JP4604714B2 - フェライト系Cr含有鋼材及びその製造方法 - Google Patents

フェライト系Cr含有鋼材及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、低い熱膨張係数を有するフェライト系Cr含有鋼材に係り、特に、自動車の排気系部材、例えばエキゾーストマニホールド、排気パイプ、コンバーターケース材、メタルハニカム材あるいは、固体酸化物型の燃料電池内のセパレータ、インターコネクター用材料、燃料電池周辺部材としての改質器用部材、発電プラントの排気ダクト材や熱交換器等の高温と低温の間で熱サイクルが繰り返される用途に好適な低熱膨張係数のフェライト系Cr含有鋼材に関する。なお、本発明で言う熱膨張係数は、全て線熱膨張係数のことを意味する。以下、熱膨張係数と略して記載する。
高温と低温の間で熱サイクルが繰り返される各種部材は、熱膨張・収縮が繰り返され、その結果、部材自身とその周辺部材のいずれにおいても、歪、応力が付加され、熱疲労破壊が生じ易い。このような環境には、低い熱膨張係数を有する合金であるほど、付加される熱歪、熱応力が小さくなるため、熱疲労破壊が生じ難い。熱膨張係数を低下させる公知の手法として磁気体積効果の利用がある。これは、温度が下がると、本来収縮する歪量に相当する分を、原子磁気モーメントの発生又は大きさの変化による磁歪によって補い、熱膨張係数を低下させる手法である。このような、磁気体積効果を得るには、原子磁気モーメントの発生大きさの温度依存性が重要である。例えば、デイスプレーのブラウン管中のシャドウマスク(shadow mask)に使われているFe−36%Niインバー合金は、キュリー温度(230−279℃)近傍で原子磁気モーメントの大きさが急激に変化するため、この温度より低温で熱膨張係数の急激な低下が発現される(シャドウマスクとして使用される200℃程度の熱膨張係数は1×10−6/℃程度の非常に低い値である)。しかし、この合金は、800℃での熱膨張係数が18×10−6/℃程度と非常に高い熱膨張係数であり、通常のオーステナイト系ステンレス鋼と同じレベルである。さらに、この合金は、36%ものNiを含有するため、著しいコスト高となり、汎用的な消費財では上記のような用途への適用は困難である。このような理由から、Fe−Cr系合金が上記用途に広く適用されている。しかし、Fe−Cr系合金では、原子磁気モーメントの大きさの温度依存性は小さく、キュリー温度以下になっても、磁気体積効果は観察されない。このように、Fe−Cr系合金で、磁気体積効果による熱膨張係数の低下は困難である。このため、従来は、高合金化による高強度化あるいは高延性を用いた手法で熱疲労寿命の向上を図ってきた(特許文献1及び2)。しかし、高合金化による高強度化は、当然のことながら加工性の低下の問題が生じ、また高延性を指向すると強度が小さくなりすぎ、他の問題(例えば、高温疲労)が発生する等が指摘されている。このような事情から、Fe−Crフェライト系合金の熱膨張係数を低下させて、熱疲労寿命向上させる新たな手法が強く求められていた。
特開2003−213377号公報、特許請求の範囲等 特開2002−212685号公報、特許請求の範囲等
本発明は、Fe−Crフェライト系合金での熱膨張係数の低下を図ることを目的とする。
発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、Fe−Crフェライト系合金にWを添加し、かつ、析出Wを低減させることが、前記合金の熱膨張係数の低下に著しく寄与することを見出した。この機構は明らかではないが、前記合金の熱膨張係数は、比熱,体積弾性率にも依存することが知られており、Wの添加が、これらの物理量および先に述べた原子磁気モーメントの大きさの温度依存性を通じて影響したものと考えられる。また、特に重要なことは、単にWを添加すればよいのではなく、析出Wが多く存在すると、むしろ熱膨張係数を高くさせる点である。Wの析出状態とは、主にラーベス相(Fe2Mタイプの金属間化合物:Laves phase)或いは炭化物としての析出状態であり、Wが析出Wの状態であると、熱膨張係数の低下が阻害される。この理由は明確ではないが、発明者らは以下の2点にあると推定する。第1点は、粒界は、本来熱膨張のクッション役でもあるが、そこにラーベス相が析出するため、クッション効果が小さくなり、熱膨張係数が高くなると考えている。第2点は、前記合金の析出Wの量が多くなると、固溶W量が少なくなり、前記合金の熱膨張係数の低下が阻害される点が考えられる。しかし、析出Wの量が0.1%を超えるようなわずかな量であっても、前記合金の熱膨張係数の低下が阻害されるため、前記合金への固溶W量を多くするだけでは説明できない。やはり、前者の粒界のクッション効果の低減の理由が大きいと考えている。ただし、これらの理由に関しては今後詳細な研究が必要である。このように、Wの状態を制御することによる低熱膨張係数化の知見が得られたため、他の特性、例えば加工性、耐酸化性、耐食性に及ぼす各添加元素の従来知見に加え、熱膨張係数の知見を加えることで、熱サイクルが加わる環境に適切な材料の成分設計が可能になる。
本発明は上記知見に基づいてなされたもので、本発明の要旨は次のとおりである。
1.質量%で、C:0.03%以下、Mn:5.0%以下、Cr:6〜40%、N:0.03%以下を含有し、Si:5%以下、W:2.0%以上6.0%以下、析出W:0.1%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、20℃〜800℃の平均熱膨張係数が12.6×10−6/℃より小さいフェライト系Cr含有鋼材。
2.鋼がさらに、質量%で、Nb:1%以下、Ti:1%以下、Zr:1%以下、Al:1%以下およびV:1%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する1記載のフェライト系Cr含有鋼材。
3.鋼がさらに、質量%で、Mo:5.0%以下を含有する1又は2に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
4.鋼がさらに、質量%で、Ni:2.0%以下、Cu:0.3%以上、3.0%以下、Co:1.0%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する1〜3の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
5.W:2.5%以上、6.0%以下である4に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
6.Ni:0.5%以上、2.0%以下である4又は5に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
7.鋼がさらに、質量%で、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する1〜6の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
8.鋼がさらに、質量%で、REM:0.1%以下及びCa:0.1%以下の一種又は二種を含有する1〜の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
9.溶鋼の組成が、質量%で、C:0.03%以下、Mn:5.0%以下、Cr:6〜40%、N:0.03%以下を含有し、Si:5%以下、W:2.0%以上6.0%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなるように調整して、鋼スラブとした後、熱間圧延し、熱延板焼鈍温度:950〜1150℃の熱延板焼鈍と酸洗を行い、さらに、冷間圧延、仕上げ焼鈍温度:1020℃〜1200℃の仕上げ焼鈍および酸洗を行い、析出W:0.1%以下にするフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
10.前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Nb:1%以下、Ti:1%以下、Zr:1%以下、Al:1%以下およびV:1%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有するに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
11.前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Mo:5.0%以下を含有するまたは10に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
12.前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Ni:2.0%以下、Cu:0.3%以上、3.0%以下、Co:1.0%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する9〜11の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
13.W:2.5%以上、6.0%以下であることを特徴とする12に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
14.Ni:0.5%以上、2.0%以下であることを特徴とする12又は13に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
15.前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する9〜14の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
16.前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、REM:0.1%以下及びCa:0.1%以下の一種又は二種を含有する9〜15の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
なお、本発明の「析出W」量とは、主にラーベス相又は炭化物として析出したWの質量%であるが、その他の相として析出したWの質量%をも包含する。「析出W」の質量%は、誘導結合プラズマ発光分光分析方法(ICP-AES: Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry)で測定した。すなわち、試料を10%アセチルアセトン系電解液(通称/AA溶液)を用いて定電流電解(電流密度 ≦ 20mA/cm2)する。この電解溶液中の電解残渣を濾取し、アルカリ融解(過酸化ナトリウム+メタホウ酸リチウム)後,酸で溶解して純水で一定量に希釈する。この溶液をICP発光分析装置(Inductively Coupled Plasma Spectrometer)で溶液中のW量(Wp)を定量する。
析出W量(質量%)は、下記の式で求めることができる。
析出W量(質量%)= Wp/試料重量 × 100
また、熱膨張係数は、フェライト組織のままであっても、温度依存性がある。そこで、実際は、使用環境での平均の熱膨張係数が重要である。そこで、本発明では、20℃−800℃の平均熱膨張係数を規定した。なお、ここで言う20℃〜800℃の平均熱膨張係数は、20℃から800℃に加熱した場合の鋼板の一方向の伸び率を20℃〜800℃の温度差780℃で割った値を言う。ただし、本発明は、この温度範囲外であっても、熱膨張係数の低下に有効に作用するので、この温度範囲の限定が、使用環境温度を20−800℃の範囲に限定したものではないことは言うまでもない。
本発明によれば、従来のフェライト系Cr含有鋼材に比べて低い熱膨張係数を有するフェライト系Cr含有鋼を得ることができる。このような低熱膨張材の100〜800℃間の熱疲労寿命は、従来鋼(フェライト系ステンレス鋼Type429Nb,フェライト系耐熱鋼板SUH409L(JIS G4312))よりも優れた値を示す。
従って、本発明鋼を熱サイクルが加わる部位に用いることで、従来よりも周辺部材および自身への熱歪が小さくなり、寿命向上、設計上の課題、即ち、熱歪を小さくするような複雑な設計が不要となる。従って、自動車の排気系部品、燃料電池内のセパレータ,インターコネクター材、改質器用部材、発電プラントのダクト材や熱交換器等の熱サイクルが加わる部品用途に好適に用いることができる。
以下、本発明において、成分組成を上記の範囲に限定した理由について説明する。なお、成分に関する「%」表示は特に断らない限り質量%を意味する。
C:0.03%以下
Cは、靱性や加工性を劣化させるので、その混入は極力低減することが好ましい。この観点から、本発明ではC量を0.03%以下に限定した。好ましくは0.008%以下である。
Mn:5.0%以下
Mnは、靭性を向上させるため添加する。その効果を得るためには、0.1%以上が好ましい。しかし、過剰の添加はMnSを形成して耐食性を低下させるので、5.0%以下に限定した。好ましくは0.1%以上5.0%以下であり、より好ましくは0.5%以上1.5%以下である。
Cr:6〜40%
Crは、耐食性、耐酸化性向上にも有効である。本発明はWを2.0%以上添加させるため、Crは6%以上あれば、耐食性、耐酸化性の観点から多くの用途に使用できる。特に耐高温酸化性を重視する場合は、14%以上含有させることが望ましい。また含有量が40%越えであると、材料の脆化が著しくなるので、40%以下とした。加工性を重視する場合、20%未満が好ましく、さらに好ましくは、17%未満である。
また、Crは熱膨張係数の低下にも有効であり、この観点からは、14%以上が好ましい。
N:0.03%以下
Nも、Cと同様、靱性や加工性を劣化させるので、その混入は極力低減することが好ましい。この観点から、本発明ではN量を0.03%以下に限定した。より好ましくは0.008%以下である。
Si:5%以下
Siは、耐酸化性向上のため添加する。その効果を得るためには、0.05%以上が好ましい。含有量が5%を超えると室温での強度が増大し、加工性を低下させるので、上限を5%とした。好ましくは、0.05%乃至2.00%とする。
W:2.0%以上6.0%以下
Wは、本発明では非常に重要な元素である。Wの添加は、熱膨張係数を大きく低下させるので、2.0%以上に規定した。しかし含有量があまりに多くなると室温での強度が増大して加工性が低下するので、上限を6.0%とした。好ましくは2.5%以上〜4%以下である。さらに好ましくは3%以上〜4%以下である。
析出W:0.1%以下
析出Wは、主にラーベス相あるいは、炭化物として析出する。この析出Wが0.1%を超えているとW添加による低熱膨張化の効果が小さい。従って、析出Wの上限を0.1%以下とした。好ましくは0.05%以下である。さらに好ましくは0.03%以下である。低熱膨張化という観点から析出Wは低いほど好ましい。しかし、析出Wを0.005%未満とするには仕上焼鈍温度を著しく高くしなければならず、そのことにより結晶粒の著しい粗大化を招く。その結果、本発明鋼材を加工される用途に適用した場合、加工時に肌荒れ(Orange Peal)が発生し、加工時の割れの原因となる。したがって、本発明鋼材を加工される用途に適用する場合には、析出W量を実質的に0.005%以上とするのが特に好適である。
なお、本発明の「析出W」量とは、主にラーベス相又は炭化物として析出したWの質量%であるが、その他の相として析出したWの質量%をも包含する。「析出W」の質量%は、前述したように電解残渣を誘導結合プラズマ発光分光分析法により測定した。
以上、基本成分について説明したが、本発明ではその他にも、以下に述べる元素を必要に応じて適宜含有させることができる。
Nb:1%以下、Ti:1%以下、Zr:1%以下、Al:1%以下およびV:1%以下のうちから選んだ少なくとも一種
Nb,Ti,Zr、AlおよびVはいずれも、CあるいはNを固定して耐粒界腐食性を向上させる作用があり、この観点からはそれぞれ0.02%以上含有させることが好ましい。しかしながら、含有量が1%を超えると、鋼材の脆化を招くので、それぞれ1%以下で含有させるものとした。
Mo:5.0%以下
Moは、耐食性を向上させるため、添加してもよい。その効果は0.02%以上から現れるが、過剰の添加は、加工性が低下するので、5.0%を上限とした。好ましくは1%以上〜2.5%以下である。
Ni:2.0%以下、Cu:3.0%以下およびCo:1.0%以下のうちから選んだ少なくとも一種
Ni,Cu,Coはいずれも、靱性の改善に有用な元素であり、それぞれNi:2.0%以下、Cu:3.0%以下、Co:1.0%以下で含有させるものとした。なお、これらの元素の効果を十分に発揮させるためには、それぞれNi:0.5%以上、Cu:0.3%以上、Co:0.01%以上の添加が好ましい。
B:0.01%以下、Mg:0.01%以下のうちから選んだ少なくとも一種
BおよびMgは、いずれも、2次加工脆性の改善に有効に寄与する。その効果を得るためには、それぞれB:0.0003%以上、Mg:0.0003%以上が好ましい。しかし、BおよびMgの含有量が0.01%を超えると室温での強度が増して延性の低下を招くので、それぞれ0.01%以下で含有させるものとした。より好ましくはB:0.002%以下、Mg:0.002%以下である。
REM:0.1%以下、Ca:0.1%以下の少なくとも一種
REM,Caは、耐酸化性の向上に有効に寄与する。その効果を得るためには、それぞれREM:0.002%以上、Ca:0.002%以上が好ましい。しかし、過剰添加は耐食性を低下させるので0.1%以下で含有させるものとした。なお、本発明においてREMとは、ランタノイド系元素およびYを意味する。特にCaは、Tiが含有された場合、連続鋳造時のノズル詰まりの防止にも有効に寄与する。この効果は0.001%以上で顕著となる。
次に鋼板のミクロ組織について述べる。本願の技術により製造した鋼は、実質的にフェライト単相組織となる。熱延巻取り後冷却を行った状態では、一部ベイナイトを含む場合もあるが、冷延焼鈍後の鋼板では実質的にフェライト単相組織となる。本願発明鋼では、冷延焼鈍後のような加工を行う前の状態では、硬質なマルテンサイトが生成しないよう成分設計されている。
次に、この発明鋼の好適製造方法について説明する。この発明鋼の製造条件は、析出W≦0.1%とするために熱延板焼鈍温度と仕上げ焼鈍温度を規定する以外は、とくに限定されるものではなく、フェライト系ステンレス鋼の一般的な製造方法を好適に利用できる。
例えば、上記した適正組成範囲に調整した溶鋼を、転炉、 電気炉等の溶製炉、あるいは、取鍋精錬、 真空精錬等の精錬を利用して溶製したのち、連続鋳造法または造塊−分塊法でスラブとしたのち、 熱間圧延する。さらに、所定の温度範囲にコントロールされた熱延板焼鈍を施し、酸洗する。さらに、冷間圧延後に、所定の温度範囲にコントロールされた仕上げ焼鈍を施し、酸洗の各工程を順次に経て、冷延焼鈍板とするのが好ましい。
より好ましい製造方法は、熱間圧延工程および冷間圧延工程の一部条件を特定条件とするのが好ましい。製鋼においては、前記必須成分および必要に応じて添加される成分を含有する溶鋼を、転炉あるいは電気炉等で溶製し、VOD法により二次精錬を行うのが好ましい。溶製した溶鋼は、公知の製造方法にしたがって鋼素材とすることができるが、生産性および品質の観点から、連続鋳造法によるのが好ましい。連続鋳造して得られた鋼素材は、例えば、1000〜1250℃に加熱され、熱間圧延により所望の板厚の熱延板とされる。もちろん、板材以外として加工することもできる。この熱延板は、950〜1150℃、さらに好適には、1020〜1150℃のバッチ式焼鈍あるいは連続焼鈍を施した後、酸洗等により脱スケールされ熱延板製品となる。また、必要に応じて、酸洗の前にショットブラストしてスケール除去してもよい。
さらに、上記で得られた熱延焼鈍板が、冷間圧延工程を経て冷延板とされる。この冷間圧延工程では、生産上の都合により、必要に応じて中間焼鈍を含む2回以上の冷間圧延を行ってもよい。1回または2回以上の冷間圧延からなる冷延工程の総圧下率を60%以上、好ましくは62%以上、より好ましくは70%以上とする。冷延板は、1020℃〜1200℃、さらに好適には、1050〜1150℃の連続焼鈍(仕上げ焼鈍)、次いで酸洗を施されて、冷延焼鈍板とされる。また、用途によっては、冷延焼鈍後に軽度の圧延(スキンパス圧延等)を加えて、鋼板の形状や、品質の調整を行うこともできる。
このようにして製造して得た冷延焼鈍板製品を用い、それぞれの用途に応じた曲げ加工等を施し、自動車やオートバイの排気管、触媒外筒材および火力発電プラントの排気ダクトや熱交換器あるいは燃料電池関連部材(例えばセパレータ、インターコネクター、改質器等に成形される。これらの部材を溶接するための溶接方法は、特に限定されるものではなくMIG(Metal Inert Gas) 、MAG(Metal Active Gas) 、TIG(Tungsten Inert Gas) 等の通常のアーク溶接方法や,レーザ溶接、スポット溶接,シーム溶接等の抵抗溶接方法,および電縫溶接法などの高周波抵抗溶接、高周波誘導溶接が適用可能である。
特に、本発明では、析出W≦0.1%とするには、熱延板焼鈍温度と仕上げ焼鈍温度を規定することが重要である。
(1) 熱延板焼鈍温度:950〜1150℃、仕上げ焼鈍温度:1020℃〜1200℃
熱延板焼鈍の温度が950℃未満では、鋼中に析出Wが多く残るため、その後に行う仕上げ焼鈍の温度を1200℃超えにしなければ、冷延焼鈍板の析出W量は、W≦0.1%とならない。しかし、仕上げ焼鈍温度を1200℃超えにすると、仕上げ焼鈍組識の粗大化が著しく、肌荒れの原因となる。一方、熱延板焼鈍温度が1150℃超えになると、結晶粒の粗大な熱延焼鈍組識となり、熱延板の靭性が劣るため冷間圧延時に、コイル破断の原因となる。よって熱延板焼鈍温度は950〜1150℃が好ましい。さらに、1020℃〜1150℃が好ましい。このような熱延板焼鈍温度条件の下で仕上げ焼鈍温度を1020℃〜1200℃、さらに好ましくは、1050℃〜1150℃にすることで析出W≦0.1%を得ることができる。
実施例1
表1に示す成分組成になる50kg鋼塊(発明例、比較鋼及び従来鋼(Type429Nb,SUH409L))を作製し、これらの鋼塊を1100℃に加熱後、熱間圧延により4mm厚の熱延板とした。ついで、これらの熱延板に対し、熱延板焼鈍(焼鈍温度:1090℃)−酸洗−冷間圧延(冷延圧下率:62.5%)−仕上げ焼鈍(表1に示すように焼鈍温度を900℃から1220℃に変化させ、各温度で3分保持した後、空冷し、析出W量を調整した)−酸洗を順次施して、1.5mm鋼板とした。
かくして得られた冷延焼鈍板の熱膨張係数を調べた。その結果を表1に併記する。
なお、20℃〜800℃の平均熱膨張係数は次のようにして測定し、評価した。
真空理工製の縦型熱膨張計DL−7000型を用いて、1.5mmt×5mm幅×20mmL(端面はエメリー#320研磨)の試料片を用いて、Ar中で昇温速度5℃/分で20℃〜800℃の平均熱膨張係数を測定した。
評価基準については以下のとおりである。
従来のフェライト系ステンレス鋼(表1(続き:その1)のNo.FとG)は、熱膨張係数が12.6x10−6/℃程度(20−800℃の平均熱膨張係数)である。耐熱温度が30℃向上(830℃)しても同程度の熱歪になれば、30℃だけ耐熱性の向上が見込めるので、その効果を実際の熱疲労試験で確認した。つまり12.6×10−6/℃×(800−20)℃>α(830−20)℃となる熱膨張係数α、即ち、熱膨張係数α<12.1 x10−6/℃がひとつの目安である。勿論、熱膨張係数αが、12.6x10−6/℃より小さければ、耐熱性向上に有効である事には変わりない。そこで、20−800℃で測定した時、
11.7x10−6 未満:Aランク、図1中では、○ と表示。
11.7x10−6 以上、12.1x10−6 未満:Bランク、図1中では、□ と表示。
12.1x10−6 以上、12.6x10−6 未満:Cランク、図1中では、△ と表示。
12.6x10−6 以上:Dランク、図1中では、×、*、◆ と表示。
とした。
また、析出W量は、前述のように、誘導結合プラズマ発光分光分析方法(ICP-AES: Inductively Coupled Plasma Atomic Emission Spectrometry)により測定した。すなわち、試料を10%アセチルアセトン系電解液(通称/AA溶液)を用いて定電流電解(電流密度 ≦ 20mA/cm2)した。この電解溶液中の電解残渣を濾取し、アルカリ融解(過酸化ナトリウム+メタホウ酸リチウム)後,酸で溶解して純水で一定量に希釈した。この溶液をICP発光分析装置(Inductively Coupled Plasma Spectrometer)で溶液中のW量(Wp)を定量した。
析出W量(質量%)は、下記の式で求めた。
析出W量(質量%)= Wp/試料重量 × 100
なお、析出W量評価試験片は、鋼板において、熱膨張試験片から隣接した2ヵ所から採取し、その平均値を析出W値とした。
その結果を表1および図1に示した。なお、図1には、No.AからNo.E、No.I,J,K,L,Mおよび発明鋼No.1から7、20〜21および従来技術の実施例P,Q,R,S,TおよびUを示した。鋼No(1,2,B),鋼No(3,4,5,C,D、N,O)、鋼No(6,7,E)、鋼No(20、21、I,J)および鋼No(K,L,M)は、それぞれ同一成分である。図1から、Wが0.1%以上析出Wとして存在すると、著しく熱膨張係数が低下するのが分かる。比較鋼Hは、Crが本発明の範囲外であるので、Wおよび析出W量を本発明範囲内に調整しても、高い熱膨張係数を示す。また、No.FとGは、参考までに従来鋼を示したものであるが、Wおよび析出W量が本発明範囲外であるので、高い熱膨張係数を示す。また、鋼No.K,L,Mは、Wが6%を超えているので、密着曲げ試験(JIS B 7778準拠)により曲げ部に割れを発生し、加工性に劣っていた。また、鋼No.Nは、仕上げ焼鈍温度が、本願発明範囲の上限値を超えているので、密着曲げ試験(JIS B 7778準拠)により曲げ部に肌荒れを生じ、一部割れも発生した。また、鋼No.P,Q,R、S,T,Uは、本発明者らが、先に開発した従来例であるが、仕上げ焼鈍温度が、本願発明範囲の下限値を下回っているので、析出W量が本発明範囲外となり、高い熱膨張係数を示す。その他の、本発明鋼No.8〜19は、いずれも低い熱膨張係数を示した。
また、表1の鋼No.3〜5、C、D、およびOの成分および熱処理条件を実施した丸棒から、図2に示した試験片を各2本作製し熱疲労試験を行った。熱疲労試験の条件は、図3の上の図に示す熱サイクルに従った。100℃から900℃の昇温速度を4.4℃/秒とし、900℃で10秒保持し、900℃〜100℃への冷却速度を4.4℃/秒とし、370秒で1サイクルとした。100℃−900℃で拘束率0.35となるように自由熱膨張による歪を抑制して実施した。荷重-歪ヒステリシスループが安定する5サイクル目で発生する最大引張荷重を100%とし、その最大引張荷重の70%未満に最大引張荷重が低下した時点でのサイクル数を熱疲労寿命として定義した。得られた各2本の熱疲労寿命の結果を平均して、熱疲労寿命とした。図4にフェライト系Cr含有鋼材の析出W量と熱疲労寿命との関係を示す。図4から、析出W量が0.1%以下で、熱疲労寿命が1.4倍以上に格段に向上しているのが分かる。
実施例2
次に、析出W量と熱延板焼鈍温度との関係を調査した。0.005%C,0.07%Si,1.02%Mn,15.2%Cr,1.92%Mo,3.02%W,0.51%Nb,0.004%Nの成分組成からなる50kg鋼塊を作製し、これらの鋼塊を1100℃に加熱後、熱間圧延により4mm厚の熱延板とした。ついで、これらの熱延板に対し、熱延板焼鈍(焼鈍温度:900℃から1200℃に変化させ、各温度で3分保持した後、空冷した)−酸洗−冷間圧延(冷延圧下率:62.5%)−仕上げ焼鈍(仕上げ焼鈍温度:1100℃で3分保持した後、空冷した)−酸洗を順次施して、1.5mm鈍板とした。
かくして得られた冷延焼鈍板の、析出W量を実施例1と同様な方法で、測定した。なお、析出W量評価試験片は、各鋼板において、2ヵ所から採取し、その平均値を析出W値とした。
図5に析出W量と熱延板焼鈍温度との関係を示す。図5から、熱延板焼鈍温度は950〜1150℃が好ましく、さらに、1020℃〜1150℃が好ましいのが分かる。
近年では、特に、熱サイクルによる熱疲労破壊の防止が上述した技術分野のみならず、あらゆる分野で強く求められている。このため、熱膨張係数を制御する成分設計及び具体手的な指針を提示している本発明は、その点からは画期的であり、産業上の利用可能性は計り知れない。
Figure 0004604714
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:15%Cr−0.5%Nb−1.9%Moを基本組成とするフェライト系Cr含有鋼材の20−800℃の平均熱膨張係数に及ぼす添加W量と析出W量の影響を示す図。 :熱疲労試験用の試験片(数値の単位は、mm)を示す図。 :熱疲労試験の1サイクルあたりの熱サイクルと拘束条件を示す図。熱サイクル条件として最低温度100℃、最高温度900℃、歪ゼロが500℃(100℃と900℃の中間温度)とし、拘束率が0.35となるように自由熱膨張による歪を抑制して熱疲労寿命を評価した。 :15%Cr−0.5%Nb−1.9%Moを基本組成とするフェライト系Cr含有鋼材の析出W量と熱疲労寿命との関係を示す図。 :15%Cr−0.5%Nb−1.9%Moを基本組成とするフェライト系Cr含有鋼材の冷延焼鈍板(cold rolled and annealed steel sheet)の析出W量に及ぼす熱延板焼鈍温度の影響を示す図。

Claims (16)

  1. 質量%で、C:0.03%以下、Mn:5.0%以下、Cr:6〜40%、N:0.03%以下を含有し、Si:5%以下、W:2.0%以上6.0%以下、析出W:0.1%以下、残部Feおよび不可避的不純物からなり、20℃〜800℃の平均熱膨張係数が12.6×10−6/℃より小さいことを特徴とするフェライト系Cr含有鋼材。
  2. 鋼がさらに、質量%で、Nb:1%以下、Ti:1%以下、Zr:1%以下、Al:1%以下およびV:1%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  3. 鋼がさらに、質量%で、Mo:5.0%以下を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  4. 鋼がさらに、質量%で、Ni:2.0%以下、Cu:0.3%以上、3.0%以下、Co:1.0%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  5. W:2.5%以上、6.0%以下であることを特徴とする請求項4に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  6. Ni:0.5%以上、2.0%以下であることを特徴とする請求項4又は5に記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  7. 鋼がさらに、質量%で、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  8. 鋼がさらに、質量%で、REM:0.1%以下及びCa:0.1%以下の一種又は二種を含有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材。
  9. 溶鋼の組成が、質量%で、C:0.03%以下、Mn:5.0%以下、Cr:6〜40%、N:0.03%以下、Si:5%以下、W:2.0%以上6.0%以下を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物からなるように調整して鋼スラブとした後、熱間圧延し、熱延板焼鈍温度:950〜1150℃の熱延板焼鈍と脱スケールを行い、さらに、冷間圧延、仕上げ焼鈍温度:1020℃〜1200℃の仕上げ焼鈍を行い、析出W:0.1%以下にするフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  10. 前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Nb:1%以下、Ti:1%以下、Zr:1%以下、Al:1%以下およびV:1%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する請求項記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  11. 前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Mo:5.0%以下を含有する請求項9又は10に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  12. 前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、Ni:2.0%以下、Cu:0.3%以上、3.0%以下、Co:1.0%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する請求項9〜11の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  13. W:2.5%以上、6.0%以下であることを特徴とする請求項12に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  14. Ni:0.5%以上、2.0%以下であることを特徴とする請求項12又は13に記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  15. 前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、B:0.01%以下、Mg:0.01%以下の群から選ばれた少なくとも一種を含有する請求項9〜14の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
  16. 前記溶鋼の組成がさらに、質量%で、REM:0.1%以下及びCa:0.1%以下の一種又は二種を含有する請求項9〜15の何れかに記載のフェライト系Cr含有鋼材の製造方法。
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