JP4615191B2 - 鉄基焼結体の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種機械部品に用いて好適な鉄基焼結体の製造方法に係り、とくに機械的特性のばらつきが小さな鉄基焼結体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉末冶金技術は、複雑な形状の部品をニアネット形状でしかも高寸法精度に製造することができ、粉末冶金製品の切削コストを大幅に低減できる。最近では、とくに、鉄系の粉末冶金製品(鉄基粉末製品(鉄基焼結部材))に対し、部品の小型化、軽量化のための高強度化が強く要求されている。
【0003】
鉄基焼結部材(鉄基焼結体あるいは単に焼結体ともいう)は、鉄基粉末に、黒鉛粉、銅粉等の合金用粉末と、さらにステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム等の潤滑剤とを混合し鉄基混合粉とし、ついでこの鉄基混合粉を金型に充填し加圧成形して成形体としたのち、この成形体を焼結して焼結体とする工程により製造されるのが一般的である。得られた焼結体は、必要に応じサイジングや切削加工が施され粉末冶金製品とされる。また、高強度が必要な場合には、焼結体に、さらに浸炭熱処理や光輝熱処理を施す場合もある。このような工程で得られた成形体の密度は、たかだか6.6 〜7.1Mg/m3程度であり、したがって、これらの成形体から得られる焼結体の密度もこの程度となる。
【0004】
鉄基粉末製品(鉄基焼結部材)の高強度化には、成形体の高密度化による焼結部材(焼結体)の高密度化が有効である。高密度の焼結部材(焼結体)ほど、部材中の空孔が減少し、引張強さ、衝撃値、疲労強度などの機械的性質が向上する。
粉末冶金製品(焼結部材)の密度を高くする方法として、粉末冶金法と冷間鍛造法を組合せ、ほぼ真密度に近い製品が得られる焼結冷間鍛造方法が、例えば、特許文献1に提案されている。焼結冷間鍛造方法(以下、焼結再圧縮成形法ともいう)とは、金属粉成形体を焼結したプリフォーム(予備成形品)を冷間で鍛造したのち、再焼結して高密度組成の最終製品を得る成形、加工方法である。特許文献1に記載された技術は、表面に液状潤滑剤を塗布した冷間鍛造用焼結プリフォームをダイス内で仮圧縮成形したのち、該プリフォームに負圧を作用させて液状潤滑剤を吸引除去し、その後ダイス内で本圧縮成形し、再焼結する焼結冷間鍛造方法である。この方法によれば、仮圧縮成形前に塗布し内部に浸透した液状潤滑剤を本圧縮成形前に吸引するため、内部の微小空隙が本圧縮成形時に圧潰消滅して高密度の最終製品が得られるとしている。しかし、この方法で得られる最終焼結製品の密度は、たかだか7.5Mg/m3程度であるためその強度には限界があった。
【0005】
一方、粉末冶金製品(焼結体)の機械的強度をさらに高めるためには、製品の炭素(C)濃度を増加させることが効果的である。粉末冶金法では、炭素(C)源として、黒鉛粉を原料金属粉に混合することが一般的であるが、黒鉛粉を混合した金属粉を予備成形後、仮焼結(予備焼結)して成形用素材とし、さらに再圧縮成形したのち、再焼結して高強度の焼結体を得る方法が考えられる。しかし、従来の方法で仮焼結(予備焼結)を行うと、仮焼結(予備焼結)時に炭素(C)が成形用素材全体に拡散し、成形素材の硬度が増加する。このため、再圧縮成形を行うに際し、成形荷重が非常に大きくなり、しかも変形能が低下しているため所望の形状に加工できないという問題があった。したがって、高強度、高密度の製品が得られないのである。
【0006】
このような問題に対しては、例えば、特許文献2には、高温での成形を行うことなく、軸受部品を製造する方法が開示されている。この方法は、鉄粉と、鉄合金粉と、黒鉛粉と潤滑剤とを混合し、この混合粉を予備成形品に成形したのち、仮焼結し、ついで少なくとも50%の塑性加工を与える冷間鍛造を行い、その後焼結、焼鈍し、ロール加工して最終製品(焼結部材)とする工程からなっている。特許文献2に記載された技術では、黒鉛の拡散を抑制した条件で仮焼結を行うことにより、その後の冷間鍛造で高い変形能を発現させ、成形荷重を低くすることができるとしている。しかし、特許文献2には、仮焼結条件として、1100℃×15〜20min が推奨されており、本発明者らの実験によれば、この条件では、黒鉛が予備成形品に完全に拡散してしまい、焼結部材用素材(予備成形品)の硬さが著しく増加し、その後の冷間鍛造が困難であるということがわかった。
【0007】
このような問題に対し、例えば、特許文献3には、鉄を主成分とする金属粉に0.3 重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して、密度が7.3g/cm3以上の予備成形体を得る成形工程と、この予備成形体を、好ましくは800 〜1000℃の温度範囲で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する金属質粉成形素材を得る焼結工程と、からなる金属質成形素材の製造方法が提案されている。この技術によれば、強度増加に必要な炭素量のみを固溶し、遊離黒鉛を残存させ、鉄粉が過度に硬化するのを防止することにより、再圧縮成形時に、低い成形荷重と高い変形能を有する成形用素材が得られ、高強度の製品(焼結部材)が得られるとしている。しかしながら、この方法で得られた金属質粉成形素材は、再圧縮成形工程において高い変形能を有しているが、その後の本焼結時に、残存した遊離黒鉛が消失して、細長い空孔を生ずることがあり、製品の機械的強度に問題が残されていた。
【0008】
また、特許文献4には、鉄を主成分とする金属粉に0.3 重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して得られた、 密度が7.3 g/cm3 以上の予備成形体を所定の温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する金属質粉成形素材を得る仮焼結工程と、この仮焼結工程で得られた金属質粉成形素材を再圧縮成形する再圧縮工程と、この再圧縮工程で得られた再圧縮成形体を再焼結する再焼結工程と、からなる焼結体の製造方法が提案されている。
【0009】
また、特許文献5には、合金鋼粉に、0.1 重量%以上の黒鉛を混合してなる金属質粉を圧粉成形して得られた、 密度が7.3 g/cm3 以上の予備成形体を所定の温度で仮焼結して、金属粉の粒界に黒鉛が残留している状態の組織を有する金属質粉成形素材とし、この金属質粉成形素材を再圧縮成形して空隙のほとんどない緻密化した組織を有する合金鋼粉塑性加工体とし、この合金鋼粉塑性加工体を所定温度で再焼結してなり、黒鉛が拡散した組織と、黒鉛が残留した組織が再焼結温度に応じて所定の割合で有する合金鋼粉再焼結加工体が示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開平1−123005号公報
【特許文献2】
米国特許第4,393,563号公報
【特許文献3】
特開平11−117002号公報
【特許文献4】
特開2000−303106号公報
【特許文献5】
特開2000−355726号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献4、特許文献5に記載された技術によれば、高密度の焼結体が得られるが、しかしながら、特許文献4、特許文献5に記載された技術で製造された焼結体では、回転曲げ疲労特性などの機械的特性のばらつきが大きい場合があり問題を残していた。
【0012】
本発明は、上記した従来技術の問題を有利に解決し、高密度で、かつ優れた機械的特性を有する焼結体を、特性のばらつきが少なく、しかも安定して製造できる方法を提案することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、焼結再圧縮成形法を用いて製造された鉄基焼結体の機械的特性に影響する要因について、鋭意検討した。その結果、鉄基焼結体の機械的特性は、混合した黒鉛の量および鉄基混合粉中の黒鉛の分散の均一性に敏感であることを知見した。そして、本発明者らは、黒鉛粉末を鉄基粉末へ付着させた状態の鉄基混合粉を使用することにより、とくに鉄基焼結体の機械的特性のばらつきが顕著に低減することを見い出した。
【0014】
本発明は、上記した知見に基づいて、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、本発明は、鉄基粉末と、黒鉛粉とを含み、さらに結合材、潤滑剤を配合した鉄基混合粉を、予備圧縮成形して予備成形体としたのち、該予備成形体に仮焼結を施して成形用素材とし、ついで該成形用素材に再圧縮成形を施し再圧縮成形体としたのち、該再圧縮成形体に再焼結および/または熱処理を施す鉄基焼結体の製造方法において、前記黒鉛粉を、鉄基粉末と黒鉛粉末との合計量に対し0.03〜0.30質量%とし、かつ前記結合材、潤滑剤とを、合計で鉄基混合粉100 重量部に対し0.1 〜0.6 重量部配合し、前記鉄基混合粉を、次(1)式
C付着率(%)={[CA ]/[Ctotal ]}×100 ………(1)
(ここで、C付着率:黒鉛粉末の鉄基粉末への付着量(%)、[CA ]:鉄基混合粉中の100 〜200 メッシュ留分中のC含有量(質量%)、[Ctotal ]:鉄基混合粉中のC含有量(質量%))
で定義されるC付着率が65%以上である鉄基混合粉とするとともに、前記仮焼結を、1000℃超〜1300℃の温度範囲で行うことを特徴とする鉄基焼結体の製造方法である。
【0015】
また、本発明では、前記成形用素材が、質量%で、C:0.1 〜0.5 %、O:0.3 %以下、N:0.0100%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ遊離黒鉛が0.02%以下であることが好ましく、また、本発明では、前記組成に加えてさらに、質量%で、Mn:1.2 %以下、Mo:2.3 %以下、Cr:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:2.0 %以下、V:1.4 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有する組成とすることが好ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明における鉄基焼結体の製造工程の1例を示す。
本発明では、原料粉末として、鉄基粉末と、黒鉛粉末と、あるいはさらに合金用粉末とを用いる。
原料粉末として使用する鉄基粉末は、質量%で、C:0.05%以下、O:0.3 %以下、N:0.0100%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する鉄基粉末が好適である。C:0.05質量%、O:0.3 質量%、N:0.010 質量%をそれぞれ超える含有は、粉の圧縮性を低下させ、予備成形体の密度を高くすることが困難になる。なお、鉄基粉末のO含有量はできるだけ低いことが圧縮成形性の観点からは好ましいが、Oは不可避的に含有される元素であり、経済的に高価とならず工業的に実施可能なレベルである0.02質量%を下限とするのが望ましい。なお、工業的な経済性の観点から好ましいO含有量は0.03〜0.2 質量%である。
【0017】
本発明で使用する鉄基粉末の粒径は、とくに限定する必要はないが、工業的に低コストで製造できる、平均粒径で30〜100 μm とするのが望ましい。なお、平均粒径は重量積算粒度分布の中点(d50)の値とする。
また、本発明で使用する鉄基粉末では、上記した組成に加えてさらに、再焼結体の強度を増加し、あるいは焼入れ性を増加するために、Mn:1.2 質量%以下、Mo:2.3 質量%以下、Cr:3.0 質量%以下、Ni:5.0 質量%以下、Cu:2.0 質量%以下、V:1.4 質量%以下から選ばれた1種または2種以上を含有できる。これら合金元素は、鉄基粉末に予合金化しても、また鉄基粉末に部分拡散付着して部分合金化してもよく、あるいは金属粉末(合金用粉末)として混合してもよい。しかし、いずれの場合においても、Mn:1.2 質量%、Mo:2.3 質量%、Cr:3.0 質量%、Ni:5.0 質量%、Cu:2.0 質量%、V:1.4 質量%を、それぞれ超えると、成形用素材の硬さが高くなり再圧縮成形時の成形荷重が増大する。
【0018】
原料粉末として使用する、黒鉛粉末は、鉄基粉末と黒鉛粉末との合計量に対し、0.03〜0.5 質量%とすることが好ましい。黒鉛粉末の含有量が0.03質量%未満では、焼結体の強度向上効果が不足し、一方、0.5 質量%を超えると、再圧縮成形時の圧縮荷重が過大となる。
まず、これら原料粉末を混合し、さらに結合材、潤滑剤を添加し混合して、鉄基粉末と黒鉛粉末とを含む鉄基混合粉とする。
【0019】
本発明では、結合材、潤滑剤を添加し混合する際には、混合しながら加熱する加熱混合とすることが好ましい。混合しながら加熱することにより、潤滑剤および/または結合材の一部または全部を鉄基粉末に溶融・固着させ、黒鉛粉末を鉄基粉末表面に付着させる。本発明では、黒鉛粉末の鉄基粉末への付着の指標である、C付着率を65%以上とする。これにより、運搬、ホッパ装入、切り出し等の成形前の黒鉛粉末の偏析を防止できる。C付着率が65%未満では、成形前の工程で偏析し、高強度の焼結体を安定して製造できない。
【0020】
C付着率は、次(1)式
C付着率(%)={[CA ]/[Ctotal ]}×100 ………(1)
で定義される値とする。ここで、C付着率(%)は、黒鉛粉末の鉄基粉末への付着量の指標であり、[CA ]は鉄基混合粉中の100 〜200 メッシュ留分中のC含有量(質量%)であり[Ctotal ]は鉄基混合粉中のC含有量(質量%)である。黒鉛粉末の粒子は通常 200メッシュより細かいので、黒鉛の鉄粉粒子への付着の度合が低いと黒鉛粉末が 200メッシュ下に落ちてしまうため、(1)式で定義されるC付着率が低下する。
【0021】
C付着率の調整は、潤滑剤および結合材の配合量、潤滑剤と結合材との配合比、配合時期等で行うことができる。なお、C付着率:65%以上は、例えば、ステアリン酸 0.2%、オレイン酸0.05%を添加した後、 130℃で加熱混合することにより達成できる。また、加熱混合工程の後に、潤滑剤を添加して遊離潤滑剤とすることも可能である。
【0022】
なお、混合は、ヘンシェルミキサー、コーン型ミキサー等の、通常公知の混合方法がいずれも適用可能である。
潤滑剤は、成形工程での成形密度の向上、金型からの抜出力の低減作用を有し、また、結合材は、鉄基粉末表面に黒鉛粉末を結合させる作用を有する。使用する潤滑剤、結合材としては、上記した作用を有する通常公知の物質がいずれも使用でき、例えば特開平1-165701 号公報、特開平5-148505 号公報に記載の物質を用いることが好ましい。
【0023】
潤滑剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸リチウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石けんやスピンドル油、タービン油などの有機質液体潤滑剤あるいはこれらの混合物などが例示できる。
一方、結合材としては、 例えば、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミドなどの高級脂肪酸アミドやこれらの溶融混合物、ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸およびこれらの溶融混合物、ワックス、あるいはこれらの混合物が例示できる。
【0024】
なお、潤滑と結合の両方の作用をもつ物質もあり、例えば加熱溶融して鉄基粉末粒子表面に固着したステアリン酸亜鉛などは、潤滑剤と結合材の両方の作用を持つ。
潤滑剤の配合量は、鉄基混合粉100 重量部に対し、0.05〜 0.6重量部とすることが好ましい。また、結合材の配合量は、鉄基混合粉100 重量部に対し、0.05〜 0.6重量部とすることが好ましい。
【0025】
なお、潤滑剤と結合材の合計配合量は、鉄基混合粉100 重量部に対し、0.1 〜0.6 重量部とすることが好ましい。潤滑剤と結合材の配合量が少ないと所期の効果が達成できない。一方、配合量が多すぎると、予備成形体の密度が低下する。
なお、より好ましくは0.1 〜0.3 重量部である。
好ましくは上記した比率で混合された鉄基混合粉は、ついで予備圧縮成形を施され、予備成形体とされる。予備圧縮成形は、通常公知の圧粉成形技術、例えば金型潤滑法、分割金型による多段成形法、CNCプレス法、静圧プレス法、特開平11-117002 号公報に記載されたプレス成形法、温間成形法、あるいはこれらを組み合わせた成形方法等がいずれも適用可能である。例えば、特開平11-117002 号公報に記載されたプレス成形法によれば、原料粉末や金型を加熱することなく容易に高密度の成形体を製造することができる。
【0026】
予備成形体は、ついで、仮焼結され、成形用素材とされる。
仮焼結は、1000℃超〜1300℃の温度範囲で行うことが好ましい。仮焼結温度が1000℃以下では、遊離黒鉛の残留量が多く、後工程の再焼結時に細長い空孔となるため、厳しい応力環境で使用される部品では新たな欠陥生成の原因となる。一方、仮焼結温度が1300℃を超えて高くしても、成形性の向上効果は飽和し、これに対し製造コストが格段に増加するため、経済的に不利となる。
【0027】
なお、仮焼結は、真空中、Arガス中、あるいは水素ガス等の非酸化性でかつ窒素分圧が30kPa 以下である雰囲気中で行うのが好ましい。窒素分圧が低いほど、成形用素材のN含有量低減には有利となる。好ましい雰囲気としては、例えば、水素濃度が70vol %以上の水素−窒素混合ガスがある。なお、水素−窒素混合ガスを用いる場合には、水素濃度が高いほど成形用素材のN含有量の低減には有利であることは言うまでもない。なお、仮焼結の処理時間は目的、条件により適宜設定できるが、通常は600 〜7200sの範囲とすることが好ましい。
【0028】
また、予備成形体に仮焼結を施した後に、仮焼結温度より低い温度で焼鈍を行い、成形用素材としてもよい。これにより、成形用素材のN含有量が低減され、成形用素材の圧縮性 (冷間鍛造性)が顕著に改善される。焼鈍により、成形用素材のN含有量が低減されるため、仮焼結雰囲気の窒素分圧を60kPa まで高くしても成形用素材のN含有量を0.0100質量%以下にすることができ、ガスコストを低減できるという利点がある。
【0029】
また、成形用素材のN含有量を0.0100質量%以下に維持するためには、仮焼結後の焼鈍は、500 〜800 ℃の範囲の温度で行うのが好ましい。焼鈍温度が500 ℃未満あるいは800 ℃超では、N量低減効果が小さくなる。また、焼鈍時の雰囲気は、仮焼結時の雰囲気と同様に、非酸化性とするのがより好ましい。さらに、脱窒効率の向上のためには、焼鈍雰囲気中の窒素分圧を60kPa 以下とすることが好ましい。なお、焼鈍時の雰囲気中の窒素分圧と、仮焼結時の雰囲気中の窒素分圧とは必ずしも同一とする必要はない。また、焼鈍時間は、600 〜7200sの範囲とするのが好ましい。焼鈍時間が、600 s未満では、窒素低減効果が少なく、また、7200sを超えると、効果が飽和するうえ、生産性が低下する。
【0030】
また、仮焼結とその後に続く焼鈍は、仮焼結を行った焼結炉から素材を取り出すことなく、連続して行っても何ら問題はない。
このようにして得られた成形用素材は、好ましくは、質量%で、C:0.10〜0.50%、O:0.3 %以下、N:0.0100%以下を含み、あるいはさらに、Mn:1.2 %以下、Mo:2.3 %以下、Cr:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:2.0 %以下、V:1.4 %以下から選ばれた1種または2種以上を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有し、かつ遊離黒鉛が0.02%以下の仮焼結体である。
【0031】
つぎに、成形用素材の組成限定理由について説明する。
C:0.10〜0.50質量%
Cは、浸炭焼入れ、光輝焼入れ時の焼入れ性を考慮し、焼結体の必要強度に応じて0.10〜0.50質量%の範囲内で調整する。C含有量が0.10質量%未満では、所望の焼入れ性を確保することができない、一方、0.50質量%を超える含有は成形素材の硬さが高くなりすぎて、再圧縮成形時の成形荷重が高くなりすぎて好ましくない。
【0032】
O:0.3 質量%以下
Oは、鉄基粉末に不可避的に含有される元素であるが、O含有量が増加するにしたがい、成形用素材の硬さが増加し、再圧縮成形時の成形荷重が増加するため、できるだけ低減するのが好ましい。0.3 質量%を超えて含有すると、再圧縮成形時の荷重増加が顕著となるため、0.3 質量%をO含有量の上限とした。なお、工業的に安定して製造できる鉄基粉末のO含有量の下限は、0.02質量%程度であるため、成形用素材のO含有量の下限は0.02質量%程度とするのが好ましい。なお、より好ましくは0.02〜0.2 質量%、さらに好ましくは0.04〜0.15質量%である。
【0033】
N:0.0100質量%以下
Nは、Cと同様に成形用素材の硬さを高める元素であり、黒鉛を鉄基粉末中に固溶し遊離黒鉛を実質的に零とする本発明では、成形用素材の硬さをできるだけ低く維持し、成形荷重を低減するために、N含有量をできるだけ低減するのが望ましい。Nを0.0100質量%を超えて含有すると、再圧縮成形時の成形荷重が顕著に高くなるため、本発明ではNは0.0100質量%以下に限定した。なお、好ましくは0.0050質量%以下である。
【0034】
Mn:1.2 質量%以下、Mo:2.3 質量%以下、Cr:3.0 質量%以下、Ni:5.0 質量%以下、Cu:2.0 質量%以下、V:1.4 質量%以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Mn、Mo、Cr、Ni、Cu、Vは、いずれも焼入れ性を向上させる元素であり、成形体、および焼結体の強度確保の目的で、必要に応じ1種または2種以上を選択して含有できる。Mn:1.2 質量%、Mo:2.3 質量%、Cr:3.0 質量%、Ni:5.0 質量%、Cu:2.0 質量%、V:1.4 質量%をそれぞれ超えて含有すると、成形用素材の硬さが増加し、再圧縮成形時の成形荷重が高くなりすぎ好ましくない。
【0035】
残部Feおよび不可避的不純物
上記した成分以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。不可避的不純物としては、Mn:0.04質量%以下、Mo:0.05質量%以下、Cr:0.01質量%以下、Ni:0.01質量%以下、Cu:0.01質量%以下、V:0.005 質量%以下を含んでもよい。また, その他の不可避的不純物としては、P:0.1 質量%以下、S:0.1 質量%以下、Si:0.2 質量%以下が許容できるが、できるだけ低減することが好ましい。なお、工業的生産性の観点からは、不可避的不純物としてのP、S、Siの下限値を、P:0.001 質量%、S:0.001 質量%、Si:0.01質量%程度に定めてもよい。
【0036】
遊離黒鉛:0.02質量%以下
本発明における成形用素材は、黒鉛が鉄基金属質の基地組織に拡散して遊離黒鉛(基地組織から分離独立して存在する黒鉛)が0.02質量%以下と、実質的に存在しない組織を有している。遊離黒鉛量が0.02質量%を超えると、再焼結時に黒鉛が基地組織中に拡散消失し、細長い空孔が残存することがある。細長い空孔は、焼結体の欠陥として働き、強度を低下させることがある。このため、成形用素材の遊離黒鉛は0.02質量%以下とすることが好ましい。
【0037】
密度:7.3Mg/m3以上
成形用素材は、7.3 Mg/m3 以上の密度を有することが好ましい。密度を7.3 Mg/m3 以上とすることにより、気孔は閉気孔となり独立し、鉄基粉末粒子同士の接触面積が多くなり、仮焼結時に接触面を介した物質拡散が広範囲に生じて、再圧縮成形時に大きな伸びが得られ、変形能の高い素材となる。密度が7.3 Mg/m3 未満では、気孔が閉気孔とならないものがあり、変形能が低下しやすい。成形用素材の密度は高いほど好ましいが、金型寿命等のコスト的制約から7.8Mg/m3が上限である。なお、実用的範囲としては7.35〜7.55Mg/m3 である。
【0038】
仮焼結を経て得られた成形用素材の組織の一例を模式的に図2に示す。成形用素材の組織は、フェライト相(F)を主体とするが、黒鉛が拡散した領域にパーライト相(P)が混在する場合がある。しかし、仮焼結の温度範囲では、再圧縮成形時の変形を阻害するほどの硬さ増加とはならない。
ついで、成形用素材は、再圧縮成形を施され、再圧縮成形体とされる。
【0039】
本発明の再圧縮成形では、通常公知の圧縮成形技術がいずれも適用できる。本発明の成形用素材は、高い変形能を有するため、コスト面、寸法精度面で有利な冷間鍛造法を適用するのがより好ましい。また、冷間鍛造法に代えてロールフォーミング法等の他の圧縮成形方法を適用してもよい。
ついで、再圧縮成形体は、再焼結処理を施され、焼結体とされる。
【0040】
再焼結処理は、製品の酸化防止のため、不活性雰囲気あるいは還元性雰囲気、または真空中とするのが好ましい。また、再焼結温度は、1050〜1300℃の範囲の温度とするのが好ましい。再焼結温度が、1050℃未満では、粒子間の焼結の進行や再圧縮成形体に含まれるCの拡散が不十分で所望の製品強度を確保できない。また、1300℃を超える温度で再焼結しても、製品強度はさほど向上せず、製造コストが上昇するので不利である。
【0041】
焼結体は、ついで必要に応じ熱処理を施される。
熱処理方法は、とくに限定する必要はないが、目的に応じ、浸炭処理、焼入れ処理、焼戻し処理等の処理を適宜選択し、単独あるいは組み合わせて行うことができる。浸炭処理としては、ガス浸炭、真空浸炭が、焼入れ処理としては、光輝焼入れ、高周波焼入れなどがいずれも好適である。例えば、ガス浸炭焼入れでは、カーボンポテンシャルが0.6 〜1%程度の雰囲気で、800 〜900 ℃程度の温度で加熱したのち、油中に焼入れするのが好ましい。また、光輝焼入れでは、焼結体の表面の高温酸化、脱炭防止のため、Arガス等の不活性雰囲気、水素を含む窒素雰囲気等の保護雰囲気中で、800 〜950 ℃程度の温度に加熱したのち、油中に焼入れするのが好ましい。また、真空浸炭焼入れ、高周波焼入れでも、上記した温度範囲に加熱したのち、焼入れするのが好ましい。これらの熱処理により製品の強度を向上することができる。
【0042】
また、焼入れ処理後に、必要に応じ焼戻し処理を施してもよい。焼戻し温度は、130 〜250 ℃の通常公知の焼戻し温度範囲とするのが好ましい。
なお、熱処理の前あるいは後に、寸法、形状の調整のために、機械加工を施してもよい。
また、本発明では、再圧縮成形体を再焼結することなく、熱処理を行い、製品としても、強度、密度等特性上何ら問題はない。
【0043】
【実施例】
鉄基粉末に、黒鉛粉末として表1に示す含有量の天然黒鉛粉末、潤滑剤・結合材として表1に示す種類、配合量の潤滑剤・結合材* を添加し、ヘンシェルミキサーで130 ℃に加熱しながら混合し、室温まで冷却した。その後さらに表1に示す種類、配合量の潤滑剤**を追加添加し混合して、鉄基混合粉とした。なお、潤滑剤・結合剤の配合量は、鉄基粉末と黒鉛粉末の合計量(100 重量部)に対する重量部で表示した。
【0044】
なお、使用した鉄基粉末は、純鉄粉に1.5 質量%のMoを部分合金化した、C:0.007 質量%、Mn:0.13質量%、O:0.09質量%、N:0.0030質量%、Mo:1.48質量%を含有する、平均粒径79μmの粉末である。
得られた鉄基混合粉のC付着率を求め、表1に示す。なお、鉄基混合粉のC付着率は、次(1)式
C付着率(%)={[CA ]/[Ctotal ]}×100 ………(1)
を用いて算出し、表1に示す。ここで、[CA ]は、得られた鉄基混合粉について、篩による分級を行い、100 〜200 メッシュ留分について、燃焼ー赤外線吸収法によるC分析を行って求めた値であり、鉄基粉末に付着した黒鉛量に該当する。また、[Ctotal ]は得られた鉄基混合粉について、燃焼ー赤外線吸収法によるC分析を行って求めた値であり、黒鉛の総量に該当する。
【0045】
得られた鉄基混合粉を、金型に装入し、油圧式圧縮成形機により予備圧縮成形を施し、密度:約7.4Mg/m3の角棒状の予備成形体(20mm×30mm×長さ100mm )とした。
ついで、得られた予備成形体に、窒素80vol %−水素20vol %の雰囲気で1140℃×1800s間仮焼結を施し、成形用素材とした。
【0046】
得られた成形用素材から分析用試験片を採取し、N量、および遊離黒鉛量を測定した。その結果、すべての試料において、N量が0.0100質量%未満、遊離黒鉛量が0.02質量%未満であることを確認した。
なお、N量は、燃焼−不活性ガス融解熱伝導度法で測定した。また、成形用素材から採取した試験片を硝酸で溶解したのちの残渣を、燃焼−赤外線吸収法でC量を測定し遊離黒鉛量とした。
【0047】
ついで、得られた成形用素材を、断面減少率:70%の後方押出し法により、冷間鍛造(再圧縮成形)を施して再圧縮成形体とした。
また、得られた再圧縮成形体に、再焼結を施し焼結体を得た。再焼結の条件は、窒素80vol %−水素20vol %のガス雰囲気中で1140℃×1800s保持する条件とした。これら焼結体の密度をアルキメデス法で測定した結果、いずれも 7.7Mg/m3以上であった。
【0048】
一部の焼結体(試料 No.1〜 No.4)から、測定部直径8mmφの小野式回転曲げ疲労試験片(粗形状)を採取した。これら試験片に、上記した熱処理と同様の熱処理を施したのち、仕上加工して小野式回転曲げ疲労試験を実施した。小野式回転曲げ疲労試験は、JIS Z 2274の規定に準拠して行い、疲れ限度を求めた。得られた結果を図3に示す。これらの結果から、疲れ限度と成形用素材の全C量(C:質量%)との関係を一次回帰式で表すと、次(2)式
疲れ限度(MPa )=371 +984 C ………(2)
のように表される。なお、成形用素材の全C量は、成形素材から切り粉状に切り出した分析用資料を用いて燃焼−赤外線吸収法で測定した。
【0049】
【表1】
Figure 0004615191
【0050】
上記した方法で得られた鉄基混合粉のうち、C付着率が異なる、鉄基混合粉(試料 No.1、 No.5、 No.6、 No.7)について、サンプル150kg を、それぞれ落差800mm の2段ホッパーから落下させ、切り出し量を10〜150kg に変化して、サンプル粉末(鉄基混合粉)を採取した。これらサンプル粉末(鉄基混合粉)を、それぞれ金型に装入し、油圧式圧縮成形機により予備圧縮成形を施して、密度:7.4Mg/m3の角棒状の予備成形体とした。
【0051】
ついで、得られた予備成形体に、窒素80vol %−水素20vol %の雰囲気で1140℃×1800sの、条件で仮焼結を施し、成形用素材とした。得られた成形用素材から試験片を採取して、成形用素材中の全C量を測定し、それぞれの試料毎にホッパ切り出し開始から終了までの全C量の平均値Cm と標準偏差σを求めた。得られた結果を表2に示す。なお、全C量の測定は、燃焼−赤外線吸収法とした。
【0052】
【表2】
Figure 0004615191
【0053】
本発明例はいずれも、C量の標準偏差σは小さく、鉄基混合粉のホッパからの切り出しの開始から完了までの過程で、製品の特性ばらつきが少ないことが推察される。一方、本発明の範囲を外れる鉄基混合粉を用いた成形用素材(比較例)では、標準偏差σが大きく、ホッパからの切り出し進行過程で大きな製品特性のばらつきが生じることが予測される。
【0054】
得られたこの成形用素材のC量の測定結果に基づき、試料 No.1〜4を使用して求めた、熱処理後製品の疲れ限度と成形用素材の全C量との関係式である(2)式を利用し、回転曲げ試験における疲れ限度の推定を試みた。C付着量が65%以上の本発明例(試料 No.1、 No.7)では、平均C量が0.13質量%であっても、C量のばらつき下限(3σ)で、回転曲げ試験における疲れ限度:450MPa以上が得られることが予測される。一方、C付着量が本発明の範囲を低く外れる比較例(試料 No.5、 No.6)では、ばらつきが大きく、C量のばらつき下限(Cm −3σ)では、疲れ限度:450MPa未満となることが予測される。なお、試料 No.5ではCm −3σが負の値となるので、疲れ限度の下限値は、(2)式におけるC=0として算出した。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、高密度で、高強度の優れた機械的特性を有する鉄基焼結体を特性のばらつきが少なく、しかも安定して製造でき、産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形用素材、焼結体の製造工程を示す説明図である。
【図2】成形用素材の組織を模式的に示す概略図である。
【図3】熱処理後の焼結体の回転曲げ疲れ限度と成形用素材のC含有量との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鉄基粉末粒子
F フェライト相
P パーライト相

Claims (1)

  1. 鉄基粉末と、黒鉛粉とを含み、さらに結合材、潤滑剤を配合した鉄基混合粉を、予備圧縮成形して予備成形体としたのち、該予備成形体に仮焼結を施して成形用素材とし、ついで該成形用素材に再圧縮成形を施し再圧縮成形体としたのち、該再圧縮成形体に再焼結および/または熱処理を施す鉄基焼結体の製造方法において、前記黒鉛粉を、鉄基粉末と黒鉛粉末との合計量に対し0.03〜0.30質量%とし、かつ前記結合材、潤滑剤とを、合計で鉄基混合粉100 重量部に対し0.1 〜0.6 重量部配合し、前記鉄基混合粉を、下記(1)式で定義されるC付着率が65%以上である鉄基混合粉とするとともに、前記仮焼結を、1000℃超〜1300℃の温度範囲で行うことを特徴とする鉄基焼結体の製造方法。

    C付着率(%)={[CA ]/[Ctotal ]}×100 ………(1)
    ここで、C付着率:黒鉛粉末の鉄基粉末への付着量(%)
    [CA ]:鉄基混合粉中の100 〜200 メッシュ留分中のC含有量(質
    量%)
    [Ctotal ]:鉄基混合粉中のC含有量(質量%)
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