JP4601430B2 - 投射用ズームレンズ及びそれを用いたプロジェクタ装置 - Google Patents

投射用ズームレンズ及びそれを用いたプロジェクタ装置 Download PDF

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Description

本発明は、投射用ズームレンズ及びそれを用いたプロジェクタ装置に関し、主に光の反射方向を変えることができるDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)等のライトバルブからの画像を拡大投影するための投射用ズームレンズ及びそれを用いたプロジェクタ装置に関するものである。
従来、LCD(液晶表示素子)等の表示画像をスクリーンに拡大投影するプロジェクタ用の投射レンズが数多く提案されている。近年、LCDに代わり、照明系からの光の反射方向を変えることにより画像を形成する複数の微小ミラーを配列したDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)が実用化されており、LCDより応答速度が速く、光量損失も少ないので発熱量も少なく冷却装置も比較的小さくでき、明るい画像も得られるという点から、小型、高輝度、高画質のプロジェクタを実現するのに適している。
現在のDMDにおいて、画像を生成する際にマイクロミラーが旋回する角度は±12°であり、これにより投射レンズに入射し投影される反射光(有効光)と、投射レンズには入射しない反射光(無効光)とを切り替えている。この旋回角の制約のため、DMD等のライトバルブに照明光を入力する照明光学系と有効光を出力する投射レンズとの配置は限られてしまい、DMDに対して略同じ方向に配置せざるをえない。そのため、照明光学系と投射レンズが干渉しないよう、投射レンズの最も縮小側のレンズは小径になるようにすること、そのレンズとDMDとの間隔(バックフォーカス)を大きめに確保すること、また、DMD近傍にある光学部材については照明光学系と投射光学系の両光学系で使用することを考慮して設計する必要がある。
また、プロジェクタ装置の小型軽量化や投射距離の短縮、設置自由度の拡大、低コスト等の要求が高まっており、投射レンズ自体の小型化や広画角化、ズーム化、レンズ枚数の削減等様々なレンズタイプが検討されている。
中でもDMDの直前に凸レンズ(フィールドレンズ)を配置し、これを照明光学系及び投射レンズの一部として共用することで、照明光学系を簡素化してコンパクトにすること及び投射レンズの一部として収差補正の効果を負担させることで、投射光学系の構成も簡素化してコンパクトにする方法が提案されている(特許文献1〜6等)。
しかし、このような照明光学系及び投射光学系に共用のフィールドレンズをライトバルブ直前に配置した投射レンズに関して、小型で広画角のズームレンズはこれまで開示されていない。
特開2004−20799号公報 特開2004−77946号公報 特開2003−315675号公報 特開2004−317645号公報 特開2004−317644号公報 特開2004−271668号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成としつつも光の反射方向を変えることができるDMD等のライトバルブからの画像を拡大投影するのに適した投射用ズームレンズを提供することである。
さらには、全長の短い投射用ズームレンズを提供することを目的とする。
また、光学性能を確保しつつ広角投射を可能にし得るコンパクトな投射用ズームレンズを提供することを目的としている。
さらには、コンパクトなプロジェクタ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成する第1の投射用ズームレンズは、拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、
投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線と前記ライトバルブからの反射光線を透過し、
フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみが移動し、
以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(1) 0.003<Δd/|f1 |<0.030
ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、Δdは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の最大移動量である。
以下に、第1の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
第1の投射用ズームレンズは、拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有する構成を基本にしている。
第1レンズ群を負の屈折力、第2レンズ群を正の屈折力とすることで、レンズ構成がレトロフォーカスタイプとなり、広画角で長いバックフォーカス(ここでは、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔)を確保しやすくなり、照明光学系とも干渉し難くなる。また、第3レンズ群を正の屈折力とすることで、照明光学系からDMD等のライトバルブに対して斜入射する照明光を平行化すると共に、ライトバルブからの反射光も投射光学系に対して収束する方向に屈折することで、第2レンズ群の小型化に有利となる。また、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群はコンペンセータとして、第2レンズ群はバリエータとして移動することで、諸収差の変動を抑えながら、第1レンズ群の移動距離が少ないので、レンズ全系の全長変化も小さく保てる。さらに、第3レンズ群はフィールドレンズとして固定とすることで、ライトバルブからフィールドレンズ(第3レンズ群)を介して入射する投射光の入射瞳位置の変動を少なく保てるので、照度ムラの少ない画像が得られるという利点がある。また、第3レンズ群をライトバルブの前面に配置したフィールドレンズとすることで、照明光学系から入射する照明光及びライトバルブから反射された投射光(有効光)が共に透過するので、第3レンズ群が照明光学系及び投射レンズの一部として機能することになり、照明光学系及び投射光学系の構成を簡素化してコンパクトにすることができる。フォーカシングの際は、第1レンズ群のみを移動して行うことにより、照明光学系との干渉の可能性を減らすことができる。
また、第1レンズ群の移動について、条件式(1)を満足するようにしている。
条件式(1)の下限の0.003を越えると、第1レンズ群での移動量が少なくなり、投影像を一定にした上での十分な変倍の確保が難しくなる。一方、条件式(1)の上限の0.030を越えると、第1レンズ群の移動量が大きくなり、第1レンズ群を移動させるための構成が複雑になりやすくなる。
また、条件式(1)を満足することにより、ズーミングを行う際に、実質的に投射角(画角)の調整は第2レンズ群の移動にて行い、画角が設定されたところで第1レンズ群でフォーカスするという構成が可能になる。つまり、ズーミングにおいて第1レンズ群と第2レンズ群を機構的に連動させることなく、それぞれの群の役割を独立させることが可能になり、構成が容易になる。なお、この考え方は、第2レンズ群の移動時もオートフォーカス手段を機能させ、ピントが合うように第1レンズ群の位置を調整させることも含まれる。この利点の1つは、温度等の環境の変化に対しても追随させることが可能な点である。
条件式(1)について、下限値をさらに0.005、さらには0.007とすると、変倍比の確保の点でより好ましい。
また、上限値をさらに0.020、さらには0.015とすると、第1レンズ群の移動機構を簡略化する上でより好ましい。
また、前述の一定の位置を、広角端時で投影距離を1.6mとしたときを投影像位置とすると、プロジェクタの使用状況に合う設定となるので、より好ましい。
本発明の第2の投射用ズームレンズは、第1の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は、前記広角端から望遠端への変倍に際して縮小側に移動後拡大側に移動し、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(1−1) 1.7<dA/Δd≦2.0
ただし、dAは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の全移動量である。
以下に、第2の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第1レンズ群の移動について規定するものである。レンズ全長を短縮化する上で、本発明のようなレンズ構成とする場合、第1レンズ群が往復移動する構成とすると、適度な変倍比を確保しつつ全長を小さく構成できる。条件式(1−1)は、広角端と望遠端での位置が略同じ位置となる範囲を規定するものである。
条件式(1−1)の下限値の1.7を越えると、広角端若しくは望遠端でのレンズ全長が大きくなりやすくなる。その上限値2.0は、広角端と望遠端とで第1レンズ群が同じ位置となる状態であり、上限値2.0を越えることはない。
条件式(1−1)について、下限値を1.8、さらには1.9とすると、変倍比を確保しつつズームレンズ全長を短くする上でより好ましい。
前述の第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群の他に、収差補正のために他のレンズ群を含めても、基本的には3群ズームレンズの構成が、移動構成を簡単にできるのでより好ましい。3群ズームレンズの構成にて収差補正をより良好にするために、群内に微小可変間隔を持たせてフローティングを行う構成としてもよい。また、レンズ群の移動機構をより簡単にするためには、変倍時における可変間隔を第1、第2レンズ群間と第2、第3レンズ群間のみとして構成することが好ましい。
上記第1、第2の投射用ズームレンズは、光の反射方向を変えることができるDMD等のライトバルブからの画像を拡大投影するのに適した小型軽量の投射用ズームレンズを提供するものである。これに加えて、投射用スームレンズの小型軽量化、高性能化等を達成するために、以下の第3以降の投射用ズームレンズの何れかの構成を同時に満足させるか、若しくは、第3乃至第14の投射用ズームレンズの諸条件の中、少なくとも1つを満足させることが望ましい。
第3の投射用ズームレンズは、拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、
投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線とライトバルブからの反射光線が透過し、
前記第1レンズ群は、拡大側より順に、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面レンズ、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズから構成されることを特徴とするものである。
以下に、第3の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明する。
第3の投射用ズームレンズは、拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有する構成を基本にしている。
第1レンズ群を負の屈折力、第2レンズ群を正の屈折力とすることで、レンズ構成がレトロフォーカスタイプとなり、広画角で長いバックフォーカス(ここでは、第2レンズ群と第3レンズ群との間隔)を確保しやすくなり、照明光学系とも干渉し難くなる。また、第3レンズ群を正の屈折力とすることで、照明光学系からDMD等のライトバルブに対して斜入射する照明光を平行化すると共に、ライトバルブからの反射光も投射光学系に対して収束する方向に屈折することで、第2レンズ群の小型化に有利となる。また、広角端から望遠端への変倍に際し、第1レンズ群はコンペンセータとして、第2レンズ群はバリエータとして移動することで、諸収差の変動を抑えながら、第1レンズ群の移動距離が少ないので、レンズ全系の全長変化も小さく保てる。さらに、第3レンズ群はフィールドレンズとして固定とすることで、ライトバルブからフィールドレンズ(第3レンズ群)を介して入射する投射光の入射瞳位置の変動を少なく保てるので、照度ムラの少ない画像が得られるという利点がある。また、第3レンズ群をライトバルブの前面に配置したフィールドレンズとすることで、照明光学系から入射する照明光及びライトバルブから反射された投射光(有効光)が共に透過するので、第3レンズ群が照明光学系及び投射レンズの一部として機能することになり、照明光学系及び投射光学系の構成を簡素化してコンパクトにすることができる。
そして、第1レンズ群は、拡大側より順に、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ(レンズ1)、非球面を有するレンズ(レンズ2)、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ(レンズ3)、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズ(レンズ4)から構成することにより、高性能でコンパクトで、特に広角にすることが容易になる。
すなわち、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面を有するレンズの組み合わせで、画角の広い軸外光束に対して効果的に収差補正を施すことができ、縮小側に強い曲率を持つ負レンズ、拡大側に強い曲率を持つ正レンズで色収差のコントロールと軸上と軸外光束の収差状況のバランスを整えることが可能となり、第1レンズ群を4枚というコンパクトで枚数の少ない構成で達成できる。
本発明の第4の投射用ズームレンズは、第3の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群の縮小側に配される前記負レンズ及び前記正レンズは、拡大側に凸面を向けたメニスカスレンズであることを特徴とするものである。
以下に、第4の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、レンズ3、レンズ4は、それぞれ拡大側に凸面を向けたメニスカスレンズで構成するのが望ましい。このように構成すると、高次収差の発生を小さくし、コントロールしやすくなる。
本発明の第5の投射用ズームレンズは、第3、第4の投射用ズームレンズにおいて、フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみを移動させることを特徴とするものである。
以下に、第5の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、フォーカシングの際に第1レンズ群のみを移動させることで、照明光学系との干渉の可能性を減らすことができる。
本発明の第6の投射用ズームレンズは、第1〜第5の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の各々に少なくとも1枚の非球面レンズが含まれていることを特徴とするものである。
以下に、第6の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第1レンズ群及び第2レンズ群の各々に少なくとも1枚の非球面レンズが含まれていると、小型で広画角にしようとする場合に大きくなる非点収差や像面湾曲、歪曲収差を少ないレンズ枚数で良好に補正することができる。
本発明の第7の投射用ズームレンズは、第1〜第6の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群中の拡大側から2つ目のレンズがプラスティック非球面レンズであることを特徴とするものである。
以下に、第7の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第1レンズ群中の第2レンズは光学樹脂(プラスティック)を材料としてプラスティック非球面レンズとする。このレンズの有効径は他のレンズ群のレンズの有効径よりも大きくなる。そのため、第1レンズ群の第2レンズを全く同じ形状のガラスモールド非球面レンズとした場合と比較して、かなり低コストに抑えることが可能となる。また、第1レンズ群にプラスチックレンズを使用すると好ましいとする理由は、第1レンズ群はランプ等の熱源から離れており温度の影響を受け難い場所であるからであり、第2レンズに使用した理由は、プラスティックレンズはキズが付きやすいので外装表面に露出しないように構成できるためである。
本発明の第8の投射用ズームレンズは、第7の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群中の前記プラスティック非球面レンズは、金型成型したプラスティックモールド非球面レンズであることを特徴とするものである。
以下に、第8の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第1レンズ群中の第2レンズのプラスチック非球面レンズは、金型成形したプラスティックモールド非球面レンズとすることが、非球面レンズを成形しやすく好ましい。
本発明の第9の投射用ズームレンズは、第7、第8の投射用ズームレンズにおいて、前記プラスチック非球面レンズが以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(2) 0.5<d3,E /d3,C <2.0
ただし、d3,C はプラスチック非球面レンズの中心肉厚、d3,E はプラスチック非球面レンズ最外有効部での光軸方向に測った肉厚である。
以下に、第9の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、条件式(2)は、第2レンズの中心肉厚d3,C に対する最外有効部での光軸方向に測った肉厚d3,E の比を規定したものである。
条件式(2)の範囲の上限の2.0、下限の0.5を越えると、周辺環境の温度や湿度変化に伴ってプラスティックレンズの形状や屈折率に変化が生じた場合に、レンズ中心部と周辺部での変化の差が大きくなり、形状精度の低下から光学性能を維持することが困難となる。
条件式(2)の下限値を0.69、さらには0.83とするとより好ましい。
また、上限値を1.5、さらには1.2とするとより好ましい。
本発明の第10の投射用ズームレンズは、第1〜第9の投射用ズームレンズにおいて、前記第2レンズ群の最も縮小側のレンズは縮小側に凹面を向けた負レンズ、前記第3レンズ群の最も拡大側のレンズは拡大側に凸面を向けた正レンズであり、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(3) 0.4<r2,r /r3,f <0.6
ただし、r2,r は第2レンズ群の中で最も縮小側の面の近軸曲率半径、r3,f は第3レンズ群の中で最も拡大側の面の近軸曲率半径である。
以下に、第10の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第2レンズ群の最も縮小側のレンズは縮小側に凹面のある負レンズ、第3レンズ群の最も拡大側のレンズは拡大側に凸面のある正レンズとすることで、照明光学系からDMD等のライトバルブに対して斜入射する照明光を平行化すると共に、ライトバルブからの反射光も投射光学系に対して収束する方向に屈折することで、第2レンズ群の小型化に有利となる。
条件式(3)は、第3レンズ群の中で最も拡大側の面の曲率半径r3,f に対する第2レンズ群の中で最も縮小側の面の曲率半径r2,r の比を規定したものである。条件式(3)の上限の0.6を越えると、第3レンズ群の中で最も拡大側の面の曲率半径r3,f が、隣の面である第2レンズ群の中で最も縮小側の面の曲率半径r2,r と比較して相対的に小さいため、最初の強い光線収束面(第3レンズ群)で発生した収差を隣の光線発散面(第2レンズ群)で相殺することができず、補正が困難となる。反対に条件式(3)の下限の0.4を越えると、第3レンズ群の中で最も拡大側の面の曲率半径r3,f が、隣の面である第2レンズ群の中で最も縮小側の面の曲率半径2,r と比較して相対的に大きいため、最初の光線収束面(第3レンズ群)で発生した収差量より隣の強い光線発散面(第2レンズ群)で発生した収差量の方が大きく、相殺することができず補正が困難となる。
条件式(3)について、下限値を0.43、さらには0.46とすることが収差補正上好ましい。
また、上限値を0.55、さらには0.50とすることがより好ましい。
本発明の第11の投射用ズームレンズは、第1〜第10の投射用ズームレンズにおいて、前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズを有し、かつ、縮小側から順に、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズを有することを特徴とするものである。
以下に、第11の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、第2レンズ群に、最も拡大側に負正の接合レンズ(レンズ21)を配することで、特に倍率の色収差を良好にコントロールできる。また、最も縮小側のレンズは縮小側に凹面を持つ負メニスカスレンズとし、その拡大側に縮小側に強い曲率を持つ正レンズを配置することにより、軸上から軸外までの光束に対し良好な収差状況になるようにコントロールできる。
本発明の第12の投射用ズームレンズは、第1〜第10の投射用ズームレンズにおいて、前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズ、正の単レンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズ、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズにて構成されたことを特徴とするものである。
以下に、第12の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、レンズ21と縮小側に強い曲率を持つ正レンズの間に適切な空気間隔をもって正レンズを配置することにより、コンパクト性と高性能をバランス良く達成しやくなり、好ましい。
本発明の第13の投射用ズームレンズは、第1〜第12の投射用ズームレンズにおいて、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(4) 1.2<|f1 |/fW <1.6
(5) 1.4<f2 /fW <1.8
ただし、fW は広角端における投射距離1.6mでの投射用ズームレンズ全系の焦点距離、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f2 は第2レンズ群の焦点距離である。
以下に、第13の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、条件式(4)は、投射用ズームレンズの広角端(投影距離1.6m)における全系の焦点距離fW に対する第1レンズ群の焦点距離f1 の絶対値の比を規定したものである。条件式(4)の上限の1.6を越えると、第1レンズ群の焦点距離が長くなるため、長いバックフォーカスを確保することが困難となる。反対に条件式(4)の下限の1.2を越えると、第1レンズ群の焦点距離が短くなり、諸収差の補正が困難となる。
条件式(5)は、投射用ズームレンズの広角端(投影距離1.6m)における全系の焦点距離fW に対する第2レンズ群の焦点距離f2 の比を規定したものである。条件式(5)の上限の1.8を越えると、第2レンズ群の焦点距離が長くなるため、諸収差の補正に関しては有利であるが、レンズ全長が長くなると同時に、第1レンズ群の外径が大きくなりコストが高くなってしまう。反対に条件式(5)の下限の1.4を越えると、第2レンズ群の焦点距離が短くなり、諸収差の補正が困難となる。
条件式(4)について、下限値を1.3、さらには1.4とすることが好ましい。
また、上限値を1.55、さらには1.5とすることが好ましい。
条件式(5)について、下限値を1.5、さらには1.55とすることが好ましい。
また、上限値を1.7、さらには1.6とすることが好ましい。
本発明の第14の投射用ズームレンズは、第1〜第13の投射用ズームレンズにおいて、以下の条件式を満足することを特徴とするものである。
(6) 0.2<d17W /f3 <0.4
ただし、d17W は広角端における第2レンズ群の最も縮小側の面と第3レンズ群の最も拡大側の面との面間距離、f3 は第3レンズ群の焦点距離である。
以下に、第14の投射用ズームレンズにおいて上記構成をとる理由と作用を説明すると、条件式(6)は、第3レンズ群の焦点距離f3 に対する広角端における第2レンズ群の最も縮小側の面と第3レンズ群の最も拡大側の面との面間距離d17W の比を規定したものである。ライトバルブから投射光学系へ光線が入射する際、フィールドレンズである第3レンズ群から第2レンズ群の瞳位置へ入射するよう設計することが望ましい。これは、照明光学系からの光量の損失をできるだけ少なくし、スクリーン上の明るさを少しでも確保したいためである。本発明では、変倍時に第2レンズ群が移動してしまうため、前記条件を常に満足することは難しいが、著しい変化は避けた方が照度ムラも目立たないため望ましい。つまり、条件式(6)の上限の0.4を越えると、望遠端において第3レンズ群からの光束に対する第2レンズ群の瞳位置が遠すぎるため照度ムラを生じやすい。反対に条件式(6)の下限の0.2を越えると、広角端において第3レンズ群からの光束に対する第2レンズ群の瞳位置が近すぎるため、これも照度ムラを生じやすい。
条件式(6)について、下限値を0.25、さらには0.30とするとより好ましい。
また、上限値を0.37、さらには0.34とするとより好ましい。
また、上述の各々の投射用ズームレンズは、それぞれの構成を同時に満足することで、小型化、高性能化、広角化等に有利となる。
また、上述の投射用ズームレンズは、ライトバルブと、そのライトバルブに投写用の照明光を照射する照明光学系と、その照明光の中そのライトバルブにより反射された有効光を投影像として拡大側に拡大投射する投射用ズームレンズとを備えたプロジェクタ装置に用いることが好ましい。それにより、プロジェクタ装置の小型化、高性能化等に有利となる。
本発明によれば、DMD等のライトバルブからの画像を拡大投影するのに適した投射用ズームレンズが得られる。また、全長の短い投射用ズームレンズが得られる。さらにまた、光学性能を確保しつつ広角投射を可能にし得るコンパクトな投射用ズームレンズが得られる。さらには、コンパクトなプロジェクタ装置を得ることができる。
以下に、本発明の投射用ズームレンズとそれを用いたプロジェクタ装置の実施例を説明する。
まず、図1に、DMDをライトバルブとして採用したプロジェクタ装置の概略構成を示してある。このプロジェクタ装置1は、光変調器であるDMD2と、このDMD2に投影用の照明光11を照射する照明光学系(照明システム)3と、DMD2により反射された有効光(投影光)12をスクリーン9に拡大投射する投射用ズームレンズ5とを備えている。なお、DMD2の直前に配置された平行平板Cは、DMD2のカバー透明部材である。
図1に示したプロジェクタ装置1は、単板式のビデオプロジェクタであり、照明システム3は、ハロゲンランプ等の白色光源6と、円盤型の回転色分割フィルタ7とを備えている。このため、DMD2には、赤、緑、青の3原色の照明光が時分割で照射される。そして、それぞれの色の光が照射されるタイミングで、個々の画素に対応するDMD2の素子(デジタルミラー)を制御することにより、カラー画像が表示される。照明光学系3は、さらに、種々のプロジェクタ装置の配置あるいは構成に対応して、光源6からの照明光11をDMD2に照射するためのコンデンサレンズ8a、対物光学系8b、ミラー4等が必要に応じて配置される。
DMD2は、照明光11の反射方向を変えて画像を生成する複数の素子(デジタルミラー)を備えた光変調器であり、DMD2を採用したプロジェクタ装置1においては、DMD2の法線と投射用ズームレンズ5の光軸とが一致していると、イメージサークルが小さくなり、投射用ズームレンズ5の径を小さくできる。それと共に、有効光及び無効光の分離が容易となる。したがって、照明システム3からDMD2に対する入射角度は限られており、照明システム3の光軸と投射用ズームレンズ5の光軸とがほとんど同一方向になる。このため、照明システム3の影響を受けないようにするには、投射用ズームレンズ5のバックフォーカス(第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔)はある程度長くする必要がある。また、有効な投影光12を無効な光と分離するためには、投射用ズームレンズ5の第2レンズ群G2のDMD2側に位置する最終レンズの径は十分に小さくする必要がある。これらの条件を満たすように、本実施例のプロジェクタ装置1の投射用ズームレンズ5は設計されている。
投射用ズームレンズ5は、スクリーン9側(拡大側)からライトバルブ2側(縮小側)に順に、変倍時とフォーカス時に移動する負屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力で変倍時に移動する第2レンズ群G2、正の屈折力で変倍時に固定の第3レンズ群G3とで構成されている。変倍時には、第1レンズ群G1がコンペンセータとなり、第2レンズ群G2がバリエータとなる。
図2に、図1のプロジェクタ装置1に用いられている実施例1の投射用ズームレンズ5の光軸を含む断面図を示す。図2(a)は広角端、図2(b)は中間状態、図2(c)は望遠端でのレンズ断面図である。
実施例1の投射用ズームレンズは、図2に示すように、スクリーン側(拡大側)からライトバルブの表示面I側(縮小側)へ順に、変倍時とフォーカス時に移動する負屈折力の第1レンズ群G1、正の屈折力で変倍時に移動する第2レンズ群G2、正の屈折力で変倍時に固定の第3レンズ群G3とで構成されており、広角端から望遠端への変倍をする際に、第1レンズ群G1は、一旦縮小側に移動後反転して拡大側に移動し、広角端時投射距離d0 =1.6mの状態で、広角端と望遠端で同じ位置となる。第2レンズ群G2は拡大側へ単調に移動し、第3レンズ群G3は固定している。フォーカシングは第1レンズ群G1のみの移動で行う。
拡大側から順に、第1レンズ群G1は、拡大側に凸面を向けた3枚の負メニスカスレンズと、拡大側に凸面を向けた正メニスカスレンズとの4枚のレンズからなり、第2レンズ群G2は、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズと、拡大側に凹面を向けた正メニスカスレンズと、両凸正レンズと、拡大側に凸面を向けた負メニスカスレンズとの5枚のレンズからなり、第3レンズ群G3は凸平正レンズ1枚からなる。
非球面は、第1レンズ群G1の拡大側から2番目の負メニスカスレンズの両面、第2レンズ群G2の接合レンズの最も縮小側の面、縮小側の両凸正レンズの両面の5面に用いている。
以下に、上記実施例の数値データを示すが、記号は上記の外、fは全系焦点距離、FNOはFナンバー、ωは投射最大半画角、Dp は投射用ズームレンズの縮小側瞳位置(DMD反射面r22からの距離)、φp は投射用ズームレンズの縮小側瞳直径、WEは広角端、STは中間状態、TEは望遠端、r1 、r2 …は各レンズ面の曲率半径、d1 、d2 …は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数、a1 、a2 …は各レンズ面の最大有効半径である。d0 は投影距離で、スクリーンから第1面までの距離である。なお、非球面形状は、xを光の進行方向を正とした光軸とし、yを光軸と直交する方向にとると、下記の式にて表される。
x=(y2 /r)/[1+{1−(K+1)(y/r)2 1/2
+A4 4 +A6 6 +A8 8 +A1010
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10はそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数である。

実施例1
1 = 34.83 d1 = 2.5 nd1 =1.72916 νd1 =54.7 a1 =19.44
2 = 17.58 d2 = 6.3 a2 =15.36
3 = 665.83(非球面) d3 = 2.5 nd2 =1.52542 νd2 =55.8 a3 =15.20
4 = 69.18(非球面) d4 = 3.2 a4 =14.33
5 = 166.23 d5 = 1.8 nd3 =1.48749 νd3 =70.2 a5 =14.05
6 = 17.41 d6 = 7.1 a6 =12.23
7 = 25.87 d7 = 3.9 nd4 =1.84666 νd4 =23.8 a7 =12.25
8 = 42.17 d8 = (可変) a8 =11.66
9 = 65.32 d9 = 2.0 nd5 =1.69895 νd5 =30.1 a9 = 9.20
10= 15.24 d10= 6.8 nd6 =1.80610 νd6 =40.7 a10= 9.05
11= -138.75(非球面) d11= 1.75 a11= 8.77
12= -48.58 d12= 3.0 nd7 =1.51742 νd7 =52.4 a12= 8.72
13= -22.84 d13= 4.25 a13= 8.76
14= 130.51(非球面) d14= 3.7 nd8 =1.58313 νd8 =59.5 a14= 7.50
15= -22.58(非球面) d15= 0.2 a15= 7.57
16= 45.37 d16= 1.3 nd9 =1.84666 νd9 =23.8 a16= 7.40
17= 16.53 d17= (可変) a17= 7.23
18= 35.00 d18= 20.0 nd10=1.51680 νd10=64.2 a18=15.00
19= ∞ d19= 0.5 a19=15.00
20= ∞ d20= 3.0 nd11=1.48749 νd11=70.4 a20=15.00
(DMDカバーガラス)
21= ∞ d21= 0.483 a21=15.00
22= ∞
(DMD反射面)
非球面係数
第3面
K = -998.9996
4 = 1.0275 ×10-4
6 = -3.4111 ×10-7
8 = 1.0817 ×10-9
10= -2.0312 ×10-12
第4面
K = 17.8901
4 = 8.7572 ×10-5
6 = -3.4237 ×10-7
8 = 5.8772 ×10-10
10= -2.2013 ×10-12
第11面
K = -9.2787
4 = 4.4718 ×10-5
6 = 5.9094 ×10-8
8 = 2.5226 ×10-10
10= -3.8522 ×10-13
第14面
K = 43.7802
4 = -8.1119 ×10-6
6 = -2.8538 ×10-8
8 = 9.7309 ×10-11
10= -3.2634 ×10-12
第15面
K = 0.0024
4 = 4.3557 ×10-7
6 = -3.3543 ×10-8
8 = -2.4506 ×10-10
10= -1.4521 ×10-12
ズームデータ
WE ST TE
f (mm) 18.41 20.16 22.09
NO 2.61 2.75 2.91
ω (°) 38.3 35.8 33.3
0 1600.000 1600.243 1600.000
8 13.427 10.656 8.118
17 21.720 24.248 27.029
p -55.14 -61.83 -70.22
φp 21.06 22.38 24.03 。
以上の実施例1の投射距離1.6m(広角端でのズームレンズ射出面頂から投影像面までの距離)のときの収差図を図3に示す。この収差図において、(a)は広角端、(b)は中間状態、(c)は望遠端における球面収差、非点収差、歪曲収差、倍率色収差を示す。各図中、“FIY”はDMD反射面での最大像高を示す。
実施例1の投射用ズームレンズにおける条件式(1)〜(6)の値を示す。
(1) Δd/|f1 |=0.009
(1−1) dA/Δd =2.0
(2) d3,E /d3,C =1.030
(3) r2,r /r3,f =0.472
(4) |f1 |/fW =1.455
(5) f2 /fW =1.572
(6) d17W /f3 =0.322
図1の構成において、ライトバルブとしてDMDを用いている。そのライトバルブでの画像サイズは、対角長が29.0mmの長方形状である。
なお、実施例1の第1レンズ群はG1、拡大側より順に、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面レンズ、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズから構成したものであるが、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面を有するレンズの組み合わせに代えて、屈折率1.68以上のガラス材料で成形した非球面レンズ1枚に置き換えても、収差補正を行いつつコンパクト化できる。
したがって、本発明の第3の投射用ズームレンズの、
拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、
投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線とライトバルブからの反射光線が透過し、
前記第1レンズ群は、拡大側より順に、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面レンズ、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズから構成されることを特徴とする投射用ズームレンズ、
に代えて、
拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群を有し、
投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線とライトバルブからの反射光線が透過し、
前記第1レンズ群は、拡大側より順に、屈折率1.68以上のガラス材料で成形した非球面レンズ、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズから構成されることを特徴とする投射用ズームレンズ、
として構成してもよい。
本発明の実施例1の投射用ズームレンズを用い、DMDをライトバルブとして採用したプロジェクタ装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1の投射用ズームレンズの広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)での光軸を含む断面図である。 実施例1の投射用ズームレンズの広角端(a)、中間状態(b)、望遠端(c)での収差図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
C…DMDのカバー透明部材
I…ライトバルブの表示面(像面)
1…プロジェクタ装置
2…DMD
3…照明光学系(照明システム)
4…ミラー
5…投射用ズームレンズ
6…白色光源
7…回転色分割フィルタ
8a…コンデンサレンズ
8b…対物光学系
9…スクリーン
11…照明光
12…有効光(投影光)

Claims (16)

  1. 拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群とからなり
    投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
    前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線と前記ライトバルブからの反射光線を透過し、
    フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみが移動し、
    前記第2レンズ群の最も縮小側のレンズは縮小側に凹面を向けた負レンズ、前記第3レンズ群の最も拡大側のレンズは拡大側に凸面を向けた正レンズであり、
    以下の条件式を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
    (1) 0.003<Δd/|f1 |<0.030
    (3) 0.4<r 2,r /r 3,f <0.6
    ただし、f1 は第1レンズ群の焦点距離、Δdは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の最大移動量、r 2,r は第2レンズ群の中で最も縮小側の面の近軸曲率半径、r 3,f は第3レンズ群の中で最も拡大側の面の近軸曲率半径である。
  2. 前記第1レンズ群は、前記広角端から望遠端への変倍に際して縮小側に移動後拡大側に移動し、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1記載の投射用ズームレンズ。
    (1−1) 1.7<dA/Δd≦2.0
    ただし、dAは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の全移動量である。
  3. 記第1レンズ群は、拡大側より順に、拡大側に凸面を向けた負のメニスカスレンズ、非球面レンズ、拡大側よりも縮小側に絶対値の大きい曲率を持つ負レンズ、縮小側よりも拡大側に絶対値の大きい曲率を持つ正レンズから構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の投射用ズームレンズ。
  4. 前記第1レンズ群の縮小側に配される前記負レンズ及び前記正レンズは、拡大側に凸面を向けたメニスカスレンズであることを特徴とする請求項3記載の投射用ズームレンズ。
  5. フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみを移動させることを特徴とする請求項3又は4記載の投射用ズームレンズ。
  6. 前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の各々に少なくとも1枚の非球面レンズが含まれていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
  7. 前記第1レンズ群中の拡大側から2つ目のレンズがプラスティック非球面レンズであることを特徴とする請求項1から6の何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
  8. 前記第1レンズ群中の前記プラスティック非球面レンズは、金型成型したプラスティックモールド非球面レンズであることを特徴とする請求項7記載の投射用ズームレンズ。
  9. 前記プラスチック非球面レンズが以下の条件式を満足することを特徴とする請求項7又は8記載の投射用ズームレンズ。
    (2) 0.5<d3,E /d3,C <2.0
    ただし、d3,C はプラスチック非球面レンズの中心肉厚、d3,E はプラスチック非球面レンズ最外有効部での光軸方向に測った肉厚である。
  10. 前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズを有し、かつ、縮小側から順に、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズを有することを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
  11. 前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズ、正の単レンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズ、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズにて構成されたことを特徴とする請求項1からの何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
  12. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群が以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から11の何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
    (4) 1.2<|f1 |/fW <1.6
    (5) 1.4<f2 /fW <1.8
    ただし、fW は広角端における投射距離1.6mでの投射用ズームレンズ全系の焦点距離、f1 は第1レンズ群の焦点距離、f2 は第2レンズ群の焦点距離である。
  13. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1から12の何れか1項記載の投射用ズームレンズ。
    (6) 0.2<d17W /f3 <0.4
    ただし、d17W は広角端における第2レンズ群の最も縮小側の面と第3レンズ群の最も拡大側の面との面間距離、f3 は第3レンズ群の焦点距離である。
  14. 拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群とからなり、
    投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
    前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線と前記ライトバルブからの反射光線を透過し、
    フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみが移動し、
    前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズを有し、かつ、縮小側から順に、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズを有し、
    以下の条件式を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
    (1) 0.003<Δd/|f 1 |<0.030
    ただし、f 1 は第1レンズ群の焦点距離、Δdは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の最大移動量である。
  15. 拡大側より順に、負の屈折力の第1レンズ群、正の屈折力の第2レンズ群、正の屈折力の第3レンズ群からなり、
    投影像を一定の位置にフォーカスした場合の広角端から望遠端への変倍に際し、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群が移動し、前記第3レンズ群は固定であり、
    前記第3レンズ群はライトバルブの前面に配置され、ライトバルブを照明する照明光学系からの入射光線と前記ライトバルブからの反射光線を透過し、
    フォーカシングに際して、前記第1レンズ群のみが移動し、
    前記第2レンズ群が、拡大側から順に、負レンズ、正レンズの順で接合された接合レンズ、正の単レンズ、拡大側よりも縮小側が絶対値の大きい曲率を持つ正レンズ、縮小側に凹面を向けた負メニスカスレンズにて構成され、
    以下の条件式を満足することを特徴とする投射用ズームレンズ。
    (1) 0.003<Δd/|f 1 |<0.030
    ただし、f 1 は第1レンズ群の焦点距離、Δdは投影像を一定の位置にフォーカスして広角端から望遠端まで変化させたときの第1レンズ群の最大移動量である。
  16. ライトバルブと、前記ライトバルブに投写用の照明光を照射する照明光学系と、前記照明光の中前記ライトバルブにより反射された有効光を投影像として拡大側に拡大投射する投射用ズームレンズとを備え、前記投射用ズームレンズとして請求項1から15の何れか1項記載の投射用ズームレンズを用いたことを特徴とするプロジェクタ装置。
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