JP4606622B2 - 被接合材の接合位置調整方法 - Google Patents

被接合材の接合位置調整方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビレット等の金属素形材を所定寸法の金属粗材に圧延した後、圧延ライン内で先行する金属粗材と後行する金属粗材とを接合して、連続して圧延する金属材の連続圧延方法に関する。本発明でいう、 『金属粗材』とは、金属素形材に粗圧延等の圧延により所定寸法として、いわゆる中間段階の材料(圧延材)を意味するものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブルームやビレットなどの金属素形材から線、棒、条など所定断面積、形状を有する長尺の金属材を製造するにあたっては、これらの金属素形材に熱間圧延を施すことが行われている。熱間圧延とは、高温に加熱した金属素形材、あるいは連続鋳造によって得られた高温の金属素形材、を圧延し所望の寸法形状の金属材とする方法である。
【0003】
ところで、このような熱間圧延においては、有限な長さの金属素形材を1本ずつ順次圧延する、いわゆるバッチ圧延では、1本の金属素形材を圧延してから次の金属素形材の圧延にかかるまでに時間間隔が生じ、金属素形材や粗圧延後の金属粗材の一部を床置きして待機させざるを得ない場合があった。このため、金属素形材や金属粗材の温度低下が免れず、これらを圧延する際には再度の加熱が必要となるという問題があった。
【0004】
このような問題に対し、例えば、特開平10-5803 号公報には、いわゆる連続圧延法が開示されている。特開平10-5803 号公報に記載された技術は、複数の材料(素形材)を第1の圧延機列で順次圧延する工程と、走行式溶接機を材料の移動に同期させながら移動させつつ、先行の材料の後端と後行する材料の先端とをフラッシュバット溶接により接続して連続材とする工程と、連続材の溶接部のバリを除去する研削工程と、連続材をさらに下流に配置した第2の圧延機列で連続的に圧延する工程とを有する圧延機間溶接連続圧延方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特開平10-5803 号公報に記載された技術では、上記したように、走行式溶接機を先行する材料の移動に同期させながら移動させつつ、先行の材料の後端と後行の材料の先端とをフラッシュバット溶接により接続する工程を必須の要件としている。しかし、本発明者らが種々試行を繰り返したところ、このような材料の移動に同期させる同期移動方式の接合には重大な問題があることが判明した。
【0006】
すなわち、熱間で移動する材料の正確な移動速度を計測するのは困難であるか、あるいは極めて高価な計測設備を必要とするうえ、たとえ材料の正確な移動速度を計測できたとしても、溶接機を載せた大きな重量の台車を短時間で精度良く、先行する材料の移動速度に追随させるのは困難であるか、あるいは複雑で高価な制御機構が必要となる。
【0007】
そして、さらに、同期が不十分であると、接合点が先行する材料を把持する電極と後行する材料を把持する電極との最適位置範囲に入らないため、不適切な接合条件で接合することになり、接合部の強度不足や形状不良等の問題が発生し、極端な場合は接合ができない場合があることを見出した。
先行する材料の後端と、後行する材料の先端を所望の接合強度を有するように接合するには、この接合点が走行式溶接機内での所定位置にある必要がある。たとえば、フラッシュバット溶接の場合は、先行する材料と後行する材料のそれぞれを電極クランプでクランプし、これら材料同士の突き合わせ点に通電して溶融し圧着するのであるが、この際にこの接合点がどちらかのクランプに近い位置にあると、クランプによる抜熱によって十分な溶融ができなかったり、接合部形状や品質が低下するという問題がある。
【0008】
また接合方法が高周波誘導加熱の場合も接合点が高周波コイルの中心にない場合は上記と同様の問題が発生する。
走行式溶接機に設けたクランプ装置を前後に位置調整できるようにすれば溶接機が走行中に接合点を所定位置に調整することは原理的には可能である。しかしながら、このとき走行式溶接機は先行する材料の後端の移動に同期するように追随して走行中であり、この溶接機自体の走行速度に加えて後行の材料の先端の移動速度を合わせた速度が前記の先行する材料の後端の移動速度に同期させることが必要となる。このような制御を圧延中の短時間内に行わせることは事実上困難である。
【0009】
このように、上記の従来技術においては接合部位置を適正に調整する手段を欠いており、安定した接合が困難であるいう重大な問題を有していたのである。
本発明は、上記した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、 金属材の連続圧延に際し、先行する材料(金属粗材)と後行する材料(金属粗材)の接合時における位置合わせを、極めて簡単でかつ確実に行うことができる金属材の連続圧延における、被接合材の接合位置調整方法を提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を達成するために、接合時の先行する材料(金属粗材)と後行する材料(金属粗材)の位置合わせ方法について、鋭意検討し、極めて簡単でかつ確実な接合時の位置合わせ方法を見いだした。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
【0011】
すなわち、本発明は、金属素形材を、複数の圧延機列を直列に配した圧延ラインの上流の圧延機列にて順次圧延し金属粗材としたのち、該金属粗材のうち先行する金属粗材と後行する金属粗材を圧延パスラインに設けた移動式接合装置の接合用把持手段で把持し、前記後行する金属粗材の先端を前記移動式接合装置にて前記先行する金属粗材の後端に接合し、ついで下流の圧延機列にて連続的に圧延するにあたり、
被接合材である前記後行する金属粗材を前記接合用把持手段で把持する前に、
後行する金属粗材を一旦、圧延パスライン外の受入ラインに導き、該後行する金属粗材の先端を前記受入ラインの所定位置に設けた固定ストッパに突き当てて第一の位置決めを行う第一の工程と、
前記後行の金属粗材を前記受入ラインに隣接する待機ラインに平行移動する第二の工程と、
前記待機ラインで前記後行の金属粗材の先端を前記平行移動した位置より前方に所定長突き出すように位置させる第二の位置決めを行う第三の工程と、
前記第二の位置決めの済んだ前記後行する金属粗材を前記移動式接合装置に移動手段を有する把持装置によって、前記所定長を確保する位置で把持し、該把持装置によって前記後行する金属粗材を前記移動式接合装置内の圧延パスラインに移動し、次いで前記把持装置によって前記後行する金属粗材を圧延パスライン前方に所定長移動することにより、前記移動式接合装置内で前記先行する金属粗材の後端に前記後行する金属粗材の先端を突き当てて、前記先行する金属粗材の後端と前記後行する金属粗材の先端を前記移動式接合装置内の接合に好適な所定の位置に移動し保持する第四の工程と、
を順次行い、前記先行する金属粗材と前記後行する金属粗材との接合位置を調整することを特徴とする金属材の連続圧延における被接合材の接合位置調整方法であり、また、本発明では、前記第二の位置決めが、前記後行の金属粗材を把持して、前記平行移動した位置より待機ラインの長手方向前方に一定のストローク送り出すことによって行われることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1に、本発明方法の実施に適した金属材の連続圧延設備の一例を示す。
本発明では、複数の圧延機列を直列に配置した圧延設備を用いて、金属素形材を金属仕上げ材(製品)に圧延する。図示しない連続鋳造機から直送され、もしくは加熱炉2によって加熱された金属素形材(ビレット)1は、複数の圧延機延列の、上流の圧延機列(粗圧延機列)3にて粗圧延され、金属粗材5とされる。該金属粗材は次いで下流の圧延機列(中間圧延機列)13によって圧延され、その後必要に応じてさらに下流の圧延機列(仕上げ圧延機列)14によって仕上げ圧延され、製品の金属仕上げ材とされる。
【0013】
本発明では、この上流の圧延機列3と下流の圧延機列13の間に、移動式接合装置12を配設する。この移動式接合装置12によって先行する金属粗材11の後端に後行する金属粗材10の先端を接合し、下流の圧延機列13、必要に応じて下流の圧延機列14にて連続的に圧延するのである。
なお、接合される金属粗材10、11の先端、後端は上流の圧延機列3を出たところで切断機4によって切断して端面を接合に適する形状に調整することが好ましい。切断機4としてはクロップシャーや走行式鋸切機などが好ましく使用できる。
【0014】
先行の金属粗材11後端と後行の金属粗材10先端を接合するための移動式接合装置12は、 上流の圧延機列3と下流の圧延機列13の間を往復可能に配設される。このため、移動式接合装置12は、 台車とすることが好ましい。移動式接合装置12の移動手段(図示せず)は、移動式接合装置12に積載されたモーターによって車輪あるいはピニオンを駆動する(この場合はラック・ピニオン方式)自走方式、あるいは外部に設けたシリンダーによる他動方式などいずれの方法であってもよい。
【0015】
なお、上流の圧延機列3と下流の圧延機列13の間の往復とは、必ずしも直線運動のみを意味するものではなく、たとえば接合時には圧延ライン内を先行の金属粗材と後行の金属粗材の搬送方向に沿って移動するが、戻りは圧延ラインの外に退避して移動するものであってもよい。
また、本発明における接合は、短時間で強固な接合が得られれば特にその方式にこだわるものではないが、この目的に合致する接合方法としてフラッシュバット溶接が最も好ましい。なお、コイルを用いる誘導加熱溶接方式としても何ら問題はない。
【0016】
また、 上記の移動式接合装置12が圧延ラインを走行している場合には、金属粗材を搬送支持するローラテーブル9を構成するサポートロール91は、移動式接合装置12と干渉しない位置に順次退避可能とすることが好ましい。
本発明方法の実施に好適な移動式接合装置12は、接合手段とともに、後行する金属粗材を把持する把持装置15を有する。そして、さらに、本発明では、この把持装置15に後行の金属粗材10を引き渡す際に、後行の金属粗材10の先端が常に移動式接合装置12内の所定位置となりうるように、上流の圧延機列3の出側で圧延パスライン19外に、図2に概略を示すように、隣接する受入ライン21および待機ライン22からなる併設ライン20を配設する。
【0017】
この受入ライン21には、後行する金属粗材10の第一の位置決めを行う固定ストッパー30と、この固定ストッパー30により第一の位置決めをされた後行する金属粗材10を待機ライン22に平行移動させる平行移動手段(送り出し機構)7とが設けられる。
そして、さらに待機ライン22には、受入ライン21から平行移動された後行する金属粗材10を把持し、 待機ライン22の長手方向に所定のストローク送り出す待機ライン把持装置31が設けられる。
【0018】
図2は、切断機4により先端部および後端部の形状を調整された金属粗材10が受入ライン21に導かれた状態を示している。金属粗材10は、図示しないピンチロール、搬送ロール等の搬送機構(図1の8)によって待機ライン21内を前進し、固定ストッパー30にその先端が突き当たって、定位置(所定の位置)で停止する。これが、第一の工程における第一の位置決めに相当する。このとき、待機ライン22上には、待機ライン把持装置31が待機している。なお、待機ライン把持装置31は、 金属粗材を把持・解放できるクランプ機構を有することが好ましく、また待機ライン22内で上下方向および前後方向に移動できる機能 (移動手段) を有することが好ましい。
【0019】
受入ライン21で第一の位置決めを終えた金属粗材10は、速やかに、隣接する待機ライン22へ平行移動される第二の工程を施される。図3は、この状態を表している。なお、この平行移動は受入ライン21の側部に設けられたシリンダ等の平行移動手段7によって行うのが好ましい。
待機ライン22では、上記した平行移動を妨げないように待機ライン把持装置31が上方に移動して待機している。また、この待機ライン把持装置31は待機ライン長手方向については、その可動ストロークの最後端にて待機している。
【0020】
金属粗材10の受入ライン21から待機ライン22への平行移動が完了すると、待機ライン把持装置31が下降して、金属粗材10を把持する。そして、把持された金属粗材10は、待機ライン把持装置31により、待機ライン22の長手方向に、好ましくはその可動ストロークの最先端まで、所定のストローク送り出されて、平行移動した位置より前方に所定長突き出すような位置まで移動させられる。図4は、この状態を表している。これが第三の工程における第二の位置決めに相当する。
【0021】
第二の位置決めを終了した待機ライン把持装置31は、金属粗材10を解放して、再度ストローク最後端の待機位置へ戻り、次の金属粗材の第二の位置決めの実施に備える。
待機ライン把持装置31が後退する間に、移動式接合装置12がその後退限界位置まで後退する。図5はこの状態を表している。そして、金属粗材10は、移動式接合装置に固設された把持装置15により把持される。図6は、この状態を表している。
【0022】
図5、図6、図7には、本発明の実施に好適な移動式接合装置12の概略をあわせて示す。図中、15は把持装置、16は接合手段、10は後行の金属粗材、19は圧延ライン、21、22は待機ラインを示す。
移動式接合装置12に設置された把持装置15は、把持手段15d および移動手段を有する。なお、移動手段は、上下方向、左右方向および前後方向に移動できる機能を有することが好ましい。図示する例では、15a は圧延パスライン方向、15b は圧延パスラインに直交する方向、15c は上下方向に移動する移動手段である。把持手段15d は、後行の金属粗材10を把持し、移動手段15a 、15b 、15c により該後行の金属粗材10の先端を接合装置内の所定の位置まで移動し保持する。これが第四の工程に相当する。後行の金属素材10の先端を所定の位置に移動して保持した状態を図7に示す。
【0023】
また、移動式接合装置12に設置された接合手段16は、接合用把持手段16a 、16b を有し、接合時、先行する金属粗材と後行する金属粗材とをそれぞれ把持する。図5、図6、図7では、接合方法をフラッシュバット溶接とした場合を示し、接合用把持手段16a 、16b は電極を兼ねた電極クランプとしている。なお、本発明では、接合方法はこれに限定されるものではなく、誘導加熱溶接方式としても何ら問題はない。誘導加熱溶接(あるいは圧接)方式の場合には、接合用把持手段16a 、16b はクランプ機構のみでよく、接合位置にコイルを配設すればよい。
【0024】
なお、移動式接合装置12の把持手段15d により把持された金属粗材10は、ついで、把持装置15の移動手段15b により、 その先端を移動式接合装置12内の圧延パスライン19に移動される。その際、金属粗材10の中間部および後端は待機ライン22に設けた送り出し機構(図示せず)によって、圧延ライン19内に送り出される。
【0025】
かくして、被接合材である後行の金属粗材10は、受入ライン21に設けた固定ストッパ30、待機ライン22に設けた待機ライン把持装置31を使用した第一の工程から第三の工程により、圧延パスライン19に入る前にその先端位置が常に所定位置にあることが保証される。
さらに、後退限界に移動した移動式接合装置12の把持装置15を使用した、 第四の工程によって、被接合材である後行する金属粗材10の先端は、常に移動式接合装置内の、圧延パスライン19上の接合に最適な位置にあることが保証されるのである。
【0026】
上記した、接合に最適な位置に保持された後行する金属粗材10は、 先行する金属素材11に追従して移動する移動式接合装置12内において先行する金属粗材11の後端にその先端を突き当てて、 接合手段16a 、16b でそれぞれクランプし、 接合する。後行の金属粗材10の先端は、 上記したように予め接合に最適な位置に把持されているから、必然的に先行の金属粗材11の後端と後行の金属粗材10の先端は接合に最適な位置にて突き当たり、適切な接合が可能となる。
【0027】
本発明の実施に好適な移動式接合装置には、前進速度を制御する速度制御手段を有することが好ましい。この速度制御手段により、先行する金属粗材の移動速度を超える適正な速度に調整することが好ましい。先行の金属粗材11の移動速度は、メジャーリングロール18や圧延ロールの周速その他の移動速度測定手段によって測定すればよい。このような測定方法では、ある程度の誤差は免れないが、本発明の場合、その誤差を見込んだよりも速い速度で移動式接合装置を移動させればよいので、従来技術のような同期困難といった問題は生じないのである。このような移動速度測定手段からの先行する金属粗材の移動速度の情報を速度制御手段に入力し、移動式接合装置の前進速度を制御することが好ましい。
【0028】
なお、後行の金属粗材先端が突き当たったときに先行の金属粗材後端には圧延方向に力が働くが、この位置から下流の圧延機列13入りまでのフリーな状態の金属粗材が撓むことによってその力は吸収され、位置決めに支障は生じない。
接合が完了すると、接合手段16による把持を解き、金属粗材(被圧延材)をフリーにしてから、移動式接合装置12は移動開始点まで後退し、次の接合の準備に入る。
【0029】
なお、本発明における金属素形材としては、線状材、棒状材、型材などの加工原料となるブルームやビレット等が適合する。また、本発明の連続圧延方法によって製造される金属材は、線状材、棒状材、型材などで、とくに線状材や棒状材などが好ましい。また金属としては、鋼が最も一般的であるが特にこれに限定するものではなく、銅合金やアルミ合金などであってもよい。
【0030】
【実施例】
図1に示す連続圧延設備と、図2から図5に示す、受入ライン、待機ライン、固定ストッパー、待機ライン把持装置を使用して、異形棒鋼を連続圧延した。
金属素形材として、SD 24 鋼の組成成分を有するビレット(120 mmφ)を用い、粗圧延機列で45mmφの金属粗材とした。得られた金属粗材のうち、先行する金属粗材の後端を、移動式接合装置により、圧延ライン内で、順次後行する金属粗材の先端に接合し、連続金属粗材として、下流の圧延機列(中間圧延機列、 仕上げ圧延機列)で連続圧延し、15mmφの異形棒鋼とした。
【0031】
なお、接合方法はフラッシュバット溶接接合とした。また、接合にあたっては、 本発明の受入ライン、待機ライン、固定ストッパー、待機ライン把持装置を使用して、第一および第二の位置決めを行う、 第一から第三の工程を施した。そして、第二の位置決めを完了した後行する金属粗材を、移動式接合装置の把持装置を用いて把持したのち、後行する金属粗材の先端を、圧延パスラインの接合の最適位置である所定の位置まで移動保持する第四の工程を行い、先行する金属粗材の後端にその先端を突き当てて位置決めし、クランプしたのち、通電し、フラッシュバット溶接で接合した。
【0032】
このような方法で、金属粗材で50本接合し、連続圧延したが、接合不良は全くなく、圧延を完了させることができた。この際、金属素形状、金属粗材とも床置きとなる本数は0本であった。
また、圧延終了後、各接合部について、引張試験を実施したが、いずれも母材強度と同等あるいはそれ以上の強度を示した。
【0033】
また、比較として、金属粗材同士の接合を行わず、 1本ずつ圧延するバッチ圧延を行った。その際、中間圧延機列における圧延間隔に起因して8本の金属粗材の床置きを余儀なくされ、これらの床置材については再度加熱して圧延せざるを得なかった。本発明の連続圧延方法によれば、バッチ圧延に比べ、 生産効率は向上した。
【0034】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、金属材の連続圧延において、接合装置内で、後行する被圧延材の先端が常に適正位置にあることが保証されるため、先行材と後行材の突き合わせ位置を常に接合に最適な位置として接合を行うことができ、安定した接合部形状ならびに高い強度の接合部を安定して得ることができ、歩留向上、生産効率の向上等産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備の一例を模式的に示す全体図である。
【図2】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第一の工程の動作の一例を示す概略図である。
【図3】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第二の工程の動作の一例を示す概略図である。
【図4】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第三の工程の動作の一例を示す概略図である。
【図5】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第四の工程の動作の一例を示す概略図である。
【図6】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第四の工程の動作の一例を示す概略図である。
【図7】本発明方法の実施に好適な連続圧延設備における第四の工程の動作の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 金属素形材
2 簡易加熱炉
3 上流の圧延機列(粗圧延機列)
4 切断機
5 金属粗材
6 待機中の金属粗材
7 平行移動手段(送り出し機構)
8 搬送手段(ピンチロール)
9 ローラテーブル
91 サポートロール
10 後行する金属粗材
11 先行する金属粗材
12 移動式接合装置
13 下流の圧延機列(中間圧延機列)
14 下流の圧延機列(仕上げ圧延機列)
15 把持装置
15a 移動手段
15b 移動手段
15c 移動手段
15d 把持手段
16 接合手段
16a 先行金属粗材の接合手段
16b 後行金属粗材の接合手段
17 移動速度制御手段
18 メジャーロール
19 圧延ライン
20 併設ライン
21 受入ライン
22 待機ライン
30 固定ストッパー
31 待機ライン把持装置

Claims (2)

  1. 金属素形材を、複数の圧延機列を直列に配した圧延ラインの上流の圧延機列にて順次圧延し金属粗材としたのち、該金属粗材のうち先行する金属粗材と後行する金属粗材を圧延パスラインに設けた移動式接合装置の接合用把持手段で把持し、前記後行する金属粗材の先端を前記移動式接合装置にて前記先行する金属粗材の後端に接合し、ついで下流の圧延機列にて連続的に圧延するにあたり、
    被接合材である前記後行する金属粗材を前記接合用把持手段で把持する前に、
    後行する金属粗材を一旦、圧延パスライン外の受入ラインに導き、該後行する金属粗材の先端を前記受入ラインの所定位置に設けた固定ストッパに突き当てて第一の位置決めを行う第一の工程と、
    前記後行の金属粗材を前記受入ラインに隣接する待機ラインに平行移動する第二の工程と、
    前記待機ラインで前記後行の金属粗材の先端を前記平行移動した位置より前方に所定長突き出すように位置させる第二の位置決めを行う第三の工程と、
    前記第二の位置決めの済んだ前記後行する金属粗材を前記移動式接合装置に移動手段を有する把持装置によって、前記所定長を確保する位置で把持し、該把持装置によって前記後行する金属粗材を前記移動式接合装置内の圧延パスラインに移動し、次いで前記把持装置によって前記後行する金属粗材を圧延パスライン前方に所定長移動することにより、前記移動式接合装置内で前記先行する金属粗材の後端に前記後行する金属粗材の先端を突き当てて、前記先行する金属粗材の後端と前記後行する金属粗材の先端を前記移動式接合装置内の接合に好適な所定の位置に移動し保持する第四の工程と、
    を順次行い、前記先行する金属粗材と前記後行する金属粗材との接合位置を調整することを特徴とする金属材の連続圧延における被接合材の接合位置調整方法。
  2. 前記第二の位置決めが、前記後行の金属粗材を把持して、前記平行移動した位置より待機ラインの長手方向前方に一定のストローク送り出すことによって行われることを特徴とする請求項1記載の被接合材の接合位置調整方法。
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