JP4618028B2 - アレイスピーカシステム - Google Patents

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この発明は、指向制御可能なアレイスピーカシステムに関し、特に指向制御可能周波数帯域を向上したアレイスピーカシステムに関する。
近年、家庭内で映画館の臨場感を楽しむことができるホームシアタが普及している。ホームシアタでは、5.1チャンネルサラウンドに代表されるように、受聴者を取り囲むように複数のスピーカを装置を設置するものが一般的である。しかし、このような複数のスピーカ装置により実現されるサラウンドシステムは、各スピーカ装置への配線が煩雑となり、また、複数のスピーカ装置を設置するためのスペースが必要になるという問題があった。
そこで、スピーカユニットをライン状に複数個並べたスピーカアレイを用い、スピーカアレイの音声ビームと部屋の壁面による反射を使った仮想音源を受聴者の周囲に作り出すオーディオ再生装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
図7に、特許文献1に記載のオーディオ再生装置におけるラインアレイスピーカの構造を示す。このラインアレイスピーカは、細長い筐体に複数のスピーカユニット21(21−1〜21−n)をライン上に配列して構成される。各スピーカユニット21は、間隔dで等距離に配置されており、スピーカアレイの幅はLとなる。
複数のスピーカユニット21に同位相の音声信号を入力すると、全てのスピーカユニット21から出力される音声の合成波面は、平行で前方のみに伝搬する音声ビームとなる。前方以外の方向へ伝搬する音声成分は、各スピーカユニット21から出力された成分が合成されることによって(干渉しあうことによって)打ち消され、前方に向かう成分のみが合成によって強められて音声ビームとして残る。また、スピーカユニット21から出力する音声を一端から他端に向けて順次遅延すると、合成波面はその遅延時間に応じて傾斜し、音声ビームを斜め方向に向けることができる。
このように、複数のスピーカユニットに入力する音声信号の遅延量を制御することで、目的の方向に音声ビームを向ける(指向特性を制御する)ことが可能である。
特開2005−64746号公報
図7に示したようなラインアレイスピーカにおいては、スピーカアレイの幅Lを大きく(スピーカユニットの数を多く)すると指向特性が鋭くなり、目的の方向に音声ビームを集中することができる。また、スピーカアレイの幅Lを大きくすると、より低周波数帯域側まで指向制御が可能となる。
音声ビームのビーム幅は以下の数式1で決められる(ただし、vは音速、fは周波数を表す)。
θ=sin−1(v/fdn) ・・・ 数式1
スピーカアレイの幅Lを大きくするためには、スピーカユニットの数を増やしたり、また、同数で実施するにはスピーカユニットの間隔dを大きくすればよい。しかし、スピーカユニットの間隔dを大きくすると、空間的折り返し現象により、目的とする方向以外にも別の音声ビームが生じるという問題が発生するため、高周波数帯域の指向制御が困難となる。別の音声ビームを生じさせないためには、以下の数式2の条件を満たすようにdを設定しなければならない。
d<v/2f ・・・ 数式2
例えば、スピーカユニットの間隔d=4.5cm、スピーカアレイの幅L=67.5cmとした場合の指向制御可能となる周波数帯域の低域周波数側は、数式1より、約500Hzとなり、高域周波数側は、数式2より、約4kHzとなる。よって、指向制御可能となる周波数帯域は、約500〜約4kHz程度となり、電話音声程度の帯域再生はできるが、ホームシアタに求められる帯域再生(例えば約250Hz〜12kHz)を実現することができなかった。これを実現させるためには、スピーカユニットの数を増やさなければならないが、スピーカユニットの数を多くするとコストがかかるという問題がある。
このように、指向制御可能周波数の向上とコストを抑制することとはトレードオフの関係にあった。
この発明は、必要となる周波数帯域に応じて、指向制御可能周波数帯域を任意に設計することができるアレイスピーカシステムを提供することを目的とする。
この発明のアレイスピーカシステムは、複数のスピーカユニットを直線上に配列したラインアレイユニットを、前記直線と直交する方向である上下方向、または前記直線の方向である左右方向に複数連結してなることを特徴とする。
この発明では、ラインアレイユニットを上下、または左右に連結する。例えば左右に2つスピーカアレイを並列すると、見かけ上のスピーカアレイの幅Lが2倍となり、指向制御可能となる下限周波数が2倍となる。
この発明は、さらに、上下方向に配置される複数のラインアレイユニットは、「各スピーカユニットの間隔/配列段数」ずつ左右にずらして連結されることを特徴とする。
この発明では、ラインアレイユニットを上下方向にn数重設する場合、スピーカユニットの間隔の1/nだけずらして重設する。スピーカユニットの間隔の1/nだけずらして重設すると、見かけ上のスピーカの間隔dが1/n倍となり、指向制御可能となる上限周波数がn倍になる。
この発明は、さらに、複数のラインアレイユニットを左右方向に連結し、該左右方向の配置の中央部に他のラインアレイユニットを上下に連結したことを特徴とする。
この発明では、ラインアレイユニットを左右に並列して連結し、その中央部に他のラインアレイユニットを重設する。低周波数側の指向制御可能帯域は、スピーカアレイの幅を大きくすれば向上し、スピーカユニットの間隔は影響しないので、ラインアレイユニット左右端側の上下に別のラインアレイユニットを連結する必要はない。
この発明のラインアレイユニットは、請求項1乃至請求項3に記載のアレイスピーカシステムに用いるラインアレイユニットであって、直線上に配列した複数のスピーカユニットと、オーディオ信号を入力する入力手段と、各スピーカユニットに、前記オーディオ信号をそれぞれ所定時間遅延して供給し、ラインアレイユニットの指向性を制御する信号処理手段と、連結の形態とその中での位置を検出する連結検出手段と、前記連結検出手段が検出した連結形態と連結位置に応じて前記信号処理手段の遅延量を設定する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
この発明では、連結形態と、その中での位置を検出し、その位置に応じて各スピーカユニットの遅延量を設定する。これにより、アレイスピーカシステム全体で指向特性が制御される。それぞれの制御手段が独立して遅延量を設定するようにしてもよいし、連結されているラインアレイユニットのうちいずれか1つの制御手段がアレイスピーカシステム全体の遅延量を設定するようにしてもよい。
この発明によれば、複数のラインアレイユニットを連結して、見かけ上のスピーカアレイの幅や、スピーカユニットの間隔を変更することができるので、必要となる周波数帯域に応じて、指向制御可能周波数帯域を任意に設計することができる。
図1は本発明の実施形態に係るアレイスピーカシステムの構成を示した概略図である。同図に示すように、このアレイスピーカシステムは、複数のスピーカ装置1A〜Dを備えている。
スピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bは左右方向に並んで連結されている。スピーカ装置1Cは、スピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bの上方に連結されており、スピーカ装置1Dはスピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bの下方に連結されている。
各スピーカ装置1は、それぞれ8個のスピーカユニット11−1〜11−8を間隔dでライン状に等間隔に配置した構成であり、本発明のラインアレイユニットに相当する。スピーカユニットは、一般的にはコーン型スピーカユニットを用いるが、ホーン型スピーカユニット等、その他の形式を用いてもよい。一方の端部のスピーカユニット11−1から他方の端部のスピーカユニット11−8までの距離はLとなる。この距離Lをスピーカ装置1の幅Lとする。ここで、本実施形態のアレイスピーカシステムは、スピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bを左右方向に並べて連結しているので、このアレイスピーカシステムの見かけ上の幅は2Lとなる。なお、この例においては、8個のスピーカユニットを配置したスピーカ装置について示しているが、さらに複数のスピーカユニットを配置してもよいし、少なくしてもよい。
また、スピーカ装置1Cは、スピーカ装置1Aおよびスピーカ装置1Bに対し、スピーカの水平方向の位置がd/3右にずれるように中央上方に接続されている。スピーカ装置1Dは、スピーカ装置1Aおよびスピーカ装置1Bに対し、スピーカの水平方向の位置がd/3左にずれるように中央下方に接続されている。図2は、スピーカ装置の重設について説明する図である。同図に示すように、スピーカ装置1Cは、スピーカ装置1Aおよびスピーカ装置1Bの上方に距離d/3だけ右方向にずれて重設されている。同様に、スピーカ装置1Dは、スピーカ装置1A(およびスピーカ装置1B)の下方に距離d/3だけ左方向にずれて重設されている。したがって、このように重設された箇所については、アレイスピーカシステムの見かけ上のスピーカユニットの間隔は距離d/3となる。
ここで、スピーカアレイの原理について説明する。図3は、スピーカアレイの原理を説明するための図である。
同図(A)には、全てのスピーカユニット11に同位相のオーディオ信号を同時に入力した場合を示している。全てのスピーカユニット11に同位相のオーディオ信号を同時に入力すると、個別のスピーカユニット11から出力された音声は放射状(円形)に伝搬していくが、全てのスピーカユニット11から出力された音声の合成波面は、同図に示すように、ビーム状に絞り込まれて前方にのみ伝搬する。これ以外の方向へ伝搬する成分は、各スピーカユニット11から出力された音声成分が合成されることによって(干渉しあうことによって)打ち消され、前方に向かう成分のみが合成によって強められて音声ビームとして残っている。
同図(B)には、音声ビームを斜めに形成する場合を示している。同図では、音声ビームを、正面から右方向のθの角度に形成している。この場合、音声ビームの向きと反対側の端部(左端)のスピーカユニット11から最初に音声を出力する。続いて、時間τが経過する毎に順次右隣のスピーカユニット11から音声を出力する。この遅延時間は、各スピーカユニット11に接続されている指向性制御部(後述する)によって制御される。このように、一列に並んでいるスピーカユニット11から出力する音声を一端から他端に向けて順次遅延することにより、合成波面は、図示のようにその遅延時間に応じて傾斜し、音声ビームを斜め方向に向けることができる。
この傾斜角度θは、音速をvとすると、θ=sin−1(vτ/d)の関係になる。したがって、τを制御することによって音声ビームの角度θを制御できることになる。
図4は、音声ビーム制御角度の例を示した図である。同図(A)に示すグラフの横軸はθ、縦軸はスピーカアレイのゲイン(Gとする)を表す。同図(A)は、一例としてスピーカユニットの数n=16、スピーカユニットの間隔d=4.5cm、スピーカアレイの幅L=67.5cmの場合について、角度θとゲインGの関係を示す。
同図(A)において、θ=0を目的の音声ビーム方向とし、ゲインGは、θ=0で最大となる。θ=0から離れるにつれて、各スピーカユニットから出力された音声が干渉してゲインGは低下し、θ=±θ1で零となる。目的の音声ビーム方向θ=0を挟んでゲインGが零になるまでの幅をビーム幅とする。このゲインGが零となるθ1、つまり音声ビームの幅は、周波数をfとすると、上述した数式1より、θ1=sin−1(v/fdn)で決定される。
同図(A)においては、周波数f=1kHzについての例を示している。ここで本実施形態においては、各スピーカユニットが間隔dで等距離に配置されているので、スピーカアレイの幅Lは、L=d(n−1)で表され、ビーム幅θ1は、数式1により、スピーカユニットの間隔d、スピーカアレイの幅L、および周波数fによって決定される。
同図(B)は、同図(A)の条件において、スピーカユニットの数nを4倍であるn=64とした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(B)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(B)においてビーム幅は、同図(A)に示したビーム幅よりも小さく、目的の方向に鋭い指向特性を有している。また、sinθ1=v/fdnの関係から、周波数fを4倍、または、スピーカユニットの幅dを4倍としても同図(B)に示すようなビーム幅が得られる。
同図(C)は、同図(A)の条件において、周波数fを1/4であるf=250Hzとした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(C)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(C)においては、ゲインGが零となるθ1が存在しない。
同図(D)は、同図(A)の条件において、周波数fを8倍であるf=8kHzとした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(D)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(D)においては、θ=0以外の方向にも音声ビームが生じている。これはいわゆる空間の折り返し現象と呼ばれるものであり、d≧v/2fとなる周波数において同図(D)に示すような現象が発生する。
このように、スピーカアレイは、音声ビームの幅に周波数依存性を有しており、上記例のように、スピーカユニットの数n=16、スピーカユニットの間隔d=4.5cm、スピーカアレイの幅L=67.5cmの場合においては、指向制御可能となる周波数帯域は約500Hz〜約4kHz程度となる。この周波数帯域よりも低い周波数では図4(C)のように指向特性が無くなり、高い周波数では図4(D)のように、目的の方向以外にも音声ビームが生じてしまう。
上述したように、ゲインGが零となるθ1は、sinθ1=v/fdnで表されるので、周波数f、スピーカユニットの間隔d、スピーカユニットの数nがθ1に及ぼす影響は等価である。つまり、スピーカユニットの間隔dを小さくし、さらにスピーカユニットの数nを増やすことによりスピーカアレイの幅Lを大きくすることで、指向制御可能な周波数帯域幅を広げることができる。
ここで、本実施形態のアレイスピーカシステムは、スピーカ装置1Aとスピーカ装置1Bを左右方向に並べて連結しているので、このアレイスピーカシステムの見かけ上のスピーカユニットの数nは2倍、すなわちスピーカアレイの幅Lが2倍となり、指向制御可能となる周波数帯域は低域側に2倍に広がる。また、スピーカ装置1Cとスピーカ装置1Dを、上下方向にd/3だけ左右方向にずれて重設しているので、このアレイスピーカシステムの見かけ上のスピーカユニットの間隔はd/3となり、指向制御可能となる周波数帯域は高域側に3倍に広がる。
したがって、本発明のアレイスピーカシステムは、スピーカユニットの数を少なくし、コストを抑えた単一のスピーカ装置を設計しておき、必要となる周波数帯域に応じて上記例のように複数のスピーカ装置を連結することで、容易に指向制御可能な周波数帯域を向上させることができる。
次に、本実施形態のアレイスピーカシステムの各スピーカ装置の構成について詳細に説明する。図5は、各スピーカ装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このスピーカ装置1は、n個のスピーカユニット11−1〜11−n、指向性制御部12、制御部13、クロック切換部14、連結検出部15、および変換部16を備えている。
n個のスピーカユニット11−1〜11−nは、指向性制御部12に接続され、指向性制御部12は、制御部13、クロック切換部14、変換部16に接続されている。また、制御部13には連結検出部15が接続されている。
指向性制御部12、制御部13、およびクロック切換部14は、それぞれ他のスピーカ装置1の指向性制御部12、制御部13、およびクロック切換部14に接続されている。指向性制御部12、制御部13、およびクロック切換部14は、他のスピーカ装置1と単一の接続線(接続端子)を共有して接続されるようにしてもよいし、それぞれに専用の接続線(接続端子)で接続されるようにしてもよい。
指向性制御部12は、入力された音声データをスピーカユニット11−1〜11−nにそれぞれ所定の遅延量で供給し、スピーカアレイの指向性を制御する。それぞれの遅延量は制御部13によって設定される。スピーカユニット11−1〜11−nは、それぞれ入力された音声データをD/A変換して放音する。
制御部13は、クロック切換部14と指向性制御部12の制御を行い、接続された他のスピーカ装置1の制御部13にコントロールコマンドを送信して他の制御部13の制御も行う。
クロック切換部14は、スピーカ装置内蔵の水晶発振子(図示せず)と接続されており、指向性制御部12に基準クロックを供給する。指向性制御部12は、この基準クロックに基づいて動作する。また、クロック切換部14が、他のスピーカ装置1のクロック切換部14に接続されている場合、他のスピーカ装置1のクロック切換部14に基準クロックを送信する。また、他のスピーカ装置1から基準クロックを受信した場合、指向性制御部12に受信した基準クロック、または内蔵の水晶発振子の基準クロックのいずれかを選択的に供給する。
変換部16は、オーディオ機器から入力されるアナログ音声信号をデジタル変換するA/D変換機能と、デジタル音声データが入力された場合にその音声データのサンプリング周波数(例えば44.1kHz)をこのスピーカ装置1の基準周波数(例えば48kHz)に変換する周波数変換機能とを備えている。変換した音声データは指向性制御部12に供給する。
指向性制御部12は、制御部13の指示に基づいて、変換部16から入力された音声データをスピーカユニット11−1〜11−nにそれぞれ所定の遅延量で供給する。
連結検出部15は、各スピーカ装置1の接続状態を検出し、アレイスピーカシステム内のどの位置に自己のスピーカ装置1が接続されているかを制御部13に伝達する。この連結検出部15は、図6に示すように、スピーカ装置1の周囲に複数設置された連結端子15−sからなる。各スピーカ装置1は、側面右側、側面左側、上面右側、上面中央右側、上面中央左側、上面左側、下面右側、下面中央右側、下面中央左側、および下面左側にそれぞれ連結端子15−sが設置されている。どの連結端子15−sが他のスピーカ装置1の連結端子15−sに接続されたかによって接続位置を検出することができる。例えば同図において、スピーカ装置1Aは、側面右側の端子、上面右側の端子、上面中央右側の端子、下面右側の端子、および下面中央右側の端子が接続されることとなり、この接続配置であれば、連結検出部15は、このスピーカ装置1がアレイスピーカシステム内において中段の左側に位置すると判断する。これにより、アレイスピーカシステム内の連結位置を検出することができる。なお、これらの連結端子15−sは、上述したようにスピーカユニット11が上下方向にd/3ずつずれて連結されるような位置に設置されている。また、この連結端子15−sによって、上述した指向性制御部12、制御部13、およびクロック切換部14が他の指向性制御部12、制御部13、およびクロック切換部14に接続されている。
なお、連結位置の検出手法はこの例に限るものではない。例えばユーザがマニュアルでスピーカ装置1の位置を指定するようにしてもよい。
次に、このアレイスピーカシステムの指向性制御について詳細に説明する。ユーザがいずれか1つのスピーカ装置1にオーディオ機器を接続し、オーディオ信号を入力すると、このスピーカ装置1はアレイスピーカシステムのマスタスピーカ装置となる。このマスタスピーカ装置が、連結されている他のスピーカ装置1を制御する。なお、オーディオ機器からオーディオ信号が入力されるスピーカ装置1をマスタスピーカ装置としてもよいし、他のスピーカ装置1をマスタスピーカ装置としてもよい。オーディオ機器から直接オーディオ信号が入力されたスピーカ装置がマスタスピーカ装置として自動選択されるようにしてもよいし、ユーザがマニュアルで選択するようにしてもよい。
マスタスピーカ装置となったスピーカ装置1の制御部13は、クロック切換部14に内蔵水晶発振子から基準クロックを読み取るように設定する。マスタスピーカ装置の指向性制御部12は、この内蔵水晶発振子から供給される基準クロックで動作する。また、制御部13はクロック切換部14に、他のスピーカ装置1に基準クロックを送信するように指示する。他のスピーカ装置1の指向性制御部12は、このマスタスピーカ装置が送信する基準クロックに基づいて動作する。
また、マスタスピーカ装置において、変換部16から指向性制御部12に入力されたデジタル音声データは、他のスピーカ装置1に送信される。指向性制御部12も上記のクロック切換部14から基準クロックを読み出して動作し、他のスピーカ装置1にデジタル音声データを供給する。これにより全てのスピーカ装置1で同期されたデジタル音声データが供給されることとなる。なお、全てのスピーカ装置1のそれぞれにオーディオ機器からオーディオ信号を直接入力するようにし、その後各指向性制御部12が音声データの同期をとるようにしてもよい。
マスタスピーカ装置の制御部13は、指向性制御部12にそれぞれのスピーカユニット11に供給する音声データの遅延量を設定する。また、連結されている全てのスピーカ装置1の制御部13に対して、そのスピーカ装置1の指向性制御部12にそれぞれのスピーカユニット11に供給する音声データの遅延量を設定するように指示する。ここで、マスタスピーカ装置は、スピーカユニット全体を1つのスピーカアレイとしてその指向特性を制御する。つまり、図1において、スピーカ装置1Aのスピーカユニット11−1から順にスピーカ装置1Bのスピーカユニット11−8まで、所定の遅延量で音声データを供給するようにする。このとき、スピーカ装置1C、およびスピーカ装置1Dは、スピーカ装置1A、およびスピーカ装置1Bと同一のライン上に存在するとみなして、それぞれの遅延量を設定する。これにより、アレイスピーカシステム全体の指向特性を制御することができる。
なお、上記例では、マスタスピーカ装置が連結されている全てのスピーカ装置の遅延量を設定するように説明したが、それぞれのスピーカ装置が独立して遅延量を設定するようにしてもよい。この場合、アレイスピーカシステム全体で音声ビームが形成されるように、各スピーカ装置間でビーム方向を規定する情報を送受信するものとする。
以上のようにして、本実施形態におけるアレイスピーカシステムは、複数のスピーカ装置1A〜Dを連結して全てのスピーカ装置を同期し、その連結位置を検出する。このアレイスピーカシステムの見かけ上の幅は2倍となり、スピーカユニットの間隔は1/3倍となるので、単一のスピーカ装置1に対し、このスピーカユニットの指向制御可能となる周波数帯域は低域側に2倍、高域側に3倍に向上することとなる。
なお、本実施形態においては、左右方向に2つ、上下方向に3段を連結したアレイスピーカシステムについて説明したが、本発明はこの構成例に限るものではない。上下方向に4段連結するようにしてもよいし、2段連結するようにしてもよい。上下に重設する数に応じて、スピーカユニットの幅をずらして重設すればよい。指向制御が必要となる周波数帯域に応じて連結するスピーカユニットの数を変更するので、コストを抑えたスピーカアレイでありながら、容易に指向制御可能な周波数帯域を向上させることができる。
アレイスピーカシステムの構成を示した概略図 スピーカ装置の重設について説明する図 スピーカアレイの原理を説明するための図 音声ビーム制御角度の例を示した図 スピーカ装置の構成を示すブロック図 連結端子を示す概略図 従来のラインアレイスピーカユニットを示すブロック図
符号の説明
1−スピーカ装置
11−スピーカユニット
12−指向性制御部
13−制御部
14−クロック切換部
15−連結検出部
16−変換部

Claims (3)

  1. 複数のスピーカユニットを直線上に配列したラインアレイユニットを、前記直線と直交する方向である上下方向、または前記直線の方向である左右方向に複数連結してなるアレイスピーカシステムであって、
    前記ラインアレイユニットは、
    前記直線上に配列した前記複数のスピーカユニットと、
    オーディオ信号を入力する入力手段と、
    各スピーカユニットに、前記オーディオ信号をそれぞれ所定時間遅延して供給し、ラインアレイユニットの指向性を制御する信号処理手段と、
    連結の形態とその中での位置を検出する連結検出手段と、
    前記連結検出手段が検出した連結形態と連結位置に応じて前記信号処理手段の遅延量を設定する制御手段と、
    を備えたことを特徴とするアレイスピーカシステム
  2. 上下方向に連結される複数のラインアレイユニットは、「各スピーカユニットの間隔/配列段数」ずつ左右にずらして連結される請求項1に記載のアレイスピーカシステム。
  3. 複数のラインアレイユニットを左右方向に連結し、該左右方向の配置の中央部に他のラインアレイユニットを上下に連結した請求項1、または請求項2に記載のアレイスピーカシステム。
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