JP4600954B2 - ホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置に関し、周囲が明るい場所でも暗い場所でも明るい表示が可能な反射型兼透過型液晶表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、反射型ホログラムを用いた例えばR(赤色)、G(緑色)、B(青色)3色の画素からなる反射型ホログラムカラーフィルターとその反射型ホログラムカラーフィルターを用いたカラー液晶表示装置を特開平10−40726号(特願平8−197574号)等において提案している。以下に、その例を特開平11−109338号の開示の基づいて説明する。
【0003】
図4は反射型ホログラムカラーフィルターを用いた反射型液晶表示装置10の構成を示す断面図であり、観察側の透明ガラス基板2と反対側の透明ガラス基板3との間に、ツイストネマチック等の液晶層1が挟持されており、観察側の透明ガラス基板2の内表面には、図示しないブラック・マトリックスとITO等からなる一様な透明対向電極4が設けられ、観察側と反対側の透明ガラス基板3の内表面にはR、G、Bのカラー画素毎に独立に透明画素電極5とTFT6が設けられている。また、電極4、5の液晶層1側には不図示の配向層も設けて構成されている。そして、透明ガラス基板2、3の外表面にはそれぞれ偏光板7、8が貼り付けられており、例えばそれらの透過軸は相互に直交するように配置されている。そして、観察側と反対側の偏光板8の背面側外には、赤色領域の波長λR のみを反射回折する赤色反射回折ホログラム要素9R、緑色領域の波長λG のみを反射回折する緑色反射回折ホログラム要素9G、青色領域の波長λB のみを反射回折する青色反射回折ホログラム要素9Bが画素電極5に整列してアレー状に配置されている反射型ホログラムカラーフィルター9が配置されている。
【0004】
このような反射型液晶表示装置10において、その前面(観察側)から所定角度で照明光11が入射すると、照明光11はR、G、B各画素の電圧印加状態に応じた強度変調を受けて反射型ホログラムカラーフィルター9側へ透過する。各画素R、G、Bを強度変調を受けて透過した光は、赤を表示する画素Rについては、反射型ホログラムカラーフィルター9の赤色反射フィルター要素9Rに入射し、その中の赤色波長成分λR のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度赤を表示する画素Rを同じ変調を受けて背面側から前面側へ透過し、赤色画素表示光12Rとなる。フィルター要素9Rで回折されなかった波長成分λG 、λB は通過し、反射型ホログラムカラーフィルター9の背面に配置された不図示の吸収層により吸収される。同様に、緑を表示する画素Gについては、その画素Gで強度変調を受けて透過した光は、緑色反射フィルター要素9Gに入射し、その中の緑色波長成分λG のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度緑を表示する画素Gを同じ変調を受けて背面側から前面側へ透過し、赤色画素表示光12Rと略同じ方向に進む緑色画素表示光12Gとなる。また、青色表示する画素Bについては、その画素Bで強度変調を受けて透過した光は、青色反射フィルター要素9Bに入射し、その中の青色波長成分λB のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度青を表示する画素Bを同じ変調を受けて背面側から表面側へ透過し、赤色画素表示光12R及び緑色画素表示光12Gと略同じ方向に進む青色画素表示光12Bとなる。
【0005】
したがって、カラー表示単位中の画素R、G、Bの変調状態の組み合わせによって3つ色の表示光12R、12G、12Bの加法混色により任意の色が任意の輝度で表示可能になり、2次元的に配置されたカラー表示単位の表示状態の組み合わせで表示光12(12R、12G、12B)の方向から観察可能なカラー画像が表示できる。
【0006】
なお、上記の構成において、偏光板8を省き、反射型ホログラムカラーフィルター9を透明ガラス基板3と透明画素電極5の間に配置することもできる。
【0007】
一方、本出願人は、特開平6−222361号等において、透過型ホログラムカラーフィルターも提案している。この透過型ホログラムカラーフィルターは、斜め方向から入射する白色光を波長分散により赤色、緑色、青色の光に角度分光させる透過型で回折の波長選択性、角度選択性の少ない集光性ホログラム要素のアレーからなるもの、あるいは、均一な干渉縞からなるホログラムとマイクロレンズアレーの組み合わせからなるものである。
【0008】
さらには、透過型ホログラムカラーフィルターとして、体積型ホログラム1層からなり、回折角の波長選択性が高い特性を用いて拡散白色光中の異なる入射角の異なる色成分を別々の角度に回折して色分光を行うもの(例えば、特開平10−253955号、特許第3,011,228号)、回折の波長選択性、角度選択性を持つ体積型ホログラムを3層に配置してなるもの(特開平9−189809号)等がある。何れも、透過型液晶表示素子の隣接する別々の画素に背面側から照明光中の赤色、緑色、青色の光を分光して入射させるようにしたものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような反射型ホログラムカラーフィルターは反射型液晶表示装置に、透過型ホログラムカラーフィルターは透過型液晶表示装置に用いられていたが、両者を同時に用いて、周囲が明るい場所では反射型液晶表示装置として、周囲が暗い暗い場所では透過型液晶表示装置として用いるものは従来知られていなかった。
【0010】
本発明は従来技術のこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、反射型ホログラムカラーフィルターと透過型ホログラムカラーフィルターの両方を用いて周囲が明るい場所でも暗い場所でも明るい表示が可能な反射型兼透過型液晶表示装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する本発明のホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置は、画素毎に区切られた画素電極と共通電極の間に挟持され、画素毎に透過率が制御可能な液晶層を備えた液晶表示装置において、観察側と反対側の基板の液晶層側あるいはその反対側に、画素電極に整列して、反射型体積ホログラムからなり、反射回折する波長が異なる反射フィルター要素がアレー状に周期的に配置されてなる反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、さらに、その反射型ホログラムカラーフィルターの観察側と反対側に、背面側から入射する照明光中の波長が異なる色成分を分光して隣接する画素電極に入射させる透過型ホログラムカラーフィルターが配置されてなることを特徴とするものである。
【0012】
この場合、透過型ホログラムカラーフィルターとしては、回折の波長選択性、角度選択性の少ない集光性ホログラム要素のアレーからなるもの、回折角の波長選択性が高い体積ホログラムの集光性ホログラム要素のアレーからなるもの、あるいは、その他の透過型ホログラムカラーフィルターを用いることができる。回折角の波長選択性が高い体積ホログラムの集光性ホログラム要素のアレーからなるものを用いる場合には、その観察側と反対側に導光板を貼り付けて用いることになる。
【0013】
また、観察側と反対側の基板の液晶層側に反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、透過型液晶表示装置として動作させるときに、反射型液晶表示装置として動作させるときに対して、色分解像の表示画素位置を1画素あるいは2画素分ずらして表示することが望ましい。
【0014】
本発明においては、観察側と反対側の基板の液晶層側あるいはその反対側に、画素電極に整列して、反射型体積ホログラムからなり、反射回折する波長が異なる反射フィルター要素がアレー状に周期的に配置されてなる反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、さらに、その反射型ホログラムカラーフィルターの観察側と反対側に、背面側から入射する照明光中の波長が異なる色成分を分光して隣接する画素電極に入射させる透過型ホログラムカラーフィルターが配置されているので、周囲が明るい場所では外光を反射型ホログラムカラーフィルターで分光して各カラー画素を照明するようにし、周囲が暗い場所では透過型ホログラムカラーフィルターで照明光を分光して各カラー画素を照明するようにすることができ、如何なる環境でも明るいカラー表示が可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に基づくホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置を実施例に基づいて説明する。
【0016】
図1にその1実施例の反射型兼透過型液晶表示装置30の構成を示す断面図であり、図4と同じ構成要素は同じ符号で示す。液晶表示素子としては、例えば、観察側の透明ガラス基板2と反対側の透明ガラス基板3との間に、ツイストネマチック等の液晶層1が挟持されており、観察側の透明ガラス基板2の内表面には、図示しないブラック・マトリックスとITO等からなる一様な透明対向電極4が設けられ、観察側と反対側の透明ガラス基板3の内表面にはカラー画素毎に独立に透明画素電極5とTFT6が設けられている。また、電極4、5の液晶層1側には不図示の配向層も設けて構成されている。そして、透明ガラス基板2、3の外表面にはそれぞれ偏光板7、8が貼り付けられており、例えばそれらの透過軸は相互に直交するように配置されている。そして、観察側と反対側の偏光板8の背面側外には、赤色領域の波長λR のみを反射回折する赤色反射回折ホログラム要素9R、緑色領域の波長λG のみを反射回折する緑色反射回折ホログラム要素9G、青色領域の波長λB のみを反射回折する青色反射回折ホログラム要素9Bが画素電極5に整列してアレー状に配置されている反射型ホログラムカラーフィルター9が配置されている。以上の構成は、図4の従来の構成と同じである。
【0017】
本発明に基づいて、反射型ホログラムカラーフィルター9の背面には、偏心配置で透過型で回折の波長選択性、角度選択性の少ない集光性ホログラム要素21のアレーからなる透過型ホログラムカラーフィルター20が配置されており、透過型ホログラムカラーフィルター20の集光性ホログラム要素21は、反射型ホログラムカラーフィルター9の隣接する3つのホログラム要素9R、9G、9B、すなわち、3つのカラー画素に1つの割合で配置されている。
【0018】
そして、このような構成の反射型兼透過型液晶表示装置30の背後には、透過型ホログラムカラーフィルター20に所定の入射角で平行照明光22を照射するバックライト光源として、この実施例の場合は、例えば特開2000−241812に開示された導光体23が略平行に配置されている。
【0019】
この導光体23は、断面が図示のようにくさび状をしており、その広い方の端面に面して配置した白色光源25からの照明光がこの導光体23に入射し、導光体23の裏面に配置された反射層24と前面との間で反射を繰り返しながら前面に対する入射角が徐々に小さくなる。その前面に対する入射角が臨界角以下になると、導光体23の前面から照明光が屈折して外に出るようになるが、その射出光は略平行光であるので、透過型ホログラムカラーフィルター20に対する平行照明光22として利用できるようになる。
【0020】
以上のような反射型兼透過型液晶表示装置30において、その前面(観察側)から所定角度で照明光11が入射すると、照明光11は各カラー画素の電圧印加状態に応じた強度変調を受けて反射型ホログラムカラーフィルター9側へ透過する。各画素で強度変調を受けて透過した光は、赤を表示する画素Rについては、反射型ホログラムカラーフィルター9の赤色反射フィルター要素9Rに入射し、その中の赤色波長成分λR のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度赤を表示する画素Rを同じ変調を受けて背面側から前面側へ透過し、赤色画素表示光12Rとなる。同様に、緑を表示する画素Gについては、その画素Gで強度変調を受けて透過した光は、緑色反射フィルター要素9Gに入射し、その中の緑色波長成分λG のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度緑を表示する画素Gを同じ変調を受けて背面側から前面側へ透過し、赤色画素表示光12Rと略同じ方向に進む緑色画素表示光12Gとなる。また、青色表示する画素Bについては、その画素Bで強度変調を受けて透過した光は、青色反射フィルター要素9Bに入射し、その中の青色波長成分λB のみが選択的に所定方向へ反射回折され、再度青を表示する画素Bを同じ変調を受けて背面側から表面側へ透過し、赤色画素表示光12R及び緑色画素表示光12Gと略同じ方向に進む青色画素表示光12Bとなる。
【0021】
したがって、反射型液晶表示装置として、カラー表示単位中の画素R、G、Bの変調状態の組み合わせによって3つ色の表示光12R、12G、12Bの加法混色により任意の色が任意の輝度で表示可能になり、2次元的に配置されたカラー表示単位の表示状態の組み合わせで表示光12(12R、12G、12B)の方向から観察可能なカラー画像が表示できる。
【0022】
これに対して、前面(観察側)側から入射する照明光11がないか少ない場合は、白色光源25を点灯し、導光体23から透過型ホログラムカラーフィルター20に所定の入射角で平行照明光22を入射させる。透過型ホログラムカラーフィルター20に平行照明光22が入射すると、その各集光性ホログラム要素21により異なる回折角で透過集光する赤色成分、緑色成分、青色成分に分光され、各色成分はそれぞれ赤を表示する画素R、緑を表示する画素G、青を表示する画素Bに位置に集光して入射するため、各画素で強度変調を受けて透過したそれぞれ赤色画素表示光26R、緑色画素表示光26G、青色画素表示光26Bとなる。なお、この際、それぞれの収束光は、反射型ホログラムカラーフィルター9のフィルター要素9R、9G、9Bに裏面側から入射して対応する色成分を反射してしまうが、各色の収束光の全部が対応する色の反射型フィルター要素に入射するのではなく一部しか入射しないので、残りの部分は反射型フィルター要素を透過して各画素に入射できる。そのため、この点は問題にはならない。
【0023】
したがって、透過型液晶表示装置として、カラー表示単位中の画素R、G、Bの変調状態の組み合わせによって3つ色の表示光26R、26G、26Bの加法混色により任意の色が任意の輝度で表示可能になり、2次元的に配置されたカラー表示単位の表示状態の組み合わせで表示光26(26R、26G、26B)の方向から観察可能なカラー画像が表示できる。
【0024】
図2に別の実施例の反射型兼透過型液晶表示装置30’の構成を示す断面図であり、この実施例においては、図1の実施例に対して、反射型ホログラムカラーフィルター9の配置位置が異なる。すなわち、反射型ホログラムカラーフィルター9を透明ガラス基板3と透明画素電極5の間に配置した点で異なる。また、透過型ホログラムカラーフィルター20の各集光性ホログラム要素21により分光された赤色成分、緑色成分、青色成分の入射する画素位置が、図1の場合は、反射型液晶表示装置として動作させる場合の対応する色を表示する画素R、G、Bの位置に入射するようにしているが、この構成では、そのようにすると、反射型ホログラムカラーフィルター9のフィルター要素9R、9G、9Bに裏面側から入射して対応する色成分が反射してしまうので、図2の構成では、透過型ホログラムカラーフィルター20の各集光性ホログラム要素21により分光された赤色成分、緑色成分、青色成分の入射する画素位置が、反射型液晶表示装置として動作させる場合の対応しない色を表示する画素(図2の場合は、B、R、G)の位置に対応するように、透過型ホログラムカラーフィルター20の配置位置を選んである。したがって、図2の実施例では、反射型液晶表示装置として動作させるときと、透過型液晶表示装置として動作させるときとでは、色分解像の表示画素位置を1画素あるいは2画素分ずらして表示する必要がある。
【0025】
この実施例の場合の、反射型液晶表示装置として動作させる場合は図1と同様である。また、透過型液晶表示装置として動作させる場合は、白色光源25を点灯し、導光体23から透過型ホログラムカラーフィルター20に所定の入射角で平行照明光22を入射させ、各集光性ホログラム要素21により分光された赤色成分、緑色成分、青色成分は、それぞれ別の色の反射型フィルター要素9B、9R、9Gに裏面側から入射して透過し、各色成分はそれぞれ赤を表示する画素R(反射型の場合は、青を表示する画素B)、緑を表示する画素G(反射型の場合は、赤を表示する画素R)、青を表示する画素B(反射型の場合は、緑を表示する画素G)の位置に集光して入射するため、各画素で強度変調を受けて透過したそれぞれ赤色画素表示光26R、緑色画素表示光26G、青色画素表示光26Bとなる。したがって、カラー表示単位中の画素R、G、Bの変調状態の組み合わせによって3つ色の表示光26R、26G、26Bの加法混色により任意の色が任意の輝度で表示可能になり、2次元的に配置されたカラー表示単位の表示状態の組み合わせで表示光26(26R、26G、26B)の方向から観察可能なカラー画像が表示できる。
【0026】
以上の、図1、図2の実施例においては、透過型ホログラムカラーフィルター20として、特開平10−40726号等において提案されている回折の波長選択性、角度選択性の少ない集光性ホログラム要素21のアレーからなるものとしたが、他の原理に基づく透過型ホログラムカラーフィルターを用いてもよい。例えば、均一な干渉縞からなるホログラムとその入射側あるいは射出側に配置したマイクロレンズアレーとの組み合わせからなるもの等を用いてもよい。
【0027】
図3に、図1の配置において、特開平10−253955号に基づく、体積型ホログラム1層からなり、回折角の波長選択性が高い特性を用いて拡散白色光中の異なる入射角の異なる色成分を別々の角度に回折して色分光を行う透過型ホログラムカラーフィルター27を用いた場合の実施例の構成を示す。この実施例においては、透過型ホログラムカラーフィルター27は、偏心配置の体積ホログラムからなる集光性ホログラム要素28のアレーからなるもので、その裏面側に導光板29が貼り付けられてなる。透過型ホログラムカラーフィルター27の集光性ホログラム要素28は、反射型ホログラムカラーフィルター9の隣接する3つのホログラム要素9R、9G、9B、すなわち、3つのカラー画素に1つの割合で配置されている。そして、表面側に透過型ホログラムカラーフィルター27が貼り付けられた導光板29は、その一端に配置した白色光源25からの拡散光を導入して、透過型ホログラムカラーフィルター27と反対側の面との間で全反射を繰り返しながら内部を他端まで導光するものである。
【0028】
透過型ホログラムカラーフィルター27の集光性ホログラム要素28が有する体積型の干渉縞のブラッグの回折条件を満たす角度は、波長毎に異なるため、角度分布を持つ導光板29内部の伝送光中のこのブラッグの回折条件を満たす角度の赤色成分、緑色成分、青色成分は、相互に若干の角度をなしており、導光板29内部の白色拡散光中のこれらの波長及び角度成分のみが集光性ホログラム要素28で回折されて透過型ホログラムカラーフィルター27から相互に異なる角度で収束光として反射型ホログラムカラーフィルター9側に出る。したがって、図1の場合と同様に、赤色成分、緑色成分、青色成分に分光された各色成分はそれぞれ赤を表示する画素R、緑を表示する画素G、青を表示する画素Bに位置に集光して入射するため、各画素で強度変調を受けて透過したそれぞれ赤色画素表示光26R、緑色画素表示光26G、青色画素表示光26Bとなり、透過型液晶表示装置として、カラー表示単位中の画素R、G、Bの変調状態の組み合わせによって3つ色の表示光26R、26G、26Bの加法混色により任意の色が任意の輝度で表示可能になり、2次元的に配置されたカラー表示単位の表示状態の組み合わせで表示光26(26R、26G、26B)の方向から観察可能なカラー画像が表示できる。
【0029】
以上、本発明のホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置を実施例に基づいて説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されず種々の変形が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明のホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置によると、観察側と反対側の基板の液晶層側あるいはその反対側に、画素電極に整列して、反射型体積ホログラムからなり、反射回折する波長が異なる反射フィルター要素がアレー状に周期的に配置されてなる反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、さらに、その反射型ホログラムカラーフィルターの観察側と反対側に、背面側から入射する照明光中の波長が異なる色成分を分光して隣接する画素電極に入射させる透過型ホログラムカラーフィルターが配置されているので、周囲が明るい場所では外光を反射型ホログラムカラーフィルターで分光して各カラー画素を照明するようにし、周囲が暗い場所では透過型ホログラムカラーフィルターで照明光を分光して各カラー画素を照明するようにすることができ、如何なる環境でも明るいカラー表示が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく1実施例の反射型兼透過型液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図2】本発明に基づく他の実施例の反射型兼透過型液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図3】本発明に基づくもう1つの実施例の反射型兼透過型液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【図4】従来の反射型ホログラムカラーフィルターを用いた反射型液晶表示装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1…液晶層
2、3…透明ガラス基板
4…透明対向電極
5…透明画素電極
6…TFT
7、8…偏光板
9…反射型ホログラムカラーフィルター
9R、9G、9B…ホログラム要素
10…反射型液晶表示装置
11…照明光(環境光)
12…表示光
12R、12G、12B…反射回折光(表示光)
20…透過型ホログラムカラーフィルター
21…集光性ホログラム要素
22…平行照明光
23…導光体
24…反射層
25…白色光源
26…表示光
26R…赤色画素表示光
26G…緑色画素表示光
26B…青色画素表示光
30…反射型兼透過型液晶表示装置
30’、30”…反射型兼透過型液晶表示装置
27…透過型ホログラムカラーフィルター
28…集光性ホログラム要素
29…導光板
Claims (3)
- 画素毎に区切られた画素電極と共通電極の間に挟持され、画素毎に透過率が制御可能な液晶層を備えた液晶表示装置において、観察側と反対側の基板の液晶層側あるいはその反対側に、画素電極に整列して、反射型体積ホログラムからなり、反射回折する波長が異なる反射フィルター要素がアレー状に周期的に配置されてなる反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、さらに、その反射型ホログラムカラーフィルターの観察側と反対側に、背面側から入射する照明光中の波長が異なる色成分を分光して隣接する画素電極に入射させる透過型ホログラムカラーフィルターが配置されてなることを特徴とするホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置。
- 前記透過型ホログラムカラーフィルターの観察側と反対側に導光板が貼り付けられていることを特徴とする請求項1記載のホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置。
- 前記の観察側と反対側の基板の液晶層側に前記反射型ホログラムカラーフィルターが配置されており、透過型液晶表示装置として動作させるときに、反射型液晶表示装置として動作させるときに対して、色分解像の表示画素位置を1画素あるいは2画素分ずらして表示することを特徴とする請求項1又は2記載のホログラムカラーフィルターを用いた反射型兼透過型液晶表示装置。
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