JP4613861B2 - 電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法 - Google Patents

電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法 Download PDF

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本発明は、電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法に関するものである。
従来、電動機械として配設された駆動モータ又は発電機には、回転自在に配設され、N極及びS極の永久磁石から成る磁極対を備えたロータ、該ロータより径方向外方に配設され、U相、V相及びW相のステータコイルを備えたステータ等が配設される。
そして、駆動モータ又は発電機を駆動し、駆動モータのトルクである駆動モータトルク、又は発電機のトルクである発電機トルクを発生させるために、電動駆動装置が配設される。駆動モータを駆動するために駆動モータ制御装置が、発電機を駆動するために発電機制御装置が、電動機械制御装置として配設され、該電動機械制御装置において発生させられたU相、V相及びW相のパルス幅変調信号をインバータに送り、該インバータにおいて発生させられた相電流、すなわち、U相、V相及びW相の電流を前記各ステータコイルに供給することによって、前記駆動モータトルクを発生させたり、発電機トルクを発生させたりするようになっている。
前記駆動モータ制御装置においては、ロータにおける磁極対の方向にd軸を、該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採ったd−q軸モデル上でベクトル制御演算によるフィードバック制御が行われる。そのために、前記駆動モータ制御装置は、各ステータコイルに供給される電流、ロータの磁極位置、インバータの入口の直流電圧等を検出し、検出された電流、すなわち、検出電流を磁極位置に基づいてd軸電流及びq軸電流に変換し、続いて、電流指令値マップを参照してd軸電流及びq軸電流の目標値を表すd軸電流指令値及びq軸電流指令値を算出し、前記d軸電流とd軸電流指令値との偏差、q軸電流とq軸電流指令値との偏差、及び駆動モータのパラメータに基づいてd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値を算出するようにしている。
そして、前記電流指令値マップには、駆動モータトルクの目標値を表す駆動モータ目標トルク、前記直流電圧及び角速度に対応させてd軸電流指令値及びq軸電流指令値が記録される。なお、前記パラメータは、逆起電圧定数MIf、各ステータコイルの巻線抵抗Ra、インダクタンスLd、Lq等から成る(例えば、特許文献1参照。)。
ところで、前記電流指令値マップから駆動モータ目標トルクに対応するd軸電流指令値及びq軸電流指令値を読み出して駆動モータを駆動した場合、駆動モータ目標トルクどおりの駆動モータトルクを発生させることができないことがある。そこで、駆動モータ目標トルクをトルク補正マップで補正し、補正された駆動モータ目標トルクに対応するd軸電流指令値及びq軸電流指令値に基づいて駆動モータを駆動することが考えられる。
図2は従来のトルク補正マップを示す図である。なお、図において、横軸に駆動モータ回転速度NMを、縦軸に駆動モータ目標トルクTM* を採ってある。
図において、Oは原点、Ni(i=1、2、…、p)は、駆動モータ回転速度NMの上限値と零(0)との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに設定され、駆動モータ回転速度NMを表す線、Tj(j=1、2、…、q)は、理論上の駆動モータ目標トルクTM* の上限値と零との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに設定され、駆動モータ目標トルクTM* を表す線であり、各線Ni、Tjが交差する各点、すなわち、各交点に、駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* に対応する補正値δTM* が、
−α1≦δTM* ≦+α2(α1、α2>0)
のように設定され、記録される。なお、α1、α2はあらかじめ設定された値であり、前記線Tjは等トルク線を構成する。また、駆動モータ回転速度NMによって電動機械回転速度が構成される。
したがって、前記駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* が特定されると、トルク補正マップから補正値δTM* が読み出され、駆動モータ目標トルクTM* は、補正値δTM* が減算されて補正される。そして、補正された駆動モータ目標トルクTM* に基づいて駆動モータが駆動される。なお、各交点間の駆動モータ回転速度NM、及び各交点間の駆動モータ目標トルクTM* における補正値δTM* は、各交点における補正値δTM* を補間することによって算出される。
ところで、駆動モータを駆動したとき、特性上、駆動モータ回転速度NMが所定の値、すなわち、領域境界速度Nsより低い低速領域においては、出力が上限値にならないので、発生させられる駆動モータトルクTMの最大値を一定にすることができるが、前記領域境界速度Nsより高く、かつ、上限値以下である高速領域においては、出力が上限値になるので、駆動モータトルクTMの最大値を一定の値にすることはできず、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど低くなる。
したがって、駆動モータ目標トルクTM* を実際に設定するに当たり、駆動モータの特性に合わせて、前記低速領域においては、各駆動モータ回転速度NMごとの駆動モータ目標回転速度NM* の最大値を表す最大駆動モータ目標トルクTM* maxを一定にし、高速領域においては、最大駆動モータ目標トルクTM* maxを、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど低くする必要がある。
そこで、前記トルク補正マップを形成するに当たり、最大駆動モータ目標トルクTM* maxが低速領域において一定になるように、高速領域において駆動モータ回転速度NMが高くなるほど低くなるように設定するので好ましいが、その場合、高速領域においては、駆動モータ回転速度NMが異なると、線Ni上の各交点間の距離がそれぞれ異なるので、補間するのが極めて困難になってしまう。
そこで、図2に示されるように、前記トルク補正マップ上においては、最大駆動モータ目標トルクTM* maxが、低速領域においても、高速領域においても一定にされ、各線Tjが横軸に対して平行になるように設定される。
特開平5−130710号公報
しかしながら、前記従来の電動駆動装置においては、トルク補正マップが形成される記録装置の容量が無用に大きくなってしまう。すなわち、駆動モータを駆動するに当たり、実際に設定される最大駆動モータ目標トルクTM* maxは、高速領域において、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど低くされるのに対して、前記トルク補正マップ上において、最大駆動モータ目標トルクTM* maxは一定にされるので、高速領域において駆動モータ目標トルクTM* が大きい領域、すなわち、高速・高トルク領域においては、無用にトルク補正マップが形成されることになり、メモリ領域が無駄に使用されることになる。したがって、記録装置の容量がその分大きくなってしまう。
また、高速領域においても、各線Tjが横軸に対して並列に設定されるので、分解能が低くなってしまう。したがって、駆動モータを精度良く駆動することができない。
本発明は、前記従来の電動駆動装置の問題点を解決して、トルク補正マップを形成するための記録装置の容量を小さくすることができ、電動機械を精度良く駆動することができる電動駆動制御装置及び電動駆動制御方法を提供することを目的とする。
そのために、本発明の電動駆動制御装置においては、電動機械と、該電動機械のトルクの目標値を表す電動機械目標トルクを算出する電動機械目標トルク算出処理手段と、前記電動機械の回転速度を表す電動機械回転速度、及び前記電動機械目標トルクを取得する変量取得処理手段と、前記電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに基づいて、電動機械を駆動するための目標パワーを算出する目標パワー算出処理手段と、前記電動機械目標トルクのトルク補正値が記録されたトルク補正マップを参照し、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が前記領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクを補正する電動機械目標トルク補正処理手段とを有する。
本発明の他の電動駆動制御装置においては、さらに、前記トルク補正マップは、電動機械回転速度が領域境界速度より低い低速領域において電動機械回転速度と電動機械目標トルクとの座標系で、電動機械回転速度が領域境界速度以上である高速領域において電動機械回転速度と目標パワーとの座標系で形成される。
本発明の更に他の電動駆動制御装置においては、さらに、前記トルク補正マップは、直流電圧ごとに形成される。
本発明の更に他の電動駆動制御装置においては、さらに、前記領域境界速度は、電動機械目標トルクの最大値を採る電動機械回転速度のうちの最も高い電動機械回転速度である。
本発明の電動駆動制御方法においては、電動機械のトルクの目標値を表す電動機械目標トルクを算出し、前記電動機械の回転速度を表す電動機械回転速度、及び前記電動機械目標トルクを取得し、前記電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに基づいて、電動機械を駆動するための目標パワーを算出し、前記電動機械目標トルクのトルク補正値が記録されたトルク補正マップを参照し、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が前記領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクを補正する。
本発明によれば、電動駆動制御装置においては、電動機械と、該電動機械のトルクの目標値を表す電動機械目標トルクを算出する電動機械目標トルク算出処理手段と、前記電動機械の回転速度を表す電動機械回転速度、及び前記電動機械目標トルクを取得する変量取得処理手段と、前記電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに基づいて、電動機械を駆動するための目標パワーを算出する目標パワー算出処理手段と、前記電動機械目標トルクのトルク補正値が記録されたトルク補正マップを参照し、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が前記領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクを補正する電動機械目標トルク補正処理手段とを有する。
この場合、トルク補正マップが参照され、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクが補正される。
したがって、高速・高トルク領域において設定されたトルク補正値を使用することができるので、無用にトルク補正マップが形成されることがなくなり、メモリ領域が無駄に使用されることがなくなる。その結果、記録装置の容量をその分小さくすることができる。
また、高速領域において、目標パワーを表す線は横軸に対して並列に設定されるが、電動機械目標トルクは、電動機械回転速度が高くなるほど小さくなるので、分解能を高くすることができる。したがって、電動機械を精度良く駆動することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、電動車両としての電気自動車、ハイブリッド型車両等に搭載された電動駆動装置、及び該電動駆動装置を作動させるための電動駆動制御装置について説明する。
図1は本発明の実施の形態における駆動モータ制御装置の要部を示すブロック図、図3は本発明の実施の形態における電動駆動装置の概念図、図4は本発明の実施の形態における第1の電流指令値マップを示す図、図5は本発明の実施の形態における第2の電流指令値マップを示す図、図6は本発明の実施の形態におけるトルク補正値算出部の動作を示すフローチャート、図7は本発明の実施の形態における仮想のトルク補正マップを示す図、図8は本発明の実施の形態における実際のトルク補正マップを示す図である。なお、図4において、横軸に電動機械としての駆動モータ31のトルクである駆動モータトルクTMの目標値を表す駆動モータ目標トルクTM* を、縦軸にd軸電流指令値id* を、図5において、横軸にd軸電流指令値id* を、縦軸にq軸電流指令値iq* を、図7において、横軸に駆動モータ回転速度NMを、縦軸に駆動モータ目標トルクTM* を、図8において、横軸に駆動モータ回転速度NMを、縦軸に駆動モータ目標トルクTM* 及び目標パワーP* を採ってある。この場合、駆動モータトルクTMによって電動機械トルクが、駆動モータ目標トルクTM* によって電動機械目標トルクが構成される。なお、この場合、パワーPは、単位時間の仕事である仕事率、又は電力を表し、目標パワーP* は前記パワーPの目標値を表す。
図3において、31は駆動モータであり、該駆動モータ31は、例えば、電気自動車の駆動軸等に取り付けられ、回転自在に配設された図示されないロータ、及び該ロータより径方向外方に配設されたステータを備える。前記ロータは、ロータコア、及びロータコアの円周方向における複数箇所に等ピッチで配設された永久磁石を備え、該永久磁石のS極及びN極によって磁極対が構成される。また、前記ステータは、円周方向における複数箇所に、径方向内方に向けて突出させてティースが形成されたステータコア、並びに前記ティースに巻装されたU相、V相及びW相のコイルとしてのステータコイル11〜13を備える。
前記ロータの出力軸に、該ロータの磁極位置を検出するための磁極位置検出部として磁極位置センサ21が配設され、該磁極位置センサ21は、センサ出力として磁極位置信号SGθを発生させ、電動機械制御装置としての駆動モータ制御装置45に送る。なお、本実施の形態においては、磁極位置検出部として前記磁極位置センサ21が使用されるようになっているが、該磁極位置センサ21に代えてレゾルバを配設し、該レゾルバによって磁極位置信号を発生させることができる。
そして、前記駆動モータ31を駆動して電気自動車を走行させるために、バッテリ14からの直流の電流が、電流発生装置としてのインバータ40によってU相、V相及びW相の電流Iu、Iv、Iwに変換され、各相の電流Iu、Iv、Iwはそれぞれ各ステータコイル11〜13に供給される。
そのために、前記インバータ40は、6個のスイッチング素子としてのトランジスタTr1〜Tr6を備え、ドライブ回路51において発生させられた駆動信号を各トランジスタTr1〜Tr6に送り、各トランジスタTr1〜Tr6を選択的にオン・オフさせることによって、前記各相の電流Iu、Iv、Iwを発生させることができるようになっている。前記インバータ40として、2〜6個のスイッチング素子を一つのパッケージに組み込むことによって形成されたIGBT等のパワーモジュールを使用したり、IGBTにドライブ回路等を組み込むことによって形成されたIPMを使用したりすることができる。
前記バッテリ14からインバータ40に電流を供給する際の入口側に電圧検出部としての電圧センサ15が配設され、該電圧センサ15は、インバータ40の入口側の直流電圧Vdcを検出し、駆動モータ制御装置45に送る。なお、直流電圧Vdcとしてバッテリ電圧を使用することもでき、その場合、前記バッテリ14に電圧検出部としてバッテリ電圧センサが配設される。
そして、前記駆動モータ31、インバータ40、ドライブ回路51、図示されない駆動輪等によって電動駆動装置が構成される。また、17はコンデンサである。
ところで、前記ステータコイル11〜13はスター結線されているので、各相のうちの二つの相の電流の値が決まると、残りの一つの相の電流の値も決まる。したがって、各相の電流Iu、Iv、Iwを制御するために、例えば、U相及びV相のステータコイル11、12のリード線に、U相及びV相の電流Iu、Ivを検出する電流検出部としての電流センサ33、34が配設され、該電流センサ33、34は、検出された電流を検出電流iu、ivとして駆動モータ制御装置45に送る。
該駆動モータ制御装置45には、コンピュータとして機能する図示されないCPUのほかに、データを記録したり、各種のプログラムを記録したりするためのRAM、ROM等の図示されない記録装置が配設され、該記録装置に第1、第2の電流指令値マップが形成される。なお、CPUに代えてMPUを使用することができる。
そして、前記ROMには、各種のプログラム、データ等が記録されるようになっているが、プログラム、データ等を、外部記憶装置として配設されたハードディスク等の他の記録媒体に記録することもできる。その場合、例えば、前記駆動モータ制御装置45にフラッシュメモリを配設し、前記記録媒体から前記プログラム、データ等を読み出してフラッシュメモリに記録する。したがって、外部の記録媒体を交換することによって、前記プログラム、データ等を更新することができる。
次に、電動駆動制御装置の動作について説明する。
まず、前記駆動モータ制御装置45の図示されない位置検出処理手段は、位置検出処理を行い、前記磁極位置センサ21から送られた磁極位置信号SGθを読み込み、該磁極位置信号SGθに基づいて磁極位置θを検出する。また、前記位置検出処理手段の回転速度算出処理手段は、回転速度算出処理を行い、前記磁極位置信号SGθに基づいて駆動モータ31の角速度ωを算出する。なお、前記回転速度算出処理手段は、磁極数をpとしたとき、前記角速度ωに基づいて駆動モータ31の回転速度である駆動モータ回転速度NM
NM=60・(2/p)・ω/2π
も算出する。該駆動モータ回転速度NMによって電動機械回転速度が構成される。
また、前記駆動モータ制御装置45の図示されない検出電流取得処理手段は、検出電流取得処理を行い、前記検出電流iu、ivを読み込んで取得するとともに、前記検出電流iu、ivに基づいて検出電流iw
iw=−iu−iv
を算出することによって取得する。
そして、前記駆動モータ制御装置45の図示されない車速検出処理手段は、車速検出処理を行い、前記駆動モータ回転速度NMに基づいて、駆動モータ回転速度NMに対応する車速Vを検出し、検出された車速Vを、電気自動車の全体の制御を行う図示されない車両制御装置に送る。そして、該車両制御装置の車両要求トルク算出処理手段は、車両要求トルク算出処理を行い、前記車速V及びアクセル開度αを読み込み、車速V及びアクセル開度αに基づいて車両要求トルクTO* を算出し、前記車両制御装置の電動機械目標トルク算出処理手段としての駆動モータ目標トルク算出処理手段は、電動機械目標トルク算出処理としての駆動モータ目標トルク算出処理を行い、前記車両要求トルクTO* に基づいて駆動モータ目標トルクTM* を発生させ、前記駆動モータ制御装置45に送る。
次に、前記駆動モータ制御装置45の図示されない駆動モータ制御処理手段は、駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ目標トルクTM* 、検出電流iu、iv、iw、磁極位置θ、直流電圧Vdc等に基づいて駆動モータ31を駆動する。
そのために、前記駆動モータ制御処理手段は、駆動モータ目標トルクTM* を調整するために、電動機械目標トルク補正処理手段としての駆動モータ目標トルク補正処理部44、駆動モータ目標トルクTM* に基づいて駆動モータ31を駆動するために、電流指令値算出・調整処理手段としての電流指令値算出部46、弱め界磁制御処理手段としての弱め界磁制御処理部47、電圧指令値算出処理手段としての電圧指令値算出処理部48、第1の相変換処理手段としての三相二相変換部49、及び出力信号発生処理手段としてのPWM発生器50を備え、ロータにおける磁極対の方向にd軸を、該d軸と直角の方向にq軸をそれぞれ採ったd−q軸モデル上でベクトル制御演算によるフィードバック制御を行う。
前記駆動モータ目標トルク補正処理部44は、駆動モータ目標トルク補正処理を行うために、トルク補正値算出処理手段としてのトルク補正値算出部43、トルク補正処理手段としての減算器42、及び上下限処理手段としての上下限処理部22を備える。前記駆動モータ目標トルク算出処理手段から駆動モータ制御装置45に駆動モータ目標トルクTM* が送られると、前記トルク補正値算出部43は、トルク補正値算出処理を行い、前記駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度NM及び直流電圧Vdcを読み込み、トルク補正値δTM* を算出する。また、前記減算器42は、トルク補正処理を行い、トルク補正値算出部43において算出されたトルク補正値δTM* を前記駆動モータ目標トルクTM* から減算して、トルク補正を行い、前記上下限処理部22は、上下限処理を行い、トルク補正が行われた後の駆動モータ目標トルクTM* が上限値及び下限値を超えないように制限する。
前記電流指令値算出部46は、電流指令値算出処理を行うために、第1の電流指令値算出処理手段としてのd軸電流指令値算出部53及び減算器55、並びに第2の電流指令値算出処理手段としてのq軸電流指令値算出部54を備え、前記d軸電流指令値算出部53及び減算器55は、第1の電流指令値算出処理を行い、d軸電流idの目標値を表す第1の電流指令値としてのd軸電流指令値id* を算出し、q軸電流指令値算出部54は、第2の電流指令値算出処理を行い、q軸電流iqの目標値を表す第2の電流指令値としてのq軸電流指令値iq* を算出する。なお、前記d軸電流指令値算出部53によって最大トルク制御処理手段が、前記減算器55によって電流指令値調整処理手段が構成される。
また、弱め界磁制御処理部47は、電圧飽和算定値算出処理手段としての減算器58、及び電圧飽和判定処理手段としての、かつ、調整値算出処理手段としての積分器59を備え、弱め界磁制御処理を行い、バッテリ電圧が低くなったり、駆動モータ回転速度NMが高くなったりすると、自動的に弱め界磁制御を行う。
そして、前記電圧指令値算出処理部48は、電圧指令値算出処理を行うために、電流制御処理手段としての電流制御部61及び電圧制御処理手段としての電圧制御部62を備え、前記d軸電流指令値id* 及びq軸電流指令値iq* に基づいて、電流制御部61は電流制御処理を行い、第1、第2の軸電圧指令値としてのd軸電圧指令値vd* 及びq軸電圧指令値vq* を算出し、電圧制御部62は電圧制御処理を行い、第1〜第3の相電圧指令値としての電圧指令値vu* 、vv* 、vw* を算出する。なお、前記d軸電圧指令値vd* 、q軸電圧指令値vq* 及び電圧指令値vu* 、vv* 、vw* によって電圧指令値が構成される。
そして、前記電流指令値算出部46は、電流指令値算出処理を行い、駆動モータ目標トルクTM* を読み込み、d軸電流指令値id* 及びq軸電流指令値iq* を算出する。
そのために、前記d軸電流指令値算出部53は、最大トルク制御処理を行い、前記上下限処理部22において制限された駆動モータ目標トルクTM* を読み込み、前記記録装置に設定された図4の第1の電流指令値マップを参照し、前記駆動モータ目標トルクTM* に対応するd軸電流指令値id* を読み込み、該d軸電流指令値id* を減算器55に送る。
この場合、前記第1の電流指令値マップにおいて、d軸電流指令値id* は、駆動モータ目標トルクTM* を達成するために電流振幅指令値の絶対値が最も小さくなるように設定される。そして、前記第1の電流指令値マップにおいて、駆動モータ目標トルクTM* が正の値を採るのに対して、d軸電流指令値id* は負の値を採り、駆動モータ目標トルクTM* が零(0)である場合、d軸電流指令値id* は零にされ、駆動モータ目標トルクTM* が大きくなるに伴ってd軸電流指令値id* は負の方向に大きくなるように設定される。
ところで、前記駆動モータ31においては、ロータが回転するのに伴って逆起電力が発生するが、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど駆動モータ31の端子電圧が高くなり、該端子電圧が閾値を超えると、電圧飽和が発生し、駆動モータ31による出力が不可能になってしまう。
そこで、前記電圧制御部62の図示されない電圧飽和判定指標算出処理手段は、電圧飽和判定指標算出処理を行い、前記d軸電圧指令値vd* 及びq軸電圧指令値vq* に基づいて、電圧飽和の程度を表す値として、電圧飽和判定指標m
m=√(vd* 2 +vq* 2 )/Vdc
を算出し、減算器58に送る。
該減算器58は、電圧飽和算定値算出処理を行い、前記電圧飽和判定指標mから、インバータ40の最大出力電圧を表す閾値を比較値Vmax
Vmax=k・Vdc
としたときの定数k(本実施の形態においては、0.78)を減算して電圧飽和算定値ΔV
ΔV=m−k
を算出し、積分器59に送る。
続いて、積分器59は、電圧飽和判定処理及び調整値算出処理を行い、制御タイミングごとに前記電圧飽和算定値ΔVを積算し、積算値ΣΔVを算出し、該積算値ΣΔVが正の値を採る場合、積算値ΣΔVに比例定数を乗算して弱め界磁制御を行うための、弱め界磁電流としての調整値Δidを算出し、正の値に設定し、電圧飽和算定値ΔV又は積算値ΣΔVが零以下の値を採る場合、前記調整値Δidを零にする。
そして、減算器55は、電流指令値調整処理を行い、調整値Δidを受け、前記d軸電流指令値id* から調整値Δidを減算することによってd軸電流指令値id* を調整し、調整されたd軸電流指令値id* を電流制御部61に送る。
この場合、調整値Δidが零の値を採るとき、実質的にd軸電流指令値id* の調整は行われず、弱め界磁制御も行われない。一方、調整値Δidが正の値を採るとき、d軸電流指令値id* は調整されて値が負の方向に大きくされ、弱め界磁制御が行われる。
このようにして、d軸電流指令値id* が算出されると、前記q軸電流指令値算出部54は、前記上下限処理部22において制限された駆動モータ目標トルクTM* 、及び調整値Δidを読み込み、図4と同様のマップを参照し、駆動モータ目標トルクTM* に対応するd軸電流指令値id* を算出し、該d軸電流指令値id* を前記調整値Δidによって調整する。続いて、q軸電流指令値算出部54は、前記記録装置に設定された図5の第2の電流指令値マップを参照し、駆動モータ目標トルクTM* 及び調整された後のd軸電流指令値id* に対応するq軸電流指令値iq* を算出し、該q軸電流指令値iq* を前記電流制御部61に送る。
なお、前記第2の電流指令値マップにおいて、駆動モータ目標トルクTM* が大きくなるほどd軸電流指令値id* が負の方向に、q軸電流指令値iq* が正の方向に大きくなり、駆動モータ目標トルクTM* が小さくなるほどd軸電流指令値id* が負の方向に、q軸電流指令値iq* が正の方向に小さくなるように設定される。また、駆動モータ目標トルクTM* が一定の場合、d軸電流指令値id* が負の方向に大きくなると、q軸電流指令値iq* が正の方向に小さくなる。
したがって、前記調整値Δidが零であり、弱め界磁制御が行われない場合、調整値Δidは零であるので、例えば、図5に示されるように、q軸電流指令値算出部54において算出され、調整値Δidによって調整されたd軸電流指令値id* の値がida* である場合、q軸電流指令値iq* の値はiqa* になる。これに対して、調整値Δidが正の値を採り、弱め界磁制御が行われる場合、例えば、q軸電流指令値算出部54において算出されたd軸電流指令値id* の値がida* である場合、調整値Δidによって、d軸電流指令値id* は、負の方向に調整値Δidだけ大きい値idb* にされ、q軸電流指令値iq* は値iqa* より正の方向に小さくされて、値iqb* になる。
ところで、前記三相二相変換部49は、第1の相変換処理としての三相/二相変換を行い、磁極位置θを読み込み、検出電流iu、iv、iwをそれぞれd軸電流id及びq軸電流iqに変換し、d軸電流id及びq軸電流iqを実電流として算出し、電流制御部61に送る。そして、電流制御部61は、減算器55及びq軸電流指令値算出部54から弱め界磁制御処理が行われた後のd軸電流指令値id* 及びq軸電流指令値iq* を受け、三相二相変換部49から前記d軸電流id及びq軸電流iqを受けると、フィードバック制御を行う。
そのために、電流制御部61は、前記d軸電流指令値id* とd軸電流idとの電流偏差δid、及びq軸電流指令値iq* とq軸電流iqとの電流偏差δiqを算出し、各電流偏差δid、δiqに基づいて、比例制御及び積分制御を行う。
すなわち、前記電流制御部61は、電流偏差δidに基づいて比例成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzdp、及び積分成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzdiを算出し、電圧降下Vzdp、Vzdiを加算して、電圧降下Vzd
Vzd=Vzdp+Vzdi
を算出する。
また、前記電流制御部61は、角速度ω及びq軸電流iqを読み込み、角速度ω、q軸電流iq及びq軸インダクタンスLqに基づいて、q軸電流iqによって誘起される誘起電圧ed
ed=ω・Lq・iq
を算出するとともに、前記電圧降下Vzdから誘起電圧edを減算し、出力電圧としてのd軸電圧指令値vd*
vd* =Vzd−ed
=Vzd−ω・Lq・iq
を算出する。
そして、電流制御部61は、電流偏差δiqに基づいて比例成分の電圧指令値を表す電圧降下Vzqp、及び積分項分の電圧指令値を表す電圧降下Vzqiを算出し、電圧降下Vzqp、Vzqiを加算して、電圧降下Vzq
Vzq=Vzqp+Vzqi
を算出する。
また、電流制御部61は、角速度ω及びd軸電流idを読み込み、角速度ω、逆起電圧定数MIf、d軸電流id及びd軸上のインダクタンスLdに基づいて、d軸電流idによって誘起される誘起電圧eq
eq=ω(MIf+Ld・id)
を算出するとともに、電圧降下Vzqに誘起電圧eqを加算し、出力電圧としてのq軸電圧指令値vq*
vq* =Vzq+eq
=Vzq+ω(MIf+Ld・id)
を算出する。
続いて、前記電圧制御部62の図示されない第2の相変換処理手段としての二相三相変換部は、第2の相変換処理を行い、前記d軸電圧指令値vd* 、q軸電圧指令値vq* 及び磁極位置θを読み込み、d軸電圧指令値vd* 及びq軸電圧指令値vq* を電圧指令値vu* 、vv* 、vw* に変換し、該電圧指令値vu* 、vv* 、vw* をPWM発生器50に送る。
該PWM発生器50は、出力信号発生処理を行い、前記各相の電圧指令値vu* 、vv* 、vw* 及び前記直流電圧Vdcに基づいて、前記d軸電流指令値id* 及びq軸電流指令値iq* に対応するパルス幅を有する各相のパルス幅変調信号Mu、Mv、Mwを出力信号として発生させ、前記ドライブ回路51に送る。
該ドライブ回路51は、前記各相のパルス幅変調信号Mu、Mv、Mwを受けて6個の駆動信号を発生させ、該駆動信号をインバータ40に送る。該インバータ40は、前記パルス幅変調信号Mu、Mv、Mwに基づいて、トランジスタTr1〜Tr6をスイッチングして各相の電流Iu、Iv、Iwを発生させ、該各相の電流Iu、Iv、Iwを前記駆動モータ31の各ステータコイル11〜13に供給する。
このように、駆動モータ目標トルクTM* に基づいてトルク制御が行われ、駆動モータ31が駆動されて電気自動車が走行させられる。
ところで、前記第1の電流指令値マップから駆動モータ目標トルクTM* に対応するd軸電流指令値id* を読み出し、第2の電流指令値マップからd軸電流指令値id* に対応するq軸電流指令値iq* を読み出して駆動モータ31を駆動した場合、駆動モータ目標トルクTM* どおりの駆動モータトルクTMを発生させることができないことがある。そこで、前述されたように、前記トルク補正値算出処理手段は、前記駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度NM及び直流電圧Vdcを読み込み、前記記録装置に設定されたトルク補正マップを参照し、トルク補正値δTM* を算出する。そして、前記減算器42は、トルク補正処理を行い、トルク補正値算出部43において算出されたトルク補正値δTM* を前記駆動モータ目標トルクTM* から減算して、トルク補正を行う。したがって、補正された駆動モータ目標トルクTM* に対応するd軸電流指令値id* 及びq軸電流指令値iq* に基づいて駆動モータ31が駆動される。
次に、前記トルク補正マップについて説明する。
この場合、電動駆動装置は、電気自動車、ハイブリッド型車両等に搭載されるので、走行に伴って直流電圧Vdcが常に変動する。そこで、図8及び9に示されるように、前記トルク補正マップは、複数のマップmk(k=1、2、…、r)を備え、各マップmkは、直流電圧Vdcの下限値と上限値との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに形成される。
また、各マップmkにおいて、Oは原点、Ni(i=1、2、…、p)は、駆動モータ回転速度NMの上限値と零との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに設定され、駆動モータ回転速度NMを表す線、Tj(j=1、2、…、q)は、駆動モータ回転速度NMがマップmkごとに設定された領域境界速度Nsk(k=1、2、…、r)より低い低速領域において、理論上の駆動モータ目標トルクTM* の上限値と零との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに設定され、駆動モータ目標トルクTM* を表す線、Pj(j=1、2、…、s)は、駆動モータ回転速度NMが前記領域境界速度Nsk以上で、かつ、上限値以下である高速領域において、各駆動モータ回転速度NMごとの駆動モータ目標トルクTM* の最大値、すなわち、最大駆動モータ目標トルクTM* maxに対応する目標パワーP* の最大値、すなわち、最大目標パワーP* maxと零との間を複数に均等に分割することによって、所定の間隔ごとに設定され、目標パワーP* を表す線、であり、各線Niと、線Tj、Pjとが交差する各点、すなわち、各交点に、駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* に対応する補正値δTM* が、
−β1≦δTM* ≦+β2(β1、β2>0)
のように設定され、記録される。この場合、前記領域境界速度Nskは、理論上の駆動モータ目標トルクTM* の最大値を採る駆動モータ回転速度NMのうちの最も高い駆動モータ回転速度NMである。また、前記線Tjによって等トルク曲線が、線Pjによって等パワー曲線が構成される。そして、前記最大駆動モータ目標トルクTM* maxによって出力限界が表される。
なお、本実施の形態においては、駆動モータ目標トルクTM* が正の値を採る部分についてだけ示されているが、負の値を採る部分についても同様に設定される。
ところで、駆動モータ31を駆動したときに消費される前記目標パワーP* は、
* =NM・TM*
で表すことができる。そこで、目標パワーP* を線Pjによって表すと、図7の仮想のトルク補正マップにおいて、駆動モータ目標トルクTM* を縦軸に採った場合、線Pjは等トルク線に近似したパターンを有するようになり、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど駆動モータ目標トルクTM* を低くすることができる。
これに対して、図8の実際のトルク補正マップにおいては、低速領域と高速領域とで座標系が異ならせてあり、低速領域において、横軸に駆動モータ回転速度NMが、縦軸に駆動モータ目標トルクTM* が採られた座標系で設定され、高速領域において、横軸に駆動モータ回転速度NMが、縦軸に目標パワーP* が採られた座標系で設定される。
この場合、低速領域において最大駆動モータ目標トルクTM* maxが、高速領域においても最大目標パワーP* maxが一定にされ、各線Tj、Pjが横軸に対して平行になるように設定される。
次に、前記トルク補正値算出部43の動作について説明する。
この場合、前記駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* が特定されると、前記トルク補正値算出部43の図示されない変量取得処理手段は、変量取得処理を行い、駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度NM及び直流電圧Vdcを読み込み、前記トルク補正値算出部43の図示されない領域判定処理手段は、領域判定処理を行い、駆動モータ回転速度NMが領域境界速度Nskより低いかどうかによって、低速領域に属しているかどうかを判断する。そして、駆動モータ回転速度NMが領域境界速度Nsk以上であり、高速領域に属する場合、前記トルク補正値算出部43の図示されない目標パワー算出処理手段は、目標パワー算出処理を行い、前記駆動モータ目標トルクTM* と駆動モータ回転速度NMとを乗算して目標パワーP* を算出する。
続いて、前記トルク補正値算出部43の図示されないトルク補正値取得処理手段は、トルク補正値取得処理を行い、低速領域においては、線Ni、Tjの交点のトルク補正値δTM* を読み出し、高速領域においては、線Ni、Pjの交点のトルク補正値δTM* を読み出す。
そして、前記トルク補正値算出部43の図示されない補間処理手段は、補間処理を行い、読み出されたトルク補正値δTM* に従って補間、本実施の形態においては、線型補間を行い、駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* に対応するトルク補正値δTM* を算出する。
このように、本実施の形態においては、低速領域において、駆動モータ回転速度NM及び駆動モータ目標トルクTM* に基づいて、高速領域において、駆動モータ回転速度NM及び目標パワーP* に基づいてトルク補正を行うようになっているので、高速・高トルク領域において設定されたトルク補正値δTM* を使用することができる。したがって、無用にトルク補正マップが形成されることがなくなり、メモリ領域が無駄に使用されることがなくなる。その結果、記録装置の容量をその分小さくすることができる。
また、高速領域において、各線Pjは横軸に対して並列に設定されるが、駆動モータ目標トルクTM* は、図8に示されるように、駆動モータ回転速度NMが高くなるほど小さくなるので、分解能を高くすることができる。したがって、駆動モータ31を精度良く駆動することができる。
次に、フローチャートについて説明する。
ステップS1 駆動モータ目標トルクTM* を読み込む。
ステップS2 駆動モータ回転速度NMを読み込む。
ステップS3 直流電圧Vdcを読み込む。
ステップS4 駆動モータ回転速度NMが領域境界速度Nskより低いかどうかを判断する。駆動モータ回転速度NMが領域境界速度Nskより低い場合はステップS6に、駆動モータ回転速度NMが領域境界速度Nsk以上である場合はステップS5に進む。
ステップS5 パワーPを算出する。
ステップS6 トルク補正値δTM* を読み出す。
ステップS7 補間処理を行い、処理を終了する。
本実施の形態においては、駆動モータ31を駆動する場合について説明しているが、本発明を電動機械としての発電機を駆動する場合、並びに第1の電動機械としての駆動モータ、及び第2の電動機械としての発電機を駆動する場合に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
本発明の実施の形態における駆動モータ制御装置の要部を示すブロック図である。 従来のトルク補正マップを示す図である。 本発明の実施の形態における電動駆動装置の概念図である。 本発明の実施の形態における第1の電流指令値マップを示す図である。 本発明の実施の形態における第2の電流指令値マップを示す図である。 本発明の実施の形態におけるトルク補正値算出部の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における仮想のトルク補正マップを示す図である。 本発明の実施の形態における実際のトルク補正マップを示す図である。
符号の説明
31 駆動モータ
40 インバータ
43 トルク補正値算出部
44 駆動モータ目標トルク補正処理部
51 ドライブ回路

Claims (5)

  1. 電動機械と、該電動機械のトルクの目標値を表す電動機械目標トルクを算出する電動機械目標トルク算出処理手段と、前記電動機械の回転速度を表す電動機械回転速度、及び前記電動機械目標トルクを取得する変量取得処理手段と、前記電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに基づいて、電動機械を駆動するための目標パワーを算出する目標パワー算出処理手段と、前記電動機械目標トルクのトルク補正値が記録されたトルク補正マップを参照し、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が前記領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクを補正する電動機械目標トルク補正処理手段とを有することを特徴とする電動駆動制御装置。
  2. 前記トルク補正マップは、電動機械回転速度が領域境界速度より低い低速領域において電動機械回転速度と電動機械目標トルクとの座標系で、電動機械回転速度が領域境界速度以上である高速領域において電動機械回転速度と目標パワーとの座標系で形成される請求項1に記載の電動駆動制御装置。
  3. 前記トルク補正マップは、直流電圧ごとに形成される請求項1又は2に記載の電動駆動制御装置。
  4. 前記領域境界速度は、電動機械目標トルクの最大値を採る電動機械回転速度のうちの最も高い電動機械回転速度である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動駆動制御装置。
  5. 電動機械のトルクの目標値を表す電動機械目標トルクを算出し、前記電動機械の回転速度を表す電動機械回転速度、及び前記電動機械目標トルクを取得し、前記電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに基づいて、電動機械を駆動するための目標パワーを算出し、前記電動機械目標トルクのトルク補正値が記録されたトルク補正マップを参照し、電動機械回転速度があらかじめ設定された領域境界速度より低い場合に、電動機械回転速度及び電動機械目標トルクに対応するトルク補正値に基づいて、電動機械回転速度が前記領域境界速度以上である場合に、電動機械回転速度及び目標パワーに対応するトルク補正値に基づいて電動機械目標トルクを補正することを特徴とする電動駆動制御方法。
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