JP4608991B2 - 移動ステージ、これを備えた液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 - Google Patents

移動ステージ、これを備えた液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、スライド自在に構成されたスライダの移動をガイドするガイド部と、ガイド部を支持するベース部と、を備えた移動ステージ、これを備えた液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法に関するものである。
工業応用の移動ステージでは、極めて高い移動精度が要求されるため、高い平面度を出しやすく、熱や振動の影響を受け難い石材(石定盤)をベース部に用い、この上に、移動機構を配設することにより、その移動精度を確保している。例えば、電気光学装置を製造する液滴吐出装置には、石定盤上に、ワークに対して機能液滴吐出ヘッドを相対移動させるためのX・Y移動機構を配設した移動ステージが用いられており、ワークに対して、機能液を導入した機能液滴吐出ヘッドをX軸方向およびY軸方向に精度良く相対的移動させることにより、ワーク上に精度良く機能液を吐出させることができるようになっている。
特開2004−188410号公報
このように、石定盤を用いた移動テーブルを液滴吐出装置に適用する場合、石定盤の大きさは、処理するワークの大きさに従って決定される。すなわち、石定盤は、少なくともワークよりも大きくなければならず、また、(石定盤を大きくした)その分の撓みを考慮して厚手に形成しなければならない。このため、液滴吐出装置で処理するワークが大型化すると、これに合わせて石定盤も大型化しなければならず、大型のワークを処理する液滴吐出装置に上記のような移動ステージを適用しようとすると、石定盤の大型化に起因して、移動テーブル自身のコストがかさむと共に、その重量が非常に重くなってしまう。機能液滴吐出ヘッドを、キャリッジを介して移動させる移動テーブルについても同様であり、キャリッジの大きさとその移動距離に応じて大型化する。
そこで、本発明は、移動対象物の大型化しても、低コストで、比較的軽量に構成することができる移動ステージ、これを備えた液滴吐出装置および電気光学装置の製造方法を提供することを課題としている。
本発明の移動ステージは、スライド自在に構成されたスライダの移動をガイドするガイド部と、ガイド部を支持するベース部と、を備えた移動ステージにおいて、ベース部は、高強度コンクリートを主体としたコンクリート構造体で構成され、ガイド部は、石材で構成され、ベース部とガイド部との間には、ガイド部の設置面の平面度を加工調整するための金属板が介設されていることを特徴とする。
この構成によれば、ベース部が高強度コンクリートを主体に構成されているので、ベース部を石材で構成した場合に比して、低コストかつ軽量に構成することができる。特に、大型の移動対象物に対応させた移動テーブルにおいて、その効果は顕著である。一方、ガイド部は、熱膨張による形而変化が少ないと共に、減振性が高く、また加工性のよい石材で構成されている。したがって、ガイド部を精度良く加工しておくことにより、熱や振動に起因するガイド部のガイド誤差がほとんど生じることがなく、スライダの移動を極めて精度良くガイドすることができる。
また、高強度コンクリートを主体としたベース部と、ガイド部との間には、金属板が介設されている。このように、ベース部とガイド部との間に加工性のよい金属板を介設することにより、ベース部に高精度な加工が施せない場合であっても、ガイド部の設置精度を高めることができる。具体的には、金属板の上面の平面度を出し、これを水平とすることにより、ガイド部を水平に設置することができる。
なお、ここで使用する高強度コンクリートは、熱や振動の影響を受け難く、かつ、流動性が良く気泡の混入が少ないものが好ましい。
この場合、コンクリート構造体は、上面を開放した仮枠状の金属ボックスに、高強度コンクリートを充填して構成されていることが好ましい。また、この場合、コンクリート構造体には、補強筋となる金属フレームが埋め込まれていることが好ましい。
これらの構成によれば、コンクリート構造体(ベース部)の剛性および強度を金属ボックスおよび/または金属フレームで補うことが可能である。これにより、コンクリート構造体の厚みを極力抑えることが可能となり、ベース部の重量を軽減することが可能である。なお、金属フレームとしては、金属製の棒やパイプを組んだものを用いることができる。パイプを用いる場合には、その内部に、高強度コンクリートを充填することが好ましい。
この場合、コンクリート構造体は、金属製のパイプの内部に高強度コンクリートを充填した充填パイプを組んで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、金属製の中空のパイプと、その内部に充填する高強度コンクリートと、でコンクリート構造体が構成されているため、任意の大きさ(特に大型)のベース部を容易かつ低コストに製造可能であると共に、その重量を軽減することが可能である。この場合の高強度コンクリートも、熱や振動の影響を受け難く、かつ、流動性が良く気泡の混入が少ないものが好ましい。これにより、外部からの熱や振動の影響をベース部で吸収することができ、移動ステージの移動精度を高めることが可能である。
この場合、ベース部を支持する複数本の支柱をさらに備え、各支柱は、金属製の中空の支柱体と、支柱体の内部に充填した高強度コンクリートと、で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、中空の金属製の支柱体の内部には、高強度コンクリートが充填されているので、その減振性を向上させることができる。したがって、複数本の支柱でベース部を支持する構成を採用する場合に、振動による影響を抑えることができ、スライダの移動を安定したものとすることができる。
本発明の液滴吐出装置は、ワークに対して、機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、機能液滴吐出ヘッドを駆動することにより、ワーク上に機能液を吐出して描画を行う液滴吐出装置において、ワークおよび機能液滴吐出ヘッドの少なくとも一方を、上記のいずれかに記載の移動ステージに搭載させて、相対移動を行うことを特徴とする。
本発明の他の液滴吐出装置は、ワークに対して、機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、前記機能液滴吐出ヘッドを駆動することにより、ワーク上に機能液を吐出して描画を行う液滴吐出装置において、ワークをX軸方向に移動させるX軸移動ステージと、機能液滴吐出ヘッドをY軸方向に移動させるY軸移動ステージと、を備え、X軸移動ステージは、請求項1ないし4のいずれかに記載の移動ステージで構成され、Y軸移動ステージは、請求項5に記載の移動ステージで構成されていることを特徴とする。
これらの構成によれば、液滴吐出装置は、低コストかつ軽量に構成した上記に記載の移動ステージを適用して構成されているので、装置自身のコストを削減することができると共に、軽量化を図ることが可能である。また、ワークに対する機能液滴吐出ヘッドの相対移動を精度良く行うことができ、描画精度を高めることができる。なお、装置の軽量化により、液滴吐出装置の設置するための重量対策が不要となり、設置場所を選ばない。
本発明の電気光学装置の製造方法は、上記のいずれかに記載の液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする。また本発明の電気光学装置は、上記のいずれかに液滴吐出装置を用い、ワーク上に機能液滴による成膜部を形成したことを特徴とする。
これらの構成によれば、上記の液滴吐出装置を用いているため、精度良く成膜部を形成することができ、製造上の歩留まりを向上させることができる。また、大型の電気光学装置であっても、これを低コストで製造することが可能である。なお、電気光学装置(デバイス)としては、液晶表示装置、有機EL(Electro-Luminescence)装置、電子放出装置、PDP(Plasma Display Panel)装置および電気泳動表示装置等が考えられる。なお、電子放出装置は、いわゆるFED(Field Emission Display)装置またはSED(Surface-Conduction Electron-Emitter Display)装置を含む概念である。さらに、電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等を包含する装置が考えられる。
以下、添付の図面を参照して、本発明を適用した液滴吐出装置について説明する。この液滴吐出装置は、いわゆるフラットディスプレイの製造ラインに組み込まれるものであり、機能液滴吐出ヘッドを用いた液滴吐出法により、液晶表示装置のカラーフィルタや有機EL装置の各画素となる発光素子等を形成する。
図1ないし図3に示すように、液滴吐出装置1は、機能液滴吐出ヘッド83(図示省略)を有し、機能液によりワークWに描画を行う描画装置2と、描画装置2に添設され、機能液滴吐出ヘッド83の保守に供するヘッド保守装置3と、これら両装置2、3を制御する図外の制御装置4と、で構成されている。
描画装置2は、床上に設置した支持ベース11と、支持ベース11上の全域に広く載置され描画装置本体12と、から成り、描画装置本体12は、主走査方向(X軸方向)に延在するX軸テーブル31およびX軸テーブル31に直交するY軸テーブル32を有するX・Y移動機構21と、Y軸テーブル32に移動自在に取り付けられたメインキャリッジ22と、メインキャリッジ22に支持され、機能液滴吐出ヘッドを搭載したヘッドユニット23と、備えている。
X・Y移動機構21は、支持ベース11上に配設されたX軸テーブル31と、複数本(8本)の支柱33を介して、X軸テーブル31およびヘッド保守装置3を跨ぐように架け渡した一対のY軸支持ベース11上に配設されたY軸テーブル32と、で構成されている。詳細は後述するが、支持ベース11およびX軸テーブル31により、X軸移動ステージ151が構成され、8本の支柱33、Y軸支持ベース11およびY軸テーブル32により、Y軸移動ステージ152が構成されている。
描画装置2では、X軸テーブル31およびY軸テーブル32が交わるエリアがワークWの描画を行う描画エリア41、Y軸テーブル32およびヘッド保守装置3が交わるエリアが機能液滴吐出ヘッド83に対する機能回復処理を行う保守エリア42となっている。なお、8本の支柱33の内、4本の支柱33aは、支持ベース11上に立設され、4本の支柱33bは、床上に立設されている。4本の支柱33aは、他の4本の支柱33bよりも(支持ベース11の厚みを考慮して)短く構成されており、8本の支柱33によって、一対のY軸支持ベース11を水平に支持できるようになっている。
X軸テーブル31は、ワークWをセットするセットテーブル51と、セットテーブル51をX軸方向にスライド自在に支持するX軸エアースライダ52と、X軸方向に延在し、セットテーブル51を介してワークWをX軸方向に移動させる左右一対のX軸リニアモータ53と、X軸リニアモータ53に並設され、X軸エアースライダ52の移動を案内する一対のX軸ガイドレール54と、を備えている。
セットテーブル51は、ワークWを吸着セットする吸着テーブル61と、吸着テーブル61を支持し、吸着テーブル61にセットしたワークWの位置をθ軸方向に補正するためのθテーブル62等を有している。X軸エアースライダ52は、セットテーブル51を支持するスライダ本体52aと、スライダ本体52aの下部に固定され、一対のX軸ガイドレール54に係合する一対の係合部52bと、を有している。一対のX軸リニアモータ53を(同期させて)駆動すると、一対の係合部52bにより一対のX軸ガイドレール54にガイドされた状態で、X軸エアースライダ52がX軸方向に移動し、セットテーブル51にセットされたワークWがX軸方向に移動する。
なお、X軸ガイドレール54と一対の係合部52bとの間には、空気静圧軸受けが介設されており、X軸リニアモータ53の駆動時には、X軸ガイドレール54と一対の係合部52bとの間に、圧縮エアーが供給される。これにより、X軸エアースライダ52は、X軸ガイドレール54と非接触状態で移動することとなり、その移動を高精度に制御可能となっている。
Y軸テーブル32は、メインキャリッジ22を挿通して固定したブリッジプレート61と、ブリッジプレート61を両持ちで支持する一対のY軸スライダ62と、Y軸方向に延在し、一対のY軸スライダ62を介してブリッジプレート61をY軸方向に移動させる一対のY軸リニアモータ63と、一対のY軸リニアモータ63に並設されると共に、一対のY軸スライダ62を支持し、Y軸スライダ62を介して、ブリッジプレート61の移動を案内する一対(2組4本)のY軸ガイドレール64(LMガイド)と、を備えている。一対のY軸リニアモータ63を駆動すると、一対のY軸スライダ62が一対のY軸ガイドレール64を案内にして同時にY軸方向を平行移動し、ブリッジプレート61を両持ち状態でY軸方向に移動させる。なお、一対のY軸リニアモータ63、および一対のY軸ガイドレール64は、Y軸支持ベース11に設置されている。
メインキャリッジ22は、ヘッドユニット23を支持するキャリッジ本体71と、キャリッジ本体71を介して、ヘッドユニット23のθ方向に対する位置補正を行うためのθ回転機構72と、θ回転機構72を介して、キャリッジ本体71(ヘッドユニット23)をY軸テーブル32(ブリッジプレート61)に支持させる吊設部材73と、を備えている。なお、吊設部材73には、キャリッジ本体71およびθ回転機構72を介して、ヘッドユニット23を昇降させるヘッド昇降機構(図示省略)が組み込まれており、ヘッドユニット23の高さ位置を調整可能に構成されている。
ヘッドユニット23は、ヘッドプレート81にヘッド保持部材82を介して機能液滴吐出ヘッド83を搭載させて構成されている。図4に示すように、機能液滴吐出ヘッド83は、いわゆる2連のものであり、2連の接続針92を有する機能液導入部91と、機能液導入部91に連なる2連のヘッド基板93と、機能液導入部91の下方に連なり、内部に機能液で満たされるヘッド内流路が形成されたヘッド本体94と、を備えている。接続針92は、図外の機能液供給装置(機能液タンク)に接続され、機能液導入部91に機能液を供給する。ヘッド本体94は、キャビティ95(ピエゾ圧電素子)と、吐出ノズル98が開口したノズル面97を有するノズルプレート96と、で構成されている。ノズル面97には、多数(180個)の吐出ノズル98から成るノズル列が形成されている。機能液滴吐出ヘッド83を吐出駆動すると、キャビティ95のポンプ作用により、吐出ノズル98から機能液滴を吐出する。
描画処理における描画装置2の一連の動作について説明する。先ず、機能液を吐出する前の準備として、ヘッドユニット23およびセットされたワークWの位置補正がなされる。次に、X・Y移動機構21が、ワークWを主走査(X軸)方向に往復動させる。ワークWの往復動と同期して、機能液滴吐出ヘッド83が駆動し、ワークWに対する機能液滴の選択的な吐出動作が行われる。ワークWが一往復動すると、X・Y移動機構21は、ヘッドユニット23を副走査(Y軸)方向に移動させる。そして、ワークWの主走査方向へ往復動と機能液滴吐出ヘッド83の駆動が再び行われる。すなわち、ヘッドユニット23の主走査方向への(相対)移動と副走査方向への(相対)移動とを交互に繰り返しながら、機能液滴吐出ヘッドを選択的に吐出駆動させることにより、ワークWに対する描画処理が行われてゆく。
なお、本実施形態では、ワークWを主走査方向に一往復動した後に、ヘッドユニット23を副走査方向に移動させる構成としているが、ワークWを主走査方向に往動させた後、ヘッドユニット23を副走査方向へ移動させ、さらに、ワークWを復動させた後、ヘッドユニット23を副走査移動させるといった構成としても良い。
図1および図2に示すように、ヘッド保守装置3は、描画装置2の支持ベース11に添設された機台101と、機台101上に設置された吸引ユニット102およびワイピングユニット103と、を備えている。吸引ユニット102およびワイピングユニット103は、Y軸方向に並んで機台101上に設置されており、機能液滴吐出ヘッド83の保守時には、Y軸テーブル32を駆動して、ヘッドユニット23を、吸引ユニット102またはワイピングユニット103に適宜臨ませる構成となっている。
吸引ユニット102は、機能液滴吐出ヘッド83(吐出ノズル98)を吸引することにより、吐出ノズル98から機能液を強制的に排出させるためのものであり、機能液滴吐出ヘッド83のノズル面97に密着させるキャップ111と、機能液滴吐出ヘッド83(ノズル面97)に対してキャップ111を昇降させるキャップ昇降機構112と、キャップ111を介して機能液滴吐出ヘッド83を吸引可能な単一の吸引ポンプ113と、を有している。なお、機能液滴吐出ヘッド83を吸引するための手段として、吸引ポンプ113に代えてエジェクタ等を用いることも可能である。機能液の吸引は、機能液滴吐出ヘッド83の目詰まりを解消/防止するために行われる他、液滴吐出装置1を新設した場合や、機能液滴吐出ヘッド83のヘッド交換を行う場合などに、機能液供給装置から機能液滴吐出ヘッド83に至る機能液流路に機能液を充填するために行われる。
なお、キャップ111は、機能液滴吐出ヘッド83の捨て吐出(予備吐出)により吐出された機能液を受けるフラッシングボックスの機能を有しており、ワークWの交換時のように、ワークWに対する描画を一時的に停止するときに行う定期フラッシングの機能液を受けるようになっている。この捨て吐出(フラッシング動作)では、キャップ昇降機構112により、キャップ111は、その上面が機能液滴吐出ヘッド83のノズル面97から僅かに離間する位置まで移動させられる。
また、キャップ111は、液滴吐出装置1の非稼動時に、機能液滴吐出ヘッド83を保管するためにも用いられる。この場合、保守エリア42にヘッドユニット23を臨ませ、機能液滴吐出ヘッド83のノズル面97にキャップ111を密着させることにより、ノズル面97を封止し、機能液滴吐出ヘッド83(吐出ノズル98)の乾燥を防止できるようになっている。
ワイピングユニット103は、洗浄液を噴霧したワイピングシート121で機能液滴吐出ヘッド83のノズル面97を拭き取る(ワイピングを行う)ものであり、ロール状に巻回したワイピングシート121を繰り出しながら巻き取ってゆく巻取りユニット122と、繰り出したワイピングシート121に洗浄液を散布する洗浄液供給ユニット123と、洗浄液が散布されたワイピングシート121でノズル面97を拭取る拭取りユニット124と、を備えている。機能液滴吐出ヘッド83へのワイピングは、吸引ユニット102による機能液滴吐出ヘッド83の吸引後等に行われ、ノズル面97に付着した汚れを払拭するようになっている。
次に、図5を参照しながら液滴吐出装置1の主制御系について説明する。液滴吐出装置1は、描画装置2を有する描画部131と、ヘッド保守装置3を有するヘッド保守部132と、描画装置2やヘッド保守装置3の各種センサを有し、各種検出を行う検出部133、各部を駆動する駆動部134と、各部に接続され、液滴吐出装置1全体の制御を行う制御部135(制御装置4)と、を備えている。
制御部135は、描画装置2およびヘッド保守装置3を接続するためのインタフェース141と、一時的に記憶可能な記憶領域を有し、制御処理のための作業領域として使用されるRAM142と、各種記憶領域を有し、制御プログラムや制御データを記憶するROM143と、ワークWに描画を行うための描画データや、描画装置2およびヘッド保守装置3からの各種データ等を記憶すると共に、各種データを処理するためのプログラム等を記憶するハードディスク144と、ROM143やハードディスク144に記憶されたプログラム等に従い、各種データを演算処理するCPU145と、これらを互いに接続するバス146と、を備えている。
そして、制御部135は、描画装置2、ヘッド保守装置3等からの各種データを、インタフェース141を介して入力すると共に、ハードディスク144に記憶された(または、CD−ROMドライブ等の外部入力装置から順次読み出される)プログラムに従ってCPU145に演算処理させ、その処理結果を、インタフェース141を介して描画装置2やヘッド保守装置3等に出力することにより、各手段を制御している。
ところで、本実施形態の描画装置2には、X軸移動ステージ151およびY軸移動ステージ152の2つの移動ステージが組み合わせて適用されている。X軸移動ステージ151は、ワークWをX軸方向に移動させるためのものであり、上記した支持ベース11にX軸テーブル31を支持させて構成されている。Y軸移動ステージ152は、ヘッドユニット23をY軸方向に移動させるためのものであり、上記した一対のY軸支持ベース11上にY軸テーブル32を設置し、これを8本の支柱33に支持させて構成されている。X軸移動ステージ151およびY軸移動ステージ152は、いずれも高精度にワークWおよびヘッドユニット23を移動可能に構成されており、ワークWに対して高精度な描画処理を行うことができるようになっている。
X軸移動ステージ151およびY軸移動ステージ152について、順を追って具体的に説明する。図6に示すように、X軸移動ステージ151では、支持ベース11を、高強度コンクリートを主体としたコンクリート構造体161で構成し、X軸テーブル31の一対のX軸ガイドレール54を石材で構成することにより、X軸エアースライダ52を精度良く移動させるようになっている。
図6に示すように、支持ベース11となるコンクリート構造体161は、上面を開放した略方形の仮枠状(型枠状)の金属ボックス164と、金属ボックス164に充填された高強度コンクリート163と、高強度コンクリート163の上面に略面一に埋め込まれた一対の金属ベース164と、を備えている。これら金属ボックス164および金属ベース164は、ステンレスやスチールで構成されている。高強度コンクリート163には、減振性(減衰性)に優れ、熱膨張による形而変化が少ないNFセラミックス(非焼成セラミックス)が用いられている。なお、NFセラミックスは、石材に比して比重が小さいため、支持ベースを石材で構成するよりも軽量化を図ることが可能である。
高強度コンクリート163には、補強筋となる金属製のフレーム(図示省略)が埋め込まれており、支持ベース11全体の剛性(強度)が維持されている。金属ボックスの内部には、フレームが帯筋のように配設され、アンカー付きの金属ベース164がスペーサ175を介して溶接されている。一方、高強度コンクリート163は、いずれも特殊使用のセメント、砂、骨材、混和材、および水を混練したものである。コンクリート構造体161は、金属ボックス164に低スランプに構成した高強度コンクリート163を流し込み、振動を与えて高強度コンクリート163内のエアー(気泡)を抜いた後、これを所定時間養生させることにより製作される。なお、上記フレームに代えて、角パイプの内部に高強度コンクリートを充填した充填角パイプを格子状に組んだもの(図7(b)参照)を用いるようにしても支持ベース11の強度を高めることができる。この場合、予め充填角パイプを配置した金属ボックス164に高強度コンクリート163を流し込み、その間隙を高強度コンクリート163で埋めるようにする。
一対(2本)の金属ベース164は、鉄等の厚板で構成されている。各金属ベース164は、上面が外部に面するように、高強度コンクリート163に埋め込まれており、外部に面した上面にX軸ガイドレール54が設置されている。各金属ベース164は、高強度コンクリート163に埋め込まれた後、上面にラップ加工が施され、X軸ガイドレール54の設置面となる上面の平面度が高められている。この場合、ラップ加工の操作性を考慮して、各金属ベース164の上面を、高強度コンクリートの上面よりも僅かに突出させることが好ましい。
一対の各金属ベース164には、一対の各X軸ガイドレール54を固定するためのボルト171を遊挿するばか穴172がそれぞれ形成され、その下面には、ボルト171を締結するためのナット173が溶接されている。また、各金属ベース164の下面には、高強度コンクリート163に対する抜け止めのアンカー174が溶接されている。なお、金属ベース164が厚手に構成されている場合には、金属ベース164の下部に、ばか穴に連通する雌ねじを形成しても良い。
X軸テーブル31の内、一対のX軸リニアモータ53および一対のX軸ガイドレール54が支持ベース11上に直接固定されている。一対のX軸リニアモータ53は、高強度コンクリート163上に(インサートナットを介して)固定されている。一対のX軸ガイドレール54は、一対の金属ベース164上に固定されており、金属ベース164を介して、高強度コンクリート163に支持されている。上述したが、各X軸ガイドレール54は、柱状の石材で構成されており、金属ベース164にボルト171で固定されている。金属ベース164に固定後の各X軸ガイドレール54には、金属ベース164の場合と同様にラップ加工される。これにより、X軸エアースライダ52のガイド面となる上面の平面度は、極めて高い状態に維持され、ワークWを精度良く移動させることが可能となる。
このように、X軸移動ステージ151は、高強度コンクリート163を主体とした支持ベース11を備えているため、熱および振動の影響を受け難く、これらがワークW(X軸エアースライダ52)の移動に悪影響を及ぼすことを防止することができる。また、X軸ガイドレール54と高強度コンクリート163との間には、高い平面度に加工された金属ベース164が介設されており、X軸ガイドレール54を安定した状態で、精度良く設置可能である。さらに、X軸ガイドレール54は、熱および振動の影響を受け難く、精度良く加工することが可能な石材が用いられており、X軸ガイドレール54を精度良く加工することにより、X軸エアースライダ52の移動精度を高めることができる。
また、ワークWを移動させるX軸移動ステージ151は、ワークWの大きさに対応させて構成する必要があるが、本実施形態の支持ベース11は、高強度コンクリート163を主体に構成しているため、大小様々な大きさの支持ベース11を容易に製造可能である。すなわち、大型のワークWに対応したX軸移動ステージ151であっても、これを低コストで製造することができる。
本実施形態では、一対の各金属ベース164上に各X軸ガイドレール54をそれぞれ固定する構成としたが、一対の金属ベース164に代えて1枚の金属板(鉄板)を高強度コンクリート163に埋め込み、この上に一対のX軸ガイドレール54を固定するようにしても良い。
次に、X軸移動ステージ151の変形例について説明する。変形例のX軸移動ステージ181は、コンクリート構造体の構成を除き、上記のX軸移動ステージ151と同様に構成されている。図7に示すように、X軸移動ステージ181のコンクリート構造体182は、充填角パイプ184を格子状に組んで、略方形に形成した充填支持フレーム183と、充填支持フレーム183の上面を覆い、(石材で構成された)一対のX軸ガイドレール54およびX軸リニアモータ53を支持する天板184と、を有している。
充填角パイプ184は、金属製の中空の角パイプ184aの内部に上記の高強度コンクリート184bを充填して構成したものであり、外部からの振動を減衰する。したがって、充填支持フレーム183は、振動の影響をX軸テーブル31(X軸ガイドレール54)に伝え難くなっている。天板185は、鉄板等で構成され、充填支持フレーム183の上面に支持・固定される。X軸ガイドレール54を、天板185上に精度良く設置するため、充填支持フレーム183に固定後の天板185にはラップ加工が施され、上面の平面度が高められる。
このように、変形例のX軸移動ステージ181では、支持ベース11となるコンクリート構造体182が、充填角パイプ184で構成された充填支持フレーム183と、金属製の天板185と、で構成されているため、任意の大きさの支持ベース11を容易に製造可能である。また、充填支持フレーム183と、X軸ガイドレール54との間に、加工性の良い金属製の天板185を介設することにより、X軸ガイドレール54の設置精度を高めることができ、X軸エアースライダ52をX軸ガイドレール54により高精度に案内することが可能である。なお、この変形例では、充填支持フレーム183とX軸ガイドレール54との間に天板185を介設したが、天板185の代わりに、上記のX軸移動ステージ181の金属ベース164を介設するようにしても良い。
次に、Y軸移動ステージ152について説明する。Y軸移動ステージ152では、一対のY軸支持ベース11がブロック状の石材で構成されている。これにより、Y軸支持ベース11の熱膨張や振動を極力防止できると共に、一対のY軸支持ベース11に対するY軸テーブル32(一対のY軸ガイドレール64)の設置精度を高めることができる。したがって、ヘッドユニット23を安定して支持することができると共に、精度良くY軸テーブル32を精度良く動作させることができるようになっている。
なお、X軸移動ステージ151の支持ベース11と同様に、一対のY軸支持ベース11を、高強度コンクリート163を主体としたコンクリート構造体で構成することも可能である。この場合、各Y軸支持ベース11を構成するコンクリート構造体には、1本ずつ金属ベース164が埋め込まれ、1本の金属ベース164上に1組分(2本)のY軸ガイドレール64が固定される。また、上記した8本の支柱33を、高強度コンクリート163で構成することも可能である。この場合、支柱33となる高強度コンクリートには、補強筋となる金属フレームを埋め込むことが好ましい。また、アングル材や中空の角パイプ等の支柱体の内部に高強度コンクリートを充填したものを支柱33として用いることも可能である。
以上のように、本実施形態の液滴吐出装置1は、ワークWおよびヘッドユニット23を精度良く移動させることができる移動ステージ(X軸移動ステージ151およびY軸移動ステージ152)を備えているため、ワークWに対して高精度な描画処理を行うことが可能である。
次に、本実施形態の液滴吐出装置1を用いて製造される電気光学装置(フラットパネルディスプレイ)として、カラーフィルタ、液晶表示装置、有機EL装置、プラズマディスプレイ(PDP装置)、電子放出装置(FED装置、SED装置)、更にこれら表示装置に形成されてなるアクティブマトリクス基板等を例に、これらの構造およびその製造方法について説明する。なお、アクティブマトリクス基板とは、薄膜トランジスタ、及び薄膜トランジスタに電気的に接続するソース線、データ線が形成された基板を言う。
先ず、液晶表示装置や有機EL装置等に組み込まれるカラーフィルタの製造方法について説明する。図8は、カラーフィルタの製造工程を示すフローチャート、図9は、製造工程順に示した本実施形態のカラーフィルタ600(フィルタ基体600A)の模式断面図である。
まず、ブラックマトリクス形成工程(S101)では、図9(a)に示すように、基板(W)601上にブラックマトリクス602を形成する。ブラックマトリクス602は、金属クロム、金属クロムと酸化クロムの積層体、または樹脂ブラック等により形成される。金属薄膜からなるブラックマトリクス602を形成するには、スパッタ法や蒸着法等を用いることができる。また、樹脂薄膜からなるブラックマトリクス602を形成する場合には、グラビア印刷法、フォトレジスト法、熱転写法等を用いることができる。
続いて、バンク形成工程(S102)において、ブラックマトリクス602上に重畳する状態でバンク603を形成する。即ち、まず図9(b)に示すように、基板601及びブラックマトリクス602を覆うようにネガ型の透明な感光性樹脂からなるレジスト層604を形成する。そして、その上面をマトリクスパターン形状に形成されたマスクフィルム605で被覆した状態で露光処理を行う。
さらに、図9(c)に示すように、レジスト層604の未露光部分をエッチング処理することによりレジスト層604をパターニングして、バンク603を形成する。なお、樹脂ブラックによりブラックマトリクスを形成する場合は、ブラックマトリクスとバンクとを兼用することが可能となる。
このバンク603とその下のブラックマトリクス602は、各画素領域607aを区画する区画壁部607bとなり、後の着色層形成工程において機能液滴吐出ヘッド83により着色層(成膜部)608R、608G、608Bを形成する際に機能液滴の着弾領域を規定する。
以上のブラックマトリクス形成工程及びバンク形成工程を経ることにより、上記フィルタ基体600Aが得られる。
なお、本実施形態においては、バンク603の材料として、塗膜表面が疎液(疎水)性となる樹脂材料を用いている。そして、基板(ガラス基板)601の表面が親液(親水)性であるので、後述する着色層形成工程においてバンク603(区画壁部607b)に囲まれた各画素領域607a内への液滴の着弾位置精度が向上する。
次に、着色層形成工程(S103)では、図9(d)に示すように、機能液滴吐出ヘッド83によって機能液滴を吐出して区画壁部607bで囲まれた各画素領域607a内に着弾させる。この場合、機能液滴吐出ヘッド83を用いて、R・G・Bの3色の機能液(フィルタ材料)を導入して、機能液滴の吐出を行う。なお、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライプ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
その後、乾燥処理(加熱等の処理)を経て機能液を定着させ、3色の着色層608R、608G、608Bを形成する。着色層608R、608G、608Bを形成したならば、保護膜形成工程(S104)に移り、図9(e)に示すように、基板601、区画壁部607b、および着色層608R、608G、608Bの上面を覆うように保護膜609を形成する。
即ち、基板601の着色層608R、608G、608Bが形成されている面全体に保護膜用塗布液が吐出された後、乾燥処理を経て保護膜609が形成される。
そして、保護膜609を形成した後、カラーフィルタ600は、次工程の透明電極となるITO(Indium Tin Oxide)などの膜付け工程に移行する。
図10は、上記のカラーフィルタ600を用いた液晶表示装置の一例としてのパッシブマトリックス型液晶装置(液晶装置)の概略構成を示す要部断面図である。この液晶装置620に、液晶駆動用IC、バックライト、支持体などの付帯要素を装着することによって、最終製品としての透過型液晶表示装置が得られる。なお、カラーフィルタ600は図9に示したものと同一であるので、対応する部位には同一の符号を付し、その説明は省略する。
この液晶装置620は、カラーフィルタ600、ガラス基板等からなる対向基板621、及び、これらの間に挟持されたSTN(Super Twisted Nematic)液晶組成物からなる液晶層622により概略構成されており、カラーフィルタ600を図中上側(観測者側)に配置している。
なお、図示していないが、対向基板621およびカラーフィルタ600の外面(液晶層622側とは反対側の面)には偏光板がそれぞれ配設され、また対向基板621側に位置する偏光板の外側には、バックライトが配設されている。
カラーフィルタ600の保護膜609上(液晶層側)には、図10において左右方向に長尺な短冊状の第1電極623が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極623のカラーフィルタ600側とは反対側の面を覆うように第1配向膜624が形成されている。
一方、対向基板621におけるカラーフィルタ600と対向する面には、カラーフィルタ600の第1電極623と直交する方向に長尺な短冊状の第2電極626が所定の間隔で複数形成され、この第2電極626の液晶層622側の面を覆うように第2配向膜627が形成されている。これらの第1電極623および第2電極626は、ITOなどの透明導電材料により形成されている。
液晶層622内に設けられたスペーサ628は、液晶層622の厚さ(セルギャップ)を一定に保持するための部材である。また、シール材629は液晶層622内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するための部材である。なお、第1電極623の一端部は引き回し配線623aとしてシール材629の外側まで延在している。
そして、第1電極623と第2電極626とが交差する部分が画素であり、この画素となる部分に、カラーフィルタ600の着色層608R、608G、608Bが位置するように構成されている。
通常の製造工程では、カラーフィルタ600に、第1電極623のパターニングおよび第1配向膜624の塗布を行ってカラーフィルタ600側の部分を作成すると共に、これとは別に対向基板621に、第2電極626のパターニングおよび第2配向膜627の塗布を行って対向基板621側の部分を作成する。その後、対向基板621側の部分にスペーサ628およびシール材629を作り込み、この状態でカラーフィルタ600側の部分を貼り合わせる。次いで、シール材629の注入口から液晶層622を構成する液晶を注入し、注入口を閉止する。その後、両偏光板およびバックライトを積層する。
実施形態の液滴吐出装置83は、例えば上記のセルギャップを構成するスペーサ材料(機能液)を塗布すると共に、対向基板621側の部分にカラーフィルタ600側の部分を貼り合わせる前に、シール材629で囲んだ領域に液晶(機能液)を均一に塗布することが可能である。また、上記のシール材629の印刷を、機能液滴吐出ヘッド83で行うことも可能である。さらに、第1・第2両配向膜624,627の塗布を機能液滴吐出ヘッド83で行うことも可能である。
図11は、本実施形態において製造したカラーフィルタ600を用いた液晶装置の第2の例の概略構成を示す要部断面図である。
この液晶装置630が上記液晶装置620と大きく異なる点は、カラーフィルタ600を図中下側(観測者側とは反対側)に配置した点である。
この液晶装置630は、カラーフィルタ600とガラス基板等からなる対向基板631との間にSTN液晶からなる液晶層632が挟持されて概略構成されている。なお、図示していないが、対向基板631およびカラーフィルタ600の外面には偏光板等がそれぞれ配設されている。
カラーフィルタ600の保護膜609上(液晶層632側)には、図中奥行き方向に長尺な短冊状の第1電極633が所定の間隔で複数形成されており、この第1電極633の液晶層632側の面を覆うように第1配向膜634が形成されている。
対向基板631のカラーフィルタ600と対向する面上には、カラーフィルタ600側の第1電極633と直交する方向に延在する複数の短冊状の第2電極636が所定の間隔で形成され、この第2電極636の液晶層632側の面を覆うように第2配向膜637が形成されている。
液晶層632には、この液晶層632の厚さを一定に保持するためのスペーサ638と、液晶層632内の液晶組成物が外部へ漏出するのを防止するためのシール材639が設けられている。
そして、上記した液晶装置620と同様に、第1電極633と第2電極636との交差する部分が画素であり、この画素となる部位に、カラーフィルタ600の着色層608R、608G、608Bが位置するように構成されている。
図12は、本発明を適用したカラーフィルタ600を用いて液晶装置を構成した第3の例を示したもので、透過型のTFT(Thin Film Transistor)型液晶装置の概略構成を示す分解斜視図である。
この液晶装置650は、カラーフィルタ600を図中上側(観測者側)に配置したものである。
この液晶装置650は、カラーフィルタ600と、これに対向するように配置された対向基板651と、これらの間に挟持された図示しない液晶層と、カラーフィルタ600の上面側(観測者側)に配置された偏光板655と、対向基板651の下面側に配設された偏光板(図示せず)とにより概略構成されている。
カラーフィルタ600の保護膜609の表面(対向基板651側の面)には液晶駆動用の電極656が形成されている。この電極656は、ITO等の透明導電材料からなり、後述の画素電極660が形成される領域全体を覆う全面電極となっている。また、この電極656の画素電極660とは反対側の面を覆った状態で配向膜657が設けられている。
対向基板651のカラーフィルタ600と対向する面には絶縁層658が形成されており、この絶縁層658上には、走査線661及び信号線662が互いに直交する状態で形成されている。そして、これらの走査線661と信号線662とに囲まれた領域内には画素電極660が形成されている。なお、実際の液晶装置では、画素電極660上に配向膜が設けられるが、図示を省略している。
また、画素電極660の切欠部と走査線661と信号線662とに囲まれた部分には、ソース電極、ドレイン電極、半導体、およびゲート電極とを具備する薄膜トランジスタ663が組み込まれて構成されている。そして、走査線661と信号線662に対する信号の印加によって薄膜トランジスタ663をオン・オフして画素電極660への通電制御を行うことができるように構成されている。
なお、上記の各例の液晶装置620,630,650は、透過型の構成としたが、反射層あるいは半透過反射層を設けて、反射型の液晶装置あるいは半透過反射型の液晶装置とすることもできる。
次に、図13は、有機EL装置の表示領域(以下、単に表示装置700と称する)の要部断面図である。
この表示装置700は、基板(W)701上に、回路素子部702、発光素子部703及び陰極704が積層された状態で概略構成されている。
この表示装置700においては、発光素子部703から基板701側に発した光が、回路素子部702及び基板701を透過して観測者側に出射されるとともに、発光素子部703から基板701の反対側に発した光が陰極704により反射された後、回路素子部702及び基板701を透過して観測者側に出射されるようになっている。
回路素子部702と基板701との間にはシリコン酸化膜からなる下地保護膜706が形成され、この下地保護膜706上(発光素子部703側)に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜707が形成されている。この半導体膜707の左右の領域には、ソース領域707a及びドレイン領域707bが高濃度陽イオン打ち込みによりそれぞれ形成されている。そして陽イオンが打ち込まれない中央部がチャネル領域707cとなっている。
また、回路素子部702には、下地保護膜706及び半導体膜707を覆う透明なゲート絶縁膜708が形成され、このゲート絶縁膜708上の半導体膜707のチャネル領域707cに対応する位置には、例えばAl、Mo、Ta、Ti、W等から構成されるゲート電極709が形成されている。このゲート電極709及びゲート絶縁膜708上には、透明な第1層間絶縁膜711aと第2層間絶縁膜711bが形成されている。また、第1、第2層間絶縁膜711a、711bを貫通して、半導体膜707のソース領域707a、ドレイン領域707bにそれぞれ連通するコンタクトホール712a,712bが形成されている。
そして、第2層間絶縁膜711b上には、ITO等からなる透明な画素電極713が所定の形状にパターニングされて形成され、この画素電極713は、コンタクトホール712aを通じてソース領域707aに接続されている。
また、第1層間絶縁膜711a上には電源線714が配設されており、この電源線714は、コンタクトホール712bを通じてドレイン領域707bに接続されている。
このように、回路素子部702には、各画素電極713に接続された駆動用の薄膜トランジスタ715がそれぞれ形成されている。
上記発光素子部703は、複数の画素電極713上の各々に積層された機能層717と、各画素電極713及び機能層717の間に備えられて各機能層717を区画するバンク部718とにより概略構成されている。
これら画素電極713、機能層717、及び、機能層717上に配設された陰極704によって発光素子が構成されている。なお、画素電極713は、平面視略矩形状にパターニングされて形成されており、各画素電極713の間にバンク部718が形成されている。
バンク部718は、例えばSiO、SiO2、TiO2等の無機材料により形成される無機物バンク層718a(第1バンク層)と、この無機物バンク層718a上に積層され、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱性、耐溶媒性に優れたレジストにより形成される断面台形状の有機物バンク層718b(第2バンク層)とにより構成されている。このバンク部718の一部は、画素電極713の周縁部上に乗上げた状態で形成されている。
そして、各バンク部718の間には、画素電極713に対して上方に向けて次第に拡開した開口部719が形成されている。
上記機能層717は、開口部719内において画素電極713上に積層状態で形成された正孔注入/輸送層717aと、この正孔注入/輸送層717a上に形成された発光層717bとにより構成されている。なお、この発光層717bに隣接してその他の機能を有する他の機能層を更に形成しても良い。例えば、電子輸送層を形成する事も可能である。
正孔注入/輸送層717aは、画素電極713側から正孔を輸送して発光層717bに注入する機能を有する。この正孔注入/輸送層717aは、正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物(機能液)を吐出することで形成される。正孔注入/輸送層形成材料としては、公知の材料を用いる。
発光層717bは、赤色(R)、緑色(G)、又は青色(B)の何れかに発光するもので、発光層形成材料(発光材料)を含む第2組成物(機能液)を吐出することで形成される。第2組成物の溶媒(非極性溶媒)としては、正孔注入/輸送層717aに対して不溶な公知の材料を用いることが好ましく、このような非極性溶媒を発光層717bの第2組成物に用いることにより、正孔注入/輸送層717aを再溶解させることなく発光層717bを形成することができる。
そして、発光層717bでは、正孔注入/輸送層717aから注入された正孔と、陰極704から注入される電子が発光層で再結合して発光するように構成されている。
陰極704は、発光素子部703の全面を覆う状態で形成されており、画素電極713と対になって機能層717に電流を流す役割を果たす。なお、この陰極704の上部には図示しない封止部材が配置される。
次に、上記の表示装置700の製造工程を図14〜図22を参照して説明する。
この表示装置700は、図14に示すように、バンク部形成工程(S111)、表面処理工程(S112)、正孔注入/輸送層形成工程(S113)、発光層形成工程(S114)、及び対向電極形成工程(S115)を経て製造される。なお、製造工程は例示するものに限られるものではなく必要に応じてその他の工程が除かれる場合、また追加される場合もある。
まず、バンク部形成工程(S111)では、図15に示すように、第2層間絶縁膜711b上に無機物バンク層718aを形成する。この無機物バンク層718aは、形成位置に無機物膜を形成した後、この無機物膜をフォトリソグラフィ技術等によりパターニングすることにより形成される。このとき、無機物バンク層718aの一部は画素電極713の周縁部と重なるように形成される。
無機物バンク層718aを形成したならば、図16に示すように、無機物バンク層718a上に有機物バンク層718bを形成する。この有機物バンク層718bも無機物バンク層718aと同様にフォトリソグラフィ技術等によりパターニングして形成される。
このようにしてバンク部718が形成される。また、これに伴い、各バンク部718間には、画素電極713に対して上方に開口した開口部719が形成される。この開口部719は、画素領域を規定する。
表面処理工程(S112)では、親液化処理及び撥液化処理が行われる。親液化処理を施す領域は、無機物バンク層718aの第1積層部718aa及び画素電極713の電極面713aであり、これらの領域は、例えば酸素を処理ガスとするプラズマ処理によって親液性に表面処理される。このプラズマ処理は、画素電極713であるITOの洗浄等も兼ねている。
また、撥液化処理は、有機物バンク層718bの壁面718s及び有機物バンク層718bの上面718tに施され、例えば4フッ化メタンを処理ガスとするプラズマ処理によって表面がフッ化処理(撥液性に処理)される。
この表面処理工程を行うことにより、機能液滴吐出ヘッド83を用いて機能層717を形成する際に、機能液滴を画素領域に、より確実に着弾させることができ、また、画素領域に着弾した機能液滴が開口部719から溢れ出るのを防止することが可能となる。
そして、以上の工程を経ることにより、表示装置基体700Aが得られる。この表示装置基体700Aは、図1に示した液滴吐出装置1のセットテーブル23に載置され、以下の正孔注入/輸送層形成工程(S113)及び発光層形成工程(S114)が行われる。
図17に示すように、正孔注入/輸送層形成工程(S113)では、機能液滴吐出ヘッド83から正孔注入/輸送層形成材料を含む第1組成物を画素領域である各開口部719内に吐出する。その後、図18に示すように、乾燥処理及び熱処理を行い、第1組成物に含まれる極性溶媒を蒸発させ、画素電極(電極面713a)713上に正孔注入/輸送層717aを形成する。
次に発光層形成工程(S114)について説明する。この発光層形成工程では、上述したように、正孔注入/輸送層717aの再溶解を防止するために、発光層形成の際に用いる第2組成物の溶媒として、正孔注入/輸送層717aに対して不溶な非極性溶媒を用いる。
しかしその一方で、正孔注入/輸送層717aは、非極性溶媒に対する親和性が低いため、非極性溶媒を含む第2組成物を正孔注入/輸送層717a上に吐出しても、正孔注入/輸送層717aと発光層717bとを密着させることができなくなるか、あるいは発光層717bを均一に塗布できない虞がある。
そこで、非極性溶媒ならびに発光層形成材料に対する正孔注入/輸送層717aの表面の親和性を高めるために、発光層形成の前に表面処理(表面改質処理)を行うことが好ましい。この表面処理は、発光層形成の際に用いる第2組成物の非極性溶媒と同一溶媒またはこれに類する溶媒である表面改質材を、正孔注入/輸送層717a上に塗布し、これを乾燥させることにより行う。
このような処理を施すことで、正孔注入/輸送層717aの表面が非極性溶媒になじみやすくなり、この後の工程で、発光層形成材料を含む第2組成物を正孔注入/輸送層717aに均一に塗布することができる。
そして次に、図19に示すように、各色のうちの何れか(図19の例では青色(B))に対応する発光層形成材料を含有する第2組成物を機能液滴として画素領域(開口部719)内に所定量打ち込む。画素領域内に打ち込まれた第2組成物は、正孔注入/輸送層717a上に広がって開口部719内に満たされる。なお、万一、第2組成物が画素領域から外れてバンク部718の上面718t上に着弾した場合でも、この上面718tは、上述したように撥液処理が施されているので、第2組成物が開口部719内に転がり込み易くなっている。
その後、乾燥工程等を行う事により、吐出後の第2組成物を乾燥処理し、第2組成物に含まれる非極性溶媒を蒸発させ、図20に示すように、正孔注入/輸送層717a上に発光層717bが形成される。この図の場合、青色(B)に対応する発光層717bが形成されている。
同様に、機能液滴吐出ヘッド83を用い、図21に示すように、上記した青色(B)に対応する発光層717bの場合と同様の工程を順次行い、他の色(赤色(R)及び緑色(G))に対応する発光層717bを形成する。なお、発光層717bの形成順序は、例示した順序に限られるものではなく、どのような順番で形成しても良い。例えば、発光層形成材料に応じて形成する順番を決める事も可能である。また、R・G・Bの3色の配列パターンとしては、ストライブ配列、モザイク配列およびデルタ配列等がある。
以上のようにして、画素電極713上に機能層717、即ち、正孔注入/輸送層717a及び発光層717bが形成される。そして、対向電極形成工程(S115)に移行する。
対向電極形成工程(S115)では、図22に示すように、発光層717b及び有機物バンク層718bの全面に陰極704(対向電極)を、例えば蒸着法、スパッタ法、CVD法等によって形成する。この陰極704は、本実施形態においては、例えば、カルシウム層とアルミニウム層とが積層されて構成されている。
この陰極704の上部には、電極としてのAl膜、Ag膜や、その酸化防止のためのSiO2、SiN等の保護層が適宜設けられる。
このようにして陰極704を形成した後、この陰極704の上部を封止部材により封止する封止処理や配線処理等のその他処理等を施すことにより、表示装置700が得られる。
次に、図23は、プラズマ型表示装置(PDP装置:以下、単に表示装置800と称する)の要部分解斜視図である。なお、同図では表示装置800を、その一部を切り欠いた状態で示してある。
この表示装置800は、互いに対向して配置された第1基板801、第2基板802、及びこれらの間に形成される放電表示部803を含んで概略構成される。放電表示部803は、複数の放電室805により構成されている。これらの複数の放電室805のうち、赤色放電室805R、緑色放電室805G、青色放電室805Bの3つの放電室805が組になって1つの画素を構成するように配置されている。
第1基板801の上面には所定の間隔で縞状にアドレス電極806が形成され、このアドレス電極806と第1基板801の上面とを覆うように誘電体層807が形成されている。誘電体層807上には、各アドレス電極806の間に位置し、且つ各アドレス電極806に沿うように隔壁808が立設されている。この隔壁808は、図示するようにアドレス電極806の幅方向両側に延在するものと、アドレス電極806と直交する方向に延設された図示しないものを含む。
そして、この隔壁808によって仕切られた領域が放電室805となっている。
放電室805内には蛍光体809が配置されている。蛍光体809は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、赤色放電室805Rの底部には赤色蛍光体809Rが、緑色放電室805Gの底部には緑色蛍光体809Gが、青色放電室805Bの底部には青色蛍光体809Bが各々配置されている。
第2基板802の図中下側の面には、上記アドレス電極806と直交する方向に複数の表示電極811が所定の間隔で縞状に形成されている。そして、これらを覆うように誘電体層812、及びMgOなどからなる保護膜813が形成されている。
第1基板801と第2基板802とは、アドレス電極806と表示電極811が互いに直交する状態で対向させて貼り合わされている。なお、上記アドレス電極806と表示電極811は図示しない交流電源に接続されている。
そして、各電極806,811に通電することにより、放電表示部803において蛍光体809が励起発光し、カラー表示が可能となる。
本実施形態においては、上記アドレス電極806、表示電極811、及び蛍光体809を、図1に示した液滴吐出装置1を用いて形成することができる。以下、第1基板801におけるアドレス電極806の形成工程を例示する。
この場合、第1基板801を液滴吐出装置1のセットテーブル23に載置された状態で以下の工程が行われる。
まず、機能液滴吐出ヘッド83により、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴としてアドレス電極形成領域に着弾させる。この液体材料は、導電膜配線形成用材料として、金属等の導電性微粒子を分散媒に分散したものである。この導電性微粒子としては、金、銀、銅、パラジウム、又はニッケル等を含有する金属微粒子や、導電性ポリマー等が用いられる。
補充対象となる全てのアドレス電極形成領域について液体材料の補充が終了したならば、吐出後の液体材料を乾燥処理し、液体材料に含まれる分散媒を蒸発させることによりアドレス電極806が形成される。
ところで、上記においてはアドレス電極806の形成を例示したが、上記表示電極811及び蛍光体809についても上記各工程を経ることにより形成することができる。
表示電極811の形成の場合、アドレス電極806の場合と同様に、導電膜配線形成用材料を含有する液体材料(機能液)を機能液滴として表示電極形成領域に着弾させる。
また、蛍光体809の形成の場合には、各色(R,G,B)に対応する蛍光材料を含んだ液体材料(機能液)を機能液滴吐出ヘッド83から液滴として吐出し、対応する色の放電室805内に着弾させる。
次に、図24は、電子放出装置(FED装置あるいはSED装置ともいう:以下、単に表示装置900と称する)の要部断面図である。なお、同図では表示装置900を、その一部を断面として示してある。
この表示装置900は、互いに対向して配置された第1基板901、第2基板902、及びこれらの間に形成される電界放出表示部903を含んで概略構成される。電界放出表示部903は、マトリクス状に配置した複数の電子放出部905により構成されている。
第1基板901の上面には、カソード電極906を構成する第1素子電極906aおよび第2素子電極906bが相互に直交するように形成されている。また、第1素子電極906aおよび第2素子電極906bで仕切られた部分には、ギャップ908を形成した導電性膜907が形成されている。すなわち、第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907により複数の電子放出部905が構成されている。導電性膜907は、例えば酸化パラジウム(PdO)等で構成され、またギャップ908は、導電性膜907を成膜した後、フォーミング等で形成される。
第2基板902の下面には、カソード電極906に対峙するアノード電極909が形成されている。アノード電極909の下面には、格子状のバンク部911が形成され、このバンク部911で囲まれた下向きの各開口部912に、電子放出部905に対応するように蛍光体913が配置されている。蛍光体913は、赤(R)、緑(G)、青(B)の何れかの色の蛍光を発光するもので、各開口部912には、赤色蛍光体913R、緑色蛍光体913Gおよび青色蛍光体913Bが、上記した所定のパターンで配置されている。
そして、このように構成した第1基板901と第2基板902とは、微小な間隙を存して貼り合わされている。この表示装置900では、導電性膜(ギャップ908)907を介して、陰極である第1素子電極906aまたは第2素子電極906bから飛び出す電子を、陽極であるアノード電極909に形成した蛍光体913に当てて励起発光し、カラー表示が可能となる。
この場合も、他の実施形態と同様に、第1素子電極906a、第2素子電極906b、導電性膜907およびアノード電極909を、液滴吐出装置1を用いて形成することができると共に、各色の蛍光体913R,913G,913Bを、液滴吐出装置1を用いて形成することができる。
第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907は、図25(a)に示す平面形状を有しており、これらを成膜する場合には、図25(b)に示すように、予め第1素子電極906a、第2素子電極906bおよび導電性膜907を作り込む部分を残して、バンク部BBを形成(フォトリソグラフィ法)する。次に、バンク部BBにより構成された溝部分に、第1素子電極906aおよび第2素子電極906bを形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)し、その溶剤を乾燥させて成膜を行った後、導電性膜907を形成(液滴吐出装置1によるインクジェット法)する。そして、導電性膜907を成膜後、バンク部BBを取り除き(アッシング剥離処理)、上記のフォーミング処理に移行する。なお、上記の有機EL装置の場合と同様に、第1基板901および第2基板902に対する親液化処理や、バンク部911,BBに対する撥液化処理を行うことが、好ましい。
また、他の電気光学装置としては、金属配線形成、レンズ形成、レジスト形成および光拡散体形成等の装置が考えられる。上記した液滴吐出装置1を各種の電気光学装置(デバイス)の製造に用いることにより、各種の電気光学装置を効率的に製造することが可能である。
本実施形態に係る液滴吐出装置を模式的に示した外観斜視図である。 液滴吐出装置の平面模式図である。 液滴吐出装置の正面模式図である。 機能液滴吐出ヘッドの外観斜視図である。 液滴吐出装置の主制御系を示したブロック図である。機能液タンク廻りの説明図である。 X軸移動ステージを模式的に示した説明図であり、(a)は側面断面図、(b)は、正面断面図である。 本実施形態の変形例となるX軸移動ステージのコンクリート構造体の説明図であり、(a)コンクリート構造体の外観斜視図、(b)は、充填支持フレームの外観斜視図である。 カラーフィルタ製造工程を説明するフローチャートである。 (a)〜(e)は、製造工程順に示したカラーフィルタの模式断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第2の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 本発明を適用したカラーフィルタを用いた第3の例の液晶装置の概略構成を示す要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の要部断面図である。 有機EL装置である表示装置の製造工程を説明するフローチャートである。 無機物バンク層の形成を説明する工程図である。 有機物バンク層の形成を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層を形成する過程を説明する工程図である。 正孔注入/輸送層が形成された状態を説明する工程図である。 青色の発光層を形成する過程を説明する工程図である。 青色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 各色の発光層が形成された状態を説明する工程図である。 陰極の形成を説明する工程図である。 プラズマ型表示装置(PDP装置)である表示装置の要部分解斜視図である。 電子放出装置(FED装置)である表示装置の要部断面図である。 表示装置の電子放出部廻りの平面図(a)およびその形成方法を示す平面図(b)である。
符号の説明
1 液滴吐出装置 11 支持ベース
33 支柱 51 セットテーブル
52 X軸エアースライダ 54 X軸ガイドレール
62 Y軸スライダ 64 Y軸ガイドレール
83 機能液滴吐出ヘッド 151 X軸移動ステージ
152 Y軸移動ステージ 161 コンクリート構造体
162 金属ボックス 163 高強度コンクリート
164 金属ベース W ワーク

Claims (8)

  1. スライド自在に構成されたスライダの移動をガイドするガイド部と、前記ガイド部を支持するベース部と、を備えた移動ステージにおいて、
    前記ベース部は、高強度コンクリートを主体としたコンクリート構造体で構成され、
    前記ガイド部は、石材で構成され、
    前記ベース部と前記ガイド部との間には、前記ガイド部の設置面の平面度を加工調整するための金属板が介設されていることを特徴とする移動ステージ。
  2. 前記コンクリート構造体は、上面を開放した仮枠状の金属ボックスに、前記高強度コンクリートを充填して構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動ステージ。
  3. 前記コンクリート構造体には、補強筋となる金属フレームが埋め込まれていることを特徴とする請求項2に記載の移動ステージ。
  4. 前記コンクリート構造体は、金属製の中空のパイプの内部に前記高強度コンクリートを充填した充填パイプを組んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の移動ステージ。
  5. 前記ベース部を支持する複数本の支柱をさらに備え、
    前記各支柱は、金属製の中空の支柱体と、前記支柱体の内部に充填した前記高強度コンクリートと、で構成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の移動ステージ。
  6. ワークに対して、機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、前記機能液滴吐出ヘッドを駆動することにより、前記ワーク上に機能液を吐出して描画を行う液滴吐出装置において、
    前記ワークおよび前記機能液滴吐出ヘッドの少なくとも一方を、請求項1ないし5のいずれかに記載の移動ステージに搭載させて、前記相対移動を行うことを特徴とする液滴吐出装置。
  7. ワークに対して、機能液滴吐出ヘッドを相対的に移動させながら、前記機能液滴吐出ヘッドを駆動することにより、前記ワーク上に機能液を吐出して描画を行う液滴吐出装置において、
    ワークをX軸方向に移動させるX軸移動ステージと、
    機能液滴吐出ヘッドをY軸方向に移動させるY軸移動ステージと、を備え、
    前記X軸移動ステージは、請求項1ないし4のいずれかに記載の移動ステージで構成され、
    前記Y軸移動ステージは、請求項5に記載の移動ステージで構成されていることを特徴とする液滴吐出装置。
  8. 請求項6または7に記載の液滴吐出装置を用い、前記ワーク上に機能液滴による成膜部を形成することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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