JP4608726B2 - 生物処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機性排液およびオゾン処理汚泥を導入して好気性処理するための生物処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
活性汚泥処理における余剰汚泥の減容化の目的で、余剰汚泥等の生物汚泥(以下、単に汚泥という場合がある)にオゾンを反応させ酸化分解して易生物分解性に改質し、このオゾン処理汚泥を被処理液とともに曝気槽に導入して好気性生物処理を行い、汚泥を減容化している。上記のようなオゾン処理では、反応槽中に汚泥含有液を導入し、この汚泥含有液中にオゾン含有ガスを吹き込んで気液接触させ、汚泥を分解する装置が用いられている。このようなオゾン処理装置において、汚泥含有液にオゾン含有ガスを吹込んでオゾン処理を行うと、オゾン処理汚泥が発泡して泡沫が槽外に持出され、周辺が汚染されるなどの障害を起こす場合がある。
【0003】
このようなオゾン処理液の発泡の問題に対処する装置として、特開平8−267099号には、オゾン処理を行う反応槽と、オゾン処理汚泥を貯留する貯留槽と、反応槽から排出される排オゾンガスからオゾンを除去するオゾン除去装置とを備え、オゾン除去装置の下部が貯留槽の槽内液により液封されている生物汚泥のオゾン処理装置が記載されている。この装置は発泡を積極的に利用してオゾン処理効率を高めるとともに、泡沫が槽外に持ち出されるのを防止することができるオゾン処理装置である。
【0004】
図3は上記公報に記載されている生物汚泥のオゾン処理装置を示す系統図である。図3において、41は反応槽であり、下部に槽内液(生物汚泥含有液)42が収容されて液相接触域43とされている。液相接触域43の液面の上部は泡沫接触域44とされ、槽内液42を発泡させて泡沫層45が形成されている。
【0005】
反応槽41の下部にはオゾン含有ガス導入路46、槽内液取出路47および循環路48が接続している。槽内液取出路47には圧力検出装置51およびバルブ52が設けられ、圧力検出装置51により検出した値に応じてバルブ52の弁の開閉度を調整できるように構成されている。循環路48は槽内液を引抜いて反応槽41の上部に循環するように接続している。循環路48の中間部には循環ポンプ53が設けられ、先端部にはスプレーノズル54が設けられている。循環路48の途中には、給液ポンプ55を有する被処理液導入路56が接続している。液相接触域43の下部には散気装置57が反応槽41の水平断面に沿ってほぼ均一に設けられ、オゾン含有ガス導入路46に連絡している。反応槽41の上部には排オゾンガス路58が接続し、排オゾン除去装置61に連絡している。
【0006】
貯留槽62は貯留部63およびポンプピット部64を有し、貯留部63のオゾン処理汚泥65が溢流してポンプピット部64に流入するように構成されている。貯留部63には排オゾン除去装置61が、下部をオゾン処理汚泥65により流封された状態で設けられている。排オゾン除去装置61の内部にはオゾン除去剤充填層66が形成され、上部には脱オゾンガス路67が接続している。オゾン処理汚泥65の液面からオゾン除去剤充填層66の下端部までの中間部にガス導入口68が設けられ、このガス導入口68に反応槽41から排オゾンガス路58が接続している。ポンプピット部64には排液路69が接続し、排出ポンプ70が設けられている。
【0007】
図3の装置により被処理液をオゾン処理するには、給液ポンプ55を駆動して被処理液導入路56から被処理液を供給するとともに、循環ポンプ53を駆動して循環路48から槽内液42を引抜いて循環する。こうして循環路48中で被処理液および引抜液を混合し、この混合液をスプレーノズル54から泡沫層45に向けて散布する。
【0008】
一方、オゾン含有ガス導入路46からオゾン含有ガスを導入して槽内液42中に吹込み、これにより液相接触域43において槽内液42とオゾン含有ガスを接触させて汚泥を酸化分解するとともに発泡させて泡沫接触域44中に泡沫層45を形成する。泡沫接触域44を上昇するオゾン含有ガスは泡沫層45中の汚泥とも接触し、効率よく汚泥を分解する。
【0009】
槽内液42の一部はオゾン処理汚泥65として槽内液取出路47から取出し、貯留槽62に導入し、貯留部63で貯留する。このとき圧力検出装置51で液圧を検出してバルブ52の弁の開閉度を調整し、液相接触域43の液面の高さを一定に保持する。
【0010】
過剰な発泡が抑制されている通常の状態では、泡沫接触域44から離脱したオゾン排ガスはそのまま上昇させて、排オゾンガス路58を通して排オゾン除去装置61に導き、ガス導入口68から導入し、オゾン除去剤充填層66を上向流で通過させてオゾンを除去する。オゾンが除去された脱オゾンガスは脱オゾンガス路67から大気へ放散する。
【0011】
スプレーノズル54の一部閉塞などにより過剰な発泡が生じた場合でも、汚泥の泡沫を同伴するオゾン排ガスは排オゾンガス路58を通して排オゾン除去装置61に導入する。ガス導入口68からはオゾン排ガスとともに泡沫も導入されるが、この泡沫は排オゾン除去装置61内で重力により落下する。オゾン処理汚泥65の液面上には泡沫汚泥層71が形成され、その高さは高くなるが、泡沫汚泥の量が増加すると泡沫汚泥層71自身の自重で押され、泡沫汚泥はオゾン処理汚泥65中に混和して破泡され、泡沫汚泥層71の高さは低下する。これにより泡沫によるオゾン除去剤充填層66の汚染は防止される。泡沫の脱離したオゾン排ガスは通常時の場合と同様にオゾン除去剤充填層66を通過し、オゾンが除去される。貯留部63を溢流したオゾン処理汚泥65は、排出ポンプ70により排液路69から排出して曝気槽(図示せず)に送り、好気性生物処理を行う。
【0012】
上記図3の装置ではオゾン処理により激しく発泡し、泡沫が排オゾンガス路58から飛散しても、排オゾン除去装置61で汚泥とオゾンガスとに気液分離されるので、泡沫が系外に持出されて周辺が汚染することはない。
しかし上記図3の装置では、ポンプピット部64のオゾン処理汚泥65は排出ポンプ70を駆動して曝気槽に送液する必要があり、例えばオゾン処理汚泥65を曝気槽に導入して好気性生物処理する場合には、排出ポンプ70を駆動して送液しなければならない。ところが、オゾン処理汚泥65中には多くの微細気泡が含有されているため、排出ポンプ70内に入った気泡が抜けず、排出ポンプ70の動作不良を起こす場合がある。このような場合、スプレーノズル54から散布する水量を多くしたり、消泡剤を散布することなどにより対処することができるが、コスト高になる。また貯留槽62を設ける必要があり、コスト高になる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、オゾン処理汚泥と排オゾンガスとの気液混合物を低コストで効率よく気液分離してオゾン処理汚泥を曝気槽に供給することができ、しかもポンプ動作不良等の問題を生じることなくオゾン処理汚泥を生物処理することが可能な生物処理装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、生物汚泥含有液をオゾン含有ガスによりオゾン処理したオゾン処理汚泥および有機性排液を導入して曝気し、好気性生物処理を行う曝気槽と、
曝気槽または原水槽の上部に設置され、オゾン処理により生じるオゾン処理汚泥および排オゾンガスが混合した気液混合物を気液分離する気液分離装置とを備え、
前記気液分離装置はオゾン処理汚泥および排オゾンガスが混合した気液混合物を受け入れ、オゾン処理汚泥を自重により曝気槽または原水槽内に落下させて排オゾンガスと分離する分離塔と、分離塔で分離された排オゾンガスを排出する排ガス路とを備え、
前記分離塔の中間部の液封水面から100〜150cm高い位置、かつ分離塔上端から100〜150cm低い位置に気液混合物導入口が設けられ、気液混合物導入口の上部には消泡用のスプレーノズルが設けられ、
前記分離塔の下部は曝気槽または原水槽の槽内液により液封されている
生物処理装置である。
【0015】
本発明の生物処理装置は被処理液である有機性排液とオゾン処理汚泥とを曝気槽に導入して好気性処理を行い、有機性汚泥とともに、オゾン処理汚泥をも分解して処理する装置であり、これにより汚泥の減容化が達成できる。被処理液およびオゾン処理汚泥はそれぞれ曝気槽に直接導入してもよく、また原水槽を介して曝気槽に導入してもよい。気液分離装置は曝気槽に設置してもよく、また原水槽を設ける場合には原水槽に設置してもよい。上記の曝気槽には返送汚泥の再曝気槽、その他の2次的な曝気槽を含む。
【0016】
気液分離装置において気液分離の対象となる気液混合物は、生物汚泥含有液をオゾン含有ガスによりオゾン処理したオゾン処理汚泥と、このオゾン処理により生じる排オゾンガスとが混合した気液混合物である。具体的には、排オゾンガス気泡を含むオゾン処理汚泥、オゾン処理汚泥が発泡した泡、泡沫を同伴する排オゾンガス、これらの混合物などがあげられる。
【0017】
オゾン処理の対象となる生物汚泥は、好気性処理、嫌気性処理等において生成する生物汚泥を含む汚泥であり、余剰汚泥のように生物汚泥を主体とするものが好ましいが、凝集汚泥のように若干の無機物を含むものでもよい。
【0018】
オゾン処理汚泥は、生物汚泥含有液にオゾン含有ガスを接触させて汚泥を分解した汚泥である。オゾン処理は発泡を抑制してオゾン処理することもできるし、積極的に発泡させてオゾン処理することもできる。
【0019】
オゾン含有ガスとしてはオゾン含有空気、オゾン化空気などが使用できる。オゾンの導入量は、導入される生物汚泥のVSS重量に対して0.5〜10%、好ましくは1〜5%とするのが望ましい。またオゾン含有ガスの流量は、反応槽のガス線速度として5〜50m/hr、好ましくは10〜30m/hrとするのが好ましい。
【0020】
上記のようにしてオゾン処理されたオゾン処理汚泥はオゾン処理に使用された排オゾンガスを含んでいる。本発明の生物処理装置は、上記のような気液混合物からオゾン処理汚泥と排オゾンガスとを分離する気液分離装置を曝気槽または原水槽に備えている。
【0021】
上記の気液分離装置が設置される本発明の生物処理装置は、原水槽から有機性排液を曝気槽に導入し、活性汚泥と混合して曝気し、この混合液を固液分離槽において固液分離し、分離汚泥の一部を曝気槽に返送する標準活性汚泥処理法において使用されるのが好ましいが、これを変形した他の処理法でもよい。
【0022】
気液分離装置を構成する分離塔は、オゾン処理汚泥と排オゾンガスとの気液混合物を受け入れ、オゾン処理汚泥を自重により曝気槽または原水槽内に落下させて、オゾン処理汚泥と排オゾンガスとを分離する分離塔である。自重により落下したオゾン処理汚泥は曝気槽または原水槽の液面部分で槽内液と接触して希釈され、槽内全体に拡散する。分離塔に気液混合物が連続的に導入されると、液面上部にオゾン処理汚泥層が形成されて高さが高くなる場合もあるが、オゾン処理汚泥の量が増加すると自身の自重で押され、槽内液に拡散して高さは低下する。一方、分離された排オゾンガスは分離塔の上部に設けられた排ガス路から排出される。気液混合物は通常オゾン処理槽から導入される。気液混合物導入口は分離塔の中間部の液封水面から100〜150cm高い位置、かつ分離塔上端から100〜150cm低い位置に設けられる。
【0023】
分離塔の下部は、曝気槽または原水槽の槽内液中に浸漬され、これにより液封されている。液封された分離塔の下端からの気液混合物の吹出を防止するため、液封の深さは排オゾン除去装置の圧損以上とする必要がある。ただし、液封深さを深くしすぎると、自重で落下したオゾン処理汚泥が槽内液で希釈、拡散されにくくなり、分離塔の内部にオゾン処理汚泥が集積して排ガス路から塔外へ漏出する恐れがあるので、できるだけ拡散しやすい液封深さを選択する。
【0024】
気液混合物は液封水面から分離塔上端までの中間部の液封水面から100〜150cm高い位置であって、かつ分離塔上端から100〜150cm低い位置に導入する。このような位置に導入すると、自重落下による気液分離を効率よく行うことができるとともに、オゾン処理汚泥が排ガス路から塔外へ漏出するのを防止することができる。
【0025】
気液分離の不良が生じて泡や泡沫が分離塔外へ漏出する場合に備えて、分離塔内に消泡水または消泡剤を散布するスプレーノズルを消泡手段として、分離塔の中間部の気液混合物導入口の上部に設ける。気液分離装置は曝気槽または原水槽に設置されるが、通常これらの槽には多量の槽内液が保持されているので、落下したオゾン処理汚泥は速やかに槽内液で希釈、拡散され、このため消泡水または消泡剤は通常使用する必要はないが、気液分離の不良が生じて泡や泡沫が分離塔外へ漏出する恐れがある場合など、使用する場合でもその使用量は少なくなり、低コストでの処理が可能である。また旋回流型の曝気槽の場合には下向きの水流がある地点に分離塔を設置すると希釈、拡散の効率はさらに向上し、気液分離の効率がさらに向上するとともに、さらに低コストでの処理が可能である。
【0026】
分離塔を曝気槽に設置する場合は、曝気空気が分離塔に進入するのを防止するため、曝気空気の上昇が少ない地点に設置するのが好ましい。また分離塔下端にバッフル板を設け、曝気空気の進入を防止することもできる。また旋回流型の曝気槽の場合は、下向きの水流がある地点に設置するのが好ましい。
【0027】
分離塔で分離された排オゾンガスからオゾンを除去するため、排ガス路を排オゾン除去装置に接続することもできる。排オゾン除去装置としては、内部に活性炭、触媒などのオゾン除去剤が充填された充填層が形成された装置などが例示される。
【0028】
上記のような気液分離装置から直接あるいは原水槽を介してオゾン処理汚泥を曝気槽に導入するとともに被処理有機性排液を曝気槽に導入して好気性処理を行うことにより、これらのオゾン処理汚泥および有機性排液中の有機物が生物学的に分解される。これにより汚泥の減容化が達成できる。
本発明の生物処理装置は既存の好気性生物処理装置に気液分離装置を設置することにより使用可能となるので、気液分離装置を液封する水槽を新たに増設する必要がなく、このため低コストでの設置が可能である。
【0029】
【発明の効果】
本発明の生物処理装置は、オゾン処理汚泥および排オゾンガスが混合した気液混合物を受け入れ、オゾン処理汚泥を自重により曝気槽または原水槽内に落下させて分離する気液分離装置と、好気性生物処理を行う曝気槽とを備え、前記分離塔の中間部の液封水面から100〜150cm高い位置、かつ分離塔上端から100〜150cm低い位置に気液混合物導入口が設けられ、気液混合物導入口の上部には消泡用のスプレーノズルが設けられ、前記分離塔の下部は曝気槽または原水槽の槽内液により液封されているので、気液混合物からオゾン処理汚泥を低コストで効率よく気液分離し、このオゾン処理汚泥を原水槽を介してまたは直接曝気槽に供給して生物処理することができ、しかもポンプの動作不良の問題を生じることなくオゾン処理汚泥を生物処理することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施例を図面により説明する。図1は本発明の生物処理装置を示す構成図であり、曝気槽の上部に気液分離装置を設置した例である。
図1において、1は気液分離装置であり、分離塔2の下端が曝気槽3の槽内液で液封された状態で設置されている。また分離塔2下端には、曝気空気の進入を防止するようにバッフル板4が設けられている。分離塔2は下向きの水流がある地点に設置されている。
【0031】
分離塔2の上端には排ガス路5が接続している。液封水面と分離塔2上端との中間部に気液混合物導入口7が設けられ、気液混合物導入路8に接続している。気液混合物導入口7の上部には、消泡用のスプレーノズル9が設けられ、消泡剤導入路10に連絡している。
曝気槽3は旋回流型の曝気槽であり、底部には散気装置12が設けられて、空気供給路13が連絡している。14は原水路、15は連絡路である。
【0032】
図1の生物処理装置の気液分離装置1においてオゾン処理汚泥と排オゾンガスとの気液混合物を気液分離するには、気液混合物導入口7から気液混合物を分離塔2に連続的に導入し、自重により落下させる。自重により落下したオゾン処理汚泥は曝気槽の液面部分で槽内液と接触して希釈され、槽内全体に拡散する。この場合、分離塔2下端には、曝気空気の進入を防止するようにバッフル板4が設けられ、しかも分離塔2は下向きの水流がある地点に設置されているので、拡散は効率よく進行する。分離塔2に気液混合物が連続的に導入されると、液面上部にオゾン処理汚泥層が形成されて高さが高くなる場合もあるが、オゾン処理汚泥の量が増加すると自身の自重で押され、槽内液に拡散して高さは低下する。一方、分離された排オゾンガスは排ガス路5から排出される。気液分離の不良が生じて泡や泡沫が分離塔2外へ漏出する恐れがある場合は、スプレーノズル9から消泡水または消泡剤を散布し、漏出を防止することができる。
【0033】
曝気槽3では原水路14から原水を導入し、曝気槽3内の活性汚泥、返送汚泥路(図示せず)から返送された返送汚泥、および気液分離装置1で分離されたオゾン処理汚泥を混合し、空気供給路13から供給される空気を散気装置12から散気して好気性生物処理する。槽内液は連絡路15から取り出される。これにより、曝気槽3内に拡散したオゾン処理汚泥中の易生物分解性の有機物は、原水の有機物とともに分解される。
【0034】
図1の装置では、曝気槽3には多量の槽内液が保持されているので、落下したオゾン処理汚泥は速やかに槽内液で希釈、拡散され、このため消泡水または消泡剤は通常使用する必要はないが、使用する場合でもその使用量は少なくなり、低コストでの処理が可能である。
【0035】
図2は図1の生物処理装置と、固液分離槽およびオゾン処理槽を併設し、有機性排液の生物処理に際し、汚泥をオゾン処理して余剰汚泥の減容化を行う有機性排液の好気性生物処理装置を示す系統図である。図2において、1は気液分離装置、3は曝気槽、22は固液分離槽、23はオゾン処理槽である。
【0036】
曝気槽3には原水路14、返送汚泥路24が連絡し、また底部には散気装置12が設けられて、空気供給路13が連絡している。曝気槽3の上部には図1の気液分離装置1が設けられ、図1と同じように分離塔2の下端が曝気槽3の槽内液で液封された状態で設置されている。
【0037】
曝気槽3から固液分離槽22に連絡路15が連絡している。固液分離槽22の上部には処理水路26が連絡し、下部には汚泥排出路27が連絡し、返送汚泥路24に連絡している。28は余剰汚泥排出路である。
【0038】
オゾン処理槽23には、汚泥排出路27から分岐する引抜汚泥路31、オゾン処理汚泥移送路32が上部に連絡している。またオゾン発生機33から連絡するオゾン供給路34が下部に連絡している。
【0039】
図2の処理装置により有機性排液を処理するには、原水路14から原水を曝気槽3に導入し、返送汚泥路24から返送される返送汚泥、曝気槽3内の活性汚泥、および気液分離装置1で分離されるオゾン処理汚泥と混合し、空気供給路13から供給される空気を散気装置12から散気して好気性生物処理する。
【0040】
曝気槽3内の混合液は連絡路15から一部ずつ取り出して固液分離槽22に導入し、分離液と分離汚泥とに固液分離する。分離液は処理水として処理水路26から系外へ排出し、分離汚泥は汚泥排出路27から取り出し、その一部を返送汚泥として返送汚泥路24から曝気槽3に返送し、残部を引抜汚泥としてオゾン処理する。なお、系外へ排出する汚泥が生じる場合は余剰汚泥排出路28から系外へ排出する。
【0041】
オゾン処理槽23では、引抜汚泥をポンプ30により引抜汚泥路31から導入し、オゾン発生機33で発生させたオゾンをオゾン供給路34から供給し、引抜汚泥と接触させてオゾン処理を行う。これにより引抜汚泥中の汚泥が易生物分解有機物に変換する。
【0042】
オゾン処理汚泥はオゾン処理汚泥移送路32から、排オゾンガスが混合された状態で気液分離装置1に導入して図1のように気液分離する。この場合、オゾン処理汚泥はオゾン処理槽23に導入するオゾン供給圧力により気液分離装置1に移送することができるので移送用のポンプなどは不要であり、低コストでの処理が可能である。またガスによるポンプの動作不良もない。さらに、気液分離装置1を液封する水槽を新たに設ける必要もない。気液分離されたオゾン処理汚泥は曝気槽3内で前記のように好気性生物処理され、易生物分解性に変換された有機物は原水の有機物とともに分解される。
【0043】
上記図1および図2の実施形態では曝気槽3に気液分離装置1を設ける例を示しているが、曝気槽3の前に原水槽(図示せず)を設けて、この原水槽に気液分離装置を設置してもよく、同様にオゾン処理汚泥は原水と混合した状態で曝気槽3に供給され好気性生物処理を受ける。また曝気槽3の他に返送汚泥路24に再曝気槽を設け、この再曝気槽に気液分離装置1を設置しても同様の効果が得られる。
【0044】
【実施例】
試験例1
図2の装置により試験を行った。分離塔としては、内部の様子が目視できるように、直径15cmの透明なポリ塩化ビニル(PVC)製のものを使用した。気液混合物導入口は分離塔の上端から100cm下の位置であって、液封水面から100cm上の位置に設けた。液封深さは50cmとした。曝気槽液量は300m3とした。
オゾン処理は、汚泥流量5m3/hr(汚泥濃度13000mg/l)、オゾンガス流量30Nm3/hr(オゾン濃度30g/Nm3)の条件で行った。
【0045】
上記分離塔を旋回流型の曝気槽に吊した。下向きの水の流れがある場所に配置した場合は、自重で落下したオゾン処理汚泥は速やかに曝気槽に拡散し、気液分離は良好に行われた。
分離塔内ではオゾン処理汚泥は飛び散り、気液混合物導入口から40cmの位置まで泡沫が飛ぶことが観察された。このことから、排ガス路から泡沫を飛散させないためには、分離塔の上端からある程度下の位置に気液混合物導入口を設ける必要があることがわかる。
【0046】
試験例2
試験例1において、分離塔を散気装置の真上に配置して同じように試験した。その結果、分離塔に空気が逆流し、分離不十分となったが、空気が入らないようにバッフル板を設けたところ空気の逆流はなくなり、気液分離は良好に行われた。
【0047】
試験例3
試験例1において、気液混合物導入口を液封水面から50cm上の位置に下げて同じように試験した。その結果、気液混合物導入口までオゾン処理汚泥の泡が観察され、一部は分離塔の上端から溢れてしまい、気液分離が不良になった。このことから、排ガス路からオゾン処理汚泥を漏出させないためには、液面からある程度上の位置に気液混合物導入口を設ける必要があることがわかる。
【0048】
試験例4
試験例1において、液封深さを100cmに変更して同じように試験した。その結果、分離塔下部に多量の泡が観察され、運転の続行に従って泡の上端が徐々に上昇し、ついには分離塔の上端から流出した。このことから、排ガス路からオゾン処理汚泥を漏出させないためには、オゾン処理汚泥が拡散しやすいように液封深さを選択する必要があることがわかる。
【0049】
試験例5
試験例3において、気液混合物導入口の上部に設けたスプレーノズルから消泡剤または希釈水を散布して消泡した。その結果、気液分離を継続して行うことができた。また対照試験として、同じ構造の気液分離装置を図3の貯留槽(液量:300m3)に設置して比較した。結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
表1の結果から、曝気槽に気液分離装置を設けることにより、発泡が激しい場合でも少量の消泡剤または消泡水を使用して低コストで気液分離することができることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生物処理装置を示す構成図である。
【図2】本発明の生物処理装置と、固液分離槽およびオゾン処理槽を併設した有機性排液の好気性生物処理装置を示す系統図である。
【図3】従来の生物汚泥のオゾン処理装置を示す系統図である。
【符号の説明】
1 気液分離装置
2 分離塔
3 曝気槽
4 バッフル板
5 排ガス路
7 気液混合物導入口
8 気液混合物導入路
9、54 スプレーノズル
10 消泡剤導入路
12、57 散気装置
13 空気供給路
14 原水路
15 連絡路
22 固液分離槽
23 オゾン処理槽
24 返送汚泥路
26 処理水路
27 汚泥排出路
28 余剰汚泥排出路
30 ポンプ
31 引抜汚泥路
32 オゾン処理汚泥移送路
33 オゾン発生機
34 オゾン供給路
41 反応槽
42 槽内液
43 液相接触域
44 泡沫接触域
45 泡沫層
46 オゾン含有ガス導入路
47 槽内液取出路
48 循環路
51 圧力検出装置
52 バルブ
53 循環ポンプ
55 給液ポンプ
56 被処理液導入路
58 排オゾンガス路
61 排オゾン除去装置
62 貯留槽
63 貯留部
64 ポンプピット部
65 オゾン処理汚泥
66 オゾン除去剤充填層
67 脱オゾンガス路
68 ガス導入口
69 排液路
70 排出ポンプ
71 泡沫汚泥層
Claims (1)
- 生物汚泥含有液をオゾン含有ガスによりオゾン処理したオゾン処理汚泥および有機性排液を導入して曝気し、好気性生物処理を行う曝気槽と、
曝気槽または原水槽の上部に設置され、オゾン処理により生じるオゾン処理汚泥および排オゾンガスが混合した気液混合物を気液分離する気液分離装置とを備え、
前記気液分離装置はオゾン処理汚泥および排オゾンガスが混合した気液混合物を受け入れ、オゾン処理汚泥を自重により曝気槽または原水槽内に落下させて排オゾンガスと分離する分離塔と、分離塔で分離された排オゾンガスを排出する排ガス路とを備え、
前記分離塔の中間部の液封水面から100〜150cm高い位置、かつ分離塔上端から100〜150cm低い位置に気液混合物導入口が設けられ、気液混合物導入口の上部には消泡用のスプレーノズルが設けられ、
前記分離塔の下部は曝気槽または原水槽の槽内液により液封されている
生物処理装置。
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