以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態の遊技機(パチンコ機)の遊技盤1の構成を示す正面図である。
遊技盤1には、ガイドレール2で囲われた遊技領域3のやや上方の中央に変動入賞装置4が配設される。変動入賞装置4の下方には特図始動口(特図始動入賞口)5が配設され、また、特図始動口5の下方には大入賞口6が配設される。
遊技領域3の左右には、それぞれ一般入賞口7と普図ゲート10が配設される。また、特図始動口5の左右にも一般入賞口8、8が設けられる。そして、遊技領域3の最下端には、アウト口11が設けられる。
特図始動口5には特図始動口5の球の入賞を検出する特図始動スイッチ12(図5参照)が設けられ、普図ゲート10には普図ゲート10の球の通過を検出する普図始動スイッチ13(図5参照)が、設けられる。一般入賞口7、8にも同様にそれぞれ球の入賞を検出する入賞スイッチ14A〜14N(図5参照)が備えられる。
変動入賞装置4は、図2、図3のようにその内部となる凹室15に、凹室15の下部の床上を転動する遊技球を、凹室15の上部奥方の入賞領域へ遊技球を吸着して持ち上げるように移送する揚送装置16(揚送手段)を備えるものである。
変動入賞装置4は、その周縁部に設けられた取付基板18と、取付基板18の内側に設けられ、前側が開放するように正面視すると枠状で構成され、前方に開口部を備えた凹室15を形成する前面枠部材20を備えている。
取付基板18は、変動入賞装置4の周縁部に遊技盤1の前面に沿って鍔状(板状)に形成されると共に、その外周形状によって意匠性を有するようになっている。
前面枠部材20より上方の変動入賞装置4を構成する上部構造部材21は、変動入賞装置4の上部の装飾装置として機能すると共に、後述するように開状態となった変動入賞装置4の可動部材22a、22bの上部へ遊技球を誘導するワープ装置23a、23bを有するものである。
上部構造部材21の上面部には、上方に凸となる略円弧板状の鎧部材24が配置されている。鎧部材24の中央より左右にずれた位置に、左右のワープ装置23a、23bのワープ入口25a、25bが開口する。
上部構造部材21の鎧部材24の下の中央部には、変動入賞装置4上部の装飾となる装飾部材26が形成され、その左右に装飾装置としても機能する側部構成部材27a、27bが形成されている。
装飾部材26と左右の側部構成部材27a、27bとの間および左右の側部構成部材27a、27b内は、ワープ通路28a、28bとなっている。
左右の側部構成部材27a、27bの下部の斜め外側を向いた面には、凹室15の流入口30a、30bを開閉する可動部材22a、22bが開状態となった場合に、可動部材22a、22bの直上となる位置に、ワープ出口31a、31bが形成されている。
したがって、ワープ装置23a、23bのワープ入口25a、25bから流入した遊技球は可動部材22a、22bの上方近傍に案内され、このとき、可動部材22a、22bが開状態(図は閉状態を示す)となっていれば、可動部材22a、22bに誘導されて高い確率で遊技球が変動入賞装置4の凹室15内に流入させられることになる。
可動部材22a、22bは、その下端部に回転中心を有して、左右に回動可能となっており、可動部材22a、22bが略垂直に立った状態(図示状態)で、流入口30a、30bへの遊技球の流入が不可となるように閉塞した閉状態となる。この閉状態では、ワープ出口31a、31bの可動部材22a、22bが流入口30a、30bへの流路を塞いでいるため、ワープ出口31a、31bから落下した遊技球は変動入賞装置4の外部に流下する。
一方、左側の可動部材22aが下端部を中心に左斜め上を向いた位置まで回転し、右側の可動部材22bが下端部を中心に右斜め上を向いた位置に回転した場合には、流入口30a、30bへ遊技球の流入が可となるよう開放した開状態となる。この開状態ではワープ出口31a、31bの直下の可動部材22a、22bがほぼ斜めに開くので、可動部材22a、22bに落下した遊技球は、可動部材22a、22bに案内されて流入口30a、30bへ導かれる。
可動部材22a、22bは、可動部材用ソレノイド32a,32b(図5参照)により駆動されるようになっている。
前面枠部材20には、凹室15の上部を隔成する略円弧板状の隔壁33が形成され、左右の枠内に流入口30a、30bへ流入した遊技球を導く入賞通路(図示しない)が形成されると共に、左右の枠下部に入賞通路の遊技球を凹室15内に案内する導出口34a、34bが開設されている。
入賞通路内には、流入した遊技球を検知する補助遊技カウントスイッチ35(図5参照)が備えられている。
前面枠部材20の凹室15の奥の略下半分に、揚送装置16として、図4のように左右方向に設定された回転軸を中心に回転可能な2重構造となるドラム36、37が配置される。内側には第1の回転ドラム36が設けられ、外側には第2の回転ドラム37が同軸的に配置されて、2重構造となっている。
内側の第1の回転ドラム36には、所定部位に遊技球を吸着するための複数(例えば、図示のように回転軸と平行に3つ)の磁石38が取り付けられている。外側の第2の回転ドラム37の頂上の奥部には、球離脱路40が形成されている。球離脱路40は、第2の回転ドラム37のドラム外周面に第1の回転ドラム36の磁石38によって吸着された遊技球を第2のドラム37の表面から切り離し、遊技球を球離脱路40上へ導く。
球離脱路40の奥方には、中央に特別入賞口41が、その左右に一般入賞口42が設けられている。特別入賞口41には特別入賞口41の球の入賞を検出する特定領域スイッチ43(図5参照)が備えられる。
前面枠部材20の凹室15の前底部には、落とし穴(一般入賞口)44を形成すると共に、落とし穴44を開閉する床板部材45が配置されている。床板部材45は、その後側縁部に左右方向に沿った回転軸が設定され、床板部材用ソレノイド46(図5参照)によって、落とし穴44を閉塞するほぼ水平な状態(僅かに後方に向かって下り傾斜した状態)から落とし穴44を開放するように前端部が下を向いた状態(垂直な状態もしくは斜め下を向いた状態)まで回動可能となっている。
球離脱路40の入口には、左右に、誘導部材47a、47bが配置されている。誘導部材47a、47bは、扇状の形状を有し、円弧辺側を外周とし、基端部となる鋭角側を回転中心として回転移動するようになっている。誘導部材47a、47bは、誘導部材用ソレノイド48(図5参照)によって、左右の一般入賞口42を遮る位置(特別入賞口41は遮らない)から、左の誘導部材47aは左に、右の誘導部材47bは右に、それぞれ一般入賞口42を遮らない位置に回転移動可能となっている。
揚送装置16は、内側の第1の回転ドラム36を回転させる第1のモータ50と、外側の第2の回転ドラム37を回転させる第2のモータ51とを有する。これら第1および第2のモータ50、51は、回転速度および回転方向を変更可能なモータ、例えばステッピングモータからなる。
第1の回転ドラム36には、上述のように所定部位に磁石38を取り付けている。第2の回転ドラム37には、表面に所定の表示(道、風景、街等の画)を付してある。
第1、第2のモータ50、51は、第1、第2の回転ドラム36、37を独立して互いに異なる回転態様で回動可能になっている。
第1の回転ドラム36は、図4において、その前側(図中右側)が下から上に回転する方向に、第2の回転ドラム37は、第1の回転ドラム36の回転方向と逆方向に回転させるようになっており、第1の回転ドラム36に吸着され第1の回転ドラム36の回転に対応して第2の回転ドラム37の表面上(ドラム外周面上)を移動する遊技球と、第2の回転ドラム37のドラム外周面が逆に移動することで、従来にない興趣を得られるようになっている。また、適時、第1の回転ドラム36と第2の回転ドラム37との回転速度を異なるものとしたり、回転方向を異なるもの(逆回転)としたり、一方の回転ドラムを停止した状態で他方の回転ドラムだけを回転できるようになっている。
凹室15の前底部の床板部材45上の遊技球は、第1の回転ドラム36の磁石38によって第2の回転ドラム37のドラム外周面に吸着されて上方へ移動した後に、球離脱路40に移送され、誘導部材47a、47bの位置によって、中央の特別入賞口41あるいはその左右の一般入賞口42に入賞するようになっている。
ここで、揚送装置16には、図4で示すように、第1の回転ドラム36の磁石38によって第2の回転ドラム37のドラム外周面に吸着されて上方へ移動する遊技球を検出する吸着検出センサ58が配設される。吸着検出センサ58は、対向する位置に配置された発光部材59からの光を検出する。発光部材59の光軸は、図示のように、第1及び第2の回転ドラム36、37の回転軸50aと平行で、かつ、第2の回転ドラム37から遊技者側の所定位置(ドラム37外周から遊技球の直径未満)に設定される。遊技球が第2の回転ドラム37に吸着されて上方へ移動するときには、発光部材59の光は遊技球の通過により一時的に遮られるので、吸着検出センサ58は、発光部材59の光が所定時間以上検出できなかったときに、遊技球が第2の回転ドラム37に吸着されて球離脱路40へ移動するのを検出することができる。
流入口30a、30bから変動入賞装置4内に流入した全ての遊技球は、補助遊技カウントスイッチ35を通過した後に、上述のように、凹室15に設けた落とし穴(一般入賞口)44や、揚送装置16によって持ち上げられて特別入賞口41あるいは一般入賞口42へ入賞し、最後は、図3で示すように、最終的に凹室15内の残存球を検出する残存確認スイッチ57を通過して、変動入賞装置4から排出される。なお、残存確認スイッチ57は、変動入賞装置4の所定の排出流路に設置される。
すなわち、流入口30a、30bから凹室15内に流入した遊技球は、カウントスイッチ35により凹室15内へ入ったことを検出され、また、残存確認スイッチ57を通過してから排出されるので、カウントスイッチ35が計数した数と残存確認スイッチ57が計数した数の差が0となったときに、凹室15内の遊技球が変動入賞装置4から排出されたことを確認できる。但し、残存確認スイッチ57は、本実施の形態(第1実施形態)では用いられず、次の第2実施形態で用いることとする。
変動入賞装置4の上部構造部材21と前面枠部材20との間には、LCDなどで構成された画像表示装置(第2表示装置)56が配置される。
また、図1において、遊技盤1の左下には、遊技領域3の外部に特別図柄表示器(第1表示装置)52、特図用記憶表示器53、普通図柄表示器(表示装置)54、普図用記憶表示器55が配設される。
特別図柄表示器52、普通図柄表示器54には、それぞれ複数の識別情報(識別図柄、数字等)を変動表示する特図(特別図柄、識別情報)の変動表示ゲーム、普図の変動表示ゲーム等が表示される。
特図用記憶表示器53には、前記特図始動口5への遊技球の入賞が、特図始動記憶(未だ特図の変動表示ゲームを行っていない入賞の保留記憶)として、例えば最大4回分を限度にその特図始動記憶の数がLEDの点灯数によって表示される。
普図用記憶表示器55には、前記普図ゲート10への遊技球の通過が、普図始動記憶(未だ普図の変動表示ゲームを行っていない入賞の保留記憶)として、例えば最大4回分を限度にその普図始動記憶の数がLEDの点灯数によって表示される。
前記特図始動口5には、チューリップ式の普通変動入賞装置(普通電動役物)60が備えられる。普通変動入賞装置60は、普電ソレノイド61(図5参照)への通電により、特図始動口5の入口を拡開するように変換される。
大入賞口6は、大入賞口ソレノイド62(図5参照)への通電により、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。大入賞口6には、大入賞口6の球の入賞を検出する大当たりカウントスイッチ63(図5参照)が備えられる。
図示しないが、遊技機の下部には、遊技球の上皿、下皿、打球発射装置等が設けられ、打球発射装置からの遊技球は、発射路を通り、遊技領域3に打ち出される。遊技球の特図始動口5、一般入賞口7、8、42、44、変動入賞装置4の特別入賞口41、大入賞口6の入賞に対して賞球は、入賞装置の種類に応じた数が排出装置(図5参照)から上皿、下皿に供給される。
図5は、遊技制御装置100を中心とする制御系を示すブロック構成図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAM、入出力インターフェース等から構成される。
遊技制御装置100は、各種検出装置(特図始動センサ12、普図始動スイッチ13、一般入賞口センサ14A〜14N、補助遊技カウントスイッチ35、特定領域スイッチ43、残存確認スイッチ57、吸着検出センサ58、大当たりカウントスイッチ63)からの検出信号を受けて、種々の処理を行う。そして、各種制御装置(演出制御装置150、排出制御装置200)、普電ソレノイド61、可動部材用ソレノイド32a,32b、床板部材用ソレノイド46、誘導部材用ソレノイド48、第1、第2のモータ50、51、大入賞口ソレノイド62等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
また、遊技制御装置100は、特別図柄表示器52、普通図柄表示器54、の表示、ならびに特図用記憶表示器53、普図用記憶表示器55の装飾発光部材(LEDなど)を制御する。
さらに、遊技制御装置100には、各種情報を遊技機外部に出力するための外部出力端子基板105が備えられる。遊技制御装置100から外部出力端子基板105を介して遊技店の管理装置(ホールコンピュータ)に遊技情報(入賞情報、特別図柄表示器52で実行される変動表示ゲーム(第1の変動表示ゲーム)の実行回数や当該変動表示ゲームの実行結果(当たり/外れ)、大当たり情報等)等が送信され、管理装置にて遊技機の稼動状態が統括的に管理される。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号またはカード球貸ユニットからの貸球要求に基づいて、排出装置の動作を制御し、賞球または貸球の排出を行わせる。
演出制御装置150は、画像表示装置56で行われる表示制御と、装飾用ランプ、装飾用LED等の装飾発光装置110、スピーカ120からの効果音出力を制御するもので、CPU、ROM、RAM、インターフェース等から構成される。なお、画像表示装置56で行われる表示制御は、遊技制御装置100が行う特別図柄表示器52の変動表示ゲームに連携した表示制御であり、後述するように、変動表示ゲームの報知などが行われる。
次に、遊技制御装置100の制御内容を、図6〜図14のフローチャートに基づいて説明する。
図6は、遊技制御装置100で実行される遊技制御のメインフローを示す。遊技機への電源が投入されると図6(a)のフローチャートに示す処理が実行され、所定時間周期(例えば1ms)毎にタイマ割り込みが発生すると図6(b)のフローチャートに示すタイマ割込処理が呼び出されて実行されるようになっている。
まず、遊技機が起動されると、図6(a)のステップS1で初期化処理が実行され、遊技機のRAMなどを初期状態に設定する。次いでステップS2で攪拌用乱数の更新処理が実行され、「撹拌用カウンタ」を更新する処理を行う(詳細については後述する)。
以後このステップS2の処理を、遊技機への電源供給がなくなるまで、繰り返し行う。
次に、タイマ割り込みが発生した際に遊技制御装置400で実行される処理手順について、図6(b)のフローチャートを参照して説明する。
以下に説明するステップS11〜ステップS22のタイマ割り込み処理は、例えば、1msといった比較的短い時間周期で繰り返し実行される。
まず、ステップS11では、割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行う。
ステップS12では、入力処理を行う。ここにいう入力処理とは、例えば入力インターフェースを介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタリング除去等の処理を施し、入力情報を確定する処理である。
ステップS13では、出力インターフェースを介し、予め決められたデータを予め決められた出力先に出力する処理を行う。出力されるデータとしては、各種ソレノイド、モータ等のデータが含まれる。
ステップS14では、後述する表示制御指令信号(コマンド)を演出表示制御装置150に出力する処理や、排出発射制御装置200に賞球指令信号を出力する処理などを行う。
ステップS15では、乱数更新処理を行い、特別図柄表示器52で実行される変動表示ゲームを当たりにするか否かを決定するための「特図乱数カウンタ」、普通図柄表示器54で実行される変動表示ゲームを当たりにするか否かを決定するための「普図乱数カウンタ」、及び変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を更新する。「特図乱数カウンタ」を更新するときには、例えば0から99の間でカウンタの値を所定の時間周期、例えば1ms周期で1づつ増加させ、値が99を越したときに再び0に戻すような処理を行っており、遊技球が特図始動口5へ入賞した際の「特図乱数カウンタ」の値が、特定の値であった場合には、特図変動表示ゲームが当たりとなる様になっている。
ステップS16では、遊技機の球詰まりや各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行う。
ステップS17では、スイッチの監視処理を行う。なお、このスイッチ監視処理については図7のフローチャートを参照して後述する。
ステップS18では、特別図柄ゲーム処理、すなわち始動口5への入賞(特図始動スイッチ12での球検知)に伴って特別図柄表示器52の変動表示ゲームを実行し、変動表示ゲームの結果に対応して変動入賞装置の可動部材の作動、並びに、大当たりが発生して変動入賞装置を作動させる処理を行う。なお、このメインゲーム処理については図11のフローチャートを参照して後述する。
ステップS19では、普通図柄ゲーム処理、すなわち普図変動表示ゲームの進行ならびに普通変動入賞装置を制御する処理を行う。具体的には、普図始動スイッチ13で検知された普図ゲートの遊技球の通過に基づいて抽出した普図乱数カウンタ値が当たりか否か判定し、普通図柄表示器54の変動表示のための処理を行う。普図乱数値が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普図が当たり図柄で変動表示が停止する。この当たり状態になると普電ソレノイドを駆動して普通変動入賞装置を開放し、入賞が容易な状態になる。
ステップS20では、内部構造制御情報編集処理を行う。この処理では、変動入賞装置4の可動部材(可動部材用ソレノイド32a)の出力バッファ、誘導部材(誘導部材用ソレノイド48)の出力バッファ、床板部材(床板部材用ソレノイド46)の出力バッファ、第1のモータ50の出力バッファ、第2のモータ51の出力バッファへデータを設定する。
ステップS21では、外部情報編集処理を行う。この処理では、外部出力端子105を介して接続されるホールコンピュータ(管理装置)に遊技機の状態を出力するための遊技情報を編集する処理を行う。
遊技制御装置100は、上述の処理を実行し、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理をステップS22のレジスタの復帰割込許可で行い、リターンする。そして、次のタイマ割り込みが発生するまでステップS2における撹拌用乱数更新処理を繰り返し行う。
なお、前述したステップS15で、常時、「特図乱数カウンタ」の値を、0〜99の間で単純に巡回させてしまうと、特図変動表示ゲームが当たりとなってしまうタイミングが簡単に判明するという不都合があるので、ステップS15の処理では、「特図乱数カウンタ」の値が1周した際に、「特図乱数カウンタ」の値を、「特図乱数カウンタ」とは別のタイミングで更新される「撹拌用カウンタ」の値に置換してから、再度、周回させる処理を行っている。そのため「撹拌用カウンタ」自体を更新する処理がステップS2における撹拌用乱数更新処理で行なわれている。
図7は、図6(B)のS17で行われるスイッチ監視処理のサブルーチンを示す。
S31、S32にて、後述する処理に応じてセットした処理タイマを更新する。
S33の賞球関連SW監視処理では、遊技球の特図始動口5、一般入賞口7、8、42、44、変動入賞装置4の特別入賞口41、大入賞口6の入賞に対して、賞球数を決定する。
S34の特図始動SW監視処理では、特図始動スイッチ12が遊技球を検出したかを監視し、特図始動スイッチ12がオンになったときには特図始動口5の遊技球の入賞に対して、特図始動記憶数が4個以下であれば、その特図始動記憶に応じて乱数値を抽出する。
S35の普図始動SW監視処理では、普図ゲート10の遊技球の通過に対して、普図始動スイッチ13が遊技球を検出したことを監視し、遊技球を検出した場合は、普図始動記憶数が4個以下であれば、その普図始動記憶に応じて乱数値を抽出する。
S36の大当たりカウントSW監視処理では、大当たりカウントスイッチ63の遊技球の検出結果に基づいて大当たり遊技(特別遊技)中の大入賞口6の遊技球の入賞数をカウントする。
S37の補助遊技カウントSW監視処理、S38の特定入賞検出SW監視処理は後述する。
最後のS39では、変動入賞装置4内の遊技球が第1及び第2の回転ドラム36、37に吸着されて上昇したか否かを、吸着検出センサ58の出力に基づいて監視する処理である。この処理の詳細については後述する。
図8は、図7のS37で実行される補助遊技カウントスイッチ監視処理のサブルーチンを示す。
S41では、後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を参照して、現在の処理番号が3(補助遊技中)または4(停止延長中A)であるかを判定する。処理番号が3または4の場合にはS42の処理へ進み、そうでない場合にはサブルーチンを終了する。
補助遊技カウントSW監視処理は、後述する図14の補助遊技準備処理においてセットした補助遊技カウント有効タイマの時間中に、変動入賞装置4の凹室15に入る遊技球を補助遊技カウントスイッチ35の出力により監視する。
S42にて、上記補助遊技カウント有効タイマを更新すると共に、S43にて補助遊技カウント有効タイマがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップしていないときは、S44、S45にて、補助遊技カウントスイッチ35が変動入賞装置4の凹室15に入る遊技球を検出する毎に、補助遊技入賞数カウンタを+1(加算)する。
一方、S43にて補助遊技カウント有効タイマがタイムアップと判定された場合には、S46へ移行し、補助遊技入賞数カウンタが0であれば、S47にて後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を0に設定し、補助遊技入賞数カウンタが0より大きければ、S48にて後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を5にセットする。
図9は図7のS38で行われる特定入賞検出SW監視処理のサブルーチンである。
特定入賞検出SW監視処理は、後述する図14の補助遊技準備処理においてセットした特定入賞有効タイマの有効時間中に、変動入賞装置4の特別入賞口41の遊技球の入賞を監視するものである。
S51では、後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を参照して、現在の処理番号が3(補助遊技中)、4(停止延長中A)または5(停止延長中B)であるかを判定する。処理番号が3〜5の場合にはS52の処理へ進み、そうでない場合にはサブルーチンを終了する。
S52にて、特定入賞有効タイマを更新し、S53では特定入賞有効タイマがタイムアップしたかを判定する。タイムアップしていなければS54にて変動入賞装置4の特別入賞口41の遊技球の入賞の検出があったか否かを特定領域スイッチ43の出力から判定して、特定領域スイッチ43の出力がオンとなって入賞検出があるときにはS55で補助遊技入賞数カウンタの値が0より大であるか否かを判定する。補助遊技入賞数カウンタの値が0より大の場合にはS56へ進み、0のときにはサブルーチンを終了する。
一方、S53で特定入賞有効タイマがタイムアップした場合には、S58に進んで処理番号が5の場合(停止延長中B)にはS59で処理番号を0に戻す。なお、処理番号が5でなければそのままサブルーチンを終了する。
S56では、後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を6にセットし、補助遊技中にオンしていた変動入賞装置4の可動部材22a、22bの電役出力バッファをオフにし(可動部材22a、22bが閉止する)、特図の図柄変動中断指令を出力する。そして、S59にて大当たり遊技(特別遊技)の開始を指令する。なお、図柄変動中断指令は演出制御装置150に送信される。
この図柄変動中断指令によって、演出制御装置150は画像表示装置56の変動表示ゲームの図柄の変動を中止し、替わりに、画像表示装置56に「大当り」の文字を表示する(図22のS144と同一の表示をする)。これは、特別図柄表示器52の変動表示ゲーム(第1変動表示ゲーム)を開始する前に、画像表示装置56の変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)を開始した場合であっても、特別入賞口41へ遊技球が入賞して大当たりとなったので、画像表示装置56の変動表示を取り消すことを意味している。
図10は、上記図7のS39で行われる吸着検出センサ監視処理のサブルーチンを示す。
S61では、後述する図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を参照して、現在の処理番号が3(補助遊技中)、4(停止延長中A)または5(停止延長中B)であるかを判定する。処理番号が3〜5の場合にはS62の処理へ進み、そうでない場合にはサブルーチンを終了する。
S62にて、吸着検出監視タイマを更新すると共に、S63にて吸着検出監視タイマがタイムアップしたか否かを判定して、タイムアップしていないときはS64に進み、タイムアップしたときには、S66へ進んで次の補助遊技のために吸着検出フラグ、保留記憶数、次回変動の記憶乱数の判定結果などからなる次回変動参考情報を演出制御装置150に出力して、サブルーチンを終了する。
一方、S64では、吸着検出センサ58が遊技球を検出したか否かを判定し、遊技球の通過を検出した場合にはS65で吸着検出フラグをオンにセットしてサブルーチンを終了する。
上記処理により、吸着検出監視タイマがカウント中の所定の期間では、吸着検出センサ58が遊技球の通過を検出すると吸着検出フラグがオンとなる。
また、吸着検出監視タイマがタイムアップしたときには、次回の変動表示のために吸着検出フラグ、保留記憶数、次回変動の記憶乱数の判定結果などが演出制御装置150に送信される。
次に、図11は、上記図6(B)のS18で行われる特別図柄ゲーム処理のサブルーチンを示す。
S71では、遊技状態を示す処理番号により分岐する。
処理番号=0は特図の変動表示ゲームの開始待ちを表す。処理番号=1は特図の変動表示ゲームの変動中を表す。処理番号=2は特図の変動表示ゲーム後の補助遊技の待機中を表す。処理番号=3は補助遊技中を表す。処理番号=4、5、6は特別図柄ゲーム処理の停止延長中を表す。
処理番号=0のときは、S72にて特図始動記憶があれば(0より大)、S73、S74の処理を行う。
S73の始動情報設定処理は、図12のように、特図始動記憶数をデクリメント(−1)し、抽出してある乱数値が当たりかどうかを判定し、その判定値に基づいて特図の変動表示ゲームの停止図柄を決定する。そして、停止図柄に基づいて特図の変動表示ゲームの図柄変動時間を決定し、次回の変動表示ゲーム用に記憶乱数領域をシフトする(S91〜S95)。なお、図12のS93にて当たり図柄を設定する場合には、特定の当たり(「77」という図柄)かそれ以外の当たり(「33」又は「55」という図柄)かを選択して設定する。
S74では、処理タイマに所定の時間(処理番号1の処理時間)を設定し、処理番号を1にセットし、また、特図の変動表示ゲームの図柄変動開始指令を出力して、特別図柄表示器52で変動表示ゲームを開始する。また、図柄変動開始指令は演出制御装置150に送信される。
この図柄変動開始指令によって、遊技制御装置100が特別図柄表示器52に図柄の変動表示ゲームを開始する。
処理番号=1のときは、S75の変動中処理を行う。
S75の変動中処理は、図13のように、処理タイマがタイムアップすると、処理タイマに時間(処理番号2の処理時間)を設定し、処理番号を2にセットし、変動表示ゲームの変動を停止させるため、特図の変動表示ゲームの図柄変動停止指令を出力する(S101、S102)。
この図柄変動停止指令によって、遊技制御装置100が特別図柄表示器52の変動表示ゲームの図柄の変動を停止し、表示する図柄を、上記S93で決定した停止図柄にて表示する。また、この図柄変動停止指令は演出制御装置150に送信される。
処理番号=2のときは、S76の補助遊技準備処理を行う。
S76の補助遊技準備処理は、図14のように、処理タイマがタイムアップすると、特図の変動表示ゲームが当たりかどうかを判定し、ハズレのときは処理番号を0に戻す(S111〜S113)。
当たりの場合は、特定の当たり(例えば、特別図柄表示器52で行われる変動表示ゲームが2桁の数字または文字で行われる場合、「77」という図柄の組合せ)とその他の当たり(「33」又は「55」という図柄の組合せ)とに分けて、図15のテーブルに基づいて、処理タイマ、カウント有効タイマ、特定入賞有効タイマ、吸着検出有効タイマの各値を設定する。各タイマの値は、図15で示すように、特定の当たりのときに長い時間を設定し、その他の当たりのときには短い時間を設定する(S114)。特に、特定入賞有効タイマは、処理タイマ、補助遊技カウント有効タイマ、吸着検出有効タイマに対して十分長く設定している。
タイマのセット後、処理番号を3にセットし、変動入賞装置4の可動部材22a、22bの電役出力バッファをオンに設定し、補助遊技入賞数カウンタをクリアし、吸着検出フラグをオフにして、特定入賞有効タイマを0にクリアする(S115)。
この電役出力バッファのオンによって、変動入賞装置4の可動部材22a、22bが開かれる。このとき、第1、第2のモータ50、51を前述のように回転すると共に、床板部材45、誘導部材47a、47bを間欠的に往復動する等の所定動作を行う。
処理番号=3のときは、S77にて処理タイマがタイムアップしたときに、S78にて処理番号を4にセットし、S79にて変動入賞装置4の可動部材22a、22bの電役出力バッファをオフにする。
この電役出力バッファのオフによって、変動入賞装置4の可動部材22a、22bが閉じる。このとき、それぞれ所定時期(特定入賞有効タイマのタイムアップ直前)に第1、第2のモータ50、51、床板部材45、誘導部材47a、47bを初期位置に停止する。
処理番号=4のときは、補助遊技の結果(図8の処理)を待つ。
処理番号=5のときは(図8のS48で設定される)、変動入賞装置4の凹室15への入賞数が多く、特別入賞口41への入賞確率が高く、大当たりを発生しやすいため、処理番号=4のときよりも時間を延長して、補助遊技の結果(図9の処理)を待つ。
処理番号=6のときは(図9のS56で設定される)、大当たりの発生のため、大当たり遊技の終了を待つ。
大当たり遊技は、大入賞口6を所定期間開放するラウンドを所定回行う。1ラウンドは、大入賞口6へ遊技球が所定数入賞するとあるいは所定時間経過すると終了し、所定ラウンド終了すると、大当たり遊技を終了する。なお、大当たり遊技の終了時には、処理番号が6から0に更新される。
このように、特図始動口5の遊技球の入賞による特図始動記憶によって、特別図柄表示器52に変動表示ゲームが行われ、変動表示ゲームが当たりであれば、変動入賞装置4の可動部材22a、22bが開かれ、揚送装置16の第1、第2の回転ドラム36、37が回転され、床板部材45、誘導部材47a、47bが所定動作される補助遊技が行われる。
この補助遊技の変動入賞装置4の可動部材22a、22bの開動作によって、変動入賞装置4の凹室15内に入った遊技球が、床板部材45に乗って第1の回転ドラム36の磁石38によって吸着されて球離脱路40に揚送され、特別入賞口41に入賞すると、大当たりを発生して、大当たり遊技が行われる。
これに対して、変動表示ゲームがハズレであれば、その変動表示の終了後、次の特図始動記憶によって、特別図柄表示器52では新たな変動表示ゲームが行われる。
また、後述するように、特別図柄表示器52で変動表示ゲームが行われるときには、画像表示装置56において特別図柄表示器52の表示に連携した表示演出が行われる。
図16は、演出制御装置150で実行される演出制御(画像表示装置56の表示演出)の処理の一例を示すフローチャートである。
S121では、上記図10のS66の処理で遊技制御装置100から出力された次回変動参考情報を受信したか否かを判定し、吸着検出フラグ、保留記憶数、次回変動の記憶乱数の判定結果を受信していればS122の処理へ進み、受信していなければS123の処理に進む。
S122では、吸着検出フラグ、保留記憶数、次回変動の記憶乱数の判定結果からなる次回変動参考情報に基づいて、図17のテーブルから早期変動実行フラグ、早期変動準備フラグ、早期変動準備タイマ、報知実行情報の設定を行う。
ここで、早期変動実行フラグ、早期変動準備フラグ及び早期変動準備タイマは、特別図柄表示器52で行われる変動表示ゲームに先立って画像表示装置56で変動表示(早期変動表示)を行うための情報である。また、報知実行情報は、特別図柄表示器52で行われる変動表示ゲームの結果を、画像表示装置56で報知するための制御情報である。
例えば、図17のテーブルで示すように、始動記憶数が0のとき、或いは、始動記憶数の数に関係なく吸着検出フラグがオン(補助遊技により揚送装置16で遊技球が特別入賞口41または一般入賞口42へ向けて上昇中)のときには、早期変動表示を行わないので早期変動実行フラグはオフ、早期変動準備フラグもオフに設定し、報知実行情報もオフ(報知なし)に設定する。
一方、始動記憶数が0でなく、且つ、吸着検出フラグがオフ(補助遊技により揚送装置16で遊技球が特別入賞口41または一般入賞口42へ向けて上昇していることを検出しない状態)のときには、次回行われる特別図柄表示器52の変動表示ゲームの結果に応じて設定内容が異なる。
まず、次回変動参考情報の記憶乱数の判定結果がハズレの場合(次回行われる特別図柄表示器52の変動表示ゲームがハズレになる場合)、早期変動実行フラグはオン、早期変動準備フラグもオンに設定し、報知実行情報はオフ(報知なし)に設定する。そして、早期変動準備タイマの値は、特図乱数カウンタとは別の乱数(第1の振分用の乱数)を新たに取得して、図17に示す所定の複数の時間値のうちのいずれかに決定する。例えば、1.5秒、2.0秒、2.5秒、3.0秒という4つの時間値の候補の中から、第1の振分用の乱数に基づいて一つの時間値を決定する。このとき、4つの時間値の候補は、それぞれが1/4の確率で選択されるようになっているため、決定される時間値の期待値は2.25秒となる。また、この場合、次回変動参考情報の記憶乱数の判定結果がハズレであるので、報知は行わない。従って、報知実行情報はオフ(報知なし)に設定する。
次回変動参考情報の記憶乱数の判定結果が当たりの場合(次回行われる特別図柄表示器52の変動表示ゲームが当たりになる場合)、早期変動実行フラグはオン、早期変動準備フラグもオンに設定する。そして、報知実行情報には、高い確率(70%)でもってオン(報知あり)を設定し、低い確率(30%)でもってオフ(報知なし)を設定する。具体的には、特図乱数カウンタとは別の乱数(第2の振分用の乱数)を新たに取得し、この乱数を用いてオン/オフを決定する。そして、早期変動準備タイマの値は、前述した第1の振分用の乱数を新たに取得して、図17に示すように、所定の複数の時間値のうちのいずれかに決定する。例えば、0.5秒、1.0秒、1.5秒、2.0秒という4つの時間値の候補の中から、第1の振分用の乱数に基づいて一つの時間値を決定する。このとき、4つの時間値の候補は、それぞれが1/4の確率で選択されるようになっているため、決定される時間値の期待値は1.25秒となり、上記ハズレの場合よりも相対的に短い時間値が設定される。
次に、S123では早期変動準備フラグがオンであるか否かを判定し、オンの場合にはS124へ進み、オフであればS128へ進む。
S124では、早期変動準備タイマの減算(例えば、−1)を行って更新する。そしてS125では、早期変動準備タイマに設定された時間が経過した否かを判定し、設定された所定時間が経過した場合には、S126に進み、所定時間が経過していない場合にはS128に進む。
S126では早期変動準備フラグをオフに設定した後、画像表示装置56でダミーの図柄変動表示ゲーム(第2変動表示ゲーム)を開始する。このとき、特別図柄表示器52の変動表示ゲームは、まだ開始されていない。
そして、S127では上記S122で設定された報知実行情報がオン(報知あり)の場合には、画像表示装置56で、変動表示ゲームが当たりとなる旨を報知する表示(図22のS143の表示)を行う。但し、S122で設定された報知実行情報がオフ(報知なし)の場合には、報知の表示を行わない。
次に、S128では、上記図11のS74で遊技制御装置100から送信された図柄変動開始指令を受信したか否かを判定し、図柄変動開始指令を受信したときにはS129へ進み、受信していないときにはS133へ進む。
S129では、画像表示装置56で行われるダミーの変動表示ゲームの停止図柄を乱数の判定結果に基づいて決定する。
次にS130では、早期変動実行フラグがオンであるか否かを判定し、オンの場合には既にダミーの変動表示ゲームを画像表示装置56で開始しているのでS133に進み、早期変動実行フラグがオフの場合には、S131に進んで画像表示装置56でダミーの変動表示ゲームを開始し、特別図柄表示器52で行われる変動表示ゲームと連携して画像表示装置56ではダミーの変動表示ゲームを開始する。そして、S132では、特別図柄表示器52で行われる変動表示ゲームの報知表示を行う。
次にS133では、上記図13のS102で遊技制御装置100から送信した図柄変動停止指令を受信した否かを判定する。図柄変動停止指令を受信した場合には、S134へ進んでダミーの変動表示ゲームを停止させる。この際に、上記S129で決定した停止図柄を表示する。
そして、S135では、上記図9のS56で遊技制御装置100が送信した図柄変動中断指令を受信したか否かを判定し、受信した場合にはS136へ進んで画像表示装置56に「大当たり」の表示を行って、S121に戻る。この場合では、補助遊技図柄変動中断指令を受信していない場合には、そのままS121の処理に戻る。
以上の処理により、演出制御装置150は、特別図柄表示器52の変動表示ゲームが開始される以前に、画像表示装置56でダミーの変動表示ゲームを開始することができ、また、特別図柄表示器52の変動表示ゲームの結果について報知を行うことができる。
以下に特別図柄表示器52の変動表示ゲームと画像表示装置56のダミーの変動表示ゲーム及び遊技の状態について、以下に説明する。
まず、変動表示ゲームの当たりによって、補助遊技が行われる場合、図18のように、時刻t0で特別図柄表示器52の変動表示ゲーム(以下、第1の変動表示ゲーム)と画像表示装置56で行われるダミーの変動表示ゲーム(以下、第2の変動表示ゲーム)が確定し、可動部材22a、22bが時刻t1〜t2の期間で開く補助遊技が行われる。
時刻t1の補助遊技開始から補助遊技カウント有効タイマがカウント中の期間(図中補助遊技カウント監視)は、可動部材22a、22bが閉状態に戻ってから所定時間が経過する時刻t3まで継続され、この期間に凹室15内へ遊技球が流入すると、補助遊技カウントスイッチ35がオンになる。
この補助遊技カウント監視の期間内に補助遊技カウントスイッチ35が遊技球を検出しなければ、上記図8のS47で処理番号=0に設定されるので、図11のS71、S72により、始動記憶があれば補助遊技カウント監視期間が終了すると、時刻t3からただちに次の変動表示ゲームが開始される。また、時刻t3以降では、次の第1変動表示ゲームの結果を画像表示装置56で報知できる。
次に、図19は補助遊技で凹室15内へ遊技球が流入し、次回の第1変動表示ゲームが当たりの場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、処理タイマのカウントアップ(図15で設定される時間の経過)が完了する時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。この補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が流入すると補助遊技カウントスイッチ35がオンになった後、図8のS48、図10のS61及び図9のS51から、処理番号=5となって、図19の時刻t2から吸着検出センサ監視処理(図中吸着監視)と特定入賞検出スイッチ監視処理(図中特定領域SW)が開始される。
吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t3では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信され、図16により始動記憶数や吸着検出フラグの状態に応じて早期変動準備タイマに時間がセットされる。
そして、図16の処理により、演出制御装置150は早期変動準備タイマのカウントダウンを行って、タイムアップすると、第1の変動表示ゲームに先立って、時刻t4から画像表示装置56でダミーの第2の変動表示ゲームが開始される。この第2の変動表示ゲームでは、次の変動表示ゲームが当たりであれば報知表示(図22のS143の表示)が行われる。
第2の変動表示ゲームが実行された後も、特定入賞検出スイッチ監視処理は継続し、特定入賞検出スイッチがオンにならないハズレのときには、特定入賞有効タイマがカウントアップした時刻t5で処理番号=0となることから、次の始動記憶が消化されて、次回の第1変動表示ゲームが実行される。
すなわち、特定入賞有効タイマがカウント中の特定入賞検出スイッチ監視期間が終了するまで、次回の第1変動表示ゲームは待機状態となる。そして、特定入賞検出スイッチ監視期間では、次回の第1変動表示ゲームが所定の条件(図17のテーブル)を満たしていれば、第1変動表示ゲームに先立って第2変動表示ゲームが実行される。
なお、図11に示した処理番号は、図19の下部に示すように、第1変動表示ゲームの変動中は「1」、第1の変動表示ゲームが当たりとなって、処理タイマがカウントアップを終えるまでの期間(t1〜t2)が「2」、補助遊技が開始されて可動部材22a、22bが開放している期間が「3」、可動部材22a、22bが閉じたときから、補助遊技カウント監視期間が終了するまでの期間が「4」、補助遊技カウント監視期間が終了してから次の第1変動表示ゲームが開始されるまでの期間が「5」となる。
なお、床板部材用ソレノイド46は、補助遊技が開始された時刻t1から所定時間後にオンとなるよう制御される。また、吸着検出センサ監視期間は、上記図15のテーブルで決定された時間を、補助遊技が開始される時刻t1からカウントした期間であり、特定入賞検出スイッチ監視期間も、上記図15のテーブルで決定された時間を、補助遊技が開始される時刻t1からカウントした期間である。
ここで、第2の変動表示ゲームは、遊技者から視認しやすい変動入賞装置4に設けた画像表示装置56で行われ、補助遊技の実行に直接係わる第1の変動表示ゲームは遊技者から視認しにくい遊技盤の左下に設けた特別図柄表示器52で実行され、第1及び第2変動表示ゲームは個別に実行されており、第1変動表示ゲームの実行状態は外部出力端子基板105を介して接続されるホールコンピュータ等の遊技機の外部の装置で収集して分析可能であると同時に、第2変動表示ゲームは第1変動表示ゲームよりも待機時間を短くして、遊技者が発射を止めてしまうタイミングを極力なくしているので、補助遊技の実行状態を正確に把握しつつも、遊技者に発射を止める機会を与えない遊技機を実現できる。
また、次回の第1の変動表示ゲームが当たりである場合には、演出制御装置150が、図17のテーブルより、第2変動表示ゲームを第1の変動表示ゲームに先立って開始し、さらに、第1の変動表示ゲームの結果が当たりであることを報知する。すなわち、次回実行される第1変動表示ゲームにて補助遊技が行なわれるか否かの結果に対応して、第2変動表示ゲームの実行タイミングを決定することが出来るので、補助遊技が行なわれるか否かの結果を事前に考慮して、遊技者の遊技球の発射を止めさせないようにすることができる。
さらに、次回実行される第1変動表示ゲームにて補助遊技が行なわれる場合には、第2変動表示ゲームの開始が早められるうえに、補助遊技が行なわれることも報知されるため、遊技者に対して遊技球の発射を強く促すことが可能となり、より一層、遊技者により発射を止めさせないようにすることができる。
図20は、補助遊技で凹室15内へ入った遊技球が揚送装置16で吸着された場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、図19と同様に時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。この補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が流入すると補助遊技カウントスイッチ35がオンになった後、図19と同様に時刻t2から吸着検出センサ監視処理(図中吸着監視)と特定入賞検出スイッチ監視処理(図中特定領域監視処理)が開始される。
特定入賞検出スイッチ監視処理中の時刻t3で、吸着検出センサ58が揚送装置16に吸着した遊技球が検出されるが、遊技球は特別入賞口41に入らずハズレとなる。しかし、図10のS65により、吸着検出フラグはオンに設定される。
そして、吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t4では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信される。
このとき図17のテーブルより、吸着検出フラグはオンであるため、揚送装置16で吸着された遊技球が特別入賞口41へ入賞する可能性があるので、第2変動表示ゲームを第1の変動表示ゲームに先立って行うことは禁止され、第2変動表示ゲームは時刻t5から第1の変動表示ゲームと同時に開始される。
これにより、吸着検出フラグがオンになっているときは、遊技者が凹室15内の遊技球に注目していることから第2変動表示ゲームを繰り上げて開始することはしない。
したがって、図19のように第2変動表示ゲームの実行開始時期を早めた場合には、遊技者に発射を促すことができ、第2変動表示ゲームの実行開始時期を遅くした場合には遊技者に変動入賞装置4内部の遊技球を見るように促すことができるので、特定領域スイッチ43(特定入賞検出手段)により遊技球が検出される毎能性が高いか否かに対応して、遊技者に発射をさせるのか、遊技者に変動入賞装置4内部の遊技球を見せるのかを適宜制御することができる。
図21は、補助遊技で凹室15内へ入った遊技球が、吸着検出センサ監視期間を過ぎた後に、揚送装置16で吸着されて第2変動表示ゲーム開始後に特別入賞口41へ入賞した場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、図19と同様に時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。時刻t1からの補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が流入すると補助遊技カウントスイッチ35がオンになった後、図19と同様に時刻t2から吸着検出センサ監視処理(図中吸着監視)と特定入賞検出スイッチ監視処理(図中特定領域監視処理)が開始される。
図19と同様に、吸着検出センサ監視期間内に吸着検出センサ58がオンにならないので、吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t3では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信され、図16により始動記憶数や吸着検出フラグの状態に応じて早期変動準備タイマに時間がセットされる。
そして、図16の処理により、演出制御装置150は早期変動準備タイマのカウントダウンを行って、タイムアップすると、第1の変動表示ゲームに先立って、時刻t4から画像表示装置56でダミーの第2の変動表示ゲームが開始される。この第2の変動表示ゲームでは、次の変動表示ゲームが当たりであれば報知表示が行われる。
ここで、第2変動表示ゲーム開始後の時刻t5で吸着検出センサ58オンに、時刻t6で揚送装置16に吸着された遊技球が特別入賞口41へ入賞して特定領域スイッチ43がオンになる。すると、図9のS56により遊技制御装置100から演出制御装置150へ図柄変動中断指令が送信されて、図16のS135、S136により第2変動表示ゲームは大当たり表示(図22のS144と同じ表示)に切り換えられる。その後、大当たり遊技へ移行する。
このように、第2変動表示ゲームが第1の変動表示ゲームに先立って開始された後に、大当たりが発生した場合には第2変動表示ゲームを停止して大当たり表示に切り換えることで、違和感のない表示演出を行うことができる。
図22は、画像表示装置56で行われる第2変動表示ゲームの一例を示す。
S140は、第2変動表示ゲームの停止状態を示し、中央に一つの図柄が表示される。この停止状態から、第2変動表示ゲームを開始すると、例えば、S141のように上方から下方へ図柄が流れる変動表示が行われる。
そして、第2変動表示ゲームの停止時には、特別図柄表示器52の第1変動表示ゲームの結果態様を示す図柄に関連性の高い図柄を表示する。例えば、第1変動表示ゲームの結果が「77」の場合、第2変動表示ゲームでは「7」の図柄で停止する。
さらに、第1の変動表示ゲームが当たりには、先行する第2変動表示ゲームでS143のように、変動表示ゲームが当たりとなって、補助遊技が開始されることを示唆する報知画像を表示する。図19で示したように、先行する第2変動表示ゲームで報知画像を画像表示装置56で表示することにより、遊技者は可動部材22a、22bの開放を察知して遊技球を発射することになり、遊技機の稼動を向上させることができる。
そして、変動入賞装置4内で遊技球が特別入賞口41へ入賞すると、S144のように「大当たり」を獲得した表示が行われる。
図23は、第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の図9に示した特定入賞検出スイッチ監視処理の一部を変更したものである。第1実施形態では、残存確認スイッチ57を用いずに、補助遊技カウントスイッチ35を最初に遊技球が通過してから所定時間が経過するまでを特定領域スイッチ43の有効状態(特定入賞の有効状態)としていた。これに対して、第2実施形態では、残存確認スイッチ57を用いて凹室15内の遊技球の残存を監視することにより、補助遊技カウントスイッチ35を最初に遊技球が通過してから、凹室15内の遊技球がすべて外部へ排出されるまでの間を特定領域スイッチ43の有効状態とする点が異なっている。その他の構成は前記第1実施形態と同様である。
S151では、上記図11の特別図柄ゲーム処理における処理番号を参照して、現在の処理番号が3(補助遊技中)、4(停止延長中A)または5(停止延長中B)であるかを判定する。処理番号が3〜5の場合にはS52の処理へ進み、そうでない場合にはサブルーチンを終了する。
S152にて、図14の補助遊技準備処理においてセットした特定入賞有効タイマを加算更新し、S153では、特定入賞有効タイマがカウントアップして所定の時間が経過したか否かを判定する。所定時間が経過していなければS154に進み、所定時間が経過した場合にはS160へ進む。
S154では凹室15内の遊技球が排出されたことを検出する残存確認スイッチ57の出力がオンとなったか否かを判定する。残存確認スイッチ57の出力がオンとなった場合には、S155で補助遊技入賞数カウンタをデクリメント(−1)する。なお、残存確認スイッチ57の出力がオフの場合にはS156へ進む。
S156では、変動入賞装置4の特別入賞口41に遊技球の入賞の検出があったか否かを特定領域スイッチ43の出力から判定して、遊技球の検出があったときにはS157へ進む一方、遊技球の検出がない場合にはS160に進む。
S157では、補助遊技入賞数カウンタの値が0より大であるか否かを判定する。補助遊技入賞数カウンタの値が0より大の場合にはS158へ進み、0のときにはS160に進む。
S158では、処理番号を6にセットし、補助遊技中にオンしていた変動入賞装置4の可動部材22a、22bの電役出力バッファをオフにし(可動部材22a、22bの閉動作)、特図の図柄変動中断指令を演出制御装置150に送信する。そして、S159にて大当たり遊技(特別遊技)の開始を指令してサブルーチンを終了する。
一方、S153で所定時間を経過した場合、S156、S157で「N」となった場合のS160では、現在の処理番号が「5」であるか否かを判定し、「5」であればS161に進んで処理番号を0に戻し、「5」以外の場合にはS162に進む。
S162では、補助遊技入賞数カウンタが0となったか否か、つまり、凹室15内の遊技球が全て排出されたか否かを判定し、全て排出されたときにはサブルーチンを終了する。一方、特定入賞有効タイマがカウントアップしたにもかかわらず、凹室15内に遊技球が残っている場合には、遊技球が引っかかるなどの不具合が生じたと判定してS163のエラー処理を行う。エラー処理では装飾ランプを点滅させるなどの所定の報知を行って、ホールの従業員にエラーが発生したことを通知する。
以上の処理により、前記第1実施形態の図9の処理に加えて、凹室15内の遊技球が引っかかるなどのエラーが発生した場合に、的確にエラーの報知を行うことができる。
図24は、上記第2の実施形態の作用を示し、補助遊技で凹室15内へ遊技球が流入し、第2変動表示ゲームを第1の変動表示ゲームに先立って実施する場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、図19と同様に処理タイマのカウントアップ(図15で設定される時間の経過)が完了する時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。この補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が2つ流入した場合を示しており、時刻t1からt3の間で補助遊技カウントスイッチが2回オンとなる。
吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t3では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信され、図16により始動記憶数や吸着検出フラグの状態に応じて早期変動準備タイマに時間がセットされる。
そして、図16の処理により、演出制御装置150は早期変動準備タイマのカウントダウンを行って、タイムアップすると、図17のテーブルより次回の第1変動表示ゲームが当たりで吸着検出フラグがオフのため、第1の変動表示ゲームに先立って、時刻t4から画像表示装置56でダミーの第2の変動表示ゲームが開始される。この第2の変動表示ゲームでは、次の変動表示ゲームが当たりであれば報知表示が行われる。
第2の変動表示ゲームが実行された後も、特定入賞検出スイッチ監視処理は継続し、特定入賞検出スイッチがオンにならないハズレのときには、特定入賞有効タイマがカウントアップした時刻t5で処理番号=0となることから、次の始動記憶が消化されて、次回の変動表示ゲームが実行される。
そして、特定入賞検出スイッチ監視期間中では、残存確認スイッチ57により凹室15内の遊技球の排出が監視され、図中t3からt5の間で、凹室15内へ流入した遊技球の数に等しい2個の遊技球が検出され、補助遊技入賞数カウンタは0になることから、凹室15内の遊技球が確実に排出されたことを保証できる。
図25は、補助遊技で凹室15内へ入った遊技球が揚送装置16で吸着された場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、図20と同様に時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。この補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が2個流入して、補助遊技カウントスイッチ35が2回オンになる。
また、時刻t2から吸着検出センサ監視処理(図中吸着監視)と特定入賞検出スイッチ監視処理(図中特定領域監視処理)が開始される。
特定入賞検出スイッチ監視処理中の時刻t3で、吸着検出センサ58が揚送装置16に吸着した遊技球が検出されるが、遊技球は特別入賞口41に入らずハズレとなる。しかし、図10のS65により、吸着検出フラグはオンに設定される。
そして、吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t4では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信される。
このとき図17のテーブルより、吸着検出フラグはオンであるため、揚送装置16で吸着された遊技球が特別入賞口41へ入賞する可能性があるので、第2変動表示ゲームを第1の変動表示ゲームに先立って行うことは禁止され、第2変動表示ゲームは時刻t5から第1の変動表示ゲームと同時に開始される。
これにより、吸着検出フラグがオンになっているときは、遊技者が凹室15内の遊技球に注目していることから第2変動表示ゲームを繰り上げて開始することはしない。
そして、特定入賞検出スイッチ監視期間中では、残存確認スイッチ57により凹室15内の遊技球の排出が監視され、図中t3からt5の間で、凹室15内へ流入した遊技球の数に等しい2個の遊技球が検出され、補助遊技入賞数カウンタは0になることから、凹室15内の遊技球が確実に排出されたことを保証できる。
図26は、補助遊技で凹室15内へ入った遊技球が、吸着検出センサ監視期間を過ぎた後に、揚送装置16で吸着されて第2変動表示ゲーム開始後に特別入賞口41へ入賞した場合を示す。
時刻t0で第1の変動表示ゲームが当たりであれば、図19と同様に時刻t1から可動部材22a、22b等が開く補助遊技が行われる。時刻t1からの補助遊技カウント監視期間内に、凹室15内へ遊技球が2個流入し、補助遊技カウントスイッチ35が2回オンになる。
また、時刻t2からは吸着検出センサ監視処理(図中吸着監視)と特定入賞検出スイッチ監視処理(図中特定領域監視処理)が開始される。
図25と同様に、吸着検出センサ監視期間内に吸着検出センサ58がオンにならないので、吸着検出センサ監視処理が終了する時刻t3では、図10のS66により、演出制御装置150へ次回変動参考情報が送信され、図16により始動記憶数や吸着検出フラグの状態に応じて早期変動準備タイマに時間がセットされる。
そして、図16の処理により、演出制御装置150は早期変動準備タイマのカウントダウンを行って、タイムアップすると、第1の変動表示ゲームに先立って、時刻t4から画像表示装置56でダミーの第2の変動表示ゲームが開始される。この第2の変動表示ゲームでは、次の変動表示ゲームが当たりであれば報知表示が行われる。
ここで、第2変動表示ゲーム開始後の時刻t5で吸着検出センサ58オンに、時刻t6で揚送装置16に吸着された遊技球が特別入賞口41へ入賞して特定領域スイッチ43がオンになる。すると、図9のS56により遊技制御装置100から演出制御装置150へ図柄変動中断指令が送信されて、図16のS135、S136により第2変動表示ゲームは大当たり表示に切り換えられる。その後、大当たり遊技へ移行する。
第2変動表示ゲームが大当たりとなる時刻t6では、図23のS155〜S158の処理が行われ、この時点では、時刻t2からt6の間に、1個の遊技球の排出が検出されており、凹室15内の遊技球は1個残っているが、大当たりとなったため、大当たり遊技の開始処理を行う。
なお、上記各実施形態において、第1変動表示ゲームの結果は、上記図6(B)のS15で更新される乱数に基づいて決定されるものである。
また、上記各実施形態においては、吸着検出センサ58を用いて特定入賞可能性判定手段を構成しており、吸着検出センサ58により遊技球が検出された場合を、大当たりしやすい状態(特定領域スイッチ43によって遊技球が検出されやすい状態)と判定し、吸着検出センサ58により遊技球が検出されない場合を、大当たりしにくい状態と判定しているが、大当たりしやすいか否かを判定する方法はこれに限らない。例えば、特定領域スイッチ43へ誘導されやすい通路と、誘導されにくい通路とが変動入賞装置内の凹室に形成されるとともに、誘導されやすい通路の方へ遊技球を検出するセンサを設け、このセンサで遊技球を検出したときを大当たりしやすい状態と判定するような方法でもよい。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。