JP4621221B2 - シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents

シート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置 Download PDF

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本発明は、シート搬送装置、そのシート搬送装置を備えた複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、インクジェット記録装置、スキャナ等の画像読取装置等またはそれらのうちの少なくとも二つを組み合わせた複合機等の画像形成装置に関する。
従来、PPC(プレイン・ペーパ・コピア:普通紙複写機)等を含む複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機、インクジェット記録装置等の画像形成装置は、その装置全体の小型化を図るため、その画像が形成される媒体である被画像形成媒体あるいはシート状記録媒体(以下、「シート」という)を、シート収容手段あるいはシートを積載するシート積載手段から画像形成手段本体に搬送して供給するための搬送手段も小型化される傾向がある。以下、シートを収容するシート収容手段を代表して説明する。
また、前記画像形成装置では、多様なサイズやシート種類(以下、例示的に「紙種」という)に対応した機種が一般的である。このような画像形成装置の機種では、例えば、いくつかのサイズおよび紙種からなるシートを、シート収容手段に予め収容しておき、ユーザが、適宜選択したシート収容手段からシートを、または画像形成装置が自動選択したシートを給送できるようにしている。従って、このような構成の場合には、シート収容手段が画像形成装置内のスペースをより多く占めて消費するので、搬送手段を小型化する要求がより強まる。
これらのことから、画像形成装置内におけるシート収容手段と画像形成手段本体との間に形成される搬送路は、両者の位置関係にもよるが、その搬送方向を大きく変更して、搬送路自体の占有スペースを削減するようにしている。その結果、搬送路上には、その搬送方向を連続的かつスムーズに変更するために、湾曲した形状からなる曲率部を設けて、この曲率部の曲率半径を、画像形成装置に通常使用されるシートとしての定型記録紙が搬送できる程度の比較的小さな半径に設定している。
このような画像形成装置におけるシート搬送装置としては、例えば特開2004−338923号公報に記載されている従来技術を挙げることができる(特許文献1参照)。すなわち、同公報の図6および図7に示されているように、画像形成手段本体の下側に、各段にそれぞれ所定のサイズや紙種のシートを所定枚数積載して収容したシート収容手段としての給紙トレイを配置し、給紙トレイと画像形成手段本体との間には、選択された段である給紙トレイの略水平方向に1枚のシートを引き出して上方の画像形成手段本体に向けて給送するシート搬送装置を設けた構成としている。
以下、適宜、上記特開2004−338923号公報の各図に示されている符号に括弧を付して説明すると、給紙トレイ(1)内のシート(P)が周知のFRR分離方式で1枚に分離されて送り出され、上側ガイド板(8)および下側ガイド板(7)で形成された曲率部を備えた搬送経路を通過して画像形成手段本体へ搬送される。上記曲率部は、上側ガイド板(8)および下側ガイド板(7)からなる湾曲固定ガイド部材で形成されており、シート(P)は上記曲率部を通過する際に、下側ガイド板(7)に沿って搬送され、搬送が進むにつれて、シート(P)は、上側ガイド板(8)によって押さえ付けられるように経路が矯正され、下側ガイド板(7)の出口に位置する弾性変形可能な案内片(6)に沿って搬送ローラ対(5)に到達する。以下、上側ガイド板(8)および下側ガイド板(7)を、「湾曲固定ガイド部材」という。
けれども、上記のように構成したシート搬送装置では、厚紙等の記録紙や封筒のような剛性が高い特殊紙のシート(P)を搬送させようとすると、搬送経路の曲率部の曲率半径が小さいため、シート(P)がその曲率に従って撓みながら搬送されるときの抵抗が複写用の普通紙のようなシートと比べて格別に大きくなるため、高剛性の記録紙や特殊紙等のシート(P)を進行させることができず、ジャムや搬送不良を生じて安定した給送動作ができないという不具合があった。
上記動作をさらに詳しく述べると、次のとおりである。シート(P)は、その搬送方向のシート(P)先端部(先端側)が、上側ガイド板(8)および下側ガイド板(7)からなる湾曲固定ガイド部材に至ると、この湾曲固定ガイド部材によって、シート(P)の先端側となる前半部分はその厚さ方向に湾曲される。このため、剛性の高いシート(P)を搬送するときには、この高剛性のシート(P)が湾曲に抗する力が増大して、その搬送を妨げる抵抗力も増大することとなる。従って、高剛性のシート(P)の先端部が下流側の搬送ローラ対(5)に到達せずに、上流側のローラ対(2a,2b)だけで高剛性のシート(P)を搬送して、高剛性のシート(P)が湾曲固定ガイド部材で湾曲されると、この上流側のローラ対(2a,2b)による搬送力だけでは、湾曲された高剛性のシート(P)から生じる抵抗力に対して、搬送方向に進める力として不足をきたすことになる。このため、高剛性のシート(P)の中心線が搬送経路の中心線に一致しなくなる斜行などの搬送不良や、高剛性のシート(P)が湾曲固定ガイド部材に引っ掛かって停止してしまう用紙ジャムが発生しやすくなる。
そこで、上記特開2004−338923号公報では、第1の搬送手段から送り出されたシートを、その搬送方向下流側であって略垂直上方に位置する第2の搬送手段まで搬送する給紙装置において、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に一対の直線状ガイド部材を設け、この直線状ガイド部材の案内によってシートを搬送する給紙装置が提案されている。この給紙装置によれば、ガイド部材を湾曲形状ではなく直線形状の直線状ガイド部材としたので、搬送負荷を低く抑えること、つまり負荷の急激な上昇を抑制でき、紙詰まり、斜行等の搬送不良を防止できるとしている。
換言すれば、上記給紙装置によれば、搬送されるシート上の変形箇所を、湾曲ガイド部材による1箇所の湾曲に集中させずに、その搬送方向における直線状ガイド部材の前後端付近である2箇所での湾曲に分散でき、しかも、直線状ガイド部材を略中間角度の斜め姿勢に設置して、これらの2箇所における湾曲の程度を略均等な同程度にしているので、その搬送時には搬送負荷の急激な上昇を抑制できるとしている。すなわち、シートがその進行方向を変えるため、湾曲される箇所は、上流側のローラ対から直線状ガイド部材に受け渡す箇所と、直線状ガイド部材から下流側のローラ対に受け渡す箇所との2箇所になり、少なくとも、それぞれの湾曲の程度が小さくなり、これに伴い各箇所で湾曲させたことによって生じる抵抗力を低く保てるので、搬送負荷が急激に上昇することを回避できるというものである。
上記特開2004−338923号公報(特許文献1)と概略同様に構成された第1,2の搬送手段を有して、第1の搬送手段と第2の搬送手段の間に、第2の搬送手段に至る傾斜面を形成した反転ガイド部材を設け、この反転ガイド部材は、第2の搬送手段に向けて可動するように構成された給紙装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この給紙装置によれば、反転ガイド部材に用紙後端が接触するときには、用紙後端が接する方向と概略同様な方向に反転ガイド部材が変位して、この変位によって、用紙後端が接触した際のショックを吸収できるので、弾き音を低減できるとしている。
また、シートを収容した複数のシート収容手段と、各シート収容手段にそれぞれ個別に設けた搬送路およびシート給送手段とを有し、これらの搬送路の末端を1つの共通搬送路に合流させた構成にするとともに、少なくとも、高剛性のシートを収容したシート収容手段に設けた搬送路は、その末端に設けた前記共通搬送路に合流する際の第1の曲率部の曲率半径を、他の搬送路が合流する際の他の曲率部の曲率半径よりも大きく設定したシート給送装置が知られている(例えば、特許文献3参照)。
このシート給送装置によれば、高剛性のシートは、その搬送時に、搬送路上を進んで曲率半径が大きい第1の曲率部を通過する際には、普通のシートと同程度に湾曲されることなく、普通シートに比べて、十分に緩やかに湾曲されて進み続けるので、その搬送時の抵抗が少なくでき、シートの停滞や遅延を生じることなく共通搬送路に到達させ搬送できるとしている。
また、反転ローラ対と、この反転ローラ対により送り込まれたシートを搬送・ガイドするための反転搬送路とを有し、反転搬送路は、シートの搬送方向を変更するための方向変更部位を有し、この方向変更部位における内側に回転可能なローラをシート搬送方向に見て直角方向に配設することにより、反転搬送路に送り込まれたシートを前記ローラに当接させながら送り出すようにした画像形成装置に備えたシート反転手段が知られている(例えば、特許文献4参照)。
このシート反転手段によれば、送り込まれたシートは前記の方向変更部位でその内側の接触部位が、ローラに必ず接することになり、しかもこのローラがシートの搬送方向の進行に伴い従動回転するので、従来のガイド板に比べて、搬送抵抗を軽減でき、つまり固定されたガイド部材と移動するシートとの間に生じる摩擦抵抗を解消して、前記の方向変更部位での搬送方向を変更するガイドができるとしている。
特開2004−338923号公報(第1〜3頁、図1〜図7) 特開2005−89008号公報(第2〜3頁、図4,5) 特開平10−129883号公報(第1〜2頁、図1) 特開2005−1771号公報(第1〜2頁、図1)
しかしながら、特許文献1記載の何れの技術においても、所詮、搬送するシートのガイド用に固定部材を配置した構成であるため、移動体である搬送されるシートと、固定されたガイド部材との間の速度差は解消されず、ガイド部材の形状や設置姿勢に拘わりなく、両者の間には必ずシートの搬送を妨げる方向に作用する抵抗が生じてしまい、搬送負荷となるという問題点がある。
つまり、前記従来の構成では、上記の搬送不良やジャムを回避する効果が不十分であり、直線状のガイド部材では、たとえ搬送負荷の急激な上昇を抑制できても、搬送負荷を生じることには変わりがないといえる。特に、厚紙や封筒等の剛性の高い用紙(シート)を搬送する際には、上記の搬送不良やジャムおよび用紙後端のハネ音が顕著となってしまう。
特許文献2記載の反転ガイド部材を設けた構成では、たとえ用紙後端が接する方向に変位可能であるという意味で可動部材であるとしても、該用紙の向きを変更するガイドとしては固定ガイド部材であり、同様に、その向きを変更してガイドする際には、用紙と反転ガイド部材との間での相対速度差が解消されておらず、搬送負荷が生じている。特に、厚紙や封筒等の剛性の高い用紙(シート)を搬送する際には、上記の搬送不良やジャムおよび用紙後端のハネ音が顕著となってしまう。
また、特許文献3記載のように、曲率半径を所定に大きく設定した専用の搬送路を設けた構成でも、この専用の搬送路上を進むシートが緩やかに湾曲されて、シートが搬送路から受ける搬送抵抗が少なくなるとしても、同様に搬送負荷が生じることには変わりない。特に、厚紙や封筒等の剛性の高い用紙(シート)を搬送する際には、上記の搬送不良やジャムが顕著となってしまう。
また、特許文献4記載のように、ローラなどの可動部材を、搬送路の方向変更部位における内側の搬送路部分の所定箇所に設けた構成では、その搬送過程において、内側のローラによって、シートの前後端の間の中間部分が支持された状態での両者間の摩擦抵抗を特に有効的に低減できても、このような状態になる前後の状態について、つまりその方向変更部位における外側の搬送路部分とシートとが接した場合の、搬送負荷についての配慮が欠けており、またその搬送過程でのシート先端やシート後端の挙動についても、特に言及されていない。特に、厚紙や封筒等の剛性の高い用紙(シート)を搬送する際には、上記の搬送不良やジャムおよび用紙後端のハネ音が顕著となってしまう。
そこで、本願出願人は、平成18年8月7日付けの特願2006−214779号等(以下、「先願発明」ともいう)にて、前記従来装置の有する問題点を解決でき、簡単、かつ、低コストである構成の新規なシート搬送装置、シート搬送装置を有する画像読取装置、シート搬送装置および/または画像読取装置を有する画像形成装置を実現し提供することを目的とした技術の提案を行った。すなわち、同技術の要部構成は、シートを搬送する第1の搬送手段と、第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され、第1の搬送手段により搬送されてきたシートを前記第1の搬送手段のシート搬送方向と異なるシート搬送方向に搬送する第2の搬送手段と、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成されるシート搬送経路の外郭方向に配置され、シートの先端と接触した状態を保持しつつ第2の搬送手段に向けてシートを移動・案内する移動案内手段とを有することを特徴とするシート搬送装置である。さらには、第1の搬送手段および第2の搬送手段のうちの少なくとも第2の搬送手段は、シートを挟持して搬送する挟持部を形成する挟持搬送手段であり、移動案内手段は、第2の搬送手段の挟持部にシートの先端を移動・案内することを特徴とするものであり、移動案内手段は、シートの先端と接触した状態を保持しつつ第2の搬送手段またはその挟持部に向けてシートを搬送するベルトを備えたベルト搬送手段であることを特徴とするものであった。
上記先願発明を適用した例の詳細は、本願発明の実施形態を説明する前に後述することとする。この発明によれば、コンパクトで省スペースでありながら、簡単かつ低コストである構成で、シート種類(紙種)対応性に優れたシート搬送装置、該シート搬送装置を備えた画像読取装置、シート搬送装置および/または画像読取装置を備えた画像形成装置を実現し提供することができる。
しかしながら、上記先願発明を実用化する上で、次の問題点が残っていることが分かった。すなわち、ローラ状のプーリ間に巻き掛けられるベルト等を備えたベルト搬送手段を使用すると、従来技術で採用していたローラよりもコストアップしてしまうという問題点がある。特に最近の複写機、プリンタ等の画像形成装置では、少なくとも2つ以上の多段のシート収容手段から給送可能なように多段給紙部ないしはバンク給紙部を具備するものが多く、それらの給紙段ごとにベルト搬送手段を複数採用した場合には、なおのことコストアップしてしまうことが避けられない。
また、ベルト搬送手段を用いる必要性は、上述したように厚紙や封筒のような特殊紙等の比較的剛性の高いシートの搬送品質の安定化からであり、シートを積載・給送する全ての給紙部が剛性の高いシートを搬送するケースは稀であり、ユーザに余計なコストアップを強いるものになっている。
また近年、シートとしての用紙の多様化に伴い、用紙端部のバリによる紙粉や、用紙表面に各種の異物(タルク等を含む)等が付着しており、バリの大きい用紙の場合、特に用紙を分離するローラによって用紙をしごく動作の際には紙粉の発生があり、それらの紙粉および前記付着物が搬送ローラに付着してしまい、これにより搬送スリップや用紙の斜行を引き起こす場合があり、経時的に安定した搬送動作ができないという問題点もある。
そこで、本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、前記諸問題点・課題を解決すべく、ユーザにとって安価で、高品質なシート搬送装置、画像読取装置およびそれを有する画像形成装置を実現し提供することを主な目的とする。その他、後述する請求項ごとの効果が得られるシート搬送装置、画像読取装置およびそれを有する画像形成装置を実現し提供することも目的としている。
本発明者らは、上述の先願発明に係る目的を達成するために、その先願発明に係る例や、実施例等に記載の試験等を行い鋭意研究を重ねる中で、シート種類を問わず、特には厚紙や封筒等の比較的剛性の高いシートを、搬送不良やジャムを発生することなく搬送できる簡単な構成として、移動案内手段(ムービングガイド)という簡単な構成を着想するに至り、その具体的手段として最も構成が簡単なベルト搬送手段を種々に工夫し、実用化するに至った。本発明は、このような試験で裏付けられた結果を基本にしてなされたものである。
上述した課題を解決するとともに上述した目的を達成するために、請求項ごとの発明では、以下のような特徴ある手段・発明特定事項(以下、「構成」という)を採っている。
請求項1記載の発明は、シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段と、第2の搬送手段におけるシート搬送方向の上流側に配置されシートを多数枚積載するシート積載手段とを有し、第1の搬送手段は、前記シート積載手段からシートを1枚ずつ分離搬送する分離搬送手段を構成しており、第2の搬送手段の対向対の一方が、前記ベルト搬送手段であり、前記分離搬送手段は、ローラ状部材からなり、前記ベルトおよび前記クリーニング手段におけるシート搬送方向と直交する方向の各幅を、前記ローラ状部材のそれよりも大きくしたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段を有し、前記ベルトは、導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段には、バイアス電流が印加されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項記載のシート搬送装置において、前記ベルトは、導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段には、バイアス電流が印加されていることを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項ないしの何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記クリーニング手段により除去された前記付着物を回収・収納する付着物回収手段を有し、前記クリーニング手段および前記付着物回収手段の少なくとも一方を、前記シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成したことを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項ないし4の何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記クリーニング手段により除去された前記付着物を回収・収納する付着物回収手段と、前記ベルト搬送手段、前記付着物回収手段および前記クリーニング手段を一体化したベルトユニットとを有し、前記ベルトユニットを、前記シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成したことを特徴とする。
請求項6記載の発明は、シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段を有し、前記ベルト搬送手段は、該ベルトが前記挟持搬送手段の対向対の他方に対して接離自在に構成された第1のベルト回転部材と、前記シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材との間に掛け渡されて構成されており、前記クリーニング手段を、第2のベルト回転部材近傍の前記ベルトに当接するように配置したことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項ないしの何れか一つに記載のシート搬送装置において、前記ベルト搬送手段は、該ベルトが前記挟持搬送手段の対向対の他方に対して接離自在に構成された第1のベルト回転部材と、前記シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材との間に掛け渡されて構成されており、前記クリーニング手段を、第2のベルト回転部材近傍の前記ベルトに当接するように配置したことを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を複数具備するシート搬送装置であって、前記複数のシート搬送装置の少なくとも一つが、前記ベルト搬送手段を有することを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像読取装置である。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置または請求項9記載の画像読取装置を有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の画像形成装置において、前記画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機であることを特徴とする。
本発明によれば、上記課題を解決して新規なシート搬送装置、画像読取装置および画像形成装置を提供することができる。請求項ごとの発明の効果を挙げれば、以下のとおりである。
請求項1記載の発明によれば、前記構成により、スリップや斜行等の発生によりジャムや搬送不良の生じやすい厚紙や封筒のような腰の強い(剛性の高い)シートを使用する必要性のない場合には、ユーザの選択によって、例えば従来のようなローラ等の他の搬送手段に容易に変更することができるので、安価で高品質なシート搬送装置を提供することができるとともに、ベルト搬送手段がシート搬送装置本体に装着されている場合には、簡単かつ低コストで済む構成で、シート種類(紙種)対応性に優れたシート搬送装置を提供できるという基本的な効果を奏することは元より、クリーニング手段によって、ベルト搬送手段のベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物が除去・クリーニングされるので、ベルトの表面が常に安定した清浄状態に保たれ、摩擦係数の低下もなく安定したシート搬送性能を保持できる。また、請求項1記載の発明と請求項10または11記載の発明とによれば、シート搬送方向の下流に配置された画像形成装置本体側の像担持体(例えば感光体等)や転写手段(例えば転写ユニット等)への紙粉等の流入・持ち込みを防止することが可能となり、異常画像の発生し難い画像形成装置が実現でき、なおかつ、ベルト搬送手段のベルトとクリーニング手段とにおけるシート搬送方向と直交する方向の各幅が、分離搬送手段のローラ状部材の幅よりも大きく構成されているので、分離搬送手段の部位で発生した紙粉、異物等の付着物を確実に除去することができる
請求項記載の発明によれば、前記構成により、スリップや斜行等の発生によりジャムや搬送不良の生じやすい厚紙や封筒のような腰の強い(剛性の高い)シートを使用する必要性のない場合には、ユーザの選択によって、例えば従来のようなローラ等の他の搬送手段に容易に変更することができるので、安価で高品質なシート搬送装置を提供することができるとともに、ベルト搬送手段がシート搬送装置本体に装着されている場合には、簡単かつ低コストで済む構成で、シート種類(紙種)対応性に優れたシート搬送装置を提供できるという基本的な効果を奏することは元より、クリーニング手段によって、ベルト搬送手段のベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物が除去・クリーニングされるので、ベルトの表面が常に安定した清浄状態に保たれ、摩擦係数の低下もなく安定したシート搬送性能を保持できる。また、ベルト搬送手段のベルトは導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段にはバイアス電流が印加されているので、シートをベルトに静電吸着でき、さらに安定した搬送力を保持することが可能となり、この静電吸着作用によりシート表面に付着した紙粉等を積極的にベルト側に吸着させてクリーニングすることができる。また、請求項記載の発明と請求項10または11記載の発明とによれば、シート搬送方向の下流に配置された画像形成装置本体側の像担持体(例えば感光体等)や転写手段(例えば転写ユニット等)への紙粉等の流入・持ち込みをさらに確実に防止することが可能となり、さらに異常画像の発生し難い画像形成装置が実現できる。
請求項3記載の発明によれば、ベルト搬送手段のベルトは導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段にはバイアス電流が印加されているので、請求項1記載の発明の効果に加えて、シートをベルトに静電吸着でき、さらに安定した搬送力を保持することが可能となり、この静電吸着作用によりシート表面に付着した紙粉等を積極的にベルト側に吸着させてクリーニングすることができる。また、請求項3記載の発明と請求項10または11記載の発明とによれば、シート搬送方向の下流に配置された画像形成装置本体側の像担持体(例えば感光体等)や転写手段(例えば転写ユニット等)への紙粉等の流入・持ち込みをさらに確実に防止することが可能となり、さらに異常画像の発生し難い画像形成装置が実現できる。
請求項記載の発明によれば、クリーニング手段および付着物回収手段の少なくとも一方がシート搬送装置本体に対して着脱自在に構成されているので、付着物回収手段内に蓄積した紙粉、異物等の付着物を容易に清掃し、シート搬送装置本体外に廃棄することができる。
請求項記載の発明によれば、ベルト搬送手段、付着物回収手段およびクリーニング手段を一体化したベルトユニットが、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成されているので、付着物回収手段内に蓄積した紙粉、異物等の付着物を容易に清掃し、シート搬送装置本体外に廃棄することができるとともに、着脱に必要な構成要素(構成部品、部材)等をベルト搬送手段、付着物回収手段およびクリーニング手段の全てに設ける必要がなく、それらを別々にシート搬送装置本体に対して着脱自在に構成した場合と比べて、安価に済むシート搬送装置を提供することができる。
請求項6記載の発明によれば、前記構成により、スリップや斜行等の発生によりジャムや搬送不良の生じやすい厚紙や封筒のような腰の強い(剛性の高い)シートを使用する必要性のない場合には、ユーザの選択によって、例えば従来のようなローラ等の他の搬送手段に容易に変更することができるので、安価で高品質なシート搬送装置を提供することができるとともに、ベルト搬送手段がシート搬送装置本体に装着されている場合には、簡単かつ低コストで済む構成で、シート種類(紙種)対応性に優れたシート搬送装置を提供できるという基本的な効果を奏することは元より、クリーニング手段によって、ベルト搬送手段のベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物が除去・クリーニングされるので、ベルトの表面が常に安定した清浄状態に保たれ、摩擦係数の低下もなく安定したシート搬送性能を保持できる。また、クリーニング手段が、シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材近傍のベルトに当接するように配置されているので、例えば挟持搬送手段の加圧部にクリーニング手段を直接的に取り付ける必要がなく、クリーニング手段とベルト表面との位置精度を向上し、なおかつ、ベルトの配回しをフレキシブルに行うことができることにより、クリーニング手段の配置場所を最適化でき、より安定したシート搬送性を確保することができる。
請求項7記載の発明によれば、クリーニング手段が、シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材近傍のベルトに当接するように配置されているので、請求項1ないし5の何れか一つに記載の発明の効果に加えて、例えば挟持搬送手段の加圧部にクリーニング手段を直接的に取り付ける必要がなく、クリーニング手段とベルト表面との位置精度を向上し、なおかつ、ベルトの配回しをフレキシブルに行うことができることにより、クリーニング手段の配置場所を最適化でき、より安定したシート搬送性を確保することができる。
請求項記載の発明によれば、請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を複数具備するシート搬送装置であって、複数のシート搬送装置の少なくとも一つが、ベルト搬送手段を有することにより、厚紙や封筒のような腰の強い(剛性の高い)シートを搬送する必要性のあるシート搬送装置だけにベルト搬送手段を配置したり、または他のシート搬送装置との交換が可能となるので、ユーザにとって使い勝手のよい、より安価に済むシート搬送装置を提供することができる。
請求項9記載の発明によれば、請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置を有する画像読取装置において、前記各発明の効果を奏する。
請求項10記載の発明によれば、請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置または請求項9記載の画像読取装置を有する画像形成装置において、前記各発明の効果を奏する。
請求項11記載の発明によれば、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機からなる画像形成装置において、前記各発明の効果を奏する。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態を含む本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という)を説明する。実施形態や変形例、実施例等に亘り、同一の機能および形状等を有する部材や構成部品等の構成要素については、同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。図および説明の簡明化を図るため、図に表されるべき構成要素であっても、その図において特別に説明する必要がないものは適宜断わりなく省略することがある。公開特許公報等の構成要素をそのまま引用して説明する場合は、その符号に括弧を付して示し、各実施形態等のそれと区別するものとする。
図1〜図3および図16を参照して、本発明の後述する実施形態を適用するシート搬送装置およびそれを搭載した画像形成装置について説明する。図1〜図3および図16には、上記先願発明に係る新規な例が含まれているので、その部分については詳しく説明する。まず、図1を参照して、画像形成装置の一例としての複写機1の全体構成を説明する。
複写機1は、原稿の表面から画像を読み取って各種のシート状記録媒体(以下、「シート」という)としての記録紙、転写紙、用紙、OHPフィルムなどに複写画像を形成するモノクロ複写機である。この複写機1は、読み取った原稿画像に基づいて所定の画像形成処理を行う画像形成部を有する画像形成装置本体2と、この画像形成装置本体2を載置して該装置本体2にシートの一例としての用紙Sを1枚ずつ供給する給紙装置3と、画像形成装置本体2上に取り付けられ原稿画像を読み取ってこの原稿画像情報を画像形成装置本体2に送出する原稿読取装置4とを有する。
画像形成装置本体2の上部であって原稿読取装置4の下方に空間を形成するようにして、上記画像形成装置本体2を通過した用紙を排出・積載する排紙トレイ9が設置され、給紙装置3から排紙トレイ9に至るまで用紙Sを移動させる搬送経路としての搬送路R1が形成されている。この搬送路R1の大部分は、給紙装置3から画像形成装置本体2の上部に渡り、略水平線に対して略垂直上方向、すなわち略鉛直上方向に延在されていて、該搬送路R1上には、最小サイズの用紙Sに応じた所定間隔を確保して搬送ローラ対やコロ対などによって構成された幾つかのシート搬送手段(以下、「用紙搬送手段」という)が設けられている。これらの用紙搬送手段のうちの何れかの用紙搬送手段は、搬送路R1上の用紙Sを、挟持などによって必ず搬送し続けるように構成されている。さらに給紙装置3には、該給紙装置3の各段に収容された用紙Sを搬送路R1に給送・搬送するシート搬送装置としての用紙搬送装置5が設置されている。
画像形成装置本体2内には、その搬送路R1の上流側から下流側に向けて、画像を形成する画像形成部としての感光体ユニット10と定着装置11とが順に配置されている。この搬送路R1上を上流側から下流側に向けて搬送されてくる用紙Sに対して、感光体ユニット10がその生成したトナー像を転写した後、定着装置11がその転写されたトナー像を用紙Sに定着して、そのトナー像を定着された用紙Sが、搬送路R1の末端に配置された排紙トレイ9に排出されるようになっている。
感光体ユニット10は、像担持体としての単一のドラム状の感光体10Aを有し、回転軸を中心にして、画像形成装置本体2内の図示しない側板に回転可能に支持されている。感光体10Aは、感光体ユニット10側か画像形成装置本体2側かの何れかに一方に設けられたモータなどの駆動源から回転駆動力が伝達されて、図中矢印で示す回転方向に安定した一定速度で回転駆動されるようになっている。
感光体10Aの周囲には、図中矢印で示す回転方向に順に、現像装置12と、転写装置13と、感光体クリーニング装置18と、除電装置と、帯電装置14とが配置され、感光体10Aの反時計回りの回転方向におけるその1回転の範囲内に、これらの各装置12〜14それぞれによって、その上流から下流に渡って順次、現像位置、転写位置、クリーニング位置、除電位置、帯電位置が設定されている。
さらに、帯電位置と現像位置との間には、潜像形成位置が設定され、この潜像形成位置に所定のレーザ光を照射して、画像情報に応じた不可視の潜像を書き込むための露光装置47が、感光体ユニット10からやや離れた斜め下方に配置されている。そして、感光体10Aが所定の反時計周りに回転駆動されるとともに、この感光体10Aの回転に同期して各装置12〜14、および露光装置47が、それぞれ所定に連係した協働動作を行うことにより、一連の画像形成処理が実行される。
すなわち、現像装置12は、その表面からトナー粒子を放射状に起立させたトナーブラシを生成する現像ローラなどの適宜の周知の構成を有し、感光体10A表面上の所定箇所に生成され該感光体10Aの回転に伴い周上を移動して現像位置を通過する潜像に対して、トナーブラシ先端のトナー粒子を付着させ、該不可視の潜像をモノクロトナー像で可視像化する。
転写装置13は、略上下方向に所定に離間させて対向配置された2つの支持ローラ15,16と、これらの支持ローラ15,16間に張架された無端ベルトからなる転写ベルト17とで構成され、感光体10A外周表面上のトナー像を用紙Sに転写し、未定着のトナー像が転写された用紙Sを搬送路R1の下流側に搬送する。すなわち、下方の支持ローラ16は、その転写ベルト17を巻回した部分が、感光体10Aの略右斜め下方箇所に圧接されて、感光体10A表面と転写ベルト17とが接した箇所に、転写位置が設定されている。また、上方の支持ローラ15は、定着装置11の導入口の手前に配置されている。
感光体クリーニング装置18は、感光体10A上のクリーニング位置に、その先端のブレードエッジが所定圧を確保して当接するように構成された図示しないブレード材か、または同クリーニング位置に接して感光体10Aの回転に従動回転する回転ブラシかの何れか、あるいは両方の構成を有し、転写後の感光体10A表面に残留したトナーや異物などを除去する。
除電装置は、所定強度の発光が可能なランプを主体に構成されており、このランプから除電位置に、除電用の光を照射して、該除電位置を通過する感光体10A表面上の帯電状態を解除し、転写位置を通過した後の感光体10Aの表面電位を、初期状態に復帰させるようにしている。
定着装置11は、熱源としての電熱ヒータなどを内蔵した加熱ローラ31と、この加熱ローラ31に略水平方向に対向配置され該加熱ローラ31側に押圧付勢された加圧ローラ32とを有する。図示しないモータなどの駆動源により加熱ローラ31が回転駆動されると、これに接した加圧ローラ32が従動回転されるとともに、両ローラ31,32が接した箇所には、所定の加熱温度と加圧力とが確保されて、トナー像を用紙上に定着させるためのニップ部が形成される。
なお、同図中の20は、新品・新規トナーを収容したトナーボトルなどからなるトナー収納容器であり、このトナー収納容器20から現像装置12まで、図示しないトナー搬送経路が形成されている。現像装置12が自身内のトナーを現像用に消費して不足した場合には、新規トナーがトナー収納容器20から現像装置12に補充されるようになっている。
画像形成装置本体2の下方には、読み取る原稿のサイズに応じて、自動的にまたはユーザの手動設定によって用紙サイズを択一的に選択可能にした給紙装置3が設けられている。すなわち、給紙装置3は、シート収容手段としての複数の給紙トレイ51,51を多段に収納・配置されており、各給紙トレイ51,51には、互いに異なる紙種としてそれぞれ各種サイズおよび用紙搬送方向に対して縦横の向きにした用紙Sが、多数枚積載・収納されている。
給紙装置3は、さらに具体的には、給紙トレイ51を2段積層した装置構成であり、下段が後述するベルト搬送手段、上段が従来手段で構成された装置である。
原稿読取装置4は、その骨組みをなす読取装置本体4Aを有し、この読取装置本体4Aの上面には、所定範囲に亘りコンタクトガラス57が配置されている。読取装置本体4A内には、コンタクトガラス57面上の所定範囲を走査対象にして光学的に原稿画像を読み取る読取手段が収納されており、この読取手段は、少なくとも、第1走行体53、第2走行体54、結像レンズ55および例えばCCDなどからなる読取センサ56から主に構成されている。
また、原稿読取装置4には、コンタクトガラス57を覆う閉止位置と開放した開放位置とに開閉可能に構成された原稿押さえ板58が、読取装置本体4Aの上面に設置されている。すなわち、原稿押さえ板58は、コンタクトガラス57よりも大きな縦横寸法で形成され、その一端が図示しないヒンジで読取装置本体4Aの上面に開閉自在に支持されている。
上述の構成に基づき、複写機1の動作を説明する。まず、複写機1で原稿をコピーするとき、原稿読取装置4の原稿押さえ板58を閉止位置から開放位置に、ユーザが手動で開いて、コンタクトガラス57上に原稿を載置・セットし、次いで原稿押さえ板58を閉じる方向に手動操作し、この原稿押さえ板58によって、コンタクトガラス57上にセットした原稿を上方から押える。この操作により、原稿面が正確に読み取り可能となるように、原稿がコンタクトガラス57に密着されて平面状に広げられ、かつ同ガラス57上に原稿が固定される。
そして、複写機1に予め備えられている図示しない操作画面部に設置されたスタートスイッチを、ユーザが押下・オン操作すると、直ちに原稿読取装置4の読取動作が開始され、図示しない駆動機構によって第1走行体53および第2走行体54が走行される。そして、第1走行体53の光源からの光が原稿に向けて照射され、この原稿面からの反射光が第2走行体54に向かい、この反射光が第2走行体54のミラーで反射されて結像レンズ55を介して読取センサ56に入力され、この結果、読取センサ56によって、原稿の画像などが光電変換されて読み取られる。
また、上記したようにスタートスイッチがオン操作されると、感光体ユニット10の感光体10Aが回転を開始して、その感光体10A上に、読み取った原稿画像に基づき、トナー像を形成する動作が開始される。すなわち、感光体10Aの回転に伴って該感光体10A外周表面の所定箇所が、順次、帯電装置14、露光装置47、現像装置12、転写装置13、感光体クリーニング装置18、除電装置との間でそれぞれ設定された各位置を通過して、順次、所定の帯電状態に帯電され、潜像が生成され、トナー像に可視像化され、用紙Sに転写されてから、残留トナーが除去され、帯電状態が解除されて1サイクルが完了し、形成する画像サイズに応じて、回転方向における外周表面の所定長さの範囲にトナー像を生成するように、そのサイクルが所定に持続される。
上記したスタートスイッチの押下により、給紙装置3内の自動または手動選択された用紙Sが収納された給紙段の給紙トレイ51から、該給紙段に付設された用紙搬送装置5の動作によって、1枚の用紙Sが所定の用紙搬送経路(シート搬送経路)を介して搬送路R1に搬送される。この用紙Sは、搬送コロなどによって画像形成装置本体2内の搬送路R1上を略鉛直上方に向けて搬送され、用紙Sの先端がレジストローラ対21に突き当たって一旦停止する。他方、手差し給紙の場合には、手差しトレイ67上にセットされた用紙Sが、まず手差しトレイ用の給紙ローラ67Aの回転により繰り出され、複数枚積載・セットされた際には、同手差しトレイ用の分離ローラ67B,67Cによって1枚に分離されて、手差し給紙路R2に搬送され、さらに手差し給紙路R2から搬送路R1に搬送され、用紙Sの先端がレジストローラ対21に突き当たって一旦停止する。
そして、レジストローラ対21は、回転駆動された感光体10A上のトナー像の相対移動に合わせた正確なタイミングで回転を開始し、一旦停止した用紙Sを転写位置に送り込む。この結果として、この用紙S上に転写装置13によりトナー像が転写される。
こうして未定着なモノクロトナー画像が転写された用紙Sは、搬送路R1の一部を形成した転写装置13の転写ベルト17によって定着装置11へ搬送され、定着装置11により所定の熱と加圧力とが加えられることにより、画像が用紙S上に定着される。画像が定着された用紙Sは、切換爪34により排紙トレイ9に至る搬送路R1に向けてガイドされ、各排出ローラ35〜38により排紙トレイ9上に排出されて、排紙トレイ9上にスタックされる。そして、ユーザは、排紙トレイ9上にスタックされた用紙を、排紙トレイ9と原稿読取装置4との間であって装置正面側の開放部から取り出すことができる。
また、ユーザの設定入力によって、両面コピーモードが選択されているときには、片面に画像を定着された用紙Sは、切換爪34により用紙反転装置42側に搬送され、この用紙反転装置42内に配置された複数のローラ66対や、図示しないガイド部材によって、反転搬送路R3上を往復移動させて、用紙面の上下向きを反転させてから、感光体ユニット10よりも手前に位置した箇所からレジストローラ対21を介して搬送路R1に復帰させ、この搬送路R1上を搬送されて再び転写位置へ導かれ、今度は用紙Sの裏面に画像を転写し定着した後に、排出ローラ35〜38によって排紙トレイ9上に最終的に排出される。
次に、上記先願発明を適用した用紙搬送装置5の特徴的な構成を説明する。
用紙搬送装置5は、図2および図3に示すように、図1に示した給紙装置3における所定段(この例では下段)の給紙トレイ51に積載・収容された多数枚の用紙Sから1枚の用紙Sを引き出し、引き出された用紙Sの用紙搬送方向(シート搬送方向)を変更し、略鉛直上方の画像形成装置本体2へ給送するシート搬送装置である。
用紙搬送装置5は、用紙Sを搬送する第1の搬送手段(以下、「第1搬送手段」という)6と、第1搬送手段6の用紙搬送方向の下流側に配置され、第1搬送手段6により搬送されてきた用紙Sを搬送する第2の搬送手段(以下、「第2搬送手段」という)7とを有し、第1搬送手段6の用紙搬送方向と第2搬送手段7の用紙搬送方向とが異なり、これら第1搬送手段6および第2搬送手段7の何れもが用紙Sを1対の搬送回転部材で挟持して搬送する挟持搬送手段としてそれぞれ構成され、すなわち、第1搬送手段6はフィードローラ61とリバースローラ62との2つの対向配置された搬送回転部材からなる第1搬送回転部材対の構成とされ、第2搬送手段7はグリップローラ81とローラ状のプーリ83およびローラ状のプーリ83の間に張設された搬送ベルト82との2つの対向配置された搬送回転部材からなる第2搬送回転部材対の構成とされ、この第2搬送回転部材対の一方は、用紙Sと接触する搬送ベルト82を備えたベルト搬送手段8であり、かつ、このベルト搬送手段8における搬送ベルト82上に形成されたベルト搬送面は、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に形成される用紙搬送経路(シート搬送経路)としての第1搬送路Aの外郭方向に外れた位置に配置されていることを特徴としている。
上述したように、フィードローラ61とリバースローラ62とからなる第1搬送回転部材対の用紙搬送方向と、グリップローラ81と搬送ベルト82とからなる第2搬送回転部材対の用紙搬送方向とは、互いに異なり、つまり第1搬送回転部材対の用紙搬送方向は、図2および図3中の右斜め上方向である略水平方向に設定されているのに対して、第2搬送回転部材対の用紙搬送方向は、略鉛直上方向に設定されている。これにより、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に形成される第1搬送路Aは、この第1搬送路Aで用紙搬送方向を急激に変化させる曲率半径の小さな湾曲した曲率部を形成している。
ここで、第1および第2搬送手段6,7の各用紙搬送方向を厳密に表現すると、次のようである。すなわち、図16において、第1搬送手段6の用紙搬送方向は、フィードローラ61の回転中心と、リバースローラ62の回転中心と、フィードローラ61およびリバースローラ62の挟持部(ニップ部)の中心との3点を結ぶ線分におけるニップ部の中心に対して、直交する略水平方向に設定されている。
同様に、第2搬送手段7の用紙搬送方向は、グリップローラ81の回転中心と、プーリ83の回転中心と、グリップローラ81および搬送ベルト82の挟持部(ニップ部)の中心との3点を結ぶ線分におけるニップ部の中心に対して、直交する略鉛直上方向に設定されている。
換言すれば、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に形成されて用紙搬送方向を変更するように構成した搬送経路において、搬送経路を構成し搬送する用紙Sの厚さ方向の向きを規定した1対の対向面のうち、第1搬送手段6から送り出された用紙Sの先端が当接する側の面を、少なくとも、該用紙Sの先端が当接する部位を開始端にして、その用紙搬送方向の長手方向に渡って、第2搬送手段7に至るまでの所定範囲を、連続的かつ常時、第2搬送手段7の挟持部に近づく方向に移動する搬送ガイド面に構成しており、この搬送ガイド面は、ベルト搬送手段8における搬送ベルト82上に形成されたベルト走行面(ベルト搬送面)によって形成している。また、第1搬送手段6の用紙搬送方向に沿った延長線と、第2搬送手段7の用紙搬送方向に沿った延長線とで囲まれた範囲を内郭とし、これ以外を外郭としており、上記の平坦なベルト走行面によって形成された用紙搬送に供される搬送ベルト82の搬送面82aは、内郭から外郭方向に外れた位置に配置され、かつ、概略、用紙進行方向と交差するように延在されている。
ベルト搬送手段8は、図3および図16に示すように、搬送ベルト82と、該搬送ベルト82を走行可能に保持する一対のベルト保持回転部材としての上記したローラ状のプーリ83およびローラ状のプーリ84とから主に構成される。
ベルト搬送手段8は、第1搬送手段6により搬送されてきた用紙Sの先端が、プーリ83およびプーリ84に保持されている該搬送ベルト82部分を除く該搬送ベルト82の搬送面82aに当接(接触)するように配置することが肝要である。このように、プーリ84の軸中心(プーリ軸84aの中心)が、リバースローラ62の下端位置よりも上方であって搬送ガイド部材71の下流端71bの高さよりも下方に位置するようにしてベルト搬送手段8を配置することにより、用紙Sの先端が搬送ベルト82の腹の部分(いわば「有効搬送面」とも呼ぶべき部分である)に衝突することによって、搬送ベルト82の安定した適度な弾性変位・変形状態が得られ、用紙Sの先端の反発を招くことなく、用紙Sの先端が搬送ベルト82の搬送面82aに確実に当接した状態が保持されて、後述の作用効果を得ることができる。
これに対し、用紙Sの先端が、搬送ベルト82のプーリ83およびプーリ84に保持されている該搬送ベルト82部分に当接(接触)してもよいように配置すると、搬送ベルト82がプーリ83およびプーリ84に保持されている該搬送ベルト82部分は、一般的に搬送ベルト82の腹の部分よりも硬く弾性変位・変形状態も小さくなることから、用紙Sの先端が上記部分に当接した際には反発したり安定した適度な弾性変位・変形状態が得られなくなったりする点から好ましくない。これは、後述する実施例や実施形態でも同様である。
また、ベルト搬送手段8は、図16に示すように、第1搬送手段6により搬送されてきた用紙Sの先端が、搬送ベルト82の搬送面82aに対して鋭角の突入角度θをもって進入するように配置することも肝要である。このようにベルト搬送手段8を配置することにより、用紙Sの先端が上述した搬送ベルト82の腹の部分に安定して当接することによって、用紙Sの先端が搬送ベルト82の搬送面82aに確実に当接した状態が保持されて、後述の作用効果を得ることができる。
用紙Sの先端が、搬送ベルト82の搬送面82aに対して略垂直ないし直角の突入角度θをもって進入するように配置した場合には、用紙Sの先端部の搬送ベルト82の搬送面82aへの当接状態が不安定になる、例えば搬送ベルト82の走行方向と反対の方向に折れ曲がったり、反発を招いたりする点から、好ましくない。これは、後述する実施例や実施形態でも同様である。
給紙装置3における各段の給紙トレイ51は、複写機1に使用可能として取り扱われる最大サイズの用紙Sを格納可能な平面形状を確保して、上方開口の略平箱状に形成され、その底面にはシート積載手段としての底板50が設けられている。底板50は、図2の左側の基端部が、給紙トレイ51に所定の角度範囲で回動自在、すなわち揺動可能に支持された水平な軸50Aに取り付け固定され、図2の右側の自由端部が、軸50Aを中心にして給紙トレイ51内において揺動可能に構成されている。
また、給紙トレイ51の底部には、所定形状の凹部が形成され、この凹部に、上昇アーム52が格納されている。上昇アーム52は、その基端部が前記凹部内に所定の角度範囲で回動自在、すなわち揺動可能に支持された水平軸52Aに固着されるとともに、この水平軸52Aには、図示しない回転駆動源から任意の回転方向の回転駆動力が伝達されて回動されることにより、上昇アーム52が水平軸52Aを中心として所定に傾斜した位置を占めるように揺動駆動される。これにより、上昇アーム52の自由端部が底板50を押し上げて、底板50上に載置された用紙Sの最上面の片側周縁を、所定の高さ位置に保つようになっている。
上述したとおり、給紙トレイ51は、底板50上に用紙Sを積載して格納するとともに、底板50における図において右端側の自由端部を上昇・傾斜させて積載した用紙Sをせり上げ、1枚ずつ用紙Sが給送されてその積載枚数が減少しても、その最上面を所定の高さに維持するように構成されている。
給紙トレイ51は、上述したように、給紙装置3の本体に対して着脱・挿脱自在に構成されている。すなわち、給紙トレイ51は、図1に示すように給紙装置3の本体内に挿入・装着されることで給紙可能となる装着位置と、給紙装置3の本体から図1において紙面の手前側に引き出され・離脱されることで、用紙Sの補充や用紙Sのサイズ交換等が可能となる離脱位置とを選択的に占めることが可能に構成されている。
また、少なくとも第1搬送手段6、第2搬送手段7、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に配置される用紙搬送経路(搬送路)は、給紙トレイ51を引き出したときに本体に残される。よって、本実施形態では胴内排紙型の画像形成装置であるが、移動案内手段を設けることにより、上記搬送路を従来と同様の曲率またはそれ以下の曲率で搬送できるので、装置の幅方向を大きくすることなく、胴内排紙型の利点を減殺することを防ぐことができる。
このように所定高さに上昇された用紙Sの最上面に接するように、ピックアップローラ60が、給紙装置3の本体側の機体外形をなすハウジング80に回転可能に軸支されている。ピックアップローラ60による用紙Sの引き出し方向に沿った延長線上に、用紙Sを1枚に分離して給送する給紙分離機構(分離部)が位置しており、この分離給紙機構は、フィードローラ61とリバースローラ62とが所定圧で接したニップ部を形成するように構成されている。
ピックアップローラ60は、図3に詳しく示すように、図示しない芯金と一体的に形成された軸60aの周りに一体的に固着されていて、軸60aとともに回転自在になされた周知のもの、あるいは軸60aと前記芯金との間にワンウェイクラッチ(図示せず)を設けて、非駆動時には軸60aに対してフリーに回転するように支持されているものである。ピックアップローラ60の外周表面を含む外周部には、用紙Sと接触したときに容易にピックできるように用紙Sに対して摩擦係数の高いゴム等の軟質の高摩擦材料が用いられている。また、ピックアップローラ60の外周表面部は、適宜、摩擦抵抗を増大するために略鋸刃状の突起が全周に形成される場合もある。
本例では、例えば積載された用紙Sを重送することなく1枚に分離して送り出す給紙方式(シート給送方式)として、戻し分離方式であるFRR(Feed Reverse Roller)給紙方式を採用している。このFRR給紙方式による送り出し機構は、用紙搬送方向に進む順方向に回転駆動されるフィードローラ61と、このフィードローラ61の下側に当接して、図示しないトルクリミッタを介して逆回転方向の回転駆動力が伝達されて逆転駆動されるリバースローラ62とを設けた構成とされ、フィードローラ61は、底板50上の最上面の用紙Sに接する一方、リバースローラ62は、2枚以上かに拘わりなくフィードローラ61に接している用紙Sの下面に接触している。
フィードローラ61は、図示しない芯金と一体的に形成された軸61aの周りに一体的に固着されていて、軸61aとともに回転自在になされているか、あるいはピックアップローラ60と同様の支持方法を取られる場合もある。フィードローラ61の外周表面を含む外周部には、ピックアップローラ60と同様に用紙Sと接触したときにこれを容易に用紙搬送方向に送り出すことができるように用紙Sに対して摩擦係数の高いゴム等の軟質の高摩擦材料が用いられている。また、フィードローラ61の外周表面部は、適宜、摩擦抵抗を増大するために略鋸刃状の突起が全周に形成される場合もある。
リバースローラ62は、図示しない芯金と一体的に形成されていて、前記トルクリミッタを介して、リバースローラ駆動軸62aとともにハウジング80に回動自在に支持されている。
FRR給紙方式では、リバースローラ62には、フィードローラ61とは逆回転方向へ向かう弱いトルクが前記トルクリミッタを介して付与されている。従って、リバースローラ62は、フィードローラ61と接触している状態、あるいは1枚の用紙Sが両ローラ61,62間に進入した状態では、リバースローラ62がフィードローラ61に連れ回りする。すなわち、前記トルクリミッタの作用によって、例えば該リバースローラ駆動軸に対してリバースローラ62がスリップして、フィードローラ61と同様に、給紙方向に進む順方向にリバースローラ62が回転する。他方、フィードローラ61と離間した状態、あるいは2枚以上の用紙Sが両ローラ61,62間に進入した状態では、リバースローラ62が逆回転する。このため、重送した用紙Sの進入時には、最上面の用紙Sであるフィードローラ61に接した1枚の用紙S以外の、リバースローラ62に接した他の用紙Sが用紙搬送方向の下流側へ戻され、これによって用紙Sの重送が防止される。
同図中の65は、給紙装置3の本体側に設けた駆動源からの回転駆動力が出力される駆動軸に結合されたアイドラギヤであり、ギヤ同士の噛合またはベルト伝動によって、給紙装置3から供給される回転駆動力をピックアップローラ60およびフィードローラ61に分配して伝達し、ピックアップローラ60およびフィードローラ61を、それぞれ所定速度で回転駆動するようにしている。
なお、第1の搬送手段6は、図1〜3等に示したフィードローラ61とリバースローラ62とからなるFRR給紙方式に限らず、例えばフィードローラ(もしくは給紙ローラ)との協働作用によりシートを1枚ずつ分離搬送する分離パッド等の分離部材とを有する構成、すなわち、重なり合った用紙間の摩擦力よりも分離パッドと用紙との間の摩擦力を大きくすることによって、下層の用紙は残されて最上の用紙だけが送り出されるよう構成した摩擦分離方式であってもよい。
フィードローラ61の斜め上方には、第2搬送手段7における第2搬送回転部材対の他方の搬送回転部材であるグリップローラ81が、グリップローラ81と一体的に形成された回転駆動軸81aを介して、ハウジング80に回転自在に軸支されて配置されている。 グリップローラ81の近傍には、このローラ81の外周面に搬送ベルト82を介して接するようにハウジング80に回転自在に軸支され、かつ、グリップローラ81に水平方向に対向して前記したプーリ83が配置されている。
プーリ83は、プーリ軸83aと一体的に形成されていて、プーリ軸83aとともにハウジング80に回転自在に支持されている。プーリ83の左斜め下方には、ハウジング80に回転自在に軸支された前記したプーリ84が配置されている。プーリ84は、プーリ軸84aと一体的に形成されていて、プーリ軸84aとともにハウジング80に回転自在に支持されている。プーリ83は、搬送ベルト82がグリップローラ81および搬送ベルト82、プーリ83(挟持搬送手段)に対して接離自在に構成され、搬送ベルト82を走行・回転自在に支持する第1のベルト回転部材としての機能を、プーリ84は、プーリ83よりも第1搬送路A寄りの部位に配置され、搬送ベルト 82を走行・回転自在に支持する第2のベルト回転部材としての機能をそれぞれ有する。
搬送ベルト82は、一部上述したが、無端ベルトであり、各プーリ83,84間に張設されている。各プーリ83,84の軸間距離は、予め所定に設定されている。すなわち、これらのプーリ83,84によって張架されて、該プーリ83,84間に形成された搬送ベルト82の直線状のベルト走行面(ベルト搬送面)は、第1搬送手段6によって送出される用紙Sの先端が、必ず接する位置に配置されている。このように、グリップローラ81の外周面には、プーリ83の外周面に巻き掛けられた搬送ベルト82の外周面が所定圧をもって接しており、この接触部位に挟持部(ニップ部)が形成されている。
搬送ベルト82は、弾性部材である例えばゴム部材で形成されていて、その表面には、該ベルト自体の材質によって、または適宜の表面処理が施されて、使用される用紙S(シート)に対して所定の摩擦係数が設定されている。すなわち、搬送ベルト82は、用紙Sに対面して該用紙面に接する、その搬送面としてのベルト表面が、用紙面とベルト表面との間のすべり接触を回避して、ベルト表面から用紙面に搬送推進力を確実に伝達できる摩擦係数が設定されている。
また、搬送ベルト82は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向のベルト幅が、少なくとも、搬送する最大サイズの用紙幅とほぼ同じ幅が確保されている。すなわち、搬送ベルト82のベルト幅としては、少なくとも、搬送する最大サイズの用紙幅以上のベルト幅が設定され確保されている。同様に、搬送ベルト82を張架したプーリ83,84および搬送ベルト82に対向接触したグリップローラ81は、それぞれの用紙幅方向(軸長手方向)のプーリ、ローラ長さが、前記ベルト幅以上の長さに形成されている。従って、第1搬送手段6から送出された用紙Sは、必ずその用紙幅全域に渡って搬送ベルト82に接することになり、両者間の接触面積を可能な限り最大限に確保できる。これに伴い、常時、用紙搬送方向に移動される搬送ベルト82から用紙Sに供給される推進力、つまり用紙Sをその搬送方向に進める搬送推進力も、可能な最大限の力を搬送ベルト82から用紙Sに伝達することができる。
グリップローラ81の回転駆動軸81aには、該グリップローラ81の回転駆動用に専用に設けられた電動モータなどの図示しない回転駆動源がギヤやベルト等の駆動力伝達手段を介して連結されている。グリップローラ81は、前記駆動力伝達手段を介して、前記回転駆動源から所定の回転速度の回転駆動力が伝達されて回転駆動される。これにより、グリップローラ81は、駆動ローラとされる一方、該グリップローラ81に接した搬送ベルト82、および該搬送ベルト82の接触部位をそのベルト内側から支持したプーリ83は、駆動ローラとしてのグリップローラ81の回転に従動して、ベルト送り駆動される従動ベルト、および前記従動ベルトを介して回転駆動される従動ローラとされている。もちろん、プーリ84も、前記従動ベルトとしての搬送ベルト82を介して回転駆動される従動ローラである。
駆動機構22は、図17および図18に示すように、単一の駆動源・駆動手段としてのステッピングモータからなる給紙モータ23と、給紙モータ23の出力軸に固設されたモータギヤ24と、このモータギヤ24と噛み合うアイドラギヤ25と、このアイドラギヤ25と噛み合い、フィードローラ61の軸61aの一端部に固定されたフィードローラ駆動ギヤ61Bと、このフィードローラ駆動ギヤ61Bと噛み合うアイドラギヤ26と、このアイドラギヤ26と噛み合い、グリップローラ81の回転駆動軸81aの一端部に固設されたグリップローラ駆動ギヤ81Aと、フィードローラ61寄りの軸61aの他端部に固定されたフィードローラギヤ61Aと、このフィードローラギヤ61Aと噛み合う上記したアイドラギヤ65と、このアイドラギヤ65と噛み合い、ピックアップローラ60寄りの軸60aの他端部に固定されたピックアップローラギヤ60Aとから主に構成されている。
給紙モータ23は、ハウジング80に固定されている。アイドラギヤ25,26,65は、それぞれハウジング80に回転自在に支持されている。
上述したとおり、本例においては、コンパクトで省スペースである用紙搬送装置5として構成、すなわち後述する実施例1等に例示するように第1搬送路Aが曲率半径の比較的小さな曲率部で構成されている関係上、給紙モータ23は、単一であり、第1搬送手段6および第2搬送手段7の駆動手段を兼用していて、装置のコンパクト化に寄与している。
なお、リバースローラ62の駆動は、例えばフィードローラ61に対する圧解除等を行うソレノイド等を備えていて別系統である。図17において、62bは、図1〜図3および図16に示した例において、図示しないトルクリミッタと説明したものを表している。
図1〜図3および図16に示した実施形態例では、ピックアップローラ60およびフィードローラ61の回転駆動関係を簡略的に説明したが、実際には、図18に拡大して示すように、両ローラ60,61はピックアップアーム部材64によって各軸60a,61aが連結されており、ピックアップローラ60がフィードローラ61側の軸61aを中心としてピックアップアーム部材64を介してピックアップ揺動・変位するように、図示しないソレノイドおよびバネの組み合わせによって駆動されるようになっている。
実際の駆動機構22では、給紙モータ23ないしフィードローラ61間にはより多くのギヤおよびタイミングベルト等の駆動力伝達部材が適宜配設されているが、ここではグリップローラ81が回転搬送駆動部材であることを明示するためその一例を両図に簡略的に示した。
ここで、ベルト搬送手段8の搬送ベルト82は、駆動機構22により回転駆動されるグリップローラ81(回転搬送駆動手段・回転搬送駆動部材)と直接接触して連れ回る構成であるので、搬送ベルト82側を駆動する場合よりもグリップローラ81側を駆動した方が、搬送ベルト82の線速度のばらつきを小さくできる。これにより、第1搬送路A(用紙搬送経路)のターンの外側(外郭方向)に第2搬送手段7のニップ部に向けて回転する搬送ベルト82を配置することで、第1搬送路Aのターン部での厚紙等の比較的剛性の高い用紙搬送性の向上を可能とし、搬送ベルト82と対向し直接接触するグリップローラ81を駆動し、搬送ベルト82を連れ回りさせることで、安定した線速度で用紙を第2搬送手段7以降に搬送させることが可能となる。
この利点・効果は、次のような技術内容を考察すれば容易に理解できる。すなわち、グリップローラ81を駆動する場合、グリップローラ81の線速度はグリップローラ81自身の外径と回転数とによってのみ決まる。これに対して、搬送ベルト82側を駆動する場合を考えると、搬送ベルト82を駆動する場合、搬送ベルト82の内側に設けたローラ状のプーリ83(ベルト駆動ローラ、主プーリ)によって搬送ベルト82を駆動するのが一般的である。
この場合、搬送ベルト82の線速度は、搬送ベルト82の内側に設けたプーリ83の外径および回転数以外に、構成部品バラツキによる搬送ベルト82の厚さのばらつき、搬送ベルト82の磨耗による厚さの影響、あるいは搬送ベルト82とプーリ83との間のスリップの影響を受ける。このため、搬送ベルト82側を駆動するよりグリップローラ81側を駆動した方が、搬送ベルト82の線速度のばらつきを小さくできる。
なお、上述したほどの効果をそれ程望まなくても良いのであれば、例えば駆動機構22からグリップローラ81の駆動系を除去してグリップローラ81側を従動側とし、かつ、搬送ベルト82側を図示しない駆動機構で駆動するようにしてもよい。
図2、図3および図16において、70は、用紙搬送装置5における内郭側の位置に設けられ、凸状に膨出して用紙Sに接する湾曲し固定したガイド面70aを有した搬送ガイド部材であり、71は、用紙搬送装置5の外郭側の位置に設けられた搬送ガイド部材である。この搬送ガイド部材71は、搬送ガイド部材70に対応して凹状に湾曲し固定したガイド面71aを有し、かつ、搬送ガイド部材70のガイド面70aに対して所定の間隙をもって対面配置されている。このように搬送ガイド部材70と、該搬送ガイド部材70に対面した搬送ガイド部材71および搬送ベルト82によって、第1搬送手段6および第2搬送手段7との間に、第1搬送路Aが形成されている。
図2および図3において、72は、第2搬送手段7を起点として略鉛直上方への縦搬送路における外郭側の位置に設けられガイド面72aを有した搬送ガイド部材であり、73は、給紙トレイ51からフィードローラ61とリバースローラ62との挟持部(ニップ部)へ到る搬送経路を形成するとともに、同ニップ部に用紙Sを案内・進入させる導入口を形成した搬送ガイド部材である。また、搬送ガイド部材70は、第1搬送手段6および第2搬送手段7のニップ部同士を結ぶ線上を横切って略下方(外郭に設けられている搬送ガイド部材71側)に膨出した湾曲面(ガイド面70a)を備えており、その膨出の程度は、用紙Sの先端を必ず搬送ベルト82の搬送面82a(以下、「ベルト搬送面82a」ともいう)に到達させるように、用紙Sを緩やかに湾曲させる程度に設定されている。
図1および図9に示すように、給紙装置3における上段の装置構成は、従来手段で構成された装置であり、上述した下段の装置構成と比較して、図1において、用紙搬送装置5に代えた用紙搬送装置5’を用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5’は、用紙搬送装置5と比較して、第2搬送手段7に代えて第2搬送手段7’を用いる点のみ相違する。第2搬送手段7’は、第2搬送手段7と比較して、第2搬送回転部材対としてのグリップローラ81とローラ状のプーリ83とから構成される点のみ相違する。なお、ローラ状のプーリ83は、「プーリ」という名称を付与したものの、従来装置におけるグリップローラ81に接触して従動回転する従動ローラ(従動回転部材)と同様のものである。上段の給紙トレイ51および用紙搬送装置5’では、厚紙や封筒等の比較的剛性の高い用紙S(シート)を除き、比較的剛性の低い用紙(シート)Sである普通紙等が用いられる。
次に、給紙装置3における所定段からの給紙動作および該給紙動作に連係して起動される用紙搬送装置5の搬送動作を説明する。
底板50上に積載された用紙Sは、図2に示すように上昇アーム52の揺動・上昇動作によりその最上面が所定の高さになるよう持ち上げられ、先ず、ピックアップローラ60の回転によって最上面の用紙Sが引き出され、フィードローラ61とリバースローラ62とからなる給紙分離機構に搬送される。そして、前記給紙分離機構において、フィードローラ61とリバースローラ62とによる協働作用により最上面の1枚のみが分離され、この分離された1枚の用紙Sが用紙搬送経路の下流側へとさらに搬送されて、図2に示すように用紙Sの先端が搬送ベルト82のベルト搬送面に接触しつつ、搬送ベルト82の矢印方向の走行によって案内移動され、グリップローラ81と搬送ベルト82とのニップ部に到ると、グリップローラ81と搬送ベルト82とによって用紙Sが挟持搬送されつつさらに鉛直上方に搬送され、最終的に用紙Sは垂直姿勢にして送り出される。
より詳細には、フィードローラ61とリバースローラ62とのニップ部に挟持され、該ニップ部から送り出された用紙Sの先端は、まず図2に示すように、搬送ベルト82の搬送面82aに到達して接する。そして、図3に示すように、このベルト搬送面82aの矢印a方向の走行によるベルト搬送面82aの用紙搬送方向への移動に伴い、その用紙Sの先端側から徐々に湾曲され、かつこの湾曲の進展に伴い、ベルト搬送面82aと用紙S面との接触面積が拡大される。従って、たとえ用紙Sが高剛性の用紙であったとしても、ベルト搬送面から用紙面に対して該用紙Sを搬送方向に進めるための十分な搬送推進力が付与できる。このようにして、第1搬送手段6から付与される搬送推進力だけでは、高剛性の用紙Sをより深く湾曲させて搬送する際に生じる搬送抵抗により不足する分を、ベルト搬送手段8から該用紙Sに与えて十分に補える。従って、少なくとも、第1、第2搬送手段6,7間での用紙Sの搬送不良が生じることを回避して、未然に防止でき、その用紙Sの先端を第2搬送手段7のニップ部に到達させることができる。
他方、搬送ベルト82の搬送面82aはそのまま第2搬送手段7のニップ部に連続して延びているので、ベルト搬送面82aに接した用紙Sの先端部は、確実かつスムーズに安定して挟持部に到達することになる。換言すれば、まず高剛性の用紙Sでもその先端部が必ずベルト搬送面に接する程度に緩やかに湾曲させながら用紙Sを第1搬送手段6によって搬送し、その用紙Sの先端部がベルト搬送面82aに接して該ベルト搬送面82aによる能動的な搬送ガイド作用によって、該ベルト搬送面82aから用紙Sにその搬送方向に進めるいわば第2の搬送推進力を得てから、該用紙Sの先端部を第2搬送手段7の挟持部に到達させるように、より深く用紙Sを湾曲させるようにしている。
このようにして用紙Sの先端が第2搬送手段7に到達して、第1搬送手段6および第2搬送手段7によって、用紙Sが挟持搬送された以降は、両搬送手段6,7から充分な搬送力が用紙Sに作用するので、高剛性の用紙Sのスムーズな搬送を継続できる。さらに、用紙Sの後端が第1搬送手段6から離脱して第1搬送手段6からの搬送力が得られなくなっても、用紙S上における第2搬送手段7の挟持部から後端側へかけてのベルト搬送面の接触状態によっては、再びベルト搬送面から用紙面に搬送推進力が補充され、しかも徐々に用紙Sの湾曲の程度が緩和されることから、用紙搬送を持続することができる。これらの結果、用紙搬送装置5として、第1搬送手段6が受け取った用紙Sを、その用紙Sの剛性に拘わりなく、第2搬送手段7から下流側の搬送経路に、確実かつ安定して送り出すことができる。
上述したとおり、ベルト搬送手段8は、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に形成される第1搬送路Aの外郭方向に配置され、用紙Sの先端と接触した状態を保持しつつ第2搬送手段7に向けて用紙Sを移動・案内する移動案内手段としての機能を有する。
そして、本例では、移動案内手段としてのベルト搬送手段8は、搬送ベルト82により、第2搬送手段7の挟持部(ニップ部)に向かう方向に用紙Sの搬送方向を変えて移動・案内する機能も有する。
次に、先願発明に係る参考実施例1(以下、単に「実施例1」という)を説明する。図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5を備えた給紙装置3と基本的な構成・仕様が同じで、株式会社リコー製「imagio Neo453」の給紙装置のみを試験用に改造した複写機(表1に「ベルト方式」として示す)と、従来の用紙搬送装置(図1〜図3において、グリップローラ81に対向接触する搬送回転部材がローラ状のプーリ83(従動ローラ)であり、搬送ベルト82およびローラ状のプーリ84を除去した装置で、図1の給紙装置3に示されている従来の用紙搬送装置5’に相当するもの)を備えた給紙装置を搭載した株式会社リコー製「imagio Neo453」の複写機(表1に「従来方式」として示す)とを使用して、用紙の給送搬送状態(通紙状態)に関する比較試験を実施した。
上記ベルト方式において、上記比較試験に用いたベルト搬送手段8およびその周りの主な部材(従来方式を含む)の詳細は、次のとおりである。
搬送ベルト82の材質:エチレン・プロピレンゴム(EPDM)
搬送ベルト82の硬度:JIS K6253 A型 40度
搬送ベルト82の用紙に対する摩擦係数:2.6
搬送ベルト82の肉厚:1.5mm
プーリ83の直径:13mm
プーリ84の直径:7mm
プーリ83,84の間隔:13mm(プーリ軸83a,84aの軸間距離)
搬送ベルト82の伸張率:7%
各ローラ60,61,62,81の直径:全て20mm
基本的な試験条件として、用紙の腰(剛性:コシ)の強さの代用値として用紙の重さ(メートル坪量)を用い、これを6つの紙種に変えて、常温環境(23℃、相対湿度50%)においてそれぞれ上記複写機における同じ段の給紙トレイから通紙した。そして、図4を参照して以下に説明する試験条件を加味し、紙種別の搬送時間のばらつき(バラツキ)具合を調べる試験を実施した。その搬送時間のばらつき具合の試験結果を図19に、図19の試験結果に基づき通紙状態をまとめたものを表1に示す。
図16において、88は、ピックアップローラ60によりピックアップされた用紙Sの先端を検知する給紙センサを、89は、第2搬送手段7(ベルト方式)またはグリップローラ81とローラ状のプーリ83との対(従来方式)により搬送されてきた用紙の先端を検知する縦搬送センサを、それぞれ示す。給紙センサ88および縦搬送センサ89は、それぞれ反射型のフォトセンサからなる。
また、給紙センサ88と縦搬送センサ89との取り付け・配置間における搬送パス長:用紙搬送距離(シート搬送距離)は、ベルト方式および従来方式ともに次のとおり57mm一定に設定した。すなわち、給紙センサ88の配置部からフィードローラ61とリバースローラ62とのニップ部までの搬送パス長が10mm、フィードローラ61とリバースローラ62とのニップ部から第2搬送手段7のニップ部(ベルト方式)まで、またはフィードローラ61とリバースローラ62とのニップ部からグリップローラ81とローラ状のプーリ83とのニップ部(従来方式)までの搬送パス長が同じ38mm、第2搬送手段7のニップ部(ベルト方式)から縦搬送センサ89の配置部まで、またはグリップローラ81とローラ状のプーリ83とのニップ部(従来方式)から縦搬送センサ89の配置部までの搬送パス長が9mmで、トータルの搬送パス長は57mmである。
用紙搬送装置5の第1搬送手段6と第2搬送手段7との間の湾曲した用紙搬送経路(第1搬送路A)中心での曲率半径は、従来方式およびベルト方式ともに約20mm一定にして実施した。
また、従来方式およびベルト方式ともに、ピックアップローラ60によるピックアップ圧(給紙圧)をパラメータとして、1.1Nと2.2Nとの2種類に変えるとともに、駆動側のフィードローラ61および駆動側のグリップローラ81の線速度がともに同じ154mm/s一定で、給紙センサ88から縦搬送センサ89までの搬送パス長57mmを搬送される用紙の先端の到達時間を、5つの紙種に変えて、それぞれオシロスコープで計測した紙種別搬送時間のばらつき結果を図19のグラフに示す。
図19の試験結果より、紙種としてメートル坪量が256g/m以上になると、従来方式では搬送時間のばらつきが大きく(搬送時間が長く)、用紙のスリップが大きいのに対し、本発明のベルト方式では、搬送時間のばらつきが小さく(搬送時間がそれほど長くならず)、用紙のスリップが小さいことが分かった。また、ピックアップ圧を小さくすると搬送力が低下するが、本発明のベルト方式の場合、ピックアップ圧を小さくしても、さほど搬送時間に影響を及ぼさないことも分かった。よって、本発明のベルト方式を採用した場合、ピックアップ圧を小さくできるので、駆動モータの電力を小さくすることができる。その結果、装置が小型化できる。
次に、図19の試験結果に基づき、通紙状態をまとめた表1について説明する。
ここで、「メートル坪量」とは、紙、板紙(用紙)の重量を表示するとき、1平方メートル当たりの用紙1枚の重さをグラムで表したものに相当する。一般的に、坪量の少ない用紙は「軽い紙」あるいは「薄い紙」であり、坪量の多い用紙は「重い紙」あるいは「厚い紙」であるといえる。
表1の試験結果において、○印で示した「通紙良好」とは、給紙センサ88がオンして用紙(シート)の先端が検出されてから所定時間内に縦搬送センサ89に到達したこと、すなわち搬送良好であることを、×印で示した「通紙不可」とは、給紙センサ88がオンして用紙の先端が検出されてから所定時間内に縦搬送センサ89に到達しなかったこと、すなわち搬送不良であることを、それぞれ表している。
Figure 0004621221
表1の試験結果より、紙種としてメートル坪量が256g/m以上になると、従来方式では通紙不可であったのに対し、図1〜図3および図16に示した本発明に係るベルト方式では全て通紙良好となった。これにより、本発明に係るベルト方式の顕著な効果が認められた。
通紙・搬送状況の対比観察により、従来方式ではメートル坪量が256g/m以上になると、用紙の腰が強くなって、前記湾曲した用紙搬送経路に沿って湾曲するのが難しくなり、図1〜図3および図16を借りて説明すると、その用紙の先端がグリップローラ81に対向接触するローラ状のプーリ83に付き当たってしまうことが分かった。
また、紙種として、メートル坪量が256g/m以上の用紙において、その表面部をコート処理したものと、コート未処理のものとを用いて、通紙・搬送状況の対比観察も行ったが、表1の試験結果以外の特筆する有意差は認められなかった。
上述の実施例1における用紙搬送過程の観察結果から、以下のことが分かった。すなわち、メートル坪量が256g/m以上の剛性の高い用紙Sを第1搬送手段6から第1搬送路Aを経由してベルト搬送手段8におけるベルト搬送面82aに搬送する際には、剛性の高い用紙Sの直進搬送性が高いことから、第1搬送路Aを構成している各種ガイド部材を、その搬送負荷抵抗が小さくなるような単純な形状に変更ないしは各種ガイド部材を全く不要とすることも可能であることが分かった。
それ故に、比較的剛性の高い用紙Sだけを用いて搬送する用紙搬送装置の場合、その必須の構成となるのは、上記した第1搬送手段6と、第2搬送手段7と、第1および第2搬送手段6,7の間に形成される第1搬送路A(この場合はガイド部材が不要)の外郭方向に配置され、用紙Sの先端と接触した状態を保持しつつ第2搬送手段7に向けて用紙Sを移動・案内するベルト搬送手段8(移動案内手段)とである。
上述のことから、第1搬送路Aを形成する上記各種ガイド部材は、比較的剛性の低い、例えば普通紙やPPC等の用紙Sを搬送する場合、その剛性の低い用紙Sの直進性の弱さ(厚紙等の比較的剛性の高い用紙Sと比べた場合の直進性である)を補い、搬送ベルト82の搬送面82aに導き・案内するために必要であると言える。別言すれば、用紙Sの剛性が低くなるほどその直進性の低下を補って、用紙Sの先端を搬送ベルト82の搬送面82aの腹の部分に確実に当接させるために、第1搬送路Aを形成する上記各種ガイド部材のガイド面の形状を設定する必要性があると言える。
換言すれば、その剛性が高くなる用紙S(メートル坪量が大きくなる用紙S)を用いる場合ほど、上述した比較的曲率半径の小さい曲率部の用紙搬送経路を構成する際に使用する種々のガイド部材の形状・配置等の設計に、自由度を持たせることが可能となる。
なお、搬送ベルト82の材質は、上記比較試験に用いたものに限らず、例えばクロロプレンゴムや、ウレタンゴム、あるいはシリコンゴムでもよい。また、搬送ベルト82の各ゴム硬度は、JIS K6253 A型 40〜80度でもよい。
以上述べたように、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5およびこれを有する複写機1によれば、第1搬送路Aの曲率半径を比較的小さく設定することが可能となることにより、取り分け装置本体幅方向のコンパクト化および省スペース化を図ることができ、簡単かつ低コストである装置構成で、紙種対応性に優れた用紙搬送装置および画像形成装置を提供することができる。すなわち、基本的には、第2搬送手段を構成した既存の従動ローラ(プーリ83)に搬送ベルト82を巻き掛けて構成したベルト搬送手段8を新たに設けて追加しただけの構成であり、またベルト搬送手段8の専用の駆動源も不要にしているので、きわめて簡単な構成であり、このため低コストで済む用紙搬送装置および画像形成装置を実現できる。
従来の構成では、搬送ガイド部材70に用紙が接触することによる搬送抵抗が大きいこと、または、第1搬送手段6から第2搬送手段7までの第1搬送路Aにおける搬送負荷等により高剛性の紙種に対応できず搬送不良が生じてしまうのに対して、この用紙搬送装置5では、高剛性の紙種にも対応できて、紙種性に優れた用紙搬送装置となる。すなわち、従来の構成では、所詮、用紙のガイド用に固定部材を配置しただけの構成であるため、移動体とみなせる搬送される用紙と固定されたガイド部材との間の速度差は根本的に解消されず、必ず搬送抵抗を生じてしまうのに対して、前記用紙搬送装置5および複写機1によれば、搬送抵抗をほぼ皆無にできるだけではなく、用紙を下流に進ませるように積極的に搬送推進力を与えながらガイドすることができる(もしくは、第1搬送手段6による搬送力に、第2搬送手段7による搬送力が加わることにより、第1搬送手段6から第2搬送手段7までの第1搬送路Aにおける搬送負荷に対抗できるので用紙を下流に進ませることができる)。つまり、用紙搬送装置5では、用紙Sと搬送ベルト82との両者間に生じる摩擦抵抗は、用紙Sの搬送を妨げる抵抗ではなく、用紙Sに搬送推進力を付与するためのいわば負の抵抗となる。別言すれば、用紙Sの搬送を妨げるように作用する抵抗としてではなく、用紙Sに搬送推進力を付与するように作用する好ましい負の抵抗に転化される。
しかも、用紙Sが搬送されて進む搬送方向において、その用紙Sの先端が搬送ベルト82の走行面に当接してから、紙種による剛性の程度によって差はあるものの、用紙Sの先端部面が搬送ベルト82の走行面に徐々に重なり合うように搬送されることから、ベルト搬送面82aに接する用紙面の面積が漸次増加することになる。このため、このような接触面積の増大に応じて両者間の抵抗力の増加が図れ、用紙を搬送方向に進めるより大きな搬送推進力を搬送ベルト82から用紙Sに供給できるとともに、搬送ベルト82によって、グリップローラ81と搬送ベルト82とのニップ部に向かって用紙Sの進行方向が変えられることとなる。つまり、ベルト搬送面82aから用紙面に伝達される搬送推進力として作用する力は、着実に増強されることになる。
従って、たとえ用紙Sの剛性が高くても、この剛性に打ち勝って、用紙Sを適宜、その厚さ方向に変形つまり湾曲させながら、用紙Sを下流の第2搬送手段の挟持部に向けて確実かつ安定して搬送できる。このように用紙Sが高剛性であることに起因した主要な搬送不良の要因に対処できるので、用紙Sの先端が第2搬送手段の挟持部に到達した以降の用紙搬送も確実かつ安定して持続できる。この結果、用紙搬送装置として、多種多様な紙種に対応することが可能となり、その搬送対応能力を拡充でき、高い搬送性能が得られる。
上述したとおり、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5のベルト搬送手段8は、第2搬送手段7(挟持搬送手段)の対向対の一方が、用紙(シート)の先端部と接触してその接触面積を徐々に広げながらグリップローラ81とのニップ部(挟持部)に用紙Sを移動・案内する移動案内手段の一例であるといえる。これは、後述の図4および図5等に示す用紙搬送装置等でも同様である。それ故に、移動案内手段としては、ベルト搬送手段8に限らず、上記構成・機能を有し、上記作用効果を奏するものならば何でもよい。
(第1の実施形態)
図4を参照して、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5を、本発明の課題の面からさらに改良した第1の実施形態を説明する。第1の実施形態は、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5および複写機1と比較して、ベルト搬送手段8が、シート搬送装置本体の一部としての開閉ガイド79に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段としての従来手段に変更可能に構成されている用紙搬送装置5Aを有することが主に相違する。前記相違点以外は、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5および複写機1と同様である。
なお説明が前後するが、図3および図16に示した例において、括弧を付して示す79は、第1の実施形態における開閉ガイド79と同様の機能構成を付加してもよいことを示している。
換言すれば、図1における下側の用紙搬送装置5のベルト搬送手段8と上段の用紙搬送装置5’の従来手段とを入れ替えたり、両方の給紙段ともにベルト搬送手段8に変更したり、あるいは両方の給紙段ともに従来手段に変更したりというように、ユーザが容易に選択できるように構成されている用紙搬送装置5Aを有することを特徴としている。
図4において、79aは、開閉ガイド79側の外装面を備えた外装パネルを、22は、開閉ガイド79に対して着脱自在に構成されたベルトユニットを、それぞれ示す。ベルトユニット22は、ベルト搬送手段8がユニット筺体としてのユニットケース23内に収納されていて、これらが実質的に一体化されて構成されている。各プーリ83,84は、ユニットケース23の両側壁に図示しない軸受等を介して回転自在に軸支されている。
上段のプーリ83(以下、「ローラ83」と言い替える)は、前記図示しない軸受を介して、下段のプーリ84(以下、「アイドラローラ84」と言い替える)の前記軸受(図示せず)を中心として、揺動自在に構成されている。すなわち、ローラ83は、図示しないスプリングによって、搬送ベルト82を介してグリップローラ81に圧接する向きに付勢されている。ユニットケース23の両側壁には、アイドラローラ84を揺動中心としてローラ83をグリップローラ81に圧接する向きに揺動させるための円弧状の案内溝(図示せず)が形成されている。
図4において、24は、開閉ガイド79に対して着脱自在に構成された通常ユニットを示す。通常ユニット24は、従来構成の従動ローラであるアイドラローラとしてのローラ83(以下、通常ユニット24において「アイドラローラ83」という)が、ユニット筺体としてのユニットケース25内に収納されていて、これらが実質的に一体化されて構成されている。アイドラローラ83は、ユニットケース25の両側壁に図示しない軸受等を介して回転自在に軸支されていて、前記軸受を介するとともに図示しないスプリングによって、グリップローラ81に圧接する向きに付勢されている。なお、各ユニットケース23,25は、軽量かつ安価である適宜の樹脂で一体的に形成されている。
ユニットケース23の下部には、開閉ガイド79に固設された係合凸部77に対して弾撥的に係合可能な係合凹部(係合爪)26が一体的に形成されている。係合凹部(係合爪)26は、その図示を省略しているが、ユニットケース25の下部にも一体的に形成されている。図4において右側の各ユニットケース23,25では、係合凹部(係合爪)26の図示を、それぞれ省略している。また、図示していないが、各ユニットケース23,25は、開閉ガイド79側に固設された例えばレール状の案内部材によって略水平方向に案内・支持されるようになっているとともに、周知の位置決め構造によって開閉ガイド79側に位置決め・装着されるようになっている。係合凹部26および前記案内部材は、ベルトユニット22または通常ユニット24を開閉ガイド79に対して着脱自在とするための着脱手段を構成している。
なお、着脱手段は、係合凹部(係合爪)26に限らず、他のいわゆる「スナップフィット」と呼ばれる周知の手段でもよいし、ネジ孔と取っ手付きのネジとの組合せや、クランプを用いた着脱や、あるいはマグネットキャッチ等でもよく、それぞれ見合うコストやレイアウト等を考慮して最良のものを選択する。
上述のとおり、ユーザの選択によって、前記着脱手段を介して、ベルトユニット22または通常ユニット24を開閉ガイド79に対して容易に着脱・交換できる。
なお、図4の例では搬送ベルト82部を含めたユニットケース23をベルトユニット22として交換可能としているが、これに限らず、搬送ベルト82単体と従来のアイドラローラ83とを交換するよう構成しても勿論構わない。
説明が前後するが、図5に示すように、一般的な従来の給紙装置と同様に、給紙装置3の本体側の構成は、第1搬送路Aを分割して、図4等に示したハウジング80等を備えた装置本体78に対して、装置本体78の下部に設けられたヒンジ支点軸76を揺動支点として、開閉ガイド79が図5中矢印C,D方向に開閉自在となる構成を採用している。このような開閉構成により、紙詰まり用紙(ジャム用紙)を除去するようになっている。このため、ベルトユニット22や通常ユニット24は、図5(b)のCa方向に着脱する構成が最良ではあるが、開閉ガイド79を開放した状態で、Da方向に着脱する構成でも全く問題ない。
上述したとおり、第1の実施形態によれば、スリップや斜行等の発生によりジャムや搬送不良の生じやすい厚紙や封筒のような比較的剛性の高い用紙Sを使用する必要性のない場合には、ユーザの選択によって、例えば従来のようなローラ等の他の搬送手段に容易に変更することができるので、安価で高品質なシート搬送装置を提供することができるとともに、図1〜図3および図16を参照して述べた利点・効果も奏する。
(第2の実施形態)
図6を参照して、第2の実施形態を説明する。第2の実施形態は、図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5および複写機1と比較して、用紙搬送装置5に代えた用紙搬送装置5Bを用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5Bは、用紙搬送装置5と比較して、ベルト搬送手段8の搬送ベルト82の表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレード27と、クリーニングブレード27により除去された付着物を回収し収納する付着物回収手段としてのクリーニングケース28とを有する点が主に相違する。
本実施形態は、前記相違点以外は図1〜図3および図16に示した用紙搬送装置5および複写機1と同様である。
本実施形態では、前記相違点の他に、第1搬送手段6と第2搬送手段7との間に形成される搬送経路としての第1搬送路Aの他に、この第1搬送路Aと異なる別の独立した搬送経路として、第2搬送手段7の上流から第2搬送手段7に至る第2搬送路Bを有する点、第1搬送路Aと第2搬送路Bとが、第2搬送手段7の上流で合流するよう構成されている点、および第2搬送回転部材対の一方のベルト搬送手段8が、第1、第2搬送路A,Bの合流部の外郭方向に外れて配置されている点も相違する。なお、第2搬送路Bを有する点については、第2の実施形態においては本質的な相違点ではなく、本発明のクリーニング手段は、図1ないし図3に示した第1搬送路A等を備えた用紙搬送装置(シート搬送装置)および複写機1(画像形成装置)にも適用できることは、無論である。
クリーニングブレード27は、その作用を最良に発揮できる適度の弾性を有する部材からなり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂で一体形成された「マイラ」であり、その厚さが0.1〜0.3mm程度の薄板状をなす(以下、これと同じ場合には単に「以下、同様」と記載する)。クリーニングブレード27の基端部は、クリーニングケース28に固定されており、その自由端(エッジ部ないし先端面)は、搬送ベルト82に自身の適度の弾性力によって当接するように配置されている。
クリーニングブレード27は、試験結果より、その厚さが上述の範囲であれば所定のクリーニング作用が得られるが、中央値である0.15mmの場合にクリーニング性能および耐久性能を含めて最も好ましい。クリーニングブレード27は、その厚さが0.1mm未満のときには柔らかすぎる点から、0.3mmを超えると硬くなりすぎる点から、それぞれ所定のクリーニング性能および耐久性能を得ることができなかった。
クリーニングブレード27によるクリーニング作用を十分に発揮するためには、図1に示した感光体クリーニング装置18のブレード材と同様に、その自由端におけるエッジを所定圧で搬送ベルト82に当接するように配設することが好ましい(以下、同様)。
クリーニングケース28は、軽量かつ安価に済む例えば樹脂で一体的に形成されている。
なお、クリーニング手段は、クリーニングブレード27に限らず、例えば搬送ベルト82の走行・回転に従動回転する回転ブラシや、あるいはクリーニングブレード27および回転ブラシ両方の構成を有するものでもよい。
動作を説明する。図1〜図3および図16を参照して説明したと同様に、フィードローラ61およびリバースローラ62対により最上位の1枚のみが分離・給送された用紙Sは大きく屈曲しながら略水平な状態から下流の垂直搬送路へと搬送される。特に厚紙や封筒のような場合は用紙Sの腰が強いため屈曲に対する反力が大きくグリップローラ81と対向当接する搬送ベルト82の搬送面に先端が突き当たるように搬送されるが、搬送ベルト2は図6中矢印a方向に走行・回転しているため、突き当たるように当接した用紙Sの先端は搬送下流方向へと屈曲させられグリップローラ81と搬送ベルト82とにより形成されるニップ部(挟持部)へと導かれ、グリップローラ81と搬送ベルト82とにより挟持搬送される。
この際、用紙Sの腰による反力により用紙Sが搬送ベルト82に強く押し付けられ、かつ若干のスリップを伴いながら搬送されるために、搬送ベルト82には紙粉を主体とした異物が付着し易くなる。このため経時的には弾性部材、一般的にはゴム部材で形成される搬送ベルト82の表面は異物付着により、用紙Sに対する摩擦係数が低下し、搬送力が低下することによるジャム等が発生し易くなる。
本実施形態によれば、搬送ベルト82の表面にクリーニングブレード27のエッジ部を当接させることにより、搬送ベルト82に付着した異物は掻き落とされ、クリーニングケース21に回収されることとなる。これにより、搬送ベルト82の用紙Sに対する当接面は常に清浄状態を保たれ、摩擦係数の低下もなくその劣化も防止され、安定した用紙搬送性能を保持できる。また、用紙搬送方向の下流に配置され図1に示した画像形成装置本体2側の感光体ユニット10A(像担持体)や転写装置13(転写手段)への紙粉等の流入・持ち込みを防止することが可能となり、異常画像の発生し難い画像形成装置が実現できる。
第2の実施形態の構成の特徴部分は、上述した第1の実施形態は元より、以下に述べる変形例等に適用しても同様の利点・効果を奏する(以下、同様)。
第2搬送路Bについての説明を補足する。ベルト搬送手段8は、その搬送ベルト82を張架した1対のローラ状のプーリ83,84のうちの、片方のプーリ84が、プーリ83の直下に所定に離間させてハウジング80に回転自在に軸支され、これによって、そのベルト搬送面が、第2搬送路Bの外郭方向の面として形成されている。従って、ベルト搬送面には、第1搬送手段6によって第1搬送路A上を搬送されてくる用紙Sの先端が必ず接するとともに、図示しない搬送手段によって第2搬送路B上を搬送されてくる用紙Sが、第2搬送手段7に到達することを妨げないようにしている。
次に、用紙搬送装置5Bの搬送動作を説明する。用紙Sは給紙トレイ51内に水平に積載された状態から繰り出され搬送されるため、第1搬送手段6の分離部における用紙搬送方向は略水平方向となるが、その後は上方に位置した画像形成装置本体2の作像部へと搬送するために垂直上方向に用紙Sを搬送する必要がある。
そこで、図6に実線で示すように、分離部の動作による分離後、用紙Sは搬送抵抗が少なくて済むよう緩やかな屈曲で搬送され、その先端が搬送ベルト82に当接する。搬送ベルト82は、図6中の矢印a方向で示される略真上方向である略鉛直上方向に向けて進むように走行しているため、搬送ベルト82に当接した用紙Sの先端部は、図6に破線で示すように、その先端部の搬送ベルト82に対する接触面積を徐々に広げながらグリップローラ81と搬送ベルト82との挟持部(ニップ部)へと搬送され、グリップローラ81および搬送ベルト82対により略鉛直上方向の下流側へと挟持搬送される。この際、上記したように用紙Sに対しては、搬送ベルト82からその搬送方向に進める搬送推進力が伝達されて作用するので、高剛性の用紙Sでも搬送不良を生じることなく、安定して搬送できる。
上述のとおり、用紙搬送装置5Bによれば、図1〜図3および図16を参照して説明した例と同様な作用効果が得られ、また第1、第2搬送路A,Bなどの複数の搬送路を構成した用紙搬送装置に適用できるので、その応用範囲を広げることができる。
(変形例1)
図7に、第2の実施形態の変形例1を示す。この変形例1は、図6に示した第2の実施形態と比較して、用紙搬送装置5Bに代えた用紙搬送装置5Cを用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5Cは、用紙搬送装置5Bと比較して、ベルト搬送手段8に代えて、導電性部材で形成され、かつ、バイアス電流が流れ・印加されるように構成されたベルト搬送手段8Cを用いる点が主に相違する。変形例1は、前記相違点以外は、第2の実施形態の用紙搬送装置5Bと同様である。
ベルト搬送手段8Cは、ベルト搬送手段8と比較して、搬送ベルト82に代えて、導電性部材としての中抵抗部材で形成された搬送ベルト82Cを用いる点、およびローラ83に代えて、金属製のローラ83Cを用いる点が主に相違する。
金属製のローラ83Cには、パワーパック39によりバイアス電流が流れるように所定の電圧が印加されている。また、搬送ベルト82Cは、中抵抗部材である例えば導電性ゴムで構成されており、そのベルト搬送面はマイナス帯電されている。これにより、用紙Sは電気的に搬送ベルト83Cに吸着され、大きな搬送力を得られるとともに、用紙Sの表面に付着する紙粉等も電気的により確実に搬送ベルト83Cに付着することとなり、クリーニングブレード27により掻き落とされて、クリーニングケース28内に回収される。
本変形例1によれば、紙種・腰の強さの如何に拘わらず用紙Sを搬送ベルト83Cに静電吸着でき、さらに安定した搬送力を保持することが可能となるとともに、静電吸着作用により用紙Sの表面に付着した紙粉等を積極的に搬送ベルト83C側に吸着させてクリーニングすることができる。また、用紙搬送方向の下流に配置され図1に示した画像形成装置本体2側の感光体ユニット10A(像担持体)や転写装置13(転写手段)への紙粉等の流入・持ち込みを、第2の実施形態の場合よりもさらに確実に防止することが可能となり、より一層異常画像の発生し難い画像形成装置が実現できる。
(変形例2)
図8に、変形例2を示す。この変形例2は、図6に示した第2の実施形態と比較して、用紙搬送装置5Bに代えた用紙搬送装置5Dを用いる点が主に相違する。用紙搬送装置5Dは、用紙搬送装置5Bと比較して、クリーニングブレード27の基端部が、クリーニングケース28に固定されており、その自由端部は、後述するように移動不能に構成されたアイドラローラ84近傍の搬送ベルト82に自身の適度の弾性力によって当接するように配置されている点、および図1〜図3および図16に示したと同様に第2搬送路Bがない第1の搬送路Aを備えた用紙搬送装置に適用した点が相違する。
変形例2において、ベルト搬送手段8は、搬送ベルト82が第2搬送手段7(挟持搬送手段)の対向対の他方の搬送回転部材であるグリップローラ81に対して接離自在に構成された第1のベルト回転部材であるローラ83と、開閉ガイド79に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材であるアイドラローラ84との間に掛け渡されて構成されており、特に、クリーニングブレード27を、アイドラローラ84近傍の搬送ベルト82に当接するように配置したことも特徴としている。
ここで、変形例2の特徴および作用・動作を従来の装置構成と比較して明確にするため、図9を参照して従来の用紙搬送装置5’にクリーニングブレード27およびクリーニングケース28を付設した構成を簡単に説明する。図9に示すように、従来の用紙搬送装置5’は、図8に示した用紙搬送装置5Dと比較して、ベルト搬送手段8に代えて、グリップローラ81に圧接する従動回転部材としてのローラ83を用いる点のみが相違する。
そして、ローラ83の軸部が軸受(図示せず)を介して図示しないスプリングによってグリップローラ81に圧接する向きに付勢・加圧されていることで、ローラ83は搬送ベルト82を介してグリップローラ81に圧接し、用紙を挟持・搬送するよう構成されている。すなわち、ローラ83は、図10(b)、(c)に示すように、同図中矢印E,F方向に移動可能に構成されている。図10(a)は、図9に示した状態、つまりローラ83がグリップローラ81に圧接している状態を拡大して示したものである。
一方、ベルト搬送手段8は、一部上述したが、ローラ83の軸部が軸受(図示せず)を介して図示しないスプリングによってグリップローラ81に圧接する向きに付勢・加圧されていることで、アイドラローラ84を中心に上方のローラ83が図8(a),(b)中矢印E,F方向に揺動可能に構成されている。開閉ガイド79の図示しない側板には、アイドラローラ84を揺動中心としてローラ83をグリップローラ81に圧接する向きに揺動させるための円弧状の案内溝(図示せず)が形成されている。これにより、ローラ83は、搬送ベルト82を介してグリップローラ81に圧接し、用紙を挟持・搬送することが可能となる。
クリーニングブレード27の自由端(エッジ部)は、図8(b)に拡大して示すように、アイドラローラ84近傍の搬送ベルト82に当接するよう配置されているため、厚紙や封筒等の剛性の比較的高い用紙によって万一紙詰まりの際に、従動ローラであるローラ83が搬送ベルト82とともに図中矢印E方向に破線で示すように揺動したり、紙詰まりしたジャム発生の際に紙詰まりをした用紙を取り除くため、図5(a),(b)に示したようにローラ83が脱圧され図中矢印E方向に揺動しても、クリーニングブレード27のクリーニングを行う自由端部(先端エッジ部)の作用点は変わらない。
従って、本変形例2によれば、第2の実施形態のクリーニング手段による基本的な作用効果をより確実、かつ、安定して奏するとともに、例えば挟持搬送手段の加圧部にクリーニングブレード27(クリーニング手段)を直接的に取り付ける必要がなく、クリーニングブレード27と搬送ベルト82表面との位置精度を向上し、かつ、搬送ベルト82の配回しをフレキシブルに行うことができることにより、クリーニングブレード27の配置場所を最適化でき、より安定した用紙搬送性を確保することができる。
これに対し、図10(b),(c)に示したように、ローラ83が同図中矢印E,F方向に移動することによりクリーニングブレード27の自由端部が変形したり、クリーニングブレード27がローラ83から離れてしまうと、本変形例2の利点・効果を望めないことはいうまでもない。
なお、図5(a)に示したように、ベルト搬送手段8を安価に構成するために、串刺し団子状に複数に分割されて構成されたものにあっては、搬送ベルト82ごとにクリーニングブレード27を当接してもよいし、全ての搬送ベルト82の軸線方向に渡って、これと同等以上の長さの1枚のクリーニングブレード27を当接するようにしてもよい。ベルト搬送手段8が軸線方向に渡って1本の搬送ベルト82で構成されたものにあっては、1本の搬送ベルト82にこれと同等以上の長さの1枚のクリーニングブレード27を当接することは、勿論である(以下、同様)
(変形例3)
図11に、変形例3を示す。この変形例3は、図8に示した変形例2と比較して、アイドラローラ84近傍の搬送ベルト82に当接するよう配置されたクリーニングブレード27の構成に代えて、クリーニング手段の配置位置を、図11に示すように、アイドラローラ84近傍の搬送ベルト82から離れたある程度揺動変位する部位の搬送ベルト82に当接するように配置した点が主に相違する。このような搬送ベルト82に対するクリーニング手段の配置位置は、例えば、図6に示したクリーニングブレード27の配置位置と図8に示したそれとの略中間の範囲に相当する位置が挙げられる。
本変形例のクリーニング手段は、搬送ベルト82の表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去する弾性部材であるスポンジ29と、このスポンジ29を自身の自由端部に固着されたクリーニングブレード27とからなる。スポンジ29は、搬送ベルト82がローラ83を介して図8(a),(b)中矢印E,F方向に揺動しても、その揺動変位を吸収しながら付着物を除去する機能を有し、図6に示した第2の実施形態よりもクリーニング性能を維持することができる。
(変形例4)
図12に、変形例4を示す。この変形例4は、図8に示した変形例2の用紙搬送装置5Dと比較して、用紙搬送装置5Eを用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5Eは、用紙搬送装置5Dと比較して、ベルト搬送手段8のアイドルローラ84に代えて、2箇所の位置不変のアイドルローラ85,86を配置したベルト搬送手段8Eを用いる点のみ相違する。前記相違点以外は、図8に示した用紙搬送装置5Dと同様である。各アイドルローラ85,86は、開閉ガイド79の図示しない側板に回転自在に軸支され、かつ、開閉ガイド79に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材としての機能を有する。
クリーニングブレード27の基端部は、クリーニングケース28に固定されており、その自由端部は、後述するように移動不能に構成されたアイドラローラ86近傍の搬送ベルト82に自身の適度の弾性力によって当接するように配置されている。
ベルト搬送手段8Eは、図8(a),(b)に示したと同様にローラ83の軸部が軸受(図示せず)を介して図示しないスプリングによってグリップローラ81に圧接する向きに付勢・加圧されていることで、2箇所のアイドラローラ85,86を中心に上方のローラ83が図10(a),(b)を借りて示す同図中矢印E,F方向に移動可能に構成されている。また、開閉ガイド79の図示しない側板には、アイドラローラ84を揺動中心としてローラ83をグリップローラ81に圧接する向きに移動させるための直線状の案内溝(図示せず)が形成されている。これにより、ローラ83は、搬送ベルト82を介してグリップローラ81に圧接し、用紙を挟持・搬送することが可能となる。
クリーニングブレード27の自由端(エッジ部)は、図12(b)に拡大して示すように、アイドラローラ84近傍の搬送ベルト82に当接するよう配置されているため、厚紙や封筒等の剛性の比較的高い用紙によって万一紙詰まりの際に、従動ローラであるローラ83が搬送ベルト82とともに図中矢印E方向に破線で示すように移動したり、紙詰まりしたジャム発生の際に紙詰まりをした用紙を取り除くため、図5(a),(b)を借りて説明すると、ローラ83が脱圧され図中矢印E方向に揺動しても、クリーニングブレード27のクリーニングを行う自由端部(先端エッジ部)の作用点は変わらない。
従って、本変形例によれば、図8に示した変形例2と同様の作用効果を奏するとともに、搬送ベルト82の配回し方を変更することにより、給紙装置本体スペース等の制約を受けない位置に設置することが可能なよう構成できる。
(変形例5)
図13に、変形例5を示す。この変形例5は、図8に示した変形例2の用紙搬送装置5Dと比較して、用紙搬送装置5Fを用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5Fは、用紙搬送装置5Dと比較して、開閉ガイド79内に取り付けられたクリーニングブレード27およびクリーニングケース28に代えて、クリーニングブレード27およびクリーニングケース28を、開閉ガイド79に対して着脱自在な付着物回収ユニット30として構成した点のみ相違する。前記相違点以外は、図8に示した用紙搬送装置5Dと同様である。
付着物回収ユニット30には、クリーニングケース28と、これに固設されたクリーニングブレード27と、付着物回収ユニット30のユニットケース31とが実質的に一体化されて設けられている。付着物回収ユニット30のユニットケース31には、図4に示した第1の実施形態と同様の着脱手段(例えば図示しない係合凸部等)や案内手段、位置決め構造とともに、操作用の取っ手(図示せず)が、例えば軽量かつ安価である適宜の樹脂で一体的に形成されている。
図5を参照して説明したと同様に、付着物回収ユニット30は、図5(b)を借りて説明すると、図5(b)のCa方向に着脱する構成が最良ではあるが、開閉ガイド79を開放した状態で、Da方向に着脱する構成でも全く問題ない。
本変形例によれば、付着物回収ユニット30が図13に両矢印で示すように開閉ガイド79に対して着脱自在に構成されているので、クリーニングケース28内に蓄積した紙粉、異物等の付着物を容易に清掃し、用紙搬送装置5Fの本体外に廃棄することができる。
なお、変形例5の付着物回収ユニット30に限らず、クリーニングブレード27(クリーニング手段)およびクリーニングケース28(付着物回収手段)の少なくとも一方を、開閉ガイド79(シート搬送装置本体)に対して着脱自在に構成したユニットであってもよい。
(変形例6)
図14に、変形例6を示す。この変形例6は、図8に示した変形例2の用紙搬送装置5Dと比較して、用紙搬送装置5Gを用いる点のみ相違する。用紙搬送装置5Gは、用紙搬送装置5Dと比較して、開閉ガイド79内に取り付けられたベルト搬送手段8、クリーニングブレード27およびクリーニングケース28に代えて、ベルト搬送手段8、クリーニングブレード27およびクリーニングケース28を、開閉ガイド79に対して着脱自在なベルトユニット32として構成した点のみ相違する。前記相違点以外は、図8に示した用紙搬送装置5Dと同様である。
ベルトユニット32には、ベルト搬送手段8と、クリーニングケース28と、これに固設されたクリーニングブレード27と、ベルトユニット32のユニットケース33とが実質的に一体化されて設けられている。ベルトユニット32のユニットケース33には、図4に示した第1の実施形態と同様の着脱手段(例えば図示しない係合凸部等)や案内手段、位置決め構造とともに、操作用の取っ手(図示せず)が、例えば軽量かつ安価である適宜の樹脂で一体的に形成されている。
図5を参照して説明したと同様に、ベルトユニット32は、図5(b)を借りて説明すると、図5(b)のCa方向に着脱する構成が最良ではあるが、開閉ガイド79を開放した状態で、Da方向に着脱する構成でも全く問題ない。
本変形例によれば、ベルトユニット32が図14に両矢印で示すように開閉ガイド79に対して着脱自在に構成されているので、クリーニングケース28内に蓄積した紙粉、異物等の付着物を容易に清掃し、用紙搬送装置5Gの本体外に廃棄することができるとともに、着脱に必要な構成要素(前記着脱手段や前記案内手段、前記位置決め構造とともに、前記操作用の取っ手等の構成部品、部材)等をベルト搬送手段8、クリーニングケース28(付着物回収手段)およびクリーニングブレード27(クリーニング手段)の全てに設ける必要がなく、それらを別々に開閉ガイド79(シート搬送装置本体)に対して着脱自在に構成した場合と比べて、安価な用紙搬送装置5Gを提供することができる。
上記した例、各実施形態や変形例等では、第1搬送手段および第2搬送手段を、ともに挟持搬送手段としたが、それぞれの搬送手段単体の搬送方向に応じて、搬送対象の下面を支持して搬送するだけで済むならば、対向部材による挟持部を形成した挟持搬送手段としなくてよい。
また、上記の各実施形態や変形例等では、その互いに異なる搬送方向として、略水平方向からこれに対する垂直方向の上向き(略鉛直上方向)に変更する例を説明したが、これに限られることなく、略水平方向から垂直方向の下向き(略鉛直下方向)に変更したり、垂直方向の下向きか、上向きの何れかから略水平方向に変更したり(例えば、図15(a)参照)、両方が斜め方向等であったりしてもよい。
また、上記の例、各実施形態や変形例等では、本発明を複写機である画像形成装置におけるシート収容手段(給紙トレイ)から用紙(シート)を画像形成手段本体に搬送して供給する用紙搬送装置(シート搬送装置)に適用した例を説明したが、これに限られることなく、図1に示した上記の画像形成装置においてその装置本体内で定着装置11の上部からその先端が略上方に向けて排出される用紙Sを、装置本体から排出トレイ9に水平方向に向けて用紙を排出する構成の搬送装置(例えば、図15(b)参照)や、装置本体外に設けられた略水平な手差しトレイ67上に使用者が載置した用紙を、その水平な姿勢のまま装置本体内に引き込んで、該姿勢を上向きに変更して、装置本体内の画像形成部に至る上下方向の搬送経路に搬入する構成のシート搬送装置に適用してもよい。
また、本発明は、孔版印刷機等を含む印刷装置において、シート収容手段(給紙トレイ)やシート積載手段(給紙台)からシート(用紙)を印刷部本体に搬送して供給するシート搬送装置にも適用してもよい。
第1搬送手段や、第2搬送手段、ピックアップローラを構成した部材としては、上述したものに限らず、それぞれの回転軸の軸長手方向に所定長さを確保した略長円筒状のローラ部材であっても、適宜、短円筒状のコロ部材であっても、何れでもよく、また、適宜、1つの回転軸上に所定の間隔を設けて、間欠的に複数のローラ部材やコロ部材が配置されていてもよい。
また、ローラ部材やコロ部材を配置していない前記のいくつかの間隔に、それぞれ上記した各実施形態における外郭方向および内郭方向のいくつかのガイド部材が形成したガイド面を位置させた構成としてよい。これらのガイド面としては、搬送方向の搬送中心線に対して適宜の規則的な対称に配置されていれば、用紙(シート)搬送方向に帯状のガイド面を形成したり、略線状のガイド面を形成したり、適宜、これらを混在させてもよい。
また、上記した例、各実施形態等では、給紙分離機構として、FRR給紙方式を採用したが、これに限られることなく、摩擦により所定に重送された用紙を分離して1枚の用紙だけを搬送方向に進み続けさせる分離機構であれば、適宜の摩擦分離方式を採用してよく、例えば上記したフィードローラに対して、上記のリバースローラの替わりに、分離爪を用いたり、固定部材であるフリクション・パッドを圧接した構成のフリクション・パッド方式を採用したりしてもよい。すなわち、このフリクション・パッド方式では、フィードローラに摩擦部材としてのフリクション・パッドを適宜の分離角度、分離圧で押し当て、これによって形成されるフィードローラとフリクション・パッドとの間のニップに用紙を通過させるようにしている。従って、フリクション・パッド方式を採用した給紙分離機構によれば、用紙が2枚重なった状態で引き出されても、下側の用紙は、フリクション・パッドから受ける抵抗の方が、重なった用紙間摩擦による抵抗よりも大きいので、それ以上の搬送方向への移動が阻止される。他方、上側の用紙は、フィードローラから受ける搬送力の方が、重なった用紙間摩擦による抵抗よりも大きく、かつ、フリクション・パッドから受ける抵抗よりも大きく、設定されているので、結局、上側の用紙だけが搬送方向に進み続けることになる。
本発明は、例えば、モノクロの複写機1に限らず、カラー複写機や、モノクロのレーザプリンタやインクジェットプリンタ、インク転写リボンを用いるプリンタ等を含むプリンタに係る画像形成装置に関して、本発明に係るシート搬送装置を応用・適用可能である。
カラー複写機では、転写体で用紙(シート)を搬送しながら順次転写して重ね合わせる直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置や、中間転写体としての無端状の中間転写ベルトに転写した後、用紙に一括転写するタンデム型の画像形成装置においても同様に適用し実施することができる。無論、無端ベルト状の感光体が単一の画像形成装置においても同様に適用し実施することができる。
また、上述した画像形成装置としての複写機1では、読み取る原稿を手動操作でセットする構成としているが、複数の原稿(シート)を自動的に読み取り動作するためのADFやARDF(自動原稿送り装置)を装備した複写機や印刷装置等において、該ADFに本発明のシート搬送装置を適用してもよい。
さらには、画像形成装置として、複写機に限られることなく、ファクシミリ、プリンタ、インクジェット記録装置、原稿から画像を読み取るスキャナを有し画像読取機能を主体にした画像読取装置の画像読取装置等またはそれらのうちの少なくとも二つを組み合わせた複合機等に適用してもよい。
また、画像形成装置に適用したシート搬送装置としては、上記したように用紙(シート)を搬送するためだけに用いたり、用紙の替わりに原稿を搬送するためだけに用いたり、用紙搬送用と原稿搬送用とにそれぞれ別途に2つの用紙搬送装置を設けて用いたりしてもよい。また、原稿用紙から画像を読み取るスキャナを有し画像読み取り機能を主体にした画像読取装置に適用して、同様に用紙の替わりに原稿を、搬送するために用いてもよい。 何れにしても、多種多様な紙種のシート種類を搬送対象にして、このシートの搬送経路上で省スペース化を図りながら、そのシート搬送方向を変更する必要がある機器や装置において、最適なシート搬送装置とすることができる。
以上述べたとおり、本発明を特定の実施形態や変形例等について説明したが、本発明が開示する技術的範囲は、上述した各実施形態や変形例等に例示されているものに限定されるものではなく、それらを適宜組み合わせて構成してもよく、本発明の範囲内において、その必要性および用途等に応じて種々の実施形態や変形例あるいは実施例を構成し得ることは当業者ならば明らかである。
本発明の実施形態を適用する用紙搬送装置を有する画像形成装置の全体構成を示す概略的な正面図である。 図1の用紙搬送装置およびその周りの給紙トレイ段を示す要部の断面図である。 図1の用紙搬送装置周りの拡大断面図である。 本発明の第1の実施形態を示す用紙搬送装置の要部の断面図である。 (a)は、図4の給紙装置本体側の具体的な開閉構成を示す概略的な斜視図、(b)は、紙詰まり用紙(ジャム用紙)を除去する際に開閉ガイドを開放した状態を示す要部の簡略的な断面図である。 本発明の第2の実施形態を示す用紙搬送装置の要部の断面図である。 第2の実施形態の変形例1を示す用紙搬送装置の要部の断面図である。 (a)は、変形例2を示す用紙搬送装置の要部の断面図、(b)は、ベルト搬送手段のローラの揺動状態を説明する簡略的な正面図である。 従来の用紙搬送装置の要部の断面図である。 (a),(b),(c)は、図9の第2搬送手段を示すローラの移動状態に対応する該ローラとマイラとの当接状態を説明する説明図である。 変形例3を示す搬送ベルトのクリーニング手段例の要部正面図である。 (a)は、変形例4を示す用紙搬送装置の要部の断面図、(b)は、ベルト搬送手段のローラの移動状態を説明する簡略的な正面図である。 変形例5を示す用紙搬送装置の要部の断面図である。 変形例6を示す用紙搬送装置の要部の断面図である。 (a),(b)は、搬送経路の違いに伴う用紙搬送装置の第1および第2搬送手段の配置例を説明する簡略的な正面図である。 先願発明に係る実施例1を説明するための用紙搬送装置の要部の拡大断面図である。 先願発明に係る例および第1の実施形態等の用紙搬送装置における駆動機構を示す簡略的な斜視図である。 図17の要部の概略的な正面図である。 先願発明に係る実施例1における紙種別搬送時間のばらつきに関する試験結果を説明するためのグラフである。
符号の説明
1 複写機(画像形成装置)
2 画像形成装置本体
3 給紙装置
4 原稿読取装置
5,5A〜5G 用紙搬送装置(シート搬送装置)
6 第1搬送手段(第1の搬送手段)
7 第2搬送手段(第2の搬送手段)
8,8C ベルト搬送手段(移動案内手段)
9 排紙トレイ
10 感光体ユニット
10A 感光体
11 定着装置
12 現像装置
13 転写装置
21 レジストローラ対
24 通常ユニット(他の搬送手段)
27 クリーニングブレード(クリーニング手段)
28 クリーニングケース(付着物回収手段)
30 付着物回収ユニット
32 ベルトユニット
50 底板(シート積載手段)
51 給紙トレイ(シート収容手段)
60 ピックアップローラ
61 フィードローラ(第1の搬送手段の対向対の一方)
62 リバースローラ(第1の搬送手段の対向対の他方)
67 手差しトレイ
70 搬送ガイド部材(内郭側)
71 搬送ガイド部材(外郭側)
72 搬送ガイド部材(縦方向搬送路の外郭側)
73 搬送ガイド部材(給紙トレイから搬送経路への導入口形成用)
79 開閉ガイド(シート搬送装置本体)
80 ハウジング(シート搬送装置本体)
81 グリップローラ(第2の搬送手段の対向対の他方)
82 搬送ベルト(第1の搬送手段の対向対の一方としてのベルト)
83 プーリ、ローラ(第1の搬送手段の対向対の一方としてのベルト搬送手段の構成部材、第1のベルト回転部材)
84 プーリ、アイドルローラ(第1の搬送手段の対向対の一方としてのベルト搬送手段の構成部材、第2のベルト回転部材)
A 第1搬送路(搬送経路)
B 第2搬送路(搬送経路)
R1 搬送路
R2 手差し給紙路
R3 反転搬送路
S 用紙(シート・シート状記録媒体、被画像形成媒体)

Claims (11)

  1. シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、
    第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、
    前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、
    前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、
    前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段と、
    第2の搬送手段におけるシート搬送方向の上流側に配置されシートを多数枚積載するシート積載手段とを有し、
    第1の搬送手段は、前記シート積載手段からシートを1枚ずつ分離搬送する分離搬送手段を構成しており、第2の搬送手段の対向対の一方が、前記ベルト搬送手段であり、
    前記分離搬送手段は、ローラ状部材からなり、前記ベルトおよび前記クリーニング手段におけるシート搬送方向と直交する方向の各幅を、前記ローラ状部材のそれよりも大きくしたことを特徴とするシート搬送装置。
  2. シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、
    第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、
    前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、
    前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、
    前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段を有し、
    前記ベルトは、導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段には、バイアス電流が印加されていることを特徴とするシート搬送装置。
  3. 前記ベルトは、導電性部材により形成され、さらに前記ベルト搬送手段には、バイアス電流が印加されていることを特徴とする請求項1記載のシート搬送装置。
  4. 前記クリーニング手段により除去された前記付着物を回収・収納する付着物回収手段を有し、
    前記クリーニング手段および前記付着物回収手段の少なくとも一方を、前記シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成したことを特徴とする請求項1ないし3の何れか一つに記載のシート搬送装置。
  5. 前記クリーニング手段により除去された前記付着物を回収・収納する付着物回収手段と、前記ベルト搬送手段、前記付着物回収手段および前記クリーニング手段を一体化したベルトユニットとを有し、
    前記ベルトユニットを、前記シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成したことを特徴とする請求項ないし4の何れか一つに記載のシート搬送装置。
  6. シートを搬送する第1の搬送手段と、この第1の搬送手段のシート搬送方向の下流側に配置され第1の搬送手段により搬送されてきたシートを搬送する第2の搬送手段とを有し、第1の搬送手段のシート搬送方向と第2の搬送手段のそれとが異なるシート搬送装置において、
    第1の搬送手段および第2の搬送手段の少なくとも何れか一方は、シートを挟持して搬送する挟持搬送手段であり、
    前記挟持搬送手段の対向対の一方は、シートと接触するベルトを備えたベルト搬送手段であり、かつ、該ベルト搬送手段は、第1の搬送手段と第2の搬送手段との間に形成される搬送経路の外郭方向に配置されており、
    前記ベルト搬送手段は、シート搬送装置本体に対して着脱自在に構成され、かつ、他の搬送手段に変更可能に構成されており、
    前記ベルト搬送手段の該ベルトの表面に付着した紙粉、異物等の付着物を除去するクリーニング手段を有し、
    前記ベルト搬送手段は、該ベルトが前記挟持搬送手段の対向対の他方に対して接離自在に構成された第1のベルト回転部材と、前記シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材との間に掛け渡されて構成されており、
    前記クリーニング手段を、第2のベルト回転部材近傍の前記ベルトに当接するように配置したことを特徴とするシート搬送装置。
  7. 前記ベルト搬送手段は、該ベルトが前記挟持搬送手段の対向対の他方に対して接離自在に構成された第1のベルト回転部材と、前記シート搬送装置本体に対して移動不能に支持された第2のベルト回転部材との間に掛け渡されて構成されており、
    前記クリーニング手段を、第2のベルト回転部材近傍の前記ベルトに当接するように配置したことを特徴とする請求項ないしの何れか一つに記載のシート搬送装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか一つに記載のシート搬送装置を複数具備するシート搬送装置であって、前記複数のシート搬送装置の少なくとも一つが、前記ベルト搬送手段を有することを特徴とするシート搬送装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置を有することを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項1ないし8の何れか一つに記載のシート搬送装置または請求項9記載の画像読取装置を有することを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記画像形成装置は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、印刷機およびインクジェット記録装置の何れか一つ、またはそれらの少なくとも二つを組み合わせた複合機であることを特徴とする請求項10記載の画像形成装置。
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