JP4603195B2 - 医用三次元画像の表示制御装置および表示用プログラム - Google Patents

医用三次元画像の表示制御装置および表示用プログラム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、医用三次元画像の表示制御装置およびその表示制御に必要なプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
医療分野の一例として、歯科矯正を例にとって説明する。
矯正治療では、いわゆる出っ歯や受け口、歯並びの改善等の不正咬合の治療を行うが、治療は単に歯をきれいに並べるというものではない。たとえば前歯部の歯並びや噛み合わせは、口元および顔貌の審美性に深く関わっている。噛み合わせは、上顎と下顎の歯列が対になって構成されているため、顔貌および咬合面の両方で良好な治療結果を得るためには、顎骨における歯の位置、上下顎骨間のずれ、顎骨と顔貌頭蓋との位置関係等を十分考慮し、治療していく必要がある。
【0003】
そのため、1940年頃より導入された頭部X線規格写真は、現在においても、矯正臨床・研究において、歯、顎、頭蓋に関する多くの情報を得るための必須の検査資料として多用されている。
一般に骨上にある解剖学的計測点(ランドマーク)はヒトに共通して認められ、人種間の骨格形態の違いや、個々の骨格形態を知る上で広く用いられている。矯正では、これらランドマーク間の距離、角度を算出し、患者の骨格形態のパターンや歯の位置等の分類、問題点の特定、治療計画等の各種診断や、治療前後の変化や成長による変化の評価に用いられる。
【0004】
頭部X線規格写真は、通常、イヤーロッド(Ear-rod)と呼ばれる棒を左右外耳穴に当て、頭部を規格設定して撮影されるが、設定にある程度のばらつきがあり、正確性に限界がある。また、人体を透視するX線写真であるから、たとえば側貌写真の場合は、左右の骨が重なり合って、計測部位が見にくいこともある。
そこで、近年、CTやMRIと呼ばれる断層撮影装置で得られた断層データを、コンピュータ上で立体構築して、ヒトの顎顔面頭蓋を観察できるような画像処理技術(コンピュータソフトウェア)が開発されている。
【0005】
現存するコンピュータソフトウェアでは、多断層画像データに基づきディスプレイ上に三次元画像を構築し、その画像をディスプレイ上で自由に回転、移動させることができ、任意の視点で三次元画像を観察できる。
また、断層したい部分(範囲)や位置、断層の方向(断層面)をディスプレイ上で任意に設定し、その断層面の画像を表示させることもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現在のコンピュータシステムやソフトウェアでは、解剖学的計測点(ランドマーク)を基準とする基準面および基準軸を設定し、その設定した基準面・基準軸に基づく三次元画像を表示したり、設定した基準軸に基づいて三次元画像を回転させる等の処理ができないという欠点があった。
このため、ひとりの患者の過去のデータと現在のデータとを比較しようとした場合、表示される画像は、それぞれ、解剖学的なランドマークを基準とした画像ではなく、撮影時に位置決めされた基準軸を基準として表示された画像である。しかも、撮影時に位置決めされた基準軸は、撮影の都度設定されるものであるから、比較しようとする2つの画像は、基準軸が一致しておらず、両画像を正しく比較することができないという課題があった。
【0007】
同様に、複数の患者の骨格形態等を比較する場合においても、各画像は撮影時に位置決めされた基準軸に基づいて三次元画像として構築されているので、複数の画像を同じ基準面および基準軸に基づいて相互に比較することができないという課題があった。
この発明は、係る背景のもとになされたもので、撮影時に位置決めされた基準軸に基づいて表示される医用三次元画像を、簡単な操作によって、解剖学的なランドマークに基づく基準面により特定される基準軸を基準とした医用三次元画像に座標変換することのできる表示制御装置および表示用プログラムを提供することを主たる目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
請求項1記載の発明は、医用三次元画像を表示する手段と、医用三次元画像に重ねて、三次元画像の向きを決めるための互いに直交する3つの基準面を表示する手段と、3つの基準面により特定される左右、上下、前後の6つの視点方向から見て、基準面が医用三次元画像における解剖学的な所定のランドマークを通るように、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させるための操作手段と、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させた後の医用三次元画像を、3つの基準面により特定される三次元基準軸を基準とした三次元画像データに座標変換する手段と、を含むことを特徴とする医用三次元画像の表示制御装置である。
【0009】
請求項2記載の発明は、前記3つの基準面は、左または右、上または下、および前または後の少なくとも3つの視点方向から見た基準面が同時に表示され、前記3つの視点方向から見た基準面に重ねて3つの方向から見た医用三次元画像が同時に表示されることを特徴とする、請求項1記載の医用三次元画像の表示制御装置である。
請求項3記載の発明は、医用三次元画像を表示するプログラムと、医用三次元画像に重ねて、三次元画像の向きを決めるための互いに直交する3つの基準面を表示するプログラムと、3つの基準面により特定される左右、上下、前後の6つの視点方向から見て、基準面が医用三次元画像における解剖学的な所定のランドマークを通るように、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させるための操作プログラムと、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させた後の医用三次元画像を、3つの基準面により特定される三次元基準軸を基準とした三次元画像データに座標変換するプログラムと、を含むことを特徴とする医用三次元画像の表示用プログラムである。
【0010】
この発明によれば、医用三次元画像の向きを決定する解剖学的な基準面(水平面、前頭面および矢状面)を、これら各基準面に垂直な6つの視点方向(前後、上下、左右)から見た状態で、医用三次元画像に重ねて表示させる。そして表示されている医用三次元画像上で、その画像の向きを決定するのに適当な解剖学的なランドマーク(または構造物)と、前記基準面(この基準面は、各基準面に垂直な視点方向から見ているので、表示上は垂直に交わる直線として表われる)とが重なるように、両者の相対的な位置関係を変化させる。すなわち、画像または基準面を移動、調整して、医用三次元画像の所定のランドマークが、基準面(直線として現れている)に重なるように操作をする。
【0011】
そしてその操作が終了した後、医用三次元画像は、表示されている解剖学的な基準面により特定される三次元基準軸を基準とした三次元画像データに座標変換される。これにより、撮影時の基準軸に基づく医用三次元データを、解剖学的な向きを反映した座標系に変換して、その後その医用三次元画像を表示させることができる。
より具体的に作用効果について説明をする。
【0012】
この発明では、撮影時に位置決めされた基準軸に基づく医用三次元画像が任意の方向から見た状態で表示される。その三次元画像に重ねて、便宜的に三次元画像の前後左右上下の向きを決定するための互いに直交する3つの基準面を同時に画面上に表示させる。たとえば、上下を分ける水平面(X−Y面)、前後を分ける前頭面(X−Z面)、左右を分ける矢状面(Y−Z面)を、撮影時の基準軸に基づいて表示された医用三次元画像に重ねて表示させる。表示される3つの基準面は、各面に垂直な視点方向、すなわち上、下、前、後、左、右の6方向のいずれかで表示される。よって、画面上の基準面は、縦および横に直交する2本の直線およびその交点として表示される。
【0013】
医用三次元画像には、解剖学的なランドマークが含まれている。言い換えれば、医用三次元画像は、たとえば患者の皮膚等の表層部分が透かされた骨格画像であり、骨上にある解剖学的なランドマークが含まれている。このように三次元画像は、骨格形態の画像であることが望ましい。
三次元画像に含まれるランドマークのうち、画像の向きを決定するのに適当なランドマークが選択されて、そのランドマークが表示されている基準面(表示上は直線)に一致するように、三次元画像の位置の修正(画像の回転や画像の平行移動)を行う。その際、三次元画像の位置を修正するのに代えて、基準面(表示上は直線)の位置を移動させてもよい。この操作を、上、下、前、後、左、右の6つの視点方向のうち、少なくとも3つ以上の視点方向から行い、三次元画像と3つの基準面との位置合わせを行う。
【0014】
この操作においては、3つ以上の視点方向から三次元画像と基準面との位置合わせを行うから、画面上に、異なる3つの視点方向から見た三次元画像および基準面が同時に表示され、三次元画像と基準面との位置合わせを同時に表示された3つの画面を見ながら行えるようにすることが、操作を短時間に行える点から好ましい。
各視点方向での三次元画像および基準面の移動,調整は、他の視点方向で見た画像および基準面に対しても反映されるから、どの視点方向から見ても、ランドマークと基準面との関係が所定の位置関係になるようにする。
【0015】
以上のようにして、三次元画像と基準面との位置合わせが終了すると、その終了時の状態が記憶されて、撮影時の基準軸に基づく三次元画像は、表示されている3つの基準面により特定される解剖学的基準軸XYZに基づいた座標系に座標変換される。そしてその後は、設定された基準面による座標系に基づいて、医用三次元画像やその断面である二次元画像が表示される。
言い換えると、3つの基準面、すなわち水平面、前頭面および矢状面を設定し、その3つの基準面により特定される解剖学的なXYZ軸を基準とするようにし、撮影時のxyz軸座標系に基づく医用三次元画像をXYZ軸座標系に座標変換する。
【0016】
これにより、医用三次元画像の位置座標が、解剖学的な形態に基づいて関連づけられる。よって、三次元画像の解剖学的な前後、左右、上下の向きが一義的に定義でき、それに基づいた画像処理および表示を行うことができる。
さらにこの発明によれば、三次元画像における解剖学的な位置決めを行うに際し、点の指定(点の入力)を必要としない。これにより、従来、点の指定(点の入力)が困難と言われていた表示画像においても、容易に解剖学的な位置を特定することが可能である。より具体的に述べると、医用三次元画像においては、表示画像の透明度を調整して、皮膚や骨等の複数の構造物を同時に表示させることができる。このため、医用三次元画像において視認可能な内部の構造物、たとえば骨上の点を指定しても、外部の構造物、たとえば皮膚上の点が指定されてしまうという事態が生じてしまう。なぜなら、一般に三次元画像においてデータが重なっている場合は、最表層のデータが指定されるからである。それゆえ、医用三次元画像において、任意の点の指定(点の入力)を行うことは、従来より困難であったり、複雑な操作が必要であったりしていた。
【0017】
これに対し、本願発明によれば、画像の位置決めに必要な解剖学的な構造物を表示(可視化)させることさえできれば、その表示された構造物上にある解剖学的な特徴点に基準面を位置合わせさえすればよい。よってどのような手法による医用三次元画像(ボリュームレンダリング法、サーフェイスレンダリング法またはその他の表示手法による画像)であっても、解剖学的な基準面を設定でき、その基準面に基づいて、画像の座標軸を修正することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下には、図面を参照して、この発明の一実施形態について具体的に説明をする。
まず、発明が解決しようとする課題について、もう一度、具体的に説明しておく。
図1Aは、CT装置1で患者Pの頭部H等の断層撮影をする様子を示す図解図である。患者Pは、撮影台2上の予め定められた位置に仰向けに横たわる。この時必要があれば、簡単な係止装置等で患者Pの体が固定される。そして撮影台2は矢印3方向へ進み、撮影リング4内へ進入する。撮影は、撮影リング4の周面に沿って、スパイラル状に撮像部が移動することで行われ、多断層データが得られる。
【0019】
ところで、図1Bに示すように、撮影リング4の中心軸5と、撮影リング4内に入った患者の頭部Hの中心軸とは必ずしも一致せず、むしろ2つの軸はずれていることの方が多い。また、患者の頭部Hの中心軸は、撮影リング4の中心軸5に対し、撮影の都度、ずれ量やずれ方向が異なる。
そのため、CT装置1で得られる断層データは、撮影リング4からみた患者の頭部Hの断層データとなり、撮影位置(撮影リング4の位置)を基準にしたデータである。
【0020】
このため、かかるCT装置から得られる多断層画像データを、三次元画像に構築した場合、図2に示すように、その基準軸x,y,zは、撮影時の基準位置(撮影リング4の位置)に基づいて決定される。
一方、患者の骨格形態や歯の位置等を正しく把握するためには、所定の解剖学的ランドマークを元に設定した基準軸X,Y,Zを基準にした三次元画像を観察しなければならない。
【0021】
ところが従来の三次元画像は、上述したように、撮影時の基準軸x,y,zに基づく画像であったので、画像毎に基準軸が異なり、画像同士を比較したり、同じ画像の左右の位置や傾き等を計測しても、正確な値が得られない等の問題があった。
この実施形態では、図2において、撮影時の基準軸x,y,zに基づく三次元画像を、解剖学的ランドマークによって設定した基準軸X,Y,Zに基づく画像に変換して、ランドマークによる基準軸を基準とした三次元画像を表示できるコンピュータシステムおよびかかる画像の表示方法を提供するものである。
【0022】
図3は、この発明の一実施形態にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。このシステムには、処理中枢としてのCPU11が備えられており、CPU11には大容量メモリとしてのハードディスク12やRAM等のワークメモリ、キャッシュメモリ等のメモリ13が連結されている。上記以外の他のメモリがCPU11に接続されていてももちろん構わない。
また、データや指令コマンドを入力するためのキーボード14、データや画像等を表示するためのディスプレイ15、マウス16および記録媒体21に記録されたデータの読み取りおよび記録媒体21へのデータの書き込みを行うためのリーダ・ライタ17が、それぞれ、CPU11に接続されている。ディスプレイ15は、その表示面にいわゆるタッチパネル構造18が備えられていて、表示面上の指定した場所を設定したり、表示面に現れるコマンドキー等を押圧操作できるようにされていてもよい。
【0023】
図4は、図3に示すシステムにより実行される処理動作全体の概要を示すフローチャートである。図4の流れに従って、図3のシステムにより実行される処理内容全体の概略について、まず、説明をする。
CT装置で撮影された多断層画像データ(以下CTデータという)は、光ディスク、フレキシブルディスク、DVD(ディジタルビデオディスク)等の情報記録媒体21に記録されている。この情報記録媒体21がリーダ・ライタ17にセットされて、たとえば読み取り開始スイッチが押されることによって、情報記録媒体21に記録されたCTデータが読み込まれてハードディスク12に記録され、断層データファイルが作成される(ステップS1)。
【0024】
CTデータの読み込みが完了後、キーボード14やマウス16が操作されて、三次元画像表示指令が与えられると(ステップS2でY)、CPU11はハードディスク12に断層データファイルとして記録されているCTデータを撮影時の基準軸に基づき三次元画像データに変換する処理を行って、キャッシュメモリ13に三次元画像データファイルが作成される。そしてそのファイルのデータがディスプレイ15に与えられて、ディスプレイ15に撮影時の基準軸に基づく三次元画像が表示される(ステップS3)。
【0025】
次に、CPU11により座標変換処理モードか否かが判断される(ステップS4)。たとえばディスプレイ15には、図5に示すように、三次元画像30とともに、座標変換処理モードを設定するための「基準設定」キー31が表示されている。このキー31にカーソルが合わされてクリック等されることによって、CPU11による処理は座標変換処理に移る(ステップS5)。座標変換処理の詳細は、後述する。
【0026】
ステップS4で、座標変換処理モードでないと判別された場合には、CPU11により、断層像表示モードか否かの判別がされる(ステップS6)。たとえばディスプレイ15には、図5に示すように、三次元画像30とともに、断層像表示モードを設定する「断層」キー32が表示されており、このキー32がカーソルで指定されてクリック等されることにより、ディスプレイ15に表示されていた三次元画像30に代えて、断層像が表示される(ステップS7)。断層像は、図6に示すように、複数、たとえば9や16の断層像33が一度に表示され、たとえばその1枚にカーソルを合わせてクリックすることによって、その1枚の断層像を拡大表示することもできる。
【0027】
さらに、ステップS2で三次元表示指令がなかった場合には、この発明の特徴とは関係のない他の各種の処理へと進む(ステップS8)。
次に、ステップS5で述べた座標変換処理について具体的に説明する。この処理が、この実施形態の特徴の1つである。
図7に、座標変換処理のフローチャートを示す。この処理では、撮影時の基準軸に基づく三次元画像がたとえば4つの視点方向から表示されるとともに、その三次元画像に重ねて基準面が表示される(ステップP1,P2)。この表示態様を、図8に図解的に示す。
【0028】
図8に示すように、たとえば、患者の頭部の三次元画像が、骨格形態や歯の位置等を正しく把握できるように、患者の頭部の皮膚等の表層部分が透かされた骨格画像として表示される。三次元画像は、大まかに、正面、右側面、左側面および平面が表示される。そしてその4つの三次元画像に重ねて、予め便宜的に決められた互いに直交する3つの基準面が表示される。この3つの基準面は、上下を分ける水平面(X−Y面)、前後を分ける前頭面(X−Z面)、および左右を分ける矢状面(Y−Z面)であり、3つの面は互いに直交する。
【0029】
なお、画面上における3つの基準面の表示は、各面に垂直な視点方向、すなわち上、下、前、後、左、右の6方向のいずれかで表示されるから、各視点方向から見た基準面は、それぞれ、縦および横に直交する2つの直線とその交点として表示される。
この実施形態では、図8に示すように、4つの視点方向から見た4つの三次元画像および基準面を同時に表示する構成としたが、1つの視点方向から見た三次元画像と基準面とを表示し、その表示が、視点方向を変えて切り換え表示されるような構成でもよい。
【0030】
しかし、後述する操作性を良くするには、少なくとも3つの視点方向から見た三次元画像および基準面が同時に表示されるのが好ましく、この実施形態のように4つの画像が表示されるとなお好ましい。
さらに、図8の表示に加えて、三次元画像を背面および底面から見た画像が併せて表示される構成であってもよい。
また、表示される画像は、三次元画像に限定されるものではなく、断面画像に切り換えたり、三次元画像であっても、その画像をサーフェースレンダリング法による画像にしたり、ボリュームレンダリング法による画像にしたりと切り換えができたり、あるいは、MIP等の再投影画像に切り換えられるような構成であってもよい。かかる画像表示の切り換えは、撮影データに基づいて予め各表示別の画像データをキャッシュメモリにストアしておくことにより容易に行うことができる。
【0031】
図7に戻って、ステップP3では、三次元画像と基準面との位置を修正する入力があるか否かが判別され、かかる入力があった場合には、三次元画像と基準面との相対的な位置関係が変更、修正または調整されてそれがディスプレイ15に表示される(ステップP4)。
ステップP3における位置修正入力は、図3に示すたとえばマウス16、キーボード14またはタッチパネル構造18が操作されることにより入力される。
【0032】
この入力は、たとえば図9A,Bに示すように、任意の視点方向、たとえば正面から見た三次元画像と基準面との位置関係を修正するために、三次元画像をX−Y方向に平行移動させたり、画像を回転させたりする。このとき三次元画像は、撮影時の基準軸xyz座標を基準にして、移動する。そして三次元画像を移動させることにより、画像の向きを決定するのに最適な解剖学的なランドマークが、基準面(表示上は直線XもしくはZまたはその交点のY)に重なるように調整する。
【0033】
ある視点方向から見た三次元画像と基準面との位置関係の変化は、他の視点方向から見た三次元画像と基準面との位置関係の変化に反映される。よって、複数、この実施形態では4つの視点方向から見た三次元画像と基準面との位置関係を見比べながら、各視点方向から見た三次元画像におけるランドマークが、同時に表示されている基準面(表示上は直線)に合うように調整することになる。
上述の調整は、三次元画像を移動させるのに代えて、基準面の表示位置を移動させて行うこともできる。
【0034】
すなわち、図10Aに示すように、表示上は直線Xおよび直線Zとして現れている基準面を図10Bのように移動させてもよい。
このように移動させた場合は、図11A,Bに示すように、他の視点方向から見た三次元画像と基準面との関係においても反映される。
以上のようにして、三次元画像と基準面との相対的な位置関係が調整される。
その結果、各視点方向において、三次元画像における解剖学的なランドマークは、その画像に重ねて表示されている基準面(表示上は直線)と重なる。
【0035】
そしてキーボード14等で終了信号が入力されると(ステップP5でY)、表示されている三次元画像と基準面との関係がメモリ13に記憶され(ステップP6)、記憶した関係に基づき、三次元画像の座標が変換される(ステップP7)。すなわち三次元画像は、撮影時の基準軸xyzを基準とした座標系から、画面に表示されていた3つの基準面により特定れさるXYZ軸を基準とした座標系に座標変換される。
【0036】
そして座標変換後の三次元画像と基準面との関係は、メモリ13またはハードディスク12に記憶される(ステップP8)。
以上の結果、新たに表示される三次元画像は、解剖学的な基準面である水平面(X−Y面)、前頭面(X−Z面)および矢状面(Y−Z面)により特定されるXYZ軸を基準とした座標系によって常に一義的に方向が特定される三次元画像として、再現性良く表示することができる。
【0037】
よって、異なる患者の画像同士、撮影時期の異なる同じ患者の複数の画像同士、および異なる撮影機材により得られた画像同士を、解剖学的基準面、基準軸によって重ね合わせ、それらの画像を比較・診断・評価することができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、CT装置で患者の頭部の断層撮影をする様子を示す図解図であり、Bは撮影の中心軸と患者の頭部の中心軸とが必ずしも一致していないことを説明するための図解図である。
【図2】三次元画像における撮影時の基準軸x,y,zと、解剖学的ランドマークをもとにした基準軸X,Y,Zを示す図である。
【図3】この発明の一実施形態にかかるコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示すシステムにより実行される処理動作全体の概要を示すフローチャートである。
【図5】ディスプレイ15に表示される表示の一例を示す図である。
【図6】ディスプレイ15に表示される表示の一例を示す図である。
【図7】座標変換処理のフローチャートである。
【図8】ディスプレイ15に表示される表示の一例を示す図である。
【図9】三次元画像と基準面との相対的な位置関係を調整する操作を説明するための図である。
【図10】三次元画像と基準面との相対的な位置関係を調整する操作を説明するための図である。
【図11】三次元画像と基準面との相対的な位置関係を調整する操作を説明するための図である。
【符号の説明】
11 CPU
12 ハードディスク
13 メモリ
15 ディスプレイ
21 情報記録媒体

Claims (3)

  1. 医用三次元画像を表示する手段と、
    医用三次元画像に重ねて、三次元画像の向きを決めるための互いに直交する3つの基準面を表示する手段と、
    3つの基準面により特定される左右、上下、前後の6つの視点方向から見て、基準面が医用三次元画像における解剖学的な所定のランドマークを通るように、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させるための操作手段と、
    基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させた後の医用三次元画像を、3つの基準面により特定される三次元基準軸を基準とした三次元画像データに座標変換する手段と、
    を含むことを特徴とする医用三次元画像の表示制御装置。
  2. 前記3つの基準面は、左または右、上または下、および前または後の少なくとも3つの視点方向から見た基準面が同時に表示され、前記3つの視点方向から見た基準面に重ねて3つの方向から見た医用三次元画像が同時に表示されることを特徴とする、請求項1記載の医用三次元画像の表示制御装置。
  3. 医用三次元画像を表示するプログラムと、
    医用三次元画像に重ねて、三次元画像の向きを決めるための互いに直交する3つの基準面を表示するプログラムと、
    3つの基準面により特定される左右、上下、前後の6つの視点方向から見て、基準面が医用三次元画像における解剖学的な所定のランドマークを通るように、基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させるための操作プログラムと、
    基準面と医用三次元画像との相対的な位置関係を変化させた後の医用三次元画像を、3つの基準面により特定される三次元基準軸を基準とした三次元画像データに座標変換するプログラムと、
    を含むことを特徴とする医用三次元画像の表示用プログラム。
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