JP4610839B2 - Sealant, method for sealing semiconductor, semiconductor device manufacturing method, and semiconductor device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は封止剤に関するものであり、更に詳しくは低粘度、低温速硬化性であり実用性の高い封止剤、それによって電子部品、電気回路、電気接点あるいは半導体を封止する電子部品、電気回路あるいは半導体等の封止方法あるいは半導体装置の製造方法、およびそれによって半導体が封止されてなる半導体装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
封止剤、特に半導体用の封止剤としては、多官能エポキシ化合物、フェノールノボラック系硬化剤、無機質充填剤を主成分としたエポキシ樹脂組成物が、広く用いられている。また、近年、半導体パッケージの小型化要求等に伴い、TAB封止、フリップチップ接続用のアンダーフィル封止等をはじめとして液状の封止剤が用いられるようになっており、これら液状封止剤には主としてエポキシ化合物、酸無水物系硬化剤、無機質充填剤を主成分としたエポキシ樹脂組成物が、広く用いられている。これらの封止剤に要求される基本的な特性は、はんだリフロー等の熱履歴によっても部品に不具合を生じさせない耐熱性、接着性等である。
【0003】
一般にエポキシ樹脂組成物は硬化に高温、長時間を要し、半導体パッケージ等の製造が困難であり製造サイクルが長くなることがあるが、製造を容易にしサイクルを速くして製造コストを軽減するために、低温速硬化性が要求されている。また、液状封止剤では半導体の大型化、高密度化による流動性のさらなる向上等による狭い隙間への高速浸透性が求められている。
【0004】
上記したような低温速硬化性、高速浸透性を改良するため、エポキシ樹脂において種々の改良が提案されている(特開平5−222270号公報、特開平6−5743号公報、特開平6−206982号公報、特開平7−165876号公報、特開平9−31161号公報、特開平9−246435号公報、特開平10−101906号公報、特開平11−21421号公報、特開平11−92549号公報、特開平11−140069号公報、特開平11−255864号公報、特開平11−256012号公報、特開平11−269250号公報、特開2000−3982号公報、特開2000−7891号公報、特開2000−53844号公報、特開2000−63630号公報)。
【0005】
一方で、一般に硬化が速いヒドロシリル化反応を硬化反応に用いた硬化性組成物も提案されている(特開昭50−100、特開平9−291214、特開平1−126336、特開平5−295270)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、低粘度、低温速硬化性であり実用性の高い封止剤、それによって電子部品、電気回路、電気接点あるいは半導体を封止する電子部品、電気回路あるいは半導体等の封止方法あるいは半導体装置の製造方法、およびそれによって半導体が封止されてなる半導体装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果、(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)シリカ系充填剤、を必須成分として含有することを特徴とする封止剤とすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(A)SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物、(C)ヒドロシリル化触媒、(D)充填材、を必須成分として含有することを特徴とする封止剤(請求項1)であり、
(A)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.001mol以上含有するものであることを特徴とする、請求項1に記載の封止剤(請求項2)であり、
(A)成分が、構成元素としてC、H、N、O、S、およびハロゲンのみからなるものであることを特徴とする、請求項1あるいは2に記載の封止剤(請求項3)であり、
(A)成分が、(イ)1分子中にビニル基を1〜6個含有していること、(ロ)分子量が900未満であること、かつ(ハ)23℃における粘度が1000ポイズ未満であること、を必須条件とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の封止剤(請求項4)であり、
(A)成分が下記一般式(I)
【0009】
【化3】
(式中R1は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのR1は異なっていても同一であってもよい。)で表される有機化合物であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の封止剤(請求項5)であり、
(B)成分の分子量が50〜700であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の封止剤(請求項6)であり、
(B)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個以上含有する有機化合物(α)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の封止剤(請求項7)であり、
(β)成分が下記一般式(II)
【0010】
【化4】
(式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンであることを特徴とする請求項7に記載の封止剤(請求項8)であり、
(D)成分がシリカ系充填材であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の封止剤(請求項9)であり、
(D)成分が平均粒径10μm以下の充填材であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の封止剤(請求項10)であり、
(D)成分が粒径50μm以上の粒子の含有率が1重量%以下の充填材であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載の封止剤(請求項11)であり、
(D)成分が球状の充填材であることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の封止剤(請求項12)であり、
23℃における粘度が1000Pa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載の封止剤(請求項13)であり、
60℃における50μmの隙間への浸透時間が120秒/cm以下であることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載の封止剤(請求項14)であり、
硬化中の重量減少が5重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載の封止剤(請求項15)であり、
硬化物の120℃におけるゲル化時間が120秒以内であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載の封止剤(請求項16)であり、
硬化物のTgが100℃以上であることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一項に記載の封止剤(請求項17)であり、
硬化物からの抽出イオン含有量が10ppm未満である請求項1乃至17のいずれか一項に記載の封止剤(請求項18)であり、
半導体を封止するために用いられる請求項1乃至18のいずれか一項に記載の封止剤(請求項19)であり、
請求項19に記載の封止剤からなるアンダーフィル(請求項20)であり、
請求項1乃至18のいずれか1項に記載の封止剤によって電子部品、電気回路、あるいは電気接点を封止することを特徴とする電子部品、電気回路、電気接点の封止方法(請求項21)であり、
請求項19に記載の封止剤あるいは請求項20に記載のアンダーフィルによって半導体を封止することを特徴とする半導体の封止方法(請求項22)であり、請求項19に記載の封止剤あるいは請求項20に記載のアンダーフィルによって半導体を封止することを特徴とする半導体装置の製造方法(請求項23)であり、
請求項19に記載の封止剤あるいは請求項20に記載のアンダーフィルによって半導体が封止されてなる半導体装置(請求項24)である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
((A)成分)
まず、本発明における(A)成分について説明する。
【0012】
(A)成分はSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物であれば特に限定されない。有機化合物としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、ハロゲンのみを含むものであることが好ましい。
シロキサン単位を含むものの場合は、ガス透過性やはじきの問題がある。
【0013】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
【0014】
(A)成分の有機化合物は、有機重合体系の化合物と有機単量体系化合物に分類できる。
【0015】
有機重合体系化合物としては例えば、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
【0016】
また有機単量体系化合物としては例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0017】
(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては特に限定されないが、下記一般式(III)
【0018】
【化5】
(式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される基が反応性の点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0019】
【化6】
示される基がが特に好ましい。
【0020】
(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、下記一般式(IV)
【0021】
【化7】
(式中R4は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0022】
【化8】
示される脂環式の基が特に好ましい。
【0023】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合は(A)成分の骨格部分に直接結合していてもよく、2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。2価以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基であれば特に限定されないが、構成元素としてC、H、N、O、S、およびハロゲンのみを含むものが好ましい。
これらの置換基の例としては、
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
【0026】
以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
【0027】
【化11】
が挙げられる。
【0028】
(A)成分の具体的な例としては、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、トリメチロールプロパンジアリルエーテル、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、1,1,2,2,−テトラアリロキシエタン、ジアリリデンペンタエリスリット、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,2,4−トリビニルシクロヘキサン、ジビニルベンゼン類(純度50〜100%のもの、好ましくは純度80〜100%のもの)、ジビニルビフェニル、1,3−ジイソプロペニルベンゼン、1,4−ジイソプロペニルベンゼン、およびそれらのオリゴマー、1,2−ポリブタジエン(1、2比率10〜100%のもの、好ましくは1、2比率50〜100%のもの)、ノボラックフェノールのアリルエーテル、アリル化ポリフェニレンオキサイド、
【0029】
【化12】
【0030】
【化13】
の他、従来公知のエポキシ樹脂のグリシジル基の一部あるいは全部をアリル基に置き換えたもの等が挙げられる。
【0031】
(A)成分としては、上記のように骨格部分と炭素−炭素二重結合とに分けて表現しがたい、低分子量化合物も用いることができる。これらの低分子量化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、オクタジエン、デカジエン等の脂肪族鎖状ポリエン化合物系、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の脂肪族環状ポリエン化合物系、ビニルシクロペンテン、ビニルシクロヘキセン等の置換脂肪族環状オレフィン化合物系等が挙げられる。
【0032】
(A)成分としては、耐熱性をより向上し得るという観点からは、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を(A)成分1gあたり0.001mol以上含有するものが好ましく、1gあたり0.005mol以上含有するものがより好ましく、0.008mol以上含有するものがさらに好ましい。
【0033】
(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数は、平均して1分子当たり少なくとも2個あればよいが、力学強度をより向上したい場合には2を越えることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。(A)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の数が1分子内当たり1個以下の場合は、(B)成分と反応してもグラフト構造となるのみで架橋構造とならない。
【0034】
(A)成分としては反応性が良好であるという観点からは、1分子中にビニル基を1個以上含有していることが好ましく、1分子中にビニル基を2個以上含有していることがより好ましい。また貯蔵安定性が良好となりやすいという観点からは、1分子中にビニル基を6個以下含有していることが好ましく、1分子中にビニル基を4個以下含有していることがより好ましい。
【0035】
(A)成分としては、力学的耐熱性が高いという観点および原料液の糸引き性が少なく成形性、取扱い性が良好であるという観点からは、分子量が900未満のものが好ましく、700未満のものがより好ましく、500未満のものがさらに好ましい。
【0036】
(A)成分としては、他の成分との均一な混合、および良好な作業性を得るためには、粘度としては23℃において1000ポイズ未満のものが好ましく、300ポイズ未満のものがより好ましく、30ポイズ未満のものがさらに好ましい。粘度はE型粘度計によって測定することができる。
【0037】
(A)成分としては、着色特に黄変の抑制の観点からはフェノール性水酸基および/あるいはフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物の含有量が少ないものが好ましく、フェノール性水酸基および/あるいはフェノール性水酸基の誘導体を有する化合物を含まないものが好ましい。本発明におけるフェノール性水酸基とはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等に例示される芳香族炭化水素核に直接結合した水酸基を示し、フェノール性水酸基の誘導体とは上述のフェノール性水酸基の水素原子をメチル基、エチル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基等のアルケニル基、アセトキシ基等のアシル基等により置換された基を示す。
【0038】
また、複屈折率が低い、光弾性係数が低い等のように光学特性が良好であるとともに耐候性が良好であるという観点からは、芳香環の(A)成分中の成分重量比が50重量%以下であるものが好ましく、40重量%以下のものがより好ましく、30重量%以下のものがさらに好ましい。最も好ましいのは芳香族炭化水素環を含まないものである。
【0039】
得られる硬化物の着色が少なく、光学的透明性が高く、耐光性が高いという観点からは、(A)成分としてはビニルシクロヘキセン、ジシクロペンタジエン、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが好ましく、トリアリルイソシアヌレート、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパンのジアリルエーテル、1,2,4−トリビニルシクロヘキサンが特に好ましい。
【0040】
(A)成分としてはその他の反応性基を有していてもよい。この場合の反応性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
【0041】
(A)成分は、単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(一般式(I))
(A)成分としては、耐熱性および透明性が高いという観点からは、下記一般式(I)
【0042】
【化14】
(式中R1は炭素数1〜50の一価の有機基を表し、それぞれのR1は異なっていても同一であってもよい。)で表される化合物が好ましい。
【0043】
上記一般式(I)のR1としては、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、炭素数1〜20の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜10の一価の有機基であることがより好ましく、炭素数1〜4の一価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいR1の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
【0044】
【化15】
等が挙げられる。
【0045】
上記一般式(I)のR1としては、得られる硬化物の各種材料との接着性が良好になりうるという観点からは、3つのR1のうち少なくとも1つがエポキシ基を一つ以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、
【0046】
【化16】
で表されるエポキシ基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましい。これらの好ましいR1の例としては、グリシジル基、
【0047】
【化17】
等が挙げられる。
【0048】
上記一般式(I)のR1としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観点からは、2個以下の酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、炭素数1〜50の一価の炭化水素基であることがより好ましい。これらの好ましいR1の例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、ビニル基、アリル基、グリシジル基、
【0049】
【化18】
等が挙げられる。
【0050】
上記一般式(I)のR1としては、反応性が良好になるという観点からは、3つのR1のうち少なくとも1つが
【0051】
【化19】
で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることが好ましく、下記一般式(III)
【0052】
【化20】
(式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で表される基を1個以上含む炭素数1〜50の一価の有機基であることがより好ましく、
3つのR1のうち少なくとも2つが下記一般式(V)
【0053】
【化21】
(式中R5は直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の有機基を表し、R6は水素原子あるいはメチル基を表す。)で表される有機化合物(複数のR5およびR6はそれぞれ異なっていても同一であってもよい。)であることがさらに好ましい。
【0054】
上記一般式(V)のR5は、直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の有機基であるが、得られる硬化物の耐熱性がより高くなりうるという観点からは、直接結合あるいは炭素数1〜20の二価の有機基であることが好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜10の二価の有機基であることがより好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜4の二価の有機基であることがさらに好ましい。これらの好ましいR5の例としては、
【0055】
【化22】
等が挙げられる。
【0056】
上記一般式(V)のR5としては、得られる硬化物の化学的な熱安定性が良好になりうるという観点からは、直接結合あるいは2つ以下の酸素原子を含みかつ構成元素としてC、H、Oのみを含む炭素数1〜48の二価の有機基であることが好ましく、直接結合あるいは炭素数1〜48の二価の炭化水素基であることがより好ましい。これらの好ましいR5の例としては、
【0057】
【化23】
が挙げられる。
【0058】
上記一般式(V)のR6は、水素原子あるいはメチル基であるが、反応性が良好であるという観点からは、水素原子が好ましい。
【0059】
ただし、上記のような一般式(I)で表される有機化合物の好ましい例においても、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有することは必要である。耐熱性をより向上し得るという観点からは、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に3個以上含有する有機化合物であることがより好ましい。
【0060】
以上のような一般式(I)で表される有機化合物の好ましい具体例としては、トリアリルイソシアヌレート、
【0061】
【化24】
等が挙げられる。
【0062】
また、(B)成分と良好な相溶性を有するという観点、および(A)成分の揮発性が低くなり得られる封止剤からのアウトガスの問題が生じ難いという観点からは、(A)成分の例として上記したような、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物から選ばれた1種以上の化合物と、SiH基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサン(β)との反応物も好ましい。
((β)成分)
(β)成分は、SiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサンである。
【0063】
具体的には、例えば
【0064】
【化25】
【0065】
【化26】
が挙げられる。
【0066】
ここで、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物との相溶性が良くなりやすいという観点から、下記一般式(II)
【0067】
【化27】
(式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが好ましい。
【0068】
一般式(II)で表される化合物中の置換基R2は、C、H、Oから構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
【0069】
入手容易性等から、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
【0070】
上記したような各種(β)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
(SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分の反応)
次に、本発明の(A)成分として、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分をヒドロシリル化反応して得ることができる化合物を用いる場合の、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分とのヒドロシリル化反応に関して説明する。
【0071】
尚、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分をヒドロシリル化反応すると、本発明の(A)成分を含む複数の化合物の混合物が得られることがあるが、そこから(A)成分を分離することなく混合物のままで用いて本発明の硬化性組成物を作成することもできる。
【0072】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分をヒドロシリル化反応させる場合の、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分の混合比率は、特に限定されないが、反応中のゲル化が抑制できるという点においては、一般に、混合するSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物中のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合の総数(X)と、混合する(β)成分中のSiH基の総数(Y)との比が、X/Y≧2であることが好ましく、X/Y≧3であることがより好ましい。また(A)成分の(B)成分との相溶性がよくなりやすいという点からは、10≧X/Yであることが好ましく、5≧X/Yであることがより好ましい。
【0073】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分をヒドロシリル化反応させる場合には適当な触媒を用いてもよい。触媒としては、例えば次のようなものを用いることができる。白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
【0074】
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。
【0075】
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0076】
触媒の添加量は特に限定されないが、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるため好ましい添加量の下限は、(β)成分のSiH基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は(β)成分のSiH基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
【0077】
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレエート等の1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは10モルである。
【0078】
反応させる場合のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(β)成分、触媒の混合の方法としては、各種方法をとることができるが、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物に触媒を混合したものを、(β)成分にを混合する方法が好ましい。SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物、(β)成分の混合物に触媒を混合する方法だと反応の制御が困難である。(β)成分と触媒を混合したものにSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物を混合する方法をとる場合は、触媒の存在下(β)成分が混入している水分と反応性を有するため、変質することがある。
【0079】
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
【0080】
反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々設定できる。
【0081】
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1, 2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
【0082】
その他、反応性を制御する目的等のために種々の添加剤を用いてもよい。
【0083】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分を反応させた後に、溶媒あるいは/および未反応のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物あるいは/および(β)成分を除去することもできる。これらの揮発分を除去することにより、得られる(A)成分が揮発分を有さないため(B)成分との硬化の場合に揮発分の揮発によるボイド、クラックの問題が生じにくい。除去する方法としては例えば、減圧脱揮の他、活性炭、ケイ酸アルミニウム、シリカゲル等による処理等が挙げられる。減圧脱揮する場合には低温で処理することが好ましい。この場合の好ましい温度の上限は100℃であり、より好ましくは60℃である。高温で処理すると増粘等の変質を伴いやすい。
【0084】
以上のような、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と(β)成分の反応物である(A)成分の例としては、ビスフェノールAジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ビニルシクロヘキセンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジシクロペンタジエンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、トリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、等を挙げることができる。
((B)成分)
次に、(B)成分であるSiH基を有する化合物について説明する。
【0085】
本発明の(B)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物である。
【0086】
(B)成分については1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物であれば特に制限がなく、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有するもの等が使用できる。
【0087】
これらのうち、入手性の面からは、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状オルガノポリシロキサンが好ましく、(A)成分との相溶性が良いという観点からは、さらに、下記一般式(II)
【0088】
【化28】
(式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する環状オルガノポリシロキサンが好ましい。
【0089】
一般式(II)で表される化合物中の置換基R2は、C、H、Oから構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
【0090】
一般式(II)で表される化合物としては、入手容易性の観点からは、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
【0091】
(B)成分の分子量は特に制約はなく任意のものが好適に使用できるが、より流動性を発現しやすいという観点からは低分子量のものが好ましく用いられる。具体的には、分子量が50〜100,000のものが好ましく、50〜1,000のものがより好ましく、50〜700のものがさらに好ましい。
【0092】
(B)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
【0093】
(A)成分と良好な相溶性を有するという観点、および(B)成分の揮発性が低くなり得られる封止剤からのアウトガスの問題が生じ難いという観点からは、(B)成分は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個以上含有する有機化合物(α)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物であることが好ましい。
((α)成分)
ここで(α)成分は上記した(A)成分である、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機化合物と同じもの(α1)も用いることができる。(α1)成分を用いると得られる硬化物の架橋密度が高くなり力学強度が高く信頼性の高い封止剤となりやすい。
【0094】
その他、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する有機化合物(α2)も用いることができる。(α2)成分を用いると得られる硬化物が低弾性となりやすく、低応力により信頼性の高い封止剤となりやすい。
((α2)成分)
(α2)成分としては、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個含有する有機化合物であれば特に限定されないが、(B)成分が(A)成分と相溶性がよくなるという点においては、化合物としてはポリシロキサン−有機ブロックコポリマーやポリシロキサン−有機グラフトコポリマーのようなシロキサン単位(Si−O−Si)を含むものではなく、構成元素としてC、H、N、O、S、およびハロゲンのみを含むものであることが好ましい。
【0095】
(α2)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合の結合位置は特に限定されず、分子内のどこに存在してもよい。
【0096】
(α2)成分の化合物は、重合体系の化合物と単量体系化合物に分類できる。
【0097】
重合体系化合物としては例えば、ポリシロキサン系、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリアリレート系、ポリカーボネート系、飽和炭化水素系、不飽和炭化水素系、ポリアクリル酸エステル系、ポリアミド系、フェノール−ホルムアルデヒド系(フェノール樹脂系)、ポリイミド系の化合物を用いることができる。
【0098】
また単量体系化合物としては例えば、フェノール系、ビスフェノール系、ベンゼン、ナフタレン等の芳香族炭化水素系:直鎖系、脂環系等の脂肪族炭化水素系:複素環系の化合物、シリコン系の化合物およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0099】
(α2)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては特に限定されないが、下記一般式(III)
【0100】
【化29】
(式中R3は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される基が反応性の点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0101】
【化30】
示される基が特に好ましい。
【0102】
(α2)成分のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合としては、下記一般式(IV)
【0103】
【化31】
(式中R4は水素原子あるいはメチル基を表す。)で示される脂環式の基が、硬化物の耐熱性が高いという点から好適である。また、原料の入手の容易さからは、
【0104】
【化32】
示される脂環式の基が特に好ましい。
【0105】
SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合は(α2)成分の骨格部分に直接結合していてもよく、2価以上の置換基を介して共有結合していても良い。2価以上の置換基としては炭素数0〜10の置換基であれば特に限定されないが、(B)成分が(A)成分と相溶性がよくなりやすいという点においては、構成元素としてC、H、N、O、S、およびハロゲンのみを含むものが好ましい。これらの置換基の例としては、
【0106】
【化33】
【0107】
【化34】
が挙げられる。また、これらの2価以上の置換基の2つ以上が共有結合によりつながって1つの2価以上の置換基を構成していてもよい。
【0108】
以上のような骨格部分に共有結合する基の例としては、ビニル基、アリル基、メタリル基、アクリル基、メタクリル基、2−ヒドロキシ−3−(アリルオキシ)プロピル基、2−アリルフェニル基、3−アリルフェニル基、4−アリルフェニル基、2−(アリルオキシ)フェニル基、3−(アリルオキシ)フェニル基、4−(アリルオキシ)フェニル基、2−(アリルオキシ)エチル基、2、2−ビス(アリルオキシメチル)ブチル基、3−アリルオキシ−2、2−ビス(アリルオキシメチル)プロピル基、
【0109】
【化35】
が挙げられる。
【0110】
(α2)成分の具体的な例としては、プロペン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ドデセン、1−ウンデセン、出光石油化学社製リニアレン、4,4−ジメチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン等のような鎖状脂肪族炭化水素系化合物類、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン、メチレンシクロヘキサン、ノルボルニレン、エチリデンシクロヘキサン、ビニルシクロヘキサン、カンフェン、カレン、αピネン、βピネン等のような環状脂肪族炭化水素系化合物類、スチレン、αメチルスチレン、インデン、フェニルアセチレン、4−エチニルトルエン、アリルベンゼン、4−フェニル−1−ブテン等のような芳香族炭化水素系化合物、アルキルアリルエーテル、アリルフェニルエーテル等のアリルエーテル類、グリセリンモノアリルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン等の脂肪族系化合物類、1,2−ジメトキシ−4−アリルベンゼン、o−アリルフェノール等の芳香族系化合物類、モノアリルジベンジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート等の置換イソシアヌレート類、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリフェニルシラン等のシリコン化合物等が挙げられる。さらに、片末端アリル化ポリエチレンオキサイド、片末端アリル化ポリプロピレンオキサイド等のポリエーテル系樹脂、片末端アリル化ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、片末端アリル化ポリブチルアクリレート、片末端アリル化ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、等の片末端にビニル基を有するポリマーあるいはオリゴマー類等も挙げることができる。
【0111】
構造は線状でも枝分かれ状でもよく、分子量は特に制約はなく種々のものを用いることができる。分子量分布も特に制限ないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
【0112】
(α2)成分のガラス転位温度が存在する場合はこれについても特に限定はなく種々のものが用いられるが、得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、ガラス点移転温度は100℃以下であることが好ましく、50℃以下であることがより好ましく、0℃以下であることがさらに好ましい。好ましい樹脂の例としてはポリブチルアクリレート樹脂等が挙げられる。逆に得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点においては、ガラス転位温度は100℃以上であることが好ましく、120℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましく、170℃以上であることが最も好ましい。ガラス転位温度は動的粘弾性測定においてtanδが極大を示す温度として求めることができる。
【0113】
(α2)成分としては、得られる硬化物の耐熱性が高くなるという点においては、炭化水素化合物であることが好ましい。この場合好ましい炭素数の下限は7であり、好ましい炭素数の上限は10である。
【0114】
(α2)成分としてはその他の反応性基を有していてもよい。この場合の反応性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。これらの官能基を有している場合には得られる硬化性組成物の接着性が高くなりやすく、得られる硬化物の強度が高くなりやすい。接着性がより高くなりうるという点からは、これらの官能基のうちエポキシ基が好ましい。また、得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、反応性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。具体的にはモノアリルジグリシジルイソシアヌレート、アリルグリシジルエーテル、アリロキシエチルメタクリレート、アリロキシエチルアクリレート、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0115】
上記のような(α2)成分としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
((β)成分)
(β)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサンである。
【0116】
具体的には、例えば
【0117】
【化36】
【0118】
【化37】
が挙げられる。
【0119】
ここで、(α)成分との相溶性が良くなりやすいという観点から、下記一般式(II)
【0120】
【化38】
(式中、R2は炭素数1〜6の有機基を表し、nは3〜10の数を表す。)で表される、1分子中に少なくとも3個のSiH基を有する環状ポリオルガノシロキサンが好ましい。
【0121】
一般式(II)で表される化合物中の置換基R2は、C、H、Oから構成されるものであることが好ましく、炭化水素基であることがより好ましく、メチル基であることがさらに好ましい。
【0122】
入手容易性等から、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンであることが好ましい。
【0123】
上記したような各種(β)成分は単独もしくは2種以上のものを混合して用いることが可能である。
((α)成分と(β)成分の反応)
次に、本発明の(B)成分として、(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応して得ることができる化合物を用いる場合の、(α)成分と(β)成分とのヒドロシリル化反応に関して説明する。
【0124】
尚、(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応すると、本発明の(B)成分を含む複数の化合物の混合物が得られることがあるが、そこから(B)成分を分離することなく混合物のままで用いて本発明の硬化性組成物を作成することもできる。
【0125】
(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応させる場合の(α)成分と(β)成分の混合比率は、特に限定されないが、得られる(B)成分と(A)成分とのヒドロシリル化による硬化物の強度を考えた場合、(B)成分のSiH基が多い方が好ましいため、一般に混合する(α)成分中のSiH基との反応性を有する炭素−炭素二重結合の総数(X)と、混合する(β)成分中のSiH基の総数(Y)との比が、Y/X≧2であることが好ましく、Y/X≧3であることがより好ましい。また(B)成分の(A)成分との相溶性がよくなりやすいという点からは、10≧Y/Xであることが好ましく、5≧Y/Xであることがより好ましい。
【0126】
(α)成分と(β)成分をヒドロシリル化反応させる場合には適当な触媒を用いてもよい。触媒としては、例えば次のようなものを用いることができる。白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号及び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。更に、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
【0127】
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。
【0128】
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0129】
触媒の添加量は特に限定されないが、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるため好ましい添加量の下限は、(β)成分のSiH基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は(β)成分のSiH基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
ここここ また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレエート等の1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは10モルである。
【0130】
反応させる場合の(α)成分、(β)成分、触媒の混合の方法としては、各種方法をとることができるが、(α)成分に触媒を混合したものを、(β)成分にを混合する方法が好ましい。(α)成分、(β)成分の混合物に触媒を混合する方法だと反応の制御が困難である。(β)成分と触媒を混合したものに(α)成分を混合する方法をとる場合は、触媒の存在下(β)成分が混入している水分と反応性を有するため、変質することがある。
【0131】
反応温度としては種々設定できるが、この場合好ましい温度範囲の下限は30℃、より好ましくは50℃であり、好ましい温度範囲の上限は200℃、より好ましくは150℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと実用的でない。反応は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。
【0132】
反応時間、反応時の圧力も必要に応じ種々設定できる。
【0133】
ヒドロシリル化反応の際に溶媒を使用してもよい。使用できる溶剤はヒドロシリル化反応を阻害しない限り特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1, 2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。溶媒は2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。使用する溶媒量も適宜設定できる。
【0134】
その他、反応性を制御する目的等のために種々の添加剤を用いてもよい。
【0135】
(α)成分と(β)成分を反応させた後に、溶媒あるいは/および未反応の(α)成分あるいは/および(β)成分を除去することもできる。これらの揮発分を除去することにより、得られる(B)成分が揮発分を有さないため(A)成分との硬化の場合に揮発分の揮発によるボイド、クラックの問題が生じにくい。除去する方法としては例えば、減圧脱揮の他、活性炭、ケイ酸アルミニウム、シリカゲル等による処理等が挙げられる。減圧脱揮する場合には低温で処理することが好ましい。この場合の好ましい温度の上限は100℃であり、より好ましくは60℃である。高温で処理すると増粘等の変質を伴いやすい。
【0136】
以上のような、(α)成分と(β)成分の反応物である(B)成分の例としては、ビスフェノールAジアリルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ビニルシクロヘキセンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジビニルベンゼンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジシクロペンタジエンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、トリアリルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、アリルグリシジルエーテルと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、αメチルスチレンと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、モノアリルジグリシジルイソシアヌレートと1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの反応物、等を挙げることができる。
((A)成分と(B)成分の混合)
(A)成分と(B)成分の組合せについては(A)成分の例として挙げたものおよびそれらの各種混合物/(B)成分の例として挙げたものおよびそれらの各種混合物、の各種組み合わせを挙げることができる。
【0137】
(A)成分と(B)成分の混合比率は、必要な強度を失わない限りは特に限定されないが、(B)成分中のSiH基の数(Y)の(A)成分中の炭素−炭素二重結合の数(X)に対する比において、好ましい範囲の下限はY/X≧0.3、より好ましくはY/X≧0.5、さらに好ましくはY/X≧0.7であり、好ましい範囲の上限は3≧Y/X、より好ましくは2≧Y/X、さらに好ましくは1.5≧Y/Xである。好ましい範囲からはずれた場合には十分な強度が得られなかったり、熱劣化しやすくなる場合がある。
((C)成分)
次に(C)成分であるヒドロシリル化触媒について説明する。
【0138】
ヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化反応の触媒活性があれば特に限定されないが、例えば、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体(例えば、Pt(CH2=CH2)2(PPh3)2、Pt(CH2=CH2)2Cl2)、白金−ビニルシロキサン錯体(例えば、Pt(ViMe2SiOSiMe2Vi)n、Pt[(MeViSiO)4]m)、白金−ホスフィン錯体(例えば、Pt(PPh3)4、Pt(PBu3)4)、白金−ホスファイト錯体(例えば、Pt[P(OPh)3]4、Pt[P(OBu)3]4)(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは、整数を示す。)、ジカルボニルジクロロ白金、カールシュテト(Karstedt)触媒、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601号および3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合体、ならびにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載された白金アルコラート触媒が挙げられる。さらに、モディック(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用である。
【0139】
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PPh)3、RhCl3、RhAl2O3、RuCl3、IrCl3、FeCl3、AlCl3、PdCl2・2H2O、NiCl2、TiCl4、等が挙げられる。
【0140】
これらの中では、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。また、これらの触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0141】
触媒の添加量は特に限定されないが、十分な硬化性を有し、かつ硬化性組成物のコストを比較的低く抑えるため好ましい添加量の下限は、(B)成分のSiH基1モルに対して10-8モル、より好ましくは10-6モルであり、好ましい添加量の上限は(β)成分のSiH基1モルに対して10-1モル、より好ましくは10-2モルである。
【0142】
また、上記触媒には助触媒を併用することが可能であり、例としてトリフェニルホスフィン等のリン系化合物、ジメチルマレエート等の1、2−ジエステル系化合物、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−ブチン等のアセチレンアルコール系化合物、単体の硫黄等の硫黄系化合物、トリエチルアミン等のアミン系化合物等が挙げられる。助触媒の添加量は特に限定されないが、ヒドロシリル化触媒1モルに対しての好ましい添加量の下限は、10-2モル、より好ましくは10-1モルであり、好ましい添加量の上限は102モル、より好ましくは10モルである。((D)成分)
次に、(D)成分である充填材について説明する。
【0143】
(D)成分の充填材としては各種のものが用いられるが、例えば、石英、ヒュームシリカ、沈降性シリカ、無水ケイ酸、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ等のシリカ系充填材、窒化ケイ素、銀粉、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、カーボンブラック、グラファイト、ケイソウ土、白土、クレー、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、無機バルーン等の無機充填材をはじめとして、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として一般に使用あるいは/および提案されている充填材等を挙げることができる。
【0144】
(D)成分の充填材としては、封止する半導体や電子材料へダメージを与え難いという観点からは、低放射線性であることが好ましい。
【0145】
(D)成分の充填材は適宜表面処理してもよい。表面処理としては、アルキル化処理、トリメチルシリル化処理、シリコーン処理、カップリング剤による処理等が挙げられる。
【0146】
この場合のカップリング剤の例としては、シランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
【0147】
好ましいシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が例示できる。
【0148】
その他にも(D)成分の充填材を添加する方法が挙げられる。例えばアルコキシシラン、アシロキシシラン、ハロゲン化シラン等の加水分解性シランモノマーあるいはオリゴマーや、チタン、アルミニウム等の金属のアルコキシド、アシロキシド、ハロゲン化物等を、本発明の組成物に添加して、組成物中あるいは組成物の部分反応物中で反応させ、組成物中で充填材を生成させる方法も挙げることができる。
【0149】
以上のような(D)成分の充填材のうち硬化反応を阻害し難く、線膨張係数の低減化効果が大きいという観点からは、シリカ系充填材が好ましい。
【0150】
(D)成分の充填材の平均粒径としては、封止材の狭い隙間への浸透性が良好となりやすいという点においては、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることがより好ましい。
【0151】
(D)成分の充填材の粒径50μm以上の粒子の割合としては、封止材の狭い隙間への浸透性が良好となりやすいという点においては、1重量%以下であることが好ましく、0.1重量%以下であることがより好ましい。
【0152】
(D)成分の充填材の粒径分布については、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、各種設定できる。例えば、24μm以上の粒子が15重量%以上かつ1μm以下の粒子が3重量%以上となるようにしてもよい。
【0153】
(D)成分の充填材の平均粒子径、充填材の粒径50μm以上の粒子の割合はレーザー法マイクロトラック粒度分析計を用いて測定することができる。
【0154】
(D)成分の充填材の比表面積についても、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、各種設定できる。例えば、4m2/g以上、4m2/g以下、10m2/g以下等、任意に設定できる。
【0155】
比表面積はBET法モノソーブ比表面積測定装置によって測定できる。
【0156】
(D)成分の充填材のガラス化率についても、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、各種設定できる。例えば、97%以上等、任意に設定できる。
【0157】
(D)成分の充填材の形状としては、封止材の粘度が低くなりやすい観点からは、球状の充填材であることが好ましい。
【0158】
(D)成分の充填材は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0159】
(D)成分の充填材の添加量はとくに限定されないが、線膨張係数の低減化効果が高く、かつ封止剤の流動性が良好であるという観点から、好ましい添加量の下限は全封止剤中の30重量%、より好ましくは50重量%であり、好ましい添加量の上限は全封止剤中の80重量%、より好ましくは70重量%である。
(混合)
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の混合の方法としては、各種方法をとることができるが、封止材の中間原料の貯蔵安定性が良好になりやすいという点においては、(A)成分に(C)成分および(D)成分を混合したものと、(B)成分を混合する方法が好ましい。(B)成分に(C)成分あるいは/および(D)成分を混合したものに(A)成分を混合する方法をとる場合は、(C)成分存在下あるいは/および非存在下において(B)成分が環境中の水分あるいは/および(D)成分のと反応性を有するため、貯蔵中等に変質することもある。
(添加剤)
(硬化遅延剤)
本発明の封止剤にはの保存安定性を改良する目的、あるいは製造過程でのヒドロシリル化反応の反応性を調整する目的で、硬化遅延剤を使用することができる。硬化遅延剤としては、脂肪族不飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機イオウ化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物等が挙げられ、これらを併用してもかまわない。脂肪族不飽和結合を含有する化合物として、プロパギルアルコール類、エン−イン化合物類、マレイン酸エステル類等が例示される。有機リン化合物としては、トリオルガノフォスフィン類、ジオルガノフォスフィン類、オルガノフォスフォン類、トリオルガノフォスファイト類等が例示される。有機イオウ化合物としては、オルガノメルカプタン類、ジオルガノスルフィド類、硫化水素、ベンゾチアゾール、ベンゾチアゾールジサルファイド等が例示される。窒素含有化合物としては、アンモニア、1〜3級アルキルアミン類、アリールアミン類、尿素、ヒドラジン等が例示される。スズ系化合物としては、ハロゲン化第一スズ2水和物、カルボン酸第一スズ等が例示される。有機過酸化物としては、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、過安息香酸t−ブチル等が例示される。
【0160】
これらの硬化遅延剤のうち、遅延活性が良好で原料入手性がよいという観点からは、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチンが好ましい。
【0161】
硬化遅延剤の添加量は種々設定できるが、使用するヒドロシリル化触媒1molに対する好ましい添加量の下限は10-1モル、より好ましくは1モルであり、好ましい添加量の上限は103モル、より好ましくは50モルである。
【0162】
また、これらの硬化遅延剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(接着性改良剤)
本発明の封止剤には、接着性改良剤を添加することもできる。接着性改良剤としては一般に用いられている接着剤の他、例えば種々のカップリング剤、エポキシ化合物、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹脂、ロジンエステル樹脂、テルペン−フェノール樹脂、α−メチルスチレン−ビニルトルエン共重合体、ポリエチルメチルスチレン、芳香族ポリイソシアネート等を挙げることができる。
【0163】
カップリング剤としては例えばシランカップリング剤が挙げられる。シランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。有機基と反応性のある基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
【0164】
好ましいシランカップリング剤としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ官能基を有するアルコキシシラン類:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン等のメタクリル基あるいはアクリル基を有するアルコキシシラン類が例示できる。
【0165】
シランカップリング剤の添加量としては種々設定できるが、[(A)成分+(B)成分]100重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは0.5重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは25重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0166】
エポキシ化合物としては、例えば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等を挙げることができる。
【0167】
エポキシ化合物の添加量としては種々設定できるが、[(A)成分+(B)成分]100重量部に対しての好ましい添加量の下限は1重量部、より好ましくは3重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは25重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0168】
また、これらのカップリング剤、シランカップリング剤、エポキシ化合物等は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0169】
また、本発明においてはカップリング剤やエポキシ化合物の効果を高めるために、さらにシラノール縮合触媒を用いることができ、接着性の向上および/あるいは安定化が可能である。このようなシラノール縮合触媒としては特に限定されないが、アルミニウム系化合物および/あるいはチタン系化合物が好ましい。シラノール縮合触媒となるアルミニウム系化合物としては、アルミニウムトリイソプロポキシド、sec−ブトキシアルミニウムジイソフロポキシド、アルミニウムトリsec−ブトキシド等のアルミニウムアルコキシド類:、エチルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミキレートM(川研ファインケミカル製、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロポキシド)、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムモノアセチルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニウムキレート類等が例示でき、取扱い性の点からアルミニウムキレート類がより好ましい。シラノール縮合触媒となるチタン系化合物としては、テトライソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等のテトラアルコキシチタン類:チタンテトラアセチルアセトナート等のチタンキレート類:オキシ酢酸やエチレングリコール等の残基を有する一般的なチタネートカップリング剤が例示できる。
【0170】
シラノール縮合触媒を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリング剤あるいは/およびエポキシ化合物エポキシ化合物100重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは1重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは30重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0171】
また、これらのシラノール縮合触媒は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0172】
また、本発明においては接着性改良効果をさらに高めるために、さらにシラノール源化合物を用いることができ、接着性の向上および/あるいは安定化が可能である。このようなシラノール源としては、例えばトリフェニルシラノール、ジフェニルジヒドロキシシラン等のシラノール化合物、ジフェニルジメトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン等のアルコキシシラン類等を挙げることができる。
【0173】
シラノール源化合物を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリング剤あるいは/およびエポキシ化合物エポキシ化合物100重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは1重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは30重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0174】
また、これらのシラノール源化合物は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
【0175】
本発明においてはカップリング剤やエポキシ化合物の効果を高めるために、カルボン酸類あるいは/および酸無水物類を用いることができ、接着性の向上および/あるいは安定化が可能である。このようなカルボン酸類、酸無水物類としては特に限定されないが、
【0176】
【化39】
2−エチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、メチルシクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、ノルボルネンジカルボン酸、水素化メチルナジック酸、マレイン酸、アセチレンジカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、桂皮酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、およびそれらの単独あるいは複合酸無水物が挙げられる。
【0177】
これらのカルボン酸類あるいは/および酸無水物類のうち、ヒドロシリル化反応性を有し硬化物からの染み出しの可能性が少なく得られる硬化物の物性を損ない難いという点においては、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を含有するものが好ましい。好ましいカルボン酸類あるいは/および酸無水物類としては、例えば、
【0178】
【化40】
テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸およびそれらの単独あるいは複合酸無水物等が挙げられる。
【0179】
カルボン酸類あるいは/および酸無水物類を用いる場合の使用量は種々設定できるが、カップリング剤あるいは/およびエポキシ化合物エポキシ化合物100重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは1重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは10重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れず、添加量が多いと硬化物物性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0180】
また、これらのカルボン酸類あるいは/および酸無水物類は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(熱硬化性樹脂)
本発明の封止剤には特性を改質する等の目的で、種々の熱硬化性樹脂を添加することも可能である。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、シアネートエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ビスマレイミド樹脂等が例示されるがこれに限定されるものではない。これらのうち、接着性等の実用特性に優れるという観点から、エポキシ樹脂が好ましい。
【0181】
エポキシ樹脂としては、例えば、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、2,2’−ビス(4−グリシジルオキシシクロヘキシル)プロパン、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカーボキシレート、ビニルシクロヘキセンジオキサイド、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−5,5−スピロ−(3,4−エポキシシクロヘキサン)−1,3−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、1,2−シクロプロパンジカルボン酸ビスグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート、モノアリルジグリシジルイソシアヌレート、ジアリルモノグリシジルイソシアヌレート等のエポキシ樹脂を、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、水素化メチルナジック酸無水物等の脂肪族酸無水物で硬化させるものが挙げられる。これらのエポキシ樹脂あるいは硬化剤はそれぞれ単独で用いても、複数のものを組み合わせてもよい。
【0182】
熱硬化性樹脂の添加量としては特に限定はないが、好ましい使用量の下限は硬化性組成物全体の5重量%、より好ましくは10重量%であり、好ましい使用量の上限は硬化性組成物中の50重量%、より好ましくは30重量%である。添加量が少ないと、接着性等目的とする効果が得られにくいし、添加量が多いと脆くなりやすい。
【0183】
これらの熱硬化性樹脂は単独で用いても、複数のものを組み合わせてもよい。
【0184】
熱硬化樹脂は樹脂原料あるいは/および硬化させたものを、(A)成分あるいは/および(B)成分に溶かして均一な状態として混合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明になりやすいという点においては、(A)成分あるいは/および(B)成分に溶かして均一な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱硬化性樹脂を(A)成分あるいは/および(B)成分に直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態あるいは/および混合状態としてもよい。
【0185】
熱硬化性樹脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は10μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいという観点からは粒子径の変動係数が10%以下であることが好ましい。
(熱可塑性樹脂)
本発明の封止剤には特性を改質する等の目的で、種々の熱可塑性樹脂を添加することも可能である。熱可塑性樹脂としては種々のものを用いることができるが、例えば、メチルメタクリレートの単独重合体あるいはメチルメタクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリメチルメタクリレート系樹脂(例えば日立化成社製オプトレッツ等)、ブチルアクリレートの単独重合体あるいはブチルアクリレートと他モノマーとのランダム、ブロック、あるいはグラフト重合体等のポリブチルアクリレート系樹脂等に代表されるアクリル系樹脂、ビスフェノールA、3,3,5−トリメチルシクロヘキシリデンビスフェノール等をモノマー構造として含有するポリカーボネート樹脂等のポリカーボネート系樹脂(例えば帝人社製APEC等)、ノルボルネン誘導体、ビニルモノマー等を単独あるいは共重合した樹脂、ノルボルネン誘導体を開環メタセシス重合させた樹脂、あるいはその水素添加物等のシクロオレフィン系樹脂(例えば、三井化学社製APEL、日本ゼオン社製ZEONOR、ZEONEX、JSR社製ARTON等)、エチレンとマレイミドの共重合体等のオレフィン−マレイミド系樹脂(例えば東ソー社製TI−PAS等)、ビスフェノールA、ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)フルオレン等のビスフェノール類やジエチレングリコール等のジオール類とテレフタル酸、イソフタル酸、等のフタル酸類や脂肪族ジカルボン酸類を重縮合させたポリエステル等のポリエステル系樹脂(例えば鐘紡社製O−PET等)、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の他、天然ゴム、EPDMといったゴム状樹脂が例示されるがこれに限定されるものではない。
【0186】
熱可塑性樹脂としては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合あるいは/およびSiH基を有していてもよい。得られる硬化物がより強靭となりやすいという点においては、分子中にSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合あるいは/およびSiH基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
【0187】
熱可塑性樹脂としてはその他の架橋性基を有していてもよい。この場合の架橋性基としては、エポキシ基、アミノ基、ラジカル重合性不飽和基、カルボキシル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、アルコキシシリル基等が挙げられる。
得られる硬化物の耐熱性が高くなりやすいという点においては、架橋性基を平均して1分子中に1個以上有していることが好ましい。
【0188】
熱可塑製樹脂の分子量としては、特に限定はないが、(A)成分や(B)成分との相溶性が良好となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以下であることが好ましく、5000以下であることがより好ましい。逆に、得られる硬化物が強靭となりやすいという点においては、数平均分子量が10000以上であることが好ましく、100000以上であることがより好ましい。分子量分布についても特に限定はないが、混合物の粘度が低くなり成形性が良好となりやすいという点においては、分子量分布が3以下であることが好ましく、2以下であることがより好ましく、1.5以下であることがさらに好ましい。
【0189】
熱可塑性樹脂の配合量としては特に限定はないが、好ましい使用量の下限は硬化性組成物全体の5重量%、より好ましくは10重量%であり、好ましい使用量の上限は硬化性組成物中の50重量%、より好ましくは30重量%である。添加量が少ないと得られる硬化物が脆くなりやすいし、多いと耐熱性(高温での弾性率)が低くなりやすい。
【0190】
熱可塑性樹脂としては単一のものを用いてもよいし、複数のものを組み合わせて用いてもよい。
【0191】
熱可塑性樹脂は(A)成分あるいは/および(B)成分に溶かして均一な状態として混合してもよいし、粉砕して粒子状態で混合してもよいし、溶媒に溶かして混合する等して分散状態としてもよい。得られる硬化物がより透明になりやすいという点においては、(A)成分あるいは/および(B)成分に溶かして均一な状態として混合することが好ましい。この場合も、熱可塑性樹脂を(A)成分あるいは/および(B)成分に直接溶解させてもよいし、溶媒等を用いて均一に混合してもよいし、その後溶媒を除いて均一な分散状態あるいは/および混合状態としてもよい。
【0192】
熱可塑性樹脂を分散させて用いる場合は、平均粒子径は種々設定できるが、好ましい平均粒子径の下限は10nmであり、好ましい平均粒子径の上限は10μmである。粒子系の分布はあってもよく、単一分散であっても複数のピーク粒径を持っていてもよいが、硬化性組成物の粘度が低く成形性が良好となりやすいという観点からは粒子径の変動係数が10%以下であることが好ましい。
(老化防止剤)
本発明の封止剤には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、一般に用いられている老化防止剤、たとえばクエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。硫黄系老化防止剤としては、メルカプタン類、メルカプタンの塩類、スルフィドカルボン酸エステル類や、ヒンダードフェノール系スルフィド類を含むスルフィド類、ポリスルフィド類、ジチオカルボン酸塩類、チオウレア類、チオホスフェイト類、スルホニウム化合物、チオアルデヒド類、チオケトン類、メルカプタール類、メルカプトール類、モノチオ酸類、ポリチオ酸類、チオアミド類、スルホキシド類等が挙げられる。
【0193】
また、これらの老化防止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(ラジカル禁止剤)
本発明の封止剤にはラジカル禁止剤を添加してもよい。ラジカル禁止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノール(BHT)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、テトラキス(メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)メタン等のフェノール系ラジカル禁止剤や、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−第二ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系ラジカル禁止剤等が挙げられる。
【0194】
また、これらのラジカル禁止剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(紫外線吸収剤)
本発明の封止剤には紫外線吸収剤を添加してもよい。紫外線吸収剤としては、例えば2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン)セバケート等が挙げられる。
【0195】
また、これらの紫外線吸収剤は単独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
(その他添加剤)
本発明の封止剤には、その他、エポキシ系等の従来の封止材の充填材として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、着色剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤、消泡剤、乳化剤、レベリング剤、はじき防止剤、イオントラップ剤、チクソ性付与剤、粘着性付与剤、保存安定改良剤、オゾン劣化防止剤、光安定剤、増粘剤、可塑剤、反応性希釈剤、酸化防止剤、熱安定化剤、導電性付与剤、帯電防止剤、放射線遮断剤、核剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、金属不活性化剤、熱伝導性付与剤、物性調整剤等を本発明の目的および効果を損なわない範囲において添加することができる。
(溶剤)
本発明の封止剤は溶剤に溶解して用いることも可能である。使用できる溶剤は特に限定されるものではなく、具体的に例示すれば、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、1, 4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、クロロホルム、塩化メチレン、1, 2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。
【0196】
溶媒としては、トルエン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、クロロホルムが好ましい。
【0197】
使用する溶媒量は適宜設定できるが、用いる硬化性組成物1gに対しての好ましい使用量の下限は0.1mLであり、好ましい使用量の上限は10mLである。使用量が少ないと、低粘度化等の溶媒を用いることの効果が得られにくく、また、使用量が多いと、材料に溶剤が残留して熱クラック等の問題となり易く、またコスト的にも不利になり工業的利用価値が低下する。
【0198】
これらの、溶媒は単独で使用してもよく、2種類以上の混合溶媒として用いることもできる。
(封止剤性状)
本発明の封止剤としては上記したように各種組み合わせのものが使用できるが、狭い隙間への充填性が良好であるという点においては、封止剤の粘度としては、23℃において1000Pa・s以下であることが好ましく、10Pa・s以下であることがより好ましく、5.0Pa・s未満であることがさらにこのましく、1.0Pa・s以下であることが特に好ましく、0.1以下であることが特に好ましい。また、同じ理由で、100℃において10Pa・s以下であることが好ましく、1.0Pa・s以下であることがより好ましく、0.1Pa・s以下であることがさらに好ましい。
【0199】
粘度の温度依存性(チクソ性)についても種々のものが使用できる。
【0200】
粘度はE型粘度計によって測定することができる。
【0201】
隙間への浸透速度としては、23℃における50μmの隙間への浸透時間が600秒/cm以下であることが好ましく、120秒/cm以下であることがより好ましい。また、23℃における25μmの隙間への浸透時間が600秒/cm以下であることが好ましく、180秒/cm以下であることがより好ましい。また、60℃における50μmの隙間への浸透時間が120秒/cm以下であることが好ましく、60秒/cm以下であることがより好ましい。また、60℃における25μmの隙間への浸透時間が180秒/cm以下であることが好ましく、120秒/cm以下であることがより好ましい。また、100℃における50μmの隙間への浸透時間が60秒/cm以下であることが好ましく、30秒/cm以下であることがより好ましい。また、100℃における25μmの隙間への浸透時間が120秒/cm以下であることが好ましく、60秒/cm以下であることがより好ましい。
【0202】
隙間への浸透時間は下記の方法により測定する。図1に示すように、ガラス板上に2枚のアルミ箔スペーサー(厚み25μmあるいは50μm)を15mm隔てて平行に配置し、この間にまたがるように18mm幅のカバーグラスを積載した後、粘着テープによりガラス板、アルミ箔スペーサー及びカバーグラスを固定した。このようにしてガラス板、アルミ箔及びカバーグラスにより、15mm×18mm×25μmあるいは50μmの空間を調製する。このものをホットプレート上に静置し設定温度に調整した後、図1に示すように隙間の一辺に封止剤を垂らしてからその一辺から1cmの位置に浸透した封止剤が到達するまでの時間を測定して隙間浸透時間とする。
【0203】
封止剤の硬化性については、任意に設定できるが、120℃におけるゲル化時間が120秒以内であることが好ましく、60秒以内であることがより好ましい。また、150℃におけるゲル化時間が60秒以内であることが好ましく、30秒以内であることがより好ましい。また、100℃におけるゲル化時間が180秒以内であることが好ましく、120秒以内であることがより好ましい。硬化性が遅い場合には封止剤としての作業性が悪くなる。逆に速い場合には貯蔵安定性が悪くなりやすい場合もある。
【0204】
この場合のゲル化時間は、以下のようにして調べられる。設定温度に調整したホットプレート上に厚み50μmのアルミ箔を置き、その上に封止剤100mgを垂らしてゲル化するまでの時間を測定してゲル化時間とする。
(硬化)
本発明の封止剤は、あらかじめ混合し硬化性組成物中のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合とSiH基の一部または全部およびを反応させることによって硬化させて、半導体装置のための材料として用いることができる。
【0205】
封止剤を反応させて硬化させる場合において、(A)、(B)、(C)、(D)各成分の必要量を一度に混合して反応させてもよいが、一部を混合して反応させた後残量を混合してさらに反応させる方法や、混合した後反応条件の制御や置換基の反応性の差の利用により組成物中の官能基の一部のみを反応(Bステージ化)させてから成形等の処理を行いさらに硬化させる方法をとることもできる。
これらの方法によれば成形時の粘度調整が容易となる。
【0206】
硬化させる方法としては、単に混合するだけで反応させることもできるし、加熱して反応させることもできる。反応が速く、一般に耐熱性の高い材料が得られやすいという観点から加熱して反応させる方法が好ましい。
【0207】
硬化温度としては種々設定できるが、好ましい温度の下限は30℃、より好ましくは100℃であり、好ましい温度の上限は300℃、より好ましくは200℃である。反応温度が低いと十分に反応させるための反応時間が長くなり、反応温度が高いと成形加工が困難となりやすい。
【0208】
硬化は一定の温度で行ってもよいが、必要に応じて多段階あるいは連続的に温度を変化させてもよい。一定の温度で行うより多段階的あるいは連続的に温度を上昇させながら反応させた方が歪のない均一な硬化物が得られやすいという点において好ましい。
【0209】
硬化時間も種々設定できるが、高温短時間で反応させるより、比較的低温長時間で反応させた方が歪のない均一な硬化物が得られやすいという点において好ましい。
【0210】
反応時の圧力も必要に応じ種々設定でき、常圧、高圧、あるいは減圧状態で反応させることもできる。場合によって発生する揮発分を除きやすい、細部への充填性が良好であるという点においては、減圧状態で硬化させることが好ましい。
【0211】
封止剤が使用される製造工程において、封止剤中へのボイドの発生および封止剤からのアウトガスによる工程上の問題が生じ難いという観点においては、硬化中の重量減少が5重量%以下であることが好ましく、3重量%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
【0212】
硬化中の重量減少は以下のように調べられる。熱重量分析装置を用いて封止剤10mgを室温から150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温して、減少した重量の初期重量の割合として求めることができる。
【0213】
また、電子材料へのシリコーン汚染の問題を起こし難いという点においては、この場合の揮発成分中のSi原子の含有量が1%以下であることが好ましい。
(硬化物性状)
耐熱性が良好であるという観点からは、封止剤を硬化させて得られる硬化物のTgが100℃以上となるものが好ましく、150℃以上となるものがより好ましい。
この場合、Tgは以下のようにして調べられる。3mmx5mmx30mmの角柱状試験片を用いて引張りモード、測定周波数10Hz、歪0.1%、静/動力比1.5、昇温側度5℃/分の条件にて測定した動的粘弾性測定(アイティー計測制御社製DVA−200使用)のtanδのピーク温度をTgとする。
【0214】
また、封止剤として使用された場合に封止した配線等にイオンマイグレーション等の問題が生じ難く信頼性が高くなるという点においては、硬化物からの抽出イオン含有量が10ppm未満であることが好ましく、5ppm未満であることがより好ましく、1ppm未満であることがさらに好ましい。
【0215】
この場合、抽出イオン含有量は以下のようにして調べられる。裁断した硬化物1gを超純水50mlとともにテフロン(R)製容器に入れて密閉し、121℃、2気圧、20時間の条件で処理する。得られた抽出液をICP質量分析法(横河アナリティカルシステムズ社製HP−4500使用)によって分析し、得られたNaおよびKの含有量の値を、用いた硬化物中の濃度に換算して求める。一方同じ抽出液をイオンクロマト法(ダイオネクス社製DX−500使用、カラム:AS12−SC)によって分析し、得られたClおよびBrの含有量の値を、用いた硬化物中の濃度に換算して求める。以上のように得られたNa、K、Cl、Brの硬化物中の含有量を合計して抽出イオン含有量とする。
(封止対象)
本発明の封止剤を用いて半導体、電子部品、電子回路、あるいは電気接点を封止することができる。
【0216】
半導体としては通常のシリコンをベースとしたもののみではなく、ガリウム、インジウム、ゲルマニウム、亜鉛等種々の金属をベースとしたものを含む。その他、有機半導体も含む。素子としてはトランジスタ、抵抗、ダイオード等の他、発光ダイオード、半導体レーザー等の発光素子や、各種センサー等の受光素子、さらには太陽電池等も含む。また、メモリー、論理回路などの各種IC、LSI等も含まれる。半導体の形状としても通常の平板状、ブロック状のものの他、薄膜状、ボール状のもの(ボールセミコンダクター)のもの等も含まれる。半導体大きさについても種々適用可能であり、例えば0.3mm角のような小さなものから、25mm角あるいは100mm角のような大型のものでもよい。その他半導体上に設けられたパッシベーション膜等の保護膜や、ハンダバンプ、金バンプ、アルミパッド等の接続部位等についても適宜設定できる。
【0217】
電子部品としてはライバックトランス、コンデンサ等の他、自動車周辺電子部品、液晶周辺電子部品、電池周辺電子部品、有機EL(エレクトロルミネッセンス)周辺電子部品、光記録周辺電子部品等も含む。 自動車周辺電子部品としては、例えば、イグニッションコイル、燃料供給等の各種電子制御用の電子部品、計器部品、照明部品等が挙げられる。液晶周辺電子部品としては、例えば、偏光子、カラーフィルター、TFTのトランジスタ、透明導電膜、液晶等の他、液晶表示装置も含まれる。電池周辺電子部品としては、例えば、太陽電池基板、リチウムイオン電池、燃料電池等が挙げられる。有機EL(エレクトロルミネッセンス)周辺電子部品としては、有機EL基板等が挙げられる。光記録周辺電子部品としては、VD(ビデオディスク)、CD/CD−ROM、CD−R/RW、DVD−R/DVD−RAM、MO/MD、PD(相変化ディスク)、光カード用等のディスク基板、発光部品、ピックアップレンズ、受光部品等が挙げられる。
【0218】
電気回路としては、リジッドプリント基板、フレキシブルプリント基板、ビルドアップ基板の他光電子回路等が挙げられる。
【0219】
電気接点としては基板とケーブルの接続点、ケーブルとケーブルの接続点あるいは基板同士の接続点、基板と素子の接続点、ケーブルと素子の接続点などが挙げられる。
(封止方法)
封止する方法もエポキシ系等の従来の封止材の封止方法として使用あるいは/および提案されているものをはじめ、種々の方法をとることができる。例えば、キャスティング、ポッティング、ディッピング、プレス、コーティング、あるいはスクリーン印刷によって封止することもできるし、トランスファーモールドなどのようにモールディング封止することもできる。また、ディスペンスした後隙間に浸透させる方法(アンダーフィル)によっても封止することができる。
【0220】
封止時に必要に応じ各種処理を施すこともできる。例えば、封止時に発生するボイドの抑制のために封止剤あるいは一部反応させた封止剤を遠心、減圧などにより脱泡する処理などを適用することもできるし、封止した後に脱泡することもできる。
【0221】
封止する際の圧力条件も種々設定でき、常圧、減圧、加圧いずれの方法も適用できる。アンダーフィル等隙間に浸透させる場合や、微細部位への浸透性を高めたい場合等には減圧で実施することが有効であることがある。圧力は一定でもよいし、必要に応じて経時的に連続あるいは段階的に変化させてもよい。
【0222】
封止する場合の温度も種々設定できる。アンダーフィル等隙間に浸透させる場合や、微細部位への浸透性を高めたい場合等には加温状態で実施することが有効であることがある。この場合例えば、50℃〜200℃の温度が適用できる。温度は一定でもよいし、必要に応じて経時的に連続あるいは段階的に変化させてもよい。
(封止剤の具体例)
以下に封止剤の具体的な例を挙げるが、本発明の封止剤はこれに限定されるものではない。
【0223】
半導体の封止剤としては、コンデンサ、トランジスタ、ダイオード、発光ダイオード、IC、LSI、センサー等をキャスティング、ポッティング、ディッピング、トランスファーモールド、コーティング、スクリーン印刷等で封止するための封止剤が挙げられ、より具体的には発光ダイオード、IC、LSI、センサー等のCOB、COF、TABといったポッティング封止剤、フリップチップのアンダーフィル(キャピラリーフロータイプおよびコンプレッションフロータイプ)、BGA、CSP等のICパッケージ類実装時の封止剤(補強用アンダーフィル)、スタックドIC用の封止剤、ウェハレベルCSP用の封止剤等を挙げることができる。その他、半導体前工程に使用されるパッシベーション膜、ジャンクションコート膜、バッファコート膜等の各種保護膜も半導体の封止剤の例である。
【0224】
電子部品の封止剤としては、偏向板、カラーフィルター、TFTのトランジスタ、透明導電膜、液晶表示装置の保護コーティング剤や、セルに充填した液晶の封止剤、太陽電池の保護コーティング剤、リチウムイオン電池や燃料電池の封止剤、有機EL(エレクトロルミネッセンス)の保護コーティング剤、光記録用光源、受光素子のコーティング剤や封止剤、さらに自動車の電子部品周辺の保護コーティング剤、封止剤も挙げられる。
【0225】
電子回路の封止剤としては、リジッドプリント基板、フレキシブルプリント基板材料、ビルドアップ基板のソルダーレジスト、保護コーティング剤等が挙げられる。
【0226】
電気接点の封止剤としては、基板と素子や基板と基板や基板とケーブル等の接点保護(コーティング)剤、ジャンクションコーティング剤等が挙げられる。
(半導体装置)
本発明の封止剤を用いて上記したような方法によって半導体を封止することによって半導体装置を製造することができる。この場合、本発明の封止剤を上記したような用途に使用し、通常の方法によって半導体装置を製造すればよい。
【0227】
半導体装置とは、各種半導体を含む装置であり、例えば、一般にDIP、QFP、SOP、TSOP、PGA、CSP、BGA、PIレジンやセラミックやBTレジンやFR4等各種サブストレートを用いたFCBGA、QFN、COB、COF、TAB、ウェハレベルCSP、スタックドパッケージ、BCC、MCM、SIP等と称されるの各種ICパッケージや、発光ダイオード部品、光センサー部品、およびそれらが搭載された基板、モジュール等が挙げられる。
【0228】
【実施例】
以下に、本発明の実施例および比較例を示すが、本発明は以下によって限定されるものではない。
(合成例1)
5Lの二口フラスコに、攪拌装置、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン1800g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン1440gを入れ、120℃のオイルバス中で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート200g、トルエン200g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)1.44mlの混合液を50分かけて滴下した。得られた溶液をそのまま6時間加温、攪拌した後、未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン及びトルエンを減圧留去した。1H−NMRによりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がトリアリルイソシアヌレートと反応したものであることがわかった(反応物Aと称する)。また、1,2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−NMRによりSiH基の含有量を求めたところ、8.08mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下記のものを主成分として含有している。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有している。
【0229】
【化41】
(合成例2)
1Lの四口フラスコに、磁気攪拌子、滴下漏斗、冷却管をセットした。このフラスコにトルエン200g、1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサン200gを入れ、窒素雰囲気下オイルバス中で50℃に加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル95.0g、白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)31.5μL、トルエン50gの混合物を滴下漏斗から、30分かけて滴下した。1時間同温で加熱した後、未反応の1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンおよびトルエンを減圧留去した。1H−NMRによりこのものは1、3、5、7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテルとヒドロシリル化反応したものであることがわかった(反応物Bと称する)。また、1,2−ジブロモメタンを内部標準に用いて1H−NMRによりSiH基の含有量を求めたところ、6.63mmol/gのSiH基を含有していることがわかった。生成物は混合物であるが、本発明の(B)成分である下記のものを主成分として含有している。また、本発明の(C)成分である白金ビニルシロキサン錯体を含有している。
【0230】
【化42】
(実施例1、2)
(A)成分としてトリアリルイソシアヌレートを用い、(B)成分として合成例1、2で合成した反応物A、Bを用い、(C)成分として白金ビニルシロキサン錯体を用い、(D)成分として球状シリカを用いて表に示した配合で封止剤を作成した。
【0231】
これらの封止剤を用いて粘度、隙間浸透時間、硬化中の重量減少、ゲル化時間を測定した。
【0232】
これらの封止剤を軟膏缶に3mmの深さとなるように入れ、60℃/6時間、70℃/1時間、80℃/1時間、120℃/1時間、150℃/1時間の要領で段階的に加熱を行い硬化物を得た。この硬化物を用いてTg、抽出イオン含有量を測定した。
【0233】
【表1】
粘度:E型粘度計によって23℃での粘度を測定した。
【0234】
隙間浸透時間:アルミ箔スペーサーを2枚のガラス板で挟み込んで、図2のように15mm幅で長さ1.8cmの50μm厚みの隙間を作成した。このものをホットプレート上に静置して設定温度に調整した後、隙間の一辺に封止剤を垂らしてから一辺から1cmの位置に浸透した封止剤が到達するまでの時間を測定した。
【0235】
硬化中の重量減少:熱重量分析装置を用いて封止剤約10mgを室温から150℃まで10℃/分の昇温速度で昇温して、減少した重量の初期重量の割合として求めた。
【0236】
ゲル化時間:設定温度に調整したホットプレート上に厚み50μmのアルミ箔を置き、その上に封止剤約100mgを垂らしてゲル化するまでの時間を測定した。
【0237】
硬化物のTg:3mmx5mmx30mmの角柱状試験片を用いて引張りモード、測定周波数10Hz、歪0.1%、静/動力比1.5、昇温側度5℃/分の条件にて測定した動的粘弾性測定(アイティー計測制御社製DVA−200使用)のtanδのピーク温度により求めた。
【0238】
抽出イオン含有量:裁断した硬化物約1gを超純水50mlとともにテフロン(R)製容器に入れて密閉し、121℃、2気圧、20時間の条件で処理した。得られた抽出液をICP質量分析法(横河アナリティカルシステムズ社製HP−4500使用)によって分析し、得られたNaおよびKの含有量の値を、用いた硬化物中の濃度に換算して求めた。一方同じ抽出液をイオンクロマト法(ダイオネクス社製DX−500使用、カラム:AS12−SC)によって分析し、得られたClおよびBrの含有量の値を、用いた硬化物中の濃度に換算して求めた。以上のように得られたNa、K、Cl、Brの硬化物中の含有量を合計して抽出イオン含有量とした。
【0239】
また、これらの封止剤を隙間浸透時間測定に用いた50μmの隙間に充填したものを、150℃の熱風オーブン中で10分間加熱したところ硬質の硬化物となった。
【0240】
【発明の効果】
本発明の封止剤は低粘度、低温速硬化性であり封止剤として優れた特性を有している。従って、これを用いて信頼性の高い半導体装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る隙間への浸透時間の測定に用いる治具の斜視図である。
【図2】本発明に係る隙間への浸透時間の測定に用いる治具の斜視図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a sealant, and more specifically, a low-viscosity, low-temperature fast-curing and highly practical sealant, whereby an electronic component, an electric circuit, an electrical contact or an electronic component for sealing a semiconductor, The present invention relates to a method for sealing an electric circuit or a semiconductor, a method for manufacturing a semiconductor device, and a semiconductor device in which a semiconductor is sealed.
[0002]
[Prior art]
As a sealant, particularly a semiconductor sealant, an epoxy resin composition mainly composed of a polyfunctional epoxy compound, a phenol novolac curing agent, and an inorganic filler is widely used. In recent years, liquid sealants such as TAB sealing and underfill sealing for flip chip connection have been used in response to demands for miniaturization of semiconductor packages. In general, epoxy resin compositions mainly composed of an epoxy compound, an acid anhydride curing agent, and an inorganic filler are widely used. Fundamental characteristics required for these sealants are heat resistance, adhesion, etc. that do not cause trouble in parts even by a thermal history such as solder reflow.
[0003]
In general, epoxy resin compositions require high temperatures and a long time for curing, and it is difficult to manufacture semiconductor packages and the manufacturing cycle may be lengthened. In order to facilitate manufacturing and speed up the cycle, the manufacturing cost is reduced. In addition, low temperature rapid curability is required. In addition, the liquid sealant is required to have high-speed penetrability into a narrow gap due to further improvement in fluidity by increasing the size and density of a semiconductor.
[0004]
In order to improve the low-temperature fast curing property and the high-speed penetrability as described above, various improvements have been proposed for epoxy resins (Japanese Patent Laid-Open Nos. 5-222270, 6-5743, and 6-206982). JP, 7-165876, JP-A-9-31161, JP-A-9-246435, JP-A-10-101906, JP-A-11-21421, JP-A-11-92549. JP-A-11-140069, JP-A-11-255864, JP-A-11-256612, JP-A-11-269250, JP-A-2000-3982, JP-A-2000-7891, JP 2000-53844, JP 2000-63630).
[0005]
On the other hand, curable compositions using a hydrosilylation reaction that is generally fast curing for the curing reaction have also been proposed (Japanese Patent Laid-Open Nos. 50-100, 9-291214, 1-126336, and 5-295270). ).
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is a low viscosity, low temperature fast curing and highly practical sealant, thereby electronic parts, electric circuits, electric contacts or semiconductors for sealing electronic parts, electric circuits or semiconductors, etc. It is an object to provide a sealing method or a method for manufacturing a semiconductor device, and a semiconductor device in which a semiconductor is sealed thereby.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve such a problem, the present inventors have conducted intensive research, and as a result, (A) an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups, (B) 1 By providing a sealing agent characterized in that it contains, as essential components, a compound containing at least two SiH groups in the molecule, (C) a hydrosilylation catalyst, and (D) a silica-based filler. It was found that the problem can be solved, and the present invention was achieved.
[0008]
That is, the present invention
(A) an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with SiH groups in one molecule, (B) a compound containing at least two SiH groups in one molecule, (C) It is a sealing agent (Claim 1) characterized by containing a hydrosilylation catalyst, (D) filler as an essential component,
The sealant according to claim 1, wherein the component (A) contains at least 0.001 mol of carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups per gram of component (A). (Claim 2)
(A) The sealant according to claim 1 or 2, wherein the component (A) is composed of only C, H, N, O, S, and halogen as constituent elements. Yes,
The component (A) contains (a) 1 to 6 vinyl groups in one molecule, (b) the molecular weight is less than 900, and (c) the viscosity at 23 ° C. is less than 1000 poise. It is a sealant (claim 4) according to any one of claims 1 to 3, characterized in that it is an essential condition.
(A) component is the following general formula (I)
[0009]
[Chemical 3]
(Where R 1 Represents a monovalent organic group having 1 to 50 carbon atoms, and each R 1 May be different or the same. The sealant (claim 5) according to any one of claims 1 to 3, wherein the sealant is an organic compound represented by
The molecular weight of (B) component is 50-700, It is the sealing agent (Claim 6) of any one of Claims 1 thru | or 5,
The component (B) is an organic compound (α) containing at least one carbon-carbon double bond having reactivity with a SiH group in one molecule, and a chain having at least two SiH groups in one molecule. And / or a cyclic polyorganosiloxane (β) which is a compound obtainable by a hydrosilylation reaction. The sealing agent according to any one of claims 1 to 6 (claim 7). ) And
The component (β) is represented by the following general formula (II)
[0010]
[Formula 4]
(Wherein R 2 Represents an organic group having 1 to 6 carbon atoms, and n represents a number of 3 to 10. It is a cyclic polyorganosiloxane having at least 3 SiH groups in one molecule represented by the formula (8):
The component (D) is a silica-based filler, and the sealant (claim 9) according to any one of claims 1 to 8,
(D) The sealant (claim 10) according to any one of claims 1 to 9, wherein the component (D) is a filler having an average particle size of 10 µm or less,
The sealant according to any one of claims 1 to 10, wherein the component (D) is a filler having a content of particles having a particle size of 50 µm or more of 1% by weight or less (claim 11). And
(D) Component is a spherical filler, The sealant (Claim 12) according to any one of claims 1 to 11,
The sealant (claim 13) according to any one of claims 1 to 12, wherein the viscosity at 23 ° C is 1000 Pa · s or less.
The sealing agent (Claim 14) according to any one of claims 1 to 13, wherein the penetration time into a gap of 50 µm at 60 ° C is 120 seconds / cm or less.
The sealant (claim 15) according to any one of claims 1 to 14, characterized in that a weight loss during curing is 5% by weight or less.
The sealant (claim 16) according to any one of claims 1 to 15, wherein the gelled time of the cured product at 120 ° C is within 120 seconds,
Tg of hardened | cured material is 100 degreeC or more, It is the sealing agent as described in any one of Claims 1 thru | or 16 (Claim 17),
The sealant (claim 18) according to any one of claims 1 to 17, wherein the extracted ion content from the cured product is less than 10 ppm.
The sealant according to any one of claims 1 to 18 used for sealing a semiconductor (claim 19),
An underfill comprising the sealant according to claim 19 (claim 20),
An electronic component, an electric circuit, or an electrical contact is sealed with the sealing agent according to any one of claims 1 to 18. 21)
A semiconductor sealing method (Claim 22), wherein the semiconductor is sealed with the sealing agent according to Claim 19 or the underfill according to Claim 20, and the sealing according to Claim 19 A semiconductor device manufacturing method (Claim 23), wherein the semiconductor is sealed with an agent or the underfill according to Claim 20.
A semiconductor device in which a semiconductor is sealed with the sealing agent according to claim 19 or the underfill according to claim 20 (claim 24).
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
((A) component)
First, the component (A) in the present invention will be described.
[0012]
The component (A) is not particularly limited as long as it is an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in one molecule. Organic compounds do not contain siloxane units (Si-O-Si) such as polysiloxane-organic block copolymers and polysiloxane-organic graft copolymers, but only C, H, N, O, S, and halogen as constituent elements It is preferable that it contains.
Those containing siloxane units have gas permeability and repelling problems.
[0013]
The bonding position of the carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group is not particularly limited, and may be present anywhere in the molecule.
[0014]
The organic compound (A) can be classified into an organic polymer compound and an organic monomer compound.
[0015]
Examples of organic polymer compounds include polyether, polyester, polyarylate, polycarbonate, saturated hydrocarbon, unsaturated hydrocarbon, polyacrylate ester, polyamide, phenol-formaldehyde (phenolic resin) ), Polyimide compounds can be used.
[0016]
Examples of organic monomer compounds include aromatic hydrocarbons such as phenols, bisphenols, benzene and naphthalene: aliphatic hydrocarbons such as linear and alicyclic: heterocyclic compounds and their A mixture etc. are mentioned.
[0017]
Although it does not specifically limit as a carbon-carbon double bond which has reactivity with SiH group of (A) component, The following general formula (III)
[0018]
[Chemical formula 5]
(Where R Three Represents a hydrogen atom or a methyl group. ) Is preferred from the viewpoint of reactivity. In addition, from the availability of raw materials,
[0019]
[Chemical 6]
The groups shown are particularly preferred.
[0020]
As the carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group of the component (A), the following general formula (IV)
[0021]
[Chemical 7]
(Where R Four Represents a hydrogen atom or a methyl group. ) Is preferable from the viewpoint that the cured product has high heat resistance. In addition, from the availability of raw materials,
[0022]
[Chemical 8]
The alicyclic groups shown are particularly preferred.
[0023]
The carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group may be directly bonded to the skeleton portion of the component (A) or may be covalently bonded via a divalent or higher valent substituent. The divalent or higher valent substituent is not particularly limited as long as it is a substituent having 0 to 10 carbon atoms, but preferably includes only C, H, N, O, S, and halogen as constituent elements.
Examples of these substituents include
[0024]
[Chemical 9]
[0025]
Embedded image
Is mentioned. Moreover, two or more of these divalent or higher valent substituents may be connected by a covalent bond to constitute one divalent or higher valent substituent.
[0026]
Examples of the group covalently bonded to the skeleton as described above include vinyl group, allyl group, methallyl group, acrylic group, methacryl group, 2-hydroxy-3- (allyloxy) propyl group, 2-allylphenyl group, 3 -Allylphenyl group, 4-allylphenyl group, 2- (allyloxy) phenyl group, 3- (allyloxy) phenyl group, 4- (allyloxy) phenyl group, 2- (allyloxy) ethyl group, 2,2-bis (allyl) Oxymethyl) butyl group, 3-allyloxy-2, 2-bis (allyloxymethyl) propyl group,
[0027]
Embedded image
Is mentioned.
[0028]
Specific examples of the component (A) include diallyl phthalate, triallyl trimellitate, diethylene glycol bisallyl carbonate, trimethylolpropane diallyl ether, pentaerythritol triallyl ether, 1,1,2,2, -tetraallyloxy. Ethane, diarylidene pentaerythritol, triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, 1,2,4-trivinylcyclohexane, divinylbenzenes (having a purity of 50 to 100%, preferably having a purity of 80 to 100% ), Divinylbiphenyl, 1,3-diisopropenylbenzene, 1,4-diisopropenylbenzene, and oligomers thereof, 1,2-polybutadiene (1,2 ratio of 10 to 100%, preferably 1,2) (The ratio is 50 to 100%) Allyl ether rack phenol, allylated polyphenylene oxide,
[0029]
Embedded image
[0030]
Embedded image
In addition, there may be mentioned those in which part or all of the glycidyl group of a conventionally known epoxy resin is replaced with an allyl group.
[0031]
As the component (A), it is also possible to use low molecular weight compounds that are difficult to express by dividing into a skeleton portion and a carbon-carbon double bond as described above. Specific examples of these low molecular weight compounds include aliphatic chain polyene compound systems such as butadiene, isoprene, octadiene and decadiene, fats such as cyclopentadiene, cyclohexadiene, cyclooctadiene, dicyclopentadiene, tricyclopentadiene and norbornadiene. Examples thereof include aromatic cyclic polyene compound systems and substituted aliphatic cyclic olefin compound systems such as vinylcyclopentene and vinylcyclohexene.
[0032]
The component (A) preferably contains 0.001 mol or more of a carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group per 1 g of the component (A) from the viewpoint of further improving the heat resistance. What contains 0.005 mol or more per is more preferable, and what contains 0.008 mol or more is still more preferable.
[0033]
The number of carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group of component (A) should be on average at least two per molecule, but may exceed 2 if it is desired to further improve the mechanical strength. Preferably, it is 3 or more. When the number of carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group of component (A) is 1 or less per molecule, only a graft structure is formed even if it reacts with component (B). Don't be.
[0034]
From the viewpoint of good reactivity as the component (A), it is preferable that one or more vinyl groups are contained in one molecule, and two or more vinyl groups are contained in one molecule. Is more preferable. Further, from the viewpoint that the storage stability tends to be good, it is preferable that 6 or less vinyl groups are contained in one molecule, and it is more preferable that 4 or less vinyl groups are contained in one molecule.
[0035]
The component (A) preferably has a molecular weight of less than 900, preferably less than 700, from the viewpoint of high mechanical heat resistance and from the viewpoint of low formability of the raw material liquid and good moldability and handleability. More preferably, those less than 500 are more preferable.
[0036]
As the component (A), in order to obtain uniform mixing with other components and good workability, the viscosity is preferably less than 1000 poise at 23 ° C., more preferably less than 300 poise, More preferred is less than 30 poise. The viscosity can be measured with an E-type viscometer.
[0037]
As the component (A), those having a small content of a phenolic hydroxyl group and / or a compound having a phenolic hydroxyl group derivative are preferable from the viewpoint of suppression of coloring, particularly yellowing. What does not contain the compound which has a derivative is preferable. In the present invention, the phenolic hydroxyl group means a hydroxyl group directly bonded to an aromatic hydrocarbon nucleus exemplified by a benzene ring, naphthalene ring, anthracene ring, etc., and the phenolic hydroxyl group derivative means a hydrogen atom of the above-mentioned phenolic hydroxyl group. A group substituted by an alkyl group such as a methyl group or an ethyl group, an alkenyl group such as a vinyl group or an allyl group, an acyl group such as an acetoxy group, or the like.
[0038]
From the viewpoint of good optical properties such as low birefringence and low photoelastic coefficient and good weather resistance, the component weight ratio in the aromatic ring (A) component is 50 wt. % Or less, preferably 40% by weight or less, more preferably 30% by weight or less. Most preferred are those that do not contain an aromatic hydrocarbon ring.
[0039]
From the viewpoint that the cured product obtained is less colored, has high optical transparency, and has high light resistance, the component (A) includes vinylcyclohexene, dicyclopentadiene, triallyl isocyanurate, 2,2-bis (4 -Hydroxycyclohexyl) propane diallyl ether, 1,2,4-trivinylcyclohexane is preferred, triallyl isocyanurate, 2,2-bis (4-hydroxycyclohexyl) propane diallyl ether, 1,2,4-trivinyl Cyclohexane is particularly preferred.
[0040]
(A) As a component, you may have another reactive group. Examples of the reactive group in this case include an epoxy group, an amino group, a radical polymerizable unsaturated group, a carboxyl group, an isocyanate group, a hydroxyl group, and an alkoxysilyl group. When it has these functional groups, the adhesiveness of the resulting curable composition tends to be high, and the strength of the resulting cured product tends to be high. Of these functional groups, an epoxy group is preferable from the viewpoint that the adhesiveness can be further increased. Moreover, it is preferable to have 1 or more reactive groups in one molecule on average from the point that the heat resistance of the obtained cured product tends to be high.
[0041]
(A) component can be used individually or in mixture of 2 or more types.
(General formula (I))
As the component (A), from the viewpoint of high heat resistance and transparency, the following general formula (I)
[0042]
Embedded image
(Where R 1 Represents a monovalent organic group having 1 to 50 carbon atoms, and each R 1 May be different or the same. ) Is preferred.
[0043]
R in the above general formula (I) 1 As, from the viewpoint that the heat resistance of the obtained cured product can be higher, a monovalent organic group having 1 to 20 carbon atoms is preferable, and a monovalent organic group having 1 to 10 carbon atoms. It is more preferable that it is a monovalent organic group having 1 to 4 carbon atoms. These preferred R 1 Examples of the methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, phenyl group, benzyl group, phenethyl group, vinyl group, allyl group, glycidyl group,
[0044]
Embedded image
Etc.
[0045]
R in the above general formula (I) 1 From the viewpoint that the adhesiveness of the obtained cured product with various materials can be improved, three R 1 It is preferable that at least one of them is a monovalent organic group having 1 to 50 carbon atoms including one or more epoxy groups,
[0046]
Embedded image
It is more preferable that it is a C1-C50 monovalent organic group containing 1 or more of epoxy groups represented by these. These preferred R 1 Examples of are glycidyl groups,
[0047]
Embedded image
Etc.
[0048]
R in the above general formula (I) 1 From the viewpoint that the chemical thermal stability of the resulting cured product can be improved, it contains 2 or less oxygen atoms and contains only C, H and O as constituent elements and has 1 to 50 carbon atoms. A monovalent organic group is preferable, and a monovalent hydrocarbon group having 1 to 50 carbon atoms is more preferable. These preferred R 1 Examples of the methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, phenyl group, benzyl group, phenethyl group, vinyl group, allyl group, glycidyl group,
[0049]
Embedded image
Etc.
[0050]
R in the above general formula (I) 1 From the viewpoint of improving the reactivity, the three R 1 At least one of them
[0051]
Embedded image
It is preferable that it is a C1-C50 monovalent organic group containing 1 or more groups represented by general formula (III) below.
[0052]
Embedded image
(Where R Three Represents a hydrogen atom or a methyl group. It is more preferable that it is a C1-C50 monovalent organic group containing 1 or more groups represented by this,
3 R 1 At least two of the following general formula (V)
[0053]
Embedded image
(Where R Five Represents a direct bond or a divalent organic group having 1 to 48 carbon atoms; 6 Represents a hydrogen atom or a methyl group. ) Organic compounds represented by (a plurality of R Five And R 6 May be different or the same. More preferably,
[0054]
R in the general formula (V) Five Is a direct bond or a divalent organic group having 1 to 48 carbon atoms, but from the viewpoint that the resulting cured product can have higher heat resistance, it is a direct bond or a divalent organic group having 1 to 20 carbon atoms. It is preferably a group, more preferably a direct bond or a divalent organic group having 1 to 10 carbon atoms, and further preferably a direct bond or a divalent organic group having 1 to 4 carbon atoms. These preferred R Five As an example of
[0055]
Embedded image
Etc.
[0056]
R in the general formula (V) Five From the viewpoint that the chemical thermal stability of the resulting cured product can be improved, the number of carbon atoms containing a direct bond or two or less oxygen atoms and containing only C, H, and O as constituent elements is one. It is preferably a divalent organic group having ˜48, more preferably a direct bond or a divalent hydrocarbon group having 1 to 48 carbon atoms. These preferred R Five As an example of
[0057]
Embedded image
Is mentioned.
[0058]
R in the general formula (V) 6 Is a hydrogen atom or a methyl group, and a hydrogen atom is preferred from the viewpoint of good reactivity.
[0059]
However, in the preferred examples of the organic compound represented by the general formula (I) as described above, it is necessary to contain at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group in one molecule. is there. From the viewpoint that heat resistance can be further improved, an organic compound containing three or more carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in one molecule is more preferable.
[0060]
Preferred specific examples of the organic compound represented by the above general formula (I) include triallyl isocyanurate,
[0061]
Embedded image
Etc.
[0062]
In addition, from the viewpoint of having good compatibility with the component (B), and from the viewpoint that the problem of outgas from the sealant that can reduce the volatility of the component (A) is less likely to occur, As described above as an example, one or more compounds selected from organic compounds containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in one molecule, a chain having SiH groups, and A reaction product with / or cyclic organopolysiloxane (β) is also preferred.
((Β) component)
The (β) component is a linear and / or cyclic polyorganosiloxane having a SiH group.
[0063]
Specifically, for example
[0064]
Embedded image
[0065]
Embedded image
Is mentioned.
[0066]
Here, from the viewpoint that compatibility with an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group is easily improved, the following general formula (II)
[0067]
Embedded image
(Wherein R 2 Represents an organic group having 1 to 6 carbon atoms, and n represents a number of 3 to 10. And a cyclic polyorganosiloxane having at least 3 SiH groups in one molecule is preferred.
[0068]
Substituent R in the compound represented by the general formula (II) 2 Is preferably composed of C, H and O, more preferably a hydrocarbon group, and even more preferably a methyl group.
[0069]
In view of availability, 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane is preferable.
[0070]
Various (β) components as described above can be used alone or in admixture of two or more.
(Reaction of an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH group in one molecule and (β) component)
Next, as component (A) of the present invention, an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with SiH groups in one molecule and (β) component are obtained by hydrosilylation reaction. The hydrosilylation reaction between an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in one molecule and the (β) component in the case of using a compound capable of reacting with SiH will be described.
[0071]
A hydrosilylation reaction of an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with a SiH group in one molecule and the (β) component results in a plurality of compounds containing the component (A) of the present invention. However, the curable composition of the present invention can be prepared by using the mixture as it is without separating the component (A).
[0072]
Carbon-carbon double having reactivity with SiH group when hydrosilylation reaction of organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with SiH group in one molecule and (β) component The mixing ratio of the organic compound containing at least two bonds in one molecule and the (β) component is not particularly limited, but generally is reactive with the SiH group to be mixed in that gelation during the reaction can be suppressed. In the (β) component to be mixed with the total number (X) of carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds in one molecule The ratio of the total number of SiH groups (Y) is preferably X / Y ≧ 2, more preferably X / Y ≧ 3. Moreover, it is preferable that it is 10> = X / Y from the point that compatibility with (B) component of (A) component becomes easy, and it is more preferable that it is 5> = X / Y.
[0073]
In the case of hydrosilylation reaction of an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH group in one molecule and the (β) component, an appropriate catalyst may be used. As the catalyst, for example, the following can be used. Platinum simple substance, alumina, silica, carbon black or the like supported on solid platinum, chloroplatinic acid, a complex of chloroplatinic acid and alcohol, aldehyde, ketone or the like, platinum-olefin complex (for example, Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 (PPh Three ) 2 , Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 Cl 2 ), Platinum-vinylsiloxane complexes (e.g., Pt (ViMe 2 SiOSiMe 2 Vi) n , Pt [(MeViSiO) Four ] m ), Platinum-phosphine complexes (e.g. Pt (PPh Three ) Four , Pt (PBu Three ) Four ), Platinum-phosphite complexes (e.g. Pt [P (OPh) Three ] Four , Pt [P (OBu) Three ] Four ) (Wherein Me represents a methyl group, Bu represents a butyl group, Vi represents a vinyl group, Ph represents a phenyl group, and n and m represent integers), dicarbonyldichloroplatinum, a Karlstedt catalyst, A platinum-hydrocarbon complex described in Ashby, U.S. Pat. Nos. 3,159,601 and 3,159,622, and a platinum alcoholate catalyst described in Lamoreaux, U.S. Pat. No. 3,220,972. Can be mentioned. In addition, platinum chloride-olefin complexes described in Modic US Pat. No. 3,516,946 are also useful in the present invention.
[0074]
Examples of catalysts other than platinum compounds include RhCl (PPh) Three , RhCl Three , RhAl 2 O Three , RuCl Three , IrCl Three , FeCl Three AlCl Three , PdCl 2 ・ 2H 2 O, NiCl 2 TiCl Four , Etc.
[0075]
Of these, chloroplatinic acid, platinum-olefin complexes, platinum-vinylsiloxane complexes and the like are preferable from the viewpoint of catalytic activity. Moreover, these catalysts may be used independently and may be used together 2 or more types.
[0076]
The addition amount of the catalyst is not particularly limited, but the lower limit of the preferred addition amount is sufficient with respect to 1 mole of SiH group of the (β) component in order to have sufficient curability and keep the cost of the curable composition relatively low. 10 -8 Mole, more preferably 10 -6 The upper limit of the preferable addition amount is 10 with respect to 1 mol of SiH groups of the (β) component. -1 Mole, more preferably 10 -2 Is a mole.
[0077]
In addition, a cocatalyst can be used in combination with the above catalyst. Examples thereof include phosphorus compounds such as triphenylphosphine, 1,2-diester compounds such as dimethyl maleate, 2-hydroxy-2-methyl-1 -Acetylene alcohol compounds such as butyne, sulfur compounds such as simple sulfur, amine compounds such as triethylamine, and the like. The addition amount of the cocatalyst is not particularly limited, but the lower limit of the preferred addition amount with respect to 1 mol of the hydrosilylation catalyst is 10 -2 Mole, more preferably 10 -1 The upper limit of the preferable addition amount is 10 mol. 2 Mol, more preferably 10 mol.
[0078]
Various methods can be used as a method of mixing the organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with the SiH group in the case of reaction, the (β) component, and the catalyst. However, a method in which a catalyst is mixed with an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups in one molecule and (β) component is mixed. If the catalyst is mixed with a mixture of an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group in one molecule and the (β) component, it is difficult to control the reaction. In the case of adopting a method of mixing an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups into a mixture of component (β) and a catalyst, in the presence of the catalyst ( Since β) is reactive with moisture mixed therein, it may be altered.
[0079]
The reaction temperature can be variously set. In this case, the lower limit of the preferable temperature range is 30 ° C., more preferably 50 ° C., and the upper limit of the preferable temperature range is 200 ° C., more preferably 150 ° C. If the reaction temperature is low, the reaction time for sufficiently reacting becomes long, and if the reaction temperature is high, it is not practical. The reaction may be carried out at a constant temperature, but the temperature may be changed in multiple steps or continuously as required.
[0080]
Various reaction times and pressures during the reaction can be set as required.
[0081]
A solvent may be used during the hydrosilylation reaction. Solvents that can be used are not particularly limited as long as they do not inhibit the hydrosilylation reaction. Specific examples include hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, hexane, heptane, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane, 1, Ether solvents such as 3-dioxolane and diethyl ether, ketone solvents such as acetone and methyl ethyl ketone, and halogen solvents such as chloroform, methylene chloride and 1,2-dichloroethane can be preferably used. The solvent can also be used as a mixed solvent of two or more types. As the solvent, toluene, tetrahydrofuran, 1,3-dioxolane and chloroform are preferable. The amount of solvent to be used can also be set as appropriate.
[0082]
In addition, various additives may be used for the purpose of controlling reactivity.
[0083]
After reacting (β) component with an organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with SiH group in one molecule, it has reactivity with solvent and / or unreacted SiH group Organic compounds containing at least two carbon-carbon double bonds per molecule and / or (β) component can also be removed. By removing these volatile components, the obtained component (A) does not have a volatile component, so that in the case of curing with the component (B), problems of voids and cracks due to the volatilization of the volatile components are less likely to occur. Examples of the removal method include treatment with activated carbon, aluminum silicate, silica gel and the like in addition to vacuum devolatilization. When devolatilizing under reduced pressure, it is preferable to treat at a low temperature. The upper limit of the preferable temperature in this case is 100 ° C, more preferably 60 ° C. When treated at high temperatures, it tends to be accompanied by alterations such as thickening.
[0084]
Examples of the component (A) which is a reaction product of the organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH group in one molecule and the component (β) are bisphenol. A reaction product of diallyl ether and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, reaction product of vinylcyclohexene and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, divinylbenzene and 1,3,5, Reaction product of 7-tetramethylcyclotetrasiloxane, reaction product of dicyclopentadiene and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, triallyl isocyanurate and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane Reaction of diallyl monoglycidyl isocyanurate and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane Applied Physics, etc. can be mentioned.
((B) component)
Next, the compound which has SiH group which is (B) component is demonstrated.
[0085]
The component (B) of the present invention is a compound containing at least two SiH groups in one molecule.
[0086]
The component (B) is not particularly limited as long as it is a compound containing at least two SiH groups in one molecule. For example, the compound described in International Publication WO 96/15194 is at least two SiH groups in one molecule. Those having a group can be used.
[0087]
Among these, from the viewpoint of availability, a chain and / or cyclic organopolysiloxane having at least two SiH groups in one molecule is preferable, and from the viewpoint of good compatibility with the component (A), Furthermore, the following general formula (II)
[0088]
Embedded image
(Wherein R 2 Represents an organic group having 1 to 6 carbon atoms, and n represents a number of 3 to 10. The cyclic organopolysiloxane having at least two SiH groups in one molecule is preferred.
[0089]
Substituent R in the compound represented by the general formula (II) 2 Is preferably composed of C, H and O, more preferably a hydrocarbon group, and even more preferably a methyl group.
[0090]
The compound represented by the general formula (II) is preferably 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane from the viewpoint of availability.
[0091]
The molecular weight of the component (B) is not particularly limited and any one can be suitably used, but a low molecular weight is preferably used from the viewpoint of easier expression of fluidity. Specifically, the molecular weight is preferably 50 to 100,000, more preferably 50 to 1,000, and still more preferably 50 to 700.
[0092]
Component (B) can be used alone or in combination of two or more.
[0093]
From the viewpoint of having good compatibility with the component (A), and from the viewpoint that the problem of outgas from the sealant that can lower the volatility of the component (B) is less likely to occur, the component (B) is SiH. Organic compound (α) containing at least one carbon-carbon double bond having reactivity with a group, and chain and / or cyclic polyorgano having at least two SiH groups in one molecule A compound that can be obtained by hydrosilylation reaction of siloxane (β) is preferred.
((Α) component)
Here, the component (α) is the component (A) described above, and the same component (α1) as the organic compound containing at least two carbon-carbon double bonds reactive with the SiH group in one molecule is used. Can do. When the (α1) component is used, the resulting cured product has a high crosslink density and tends to have a high mechanical strength and a high reliability.
[0094]
In addition, an organic compound (α2) containing one carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group in one molecule can also be used. When the (α2) component is used, the resulting cured product is likely to have low elasticity, and easily becomes a highly reliable sealant due to low stress.
((Α2) component)
The component (α2) is not particularly limited as long as it is an organic compound containing one carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group in one molecule, but the component (B) is in phase with the component (A). In terms of improved solubility, the compound does not contain a siloxane unit (Si—O—Si) such as a polysiloxane-organic block copolymer or polysiloxane-organic graft copolymer, and C, H, N as constituent elements. , O, S, and halogen are preferred.
[0095]
The bonding position of the carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group of the (α2) component is not particularly limited and may be present anywhere in the molecule.
[0096]
The (α2) component compound can be classified into a polymer compound and a monomer compound.
[0097]
Examples of the polymer compound include polysiloxane, polyether, polyester, polyarylate, polycarbonate, saturated hydrocarbon, unsaturated hydrocarbon, polyacrylate ester, polyamide, phenol-formaldehyde ( Phenol resin type) and polyimide type compounds can be used.
[0098]
Examples of monomer compounds include aromatic hydrocarbons such as phenols, bisphenols, benzene, and naphthalene: aliphatic hydrocarbons such as straight-chain and alicyclics: heterocyclic compounds, and silicon-based compounds. Examples thereof include compounds and mixtures thereof.
[0099]
Although it does not specifically limit as a carbon-carbon double bond which has the reactivity with SiH group of ((alpha) 2) component, The following general formula (III)
[0100]
Embedded image
(Where R Three Represents a hydrogen atom or a methyl group. ) Is preferred from the viewpoint of reactivity. In addition, from the availability of raw materials,
[0101]
Embedded image
The groups shown are particularly preferred.
[0102]
As the carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group of the component (α2), the following general formula (IV)
[0103]
Embedded image
(Where R Four Represents a hydrogen atom or a methyl group. ) Is preferable from the viewpoint that the cured product has high heat resistance. In addition, from the availability of raw materials,
[0104]
Embedded image
The alicyclic groups shown are particularly preferred.
[0105]
The carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group may be directly bonded to the skeleton portion of the (α2) component, or may be covalently bonded via a divalent or higher substituent. The divalent or higher valent substituent is not particularly limited as long as it is a substituent having 0 to 10 carbon atoms. However, in terms that the component (B) is easily compatible with the component (A), C, Those containing only H, N, O, S and halogen are preferred. Examples of these substituents include
[0106]
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[0107]
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Is mentioned. Moreover, two or more of these divalent or higher valent substituents may be connected by a covalent bond to constitute one divalent or higher valent substituent.
[0108]
Examples of the group covalently bonded to the skeleton as described above include vinyl group, allyl group, methallyl group, acrylic group, methacryl group, 2-hydroxy-3- (allyloxy) propyl group, 2-allylphenyl group, 3 -Allylphenyl group, 4-allylphenyl group, 2- (allyloxy) phenyl group, 3- (allyloxy) phenyl group, 4- (allyloxy) phenyl group, 2- (allyloxy) ethyl group, 2,2-bis (allyl) Oxymethyl) butyl group, 3-allyloxy-2, 2-bis (allyloxymethyl) propyl group,
[0109]
Embedded image
Is mentioned.
[0110]
Specific examples of the component (α2) include propene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-heptene, 1-octene, 1-nonene, 1-decene, 1-dodecene, 1-undecene, Idemitsu Petrochemical's linearene, 4,4-dimethyl-1-pentene, 2-methyl-1-hexene, 2,3,3-trimethyl-1-butene, 2,4,4-trimethyl-1-pentene, etc. Chain aliphatic hydrocarbon compounds such as cyclohexene, methylcyclohexene, methylenecyclohexane, norbornylene, ethylidenecyclohexane, vinylcyclohexane, camphene, carene, α-pinene, β-pinene and the like, Styrene, α-methylstyrene, indene, phenylacetylene, 4-ethynyltoluene, allylbenzene, 4- Aromatic hydrocarbon compounds such as phenyl-1-butene, allyl ethers such as alkyl allyl ether and allyl phenyl ether, glycerin monoallyl ether, ethylene glycol monoallyl ether, 4-vinyl-1,3-dioxolane- Substitution of aliphatic compounds such as 2-one, aromatic compounds such as 1,2-dimethoxy-4-allylbenzene, o-allylphenol, monoallyl dibenzyl isocyanurate, monoallyl diglycidyl isocyanurate, etc. Examples include isocyanurates, silicon compounds such as vinyltrimethylsilane, vinyltrimethoxysilane, and vinyltriphenylsilane. Furthermore, polyether resins such as one-end allylated polyethylene oxide and one-end allylated polypropylene oxide, hydrocarbon resins such as one-end allylated polyisobutylene, one-end allylated polybutyl acrylate, one-end allylated polymethyl methacrylate Examples thereof also include polymers or oligomers having a vinyl group at one end, such as acrylic resins.
[0111]
The structure may be linear or branched, and the molecular weight is not particularly limited, and various types can be used. The molecular weight distribution is not particularly limited, but the molecular weight distribution is preferably 3 or less, more preferably 2 or less, and more preferably 1.5 or less in that the viscosity of the mixture is low and the moldability is likely to be good. More preferably it is.
[0112]
In the case where the glass transition temperature of the component (α2) is present, there is no particular limitation on this, and various materials are used. However, the glass point transfer temperature is 100 ° C. or lower in that the obtained cured product tends to be tough. Preferably, it is 50 ° C. or lower, and more preferably 0 ° C. or lower. Examples of preferred resins include polybutyl acrylate resins. Conversely, the glass transition temperature is preferably 100 ° C. or higher, more preferably 120 ° C. or higher, further preferably 150 ° C. or higher, in that the heat resistance of the cured product obtained is increased. Most preferably, it is 170 ° C. or higher. The glass transition temperature can be determined as a temperature at which tan δ exhibits a maximum in the dynamic viscoelasticity measurement.
[0113]
The component (α2) is preferably a hydrocarbon compound in that the heat resistance of the resulting cured product is increased. In this case, the preferable lower limit of the carbon number is 7, and the preferable upper limit of the carbon number is 10.
[0114]
The component (α2) may have other reactive groups. Examples of the reactive group in this case include an epoxy group, an amino group, a radical polymerizable unsaturated group, a carboxyl group, an isocyanate group, a hydroxyl group, and an alkoxysilyl group. When it has these functional groups, the adhesiveness of the resulting curable composition tends to be high, and the strength of the resulting cured product tends to be high. Of these functional groups, an epoxy group is preferable from the viewpoint that the adhesiveness can be further increased. Moreover, it is preferable to have 1 or more reactive groups in one molecule on average from the point that the heat resistance of the obtained cured product tends to be high. Specific examples include monoallyl diglycidyl isocyanurate, allyl glycidyl ether, allyloxyethyl methacrylate, allyloxyethyl acrylate, vinyltrimethoxysilane, and the like.
[0115]
As the above (α2) component, a single component may be used, or a plurality of components may be used in combination.
((Β) component)
The component (β) is a linear and / or cyclic polyorganosiloxane having at least two SiH groups in one molecule.
[0116]
Specifically, for example
[0117]
Embedded image
[0118]
Embedded image
Is mentioned.
[0119]
Here, from the viewpoint of easy compatibility with the component (α), the following general formula (II)
[0120]
Embedded image
(Wherein R 2 Represents an organic group having 1 to 6 carbon atoms, and n represents a number of 3 to 10. And a cyclic polyorganosiloxane having at least 3 SiH groups in one molecule is preferred.
[0121]
Substituent R in the compound represented by the general formula (II) 2 Is preferably composed of C, H and O, more preferably a hydrocarbon group, and even more preferably a methyl group.
[0122]
In view of availability, 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane is preferable.
[0123]
Various (β) components as described above can be used alone or in admixture of two or more.
(Reaction of (α) component and (β) component)
Next, hydrosilylation of (α) component and (β) component in the case of using a compound obtained by hydrosilylation reaction of (α) component and (β) component as component (B) of the present invention The reaction will be described.
[0124]
In addition, when the (α) component and the (β) component are subjected to a hydrosilylation reaction, a mixture of a plurality of compounds containing the (B) component of the present invention may be obtained, but without separating the (B) component therefrom. The curable composition of the present invention can be prepared using the mixture as it is.
[0125]
The mixing ratio of the (α) component and the (β) component when the (α) component and the (β) component are subjected to a hydrosilylation reaction is not particularly limited, but the hydrosilylation of the obtained (B) component and (A) component is not limited. In view of the strength of the cured product due to the above, since it is preferable that the component (B) has a larger amount of SiH groups, the total number of carbon-carbon double bonds having reactivity with the SiH groups in the component (α) to be mixed ( The ratio of X) to the total number of SiH groups (Y) in the (β) component to be mixed is preferably Y / X ≧ 2, and more preferably Y / X ≧ 3. Moreover, it is preferable that it is 10> = Y / X from the point that compatibility with the (A) component of (B) component becomes easy, and it is more preferable that it is 5> = Y / X.
[0126]
When the (α) component and the (β) component are subjected to a hydrosilylation reaction, an appropriate catalyst may be used. As the catalyst, for example, the following can be used. Platinum simple substance, alumina, silica, carbon black or the like supported on solid platinum, chloroplatinic acid, a complex of chloroplatinic acid and alcohol, aldehyde, ketone or the like, platinum-olefin complex (for example, Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 (PPh Three ) 2 , Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 Cl 2 ), Platinum-vinylsiloxane complexes (e.g., Pt (ViMe 2 SiOSiMe 2 Vi) n , Pt [(MeViSiO) Four ] m ), Platinum-phosphine complexes (e.g. Pt (PPh Three ) Four , Pt (PBu Three ) Four ), Platinum-phosphite complexes (e.g. Pt [P (OPh) Three ] Four , Pt [P (OBu) Three ] Four ) (Wherein Me represents a methyl group, Bu represents a butyl group, Vi represents a vinyl group, Ph represents a phenyl group, and n and m represent integers), dicarbonyldichloroplatinum, a Karlstedt catalyst, A platinum-hydrocarbon complex described in Ashby, U.S. Pat. Nos. 3,159,601 and 3,159,622, and a platinum alcoholate catalyst described in Lamoreaux, U.S. Pat. No. 3,220,972. Can be mentioned. In addition, platinum chloride-olefin complexes described in Modic US Pat. No. 3,516,946 are also useful in the present invention.
[0127]
Examples of catalysts other than platinum compounds include RhCl (PPh) Three , RhCl Three , RhAl 2 O Three , RuCl Three , IrCl Three , FeCl Three AlCl Three , PdCl 2 ・ 2H 2 O, NiCl 2 TiCl Four , Etc.
[0128]
Of these, chloroplatinic acid, platinum-olefin complexes, platinum-vinylsiloxane complexes and the like are preferable from the viewpoint of catalytic activity. Moreover, these catalysts may be used independently and may be used together 2 or more types.
[0129]
The addition amount of the catalyst is not particularly limited, but the lower limit of the preferred addition amount is sufficient with respect to 1 mole of SiH group of the (β) component in order to have sufficient curability and keep the cost of the curable composition relatively low. 10 -8 Mole, more preferably 10 -6 The upper limit of the preferable addition amount is 10 with respect to 1 mol of SiH groups of the (β) component. -1 Mole, more preferably 10 -2 Is a mole.
Here, a co-catalyst can be used in combination with the above catalyst. Examples thereof include phosphorus compounds such as triphenylphosphine, 1,2-diester compounds such as dimethyl maleate, 2-hydroxy-2-methyl, and the like. Examples include acetylene alcohol compounds such as -1-butyne, sulfur compounds such as simple sulfur, and amine compounds such as triethylamine. The addition amount of the cocatalyst is not particularly limited, but the lower limit of the preferred addition amount with respect to 1 mol of the hydrosilylation catalyst is 10 -2 Mole, more preferably 10 -1 The upper limit of the preferable addition amount is 10 mol. 2 Mol, more preferably 10 mol.
[0130]
Various methods can be used to mix the (α) component, (β) component, and catalyst in the reaction, but the (α) component mixed with the catalyst is mixed with the (β) component. Is preferred. If the catalyst is mixed with the mixture of the (α) component and the (β) component, it is difficult to control the reaction. When the method of mixing the (β) component with the mixture of the (β) component and the catalyst, the (β) component is reactive in the presence of the catalyst and may be altered due to its reactivity with water. .
[0131]
The reaction temperature can be variously set. In this case, the lower limit of the preferable temperature range is 30 ° C., more preferably 50 ° C., and the upper limit of the preferable temperature range is 200 ° C., more preferably 150 ° C. If the reaction temperature is low, the reaction time for sufficiently reacting becomes long, and if the reaction temperature is high, it is not practical. The reaction may be carried out at a constant temperature, but the temperature may be changed in multiple steps or continuously as required.
[0132]
Various reaction times and pressures during the reaction can be set as required.
[0133]
A solvent may be used during the hydrosilylation reaction. Solvents that can be used are not particularly limited as long as they do not inhibit the hydrosilylation reaction. Specific examples include hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, hexane, heptane, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane, 1, Ether solvents such as 3-dioxolane and diethyl ether, ketone solvents such as acetone and methyl ethyl ketone, and halogen solvents such as chloroform, methylene chloride and 1,2-dichloroethane can be preferably used. The solvent can also be used as a mixed solvent of two or more types. As the solvent, toluene, tetrahydrofuran, 1,3-dioxolane and chloroform are preferable. The amount of solvent to be used can also be set as appropriate.
[0134]
In addition, various additives may be used for the purpose of controlling reactivity.
[0135]
After reacting the (α) component and the (β) component, the solvent or / and the unreacted (α) component or / and the (β) component can be removed. By removing these volatile components, the component (B) obtained does not have volatile components, so that the problem of voids and cracks due to volatilization of the volatile components hardly occurs in the case of curing with the component (A). Examples of the removal method include treatment with activated carbon, aluminum silicate, silica gel and the like in addition to vacuum devolatilization. When devolatilizing under reduced pressure, it is preferable to treat at a low temperature. The upper limit of the preferable temperature in this case is 100 ° C, more preferably 60 ° C. When treated at high temperatures, it tends to be accompanied by alterations such as thickening.
[0136]
Examples of the component (B) that is a reaction product of the component (α) and the component (β) as described above include a reaction product of bisphenol A diallyl ether and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, Reaction product of vinylcyclohexene and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, reaction product of divinylbenzene and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, dicyclopentadiene and 1,3,5, Reaction product of 7-tetramethylcyclotetrasiloxane, reaction product of triallyl isocyanurate and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, diallyl monoglycidyl isocyanurate and 1,3,5,7-tetramethylcyclo Reactant of tetrasiloxane, allyl glycidyl ether and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasilo A reaction product of xane, a reaction product of α-methylstyrene and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, a reaction product of monoallyldiglycidyl isocyanurate and 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane, Etc.
(Mixing of component (A) and component (B))
Regarding combinations of component (A) and component (B), various combinations of those listed as examples of component (A) and their various mixtures / examples of component (B) and their various mixtures are listed. be able to.
[0137]
The mixing ratio of the component (A) and the component (B) is not particularly limited as long as the necessary strength is not lost, but the number of SiH groups in the component (B) (Y) is the carbon-carbon in the component (A). In the ratio to the number of double bonds (X), the lower limit of the preferred range is Y / X ≧ 0.3, more preferably Y / X ≧ 0.5, and even more preferably Y / X ≧ 0.7, which is preferable. The upper limit of the range is 3 ≧ Y / X, more preferably 2 ≧ Y / X, and even more preferably 1.5 ≧ Y / X. When it deviates from the preferred range, sufficient strength may not be obtained or thermal deterioration may easily occur.
((C) component)
Next, the hydrosilylation catalyst as component (C) will be described.
[0138]
The hydrosilylation catalyst is not particularly limited as long as it has catalytic activity for the hydrosilylation reaction. Complexes of acids with alcohols, aldehydes, ketones, etc., platinum-olefin complexes (eg Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 (PPh Three ) 2 , Pt (CH 2 = CH 2 ) 2 Cl 2 ), Platinum-vinylsiloxane complexes (e.g., Pt (ViMe 2 SiOSiMe 2 Vi) n , Pt [(MeViSiO) Four ] m ), Platinum-phosphine complexes (e.g. Pt (PPh Three ) Four , Pt (PBu Three ) Four ), Platinum-phosphite complexes (e.g. Pt [P (OPh) Three ] Four , Pt [P (OBu) Three ] Four ) (Wherein Me represents a methyl group, Bu represents a butyl group, Vi represents a vinyl group, Ph represents a phenyl group, and n and m represent integers), dicarbonyldichloroplatinum, a Karlstedt catalyst, A platinum-hydrocarbon complex described in Ashby, U.S. Pat. Nos. 3,159,601 and 3,159,622, and a platinum alcoholate catalyst described in Lamoreaux, U.S. Pat. No. 3,220,972. Can be mentioned. In addition, platinum chloride-olefin complexes described in Modic US Pat. No. 3,516,946 are also useful in the present invention.
[0139]
Examples of catalysts other than platinum compounds include RhCl (PPh) Three , RhCl Three , RhAl 2 O Three , RuCl Three , IrCl Three , FeCl Three AlCl Three , PdCl 2 ・ 2H 2 O, NiCl 2 TiCl Four , Etc.
[0140]
Of these, chloroplatinic acid, platinum-olefin complexes, platinum-vinylsiloxane complexes and the like are preferable from the viewpoint of catalytic activity. Moreover, these catalysts may be used independently and may be used together 2 or more types.
[0141]
Although the addition amount of the catalyst is not particularly limited, the lower limit of the preferable addition amount is sufficient with respect to 1 mol of the SiH group of the component (B) in order to have sufficient curability and keep the cost of the curable composition relatively low. 10 -8 Mole, more preferably 10 -6 The upper limit of the preferable addition amount is 10 with respect to 1 mol of SiH groups of the (β) component. -1 Mole, more preferably 10 -2 Is a mole.
[0142]
In addition, a cocatalyst can be used in combination with the above catalyst. Examples thereof include phosphorus compounds such as triphenylphosphine, 1,2-diester compounds such as dimethyl maleate, 2-hydroxy-2-methyl-1 -Acetylene alcohol compounds such as butyne, sulfur compounds such as simple sulfur, amine compounds such as triethylamine, and the like. The addition amount of the cocatalyst is not particularly limited, but the lower limit of the preferred addition amount with respect to 1 mol of the hydrosilylation catalyst is 10 -2 Mole, more preferably 10 -1 The upper limit of the preferable addition amount is 10 mol. 2 Mol, more preferably 10 mol. ((D) component)
Next, the filler which is (D) component is demonstrated.
[0143]
Various fillers can be used as the filler for component (D). For example, silica-based fillers such as quartz, fume silica, precipitated silica, silicic anhydride, fused silica, crystalline silica, and ultrafine powder amorphous silica. , Silicon nitride, silver powder, alumina, aluminum hydroxide, titanium oxide, glass fiber, carbon fiber, mica, carbon black, graphite, diatomaceous earth, white clay, clay, talc, calcium carbonate, magnesium carbonate, barium sulfate, inorganic balloon, etc. In addition to inorganic fillers, fillers generally used and / or proposed as fillers for conventional sealing materials such as epoxy-based materials can be mentioned.
[0144]
The filler of component (D) is preferably low radiation from the viewpoint of hardly damaging the semiconductor or electronic material to be sealed.
[0145]
The filler of component (D) may be appropriately surface treated. Examples of the surface treatment include alkylation treatment, trimethylsilylation treatment, silicone treatment, treatment with a coupling agent, and the like.
[0146]
Examples of the coupling agent in this case include a silane coupling agent. The silane coupling agent is not particularly limited as long as it is a compound having at least one functional group reactive with an organic group and one hydrolyzable silicon group in the molecule. The group reactive with the organic group is preferably at least one functional group selected from an epoxy group, a methacryl group, an acrylic group, an isocyanate group, an isocyanurate group, a vinyl group, and a carbamate group from the viewpoint of handling. From the viewpoints of adhesiveness and adhesiveness, an epoxy group, a methacryl group, and an acrylic group are particularly preferable. As the hydrolyzable silicon group, an alkoxysilyl group is preferable from the viewpoint of handleability, and a methoxysilyl group and an ethoxysilyl group are particularly preferable from the viewpoint of reactivity.
[0147]
Preferred silane coupling agents include 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltriethoxysilane, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, 2- (3,4- Epoxycyclohexyl) alkoxysilanes having an epoxy functional group such as ethyltriethoxysilane: 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltriethoxysilane, 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, 3-acryloxypropyl Methacrylic or acrylic groups such as triethoxysilane, methacryloxymethyltrimethoxysilane, methacryloxymethyltriethoxysilane, acryloxymethyltrimethoxysilane, acryloxymethyltriethoxysilane Alkoxysilanes which can be exemplified.
[0148]
In addition, a method of adding a filler of the component (D) can be mentioned. For example, a hydrolyzable silane monomer or oligomer such as alkoxysilane, acyloxysilane, or halogenated silane, or an alkoxide, acyloxide, or halide of a metal such as titanium or aluminum is added to the composition of the present invention. There can also be mentioned a method in which a filler is produced in the composition by reacting in a partial reactant in the composition or in the composition.
[0149]
Among the fillers of the component (D) as described above, a silica-based filler is preferable from the viewpoint that the curing reaction is hardly inhibited and the effect of reducing the linear expansion coefficient is large.
[0150]
The average particle diameter of the filler of component (D) is preferably 10 μm or less, and more preferably 5 μm or less, from the viewpoint that the permeability to the narrow gap of the sealing material tends to be good.
[0151]
The ratio of the particles having a particle diameter of 50 μm or more of the filler (D) is preferably 1% by weight or less in view of easy penetration into the narrow gap of the sealing material. More preferably, it is 1% by weight or less.
[0152]
The particle size distribution of the filler of component (D) can be variously set, including those used and / or proposed as fillers for conventional sealing materials such as epoxy. For example, particles of 24 μm or more may be 15% by weight or more and particles of 1 μm or less may be 3% by weight or more.
[0153]
The average particle diameter of the filler of component (D) and the proportion of particles having a particle diameter of 50 μm or more can be measured using a laser microtrack particle size analyzer.
[0154]
The specific surface area of the filler of component (D) can also be variously set, including those used and / or proposed as fillers for conventional sealing materials such as epoxy. For example, 4m 2 / G or more, 4m 2 / G or less, 10m 2 / G or less can be arbitrarily set.
[0155]
The specific surface area can be measured with a BET method monosorb specific surface area measuring device.
[0156]
The vitrification rate of the filler of component (D) can also be variously set, including those used and / or proposed as fillers for conventional sealing materials such as epoxy. For example, it can be set arbitrarily such as 97% or more.
[0157]
The shape of the filler of component (D) is preferably a spherical filler from the viewpoint that the viscosity of the sealing material tends to be low.
[0158]
The filler of component (D) may be used alone or in combination of two or more.
[0159]
(D) Although the addition amount of the filler of a component is not specifically limited, From the viewpoint that the reduction effect of a linear expansion coefficient is high and the fluidity | liquidity of a sealing agent is favorable, the minimum of preferable addition amount is all sealing. The upper limit of the preferable amount of addition is 80% by weight, more preferably 70% by weight in the total sealing agent.
(mixture)
As a method for mixing the component (A), the component (B), the component (C), and the component (D), various methods can be used, but the storage stability of the intermediate raw material of the sealing material tends to be good. Therefore, a method of mixing the component (A) with the component (C) and the component (D) and the component (B) is preferable. When the method of mixing the component (A) with the component (B) mixed with the component (C) or / and the component (D), the component (B) is present in the presence or absence of the component (C). Since the component is reactive with moisture in the environment and / or component (D), it may be altered during storage.
(Additive)
(Curing retarder)
For the purpose of improving the storage stability of the sealant of the present invention or adjusting the reactivity of the hydrosilylation reaction during the production process, a curing retarder can be used. Examples of the curing retarder include a compound containing an aliphatic unsaturated bond, an organic phosphorus compound, an organic sulfur compound, a nitrogen-containing compound, a tin-based compound, and an organic peroxide, and these may be used in combination. Examples of the compound containing an aliphatic unsaturated bond include propargyl alcohols, ene-yne compounds, maleate esters and the like. Examples of the organophosphorus compound include triorganophosphine, diorganophosphine, organophosphon, and triorganophosphite. Examples of the organic sulfur compound include organomercaptans, diorganosulfides, hydrogen sulfide, benzothiazole, benzothiazole disulfide and the like. Examples of the nitrogen-containing compound include ammonia, primary to tertiary alkylamines, arylamines, urea, hydrazine and the like. Examples of tin compounds include stannous halide dihydrate and stannous carboxylate. Examples of the organic peroxide include di-t-butyl peroxide, dicumyl peroxide, benzoyl peroxide, and t-butyl perbenzoate.
[0160]
Of these curing retarders, benzothiazole, thiazole, dimethyl malate, and 3-hydroxy-3-methyl-1-butyne are preferred from the viewpoint of good retarding activity and good raw material availability.
[0161]
Although the addition amount of the curing retarder can be variously set, the lower limit of the preferable addition amount with respect to 1 mol of the hydrosilylation catalyst to be used is 10 -1 Mole, more preferably 1 mole, and the upper limit of the preferred amount of addition is 10 Three Mol, more preferably 50 mol.
[0162]
Moreover, these hardening retarders may be used independently and may be used together 2 or more types.
(Adhesion improver)
An adhesion improver can also be added to the sealant of the present invention. In addition to commonly used adhesives as adhesion improvers, for example, various coupling agents, epoxy compounds, phenol resins, coumarone-indene resins, rosin ester resins, terpene-phenol resins, α-methylstyrene-vinyltoluene A copolymer, polyethylmethylstyrene, aromatic polyisocyanate, etc. can be mentioned.
[0163]
An example of the coupling agent is a silane coupling agent. The silane coupling agent is not particularly limited as long as it is a compound having at least one functional group reactive with an organic group and one hydrolyzable silicon group in the molecule. The group reactive with the organic group is preferably at least one functional group selected from an epoxy group, a methacryl group, an acrylic group, an isocyanate group, an isocyanurate group, a vinyl group, and a carbamate group from the viewpoint of handling. From the viewpoints of adhesiveness and adhesiveness, an epoxy group, a methacryl group, and an acrylic group are particularly preferable. As the hydrolyzable silicon group, an alkoxysilyl group is preferable from the viewpoint of handleability, and a methoxysilyl group and an ethoxysilyl group are particularly preferable from the viewpoint of reactivity.
[0164]
Preferred silane coupling agents include 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, 3-glycidoxypropyltriethoxysilane, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, 2- (3,4- Epoxycyclohexyl) alkoxysilanes having an epoxy functional group such as ethyltriethoxysilane: 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-methacryloxypropyltriethoxysilane, 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, 3-acryloxypropyl Methacrylic or acrylic groups such as triethoxysilane, methacryloxymethyltrimethoxysilane, methacryloxymethyltriethoxysilane, acryloxymethyltrimethoxysilane, acryloxymethyltriethoxysilane Alkoxysilanes which can be exemplified.
[0165]
The addition amount of the silane coupling agent can be variously set, but the lower limit of the preferable addition amount with respect to 100 parts by weight of [(A) component + (B) component] is 0.1 parts by weight, more preferably 0.5 parts. The upper limit of the preferred addition amount is 50 parts by weight, more preferably 25 parts by weight. When the addition amount is small, the effect of improving the adhesiveness does not appear, and when the addition amount is large, the physical properties of the cured product may be adversely affected.
[0166]
Examples of the epoxy compound include novolak phenol type epoxy resin, biphenyl type epoxy resin, dicyclopentadiene type epoxy resin, bisphenol F diglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether, and 2,2′-bis (4-glycidyloxycyclohexyl). Propane, 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexanecarboxylate, vinyl cyclohexylene dioxide, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) -5,5-spiro- (3,4-epoxycyclohexane) -1,3-dioxane, bis (3,4-epoxycyclohexyl) adipate, 1,2-cyclopropanedicarboxylic acid bisglycidyl ester, triglycidyl isocyanurate, monoallyl diglycidyl isocyanate An anurate, diallyl monoglycidyl isocyanurate, etc. can be mentioned.
[0167]
Although the addition amount of the epoxy compound can be variously set, the lower limit of the preferable addition amount with respect to 100 parts by weight of [(A) component + (B) component] is preferably 1 part by weight, more preferably 3 parts by weight. The upper limit of the addition amount is 50 parts by weight, more preferably 25 parts by weight. When the addition amount is small, the effect of improving the adhesiveness does not appear, and when the addition amount is large, the physical properties of the cured product may be adversely affected.
[0168]
These coupling agents, silane coupling agents, epoxy compounds, etc. may be used alone or in combination of two or more.
[0169]
In the present invention, a silanol condensation catalyst can be further used to enhance the effect of the coupling agent or the epoxy compound, and the adhesion can be improved and / or stabilized. Such a silanol condensation catalyst is not particularly limited, but is preferably an aluminum compound and / or a titanium compound. Examples of the aluminum compound used as the silanol condensation catalyst include aluminum alkoxides such as aluminum triisopropoxide, sec-butoxyaluminum diisoflopoxide, aluminum trisec-butoxide, ethyl acetoacetate aluminum diisopropoxide, aluminum tris ( Ethyl acetoacetate), aluminum chelate M (manufactured by Kawaken Fine Chemicals, alkyl acetoacetate aluminum diisopropoxide), aluminum tris (acetylacetonate), aluminum monoacetylacetonate bis (ethylacetoacetate), etc. Aluminum chelates are more preferable from the viewpoint of handleability. Titanium compounds used as silanol condensation catalysts include tetraalkoxy titaniums such as tetraisopropoxy titanium and tetrabutoxy titanium: titanium chelates such as titanium tetraacetylacetonate: general residues having residues such as oxyacetic acid and ethylene glycol And titanate coupling agents.
[0170]
The amount used in the case of using a silanol condensation catalyst can be variously set, but the lower limit of the preferred addition amount with respect to 100 parts by weight of the coupling agent or / and epoxy compound is 0.1 parts by weight, more preferably 1 part by weight. The upper limit of the preferable addition amount is 50 parts by weight, more preferably 30 parts by weight. When the addition amount is small, the effect of improving the adhesiveness does not appear, and when the addition amount is large, the physical properties of the cured product may be adversely affected.
[0171]
These silanol condensation catalysts may be used alone or in combination of two or more.
[0172]
In the present invention, a silanol source compound can be further used in order to further enhance the effect of improving adhesiveness, and the adhesiveness can be improved and / or stabilized. Examples of such a silanol source include silanol compounds such as triphenylsilanol and diphenyldihydroxysilane, and alkoxysilanes such as diphenyldimethoxysilane, tetramethoxysilane, and methyltrimethoxysilane.
[0173]
The amount used in the case of using a silanol source compound can be variously set, but the lower limit of the preferable addition amount with respect to 100 parts by weight of the coupling agent and / or epoxy compound is 0.1 parts by weight, more preferably 1 part by weight. The upper limit of the preferable addition amount is 50 parts by weight, more preferably 30 parts by weight. When the addition amount is small, the effect of improving the adhesiveness does not appear, and when the addition amount is large, the physical properties of the cured product may be adversely affected.
[0174]
Moreover, these silanol source compounds may be used independently and may be used together 2 or more types.
[0175]
In the present invention, carboxylic acids and / or acid anhydrides can be used to enhance the effect of the coupling agent or epoxy compound, and adhesion can be improved and / or stabilized. Such carboxylic acids and acid anhydrides are not particularly limited,
[0176]
Embedded image
2-ethylhexanoic acid, cyclohexanecarboxylic acid, cyclohexanedicarboxylic acid, methylcyclohexanedicarboxylic acid, tetrahydrophthalic acid, methyltetrahydrophthalic acid, methylheimic acid, norbornene dicarboxylic acid, hydrogenated methylnadic acid, maleic acid, acetylenedicarboxylic acid, Examples include lactic acid, malic acid, citric acid, tartaric acid, benzoic acid, hydroxybenzoic acid, cinnamic acid, phthalic acid, trimellitic acid, pyromellitic acid, naphthalenecarboxylic acid, naphthalene dicarboxylic acid, and single or complex acid anhydrides thereof It is done.
[0177]
Of these carboxylic acids and / or acid anhydrides, they react with SiH groups in that they have hydrosilylation reactivity and are unlikely to impair the physical properties of the resulting cured product with little possibility of seepage from the cured product. What contains the carbon-carbon double bond which has property is preferable. Preferred carboxylic acids and / or acid anhydrides include, for example,
[0178]
Embedded image
Examples thereof include tetrahydrophthalic acid, methyltetrahydrophthalic acid, and single or complex acid anhydrides thereof.
[0179]
The amount used in the case of using carboxylic acids or / and acid anhydrides can be variously set, but the lower limit of the preferred addition amount with respect to 100 parts by weight of the coupling agent or / and epoxy compound epoxy compound is 0.1 parts by weight, More preferably, it is 1 part by weight, and the upper limit of the preferable addition amount is 50 parts by weight, more preferably 10 parts by weight. When the addition amount is small, the effect of improving the adhesiveness does not appear, and when the addition amount is large, the physical properties of the cured product may be adversely affected.
[0180]
Moreover, these carboxylic acids or / and acid anhydrides may be used alone or in combination of two or more.
(Thermosetting resin)
Various thermosetting resins can be added to the sealant of the present invention for the purpose of modifying the properties. Examples of the thermosetting resin include, but are not limited to, epoxy resins, cyanate ester resins, phenol resins, polyimide resins, urethane resins, bismaleimide resins, and the like. Among these, an epoxy resin is preferable from the viewpoint of excellent practical properties such as adhesiveness.
[0181]
Examples of the epoxy resin include novolak phenol type epoxy resin, biphenyl type epoxy resin, dicyclopentadiene type epoxy resin, bisphenol F diglycidyl ether, bisphenol A diglycidyl ether, and 2,2′-bis (4-glycidyloxycyclohexyl). Propane, 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3,4-epoxycyclohexanecarboxylate, vinyl cyclohexylene dioxide, 2- (3,4-epoxycyclohexyl) -5,5-spiro- (3,4-epoxycyclohexane) -1,3-dioxane, bis (3,4-epoxycyclohexyl) adipate, 1,2-cyclopropanedicarboxylic acid bisglycidyl ester, triglycidyl isocyanurate, monoallyl diglycidyl isocyanate Curing epoxy resins such as nurate and diallyl monoglycidyl isocyanurate with aliphatic acid anhydrides such as hexahydrophthalic anhydride, methylhexahydrophthalic anhydride, trialkyltetrahydrophthalic anhydride, and hydrogenated methyl nadic anhydride Is mentioned. These epoxy resins or curing agents may be used alone or in combination.
[0182]
The addition amount of the thermosetting resin is not particularly limited, but the lower limit of the preferable use amount is 5% by weight of the entire curable composition, more preferably 10% by weight, and the upper limit of the preferable use amount is the curable composition. The content is 50% by weight, more preferably 30% by weight. If the addition amount is small, it is difficult to obtain the intended effects such as adhesiveness, and if the addition amount is large, the addition tends to be brittle.
[0183]
These thermosetting resins may be used alone or in combination.
[0184]
The thermosetting resin may be a resin raw material and / or a cured product dissolved in the component (A) or / and the component (B) and mixed in a uniform state, or may be pulverized and mixed in a particle state. Alternatively, it may be dispersed by dissolving in a solvent and mixing. In the point that the obtained hardened | cured material tends to become more transparent, it is preferable to melt | dissolve in (A) component or / and (B) component, and to mix as a uniform state. Also in this case, the thermosetting resin may be directly dissolved in the component (A) or / and the component (B), or may be uniformly mixed using a solvent or the like. It is good also as a dispersed state or / and a mixed state.
[0185]
When the thermosetting resin is used in a dispersed state, the average particle diameter can be variously set, but the lower limit of the preferable average particle diameter is 10 nm, and the upper limit of the preferable average particle diameter is 10 μm. There may be a distribution of the particle system, which may be monodispersed or have a plurality of peak particle diameters, but from the viewpoint that the viscosity of the curable composition is low and the moldability tends to be good. The coefficient of variation is preferably 10% or less.
(Thermoplastic resin)
Various thermoplastic resins can be added to the sealant of the present invention for the purpose of modifying the properties. Various thermoplastic resins can be used. For example, a homopolymer of methyl methacrylate or a polymethyl methacrylate resin such as a random, block or graft polymer of methyl methacrylate and other monomers (for example, Hitachi Chemical) Optretz, etc.), acrylic resins represented by polybutyl acrylate resins such as butyl acrylate homopolymers or random, block or graft polymers of butyl acrylate and other monomers, bisphenol A, 3, A polycarbonate resin such as a polycarbonate resin containing 3,5-trimethylcyclohexylidenebisphenol or the like as a monomer structure (for example, APEC manufactured by Teijin Limited), a norbornene derivative, a vinyl monomer, or the like is copolymerized alone or copolymerized. Cycloolefin resins such as resins obtained by ring-opening metathesis polymerization of fats and norbornene derivatives, or hydrogenated products thereof (for example, APEL manufactured by Mitsui Chemicals, ZEONOR, ZEONEX manufactured by Nippon Zeon, ARTON manufactured by JSR, etc.), ethylene and Olefin-maleimide resins such as maleimide copolymers (eg, TI-PAS manufactured by Tosoh Corporation), bisphenols such as bisphenol A and bis (4- (2-hydroxyethoxy) phenyl) fluorene, and diols such as diethylene glycol Polyester resins such as polyester obtained by polycondensation of phthalic acids and aliphatic dicarboxylic acids such as terephthalic acid and isophthalic acid (eg O-PET manufactured by Kanebo Co., Ltd.), polyethersulfone resins, polyarylate resins, polyvinyl acetal resins, Polyethylene resin Polypropylene resins, polystyrene resins, polyamide resins, silicone resins, other like fluorine resin, not natural rubber, but the rubber-like resin is exemplified such EPDM is not limited thereto.
[0186]
As a thermoplastic resin, you may have the carbon-carbon double bond or / and SiH group which have a reactivity with SiH group in a molecule | numerator. In the point that the obtained cured product tends to be tougher, the molecule has one or more carbon-carbon double bonds or / and SiH groups having reactivity with SiH groups in the molecule on average. It is preferable.
[0187]
The thermoplastic resin may have other crosslinkable groups. Examples of the crosslinkable group in this case include an epoxy group, an amino group, a radical polymerizable unsaturated group, a carboxyl group, an isocyanate group, a hydroxyl group, and an alkoxysilyl group.
From the viewpoint that the heat resistance of the obtained cured product tends to be high, it is preferable to have one or more crosslinkable groups in one molecule on average.
[0188]
The molecular weight of the thermoplastic resin is not particularly limited, but the number average molecular weight is preferably 10,000 or less in that the compatibility with the component (A) or the component (B) tends to be good. The following is more preferable. On the contrary, the number average molecular weight is preferably 10,000 or more, and more preferably 100,000 or more in that the obtained cured product tends to be tough. The molecular weight distribution is not particularly limited, but the molecular weight distribution is preferably 3 or less, more preferably 2 or less, in that the viscosity of the mixture tends to be low and the moldability tends to be good. More preferably, it is as follows.
[0189]
The blending amount of the thermoplastic resin is not particularly limited, but a preferable lower limit of the amount used is 5% by weight of the entire curable composition, more preferably 10% by weight, and a preferable upper limit of the amount used is in the curable composition. Is 50% by weight, more preferably 30% by weight. When the addition amount is small, the obtained cured product tends to be brittle, and when it is large, the heat resistance (elastic modulus at high temperature) tends to be low.
[0190]
A single thermoplastic resin may be used, or a plurality of thermoplastic resins may be used in combination.
[0191]
The thermoplastic resin may be dissolved in the component (A) or / and the component (B) and mixed in a uniform state, pulverized and mixed in a particle state, or dissolved in a solvent and mixed. It may be in a dispersed state. In the point that the obtained hardened | cured material tends to become more transparent, it is preferable to melt | dissolve in (A) component or / and (B) component, and to mix as a uniform state. Also in this case, the thermoplastic resin may be directly dissolved in the component (A) or / and the component (B), or may be mixed uniformly using a solvent or the like, and then the solvent is removed and uniform dispersion is performed. It is good also as a state or / and a mixed state.
[0192]
When the thermoplastic resin is dispersed and used, the average particle diameter can be variously set, but the lower limit of the preferable average particle diameter is 10 nm, and the upper limit of the preferable average particle diameter is 10 μm. There may be a distribution of the particle system, which may be monodispersed or have a plurality of peak particle diameters, but from the viewpoint that the viscosity of the curable composition is low and the moldability tends to be good. The coefficient of variation is preferably 10% or less.
(Anti-aging agent)
An anti-aging agent may be added to the sealant of the present invention. Examples of the anti-aging agent include commonly used anti-aging agents such as citric acid, phosphoric acid, and sulfur-based anti-aging agents. Sulfur-based antioxidants include mercaptans, mercaptan salts, sulfide carboxylates, sulfides including hindered phenol sulfides, polysulfides, dithiocarboxylates, thioureas, thiophosphates, sulfonium Examples thereof include compounds, thioaldehydes, thioketones, mercaptals, mercaptols, monothioacids, polythioacids, thioamides, and sulfoxides.
[0193]
Moreover, these anti-aging agents may be used independently and may be used together 2 or more types.
(Radical inhibitor)
A radical inhibitor may be added to the sealant of the present invention. Examples of the radical inhibitor include 2,6-di-t-butyl-3-methylphenol (BHT), 2,2′-methylene-bis (4-methyl-6-t-butylphenol), tetrakis (methylene- Phenol radical inhibitors such as 3 (3,5-di-t-butyl-4-hydroxyphenyl) propionate) methane, phenyl-β-naphthylamine, α-naphthylamine, N, N′-secondary butyl-p- Examples include amine radical inhibitors such as phenylenediamine, phenothiazine, N, N′-diphenyl-p-phenylenediamine, and the like.
[0194]
Moreover, these radical inhibitors may be used alone or in combination of two or more.
(UV absorber)
You may add a ultraviolet absorber to the sealing agent of this invention. Examples of the ultraviolet absorber include 2 (2′-hydroxy-3 ′, 5′-di-t-butylphenyl) benzotriazole, bis (2,2,6,6-tetramethyl-4-piperidine) sebacate and the like. Can be mentioned.
[0195]
Moreover, these ultraviolet absorbers may be used independently and may be used together 2 or more types.
(Other additives)
The sealant of the present invention includes, in addition to those used and / or proposed as fillers for conventional sealants such as epoxy, colorants, mold release agents, flame retardants, flame retardant aids , Surfactant, antifoaming agent, emulsifier, leveling agent, anti-repellent agent, ion trap agent, thixotropic agent, tackifier, storage stability improver, ozone degradation inhibitor, light stabilizer, thickener, Plasticizer, reactive diluent, antioxidant, heat stabilizer, conductivity enhancer, antistatic agent, radiation blocking agent, nucleating agent, phosphorus peroxide decomposer, lubricant, pigment, metal deactivator Further, a thermal conductivity-imparting agent, a physical property modifier and the like can be added within a range that does not impair the object and effect of the present invention.
(solvent)
The sealant of the present invention can be used by dissolving in a solvent. Solvents that can be used are not particularly limited, and specific examples include hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, hexane, heptane, tetrahydrofuran, 1,4-dioxane, 1,3-dioxolane, diethyl ether, and the like. An ether solvent, a ketone solvent such as acetone, methyl ethyl ketone, and methyl isobutyl ketone, and a halogen solvent such as chloroform, methylene chloride, and 1,2-dichloroethane can be preferably used.
[0196]
As the solvent, toluene, tetrahydrofuran, 1,3-dioxolane and chloroform are preferable.
[0197]
Although the amount of solvent to be used can be set as appropriate, the lower limit of the preferred amount of use with respect to 1 g of the curable composition to be used is 0.1 mL, and the upper limit of the preferred amount of use is 10 mL. If the amount used is small, it is difficult to obtain the effect of using a solvent such as a low viscosity, and if the amount used is large, the solvent tends to remain in the material, causing problems such as thermal cracks, and also from a cost standpoint. It is disadvantageous and the industrial utility value decreases.
[0198]
These solvents may be used alone or as a mixed solvent of two or more.
(Sealant properties)
As described above, various kinds of sealants can be used as the sealant of the present invention. However, in terms of good fillability in a narrow gap, the viscosity of the sealant is 1000 Pa · s at 23 ° C. Is preferably 10 Pa · s or less, more preferably less than 5.0 Pa · s, particularly preferably 1.0 Pa · s or less, and 0.1 or less. It is particularly preferred that For the same reason, it is preferably 10 Pa · s or less at 100 ° C., more preferably 1.0 Pa · s or less, and further preferably 0.1 Pa · s or less.
[0199]
Various types of viscosity temperature dependency (thixotropic properties) can be used.
[0200]
The viscosity can be measured with an E-type viscometer.
[0201]
The penetration rate into the gap is preferably 600 seconds / cm or less, more preferably 120 seconds / cm or less, at a penetration time of 50 μm at 23 ° C. Further, the penetration time into a 25 μm gap at 23 ° C. is preferably 600 seconds / cm or less, and more preferably 180 seconds / cm or less. Further, the penetration time into a 50 μm gap at 60 ° C. is preferably 120 seconds / cm or less, and more preferably 60 seconds / cm or less. Further, the penetration time into a 25 μm gap at 60 ° C. is preferably 180 seconds / cm or less, and more preferably 120 seconds / cm or less. Further, the penetration time into a 50 μm gap at 100 ° C. is preferably 60 seconds / cm or less, and more preferably 30 seconds / cm or less. Further, the penetration time into the 25 μm gap at 100 ° C. is preferably 120 seconds / cm or less, and more preferably 60 seconds / cm or less.
[0202]
The penetration time into the gap is measured by the following method. As shown in FIG. 1, two aluminum foil spacers (thickness 25 μm or 50 μm) are arranged on a glass plate in parallel with a distance of 15 mm, and an 18 mm wide cover glass is placed so as to straddle between them. A glass plate, an aluminum foil spacer and a cover glass were fixed. In this way, a space of 15 mm × 18 mm × 25 μm or 50 μm is prepared by the glass plate, the aluminum foil and the cover glass. After this is left on a hot plate and adjusted to the set temperature, as shown in FIG. 1, after the sealant is dropped on one side of the gap, until the sealant penetrating 1 cm from that side arrives. Is measured as the gap penetration time.
[0203]
The curability of the sealant can be set arbitrarily, but the gelation time at 120 ° C. is preferably within 120 seconds, and more preferably within 60 seconds. Further, the gelation time at 150 ° C. is preferably within 60 seconds, and more preferably within 30 seconds. Further, the gelation time at 100 ° C. is preferably within 180 seconds, and more preferably within 120 seconds. When the curability is slow, workability as a sealant is deteriorated. On the other hand, when it is fast, the storage stability may be easily deteriorated.
[0204]
The gelation time in this case is examined as follows. An aluminum foil having a thickness of 50 μm is placed on a hot plate adjusted to the set temperature, and the time until gelling is performed by dropping 100 mg of the sealant thereon is defined as the gelation time.
(Curing)
The encapsulant of the present invention is preliminarily mixed and cured by reacting a part or all of the SiH groups with a carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH groups in the curable composition, thereby producing a semiconductor device. Can be used as a material for.
[0205]
In the case where the sealant is reacted and cured, the required amounts of the components (A), (B), (C), and (D) may be mixed and reacted at one time, but a part of them may be mixed. After the reaction, the remaining amount is mixed and further reacted, and after mixing, only a part of the functional group in the composition is reacted by controlling the reaction conditions and using the difference in the reactivity of the substituent (B stage) ) And then further curing by performing a treatment such as molding.
According to these methods, viscosity adjustment at the time of molding becomes easy.
[0206]
As a curing method, the reaction can be performed by simply mixing, or the reaction can be performed by heating. A method of heating and reacting is preferable from the viewpoint that the reaction is fast and generally a material having high heat resistance is easily obtained.
[0207]
Although the curing temperature can be variously set, the lower limit of the preferable temperature is 30 ° C., more preferably 100 ° C., and the upper limit of the preferable temperature is 300 ° C., more preferably 200 ° C. If the reaction temperature is low, the reaction time for sufficient reaction will be long, and if the reaction temperature is high, molding will tend to be difficult.
[0208]
Curing may be performed at a constant temperature, but the temperature may be changed in multiple steps or continuously as required. It is preferable to carry out the reaction while raising the temperature in a multistage manner or continuously, as compared with the case where the temperature is constant, in that a uniform cured product without distortion can be easily obtained.
[0209]
Although various curing times can be set, it is preferable to react at a relatively low temperature for a long time rather than reacting at a high temperature for a short time because a uniform cured product without distortion can be easily obtained.
[0210]
The pressure during the reaction can be variously set as required, and the reaction can be carried out under normal pressure, high pressure, or reduced pressure. It is preferable to cure in a reduced pressure state from the viewpoint that it is easy to remove volatile matter generated in some cases and the filling property to the details is good.
[0211]
In the manufacturing process in which the sealant is used, the weight loss during curing is 5% by weight or less from the viewpoint that voids in the sealant and process problems due to outgas from the sealant hardly occur. Preferably, it is 3% by weight or less, more preferably 1% or less.
[0212]
The weight loss during curing is examined as follows. Using a thermogravimetric analyzer, 10 mg of the sealant is heated from room temperature to 150 ° C. at a rate of temperature increase of 10 ° C./min, and can be determined as a ratio of the initial weight of the reduced weight.
[0213]
Moreover, in the point that it is hard to raise | generate the problem of the silicone contamination to an electronic material, it is preferable that content of Si atom in a volatile component in this case is 1% or less.
(Curing property)
From the viewpoint of good heat resistance, a cured product obtained by curing the sealant preferably has a Tg of 100 ° C. or higher, more preferably 150 ° C. or higher.
In this case, Tg is examined as follows. Dynamic viscoelasticity measurement using a 3 mm x 5 mm x 30 mm prismatic test piece under the conditions of tensile mode, measurement frequency 10 Hz, strain 0.1%, static / power ratio 1.5, temperature rising side 5 ° C / min ( Let Tg be the peak temperature of tan δ of DVA-200 manufactured by IT Measurement & Control Co.).
[0214]
In addition, when used as a sealing agent, the content of ions extracted from the cured product may be less than 10 ppm in that the wiring and the like sealed are less likely to cause problems such as ion migration and have high reliability. Preferably, it is less than 5 ppm, more preferably less than 1 ppm.
[0215]
In this case, the extracted ion content is examined as follows. 1 g of the cut cured product is put in a Teflon (R) container together with 50 ml of ultrapure water and sealed, and treated under conditions of 121 ° C., 2 atm and 20 hours. The obtained extract was analyzed by ICP mass spectrometry (using HP-4500 manufactured by Yokogawa Analytical Systems), and the obtained Na and K content values were converted to the concentration in the cured product used. Ask. On the other hand, the same extract was analyzed by ion chromatography (using Dionex DX-500, column: AS12-SC), and the resulting Cl and Br content values were converted to the concentration in the cured product used. Ask. The contents of Na, K, Cl, and Br obtained as described above in the cured product are totaled to obtain the extracted ion content.
(Seal target)
A semiconductor, an electronic component, an electronic circuit, or an electrical contact can be sealed using the sealant of the present invention.
[0216]
Semiconductors include not only those based on normal silicon but also those based on various metals such as gallium, indium, germanium, and zinc. In addition, organic semiconductors are also included. In addition to transistors, resistors, and diodes, the elements include light emitting elements such as light emitting diodes and semiconductor lasers, light receiving elements such as various sensors, and solar cells. Also included are various ICs such as memories and logic circuits, LSIs, and the like. The shape of the semiconductor includes not only a normal flat plate shape and block shape but also a thin film shape and a ball shape (ball semiconductor). Various sizes of semiconductors can be applied. For example, the semiconductor size may be as small as 0.3 mm square or as large as 25 mm square or 100 mm square. In addition, a protective film such as a passivation film provided on a semiconductor, a connection portion such as a solder bump, a gold bump, and an aluminum pad can be set as appropriate.
[0217]
Examples of the electronic components include a live-back transformer and a capacitor, as well as an automobile peripheral electronic component, a liquid crystal peripheral electronic component, a battery peripheral electronic component, an organic EL (electroluminescence) peripheral electronic component, and an optical recording peripheral electronic component. Examples of automobile peripheral electronic components include ignition coils, electronic components for various electronic controls such as fuel supply, instrument components, lighting components, and the like. Examples of the liquid crystal peripheral electronic component include a polarizer, a color filter, a TFT transistor, a transparent conductive film, a liquid crystal, and a liquid crystal display device. Examples of the battery peripheral electronic component include a solar cell substrate, a lithium ion battery, and a fuel cell. Examples of the organic EL (electroluminescence) peripheral electronic component include an organic EL substrate. Optical recording peripheral electronic components include VD (video disc), CD / CD-ROM, CD-R / RW, DVD-R / DVD-RAM, MO / MD, PD (phase change disc), optical card, etc. Examples include a disk substrate, a light emitting component, a pickup lens, and a light receiving component.
[0218]
Examples of the electric circuit include a rigid printed board, a flexible printed board, a build-up board, and an optoelectronic circuit.
[0219]
Examples of the electrical contact include a connection point between the board and the cable, a connection point between the cable and the cable or a connection point between the boards, a connection point between the board and the element, and a connection point between the cable and the element.
(Sealing method)
Various sealing methods can be used including those used or / and proposed as sealing methods for conventional sealing materials such as epoxy. For example, sealing can be performed by casting, potting, dipping, pressing, coating, or screen printing, or molding sealing such as transfer molding can be performed. Moreover, it can seal also by the method (underfill) which osmose | permeates a clearance gap after dispensing.
[0220]
Various treatments can be performed as necessary at the time of sealing. For example, a treatment for defoaming a sealant or a partially reacted sealant by centrifugation, decompression, or the like can be applied to suppress voids generated at the time of sealing. You can also
[0221]
Various pressure conditions for sealing can be set, and any of normal pressure, reduced pressure, and pressurized methods can be applied. In some cases, it is effective to reduce the pressure when infiltrating into a gap such as underfill or when it is desired to increase the permeability to a fine part. The pressure may be constant, or may be changed continuously or stepwise over time as necessary.
[0222]
Various temperatures can be set for sealing. It may be effective to carry out in a warmed state when it penetrates into gaps, such as underfill, or when it is desired to increase the permeability to fine parts. In this case, for example, a temperature of 50 ° C. to 200 ° C. can be applied. The temperature may be constant, or may be changed continuously or stepwise over time as necessary.
(Specific examples of sealants)
Although the specific example of a sealing agent is given below, the sealing agent of this invention is not limited to this.
[0223]
Examples of semiconductor sealants include sealants for sealing capacitors, transistors, diodes, light emitting diodes, ICs, LSIs, sensors, etc. by casting, potting, dipping, transfer molding, coating, screen printing, etc. More specifically, light emitting diodes, ICs, LSIs, sensor potting sealants such as COB, COF, TAB, flip chip underfill (capillary flow type and compression flow type), IC packages such as BGA, CSP, etc. Examples of the sealing agent for mounting (reinforcing underfill), a sealing agent for stacked IC, and a sealing agent for wafer level CSP can be given. In addition, various protective films such as a passivation film, a junction coat film, and a buffer coat film used in the semiconductor pre-process are also examples of semiconductor sealing agents.
[0224]
Sealing agents for electronic components include polarizing plates, color filters, TFT transistors, transparent conductive films, protective coating agents for liquid crystal display devices, liquid crystal sealing agents filled in cells, solar cell protective coating agents, lithium Sealing agent for ion batteries and fuel cells, protective coating agent for organic EL (electroluminescence), light source for optical recording, coating agent and sealing agent for light receiving element, protective coating agent and sealing agent for electronic parts around automobiles Also mentioned.
[0225]
Examples of the sealing agent for electronic circuits include rigid printed circuit boards, flexible printed circuit board materials, solder resists for build-up boards, and protective coating agents.
[0226]
Examples of the electrical contact sealing agent include contact protection (coating) agents such as substrates and elements, substrates and substrates, substrates and cables, and junction coating agents.
(Semiconductor device)
A semiconductor device can be manufactured by sealing a semiconductor by the above-described method using the sealing agent of the present invention. In this case, the sealing agent of the present invention may be used for the above-described applications and a semiconductor device may be manufactured by a normal method.
[0227]
The semiconductor device is a device including various semiconductors, for example, generally, DIP, QFP, SOP, TSOP, PGA, CSP, BGA, PI resin, ceramic, BT resin, FR4 using various substrates such as FR4, Examples include various IC packages called COB, COF, TAB, wafer level CSP, stacked package, BCC, MCM, SIP, etc., light emitting diode components, optical sensor components, and substrates and modules on which they are mounted. It is done.
[0228]
【Example】
Examples and Comparative Examples of the present invention are shown below, but the present invention is not limited to the following.
(Synthesis Example 1)
A stirrer, a dropping funnel and a condenser tube were set in a 5 L two-necked flask. Into this flask, 1800 g of toluene and 1440 g of 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane were placed, heated and stirred in an oil bath at 120 ° C. A mixed solution of 200 g of triallyl isocyanurate, 200 g of toluene and 1.44 ml of a xylene solution of platinum vinylsiloxane complex (containing 3 wt% as platinum) was added dropwise over 50 minutes. The resulting solution was heated and stirred as it was for 6 hours, and unreacted 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane and toluene were distilled off under reduced pressure. 1 H-NMR revealed that a part of the SiH group of 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane reacted with triallyl isocyanurate (referred to as Reactant A). Using 1,2-dibromomethane as an internal standard 1 When the content of SiH groups was determined by H-NMR, it was found that 8.08 mmol / g SiH groups were contained. Although the product is a mixture, it contains as a main component the following component (B) of the present invention. Moreover, the platinum vinylsiloxane complex which is (C) component of this invention is contained.
[0229]
Embedded image
(Synthesis Example 2)
A magnetic stirring bar, a dropping funnel, and a condenser tube were set in a 1 L four-necked flask. To this flask, 200 g of toluene, 200 g of 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane was added, and the mixture was heated and stirred at 50 ° C. in an oil bath under a nitrogen atmosphere. A mixture of 95.0 g of allyl glycidyl ether, 31.5 μL of a platinum vinylsiloxane complex xylene solution (containing 3 wt% as platinum) and 50 g of toluene was dropped from a dropping funnel over 30 minutes. After heating at the same temperature for 1 hour, unreacted 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane and toluene were distilled off under reduced pressure. 1 H-NMR revealed that a part of the SiH group of 1,3,5,7-tetramethylcyclotetrasiloxane was hydrosilylated with allyl glycidyl ether (referred to as reactant B). Using 1,2-dibromomethane as an internal standard 1 When the content of SiH groups was determined by H-NMR, it was found to contain 6.63 mmol / g SiH groups. Although the product is a mixture, it contains as a main component the following component (B) of the present invention. Moreover, the platinum vinylsiloxane complex which is (C) component of this invention is contained.
[0230]
Embedded image
(Examples 1 and 2)
(A) triallyl isocyanurate is used as component, reactants A and B synthesized in Synthesis Examples 1 and 2 are used as component (B), platinum vinylsiloxane complex is used as component (C), and component (D) is used as component (D). A sealant was prepared with the formulation shown in the table using spherical silica.
[0231]
Using these sealants, viscosity, gap penetration time, weight loss during curing, and gelation time were measured.
[0232]
These sealants are put in an ointment can to a depth of 3 mm, and in the manner of 60 ° C / 6 hours, 70 ° C / 1 hour, 80 ° C / 1 hour, 120 ° C / 1 hour, 150 ° C / 1 hour. Heating was performed stepwise to obtain a cured product. Using this cured product, Tg and extracted ion content were measured.
[0233]
[Table 1]
Viscosity: The viscosity at 23 ° C. was measured with an E-type viscometer.
[0234]
Crevice penetration time: An aluminum foil spacer was sandwiched between two glass plates to create a 50 μm thick gap of 15 mm width and 1.8 cm length as shown in FIG. After this was placed on a hot plate and adjusted to a set temperature, the time from when the sealant was dropped on one side of the gap until the sealant that had penetrated from one side to a position 1 cm was measured.
[0235]
Weight loss during curing: About 10 mg of the sealant was heated from room temperature to 150 ° C. at a rate of temperature increase of 10 ° C./min using a thermogravimetric analyzer, and determined as a ratio of the initial weight of the reduced weight.
[0236]
Gelation time: An aluminum foil having a thickness of 50 μm was placed on a hot plate adjusted to a set temperature, and about 100 mg of the sealing agent was dropped on the aluminum foil, and the time until gelation was measured.
[0237]
Tg of cured product: dynamics measured using a prismatic test piece of 3 mm × 5 mm × 30 mm in a tensile mode, a measurement frequency of 10 Hz, a strain of 0.1%, a static / power ratio of 1.5, and a temperature rising side of 5 ° C./min. The viscoelasticity measurement (using DVA-200 manufactured by IT Measurement & Control Co., Ltd.) was used to determine the tan δ peak temperature.
[0238]
Extracted ion content: About 1 g of the cut cured product was placed in a Teflon (R) container together with 50 ml of ultrapure water, sealed, and treated under conditions of 121 ° C., 2 atm and 20 hours. The obtained extract was analyzed by ICP mass spectrometry (using HP-4500 manufactured by Yokogawa Analytical Systems), and the obtained Na and K content values were converted to the concentration in the cured product used. Asked. On the other hand, the same extract was analyzed by ion chromatography (using Dionex DX-500, column: AS12-SC), and the resulting Cl and Br content values were converted to the concentration in the cured product used. Asked. The contents of the cured Na, K, Cl, and Br obtained as described above were summed to obtain the extracted ion content.
[0239]
Moreover, what filled these sealing agents in the 50 micrometer gap | interval used for gap | interval penetration | invasion time measurement became a hard hardened | cured material when it heated for 10 minutes in 150 degreeC hot-air oven.
[0240]
【The invention's effect】
The sealant of the present invention has low viscosity and low temperature fast curing properties and has excellent properties as a sealant. Therefore, a highly reliable semiconductor device can be manufactured using this.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view of a jig used for measuring a permeation time into a gap according to the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of a jig used for measuring a permeation time into a gap according to the present invention.
Claims (9)
(B)1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する分子量が294〜100,000の化合物、
(C)ヒドロシリル化触媒、並びに
(D)平均粒径10μm以下の球状充填材、を必須成分として含有し、かつ
(B)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個以上含有する有機化合物(α)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を有する鎖状及び/又は環状のポリオルガノシロキサン(β)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有する化合物(ただし(α)成分中の前記炭素−炭素二重結合の総数(X)と、(β)成分中のSiH基の総数(Y)との比(Y/X)は、2〜10)であり、
(α)成分が、前記一般式(I)で表される化合物(α1)、又は、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に1個と、エポキシ基を1分子中に1個以上有する化合物(α2)であり、
(A)成分中の前記炭素−炭素二重結合の数(X)に対する(B)成分中のSiH基の数(Y)の割合(Y/X)が、0.3〜3であり、
(C)成分の添加量は(B)成分のSiH基1モルに対して10−8モル〜10−1モルであり、
(D)成分の添加量は全封止剤中の30〜80重量%である、
ことを特徴とする封止剤からなるアンダーフィル。(A) At least two carbon-carbon double bonds having reactivity with SiH groups are contained in one molecule, and the following general formula (I)
(B) a compound having a molecular weight of 294 to 100,000 containing at least two SiH groups in one molecule;
(C) a hydrosilylation catalyst, and (D) a spherical filler having an average particle diameter of 10 μm or less are contained as essential components, and (B) the component is a carbon-carbon double bond having reactivity with SiH groups. Obtained by hydrosilylation reaction of an organic compound (α) contained in one or more molecules and a chain and / or cyclic polyorganosiloxane (β) having at least two SiH groups in one molecule. A compound containing at least two SiH groups in one molecule (provided that the total number (X) of the carbon-carbon double bonds in the component (α) and the total number of SiH groups in the component (β) (Y )) (Y / X) is 2 to 10),
The component (α) is the compound (α1) represented by the general formula (I), or one carbon-carbon double bond having reactivity with the SiH group in one molecule and one epoxy group. A compound (α2) having one or more in it,
The ratio (Y / X) of the number (Y) of SiH groups in the component (B) to the number (X) of the carbon-carbon double bonds in the component (A) is 0.3 to 3,
The addition amount of the component (C) is 10 −8 mol to 10 −1 mol with respect to 1 mol of the SiH group of the component (B),
(D) The addition amount of a component is 30 to 80 weight% in all the sealing agents,
An underfill made of a sealant characterized by that.
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