JP4614032B2 - 糸切り機構及びその糸切り機構を備えたミシン - Google Patents

糸切り機構及びその糸切り機構を備えたミシン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミシンのベッド内の糸輪捕捉器に装着されたボビンから引出される下糸を切断する為の糸切り機構及びその糸切り機構を備えたミシンに関し、特に下糸交換時の作業能率の向上を図った技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、家庭用ミシンにおいて、縫製作業の開始前には下糸を針板より上に15cmほど出しておくか又は、ベッド内の糸輪捕捉用釜内に保持されたボビンから引出される下糸を常に一定の長さ(約40mm)に切断しておく必要がある。この下糸の長さが短か過ぎると、1針目に下糸が針板の針孔部分まで届かずに縫い目が形成できないし、下糸の長さが長過ぎると例えば2針目に下糸の余った先端部がまき込みによりループを形成し糸捕捉用釜に絡み付き、糸切れとなるなどの不具合が発生する。仮に縫製できた時には縫製後に下糸を切断して糸足を短くする必要がある。
そこで、本願出願人は、ボビンから引出される下糸を常に一定の長さに手動切断することができる下糸の糸切り機構を提案した(特開平10−113487号公報、特許第2985257号公報参照)。
【0003】
前記特開平10−113487号公報に記載のベッドの前壁の開閉蓋に設けられた糸切り機構においては、補助テーブルをフリーアームベッドから取外した後、垂直釜タイプの糸輪捕捉器に対向配置された開閉蓋を前方に倒すように開き、ボビンケースの張力発生部から引出された下糸を針板と開閉蓋の隙間を通して導き出し、開閉蓋を閉じた後切欠き部と支持体の曲周縁との開放部に引き出し、その後下糸の先端部を上方に引っ張るとボビンから引出される下糸を常に一定の長さに手動切断することができる。
【0004】
前記特許第2985257号公報に記載の糸切り機構においては、針板のスライド蓋を取外して形成された収容口から水平釜タイプの糸輪捕捉器の内釜にボビンをセットし、このボビンから引出した下糸を内釜の張力発生部を通し、その下糸の先端部を収容口から上方に引出す。次に、下糸の先端をつまんで、針板の上方にて奥方側に引張るようにしつつ左方に旋回すると、下糸の途中部が案内溝の開口端部分に引っ掛かり、その下糸の引掛かり部位から先端側部位が案内溝に導かれる。その後、下糸は保持空間内に導かれて抜け止め状態に保持され、下糸を切断刃部分で折り返すようにして手前側に引張ることにより、下糸を常に一定の長さに手動切断することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記特開平10−113487号公報に記載のものでは、糸切り機構がベッドの前壁(ミシン正面側の側壁部)の開閉蓋に設けられているから、下糸を所定の約40mmの長さに手動切断する為には、糸切り機構とボビンケースとを近接した位置に配設する必要があるからベッド面の縫製エリア、特にミシン正面側の縫製エリアが狭くなってしまう。従って、縫製エリアを確保するため補助テーブルが殆ど必須のものとなる。しかも、下糸のボビンを交換する際に補助テーブルを取外したうえで、開閉蓋を開きボビンをセットした後、下糸を針板と開閉蓋の隙間を通して導き出さなければならず、さらに手動切断前に開閉蓋を閉じなければないから、手動切断の為の準備作業に時間がかかるだけでなく、下糸の切断部を目視しつつ手動切断することができないから、開閉蓋を閉じた状態で内部で下糸が絡まっていると下糸を所期の長さよりも長く切断してしまうことになり、下糸を一定の長さに手動切断することができない場合がある。
【0006】
前記特許第2985257号公報に記載のものでは、糸切り部の構造が前記特開平10−113487号公報に記載のものよりも複雑化し、針板形状も複雑化するから、製作費が高くなる。切断刃を交換する際には、針板全体を取り外した状態で、案内溝を形成する覆い部材を取り外さなければならずメンテナンス性にも劣る。
本発明の目的は、ボビンから引出される下糸を切断する為の糸切り機構において、ボビンから引出される下糸を常に一定の長さに切断すると共に手動切断前の準備作業を簡単化すること、糸切り機構の構造を簡単化すること、等である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の糸切り機構は、ミシンのベッドに配設され、上下動される針に担持された上糸を捕捉するための糸輪捕捉器に装着されたボビンから引き出される下糸を切断するための糸切り機構において、前記糸輪捕捉器の前記ボビンの装着側における前記ベッドのベッド面を開閉可能に前記ベッドに設けられた開閉蓋であって、前記ベッド面に配置される針板の一端部に揺動可能に連結されている開閉蓋と、前記開閉蓋を開放状態に保持する保持手段と、前記開閉蓋の裏面に設けられた前記下糸切断用の切断刃と、前記開閉蓋の裏面側に着脱可能に設けた前記切断刃を保持するホルダと、前記ホルダに設けられ、前記下糸の切断端を保持する糸端保持部とを備え、前記開閉蓋は前記ベッド面から上方に揺動した前記開放状態と、その開放状態から下方に揺動してベッド面を閉鎖する閉鎖状態との間で切換えられ、前記切断刃は前記開閉蓋の開放状態において前記ベッド面よりも上方に露出する位置に設けられ、前記開閉蓋の開放状態において前記ボビンから引き出される下糸を前記ベッド面よりも上方に引出し、前記下糸の途中部分を前記糸端保持部に引掛けて前方側に導き前記切断刃で折り返すようにして奥方側へ引張ることにより、前記下糸をボビンから所定距離の位置で手動切断可能に構成したことを特徴とするものである。
【0008】
下糸のボビンを交換する際、ベッドに補助テーブル等を装着した状態で開閉蓋を開きボビンを交換する。次に、開閉蓋を開放状態のままセットしたボビンから下糸をベッドよりも上方に引き出し、開閉蓋の裏面に設けられた切断刃に押し当てることにより、ボビンから引出される下糸を、ボビンから所定距離の位置で簡単に手動切断することができると共に、ボビンから引出される下糸を一定の長さに手動切断することができる。
【0009】
記開閉蓋は前記ベッド面から上方に揺動した前記開放状態と、その開放状態から下方に揺動してベッド面を閉鎖する閉鎖状態との間で切換えられ、前記切断刃は前記開閉蓋の開放状態において前記ベッド面よりも上方に露出するので、開閉蓋を閉鎖状態から開放状態に切換えて切断刃をベッド面よりも上方に露出させ、次に、ボビンから下糸をベッド面よりも上方に引き出し糸端の途中部分を切断刃に押し当てることでボビンから引き出される下糸を切断することができる。
【0010】
記切断刃を保持するホルダを前記開閉蓋の裏面側に着脱可能に設けたので、切断刃を交換する際には、開閉蓋を開放状態にしてホルダ自体を交換することで切断刃を簡単に交換することができる。
【0011】
記ホルダは前記下糸の切断端を保持する糸端保持部を備えているので、下糸を切断刃で切断した後、この糸端保持部で下糸の切断端を保持することができる。
【0012】
記開閉蓋は、前記ベッド面に配置される針板の一端部に揺動可能に連結されているので、開閉蓋を針板に対して揺動させることにより、この開閉蓋を開放状態或いは閉鎖状態に切り換えることができる。また、開閉蓋と針板とがユニット化されているため、ミシンのベッドに対する取付けが簡単にできる。
【0013】
記開閉蓋を開放状態に保持する保持手段を備えたので、保持手段により開閉蓋を開放状態に保持しておくことで、ボビンの交換、下糸の糸切りを片手で簡単に行うことができる。
【0014】
請求項のミシンは、請求項1の発明の糸切り機構を備えたことを特徴とするものである。それ故、開閉蓋の開放状態において、セットしたボビンから下糸をベッドよりも上方に引き出し、開閉蓋の裏面に設けられた切断刃に押し当てることにより、ボビンから引出される下糸を、ボビンから所定距離の位置で簡単に手動切断することができると共に、ボビンから引出される下糸を一定の長さに手動切断することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、下糸ボビンを保持する垂直釜(糸輪捕捉器に相当する)を備えたミシンに本発明を適用したものである。尚、ミシンを操作する者から見て手前側を前方、反手前側を後方、左右を左右として以下説明する。
【0016】
図1に示すように、ミシン1は、家庭用電子制御式ミシンであって、ベッド2、このベッド2の右端部から立設された脚柱部3、脚柱部3の上端からベッド2に対向するように左方へ延びるアーム部4等を有し、ベッド2には補助テーブル5が着脱自在に取付けられている。アーム部4のアーム頭部には、縫い針6を装着した針棒7が設けられ、針棒7は図示外の駆動機構により上下動される。
【0017】
図2〜図4に示すように、ベッド2のベッド面には金属製の略矩形状の針板8が針棒7に対向状に配設され、この針板8には、縫い針6が貫通する針孔9と、図示外の送り歯が作動する為の複数個の長孔10が形成されている。ベッド2の内部には、針棒7の上下動に同期して前記送り歯を駆動させる図示外の布送り機構と、下糸11を供給しつつ縫い針6と協働して縫製作業を実行する糸輪捕捉器としての垂直釜12が設けられている。
【0018】
図示しないが、脚柱部3にはほぼ縦向きの縦軸が配設され、その縦軸はギヤ機構を介してミシン主軸に連動連結され、この縦軸の駆動力がベッド2内の下軸13を介して垂直釜12に伝達される。垂直釜12は、針板8の下方位置に配設されると共に外釜14とその内部の内釜15とで構成され、下糸11を巻いたボビン16をボビンケース17に収容し、ボビン16の軸心が左右方向向きになるように内釜15の内部に装着するようになっている。
【0019】
次に、ボビン16から引出される下糸11を切断する為の糸切り機構18について説明する。図4〜図7に示すように、糸切り機構18は、開閉蓋19、合成樹脂製のホルダ20、切断刃21等から構成されている。ベッド面に配置されてネジ止めされる針板8の左端部には、略矩形状の開閉蓋19が上下に開閉揺動可能に枢支され、開閉蓋19の左端部には、指を挿入してこの開閉蓋19を上方に開く為の切欠き部19aが形成されている。開閉蓋19は、後述する保持機構34により開放状態に保持(ロック)可能に構成され、針板8と同じ金属材料で同一板厚さに形成されている。
【0020】
ここで、開閉蓋19の開閉機構27について説明する。
図1〜図4、図 8、図9に示すように、開閉機構27は、開閉蓋19をベッド面から上方に揺動した図2に示す開放状態に保持する保持機構34を含み、開閉蓋19を前記開放状態と、その開放状態から下方に揺動してベッド面を閉鎖する閉鎖状態との間で切換える機能を有し、枢支部28、被枢支部29、ヒンジ部材30等で構成されている。即ち、開閉蓋19の右端部においてその前後両端部には、1対の枢支部28が前後方向に所定小距離突出するように形成され、各枢支部28は断面矩形状に形成されている。
【0021】
針板8の左端部においてその前後両端部には、1対の枢支部28を枢支可能な1対の被枢支部29が形成されている。各被枢支部29は枢支部28の断面形状に合うような矩形溝に形成され、開閉蓋19の各枢支部28の矩形断面が、図2に示す開放状態の位置で矩形溝形状に略合致する安定姿勢になると共に、図3に示す閉位置よりもやや閉じ側で被枢支部29の矩形溝形状に略合致する安定姿勢になるように構成されている。
【0022】
図9に示すように、ヒンジ部材30は、針板8と開閉蓋19とにわたる後端部に固着され、開閉蓋19の裏面にビス止めされた固定金具31と、この固定金具31と別体に形成され且つ針板8の裏面にビス止めされたバネ板金具32とからなる。即ち、固定金具31の基端部が開閉蓋19にビス止めされ、固定金具31の先端部が開閉蓋19の右端よりも突出するように形成されている。その先端部のうち右半部にはバネ板係合部31aが、左半部にはこのバネ板係合部31aよりも突出するストッパ部31bが夫々形成されている。
【0023】
バネ板金具32の基端部は針板8にビス止めされ、バネ板金具32の先端部が針板8の左端よりも屈曲状に突出するように且つ平面視L字形状に形成されている。このバネ板金具32の先端部分は、常に上方向きに付勢され、図2に示す開放状態の位置のとき開閉蓋19側のバネ板係合部31aの先端に直交状に当接すると共に、ストッパ部31bの下面にも直交状に当接するようになっている。これら枢支部28と被枢支部29と固定金具31とバネ板金具32が前記保持機構34に相当する。
【0024】
図5〜図7に示すように、ホルダ20は、ホルダ本体22、切断刃収容部23、切断刃係止部材24、被係止部25、フック部26等から構成され、ホルダ本体22は開閉蓋19の裏面において右半部のやや後半部側にビス止めされて着脱可能に設けられている。切断刃21を収容する為の切断刃収容部23は、ホルダ本体22の本体底部22aよりも下方に突出するようにホルダ本体22に一体形成されている。ホルダ本体22を開閉蓋19から取外した状態において、このホルダ本体22の内部から切断刃収容部23に切断刃21を装着するが、この切断刃収容部23の前端部分には、切断刃21の刃部21aを部分的に露出するスリット23aが形成されている。
【0025】
ホルダ本体22の本体底部22aの略中央部分には、軸状の被係止部25が上方に所定小距離突出するように一体形成されている。切断刃係止部材24は、リング状のリング部24a、このリング部24aの内周に形成された複数のバネ部24bとで構成され、ホルダ本体22を開閉蓋19から取外した状態において、切断刃21を切断刃収容部23に装着して切断刃係止部材24を被係止部25に外嵌すると、複数のバネ部24bの付勢力により被係止部25に固定され、この状態でリング部24aの一部が切断刃21を押さえて切断刃21がホルダ本体22から離脱しないようになっている。切断刃収容部23に装着された切断刃21は開閉蓋19の開放状態においてベッド2のベッド面よりも上方に露出するようになっている。
【0026】
図5〜図7に示すように、フック部26は、ホルダ本体22の本体底部22aのうち切断刃収容部23の直ぐ右側に近接状に且つ切断刃収容部23よりも下方に突出するように一体形成され、開閉蓋19の開放状態においてボビン16から引出される下糸11の途中部分をフック部26に引掛けて前方側に導き切断刃21で折り返すようにして奥方側へ引張ることにより、下糸11をボビン16から所定距離の位置で手動切断できるようになっている。
【0027】
下糸11を手動切断した後では、下糸11とフック部26との接触面や、切断刃21の折り返し部位に小さな摩擦抵抗が働き、下糸11の切断端を保持するようになっている。つまりフック部26は下糸11の切断端を保持する糸端保持部に相当する。
【0028】
次に、以上説明した糸切り機構18の作用について説明する。
下糸11のボビン16を交換する際、ベッド2に補助テーブル5を装着した状態で開閉蓋19を上方に開き開放状態に保持する。次に、ボビンケース17を取出し、下糸11を巻いたボビン16をボビンケース17に入れ替えて垂直釜12にセットする。次に、開閉蓋19を開放状態に保持した状態において、セットしたボビン16から下糸11をベッド2のベッド面よりも上方に引出し、下糸11の途中部分をフック部26に引掛けて前方側に導き切断刃21で折り返すようにして奥方側へ引張ることにより、ボビン16から引出される下糸11を常に一定の長さ(例えば約40mmの長さ)に手動切断することができる。
【0029】
補助テーブル5をベッド2から取外して下糸11のボビン16を交換する際には、開閉蓋19を上方に開き開位置に保持すると共にベッド2の左側壁のカバー33を開くことにより開口面積を広くとることができボビン16の出し入れが容易となる。以下、前記と同様に開閉蓋19及びカバー33を開位置に保持した状態において、下糸11の途中部分をフック部26に引掛けて前方側に導き切断刃21で折り返すようにして奥方側へ引張ることにより、ボビン16から引出される下糸11を常に一定の長さに手動切断することができる。
【0030】
以上説明した糸切り機構18によれば、開閉蓋19の開放状態においてボビン16から引出される下糸11を、この開閉蓋19の裏面側の切断刃21によってボビン16から所定距離の位置で手動切断可能に構成したので、糸切り機構18の構造を簡単化したうえでボビン16から引出される下糸11を常に一定の長さに切断することができ、1針目に下糸11が確実に針孔9まで届き縫い目を形成することができる。
【0031】
前記糸切り機構18により、下糸11を長過ぎない最適の長さに切断するから、縫製後に余った下糸を切断する手間や、2針目に下糸11の余った先端部がまき込みによりループを形成し垂直釜12に絡み付くなどの不具合も防止することができる。しかも、この糸切り機構18は、前記公報に記載のものと比べて、補助テーブルが必須のものでなくなり種々のミシンに適用可能となるので、ミシンの汎用性が高くなる。
【0032】
開閉蓋19はベッド2のベッド面から上方に揺動した開放状態と、その開放状態から下方に揺動してベッド面を閉鎖する閉鎖状態との間で切換えられ、切断刃21は開閉蓋19の開放状態において前記ベッド面よりも上方に露出するから、開閉蓋19を閉鎖状態から開放状態に切換えて切断刃21をベッド面よりも上方に露出させ、次に、ボビン16から下糸11をベッド面よりも上方に引き出し糸端の途中部分を切断刃21に目視しつつ押し当てることでボビン16から引き出される下糸11を簡単に切断することができる。
【0033】
切断刃21を保持するホルダ20を開閉蓋19の裏面側に着脱可能に設けたので、切断刃21を交換する際には、開閉蓋19を開放状態にしてホルダ20自体を交換することで切断刃21を簡単に交換することができる。ホルダ20は下糸11の切断端を保持する糸端保持部を備えているので、下糸11を切断刃21で切断した後この糸端保持部で下糸11の切断端を保持しておき、所期の縫い目を形成することができる。
【0034】
開閉蓋19は、ベッド2のベッド面に配置される針板8の一端部に揺動可能に連結されているので、開閉蓋19を針板8に対して揺動させることにより、この開閉蓋19を開放状態或いは閉鎖状態に切り換えることができると共に、針板8を複雑な形状に形成する必要がないから、前記公報に記載の従来のものと比べて製作費を低減することができる。糸切り機構18は開閉蓋19を開放状態に保持する保持機構34を備えているから、この保持機構34により開閉蓋19を開放状態に保持しておくことで、ボビン16の交換、下糸11の糸切りを片手で簡単に行うことができる。
【0035】
次に、本実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1)開閉蓋19の保持機構として通常のヒンジ構造のブラケットとストッパ部材を適用して開閉蓋19を開放状態に保持可能に構成してもよい。
2)ホルダ20を開閉蓋19から取り外しておき、切断刃21のみをホルダ20から交換することも可能である。
3)開閉蓋19を針板8に揺動可能に保持するかわりに、針板8とは別の部材を介して、または直接にベッド面に取付けるようにしてもよい。その他、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲において前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能である。
【0036】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、開閉蓋の開放状態においてボビンから引出される下糸を、この開閉蓋の裏面側の切断刃によってボビンから所定距離の位置で手動切断可能に構成したので、糸切り機構の構造を簡単化したうえでボビンから引出される下糸を常に所定距離の位置で切断することができ、1針目に下糸が確実に針孔まで届き縫い目を形成することができる。この糸切り機構により、下糸を長過ぎない最適の長さに切断するから、例えば2針目に下糸の余った先端部が敷き込みによりループを形成し垂直釜に絡み付くなどの不具合も防止することができる。また、縫製後に余った下糸を切って糸足を短くする手間も不要になる。
【0037】
しかも、この糸切り機構は、前記公報に記載のものと比べて、補助テーブルが必須のものでなくなり種々のミシンに適用可能となるので、ミシンの汎用性が高くなる。更に補助テーブルを取外した状態においてもある程度の縫製エリアを確保することが可能となる。
【0038】
閉蓋を閉鎖状態から開放状態に切換えて切断刃をベッド面よりも上方に露出させ、次に、ボビンから下糸をベッド面よりも上方に引き出し糸端の途中部分を切断刃に目視しつつ押し当てることでボビンから引き出される下糸を簡単に切断することができる。このようにボビンから引き出される下糸の大部分を目視により確認しつつ切断作業することができるから、下糸の途中部分が絡まった状態で切断するなどのミスも未然に防止することができる
【0039】
閉蓋を開放状態にしてホルダ自体を交換することで切断刃を安全に且つ簡単に交換することができる
【0040】
ルダは下糸の切断端を保持する糸端保持部を備えているので、下糸を切断刃で切断した後この糸端保持部で下糸の切断端を保持しておき、所期の縫い目を形成することができる
【0041】
閉蓋は、ベッドのベッド面に配置される針板の一端部に揺動可能に連結されているので、開閉蓋を針板に対して揺動させることにより、この開閉蓋を開放状態或いは閉鎖状態に切り換えることができる。特に針板を複雑な形状に形成する必要がないから、前記公報に記載の従来のものと比べて製作費を低減することができる。また、開閉蓋と針板とがユニット化されているため、これらをミシンのベッドに容易に取り付けることができる
【0042】
切り機構は開閉蓋を開放状態に保持する保持手段を備えているから、この保持手段により開閉蓋を開放状態に保持しておくことで、ボビンの交換、下糸の糸切りを片手で簡単に行うことができる
【0043】
請求項の発明によれば、ミシンが請求項1の糸切り機構を備えたので、開閉蓋の開放状態において、セットしたボビンから下糸をベッドよりも上方に引き出し、開閉蓋の裏面に設けられた切断刃に押当てることにより、ボビンから引出される下糸を、ボビンから所定距離の位置で簡単に手動切断することができると共に、ボビンから引出される下糸を一定の長さに手動切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のミシンの斜視図である。
【図2】ボビンと糸切り機構の関係を示すベッドの部分縦断面図である。
【図3】ボビンと糸切り機構の関係を示す部分側面断面図である。
【図4】ボビンと糸切り機構の関係を示す部分平面断面図である。
【図5】ホルダ及び切断刃の平面図である。
【図6】ホルダ及び切断刃の正面断面図である。
【図7】ホルダ及び切断刃の側面断面図である。
【図8】開閉蓋の枢支部の断面構造を示す部分側面図である。
【図9】針板と開閉蓋のヒンジ部を裏面側から示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 ミシン
2 ベッド
8 針板
11 下糸
12 垂直釜
16 ボビン
18 糸切り機構
19 開閉蓋
20 ホルダ
21 切断刃
26 フック部
34 保持機構

Claims (2)

  1. ミシンのベッドに配設され、上下動される針に担持された上糸を捕捉するための糸輪捕捉器に装着されたボビンから引き出される下糸を切断するための糸切り機構において、
    前記糸輪捕捉器の前記ボビンの装着側における前記ベッドのベッド面を開閉可能に前記ベッドに設けられた開閉蓋であって、前記ベッド面に配置される針板の一端部に揺動可能に連結されている開閉蓋と、
    前記開閉蓋を開放状態に保持する保持手段と、
    前記開閉蓋の裏面に設けられた前記下糸切断用の切断刃と、
    前記開閉蓋の裏面側に着脱可能に設けた前記切断刃を保持するホルダと、
    前記ホルダに設けられ、前記下糸の切断端を保持する糸端保持部と、
    を備え、
    前記開閉蓋は前記ベッド面から上方に揺動した前記開放状態と、その開放状態から下方に揺動してベッド面を閉鎖する閉鎖状態との間で切換えられ、前記切断刃は前記開閉蓋の開放状態において前記ベッド面よりも上方に露出する位置に設けられ、
    前記開閉蓋の開放状態において前記ボビンから引き出される下糸を前記ベッド面よりも上方に引出し、前記下糸の途中部分を前記糸端保持部に引掛けて前方側に導き前記切断刃で折り返すようにして奥方側へ引張ることにより、前記下糸をボビンから所定距離の位置で手動切断可能に構成したことを特徴とする糸切り機構。
  2. 請求項1に記載の糸切り機構を備えたミシン。
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