JP4613422B2 - レベル変換回路及び液晶表示装置並びに投写型表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レベル変換回路及び液晶表示装置並びに投写型表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、集積回路においては、例えば液晶を用いた表示回路を駆動するときには昇圧回路を用いて高い電圧を作る場合があり、また低消費電流の回路を得るために低い電圧の定電圧回路を用いる場合等があって、集積回路内部において異なった電圧で動作している回路が混在していることが多々ある。
【0003】
そして、それらの回路は互いに信号が行き来していることが一般的であるが、低い電圧系の回路の信号で高い電圧系の回路を動作させる場合には、それらを結合するレベル変換回路が必要となる。
【0004】
例えば半導体素子にて形成されるレベル変換回路として、最も一般的なものとして図24に示すようなフリップフロップ型の回路が挙げられる。
【0005】
このレベル変換回路1000では、図24に示すように、Pchトランジスタ1003、Nchトランジスタ1005、Pchトランジスタ1004、Nchトランジスタ1006で構成されたインバータの出力が、Pchトランジスタ1001、Pchトランジスタ1002に襷掛けに接続された構成となっている。
【0006】
このフリップフロップ型の回路では、入力INがくると出力/OUTを引き下げ、入力/INがくると出力OUTを引き下げるタイミングで動作する。
【0007】
さらに、他の例として、カレントミラー回路を用いたレベル変換回路が挙げられる。このようなレベル変換回路としては、例えば米国特許公報USP5113097等が挙げられる。この例を図25に示す。同図に示すように、上記文献に記載のレベル変換回路1100(デビッドシャーノフリサーチセンター、以下「DS回路」という)では、図25に示すように、Pchトランジスタ1126、Pchトランジスタ1128、Nchトランジスタ1122、Pchトランジスタ1128でカレントミラー回路を形成し、該カレントミラー回路の後段の出力端子VOUT側に、Pchトランジスタ1108及びNchトランジスタ1110よりなるインバータ1106を形成した構成としている。
【0008】
このDS回路では、カレントミラー回路の上部のPchトランジスタ1126、1128の各ゲート入力でレベル変換を行い、インバータ1106を介して出力するようにしている。このようなインバータ1106を付加することによって、中間レベルの電位を引き上げることができる。これによって、スレッシュホールドを越えれば直ぐに上に行ったり、下に行ったりするのでレベルシフトを高速に行うことができる。
【0009】
一方、近年、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルを駆動する駆動回路とを同一部材例えばTFT等にてプロセス工程より一体形成することが試みられている。
【0010】
このような液晶表示パネルと一体形成する場合には、駆動回路を形成する部材としては、例えば低温又は高温のポリシリコンにて形成する必要がある。
【0011】
このようなポリシリコンにて形成された駆動回路では、通常のバルクのシリコン等の半導体素子にて形成される駆動回路に比して、高耐圧の素子にて形成する必要がある。
【0012】
このため、移動度が低く、電子が動きずらい状況の下で電圧レベルを引き上げなければならない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レベル変換回路をICチップ上に形成する場合には従来回路でよいが、レベル変換回路を液晶パネルのガラス基板上に低温又は高温ポリシリコン等で直接回路を製造する場合には、移動度が少ない高耐圧の素子で形成しなければならないために、従来のようなレベル変換回路を構成した場合には、以下のような問題が生じた。
【0014】
先ず、P―SiTFTにて上述のフリップフロップ型のレベル変換回路を構成した場合は、高耐圧のTFTを使用せざるを得ないため動作スピードを上げることができないという問題があった。とりわけ、インバータ段での遅れによって、立ち上がりおよび立ち下がりのそれぞれのタイミングについて遅れが生じ、結果として全体の動作速度が遅いという問題点があった。
【0015】
さらには、レベル変換後の出力波形がひずみ、安定性にかけるという問題点があった。
【0016】
このように、TFTでレベル変換回路を構成した場合、動作スピード(応答速度)が非常に遅いという問題があった。
【0017】
一方、DS回路においては、本発明者等が解析を行った結果、以下のようになった。すなわち、Pch1126、Pch2を1128を10μm、Nch1120、Nch1122を20μmとしてシュミレーションした結果、各入力IN、/IN、出力OUTの波形は、図26のようになった。
【0018】
なお、OUT´は、インバータ1106の入力であるPch1108、Nch1110のゲート入力波形である。また、レベル変換を例えば入力の5Vから出力の15Vに変換を行う場合であって、入力波形は、立ち上がり時間、立ち下がり時間を例えば10nsとしている。この時、一例として以下の結果が得られた。
【0019】
最大動作周波数:16.2MHz、消費電力:2.7mW、遅れ時間(立ち上がり):22.0ns、遅れ時間(立ち下がり):17.0ns
以上のようなレベル変換回路の解析結果から、DS回路においては、動作スピードは速いが、消費電力が大きいということが判明した。
【0020】
一般に、レベル変換回路は、投射型表示装置のライトバルブの中等に使用するが、上述のように消費電力が大きいと上記回路の部分だけ発熱するという問題があった。
【0021】
特に、近年ライトバルブの小型化が技術的な主流となっており、小型化するに従い上記発熱の問題が顕著となる。
【0022】
また、入力電圧が下がると、応答周波数が下がり、維持することができず、安定的にレベル変換動作を行うことを阻害していた。
【0023】
さらに、動作速度を向上させるために専用のバイアス回路を形成することが考えられるが、常にバイアスをかけるような場合には、電流が流れたままであり、電力を非常に消費し、場合によっては発熱するという問題があった。
【0024】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、応答速度を速くすることができ、しかも消費電力を低減することのできるレベル変換回路及び液晶表示装置並びに投写型表示装置を提供することにある。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明のレベル変換回路は上記課題を解決するために、第1、第2の入力信号の電圧振幅を第1の電圧から第2の電圧へと変換させるレベル変換回路であって、前記第1の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされるNチャネル型の第1のトランジスタと、前記第2の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされ、ゲート電極が前記第1のトランジスタのゲート電極と接続されたNチャネル型の第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第1のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに前記第2の電圧を出力する出力端子が形成されたPチャネル型の第3のトランジスタと、前記第2のトランジスタと前記電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第2のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに、ゲート電極が前記第3のトランジスタのゲート電極と接続されたPチャネル型の第4のトランジスタと、前記第2のトランジスタのドレイン電極とゲート電極とが接続されることによって自身でバイアス電圧を印加して前記第2のトランジスタをオンオフ駆動する第1のバイアス印加手段と、前記第4のトランジスタに対してバイアス電圧を印加する第2のバイアス印加手段と、を含み、前記第2のバイアス印加手段は、ソース電極が前記電源に接続されドレイン電極とゲート電極とが接続されたPチャネル型の第5のトランジスタと、ソース電極が前記電源とは異なる電源に接続されドレイン電極が前記第5のトランジスタのドレイン電極と接続されゲート電極が前記第5のトランジスタのソース電極と接続されたNチャネル型の第6のトランジスタとを含み、前記第5及び第6のトランジスタのドレイン電極が前記第3及び第4のトランジスタのゲート電極に接続されてバイアス電圧を印加することを特徴とする。
【0026】
また、本発明のレベル変換回路は、第1、第2の入力信号の電圧振幅を第1の電圧から第2の電圧へと変換させるレベル変換回路であって、前記第1の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされるNチャネル型の第1のトランジスタと、前記第2の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされ、ゲート電極が前記第1のトランジスタのゲート電極と接続されたNチャネル型の第2のトランジスタと、前記第1のトランジスタと電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第1のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに前記第2の電圧を出力する出力端子が形成されたPチャネル型の第3のトランジスタと、前記第2のトランジスタと前記電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第2のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに、ゲート電極が前記第3のトランジスタのゲート電極と接続されたPチャネル型の第4のトランジスタと、前記第4のトランジスタのドレイン電極とゲート電極とが接続されることによって自身でバイアス電圧を印加して前記第4のトランジスタをオンオフ駆動する第1のバイアス印加手段と、前記第2のトランジスタに対してバイアス電圧を印加する第2のバイアス印加手段と、を含み、前記第2のバイアス印加手段は、ソース電極が前記電源とは異なる電源に接続されドレイン電極とゲート電極とが接続されたNチャネル型の第6のトランジスタと、ソース電極が前記電源に接続されドレイン電極が前記第6のトランジスタのドレイン電極と接続されゲート電極が前記第6のトランジスタのソース電極と接続されたPチャネル型の第5のトランジスタとを含み、前記第5及び第6のトランジスタのドレイン電極が前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極に接続されてバイアス電圧を印加することを特徴とする。
【0031】
本発明のレベル変換回路は、前記出力端子に接続されたバッファ手段を設けてもよい。
【0032】
また、本発明の液晶表示装置は、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルの走査電極を駆動する走査駆動回路と、前記液晶表示パネルの信号電極を駆動する信号駆動回路と、を含み、前記液晶表示パネルと前記走査駆動回路及び前記信号駆動回路が同一プロセスにて一体形成され、前記走査駆動回路及び前記信号駆動回路のいずれか一方又は双方には、上述のレベル変換回路が形成されることを特徴とする。
【0033】
また、本発明の投写型表示装置は、上述の液晶表示装置を含むことを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態の一例について、図面を参照して具体的に説明する。
【0035】
[第1の実施の形態]
(構成説明)
先ず、本発明のレベル変換回路の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本例のレベル変換回路を示す回路図である。
【0036】
本例のレベル変換回路1は、図1に示すように、Nチャンネルのカレントミラー回路を基本として、消費電力を抑えるため自己バイアスとし、Nchトランジスタ12、14のドレイン入力の充放電回路となっている。そして、上段のPchトランジスタ11に対し自分のところから電流を取り、自分でゲート電極に電圧を印加してバイアスを加える構成としたことに特徴を有するものである。
【0037】
具体的には、レベル変換回路1は、電源VEEに接続されたスイッチング素子であるPchトランジスタ11と、このPchトランジスタ11と直列に接続されたスイッチング素子であるNchトランジスタ12と、このNchトランジスタ12に接続された一方の入力端子/INと、電源VEEに接続されたスイッチング素子であるPchトランジスタ13と、このPchトランジスタ13と直列に接続されたスイッチング素子であるNchトランジスタ14と、このNchトランジスタ14に接続された他方の入力端子INと、後段の出力段に設けられPchトランジスタ13とNchトランジスタ14との間X2の電位を反転する反転手段としてのインバータ3と、このインバータ3出力をレベル変換回路1の出力とする出力端子OUTと、を含んで構成される。
【0038】
ここで、Pchトランジスタ11のゲート電極とソース電極とは接続線21にて接続されている。
【0039】
一方、Pchトランジスタ11の下段に設けられているNchトランジスタ12においても、Nchトランジスタ12のゲート電極とソース電極とが接続線22にて接続されている。このPchトランジスタ11、接続線21、接続線22、Nchトランジスタ12、とで本発明の自己バイアス印加手段(又は第1のバイアス印加手段)を構成している。
【0040】
なお、Nchトランジタ12のドレイン電極は、2入力端子のうち一方の入力端子/INに接続され、Nchトランジスタ14のドレイン電極は、2入力端子のうちの他方の入力端子INに接続されている。
【0041】
Pchトランジスタ11は、そのゲート電極がPchトランジスタ13のゲート電極に接続されるとともに、そのソース電極が電源VEEに接続され、そのドレイン電極がNchトランジスタのソース電極に接続されている。
【0042】
Pchトランジスタ13は、そのソース電極が電源VEEに接続され、そのゲート電極がPchトランジスタ11のゲート電極に接続され、そのドレイン電極がNchトランジスタ14のソース電極及びPchトランジスタ15とNchトランジスタ15の各ゲート電極に接続されている。
【0043】
Nchトランジスタ14は、そのソース電極がPchトランジスタ13のドレイン電極に接続され、そのゲート電極がNchトランジスタ12のゲート電極に接続され、そのドレイン電極が入力端子INに接続されている。
【0044】
インバータ3は、電源VEEに接続されたPchトランジスタ15と、このPchトランジスタ15と直列に接続されたNchトランジスタ16と、を含んで構成されている。なお、Pchトランジスタ15及びNchトランジスタ16の各ゲート電極をインバータ3の共通入力としている。
【0045】
Pchトランジスタ15のドレイン電極と、Nchトランジスタ16のドレイン電極とは、各々出力端子OUTに接続されている。
【0046】
(動作説明)
次に、上記のような構成のレベル変換回路1の動作について図1及び図2を参照しつつ説明する。
【0047】
入力端子/INが高電位(以下、「H」レベルという)か、低電位(以下、「L」レベルという)かのいずれかの動作に固定されている。
【0048】
先ず、入力端子/INがHレベル、入力端子INがLレベルとなる場合について説明する。
【0049】
入力端子/INがLの時には、電流が流れないので停止しているが、入力端子/INがHになると、Nchトランジスタ12が動作し、LからHに上がった時にNchトランジスタ12のドレインに電流が流れはじめて、この電流が、Nchトランンジスタ12のドレインソース間を流れることによりPchトランジスタ11に供給される。この時、Nchトランジスタ12の電流増幅率hfeにより電流が急激に流れ始め、Nchトランジスタ12のゲート電極にも流れるので、それによって、X1に流れる電流が加速度的に増加されて、Nchトランジスタ12のゲート電極がLからHの状態になる。
【0050】
この時、Pchトランジスタ11のドレイン電極とNchトランジスタ12のソース電極との間X1に流れる電流は増大するから、Pchトランジスタ11、13の各ゲート電極は各々Hレベルとなり、Pchトランジスタ11、13は各々オフとなり、電源VEEからの電流は遮断される。一方、Nchトランジスタ14が導通してX2がLレベルに押し下がり、X2の電位はLレベルとなる。このように、入力端子INがLの時には、Pchトランジスタ13により電流が流れないで遮断され、Nchトランジスタ14のドレイン側から電位が引っ張られてX2がLになる。
【0051】
従って、出力段のインバータ3であるPchトランジスタ15のゲート電極はLレベル、Nchトランジスタ16のゲート電極はLレベルとなるため、Pchトランジスタ15はオンし、Nchトランジスタ16はオフする。これによって、出力端子OUTには、Hレベルが出力されることとなる。
【0052】
一方、入力端子/INがLレベルで、入力端子INにHレベルが現れる場合には、前記と逆の動作をする。すなわち、入力端子INがLからHに変わる時に、入力端子/INもHからLに変化するので、Nchトランジスタ12は遮断されてX1側はLとなる一方、Nchトランジスタ14のドレイン側から電流が流れX2側はHとなる。この時、Pchトランジスタ13のゲート電極がLとなりオフ状態となって、電源VEE側からPchトランジスタ13を介して電流が供給される。そして、X2の電位がHレベルとなり、インバータ3によりインバートされて出力端子OUTにはLレベルが出力される。
【0053】
この時、電源VEEからの電位は、Pchトランジスタ15のソース電極に供給されるが、X2の電位がHレベルであるため、Pchトランジスタ15はオフ、Nchトランジスタ16がオンとなり、出力端子OUTの電位は、GNDに引き下げられLレベルとなる。
【0054】
このように、本例では、直列に接続されたPchトランジスタ11とNchトランジスタ12とは、いずれか一方がオン状態のときは、他方のトランジスタはオフ状態となるので、素子内を流れる電流の流れる期間を少なくして消費電力の低減を図ることができる。
【0055】
なお、Pchトランジスタ11とNchトランジスタ12のいずれか一方がオン、他方がオフとするためには、以下のような設定が予め必要となる。
【0056】
ここで、入力端子/INのHレベルは、Pchトランジスタ11、Nchトランジスタ12の各閾値Vthp、Vthnよりも、かなり高く設定されている。乃ち、Nchトランジスタ12がオンとなるためには、Nchトランジスタ12のゲート電極がHでなければならないから、X1の電位は、Nchトランジスタ12の閾値電圧Vthnよりも高い電位である必要がある。
【0057】
一方、Pchトランジスタ11がオフとなるためには、Pchトランジスタ11のゲート電極がHでなければならないから、ゲート電極に接続されているX1の電位は、Pchトランジスタ11の閾値電圧Vthpよりも高い電位である必要がある。
【0058】
従って、入力端子/INのHレベルは、X1の電位がPchトランジスタ11の閾値電圧Vthpよりも高い電位であって、かつ、Nchトランジスタ12の閾値電圧Vthnよりも高い電位である必要がある。
【0059】
(波形図)
なお、図2は、インバータ3を付加した10MHz時の波形図である。この本例のレベル変換回路1のPchトランジスタ11、Pchトランジスタ13の大きさ(ゲート長)は、各々例えば20μm等とし、Nchトランジスタ12、Nchトランジスタ14の大きさは、各々例えば40μm等とする。なお、レベル変換は、5Vから15Vに変換する場合であって、負荷、バッファ回路・位相合わせ回路等がない場合を示す。入力波形は、立ち上がり時間、立ち下がり時間を10nsとしている。ここで、本発明者が上記の条件の下、鋭意検討した結果、例えば、最大動作周波数:19.5MHz、消費電力:0.46mW、遅れ時間立ち上がり時間:12.8ns、遅れ時間立ち下がり時間:14.9ns、となることが判明した。この結果により、従来回路(例えばDS回路等)と比較して、立ち上がり、立ち下がり時間も短縮でき、かつ、消費電力も大幅に削減されることから、従来回路よりも高速で、低消費電力である回路を構成できる。
【0060】
(特性比較)
次に、上述の構成及び作用を有するレベル変換回路と、従来回路との各種特性の比較について説明する。
【0061】
図3には、入力電圧に対する出力周波数の変化が示されている。最大周波数の入力電圧依存性では、例えば入力電圧4.0V振幅に対して、外部からの専用のバイアス回路を用いた場合の回路(以下、「X回路」という)、DS回路では、各々13.3MHz、15.8MHzまで落ちているが、本例回路では、20MHzを維持している。これにより、入力電圧が低電圧であっても、安定した動作を確保することができる。
【0062】
図4〜図6は、入力電圧に対する出力電圧の特性が開示されている。この特性は、例えば電位変動があった時に、どれくらい耐えられるかを意味している。
【0063】
入力電圧に対する出力電圧の振幅依存性では、例えばDS回路では、インバータが後段についているので、図4に示すように、約1.8V近傍にスレッシュホールド(閾値)があり、その値を越えるまでは安定的に15V近辺まで維持しているが、入力電圧が低電圧では出力電圧も急激に低下し、例えば2.5V入力で14Vをきっている。
【0064】
また、外部に専用のバイアス回路を設ける場合(X回路)では、図5に示すように、入力電圧の低下とともに出力電圧もなだらかに低下しており、例えば3.5V入力で、14V出力を切っている。
【0065】
これに対し本例では、図6に示すように、後段のインバータの影響もあるが、入力電圧が1.5V〜0.5V程度に低下したとしても、出力電圧は15Vで一定となり安定している。これにより、例えば3Vから高電位に変換する場合等、低電位からのレベル変換にも本回路を使用することができ、低電位に対応した回路にも応用可能であり、低消費電力を促すものにも適用できる。
【0066】
次に、図7に消費電力の比較を示す。なお、入力1は一方の入力端子/INの電流、入力2は他方の入力端子INの電流を示す。同図に示すように、消費電力は、X回路やDS回路に比して、一桁以上も低消費電力であることがわかる。なお、フリップフロップ型では、従来技術にて説明したように、動作速度が遅く、高耐圧の素子には適用できない為、比較の対象外となる。さらに、フリップフロップ型では、4.5Vから5.0V範囲でしか安定動作が得られない。
【0067】
ここで、外部にバイアス回路を設けている場合(X回路)では、バイアス回路からバイアスが流れることになるが、バイアス用の電流が常時流れるとともに、この電流に基づき駆動する素子は、常時駆動することとなり、消費電力が高くなる。
【0068】
これに対し本例のレベルシフト回路1では、自己バイアスにしたことにより、状態が変化した時だけ、Pchトランジスタに電流が流れ、定常的には電流が流れない。乃ち、PchトランジスタかNchトランジスタのいずれかが必ずオフ状態となっている。しかも、同じ場所からゲート電位をオフし、スレッシュホールド(閾値)を越えてしまうと急激に立ち上がる構成である。
【0069】
従って、トランジスタがオン状態、オフ状態になるので、電流の流れない期間分、素子の駆動は停止し、かつ、常時電流が流れる経路も少ないことから消費電力の低減を図れる。
【0070】
さらに加えて、本例ではPchトランジスタの大きさを小さく(例えば、Pchトランジスタは20μm、Nchトランジスタは40μm等)設定している。
【0071】
ここで、Pchトランジスタ、Nchトランジスタの大きさ(又は駆動能力)で応答性が決まり、Nchトランジスタの大きさが、Pchトランンジスタの大きさより大きい場合には、上記波形の立ち下がりが優位となり、逆に、Pchトランジスタの大きさがNchトランンジスタの大きさより大きい場合には、上記波形の立ち上がり優位となる。
【0072】
本例では、Nchトランジスタの大きさをPchトランジスタの大きさよりも大きく形成していおり、Nchトランジスタが例えば40μmに対してPchトランジスタは例えば20μmにて形成されている。これによって、立ち下がり重視に形成することができる。
【0073】
以上のように、5V→15V変換のレベル変換回路では、動作スピードが速く、消費電力が少ない回路が構成できる。
【0074】
以上のように本実施の形態によれば、通常、LDD構造と称する高耐圧のトランジスタでは、トランジスタの両サイドに若干の空隙を作ることが多く、よけい移動度が低くなっていくが、このような移動度の低い素子にてレベルシフト回路を構成する場合に、ドレインから直接入力し、かつ、自己バイアスとすることによって、低消費電力でしかも応答速度の速い回路を構成できる。
【0075】
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる第2の実施の形態について、図8に基づいて説明する。なお、以下には、前記第1の実施の形態の実質的に同様の構成に関しては説明を省略し、異なる部分についてのみ述べる。図8は、本例のレベル変換回路を示す回路図である。
【0076】
上述の第1の実施の形態では、レベル変換回路のPchトランジスタの自己バイアスによる構成としたが、本例のレベル変換回路では、前段に専用のバイアス回路を設けている。
【0077】
本例では、Pchトランジスタのゲート電極に外部のバイアス回路(定電流回路)からのバイアスを加え、自己バイアスと外部のバイアス回路を併用することで、さらに高速化を図ったものである。
【0078】
本例のレベル変換回路100では、上記第1の実施の形態同様、一方の入力端子側/INに形成されたPchトランジスタ111、Nchトランジスタ112、他方の端子IN側に形成されたPchトランジスタ113、Nchトランジスタ114、出力段のインバータ103を構成するPchトランジスタ115、Nchトランジスタ116とに加え、前段に設けられた専用の第2のバイアス印加手段であるPchトランジスタ117及びNchトランジスタ118と、を含んで構成されている。
【0079】
なお、Pchトランジスタ117、Nchトランジスタ118、Pchトランジスタ111、Nchトランジスタ112、Pchトランジスタ113、Nchトランジスタ114、Pchトランジスタ115、Nchトランジスタ116、の大きさは、各々例えば、5、5、20、40、20、40、10、10(単位:μm)等に形成することが好ましい。
【0080】
なお、上記第1の実施の形態と異なるのは、Pchトランジスタ111のゲート電極とPchトランジスタ117のドレイン電極とを接続する接続線121が形成される点にある。さらには、Pchトランジスタ117のゲート電極とそのドレイン電極とは接続され接続線123を形成している。
【0081】
また、Nchトランジスタ118のゲート電極は、Pchトランジスタ118のソース電極に接続され接続線124を構成している。
【0082】
上記のような構成のレベル変換回路100において、図8及び図9に示すように、先ず、一方の入力端子/INがLレベル、他方の入力端子INがHレベルの電位となると、Nchトランジスタ112のソース電極とPchトランジスタ111のドレイン電極との間X11の電位はLレベル、Nchトランジスタ114のソース電極とPchトランジスタ113のドレイン電極との間X12の電位はHレベルとなる。
【0083】
ここで、X12の電位がHレベルであることから、Pchトランジスタ115のゲート電極はHレベル、Nchトランジスタ116のゲート電極はHレベルとなるため、Pchトランジスタ115はオフ、Nchトランジスタ116はオン状態となって、出力端子OUTは、Lレベルとなる。
【0084】
一方、入力端子/INがHレベル、入力端子INがLレベルになると、X11に流れる電流は増大し、X12の電位はLレベルとなるため、Pchトランジスタ115はオン、Nchトランジスタ116はオフし、出力端子OUTはHレベルとなる。
【0085】
ここで、本例では、Nchトランジスタ118のゲート電極がHレベルとなりオンすると、Pchトランジスタ117のドレイン電極は低電位となり、接続線123はLレベルとなって、Pchトランジスタ117はオンする。一方、接続線121も低電位であって、Pchトランジスタ111、113も各々オン状態となる。
【0086】
そして、Pchトランジスタ117、111、113が導通状態となると、接続線123は高電位、接続線121は高電位となり、Pchトランジスタ117、111は共にオフするが、Pchトランジスタ113は、オン状態のままとなる。
【0087】
これにより、Pchトランジスタ117、111はオフ、Pchトランジスタ113はオンであって、X11は低電位、X12は高電位となる。
【0088】
以上のように本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、自己バイアスに加え、専用のバイアス回路を付加することにより、より応答速度の高速化を図ることができる。また、Nchトランジスタの方にバイアスを加えるのに比して、動作速度を速くすることができ、安定性も向上する。
【0089】
また、消費電力は、上記第1の実施の形態に比べると若干増えるものの、単にバイアス回路のみを形成して常時バイアスを加える場合に比らべると、自己バイアスを形成している分、消費電力の低減を図ることができる。
【0090】
さらに、本例では、Nchトランジスタ、Pchトランジタの大きさを各々5、5μmとして、かなり小さく形成し、トランジスタを小さく形成している。
【0091】
これによって、自分のバイアスで動作する回路であるので、電流が小さくても動作し、消費電力が小さくなる。
【0092】
すなわち、本例では、対称に形成されたいずれか一方のトランジスタが動作していて、バランスを崩すことで動くので、定電流源バイアス回路にも大きいバイアスを形成する必要はなく、Pchトランジスタのバイアス電圧が低くても動作することができるので、トランジスタの大きさを小さく形成できる。
【0093】
[第3の実施の形態]
次に、本発明にかかる第3の実施の形態について、図10に基づいて説明する。図10は、本発明に係る第3の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0094】
本例では、上述の第2の実施の形態とは逆に、Nchトランジスタの方にバイアスをかけている。
【0095】
具体的には、本例のレベル変換回路200は、図10に示すように、上記第1の実施の形態同様、一方の入力端子/IN側に形成されたPchトランジスタ211、Nchトランジスタ212と、他方の入力端子IN側に形成されたPchトランジスタ213、Nchトランジスタ214と、出力段のインバータを構成するPchトランジスタ215及びNchトランジスタ216と、を構成しているのに加え、専用の第2のバイアス印加手段である前段に設けられた定電流回路であるPchトランジスタ217及びNchトランジスタ218と、を含んで構成されている。
【0096】
なお、これらの各トランジスタの大きさは、上記第2の実施の形態同様の大きさに形成することが好ましい。
【0097】
また、本例が上述の第1の実施の形態と異なるのは、Nchトランジススタのゲート電極とNchトランジスタ218のソース電極とを接続する接続線222を形成している点にある。
【0098】
さらに、Nchトランジスタ218のソース電極とそのゲート電極とを接続する接続線224を構成している。さらにまた、Pchトランジスタ217のゲート電極とNchトランジスタ218のドレイン電極とを接続する接続線223を構成している。
【0099】
なお、上記第1の実施の形態同様、Pchトランジスタ211のゲート電極とそのドレイン電極とを接続する接続線221を構成している点は共通する。
【0100】
上記のような構成のレベル変換回路200において、図10及び図11に示すように、先ず、一方の入力端子/INがLレベル、他方の入力端子INがHレベルである場合には、Pchトランジスタ211のドレイン電極とNchトランジスタ212のソース電極との間X21の電位はLレベル、Pchトランジスタ213のドレイン電極とNchトランジスタ214との間X22の電位はHレベルとなる。
【0101】
これにより、Pchトランジスタ215のゲート電極はHレベル、Nchトランジスタ216のゲート電極はHレベルとなり、Pchトランジスタ215はオフ、Nchトランジスタ216はオン状態となり、出力端子OUTはLレベルとなる。
【0102】
一方、入力端子/INがHレベル、入力端子INがLレベルになると、前記X21に流れる電流は増大し、前記X22の電位はLレベルとなる。これにより、Pchトランジスタ215のゲート電極はLレベル、Nchトランジスタのゲート電極はLレベルとなり、Pchトランジスタ215はオン、Nchトランジスタ216はオフとなって出力端子OUTは、Hレベルとなる。
【0103】
ここで、本例では、接続線223が低電位の時には、Pchトランジスタ217はオン状態であり、このため、接続線222、224はHレベルとなる。
【0104】
この時、Nchトランジスタ212、214は、オン状態となるが、入力端子/INはLレベルなので、X21はL、入力端子INはHレベルなのでX22はHレベルとなる。
【0105】
そして、接続線218、222がHレベルとなると、Nchトランジスタ218は、オン状態となり接続線218、222はともにLレベルになる。
【0106】
この時、Nchトランジスタ212、214は、オフ状態となるが、Pchトランジスタ211のゲート電極がLとなっており、Pchトランジスタ211がオンしてX21に流れる電流が増加する。
【0107】
このように、上段のPchトランジスタ211、213のスイッチンングは、Pchトランンジスタ211の自己バイアスによって、下段のNchトランジスタ212、214のスイッチングは、後段のバイアス回路によって行うことができる。
【0108】
以上のように本実施の形態によれば、上述の第1の実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、応答速度の高速化を図ることができる。
【0109】
また、消費電力は、上記第1の実施の形態に比べると若干増えるものの、単にバイアス回路のみを形成して常時バイアスを加える場合に比らべると、自己バイアスを形成している分、消費電力の低減を図ることができる。
【0110】
[第4の実施の形態]
次に、本発明にかかる第4の実施の形態について、図12に基づいて説明する。図12は、本発明に係る第4の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0111】
本例のレベル変換回路300は、図12に示すように、一方の入力端子/IN側に設けられたPchトランジスタ311及びNchトランジスタ312と、入力端子IN側に設けられてPchトランジスタ313及びNchトランジスタ314と、Pchトランジスタ315及びNchトランジスタ316と、Pchトランジスタ317及びNchトランジスタ318と、を含んで構成されている。
【0112】
また、Nchトランジスタ312のゲート電極は、Nchトランジスタ318のゲート電極に接続されている。さらに、Nchトランジスタ318のゲート電極とそのソース電極とを接続する接続線321を構成している。Pchトランジスタ317のゲート電極とそのドレイン電極とを接続する接続線322を構成している。
【0113】
さらに、Pchトランジスタ317とNchトランジスタ318とは直列に接続されている。Pchトランジスタ311のゲート電極とそのドレイン電極とを接続する接続線323を構成している。Pchトランジスタ315のゲート電極とそのドレイン電極とを接続する接続線324を構成している。Nchトランジスタ316のゲート電極とそのソース電極とを接続する接続線325を構成している。
【0114】
Pchトランジスタ311とNchトランジスタ312とは直接に接続され、Pchトランジスタ311のゲート電極とPchトランジスタ313のゲート電極とが接続されている。
【0115】
Pchトランジスタ313とNchトランジスタ314とは直列に接続されており、Nchトランジスタ314のゲート電極とNchトランジスタ316のゲート電極とが接続されている。
【0116】
なお、Pchトランジスタ313とNchトランジスタ314との間に出力端子OUTが形成され、Pchトランジスタ311とNchトランジスタ312との間に計測点X31が形成され、Pchトランジスタ322とNchトランジタ318との間に計測点X33が形成され、Pchトランジスタ315とNchトランジスタ316との間に計測点X32が形成されている。
【0117】
上述のような構成のレベル変換回路300において、図12及び図13に示すように、一方の入力端子/INがHレベル、他方の入力端子INがLレベルの時には、Nchトランジスタ312とPchトランジスタ311との間X31の電位は上昇し、Pchトランジスタ311及びPchトランジスタ313はオフ状態となり、出力端子OUTはLレベルとなる。
【0118】
この時、Pchトランジスタ315とNchトランジスタ316の間X32の電位はHレベルであり、Pchトランジスタ315はオフ状態となっている。さらに、他方の入力端子INがLレベルであることから、Pchトランジスタ317とNchトランジスタ318との間の電位X33は、Lレベルとなっている。
【0119】
次に、一方の入力端子/INがLレベル、他方の入力端子がHレベルとなると、Pchトランジスタ311とNchトランジスタ312の間X31の電位はLレベルとなるため、Pchトランジスタ311及びPchトランジスタ313は各々オン状態となり、Nchトランジスタ314とPchトランジスタ313との間の出力端子OUTの電位レベルはHレベルとなる。
【0120】
この時、一方の出力端子/INは、Lレベルであることから、Nchトランジスタ316とPchトランジスタ315との間X32の電位はLレベルとなる。
【0121】
さらに、Pchトランジスタ317とNchトランジスタ318との間X33の電位は、Hレベルとなり、Nchトランジスタ312をオン状態として電位を引き下げている。
【0122】
このように、本実施の形態においても、上述の各実施の形態と同様の作用効果を奏することのできる回路を構成できる。
【0123】
[第5の実施の形態]
次に、本発明にかかる第5の実施の形態について、図14に基づいて説明する。図14は、本発明に係る第5の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0124】
本例のレベル変換回路400は、図14に示すように、一入力端子INに形成されるPchトランンジスタ415及びNchトランジスタ416と、Pchトランジスタ413及びNchトランンジスタ414と、Pchトランジスタ411及びNchトランジスタ412と、Pchトランジスタ417及びNchトランジスタ418と、Nchトランジスタ419と、を含んで構成されている。
【0125】
入力端子INには、Nchトランジスタ416、Nchトランジスタ419、Nchトランジスタ418が接続される。Nchトランジスタ418とPchトランジスタ417とが直接に接続され、この間に計測点X43が形成されている。Nchトランジスタ416とPchトランジスタ415とが直列に接続され、この間に出力端子OUTが接続されている。
【0126】
Nchトランジスタ412とPchトランジスタ411とが直列に接続され、この間に計測点X41が形成されている。Nchトランジスタ414とPchトランジスタ413とが接続され、この間に計測点X42が形成されている。
【0127】
そして、これらPchトランジスタ415、417、411、413の各々のソース電極が電源VEEに接続されている。
【0128】
また、Nchトランジスタ419は、そのゲート電極がNchトランジスタ414のソース電極に接続され接続線422を形成し、ドレイン電極は入力端子INに接続され接続線426を形成し、ソース電極はNchトランジスタ418のソース電極に接続され、接続線423を形成している。さらに、Nchトランジスタ418のゲート電極とNchトランジスタ412のゲート電極とが接続され、これらとNchトランジスタ419のソース電極との間に接続線427を形成している。また、Nchトランジスタ414のゲート電極とトランジスタ416のゲート電極とが接続され、これらとNchトランジスタのゲート電極とが接続され接続線425を形成している。
【0129】
また、Pchトランジスタ411のゲート電極とPchトランジスタ415のゲート電極とが接続され、これらのゲート電極とPchトランジスタ411のドレイン電極とを接続する接続線420が形成されている。
【0130】
さらに、Pchトランジスタ417のゲート電極とそのドレイン電極とは接続線424にて接続されている。Pchトランジスタ413のゲート電極とそのドレイン電極とは接続線421を介して接続されている。
【0131】
上記のような構成のレベル変換回路400において、図14及び図15に示すように、入力端子INがLレベルである場合には、Nchトランジスタ418とPchトランジスタ417の間X43の電位はLレベルとなり、接続線423、427もLレベルとなる。
【0132】
また、Nchトランジスタ412とPchトランジスタ411との間X41の電位は、Hレベルとなり、Pchトランジスタ411及びPchトランジスタ415はオフ状態である。
【0133】
さらに、Nchトランジスタ414とPchトランジスタ413との間の電位X42は一定電位であるが、入力端子INがLからHに切り替わる瞬間Hレベルとなり、HからLに切り替わる瞬間Lレベルとなる。従って、出力端子OUTは、Lレベルとなる。
【0134】
一方、入力端子INがHレベルになると、Nchトランジスタ418とPchトランジスタ417の間X43の電位はHレベルとなり、接続線423、427もHレベルとなる。
【0135】
また、Nchトランジスタ412とPchトランジスタ411との間X41の電位は、Lレベルとなり、Pchトランジスタ411及びPchトランジスタ415はオン状態である。これによって、出力端子OUTは、Hレベルの電位を出力することとなる。
【0136】
以上のように本実施の形態によれば、一入力端子のレベル変換回路にも自己バイアスによる構成を適用できる。
【0137】
[第6の実施の形態]
次に、本発明にかかる第6の実施の形態について、図16に基づいて説明する。図16は、本発明に係る第6の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0138】
本例のレベル変換回路500は、図16に示すように、上記第1の実施の形態と同様の構成の回路の出力段にバッファを設けた例を示している。
【0139】
具体的には、本例のレベル変換回路500は、図16に示すように、上記第1の実施の形態同様の構成の回路501と、この回路501の後段に配設されたバッファ回路503と、を含んで構成されている。
【0140】
回路501は、上記第1の実施の形態の構成同様、Pchトランジスタ511、513と、Nchトランジスタ512、514と、この各々のドレインに入力端子/IN、IN、接続先521、522を構成している。
【0141】
バッファ回路503は、複数のインバータINV1、INV3、INV5、INV7、INV9、INV11が直列に形成されるとともに、一方の出力端子/OUT及び負荷としてのコンデンサC1を構成している。さらに、インバータINV1の入力には、複数のインバータINV4、INV6、INV8、INV10、INV12が直列に形成されるとともに、他方の出力端子OUT及び負荷としてのコンデンサC2を構成している。なお、インバータINV5の入力はインバータINV6の出力に、インバータINV5の出力はインバータINV6の入力に各々接続されている。
【0142】
このバッファ回路503によって、駆動能力を大きくしてドライブすることを可能として、多段にすることでデータの出力を行うことができる。また、Nchトランジスタの大きさ少し大きくし、位相をあわせるための襷掛けの構成を有している。
【0143】
具体的には、この各インバータINV1〜INV12の各々は、相補型のPchトランジスタ及びNchトランジスタの対により構成されている。なお、インバータINV1のPchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等にて形成し、インバータINV2のPchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等にて形成し、インバータINV3のPchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等にて形成し、インバータINV4のPchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等にて形成し、インバータINV5のPchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等にて形成し、インバータINV6のPchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば10〔μm〕等にて形成し、インバータINV7のPchトランジスタの大きさは、例えば60〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等にて形成し、インバータINV8のPchトランジスタの大きさは、例えば60〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば20〔μm〕等にて形成し、インバータINV9のPchトランジスタの大きさは、例えば150〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば60〔μm〕等にて形成し、インバータINV10のPchトランジスタ150の大きさは、例えば150〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば60〔μm〕等にて形成し、インバータINV11のPchトランジスタの大きさは、例えば400〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば200〔μm〕等にて形成し、インバータINV12のPchトランジスタの大きさは、例えば400〔μm〕等、Nchトランジスタの大きさは、例えば200〔μm〕等にて形成することが好ましい。
【0144】
(負荷、バッファ回路、位相合わせ回路付きのレベルシフタ回路)
次に、出力負荷C1、C2を付けた場合について検討する。また、本例回路のインバータINV4のNchトランジスタが20μmとしている。なお、出力負荷C1、C2は、例えば2pFとしている。
【0145】
この消費電力を図17(A)、図17(B)に示す。なお、図17(B)は、3V→17V変換での無負荷時の特性を示す。入力波形は、立ち上がり、立ち下がり(0→100%)とも5nsecを使用している。
【0146】
消費電力では、X回路が入力200μAを超えている。これにより、バッファ回路等を付加した構成においても、無負荷時においても、低消費電力を図ることができる。
【0147】
次に、現状Vthに対して±0.75V変化させた場合を、図18(A)〜図18(D)に示す。
【0148】
同図に示すように、本例回路の場合は、スレッシュホールド(閾値)がかなり変化しても、消費電力も遅延量も変化せずに、安定して動作することができる。
【0149】
なお、本例回路は、動作周波数は±1MHz以内の変動、遅延時間は、±9.0nsec以内の変動である。
【0150】
以上の結果から本例のレベルシフト回路では、高性能な回路を構成できる。ただし、比較的低電位の例えば3Vから例えば17V等に変換する場合のレベル変換回路では、トランジスタの移動度を変えることが好ましい。例えば移動度を約1.5倍にすると、最大動作周波数20MHz、遅延時間35.2nsとなる。
【0151】
図19では、1.5倍の移動度で、Vthが±0.75V変動した場合の動作周波数、消費電力、デューティー歪み、遅延を示す。
【0152】
同図に示すように、動作周波数20MHz以上、デューティー歪み5.0%以内、遅延50ns以内となっている。移動度を1.5倍であるNchトランジスタでは、120〔cm2/V・s〕、Pchトランジスタでは、84〔cm2/V・s〕以上に高めることが好ましい。
【0153】
以上のように本実施の形態によれば、上述の各実施の形態と同様の作用効果を奏しながらも、バッファ回路を構成することで、駆動を行い、データ出力を良好に行うことができるレベル変換回路を提供できる。
【0154】
[第7の実施の形態]
次に、本発明にかかる第7の実施の形態について、図20に基づいて説明する。図20は、本発明に係る第7の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0155】
本例のレベル変換回路600は、図20に示すように、上記第2の実施の形態と同様の構成の回路の出力段にバッファを設けた例を示している。
【0156】
具体的には、本例のレベル変換回路600は、図20に示すように、上記第2の実施の形態同様の構成の回路601と、この回路601の後段に配設されたバッファ回路603と、を含んで構成される。
【0157】
この回路601は、上述の第2の実施の形態同様、Pchトランジスタ611、613、615と、Nchトランジスタ612、614、616などを有した2入力端子/IN、IN、及び接続線623、622、621を有する回路である。
【0158】
また、バッファ回路603は、上記第6の実施の形態同様、複数のインバータINV1〜INV12、及び負荷としてのコンデンサC1、C2を構成し、2つの出力端子/OUT、OUTを構成している。
【0159】
このようなレベル変換回路によれば、自己バイアス手段に加えて外部バイアス回路を有するような構成であっても、バッファ回路により駆動することのできる回路を提供できる。
【0160】
[第8の実施の形態]
次に、本発明にかかる第8の実施の形態について、図21に基づいて説明する。図21は、本発明に係る第6の実施の形態のレベル変換回路を示す回路図ある。
【0161】
本例のレベル変換回路700は、図21に示すように、上記第3の実施の形態と同様の構成の回路の出力段に、バッファを設けた例を示している。
【0162】
具体的には、本例のレベル変換回路700は、図21に示すように、上記第3の実施の形態同様の回路701と、この回路701の後段に配設されたバッファ回路703と、を含んで構成される。
【0163】
この回路701は、上述の第3の実施の形態同様、Pchトランジスタ711、713、715と、Nchトランジスタ712、714、716などを有した2入力端子/IN、IN、接続線721、722、723、724を有する回路である。
【0164】
また、バッファ回路703は、上記第6の実施の形態同様、複数のインバータINV1〜INV12、及び負荷としてのコンデンサC1、C2を構成し、2つの出力端子/OUT、OUTを構成している。
【0165】
このようなレベル変換回路によれば、自己バイアス手段に加えてNchトランジスタ側を外部バイアス回路を有するような構成であっても、バッファ回路により駆動することのできる回路を提供できる。
【0166】
[第9の実施の形態]
次に、本発明にかかる第9の実施の形態について、図22及び図23に基づいて説明する。図22は、上述のレベル変換回路を内蔵した液晶表示装置の概略構成を示す機能ブロック図である。
【0167】
本例では、上述の第1〜第8の各実施の形態のいずれかのレベル変換回路を内蔵した液晶パネル一体型の液晶表示装置800を開示している。
【0168】
本例の液晶表示装置800は、液晶表示制御部801と、液晶モジュール部810とから構成されている。
【0169】
液晶表示制御部801は、図示しないマイクロプロセッサユニット(MPU)を有しており、この液晶モジュールコントローラ802は、液晶表示モジュール部810側に対し各種の制御信号及びクロック信号を供給する。
【0170】
液晶モジュールコントローラ802は、信号ドライバ830と走査ドライバ820を制御する。信号ドライバ830は、液晶モジュールコントローラ802からの制御信号及び信号データにより出力電位を決定する。走査ドライバ820は、液晶モジュールコントローラ802からの制御信号及び走査データにより出力電位を決定する。
【0171】
液晶表示モジュール部810は、例えば単純マトリックス型の液晶表示パネル811と、この液晶表示パネル811の周辺領域に形成された信号ドライバ(信号電極駆動回路、Xドライバ)820及び走査ドライバ(走査電極駆動回路(Yドライバ)830と、高圧の液晶駆動電圧(基準電圧)を発生する液晶電源回路840とを有している。
【0172】
これらの信号ドライバ820及び走査ドライバ830内に上述のレベル変換回路が内蔵されることとなる。本例では、例えばTFTにて液晶表示パネルを製造する際に、周囲の各ドライバ320、330をも同一プロセスにて製造することとなる。
【0173】
このようなレベル変換回路にて、外部から各ドライバ320、330へ3V、5V等で、データ信号、タイミング信号を入力する時に、各種信号を15V、17V等の高電圧に変換する。
【0174】
信号ドライバ830は、例えば信号電極の総本数M本に対し、画面1ライン分ずつドライバ出力を供給する。即ち、信号データD0〜D7(DX)は、画素クロック(シフトクロックパルス)XSCLによって次々に信号ドライバ830内のシフトレジスタに取り込まれ、画面1ライン分の信号(Mビット)が取り込まれた時点で、走査線同期信号YSCL(データラッチ信号LP)によってシフトレジスタ内の信号データが並列的にデータラッチ回路へ送られ、信号データの直・並列変換が行われる。
【0175】
そのデータラッチ回路では、1ライン分の信号電圧を1走査期間に亘って保持し、その信号電圧に基づいて選択スイッチ回路が信号電極に接続されたドライバ出力電圧を選択又は非選択状態のいずれかに設定する。液晶交流化信号FRは、直流駆動による液晶素子の劣化を防止するために上記各電圧を交流波形にするクロックである。
【0176】
強制表示オフ制御信号であるディスプレイオフ信号/DFは、液晶画面を強制的にブランク表示状態とするための信号であり、液晶モジュールコントローラ802から信号ドライバ830、走査ドライバ820に転送される。
【0177】
シフトクロックパルスXSCLは、液晶モジュールコントローラ802より信号ドライバ830に転送される。データラッチ信号LPは、液晶モジュールコントローラ802から信号ドライバ830、走査ドライバ820に転送される。このデータラッチ信号LPは、走査ドライバ820では走査データ転送クロックとなる。
【0178】
走査データYDは、液晶モジュールコントローラ802から信号ドライバ830、走査ドライバ820に転送される。信号データDX(D0〜D7)は、液晶モジュールコントローラ802から信号ドライバ830に転送される。
【0179】
走査ドライバ820は、例えば走査電極総数N本のうち1本だけに選択電圧を、他の(N−1)本の走査電極に非選択電圧を付与するように動作する。走査スタートパルス(フレームスタート信号)SPによって1走査線期間が開始され、走査線同期信号YSCL(データラッチ信号LP)の入来きする毎に選択電圧が第1行目の走査電極から第N行目の走査電極に次々印加される(線順位表示)。
【0180】
また、液晶表示モジュール部810側に配置された液晶電源回路840は、信号ドライバ830及び走査ドライバ820の選択スイッチが選択すべき複数の液晶駆動電圧を生成するもので、ディスプレイオフ信号/DFによってパワーオンオフ状態に設定される。
【0181】
(信号側ドライバ)
図23(A)に信号ドライバ830を示す。信号ドライバ830は、ラインメモリ833にデータをラッチするための信号を発生し、信号データDX(D0〜D7)を記憶するハーフラッチを含むシフトレジスタ832、複数ラインの信号データをラッチするためのラインメモリ833、ラインメモリ833の各部を1組とし、信号データDX(D0〜D7)をラッチするラインメモリ833をラッチしたデータを読み出すラインメモリ833の組を指定するセレクタ834、各選択期間を識別する識別回路835、ラインメモリ833にラッチされた信号データDX(D0〜D7)と液晶交流化信号FRと選択期間識別データにより出力電位を選択するための信号を作成するデコーダ836、デコードされた信号をドライバ駆動用電圧レベルに変換するレベル変換回路であるレベルシフタ837、レベルシフトされたデコード信号により出力電位を選択するドライバ回路838で構成されている。
【0182】
デコーダ836は、予め走査ドライバ820が出力する選択波形の極性を示すデータが記憶してあり、選択期間識別データと複数ライン分の信号データDX(D0〜D7)と液晶交流化信号FRを入力する組み合わせ回路により形成される。
【0183】
(走査ドライバ)
図23(B)に走査ドライバ820を示す。走査ドライバ820は、走査データYDを転送するシフトレジスタ822を含み、該シフトレジスタ822は、LP信号の複数周期分のディレイをもち、n+1番目のLP信号によりn番目を選択する。走査ドライバ820は、さらに、各選択期間を識別する識別回路823、走査データと選択期間識別データと液晶交流化信号FRより出力電位を選択するための信号を作成するデコーダ824、デコードされた信号をドライバ駆動用電圧レベルに変換するレベル変換回路であるレベルシフタ825、レベルシフトされたデコード信号により出力電位を選択するドライバ回路826を含む。
【0184】
デコーダ824は、予め走査ドライバ820が出力する選択波形の極性を示すデータを記憶してあり、選択期間識別データと走査データと液晶交流化信号FRとを入力する組み合わせ回路により構成される。
【0185】
なお、液晶表示装置800には、この他、表示情報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路などを含んで構成される。表示情報出力源では、ROM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路は、クロック発生回路からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力し、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。
【0186】
上述の液晶表示装置を用いて構成される電子機器としては、投写型表示装置である液晶プロジェクタ、マルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ページャ、あるいは携帯電話、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などを挙げることができる。
【0187】
例えば液晶プロジェクタは、透過型液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型プロジェクタを形成することが好ましく、その構成としては、例えば3板プリズム方式の光学系を含み、白色光源のランプユニットから射出された投写光をライトガイドの内部で複数のミラーおよびダイクロイックミラーにてR、G、Bの3原色に分光し、それぞれの色の画像を表示する3枚の液晶パネルに導き、各々変調された各分光は、ダイクロイックプリズムにて各色の画像が合成され、投写レンズを通してスクリーンなどにカラー画像が投写される。
【0188】
なお、本発明にかかる装置と方法は、そのいくつかの特定の実施の形態に従って説明してきたが、当業者は本発明の主旨および範囲から逸脱することなく本発明の本文に記述した実施の形態に対して種々の変形が可能である。例えば、本発明は上述の各種の液晶パネルの駆動に適用されるものに限らず、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレー装置にも適用可能である。
【0189】
また、液晶表示装置のX、Yの各ドライバにおいて、異なる複数の電圧レベルを要求される際や、異なる電圧の電源が複数ある場合などは、レベル変換回路を異なる電源に応じて形成してもよい。
【0190】
さらにまた、移動度が低い素子であれば、レベル変換回路を液晶駆動回路以外の他の回路にも応用することもできる。
【0191】
また、自己バイアスを形成するものとしては、上述の例に限るものではなく、形成する箇所も、レベル変換回路内の素子であればいずれの素子に形成してもよい。また、バイアスを必要とする素子であって、自己バイアス形成可能な素子が複数ある場合には、その各々について形成してもよいし、共有する構成であってもよい。
【0192】
さらに、上述の各実施の形態同士及びそれと各変形例との組み合わせによる例も含むことは言うまでもない。
【0193】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高耐圧の素子では移動度が低いが、このような移動度の低い素子にてレベルシフト回路を構成する場合に、ドレイン端子から直接入力し、かつ、自己バイアス印加手段により自己バイアスすることによって、低消費電力でしかも応答速度の速い回路を構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレベル変換回路の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図2】図1のレベル変換回路の各点の電圧波形を示す波形図である。
【図3】図1のレベル変換回路及び従来回路の入力電圧―出力周波数特性を示す特性図である。
【図4】従来回路の入力電圧―出力電圧特性を示す特性図である。
【図5】従来回路の入力電圧―出力電圧特性を示す特性図である。
【図6】図1のレベル変換回路の入力電圧―出力電圧特性を示す特性図である。
【図7】図1のレベル変換回路と他の回路との消費電力の比較を示す説明図である。
【図8】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図9】図8のレベル変換回路の各点の電圧波形を示す波形図である。
【図10】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図11】図10のレベル変換回路の各点の電圧波形を示す波形図である。
【図12】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図13】図12のレベル変換回路の各点の電圧波形を示す波形図である。
【図14】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図15】図14のレベル変換回路の各点の電圧波形を示す波形図である。
【図16】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図17】同図(A)(B)は、図16のレベル変換回路と他の回路との消費電力の比較を説明する説明図である。
【図18】同図(A)〜(D)は、図16のレベル変換回路と他の回路とのしきい値の変動に対する各種値の変化を示す説明図である。
【図19】図16のレベル変換回路のトランジスタの移動度を変更した場合の変動幅を示す説明図である。
【図20】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図21】本発明のレベル変換回路の他の実施の形態の一例を示す回路図である。
【図22】本発明のレベル変換回路を含む液晶表示装置を示す機能ブロック図である。
【図23】同図(A)(B)は、本発明のレベル変換回路を含むXドライバ、Yドライバを示す機能ブロック図である。
【図24】従来のレベル変換回路を示す回路図である。
【図25】従来のレベル変換回路を示す回路図である。
【図26】図25のレベル変換回路の動作波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1 レベル変換回路
3 インバータ
11、13 Pchトランジスタ
12、14 Nchトランジスタ
800 液晶表示装置
/IN、IN 入力端子
OUT 出力端子
Claims (5)
- 第1、第2の入力信号の電圧振幅を第1の電圧から第2の電圧へと変換させるレベル変換回路であって、
前記第1の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされるNチャネル型の第1のトランジスタと、
前記第2の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされ、ゲート電極が前記第1のトランジスタのゲート電極と接続されたNチャネル型の第2のトランジスタと、
前記第1のトランジスタと電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第1のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに前記第2の電圧を出力する出力端子に接続されたPチャネル型の第3のトランジスタと、
前記第2のトランジスタと前記電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第2のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに、ゲート電極が前記第3のトランジスタのゲート電極と接続されたPチャネル型の第4のトランジスタと、
前記第2のトランジスタのドレイン電極とゲート電極とが接続されることによって自身でバイアス電圧を印加して前記第2のトランジスタをオンオフ駆動する第1のバイアス印加手段と、
前記第4のトランジスタに対してバイアス電圧を印加する第2のバイアス印加手段と、
を含み、
前記第2のバイアス印加手段は、ソース電極が前記電源に接続されドレイン電極とゲート電極とが接続されたPチャネル型の第5のトランジスタと、ソース電極が前記電源とは異なる電源に接続されドレイン電極が前記第5のトランジスタのドレイン電極と接続されゲート電極が前記第5のトランジスタのソース電極と接続されたNチャネル型の第6のトランジスタとを含み、前記第5及び第6のトランジスタのドレイン電極が前記第3及び第4のトランジスタのゲート電極に接続されてバイアス電圧を印加する
ことを特徴とするレベル変換回路。 - 第1、第2の入力信号の電圧振幅を第1の電圧から第2の電圧へと変換させるレベル変換回路であって、
前記第1の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされるNチャネル型の第1のトランジスタと、
前記第2の入力信号をソース電極より入力して、オンオフされ、ゲート電極が前記第1のトランジスタのゲート電極と接続されたNチャネル型の第2のトランジスタと、
前記第1のトランジスタと電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第1のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに前記第2の電圧を出力する出力端子に接続されたPチャネル型の第3のトランジスタと、
前記第2のトランジスタと前記電源との間に接続され、ドレイン電極が前記第2のトランジスタのドレイン電極と接続されるとともに、ゲート電極が前記第3のトランジスタのゲート電極と接続されたPチャネル型の第4のトランジスタと、
前記第4のトランジスタのドレイン電極とゲート電極とが接続されることによって自身でバイアス電圧を印加して前記第4のトランジスタをオンオフ駆動する第1のバイアス印加手段と、
前記第2のトランジスタに対してバイアス電圧を印加する第2のバイアス印加手段と、
を含み、
前記第2のバイアス印加手段は、ソース電極が前記電源とは異なる電源に接続されドレイン電極とゲート電極とが接続されたNチャネル型の第6のトランジスタと、ソース電極が前記電源に接続されドレイン電極が前記第6のトランジスタのドレイン電極と接続されゲート電極が前記第6のトランジスタのソース電極と接続されたPチャネル型の第5のトランジスタとを含み、前記第5及び第6のトランジスタのドレイン電極が前記第1及び第2のトランジスタのゲート電極に接続されてバイアス電圧を印加する
ことを特徴とするレベル変換回路。 - 前記出力端子に接続されたバッファ手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のレベル変換回路。
- 液晶表示パネルと、
前記液晶表示パネルの走査電極を駆動する走査駆動回路と、
前記液晶表示パネルの信号電極を駆動する信号駆動回路と、
を含み、前記液晶表示パネルと前記走査駆動回路及び前記信号駆動回路が同一プロセスにて一体形成され、
前記走査駆動回路及び前記信号駆動回路のいずれか一方又は双方には、
請求項1乃至3のいずれかに記載のレベル変換回路が形成されることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項4に記載の液晶表示装置を含む投写型表示装置。
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