JP4600239B2 - 磁性電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は電子線を利用して試料の磁場構造による電子線の位相変化分布を高い分解能で定量的に可視化する電子顕微鏡などの電子ビーム装置に関する。
近年、磁性材料の高性能化が著しく、新素材の開発にはナノメートルレベルで磁区構造を可視化する計測技術が不可欠となっている。この中で最も空間分解能が高く、かつ定量的な評価が可能な手法はオフアクシス型電子線ホログラフィー法などの干渉電子顕微鏡である。
以下では、図2を用いて、オフアクシス型電子線ホログラフィー法の原理を説明する。第1引き出し電極2及び第2引き出し電極3に電圧を印加することによって電子源1から引き出された電子線は加速電極4により所定の速度に加速される。さらに第1コンデンサレンズ5と第2コンデンサレンズ6などにより平行性の良い電子線が形成され、試料7を照射する。対物レンズ8と結像レンズ系11の間に配置された電子線バイプリズム19に電圧を印加することにより対物レンズ像面において試料7を透過した電子線と試料7の近傍の真空を通過した電子線とを重ね合わせた干渉縞、すなわちホログラム10を形成する。このホログラムは結像レンズ系11によって拡大され、蛍光板13上に結像され、検出器14に入力される。検出器からの入力画像はA/D変換器15を介してCPU16に取り込まれ、然るべき画像処理を施された後、表示装置18に出力される。ここで電子源1、第1引き出し電極2、第2引き出し電極3、加速電極4、第1コンデンサレンズ5、第2コンデンサレンズ6、対物レンズ8、電子線バイプリズム9、結像レンズ系11等の動作条件はCPU16からD/A変換器17を介して制御される。この干渉縞は本来,直線となるべきものであるが,試料内部あるいは外部の磁場により位相変調され、直線からずれる。このずれ量から例えばフーリエ変換法などの画像処理によって,位相変化量を再生することが可能である。
特許文献1には、オフアクシス型電子線ホログラフィー法の応用例として、電子線バイプリズムを用いた干渉電子顕微鏡が開示されている。特許文献1に記載の干渉電子顕微鏡においては、バイプリズムと呼ばれる装置を用いて電子線の光路を分割して、透過電子像に干渉縞を発生さている。電子線バイプリズムとしては、直径300nm〜600nm、長さ数mm程度のガラスファイバの表面に金属蒸着を施して導電性を与えたものが使用される。特許文献1には具体的な開示は無いが試料の電磁場の位相情報は、発生した干渉縞を元に計算される。
非特許文献1には、カーボンナノチューブに電位を印加した状態で透過型電子顕微鏡により観察をおこなう過程で、オフアクシス型電子線ホログラフィー法の電子線バイプリズムとして用いる可能性を検討し、実験をおこなっている。
一方、位相物体の観察を簡便におこなう手法としてローレンツ電子顕微鏡法(デフォーカス法)が古くから用いられているが分解能が低いことと定量性に欠けるという2つの問題があった。近年このデフォーカス法を改良し、定量的に位相を可視化する手法であるTIE法(TIE;Transport of Intensity Equation)が、例えば非特許文献2に開示されている。このTIE法は干渉顕微鏡法の代替法として注目されている。この手法は光学顕微鏡、X線顕微鏡及び電子顕微鏡に適用することができる。
また非特許文献3では上記のTIE法を磁性試料に応用したMTIE法(MTIE;Magnetic Transport of Intensity Equation)を提案し、磁性薄膜内部の磁力線の面内成分を可視化することに応用している。このようにTIE法などの代替法は定量性の観点から干渉電子顕微鏡法に匹敵するものではないが、簡便性、観察領域の広さという観点から今後、干渉電子顕微鏡法と相補的に用いられていくと予想されている。
特開2002−117800号
J. Cumings, A. Zettl, and M.R. McCartney;Carbon Nanotube Electrostatic Biprism:Principle of Operation and Proof of Concept.Microsc. Microanal. 10(2004)420424. Teague、M.R.;Deterministic Phase Retrieval:A Green‘s Function Solution. J.Opt.Soc.Am.73(1983)1434−1441. V.V.Volkov and Y.Zhu;Lorentz phase microscopy of magnetic materials. Ultramicroscopy 98(2004)271−281.
TIE法やMTIE法によれば、試料の電磁場ベクトルを定量的に解析可能であるが、理論上、同じ視野の画像をオーバーフォーカス、アンダーフォーカス、インフォーカスの3条件で取得する必要がある。従って、画像取得に時間がかかるという欠点がある。また、3枚の画像を取得する際、画像間の正確な位置合わせが困難という問題もある。光学顕微鏡であれば、対物レンズの位置を変えることでフォーカスの調整が可能であるため、対物レンズ調整による像の倍率変化、回転、移動などはあまり問題にならない。しかし、電子顕微鏡の場合には、フォーカスの調整を対物レンズの電流値の調整でおこなうため、オーバーフォーカス、アンダーフォーカス、インフォーカス毎の像の倍率が変化し、像の相対的な回転、歪みも生じる。画像間の位置合わせが適切でない場合には、得られる結果に信頼性と計測精度が低下する。逆に言えば、計測精度を上げるためには観察のスループットを犠牲にして、画像の合わせを精密におこなうことが必要である。さらにMTIE法で得られる量は位相変化量であるが、磁場成分を導出する際には位相変化量の微分演算を行う必要があり、位相変化の空間的な微分量を直接計測する方法に比較すると精度が低下する可能性がある。
一方、現状の干渉電子顕微鏡は、高い干渉性を持った電子銃、電子線バイプリズム、画像取得装置、及び解析装置を必要とし、装置のコストが極めて高いという問題がある。また、装置構成上、参照波の通過する真空領域が観察視野の近傍に必要であるため、一度に観察できる領域の広さは電子線の干渉領域の広さで決まってしまう。現状の電子線技術では、電子線の干渉領域の広さは数ミクロン程度が限界であり、従って、現状の干渉電子顕微鏡においては、広い領域を高い空間分解能で観察することは困難である。空間分解能を一定にして干渉縞の領域を無理に広げると、干渉縞のコントラストが低下し精度の良い計測が不可能になるという弊害が生じる。従って、一定の空間分解能を保ったまま広い領域を観察する場合、狭い領域の観察を2次元的に繰り返すことになり、現実的ではない多大な観察時間を必要となる。
本発明はこれらの課題を解決するためになされたもので、試料の電磁場構造、特に磁性体薄膜中の磁区構造あるいは磁場分布を、従来技術と比較して高速かつ定量的に観察可能で、かつ従来よりも構造が簡便な電子顕微鏡応用装置を提供することを目的とする。
本発明においては、以下の方法により電子線の位相変化を可視化する。すなわち、従来の干渉電子顕微鏡法で用いられている直径300nm−600nmの電子線バイプリズムの代わりに極めて細い導電性ファイバを使用する。導電性ファイバの直径は、位相変化量の分解能に応じて定まる量であるが、典型的には、例えば直径5nm〜50nm程度のものが使用される。そしてこの導電性ファイバのフォーカスのずれた影、あるいは導電性ファイバにわずかに電位を印加することによって電子線が導電性ファイバ中央に重なることによって生じる輝線が直線からずれることを利用する。このずれ量は試料による電子線の位相変化量の導電性ファイバに直交する方向に関する微分に比例する。従って、予め位相変化量が既知の他の試料によるずれ量と比較、較正することにより定量化することができる。さらに必要ならば位相変化量の微分を積分することによって位相変化量に定量的に変換することも可能である。ここで導電性ファイバの影あるいは輝線のずれを導電性ファイバに沿って計測した1次元の分布は、導電性ファイバの影が重なった試料位置における電子線の位相変化量の導電性ファイバに直交する方向に関する微分の1次元分布である。導電性ファイバに直交する方向に試料を走査することで位相変化の微分量の2次元分布が得られる。さらに導電性ファイバに沿った方向に関する微分を計測するためには試料を上記でおこなった走査方向とは直交する方向に走査し、同様に計測をおこなえばよい。ここで得られた二次元分布をもとに磁場成分ベクトルを算出し可視化する。
本発明によれば、低コストで試料の電磁場構造、特に磁区構造像を取得することができ、試料面内の2次元磁場成分分布を精密に計測できる。これは試料面内の磁場成分は位相変化量の該磁場成分に直交する方向に関する微分量に直接比例するからである。また干渉電子顕微鏡法で必要な真空領域が不要であるため、観察領域の大きさに制限が無く、時間とスループットが許容する限り広い領域を観察することが可能である。
以下、図1により本実施例で用いる装置の一例を説明する。
本実施例で使用した装置は、大まかに照射光学系、結像光学系、試料ステージ、制御系等により構成される。照射光学系は、電子源1、第1引き出し電極2、第2引き出し電極3、加速電極4、第1コンデンサレンズ5と第2コンデンサレンズ6などにより構成される。第1引き出し電極2、第2引き出し電極3に電圧を印加することによってから引き出された電子線は加速電極4により所定の速度に加速され、さらに第1コンデンサレンズ5と第2コンデンサレンズ6などによって、適切な照射条件で試料7が照射される。結像光学系は、対物レンズ8、結像レンズ系11、導電性ファイバ9、2次元検出器14等により構成される。対物レンズ8と結像レンズ系11の間に設置された導電性ファイバ9は接地されている。制御系は、CPU16、D/A変換器17、A/D変換器15などにより構成される。また、対物レンズ8の像面において、試料の像に導電性ファイバの影が生じており、結像系レンズ11によりこの影の拡大した像13を形成し、2次元検出器14に入力する。検出器14からの入力画像はA/D変換器15を介してCPU(演算装置)16に取り込まれる。また電子源1、第1引き出し電極2、第2引き出し電極3、加速電極4、第1コンデンサレンズ5、第2コンデンサレンズ6、対物レンズ8、導電性ファイバ9、結像レンズ系11等の動作条件はCPU16からD/A変換器17を介して制御される。
この入力を試料を走査しながら逐次おこない、試料による影のずれ量に変換する。検出器14から入力した干渉縞の画像は、AD変換器15を介してCPU16に取り込まれ、2次元フーリエ変換処理を受ける。フーリエ空間内では干渉縞に重畳された試料の振幅及び位相変化がサイドバンドと呼ばれるピークを中心とした形で含まれており、これを抽出して逆フーリエ変換をおこなうことによって試料による振幅変化及び位相変化を再生することができる。再生された振幅変化及び位相変化は表示装置18に表示される。
ここで、導電性ファイバの影は細いほど空間分解能の高い計測が可能であるが、従来の干渉電子顕微鏡法で用いられている直径300nm〜600nm程度のガラスファイバに金属を蒸着したいわゆる電子線バイプリズムでは、影を十分細くすることができない。例として図8に従来の電子線バイプリズムに数V程度の電位を印加した状態で直径100nm程度のラテックス粒子を観察した図を示す。この図でわかるように本条件では粒子の直径に対して影が数分の1程度と太く、細かな曲がりを計測することが不可能である。本実施例で使用する直径50nm以下の導電性ファイバを用いれば、従来の電子線バイプリズムに比較して10分の1以下にすることが可能であり、高い空間分解能で観察をおこなうことができる。
本実施例で用いる導電性ファイバとしてはカーボンナノチューブあるいは金属ウィスカーなどが考えられるが、他の材質でも然るべき直径、導電性、安定性、強度等を有しているものであれば用いることができる。
また、従来の干渉電子顕微鏡法では干渉性の高い電子線が必要であるのに対し、本実施例の方法では干渉性を必要としない。そのため、従来の電子顕微鏡と同じ装置仕様でかまわないので装置コストは著しく低下する。
次に演算装置内で影のずれ量を定量化する際のアルゴリズムを図3及び図4を用いて説明する。以下の説明において、全ての演算処理はCPU16により実行されているものとする。まず、試料のない状態における導電性ファイバの影を2次元画像として入力する。ここで、説明を簡略にするために影はy方向に沿ったものとし、影に直交する方向をx方向と記述する。図3(a)のように試料がない場合、影はy方向への直線となる。入力された影の画像に対して、画像の端(左側あるいは右側、図3では左側からを説明)から各画素の値をx方向に逐次積分していく。この逐次積分の定義は左側の画素の値を隣り合った右側の画素の値に加えたものを新たに右側の画素の値としていく操作である。本操作をy方向のすべての画素に対して画像のx方向の左端から右端へおこなう。すると本操作の完了後に得られる新たな画像は図3(b)のようになる。さらに、図3(b)の画像に対して、y方向の各画素に対して、x方向への積分をおこなう。本操作の結果、得られるy方向への1次元画像はy方向のそれぞれの画素における影中心の画像右側からの距離に比例する量を有する画像になる。予め、試料がない状態で影の中心の画像右側からの距離をそれぞれy方向に有する該1次元画像を取得しておき、適当な記憶装置に記憶しておく。次に、試料がある状態で影を入力する(図3(c))。試料がない状態でおこなったのと同じ逐次積分および積分の操作をおこない、新たな1次元画像を取得する(図3(d))。試料がある状態における1次元画像の各画素の値から試料がない状態における1次元画像のそれぞれy方向に対応する各画素の値を差し引く(図4)。この操作によって、試料がある状態における影のx方向への、すなわち、導電性ファイバに直交する方向への、影のずれが定量化される。また、ずれの定量化は画像を取得する毎に逐次実行するかまたは画像メモリ等に画像情報を記憶しておき蓄積画像に対して画像演算を実行すれば良い。
上記の手順により、導電性ファイバに直交する方向に関する位相の微分量の2次元データを取得することができる。次に、以下の2つの方法のうち、いずれかの方法によって導電性ファイバに対して平行な方向に関する位相の微分量の2次元データを取得する。
すなわち、(1)導電性ファイバを電子線と直交する平面内で90°回転させ、試料を該回転した導電性ファイバに直交する方向に走査する方法、(2)導電性ファイバの向きはそのまま、試料を電子線と直交する平面内で90°回転した状態で該導電性ファイバに直交する方向に走査する方法のいずれかである。
方法(1)の場合には検出器の方向もその平面内で90°回転させなければならず、調整に時間を要するため、予め同じ直径を有する互いに面内で直交する導電性ファイバを1組以上、さらに1組以上の互いに面内で直交する検出器を電子顕微鏡内に用意しておくと、計測を迅速に行なうことができる。
方法(2)の場合には演算装置16により偏向器を制御すれば良いため、検出器の向きを回転させる必要はなく、調整も必要ない。方法(1)あるいは方法(2)のいずれかにより、試料面内で互いに直交する方向に関する位相の微分量の2次元データを取得することができる。
次に、上記で得られた影のずれ量を予め位相変化量が既知の試料によって較正し、絶対的な値に変換する方法に関して図5を用いて説明する。まず、位相が1次元方向に一定の割合で変化する試料を準備する。このような試料としては、図5(a)に示したような均一な材質のくさび状の薄膜32などがある。予め、干渉電子顕微鏡法などにより、位相変化量を計測した標準試料を用意しておくとよい。この試料による影のずれ33(図5(b))を上記で説明したアルゴリズムにより定量化し、試料の既知の位相変化率との比例係数を決定する。この比例係数の決定は実際の試料の観察前に予め実施しておくことが好ましい。また、この比例係数は図1中のCPU16内のレジスタ内部に格納されるか、または図1には記載していないが、CPU16に付随した記憶装置内部に格納される。
さて、影のずれ量を定量化し、予め決定した比例係数を乗じて、絶対的な位相変化量に変換して得られる2次元の画像は上記で実施した試料の走査方向に関する位相の微分の2次元分布であるが、試料と導電性ファイバとの相対的な位置関係を90°回転させて同様な走査をおこなうことによって、位相の2次元的な微分の2次元分布を得ることができる。この相対的な位置関係を90°回転させる方法には、(1)試料を90°回転させ、試料をx方向に走査しながら画像をx方向に逐次積分及び積分する方法、(2)導電性ファイバを90°回転させ、試料をy方向に走査しながら画像をy方向に逐次積分及び積分する方法の2つがあるが、どちらでもかまわない。
以上で、試料による電子線の位相変化の2次元的な微分の2次元分布が得られることを説明したが、ここで得られた位相変化の微分量の2次元分布から試料平面内の磁場ベクトルを得る方法について説明する。電場の効果が無視できる場合、位相変化の微分量の2次元分布と試料平面内の磁場ベクトルの間には以下の関係がある。


式(1)

ここでtは薄膜の厚さ、hはプランク定数(≒6.626×10−34)、eは電子の素電荷(≒1.59×10−19)で、B、Bはそれぞれ試料平面内の磁場ベクトルのx方向成分およびy方向成分を表わし、また、∂φ(x、y)/∂x、および∂φ(x、y)/∂yはそれぞれ位相変化の微分量の2次元分布のx方向成分およびy方向成分を表わす。したがって、式(1)を用いて本実施例において得られる位相変化の微分量の2次元分布から試料平面内の磁場ベクトル成分に変換することができる。
さらに、該微分量に積分操作を施すことによって位相そのものに変換することも可能である。これは試料が磁性体ではなく、電場を含む場合に有用である。本実施例では試料として磁性試料を想定しているが、磁性試料に限定するものではなく、一般に電磁場により電子線の位相変化を生じるあらゆる試料に適用できることはいうまでもない。たとえば、誘電体試料の場合には位相のx方向の微分は分極ベクトルのx方向成分に比例し、y方向の微分は分極ベクトルのy方向成分に比例することを利用すると、誘電体試料の分極ベクトルの面内成分を可視化することが可能となる。
尚、本実施例で用いる導電性ファイバは直径の異なるものを観察対象の大きさに応じて選択可能とすることを特徴としている。例えば直径が50nm、25nm、10nm、及び5nmの4種類の導電性ファイバを真空中の可動機構を有したホルダに搭載しておき、観察対象の大きさ(倍率)に応じて観察者が選択可能としておく。これは、大きな観察対象に対して、不必要に小さな影を用いるとデータの取得に多大な時間を要してしまい、観察のスループットが大幅に低下してしまうことを避ける目的がある。もちろん、観察のスループットは低下しても、高い分解能で広い領域を観察したい場合には、より小さい直径を有する導電性ファイバを選択すればよいことはいうまでもない。
本実施例では干渉電子顕微鏡法で用いられる電子線バイプリズムと同じ位置に導電性ファイバを配置した例を説明したが、導電性ファイバが配置される場所は、電子光学的に試料とフォーカスの合った位置でなければどこでもよい。さらに、照射系に配置して、試料上に導電性ファイバの実影を投影してもよい。
図6に別の本実施例の一態様を示した。本実施例は、図1に示す電子顕微鏡を磁性薄膜の磁区構造観察に適用した実施例である。
本実施例における試料は磁性薄膜34であり、ここではその内部に3つの異なる磁区構造35、36、及び37を有するものとする(図6(a))。本実施例における導電性ファイバの影に対して磁性薄膜34を図の右から左へ走査(導電性ファイバの影は図の左から右へ移動)していくと、磁区構造35において導電性ファイバの影は影38のようにずれを生じる(図6(b))。このずれは導電性ファイバに直交した方向であり、式(1)で示したように導電性ファイバに平行な方向の磁場ベクトル成分の存在を示している。試料を走査しながら、このずれ量を実施例1で説明したアルゴリズムを用いて定量化する。次に、磁区構造36では導電性ファイバの影は影39のようにずれる(図6(c))。磁区構造35とは、ずれの方向が逆であるのは磁区構造36における磁場ベクトルの向きが磁区構造35の磁場ベクトルの向きとは反対であることを示している。さらに走査を継続し、磁区構造37では導電性ファイバの影は影40のようにずれる(図6(d))。このようにして試料の走査が終了すると導電性ファイバに平行な方向の磁場ベクトル成分のデータが得られる。ここで試料を回転するか、あるいは導電性ファイバを回転することにより、これと直交する方向の磁場ベクトル成分のデータを得ることができ、これを表示すると図6(a)で示した磁区構造を可視化することができる。これらのデータは図1中のCPU16内のレジスタ内部に格納されるか、または図1には記載していないが、CPU16に付随した外部メモリ内部に格納されるものとする。
本実施例のごとく、磁性薄膜のミクロな磁区構造が可視化できることにより、これらの材料を使用したデバイス、たとえばハードディスクで使用される磁気ヘッド等、あるいはこれらの材料を使用した磁気記録媒体、たとえばハードディスク媒体の特性向上に役立つ。
図7に本実施例の別の態様を模式的に示した。本実施例は図1に示す電子顕微鏡を磁性微粒子の磁区構造及び漏洩磁界の観察に適用したものである。
本実施例における試料は薄膜41に支持された磁性微粒子42であり、その周辺には漏洩磁界43が存在する(図7(a))。本実施例における導電性ファイバの影に対して磁性薄膜41を試料ステージを移動させることによって図の右から左へ走査(導電性ファイバの影は図の左から右へ移動)していくと、導電性ファイバの影は影44のようにずれを生じる(図7(b))。
試料ステージを走査しながら、このずれ量を実施例1で説明したアルゴリズムを用いて定量化する。次に導電性ファイバの影は影45のようにずれる(図7(c))。さらに走査を継続すると、導電性ファイバの影は影46のようにずれる(図7(d))。このようにして試料の走査が終了すると導電性ファイバに平行な方向の磁場ベクトル成分のデータが得られる。ここで試料を回転するか、あるいは導電性ファイバを回転することにより、これと直交する方向の磁場ベクトル成分のデータを得ることができ、これを表示すると図7(a)で示した磁場分布を可視化することができる。これらのデータは図1中のCPU16内のレジスタ内部に格納されるか、または図1には記載していないが、CPU16に付随した記憶装置に格納されるものとする。本実施例のごとく、磁性微粒子のミクロな磁区構造が可視化できることにより、これらの材料を使用した磁気記録媒体、たとえば大容量磁気テープ等の特性向上に役立つ。
本実施例は、微小領域の磁気的特性の評価に用いる電子顕微鏡に関するものである。
実施例1の実施方法を説明する図。 オフアクシス型電子線ホログラフィー法を説明する図。 実施例1における計測原理、特に導電性ファイバの影のずれを定量化するアルゴリズムを説明する図。 実施例1における計測原理、特に導電性ファイバの影のずれを定量化するアルゴリズムを説明する図。 実施例1における計測原理、特に定量化した導電性ファイバの影のずれを位相の微分量に変換するアルゴリズムを説明する図。 実施例2を説明する図。 実施例3を説明する図。 従来の直径500nmの電子線バイプリズムによる影の大きさを説明する図。
符号の説明
1:電子源、2:第一引き出し電極、3:第二引き出し電極、4:加速電極、5:第一コンデンサレンズ、6:第二コンデンサレンズ、7:試料、8:対物レンズ、9:導電性ファイバ、10:対物レンズ像面に形成された影、11:結像系レンズ(一段もしくは多段)、12:スリット、13:拡大された影、14:検出器、15:A/D変換器、16:CPU、17:D/A変換器、18:表示装置、19:電子線バイプリズム、19:画像メモリ、20:2次元検出器、21:試料が無い状態における影、22:逐次積分の操作、23:逐次積分操作をおこなった後の2次元画像、24:逐次積分操作をおこなった後の2次元画像のx方向に積分操作をおこなって得られる1次元画像、25:2次元検出器、26:試料が有る状態における影、27:逐次積分操作をおこなった後の2次元画像、28:逐次積分操作をおこなった後の2次元画像のx方向に積分操作をおこなって得られる1次元画像、29:2つの1次元画像のそれぞれ対応する画素毎に差分をとる演算、30:試料が有る状態における1次元画像28と試料が無い状態における1次元画像24のそれぞれ対応する画素毎に差分をとる演算を施した後に得られる1次元画像、31:影のずれ量に比例した出力を示す図、32:影のずれ量と位相変化量とを較正するために用いる標準試料の一つであるくさび形試料、33:くさび形試料での影のずれを示す図、34:磁性薄膜試料、35:磁性薄膜試料中の一つの磁区構造、36:磁性薄膜試料中の別の磁区構造、37:磁性薄膜試料中のさらに別の磁区構造、38:磁性薄膜中の一つの磁区構造における導電性ファイバの影のずれを示す図、39:磁性薄膜中の別の磁区構造における導電性ファイバの影のずれを示す図、40:磁性薄膜中のさらに別の磁区構造における導電性ファイバの影のずれを示す図、41:磁性微粒子を含む薄膜試料、42:磁性微粒子、43:磁性微粒子周辺の磁場分布を示す矢印、44:磁性微粒子の周辺の場所における導電性ファイバの影のずれを示す図、45:磁性微粒子内部における導電性ファイバの影のずれを示す図、46:磁性微粒子の別の周辺における導電性ファイバの影のずれを示す図、47:従来の直径500nmの電子線バイプリズムの影、48:直径100nmのラテックス微粒子の像。

Claims (6)

  1. 試料を載置する試料ステージと、
    当該試料に対して電子線を照射する照射光学系と、
    前記試料を透過した電子線を検出する電子線検出器と、
    前記試料ステージと電子線検出器との間であって前記試料を透過した電子線が通過する位置に配置された導電性ファイバと、
    当該導電性ファイバに電圧を印加する手段と、
    前記電子線検出器の検出信号から、前記試料の透過像に投影される前記導電性ファイバの影に生じる歪の量を計測し、当該歪量から前記試料における電場または磁場ベクトルを計算する演算装置とを有することを特徴とする電子顕微鏡。
  2. 請求項1記載の電子顕微鏡において、導電性ファイバが直径50nm以下のカーボンナノチューブまたは金属ウィスカーであることを特徴とする電子顕微鏡。
  3. 請求項1記載の電子顕微鏡において、試料の大きさ、または観察領域の大きさに応じて異なる直径の導電性ファイバを選択可能であることを特徴とする電子顕微鏡。
  4. 請求項1記載の電子顕微鏡において、1組以上の互いに面内で直交する導電性ファイバを有することを特徴とする電子顕微鏡。
  5. 請求項1記載の電子顕微鏡において、導電性ファイバの像を導電性ファイバと直交する方向に逐次累積積分し、試料の無い状態において得られた導電性ファイバの累積積分値との差を導電性ファイバのずれ量とすることを特徴とする電子顕微鏡。
  6. 請求項1記載の電子顕微鏡において、予め、位相変化量が既知の試料を用いて、導電性ファイバの影のずれ量を較正することを特徴とする電子顕微鏡。
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