルク伝達用突起139にトルク伝達溝125aの位置を合わせた状態で行う。
ドリルビット125を取り外すときは、図4に示すように、ツールスリーブ137を把持するとともに圧縮コイルバネ147に抗して後方へと移動させる。これにより係止爪135の外側突出端部135bがツールスリーブ137の円筒部137a端面によって後方へ押されて移動するため、翼片143がツールホルダ131のガイド面145における平面領域145aから斜面領域145bへと移行(図4の上側参照)し、当該斜面領域145bに乗り上がることで径方向外側へと移動する。このことにより、係止爪135の内側端部135aがドリルビット125の係止溝125bから脱出し、ドリルビット125の抜き取りを許容する。したがって、この状態でドリルビット125をツールホルダ131のビット挿入孔133から抜き取ることができる。この場合の内側端部135aの係止溝125bからの脱出については、完全な脱出である必要はなく、たとえ一部嵌り込んだ状態であっても、内側端部135aおよび係止溝125bの軸方向端部に面取りを設けておけば、ドリルビット125を引き抜く際に、内側端部135aに径方向成分の押圧力を作用させて係止溝125bから脱出できるため、当該ドリルビット125の抜き取りを支障なく行うことができる。
このように、本実施の形態によれば、ツールスリーブ137の後方への移動動作、すなわち抜き取り許容位置へ移動するときの移動動作を利用して係止爪135をドリルビット125の係止溝125bから積極的に脱出させる構成としている。このため、係止爪135のドリルビット125の係止溝125bからの脱出動作を確実なものとすることが可能となり、ドリルビット125の取り外しを円滑に行うことができる。特に、本実施の形態では、ツールスリーブ137の後方への移動動作に連動して係止爪135を同方向へ移動させつつ、ツールホルダ131の外面に設けた斜面領域145bによって径方向へと移動させることでドリルビット125の係止溝125bから脱出させる構成としている。すなわち、ツールスリーブ137と係止爪135とを相互に連結することなく、係止爪135をツールスリーブ137の移動動作に連動する構成のため、部品点数を低減し、その構造の簡素化を図ることができる。
また本実施の形態では、係止爪135の側面にツールホルダ131の外周の接線方向に突出する一対の翼片143を設けている。翼片143は、ツールホルダ131のガイド面145に沿って軸方向に移動しつつ係止爪135を径方向に移動させる部材として機能するのみならず、長孔141を跨ぐように配置されているため、ドリルビット125がビット挿入孔133に挿入されていないときには、係止爪135がビット挿入孔133に脱落しないように規制することができる。
また本実施の形態では、ツールホルダ131にトルク伝達用突起139を設け、このトルク伝達用突起139がドリルビット125の軸部に設けたトルク伝達溝125aに嵌り合うことで、ツールホルダ131の回転力がドリルビット125に伝達する構成としている。すなわち、ドリルビット125に対するトルク伝達と、ドリルビット125の抜き取り規制とを別々に行う構成であり、係止爪135に周方向の負荷が掛からず、当該係止爪135を保護できる。一方、本実施の形態において、係止爪135にドリルビット125の抜き取り規制機能のほか、トルク伝達機能を併有する構成に変更することが考えられる。かかる構成としたときは、工具保持装置104の部品点数を減少して構造の簡素化を図ることができる。
なお、本実施の形態では、ツールホルダ131のガイド面145に斜面領域145bを設定したが、これに変え、係止爪135の翼片143側に傾斜面を設定し、係止爪135がツールスリーブ137によって後方へと移動される際、当該傾斜面がツールホルダ131の長孔141の後端側に設けた端部に当接することで径方向外側へと移動される構成に変更してもよい。また本実施の形態では、係止爪135がツールホルダ131との係合領域を有する構成としたが、ツールスリーブ137と係合する構成に変更してもよい。つまり、ツールスリーブ137の切換操作方向を周方向への回動操作方式とし、ツールスリーブ137の抜き取り規制位置から抜き取り許容位置への回動操作によって係止爪135がツールホルダ131の軸方向へ移動されつつ径方向外側へと移動されるように構成してもよい。
また本実施の形態では、工具保持装置104を往復作動式作業工具の一例である、電動ハンマドリル101に適用した場合で説明したが、電動ハンマドリル101に限らず、工具ビットとしてのハンマビットに長軸方向の打撃動作のみを行わせて被加工材に破砕作業等を遂行するハンマに適用することが可能である。またハンマやハンマドリル等の衝撃式作業工具のほか、例えば工具ビットが周方向に回転動作することでねじ締め作業や穴開け作業を行うスクリュードライバ、インパクトドライバ、インパクトレンチ、あるいはドリル等の回転工具に適用することが可能である。
本実施の形態に係る電動ハンマドリルの全体構成を示す側面図である。 工具保持装置の構成を示す断面図である。 工具保持装置の構成を示す断面図であり、ドリルビットの挿入時を示す。 工具保持装置の構成を示す断面図であり、ドリルビットの取外し時を示す。 係止爪をドリルビット長軸方向から見た断面図である。 図2のA部の拡大図である。
101 電動ハンマドリル
103 本体部
105 モータハウジング
107 ギアハウジング
109 ハンドグリップ
111 駆動モータ
113 クランク機構
115 打撃要素
117 動力伝達機構
119 シリンダ
121 トリガ
123 電源スイッチ
125 ドリルビット(工具ビット)
125a トルク伝達溝(第1の溝)
125b 係止溝(第2の溝)
131 ツールホルダ(本体)
133 ビット挿入孔
135 係止爪
135a 内側端部
135b 外側突出端部(突出部)
135c 傾斜面
137 ツールスリーブ
137a 円筒部
139 トルク伝達用突起(トルク伝達部)
141 長孔
143 翼片
145 ガイド面
145a 平面領域
145b 斜面領域
147 圧縮コイルバネ
149 円板
151 カムリング
151a フランジ部
151b カム面
153 円板
155 防塵カバー

Claims (4)

  1. 工具ビットが抜き取り可能に挿入されるビット挿入孔を有する本体と、
    前記ビット挿入孔に挿入された工具ビットに係止することで当該工具ビットの前記ビット挿入孔からの抜き取りを規制する係止位置と、前記工具ビットから離間することで当該工具ビットの前記ビット挿入孔からの抜き取りを許容する係止解除位置との間で移動可能とされた係止部材と、
    前記係止部材を、前記係止位置と前記係止解除位置とに切換える切換手段と、を有する工具保持装置であって、
    前記係止部材は、前記工具ビットから当該工具ビットの径方向に離間することで当該工具ビットに対する係止を解除する構成とされるとともに、前記本体または切換手段と係合する係合領域を有し、当該係合領域では、前記係止部材、前記本体または前記切換手段の少なくとも1つに前記工具ビットの長軸方向に延在する傾斜部が形成され、
    前記係止部材は、前記切換手段の前記係止位置から前記係止解除位置への切換操作に連動して前記傾斜部による乗り上げによって径方向外側へと移動され、これにより当該工具ビットの径方向に離間される構成としたことを特徴とする工具保持装置。
  2. 請求項1に記載の工具保持装置であって、
    前記係止部材は、前記本体に対し径方向への移動可能に取付けられて一端が前記ビット挿入孔に臨み他端が外側に突出されるとともに、当該突出された突出部には径方向と交差する方向に突出する翼片を有しており、当該翼片は、前記本体または前記切換手段と係合し、当該切換手段の係止位置から係止解除位置への切換操作時には、前記係止部材を前記工具ビットの径方向へ離間させ、前記工具ビットが前記ビット挿入孔から抜き取られた状態では、当該係止部材が前記ビット挿入孔に脱落しないように規制する構成としたことを特徴とする工具保持装置。
  3. 請求項1または2に記載の工具保持装置であって、
    前記工具ビットは、長軸方向に延在する第1および第2の溝を周方向に所定間隔で備えており、前記第1の溝には前記係止部材が係止することで当該工具ビットの前記ビット挿入孔からの抜き取りが規制され、前記第2の溝には前記本体に設けられたトルク伝達用のトルク伝達部が係止することで当該本体の回転力が前記工具ビットに伝達される構成としたことを特徴とする工具保持装置。
  4. 請求項1または2に記載の工具保持装置であって、
    前記係止部材は、前記工具ビットに設けた長軸方向に延在する溝と係合することで当該工具ビットの前記ビット挿入孔からの抜き取りを規制するとともに、前記本体の回転力を前記工具ビットに伝達するトルク伝達部を兼用する構成としたことを特徴とする工具保持装置。
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