JP4620853B2 - 眼用レンズ選択装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、視力を矯正するための眼用レンズに関する。さらに詳しくは、適切な眼用レンズを選択するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
視力を矯正するための手段として、レンズは広く使用されている。眼用のレンズとしては、眼鏡やコンタクトレンズのように装用するもののほか、白内障患者の水晶体摘出手術後などに眼球内に挿入される、いわゆる眼内レンズと呼ばれるものもある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
所望の矯正後視力を得るためには、適切なレンズ選択が必要不可欠である。とりわけ、眼内レンズの挿入においては、外科的手術をともないやり直しが事実上不可能なため、事前のレンズ選択がきわめて重要である。
【0004】
従来から、眼内レンズの度数選択のために、さまざまな計算式が提案されてきた。これらの式の例としては、SRK式(式1参照)、SRKII式(式2参照)、SRK修正式(式3、4、5および6参照)、THOMPSON式(式7および8参照)といった経験式や、SRK/T式(式9参照)、BINKHORST式(式10参照)、HofferQ式(式11参照)、Holladay式(式12参照)などの理論式があげられる。
【0005】
[SRK式]
RC=0.0875×A−8.55
P=A−2.5×L−0.9×K−REF×RC (式1)
【0006】
ここで、AはレンズのA定数、Lは患者の眼の眼軸長(mm)、Kは患者の眼の平均角膜屈折力(D)、REFは矯正(手術)後の期待屈折力(D)、Pは使用すべき眼内レンズの度数(D)である。また、簡略式としてRC=1.5を採用してもよい。
【0007】
[SRKII式]
L<20.0のとき、A1=A+3
20<=L<21.0のとき、A1=A+2
21<=L<22.0のとき、A1=A+1
22<=L<24.5のとき、A1=A
L>=24.5のとき、A1=A−0.5
I=A1−0.9×K−2.5×L
I<=14のとき、CR=1.00
I>14のとき、CR=1.25
P=I−REF×CR (式2)
【0008】
[SRK修正式]
L<22.5のとき
P=A−2.5×L−0.9×K+1.4−1.45×REF (式3)
22.5<=L<24.5のとき
P=A−2.5×L−0.9×K−1.5×REF (式4)
24.5<=L<27.0のとき
P=A−2.5×L−0.9×K+0.71−1.25×REF (式5)
L>=27.0のとき
P=A−2.5×L−0.9×K−1.69−1.69×REF (式6)
【0009】
[THOMPSON式]
L>=24.5のとき
P=(63.162−0.854×L−0.0187×L2+0.261×K−0.0143×K2)−1.7×REF (式7)
L<24.5のとき
P=(131.94−2.78×L−1.10×K)−1.7ラREF (式8)
【0010】
[SRK/T式]
r=337.5/K
L1=L+(0.65696−0.02029×L)
L<=24.2のとき
LC=L
L>24.2のとき
LC=−3.446+1.716×L−0.0237×L2
Ofst=(0.62467×A−68.747)−3.336
W=−5.41+0.58412×LC+0.098×K
H=r−(r2−W2/4)1/2
C1=H+Ofst
X=Na×r−(Nc−1)×L1
Y=Na×r−(Nc−1)×C1
V=12
P=〔1000×Na×{X−0.001×REF×(V×X+L1×r)}〕/〔(L1−C1)×{Y−0.001×REF×(V×Y+C1×r)}〕 (式9)
【0011】
ここで、Naは患者の眼の房水および硝子体の屈折率、Ncは患者の眼の角膜の屈折率、Vは角膜頂点間距離[mm]である。
【0012】
[BINKHORST式]
AL=L+0.25−Ct×{1−(Na/n)}
B1=Na×K−(Nc−1)×AL
B2=Na×{−(Nc−1)×ACD}
B3=AL−ACD
V=12
P=〔1000×Na×{B1−0.001×REF×(V×B1+ALラK)}〕/〔B3×{B2−0.001×REF×(V×B2+ACD×K)}〕 (式10)
【0013】
ここで、nは眼内レンズの屈折率、Ctは眼内レンズの中心厚さ、ACDは手術後の前房深度である。
【0014】
[HofferQ式]
R=REF/(1−0.012×REF)
P=〔(1000×Na)/(L−ACD−0.05)〕−〔(1000×Na)/[{(1000×Na)/(K+R)}−ACD−0.05]〕(式11)
【0015】
[Holladay式]
r=337.5/K
L2=L+0.2
X=Na×r−(Nc−1)×L2
V=12
r<7のときRag=7
r>=7のときRag=r
AG=12.5×L/23.45
AG>13.5のときAG=13.5
C2=0.56+Rag−(Rag2−AG2/4)1/2
SF=0.5663×A−65.60
Y=Na×r−(Nc−1)×(C2+SF)
P=〔1000×Na×{X−0.001×REF×(V×X+L2×r)}〕
/〔(L2−C2−SF)×[Y−0.001×REF×{V×Y+(C2×SF)×r}]〕 (式12)
【0016】
また、近軸光線追跡(Raytrace)により、使用すべき眼内レンズの度数を決定する方法もある。
【0017】
[近軸光線追跡]
Aj+1=Aj+{(nj+1−nj)/Rj}×Hj (式13)
Hj+1=Hj−(Tj/nj+1)×Aj+1 (式14)
S=(Hj-1×nIOL)/Aj (式15)
【0018】
ここで、nは眼内レンズの屈折率、mは曲面の数、Rは各曲面の曲率、Tは各曲面の厚み(mm)、Sは焦点位置である。
【0019】
近軸光線追跡は、A1=0、H1=1として、j=1からj=mまで順次(式13)および(式14)の計算を行ない、結果を(式15)に代入することにより焦点位置Sを算出して、使用すべき眼内レンズの度数を選択する計算手法である。
【0020】
近軸光線追跡によれば、眼内レンズに限らず、眼鏡のレンズやコンタクトレンズなどの度数を計算することも可能である。
【0021】
また、上述の式(1)〜(15)以外にも、式(1)〜(15)に関係する簡略式や関係式が存在し、それらを用いて眼内レンズの度数選択を行なうこともできる。
【0022】
眼科医は、使用しようとする眼内レンズのA定数やレンズ形状さらには手術後の前房深度といったレンズの構成情報、眼軸長や角膜屈折力といった患者の眼についての情報、そして矯正(手術)後に所望する視力(期待屈折力)を上述の式(1)〜(15)、あるいはこれらの簡略式や関係式に代入することにより、使用すべきレンズの度数を決定しなければならない。
【0023】
しかし、叙上のように多種ある計算式・計算手法のうち、どれが最適なのかを判断することは非常に困難であり、各眼科医のカンや経験により使用する計算式・計算手法を選択しているのが実情である。
【0024】
また、眼軸長を実測することは不可能であり、超音波などの代替手段によって測定(推定)をおこなっているため、測定(推定)結果にはかなりの誤差が含まれているものと考えられている。さらに、手術後の前房深度は一定値をとるものと仮定されているが、実際には各人の眼の性状によって異なる値となる。眼軸長および手術後の前房深度に含まれる誤差はレンズの度数にたいへん大きく影響し、適切なレンズ度数の選択を困難にしていた。
【0025】
また、市場にはさまざまな種類の眼内レンズが存在するにもかかわらず、そのすべての情報を眼科医が把握することは困難であるため、本当に適したレンズが存在するにもかかわらず、レンズ選択の候補とされないこともある。
【0026】
本発明は、叙上の問題点を解消すべくなされたものであり、眼科医のカンや経験に頼ることなく、適切な眼用レンズを選択することのできる眼用レンズ選択装置を提供することを目的とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の眼用レンズ選択装置は、使用するレンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段と、患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段と、前記第1、第2および第3のデータ入力手段によって入力された情報から、使用すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段とを備えることを特徴とする。
【0028】
さらに、矯正前の患者の視力情報を入力するための第4のデータ入力手段を備えてもよい。
【0029】
また、患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、矯正後の患者の視力情報を入力するための第5のデータ入力手段と、矯正に使用したレンズの構成情報を入力するための第6のデータ入力手段と、前記第2、第5および第6のデータ入力手段によって入力された情報から、追加または交換に使用するレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段とを備えることを特徴とする。
【0030】
また、前記演算手段が、前記第2のデータ入力手段によって入力された情報から、患者の矯正前の視力情報を計算することを特徴とする。
【0031】
さらに、前記演算手段が、前記第2のデータ入力手段によって入力された情報および前記第5のデータ入力手段によって入力された情報から、矯正に使用したレンズの構成情報を計算することを特徴とする。
【0032】
また、前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段による演算結果から少なくとも1つを選択、または該複数の演算手段の中から計算を行なう演算手段を少なくとも1つ選択する選択手段を備えることを特徴とする。
【0033】
前記選択手段による選択が、N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段をさらに備え、前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、患者Xの眼についての情報と、患者Xに処方したレンズの構成情報についての情報を、前記既処方情報記憶手段から読み出し、該読み出した情報から、前記少なくとも1つの演算手段が、患者Xの矯正後の視力を予測計算し、該予測計算の結果が、前記既処方情報記憶手段に記憶した患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択することにより行なわれることを特徴とする。
【0034】
または、N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者に該レンズを処方した場合に予測される矯正後の視力を前記複数の演算手段によって予測計算した結果と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段を備え、前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、該患者Xについての前記予測計算結果が、該患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択することにより行なわれることを特徴とする。
【0035】
また、前記第1のデータ入力手段を、レンズの構成情報を記憶するための第1の記憶手段と、該第1の記憶手段に記憶したレンズの構成情報を読み出すための第1のデータ読み出し手段とから構成してもよい。
【0036】
さらに、前記レンズの構成情報が公衆回線を経由して供給され、前記第1の記憶手段に記憶されるようにしてもよい。
【0037】
また、前記第1のデータ入力手段を、公衆回線を経由してレンズの構成情報を読み出すデータ読み出し手段としてもよい。
【0038】
前記演算手段の追加、変更または削除を行なうことが可能であることが好ましい。
【0039】
前記演算手段の追加、変更または削除に必要な情報が、公衆回線を通じて供給されるようにしてもよい。
【0040】
また、公衆回線を経由して入力される患者の眼についての情報と、記憶手段に記憶したレンズの構成情報とから、使用すべきレンズの度数を計算し、該計算結果を公衆回線を経由して出力するようにしてもよい。
【0041】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面を用いて詳細に説明する。
【0042】
実施の形態1
図1に本発明による眼用レンズ選択装置の一実施の形態を示す。
【0043】
本発明の眼用レンズ選択装置は、レンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段11と、患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段12と、矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段13と、使用すべきレンズの度数を計算するための演算装置5と、演算結果を表示するための表示手段7とを少なくとも備えている。
【0044】
本発明の眼用レンズ選択装置の動作を説明する。
【0045】
まず、第1のデータ入力手段11および第2のデータ入力手段12からそれぞれ、レンズの構成情報および患者の眼についての情報が入力される。レンズの構成情報としては、A定数や手術後の前房深度、レンズ形状や光学部サイズなどが挙げられる。患者の眼の情報としては、眼軸長と角膜屈折力が挙げられる。また、第3のデータ入力手段13からは、矯正後に患者が希望する視力情報が入力される。
【0046】
第1のデータ入力手段11、第2のデータ入力手段12および第3のデータ入力手段13としては、演算装置5に接続されたキーボードやテンキーパッドなどが挙げられる。また、コンピュータや携帯電話などの情報端末をインターネットやLANなどの公衆回線を介して演算装置5に接続し、第1のデータ入力手段11、第2のデータ入力手段12または第3のデータ入力手段13としてもよい。患者の眼を測定するための各種の測定装置を演算装置5に接続し、測定結果が自動的に患者の眼の情報として入力されるように構成して第2の入力手段12としてもよい。
【0047】
第1、第2および第3のデータ入力手段11、12、13から入力された情報をもとに、演算装置5は使用すべきレンズの度数を計算する。演算装置5は、少なくとも一つの演算手段5aを備えており、図1に示した例では三つの演算手段5a、5b、5cを備えている。各演算手段5a、5b、5cは前述の各計算式・計算手法のうちの一つに則って、使用すべきレンズの度数を計算する。たとえば、演算手段5aはSRK式に則り、演算手段5bはSRK/T式に則り、演算手段5cはHofferQ式に則ってレンズ度数の計算をおこなう。
【0048】
演算手段の個数および各演算手段がどの計算式・計算手法に則って計算を行なうのかは、まったく任意に決めることができる。
【0049】
各演算手段5a、5b、5cはそれぞれ別個の計算機であってもよいし、一台のコンピュータ上で動作する別個のプログラムであってもよい。さらには、一つのプログラムが各演算手段5a、5b、5cに対応した演算を行ない各演算手段5a、5b、5cに対応した演算結果を出力するように構成してもよい。
【0050】
演算手段5a、5b、5cによる演算結果は、CRTやLCDあるいはプリンタといった表示手段7によって表示される。
【0051】
眼科医は表示された演算結果を比較検討のうえ、使用すべきレンズの度数を決定すればよい。比較検討を容易にするために、入力したレンズの構成情報および患者の眼についての情報も、演算結果とともに表示手段7に表示されるようにするとよい。
【0052】
本実施の形態によれば、複数の計算式・計算手法によって計算した使用すべきレンズの度数が、同時に、しかもレンズの構成情報および患者の眼についての情報とともに表示されるため、複数の計算式・計算手法による複数の演算結果を比較検討のうえ、使用すべきレンズの度数を決定することができる。
【0053】
実施の形態2
図1に点線で示すように、前記実施の形態1に、さらに第4のデータ入力手段14を追加し、矯正(手術)前の患者の視力情報を入力してもよい。
【0054】
第4のデータ入力手段14としては、演算装置5に接続されたキーボードやテンキーパッドなどが挙げられる。また、コンピュータや携帯電話などの情報端末をインターネットやLANなどの公衆回線を介して演算装置5に接続し、第4のデータ入力手段14としてもよい。また、患者の矯正(手術)前の視力を測定するための測定装置を演算装置5に接続し、測定結果が自動的に矯正(手術)前の患者の視力情報として入力されるように構成して第4の入力手段14としてもよい。
【0055】
第1、第2および第3のデータ入力手段11、12、13から入力された情報に加え、第4のデータ入力手段14から入力された情報にもとづき、演算装置5は使用すべきレンズの度数を計算する。演算装置5および表示装置7の構成および動作については、前記した実施の形態1と同一であり説明は省略する。
【0056】
第4のデータ入力手段14から矯正(手術)前の患者の視力情報を入力し、第2のデータ入力手段12から入力された患者の眼についての情報と照合を行なうことにより、より確実かつ正確なレンズ選択を行なうことが可能である。
【0057】
実施の形態3
図1に一点鎖線で示すように、前記実施の形態2に、さらに第5のデータ入力手段15および第6のデータ入力手段16を追加し、矯正(手術)後の患者の視力情報および矯正(手術)に使用したレンズの構成情報を入力するようにしてもよい。
【0058】
第5のデータ入力手段15および第6のデータ入力手段16としては、演算装置5に接続されたキーボードやテンキーパッドなどが挙げられる。また、コンピュータや携帯電話などの情報端末をインターネットやLANなどの公衆回線を介して演算装置5に接続し、第5のデータ入力手段15および第6のデータ入力手段16としてもよい。また、矯正(手術)後の患者の視力を測定するための測定装置を演算装置5に接続し、測定結果が自動的に矯正(手術)後の患者の視力情報として入力されるように構成して第5の入力手段15としてもよい。
【0059】
第5のデータ入力手段15によって入力された矯正(手術)後の患者の視力情報および第6のデータ入力手段16によって入力された矯正(手術)に使用したレンズの構成情報をもとに、さらに第2のデータ入力手段12によって入力された患者の眼の情報、第1のデータ入力手段11によって入力されるレンズの構成情報および第3のデータ入力手段13によって入力される矯正(手術)後に患者が希望する視力情報を使用して、演算装置5は使用すべきレンズの度数を計算する。
【0060】
一度目の矯正(手術)により希望する視力が得られなかった場合のレンズの交換(入れ換え)あるいはレンズの追加に使用するレンズ度数を計算することが可能である。
【0061】
演算装置5および表示装置7の構成および動作については、前記した実施の形態1または2と同一であり説明は省略する。
【0062】
なお、交換(入れ換え)あるいはレンズの追加に使用するレンズ度数を計算するためには、第1のデータ入力手段11によってレンズの構成情報を再入力する必要はかならずしもなく、また、矯正(手術)後に患者が希望する視力情報をここで再入力する必要もかならずしもない。
【0063】
本実施の形態によれば、矯正(手術)後に希望する視力が得られず、レンズの交換や追加などの再手術を行なう場合においても、複数の計算式・計算手法による複数の演算結果を比較検討のうえ、新たに使用すべきレンズの度数を決定することができる。
【0064】
実施の形態4
実施の形態1、2または3の眼用レンズ選択装置を使用して、乳幼児などの意思表示を行なうことができない患者の視力情報を計算することが可能である。
【0065】
第2のデータ入力手段12によって入力された患者の眼についての情報にもとづいて、演算装置5が患者の視力情報の計算を行なう。計算は各演算手段5a、5b、5cの各計算式・計算手法において、レンズ度数を0(零)、あるいは眼用レンズなしとすることにより行なえばよい。
【0066】
計算の結果は、表示手段7によって表示される。演算装置5および表示装置7の構成および動作については、前記した実施の形態1、2または3と同一であり説明は省略する。
【0067】
本実施の形態によれば、意思表示を行なうことが不可能な患者の視力を知ることが可能である。
【0068】
なお、各計算式・計算手法において、レンズ度数を0(零)、あるいは眼用レンズなしとするかわりに、矯正(手術)に使用したレンズの度数を使用して計算を行なうことにより、意思表示を行なうことができない患者について、矯正(手術)後の視力情報を知ることが可能になる。
【0069】
実施の形態5
本実施の形態は、複数ある演算手段による複数の演算結果の中から少なくとも一つを選択する、あるいは複数ある演算手段の中から演算を行なう演算手段を少なくとも一つ選択するための選択手段を備えたことを特徴とする。
【0070】
本実施の形態を、図2および3を使用して説明する。
【0071】
本実施の形態において、演算装置5は複数の演算装置5a、5b、5cに加え、さらに選択手段6を備える。図2の例において、選択手段6は演算を行なう演算手段を少なくとも一つ(図示の例では演算手段5bを)選択し、選択された演算手段が使用すべきレンズの度数を計算し、演算結果が表示手段7によって表示される。図3の例において、選択手段6は複数の演算手段5a、5b、5cによる複数の演算結果のなかから少なくとも一部を選択し、選択された演算結果だけが表示手段7によって表示される。本実施の形態によれば、選択手段6によって適当と考えられる演算結果だけが表示されるため、眼科医のカンや経験に頼ることなく、適切なレンズ度数の選択を行なうことが可能になる。
【0072】
選択手段6による選択を、図2および図4を参照して、さらに詳細に説明する。
【0073】
選択手段6は、図4に示す既処方情報記憶手段61を備えており、既処方情報記憶手段61には、すでに眼用レンズが処方され矯正(手術)が行なわれたN人の患者について、各患者の眼についての情報と、各患者に処方したレンズの構成情報と、各患者の矯正(手術)後の視力とが記憶されている。
【0074】
あらたな患者Aに使用する眼用レンズを決定するため、患者Aの眼についての情報が、第2のデータ入力手段12によって入力される。
【0075】
選択手段6は、入力された患者Aの眼についての情報と既処方情報記憶手段61に記憶されたN人の患者の眼についての情報とを比較・照合することにより、眼についての情報が患者Aに類似する患者Xを少なくとも一人抽出する。
【0076】
次に、選択手段6は、この患者Xの眼についての情報、およびこの患者Xに処方したレンズの構成情報を、既処方情報記憶手段61から読み出す。
【0077】
これら読み出した情報を使用して、演算装置5の複数の演算手段5a、5b、5cがそれぞれ、患者Xの矯正(手術)後の視力を予測計算する。
【0078】
選択手段6は、演算手段5a、5b、5cによる予測計算の結果と、既処方情報記憶手段61に記憶した患者Xの矯正(手術)後の視力とを比較し、予測計算の結果が既処方情報記憶手段61に記憶した患者Xの矯正(手術)後の視力にもっとも近い演算手段を特定する(ここでは演算手段5bの予測計算結果がもっとも近かったと仮定して、以下説明を続ける)。
【0079】
選択手段6は、特定した演算手段(演算手段5b)を選択して、患者Aに使用すべきレンズの度数を計算させる。計算結果は表示手段7によって表示される。
【0080】
また、図3に示したように、すべての演算手段5a、5b、5cが患者Aに使用すべきレンズの度数を計算し、これら演算結果のなかから選択手段6によって特定した演算手段(演算手段5b)による演算結果を選択し、表示手段7によって表示するようにしてもよい。
【0081】
本実施の形態によれば、既処方済みの患者の中から、眼についての情報が新たにレンズを処方しようとする患者に類似する患者を抽出し、この患者についてもっとも正確な予測計算を行なった演算手段を特定し、この演算手段により新たな患者に処方するレンズの度数を決定する。したがって、新たにレンズを処方する患者に適した演算手段、つまりは計算式・計算手法を自動的に選択し、確度の高いレンズ度数選択を行なうことができる。
【0082】
実施の形態6
選択手段6による選択のさらに別の例を、図5および図2を使用して説明する。
【0083】
本実施の形態では、選択手段6は、図5に示す既処方情報記憶手段61を備えており、既処方情報記憶手段61には、すでに眼用レンズが処方され矯正(手術)が行なわれたN人の患者について、各患者の眼についての情報と、各患者に処方したレンズの構成情報と、各患者に該レンズを処方した場合の矯正(手術)後の視力を演算手段によって予測計算した結果と、各患者の矯正(手術)後の実際の視力とが記憶されている。
【0084】
あらたな患者Aに使用する眼用レンズを決定するため、患者Aの眼についての情報が、第2のデータ入力手段12によって入力される。
【0085】
選択手段6は、入力された患者Aの眼についての情報と既処方情報記憶手段61に記憶されたN人の患者の眼についての情報とを比較・照合することにより、眼についての情報が患者Aに類似する患者Xを少なくとも一人抽出する。
【0086】
次に、選択手段6は、既処方情報記憶手段61を検索し、この患者Xについて、演算手段5a、5b、5cによって矯正(手術)後の視力を予測計算した結果と、矯正(手術)後の実際の視力とを比較し、予測計算の結果が矯正(手術)後の視力にもっとも近い演算手段を特定する(ここでは演算手段5bの予測計算結果がもっとも近かったと仮定して、以下説明を続ける)。
【0087】
選択手段6は、特定した演算手段(演算手段5b)を選択して、患者Aに使用すべきレンズの度数を計算させる。計算結果は表示手段7によって表示される。
【0088】
また、図3に示したように、すべての演算手段5a、5b、5cが患者Aに使用すべきレンズの度数を計算し、これら演算結果のなかから特定した演算手段(演算手段5b)による演算結果を選択し、表示手段7によって表示するようにしてもよい。
【0089】
本実施の形態では、患者Xを抽出した後で、この患者Xについて、予測計算の結果が矯正(手術)後の視力にもっとも近い演算手段を特定しているが、前もって各患者について、予測計算の結果が矯正(手術)後の視力にもっとも近い演算手段を特定しておいてもよい。
【0090】
本実施の形態によれば、既処方済みの患者の中から、眼についての情報が新たにレンズを処方しようとする患者に類似する患者を抽出し、この患者についてもっとも正確な予測計算を行なった演算手段を特定し、この演算手段により新たな患者に処方するレンズの度数を決定する。したがって、新たにレンズを処方する患者に適した演算手段、つまりは計算式・計算手法を自動的に選択し、確度の高いレンズ度数選択を行なうことができる。
【0091】
実施の形態7
本実施の形態は、図6に示すように、第1のデータ入力手段11を、レンズの構成情報を記憶するための第1の記憶手段11aと、第1の記憶手段11aに記憶したレンズの構成情報を読み出すための第1のデータ読み出し手段11bから構成したことを特徴とする。
【0092】
レンズの構成情報を第1の記憶手段11aに記憶させておくことにより、計算を行なうたびにレンズの構成情報を入力する必要がなく、手間が省けるとともに入力ミスを減らすことができる。
【0093】
さらに、第1のデータ読み出し手段11bが第1の記憶手段11aに記憶したレンズの構成情報を順次読み出すように構成することにより、種類の異なる複数のレンズについて使用すべき度数を計算し、表示をさせることが可能となり、患者の眼についての情報やレンズの構成情報を何度も入力することなく、数種のレンズについての比較検討を行なうことが可能である。
【0094】
さらに、図7に示すように、レンズの構成情報がインターネットやLANなどの公衆回線100を通じて供給され、第1の記憶装置11aに記憶されるように構成することも可能である。常に、最新のレンズの構成情報を使用してレンズ選択を行なうことができるとともに、入力ミスを防止することが可能である。
【0095】
また、図8に示すように、第1のデータ入力手段11を、インターネットやLANなどの公衆回線100を経由してレンズの構成情報を読み出すデータ読み出し手段11cとしてもよい。レンズ構成情報を公衆回線に接続されたサーバT上に置き、データ読み出し手段11cによって読み出すことにより、レンズ構成情報を医療機関やレンズ製造メーカによって一元管理を行なうことができ、常に、最新のレンズの構成情報を使用してレンズ選択を行なうことができるとともに、入力ミスを防止することが可能である。
【0096】
実施の形態8
前述の各種計算式において係数などの変更が必要になった場合、あるいは新たな計算式・計算手法が必要になった場合に備え、演算装置5の演算手段5a、5b、5cについては、変更や追加が可能なように構成しておくとよい。また、不要な演算手段を削除することが可能なように構成し、使用頻度の低い演算手段を削除するようにしてもよい。
【0097】
演算手段の変更や追加、削除を行なうための情報が、インターネットやLANなどの公衆回線を経由して演算装置5に伝えられるようにするとよい。
【0098】
演算手段の変更や追加を行なうことにより、新しくて正確な計算式・計算手法にもとづいたレンズ選択が可能になるとともに、不要な演算手段の削除を行なうことにより、使用者の目的に合わせて簡潔で扱いやすいレンズ選択装置とすることができる。
【0099】
実施の形態9
すでに述べたとおり、患者の眼の眼軸長を実測することはできず、超音波などの代替手段によって測定(推定)をおこなっている。そのため、測定(推定)結果にはかなりの誤差が含まれているものと考えられている。
【0100】
そこで、本実施の形態では、矯正(手術)後の患者の視力情報から患者の眼についての情報、とくに眼軸長を正確に推定する。
【0101】
本実施の形態は、患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段12と、患者の矯正(手術)後の視力情報を入力するための第5のデータ入力手段15と、矯正(手術)に使用したレンズの構成情報を入力するための第6のデータ入力手段16を備えている。
【0102】
ところで、第2のデータ入力手段12によって入力される患者の眼についての情報のうち、とくに眼軸長については前述のとおりあまり正確な値とはいえない。そこで、第2のデータ入力手段12によって入力された患者の眼についての情報のうち眼軸長を未知数とし、第5のデータ入力手段15によって入力された患者の矯正(手術)後の視力情報と、第6のデータ入力手段16によって入力されたレンズの構成情報とから、演算手段5a、5b、5cによって患者の眼の眼軸長を計算する。
【0103】
患者の矯正(手術)後の視力情報にもとづき眼軸長を逆算するため、正確に眼軸長を推定することが可能である。推定した眼軸長をもとに、追加または交換するレンズの度数を選択することができ、適切なレンズ選択が可能である。
【0104】
以上の説明では、眼軸長を未知数とした例について説明したが、他の数値、たとえば角膜屈折力を未知数とすればよい。患者の眼についての情報のうち、測定設備や測定方法の関係上、もっとも誤差が大きいと思われるものを未知数とすればよい。
【0105】
実施の形態10
図9に示すように、演算装置5をインターネットやLANなどの公衆回線100に接続し、同様に、公衆回線100に接続された第1のデータ入力手段11、第2のデータ入力手段12、第3のデータ入力手段13、第4のデータ入力手段14、第5のデータ入力手段15、第6のデータ入力手段16などから各種情報が入力されるようにしてもよい。演算装置5の各演算手段5a、5b、5cによる演算結果は、公衆回線100に接続された表示手段7に表示される。
【0106】
第1のデータ入力手段11、第2のデータ入力手段12、第3のデータ入力手段13、第4のデータ入力手段14、第5のデータ入力手段15、第6のデータ入力手段16および表示手段7としては、眼科医やレンズ販売店などに置かれたコンピュータなどの情報端末が使用可能である。
【0107】
演算装置5に選択装置6を設け、各演算手段5a、5b、5cによる演算結果のうちの一部を表示手段7に表示するようにしてもよい。
【0108】
本実施の形態によれば、演算装置5を医療施設やレンズ製造メーカが一元管理することが可能であり、計算式の変更や新しい計算式の追加を迅速かつ確実に演算装置5(各演算手段5a、5b、5c)に反映させることができる。したがって、古い計算式や誤った計算式を使用してしまう恐れはなく、常に、最新の臨床結果を反映した最新の計算式にもとづいてレンズの選択を行なうことが可能である。
【0109】
また、演算装置5に選択装置6を設けることにより、医療施設やレンズ製造メーカが保有する多数の患者についての臨床結果を既処方情報記憶手段61に記憶させることが可能となり、選択装置6による演算手段の選択、つまり、新たにレンズを処方しようとする患者について、どの演算手段が適切な演算結果を与えるのかの判断を正確なものとすることができる。
【0110】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の計算式・計算手法による複数の演算結果を同時に比較検討し、使用すべきレンズの度数を決定することができる。
【0111】
また、矯正(手術)後に希望する視力が得られず、レンズの交換や追加などの再手術を行なう場合においても同様に、複数の計算式・計算手法による複数の演算結果を比較検討のうえ、新たに使用すべきレンズの度数を決定することができる。
【0112】
さらに、意思表示を行なうことが不可能な患者の視力を知ることが可能である。
【0113】
また、レンズを処方しようとする患者に適した演算手段、つまりは計算式・計算手法を自動的に選択し、確度の高いレンズ度数選択を行なうことができる。
【0114】
さらに、計算を行なうたびにレンズの構成情報を入力する必要がなく、手間が省けるとともに入力ミスを減らすことができる。
【0115】
また、患者の眼についての情報やレンズの構成情報を何度も入力することなく、数種のレンズについての比較検討を行なうことが可能である。
【0116】
さらに、常に最新のレンズの構成情報を使用してレンズ選択を行なうことができるとともに、入力ミスを防止することが可能である。
【0117】
また、レンズ構成情報を医療機関やレンズ製造メーカによって一元管理することができ、常に、最新のレンズの構成情報を使用してレンズ選択を行なうことができるとともに、入力ミスを防止することが可能である。
【0118】
さらに、演算手段の変更や追加を行なうことにより、新しくて正確な計算式・計算手法にもとづいたレンズ選択が可能になるとともに、不要な演算手段の削除を行なうことにより、使用者の目的に合わせて簡潔で扱いやすいレンズ選択装置とすることができる。
【0119】
また、正確に患者の眼の眼軸長を推定することが可能であり、推定した眼軸長をもとに、追加または交換するレンズの度数を選択することができ、適切なレンズ選択が可能である。
【0120】
さらに、計算式・計算手法を医療施設やレンズ製造メーカが一元管理することが可能であり、計算式の係数の変更や新しい計算式・計算手法の追加を迅速かつ確実に行なうことができる。したがって、古い計算式や誤った計算式を使用してしまう恐れはなく、常に、最新の臨床結果を反映した最新の計算式にもとづいてレンズの選択を行なうことが可能となる。
【0121】
また、医療施設やレンズ製造メーカが保有する多数の患者についての臨床結果を、新たな患者に処方するレンズの選択に使用することができ、正確なレンズ選択が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の眼用レンズ選択装置の一実施の形態を説明する図である。
【図2】本発明の眼用レンズ選択装置の他の実施の形態を説明する図である。
【図3】本発明の眼用レンズ選択装置のさらに別の実施の形態を説明する図である。
【図4】本発明の眼用レンズ選択装置における、既処方情報記憶手段の構成を説明する図である。
【図5】本発明の眼用レンズ選択装置における、既処方情報記憶手段の別の構成を説明する図である。
【図6】本発明の眼用レンズ選択装置における、第1の入力手段の別の構成を説明する図である。
【図7】本発明の眼用レンズ選択装置における、第1の入力手段のさらに別の構成を説明する図である。
【図8】本発明の眼用レンズ選択装置における、第1の入力手段のさらにまた別の構成を説明する図である。
【図9】本発明の眼用レンズ選択装置のさらにまた別の実施の形態を説明する図である。
【符号の説明】
5 演算装置
5a、5b、5c 演算手段
6 選択手段
7 表示手段
11 第1のデータ入力手段
11a 第1の記憶手段
11b 第1のデータ読み出し手段
11c データ読み出し手段
12 第2のデータ入力手段
13 第3のデータ入力手段
14 第4のデータ入力手段
15 第5のデータ入力手段
16 第6のデータ入力手段
61 既処方情報記憶手段
100 公衆回線
Claims (15)
- 使用するレンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段と、
患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段と、
前記第1、第2および第3のデータ入力手段によって入力された情報から、使用すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置であって、
前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段による演算結果から少なくとも1つを選択する選択手段を有し、
N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段をさらに備え、
前記選択手段による選択が、
(1)前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、
(2)前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、
(3)患者Xの眼についての情報と、患者Xに処方したレンズの構成情報についての情報を、前記既処方情報記憶手段から読み出し、
(4)該読み出した情報から、前記少なくとも1つの演算手段が、患者Xの矯正後の視力を予測計算し、
(5)該予測計算の結果が、前記既処方情報記憶手段に記憶した患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、
(6)該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択する、
ことにより行なわれる眼用レンズ選択装置。 - 使用するレンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段と、
患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段と、
前記第1、第2および第3のデータ入力手段によって入力された情報から、使用すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置であって、
前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段による演算結果から少なくとも1つを選択する選択手段を有し、
N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者に該レンズを処方した場合に予測される矯正後の視力を前記複数の演算手段によって予測計算した結果と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段をさらに備え、
前記選択手段による選択が、
(1)前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、
(2)前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、
(3)該患者Xについての前記予測計算結果が、該患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、
(4)該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択する、
ことにより行なわれる眼用レンズ選択装置。 - 使用するレンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段と、
患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段と、
前記第1、第2および第3のデータ入力手段によって入力された情報から、使用すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置であって、
前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段の中から計算を行なう演算手段を少なくとも1つ選択する選択手段を有し、
N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段をさらに備え、
前記選択手段による選択が、
(1)前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、
(2)前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、
(3)患者Xの眼についての情報と、患者Xに処方したレンズの構成情報についての情報を、前記既処方情報記憶手段から読み出し、
(4)該読み出した情報から、前記少なくとも1つの演算手段が、患者Xの矯正後の視力を予測計算し、
(5)該予測計算の結果が、前記既処方情報記憶手段に記憶した患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、
(6)該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択する、
ことにより行なわれる眼用レンズ選択装置。 - 使用するレンズの構成情報を入力するための第1のデータ入力手段と、
患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後に患者が希望する視力情報を入力するための第3のデータ入力手段と、
前記第1、第2および第3のデータ入力手段によって入力された情報から、使用すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置であって、
前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段の中から計算を行なう演算手段を少なくとも1つ選択する選択手段を有し、
N人の患者について、患者の眼についての情報と、該患者に処方したレンズの構成情報についての情報と、該患者に該レンズを処方した場合に予測される矯正後の視力を前記複数の演算手段によって予測計算した結果と、該患者の矯正後の視力とを記憶した既処方情報記憶手段をさらに備え、
前記選択手段による選択が、
(1)前記既処方情報記憶手段に記憶したN人の患者の眼についての情報と、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報とを比較することにより、
(2)前記N人の患者の中から、眼についての情報が、前記第2のデータ入力手段によって入力された患者の眼についての情報に類似している患者Xを少なくとも一人抽出し、
(3)該患者Xについての前記予測計算結果が、該患者Xの矯正後の視力に最も近い演算手段を特定し、
(4)該特定した演算手段による演算結果、または該特定した演算手段を選択する、
ことにより行なわれる眼用レンズ選択装置。 - 患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後の患者の視力情報を入力するための第5のデータ入力手段と、
矯正に使用したレンズの構成情報を入力するための第6のデータ入力手段と、
前記第2、第5および第6のデータ入力手段によって入力された情報から、追加すべきレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置。 - 患者の眼についての情報を入力するための第2のデータ入力手段と、
矯正後の患者の視力情報を入力するための第5のデータ入力手段と、
矯正に使用したレンズの構成情報を入力するための第6のデータ入力手段と、
前記第2、第5および第6のデータ入力手段によって入力された情報から、追加または交換するレンズの度数を計算するための少なくとも1つの演算手段と、
該演算手段によって計算された演算結果を表示するための表示手段と
からなる眼用レンズ選択装置。 - 前記演算手段が、前記第2のデータ入力手段によって入力された情報から、患者の矯正前の視力情報を計算する請求項1〜6のいずれかに記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記演算手段が、前記第2のデータ入力手段によって入力された情報および前記第5のデータ入力手段によって入力された情報から、矯正に使用したレンズの構成情報を計算する請求項5または6記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段による演算結果から少なくとも1つを選択する選択手段を有する請求項5または6記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記演算手段を複数有し、該複数の演算手段の中から計算を行なう演算手段を少なくとも1つ選択する選択手段を有する請求項5または6記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記第1のデータ入力手段が、
レンズの構成情報を記憶するための第1の記憶手段と、
該第1の記憶手段に記憶したレンズの構成情報を読み出すための第1のデータ読み出し手段と、
からなる請求項1〜4のいずれかに記載の眼用レンズ選択装置。 - 前記レンズの構成情報が公衆回線を経由して供給され、第1の記憶手段に記憶される請求項11記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記第1のデータ入力手段が、
公衆回線を経由してレンズの構成情報を読み出すデータ読み出し手段である請求項1〜4のいずれかに記載の眼用レンズ選択装置。 - 前記演算手段の追加、変更または削除を行なうことが可能である請求項1〜13のいずれかに記載の眼用レンズ選択装置。
- 前記演算手段の追加、変更または削除に必要な情報が、公衆回線を通じて供給される請求項14記載の眼用レンズ選択装置。
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