JP4619849B2 - タービン排気装置 - Google Patents

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本発明は、蒸気タービンのロータを通過した蒸気流を下方の復水器に導くタービン排気装置に関する。
一般に蒸気タービンでは最終段落の排気圧力を低減するほど出力が増加する。このため、排気された蒸気を復水器に導いて凝縮することにより常に真空状態を保つシステム構成が採られる。典型的な蒸気タービンは回転軸が水平となるように設置され、復水器は蒸気タービンの下方に配置される。タービン段落と復水器は排気室によって結ばれる。排気室はタービン段落を包む内ケーシングを内包するように設けられ、その外壁は復水器の外壁に接合される。タービン段落を通過した蒸気は内ケーシングから排気室に吹き出して復水器に導かれる。このとき、内ケーシングにはフローガイドが設けられ、フローガイドによりディフューザ流路が形成される。これにより、タービン段落直後の圧力が復水器よりも低く保たれて高い出力が確保される。
この種のタービン排気装置では、タービン建屋等も含めたスペースの制約からタービン軸より上半部ではタービン段落から排気室外壁までのスパンが短い場合が多い。そのため、フローガイドを通過した蒸気の通路を確保すべく、フローガイドの対応部分(上半部分)を短縮して排気室外壁(特に天井部)とフローガイドとの隙間を拡大する構造が多く見られる(特許文献1等参照)。一方、比較的スペースに余裕が生じる回転軸の軸心から下側部分のフローガイドを上半部に対して積極的に長く形成したフローガイドもある(特許文献2等参照)。
米国特許第5518366号明細書 特開平11−200814号公報
しかしながら、特許文献1の記載技術のように、他の部材との位置関係の制約でフローガイド上半部を短くカットするのでは、フローガイド上半部においては湾曲部分が大きく除去されて直管形状に近くなってしまい、流路断面積がほとんど拡大しない。そのため、フローガイド上半部ではディフューザ流路の本来の機能である圧力回復作用が十分に得られない。また、通常、フローガイドは排気室の天井に比較的近い位置に設けられるが、この場合、フローガイドから吹き出す流れの流量には周方向に差が生じる。このことから、両特許文献の記載技術のように、軸方向断面形状の変化を考慮せずに単にフローガイドの上半部と下半部の長さに差をつけると、フローガイドから排気室内に吹き出す蒸気圧力が不均一になってしまう。
本発明の目的は、フローガイドから排気室に吹き出す蒸気圧力を均一かつ効果的に回復させることができるタービン排気装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、フローガイド断面の曲率を周方向に変化させる。例えばフローガイドの断面の曲率を上半部中心で最大に、下半部中心で最小にとり、上半部中心から下半部中心にかけて単調に減少させる。また、タービンロータの中心軸を含む面内の断面がその接線と当該中心軸がなす角度の増大に伴って曲率を小さくするように形成する。
本発明によれば、タービン段落環帯からの吹き出し位置によらず一様な圧力回復作用を得ることができる。そして、各位置での圧力回復を最大値に近付けた設計が可能となるため、タービン排気装置全体の圧力回復作用を向上させることができる利点がある。
以下に図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図である。
図1に示した本発明のタービン排気装置は、蒸気タービン(タービンロータ1)を通過した蒸気流を蒸気タービン1の下方に設けた復水器(図示せず)に導くもので、主な構成要素として排気室10とフローガイド30を備えている。本実施の形態において、タービンロータ1は水平に配置されている。
排気室10は、タービンロータ1を包囲する内ケーシング11を内包している。内ケーシング11の内周側には環状の蒸気流路12が形成されている。排気室10の外壁13には蒸気流入管14が設けられている。蒸気流入管13から流れ込んだ蒸気は蒸気流入管13の途中に設けた分配室15を介して蒸気流路12に流入する。図示した蒸気流路12内における蒸気の流通方向は図1中の右方向である。蒸気流路12内には、各段落の静翼2が固定的に設けられている。また蒸気流路12内において、各段落の静翼2の(蒸気流路12内における)蒸気流通方向下流側(図1中の右側、以下単に下流側という)には、タービンロータ1の各段落の動翼3が配置される。
タービンロータ1は軸受4により支持されている。この軸受4は蒸気流路内部ケーシング11の端部に蒸気流路12の内周側に連続するように設けたベアリングコーン(コーン)20及び隔壁21により区画された領域内に配設されている。それに対し、先のフローガイド30はベアリングコーン20の外周側を覆うようにして蒸気流路12の外周部に連接して設けられている。フローガイド30及びベアリングコーン20により形成された拡径する環状の流路は蒸気流路12に連続する。このフローガイド30及びベアリングコーン20で画定された環状の流路を環帯と呼ぶ。
図2及び図3に示すように、上記構成の排気室外壁13はタービンロータ1の回転軸(タービン軸)5の高さ付近で上下二分割されており、上側のものを上半側ケーシング16、下側のものを下半側ケーシング17とする。また排気室外壁13のみならず内ケーシング11や蒸気流路12、ベアリングコーン20、フローガイド30等もケーシング17,18とともに上下に二分割される。すなわち上半側ケーシング16が取外されるとタービンロータ1の上半部が露出するようになっており、メンテナンス等に配慮されている。下半側ケーシング17は復水器の上部に連接される。下半側ケーシング17の下方は開口しており、この開口部を介してタービンロータ1で膨張仕事をした後の蒸気が下方の復水器に導入される。
なお図3に示すたように、下半側ケーシング17には支持板18,19が設けられている。支持板18,19は復水器により作られた真空状態と大気との圧力差により排気室外壁13に作用する加重を受けて排気室10を補強するとともに、内ケーシング11を支持する役割を果たす。支持板18はタービンロータ1の軸線に直交する面に沿って、支持板19はタービンロータ1の軸線に平行な垂直面に沿ってそれぞれ下半側ケーシング17内に架け渡されており、支持板18,19は互いに直交している(図3参照)。
上記構成の本実施の形態のタービン排気装置における最大の特徴は、上記した環帯から排気室10内に吹き出す放射状の蒸気の流れが全周に亘って同程度に圧力回復するようにフローガイド30の形状に配慮した点にある。
図4はフローガイドの形状と蒸気の流れとの関係を表す模式図である。図4(a)は図4(b)と、図4(c)は図4(d)と同一の流れを表しており、図4(a)及び図4(c)にはタービンロータ1の軸方向から見た環帯内の流れの模式図が、図4(b)及び図4(d)にはタービン軸を含む垂直断面で見た環帯内の流れの模式図が示されている。図4(a)〜図4(d)において、先の各図と同じ部分に相当する部分については同符号を付して説明を省略する。
フローガイド30の形状設定の原理には電気力学における解析手法として知られる鏡像法を用いている。蒸気タービンの最終段落を通過した流れは、初めタービンロータ1の軸方向に流れて対向面(排気室10の軸方向端壁)により妨げられ、ベアリングコーン20やフローガイド30にガイドされて転向し半径方向に放射状に広がる。
図4(a)及び図4(c)から分かるように、タービン軸方向から見ると、蒸気流路12から吹き出してフローガイド30内を流れる蒸気は半径方向に沿って放射状に流れる。鏡像法では、天井(排気室外壁13の上面)13aを挟んで実際の流れ(天井13aの下側に示した流れ)と線対称の関係にある虚の流れ(天井13aの上側に示した流れ)を仮想する。
蒸気流路12から天井13aまでの距離が十分にあれば虚実二つの流れの干渉は小さくなる。そのため、蒸気流路12から天井13aまでの距離を十分にとることができれば流れの吹き出し中心線Fがタービンロータ1の中心軸Cに近付き(中心軸Cに対する吹き出し中心線Fのオフセット距離δが小さくなり)、実際の流れは中心軸Cを中心とする軸対称流れに近似する(図4(a)及び図4(b)参照)。
しかしながら、現実にはタービン建屋等との設計の関係上、蒸気流路12から天井13aまでの距離を十分に確保することは困難である。蒸気流路12が天井13aに近付くと、フローガイド30から天井方向(上方向)に向かう流れが妨げられ、それだけ下向きの流れが増加する。そのため、流れの吹き出し中心線Fは中心軸Cよりも距離δだけ天井13a側に偏心する(図4(c)及び図4(d)参照)。排気室10の側壁の影響が及ぶとオフセット距離δはさらに増加する。
本願発明者等は上記のことに勘案し、中心軸Cから吹き出し中心線Fがオフセットしても、吹き出し中心線Fを中心に放射状に広がる各方向への流れ(周方向各所に向かう径方向流れのそれぞれ)を相似形に整流し、各方向への流れを同じように圧力回復させることに想到した。本発明では、これをフローガイド30の形状により実現する。
フローガイド30は、内ケーシング11に連設され、タービンロータ1を通過した蒸気流が排気室10内に放射状に吹き出すように、吹き出し中心Fを含む面内の断面の形状がタービン軸方向から半径方向に湾曲した円弧状に形成されている。このフローガイド30はまた、吹き出し中心線Fを含む面内の断面の曲率半径Rが、上半部中心の断面の曲率半径Rを最小として断面位置が復水器側に向かうにつれて単調に増大するように形成されている。曲率で言えば、最小曲率半径Rの断面の曲率が最大値であり、そこから断面位置が周方向に移動するにつれて曲率が単調に減少し、最大曲率半径Rの下半部中心の断面において曲率が最小値となる。なお、タービン中心軸Cを含む面内の断面で見た場合、フローガイド30は、タービン中心軸Cを含む面内の断面(上半部中心断面)の曲率半径が上半部中心の断面の曲率半径を最小(曲率は最大)として断面位置が復水器側に向かうにつれて単調に増大(曲率は減少)するように形成されている。
上記を踏まえ、フローガイド30の形状を決定するにはまず、蒸気流路12から排気室10の天井部13aまでの距離から吹き出し中心線Fを割り出す。そして、吹き出し中心線Fを中心に放射状に広がる流れがそれぞれ相似形をなすように、吹き出し中心線Fを軸に回転する面内において吹き出し中心線Fからフローガイド30の最外周部までの距離Lに比例させてフローガイド30の断面の曲率半径Rを設定する。
図4(c)及び図4(d)に示したように、吹き出し中心線Fが中心軸Cの上側に偏心した場合、吹き出し中心線Fからフローガイド30の最外周部までの距離Lは、上半部中心で最小(L)、下半部中心で最大(L)となる。距離Lの測定方向を吹き出し中心線Fを中心に変化させると、測定方向が上半部中心から下半部中心に向かうにつれて単調に増大する。この距離Lの変化に比例させて軸方向断面で見たフローガイド30の曲率半径Rを変化させ、吹き出し中心線Fを含む各面内で流れの断面の相似性を保つ。具体的には、吹き出し中心線Fを含む各断面におけるフローガイド30の曲率半径Rは、距離Lと同様に上半部中心で最小(R)、下半部中心で最大(R)であり、距離Lの増減に比例して単調に増減する。なお、蒸気流路12が排気室10の天井13aに近付く程、フローガイド30の上半部中心断面の曲率半径Rは下半部中心断面の曲率半径Rに対して小さくなる。
なお、上記ではフローガイド30とともに環状の流路を形成するベアリングコーン20の形状を特に考慮に入れていないが、ベアリングコーン20を考慮しても解析結果に大差は生じないことが確認されている。
フローガイド30の平面展開図を図5及び図6に示す。これらの図において先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
先に説明したフローガイド30を製作する一つの方法は、フローガイド30を複数の部分30aに区分し、この部分30aを平板で形成して図5の状態とする。そして、各部分30aを設定の曲率半径を持つように円弧状に曲成し、隣接するもの同士を溶接等の手段により接合する。このとき、各部分30aの4つの角の角度(角度α,β等)や辺の長さ(長さl,l等)を隣接する部分30aとの間で調整し、目的とする曲率変化、半径方向の長さを得る。このようにフローガイド30を製作した場合、曲率半径Rは周方向変化に対して段階的に変化する。勿論、図5及び図6のものに限らず種々の制作方法が考えられ、例えばプレス加工等の機械加工や鋳造により曲率半径Rが周方向変化に対して連続的に変化するように精密な三次元局面を形成することも可能であり、本発明の原理に基づく限りにおいては、そのようにフローガイド30を製作することがより好ましい。
また、上記のようにして吹き出し中心線Fを含む各断面内でのフローガイド30の曲率半径Rが定まると、フローガイド30のタービン軸方向の寸法も自ずと定まる。したがって、吹き出し中心線Fを含む各面内における蒸気の流路を厳密に相似関係に保つ場合、フローガイド30に対向してタービン軸方向を向いた排気室10の内壁面(端壁)13bの軸方向位置とその形状も定まる。吹き出し中心線Fを含む各断面においてフローガイド30との面間距離が曲率半径R(又は距離L)に比例して変化するように端壁13bのタービン軸方向位置と形状とを定めれば、流れの相似性をより効果的に確保することができる。
しかし、上半側ケーシング16及び下半側ケーシング17は容器壁となる箱型形状に製缶したものであり、端壁13bを複雑な三次元曲面に成形することは制作上現実的ではない。排気室10の端壁13bの形状に関しては、適当な自由度を持たせて平面的に形成する方が現実的であり、フローガイド30までの距離が全体として適度に設定されていれば足りる。この場合、製作容易性を重視するなら図7に示したように端壁13bを垂直にしても良いし、製作容易性を確保しつつ流れの相似性をより良く実現するなら、図1に示したようにフローガイド30の最外周部が描く楕円を含む面の傾斜に合わせて端壁13bを傾斜させることが好ましい。
図8及び図9は本実施の形態に係るタービン排気装置の要部をタービン軸方向から投影して表した概念図である。これらの図において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
図8はフローガイド30を比較的狭い範囲にのみ設けた場合であり、主に半径方向の流れに対して圧力回復が得られる。図9はフローガイド30を下方に延長し、半径方向の流れにだけでなく方向が変わり下方に向かう流れに対しても圧力回復を得ることを意図している。図10のようにフローガイド30の下半側が上半側に対してより長くなるようにするには、例えば周方向角度θの変化に対する曲率の変化率を大きくし、吹き出し中心線Fからフローガイド30の最外周部までの距離L(θ)の変化率も大きくすれば良い。図10の構成は、例えば中心軸Cと吹き出し中心線Fとの距離δが大きく上向きの流量に対して下向きの流量が大きい場合に特に有効である。
次に上記構成の本実施の形態のタービン排気装置の動作及び作用を説明する。
蒸気流入管14から流入した蒸気は、分配室15で周方向に分配されて蒸気流路12に導かれる。内ケーシング11の内周側の蒸気流路12を通過した蒸気は環帯から排気室10に吹き出す。排気室10に吹き出すことにより流路断面積が拡大されるため、蒸気は減速しつつ下方に転向して復水器に導かれる。
ここで、一般的な構成のフローガイドを有するタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面図を本発明に対する比較例として図10に示す。なお、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
前述したように、タービン建屋等も含めたスペースの制約からタービン軸5より上半部ではタービン段落から排気室天井13aまでのスパンが短い場合が多い。そのため、図10ではフローガイド30’を通過した蒸気の通路を確保すべく、フローガイド30’の上半部分を短縮して排気室天井13aとフローガイド30’との隙間を拡大している。
しかしながら、フローガイド30’の断面はタービン中心軸を含むどの面内でも同じ曲率半径Rである。このようなフローガイド30’を用いた場合、排気室天井13a等との位置関係の制約でその上半部を短くカットしてしまうと、フローガイド30’の上半部においては湾曲部分が大きく除去されて直管形状に近くなってしまい、流路断面積がほとんど拡大しない。そのため、フローガイド30’の上半部では圧力回復作用が十分に得られない。また、蒸気流路12が排気室天井13aに近付くと、前述した通り、フローガイド30’から排気室10に流れ込む蒸気流量には周方向に差が生じる。このことから、図10のように軸方向断面におけるフローガイド30’の曲率半径Rの周方向変化を考慮せずにフローガイド30’の上半部と下半部の長さに差をつけると、蒸気流量と圧力回復性能の周方向変化が不一致となり、フローガイド30’から排気室10内に吹き出す蒸気圧力が不均一になってしまう。
それに対し、本実施の形態では、前述したようにタービン中心軸Cからの吹き出し中心線Fの偏心距離δに応じ、吹き出し中心線Fを含むどの面内でも断面形状が相似形をなすようにフローガイド30が構成されている。これにより、フローガイド30から排気室10に吹き出す蒸気の流れを全周に亘って相似形に形成することができ、蒸気圧力を均一かつ効果的に回復させることができる。勿論、前述したようにフローガイド30の形状に合わせて蒸気の流路断面が周方向に相似形をなすように排気室外壁13(特に端壁13b)を設計すれば、より蒸気圧力を均一かつ効果的に回復させることができる。
図11は本発明の第2の実施の形態に係るタービン排気装置の要部断面を表す概念図である。この図において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
第1の実施の形態ではフローガイド30の断面を曲率半径Rの円弧形状としていたが、必ずしも円弧形状である必要はない。本実施の形態では、フローガイド30Aの断面の曲率を半径方向位置(吹き出し中心線Fからの距離)によっても変化させている。フローガイド30Aの断面は全周に亘って概ね相似形をなしている。内ケーシング11との接続部分の断面の接線がタービン軸線となす角度(始まり角)φ0を決め、フローガイド30Aの断面上のある接点でフローガイド断面に接する接線とタービン軸線とがなす角度φ、及びそのフローガイド断面を含む面の周方向の角度(断面の周方向位置)θをパラメータとするフローガイド断面上の点における曲率半径R(θ,φ)を与えることで、よりフローガイド30A内の蒸気の流れを最適化することができる。
具体的には、本実施の形態におけるフローガイド30Aは、蒸気の吹き出し中心線を含む面内の断面が角度φの増大に伴って曲率を小さくし、なおかつ蒸気の吹き出し中心線を含む垂直面内の上半部の断面での曲率を最大として断面位置が復水器側に向かうにつれて単調にほぼ相似的に減少するように形成されている。つまり、フローガイド断面上のある点における局部的な曲率半径R(θ,φ)は、同一の角度φを与えたとき上半部中心での断面で最小(曲率は最大)、下半部中心での断面で最大値(曲率は最小)となり、断面位置が復水器側に周方向移動するにつれて(角度θの変化につれて)単調に増加する(曲率は単調に減少する)。なお、タービン中心軸Cを含む面内の断面で見た場合、フローガイド30Aは、タービンロータ1の中心軸を含む面内の断面がその接線と中心軸がなす角度の増大に伴って曲率を小さくし、なおかつタービンロータ1の中心軸を含む面内の断面の曲率が中心軸を含む垂直面内の上半部の断面で最大となり断面位置が復水器側に向かうにつれて単調に減少するように形成されている。
その他の点については第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるとともに上記のように蒸気の流れをより最適にすることができる。
図12は本発明の第3の実施の形態に係るタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図である。この図において先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施の形態は、フローガイド30から復水器側への蒸気の流れの圧力を回復させるディフューザ流路を設け、より高い蒸気圧力回復能力を確保した実施の形態である。
本実施の形態においては、排気室10の下半側にてフローガイド30Bの先端部を復水器側にさらに延在し、この延在部30Baとタービン軸方向を向く排気室10のフローガイド30Bとの対向端壁13bとの間にディフューザを形成する。さらに、延在部30Baは内ケーシング11中の蒸気流れ方向上流側(図12中の左側)に反らせてあり、なおかつフローガイド延在部30Baに対向し延在部30Baとの間にディフューザを形成するように上記支持板18は延在部30Baと同じ方向に傾斜させてある。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
上半部でフローガイド30Bを通過した流れの多くは、フローガイド30Bの背後(図12中の左側)に回り込んで下方に向かい、フローガイド30Bと支持板18の間のディフューザ流路を通過して圧力を回復する。さらに、フローガイド30Bの延在部30Baを吹き出し方向と逆方向に反らせることによって、環帯の下半から吹き出した流れがフローガイド30Bと排気室端壁13bとの間のディフューザ流路を通過する。これにより、図1に示した第1の実施の形態に比しても、上半側又は下半側から噴出したそれぞれの流れに対してより高い圧力回復作用を確保することができる。
なお、本実施の形態においては断面が直線状の支持板18を用いた例を説明したが、図13に示したように支持板18をフローガイド延在部30Baの反り方向に折り曲げる構成としても良い。勿論、折り曲げるのではなく湾曲させても良い。これらの場合も同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態は、第2の実施の形態のようなフローガイド30Aを持つタービン排気装置にも適用可能であることは言うまでもない。また、本実施の形態は、図10に示した一般的なタービン排気装置に適用しても蒸気圧力回復の効果を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の排気室の鳥瞰図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の下半側ケーシングの排気室の鳥瞰図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置に備えられたフローガイドの形状と蒸気の流れとの関係を表す模式図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置に備えられたフローガイドの平面展開図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置に備えられたフローガイドの平面展開図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図であって、排気室の他の構成例を表す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の要部をタービン軸方向から投影して表した概念図である。 本発明の第1の実施の形態に係るタービン排気装置の要部をタービン軸方向から投影して表した概念図である。 一般的な構成のフローガイドを有するタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面図を本発明に対する比較例として表した図である。 本発明の第2の実施の形態に係るタービン排気装置の要部断面を表す概念図である。 本発明の第3の実施の形態に係るタービン排気装置の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係るタービン排気装置の他の構成例の軸方向に沿った垂直断面を表す断面図である。
符号の説明
1 タービンロータ
10 排気室
11 内ケーシング
13b 端壁
16 上半側ケーシング
17 下半側ケーシング
18 支持板
30 フローガイド
30A フローガイド
30B フローガイド
30Ba 延在部
F 吹き出し中心線
R 曲率半径

Claims (7)

  1. 蒸気タービンのロータを通過した蒸気流を前記蒸気タービンの下方に設けた復水器に導くタービン排気装置において、
    前記蒸気タービンのロータを包囲する内ケーシングを内部に有し、前記復水器の上部に連接した排気室と、
    前記内ケーシングに連設され、前記タービンロータを通過した蒸気流が前記排気室内に放射状に吹き出すように前記タービンロータの軸方向から半径方向外側に湾曲して形成されており、前記タービンロータの中心軸を含む面内の断面がその接線と前記中心軸がなす角度の増大に伴って曲率を小さくし、なおかつ前記タービンロータの中心軸を含む面内の断面の曲率が前記中心軸を含む垂直面内の上半部の断面で最大となり断面位置が前記復水器側に向かうにつれて単調に減少するように形成されたフローガイドと
    を備えたことを特徴とするタービン排気装置。
  2. 請求項に記載のタービン排気装置において、前記フローガイドの断面の曲率が断面位置の周方向変化に対して段階的に変化することを特徴とするタービン排気装置。
  3. 請求項に記載のタービン排気装置において、前記フローガイドに対向するタービン軸方向を向く前記排気室の端壁は、前記フローガイドの最外周部が描く楕円を含む面の傾斜方向に傾斜していることを特徴とするタービン排気装置。
  4. 請求項に記載のタービン排気装置において、前記蒸気タービンは水平に配置され、かつ前記排気室が上下二分割されており、上半側ケーシングを取外すことにより前記タービンロータの上半部が露出するように構成されていることを特徴とするタービン排気装置。
  5. 請求項に記載のタービン排気装置において、前記排気室の下半側にて前記フローガイドの先端部を前記復水器側にさらに延在し、この延在部によりタービン軸方向を向く前記排気室の前記フローガイドとの対向端壁との間にディフューザを形成することを特徴とするタービン排気装置。
  6. 請求項に記載のタービン排気装置において、前記フローガイドの延在部を前記内ケーシング中の蒸気流れ方向上流側に反らせ、なおかつこのフローガイドの延在部に対向し前記延在部との間にディフューザを形成する前記排気室の補強用の支持板を備えたことを特徴とするタービン排気装置。
  7. 請求項に記載のタービン排気装置において、
    前記フローガイドが、前記排気室の下半側にて前記復水器側に延在した部分とタービン軸方向を向く前記排気室の当該フローガイドとの対向端壁との間にディフューザを形成し、前記延在部を前記内ケーシング中の蒸気流れ方向上流側に反らせていること、
    前記フローガイドの延在部に対向し前記延在部との間にディフューザを形成する前記排気室の補強用の支持板をさらに備えていること
    を特徴とするタービン排気装置。
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