JP4601405B2 - ハイドロフォーミングシミュレーションシステム及びハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム - Google Patents

ハイドロフォーミングシミュレーションシステム及びハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ハイドロフォーミングによる成形結果を有限要素法を用いてシミュレーションするハイドロフォーミングシミュレーションシステム及びハイドロフォーミングシミュレーション用プログラムに関し、コンピュータによる有限要素解析技術の分野に属する。
従来、サスペンションメンバやエンジンクレードル等の自動車用の部材などは、ハイドロフォーミングと呼ばれる方法により成形されることがある。このハイドロフォーミングは、ブランクとしての中空の管材を金型内部に収容すると共に、該管材に流体による内圧を加え、管材を金型の内面形状に沿うように変形させることにより、管材を所定の製品形状に成形する技術である。そして、このようなハイドロフォーミングによって、複雑な形状の成形が可能であるだけでなく、部品点数の削減や、溶接等の加工工程の削減をして生産性の向上を図ることができ、さらに、製品の軽量化や強度向上を図ることができる。
一般的に、ハイドロフォーミングによる成形プロセスは、設計された製品形状を試作、検証した後、これを量産するための金型を設計、製作し、次いでこの金型を用いて製品を試作し、OKであれば量産に移行する、というプロセスを経ることになるが、このようなプロセスにおいては、金型を用いた製品の試作の段階で、しわ、われ等の欠陥の発生が判明することがあり、この場合、製品の設計形状の見直しから金型の修正、試作まで、再度上記プロセスを実行しなければならないことになり、多大なコストと時間を費やすことになる。
このような実情に対し、近年、製品設計の段階、或は金型設計の段階で、成形結果をシミュレーションし、金型製造前のできるだけ早い段階で欠陥の発生を予測し、事前にその対策をとることにより上記のような多大な無駄を回避することがおこなわれており、そのようなシミュレーションシステムとして各種のものが提供されている。
例えば非特許文献1に開示されたハイドロフォーミングのシミュレーションシステムは、有限要素法を用いたものである。これによると、まず適当な管状のブランクについて有限要素分割した解析モデルを作成すると共に、金型やブランクを拘束するための部材などをモデル化した後、ブランクに内圧を加えるようにして、各時間ステップ毎に解析を行う。このとき、各時間ステップ毎に解析モデルの各要素の応力、歪、厚み等を算出し、しわやわれ等の欠陥の発生を評価する。
「プレス技術」、日刊工業新聞社出版、平成15年7月1日発行、第41巻、第7号、P.28〜33
ところで、上記特許文献1に記載のシステムは、試行錯誤的に作成したブランクを解析に使用するというもので、適当なブランク形状を得るという目的のためには、試行錯誤を繰り返さなくてはならないという問題がある。さらに、ブランクや金型等、成形に携わる多くの部材についてモデル化しなければならないので、モデル化の作業が煩雑となると共に、計算量が膨大となり、このような解析作業をブランク形状に応じた試行錯誤で繰り返すことは大変な手間が掛かることになる。
本発明は、有限要素法を用いたハイドロフォーミングシミュレーションに関する以上のような実情に鑑み、ブランクの最適形状を迅速かつ容易に求めることができ、解析作業を簡素化することができるシステムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明は、管材をブランクとするハイドロフォーミングの結果を有限要素法を用いてシミュレーションするシステムであって、製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられていると共に、上記処理装置は、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成手段と、該作成手段により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段と、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段と、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段と、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段と、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段とを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載のシステムにおいて、要素回転手段は、要素中心の法線ベクトルと要素中心を通ってXθ平面に直交するXθ平面直交ベクトルとを作成し、上記要素中心の法線ベクトルが上記Xθ平面直交ベクトルに一致するように各要素を回転させることを特徴とする。
さらに、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載のシステムにおいて、展開モデル作成手段は、回転手段で回転された各要素をXθ平面上に投影させた状態で、要素回転前の解析モデルで同一節点を共有していた節点同士に各節点間距離に応じた引っ張り荷重を設定し、この引っ張り荷重により解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が引っ張り荷重の釣合を保ちながら一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、各要素を変形させることを特徴とする。
一方、請求項4に記載の発明は、上記請求項1から請求項3のいずれかに記載のシステムにおいて、展開モデル作成手段で作成した平面展開モデルの各要素についてそれぞれの変形に応じた応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを求める演算手段を有し、該演算手段により得られた各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを座標変換手段により得られた管材に反映させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項4に記載のシステムにおいて、平面展開モデルにおける各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを製品形状に反映させるマッピング手段を有することを特徴とする。
一方、請求項6に記載の発明は、製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられ、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成機能を有するコンピュータに用いられ、管材をブランクとする成形の結果を有限要素法を用いてシミュレーションするためのプログラムであって、該コンピュータを、上記解析モデル該作成機能により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段として機能させることを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられたコンピュータに用いられ、管材をブランクとする成形の結果を有限要素法を用いてシミュレーションするためのプログラムであって、該コンピュータを、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成手段、該作成手段により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段として機能させることを特徴とする。
一方、請求項8に記載の発明は、上記請求項6または請求項7に記載のプログラムにおいて、コンピュータを、展開モデル作成手段で作成した平面展開モデルの各要素についてそれぞれの変形に応じた応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを求める演算手段として機能させ、該演算手段により得られた各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを座標変換手段により得られた管材に反映させること特徴とする。
そして、請求項9に記載の発明は、上記請求項8に記載のプログラムにおいて、コンピュータを、平面展開モデルにおける各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを製品形状に反映させるマッピング手段として機能させることを特徴とする。
まず、請求項1〜3に記載の発明によれば、まず、管材の設計データを有限要素分割したxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する。そして、この解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記各要素の各要素の座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する。次に、各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値として、つまり回転角度θを直交座標系のパラメータとして扱うことにより、この直交Xθr座標系では筒状の解析モデルがr座標に応じた所定の凹凸を有する平面形状に展開されることになる。
そして、直交Xθr座標系における解析モデルの各要素をXθ平面に平行になるようにその中心周りに回転させる。次に、要素回転前の解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させることによって、ワンステップで解析モデルの平面展開モデルを作成することができる。
さらに、直交Xθr座標系における上記平面展開モデルの各要素を、Xθr極座標系に逆変換して、つまり回転角度θを極座標系のパラメータとして扱うことにより、所定の管材形状が得られることになる。このとき得られた管材形状(径及び長さ)が、製品形状を成形するために最適となるブランク形状となり、従来のようにブランク形状についての試行錯誤が不要となる。
また、上記平面展開モデル作成時に、X軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件を付加したことによって、座標逆変換手段により直交Xθr座標系の平面展開モデルをXθr極座標系に変換した際に、面が離れたり重なったりせずに適正な管材形状を生成させることができる。
このように、本発明によれば、製品形状からブランクの形状をワンステップで求めることができるので、金型等の外部の部材についてモデル化する必要がなくなると共に、計算量が少なくなって、解析作業の簡素化及び高速化を実現することができる。
また、各要素を回転させるときには、具体的には請求項2に記載の発明のように、まず、要素中心の法線ベクトルと要素中心を通ってXθ平面に直交するXθ平面直交ベクトルとを作成し、上記要素中心の法線ベクトルが上記Xθ平面直交ベクトルに一致するように各要素を回転させることによって、各要素をXθ平面に平行にすることができる。
そして、応力の釣り合いを保ちながら各要素を変形させるときは、請求項3に記載の発明のように、回転後の各要素をXθ平面に投影させた状態で、要素回転前の解析モデルで同一節点を共有していた節点同士に各節点間距離に応じた引っ張り荷重を設定し、この引っ張り荷重により解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が引っ張り荷重の釣合を保ちながら一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、各要素を変形させることができる。
一方、請求項4に記載の発明によれば、各要素の応力、歪、又は厚みの状態を演算し、これを上記請求項1に記載の発明により得られた管材形状に反映させることによって、成形の際にわれやしわ等の欠陥が生じうる箇所を特定することができる。ここで、応力や歪が大きい箇所、又は厚みの変化(板厚減少率)が大きい箇所は、成形の際にわれやしわ等が生じる可能性があるので、応力、歪、又は厚みの状態に基いて、ブランクの板厚を加減するなどの設計変更を行ったり、演算された応力、歪、又は厚みによってはわれやしわ等が生じない材料を選択するなどの対策を立てることができる。また、管材に突起を形成する場合などにおいては、突起の高さの限度等を検証することができる。
さらに、請求項5に記載の発明によれば、各要素の応力、歪、又は厚みの状態を製品形状に反映させることによって、製品形状におけるわれやしわ等が生じうる箇所を特定することができる。
一方、請求項6、7に記載の発明は、上記請求項1に記載のシステムのプログラムに対応するもので、請求項6は、既存のプログラムとして解析モデル作成機能が予めインストールされたコンピュータを、要素座標変換手段、解析モデル展開手段、要素回転手段、展開モデル作成手段、及び座標逆変換手段として機能させるように構成され、請求項7は、解析モデル作成機能を有しないコンピュータを、解析モデル作成手段、要素座標変換手段、解析モデル展開手段、要素回転手段、展開モデル作成手段、及び座標逆変換手段として機能させるように構成されており、いずれのプログラムにおいても請求項1に記載のシステムと同様の作用が得られる。
また、請求項8、9に記載の発明は、上記請求項4、5に記載のシステムのプログラムに対応するもので、それぞれ請求項4、5に記載のシステムと同様の作用が得られる。
次に、本発明に係るシミュレーションシステムについて説明する。
図1は、このシステムの中心となるコンピュータの構成を示すもので、このコンピュータ10は、中央処理装置11と、各種条件の設定やシステムの制御等に用いられる入力装置12と、記録媒体20からのデータ読み込み装置13と、プログラム記録部14a及びデータファイル記録部14bが設けられた記録装置14と、入力画面や計算結果等を表示する表示装置15と、計算結果等を印刷する印刷装置16とを有する。
上記記録装置14のプログラム記録部14aには、図2に示すように、メインプログラムと複数のサブプログラムとが記録され、サブプログラムとしては、解析モデル作成サブプログラム、解析用基礎データ作成サブプログラム、解析用データ作成プログラム、解析計算サブプログラム、マッピング処理サブプログラム、及び描画サブプログラムが記録されている。
また、上記記録装置14のデータファイル記録部14bには、図3に示すように、解析モデルデータファイルと、解析用基礎データファイルと、材料属性データファイルと、解析用データファイルと、解析結果データファイルとが記録されるようになっている。
これらのデータファイルのうち、解析モデルデータファイルは、一部を図4に示すような解析対象製品を有限要素分割してなる解析モデルについての各種のデータを記録したテーブルで構成され、このうち、図5に示す要素構成テーブルは、各要素E1、E2…に対してこれを構成する節点番号N1、N2…をそれぞれ記録し、例えば図4に示す要素E1の場合は、4節点N1、N2、N5、N4で構成されていることを示している。また、図6に示す節点座標テーブルは、図5のテーブルに記録された各要素E1、E2…を構成する各節点N1、N2…のx座標、y座標、z座標と後述する座標系番号とをそれぞれ記録するようになっている。
また、解析用基礎データファイルは、解析計算に先立ち、予め計算され或は設定された各種のデータを記録したテーブルで構成されている。
図7に示す節点構成テーブルは、前述の解析モデルデータファイルに含まれる要素構成データを図5のテーブルから読み出し、各節点を構成する要素、即ち当該節点を取り囲む要素の番号E1、E2…を記録するようになっている。例えば図4の節点N5については、これを取り囲む節点の番号E1〜E4が記録される。
図8の円筒座標系定義用テーブルは、製品形状を構成する各部を複数の座標系に分割し、該座標系が円筒又は曲がり円筒のいずれかの形状である旨と、その円筒又は曲がり円筒の始点、終点、及び第3点のx座標、y座標、z座標がそれぞれ記録されている。これは、製品形状によっては予め折り曲げられたブランクに対してハイドロフォーミングを施すことがあるため、これを円筒及び曲が円筒で近似して、後述する座標変換を行うのである。例えば図9は、製品形状の基礎となる円筒及び曲がり円筒の組合せを仮想的に示したもので、円筒又は曲がり円筒ごとに順次座標系番号1、2…を設定している。なお、この例によると、円筒座標系定義用テーブルには、座標系番号1、3、5においては円筒、座標系番号2、4、6においては曲がり円筒の旨が記録される。そして、図6の節点座標テーブルに、各節点が属する座標系番号が記録されることになる。また、各座標系の境界に位置する節点については、2つの座標系を共有することになるが、いずれの座標系番号を記録してもよく、例えば若い方の座標系番号を記録するようにすればよい。
そして、座標系ごとに求められた中心軸(X軸)に基いて座標変換を行うことになる。即ち、図10(a)に示すような円筒座標系の場合は、製品形状の基礎となる仮想的に設定した円筒の長手方向両端の円筒中心をそれぞれ始点及び終点とし、始点と終点とを結ぶ円筒中心軸をX軸とする。一方、始点を通ってX軸に直交するY軸上には第3点を設定する。そして、要素Epにおける節点Npの座標を、X軸上の始点からの距離Xp、XY平面からのX軸回りの回転角度θp、X軸からの垂直方向の距離rpで表すようにする。なお、X軸と第3点とで決まる平面がθ=0となる平面である。
一方、図10(b)に示すように、曲がり円筒座標系のときは、製品形状の基礎となる仮想的に設定した曲がり円筒の長手方向両端の円筒中心をそれぞれ始点及び終点とすると共に、始点を通って円筒に直交するY軸を設定し、Y軸上の第3点を円弧中心として始点を終点とを結ぶ円弧をX軸とする。そして、要素Eqにおける節点Nqの座標を、X軸上の始点からの距離Xq、XY平面からX軸回りの回転角度θq、X軸からの垂直方向の距離rqで表すようにする。なお、上記円筒と同様にX軸と第3点とで決まる平面がθ=0となる平面である。
図11に示す節点座標テーブルは、上記座標系ごとに算出された各節点N1、N2…のX座標、θ座標、r座標を記録するようになっている。
図12に示す要素中心座標テーブルは、各要素の中心座標を記録するようになっている。即ち、図5の要素構成テーブルにより例えば要素E1を構成する節点N1、N2…を読み出すと共に、図6の節点座標テーブルからこれらの節点N1、N2…のX座標、θ座標、r座標を読み出し、これら節点のX座標、θ座標、r座標のそれぞれの平均座標が当該要素E1の中心座標として記録される。
図13に示す要素ベクトルテーブルは、各要素についての法線ベクトル(以下、「要素ベクトル」という)VE1、VE2…のX成分、θ成分、r成分を記録するようになっている。
この要素ベクトルVE1、VE2…の算出方法を例えば図14に示す要素E1について説明すると、まず、Xθrを3方向の直交軸とした直交Xθr座標系を設定する。そして、図5の要素構成テーブルから要素E1が節点N1、N2、N5、N4で構成されることを読み出すと共に、これらの節点N1、N2、N5、N4のX座標、θ座標、r座標を図11の節点座標テーブルから読み出し、これらの座標データに基づき、要素E1を平面としたときの該要素E1の傾きを求める。そして、図13の要素中心座標テーブルから各要素の中心座標を読み出し、要素中心でその平面に直交する方向の単位ベクトルのX成分、θ成分、r成分を求め、これらの成分を有するベクトルを要素E1の要素ベクトルVE1とする。
図15に示す要素回転軸ベクトルテーブルは、後述する要素回転の際の回転軸となる回転軸ベクトルのX成分、θ成分、r成分を各要素ごとに記録するようになっている。
この回転軸ベクトルVSE1、VSE2…の算出方法を図16に基づいて説明すると、まず、図12の要素中心座標テーブルから各要素の中心座標を読み出し、この中心座標を通りXθ平面に直交するXθ平面直交ベクトルVrを生成する。そして、図13の要素ベクトルテーブルから要素ベクトルVE1、VE2…を読み出し、上記Xθ平面直交ベクトルVrと要素ベクトルVE1、VE2…とで決定される平面Rを定義する。次に、中心座標を通り上記平面Rに直交する単位ベクトルを要素回転軸ベクトルVSE1、VSE2…として、該ベクトルVSE1、VSE2…のX成分、θ成分、r成分が各要素ごとに図15の要素回転軸ベクトルテーブルに記録される。
図17に示す要素回転角度テーブルは、要素ベクトルVE1、VE2…を要素中心回りに回転させたときに、上記Xθ平面直交ベクトルVrに一致するために必要な回転角度ωを各要素ごとに記録するようになっている。
図18の分離要素構成テーブルは、番号ES1、ES2…を付した回転後の各要素(分離要素)において、各分離要素を構成する各節点に番号NS1、NS2…を付し、各分離要素ごとにこれを構成する節点番号NS1、NS2…を記録するようになっている。つまり、要素回転により各要素は分離し、これに伴って節点N1、N2…は分離するので、この分離した後の要素を構成する節点番号NS1、NS2…が記録される。
図19の元節点−分離要素の節点テーブルは、分離要素の節点NS1、NS2…が、要素回転前の節点N1、N2…(元節点)のいずれに対応するかを示したテーブルであって、要素回転前の元節点N1、N2…ごとに要素回転前に共有していた分離要素の節点番号NS1、NS2…を記録するようになっている。なお、各節点N1、N2…に対応する分離要素の節点NS1、NS2…の数は、有限要素分割の結果に応じて増減する。
図20の分離要素の節点座標テーブルは、分離要素の節点NS1、NS2…ごとにX座標、θ座標、r座標を記録するようになっている。
図21の拘束条件テーブルは、後述する解析計算に際して解析モデルの位置決めをするために指定した2つ以上の節点番号NA、NB…が記録されている。
図22の材料特性テーブルは、解析対象の製品に関するデータ、即ち当該材料のヤング率、ポアソン比、降伏応力等の解析に必要なデータを記録するようになっている。
図23の解析結果テーブルは、解析計算による分離要素変形後の各節点NS1、NS2…のX座標、θ座標、r座標をそれぞれ記録するようになっている。
図24の応力、歪、厚みテーブルは、分離要素の変形に基いて計算された応力、歪、厚みが記録されている。この計算においては、図22の材料特性テーブルのヤング率やポアソン比等のデータが適宜用いられる。
次に、当該システムの作用を、上記記録装置14のプログラム記録部14aに記録されているメインプログラムの動作を示す図25のフローチャートに従って説明する。
まず、プロセスP1として、図1に示すコンピュータ10のデータ読込み装置13により、記録媒体20から解析対象の製品のCADデータを読み込む。このとき、コンピュータ10の表示装置15には、図26に示すように、当該製品の全体形状を表示した画面15aが表示される。
次に、プロセスP2として、上記プログラム記録部14aに記録されている解析モデル作成サブプログラムにより、上記CADデータに基づいて当該製品の形状を有限要素分割した解析モデルが作成される。このとき、図27の画面15bに示すようなxyz座標系の解析モデルが表示される。ここでの解析モデルは、円筒形状を基本として中間部に突起を有する形状である。そして、各要素を構成する節点番号N1、N2…を図5の要素構成テーブルに書き込み、各節点のx座標、y座標、z座標を図6の節点座標テーブルに書き込む。
次に、プロセスP3として、上記プログラム記録部14aに記録されている解析用基礎データ作成サブプログラムにより、上記解析モデルについての解析用基礎データが作成される。
ここで、この解析用基礎データ作成サブプログラムの動作を図28に示すフローチャートに従って説明する。
まず、プロセスP21で、解析モデル作成処理により得られた節点の要素構成データを図5の要素構成テーブルから読み出し、各節点N1、N2…を取り囲む要素の番号E1、E2…を図7の節点構成テーブルに書き込む。
次に、プロセスP22で、円筒座標系定義用テーブルを作成する。即ち、解析モデルを円筒及び曲がり円筒の座標系の組合せで定義し、各座標系毎に、円筒座標系及び曲がり円筒座標系のいずれかである旨、始点、終点、第3点のx座標、y座標、z座標を図8の円筒座標系定義用テーブルに書き込む。さらに、図6の節点座標テーブルに、各節点の属する座標系番号1、2…を書き込む。
そして、プロセスP23で、各節点のxyz座標をXθr極座標に変換した節点座標テーブルを生成する。即ち、図8の円筒座標系定義用テーブルから、円筒形状では始点と終点とを結ぶX軸、曲がり円筒形状では第3点を円弧中心として始点と終点とを結ぶX軸を定義し、各節点について、座標系番号ごとに設定されたX軸上の原点からの距離Xと、中心軸X回りの回転角度θと、X軸からの垂直方向の距離rとを各成分とする座標を求め、図11の節点座標テーブルに書き込む。このとき、図27で示した解析モデルの座標系をxyz座標系からXθr極座標系に変換することができ、例えば解析モデル上の任意の点kをxyz座標系の座標(x,y,z)、及びXθr極座標系の座標(X,θ,r)の2通りで表示できることになる。
次に、プロセスP24で、節点の座標データを図11の節点座標テーブルから読み出し、要素を構成する節点の座標の平均座標を算出し、この平均座標を要素の中心座標として、これらのX座標、θ座標、r座標を図12の要素中心座標テーブルに書き込む。
一方、プロセスP25として、X軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系を設定する。そして、Xθr極座標系を直行Xθr座標系に変換した結果、図27に示した管状の解析モデルが、図29に一部を拡大して示すように、r座標に応じた凹凸を有する平面形状に展開されることになる。
そして、プロセスP26〜P28で、要素回転のために使用する各データを生成する。即ち、プロセスP26では、前述のように各要素についての要素ベクトルVE1、VE2…を生成し、図13の要素ベクトルテーブルに書き込む。
次に、プロセスP27で、前述のように回転軸ベクトルVSE1、VSE2…のX成分、θ成分、r成分を生成し、図15の要素回転軸テーブルに書き込む。また、プロセス28で図17の要素回転角度テーブルに要素ごとの回転角度ωを書き込む。
次に、プロセスP29で、回転軸ベクトルVSE1、VSE2…及び回転角度ωのデータに基づいて全要素E1、E2…をXθ平面に平行になるように要素中心周りで回転させ、図29で示した直交Xθr座標系で表された解析モデルの各要素を図30に示すようにXθ平面に平行にする。その結果図31の画面15cに全体図で示すような要素分離モデルが作成されることになる。このとき、解析モデルを構成する各要素E1、E2…は、分離されて分離要素ES1、ES2…として上記要素分離モデルを構成する。
一方、プロセスP30で、要素分離モデルを構成する各分離要素ES1、ES2…を構成する節点の番号NS1、NS2…を図18の分離要素構成テーブルに書き込む。
次に、プロセスP31で、図5の要素構成テーブルと図18の分離要素構成テーブルとから、要素回転前の節点N1、N2…(元節点)及び分離要素の節点NS1、NS2…を読み出して、元節点N1、N2…を共有していた分離要素の各節点番号NS1、NS2…を図19の元節点−分離要素の節点テーブルに書き込む。
また、プロセスP32で、上記座標変換後の各分離要素の節点のX座標、θ座標、r座標を図20の分離要素の節点座標テーブルに書き込む。
そして、以下に説明する平面展開モデル作成においては、これらの各分離要素を図32に示すようにXθ平面に投影させ、つまり各分離要素のr座標を無視して各分離要素を同一のXθ平面上に並べた状態で処理を行う。
プロセスP33では、拘束条件の設定を行う。まず、任意の2つの節点NA、NBを選択し、これらを図21の拘束条件テーブルに書き込む。そして、これらの節点NA、NBは、要素回転後には、各分離要素を構成する複数の節点NSA1、NSA2…に分割される。例えば、図33(a)に示すように、要素EA1〜EA4で囲まれた節点NAは、要素回転後にXθ平面に投影すると図33(b)に示すように分離要素ESA1〜ESA4の節点NSA1〜NSA4として分離する。そして、これらの分離要素の節点NSA1〜NSA4のX座標及びθ座標を図20の分離要素の節点座標テーブルから読み出し、これらの節点NSA1〜NSA4のXθ座標の平均座標(NSAVX、NSAVθ)を求める。次に、この平均座標の点を平均点NSAVとすると、図33(c)に示すように、節点NSA1〜NSA4が平均点NSAVに一致するように、各分離要素ESA1〜ESA4をXθ平面に平行移動させる。そして、節点NBについても同様にして、図20の分離要素の節点座標テーブルにおいて、節点NSA1〜NSA4、NSB1〜NSB4を有する分離要素を構成する各節点のX座標、θ座標を、前述の分離要素を平行移動させた後の各節点のX座標、θ座標に書き換える。
以上により、解析用基礎データ作成サブプログラムによる解析用基礎データの作成処理が終了し、プロセスP34で、得られたデータを解析用基礎データファイルに格納する。そして、コンピュータ10の動作は、図25に示すメインプログラムによる処理に戻り、プロセスP4以下を実行する。
メインプログラムのプロセスP4では、今回の解析対象の製品に関するデータ、即ち当該材料のヤング率、ポアソン比、降伏応力、接線係数等の解析に必要なデータを図22の材料特性テーブルから読み取る。そして、プロセスP5〜P9の解析処理を開始する。
まず、プロセスP5で上記基礎データに基づいて解析用データの作成を行う。この解析用データは、上記プログラム記録部14aに記録されている解析用データ作成サブプログラムにより作成される。そして、このサブプログラムの動作を図34に示すフローチャートを用いて説明すると、まず、プロセス41で、解析モデルを仮想的に円筒形状に見立てたときの円筒半径rを各節点座標のθ成分に乗算して、要素分離モデルの直交Xθr座標系を直交X(θr)r座標系に変換する。このように、θにrを乗算することによって、表示する要素分離モデルの縦横の比率を解析モデルの縦横の比率に近づけることができる。
次に、プロセスP42で、解析計算のために必要となる各要素ごとの剛性マトリクスKeの作成を行う。例えば4節点を有する分離要素の場合、分離要素毎の自由度は、第1〜第4節点のX変位、θr変位の合計8自由度となり、要素剛性マトリクスKeは数式1に示すように表される。なお、行列に含まれる成分k11〜k88は、分離要素の材料に基づくヤング率に応じた値である。
Figure 0004601405
ここで、各節点の未知の変位ベクトルをUeとすると、各要素に作用する荷重ベクトルFeとの間には、数式2に示す関係式が成り立つ。
Figure 0004601405
但し、このとき荷重ベクトルFeはゼロベクトルである。
次に、プロセスP43で、解析計算のために必要となるバネ要素ごとの剛性マトリクスKsの作成を行う。例えば2節点を結びつけるバネ要素の剛性マトリクスKsは、自由度が第1節点、第2節点のX変位、θr変位であり、合計で4自由度となって、数式3に示すように表される。
Figure 0004601405
ここで、Eは分離要素の材料に応じたヤング率、αは十分大きな定数である。定数αは、分離要素を適正に変形させる目的でバネ要素の剛性マトリクスKsに乗算されるパラメータであって、例えば材料が鉄の場合、鉄のヤング率Eは21000kgf/mmであり、この数値のみで上記バネ要素の剛性マトリクスKsを作成して解析計算を行った際に、分離要素に対してバネ要素が軟らかいことになって、分離要素に十分な変形が生じていない状態で釣り合うという事態が発生しうる。そのため、ヤング率Eより約6桁上のオーダーの定数αを乗算して、バネ要素を十分に硬いものとして、対応する節点が一致するまで分離要素を十分に変形させるのである。なお、定数αが過度に大きいときには、解析精度が低下するおそれがあり、定数αは前述のようにヤング率Eの約6桁上のオーダーが妥当である。また、各分離要素が同一の材料であるときは、各ヤング率に乗算する定数αは同一にすればよいが、材料の異なる分離要素間にバネ要素を設定した場合は、分離要素毎に材料に応じて定数αが異なるようにしてもよい。
一方、上記プロセスP42の要素剛性マトリクスKe作成時と同様に、一つのバネ要素について剛性マトリクスKs、変位ベクトルUs、要素に作用する荷重ベクトルFsの間には数式4に示す関係式が成り立つ。
Figure 0004601405
次に、プロセスP44で、バネ要素間に作用する荷重データを作成する。つまり、荷重データは、バネ要素が設定された節点間のX軸方向の距離dX、θr軸方向の距離dθrを成分とした荷重ベクトルFsであって数式5に示すように表される。
Figure 0004601405
ここで、Eは分離要素の材料に応じたヤング率、αは上記数式3で示した十分大きな定数である。
さらに、前述の拘束条件に係る分離要素の節点については、これらの節点間にバネ要素を設定してバネ要素の剛性マトリクスKsを作成すると共に、荷重ベクトルFsにおける各節点間距離はゼロとして、荷重をかけないようにしている。
一方、X軸方向に沿う両端に位置する節点は、θ=0、2πに相当する節点同士がそれぞれ図27に示した管状の解析モデルにおいて同一節点を構成していたものである。これらの同一節点に対応する節点同士には、バネ要素を設定すると共にこれらのバネ要素に加える荷重をゼロ、即ち荷重ベクトルFsにおける各節点間距離をゼロとしている。これによって解析モデルで同一節点となる節点は、バネ要素の影響のみが残って、計算の結果同じ変位をし、X軸方向に沿う両端のラインは同じ変形をすることになる。
以上のようにして、要素剛性マトリクスKe、バネ要素の剛性マトリクスKs、及びバネ要素間に作用する荷重ベクトルFsを解析用データとし、図25のフローチャートのプロセスP6に進んで解析計算を行う。この解析計算は、解析計算サブプログラムにより行われる。
ここで、この解析計算について詳述すると、まず、上記のようにして算出した要素剛性マトリクスKe及びバネ要素の剛性マトリクスKsを全体剛性マトリクスKgへ足し込みを行うと共に、要素の荷重ベクトルFe及びバネ要素の荷重ベクトルFsを全体荷重ベクトルFgに足し込みを行う。
なお、以下の説明では、図35に示すような4節点を有する2つの分離要素ES1、ES2において、節点NS2と節点NS7との間にバネ要素Sを設定した場合を例に説明する。即ち、図35に示したように節点NS1〜NS4を有する分離要素ES1と節点NS5〜NS8を有する分離要素ES2との2つの分離要素を全体剛性マトリクスKgに足し込みを行う場合、分離要素ES1は、(×)で示す節点NS1のX成分、NS1のθr成分、NS2のX成分、NS2のθr成分、…、NS4のX成分、NS4のθr成分、の順に1〜8行を構成し、分離要素ES2は、(+)で示すNS5のX成分、NS5のθr成分、NS6のX成分、成分、NS6のθr…、NS8のX成分、NS8のθr成分の順に9〜16行を構成して全体剛性マトリクスKgは数式6に示すような16行のマトリクスとなる。なお、全体剛性マトリクスKgの行列の数は総節点数の2倍となる。
Figure 0004601405
次に、上記全体剛性マトリクスKgにバネ要素の足し込みを行う。この例においては、分離要素ES1の節点NS2と分離要素ES2の節点NS7とを結ぶバネ要素Sが設定されているので、上記バネ要素の剛性マトリクスKsの節点NS2、NS7に対応する成分を、全体剛性マトリクスKgにおける節点NS2、NS7に対応する位置(数式7で○で囲まれた箇所)にそれぞれ足し込みを行う。その結果、数式7に示すような全体剛性マトリクスKgが得られる。
Figure 0004601405
続いて、上記バネ要素の荷重ベクトルFsの全体荷重ベクトルFgへの足し込みを行う。このときも同様にバネ要素の荷重ベクトルFsの節点NS2、NS7に応じた成分を、全体荷重ベクトルFgにおける節点NS2、NS7に対応する位置に足し込みを行い、数式8に示すような荷重ベクトルFsが得られる。
Figure 0004601405
なお、この例は2節点間のバネ要素について示しているが、3節点以上の場合には総当りでバネ要素を使用する。つまり、3節点間にそれぞれバネ要素が設定された場合は、第1の節点−第2の節点、第1の節点−第3の節点、第2の節点−第3の節点間の3通り、4節点の場合は、第1の節点−第2の節点、第1の節点−第3の節点、第1の節点−第4の節点、第2の節点−第3の節点、第2の節点−第4の節点、第3の節点−第4の節点間の6通り、N節点の場合は、N×(N−1)/2通りのバネ要素が設定されることになる。
以上の手順による足し込みを全ての分離要素及びバネ要素について行うと、全体剛性マトリクスKg及び全体荷重ベクトルFgはそれぞれ数式9に示す数式で表される。なお、nsはバネ要素の総数、neは分離要素の総数である。
Figure 0004601405
そして、全体剛性マトリクスKgの逆行列を求めて数式10に示すように変形し、これを解くことによって変位ベクトルUgが求まる。
Figure 0004601405
このとき、節点同士が一致するように各要素が変形し、全体として荷重の釣合を保持しながら、直交Xθr座標系で表された解析モデルを、r軸方向の凹凸のない平面形状に展開したことになる。この平面形状を、図36の画面15dに平面展開モデルとして示す。図36中2点鎖線で示すのは、直交Xθr平面上で表された解析モデル(元形状)のXθ平面投影図であり、この投影図に対して上記平面展開モデルは主にX軸方向に拡がっていると共に,X軸に沿う両端のラインを見ると突起の近傍に大きな変形が生じていることがわかる。
一方、メインプログラムのプロセスP7では、直交X(θr)r座標系で表示された平面展開モデルをXθr極座標系に逆変換する。即ち、各節点のθr座標をrで除算して直交Xθr座標系に変換すると共に、直交Xθr座標系をXθr極座標系に逆変換する。そして、この逆変換により平面展開モデルが管材形状として表示される。このとき、前述のように、要素分離モデルのθ=0、2πに該当するラインは同じ変形になっているので、座標逆変換の際に面が離れたり重なったりすることがなく、適正な管材形状が形成されることになる。なお、ここでは直交Xθr座標系をXθr極座標系に逆変換するようにしているが、直交Xθr座標系をxyz座標系に逆変換するようにしてもよい。
ここで、図37に示す画面15eに、図36に示した平面展開モデルを前述のように逆変換して得られた復元モデルを示す。図37中2点鎖線で示すのは解析モデルであり、該解析モデルに比べて復元モデルは円筒長手方向に伸びていることがわかる。
そして、プロセスP8で、プロセスP6の解析計算による各分離要素変形後の各節点のX座標、θ座標、r座標を図23の解析結果テーブルに書き込み、プロセスP9でこの解析結果に基づいて、つまり各分離要素の変形に基づいて応力、歪、厚みの算出を行い、図24の応力、歪、厚みテーブルに書き込む。
次に、プロセスP10でマッピング処理を行う。このマッピング処理は、マッピング処理サブプログラムによって実行され、図24の応力、歪、厚みテーブルから読み出した各分離要素の状態に基いて、平面展開モデル又は製品形状における応力、歪、厚みの分布を求める。なお、製品形状における分布を求めるときは、平面展開モデルにおける各分離要素ES1、ES2…の応力、歪、厚みのデータを要素分離モデルの各要素E1、E2…に当てはめることにより求める。
そして、プロセスP11で描画サブプログラムにより、マッピング処理で得られた応力、歪、厚みの分布を画面に出力する。例えば図38の画面15fに示すのは、復元モデルにおける板厚の分布である。一方、図39の画面15gに示すのは、製品形状における板厚の分布である。これらによると、板厚の増減部分を特定することができ、ここでは主に製品形状における膨出箇所に板厚の増減部分が生じていることがわかり、図39に矢印で示すAからBに至る部分の板厚の分布を図40のグラフに示す。
以上のように、本実施の形態によれば、まず、管材の設計データを有限要素分割したxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する。そして、この解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記各要素の各要素の座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する。次に、各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値として、つまり回転角度θを直交座標系のパラメータとして扱うことにより、この直交Xθr座標系では筒状の解析モデルがr座標に応じた所定の凹凸を有する平面形状に展開されることになる。
そして、直交Xθr座標系で表示した解析モデルの各要素をXθ平面に平行になるようにその中心周りに回転させる。そして、解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させることによって、ワンステップで解析モデルの平面展開モデルを作成することができる。
さらに、直交Xθr座標系で表された上記平面展開モデルの各要素を、Xθr極座標系に逆変換して、つまり回転角度θを極座標系のパラメータとして扱うことにより、所定の管材形状が得られることになる。このとき得られた管材形状(径及び長さ)が、製品形状を成形するために最適となるブランク形状であり、従来のようにブランク形状についての試行錯誤が不要となる。
また、上記平面展開モデル作成時に、X軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件を付加したことによって、平面展開モデルをXθr極座標系に変換した際に、面が離れたり重なったりせずに適正な管材形状を生成させることができる。
このように、本発明によれば、製品形状からブランクの形状をワンステップで求めることができるので、金型等の外部の部材についてモデル化する必要がなくなると共に、計算量が少なくなって、解析作業の簡素化及び高速化を実現することができる。
また、各要素の変形に基づいて各要素の応力、歪、又は厚みのデータを求めることができ、これらのデータに応じて成形の際にわれやしわ等が生じる可能性を評価することができる。
一方、図38に示したように、得られた復元モデルにおける各要素の応力、歪、又は厚みの分布を求めることによって、成形の際にわれやしわ等の欠陥が生じうる箇所を特定することができる。ここで、応力や歪が大きい箇所、又は厚みの変化(板厚増加率や板厚減少率)が大きい箇所は、成形の際にわれやしわ等が生じる可能性があるので、この部分のブランクの板厚を加減したり、求められた応力、歪、又は厚みによってはわれやしわ等が生じない材料を選択するなどの対策を立てることができる。
さらに、図39示したように、各要素の応力、歪、又は厚みの状態を製品形状に反映させることによって、製品形状においてわれやしわ等が生じうる箇所を特定することができる。
なお、上記解析モデル作成プログラム、解析計算プログラム、描画サブプログラム、及びマッピング処理サブプログラムは、コンピュータ10に予めインストールされた既存のプログラムを用いたものであってもよい。この場合、既存の解析モデル作成サブプログラムにより作成された解析モデルは解析用基礎データ作成サブプログラム等のフォーマットに統一され、他のプログラムとの互換性が確保される。一方、解析用データ作成サブプログラムにより作成した解析用データは、既存の解析計算サブプログラムのフォーマットに統一され、解析用データは解析計算サブプログラムとの互換性が確保される。同様に、既存の解析計算サブプログラムの解析結果は、描画サブプログラムのフォーマットに統一され、描画サブプログラムとの互換性が確保される。
本発明は、有限要素法を用いたハイドロフォーミングシミュレーションに関する以上のような実情に鑑み、ブランクの最適形状を迅速かつ容易に求めることができ、解析作業を簡素化することができるシステムを提供する。本発明は、ハイドロフォーミングによる成形結果を有限要素法を用いてシミュレーションするハイドロフォーミングシミュレーションシステム及びハイドロフォーミングシミュレーション用プログラムに関し、コンピュータによる有限要素解析技術の分野に広く好適である。
本発明の実施の形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。 同システムの記録装置に記録されているプログラムの説明図である。 同じくデータファイルの説明図である。 節点及び要素の説明図である。 解析モデルデータファイルに含まれる要素構成テーブルの説明図である。 同じく節点座標テーブルの説明図である。 解析用基礎データファイルに含まれる節点構成テーブルの説明図である。 同じく円筒座標系定義用テーブルの説明図である。 円筒及び曲がり円筒の組合せの説明図である。 円筒又は曲がり円筒形状におけるXθr座標系の説明図である。 解析用基礎データファイルに含まれる節点座標テーブルの説明図である。 同じく要素中心座標テーブルの説明図である。 同じく要素ベクトルテーブルの説明図である。 要素ベクトルテーブル作成の説明図である。 解析用基礎データファイルに含まれる要素回転軸テーブルの説明図である。 要素回転軸ベクトルテーブル作成の説明図である。 解析用基礎データファイルに含まれる要素回転角度テーブルの説明図である。 同じく分離要素構成テーブルの説明図である。 同じく元節点−分離要素の節点テーブルの説明図である。 同じく分離要素の節点座標テーブルの説明図である。 同じく拘束条件テーブルの説明図である。 材料属性データファイルを構成するテーブルの説明図である。 解析結果データファイルに含まれる解析結果テーブルの説明図である。 同じく応力、歪、厚みテーブルの説明図である。 システム全体を制御するメインプログラムの動作を示すフローチャートである。 CAD図面を表示する画面の説明図である。 解析モデルを表示する画面の説明図である。 解析用基礎データ作成プログラムの動作を示すフローチャートである。 図27の領域Pの座標変換後の拡大図である。 要素分離モデルモデルの一部拡大図である。 座標変換後の要素分離モデルの全体図である。 各要素をXθ平面に投影したときの説明図である。 拘束条件に係る節点の説明図である。 解析用データ作成プログラムの動作を示すフローチャートである。 2節点間にバネ要素を設定した例を示す説明図である。 解析モデルの平面展開モデルを表示する画面の説明図である。 復元モデルを表示する画面の説明図である。 復元モデルにおける板厚分布を表示する画面の説明図である。 製品形状における板厚分布を表示する画面の説明図である。 図39のA→B間の板厚分布を示すグラフである。
符号の説明
10 コンピュータ
11 中央処理装置
12 入力装置
13 データ読み込み装置
14 記憶装置
15 表示装置

Claims (9)

  1. 管材をブランクとするハイドロフォーミングの結果を有限要素法を用いてシミュレーションするシステムであって、製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられていると共に、上記処理装置は、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成手段と、該作成手段により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段と、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段と、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段と、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段と、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段とを有することを特徴とするハイドロフォーミングシミュレーションシステム。
  2. 要素回転手段は、要素中心の法線ベクトルと要素中心を通ってXθ平面に直交するXθ平面直交ベクトルとを作成し、上記要素中心の法線ベクトルが上記Xθ平面直交ベクトルに一致するように各要素を回転させることを特徴とする請求項1に記載のハイドロフォーミングシミュレーションシステム。
  3. 展開モデル作成手段は、回転手段で回転された各要素をXθ平面上に投影させた状態で、要素回転前の解析モデルで同一節点を共有していた節点同士に各節点間距離に応じた引っ張り荷重を設定し、この引っ張り荷重により解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が引っ張り荷重の釣合を保ちながら一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、各要素を変形させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハイドロフォーミングシミュレーションシステム。
  4. 展開モデル作成手段で作成した平面展開モデルの各要素についてそれぞれの変形に応じた応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを求める演算手段を有し、該演算手段により得られた各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを座標変換手段により得られた管材に反映させることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のハイドロフォーミングシミュレーションシステム。
  5. 平面展開モデルにおける各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを製品形状に反映させるマッピング手段を有することを特徴とする請求項4に記載のハイドロフォーミングシミュレーションシステム。
  6. 製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられ、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成機能を有するコンピュータに用いられ、管材をブランクとする成形の結果を有限要素法を用いてシミュレーションするためのプログラムであって、該コンピュータを、上記解析モデル該作成機能により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段として機能させることを特徴とするハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム。
  7. 製品の設計データを入力する入力装置と、入力されたデータの各種処理を行う処理装置と、該処理装置による処理結果を出力する出力装置とが備えられたコンピュータに用いられ、管材をブランクとする成形の結果を有限要素法を用いてシミュレーションするためのプログラムであって、該コンピュータを、上記入力装置で入力された設計データを有限要素分割してxyz方向の直交座標系の解析モデルを作成する解析モデル作成手段、該作成手段により作成された解析モデルの中心部を長手方向に延びるX軸を設定し、上記解析モデルの各要素のxyz座標を、X軸上の原点からの距離X、X軸を含む所定の平面からのX軸回りの回転角度θ、及びX軸からの垂直方向の距離rを各成分とするXθr極座標系に変換する要素座標変換手段、該変換手段で変換された各要素のXθr座標の値をX軸、θ軸、r軸を3方向の直交軸とした直交Xθr座標系における値とすることにより上記解析モデルを展開する解析モデル展開手段、該展開手段により展開された解析モデルの各要素を直交Xθr座標系におけるXθ平面に平行になるようにその中心回りに回転させる要素回転手段、該回転手段で回転された各要素を上記Xθ平面上に投影させた状態で、上記解析モデルで同一節点を共有していた節点同士が一致するように、かつX軸方向に沿う両端部については同じ変形をさせるという条件の下で、応力の釣合を保ちながら各要素を変形させて解析モデルの平面展開モデルを作成する展開モデル作成手段、該作成手段により作成された直交Xθr座標系における平面展開モデルの各要素をXθr極座標系に逆変換し、管材形状を生成する座標逆変換手段として機能させることを特徴とするハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム。
  8. コンピュータを、展開モデル作成手段で作成した平面展開モデルの各要素についてそれぞれの変形に応じた応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを求める演算手段として機能させ、該演算手段により得られた各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを座標変換手段により得られた管材に反映させること特徴とする請求項6または請求項7に記載のハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム。
  9. コンピュータを、平面展開モデルにおける各要素の応力、歪、又は厚みの少なくとも1つを製品形状に反映させるマッピング手段として機能させることを特徴とする請求項8に記載のハイドロフォーミングシミュレーション用プログラム。
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