JP4608156B2 - サーボライタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録媒体にサーボ信号を書き込むサーボライタに関するものであり、特に、サーボ信号を書き込む書込ヘッドの書き込み位置を磁気テープの蛇行、幅変動に追従させるようにしたサーボライタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、磁気記録媒体は、情報を記録し、保持するための記録媒体として広く用いられている。磁気記録媒体(以下、媒体という)の高密度化の課題は如何にして単位面積当りの情報の記録密度を上げるかにある。このため、例えば、データを書き込む単一のデータトラック幅をテープ幅方向においてできるだけ細くしてデータトラックの本数をより多く(線密度の向上)することにより、実質的な記録容量の増大が計られているが、テープ幅方向におけるデータトラック幅を細くすると記録した信号を再生するときに、再生ヘッドがデータトラックを完全にトレースすることが難しくなり、媒体の走行装置の機械加工精度だけに頼った改良には限界がある。
一方、最近の高密度化された媒体には、従来の媒体の走行装置と同様の改良に加えてサーボトラックによるサーボ制御のメカニズムが組み込まれるようになってきた。このサーボ制御のメカニズムは、走行する媒体に対して記録ヘッドや再生ヘッドの位置を制御することにより、媒体上のデータトラックを完全にトレースできるようにするものである。
【0003】
この場合、サーボ制御を使用する媒体には、媒体上に予めサーボ信号を記録しておき、記録再生装置の記録ヘッドや再生ヘッドはサーボ信号を基準にしてデータを書き込むためのデータトラックの位置を決定し、データトラックに対するデータの書き込み又は再生をする。これにより、テープ幅方向におけるデータトラックの幅を細くした高密度化(線密度の向上)が可能となる。
このようなサーボ信号を使用する媒体において最も重要なことは、媒体上に正確にサーボ信号を記録することである。媒体上にサーボ信号を形成するには、専用のサーボライタが使用される。サーボライタに必要な機能は、媒体を正確な速度で走行させ且つ、サーボ信号を精度よく記録するということである。
また、サーボ信号はデータの記録/再生をするための記録再生装置の記録ヘッド、再生ヘッドの基準となるため、媒体の基準エッジからの書き込み位置は正確でなければならない。
【0004】
そこで、従来は、磁気テープの片側のエッジを基準エッジ(パネルサイド側エッジ)としてこれを機械的に規制しながら磁気テープにサーボ信号を書き込むサーボライタや、磁気テープを案内するガイドに複数のエア噴出口を設け、複数の噴出口から噴出されたエア圧力によるテンション分布により磁気テープのテープ幅方向における磁気テープの変動(移動)を規制するようにしたサーボライタ(特開2001−35048号公報)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の機械的な規制方式では、磁気テープのテープエッジの押さえ付けによるテープダメージを回避できない上、磁気テープの基準エッジからのサーボ信号の書き込み位置に数μmの変動を伴うという問題がある。特に、磁気テープがウエブ(原反)から裁断される際のカッタに対する磁気テープの振動(200〜500Hz)によって、磁気テープ自身に周波数に対応した蛇行、幅変動が発生すると、走行する磁気テープと磁気テープを書込ヘッドに案内するガイドとの間で、磁気テープのエッジ側に折り曲げが発生することがある。
【0006】
一方、エア圧により磁気テープに対してテープ幅方向のテンション分布を形成しても、エアと磁気テープとの接点には摩擦力が発生しないので、磁気テープの幅方向の変動の制御が不充分となり、書込ヘッドの書き込み位置における磁気テープのサーボ信号の書き込み位置に10μm以上の変動が発生することがある。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みて案出されたものであり、その目的は、磁気テープのテープ幅方向の変動に対応させて磁気テープにサーボ信号を書き込めるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記目的を達成するため、走行する磁気テープのテープ幅方向における基準エッジの位置の変動を、前記磁気テープにサーボ信号を書き込む書込ヘッドの上流側で検出する基準エッジ検出手段と、前記磁気テープの走行速度を検出するテープ走行速度検出手段と、前記磁気テープのテープ幅の変動を前記書込ヘッドの上流側で検出するテープ幅検出手段と、前記基準エッジ検出手段によって検出された前記基準エッジの位置の変動と、前記テープ走行速度検出手段によって検出された前記磁気テープの走行速度と、前記基準エッジ検出手段の検出点から前記書込ヘッドの書き込み位置までの前記磁気テープの走行距離と、に基づいて、前記書込ヘッドの書き込み位置における前記磁気テープの基準エッジの変動を算出するとともに、前記テープ幅検出手段によって検出された前記磁気テープのテープ幅の変動に基づいて前記書込ヘッドの書き込み位置における前記磁気テープの基準エッジの変動を補正する基準エッジ位置算出手段と、前記基準エッジ位置算出手段が補正した前記基準エッジの位置の変動に対応させて、前記基準エッジから一定位置にサーボ信号が書き込まれるように、前記書込ヘッドを移動するヘッド位置調節手段と、を備え、前記磁気テープのテープ面と摺動する円弧状の接触面と、前記接触面に沿って形成されたフランジに取り付けられて前記磁気テープの一方のエッジに接触する第1の接触子と、前記フランジと反対側に配置された弾性体に支持されて前記磁気テープの他方のエッジに接触する第2の接触子と、を有するガイドを、前記書込ヘッドの上流側及び下流側に設けたサーボライタを提供するものである。
【0009】
このようにすると、走行する磁気テープのテープ幅方向における基準エッジの位置の変動が検出され、この基準エッジの位置の変動に基づいて前記書込ヘッドに対する磁気テープの基準エッジの位置の変動が算出される。
基準エッジ位置算出手段が算出した基準エッジの位置の変動に対応させてヘッド位置調節手段により書込ヘッドが移動されると、書込ヘッドのギャップも基準エッジ位置算出手段が算出した基準エッジの変動に対応した位置に移動されるので、磁気テープの蛇行、幅方向に追従した正確な位置にサーボ信号が書き込まれる。
【0010】
この場合、前記磁気テープの湾曲(磁気テープの幅方向中央部を中心にした磁気テープの湾曲:テープカッピング)に対応させて書込ヘッドの位置制御を補正すると、さらに高精度なサーボ信号の書き込みが実現される。
すなわち、走行する磁気テープのテープ幅方向における基準エッジの位置の変動を検出する基準エッジ検出手段と、走行する磁気テープのテープ幅の変動を検出するテープ幅検出手段と、基準エッジ検出手段によって検出された基準エッジの位置の変動及びテープ幅検出手段によって検出された磁気テープのテープ幅の変動に基づいて書込ヘッドの書き込み位置における磁気テープの基準エッジの位置の変動を算出する基準エッジ位置算出手段と、この基準エッジ位置算出手段が算出した基準エッジの位置の変動に対応させて前記書込ヘッドを移動するヘッド位置調節手段とが備えられる。
この場合、湾曲(テープカッピング)に対応する補正値は、ROM等の固定記憶装置の検索テーブル又マップを、実際の検出値により検索して得られるように構成すると、磁気テープの走行速度に対応した迅速な補正が実現される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るサーボライタの構成図である。図示されるように、サーボライタ10には、磁気テープMTを送出するための送出リール11と、送出リール11から磁気テープMTを巻き取るための巻き取りリール12とが備えられる。送出リール11の下流側で且つ、巻き取りリール12の上流側には、例えば、ハの字形のサーボ信号を書き込むための書込ヘッドH1が配置され、書込ヘッドH1の上流側と下流側とに、磁気テープMTを書込ヘッドH1に沿わせて走行させるためのガイド13,13が設けられる。また、下流側に配置されたガイド13と巻き取りリール12との間には、書込ヘッドH1によって書き込まれたサーボ信号を検査するための検査ヘッド(ベリファイヘッド)H2が設けられる。なお、サーボライタ10には、磁気テープMTの張力を所定張力に調整するための張力調節装置(図示せず)、張力検出装置Tの他、磁気テープMTをガイドするためのガイドローラR…等の各種装置が備えられる。
【0012】
図2に前記書込ヘッドH1及び前記ガイド13,13の構造及び配置を示す。図2に示すように、ガイド13,13はサーボライタ10のリファレンスサイド(以下、パネルサイドという)10aに取り付けられる。
ガイド13,13の磁気テープMTに対する接触面13aは磁気テープMTの記録/再生面を滑らかに摺動させるため円弧状となっており、ガイド13,13のパネルサイド10a側の端部には、磁気テープMTの走行方向に沿わせてフランジ13dが形成される。フランジ13dのヒューマンサイド(パネルサイド側エッジ側と反対側)の端面には、樹脂製の接触子13cが取り付けられていて、磁気テープMTのパネルサイド側エッジ(基準エッジ)MT1を案内させるエッジ案内面13bを構成している。
そして、各ガイド13のヒューマンサイド側には、磁気テープMTの損傷を防止すべく、例えば、弾性体(図示せず)が取り付けられる。
弾性体は薄い金属板(ステンレス薄板等)で形成されており、弾性体の取り付け基部は、各ガイド13の上面とこれに着座する取り付けブロック(図示せず)とに挟持される。弾性体の先端側部は、複数の腕となっており、各腕の先端部には樹脂製の接触子が取り付けられる。前記弾性体の各腕とエッジ案内面13bとの間隔は、蛇行、幅変動に起因する磁気テープMTのダメージを防止するため、磁気テープMTの蛇行、幅変動の最大幅に基づいて決定される。もちろん、この間隔に適宜余裕を見込んでもよい。
【0013】
図3(a)は、図2で説明したエッジ案内面13bと弾性体の各腕の接触子との間隔を磁気テープMTの蛇行、幅変動に対応させた場合のガイド13の入口での磁気テープMTのテープ幅方向の変動を示し、図3(b)は、エッジ案内面13bと弾性体の各接触子との間隔が、磁気テープMTの蛇行、幅変動が対応していない場合のガイド13の入口での磁気テープMTのテープ幅方向の変動を示す。エッジ案内面13bと弾性体の各接触子との間隔が磁気テープMTの蛇行、幅変動に対応していない場合は、図3(b)に示すように、蛇行、変動の周波数が低いとき、例えば、200〜500Hzのときに、変動量が著しく大きくなるが、蛇行、幅変動に対応させると、この変動量は、図3(a)に示すように大幅に減少する。従って、本実施の形態に係るサーボライタ10によれば、ガイド13の入口での磁気テープMTの損傷を防止することができる。
【0014】
しかし、前記ガイド13の入口での磁気テープMTのテープ幅方向の変動による磁気テープMTの損傷を防止しても、書込ヘッドH1のサーボ信号の書き込み位置(書込ヘッドH1のギャップ(サーボ信号の書き込み部)中心を通る線と磁気テープMTのテープ走行方向とが直交する位置をいう)での磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1の位置の変動によるサーボ信号の書き込み位置の変動を規制することはできない。
【0015】
そこで、磁気テープMTのテープ幅方向におけるパネルサイド側エッジMT1の位置の変動(変化)に基づいて書込ヘッドH1の書き込み位置における磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1の位置を算出し、算出されたパネルサイド側エッジMT1の位置に対応させて書込ヘッドH1を移動できるように構成する。
【0016】
図4は書込ヘッドH1の位置を制御するヘッド位置制御装置の構成図である。このヘッド位置制御装置16には、前記磁気テープMTのパネルサイド側エッジ(基準エッジ)MT1のテープ幅方向における位置の変動を検出する基準エッジ検出手段17と、テープ幅方向におけるパネルサイド側エッジMT1の位置の変動に基づいて前記書込ヘッドH1の書き込み位置における磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1の位置を算出する基準エッジ位置算出手段18と、この基準エッジ位置算出手段18が算出したパネルサイド側エッジMT1の位置に対応して前記書込ヘッドH1を磁気テープMTのテープ幅方向に移動するヘッド位置調節手段19とが備えられる。
具体的に、前記基準エッジ位置算出手段18は、例えば、CPU、ROM、RAM、I/O等を有するコンピュータ(マイクロコンピュータを含む)で構成され、前記ヘッド位置調節手段19は、駆動電圧値の大きさにより厚みが変化するピエゾ素子19a(図2参照)で、また、基準エッジ検出手段17は、磁気テープMTを厚み方向に挟んで表側と裏側とに配設された投光側の光電管17aと受光側の光電管17b(図2参照)で構成される。基準エッジ位置算出手段18の入力部には、基準エッジ検出手段17、及び磁気テープMTの走行速度を検出するためのテープ走行速度検出手段21が接続され、出力部に、ヘッド位置調節手段19の駆動回路部(図示せず)と、前記磁気テープMTの走行速度を調節するためのモータ駆動回路(図示せず)とが接続される。
【0017】
図2に詳細に示すように、書込ヘッドH1は、ピエゾ素子19aを介してパネルサイド10aと一体のヘッドブロック20に取り付けられ、投光側の光電管17a及び受光側の光電管17bは、書込ヘッドH1の直近の上流側に設置される。投光側の光電管17aは、磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1が前記エッジ案内面13bに沿って蛇行、幅変動がない状態で走行するものとして、投光側の光電管17aから磁気テープMT側へ照射する検出光が磁気テープMTの記録/再生面と直交するように、且つ照射された検出光の半分が磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1から幅方向内側に照射され、残りがパネルサイド側エッジMT1より幅方向外側に照射されるよう配置される。
また、受光側の光電管17bは、投光側の光電管17aから照射された半分の検出光をこの受光側の光電管17bの受光面の半分で受光できるように、投光側の光電管17aと同軸上に配置される。
【0018】
サーボライタ10の起動により、前記した送出リール11及び前記した巻き取りリール12が同期して駆動されるとともに、投光側の光電管17aから受光側の光電管17bに向けて検出光が照射されると、テープ走行速度検出手段21から出力信号が出力され、投光側の光電管17a及び受光側の光電管17bによって磁気テープMTの幅方向におけるパネルサイド側エッジMT1の位置が検出される。すると、コンピュータより成る基準エッジ位置算出手段18は、磁気テープMTの実走行速度をあらかじめ設定された設定速度に調節するテープ速度制御と、磁気テープMTの蛇行、幅変動に追従させて書込ヘッドH1の書き込み位置を調節するヘッド位置制御とを並列に実行する(基準エッジ位置算出手段(コンピュータ)18は速度制御手段としても機能するように構成される)。
【0019】
テープ速度制御においては、テープ走行速度検出手段21の出力信号に基づく演算により磁気テープMTの実走行速度が算出され、この後、この実走行速度と、ROM等の固定記憶装置に格納されていた設定速度(目標速度)との比較が実行される。そして、実走行速度を設定速度とするための演算がなされ、演算値に対応した制御信号が前記モータ駆動回路に出力される。書込ヘッドH1のヘッド位置制御では、磁気テープMTの走行速度、受光側の光電管17bの受光量の変化に基づいて磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1のテープ幅方向の位置とその変動が算出される。テープ幅方向のパネルサイド側エッジMT1の位置の検出(変動の検出)及び算出においては、受光側の光電管17bの受光面の半分で検出光が検出されたとき、すなわち、半分の受光量を基準として受光量の増減がないときは、磁気テープMTには蛇行、幅変動がないものとして検出され、受光量の増減があるときは、磁気テープMTに蛇行、幅変動があるものとして検出される。
【0020】
次に、磁気テープMTの実走行速度、投光側の光電管17aと受光側の光電管17bによるパネルサイド側エッジMT1のテープ幅方向の検出点でのパネルサイド側エッジMT1の変動(パネルサイド側エッジMT1の位置変化)、及び、投光側の光電管17aと受光側の光電管17bによるパネルサイド側エッジMT1の位置の検出点から書込ヘッドH1の書き込み位置までの磁気テープMTの走行距離(既知)に基づいて、書込ヘッドH1の書き込み位置におけるパネルサイド側エッジMT1のテープ幅方向の変動が算出される。
【0021】
続いて、この書き込み位置におけるパネルサイド側エッジMT1のテープ幅方向の変動に対応させてヘッド位置制御手段19としてのピエゾ素子19aに印加する印加電圧値が算出され、テープ幅方向の変動に対応して書込ヘッドH1が移動される。そして、移動された各位置で書込ヘッドH1のギャップにより磁気テープMTにサーボ信号が書き込まれる。
【0022】
このようにすると、図5に示されるように、磁気テープMTの蛇行、幅変動に追従させて磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1を基準とした一定位置に順次サーボ信号が書き込まれるので、結果として、隣接させて形成されるサーボトラックST,ST間のデータトラックDTの幅も磁気テープMTの蛇行、幅変動に対応した一定の幅となる。
なお、磁気テープMTの記録再生装置(図示せず)には、前記したようにサーボトラックST…をトレースさせて、記録ヘッド、再生ヘッドの記録又は再生位置を制御するサーボ機構が組み込まれているので、サーボトラックSTを基準に、テープ幅方向における幅の狭いデータトラックをより多く形成することが可能となり、磁気テープの記録/再生面の効率のよい大容量化が達成される。
【0023】
ところで、前記磁気テープMTに湾曲(テープカッピング)に対応させて書込ヘッドH1の位置制御を補正すると、さらに細いサーボトラックDT…を精度よく形成することが可能となり、さらに、データトラックの高密度化が可能となる。
【0024】
例えば、書込ヘッドH1の上流側、好ましくは、書込ヘッドH1の直上流、より好ましくは、図6に示されるように、書込ヘッドH1と隣接させてヘッドブロックHBの書込ヘッドH1の上流部にイメージセンサ(テープ幅検出手段)17eを並設し、イメージセンサ17eにより、磁気テープMTのテープ幅を検出する。そして、イメージセンサ17eの検出信号を、コンピュータ(基準エッジ位置算出手段)18aの演算処理により、テープ幅の変動とともに実テープ幅を算出し、実テープ幅を湾曲前のテープ幅と比較する。
次に、コンピュータ18aの演算処理によって算出された書込ヘッドH1の書き込み位置をテープ幅変動の大きさ、すなわち、湾曲の大きさに対応させて補正するとともに、補正値に対応した印加電圧値を算出してこれを前記ピエゾ素子19aに出力する。
【0025】
前記補正値を検索テーブルの検索によって得る場合、検索テーブル(図示せず)には、磁気テープMTの幅変動、蛇行に対応した書込ヘッドH1の書き込み位置における書込ヘッドH1の移動量と、磁気テープMTの湾曲の大きさに対応させて補正された書込ヘッドH1の補正値とを関連付けて格納しておく。そして、磁気テープMTに湾曲が生じていたときに、湾曲の大きさで検索テーブルを検索して得られた補正値を演算し、対応する印加電圧値を前記ピエゾ素子19aに出力して、書込ヘッドH1を磁気テープMTの蛇行、幅変動及び湾曲に対応した位置に移動する。なお、前記検索マップには前記補正値に代えて補正係数を格納しておき、この補正係数により、前記ピエゾ素子19aの印加電圧値を補正することによって、書込ヘッドH1の位置を磁気テープMTの蛇行、幅変動及び湾曲に対応した位置に移動してもよい。なお、前記した格納テーブルは、予め、試験により求められ、ROMなどの固定記憶装置に記憶される。
【0026】
さらに、前記イメージセンサに代えて光電管センサにより、磁気テープMTの実テープ幅を検出してもよい。
この場合、図7に示すように、磁気テープMTの走行方向を中心として、テープ幅方向における磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1の位置の変動を検出する一対の光電管17a,17b側と反対側に、テープ幅方向におけるヒューマンサイド側エッジMT2の位置の変動を検出できるように、一対の光電管17c,17dを配置する。二対の光電管17a,17b,17c,17dは、磁気テープMTに湾曲がない状態で、一方の光電管17a,17bの中心が磁気テープMTのパネルサイド側エッジMT1上に、他方の光電管17c,17dの中心が磁気テープMTのヒューマンサイド側エッジMT2上に位置される。そして、前記基準エッジ位置算出手段18には、この状態における光電管17aと光電管17cとの間の検出中心間距離又は光電管17bと光電管17dとの検出中心間距離を湾曲前の磁気テープMTの基準テープ幅として、ROM等に固定記憶装置に記憶される。
二対の光電管17a,17b,17c,17dによって検出されたテープ幅方向におけるパネルサイド側エッジMT1の位置の変動に基づく実テープ幅と、基準テープ幅との比較により、磁気テープMTの実テープ幅の変動を算出する(一対の光電管17a,17bをテープ幅検出手段として共用し、前記基準エッジ位置算出手段18をテープ幅の変動を算出する手段として共用する)。
【0027】
次に、基準エッジ位置算出手段18の演算処理によって算出された書込ヘッドH1の書き込み位置をテープ幅の変動の大きさ、すなわち、湾曲の大きさに対応させて補正するとともに、補正値に対応した印加電圧値を算出してこれを前記ピエゾ素子19aに出力する。
前記補正値を検索テーブルの検索によって得る場合、検索テーブル(図示せず)には、磁気テープMTの幅変動、蛇行に対応した書込ヘッドH1の書き込み位置における書込ヘッドH1の移動量と、磁気テープMTの湾曲の大きさに対応させて補正された書込ヘッドH1の補正値とを関連付けて格納しておく。そして、磁気テープMTに湾曲が生じていたときに、湾曲の大きさで検索テーブルを検索して得られた補正値を演算し、対応する印加電圧値を前記ピエゾ素子19aに出力して、書込ヘッドH1を磁気テープMTの蛇行、幅変動及び湾曲に対応した位置に移動する。なお、前記検索マップには前記補正値に代えて補正係数を格納しておき、この補正係数により、前記ピエゾ素子19aの印加電圧値を補正することによって、書込ヘッドH1の位置を磁気テープMTの蛇行、幅変動及び湾曲に対応した位置に移動してもよい。なお、前記した格納テーブルは、予め、試験により求められ、ROMなどの固定記憶装置に記憶される。
【0028】
このように、本実施の形態に係るヘッド位置制御は、書込ヘッドH1の直近の上流で、基準エッジとなるパネルサイド側エッジの蛇行、幅変動の振幅、周期と、湾曲とを検知し、この蛇行、幅変動の振幅、周期、磁気テープの実走行速度、受光側の光電管17bによるパネルサイド側エッジMT1の位置の検出点から書込ヘッドH1の書き込み位置までの磁気テープMTの走行距離(既知)に基づいて、書込ヘッドH1の書き込み位置におけるパネルサイド側エッジMT1のテープ幅方向の変動を予測するとともに、この予測値を必要に応じて湾曲により補正した後、予測値又は補正値に対応させて、書込ヘッドH1を移動させることにより、磁気テープMTの蛇行、幅変動、湾曲に追従したサーボ信号の書き込みを可能とする。また、蛇行、幅変動に追従させてサーボ信号を書き込むことができるので、書込ヘッドを案内するためのガイドを廃止することができるという優れた効果が発揮される。
【0029】
なお、本実施の形態においては、サーボ信号の書込ヘッドH1をピエゾ素子19aを介してパネルサイド10aに取り付け、このピエゾ素子19aによってテープ幅方向における書込ヘッドH1の位置を制御する説明をしたが、応答性が高ければボイスコイル等、他のアクチュエータを使用してもよい。また、前記ガイド13も前記したアクチュエータを介してパネルサイド10aに取り付けて、サーボ信号を書き込む書込ヘッドH1と同様に位置制御してもよい。このようにすると、上流側のガイド13での磁気テープMTのダメージの発生が防止される。
さらに、図8に示すように、各フランジ13dにガイドローラRを回転自在に軸支させて、磁気テープMTを案内させるように構成してもよい。
【0030】
このように本発明はその技術的思想の範囲内で種種の改変が可能であり、本発明はこの改変された発明に及ぶことは当然である。
【0031】
【発明の効果】
以上、説明したことから明らかなように本発明によれば、磁気テープの蛇行、幅変動に追従させて磁気テープの定められた書き込み位置にサーボ信号を正確に書き込むことができるので、磁気テープの記録/再生面を大容量のデータの記録/再生に有効に活用することができる。また、蛇行、幅変動に追従させてサーボ信号を書き込むことができるので、書込ヘッドを案内するためのガイドを廃止することができるという優れた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るサーボライタの構成図である。
【図2】本実施の形態に係るサーボライタの書込ヘッド及びガイドの構造及び配置を示す要部詳細斜視図である。
【図3】本実施の形態に係るサーボライタのガイドのエッジ案内面と弾性体の各腕の接触子との間の磁気テープの蛇行、幅変動の変化を示し、図3(a)はガイドのエッジ案内面と弾性体の各腕の接触子との間隔を磁気テープの蛇行、幅変動に対応させた場合のガイド入口での磁気テープのテープ幅方向の変動を示し、図3(b)は、エッジ案内面と弾性体の各接触子との間隔が、磁気テープの蛇行、幅変動が対応していない場合のガイド入口での磁気テープのテープ幅方向の変動を示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るサーボライタの書込ヘッドの位置を制御するヘッド位置制御装置の構成図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係るサーボライタによるサーボ信号の書き込み位置及びデータトラックの位置を示す概略図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係るサーボライタに係り、磁気テープの湾曲の検出にイメージセンサを設置した実施の形態を示す要部詳細斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るサーボライタに係り、磁気テープの湾曲の検出に二対の光電管を設置した実施の形態を示す要部詳細斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係り、ガイドの各フランジにガイドローラを回転自在に軸支させて、磁気テープを案内させるように構成したサーボライタの構成図である。
【符号の説明】
17 基準エッジ検出手段
18 基準エッジ位置算出手段
19 ヘッド位置調節手段
H1 書込ヘッド
MT 磁気テープ
MT1 パネルサイド側エッジ(基準エッジ)
Claims (1)
- 走行する磁気テープのテープ幅方向における基準エッジの位置の変動を、前記磁気テープにサーボ信号を書き込む書込ヘッドの上流側で検出する基準エッジ検出手段と、
前記磁気テープの走行速度を検出するテープ走行速度検出手段と、
前記磁気テープの湾曲に応じたテープ幅の変動を前記書込ヘッドの上流側で検出するテープ幅検出手段と、
前記基準エッジ検出手段によって検出された前記基準エッジの位置の変動と、前記テープ走行速度検出手段によって検出された前記磁気テープの走行速度と、前記基準エッジ検出手段の検出点から前記書込ヘッドの書き込み位置までの前記磁気テープの走行距離と、に基づいて、前記書込ヘッドの書き込み位置における前記磁気テープの基準エッジの変動を算出するとともに、前記テープ幅検出手段によって検出された前記磁気テープの湾曲に応じたテープ幅の変動に基づいて前記書込ヘッドの書き込み位置における前記磁気テープの基準エッジの変動を補正する基準エッジ位置算出手段と、
前記基準エッジ位置算出手段が補正した前記基準エッジの位置の変動に対応させて、前記基準エッジから一定位置にサーボ信号が書き込まれるように、前記書込ヘッドを移動するヘッド位置調節手段と、を備え、
前記磁気テープのテープ面と摺動する円弧状の接触面と、前記接触面に沿って形成されたフランジに取り付けられて前記磁気テープの一方のエッジに接触する第1の接触子と、前記フランジと反対側に配置された弾性体に支持されて前記磁気テープの他方のエッジに接触する第2の接触子と、を有するガイドを、前記書込ヘッドの上流側及び下流側に設けたことを特徴とするサーボライタ。
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