JP2011174452A - 多翼送風機 - Google Patents
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Abstract
【課題】両吸込型に適用して吹出部での流体流れを整流し、騒音を低減できる多翼送風機を提供する。
【解決手段】略円形の回転板および回転板の両面にそれぞれ立設され、回転板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根9を有する羽根車3と、羽根車3の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および羽根車3の側面外周を覆うように流体通路17を形成するケーシング5と、が備えられている多翼送風機1であって、ケーシング5から流体通路17側に突出する整流板25が、流体通路17の外周側で、回転板の板面の略延長位置に延在するように、流体通路17の出口部21から上流側に向けて部分的に備えられている。
【選択図】図1
【解決手段】略円形の回転板および回転板の両面にそれぞれ立設され、回転板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根9を有する羽根車3と、羽根車3の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および羽根車3の側面外周を覆うように流体通路17を形成するケーシング5と、が備えられている多翼送風機1であって、ケーシング5から流体通路17側に突出する整流板25が、流体通路17の外周側で、回転板の板面の略延長位置に延在するように、流体通路17の出口部21から上流側に向けて部分的に備えられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、多翼送風機に関するものである。
多翼送風機は、多数の小型の前向き羽根を周状に配置した羽根車と、それを囲み流体通路を形成するケーシングとを備えている。多翼送風機は、羽根車を軸線中心回りに回転させることによって羽根で囲まれた空間に、たとえば、空気を羽根車の軸線に沿った方向(羽根の翼幅方向)に吸入し、それを羽根車の外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向(羽根車の径方向)に吹き出す。
このように、空気の流れが略直交するように変更されるので、空気の流れ方に基因した流量の変動によって吹き出される空気は軸線方向に羽根車の吸入部が小さく、軸線方向で吸込部から離れるにしたがい大きくなる風速分布(流速分布)を持っている。また、羽根車から流体通路に吹き出される空気は遠心力によって回転軸線方向と交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる風速分布(流速分布)を持っている。
このように、空気の流れが略直交するように変更されるので、空気の流れ方に基因した流量の変動によって吹き出される空気は軸線方向に羽根車の吸入部が小さく、軸線方向で吸込部から離れるにしたがい大きくなる風速分布(流速分布)を持っている。また、羽根車から流体通路に吹き出される空気は遠心力によって回転軸線方向と交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる風速分布(流速分布)を持っている。
多翼送風機では、このような回転軸線方向あるいは径方向の風速分布によって送風性能の低下あるいは騒音の増加が起こるので、これらの影響を低減あるいはこれを解消すべく種々の提案がなされている。
たとえば、特許文献1に示されるものは、吹出部の下流側を構成するディフーザ部でさらに空気流が略直交するように曲げられることによって発生するディフューザ部からの吹出口での風速分布を解消するために、羽根車の外周からディフューザ部の吹出口までの流体通路を回転軸方向に略二等分している。これによりディフューザ部で発生する回転軸線方向の風速分布を緩和している。
たとえば、特許文献1に示されるものは、吹出部の下流側を構成するディフーザ部でさらに空気流が略直交するように曲げられることによって発生するディフューザ部からの吹出口での風速分布を解消するために、羽根車の外周からディフューザ部の吹出口までの流体通路を回転軸方向に略二等分している。これによりディフューザ部で発生する回転軸線方向の風速分布を緩和している。
特許文献2に示されるものは、ケーシングの内部空間(流体通路)を径方向内側と径方向外側とに仕切る仕切板を設け、ケーシング内部の風速が相対的に遅い仕切板の径内側部分での風速を増加させるものである。これにより径方向の風速分布を緩和している。
特許文献3に示されるものは、羽根の翼幅方向の途中に、円環状のリングを複数配設し、各リングの設置ピッチが吸入側で大きく、吸入側から離れるにしたがって順次小さくなるようにし、回転軸線方向の風速分布を緩和するものである。
特許文献3に示されるものは、羽根の翼幅方向の途中に、円環状のリングを複数配設し、各リングの設置ピッチが吸入側で大きく、吸入側から離れるにしたがって順次小さくなるようにし、回転軸線方向の風速分布を緩和するものである。
特許文献4に記載のものは、羽根の翼幅方向の途中に、円環状の中仕切り板を設置し、中仕切板の上下に配設された羽根のピッチをずらしている。これにより、上下の吹き出しタイミングがずれるため、ケーシングの内壁との間が最も狭い部分に衝突する干渉音の位相がずれることにより、騒音が低減できる。また、中仕切り板の先端部に、羽根から内側に若干突出したベルマウス形状の突出部を設け、中仕切り板の上側に空気を多く案内するようにし、速度分布を改善している。
ところで、特許文献1あるいは特許文献2のように流体通路の略全域を仕切板等で区切るものでは、仕切板等が流体に対する抵抗を大きくするので、送風効率が低下する。また、流体が仕切板等にぶつかることによって流れが乱れる恐れがあり、かえって騒音を増加させる恐れがある。
特許文献3に示されるものは、羽根を通過する部分の流体を区画するものであり、羽根に流入する際に既に発生している流量差を解消することはできないので、回転軸線方向の風速分布は十分に解消されない。
特許文献4に示されるものは、基本的に回転軸線方向における複数区画で吹き出しタイミングをずらして外壁への衝突音の発生をずらすものであり、流量差を解消するものではない。また、羽根から内側に突出する突起部を設け、吸入側への流量を増加させるようにしているが、突起部の突出量は小さく、回転軸線方向の風速分布は十分に解消されない。
特許文献3に示されるものは、羽根を通過する部分の流体を区画するものであり、羽根に流入する際に既に発生している流量差を解消することはできないので、回転軸線方向の風速分布は十分に解消されない。
特許文献4に示されるものは、基本的に回転軸線方向における複数区画で吹き出しタイミングをずらして外壁への衝突音の発生をずらすものであり、流量差を解消するものではない。また、羽根から内側に突出する突起部を設け、吸入側への流量を増加させるようにしているが、突起部の突出量は小さく、回転軸線方向の風速分布は十分に解消されない。
多翼送風機には、羽根車の軸線方向の両側から流体を吸い込む両吸込型の多翼送風機がある。特に、両吸込型の多翼送風機では、回転軸線方向の風速分布で風速の大きい部分、すなわち、吸込部から回転軸線方向で一番離れている位置が隣り合って存在するので、この部分を流れる流体が相互にぶつかりあって大きな騒音を発生することになる。
このため、両吸込型の多翼送風機では、特に、この騒音を低減させることが求められている。
このため、両吸込型の多翼送風機では、特に、この騒音を低減させることが求められている。
本発明は、このような事情に鑑み、両吸込型に適用して吹出部での流体流れを整流し、騒音を低減できる、あるいは、両吸込型に適用しても吸込部で流速分布を十分に改善し、騒音を低下し得る多翼送風機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の第一態様は、略円形の区画板および該区画板の両面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、前記ケーシングから前記流体通路側に突出する整流部材が、前記流体通路の外周側で、前記区画板の板面の略延長位置に延在するように、前記流体通路の出口部から上流側に向けて部分的に備えられている多翼送風機である。
すなわち、本発明の第一態様は、略円形の区画板および該区画板の両面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、前記ケーシングから前記流体通路側に突出する整流部材が、前記流体通路の外周側で、前記区画板の板面の略延長位置に延在するように、前記流体通路の出口部から上流側に向けて部分的に備えられている多翼送風機である。
本態様にかかる多翼送風機では、羽根車が軸線中心回りに回転させられると、羽根が周方向に移動する。この羽根の移動に伴い一対の吸込口部からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車の軸線方向に吸い込まれ、羽根を通って羽根車の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路を通って出口部から送風される。
このとき、羽根車から吹き出される流体には、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布(風速分布)が発生する。すなわち、区画板を挟んで両側に流速の大きい流体が隣接することになる。
また、流体通路に吹き出された流体は、羽根車の軸線方向と交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる流速分布(風速分布)を持っているので、流体通路を通る流体は、流体通路の外周側で、かつ、区画板の板面の略延長位置において流速が最も大きくなることになる。
このとき、羽根車から吹き出される流体には、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布(風速分布)が発生する。すなわち、区画板を挟んで両側に流速の大きい流体が隣接することになる。
また、流体通路に吹き出された流体は、羽根車の軸線方向と交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる流速分布(風速分布)を持っているので、流体通路を通る流体は、流体通路の外周側で、かつ、区画板の板面の略延長位置において流速が最も大きくなることになる。
本態様によれば、ケーシングから流体通路側に突出する整流部材が、流体通路の外周側で、区画板の板面の略延長位置、言い換えると、羽根車の軸線方向における区画板の存在位置に延在するように、流体通路の出口部から上流側に向けて部分的に備えられているので、整流部材が流体の流れを上述した流速の大きな部分で羽根車の軸線方向に仕切ることができる。
区画板の両側からそれぞれ吹き出される流体は区画板に案内されて羽根車の外周側へ向けられているが、羽根車の軸線方向で相互に接近する速度成分を有しているので、流体通路に入り区画板が無くなると、羽根車の軸線方向で合流して繰り返し相互にぶつかり合うことになる。この影響は、下流側である出口部まで継続されることになるが、出口部から上流側に向けて部分的に備えられている整流部材によって仕切られるので、出口部の近くでは流れが相互にぶつかり合うことを防止することができる。すなわち、出口部の近くで流れを整流することができる。これにより、騒音を低減することができる。
区画板の両側からそれぞれ吹き出される流体は区画板に案内されて羽根車の外周側へ向けられているが、羽根車の軸線方向で相互に接近する速度成分を有しているので、流体通路に入り区画板が無くなると、羽根車の軸線方向で合流して繰り返し相互にぶつかり合うことになる。この影響は、下流側である出口部まで継続されることになるが、出口部から上流側に向けて部分的に備えられている整流部材によって仕切られるので、出口部の近くでは流れが相互にぶつかり合うことを防止することができる。すなわち、出口部の近くで流れを整流することができる。これにより、騒音を低減することができる。
このように整流部材が出口部から上流側に向けて部分的に備えられているのは、流れのぶつかりが大きい羽根車から吹き出され、湾曲したケーシングに案内されている部分を仕切ると、流体が仕切部材にぶつかることによって流れが乱れる恐れがあり、かえって騒音を増加させる恐れがあるからである。
また、整流部材は、流体通路における流体の流れ方向およびそれと交差する方向に部分的に設けられているので、流体流れに対する抵抗増加を極小に抑えることができる。
また、整流部材は、流体通路における流体の流れ方向およびそれと交差する方向に部分的に設けられているので、流体流れに対する抵抗増加を極小に抑えることができる。
前記態様では、前記整流部材は、上流側に向かい幅および/または高さが漸減するようにされていてもよい。
このようにすると、流体の流れは整流部材に滑らかに導入されるので、スムーズに分流することができる。これにより、整流効果が向上するし、抵抗増加を一層抑えることができる。
このようにすると、流体の流れは整流部材に滑らかに導入されるので、スムーズに分流することができる。これにより、整流効果が向上するし、抵抗増加を一層抑えることができる。
前記態様では、前記流体通路の出口部は、下流側に向かい前記整流部材の幅方向に漸増するように拡大されていてもよい。
このようにすると、整流部材による流路断面積の減少を防止でき、さらに下流側に向い流路断面積が増加するので、圧力回復を増加させることができる。
このようにすると、整流部材による流路断面積の減少を防止でき、さらに下流側に向い流路断面積が増加するので、圧力回復を増加させることができる。
前記態様では、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、前記分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされている構成としてもよい。
このように、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸入側に位置する分割流路ほどより多くの流体を羽根に案内することができる。したがって、羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路の流速をより増加させ、区画板側の分割通路の流速をより減速させることができるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸入側に位置する分割流路ほどより多くの流体を羽根に案内することができる。したがって、羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路の流速をより増加させ、区画板側の分割通路の流速をより減速させることができるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
前記態様では、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、前記軸線方向における前記各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、前記区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされている構成としてもよい。
このように、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、軸線方向における各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされているので、区画板側の分割流路ほどより流出部の面積が多くなる。したがって、区画板側の分割通路を通り羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路を通り吹き出される流体の流速に比べてより減速されるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、軸線方向における各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされているので、区画板側の分割流路ほどより流出部の面積が多くなる。したがって、区画板側の分割通路を通り羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路を通り吹き出される流体の流速に比べてより減速されるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
また、前記各構成では、前記ガイドは、前記内周側開口部が前記吸込口部の部分に取り付けられていてもよい。
このようにすると、ガイドはケーシングに取り付けられることになるので、羽根車の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車の回転駆動力を低減させることができる。
このようにすると、ガイドはケーシングに取り付けられることになるので、羽根車の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車の回転駆動力を低減させることができる。
前記態様では、前記羽根の前記吸込口部側に前記羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、該掻込部の前記区画板側の外周に、前記各羽根を支持するとともに前記羽根車から前記流体通路への連通域を区画するリングが備えられている構成としてもよい。
このように、羽根の吸込口部側に羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられているので、羽根車の回転による羽根の移動に伴って掻込部が流体を掻き込むことができる。これにより、羽根車へ導入される流体の流量を増加させることができる。
このとき掻込部は、羽根車から流体通路への連通域を区画するリングよりも羽根車の軸線方向で外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路の吸込口部側に導入される。したがって、羽根車から吹き出される流体は、羽根車の軸線方向で吸込口部側を大きくできるので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向での流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
このとき掻込部は、羽根車から流体通路への連通域を区画するリングよりも羽根車の軸線方向で外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路の吸込口部側に導入される。したがって、羽根車から吹き出される流体は、羽根車の軸線方向で吸込口部側を大きくできるので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向での流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流部材をより小さくすることができる。
前記構成では、前記掻込部の前記リング側は、前記リングの前記吸込口部側の面である外面に位置し、前記羽根車の回転方向下流側に突出した突起部を備え、前記吸込口部の前記区画板側端部は、前記外面近傍で、前記突起部の外周側近傍に位置していてもよい。
流体通路に吹き出された流体は、リングの外面と吸込口部の区画板側端部との間の隙間から逆流することがある。
リングの外面には、吸込口部の内周側に掻込部および突起部が位置しているので、これらが逆流に対する壁を形成することになる。これにより、逆流を抑制することができる。
なお、突起部は隣の羽根の掻込部に近づけるのが、連続した壁を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、掻込部および突起部と吸込口部との間隔は小さくすることが好ましい。
リングの外面には、吸込口部の内周側に掻込部および突起部が位置しているので、これらが逆流に対する壁を形成することになる。これにより、逆流を抑制することができる。
なお、突起部は隣の羽根の掻込部に近づけるのが、連続した壁を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、掻込部および突起部と吸込口部との間隔は小さくすることが好ましい。
本発明の第二態様は、略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、各該ガイドの前記内周側開口部は、該軸線方向に前記区画板に向かうにしたがって径が小さくされるとともに該径の縮小幅が順次小さくされている多翼送風機である。
本態様にかかる多翼送風機では、羽根車が軸線中心回りに回転させられると、羽根が周方向に移動する。この羽根の移動に伴い両側または片側の吸込口部からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車の軸線方向に吸い込まれ、羽根を通って羽根車の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路を通って出口部から送風される。
このとき、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
このとき、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸入側に位置する分割流路ほどより多くの流体を羽根に案内することができる。したがって、羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路の流速をより増加させ、区画板側の分割通路の流速をより減速させることができるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
このとき、分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸入側に位置する分割流路ほどより多くの流体を羽根に案内することができる。したがって、羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路の流速をより増加させ、区画板側の分割通路の流速をより減速させることができるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
本発明の第三態様は、略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、前記軸線方向における前記各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、前記区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされている多翼送風機である。
本態様にかかる多翼送風機では、羽根車が軸線中心回りに回転させられると、羽根が周方向に移動する。この羽根の移動に伴い両側または片側の吸込口部からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車の軸線方向に吸い込まれ、羽根を通って羽根車の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路を通って出口部から送風される。
このとき、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
このとき、ガイドは略円形をした内周側開口部が吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状をしているので、吸込口部から吸込空間に吸い込まれる流体は、羽根車の略軸線方向に移動し、ガイドに当接した部分が羽根の方向に案内され、残りは内周側開口部から区画板の方向に流入することになる。ガイドは吸込空間内を区画し流体の通路を形成することになる。ガイドは略同一軸線中心を持つので、隣り合ったガイドの間に横断面形状がリング状をした分割流路を、最も内側のガイドは円状をした分割流路を形成することになる。
前のガイドの内周側開口部を通った流体の内、次のガイドに当接する流体が前のガイドと次のガイドとで形成される分割流路を通って羽根の方向に案内され、残りは次のガイドの内周側開口部から区画板の方向に流入する。分割流路毎にこれを繰り返すことになる。
このとき、軸線方向における各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされているので、区画板側の分割流路ほどより流出部の面積が多くなる。したがって、区画板側の分割通路を通り羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路を通り吹き出される流体の流速に比べてより減速されるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
このとき、軸線方向における各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされているので、区画板側の分割流路ほどより流出部の面積が多くなる。したがって、区画板側の分割通路を通り羽根車から吹き出される流体は、吸入側の分割流路を通り吹き出される流体の流速に比べてより減速されるので、羽根車の軸線方向で吸込口部側が小さく、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
この場合、前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていてもよい。
前記第二態様および第三態様では、前記ガイドは、前記内周側開口部が前記吸込口部の部分に取り付けられていてもよい。
このようにすると、ガイドはケーシングに取り付けられることになるので、羽根車の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車の回転駆動力を低減させることができる。
このようにすると、ガイドはケーシングに取り付けられることになるので、羽根車の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車の回転駆動力を低減させることができる。
本発明の第四態様は、略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、該羽根車の軸線方向で前記区画板側と反対側端部に対向する吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、前記羽根の前記吸込口部側に前記羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、該掻込部の前記区画板側の外周に、前記各羽根を支持するとともに前記羽根車から前記流体通路への連通域を区画するリングが備えられている多翼送風機である。
本態様にかかる多翼送風機では、羽根車が軸線中心回りに回転させられると、羽根が周方向に移動する。この羽根の移動に伴い両側または片側の吸込口部からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車の軸線方向に吸い込まれ、羽根を通って羽根車の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路を通って出口部から送風される。
このとき、羽根の吸込口部側に羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられているので、羽根車の回転による羽根の移動に伴って掻込部が流体を掻き込むことができる。これにより、羽根車へ導入される流体の流量を増加させることができる。
このとき掻込部は、羽根車から流体通路への連通域を区画するリングよりも羽根車の軸線方向で外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路の吸込口部側に導入される。したがって、羽根車から吹き出される流体は、羽根車の軸線方向で吸込口部側を大きくできるので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
このとき、羽根の吸込口部側に羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられているので、羽根車の回転による羽根の移動に伴って掻込部が流体を掻き込むことができる。これにより、羽根車へ導入される流体の流量を増加させることができる。
このとき掻込部は、羽根車から流体通路への連通域を区画するリングよりも羽根車の軸線方向で外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路の吸込口部側に導入される。したがって、羽根車から吹き出される流体は、羽根車の軸線方向で吸込口部側を大きくできるので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車の軸線方向で流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
前記態様では、前記掻込部の前記リング側は、前記リングの前記吸込口部側の面である外面に位置し、前記羽根車の回転方向下流側に突出した突起部を備え、前記吸込口部の前記区画板側端部は、前記外面近傍で、前記突起部の外周側近傍に位置していてもよい。
流体通路に吹き出された流体は、リングの外面と吸込口部の区画板側端部との間の隙間から逆流することがある。
リングの外面には、吸込口部の内周側に掻込部および突起部が位置しているので、これらが逆流に対する壁を形成することになる。これにより、逆流を抑制することができる。
なお、突起部は隣の羽根の掻込部に近づけるのが、連続した壁を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、掻込部および突起部と吸込口部との間隔は小さくすることが好ましい。
リングの外面には、吸込口部の内周側に掻込部および突起部が位置しているので、これらが逆流に対する壁を形成することになる。これにより、逆流を抑制することができる。
なお、突起部は隣の羽根の掻込部に近づけるのが、連続した壁を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、掻込部および突起部と吸込口部との間隔は小さくすることが好ましい。
本発明によると、ケーシングから流体通路側に突出する整流部材が、流体通路の外周側で、区画板の板面の略延長位置に延在するように、流体通路の出口部から上流側に向けて部分的に備えられているので、出口部の近くで流れを整流することができ、騒音を低減することができる。
また、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された羽根、区画板および吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが羽根車の軸線方向に複数備えられ、各ガイドは、吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、記分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができ、騒音を低減させることができる。
さらに、羽根の吸込口部側に羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、掻込部の区画板側の外周に、各羽根を支持するとともに羽根車から流体通路への連通域を区画するリングが備えられているので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができ、騒音を低減させることができる。
また、略円形をした内周側開口部が、周状に配置された羽根、区画板および吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、内周側開口部から区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが羽根車の軸線方向に複数備えられ、各ガイドは、吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、記分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができ、騒音を低減させることができる。
さらに、羽根の吸込口部側に羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、掻込部の区画板側の外周に、各羽根を支持するとともに羽根車から流体通路への連通域を区画するリングが備えられているので、区画板に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができ、騒音を低減させることができる。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を用いて詳細に説明する。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態にかかる両吸込型の多翼送風機1について、図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかる多翼送風機1の一部を破断して示す正面図である。図2は、図1のX−X断面図である。図3は、図1のY−Y断面図である。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態にかかる両吸込型の多翼送風機1について、図1〜図10を参照して説明する。
図1は、本実施形態にかかる多翼送風機1の一部を破断して示す正面図である。図2は、図1のX−X断面図である。図3は、図1のY−Y断面図である。
多翼送風機1には、羽根車3と、羽根車3を囲み流体通路を形成するケーシング5とが備えられている。
羽根車3には、略円板形状をした回転板(区画板)7と、回転板7の両面にそれぞれ立設された多数の羽根9とが備えられている。
羽根車3には、略円板形状をした回転板(区画板)7と、回転板7の両面にそれぞれ立設された多数の羽根9とが備えられている。
羽根9は、図1に示されるように湾曲した断面形状をした板部材である。多数の羽根9は、湾曲の凹部が回転方向Rの下流側を向くように回転板7の外縁部に沿って所定間隔をあけて周状に配置されている。羽根9の一端は回転板7に固定され、多端部の外周側はリング状の側板(リング)11の内周面に固定されている。各羽根9は、一端が回転板7に、多端部が側板11に支持されている。
多数の羽根9と回転板7とで略円筒状の吸込空間13が形成されている。
多数の羽根9と回転板7とで略円筒状の吸込空間13が形成されている。
羽根車3は、全体的に略円筒形状をしており、軸線中心の回りに回転可能にケーシング5内に配置されている。
羽根車3は、図示しない駆動源によって支持され、軸線中心回りに回転させられる。たとえば、モータの回転軸が回転板7の中心に接続され、回転板7が軸線中心回りに回転させられることによって羽根車3は回転させられる。
羽根車3は、図示しない駆動源によって支持され、軸線中心回りに回転させられる。たとえば、モータの回転軸が回転板7の中心に接続され、回転板7が軸線中心回りに回転させられることによって羽根車3は回転させられる。
ケーシング5には、羽根車3の軸線方向L両端部にそれぞれ対向する一対の吸込口部15と、羽根車3の側面外周を覆うスクロール形状をした流体通路17が形成されている。
吸込口部15は、羽根9の外側端よりも大きな径を持つ、略円形の開口である。吸込口部15の周囲は、羽根車3に向かってベル形状に湾曲し、流体を案内するベルマウス19によって囲まれている。
流体通路17の下流部には、略矩形断面をした開口である出口部21に向かい流路断面積が漸増するディフーザ部23が設けられている。
吸込口部15は、羽根9の外側端よりも大きな径を持つ、略円形の開口である。吸込口部15の周囲は、羽根車3に向かってベル形状に湾曲し、流体を案内するベルマウス19によって囲まれている。
流体通路17の下流部には、略矩形断面をした開口である出口部21に向かい流路断面積が漸増するディフーザ部23が設けられている。
ディフーザ部23には、略矩形状をした板材である整流板(整流部材)25が取り付けられている。整流板25は、流体通路17の外周側で、その面部が回転板7の板面の略延長位置に延在するように取り付けられている。整流板25の面部と回転板7の面部は、羽根車3の軸線方向Lにおける略同一位置に位置されている。
整流板25は、流体通路17の出口部21から上流側にディフーザ部23の略半分の位置までの長さである。整流板25は、流体通路17の外周側から流体通路17の高さの略四分の一までの高さとされている。すなわち、整流板25は、流体通路17の一部分に部分的に取り付けられている。
整流板25は、流体通路17の出口部21から上流側にディフーザ部23の略半分の位置までの長さである。整流板25は、流体通路17の外周側から流体通路17の高さの略四分の一までの高さとされている。すなわち、整流板25は、流体通路17の一部分に部分的に取り付けられている。
以上のように構成された本実施形態にかかる多翼送風機1の動作について説明する。
図示しない駆動源によって羽根車3が軸線中心回りに回転させられると、羽根9が周方向に移動する。この羽根9の移動に伴い一対の吸込口部15からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車3の軸線方向Lに吸い込まれ、吸込空間13に導入される。吸込空間13に導入された流体は、羽根9によって略直交するように流れ方向を変更され、羽根9を通って羽根車3の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路17を通って送られ、ディフーザ部23で圧力回復されて出口部21から流出される。
図示しない駆動源によって羽根車3が軸線中心回りに回転させられると、羽根9が周方向に移動する。この羽根9の移動に伴い一対の吸込口部15からそれぞれ流体、たとえば、空気が羽根車3の軸線方向Lに吸い込まれ、吸込空間13に導入される。吸込空間13に導入された流体は、羽根9によって略直交するように流れ方向を変更され、羽根9を通って羽根車3の側部外周側へ、すなわち、軸線と交差する方向に吹き出される。吹き出された流体は、流体通路17を通って送られ、ディフーザ部23で圧力回復されて出口部21から流出される。
このとき、羽根車3から吹き出される流体には、羽根車3の軸線方向Lで吸込口部15側が小さく、回転板7に近づくほど流速が大きくなる流速分布(風速分布)が発生する。軸線方向Lで回転板7を挟んで両側に流速の大きい流体が隣接することになる。
また、流体通路17に吹き出された流体は、羽根車の軸線方向Lと交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる流速分布(風速分布)を持っているので、流体通路17を通る流体は、流体通路17の外周側で、かつ、回転板7の板面の略延長位置において流速が最も大きくなることになる。
また、流体通路17に吹き出された流体は、羽根車の軸線方向Lと交差する方向である径方向で、外周側が大きくなる流速分布(風速分布)を持っているので、流体通路17を通る流体は、流体通路17の外周側で、かつ、回転板7の板面の略延長位置において流速が最も大きくなることになる。
本実施形態によれば、ケーシング5から流体通路17側に突出する整流板25が、流体通路17の外周側で、回転板7の板面の略延長位置、言い換えると、羽根車3の軸線方向Lにおける回転板7の存在位置に延在するように、流体通路17の出口部21から上流側に向けて部分的に備えられているので、整流板25が流体の流れを上述した流速の大きな部分で軸線方向Lに仕切ることができる。
回転板7の両側からそれぞれ吹き出される流体は回転板7に案内されて羽根車3の外周側へ向けられているが、軸線方向Lで相互に接近する速度成分を有しているので、流体通路17に入り回転板7が無くなると、軸線方向Lで合流して繰り返し相互にぶつかり合うことになる。
回転板7の両側からそれぞれ吹き出される流体は回転板7に案内されて羽根車3の外周側へ向けられているが、軸線方向Lで相互に接近する速度成分を有しているので、流体通路17に入り回転板7が無くなると、軸線方向Lで合流して繰り返し相互にぶつかり合うことになる。
この影響は、下流側である出口部21まで継続されることになるが、出口部21から上流側に向けて部分的に備えられている整流板25によって仕切られるので、ディフーザ部23の半ばから下流側、すなわち、出口部21の近くでは流れFが相互にぶつかり合うことを防止することができる。すなわち、出口部21の近くで流れFを整流することができる。これにより、この部分で発生する騒音を低減することができる。
このように整流板25がディフーザ部23に備えられているのは、流れのぶつかりが大きい羽根車3から吹き出され、湾曲したケーシング5に案内されている部分、たとえば、ノーズ部を仕切ると、流体が仕切部材にぶつかることによって流れが乱れる恐れがあり、かえって騒音を増加させる恐れがあるからである。
また、整流板25は、小さいので、流体の流れFに対する抵抗増加を極小に抑えることができる。
したがって、整流板25の大きさは、たとえば、流体の流れFに対する抵抗増加と騒音の低減効果とを勘案して決定される。
また、整流板25は、小さいので、流体の流れFに対する抵抗増加を極小に抑えることができる。
したがって、整流板25の大きさは、たとえば、流体の流れFに対する抵抗増加と騒音の低減効果とを勘案して決定される。
なお、本実施形態では、整流板25は矩形状の板材としているが、これに限定されるものではない。
たとえば、図5に示されるように、上流側端部において高さが上流側に向かい漸減するようにしてもよい。図6に示されるように、整流板25の略全長に亘り高さが上流側に向かい漸減するようにしてもよい。図7に示されるように、整流板25の全長に亘り上流側に向かい幅および高さが漸減するようにされていてもよい。
図8および図9に示されるように、整流板25の全長に亘り幅が上流側に向かい漸減するようにしてもよい。
このようにすると、流体の流れは整流板25に滑らかに導入されるので、スムーズに分流することができる。これにより、整流効果が向上するし、抵抗増加を一層抑えることができる。
たとえば、図5に示されるように、上流側端部において高さが上流側に向かい漸減するようにしてもよい。図6に示されるように、整流板25の略全長に亘り高さが上流側に向かい漸減するようにしてもよい。図7に示されるように、整流板25の全長に亘り上流側に向かい幅および高さが漸減するようにされていてもよい。
図8および図9に示されるように、整流板25の全長に亘り幅が上流側に向かい漸減するようにしてもよい。
このようにすると、流体の流れは整流板25に滑らかに導入されるので、スムーズに分流することができる。これにより、整流効果が向上するし、抵抗増加を一層抑えることができる。
また、本実施形態では、ディフーザ部23では、高さ方向(軸線方向Lと交差する方向)で流路が拡大しないようにされているが、これは図4、図8〜図10に示されるように、流体通路17のディフーザ部は、下流側に向かい整流板25の幅方向(軸線方向L)に漸増するようにされてもよい。
このようにすると、整流板25による流路断面積の減少を防止でき、さらに下流側に向い流路断面積が増加するので、圧力回復を増加させることができる。
このようにすると、整流板25による流路断面積の減少を防止でき、さらに下流側に向い流路断面積が増加するので、圧力回復を増加させることができる。
この場合、図10に示されるように、出口部21の部分に、ラッパ状に拡径されるアール部27を備えるようにしてもよい。
このようにすると、出口部21から吹き出す流体をより拡げることができ、流体の風速分布を低減させることができる。
このようにすると、出口部21から吹き出す流体をより拡げることができ、流体の風速分布を低減させることができる。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態にかかる多翼送風機1について、図11および図12を用いて説明する。
本実施形態は、吸込空間13での流体が流入する構成が第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
次に、本発明の第二実施形態にかかる多翼送風機1について、図11および図12を用いて説明する。
本実施形態は、吸込空間13での流体が流入する構成が第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
図11は、羽根車3の部分を縦断した断面図である。図12は、羽根車3の吸入空間を示す平面図である。
本実施形態にかかる多翼送風機1では、吸込空間13にガイド29が複数、たとえば、3個取り付けられている。以下、ガイド29を区別する場合には、サフィックス“a”、“b”、“c”を付して行う。
本実施形態にかかる多翼送風機1では、吸込空間13にガイド29が複数、たとえば、3個取り付けられている。以下、ガイド29を区別する場合には、サフィックス“a”、“b”、“c”を付して行う。
ガイド29は、略円形をした内周側開口部31から軸線方向Lで回転板7側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス形状をしている。ガイド29の内周側開口部31は吸込口部15に固定して取り付けられ、大径部(大径部分)33は羽根9の近傍に位置させられている。
ガイド29a,29b,29cは、略同一軸線中心を持つように軸線方向Lに位置をずらせて設置されている。
ガイド29a,29b,29cは、略同一軸線中心を持つように軸線方向Lに位置をずらせて設置されている。
ガイド29a,29b,29cは吸込空間13内を区画し分割流路30a,30b,30c,30dを形成している。
分割流路30aは、内周側開口部31aと吸込口部15とで形成されている。分割流路30bは、ガイド29aとガイド29bとで形成されている。分割流路30cはガイド29bとガイド29cとで形成されている。分割流路30dは、ガイド29cによって形成されている。
分割流路30aは、内周側開口部31aと吸込口部15とで形成されている。分割流路30bは、ガイド29aとガイド29bとで形成されている。分割流路30cはガイド29bとガイド29cとで形成されている。分割流路30dは、ガイド29cによって形成されている。
図12に示されるように、分割流路30a,30b,30cの横断面形状はリング状であり、分割流路30dの横断面形状は円状である。
ガイド29の内周側開口部31は、軸線方向Lに回転板7に向かうにしたがって径が小さくされている。すなわち、内周側開口部31の径は、内周側開口部31aが最も大きく、内周側開口部31b、内周側開口部31cの順で小さくされている。
ガイド29の内周側開口部31は、軸線方向Lに回転板7に向かうにしたがって径が小さくされている。すなわち、内周側開口部31の径は、内周側開口部31aが最も大きく、内周側開口部31b、内周側開口部31cの順で小さくされている。
また、径の縮小幅が順次小さくされている。すなわち、内周側開口部31cと内周側開口部31bとの径差Dcよりも内周側開口部31bと内周側開口部31aとの径差Dbのほうが大きくされている。さらに内周側開口部31aと吸込口部15との径差Daの方が径差Dbよりも大きくされている。
したがって、分割流路30a,30b,30c,30dの内周側開口部31における面積、すなわち、吸込面積は、内周側に向かうにしたがって小さくなっている。
したがって、分割流路30a,30b,30c,30dの内周側開口部31における面積、すなわち、吸込面積は、内周側に向かうにしたがって小さくなっている。
本実施形態では、径差Da,Db,Dcが内周側に行くほど小さくなるようにしているが、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなるようにすればよいので、これに限定されることはない。
たとえば、径差Da,Db,Dcを略均一にしても径の大きさが異なるので、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなる。また、径差Da,Db,Dcを内側に行くほど大きくしても径の大きさの変化に応じて変化させれば、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくすることができる。
たとえば、径差Da,Db,Dcを略均一にしても径の大きさが異なるので、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなる。また、径差Da,Db,Dcを内側に行くほど大きくしても径の大きさの変化に応じて変化させれば、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくすることができる。
以上のように構成された本実施形態にかかる多翼送風機1の動作について説明する。
多翼送風機1の送風動作および整流板25の整流動作については第一実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
多翼送風機1の送風動作および整流板25の整流動作については第一実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
羽根車3の回転に伴い吸込口部15から吸込空間13に吸い込まれる流体は、羽根車3の略軸線方向Lに移動し、ガイド29に当接した部分が羽根9の方向に案内され、残りは内周側開口部31から回転板7の方向に流入することになる。
すなわち、吸込口部15と内周側開口部31aの間を通って吸入される流体は、ガイド29aに当接し、分割流路30aを通って羽根9の方向に案内され、残りの流体(内周側開口部31aよりも軸線中心側の流体)は、内周側開口部31aの内側を通って次のガイド29bに流入する。この流体の内ガイド29bに当接する流体は、分割流路30bを通って羽根9の方向に案内され、残りの流体(内周側開口部31bよりも軸線中心側の流体)は、内周側開口部31bの内側を通って次のガイド29cに流入する。
すなわち、吸込口部15と内周側開口部31aの間を通って吸入される流体は、ガイド29aに当接し、分割流路30aを通って羽根9の方向に案内され、残りの流体(内周側開口部31aよりも軸線中心側の流体)は、内周側開口部31aの内側を通って次のガイド29bに流入する。この流体の内ガイド29bに当接する流体は、分割流路30bを通って羽根9の方向に案内され、残りの流体(内周側開口部31bよりも軸線中心側の流体)は、内周側開口部31bの内側を通って次のガイド29cに流入する。
この流体の内ガイド29cに当接する流体は、分割流路30cを通って羽根9の方向に案内され、残りの流体(内周側開口部31cよりも軸線中心側の流体)は、内周側開口部31cの内側を通って回転板7方向に流入し、回転板7に当接し、分割流路30dを通って羽根9の方向に案内される。
このとき、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸込口部15側に位置する分割流路30a,30b,30c,30dほどより多くの流体を羽根9に案内することができる。
このとき、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなるようにされているので、吸込口部15側に位置する分割流路30a,30b,30c,30dほどより多くの流体を羽根9に案内することができる。
したがって、羽根車3から吹き出される流体は、吸込口部15側の流速がより増加させられ、回転板7側はより減速させられることができるので、軸線方向Lで吸込口部15側が小さく、回転板7に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車3の軸線方向Lでの流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流板25をより小さくすることができる。
ガイド29はケーシング5に取り付けられることになるので、羽根車3の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車3の回転駆動力を低減させることができる。
このように、羽根車3の軸線方向Lでの流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流板25をより小さくすることができる。
ガイド29はケーシング5に取り付けられることになるので、羽根車3の重量の増加を防止できる。これにより、羽根車3の回転駆動力を低減させることができる。
なお、本実施形態では、整流板25を用いるようにしているが、羽根車3の軸線方向での流速分布を十分に改善できる場合には、整流板25を省略するようにしてもよい。
この場合、多翼送風機1として片吸込型にも適用することができる。
この場合、多翼送風機1として片吸込型にも適用することができる。
また、本実施形態では、ガイド29が吸込口部15に取り付けられているが、これに限定されない。たとえば、図13および図14に示されるようにガイド29の大径部33を羽根9に固定するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積が内周側に向かうにしたがって小さくなるようにしているが、分割流路30a,30b,30c,30dの吸込面積を略均一に、あるいは、逆に内周側に向かうにしたがって大きくなるようにし、ガイド29a,29b,29cの大径部33a,33b,33cの軸線方向Lにおける位置を、相互の間隔が回転板7に向かうにしたがって大きくなるようにしてもよい。
このようにすると、回転板7側に位置する分割流路30ほどより流出部の面積が多くなる。したがって、回転板7側の分割流路30を通り羽根車から吹き出される流体は、吸込口部15側の分割流路30を通り吹き出される流体の流速に比べてより減速されるので、軸線方向Lで吸込口部15側が小さく、回転板7に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態にかかる多翼送風機1について、図15〜図19を用いて説明する。
本実施形態は、羽根13での流体が流入する構成が第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
次に、本発明の第三実施形態にかかる多翼送風機1について、図15〜図19を用いて説明する。
本実施形態は、羽根13での流体が流入する構成が第一実施形態のものと異なるので、ここではこの異なる部分について主として説明し、前述した第一実施形態のものと同じ部分については重複した説明を省略する。
なお、第一実施形態と同じ部材には同じ符号を付している。
図15は、羽根車3の部分を縦断した断面図である。図16は、図15のA部を拡大して示す斜視図である。図17は、図15のA部を拡大して示す平面図である。図18は図17のV−V断面図である。図19は、図17のW−W断面図である。
本実施形態にかかる多翼送風機1では、羽根9には、側板11の外面35よりも吸込口部15側に突出した掻込部37が設けられている。掻込部37は、図16および図19に示されるように羽根車3の回転方向R下流側に湾曲されている。
掻込部37の側板11側は、外面35に係合する位置まで延び、さらに、回転方向R下流側に突出した突起部39が設けられている。
本実施形態にかかる多翼送風機1では、羽根9には、側板11の外面35よりも吸込口部15側に突出した掻込部37が設けられている。掻込部37は、図16および図19に示されるように羽根車3の回転方向R下流側に湾曲されている。
掻込部37の側板11側は、外面35に係合する位置まで延び、さらに、回転方向R下流側に突出した突起部39が設けられている。
突起部39の回転方向R下流端は図17に示されるように下流側の隣の羽根9の近くまで延びている。
突起部39の断面は略矩形状をし、外周側に外面から略直立した壁部(壁)41が形成されている。
吸込口部15は、外面35の近傍で、突起部39の外周側近傍に位置している。吸込口部15と外面35との間の隙間43は、壁部41の高さよりも小さくされている。
突起部39の断面は略矩形状をし、外周側に外面から略直立した壁部(壁)41が形成されている。
吸込口部15は、外面35の近傍で、突起部39の外周側近傍に位置している。吸込口部15と外面35との間の隙間43は、壁部41の高さよりも小さくされている。
以上のように構成された本実施形態にかかる多翼送風機1の動作について説明する。
多翼送風機1の送風動作および整流板25の整流動作については第一実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
羽根車3の回転に伴い羽根9が移動すると、掻込部37が流体を掻き込むので、羽根車3へ導入される流体の流量を増加させることができる。
このとき掻込部37は、羽根車3から流体通路17への連通域を区画する側板11よりも軸線方向Lで外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路17の吸込口部15側に導入される。
多翼送風機1の送風動作および整流板25の整流動作については第一実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明を省略する。
羽根車3の回転に伴い羽根9が移動すると、掻込部37が流体を掻き込むので、羽根車3へ導入される流体の流量を増加させることができる。
このとき掻込部37は、羽根車3から流体通路17への連通域を区画する側板11よりも軸線方向Lで外側に位置しているので、増量された流体は、主として流体通路17の吸込口部15側に導入される。
したがって、羽根車3から吹き出される流体は、軸線方向Lで吸込口部15側を大きくできるので、回転板7に近づくほど流速が大きくなる流速分布を改善することができる。
このように、羽根車3の軸線方向Lでの流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流板25をより小さくすることができる。
このように、羽根車3の軸線方向Lでの流速分布を改善できるので、騒音を低減させることができる。
これにより、騒音低減効果をより向上させることができるし、整流板25をより小さくすることができる。
流体通路17に吹き出された流体は、側板11の外面35と吸込口部15との間の隙間43から逆流することがある。
外面35には、吸込口部15の内周側に壁部41が位置しているので、この逆流を抑制することができる。
なお、突起部39は隣の羽根9の掻込部37に近づけるのが、連続した壁部41を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、壁部41と吸込口部15との間隔は小さくすることが好ましい。
外面35には、吸込口部15の内周側に壁部41が位置しているので、この逆流を抑制することができる。
なお、突起部39は隣の羽根9の掻込部37に近づけるのが、連続した壁部41を形成するために好ましい。また、より効果的に逆流を抑制するために、壁部41と吸込口部15との間隔は小さくすることが好ましい。
なお、本実施形態では、整流板25を用いるようにしているが、羽根車3の軸線方向での流速分布を十分に改善できる場合には、整流板25を省略するようにしてもよい。
この場合、多翼送風機1として片吸込型にも適用することができる。
また、第二実施形態のガイド29を併用するようにしてもよい。
この場合、多翼送風機1として片吸込型にも適用することができる。
また、第二実施形態のガイド29を併用するようにしてもよい。
なお、本発明は以上説明した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形を行ってもよい。
1 多翼送風機
3 羽根車
5 ケーシング
7 回転板
9 羽根
11 側板
13 吸込空間
15 吸込口部
17 流体通路
21 出口部
25 整流板
29,29a,29b,29c ガイド
30,30a,30b,30c,30d 分割流路
31,31a,31b,31c 内周側開口部
33,33a,33b,33c 大径部
35 外面
37 掻込部
39 突起部
41 壁部
43 隙間
3 羽根車
5 ケーシング
7 回転板
9 羽根
11 側板
13 吸込空間
15 吸込口部
17 流体通路
21 出口部
25 整流板
29,29a,29b,29c ガイド
30,30a,30b,30c,30d 分割流路
31,31a,31b,31c 内周側開口部
33,33a,33b,33c 大径部
35 外面
37 掻込部
39 突起部
41 壁部
43 隙間
Claims (15)
- 略円形の区画板および該区画板の両面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、
該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、
前記ケーシングから前記流体通路側に突出する整流部材が、前記流体通路の外周側で、前記区画板の板面の略延長位置に延在するように、前記流体通路の出口部から上流側に向けて部分的に備えられていることを特徴とする多翼送風機。 - 前記整流部材は、上流側に向かい幅および/または高さが漸減するようにされていることを特徴とする請求項1に記載の多翼送風機。
- 前記流体通路の出口部は、下流側に向かい前記整流部材の幅方向に漸増するように拡大されていることを特徴とする請求項1または2に記載の多翼送風機。
- 略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、
前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、
前記分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の多翼送風機。 - 略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、
前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、
前記軸線方向における前記各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、前記区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の多翼送風機。 - 前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の多翼送風機。
- 前記ガイドは、前記内周側開口部が前記吸込口部の部分に取り付けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の多翼送風機。
- 前記羽根の前記吸込口部側に前記羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、
該掻込部の前記区画板側の外周に、前記各羽根を支持するとともに前記羽根車から前記流体通路への連通域を区画するリングが備えられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の多翼送風機。 - 前記掻込部の前記リング側は、前記リングの前記吸込口部側の面である外面に位置し、前記羽根車の回転方向下流側に突出した突起部を備え、
前記吸込口部の前記区画板側端部は、前記外面近傍で、前記突起部の外周側近傍に位置していることを特徴とする請求項8に記載の多翼送風機。 - 略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、
該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、
略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、
前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、
前記分割流路の吸込側の面積は、略均一に、または、内側に向かうにしたがって小さくなるようにされていることを特徴とする多翼送風機。 - 略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、
該羽根車の軸線方向両端部に対向する一対の吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、
略円形をした内周側開口部が、周状に配置された前記羽根、前記区画板および前記吸込口部で形成される略円筒状の吸込空間内に位置し、該内周側開口部から前記区画板側に向けて滑らかに拡径されるベルマウス状のガイドが略同一軸線中心を持つように前記羽根車の軸線方向に複数備えられ、
前記各ガイドは、前記吸込空間内に横断面形状がリング状または円状をした分割流路を形成し、
前記軸線方向における前記各ガイドの大径部分の位置は、間隔が略均一に、または、前記区画板に向かうにしたがって大きくなるようにされていることを特徴とする多翼送風機。 - 前記ガイドは、大径部分が前記羽根に取り付けられていることを特徴とする請求項10または11に記載の多翼送風機。
- 前記ガイドは、前記内周側開口部が前記吸込口部の部分に取り付けられていることを特徴とする請求項10または11に記載の多翼送風機。
- 略円形の区画板および該区画板の両面または片面にそれぞれ立設され、該区画板の外縁部に沿って周状に配置された多数の羽根を有する羽根車と、
該羽根車の軸線方向で前記区画板側と反対側端部に対向する吸込口部および該羽根車の側面外周を覆うように流体通路を形成するケーシングと、が備えられている多翼送風機であって、
前記羽根の前記吸込口部側に前記羽根車の回転方向下流側に湾曲された掻込部が備えられ、
該掻込部の前記区画板側の外周に、前記各羽根を支持するとともに前記羽根車から前記流体通路への連通域を区画するリングが備えられていることを特徴とする多翼送風機。 - 前記掻込部の前記リング側は、前記リングの前記吸込口部側の面である外面に位置し、前記羽根車の回転方向下流側に突出した突起部を備え、
前記吸込口部の前記区画板側端部は、前記外面近傍で、前記突起部の外周側近傍に位置していることを特徴とする請求項14に記載の多翼送風機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010041069A JP2011174452A (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 多翼送風機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010041069A JP2011174452A (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 多翼送風機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010041069A Withdrawn JP2011174452A (ja) | 2010-02-25 | 2010-02-25 | 多翼送風機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011174452A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015214903A (ja) * | 2014-05-08 | 2015-12-03 | 株式会社デンソー | 送風機 |
GB2531131A (en) * | 2014-10-10 | 2016-04-13 | Gilbert Gilkes & Gordon Ltd | Axial Flow Pumps |
CN107313951A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-11-03 | 广东美的制冷设备有限公司 | 双离心风机及空调器 |
CN107355422A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-11-17 | 广东美的制冷设备有限公司 | 离心风轮及离心风机 |
WO2020042989A1 (zh) * | 2018-08-29 | 2020-03-05 | 仨亿电器股份有限公司 | 一种后倾式双进风叶轮 |
-
2010
- 2010-02-25 JP JP2010041069A patent/JP2011174452A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2531131A (en) * | 2014-10-10 | 2016-04-13 | Gilbert Gilkes & Gordon Ltd | Axial Flow Pumps |
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