JP4607690B2 - 絞り/しごき成形装置および成形方法 - Google Patents

絞り/しごき成形装置および成形方法 Download PDF

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Description

この発明は、カップ状ワークを成形してアルミニウム缶の缶胴などの絞りしごき成形品を作製する絞り/しごき成形装置および成形方法に関する。
ビールを主体とするアルコール類や炭酸飲料、ジュース、お茶などの飲料用アルミニウム缶における缶胴(ボディー)を製造する装置として、下記特許文献1〜3に示すように、製缶用の絞り/しごき成形装置が周知である。
この装置は、図6に示すように、リドローダイス(1)および第1〜第3アイアニングダイス(3a)(3b)(3c)が、軸心に沿って並んで配置されている。そしてカップ状ワーク(5)がその底壁内面側が軸心に沿って成形パンチ(4)に押し込まれて、リドローダイス(1)および第1〜第3アイアニングダイス(3a)〜(3c)を順次くぐり抜けることにより、絞り成形および複数のしごき成形が順次行われて、DI缶と称される有底円筒形状の缶胴(6)が製造されるものである。
特公昭62−5689号(1頁、第2図) 特開平8−39158号(2頁、図4) 特開2000−51962号(2頁、図1)
ところが、上記従来の成形装置によって製造された缶胴(6)においては、缶内面に毛髪状の微細なアルミニウムの破砕片(以下「アルミヘアー」という)が付着する場合があった。
そこで本発明の目的は、内面にアルミヘアーなどの異物が付着しない缶胴などの絞りしごき成形品を製造することができる絞り/しごき成形装置および成形方法を提供することである。
上記目的を達成するために、まず本発明者は、アルミヘアーが発生するメカニズムについて鋭意努力してその解析をすすめたところ、アルミヘアーは、主として再絞り成形時に発生することを突き止め得た。
すなわち通常の絞り/しごき成形装置において、絞り成形時には、図6(a)に示すように、カップ状ワーク(5)は底壁の外面における外周縁部がリドローダイス(1)の後面に当接状態に設置されるとともに、ワーク底壁の内面における外周縁部がワークホルダー(2)に押圧され、その状態で、ワーク(5)の底壁が成形パンチ(4)によって押し込まれることにより、ワーク(5)の底壁外周から周側壁にかけての部分が、リドローダイス(1)、ワークホルダー(2)およびパンチ(4)によって絞り成形されるものである。
ここで従来の成形装置においては、例えば成形パンチ(4)との干渉を極力避けるために、ワークホルダー(2)の内径が比較的大きく形成されている。具体的に説明すると、図7に示すようにワークホルダー(2)におけるワーク押圧面(2a)の内周端(2b)が、リドローダイス(1)におけるワーク設置面(1a)の内周端(1b)に対し、コンマ数mm程度、外側に配置されている。換言すると、ワークホルダー(2)におけるワーク押圧面(2a)および内周面間のアール部(2R)の外周端(2b)が、リドローダイス(1)におけるワーク設置面(1a)および内周面間のアール部(1R)の外周端(1b)に対し外側に配置されている。このため絞り成形時に、絞り成形が完全に終了する前に、ワーク(5)の開口端部(エッジ部5c)がワークホルダー(2)のワーク押圧面(2a)から内側に抜け出し、同図想像線に示すように、ワーク(5)の開口端部(5c)が自身の弾性反発力によって跳ね上がる。この跳ね上がり時に、ワーク(5)の開口端部(5c)がワークホルダー(2)のアール部(2R)にこすれて、ワーク(5)の開口端部(5c)から微細なアルミニウム片が引きちぎられ、アルミヘアーが発生してワーク(5)の開口端部(5c)に付着することを解明した。
引き続き本発明者は、発生したアルミヘアーの挙動について、綿密に調査した。それによると、アルミヘアーは、ほとんどの場合、ワーク(缶胴)内面における後述する2nd缶高さ位置に埋め込み状態に付着していた。このことを基に更なる調査研究をすすめたところ、次のような知見を得ることができた。すなわち成形パンチ(4)の外周面は通常、缶胴とのストリッピング性を向上させるために、ローレットなどが形成されて粗面に仕上げられている。このため、前記の再絞り段階で発生したアルミヘアーは、成形パンチ(4)における2nd缶高さ位置に対応する領域に引っ掛かって残存することが多く、その状態で、ワーク(5)がパンチ(4)と共に、第3アイアニングダイス(3c)を通過することにより、缶胴(6)の内面における2nd缶高さ位置に埋め込み状態に付着することが判明した。なお2nd缶高さ位置とは、第2アイアニングダイス(3b)によってしごき成形された直後のワーク(5)の高さ(軸心方向長さ)を2nd缶高さとしたとき、この2nd缶高さに対応する位置である。
一方、缶胴(6)の内面に埋め込み状に付着されたアルミヘアーは、そのほとんどが、缶搬送時の振動や缶洗浄などによって脱落してしまい、その脱落痕(圧痕)のみが残存し、外観不良などの不具合が生じる。またまれにアルミヘアーは、付着したままの状態で維持される場合があり、この場合には、外観不良に加えて、後工程の内面塗装時に塗膜欠陥となり、缶胴の腐蝕原因となるなどの不具合が生じる。
以上の分析調査結果を基に、本発明者はさらに、綿密な実験研究を繰り返し行った結果、上記目的を達成を可能とする最適な構成を見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1] 環状のリドローダイスおよび環状のアイアニングダイスが軸心を揃えて配置される一方、カップ状ワークにおける底壁外面の外周が前記リドローダイスに設置されるとともに、底壁内面の外周が環状のワークホルダーに押圧された状態で、ワークが底壁内面側から成形パンチによって軸心に沿って押し込まれて、前記リドローダイスおよび前記アイアニングダイスを順次くぐり抜けることにより、絞り成形およびしごき成形が行われる絞り/しごき成形装置であって、
前記ワークホルダーのワーク押圧面における内周径が、前記リドローダイスのワーク設置面における内周径に対し、1〜2mm小さく設定され、
前記アイアニングダイスは、ワークが順次くぐり抜ける第1〜第3アイアニングダイスを備え、
前記第2アイアニングダイスによりしごき成形されたワークの高さを2ndワーク高さとしたとき、前記成形パンチの外周側面における2ndワーク高さ位置に対応する領域が、表面粗度1μm以下の平滑面に設定される一方、前記2ndワーク高さ位置に対応する領域以外の領域が、粗面に形成されていることを特徴とする絞り/しごき成形装置。
[2] 前記ワークホルダーの押圧時に、前記ワークホルダーおよび前記リドローダイス間にスペーサが介在されることによって、前記ワークホルダーのワーク押圧面および前記リドローダイスのワーク設置面間にクリアランスが設けられるよう構成され、
前記クリアランスの大きさが、ワーク底壁の厚さに対し、0.9〜0.95倍に設定される前項1に記載の絞り/しごき成形装置。
] カップ状ワークにおける底壁外面の外周を環状のリドローダイスに設置するとともに、底壁内面の外周を環状のワークホルダーに押圧させた状態で、そのワークを底壁内面側から成形パンチにより押し込んで、前記リドローダイスおよび環状のアイアニングダイスを順次くぐらせることにより、絞り成形およびしごき成形を行うようにした絞り/しごき成形方法であって、
前記成形パンチを押し込む際に、前記ワークホルダーのワーク押圧面における内周端を、前記リドローダイスのワーク設置面における内周端に対し、0.5〜1mm内側に位置させるようにし、
前記アイアニングダイスとして、ワークが順次くぐり抜ける第1〜第3アイアニングダイスを備えたものが用いられ、
前記成形パンチとして、前記第2アイアニングダイスによりしごき成形されたワークの高さを2ndワーク高さとしたとき、前記成形パンチの外周側面における2ndワーク高さ位置に対応する領域が、表面粗度1μm以下の平滑面に設定される一方、前記2ndワーク高さ位置に対応する領域以外の領域が、粗面に形成されたものが用いられることを特徴とする絞り/しごき成形方法。
発明[1]の絞り/しごき成形装置によれば、ワークホルダーをリドローダイスよりも内側に配置しているため、絞り成形時に、絞り成形が完全に終了するまで、ワークの壁部がワークホルダーによって確実に押さえ付けられる。このためワークの開口端部がワークホルダーのワーク押圧面から内側に抜け出した際に、ワークの開口端部が跳ね上がることがなく、その開口端部がワークホルダーのアール部にこすり付けられることがない。従って開口端部から微細なアルミニウム片(アルミヘアー)が引きちぎられることがなく、アルミヘアーの発生を効果的に抑制することができる。
発明[2]の絞り/しごき成形装置によれば、ワークホルダーによってワークを周方向全域にわたって均等に安定した状態に押し付けることができ、絞り成形を安定して行うことができ、成形加工性を向上させることができるのはもとより、後述するような推測理由によりアルミヘアーの発生を一層効果的に減少することができる。
発明[3]の絞り/しごき成形装置によれば、再絞り成形時に発生したアルミヘアーが引っ掛って残存し易い領域、つまり成形パンチの外周面における2ndワーク高さ位置に対応する領域を平滑面に仕上げているため、アルミヘアーが滑り落ちて残存するのを防止でき、アルミヘアーが缶胴内面に付着するのをより確実に防止することができる。
発明[4]によれば、上記と同様に、同様の作用効果を有する絞り/しごき成形方法を提供することができる。
図1および図2はこの発明の実施形態であるアルミ缶製造用の絞り/しごき成形装置の成形加工部を示す断面図、図3はその成形装置を模式化して示す断面図である。
これらの図に示すようにこの成形装置は、ダイスユニット(10)と、パンチングユニット(50)とを備えている。パンチングユニット(50)は、ダイスユニット(10)に対し接離する方向(軸心方向)に移動自在に構成されている。さらにパンチングユニット(50)には、中央に筒状のパンチ貫通孔(55)が設けられ、この孔(55)に軸心方向に沿って移動自在に成形パンチ(60)が貫通されて、この成形パンチ(60)がダイスユニット(10)に対し進出/後退できるように構成されている。
一方、ダイスユニット(10)には、環状のリドローダイス(20)、環状の第1アイアニングダイス(41)、環状の第2アイアニングダイス(42)および環状の第3アイアニングダイス(43)がこの順に、成形パンチ(60)の軸心に沿って並んで配置されるとともに、各ダイス(20)(41)〜(43)の軸心を成形パンチ(60)の軸心に一致させた状態に組み込まれている。
ダイスユニット(10)におけるパンチユニット(50)側には、環状のダイスホルダー(25)に一体に組み込まれたリドローダイス(20)が設けられており、ダイスホルダー(25)には、ブラケット(26)を介して、スペーサとしてのギャップピン(15)がパンチングユニット(50)側に向けて突出するように取り付けられている。
パンチングユニット(50)におけるダイスユニット(10)との対向面には、ワークホルダー(30)が設けられている。このワークホルダー(30)は、略環状に形成されており、基端側外周にはフランジ(35)が設けられている。そしてこのフランジ(35)が、パンチングユニット(50)におけるパンチ収容孔(55)の周縁部に固定されて、ワークホルダー(30)の中央孔内を成形パンチ(51)が通過できるよう構成されている。さらにこのワークホルダー(30)は、図1に示すパンチ後退状態においては、先端側が上記リドローダイス(20)に対向するように配置されるとともに、フランジ(35)が上記ダイスユニット(10)側のギャップピン(15)に対応して配置されている。
なお本実施形態においては、ギャップピン(15)によるギャップピンクリアランス(S)や、リドローダイス(20)およびワークホルダー(30)の位置関係などにおいては、本実施形態特有の構成を備えているが、その構成については、後に詳述する。
以上の構成の本実施形態の成形装置において、絞りしごき成形を行う場合には、アルミニウム製ブランク品を浅絞り成形したカップ状のワーク(5)がリドローダイス(20)上に設置される。このときワーク(5)における底壁外面の外周縁部がリドローダイス(20)後面に当接状態に配置される。
ワーク(5)が設置された後、パンチングユニット(50)がダイスユニット(10)側に移動してから、成形パンチ(60)が進出駆動する。これによりまずワークホルダー(30)の先端部がワーク(5)における底壁内面の外周縁部を押圧して、ワーク(5)の底壁外周縁部がリドローダイス(20)とワークホルダー(30)との間に挟持される。その後続いて、成形パンチ(60)の進出によって、ワーク(5)がその底壁(5a)を軸心に沿って押し込まれて、リドローダイス(20)および第1〜第3アイアニングダイス(41)〜(43)を順次くぐり抜けて、絞り成形および複数のしごき成形が順次行われて、缶胴(6)が形成される。
ここで本実施形態においては図4に示すように、ワークホルダー(30)の先端部におけるワーク押圧面(31)の内周端(32)が、リドローダイス(20)におけるワーク設置面(21)の内周端(22)に対し、0.5〜1mm内側に配置されている。換言すると、ワークホルダー(30)におけるワーク押圧面(31)と内周面との間の面取り部(33)の外周端(32)が、リドローダイス(20)におけるワーク設置面(21)と内周面との間のアール部(23)の外周端(22)に対し、0.5〜1mm内側に配置されている。
具体的に説明すると、リドローダイス(20)の内径を「φ1」、アール部(23)の半径を「C1」としたとき、ワーク設置面(21)の内周径(R1)は、2×C1+φ1によって求められる。さらにワークホルダー(30)の内径を「φ2」、面取り部(33)の、軸線方向と直交する方向の面取り長さを「C2」としたとき、ワーク押圧面(31)の内周径(R2)は、2×C2+φ2によって求められる。そして本実施形態では、ワークホルダー(30)におけるワーク押圧面(31)の内周径(R2)が、リドローダイス(20)におけるワーク設置面(21)の内周径(R2)に対し1〜2mm小さく設定されるものである。なおワークホルダー(30)におけるワーク押圧面(31)および内周面間の面取り部(33)は、直線状に限られず、円弧状のアール部として形成するようにしても良い。
このように本実施形態では、ワークホルダー(30)をリドローダイス(20)よりも内側に配置しているため、図4に示すように絞り成形時に、絞り成形が完全に終了するまで、ワーク(5)の底壁部がワークホルダー(30)によって確実に押さえ付けられる。このためワーク(5)の開口端部(エッジ部5c)がワークホルダー(30)のワーク押圧面(31)から内側に抜け出した際に、ワーク(5)の開口端部(5c)が跳ね上がることがなく、その開口端部(5c)がワークホルダー(30)の面取り部(33)にこすり付けられることがない。従って開口端部(5c)から微細なアルミニウム片(アルミヘアー)が引きちぎられることがなく、アルミヘアーの発生を確実に防止することができ、アルミヘアーがワーク(5)の内面に付着するのを確実に防止することができる。
なお上記したワークホルダー(30)およびリドローダイス(20)の内周径差(R2−R1)が−1mmより大きい場合(0以上も含む)、絞り成形が完全に終了するまでワークホルダー(30)によりワーク(5)を確実に押さえ付けることができず、絞り成形が完全に終了する前に、ワーク(5)の開口端部(5c)がワークホルダー(30)のワーク押圧面(31)から内側に抜け出して、ワーク(5)の開口端部(5c)が自身の弾性反発力によって跳ね上がることがある。この場合、既述したようにワーク(5)の開口端部(5c)がワークホルダー(31)の面取り部(33)にこすれて、ワーク(5)の開口端部(5c)から微細なアルミニウム片(アルミヘアー)が引きちぎられ、アルミヘアーが発生する恐れがある。また内周径差(R2−R1)が−2mmよりもさらに小さい場合、ワークホルダー(30)のパンチ通り孔の内径(φ2)が小さくなり、ワークホルダー(30)にパンチ(60)が干渉する恐れがあり、好ましくない。
また図5に示すように本実施形態においては、ワークホルダー(30)によってワーク(5)を押し付ける際には、ワークホルダー(30)のフランジ(35)にダイスユニット(10)側のギャップピン(15)が当接係止して、ワークホルダー(30)とリドローダイス(20)との間に隙間(ギャップピンクリアランスC)が形成されるよう構成されている。本実施形態においては、このギャップピンクリアランス(S)を、ワーク(5)における底壁(5a)の厚さに対し、0.9〜0.95倍の大きさに設定している。この構成により、ワークホルダー(30)によってワーク(5)を周方向全域にわたって均等に安定した状態に押し付けることができ、絞り成形を安定して行うことができ、成形加工性を向上させることができるとともに、アルミヘアーの発生を更に効果的に防止することができる。。
即ち、リドローダイス(20)とワークホルダー(30)との間のギャップピンクリアランス(S)が上記下限値を超えて小さい場合には、ワーク(5)がクリアランス部分を通過する際、ワーク(5)の開口端部(5c)が引き伸ばされるため、当該開口端部(5c)に薄肉部分である「耳立ち」が発生する。この耳立ちが発生すると、耳立ち部分は薄肉であるためちぎれやすく、アルミヘアーの発生率が増大するものと推測される。また逆に、ギャップピンクリアランス(S)が上記上限値を超えて大きく設定されるときは、ワーク(5)に対する押圧力が弱過ぎる結果、再絞り加工によってワーク(5)に有害な皺が発生する恐れが増大する。
また本実施形態において、第1、第2および第3アイアニングダイス(41)(42)(43)によりしごき成形された際のワークの高さ(軸心方向の長さ)を、それぞれ1st、2ndおよび3rd缶高さ(ワーク高さ)としたとき、成形パンチ(60)の外周面における2nd缶高さ位置に対応する領域(図1および図2のクロス斜線に示す領域62)を、表面粗度(Rmax)1μm以下の平滑面に設定している。具体的には成形パンチ(60)の先端から125〜130mmの範囲の領域(62)を、表面粗度(Rmax)1μm以下に設定している。本実施形態では、この構成を採用しているため、アルミヘアーの発生による悪影響をより確実に防止することができる。すなわち上記課題を解決するための手段の欄で詳述したように、発生したアルミヘアーは、缶胴(6)の内面における2nd缶高さ位置に埋め込み状態に付着するが、これは発生したアルミヘアーが成形パンチ(5)の2nd缶高さ位置に引っ掛かって残存した状態で、第3アイアニングダイス(43)を通過することによって、アルミヘアーが、缶胴(6)の内面における2nd缶高さ位置に付着するものである。そこで本実施形態では、成形パンチ(60)の外周側面における2nd缶高さ位置に対応する領域(62)を表面粗度(Rmax)1μm以下の平滑面に仕上げているため、発生したアルミヘアーが成形パンチ(60)の2nd缶高さ位置に対応する領域(62)に引っ掛からず滑り落ちることにより、アルミヘアーが缶胴内面に付着するのをより確実に防止することができる。
また本実施形態においては、成形パンチ(60)の外周面における2nd缶高さ位置領域(62)以外の領域を、ローレットによる粗面に形成することにより、成形パンチ(60)の缶胴(6)とのストリッピング性を良好に維持することができる。
なお押圧パンチ(60)における2nd缶高さ位置領域(62)の表面粗度が、1μmを超える場合には、発生したアルミヘアーが成形パンチ(60)の2nd缶高さ位置領域(62)に引っ掛かって残存する恐れがある。
Figure 0004607690
Figure 0004607690
<実施例1>
表1および図4に示すように、内径(φ2)が67.34mm、面取り部(33)の面取り長さ(C2)が0.38mm、ワーク押圧面(31)の内周径(R2)が68.1mmのワークホルダー(30)と、内径(φ1)が66.6mm、アール部(23)の半径
(C1)が1.3mm、ワーク設置面(21)の内周径(R1)が69.2mmのリドローダイス(20)と、内径が66.5mmの第1アイアニングダイス(41)と、内径が66.35mmの第2アイアニングダイス(42)と、内径が66.2mmの第3アイアニングダイス(43)とがセットされた、上記実施形態と同様のアルミ缶製造用の絞り/しごき成形装置を準備した。なお、リドローダイス(20)のワーク設置面内周径(R1)は、ワークホルダー(30)のワーク押圧面内周径(R2)に対し、1.1mm小さく設定されている。つまり内周径差(R2−R1)は、−1.1mmである。
この成形装置を用いて、内径92.0mm、高さ42.0mm、底壁厚さ0.31mmのアルミニウム製ブランク品を浅絞り成形したカップ状ワーク(5)に対し、絞り/しごき成形を行って、内径66.0mm、高さ168.0mmのアルミ缶用の缶胴(6)を製造した。
なお成形パンチ(60)としては、その周側面における第2アイアニングダイス(42)に対応する位置(2nd缶高さ位置)の領域(62)を、表面粗度(Rmax)0.5μmに調整したものを用いた。さらにギャップピンクリアランス(S)はワーク(5)の底壁厚さに対し、0.93倍に設定した。
このような条件で成形した缶胴に対し、48缶中に発生した内面圧痕の数およびレベルに関する評価を行い、100缶中のハネ缶数(不良品数)を計測した。その結果を表2に示す。なお圧痕評価において、レベル0は圧痕が発生していないもの、レベル1は圧痕の発生が若干認められるもの、レベル2は圧痕がやや発生しているもの、レベル3は圧痕がはっきりと発生しているものである。
<実施例2>
表1に示すように、内径(φ2)が67mm、ワーク押圧面内周径(R2)が67.76mmのワークホルダー(30)を使用し、ギャップピンクリアランス(S)の大きさをワーク底壁厚さに対し0.90倍に設定した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。なお内周径差(R2−R1)は、−1.44mmである。
<実施例3>
表1に示すように、内径(φ2)が66.54mm、ワーク押圧面内周径(R2)が67.3mmのワークホルダー(30)を使用し、ギャップピンクリアランス(S)の大きさをワーク底壁厚さに対し0.95倍に設定した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。なお内周径差(R2−R1)は、−1.9mmである。
<実施例4>
表1に示すように、ギャップピンクリアランス(S)の大きさをワーク底壁厚さに対し0.97倍に設定した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。
<実施例5>
表1に示すように、ギャップピンクリアランス(S)の大きさをワーク底壁厚さに対し0.88倍に設定した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。
<実施例6>
表1に示すように、成形パンチ(60)の周側面における2nd缶高さ位置に対応する領域(62)を、表面粗度(Rmax)1.5μmに設定した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。
<比較例1>
表1に示すように、内径(φ2)が67.64mm、ワーク押圧面内周径(R2)が68.4mmのワークホルダー(30)を使用した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。なお内周径差(R2−R1)は、−0.8mmと過小であった。
<比較例2>
表1に示すように、内径(φ2)が66.8mm、面取り径(C2)が0.1mm、ワーク押圧面内周径(R2)が67mmのワークホルダー(30)を使用した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。なお内周径差(R2−R1)は、−2.2mmと過大であった。
<参照例>
表1に示すように、内径(φ2)が68.9mm、ワーク押圧面内周径(R2)が70.9mmのワークホルダー(30)を使用した以外は、上記実施例1と同様にして、缶胴(6)を製造し、さらに表2に示すように、実施例1と同様の評価を行った。なお内周径差(R2−R1)は、+1.7mmであった。
<評価>
表2から明らかなように、本発明に関連した実施例1〜6のものは、圧痕の発生が少ないため、アルミヘアーの発生も少なくて、その悪影響がなく、高品質の缶胴を製造することができた。特に実施例1〜3のように、好適条件で成形をおこなったものについては、圧痕の発生がさらに削減され、より高い品質の缶胴を製造することができた。
これに対し、本発明の要旨を逸脱する比較例1および参照例のものは、圧痕の発生が多くあるため、アルミヘアーの発生が多く、その影響により、缶胴の品質を低下させる可能性があった。また比較例2のものは、ワークホルダーと成形パンチとの隙間が小さ過ぎて、成形パンチの芯ぶれによって、パンチがワークホルダーの内面に干渉し、良好な成形性を得ることができなかった。
この発明の実施形態である絞り/しごき成形装置をワークホルダーを進出させた状態で示す断面図である。 実施形態の成形装置をワークホルダーを後退させた状態で示す断面図である。 実施形態の成形装置を模式化して示す断面図である。 実施形態の成形装置における絞り成形部周辺を拡大して示す断面図であって、図7の断面に対応する断面図である。 実施形態の成形装置におけるギャップピン周辺を模式化して示す断面図であって、同図(a)はギャップピンにワークホルダーが当接する前の状態を示す断面図、同図(b)はギャップピンにワークホルダーが当接した後の状態を示す断面図である。 従来の絞り/しごき成形装置を模式化して示す断面図であって、同図(a)は絞り成形寺の状態を示す断面図、同図(b)は第1しごき成形時の状態を示す断面図、同図(c)は第2しごき成形時の状態を示す断面図、同図(d)は第3しごき成形時の状態を示す断面図である。 従来の成形装置における絞り成形部周辺を拡大して示す断面図であって、図6(a)の一点鎖線で囲まれる部分を拡大して示す断面図である。
符号の説明
5…カップ状ワーク
5a…底壁
15…ギャップピン(スペーサ)
20…リドローダイス
21…ワーク設置面
22…ワーク設置面内周端
30…ワークホルダー
31…ワーク押圧面
32…ワーク押圧面内周端
41…第1アイアニングダイス
42…第2アイアニングダイス
43…第3アイアニングダイス
60…成形パンチ
62…2nd缶高さ位置の領域
R1…ワーク設置面内周径
R2…ワーク押圧面内周径
S…ギャップピンクリアランス

Claims (3)

  1. 環状のリドローダイスおよび環状のアイアニングダイスが軸心を揃えて配置される一方、カップ状ワークにおける底壁外面の外周が前記リドローダイスに設置されるとともに、底壁内面の外周が環状のワークホルダーに押圧された状態で、ワークが底壁内面側から成形パンチによって軸心に沿って押し込まれて、前記リドローダイスおよび前記アイアニングダイスを順次くぐり抜けることにより、絞り成形およびしごき成形が行われる絞り/しごき成形装置であって、
    前記ワークホルダーのワーク押圧面における内周径が、前記リドローダイスのワーク設置面における内周径に対し、1〜2mm小さく設定され、
    前記アイアニングダイスは、ワークが順次くぐり抜ける第1〜第3アイアニングダイスを備え、
    前記成形パンチは、前記第2アイアニングダイスによりしごき成形されたワークの高さを2ndワーク高さとしたとき、前記成形パンチの外周側面における2ndワーク高さ位置に対応する領域が、表面粗度1μm以下の平滑面に設定される一方、前記2ndワーク高さ位置に対応する領域以外の領域が、粗面に形成されていることを特徴とする絞り/しごき成形装置。
  2. 前記ワークホルダーの押圧時に、前記ワークホルダーおよび前記リドローダイス間にスペーサが介在されることによって、前記ワークホルダーのワーク押圧面および前記リドローダイスのワーク設置面間にクリアランスが設けられるよう構成され、
    前記クリアランスの大きさが、ワーク底壁の厚さに対し、0.9〜0.95倍に設定されてなることを特徴とする請求項1に記載の絞り/しごき成形装置。
  3. カップ状ワークにおける底壁外面の外周を環状のリドローダイスに設置するとともに、底壁内面の外周を環状のワークホルダーに押圧させた状態で、そのワークを底壁内面側から成形パンチにより押し込んで、前記リドローダイスおよび環状のアイアニングダイスを順次くぐらせることにより、絞り成形およびしごき成形を行うようにした絞り/しごき成形方法であって、
    前記成形パンチを押し込む際に、前記ワークホルダーのワーク押圧面における内周端を、前記リドローダイスのワーク設置面における内周端に対し、0.5〜1mm内側に位置させるようにし、
    前記アイアニングダイスとして、ワークが順次くぐり抜ける第1〜第3アイアニングダイスを備えたものが用いられ、
    前記成形パンチとして、前記第2アイアニングダイスによりしごき成形されたワークの高さを2ndワーク高さとしたとき、前記成形パンチの外周側面における2ndワーク高さ位置に対応する領域が、表面粗度1μm以下の平滑面に設定される一方、前記2ndワーク高さ位置に対応する領域以外の領域が、粗面に形成されたものが用いられることを特徴とする絞り/しごき成形方法。
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